JP2009032844A - 配線回路基板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】導体パターンの銅のイオンマイグレーションを有効に防止でき、さらに、導体パターンの変色を有効に防止することのできる配線回路基板およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】ベース絶縁層3の上に、銅からなる導体パターン4を形成し、導体パターン4を被覆するように錫層9を形成し、導体パターン4および錫層9を300℃以上で加熱することにより、導体パターン4と隣接する内側面11から、導体パターン4と隣接しない外側面12に向かって錫の存在割合が増加し、その外側面12では、錫に対する銅の原子割合が3より大きくなる被覆層5を形成する。
【選択図】図2

Description

本発明は、配線回路基板およびその製造方法に関する。
従来より、配線回路基板は、各種の電気機器や電子機器の分野において、広く用いられている。このような配線回路基板は、ベース絶縁層と、ベース絶縁層の上に形成され、銅からなる導体パターンと、ベース絶縁層の上に、導体パターンを被覆するように形成されるカバー絶縁層とを備えている。
このような配線回路基板では、高温高湿下において、長期にわたって通電すると、導体パターンの銅がカバー絶縁層に移動するイオンマイグレーションを生じて、導体パターン間で短絡を生じる場合がある。
そのため、イオンマイグレーションの防止を目的として、例えば、銅からなる配線部の表面に、Sn被膜を形成し、次いで、カバーレイフィルムを積層して、これらを温度160℃で60分間プレス処理することにより得られるフレキシブルプリント配線板が提案されている(例えば、特許文献1参照。)。また、このフレキシブルプリント配線板の配線部では、上記したプレス処理により、配線部に接するCu3Snからなる第一層と、第一層に重なり、Cu11Sn9からなる第二層とが形成される。
特開2006−278825号公報
しかし、特許文献1に記載のフレキシブルプリント配線板では、配線部のイオンマイグレーションを十分に防止することができない。また、特許文献1に記載のフレキシブルプリント配線板では、高温高湿下における使用によって、配線部において、変色(腐食)を生じるため、電子部品と接続するための端子部においては、電子部品との接続性および接続耐久性の不良を生じ、あるいは、カバーレイフィルムに被覆される配線においては、カバーレイフィルムの剥離を生じる場合がある。
本発明の目的は、導体パターンの銅のイオンマイグレーションを有効に防止でき、さらに、導体パターンの変色を有効に防止することのできる配線回路基板およびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の配線回路基板は、絶縁層と、前記絶縁層の上に形成され、銅からなる導体パターンと、前記導体パターンを被覆する、銅および錫の合金からなる被覆層とを備え、前記被覆層では、前記導体パターンと隣接する内側面から、前記導体パターンと隣接しない外側面に向かって錫の存在割合が増加し、前記被覆層の外側面では、錫に対する銅の原子割合が3より大きいことを特徴としている。
また、本発明の配線回路基板では、前記被覆層の外側面から内側に1μmまでの最表層には、Cu41Sn11および/またはCu10Sn3が含まれていることが好適である。
また、本発明の配線回路基板では、前記被覆層の外側面から内側に1μmを超過し2μm以下の隣接層には、錫に対する銅の原子割合が9より大きい合金が含まれていることが好適である。
また、本発明の配線回路基板では、前記被覆層が300℃以上で加熱することにより得られることが好適である。
また、本発明の配線回路基板の製造方法は、絶縁層を用意する工程と、前記絶縁層の上に、銅からなる導体パターンを形成する工程と、前記導体パターンを被覆する錫層を形成する工程と、前記導体パターンおよび前記錫層を300℃以上で加熱して、銅および錫の合金からなる被覆層を形成する工程とを備えていることを特徴としている。
本発明の配線回路基板およびその製造方法によれば、導体パターンの銅のイオンマイグレーションを有効に防止することができる。そのため、長期間の使用における導体パターン間の短絡を有効に防止することができ、接続信頼性の向上を図ることができる。
また、本発明の配線回路基板およびその製造方法によれば、高温高湿下における使用によっても、導体パターンの変色を有効に防止できるので、電子部品との接続性および接続耐久性を向上させることができる。
図1は、本発明の配線回路基板の一実施形態の幅方向(配線回路基板の長手方向に直交する方向。)に沿う断面図、図2は、図1に示す配線回路基板の配線における幅方向に沿う拡大断面図である。
図1において、配線回路基板1は、例えば、長手方向に延びるように形成される回路付サスペンション基板であって、例えば、金属支持基板2と、金属支持基板2の上に形成される絶縁層としてのベース絶縁層3と、ベース絶縁層3の上に形成される導体パターン4とを備えている。また、配線回路基板1は、導体パターン4を被覆する被覆層5と、ベース絶縁層3の上に、被覆層5を被覆するように形成されるカバー絶縁層6とを備えている。
金属支持基板2は、配線回路基板1の外形形状に対応する平板状の金属箔や金属薄板から形成されている。金属支持基板2を形成する金属材料としては、例えば、ステンレス、42アロイなどが用いられ、好ましくは、ステンレスが用いられる。金属支持基板2の厚みは、例えば、15〜30μm、好ましくは、15〜20μmである。
ベース絶縁層3は、金属支持基板2の表面において、導体パターン4が形成される部分に対応するように、形成されている。
ベース絶縁層3を形成する絶縁材料としては、例えば、ポリイミド、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルスルホン、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート、ポリ塩化ビニルなどの合成樹脂が用いられる。これらのうち、好ましくは、感光性の合成樹脂が用いられ、さらに好ましくは、感光性ポリイミドが用いられる。ベース絶縁層3の厚みは、例えば、1〜15μm、好ましくは、3〜10μmである。
導体パターン4は、長手方向に沿って延び、互いに幅方向において間隔を隔てて並列配置される複数の配線10と、各配線10の両端部に配置され、磁気ヘッドやリード・ライト基板と接続するための図示しない端子部とからなる配線回路パターンとして形成されている。
導体パターン4は、銅から形成されている。また、導体パターン4の厚みは、例えば、5〜20μm、好ましくは、7〜15μmである。各配線10の幅は、例えば、5〜100μm、好ましくは、10〜50μmである。各配線10間の間隔は、例えば、5〜500μm、好ましくは、15〜100μmである。
被覆層5は、導体パターン4の側面および上面に、導体パターン4を被覆するように形成されており、銅および錫の合金から形成されている。
より具体的には、被覆層5では、図2に示すように、導体パターン4と隣接する内側面11から、導体パターン4と隣接しない外側面(カバー絶縁層6と隣接する面)12に向かって錫の存在割合が次第に増加している。
そして、このような被覆層5の外側面12では、錫に対する銅の原子割合(Cu/Sn)が、3より大きくなっており、好ましくは、3.3より大きく、さらに好ましくは、3.7より大きくなっている。なお、被覆層5の外側面12における錫に対する銅の原子割合(Cu/Sn)の上限は、通常、4である。
錫に対する銅の原子割合が上記した範囲に満たない場合には、導体パターン4の銅のイオンマイグレーションや、導体パターン4の変色を防止できない。
この被覆層5の厚みは、例えば、2〜4μm、好ましくは、2〜3μmである。
なお、この被覆層5は、例えば、後述する錫層9を300℃以上で加熱することにより形成されている。
また、被覆層5の外側面12から内側に1μmまでが最表層7とされており、この最表層7には、少なくともCu41Sn11および/またはCu10Sn3が含まれている。また、その他に、Cu3Snなどが含まれている場合がある。また、最表層7では、その最表層7の平均組成として、銅が、例えば、30atomic%より多く含まれ、好ましくは、75atomic%より多く含まれている。なお、最表層7における銅の平均組成は、その上限が、通常、80atomic%である。
なお、上記した錫に対する銅の原子割合や、上記した合金は、FIBによるクロスセクションによりサンプルを作製した後、電界放射型走査電子顕微鏡分析(FE−SEM)、透過型電子顕微鏡分析(TEM)、エネルギー分散型X線分光分析(EDS)、オージェ電子分光分析(AES)、電子プローブマイクロアナライザー分析(EPMA)などにより測定することができる。
また、被覆層5の外側面12から内側に1μmを超過し2μm以下が隣接層8とされており、この隣接層8には、錫に対する銅の原子割合が、例えば、9より大きい合金、好ましくは、13より大きい合金が含まれている。具体的には、Cu94Snn(n=2〜25)、より具体的には、Cu94Sn6などの合金が、隣接層8に含まれている。また、隣接層8では、その隣接層8の平均組成として、銅が、例えば、90atomic%より多く含まれ、好ましくは、92atomic%より多く含まれている。なお、隣接層8における銅の平均組成は、その上限が、通常、99atomic%である。
また、カバー絶縁層6には、図示しない端子部が露出するように、形成されている。カバー絶縁層6を形成する絶縁材料としては、上記したベース絶縁層3を形成する絶縁材料と同様のものもが用いられる。カバー絶縁層6の厚みは、例えば、2〜10μm、好ましくは、3〜6μmである。
次に、この配線回路基板1の製造方法を、図3を参照して説明する。
まず、この方法では、図3(a)に示すように、金属支持基板2を用意する。
次いで、この方法では、図3(b)に示すように、ベース絶縁層3を形成する。
ベース絶縁層3は、例えば、ベース絶縁層3を形成する絶縁材料のワニス、例えば、合成樹脂のワニスを塗布し、これを乾燥し、必要により硬化する。具体的には、感光性の合成樹脂のワニス、好ましくは、感光性ポリアミック酸樹脂のワニスを塗布して、これを乾燥後、露光および現像し、その後、硬化することによって、上記したパターンで形成する。
次いで、この方法では、図3(c)に示すように、導体パターン4を、ベース絶縁層3の上に、上記した配線回路パターンで形成する。
導体パターン4は、例えば、アディティブ法、サブトラクティブ法などのパターンニング法により、形成する。好ましくは、アディティブ法により形成する。
すなわち、アディティブ法では、まず、ベース絶縁層3の全面に、図示しない種膜を形成する。種膜を形成する材料としては、例えば、銅、クロムまたはこれらの合金などの金属材料が用いられる。種膜は、スパッタリング、電解めっきまたは無電解めっきなどにより、形成する。次いで、種膜の表面に、ドライフィルムレジストを設けて、これを露光および現像し、配線回路パターンと逆パターンの図示しないめっきレジストを形成する。次いで、めっきにより、めっきレジストから露出する種膜の表面に、導体パターン4を形成し、次いで、めっきレジストおよびめっきレジストが形成されていた部分の種膜をエッチングなどにより除去する。なお、めっきは、好ましくは、電解銅めっきが用いられる。
次いで、この方法では、図3(d)に示すように、導体パターン4の表面に錫層9を形成する。
錫層9を形成するには、例えば、錫めっき、好ましくは、無電解錫めっきが用いられる。なお、この無電解錫めっきにおいては、導体パターン4が銅からなるので、銅と錫との置換により、錫層9が形成される。
錫層9の厚みは、例えば、0.05〜2.8μm、好ましくは、0.15〜0.8μmである。錫層9の厚みが上記した範囲に満たないと、導体パターン4の銅のイオンマイグレーションを防止できない場合がある。一方、錫層9の厚みが上記した範囲を超えると、ウィスカーが発生する場合がある。
次いで、この方法では、図3(e)に示すように、カバー絶縁層6を形成するとともに、被覆層5を形成する。
カバー絶縁層6は、例えば、カバー絶縁層6を形成する絶縁材料のワニス、例えば、合成樹脂のワニスを塗布し、これを乾燥し、必要により硬化する。具体的には、感光性の合成樹脂のワニス、好ましくは、感光性ポリアミック酸樹脂のワニスを塗布して、これを乾燥後、露光および現像し、その後、硬化することによって、上記したパターンで形成する。
また、被覆層5は、カバー絶縁層6の形成と同時に、カバー絶縁層6を形成するための乾燥での加熱、または、硬化での加熱により、形成される。
なお、乾燥または硬化での加熱温度は、例えば、300℃以上、好ましくは、340℃以上で、さらに好ましくは、360℃以上、通常、410℃以下に設定され、加熱時間が、例えば、60〜300分間、好ましくは、80〜300分間に設定される。また、例えば、大気などの酸素含有雰囲気下、あるいは、窒素などの不活性ガス雰囲気下、好ましくは、不活性ガス雰囲気下において、加熱することもできる。
加熱温度が上記した範囲に満たない場合には、被覆層5の外側面12における錫に対する銅の原子割合を3より大きくすることができず、導体パターン4の銅のイオンマイグレーションや、導体パターン4の変色を防止できない場合がある。
これにより、導体パターン4の銅に対して錫が拡散されるとともに、錫に対して導体パターン4の銅が拡散されることにより、銅および錫の合金からなる被覆層5が形成される。
この錫の拡散では、導体パターン4の上面に形成される錫層9の錫が下側に向かって拡散されるとともに、導体パターン4の側面に形成される錫層9の錫が内側に向かって拡散され、これにより、被覆層5が、加熱前の錫層9より厚く形成される。そして、この錫の拡散によって、錫層9の錫は、銅および錫の合金に置換されて、錫層9は実質的に消滅する。
その後、この方法では、導体パターン4の図示しない端子部の上面に形成されている被覆層5を、エッチングなどにより除去した後、金属支持基板2を所望の形状に外形加工して、配線回路基板1を得る。
そして、このようにして得られた配線回路基板1によれば、導体パターン4の銅のイオンマイグレーションを有効に防止することができる。そのため、長期間の使用における導体パターン4の配線10間の短絡を有効に防止することができ、接続信頼性の向上を図ることができる。
また、この配線回路基板1によれば、高温高湿下における使用によっても、導体パターン4の変色(腐食)を有効に防止できるので、端子部においては、磁気ヘッドやリード・ライト基板との接続性および接続耐久性を向上させることができる。また、配線10においては、配線10の腐食に基づくカバー絶縁層6の剥離を防止することができる。
なお、上記した図3(e)に示す製造方法の説明では、カバー絶縁層6の形成と同時に被覆層5を形成した。しかし、例えば、図示しないが、上記したパターンで形成される合成樹脂を予めフィルムに形成し、このフィルムを、錫層9を含むベース絶縁層3の上に貼着してカバー絶縁層6を形成した後、配線回路基板1を加熱することにより、錫層9の錫を導体パターン4の銅に拡散させて、銅および錫の合金からなる被覆層5を形成することもできる。
好ましくは、カバー絶縁層6の形成と同時に、銅および錫の合金からなる被覆層5を形成する。これにより、カバー絶縁層6の形成における乾燥または硬化と、被覆層5の形成における錫の銅に対する拡散とを同時に実施することができ、製造工程を簡便にすることができる。
また、上記の説明では、本発明の配線回路基板を、金属支持基板2を備える回路付サスペンション基板として例示して説明したが、本発明の配線回路基板は、例えば、金属支持基板2を備えないフレキシブル配線回路基板などの他の配線回路基板にも広く適用することができる。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明するが、本発明は、何ら実施例および比較例に限定されることはない。
実施例1
まず、厚み25μmのステンレスからなる金属支持基板を用意し(図3(a)参照)、 次いで、金属支持基板の全面に、感光性ポリアミック酸樹脂のワニスを塗布し、90℃で、15分間、加熱して乾燥させた。次いで、露光および現像後、減圧下、370℃で、120分間、加熱して硬化(イミド化)させて、厚み10μmのベース絶縁層を形成した(図3(b)参照)。
次いで、厚み50nmのクロム薄膜および厚み100nmの銅薄膜をスパッタリングにより順次形成することにより、種膜を形成した。次いで、この種膜の上面に、導体パターンと逆パターンのめっきレジストを形成した後、電解銅めっきにより、厚み10μmの銅からなる導体パターンを形成した(図3(c)参照)。なお、配線の幅は20μmであり、各配線間の間隔は20μmであった。
次いで、導体パターンの表面に、無電解錫めっきにより、厚み0.45μmの錫層を形成した(図3(d)参照)。
次いで、感光性ポリアミック酸樹脂のワニスを、錫層を含むベース絶縁層の上面全面に塗布し、90℃で、15分間、加熱して乾燥させた。次いで、露光および現像後、減圧下、400℃で、120分間、加熱して硬化(イミド化)させるとともに、銅および錫の合金からなる被覆層を形成した(図3(e)参照)。被覆層の厚みは2.0μmであった。なお、被覆層の厚みは、FE−SEMおよびAES(日立社製のModel 1680、印加電圧15kV)により測定した。
次いで、端子部の上面の被覆層をエッチングにより除去することにより、回路付サスペンション基板を得た(図1参照)。
比較例1
カバー絶縁層の形成における硬化での加熱温度を400℃から120℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、被覆層を形成して、続いて、回路付サスペンション基板を得た。なお、被覆層の厚みは2.0μmであった。
比較例2
カバー絶縁層の形成における硬化での加熱温度を400℃から180℃に変更した以外は、実施例1と同様にして、被覆層を形成して、続いて、回路付サスペンション基板を得た。なお、被覆層の厚みは2.0μmであった。
(評価)
1) 銅の原子割合の測定
実施例1、比較例1および2で得られた回路付サスペンション基板において、被覆層の外側面、最表層および隣接層について、Cu/Snの原子割合、Cuの平均組成(atomic%)および合金種類を、FE−SEMおよびAESと、TEMおよびEDS(Inca社製のEDSsystem、印加電圧200kV)とによりそれぞれ測定した。
その結果を表1に示す。但し、表1では、外側面については、Cu/Snの原子割合のみを示している。
2) イオンマイグレーション評価
実施例1、比較例1および2で得られた回路付サスペンション基板において、導体パターンに10Vの電圧を印加して、電流値が20mAになるまでの時間におけるワイブルチャートを得て、これを解析した。この解析では、ワイブルチャートにおける累積不良率が0.1%となるまでの時間でもって、イオンマイグレーションを評価した。その結果を表1に示す。なお、ワイブルチャートにおける累積不良率が0.1%となるまでの時間は、長時間になれば、イオンマイグレーションが発生しにくいこと、すなわち、接続信頼性が高いことを示す。
3) 変色評価
実施例1、比較例1および2で得られた回路付サスペンション基板を、高温高湿下において加速試験した。加速試験では、IEC68−2−66(環境試験方法)に準拠し、温度120℃、湿度100%、圧力0.172MPaの条件におけるプレッシャークッカー試験機(PCT試験機、ESPEC社製)に投入して、29時間後における導体パターンの変色の有無を光学顕微鏡にて確認した。その結果を表1に示す。
Figure 2009032844
本発明の配線回路基板の一実施形態の幅方向に沿う断面図である。 図1に示す配線回路基板の配線における幅方向に沿う拡大断面図である。 図1に示す配線回路基板の製造方法を示す製造工程図であって、(a)は、金属支持基板を用意する工程、(b)は、ベース絶縁層を形成する工程、(c)は、導体パターンを、ベース絶縁層の上に形成する工程、(d)は、導体パターンの表面に錫層を形成する工程、(e)は、カバー絶縁層を形成するとともに、被覆層を形成する工程を示す。
符号の説明
1 配線回路基板
3 ベース絶縁層
4 導体パターン
5 被覆層
7 最表層
8 隣接層
9 錫層
11 内側面
12 外側面

Claims (5)

  1. 絶縁層と、
    前記絶縁層の上に形成され、銅からなる導体パターンと、
    前記導体パターンを被覆する、銅および錫の合金からなる被覆層とを備え、
    前記被覆層では、前記導体パターンと隣接する内側面から、前記導体パターンと隣接しない外側面に向かって錫の存在割合が増加し、
    前記被覆層の外側面では、錫に対する銅の原子割合が3より大きいことを特徴とする、配線回路基板。
  2. 前記被覆層の外側面から内側に1μmまでの最表層には、Cu41Sn11および/またはCu10Sn3が含まれていることを特徴とする、請求項1に記載の配線回路基板。
  3. 前記被覆層の外側面から内側に1μmを超過し2μm以下の隣接層には、錫に対する銅の原子割合が9より大きい合金が含まれていることを特徴とする、請求項1または2に記載の配線回路基板。
  4. 前記被覆層が300℃以上で加熱することにより得られることを特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載の配線回路基板。
  5. 絶縁層を用意する工程と、
    前記絶縁層の上に、銅からなる導体パターンを形成する工程と、
    前記導体パターンを被覆する錫層を形成する工程と、
    前記導体パターンおよび前記錫層を300℃以上で加熱して、銅および錫の合金からなる被覆層を形成する工程とを備えていることを特徴とする、配線回路基板の製造方法。
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