JP2011136000A - 画像診断装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】画像診断装置が撮影した診断画像において異常画像が発生した場合、その異常画像の発生原因を迅速に特定できるようにする。
【解決手段】画像診断装置において、被検体の診断画像を撮影する撮影部と、装置各部の特性データを検出する検出部と、撮影部により撮影した診断画像aとこの診断画像を撮影した時点における検出部により検出した特性データbとを合成して画像表示部26に表示可能な合成画像を形成する合成画像形成部と、を備える。
【選択図】図4

Description

本発明は、画像診断装置に関し、特に、撮影した画像に異常が発生した場合、その異常画像の発生原因を迅速に特定することが可能な画像診断装置に関する。
近年、病気や怪我を診断する装置として、X線CT装置やMRI装置等のように被検体の診断画像を撮影する画像診断装置が普及しており、病気や怪我を診断する上で大きなウエイトを占めるようになっている。このため、診断画像において異常画像が発生して画像診断装置による診断ができなくなった場合には、その異常画像の発生原因を迅速に特定して画像診断装置を復旧させないと、医療業務の遂行に大きな支障をきたすことになる。
現在、診断画像において異常画像が発生した場合には、メンテナンスを行なうサービスマンを呼び、サービスマンが異常画像が発生した診断画像や画像診断装置の運転時の記録データを見たりして、異常画像の発生原因を調査している。
したがって、サービスマンは異常画像の発生原因と思われる各部について様々な調査を行う必要があり、例えば、異常画像の発生原因が画像診断装置の振動であると思われる場合には、振動を測定する装置を持ち込み、画像診断装置を運転して振動の測定を行う必要があり、異常画像の発生原因を特定するまでに多大な時間を要している。
そこで、画像診断装置において故障(異常画像)が発生した場合、その故障の原因を迅速に特定することを可能とした装置として、下記特許文献1に記載されたものが知られている。
下記特許文献1に記載された装置は、自己診断制御装置を有し、定期的及び事故発生時に、故障の有無及び故障原因を自動的に検出している。
特開2008−279281号公報
しかしながら、特許文献1には、自動診断制御装置がどのようにして故障の有無や故障原因を検出するのかという具体的な構成についての記載がされていない。
本発明はこのような課題を解決するためになされたもので、その目的は、画像診断装置が撮影した診断画像において異常画像が発生した場合、その異常画像の発生原因を迅速に特定できるようにすることである。
請求項1記載の発明の特徴は、画像診断装置において、被検体の診断画像を撮影する撮影部と、装置各部の特性データを検出する検出部と、前記撮影部により撮影した診断画像とこの診断画像を撮影した時点における前記検出部により検出した特性データとを合成して画像表示部に表示可能な合成画像を形成する合成画像形成部と、を備えることである。
本発明によれば、撮影部により撮影した診断画像とこの診断画像を撮影した時点における検出部が検出した装置の特性データとを合成した合成画像が形成され、この合成画像を表示部に表示できるので、診断画像において異常画像が発生した場合には、表示部に表示された合成画像中の特性データを見ることにより、異常画像の発生原因を迅速に特定することができる。
X線CT装置の概略構成を示すブロック図である。 架台の外観構成を示す正面図である。 架台の外観構成を示す側面図である。 表示部における診断画像と特性データとの表示内容を示す説明図である。
図1は、病院内に設置された画像診断装置であるX線CT装置の概略構成を示すブロック図であり、このX線CT装置は、架台1と寝台2と操作コンソール3とを備えている。
架台1は、被検体Pに対してX線を照射するとともに被検体Pを透過したX線を検出し、被検体Pの診断画像を撮影する部分である。この架台1は、架台制御部4と、高電圧発生部5と、回転駆動部6と、チルト駆動部7と、X線管8と、X線検出器9と、データ収集部10と、検出部である前後振動ピックアップ11と、検出部である左右振動ピックアップ12と、検出部である熱電対13とを備えている。
寝台2は、被検体Pが載置され、載置された被検体PをX線が照射される撮影位置へ移動させる部分である。この寝台2は、被検体Pが載置される寝台天板14と、寝台天板14を支持する寝台基部15と、寝台天板14の上下移動及び水平移動を行なわせる寝台駆動部16とを備えている。
操作コンソール3は、X線CT装置の入出力を制御する部分である。この操作コンソール3は、コンソール制御部17と、入力操作部18と、前処理部19と、X線投影データ記憶部20と、特性データ記憶部21と、合成画像形成部である再構成処理部22と、画像データ記憶部23と、切換部24と、画像処理部25と、画像表示部26とを備えている。
架台制御部4は、操作コンソール3の入力操作部18からの入力に応じ、架台1内の各部を制御する。
高電圧発生部5は、X線管8からX線を照射するために必要な高電圧を、架台制御部4から送信された制御信号に応じてX線管8に供給する。
X線管8は、高電圧発生部5から供給された高電圧によってX線を照射する。X線管8から照射されるX線は、ファン状又はコーン状に成形されている。
X線検出器9は、X線管8から照射されて寝台天板14上に載置されている被検体Pを透過したX線を検出する。シングルスライスCT装置の場合、X線検出器9は、ファン状又は直線状に例えば1000チャンネルのX線検出素子を1列に並べて構成されている。また、マルチスライスCT装置の場合、X線検出器9は、X線検出素子を互いに直交する2方向(スライス方向及びチャンネル方向)それぞれにアレイ状に複数個配列され、これにより2次元のX線検出器が構成されている。
データ収集部10は、X線検出器9の各X線検出素子と同様にアレイ状に配列された複数のデータ収集素子を有し、X線検出器9により検出されたX線(実際にはX線の検出信号)を、架台制御部4から出力されたデータ収集制御信号に応じて収集する。この収集されたデータがX線投影データとなる。
回転駆動部6は、架台制御部4から出力された制御信号により図示しないモータを駆動し、後述するように中空部34を有する円環状の回転体31をその中心線C回りに回転駆動させる。なお、この回転体31には、中空部34を挟んだ位置にX線管8とX線検出器9とが対峙して保持され、これらの回転体31とX線管8とX線検出器9とにより、被検体Pを撮影する撮影部27が構成されている。
チルト駆動部7は、架台制御部4から出力された制御信号により後述するチルトシリンダ32を伸縮させ、回転体31を後述するメインフレーム30と共に任意の角度にチルトさせる。
前後振動ピックアップ11は、X線CT装置の装置各部の一つである撮影部27の特性データである前後方向への振動データを検出するセンサであり、メインフレーム30に取付けられている。なお、撮影部27の前後方向とは、回転体31の中心線Cに沿った方向である。
左右振動ピックアップ12は、X線CT装置の装置各部の一つである撮影部27の特性データである左右方向(回転体31の中心線Cと直交する水平方向)への振動データを検出するセンサであり、後述する支柱29に取付けられている。
熱電対13は、X線CT装置の装置各部の一つであるX線検出器9の特性データである温度データを検出するセンサであり、X線検出器9におけるX線管8と対向する面の裏面側に取付けられている。尚、X線検出器9に取付ける熱電対13の数は1つでもよく又は複数個でもよく、複数の熱電対13を取付けて複数箇所で温度を検出することにより温度の検出精度を高めることができる。
なお、前後振動ピックアップ11及び左右振動ピックアップ12による撮影部27の振動データの検出、及び、熱電対13によるX線検出器9の温度データの検出は、撮影部27による被検体Pの撮影が開始された場合にその撮影開始をトリガとして開始されるように架台制御部4において設定されている。
寝台駆動部16は、操作コンソール3の入力操作部18からの入力に応じ、寝台天板11を上下方向と長手方向(矢印X方向)とに移動させる。X線を照射されて診断画像を撮影される被検体Pは、被検体Pの体軸方向と寝台天板11の移動方向(矢印X方向)とが一致する向きに寝台天板11上に載置されている。
入力操作部18は、キーボート、タッチパネル、マウス等からなり、X線CT装置を駆動させるための各種の入力操作が行われる。
コンソール制御部17は、入力操作部18からの入力に応じた制御信号を発生させ、この制御信号を、架台制御部4や寝台駆動部16、及び、操作コンソール3内の各部に送信する。
前処理部19は、データ収集部10から出力されたX線投影データに対して感度補正やX線強度補正等の前処理を施す。
X線投影データ記憶部20は、前処理部19にて感度補正等の前処理が施されたX線投影データを記憶する。
特性データ記憶部21は、前後振動ピックアップ11で検出した撮影部27の前後方向への振動データ、左右振動ピックアップ12で検出した撮影部27の左右方向の振動データ、熱電対13で検出したX線検出器9の温度データ等の特性データを記憶する。
再構成処理部22は、X線投影データ記憶部20に記憶されたX線投影データを逆投影処理することにより診断画像のデータを形成し、さらに、この診断画像のデータに対して診断画像を撮影した時点における振動データと温度データとの特性データを合成した合成画像のデータを形成する。
画像データ記憶部23は、再構成処理部22で形成された合成画像のデータを記憶し、記憶した合成画像のデータを、入力操作部18からの入力に応じて画像処理部25に送信する。
画像処理部25は、画像データ記憶部23から送信された合成画像のデータに対し、入力操作部18からの入力に応じた様々な処理、例えば、任意断面位置の断層像、任意方向からの投影像、又はレンダリング処理による3次元画像等の画像データに変換する処理を行ない、変換処理した画像データを画像表示部26に送信する。
画像表示部26は、画像処理部25で変換処理された画像データに応じた画像、例えば、図5に示すように、診断画像aと診断画像撮影時点の振動データや温度データ等の特性データbとを表示する。
切換部24は、合成画像のデータを画像データ記憶部23から画像処理部25に送信する場合、振動データや温度データ等の特性データbを表示するか表示しないかの切替えを行なう。切換部24を“表示する”に切替えることにより、画像処理部25には画像データ記憶部23に記憶されている合成画像のデータがそのまま送信され、画像表示部26には図5に示すように診断画像aと特性データbとが表示される。一方、切換部24を“表示しない”に切替えることにより、画像処理部25には合成画像のデータから特性データを除いた状態のデータが送信され、画像表示部26には診断画像aのみが表示され、特性データbが表示されなくなる。
架台1の外観構成について、図2及び図3に基づいて説明する。架台1は、床面上に固定される基部28と、基部28に立設された一対の支柱29と、メインフレーム30と、回転体31と、チルトシリンダ32とを備えている。
メインフレーム30は、一対の支柱29間に配置され、水平方向の軸心を有するチルト軸33を中心として前傾方向(矢印“A”方向)と後傾方向(矢印“B”方向)とにチルト可能に支柱29に支持されている。
回転体31は、中空部34を有する円環状に形成された部材であり、軸受35を介して中心線Cの回りに回転可能にメインフレーム30に支持されている。
チルトシリンダ32は、チルト駆動部7により駆動されて伸縮可能に設けられており、一端が基部28に回動可能に連結され、他端がメインフレーム30に回動可能に連結されている。チルトシリンダ32が伸縮することにより、回転体31がメインフレーム30と共にチルト軸33を中心として矢印A方向又は矢印B方向にチルトする。
前後振動ピックアップ11は、メインフレーム30の最上部に位置するとともに回転体31の後方側の端面に対向させて取付けられ、撮影部27の前後方向への振動を検出する。なお、前後振動ピックアップ11の取付位置は、メインフレーム30の最下部としてもよい。
左右振動ピックアップ12は、チルト軸33の端部に対向させて支柱29に取付けられ、撮影部27の左右方向への振動を検出する。
このような構成において、このX線CT装置を用いて被検体Pの診断画像を撮影する場合には、寝台天板14の上に被検体Pを載置し、寝台天板14を矢印X方向へ移動させることにより被検体Pを回転体31の中空部34内に入れる。そして、被検体Pを囲む位置に位置する回転体31を中心線Cの回りに回転させるとともにX線管8からX線を照射し、被検体Pを透過したX線をX線検出器9で検出し、X線検出器9で検出したX線投影データがX線投影データ記憶部20に記憶される。
さらに、被検体Pの診断画像の撮影時には、回転体31が回転することにより回転体31を含む撮影部27が前後方向や左右方向に振動し、撮影部27の前後方向の振動が前後方向ピックアップ11により検出され、及び、撮影部27の左右方向の振動が左右方向ピックアップ12により検出される。また、被検体Pの診断画像の撮影時には、X線検出器9の温度が熱電対13により検出される。前後振動ピックアップ11で検出した前後方向の振動データ、左右振動ピックアップ12と検出した左右方向の振動データ、熱電対13で検出したX線検出器9の温度データ等の特性データが、特性データ記憶部21に記憶される。
再構成処理部22においては、X線投影データ記憶部20に記憶されたX線投影データを逆投影処理することにより診断画像のデータが形成され、さらに、この診断画像のデータに対して診断画像を撮影した時点における振動データと温度データとの特性データが合成され、合成画像のデータが形成される。
なお、データの送信速度等の点で、診断画像の撮影間隔に比べて特性データの検出間隔が長い場合には、複数の診断画像に対して特性データの検出を一回とし、相前後する複数の診断画像に対して同じ特性データを合成するようにしもよい。
再構成処理部22において形成された合成画像のデータは画像データ記憶部23に記憶され、画像データ記憶部23に記憶された合成画像のデータが入力操作部18からの入力に応じて画像処理部25に送信される。
画像処理部25では、画像データ記憶部23から送信された合成画像のデータに対して入力操作部18からの入力に応じた様々な変換処理、例えば、任意断面位置の断層像、任意方向からの投影像への変換処理が行われ、変換処理された画像データが画像表示部26に送信される。
画像表示部26では、切換部24が“表示する”に切替えられている場合には、図5に示すように、診断画像aと診断画像撮影時点の振動データや温度データ等の特性データbとが表示される。
ここで、図5は、画像表示部26に表示された診断画像aにおいてストリーク(筋模様)c、リングd、モワレ(縞模様)e等の異常画像が発生している場合を示している。さらに、画像表示部26には、この異常画像が発生した診断画像aの撮影時における撮影部27の前後方向の振動データと撮影部27の左右方向の振動データとX線検出器9の温度データとの特性データbがそれらの適正値データと共に表示されている。
したがって、診断画像aにおいてストリーク(筋模様)a、リングb、モワレ(縞模様)c等の異常画像が発生した場合、その診断画像aと共に表示されている特性データbを見ることにより、異常画像の発生原因を迅速に特定することが可能となり、X線CT装置を異常画像が解消される状態に短時間で修復することが可能となる。
切換部24が“表示しない”に切替えられている場合には、画像データ記憶部23から画像処理部25に送信されるデータは、画像データ記憶部23に記憶されている合成画像のデータから特性データを除いた状態のデータとなり、画像表示部26には、特性データbを除いた診断画像aのみが表示される。これにより、診断画像aに異常画像が発生しない場合には、被検体Pの診断に際して不必要なデータである特性データbを非表示とすることができる。
なお、診断画像aに異常画像が発生した場合には、X線CT装置のメンテナンスを行なうサービスマンが切換部24を“表示する”に切り替えることにより、異常画像が発生した診断画像aと共にその診断画像aを撮影した時点における特性データbを画像表示部26に表示させることができる。また、X線CT装置の定期点検時において、サービスマンが切換部24を“表示する”に切替えて画像データ記憶部23に記憶されている合成画像のデータを画像処理部25に送信し、診断画像aと共にその診断画像aを撮影した時点における特性データbを画像表示部26に表示させることにより、定期点検を短時間で精度良く行うことができる。
なお、本実施の形態では、X線CT装置の装置各部の特性データを検出する検出部として、前後振動ピックアップ11、左右振動ピックアップ12、熱電対13を例に挙げて説明したが、検出部としてはこれらに限定されるものではない。例えば、架台1内の各ユニットに供給される電圧値データを検出するセンサ、各ユニットの抵抗値データを検出するセンサ、寝台天板14の撓み量データを検出するセンサ、寝台天板14の停止位置データを検出するセンサ等を検出部として設けてもよい。
また、本実施の形態では、診断画像aと特性データbとを表示する表示部16が病院内に設置されている場合を例に挙げて説明したが、この表示部を、異なる病院に設置されている複数のX線CT装置とインターネット回線で接続し、それらのX線CT装置を管理する管理センタに設置してもよい。これにより、管理センタから各病院にサービスマンを派遣する場合、派遣されるサービスマンは管理センタの表示部で診断画像aと特性データbとを予め見ておくことにより、派遣先の病院でのX線CT装置の復旧処理をより迅速に行うことが可能となる。
また、本実施の形態では、画像診断装置の一例としてX線CT装置を例に挙げて説明したが、本発明が適用される画像診断装置はX線CT装置に原点されるものではなく、他の画像診断装置、例えば、MRI装置等にも適用できるものである。
11 検出部(前後振動ピックアップ)
12 検出部(左右方向ピックアップ)
13 検出部(熱電対)
22 合成画像形成部(再合成処理部)
24 切換部
27 撮影部
a 診断画像
b 特性データ

Claims (5)

  1. 被検体の診断画像を撮影する撮影部と、
    装置各部の特性データを検出する検出部と、
    前記撮影部により撮影した診断画像とこの診断画像を撮影した時点における前記検出部により検出した特性データとを合成して画像表示部に表示可能な合成画像を形成する合成画像形成部と、
    を備えることを特徴とする画像診断装置。
  2. 前記検出部が検出する特性データは、前記撮影部の前後振動データと左右振動データとの少なくとも一方であることを特徴とする請求項1記載の画像診断装置。
  3. 前記検出部が検出する特性データは、前記撮影部の温度データであることを特徴とする請求項1記載の画像診断装置。
  4. 前記検出部による特性データの検出は、前記撮影部による撮影開始をトリガとして開始されることを特徴とする請求項1ないし3のいずれか一項に記載の画像診断装置。
  5. 前記画像表示部に診断画像を表示する場合に、前記検出部により検出した特性データを表示又は非表示とする切換部を備えることを特徴とする請求項1ないし4のいずれか一項に記載の画像診断装置。
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