JP2007329395A - 配線回路基板およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】導体パターンの強度の向上を十分に図ることのできる配線回路基板およびその製造方法を提供すること。
【解決手段】ベース絶縁層2の上に、銀層7および銅層8を順次積層し、その後、これらを加熱することにより、銅に対して銀が拡散され、その銀が0.50重量%を超過し3.00重量%の銅合金からなる導体パターン3を形成する。その後、ベース絶縁層2の上に、導体パターン3を被覆するように、カバー絶縁層を形成する。これによって、導体パターン3の強度を向上させることができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、配線回路基板およびその製造方法、詳しくは、フレキシブル配線回路基板や回路付サスペンション基板などに用いられる配線回路基板およびその製造方法に関する。
フレキシブル配線回路基板などの配線回路基板では、導体パターンを形成するための金属として、銀を銅に添加することにより得られる銅合金を用いることが知られている。
例えば、溶湯銀を溶銅(インゴット)に添加することにより、0.07〜0.5重量%の銀を含有する溶銅を鋳造して、これを可撓性銅張積層板用の圧延銅箔に用いることにより、圧延銅箔の強度を高めることが提案されている(例えば、特許文献1参照。)。
また、微細回路配線において、層間絶縁層の上に、銀皮膜および銅めっき層を順次積層し、これらを熱処理して、銀皮膜の銀を銅めっき層の銅中に拡散させることにより、銅配線のマイグレーションを防止することが提案されている(例えば、特許文献2参照。)。
特開2003−96526号公報 特開2003−328184号公報
しかるに、近年、配線のファインピッチ化に伴い、配線の強度のさらなる向上が要望されているところ、特許文献1に記載の可撓性銅張積層板用の圧延銅箔では、かかる要望に十分に対応することが困難な場合がある。
また、特許文献2に記載の微細回路配線では、銅配線のマイグレーションを防止することを目的とするものの、配線の強度の向上を図ることを意図しておらず、配線の強度の向上を図るには、さらなる検討が必要とされる。
本発明の目的は、導体パターンの強度の向上を十分に図ることのできる配線回路基板およびその製造方法を提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の配線回路基板は、絶縁層と、前記絶縁層の上に形成され、銅に対して銀が拡散され、その銀が0.50重量%を超過し3.00重量%以下の銅合金からなる導体パターンとを備えていることを特徴としている。
また、本発明の配線回路基板では、前記導体パターンは、前記絶縁層の上に、銀層および銅層を積層した後、加熱することにより得られることが好適である。
また、本発明の配線回路基板では、前記導体パターンは、前記絶縁層の上に、第1銅層、銀層および第2銅層を順次積層した後、加熱することにより得られることが好適である。
また、本発明の配線回路基板の製造方法は、絶縁層を用意する工程と、前記絶縁層の上に、銀層および銅層を積層する工程と、前記銀層および前記銅層を加熱することにより、銅に対して銀が拡散され、その銀が0.50重量%を超過し3.00重量%以下の銅合金からなる導体パターンを形成する工程とを備えていることを特徴としている。
また、本発明の配線回路基板の製造方法は、絶縁層を用意する工程と、前記絶縁層の上に、第1銅層、銀層および第2銅層を順次積層する工程と、前記第1銅層、前記銀層および前記第2銅層を加熱することにより、銅に対して銀が拡散され、その銀が0.50重量%を超過し3.00重量%以下の銅合金からなる導体パターンを形成する工程とを備えていることを特徴としている。
本発明の配線回路基板では、銅に対して銀が拡散され、その銀が0.50重量%を超過し3.00重量%以下の銅合金からなる導体パターンを備えているので、その導体パターンの強度の向上を十分に図ることができる。そのため、接続信頼性の高い配線回路基板を得ることができる。
また、本発明の配線回路基板の製造方法では、銅に対して銀が拡散され、その銀が0.50重量%を超過し3.00重量%以下の銅合金からなる導体パターンを形成するので、その導体パターンの強度の向上を十分に図ることができる。そのため、接続信頼性の高い配線回路基板を得ることができる。
図1は、本発明の配線回路基板の一実施形態の製造方法を説明するための製造工程図の幅方向断面である。なお、図1において、後述する金属薄膜6(図2(b)参照)は、省略している。
この配線回路基板1は、例えば、長手方向に延びる平帯状に形成されるフレキシブル配線回路基板であって、例えば、図1(d)に示すように、絶縁層としてのベース絶縁層2と、ベース絶縁層2の上に形成された導体パターン3と、導体パターン3を被覆するように、ベース絶縁層2の上に形成されたカバー絶縁層4とを備えている。
ベース絶縁層2は、配線回路基板1の外形形状に対応して、平帯状に形成されている。
導体パターン3は、配線回路基板1の長手方向に沿って延び、互いに幅方向(配線回路基板1の長手方向に直交する方向)において間隔を隔てて並列配置される複数の配線5を備えている。また、この導体パターン3は、後述するような製造方法によって、銅に対して銀が拡散され、その銀が0.50重量%を超過し3.00重量%以下の銅合金から形成されている。
また、導体パターン3には、図示しない電子部品の外部端子と接続するための図示しない端子部が含まれている。
また、カバー絶縁層4には、端子部が露出するように、図示しない開口部が形成されている。
次に、この配線回路基板1の製造方法を、図1および図2を参照して説明する。
この方法では、まず、図1(a)に示すように、ベース絶縁層2を用意する。ベース絶縁層2は、例えば、ポリイミド樹脂、ポリアミドイミド樹脂、アクリル樹脂、ポリエーテルニトリル樹脂、ポリエーテルスルホン樹脂、ポリエチレンテレフタレート樹脂、ポリエチレンナフタレート樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂などの合成樹脂のフィルムが用いられる。好ましくは、ポリイミド樹脂フィルムが用いられる。
ベース絶縁層2は、予め合成樹脂のフィルムとして用意するか、あるいは、図示しない剥離板の上に、合成樹脂のワニスをキャスティングにより成膜し、乾燥後、必要により硬化させることにより、用意する。さらには、剥離板の上に、感光性の合成樹脂のワニスをキャスティング(塗布)により成膜し、乾燥後、露光後現像して上記したパターンに加工し、必要により硬化することにより、用意する。なお、ベース絶縁層2の厚さは、例えば、3〜50μm、好ましくは、5〜30μmである。
次いで、この方法では、図1(b)に示すように、ベース絶縁層2の上に、銀層7および銅層8を、順次積層して、積層金属層15を形成する。
積層金属層15として積層される銀層7および銅層8は、例えば、サブトラクティブ法やアディティブ法などの公知のパターンニング法、好ましくは、微細配線パターンを形成する観点から、アディティブ法によって、上記した配線回路パターンとして、順次形成する。
アディティブ法では、図2(a)および(b)に示すように、まず、ベース絶縁層2の全面に、種膜となる金属薄膜6を形成する。金属薄膜6は、クロム、ニッケル、銅およびこれらの合金などから、スパッタリング法などの薄膜形成法により形成する。より具体的には、例えば、ベース絶縁層2の全面に、クロム薄膜と銅薄膜とをスパッタ蒸着法によって、順次形成する。なお、金属薄膜6の形成においては、例えば、クロム薄膜の厚さが、10〜60nm、銅薄膜の厚さが、50〜200nmとなるように設定する。
次いで、図2(c)に示すように、金属薄膜6の表面に、導体パターン3の反転パターンで、めっきレジスト9を形成する。めっきレジスト9は、ドライフィルムフォトレジストなどから、露光および現像する公知の方法により形成する。
次いで、図2(d)に示すように、めっきレジスト9から露出する金属薄膜6の表面に、銀層7を形成(積層)する。銀層7は、例えば、真空蒸着法、イオンプレーティング法、スパッタリング法などの蒸着法、例えば、電解めっき法、無電解めっき法などのめっき法などにより、形成する。好ましくは、銀スパッタリング法や無電解銀めっき法により形成する。
銀スパッタリング法では、例えば、銀をターゲットとして、アルゴンなどの不活性ガスを導入ガスとして導入してスパッタリングすることにより、銀層7を形成する。
無電解銀めっき法では、例えば、銀のめっき溶液に、図2(c)に示す製造途中の配線回路基板1を浸漬することにより、銀層7を形成する。
銀層7の厚さは、後述する銅合金に拡散される銀の重量割合により適宜選択されるが、例えば、10〜600nm、好ましくは、10〜200nm、さらに好ましくは、10〜160nmである。なお、後述するように銀層7が複数の銀層として形成されるときは、その合計厚さが、好ましくは、上記厚さの範囲に設定される。
次いで、図2(e)に示すように、銀層7の表面に、銅層8を形成(積層)する。銅層8は、銀層7の形成と同様の蒸着法やめっき法により、好ましくは、電解銅めっき法により、形成する。
電解銅めっき法では、例えば、電解硫酸銅めっき液に、図2(d)に示す製造途中の配線回路基板1を浸漬して、所定の電流値で通電することにより、銅層8を形成する。
銅層8の厚さは、導体パターン3として要求される厚さにより適宜選択されるが、例えば、4〜20μm、好ましくは、7〜15μm、さらに好ましくは、8〜12μmである。なお、後述するように銅層8が複数の銅層として形成されるときは、その合計厚さが、好ましくは、上記厚さの範囲に設定される。
次いで、図2(f)に示すように、めっきレジスト9をエッチングまたは剥離により除去した後、積層金属層15から露出する金属薄膜6を、エッチングにより除去する。
これによって、図1(b)、より具体的には、図2(f)に示すように、ベース絶縁層2(金属薄膜6)の上に、銀層7および銅層8が順次積層された積層金属層15を、配線回路パターンとして形成することができる。
次いで、この方法では、図1(c)、より具体的には、図2(g)に示すように、積層金属層15を、加熱することにより、銀が拡散された銅合金からなる導体パターン3を形成する。
積層金属層15は、例えば、300〜600℃、好ましくは、350〜400℃で、例えば、60〜300分、好ましくは、120〜300分、例えば、大気などの酸素含有雰囲気下、例えば、窒素などの不活性ガス雰囲気下、好ましくは、不活性ガス雰囲気下において、加熱する。
このような加熱により、積層金属層15において、銀層7の銀が、銅層8に拡散されて、積層金属層15は、銀が拡散された銅合金となる導体パターン3となる。
この導体パターン3(銅合金)において、銀が拡散される重量割合(銀濃度)は、銅合金に対して、例えば、0.50重量%を超過し3.00重量%以下、好ましくは、0.50重量%を超過し1.50重量%以下、さらに好ましくは、0.50重量%を超過し1.00重量%以下である。0.50重量%以下であれば、導体パターン3の強度を十分に向上させることができず、また、3.00重量%を超過すれば、銀層7のすべての銀が、効率的に銅合金に拡散せず、銀層7が残存する。
なお、導体パターン3に拡散される銀の重量割合は、加熱前における銀層7の厚さ、銅層8の厚さ、銀の密度、および、銅の密度から算出される。すなわち、銀の重量割合は、次式により算出される。
銀の重量割合(重量%)=(単位面積あたりの銀層7の厚み×銀の密度)/{(単位面積あたりの銀層7の厚み×銀の密度)+(単位面積あたりの銅層8の厚み×銅層8の密度)}×100
なお、得られた導体パターン3においては、最下部における銀の重量割合が最も高く、その最下部から厚さ方向(積層方向)上方にいくに従って、銀の重量割合が低下するように、厚さ方向に分布をもって、銀が拡散されている。
なお、導体パターン3の厚さは、例えば、4〜20μm、好ましくは、7〜15μm、さらに好ましくは、8〜12μmである。
次いで、この方法では、図1(d)に示すように、ベース絶縁層2の上に、導体パターン3を被覆し、かつ、図示しない端子部が露出する開口部が形成されるように、カバー絶縁層4を形成して、配線回路基板1を得る。
カバー絶縁層4は、ベース絶縁層2と同様の合成樹脂が用いられる。カバー絶縁層4の形成は、例えば、感光性樹脂のワニスをキャスティング(塗布)により成膜し、乾燥後、露光後現像し、必要により硬化させることにより、上記したパターンとして形成することができる。
また、上記したパターンが予め形成された合成樹脂のフィルムを、必要により接着剤層を介して、導体パターン3を含むベース絶縁層2の上に貼着することにより、形成することもできる。
なお、カバー絶縁層4の厚さは、例えば、2〜25μm、好ましくは、5〜15μmである。
そして、このようにして得られる配線回路基板1は、銅に対して銀が拡散され、その銀が0.50重量%を超過し3.00重量%以下の銅合金からなる導体パターン3を備えている。そのため、導体パターン3の強度、例えば、引張り強度などの向上を十分に図ることができる。そのため、接続信頼性の高い配線回路基板1を得ることができる。
図3〜図5は、本発明の配線回路基板の他の実施形態の製造途中の幅方向断面であって、ベース絶縁層の上に、銀層および銅層を積層する工程(図1(b)に対応する工程)に対応する工程を示す。
より具体的には、図3は、ベース絶縁層の上に、銅層および銀層を順次積層する工程、図4は、ベース絶縁層の上に、第1銅層、銀層および第2銅層を順次積層する工程、図5は、第1銅層、第1銀層、第2銅層、第2銀層および第3銅層を順次積層する工程を示す。
なお、図3〜図5において、アディティブ法により導体パターン3を形成する場合に形成される金属薄膜6は、仮想線にて示されている。また、上記した各部に対応する部分については、以降の各図面において同一の参照符号を付し、その詳細な説明を省略する。
上記した説明では、配線回路基板1の製造途中で、ベース絶縁層2(金属薄膜6)の上に、銀層7および銅層8を順次積層することにより、積層金属層15を形成したが、例えば、図3に示すように、ベース絶縁層2(金属薄膜6)の上に、銅層8および銀層7を順次積層することによって、積層金属層15を形成することもできる。
なお、この積層金属層15を加熱することにより得られる導体パターン3では、最上部における銀の重量割合が最も高く、その最上部から厚さ方向(積層方向)下方にいくに従って、銀の重量割合が低下するように、厚さ方向に分布をもって、銀が拡散されている。
また、上記した説明では、配線回路基板1の製造途中で、銀層7および銅層8を、それぞれ各1層積層することにより、積層金属層15を形成したが、例えば、図4に示すように、ベース絶縁層2(金属薄膜6)の上において、銀層7が、2層の銅層、すなわち、第1銅層10および第2銅層11により挟まれる、サンドイッチ構造の積層層が形成されるように、積層金属層15を形成することもできる。より具体的には、第1銅層10、銀層7および第2銅層11を順次積層することにより、積層金属層15を形成する。
なお、このような積層金属層15において、第1銅層10および第2銅層11の厚さは、それぞれ、例えば、2〜10μm、好ましくは、3〜7μm、さらに好ましくは、4〜6μmであり、銀層7の厚さは、例えば、10〜600nm、好ましくは、10〜200nm、さらに好ましくは、10〜160nmである。
この積層金属層15を加熱することにより得られる導体パターン3では、厚さ方向(積層方向)途中(銀層7が積層されていた部分)における銀の重量割合が最も高く、厚さ方向途中から厚さ方向上方および下方にいくに従って、銀の重量割合が低下するように、厚さ方向に分布をもって、銀が拡散されている。
つまり、銀層7の銀が、積層金属層15の厚さ方向の途中部分から拡散されるので、厚さ方向においてより均一な分布をもって、銀を拡散させることができる。
また、さらには、図5に示すように、複数の銀層と、複数の銅層とが交互に積層されるように、積層金属層15を形成することもできる。すなわち、より具体的には、ベース絶縁層2(金属薄膜6)の上に、第1銅層10、第1銀層13、第2銅層11、第2銀層14および第3銅層12を順次積層することにより、積層金属層15を形成する。
なお、このような積層金属層15において、第1銅層10、第2銅層11および第3銅層12の厚さは、それぞれ、例えば、1〜7μm、好ましくは、2〜5μm、さらに好ましくは、2〜4μmであり、第1銀層13および第2銀層14の厚さは、それぞれ、例えば、10〜600nm、好ましくは、10〜100nm、さらに好ましくは、10〜80nmである。
この積層金属層15を加熱することにより得られる導体パターン3では、厚さ方向(積層方向)途中において、第1銀層13および第2銀層14が積層されていた部分における銀の重量割合が最も高く、これらの部分から厚さ方向において離間するに従って、銀の重量割合が低下するように、厚さ方向に分布を持って、銀が拡散されている。
つまり、積層金属層15の全体において、第1銀層13および第2銀層14の銀が、上記により、厚さ方向途中にほぼ均等に形成されて、その部分から拡散されるので、厚さ方向においてより一層均一な分布を持って、銀を拡散させることができる。
なお、図4および図5においては、ベース絶縁層2(金属薄膜6)の上に、銅層を積層した後、銀層および銅層を交互に積層したが、ベース絶縁層2(金属薄膜6)の上に、銀層を積層した後、銅層および銀層を交互に積層することもできる。
なお、上記の説明では、本発明の配線回路基板を、フレキシブル配線回路基板を例示して説明したが、本発明の配線回路基板は、これに限定されず、例えば、ベース絶縁層が金属支持基板に支持された回路付サスペンション基板なども含まれる。
図6は、本発明の配線回路基板の他の実施形態の回路付サスペンション基板の端子部における幅方向の断面図である。
この回路付サスペンション基板19の端子部21は、フライングリード構造として形成されており、例えば、図6に示すように、端子部21に対応する位置において、カバー絶縁層4が開口され、そのベース絶縁層4の開口位置と同一位置において、金属支持基板20およびベース絶縁層2が開口されることにより、その表面がカバー絶縁層4から露出し、その裏面が金属支持基板20およびベース絶縁層2から露出するように形成されている。
このように両面が露出された端子部21がフライングリード構造に形成されていても、端子部21が含まれる導体パターン3は、銅に対して銀が拡散され、その銀が0.50重量%を超過し3.00重量%以下の銅合金からなるので、端子部21の剛性の向上を十分に図ることができる。
以下、実施例および比較例を挙げて、本発明をさらに具体的に説明する。
実施例1
厚み10μmのポリイミド樹脂のフィルムからなるベース絶縁層を用意した(図1(a)および図2(a)参照)。
次いで、そのベース絶縁層の表面に、種膜となる金属薄膜を、スパッタリング法により、厚さ40nmのクロム薄膜および厚さ70nmの銅薄膜を順次形成することにより、形成した(図2(b)参照)。
次いで、金属薄膜の表面に、めっきレジストを、導体パターンの反転パターンで形成した(図2(c)参照)。
次いで、めっきレジストから露出する金属薄膜の表面に、厚さ35.0nmの銀層を、銀スパッタリング法により、積層した(図2(d)参照)。
次いで、銀層の表面に、厚さ8.1μmの銅層を、電解銅めっき法により、積層した(図2(e)参照)。
次いで、めっきレジストをエッチングにより除去した後、銀層および銅層が積層された積層金属層から露出する金属薄膜を、エッチングにより除去した(図1(b)および図2(f)参照)。
次いで、この積層金属層を、400℃で、120分、窒素雰囲気下で加熱することにより、銀層の銀を銅層に拡散させて、銅合金からなる導体パターンを形成した(図1(c)および図2(g)参照)。なお、銅合金に拡散された銀の重量割合は、銅合金に対して0.51重量%であった。
その後、感光性樹脂のワニスをベース絶縁層の上に塗布して、乾燥後、露光後現像し、硬化させることにより、導体パターンを被覆し、かつ、端子部が露出する開口部が形成されるように、ベース絶縁層の上に厚さ5μmのカバー絶縁層を形成した(図1(d)参照)。
実施例2
銀層の厚さを70.0nmに代え、銅層の厚さを8.5μmに代えた以外は、実施例1と同様の操作により、配線回路基板を得た。なお、銅合金に拡散された銀の重量割合は、銅合金に対して0.82重量%であった。
実施例3
厚み10μmのポリイミド樹脂のフィルムからなるベース絶縁層を用意した(図1(a)および図2(a)参照)。
次いで、そのベース絶縁層の表面に、種膜となる金属薄膜を、スパッタリング法により、厚さ40nmのクロム薄膜および厚さ70nmの銅薄膜を順次形成することにより、形成した(図2(b)参照)。
次いで、金属薄膜の表面に、めっきレジストを、導体パターンの反転パターンで形成した(図2(c)参照)。
次いで、めっきレジストから露出する金属薄膜の表面に、厚さ4.3μmの第1銅層を、電解銅めっき法により、積層した。
次いで、めっきレジストから露出する第1銅層の表面に、厚さ40.0nmの銀層を、無電解銀めっき法により、積層した。
次いで、めっきレジストから露出する銀層の表面に、厚さ4.6μmの第2銅層を、電解銅めっき法により、積層した。
次いで、めっきレジストをエッチングにより除去した後、第1銅層、銀層および第2銅層が積層された積層金属層から露出する金属薄膜を、エッチングにより除去した(図4参照)。
次いで、この積層金属層を、400℃で、120分、窒素雰囲気下で加熱することにより、銀層の銀を第1銅層および第2銅層に拡散させて、銅合金からなる導体パターンを形成した(図1(c)および図2(g)参照)。なお、銅合金に拡散された銀の重量割合は、銅合金に対して0.53重量%であった。
その後、感光性樹脂のワニスをベース絶縁層の上に塗布して、乾燥後、露光後現像し、硬化させることにより、導体パターンを被覆し、かつ、端子部が露出する開口部が形成されるように、ベース絶縁層の上に厚さ5μmのカバー絶縁層を形成した(図1(d)参照)。
実施例4
第1銅層の厚さを4.5μmに代え、銀層の厚さを92.8nmに代え、第2銅層の厚さを5.3μmに代えた以外は、実施例3と同様の操作により、配線回路基板を得た。なお、銅合金に拡散された銀の重量割合は、銅合金に対して0.93重量%であった。
実施例5
銀層の厚さを155.8nmに代え、第2銅層の厚さを4.9μmに代えた以外は、実施例3と同様の操作により、配線回路基板を得た。なお、銅合金に拡散された銀の重量割合は、銅合金に対して1.66重量%であった。
実施例6
厚み10μmのポリイミド樹脂のフィルムからなるベース絶縁層を用意した(図1(a)および図2(a)参照)。
次いで、そのベース絶縁層の表面に、種膜となる金属薄膜を、スパッタリング法により、厚さ40nmのクロム薄膜および厚さ70nmの銅薄膜を順次形成することにより、形成した(図2(b)参照)。
次いで、金属薄膜の表面に、めっきレジストを、導体パターンの反転パターンで形成した(図2(c)参照)。
次いで、めっきレジストから露出する金属薄膜の表面に、厚さ3.0μmの第1銅層を、電解銅めっき法により、積層した。
次いで、めっきレジストから露出する第1銅層の表面に、厚さ43.2nmの第1銀層を、無電解銀めっき法により、積層した。
次いで、めっきレジストから露出する第1銀層の表面に、厚さ2.0μmの第2銅層を、電解銅めっき法により、積層した。
次いで、めっきレジストから露出する第2銅層の表面に、厚さ42.1nmの第2銀層を、無電解銀めっき法により、積層した。
次いで、めっきレジストから露出する第2銀層の表面に、厚さ3.3μmの第3銅層を、電解銅めっき法により、積層した。
次いで、めっきレジストをエッチングにより除去した後、第1銅層、第1銀層、第2銅層、第2銀層および第3銅層が積層された積層金属層から露出する金属薄膜を、エッチングにより除去した(図5参照)。
次いで、この積層金属層を、400℃で、120分、窒素雰囲気下で加熱することにより、第1銀層および第2銀層の銀を、第1銅層、第2銅層および第3銅層に拡散させて、銅合金からなる導体パターンを形成した(図1(c)および図2(g)参照)。なお、銅合金に拡散された銀の重量割合は、銅合金に対して1.02重量%であった。
その後、感光性樹脂のワニスをベース絶縁層の上に塗布して、乾燥後、露光後現像し、硬化させることにより、導体パターンを被覆し、かつ、端子部が露出する開口部が形成されるように、ベース絶縁層の上に厚さ5μmのカバー絶縁層を形成した(図1(d)参照)。
比較例1
銀層を積層せず、銅層の厚さを8.3μmに代えた以外は、実施例1と同様の操作により、配線回路基板を得た。
実施例7
厚さ25μmのステンレス箔からなる金属支持基板を用意した。
次いで、感光性樹脂のワニスを金属支持基板の上に塗布して、乾燥後、露光後現像し、硬化させることにより、金属支持基板の上に厚さ10μmのベース絶縁層を形成した。
次いで、そのベース絶縁層の表面に、種膜となる金属薄膜を、スパッタリング法により、厚さ40nmのクロム薄膜および厚さ70nmの銅薄膜を順次形成することにより、形成した。
次いで、金属薄膜の表面に、めっきレジストを、導体パターンの反転パターンで形成した。
次いで、めっきレジストから露出する金属薄膜の表面に、厚さ70.0nmの銀層を、銀スパッタリング法により、積層した。
次いで、銀層の表面に、厚さ8.1μmの銅層を、電解銅めっき法により、積層した。
次いで、めっきレジストをエッチングにより除去した後、銀層および銅層が積層された積層金属層から露出する金属薄膜を、エッチングにより除去した。
次いで、この積層金属層を、400℃で、120分、窒素雰囲気下で加熱することにより、銀層の銀を銅層に拡散させて、銅合金からなる導体パターンを形成した。なお、銅合金に拡散された銀の重量割合は、銅合金に対して1.01重量%であった。
その後、感光性樹脂のワニスをベース絶縁層の上に塗布して、乾燥後、露光後現像し、硬化させることにより、導体パターンを被覆し、かつ、端子部が露出する開口部が形成されるように、ベース絶縁層の上に厚さ5μmのカバー絶縁層を形成した。
次いで、カバー絶縁層の開口部と同一位置において、金属支持基板をエッチングにより開口し、続いて、その金属支持基板の開口部から露出するベース絶縁層をエッチングにより開口した。これにより、その表面がカバー絶縁層から露出し、その裏面が金属支持基板およびベース絶縁層から露出する、フライングリード構造の端子部を形成した(図6参照)。
比較例2
銀層の厚さを7.0nmに代え、銅層の厚さを7.8μmに代えた以外は、実施例1と同様の操作により、配線回路基板を得た。なお、銅合金に拡散された銀の重量割合は、銅合金に対して0.09重量%であった。
(評価)
各実施例および各比較例により得られた配線回路基板の引張り強度を、RSAIII粘弾性測定器により、測定した。その結果を、表1に示す。
Figure 2007329395
なお、表1中、加熱後の銀の重量割合は、加熱により銅合金に拡散された銅合金に対する銀の重量割合を示し、各銀層および各銅層の数値は、その厚さを示す。
表1から分かるように、銅に対して銀が拡散され、その銀が0.50重量%を超過し3.00重量%以下の銅合金からなる導体パターンを備えた実施例の配線回路基板では、かかる銅合金からなる導体パターンを備えていない比較例の配線回路基板よりも、引張り強度が高いことが確認された。
とりわけ、銀層が銅層に挟まれる、サンドイッチ構造の積層層が形成された実施例3〜6では、より強度が高いことが確認された。
さらに、銅層に挟まれる銀層が2層形成された実施例6では、銅層に挟まれる銀層が1層形成され、銀の重量割合が比較的近い実施例4に比べて、より一層強度が高いことが確認された。
本発明の配線回路基板の一実施形態の製造方法を説明するための製造工程図の幅方向断面であって、(a)は、ベース絶縁層を用意する工程、(b)は、ベース絶縁層の上に、銀層および銅層を順次積層する工程、(c)は、銀層および銅層を、加熱することにより、銀が拡散された銅合金からなる導体パターンを形成する工程、(d)は、ベース絶縁層の上に、導体パターンを被覆するように、カバー絶縁層を形成する工程を示す。 図1に示す製造工程図の幅方向断面において、(b)ベース絶縁層の上に、銀層および銅層を順次積層する工程、および、(c)銀層および銅層を、加熱することにより、銀が拡散された銅合金からなる導体パターンを形成する工程、を説明するための工程図であって、(a)は、ベース絶縁層を用意する工程、(b)は、ベース絶縁層の全面に金属薄膜を形成する工程、(c)は、金属薄膜の表面にめっきレジストを形成する工程、(d)は、めっきレジストから露出する金属薄膜の表面に、銀層を積層する工程、(e)は、銀層の表面に、銅層を積層する工程、(f)は、めっきレジストおよび金属薄膜を除去する工程、(g)は、銀層および銅層を、加熱することにより、銀が拡散された銅合金からなる導体パターンを形成する工程を示す。 本発明の配線回路基板の他の実施形態の製造途中の幅方向断面であって、ベース絶縁層の上に、銅層および銀層を順次積層する工程(図1(b)に対応する工程)を示す。 本発明の配線回路基板の他の実施形態の製造途中の幅方向断面であって、ベース絶縁層の上に、第1銅層、銀層および第2銅層を順次積層する工程(図1(b)に対応する工程)を示す。 本発明の配線回路基板の他の実施形態の製造途中の幅方向断面であって、ベース絶縁層の上に、第1銅層、第1銀層、第2銅層、第2銀層および第3銅層を順次積層する工程(図1(b)に対応する工程)を示す。 本発明の配線回路基板の他の実施形態の回路付サスペンション基板の端子部における幅方向の断面図である。
符号の説明
1 配線回路基板
2 ベース絶縁層
3 導体パターン
7 銀層
8 銅層
10 第1銅層
11 第2銅層
19 回路付サスペンション基板

Claims (5)

  1. 絶縁層と、
    前記絶縁層の上に形成され、銅に対して銀が拡散され、その銀が0.50重量%を超過し3.00重量%以下の銅合金からなる導体パターンと
    を備えていることを特徴とする、配線回路基板。
  2. 前記導体パターンは、前記絶縁層の上に、銀層および銅層を積層した後、加熱することにより得られることを特徴とする、請求項1に記載の配線回路基板。
  3. 前記導体パターンは、前記絶縁層の上に、第1銅層、銀層および第2銅層を順次積層した後、加熱することにより得られることを特徴とする、請求項1に記載の配線回路基板。
  4. 絶縁層を用意する工程と、
    前記絶縁層の上に、銀層および銅層を積層する工程と、
    前記銀層および前記銅層を加熱することにより、銅に対して銀が拡散され、その銀が0.50重量%を超過し3.00重量%以下の銅合金からなる導体パターンを形成する工程と
    を備えていることを特徴とする、配線回路基板の製造方法。
  5. 絶縁層を用意する工程と、
    前記絶縁層の上に、第1銅層、銀層および第2銅層を順次積層する工程と、
    前記第1銅層、前記銀層および前記第2銅層を加熱することにより、銅に対して銀が拡散され、その銀が0.50重量%を超過し3.00重量%以下の銅合金からなる導体パターンを形成する工程と
    を備えていることを特徴とする、配線回路基板の製造方法。
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