JP2009028367A - 放射線画像撮影システム - Google Patents

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Hidekazu Kito
英一 鬼頭
Naoyuki Nishino
直行 西納
Yasuyoshi Ota
恭義 大田
Takeshi Tanabe
剛 田辺
Takuya Yoshimi
琢也 吉見
Takeshi Kuwabara
健 桑原
Kazuharu Ueda
和治 植田
Makoto Iriuchijima
誠 入内島
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Abstract

【課題】被写体の体動を検知した場合に撮影作業を禁止することにより、誤撮影を防止して適切な放射線画像を得る。
【解決手段】患者14が横臥した手術台16の上方に監視部82を設け、前記監視部82によって前記患者14及び放射線検出カセッテ24を撮影し、その画像データに基づいて状態判定部110で、前記患者14が撮影中において体動したか否かが確認される。そして、患者の体動が検知された場合には、警告表示を行うと共に撮影作業を禁止する。
【選択図】図6

Description

本発明は、被写体を透過した放射線を放射線画像情報に変換する放射線変換パネルを備えた放射線画像撮影システムに関する。
医療分野において、被写体に放射線を照射し、被写体を透過した放射線を放射線変換パネルに導いて放射線画像を撮影する放射線画像撮影装置が広汎に使用されている。この場合、放射線変換パネルとしては、放射線画像が露光記録される従来からの放射線フイルムや、蛍光体に放射線画像としての放射線エネルギを蓄積し、励起光を照射することで放射線画像を輝尽発光光として取り出すことのできる蓄積性蛍光体パネルが知られている。これらの放射線変換パネルは、放射線画像が記録された放射線フイルムを現像装置に供給して現像処理を行い、あるいは、蓄積性蛍光体パネルを読取装置に供給して読取処理を行うことで、可視画像としての放射線画像が得られる。
一方、手術室等においては、患者に対して迅速且つ的確な処置を施すため、撮影後の放射線変換パネルから直ちに放射線画像を読み出して表示できることが必要である。このような要求に対応可能な放射線変換パネルとして、放射線を直接電気信号に変換し、あるいは、放射線をシンチレータで可視光に変換した後、電気信号に変換して読み出す固体検出素子を用いた放射線検出器が開発されている。
このような放射線画像撮影システムでは、例えば、臥位用テーブルに臥位した患者の上方にX線を曝射可能な放射線源が配置されると共に、前記臥位用テーブルと患者との間には、X線を強度に比例した可視光に変換する蛍光体、可視光を光強度に比例した電気信号に変換する光電変換部を備えた電子カセッテが配置されている。そして、放射線源から照射されたX線が患者の患部を透過し、そのX線を電子カセッテの蛍光体で受光して前記光電変換部で電気信号へと変換することによって画像信号が生成される(例えば、特許文献1参照)。
特開2002−248095号公報
ところで、特許文献1に係る従来技術では、臥位用テーブルと患者との間において、該患者の患部に対応する所定位置に電子カセッテを配置して撮影を行っているが、X線が患者に照射された撮影中に該患者が動いてしまった場合には、撮影された放射線画像にブレが生じてしまうため、前記電子カセッテを用いた適切な放射線画像が得られないという問題がある。さらに、上述したように放射線画像の撮影が失敗してしまった場合には、新たな電子カセッテを用いて再び撮影作業をやり直す必要が生じて煩雑であると共に、撮影作業の効率が低下してしまう。
本発明は、前記の課題を考慮してなされたものであり、被写体の体動を検知した場合に撮影作業を禁止することにより、誤撮影を防止して適切な放射線画像を得ることが可能な放射線画像撮影システムを提供することを目的とする。
前記の目的を達成するために、本発明は、被写体を間にして放射線源に臨み、前記放射線源から照射され前記被写体を透過した放射線を検出し、放射線画像情報に変換する放射線変換パネルを有するカセッテと、
前記被写体及びカセッテに臨むように設けられ、前記被写体及びカセッテの少なくともいずれか一方の変位を監視する監視手段と、
前記監視手段によって、前記被写体が前記放射線源に対して相対変位した場合に撮影作業を禁止する撮影禁止手段と、
を備えることを特徴とする。
本発明によれば、被写体を挟んで放射線源に臨むようにカセッテが設置され、前記被写体の体動を監視手段によって監視し、前記監視手段による監視結果に基いて前記被写体が撮影中において放射線源に対して相対変位した場合に察知することができる。従って、このような被写体が体動によって放射線源に対して移動した場合に、撮影禁止手段によって撮影作業を禁止することにより、前記カセッテに対する誤撮影が防止されて常に適切な放射線画像を得ることが可能となる。
図1〜図3は、本実施の形態に係る放射線画像撮影システム10が設置された手術室12の説明図である。手術室12には、放射線画像撮影システム10に加えて、患者(被写体)14が横臥する手術台16が配置されると共に、医師18が手術に使用する各種器具が載置される器具台20が手術台16の側部に配置される。また、手術台16には、麻酔器、吸引器、心電計、血圧計等、手術に必要な様々な機器が配置される。
放射線画像撮影システム10は、撮影条件に従った線量からなる放射線Xを患者14に照射する撮影装置22と、患者14を透過した放射線Xを検出する放射線検出器(放射線変換パネル)40(後述する)を内蔵した放射線検出カセッテ24と、放射線検出器40によって検出された放射線Xに基づく放射線画像を表示する表示装置26と、撮影装置22、放射線検出カセッテ24及び表示装置26を制御するコンソール28とを備える。撮影装置22、放射線検出カセッテ24、表示装置26及びコンソール28間では、無線通信による信号の送受信が行われる。
撮影装置22は、自在アーム30によって移動自在に設けられ、患者14の撮影部位に応じた所望の位置に移動可能であると共に、医師18による手術の邪魔とならない位置に待避可能である。同様に、表示装置26は、自在アーム32に連結され、撮影された放射線画像を医師18が容易に確認できる位置に移動可能である。
図4は、放射線検出カセッテ24の内部構成図である。放射線検出カセッテ24は、放射線Xを透過させる材料からなるケーシング34を備える。ケーシング34の内部には、放射線Xが照射されるケーシング34の照射面36側から、患者14による放射線Xの散乱線を除去するグリッド38、患者14を透過した放射線Xを検出する放射線検出器40、及び、放射線Xのバック散乱線を吸収する鉛板42が順に配設される。なお、ケーシング34の照射面36をグリッド38として構成してもよい。
また、ケーシング34の内部には、放射線検出カセッテ24の電源であるバッテリ44と、バッテリ44から供給される電力により放射線検出器40を駆動制御するカセッテ制御部46と、放射線検出器40によって検出した放射線Xの情報を含む信号をコンソール28との間で送受信する送受信機48とが収容される。
なお、カセッテ制御部46、送受信機48には、放射線Xが照射されることによる損傷を回避するため、ケーシング34の照射面36側に鉛板等を配設しておくことが好ましい。
図5は、放射線検出器40の回路構成ブロック図である。放射線検出器40は、放射線Xを感知して電荷を発生させるアモルファスセレン(a−Se)等の物質からなる光電変換層53を行列状の薄膜トランジスタ(TFT:Thin Film Transistor)54のアレイの上に配置した構造を有し、発生した電荷を蓄積容量55に蓄積した後、各行毎にTFT54を順次オンにして、電荷を画像信号として読み出す。図5では、光電変換層53及び蓄積容量55からなる1つの画素52と1つのTFT54との接続関係のみを示し、その他の画素52の構成については省略している。なお、アモルファスセレンは、高温になると構造が変化して機能が低下してしまうため、所定の温度範囲内で使用する必要がある。従って、放射線検出カセッテ24内に放射線検出器40を冷却する手段を配設することが好ましい。
各画素52に接続されるTFT54には、行方向と平行に延びるゲート線56と、列方向と平行に延びる信号線58とが接続される。各ゲート線56は、ライン走査駆動部60に接続され、各信号線58は、読取回路を構成するマルチプレクサ68に接続される。
ゲート線56には、行方向に配列されたTFT54をオンオフ制御する制御信号Von、Voffがライン走査駆動部60から供給される。この場合、ライン走査駆動部60は、ゲート線56を切り替える複数のスイッチSW1と、スイッチSW1の1つを選択する選択信号を出力するアドレスデコーダ62とを備える。アドレスデコーダ62には、カセッテ制御部46からアドレス信号が供給される。
また、信号線58には、列方向に配列されたTFT54を介して各画素52の蓄積容量55に保持されている電荷が流出する。この電荷は、増幅器64によって増幅される。増幅器64には、サンプルホールド回路66を介してマルチプレクサ68が接続される。マルチプレクサ68は、信号線58を切り替える複数のスイッチSW2と、スイッチSW2の1つを選択する選択信号を出力するアドレスデコーダ70とを備える。アドレスデコーダ70には、カセッテ制御部46からアドレス信号が供給される。マルチプレクサ68には、A/D変換器72が接続され、A/D変換器72によってデジタル信号に変換された放射線画像情報がカセッテ制御部46に供給される。
図6は、撮影装置22、放射線検出カセッテ24、表示装置26及びコンソール28からなる放射線画像撮影システム10の構成ブロック図である。
撮影装置22は、撮影スイッチ74と、放射線Xを出力する放射線源76と、コンソール28から無線通信により撮影条件を受信する一方、コンソール28に対して無線通信による撮影完了信号等を送信する送受信機78と、前記撮影スイッチ74から供給される撮影開始信号及び送受信機78から供給される撮影条件に基づいて放射線源76を制御する線源制御部80と、手術台16に横臥している患者14の動きを監視する監視部82とを備える。
この監視部82は、例えば、可視光監視が可能なCCDカメラからなり、撮影装置22の側部に一体的に設けられると共に、患者14及び放射線検出カセッテ24に臨むように監視レンズ84が下方に向かうように配置される。詳細には、監視部82は、その監視レンズ84が、患者14及び該患者14が横臥する手術台16に対して略直交するように配置される(図2参照)。なお、この監視部82は、その監視レンズ84が患者14及び放射線検出カセッテ24に臨むように配置されていれば、撮影装置22の内部に設けるようにしてもよい。
また、監視部82によって撮影された画像データは、送受信機78を通じてコンソール28へと送信され、該コンソール28の状態判定部110(後述する)へと出力される。
放射線検出カセッテ24には、放射線検出器40、バッテリ44、カセッテ制御部46、送受信機48が収容される。
このカセッテ制御部46は、放射線検出器40を構成するライン走査駆動部60のアドレスデコーダ62及びマルチプレクサ68のアドレスデコーダ70に対してアドレス信号を供給するアドレス信号発生部86と、放射線検出器40によって検出された放射線画像情報を記憶する画像メモリ88と、当該放射線検出カセッテ24を特定するためのカセッテID情報を記憶するカセッテIDメモリ90とを備える。
送受信機48は、コンソール28から無線通信により送信要求信号を受信する一方、前記コンソール28に対して、カセッテIDメモリ90に記憶されたカセッテID情報、画像メモリ88に記憶された放射線画像情報を無線通信により送信する。
表示装置26は、コンソール28から放射線画像情報を受信する受信機92と、受信した放射線画像情報の表示制御を行う表示制御部94と、前記表示制御部94によって処理された放射線画像情報を表示する表示部(警告手段)96とを備える。
コンソール28は、撮影装置22、放射線検出カセッテ24及び表示装置26に対して、放射線画像情報等を含む必要な情報を無線通信により送受信する送受信機98と、撮影装置22による撮影に必要な撮影条件を管理する撮影条件管理部100と、放射線検出カセッテ24から送信された放射線画像情報に対する画像処理を行う画像処理部102と、処理した放射線画像情報を記憶する画像メモリ104と、撮影対象である患者14の患者情報を管理する患者情報管理部106と、放射線検出カセッテ24から送信されたカセッテ情報を管理するカセッテ情報管理部108と、監視部82で撮影された画像に基づいて患者14の体動を検知可能な状態判定部110とを備える。
この状態判定部110は、例えば、手術台16に患者14が臥位して放射線検出カセッテ24の設置された撮影準備状態と、撮影装置22の撮影スイッチ74が操作されて撮影の行われている撮影状態とに監視部82でそれぞれ撮影された画像データを比較し、前記画像データにおいて撮影された患者14の変位差分から撮影時において前記患者14が体動したか否かを判定する。
すなわち、状態判定部110は、監視部82によって撮影された患者14の画像データに基づき、該患者14が撮影装置22に臨んだ撮影姿勢Sから動いたか否かを判定する判定手段として機能する。
なお、コンソール28は、撮影装置22、放射線検出カセッテ24及び表示装置26に対して無線通信による信号の送受信を行うことができるのであれば、手術室12の外に設置してもよい。
本実施の形態の放射線画像撮影システム10は、基本的には以上のように構成されるものであり、次にその動作について説明する。
放射線画像撮影システム10は、手術室12に設置されており、例えば、医師18による患者14の手術中において、放射線画像の撮影が必要となった際に使用される。そのため、撮影対象である患者14の患者情報は、撮影に先立ち、コンソール28の患者情報管理部106に予め登録される。また、撮影部位や撮影方法が予め決まっている場合には、これらの撮影条件を撮影条件管理部100に予め登録しておく。以上の準備作業が終了した状態において、患者14に対する手術が遂行される。
手術中において放射線画像の撮影を行う場合、医師18又は担当する放射線技師は、患者14と手術台16との間の所定位置に、照射面36を撮影装置22側とした状態で放射線検出カセッテ24を設置する。
そして、この患者14と手術台16との間に放射線検出カセッテ24が設置された撮影準備状態において、監視部82によって患者14及び放射線検出カセッテ24の画像が上方(図2中、矢印A方向)から撮影され、その画像データが送受信機78、98を通じてコンソール28へと送信され、状態判定部110へと入力される。
次いで、撮影装置22を放射線検出カセッテ24に対向する位置に移動させた後、撮影スイッチ74を操作して撮影を行う。この際、撮影スイッチ74が操作されて放射線画像の撮影が開始されてから完了するまでに所定時間tを要する。詳細には、患者14の撮影部位や撮影条件等に応じて放射線Xの照射時間が異なる。
そして、放射線源から患者に向けて放射線の照射された撮影中において、監視部82によって患者14の画像が上方(図2中、矢印A方向)から継続的に撮影され、その画像データが送受信機78、98を通じてコンソール28へと送信された後、状態判定部110へと入力される。
すなわち、放射線検出カセッテ24が所定位置に設置された撮影準備状態から撮影が完了するまでの間に監視部82によって患者14に対する撮影が複数回行われることとなる。
ここで、状態判定部110において撮影準備状態における画像データと、撮影状態における画像データとがその都度比較され、前記画像データに撮影された患者14の変位差分が判定される。この状態判定部110における患者14の体動したか否かの判定基準は、撮影装置22による撮影時間、すなわち、放射線源76による放射線Xの照射時間の長さに応じて設定される。この放射線Xの照射時間が長い場合には、許容される患者の体動量は小さく、前記照射時間が短い場合には、許容される患者14の体動量が大きくなる。換言すれば、照射時間の長さと、許容される患者14の体動量とが反比例の関係にある。
そして、状態判定部110において撮影準備状態と撮影状態との画像データに変位差分がない、若しくは、撮影条件管理部100において予め設定された放射線Xの照射時間との関係から患者14の体動量(変位差分)が許容範囲以下であると判定された場合には、前記患者14が所定の撮影姿勢Sを維持したままの状態で静止しているか、撮影装置22に対する相対変位が小さく、その体動量(変位差分)が撮影される放射線画像にブレが生じさせることがないと判断され、撮影作業が継続される。
一方、上述した状態判定部110において撮影準備状態と撮影状態との画像データで変位差分が生じていると判定された場合には、その変位差分に基づいた患者14の体動量と、撮影条件管理部100において予め設定された放射線Xの照射時間とから前記患者14が所定の撮影姿勢Sから体動したと判定される(図3中、二点鎖線形状)。
この場合には、撮影装置22からの放射線が、患者14の患部及び放射線検出カセッテ24の放射線検出器40に対して照射されることがなく、所望の放射線画像の撮影が行われないおそれがあるとして、前記状態判定部110から送受信機98を介して出力信号が表示装置26へと出力され、患者14及び放射線検出カセッテ24の少なくともいずれか一方が所定位置に配置されていないことを警告として、前記表示装置26に警告表示を表示させる。また、同時に、前記状態判定部110からの出力信号に基づいてコンソール28から送受信機78、98を介して撮影装置22の線源制御部80へと制御信号を出力し、前記撮影装置22による撮影作業を禁止する。すなわち、状態判定部110は、監視部82によって撮影された画像データに基づいて撮影装置22の撮影を規制可能な撮影禁止手段としても機能する。
このような場合には、コンソール28、表示装置26等に表示された警告表示に基づいて、撮影作業を一旦中止して患者14を所定の撮影姿勢Sへと復帰させた後、再び撮影作業を行う。なお、患者14に対する監視部82の撮影は、放射線検出カセッテ24が所定位置に設置された撮影準備状態から撮影が完了するまでの間に複数回行なうことにより、複数の画像データに基づいて患者14の体動を判定することができるため、一層正確且つ確実な判定を行うこと可能となる。
上述したように、撮影中における患者14の体動の有無を監視部82によって継続的に監視しながら撮影作業が行われる。撮影スイッチ74を操作して撮影を行う。これにより、撮影装置22の線源制御部80は、送受信機48、98を介して、コンソール28の撮影条件管理部100より当該患者14の撮影部位に係る撮影条件を無線通信により取得し、取得した撮影条件に従って放射線源76を制御することにより、所定の線量からなる放射線Xを患者14に照射する。
患者14を透過した放射線Xは、放射線検出カセッテ24のグリッド38によって散乱線が除去された後、放射線検出器40に照射され、放射線検出器40を構成する各画素52の光電変換層53によって電気信号に変換され、蓄積容量55に電荷として保持される(図5参照)。次いで、各蓄積容量55に保持された患者14の放射線画像情報である電荷情報は、カセッテ制御部46を構成するアドレス信号発生部86からライン走査駆動部60及びマルチプレクサ68に供給されるアドレス信号に従って読み出される。
すなわち、ライン走査駆動部60のアドレスデコーダ62は、アドレス信号発生部86から供給されるアドレス信号に従って選択信号を出力してスイッチSW1の1つを選択し、対応するゲート線56に接続されたTFT54のゲートに制御信号Vonを供給する。一方、マルチプレクサ68のアドレスデコーダ70は、アドレス信号発生部86から供給されるアドレス信号に従って選択信号を出力してスイッチSW2を順次切り替え、ライン走査駆動部60によって選択されたゲート線56に接続された各画素52の蓄積容量55に保持された電荷情報である放射線画像情報を信号線58を介して読み出す。
各放射線検出器40の選択されたゲート線56に接続された各画素52の蓄積容量55から読み出された放射線画像情報は、各増幅器64によって増幅された後、サンプルホールド回路66によってサンプリングされ、マルチプレクサ68を介してA/D変換器72に供給され、デジタル信号に変換される。デジタル信号に変換された放射線画像情報は、カセッテ制御部46の画像メモリ88に一旦記憶された後、送受信機48を介して、無線通信によりコンソール28に送信される。
同様にして、ライン走査駆動部60のアドレスデコーダ62は、アドレス信号発生部86から供給されるアドレス信号に従ってスイッチSW1を順次切り替え、各ゲート線56に接続されている各画素52の蓄積容量55に保持された電荷情報である放射線画像情報を信号線58を介して読み出し、マルチプレクサ68及びA/D変換器72を介してカセッテ制御部46の画像メモリ88に記憶させる。
コンソール28に送信された放射線画像情報は、送受信機98によって受信され、画像処理部102において所定の画像処理が施された後、患者情報管理部106に登録されている患者14の患者情報と関連付けられた状態で画像メモリ104に記憶される。
また、画像処理の施された放射線画像情報は、送受信機98から表示装置26に送信される。受信機92によって放射線画像情報を受信した表示装置26は、表示制御部94によって表示部96を制御し、放射線画像を表示する。医師18は、表示部96に表示された放射線画像を確認しながら手術を遂行する。
この場合、放射線検出カセッテ24とコンソール28との間、撮影装置22とコンソール28との間、及び、コンソール28と表示装置26との間には、信号を送受信するためのケーブルが連結されていないため、例えば、手術室12の床面にこれらのケーブルが配設されることがなく、医師18等の作業に支障を来すおそれがない。
なお、上述した説明では、患者14の体動が検出された場合に、状態判定部110から送受信機98を通じて表示装置26へと出力して警告表示を表示部96に表示する構成としているが、例えば、前記コンソール28に表示部を設け、状態判定部110からの出力信号を前記表示部に出力し、警告表示を表示するようにしてもよい。
また、上述した本実施の形態では、手術台16に患者14が臥位し、該患者14と手術台16との間に放射線検出カセッテ24が設置されて撮影が行われる放射線画像撮影システム10について説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、患者14が撮影装置に臨むように立位し、水平方向に照射される放射線Xによって撮影が行われる放射線画像撮影システムに放射線検出カセッテ24を用いるようにしてもよい。
以上のように、本実施の形態では、患者14及び該患者14が横臥する手術台16の上方に、前記患者14及び放射線検出カセッテ24を監視可能な監視部82を設け、前記監視部82による前記患者14の監視データに基づいて撮影中における該患者14の体動を即座に察知することができる。従って、このような患者14が所定の撮影姿勢Sに対して体動した場合に、撮影禁止手段によって撮影作業を禁止することにより、放射線画像にブレ等の生じた誤撮影が防止されて常に適切な放射線画像を得ることができる。
また、このような放射線画像の撮影中における患者14の体動を検知した場合に、表示装置26を構成する表示部96に警告表示を行うことにより、前記警告表示を確実且つ容易に視認することが可能となる。
なお、本発明は、上述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲で自由に変更できることは勿論である。
本実施の形態に係る放射線画像撮影システムが設置された手術室の説明図である。 図1の手術室を患者の側方から見た状態を示す説明図である。 図1の手術室を手術台の上方から見た状態を示す説明図である。 放射線検出カセッテの内部構成図である。 放射線検出器の回路構成ブロック図である。 放射線画像撮影システムの構成ブロック図である。
符号の説明
10…放射線画像撮影システム 12…手術室
14…患者 16…手術台
22…撮影装置 24…放射線検出カセッテ
26…表示装置 28…コンソール
40…放射線検出器 46…カセッテ制御部
48、78、98…送受信機 76…放射線源
80…線源制御部 82…監視部
84…監視レンズ 96…表示部
110…状態判定部

Claims (6)

  1. 被写体を間にして放射線源に臨み、前記放射線源から照射され前記被写体を透過した放射線を検出し、放射線画像情報に変換する放射線変換パネルを有するカセッテと、
    前記被写体及びカセッテに臨むように設けられ、前記被写体及びカセッテの少なくともいずれか一方の変位を監視する監視手段と、
    前記監視手段によって、前記被写体が前記放射線源に対して相対変位した場合に撮影作業を禁止する撮影禁止手段と、
    を備えることを特徴とする放射線画像撮影システム。
  2. 請求項1記載のシステムにおいて、
    前記監視手段による監視結果に基づき、前記被写体が前記放射線源に対して相対変位した場合に警告を行う警告手段を備えることを特徴とする放射線画像撮影システム。
  3. 請求項1又は2記載のシステムにおいて、
    前記監視手段によって監視され前記被写体が前記放射線源に臨んだ撮影準備状態の監視データと、撮影中における撮影状態の監視データとを比較し、前記被写体の体動を判定する判定手段を備えることを特徴とする放射線画像撮影システム。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のシステムにおいて、
    前記監視手段は、可視光カメラからなることを特徴とする放射線画像撮影システム。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のシステムにおいて、
    前記監視手段は、前記放射線源に設けられることを特徴とする放射線画像撮影システム。
  6. 請求項3記載のシステムにおいて、
    前記判定手段の判定基準は、前記放射線源による放射線の照射時間に基づいて設定されることを特徴とする放射線画像撮影システム。
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WO2021241248A1 (ja) * 2020-05-28 2021-12-02 キヤノン株式会社 放射線撮影システム及びその制御方法、並びに、プログラム

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