JP2009032794A - 半導体装置及びその作製方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】接続孔内から無電解めっき層が剥がれて抜け落ちるのを防止できる半導体装置及びその作製方法を提供する。
【解決手段】本発明に係る半導体装置は、半導体層32上に形成された第1の絶縁層33,203と、前記第1の絶縁層に形成され、前記第1の絶縁層の上面から途中まで異方性エッチングにより形成された第1の接続孔203cと、前記第1の絶縁層に形成され、前記第1の接続孔に繋げられ、前記第1の接続孔下の前記第1の絶縁層が等方性エッチングにより形成され、前記半導体層上に位置する第2の接続孔203gと、前記第1の接続孔内の側面及び前記第1の絶縁層上に形成された第2の絶縁層203dと、前記第2の接続孔の底面の前記半導体層から成長され、前記第2の接続孔内及び前記第1の接続孔内に埋め込まれた無電解めっき層204aと、を具備することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、接続孔内から無電解めっき層が剥がれて抜け落ちるのを防止できる半導体装置及びその作製方法に関する。
図15(A),(B)は、従来の半導体装置の製造方法を示す断面図である。
まず、図15(A)に示すように、下地W膜1上に酸化シリコンからなる層間絶縁膜2を形成し、この層間絶縁膜2上にレジスト膜を塗布する。次いで、このレジスト膜を露光、現像することにより、層間絶縁膜2上にはレジストパターン3が形成される。次いで、このレジストパターンをマスクとして層間絶縁膜2をドライエッチングすることにより、層間絶縁膜2には下地W膜1上に位置する接続孔2aが形成される。
次に、図15(B)に示すように、レジストパターン3を剥離した後、無電解Niめっきを施すことにより、接続孔2a内に無電解Niめっき層4が埋め込まれる。これに類似した技術が特許文献1に開示されている。このように接続孔2a内に埋め込まれるメタルに無電解めっき層4を用いる理由は、半導体素子の微細化に伴い、接続孔も微細化されるため、微細な接続孔へのメタル埋め込み性を向上させる目的である。
特開平6-29246号公報(第39段落、図6、図7)
図16は、図15に示す従来の半導体装置の問題点を説明する断面図である。
接続孔2a内に埋め込まれた無電解Niめっき層4は下地W膜1から成長したものであり、接続孔2a内の側面の酸化シリコンからなる層間絶縁膜2とは密着性が悪く、その上、接続孔の形状は垂直またはテーパー形状である。このため、無電解Niめっき層4は接続孔底部の下地W膜1から剥がれてしまい、その結果、接続孔2a内から完全に抜けてしまうことがあり、信頼性上問題がある。特に、微細な接続孔2aでは、接続孔2aの底部で下地と無電解Niめっき層4との接触面積が小さいため、より剥がれやすくなる。
本発明は上記のような事情を考慮してなされたものであり、その目的は、接続孔内から無電解めっき層が剥がれて抜け落ちるのを防止できる半導体装置及びその作製方法を提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明に係る半導体装置は、半導体層上またはメタル層上に形成された第1の絶縁層と、
前記第1の絶縁層に形成され、前記第1の絶縁層の上面から途中まで異方性エッチングにより形成された第1の接続孔と、
前記第1の絶縁層に形成され、前記第1の接続孔に繋げられ、前記第1の接続孔下の前記第1の絶縁層が等方性エッチングにより形成され、前記半導体層上または前記メタル層上に位置する第2の接続孔と、
前記第1の接続孔内の側面及び前記第1の絶縁層上に形成された第2の絶縁層と、
前記第2の接続孔の底面の前記半導体層または前記メタル層から成長され、前記第2の接続孔内及び前記第1の接続孔内に埋め込まれた無電解めっき層と、
を具備することを特徴とする。
上記半導体装置によれば、異方性エッチングにより形成された第1の接続孔内及び等方性エッチングにより形成された第2の接続孔内に無電解めっき層を埋め込むことにより、無電解めっき層を碇のような形状とすることができる。つまり、第2の接続孔内に埋め込まれた無電解めっき層が、第1の接続孔内に埋め込まれた無電解めっき層より大きく広がった形状となっている。このため、第1及び第2の接続孔が微細であって第2の接続孔の底部で半導体層またはメタル層と無電解めっき層との接触面積が小さくても、無電解めっき層が第2の接続孔内の底部で剥がれにくくなる。従って、第1の絶縁層から無電解めっき層が剥がれて抜け落ちるのを防止することができる。
なお、前記異方性エッチングとは、第1の絶縁層がエッチングされた面、即ち第1の接続孔内の側面が第1の絶縁層の上面に対して垂直面またはテーパー面となるようなエッチングをいう。
また、前記等方性エッチングとは、第1の絶縁層がエッチングされた面、即ち第2の接続孔内の側面が垂直面またはテーパー面ではない面となるようなエッチングをいう。
本発明に係る半導体装置は、半導体層上またはメタル層上に形成された第1の絶縁層と、
前記第1の絶縁層に形成され、前記第1の絶縁層の上面から途中まで異方性エッチングにより形成された第1の接続孔と、
前記第1の絶縁層に形成され、前記第1の接続孔に繋げられ、前記第1の接続孔下の前記第1の絶縁層が下方及び横方向にエッチングされて形成され、前記半導体層上または前記メタル層上に位置する第2の接続孔と、
前記第1の接続孔内の側面及び前記第1の絶縁層上に形成された第2の絶縁層と、
前記第2の接続孔の底面の前記半導体層または前記メタル層から成長され、前記第2の接続孔内及び前記第1の接続孔内に埋め込まれた無電解めっき層と、
を具備することを特徴とする。
本発明に係る半導体装置は、半導体層上またはメタル層上に形成された第1の絶縁層と、
前記第1の絶縁層に形成され、前記第1の絶縁層の上面から途中まで所定の開口径で形成された第1の接続孔と、
前記第1の絶縁層に形成され、前記第1の接続孔に繋げられ、前記第1の接続孔の開口径より大きい開口径を有し且つ前記半導体層上または前記メタル層上に位置する第2の接続孔と、
前記第1の接続孔内の側面及び前記第1の絶縁層上に形成された第2の絶縁層と、
前記第2の接続孔の底面の前記半導体層または前記メタル層から成長され、前記第2の接続孔内及び前記第1の接続孔内に埋め込まれた無電解めっき層と、
を具備することを特徴とする。
本発明に係る半導体装置は、半導体層上またはメタル層上に形成された絶縁層と、
前記絶縁層に形成され、前記絶縁層の上面から途中まで異方性エッチングにより形成された第1の接続孔と、
前記絶縁層に形成され、前記第1の接続孔に繋げられ、前記第1の接続孔下の前記絶縁層が等方性エッチングにより形成され、前記半導体層上または前記メタル層上に位置する第2の接続孔と、
前記第2の接続孔の底面の前記半導体層または前記メタル層から成長され、前記第2の接続孔内及び前記第1の接続孔内に埋め込まれた無電解めっき層と、
を具備することを特徴とする。
本発明に係る半導体装置は、半導体層上またはメタル層上に形成された絶縁層と、
前記絶縁層に形成され、前記絶縁層の上面から途中まで異方性エッチングにより形成された第1の接続孔と、
前記絶縁層に形成され、前記第1の接続孔に繋げられ、前記第1の接続孔下の前記絶縁層が下方及び横方向にエッチングされて形成され、前記半導体層上または前記メタル層上に位置する第2の接続孔と、
前記第2の接続孔の底面の前記半導体層または前記メタル層から成長され、前記第2の接続孔内及び前記第1の接続孔内に埋め込まれた無電解めっき層と、
を具備することを特徴とする。
本発明に係る半導体装置は、半導体層上またはメタル層上に形成された絶縁層と、
前記絶縁層に形成され、前記絶縁層の上面から途中まで所定の開口径で形成された第1の接続孔と、
前記絶縁層に形成され、前記第1の接続孔下に繋げられ、前記第1の接続孔の開口径より大きい開口径を有し且つ前記半導体層上または前記メタル層上に位置する第2の接続孔と、
前記第2の接続孔の底面の前記半導体層または前記メタル層から成長され、前記第2の接続孔内及び前記第1の接続孔内に埋め込まれた無電解めっき層と、
を具備することを特徴とする。
また、本発明に係る半導体装置において、前記半導体層は不純物領域を有することも可能である。
また、本発明に係る半導体装置において、前記メタル層はゲート電極であることも可能である。
また、本発明に係る半導体装置において、前記第2の絶縁層は、前記第1の絶縁層がエッチングされて前記第2の接続孔が形成される際のエッチングマスクとして機能することが好ましい。
また、本発明に係る半導体装置において、前記第1の絶縁層は酸化シリコン層であり、前記第2の絶縁層は窒化シリコン層であることも可能である。
本発明に係る半導体装置の作製方法は、半導体層上またはメタル層上に絶縁層を形成し、
前記絶縁層上に第1のエッチングマスク層を形成し、
前記第1のエッチングマスク層上にレジストを形成し、
前記レジストをマスクとして前記第1のエッチングマスク層及び前記絶縁層を異方性エッチングすることにより、前記第1のエッチングマスク層及び前記絶縁層に、前記第1のエッチングマスク層を貫通し且つ前記絶縁層を貫通しない第1の接続孔を形成し、
前記レジストを除去した後、前記第1の接続孔内の底面と側面及び前記第1のエッチングマスク層上に第2のエッチングマスク層を形成し、
前記第2のエッチングマスク層をエッチバックすることにより、前記第1の接続孔内の底面に形成された前記第2のエッチングマスク層及び前記第1のエッチングマスク層上に形成された前記第2のエッチングマスク層を除去し、且つ前記第1の接続孔内の側面に形成された前記第2のエッチングマスク層を残し、
前記残された第2のエッチングマスク層及び前記第1のエッチングマスク層をマスクとして前記第1の接続孔の底面に露出した前記絶縁層を等方性エッチングすることにより、前記半導体層上または前記メタル層上に前記第1の接続孔に繋げられた第2の接続孔を形成し、
前記第2の接続孔の底面に露出した前記半導体層または前記メタル層から無電解めっき層を成長させることにより、前記第2の接続孔内及び前記第1の接続孔内に無電解めっき層を埋め込むことを特徴とする。
本発明に係る半導体装置の作製方法は、半導体層上または第1のメタル層上に絶縁層を形成し、
前記絶縁層上に第2のメタル層を形成し、
前記第2のメタル層上にレジストを形成し、
前記レジストをマスクとして前記第2のメタル層及び前記絶縁層を異方性エッチングすることにより、前記第2のメタル層及び前記絶縁層に、前記第2のメタル層を貫通し且つ前記絶縁層を貫通しない第1の接続孔を形成し、
前記レジストを除去した後、前記第1の接続孔内の底面と側面及び前記第2のメタル層上に第3のメタル層を形成し、
前記第3のメタル層をエッチバックすることにより、前記第1の接続孔内の底面に形成された前記第3のメタル層及び前記第2のメタル層上に形成された前記第3のメタル層を除去し、且つ前記第1の接続孔内の側面に形成された前記第3のメタル層を残し、
前記残された第3のメタル層及び前記第2のメタル層をマスクとして前記第1の接続孔の底面に露出した前記絶縁層を等方性エッチングすることにより、前記半導体層上または前記第1のメタル層上に前記第1の接続孔に繋げられた第2の接続孔を形成し、
前記第2のメタル層及び前記第3のメタル層を除去し、
前記第2の接続孔の底面に露出した前記半導体層または前記第1のメタル層から無電解めっき層を成長させることにより、前記第2の接続孔内及び前記第1の接続孔内に無電解めっき層を埋め込むことを特徴とする。
以上説明したように本発明によれば、接続孔内から無電解めっき層が剥がれて抜け落ちるのを防止できる半導体装置及びその作製方法を提供することができる。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態および詳細を変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本発明は以下に示す実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。なお、実施の形態を説明するための全図において、同一部分又は同様な機能を有する部分には同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1に係る半導体装置の主要な構成を説明するための上面図及び断面図である。図1(A)は、特に薄膜トランジスタの上面図を示し、図1(B)は図1(A)のAとBとを結ぶ破線における断面図を示し、図1(C)は図1(A)のCとDとを結ぶ破線における断面図を示している。
本実施の形態に示す半導体装置は、基板30上に絶縁層31a,31bを介して島状に設けられた半導体層32と、半導体層32に形成されたチャネル形成領域32a及びソース領域又はドレイン領域として機能する不純物領域32b、32cと、半導体層32上に形成されたゲート絶縁層33と、半導体層32の上方にゲート絶縁層33を介して設けられたゲート電極として機能する導電層34と、を含む薄膜トランジスタ205と、ゲート絶縁層33及び導電層34を覆って設けられた絶縁層203と、絶縁層203に設けられ、前記不純物領域32b,32c上に位置するコンタクトホール203a,203bと、コンタクトホール203a,203b内に埋め込まれたソース電極又はドレイン電極として機能する無電解Niめっき層204aと、無電解Niめっき層204a上に形成された配線層(導電層)204bとを有している(図1(A)〜(C))。なお、半導体層32の端部(側面)には絶縁層36が形成されている。
ここで、半導体層の側面に形成された絶縁性の側壁(絶縁層36)は必ずしも形成する必要はないが、半導体層32の端部とゲート電極として機能する導電層34が短絡してリーク電流が流れるのを防止するために設けることが好ましい。従って、絶縁層36を設ける場合、少なくとも半導体層32のチャネル形成領域32aの側面(露出している部分)に形成されていればよい。ただし、それ以外の部分に形成されていてももちろん構わない。なお、本実施の形態において、絶縁層36はゲート絶縁層33の下側(基板側)の領域にゲート絶縁層33と接して形成されている。
前記無電解Niめっき層204aについて詳細に説明する。コンタクトホール203a,203bは碇のような形状を有している。つまり、コンタクトホール203a,203bそれぞれは、絶縁層203の上面から途中まで異方性エッチングにより形成された第1の接続孔203cと、第1の接続孔203cに繋げられ、第1の接続孔203c下の絶縁層203が等方性エッチングにより形成された第2の接続孔203gにより構成されている。第1の接続孔203cの開口径は略一定であり、第1の接続孔203cとの連結部分の第2の接続孔203gは、第1の接続孔203cの開口径より大きい開口径を有している。
コンタクトホールの底部における半導体層32のソース領域及びドレイン領域それぞれの表面から無電解Niめっき層204aを成長させることにより、コンタクトホール内に無電解Niめっき層204aが埋め込まれる。従って、埋め込まれた無電解Niめっき層204aも碇のような形状となり、この碇の先端部204cが不純物領域32a,32bに接触することで、無電解Niめっき層204aがソース領域及びドレイン領域それぞれに電気的に接続される。また、コンタクトホール203a,203bにおける第1の接続孔203c内の側面及び絶縁層203上には窒化シリコン層からなる絶縁層203dが形成されている。この絶縁層203dは、コンタクトホールにおける第2の接続孔203gを形成する際にエッチングマスクとして使用するものである。
次に、図1に示した半導体装置の作製方法の一例に関して図面を参照して説明する。なお、図1(A)のAとBとを結ぶ破線での断面における作製工程を、図2〜3を用いて説明する。
まず、基板30上に絶縁層31を形成する(図2(A))。本実施の形態では、絶縁層31は、基板30上に形成された第1の絶縁層31a及び第1の絶縁層31a上に形成された第2の絶縁層31bの2層構造とする。
続いて、絶縁層31上に島状の半導体層32を形成し、半導体層32の側面と接する第4の絶縁層36を形成し、半導体層32及び第4の絶縁層36上に酸化シリコン(一酸化シリコンは除く)からなるゲート絶縁層33を形成し、ゲート絶縁層33上にゲート電極として機能する導電層34を形成する。次いで、導電層34をマスクとして不純物を導入することにより、半導体層32にはソース領域又はドレイン領域として機能する不純物領域32b,32cが形成される。次いで、導電層34、ゲート絶縁層33を覆うように酸化シリコン(一酸化シリコンは除く)からなる厚さ800nmの絶縁層203を形成する。次に、絶縁層203上に窒化シリコン層(第1のエッチングマスク層)203eを形成し、窒化シリコン層203e上に選択的にレジスト207を形成する。続いて、レジスト207をマスクとして、窒化シリコン層203e及び絶縁層203を異方性のドライエッチングして、窒化シリコン層203eを貫通し且つ絶縁層203を貫通しない第1の接続孔203cを窒化シリコン層203e及び絶縁層203に形成する(図2(A))。つまり、絶縁層203が途中までエッチングされ、第1の接続孔203cの底部には絶縁層203が残される。この際のエッチングは、エッチング時間によって制御する。なお、ドライエッチングのときのエッチングガスとしては、例えばCF、NF、SF、CHF、CF等のフッ素系のガス、又は該フッ素系ガスにOガス、Hガス、HeやAr等の不活性ガスを適宜加えた混合ガス等を用いることができる。好ましくは、CHFとHeとの混合ガス、CFとHとの混合ガス、又はCHFとHeとHとの混合ガスを用いるとよい。また、第1の接続孔203cの深さは400〜600nmであり、第1の接続孔203cの開口径は500nmである。

次いで、レジスト207を除去し、第1の接続孔203c内及び窒化シリコン層203e上に窒化シリコン層(第2のエッチングマスク層)203fを形成する。これにより、第1の接続孔203c内の底面及び側面には窒化シリコン層203fが形成され、絶縁層203上には窒化シリコン層203eと窒化シリコン層203fが積層される(図2(B))。
次いで、窒化シリコン層203fの厚さ分をエッチバックすることにより、第1の接続孔203cの底部の窒化シリコン層203f及び窒化シリコン層203e上に位置する窒化シリコン層203fを除去する。これにより、第1の接続孔203cの底面には絶縁層203が露出され、第1の接続孔203c内の側面には窒化シリコン層203fが残され、絶縁層203上には窒化シリコン層203eが残される(図2(C))。
次に、窒化シリコン層203e,203fをマスクとして絶縁層203及びゲート絶縁層33を半導体層32に達するまで等方性エッチングする。これにより、第1の接続孔203cの底面に露出した絶縁層203が下方だけでなく横方向にもエッチングされ、第1の接続孔203cに繋げられた第2の接続孔203gが形成され、その結果、碇のような形状からなり、第1及び第2の接続孔203c,203gからなるコンタクトホール203a,203bが不純物領域32b,32cそれぞれ上に形成される(図3(A))。この際のエッチングは、等方性であればウエットエッチングでもドライエッチングでも良く、半導体層32及び窒化シリコン層203e,203fがエッチングされないように絶縁層203、ゲート絶縁層33との選択比がとれるものであれば特に限定されない。ウエットエッチングの場合の薬液の例としては、酸化シリコン(一酸化シリコンは除く)をエッチングできるエッチャントLAL(フッ化水素アンモニウムとフッ化アンモニウムの混合水溶液)、フッ化アンモニウム水溶液などが挙げられる。
この後、窒化シリコン層203e、コンタクトホール203a,203b内の半導体層32及び窒化シリコン層203fをNi源となる薬液に浸漬させることにより、コンタクトホール内で露出している半導体層32の露出面から無電解Niめっき層204aを成長させる。これにより、コンタクトホールにおける第2の接続孔203g内に相当する碇形状の先端部204cが無電解Niめっき層で埋められた後、さらに第1の接続孔203c内が埋め込まれ、その結果、コンタクトホール内に埋め込まれた碇のような形状の無電解Niめっき層204aが形成される(図3(B))。Ni源となる薬液の具体例としては、錯化剤、ニッケル分、還元剤、添加剤を含有する薬液が挙げられる。前記錯化剤は、有機酸類(10%)、アンモニア化合物(10%)、グリコール酸(10%)、水(70%)を含有するものであり、前記ニッケル分は、硫酸ニッケル六水和物(36.0wt%(Niとして8.0wt%))、その他の添加物などを含有するものであり、前記還元剤は、アンモニア(2.0%)、ジメチルアミンボラン(4.7%)、水(93.3%)を含有するものであり、前記添加剤は、有機酸塩類(10%)、アンモニア水(10%)、水(80%)を含有するものである。なお、Si上では触媒を塗布しなくてもNi源の薬液のみで無電解Niめっき層を成長させることができる。
また、本実施の形態では、無電解めっき層の材料としてNiを用いているが、無電解めっきで成長させることができる材料であれば種々の材料を用いても良く、例えばCu、Au、Sn、Co、Ag、Pdなどの無電解めっき層を用いることも可能である。
次に、無電解Niめっき層204a及び窒化シリコン層203eの上に配線層(導電層)204bを形成する。これにより、配線層204bは無電解Niめっき層204aに電気的に接続され、無電解Niめっき層204aにおける碇形状の先端部204cが半導体層32の不純物領域32b、32cの表面で電気的に接続される(図3(C))。
以上の工程により、図1に示す半導体装置を作製することができる。
上記実施の形態1によれば、ソース電極又はドレイン電極として機能する無電解Niめっき層204aを碇のような形状としている。つまり、無電解Niめっき層における碇形状の先端部204cが絶縁層203に引っかかる。このため、微細なコンタクトホール203a,203bの底部で下地の半導体層32と無電解Niめっき層204aとの接触面積が小さくなっても剥がれにくくなる。従って、コンタクトホール203a,203b内から無電解Niめっき層204aが剥がれて抜け落ちるのを物理的に防止することができ、その結果、信頼性を向上させることができる。
また、上記実施の形態1では、コンタクトホール203a,203bを碇のような形状とすることにより、コンタクトホールにおける第1の接続孔203cの開口径が微細であっても、無電解Niめっき溶媒をコンタクトホールにおける第2の接続孔203gの底部まで十分に浸透させることができる。このため、微細なコンタクトホールでも無電解Niめっき層204aを容易に且つ確実に形成することができ、無電解Niめっき層204aのバラツキを低減することができる。
前記第1の接続孔203cの開口径が微細である場合は、具体的には5μm以下が好ましい。
なお、上記実施の形態1では、図3(A)に示す工程で絶縁層203及びゲート絶縁層33を等方性エッチングする際のエッチングマスクとして用いる層に窒化シリコン層203e,203fを使用しているが、エッチングマスクとして機能する層であれば他の層を用いることも可能であり、例えば、窒化シリコン層に代えてチタン、タングステン、タンタル、窒化タンタルなどのメタル層、一酸化シリコン層を使用することも可能である。このようにエッチングマスクとしてメタル層、一酸化シリコン層を使用した場合にウエットエッチングに用いる薬液の例は、チタン層に対してはフッ化アンモニウム水溶液が好ましいがLALを用いても良く、タングステン層、タンタル層、窒化タンタル層、一酸化シリコン層に対してはLAL、HF又はフッ化アンモニウム水溶液を用いることが好ましい。また、メタル層又は一酸化シリコン層をマスクとして等方性エッチングを行う際は、窒化シリコン層をエッチングマスクとする場合と同様に、第1の接続孔内の側面にエッチングマスクとしてのメタル層又は一酸化シリコン層が残される。また、前記のようにメタル層を使用する場合は、図3(A)に示す碇のような形状からなるコンタクトホール203a,203bを形成した後に、前記メタル層を除去することが好ましい。メタル層を除去する理由は、メタル層を残した状態で無電解Niめっき層を形成しようとした場合、メタル層には無電解Niめっき層を形成せずにコンタクトホール内に選択的に無電解Niめっき層を形成することが条件的に難しいからである。
(実施の形態2)
図4〜図6は、本発明の実施の形態2による半導体装置の作製方法を示す断面図であり、図2及び図3と同一部分には同一符号を付し、実施の形態1と異なる部分について説明する。
本実施の形態による半導体装置が実施の形態1による半導体装置と異なるのは、絶縁層203に形成する碇のような形状のコンタクトホール203aをゲート電極として機能する導電層34上に配置する点である。
以下に詳細に説明する。
窒化シリコン層(第1のエッチングマスク層)203e上に選択的にレジスト207を形成する。続いて、レジスト207をマスクとして、窒化シリコン層203e及び絶縁層203を異方性のドライエッチングして、窒化シリコン層203eを貫通し且つ絶縁層203を貫通しない第1の接続孔203cを窒化シリコン層203e及び絶縁層203に形成する(図4(A))。つまり、絶縁層203が途中までエッチングされ、第1の接続孔203cの底部には絶縁層203が残される。

次いで、第1の接続孔203c内及び窒化シリコン層203e上に窒化シリコン層(第2のエッチングマスク層)203fを形成する。これにより、第1の接続孔203c内の底面及び側面には窒化シリコン層203fが形成され、絶縁層203上には窒化シリコン層203eと窒化シリコン層203fが積層される(図4(B))。
次いで、窒化シリコン層203fの厚さ分をエッチバックすることにより、第1の接続孔203cの底部の窒化シリコン層203f及び窒化シリコン層203e上に位置する窒化シリコン層203fを除去する。これにより、第1の接続孔203cの底面には絶縁層203が露出され、第1の接続孔203c内の側面には絶縁層203fが残され、絶縁層203上には窒化シリコン層203eが残される(図5(A))。
次に、窒化シリコン層203e,203fをマスクとして絶縁層203をゲート電極34に達するまで等方性エッチングする。これにより、第1の接続孔203cの底面に露出した絶縁層203が下方だけでなく横方向にもエッチングされ、第1の接続孔203cに繋げられた第2の接続孔203gが形成され、その結果、碇のような形状からなり、第1及び第2の接続孔203c,203gからなるコンタクトホール203aがゲート電極34上に形成される(図5(B))。前記ゲート電極34はW膜によって形成されている。この際のエッチングは、等方性であればウエットエッチングでもドライエッチングでも良く、ゲート電極34及び窒化シリコン層203e,203fがエッチングされないように絶縁層203との選択比がとれるものであれば特に限定されない。
この後、コンタクトホール203aによって露出されたW膜からなるゲート電極上にPdなどを含む触媒を塗布する。この触媒は、無機塩類(19.5wt%)、パラジウム塩類(0.01wt%)、有機酸塩類(0.3wt%)、水などを含有するものである。次いで、窒化シリコン層203e、コンタクトホール203a内のゲート電極34及び窒化シリコン層203fをNi源となる薬液に浸漬させることにより、コンタクトホール内で露出しているゲート電極34の露出面から無電解Niめっき層204aを成長させる。これにより、コンタクトホールにおける第2の接続孔203g内に相当する碇形状の先端部204cが無電解Niめっき層で埋められた後、さらに第1の接続孔203c内が埋め込まれ、その結果、コンタクトホール内に埋め込まれた碇のような形状の無電解Niめっき層204aが形成される(図6(A))。Ni源となる薬液としては、実施の形態1と同様のものを用いる。
次に、無電解Niめっき層204a及び窒化シリコン層203eの上に配線層(導電層)204bを形成する。これにより、配線層204bは無電解Niめっき層204aに電気的に接続され、無電解Niめっき層204aにおける碇形状の先端部204cがゲート電極34と電気的に接続される(図6(B))。
上記実施の形態2においても実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、上記実施の形態2においても実施の形態1と同様の部分を変更して実施することが可能である。
なお、上記実施の形態2では、W膜からなるゲート電極を用いているが、W以外のメタル膜からなるゲート電極を用いても良いし、積層構造のゲート電極を用いても良く、また、Ni以外の無電解めっき層を用いても良く、種々のメタル膜からなるゲート電極と種々の無電解めっき層とを適宜組み合わせて実施しても良い。
(実施の形態3)
本実施の形態では、図1に示す半導体装置の具体的な作製工程について説明する。なお、本実施の形態において、図1(A)のAとBとを結ぶ破線での断面における作製工程を図7(A)〜(D)、図8(A)〜(C)を用いて、図1(A)のCとDとを結ぶ破線での断面における作製工程を図7(E)〜(H)、図8(D)〜(F)を用いて説明する。
まず、基板30上に絶縁層31を形成する(図7(A)、(E))。本実施の形態では、絶縁層31は、基板30上に形成された第1の絶縁層31a及び第1の絶縁層31a上に形成された第2の絶縁層31bの2層構造とする。
基板30は、ガラス基板、石英基板、金属基板(例えばセラミック基板またはステンレス基板など)、Si基板等の半導体基板などを用いることができる。また、他にもプラスチック基板として、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリエーテルサルフィン(PES)、アクリルなどの基板を選択することもできる。
絶縁層31は、例えば、CVD法やスパッタリング法等を用いて、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン等の絶縁材料を用いて形成することができる。例えば、第1の絶縁膜31aとして窒化酸化シリコン膜を形成し、第2の絶縁膜31bとして酸化窒化シリコン膜を形成するとよい。また、第1の絶縁膜31aとして窒化シリコン膜を形成し、第2の絶縁膜31bとして酸化シリコン膜を形成してもよい。絶縁層31を設けることにより基板30からアルカリ金属などの不純物が拡散して、上に形成される素子の汚染を防ぐことができる。
なお、ここで、酸化窒化シリコン膜とは、その組成として、窒素よりも酸素の含有量が多いものであって、濃度範囲として酸素が55〜65原子%、窒素が1〜20原子%、ケイ素が25〜35原子%、水素が0.1〜10原子%の範囲で含まれるものをいう。また、窒化酸化シリコン膜とは、その組成として、酸素よりも窒素の含有量が多いものであって、濃度範囲として酸素が15〜30原子%、窒素が20〜35原子%、ケイ素が25〜35原子%、水素が15〜25原子%の範囲で含まれるものをいう。
続いて、絶縁層31上に半導体膜201を形成する。半導体膜201は、非晶質半導体膜又は結晶質半導体膜で形成することができる。結晶性半導体膜としては、絶縁層31上に形成した非晶質半導体膜を熱処理やレーザー光の照射によって結晶化させたものなどを用いることができる。なお、半導体材料としては、シリコンが好ましく、その他にシリコンゲルマニウム半導体等を用いることもできる。また、半導体膜201として、ニッケルシリサイド等のシリサイド材料を用いてもよい。
半導体膜201は、10nm〜200nm、好ましくは10nm〜50nm程度、更に好ましくは10nm〜30nm程度の膜厚で形成するとよい。なお、50nm以下の半導体膜を形成する場合、50nm以上の膜厚で半導体膜を形成した後で、半導体膜の表面をドライエッチング処理することにより10nm〜50nm程度の膜厚の半導体膜を形成してもよい。このときのエッチングの際のエッチングガスとしては、Cl、BCl、SiCl等の塩素系のガス、CF、NF、SF、CHF、CF等のフッ素系のガス、又はフッ素系ガスにOガス、Hガス、HeやAr等の不活性ガスを適宜加えた混合ガス等を用いることができる。なお、ドライエッチングの前に、半導体膜表面を希フッ酸処理して半導体表面に形成される自然酸化膜を除去し、その後半導体表面をオゾン水などで処理して半導体表面に酸化膜を形成しておいてもよい。
半導体膜201を50nm以下程度の薄膜で形成することにより、半導体膜表面に形成されるゲート絶縁層の被覆不良を低減することができる。また、半導体膜を薄膜で形成することにより、TFTをより小型化することができる。また、TFTのしきい値電圧を制御するためにチャネル形成領域への不純物元素のドープ量を増加させた場合でも、半導体膜を薄膜で形成することにより完全空乏型のTFTを作製しやすくなるため、良好なS値でしきい値電圧が制御されたTFTを作製することができる。
また、非結晶半導体膜をレーザー光の照射によって結晶化若しくは再結晶化した膜を半導体膜201として用いる場合、レーザー光の光源としてLD励起の連続発振(CW)レーザー(YVO、第2高調波(波長532nm))を用いることができる。特に第2高調波に限定する必要はないが、第2高調波はエネルギー効率の点で、さらに高次の高調波より優れている。CWレーザーを半導体膜に照射すると、連続的に半導体膜にエネルギーが与えられるため、一旦半導体膜を溶融状態にすると、溶融状態を継続させることができる。さらに、CWレーザーを走査することによって半導体膜の固液界面を移動させ、この移動の方向に沿って一方向に長い結晶粒を形成することができる。また、固体レーザーを用いるのは、気体レーザー等と比較して、出力の安定性が高く、安定した処理が見込まれるためである。なお、CWレーザーに限らず、繰り返し周波数が10MHz以上のパルスレーザを用いることも可能である。繰り返し周波数が高いパルスレーザを用いると、半導体膜が溶融してから固化するまでの時間よりもレーザーのパルス間隔が短ければ、常に半導体膜を溶融状態にとどめることができ、固液界面の移動により一方向に長い結晶粒で構成される半導体膜を形成することができる。その他のCWレーザー及び繰り返し周波数が10MHz以上のパルスレーザを使用することもできる。例えば、気体レーザーとしては、Arレーザー、Krレーザー、COレーザー等がある。固体レーザーとして、YAGレーザー、YLFレーザー、YAlOレーザー、GdVOレーザー、KGWレーザー、KYWレーザー、アレキサンドライトレーザー、Ti:サファイアレーザー、Yレーザー、YVOレーザー等がある。また、YAGレーザー、Yレーザー、GdVOレーザー、YVOレーザーなどのセラミックスレーザがある。金属蒸気レーザーとしてはヘリウムカドミウムレーザ等が挙げられる。また、レーザー発振器において、レーザー光をTEM00(シングル横モード)で発振して射出すると、被照射面において得られる線状のビームスポットのエネルギー均一性を上げることができるので好ましい。その他にも、パルス発振のエキシマレーザーを用いても良い。
次に、半導体膜201上にレジスト202を選択的に形成する(図7(A)、(E))。そして、レジスト202をマスクとして半導体膜201をドライエッチングして、島状の半導体層32を形成する(図7(B)、(F))。なお、レジスト202は、エッチングの際のマスクとして用いるものであり、ポジ型のフォトレジストやネガ型のフォトレジスト等を適宜選択して用いることができる。
なお、ドライエッチングのときのエッチングガスとしては、CF、NF、SF、CF等のフッ素系のガス、又は該フッ素系ガスにOガス、HeやAr等の不活性ガスを適宜加えた混合ガス等を用いることができる。好ましくは、CFとOとの混合ガス、SFとOとの混合ガスを用いるとよい。なお、これらに限られずCl、SiCl等の塩素系のガスやBCl、HBr等の臭素系のガスを用いてもよい。また、エッチングはドライエッチングに限られずウエットエッチングで行ってもよい。その場合、半導体膜201に対してTMAH(tetramethylanmmonium hydroxide、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド)に代表される有機アルカリ系水溶液を用いたウエットエッチングを行うことにより島状の半導体層32を形成することができる。なお、エッチング液としてTMAH等を用いた場合、半導体膜201のみが選択的にエッチングされるため、下地の絶縁層31にダメージを与えずにエッチングすることができる。このように、絶縁表面に形成された半導体層を島状に分離形成することで、同一基板上に複数の薄膜トランジスタと周辺回路を形成した場合に、それぞれの素子を分離をすることができる。
また、半導体層32は、端部が垂直形状となるように形成してもよいし、端部がテーパ形状となるように形成してもよい。半導体層32の端部の形状は、エッチング条件等を変化させることにより、適宜選択することができる。好ましくは、半導体層32の端部をテーパ角が45°以上95°未満、より好ましくはテーパ角が60°以上95°未満となるように形成するとよい。半導体層32の端部を垂直に近い形状とすることで寄生チャネルを低減することができる。
続いて、半導体層32上に形成されたレジスト202を除去する。
次に、半導体層32を覆うように絶縁層107(以下、第3の絶縁層107ともいう)を形成する(図7(C)、(G))。第3の絶縁層107は、CVD法やスパッタリング法を用いて、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、フッ素含有酸化シリコン、炭素含有酸化シリコン、ダイヤモンドライクカーボン、ポーラスシリカ等の材料を用いて形成することができる。
また、第3の絶縁層107は、半導体層32の端部を十分に被覆できる膜厚で形成する。第3の絶縁層107の膜厚は、下層に形成される半導体層32の膜厚の1.5倍乃至3倍の範囲の厚さで形成するのが好ましい。
次に、第3の絶縁層107を、垂直方向を主体とした異方性エッチングを行うことにより選択的にエッチングし、半導体層32の側面と接する絶縁物36(以下、第4の絶縁層36ともいう)を形成する(図7(D)、(H))。
第3の絶縁層107を、垂直方向を主体として異方性のエッチングを行っていくと、半導体層32の一表面上および絶縁層31b上に形成されている第3の絶縁層107から徐々にエッチングされていく。なお、半導体層32の一表面上及び絶縁層31b上には、ほぼ同じ膜厚の第3の絶縁層107が形成されている。よって、半導体層32の一表面が露出したところでエッチングを停止させることにより、半導体層32の側面と接する領域及びその付近のみに第3の絶縁層107を残すことができる。残存する第3の絶縁層107は、第4の絶縁層36に相当する。なお、半導体層32の端部を垂直形状に近い形状としておくことで、半導体層32の側面と接する領域及びその付近のみに第3の絶縁層107を残すことが容易になる。つまり、第4の絶縁層36を容易に形成することができる。
第3の絶縁層107のエッチング方法は、垂直方向を主体とした異方性エッチングを行えるものであれば特に限定されない。例えば、反応性イオンエッチング(RIE:Reactive Ion Etching)を利用することができる。また、反応性イオンエッチングは、プラズマ発生法により、平行平板方式、マグネトロン方式、2周波方式、ECR方式、ヘリコン方式、ICP方式などに分類される。このとき用いるエッチングガスは、第3の絶縁層107と、それ以外の層(半導体層32)とでエッチング選択比が取れるものを選択すればよい。絶縁膜を選択的にエッチングする際には、例えば、CHF、CF、C、C、NF等のフッ素系のガスを用いることができる。その他、ヘリウム(He)、アルゴン(Ar)、キセノン(Xe)などの不活性ガス、又はOガス、Hガスを適宜加えてもよい。
第4の絶縁層36の形状は、薄膜を形成する材料、エッチング条件等を適宜選択することにより変更することができる。本実施の形態では、第4の絶縁層36は、底面(絶縁層31bと接する面)からの垂直方向の高さが半導体層106と略一致するように形成している。また、第4の絶縁層36は、半導体層の側面と接しない面を湾曲状に形成している。具体的には、任意の曲率を有し、接する半導体層32の側面に対して凸形状に湾曲するように形成している。もちろん、本発明は特に限定されず、第4の絶縁層36は丸みを帯びた形状でなく、角を有する形状としてもよい。好ましくは、第4の絶縁層36のコーナー部を緩やかな形状とすると、上層に積層される層(ここでは、絶縁層33)の被覆性を良好にすることができる。なお、エッチング条件は、エッチングガスの種類、各ガスの流量比の他、基板を載置した電極に印加される電力量、基板が載置した電極の電極温度、チャンバー内圧力等を示す。
次に、半導体層32及び第4の絶縁層36上に絶縁層33(以下、第5の絶縁層33ともいう)を形成する(図8(A)、(D))。第5の絶縁層33は、CVD法やスパッタリング法により、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン、窒化アルミニウム等の材料を用いて形成する。また、第5の絶縁層33は、これらの材料のうち1つ又は複数を用いて、単層構造又は積層構造で形成する。第5の絶縁層33は、膜厚1nm乃至50nm、好ましくは膜厚1nm乃至20nm、より好ましくは1nm乃至10nmの範囲で形成する。
なお、絶縁層36の形成方法は本実施の形態に示すものに限られるものではなく、半導体層32の端部をウエット酸化又は酸素を含む雰囲気下でプラズマ処理することにより形成してもよい。その場合、半導体層32上に絶縁層33を形成した後、半導体層32の端部を覆う絶縁層33を除去し、半導体層32の露出した部分にプラズマ処理又はウエット酸化することにより絶縁層36を形成することが好ましい。
なお、ウエット酸化の場合、オゾンを含む水溶液、過酸化水素を含む水溶液、硫酸を含む水溶液、ヨウ素酸を含む水溶液、又は硝酸を含む水溶液を用いて半導体層32の表面を処理することにより、半導体層32の露出している部分に形成された酸化膜を絶縁層36として用いることができる。オゾンを含む水溶液、過酸化水素を含む水溶液、前記硫酸を含む水溶液、前記ヨウ素酸を含む水溶液、又は前記硝酸を含む水溶液は、酢酸又はしゅう酸を含んでいてもよい。
また、酸素を含む雰囲気下として例えば、酸素(O)と希ガス(He、Ne、Ar、Kr、Xeの少なくとも一つを含む)との混合ガス雰囲気下、酸素と水素(H)と希ガスとの混合ガス雰囲気下、一酸化二窒素と希ガスとの混合ガス雰囲気下、または一酸化二窒素と水素と希ガスとの混合ガス雰囲気下で行うことができる。例えば、酸素(O)、水素(H)とアルゴン(Ar)との混合ガスを用いることができる。その場合、酸素を0.1〜100sccm、水素を0.1〜100sccm、アルゴンを100〜5000sccm含んだ混合ガスを用いることができる。なお、酸素:水素:アルゴン=1:1:100の比率で混合ガスを導入することが好ましい。例えば、酸素を5sccm、水素を5sccm、アルゴンを500sccmとして導入すればよい。
また、窒素を含む雰囲気下として例えば、窒素(N)と希ガス(He、Ne、Ar、Kr、Xeの少なくとも一つを含む)との混合ガス雰囲気下、窒素と水素と希ガスとの混合ガス雰囲気下、またはアンモニア(NH)と希ガスとの混合ガス雰囲気下で行うことができる。
なお、プラズマ処理は、上記ガスの雰囲気中において、電子密度が1×1011cm−3以上であり、電子温度が1.5eV以下のプラズマを用いて行う。より詳しくいうと、電子密度が1×1011cm−3以上1×1013cm−3以下で、電子温度が0.5eV以上1.5eV以下のプラズマで行う。上記プラズマはプラズマの電子密度が高密度であり、基板30上に形成された被処理物(ここでは、半導体層32)付近での電子温度が低いため、被処理物に対するプラズマによる損傷を防止することができる。また、プラズマの電子密度が1×1011cm−3以上と高密度であるため、プラズマ処理を用いて、被照射物を酸化することよって形成される酸化物または窒化膜は、CVD法やスパッタ法等により形成された膜と比較して膜厚等が均一性に優れ、且つ緻密な膜を形成することができる。また、プラズマの電子温度が1.5eV以下と低いため、従来のプラズマ処理や熱酸化法と比較して低い温度で酸化または窒化処理を行うことができる。例えば、ガラス基板の歪点よりも100度以上低い温度でプラズマ処理を行っても十分に酸化を行うことができる。また、プラズマを形成するための周波数としては、マイクロ波(2.45GHz)等の高周波を用いることができる。
次に、ゲート絶縁層33上にゲート電極として機能する導電層34を形成する(図8(B)、(E))。ここでは、導電層34は単層で形成した例を示しているが、もちろん導電性材料を2層又は3層以上の積層で設けた構造としてもよい。なお、ここでは図示しないが、導電層34は、ゲート絶縁層33上を覆って形成された導電層を選択的にエッチングすることにより形成することができる。
また、導電層34は、タンタル(Ta)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(Cr)、ニオブ(Nb)等から選択された元素またはこれらの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成することができる。また、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶珪素に代表される半導体材料により形成することもできる。例えば、導電層34を第1の導電膜と第2の導電膜との積層構造とする場合、第1の導電膜として窒化タンタルを用い、第2の導電膜としてタングステンを用いて形成するとよい。なお、この組み合わせに限られず、導電層34を積層して形成する場合には、上記材料を自由に組み合わせて設けることができる。
続いて、導電層34をマスクとして半導体層32に不純物元素121を導入することによって、半導体層32に不純物領域32b、32c及び不純物元素121が導入されないチャネル形成領域32aを形成する(図8(B)、(E))。なお、ここでは、導電層34を島状の半導体層32を横断するように形成した後に不純物元素を導入するため、導電層34に覆われていない半導体層32の領域に不純物が導入されて不純物領域32b、32cが形成され、導電層34に覆われた半導体層32の領域には不純物元素121が導入されないチャネル形成領域32aが形成される。
ここで、不純物元素121としては、n型を付与する不純物元素又はp型を付与する不純物元素を用いることができる。n型を示す不純物元素としては、リン(P)やヒ素(As)等を用いることができる。p型を示す不純物元素としては、ボロン(B)やアルミニウム(Al)やガリウム(Ga)等を用いることができる。例えば、不純物元素121として、リン(P)を1×1018〜1×1021/cmの濃度で含まれるように半導体層32に導入し、n型を示す不純物領域32b、32cを形成すればよい。なお、チャネル形成領域32aとソース領域又はドレイン領域との間に、ソース領域又はドレイン領域より低濃度に不純物が添加された低濃度不純物領域(LDD領域)を形成してもよい。低濃度不純物領域を設けることにより、ドレイン端の電界を緩和して、書き込み及び消去の繰り返しによる劣化を抑制することができる。
また、チャネル形成領域32a中に、不純物領域32b、32cに添加した不純物とは逆の導電型を有する不純物元素(例えばn型TFTに対してはボロン)を添加してもよい。チャネル形成領域32a中に逆導電型の不純物を添加することにより、TFTのしきい値電圧を制御することができる。なお、この不純物元素はゲート電極を介してドープすることによって添加してもよいし、ゲート電極形成前に予め添加しておいてもよい。
次に、導電層34、ゲート絶縁層33を覆うように絶縁層203を形成する(図8(C)、(F))。ここで、絶縁層203は、CVD法やスパッタリング法等で形成した、酸化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコンなどを用いることができる。また、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルフェノール、ベンゾシクロブテン、アクリル、エポキシ等の有機材料、またはシロキサン樹脂等のシロキサン材料、オキサゾール樹脂などからなる単層または積層構造で設けることができる。なお、シロキサン材料とは、Si−O−Si結合を含む材料に相当する。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いることもできる。オキサゾール樹脂は、例えば、感光性ポリベンゾオキサゾール等である。感光性ポリベンゾオキサゾールは、誘電率が低く(常温1MHzで誘電率2.9)、耐熱性が高く(示差熱熱重量同時測定(TG/DTA:Thermogravimetry−Differential Thermal Analysis)で昇温5℃/minで熱分解温度550℃)、吸水率が低い(常温24時間で0.3%)材料である。オキサゾール樹脂は、ポリイミド等の比誘電率(3.2〜3.4程度)と比較すると、比誘電率が低いため(2.9程度)、寄生容量の発生を抑制し、高速動作を行うことができる。ここでは、絶縁層203として、CVD法で形成した酸化シリコン、酸化窒化シリコン又は窒化酸化シリコンを単層又は積層して形成する。また、さらに、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルフェノール、ベンゾシクロブテン、アクリル、エポキシ等の有機材料、シロキサン樹脂等のシロキサン材料、又はオキサゾール樹脂を積層して形成してもよい。
以降の工程は実施の形態1に示すように行うことによって、図1に示す半導体装置を作製することができる。
上記実施の形態3においても実施の形態1と同様の効果を得ることができる。
また、半導体層のチャネル形成領域の端部に選択的に厚く絶縁層を設けることができるため、半導体層のチャネル形成領域の端部における電界集中を緩和することができる。従って、ゲートリーク不良を低減し、ゲート電極の耐圧を向上させることが可能となる。
(実施の形態4)
実施の形態4では、上記実施の形態1〜3で示した半導体装置の使用形態の一例について説明する。具体的には、非接触でデータの入出力が可能である半導体装置の適用例に関して図9及び図10を参照して以下に説明する。非接触でデータの入出力が可能である半導体装置は利用の形態によっては、RFIDタグ、IDタグ、ICタグ、ICチップ、RFタグ、無線タグ、電子タグまたは無線チップともよばれる。
半導体装置80は、非接触でデータを交信する機能を有し、高周波回路81、電源回路82、リセット回路83、クロック発生回路84、データ復調回路85、データ変調回路86、他の回路の制御を行う制御回路87、記憶回路88およびアンテナ89を有している(図9(A))。高周波回路81はアンテナ89より信号を受信して、データ変調回路86より受信した信号をアンテナ89から出力する回路であり、電源回路82は受信信号から電源電位を生成する回路であり、リセット回路83はリセット信号を生成する回路であり、クロック発生回路84はアンテナ89から入力された受信信号を基に各種クロック信号を生成する回路であり、データ復調回路85は受信信号を復調して制御回路87に出力する回路であり、データ変調回路86は制御回路87から受信した信号を変調する回路である。また、制御回路87としては、例えばコード抽出回路91、コード判定回路92、CRC判定回路93および出力ユニット回路94が設けられている。なお、コード抽出回路91は制御回路87に送られてきた命令に含まれる複数のコードをそれぞれ抽出する回路であり、コード判定回路92は抽出されたコードとリファレンスに相当するコードとを比較して命令の内容を判定する回路であり、CRC回路は判定されたコードに基づいて送信エラー等の有無を検出する回路である。
次に、上述した半導体装置の動作の一例について説明する。まず、アンテナ89により無線信号が受信される。無線信号は高周波回路81を介して電源回路82に送られ、高電源電位(以下、VDDと記す)が生成される。VDDは半導体装置80が有する各回路に供給される。また、高周波回路81を介してデータ復調回路85に送られた信号は復調される(以下、復調信号)。さらに、高周波回路81を介してリセット回路83およびクロック発生回路84を通った信号及び復調信号は制御回路87に送られる。制御回路87に送られた信号は、コード抽出回路91、コード判定回路92およびCRC判定回路93等によって解析される。そして、解析された信号にしたがって、記憶回路88内に記憶されている半導体装置の情報が出力される。出力された半導体装置の情報は出力ユニット回路94を通って符号化される。さらに、符号化された半導体装置80の情報はデータ変調回路86を通って、アンテナ89により無線信号に載せて送信される。なお、半導体装置80を構成する複数の回路においては、低電源電位(以下、VSS)は共通であり、VSSはGNDとすることができる。
このように、リーダ/ライタから半導体装置80に信号を送り、当該半導体装置80から送られてきた信号をリーダ/ライタで受信することによって、半導体装置のデータを読み取ることが可能となる。
また、半導体装置80は、各回路への電源電圧の供給を電源(バッテリー)を搭載せず電磁波により行うタイプとしてもよいし、電源(バッテリー)を搭載して電磁波又は電源(バッテリー)により各回路に電源電圧を供給するタイプとしてもよい。
上記実施の形態1〜3で示した作製方法を高周波回路81、電源回路82、リセット回路83、クロック発生回路84、データ復調回路85、データ変調回路86、制御回路87、記憶回路に適用することによって、半導体装置を得ることができる。
次に、非接触でデータの入出力が可能な半導体装置の使用形態の一例について説明する。表示部3210を含む携帯端末の側面には、リーダ/ライタ3200が設けられ、品物3220の側面には半導体装置3230が設けられる(図9(B))。品物3220が含む半導体装置3230にリーダ/ライタ3200をかざすと、表示部3210に品物の原材料や原産地、生産工程ごとの検査結果や流通過程の履歴等、更に商品の説明等の商品に関する情報が表示される。また、商品3260をベルトコンベアにより搬送する際に、リーダ/ライタ3240と、商品3260に設けられた半導体装置3250を用いて、該商品3260の検品を行うことができる(図9(C))。このように、システムに半導体装置を活用することで、情報の取得を簡単に行うことができ、高機能化と高付加価値化を実現する。
また、上述した非接触データの入出力が可能である半導体装置における信号の伝送方式は、電磁結合方式、電磁誘導方式またはマイクロ波方式等を用いることができる。伝送方式は、実施者が使用用途を考慮して適宜選択すればよく、伝送方式に伴って最適なアンテナを設ければよい。
例えば、半導体装置における信号の伝送方式として、電磁結合方式または電磁誘導方式(例えば13.56MHz帯)を適用する場合には、磁界密度の変化による電磁誘導を利用するため、アンテナとして機能する導電膜を輪状(例えば、ループアンテナ)、らせん状(例えば、スパイラルアンテナ)に形成する。
また、半導体装置における信号の伝送方式として、マイクロ波方式(例えば、UHF帯(860〜960MHz帯)、2.45GHz帯等)を適用する場合には、信号の伝送に用いる電磁波の波長を考慮してアンテナとして機能する導電層の長さ等の形状を適宜設定すればよく、例えば、アンテナとして機能する導電膜を線状(例えば、ダイポールアンテナ)、平坦な形状(例えば、パッチアンテナ)またはリボン型の形状等に形成することができる。また、アンテナとして機能する導電膜の形状は線状に限られず、電磁波の波長を考慮して曲線状や蛇行形状またはこれらを組み合わせた形状で設けてもよい。なお、アンテナとして機能する導電膜をどのような形状に設けた場合であっても、上記実施の形態で示したように、素子群を貼り合わせて設ける際に素子群に加わる圧力をモニタリングして素子群に過度の圧力が加わらないように制御することにより素子群の破損等を防止することができる。
アンテナとして機能する導電膜は、CVD法、スパッタリング法、スクリーン印刷やグラビア印刷等の印刷法、液滴吐出法、ディスペンサ法、メッキ法等を用いて、導電性材料により形成する。導電性材料は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銀(Ag)、銅(Cu)、金(Au)、白金(Pt)ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)から選択された元素、又はこれらの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で、単層構造又は積層構造で形成する。
例えば、スクリーン印刷法を用いてアンテナとして機能する導電膜を形成する場合には、粒径が数nmから数十μmの導電体粒子を有機樹脂に溶解または分散させた導電性のペーストを選択的に印刷することによって設けることができる。導電体粒子としては、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)およびチタン(Ti)等のいずれか一つ以上の金属粒子やハロゲン化銀の微粒子、または分散性ナノ粒子を用いることができる。また、導電性ペーストに含まれる有機樹脂は、金属粒子のバインダー、溶媒、分散剤および被覆材として機能する有機樹脂から選ばれた一つまたは複数を用いることができる。代表的には、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の有機樹脂が挙げられる。また、導電膜の形成にあたり、導電性のペーストを押し出した後に焼成することが好ましい。例えば、導電性のペーストの材料として、銀を主成分とする微粒子(例えば粒径1nm以上100nm以下)を用いる場合、150〜300℃の温度範囲で焼成することにより硬化させて導電膜を得ることができる。また、はんだや鉛フリーのはんだを主成分とする微粒子を用いてもよく、この場合は粒径20μm以下の微粒子を用いることが好ましい。はんだや鉛フリーはんだは、低コストであるといった利点を有している。
なお、上述した以外にも可撓性を有する半導体装置の用途は広範にわたり、非接触で対象物の履歴等の情報を明確にし、生産・管理等に役立てる商品であればどのようなものにも適用することができる。例えば、紙幣、硬貨、有価証券類、証書類、無記名債券類、包装用容器類、書籍類、記録媒体、身の回り品、乗物類、食品類、衣類、保健用品類、生活用品類、薬品類及び電子機器等に設けて使用することができる。これらの例に関して図10を用いて説明する。
紙幣、硬貨とは、市場に流通する金銭であり、特定の地域で貨幣と同じように通用するもの(金券)、記念コイン等を含む。有価証券類とは、小切手、証券、約束手形等を指す(図10(A))。証書類とは、運転免許証、住民票等を指す(図10(B))。無記名債券類とは、切手、おこめ券、各種ギフト券等を指す(図10(C))。包装用容器類とは、お弁当等の包装紙、ペットボトル等を指す(図10(D))。書籍類とは、書物、本等を指す(図10(E))。記録媒体とは、DVDソフト、ビデオテープ等を指す(図10(F))。乗物類とは、自転車等の車両、船舶等を指す(図10(G))。身の回り品とは、鞄、眼鏡等を指す(図10(H))。食品類とは、食料品、飲料等を指す。衣類とは、衣服、履物等を指す。保健用品類とは、医療器具、健康器具等を指す。生活用品類とは、家具、照明器具等を指す。薬品類とは、医薬品、農薬等を指す。電子機器とは、液晶表示装置、EL表示装置、テレビジョン装置(テレビ受像機、薄型テレビ受像機)、携帯電話機等を指す。
紙幣、硬貨、有価証券類、証書類、無記名債券類等に半導体装置80を設けることにより、偽造を防止することができる。また、包装用容器類、書籍類、記録媒体等、身の回り品、食品類、生活用品類、電子機器等に半導体装置80を設けることにより、検品システムやレンタル店のシステムなどの効率化を図ることができる。乗物類、保健用品類、薬品類等に半導体装置80を設けることにより、偽造や盗難の防止、薬品類ならば、薬の服用の間違いを防止することができる。半導体装置80の設け方としては、物品の表面に貼ったり、物品に埋め込んだりして設ける。例えば、本ならば紙に埋め込んだり、有機樹脂からなるパッケージなら当該有機樹脂に埋め込んだりするとよい。可撓性を有する半導体装置を用いることによって、紙等に設けた場合であっても、上記実施の形態で示した構造を有する半導体装置を用いて半導体装置を設けることにより、当該半導体装置に含まれる素子の破損等を防止することができる。
このように、包装用容器類、記録媒体、身の回り品、食品類、衣類、生活用品類、電子機器等に半導体装置を設けることにより、検品システムやレンタル店のシステムなどの効率化を図ることができる。また乗物類に半導体装置を設けることにより、偽造や盗難を防止することができる。また、動物等の生き物に埋め込むことによって、個々の生き物の識別を容易に行うことができる。例えば、家畜等の生き物にセンサーを備えた半導体装置を埋め込むことによって、生まれた年や性別または種類等はもちろん体温等の健康状態を容易に管理することが可能となる。
なお、本実施の形態は、本明細書の他の実施の形態で示した半導体装置の構成や作製方法と組み合わせて行うことができる。つまり、上記実施の形態1〜3で示した半導体装置の構成を本実施の形態で示した半導体装置に適用することができる。
(実施の形態5)
本実施の形態では、上記実施の形態4で示した非接触でデータの入出力が可能である半導体装置の作製方法に関して図11〜図14を参照して説明する。なお、本実施の形態では、薄膜トランジスタ等の素子を一度支持基板(仮基板)に設けた後、可撓性を有する基板に転置して半導体装置を作製する場合に関して説明する。
まず、基板301の一表面に絶縁膜302を介して剥離層303を形成し、続けて下地膜として機能する絶縁膜304と半導体膜305(例えば、非晶質シリコンを含む膜)を積層して形成する(図7(A)参照)。なお、絶縁膜302、剥離層303、絶縁膜304及び半導体膜305は、連続して形成することができる。
基板301は、ガラス基板、石英基板、金属基板やステンレス基板、本工程の処理温度に耐えうる耐熱性があるプラスチック基板等を用いるとよい。このような基板であれば、その面積や形状に大きな制限はないため、例えば、1辺が1メートル以上であって、矩形状のものを用いれば、生産性を格段に向上させることができる。このような利点は、円形のシリコン基板を用いる場合と比較すると、大きな優位点である。
絶縁膜302、絶縁膜304は、CVD法やスパッタリング法等を用いて、酸化シリコン膜、窒化シリコン膜、酸化窒化シリコン膜、窒化酸化シリコン膜等を用いて形成する。例えば、絶縁膜302又は絶縁膜304を2層構造とする場合、第1層目の絶縁膜として窒化酸化シリコン膜を形成し、第2層目の絶縁膜として酸化窒化シリコン膜を形成するとよい。また、第1層目の絶縁膜として窒化シリコン膜を形成し、第2層目の絶縁膜として酸化シリコン膜を形成してもよい。
剥離層303は、金属膜や金属膜と金属酸化膜の積層構造等を用いることができる。金属膜としては、タングステン(W)、モリブデン(Mo)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、ニオブ(Nb)、ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、ジルコニウム(Zr)、亜鉛(Zn)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、オスミウム(Os)、イリジウム(Ir)から選択された元素または前記元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料からなる膜を単層又は積層して形成する。また、これらの材料は、スパッタリング法やプラズマCVD法等の各種CVD法等を用いて形成することができる。金属膜と金属酸化膜の積層構造としては、上述した金属膜を形成した後に、酸素雰囲気化またはNO雰囲気下におけるプラズマ処理、酸素雰囲気化またはNO雰囲気下における加熱処理を行うことによって、金属膜表面に当該金属膜の酸化物または酸化窒化物を設けることができる。また、金属膜を形成した後に、オゾン水等の酸化力の強い溶液で表面を処理することにより、金属膜表面に当該金属膜の酸化物又は酸化窒化物を設けることができる。
非晶質半導体膜305は、スパッタリング法、LPCVD法、プラズマCVD法等により、25〜200nm(好ましくは30〜150nm)の厚さで形成する。
次に、非晶質半導体膜305にレーザー光を照射して結晶化を行う。なお、レーザー光の照射と、RTA又はファーネスアニール炉を用いる熱結晶化法、結晶化を助長する金属元素を用いる熱結晶化法とを組み合わせた方法等により非晶質半導体膜305の結晶化を行ってもよい。その後、得られた結晶質半導体膜を所望の形状にエッチングして、半導体膜305a〜半導体膜305fを形成し、当該半導体膜305a〜305fを覆うようにゲート絶縁膜306を形成する(図11(B)参照)。
ゲート絶縁膜306は、CVD法やスパッタリング法等を用いて、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン等の絶縁材料を用いて形成する。例えば、ゲート絶縁膜306を2層構造とする場合、第1層目の絶縁膜として酸化窒化シリコン膜を形成し、第2層目の絶縁膜として窒化酸化シリコン膜を形成するとよい。また、第1層目の絶縁膜として酸化シリコン膜を形成し、第2層目の絶縁膜として窒化シリコン膜を形成してもよい。
なお、本実施の形態では、半導体膜305fを容量素子の電極として利用するため、当該半導体膜305fに不純物元素を導入する。具体的には、ゲート絶縁膜306の形成前または形成後に、半導体膜305a〜305eをレジストで覆い、イオンドープ法またはイオン注入法により半導体膜305fにn型またはp型の不純物元素を選択的に導入することができる。n型の不純物元素としては、リン(P)やヒ素(As)等を用いることができる。p型の不純物元素としては、ボロン(B)やアルミニウム(Al)やガリウム(Ga)等を用いることができる。ここでは、n型の不純物元素であるリン(P)を用い、半導体膜305fに選択的に導入する。
次に、ゲート絶縁膜306上に、第1の導電膜と第2の導電膜とを積層して形成する。ここでは、第1の導電膜は、CVD法やスパッタリング法等により、20〜100nmの厚さで形成する。第2の導電膜は、100〜400nmの厚さで形成する。第1の導電膜と第2の導電膜は、タンタル(Ta)、タングステン(W)、チタン(Ti)、モリブデン(Mo)、アルミニウム(Al)、銅(Cu)、クロム(Cr)、ニオブ(Nb)等から選択された元素又はこれらの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で形成する。または、リン等の不純物元素をドーピングした多結晶シリコンに代表される半導体材料により形成する。第1の導電膜と第2の導電膜の組み合わせの例を挙げると、窒化タンタル膜とタングステン膜、窒化タングステン膜とタングステン膜、窒化モリブデン膜とモリブデン膜等が挙げられる。タングステンや窒化タンタルは、耐熱性が高いため、第1の導電膜と第2の導電膜を形成した後に、熱活性化を目的とした加熱処理を行うことができる。また、2層構造ではなく、3層構造の場合は、モリブデン膜とアルミニウム膜とモリブデン膜の積層構造を採用するとよい。
次に、フォトリソグラフィ法を用いてレジストからなるマスクを形成し、ゲート電極とゲート線を形成するためのエッチング処理を行って、半導体膜305a〜305fの上方にゲート電極307を形成する。ここでは、ゲート電極307として、第1の導電膜307aと第2の導電膜307bの積層構造で設けた例を示している。
次に、ゲート電極307をマスクとして半導体膜305a〜305fに、イオンドープ法またはイオン注入法により、n型の不純物元素を低濃度に添加し、その後、フォトリソグラフィ法によりレジストからなるマスクを選択的に形成して、p型の不純物元素を高濃度に添加する。ここでは、n型の不純物元素であるリン(P)を用い、1×1015〜1×1019/cmの濃度で含まれるように半導体膜305a〜305fにゲート電極307をマスクとして選択的に導入し、n型の不純物領域308を形成する。続いて、半導体膜305a、305b、305d、305fをレジストで覆い、p型の不純物元素であるボロン(B)を、1×1019〜1×1020/cmの濃度で含まれるように選択的に半導体膜305c、305eに導入し、p型の不純物領域309を形成する(図11(C)参照)。
続いて、ゲート絶縁膜306とゲート電極307を覆うように、絶縁膜を形成する。絶縁膜は、プラズマCVD法やスパッタリング法等により、シリコン、シリコンの酸化物又はシリコンの窒化物の無機材料を含む膜や、有機樹脂などの有機材料を含む膜を、単層又は積層して形成する。次に、絶縁膜を、垂直方向を主体とした異方性エッチングにより選択的にエッチングして、ゲート電極307の側面に接する絶縁膜310(サイドウォールともよばれる)を形成する。絶縁膜310は、LDD(Lightly Doped drain)領域を形成する際のドーピング用のマスクとして用いる。
続いて、フォトリソグラフィ法により形成したレジストからなるマスクと、ゲート電極307および絶縁膜310をマスクとして用いて、半導体膜305a、305b、305d、305fにn型の不純物元素を高濃度に添加して、n型の不純物領域311を形成する。ここでは、n型の不純物元素としてリン(P)を用い、1×1019〜1×1020/cmの濃度で含まれるように半導体膜305a、305b、305d、305fに選択的に導入し、不純物領域308より高濃度のn型の不純物領域311を形成する。
以上の工程により、nチャネル型薄膜トランジスタ300a、300b、300dと、pチャネル型薄膜トランジスタ300c、300eと、容量素子300fが形成される(図11(D)参照)。
nチャネル型薄膜トランジスタ300aは、ゲート電極307と重なる半導体膜305aの領域にチャネル形成領域が形成され、ゲート電極307及び絶縁膜310と重ならない領域にソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域311が形成され、絶縁膜310と重なる領域であってチャネル形成領域と不純物領域311の間に低濃度不純物領域(LDD領域)が形成されている。また、nチャネル型薄膜トランジスタ300b、300dも同様にチャネル形成領域、低濃度不純物領域及び不純物領域311が形成されている。
pチャネル型薄膜トランジスタ300cは、ゲート電極307と重なる半導体膜305cの領域にチャネル形成領域が形成され、ゲート電極307と重ならない領域にソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域309が形成されている。また、pチャネル型薄膜トランジスタ300eも同様にチャネル形成領域及び不純物領域309が形成されている。なお、ここでは、pチャネル型薄膜トランジスタ300c、300eには、LDD領域を設けていないが、pチャネル型薄膜トランジスタにLDD領域を設けてもよいし、nチャネル型薄膜トランジスタにLDD領域を設けない構成としてもよい。
次に、半導体膜305a〜305f、ゲート電極307等を覆うように、絶縁膜を単層または積層して形成し、当該絶縁膜に実施の形態1と同様の方法で無電解Niめっき層204aを形成する。すなわち、第1及び第2のエッチングマスク層203e,203fを用いて当該絶縁膜に第1及び第2の接続孔203c,203gからなるコンタクトホール203a,203bを形成し、当該コンタクトホール内に無電解Niめっき層204aを埋め込む。次に、当該絶縁膜上に、薄膜トランジスタ300a〜300eのソース領域又はドレイン領域を形成する不純物領域309、311、容量素子300fの一方の電極と無電解Niめっき層204aを介して電気的に接続する導電膜313を形成する(図12(A)参照)。絶縁膜は、CVD法、スパッタリング法、SOG法、液滴吐出法、スクリーン印刷法等により、シリコンの酸化物やシリコンの窒化物等の無機材料、ポリイミド、ポリアミド、ベンゾシクロブテン、アクリル、エポキシ等の有機材料やシロキサン材料等により、単層または積層で形成する。ここでは、当該絶縁膜を2層で設け、1層目の絶縁膜312aとして窒化酸化シリコン膜で形成し、2層目の絶縁膜312bとして酸化窒化シリコン膜で形成する。また、導電膜313は、薄膜トランジスタ300a〜300eのソース電極又はドレイン電極を形成しうる。なお、シロキサン材料とは、Si−O−Si結合を含む材料に相当する。シロキサンは、シリコン(Si)と酸素(O)との結合で骨格構造が構成される。置換基として、少なくとも水素を含む有機基(例えばアルキル基、芳香族炭化水素)が用いられる。置換基として、フルオロ基を用いることもできる。または置換基として、少なくとも水素を含む有機基と、フルオロ基とを用いてもよい。
なお、絶縁膜312a、312bを形成する前、または絶縁膜312a、312bのうちの1つまたは複数の薄膜を形成した後に、半導体膜の結晶性の回復や半導体膜に添加された不純物元素の活性化、半導体膜の水素化を目的とした加熱処理を行うとよい。加熱処理には、熱アニール、レーザーアニール法またはRTA法などを適用するとよい。
導電膜313は、CVD法やスパッタリング法等により、アルミニウム(Al)、タングステン(W)、チタン(Ti)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、銅(Cu)、金(Au)、銀(Ag)、マンガン(Mn)、ネオジウム(Nd)、炭素(C)、シリコン(Si)から選択された元素、又はこれらの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で、単層又は積層で形成する。アルミニウムを主成分とする合金材料とは、例えば、アルミニウムを主成分としニッケルを含む材料、又は、アルミニウムを主成分とし、ニッケルと、炭素とシリコンの一方又は両方とを含む合金材料に相当する。導電膜313は、例えば、バリア膜とアルミニウムシリコン(Al−Si)膜とバリア膜の積層構造、バリア膜とアルミニウムシリコン(Al−Si)膜と窒化チタン(TiN)膜とバリア膜の積層構造を採用するとよい。なお、バリア膜とは、チタン、チタンの窒化物、モリブデン、又はモリブデンの窒化物からなる薄膜に相当する。アルミニウムやアルミニウムシリコンは抵抗値が低く、安価であるため、導電膜313を形成する材料として最適である。また、上層と下層のバリア層を設けると、アルミニウムやアルミニウムシリコンのヒロックの発生を防止することができる。また、還元性の高い元素であるチタンからなるバリア膜を形成すると、結晶質半導体膜上に薄い自然酸化膜ができていたとしても、この自然酸化膜を還元し、結晶質半導体膜と良好なコンタクトをとることができる。
次に、導電膜313を覆うように、絶縁膜314を形成し、当該絶縁膜314上に、薄膜トランジスタ300aのソース電極又はドレイン電極を形成する導電膜313と電気的に接続する導電膜316を形成する。導電膜316は、上述した導電膜313で示したいずれかの材料を用いて形成することができる。なお、導電膜316は、実施の形態1と同様の無電解めっきによって形成しても良い。
続いて、導電膜316にアンテナとして機能する導電膜317が電気的に接続されるように形成する(図12(B)参照)。
絶縁膜314は、CVD法やスパッタリング法等により、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン等の酸素または窒素を有する絶縁膜やDLC(ダイヤモンドライクカーボン)等の炭素を含む膜、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルフェノール、ベンゾシクロブテン、アクリル等の有機材料またはシロキサン樹脂等のシロキサン材料からなる単層または積層構造で設けることができる。
導電膜317は、CVD法、スパッタリング法、スクリーン印刷やグラビア印刷等の印刷法、液滴吐出法、ディスペンサ法、メッキ法等を用いて、導電性材料により形成する。導電性材料は、アルミニウム(Al)、チタン(Ti)、銀(Ag)、銅(Cu)、金(Au)、白金(Pt)ニッケル(Ni)、パラジウム(Pd)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)から選択された元素、又はこれらの元素を主成分とする合金材料若しくは化合物材料で、単層構造又は積層構造で形成する。
例えば、スクリーン印刷法を用いてアンテナとして機能する導電膜317を形成する場合には、粒径が数nmから数十μmの導電体粒子を有機樹脂に溶解または分散させた導電性のペーストを選択的に印刷することによって設けることができる。導電体粒子としては、銀(Ag)、金(Au)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、白金(Pt)、パラジウム(Pd)、タンタル(Ta)、モリブデン(Mo)およびチタン(Ti)等のいずれか一つ以上の金属粒子やハロゲン化銀の微粒子、または分散性ナノ粒子を用いることができる。また、導電性ペーストに含まれる有機樹脂は、金属粒子のバインダー、溶媒、分散剤および被覆材として機能する有機樹脂から選ばれた一つまたは複数を用いることができる。代表的には、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂等の有機樹脂が挙げられる。また、導電膜の形成にあたり、導電性のペーストを押し出した後に焼成することが好ましい。例えば、導電性のペーストの材料として、銀を主成分とする微粒子(例えば粒径1nm以上100nm以下)を用いる場合、150〜300℃の温度範囲で焼成することにより硬化させて導電膜を得ることができる。また、はんだや鉛フリーのはんだを主成分とする微粒子を用いてもよく、この場合は粒径20μm以下の微粒子を用いることが好ましい。はんだや鉛フリーのはんだは、低コストであるといった利点を有している。
次に、導電膜317を覆うように絶縁膜318を形成した後、薄膜トランジスタ300a〜300e、容量素子300f、導電膜317等を含む層(以下、「素子形成層319」と記す)を基板301から剥離する。ここでは、レーザー光(例えばUV光)を照射することによって、薄膜トランジスタ300a〜300e、容量素子300fを避けた領域に開口部を形成後(図12(C)参照)、基板301から素子形成層319を剥離することができる。なお、素子形成層319を剥離する際に、水等の液体で濡らしながら行うことによって、静電気により素子形成層319に設けられた薄膜トランジスタの破壊を防止することができる。また、素子形成層319が剥離された基板301を再利用することによって、コストの削減をすることができる。
絶縁膜318は、CVD法やスパッタリング法等により、酸化シリコン、窒化シリコン、酸化窒化シリコン、窒化酸化シリコン等の酸素または窒素を有する絶縁膜やDLC(ダイヤモンドライクカーボン)等の炭素を含む膜、エポキシ、ポリイミド、ポリアミド、ポリビニルフェノール、ベンゾシクロブテン、アクリル等の有機材料またはシロキサン樹脂等のシロキサン材料からなる単層または積層構造で設けることができる。
本実施の形態では、レーザー光の照射により素子形成層319に開口部を形成した後に、当該素子形成層319の一方の面(絶縁膜318の露出した面)に第1のシート材320を貼り合わせた後、基板301から素子形成層319を剥離する(図13(A)参照)。
次に、素子形成層319の他方の面(剥離により露出した面)からレーザー光を照射してレーザーアニールを行うことによって、半導体膜305a〜305fの活性化を行う(図13(B)参照)。なお、レーザーアニールと同時に熱処理を行ってもよい。
なお、レーザーアニールを行う前に、例えば、窒化珪素膜を露出した素子形成層319の他方の面に形成した後、窒素雰囲気下で加熱処理を行うことによって、半導体膜305a〜305fに脱水素化処理を行ってもよい。脱水素化処理により、レーザー照射時に水素が突沸して半導体膜の結晶状態を乱すことを防ぐことができる。半導体膜305a〜305fに脱水素化処理を行った後にレーザーアニールを行うことによって、半導体膜の結晶状態をより良くすることが可能となる。
次に、素子形成層319の他方の面に、第2のシート材321を貼り合わせた後、加熱処理と加圧処理の一方又は両方を行って第2のシート材321を貼り合わせる(図14参照)。第1のシート材320、第2のシート材321として、ホットメルトフィルム等を用いることができる。
また、第1のシート材320、第2のシート材321として、静電気等を防止する帯電防止対策を施したフィルム(以下、帯電防止フィルムと記す)を用いることもできる。帯電防止フィルムとしては、帯電防止可能な材料を樹脂中に分散させたフィルム、及び帯電防止可能な材料が貼り付けられたフィルム等が挙げられる。帯電防止可能な材料が設けられたフィルムは、片面に帯電防止可能な材料を設けたフィルムであってもよいし、両面に帯電防止可能な材料を設けたフィルムであってもよい。さらに、片面に帯電防止可能な材料が設けられたフィルムは、帯電防止可能な材料が設けられた面をフィルムの内側になるように層に貼り付けてもよいし、フィルムの外側になるように貼り付けてもよい。なお、帯電防止可能な材料はフィルムの全面、あるいは一部に設けてあればよい。ここでの帯電防止可能な材料としては、金属、インジウムと錫の酸化物(ITO)、両性界面活性剤や陽イオン性界面活性剤や非イオン性界面活性剤等の界面活性剤用いることができる。また、他にも帯電防止材料として、側鎖にカルボキシル基および4級アンモニウム塩基をもつ架橋性共重合体高分子を含む樹脂材料等を用いることができる。これらの材料をフィルムに貼り付けたり、練り込んだり、塗布することによって帯電防止フィルムとすることができる。帯電防止フィルムで封止を行うことによって、商品として取り扱う際に、外部からの静電気等によって半導体素子に悪影響が及ぶことを抑制することができる。
なお、本実施の形態で示した半導体装置においてトランジスタの構成は、様々な形態をとることができる。本実施の形態で示した特定の構成に限定されない。例えば、ゲート電極が2個以上になっているマルチゲート構造を用いてもよい。マルチゲート構造にすると、チャネル領域が直列に接続されるような構成となるため、複数のトランジスタが直列に接続されたような構成となる。マルチゲート構造にすることにより、オフ電流を低減し、トランジスタの耐圧を向上させて信頼性を良くし、飽和領域で動作する時に、ドレインとソース間電圧が変化しても、ドレインとソース間電流があまり変化せず、フラットな特性にすることなどができる。また、チャネルの上下にゲート電極が配置されている構造でもよい。チャネルの上下にゲート電極が配置されている構造にすることにより、チャネル領域が増えるため、電流値を大きくし、空乏層ができやすくなってS値を小さくすることができる。チャネルの上下にゲート電極が配置されると、複数のトランジスタが並列に接続されたような構成となる。
また、チャネルの上にゲート電極が配置されている構造でもよいし、チャネルの下にゲート電極が配置されている構造でもよいし、正スタガ構造であってもよいし、逆スタガ構造でもよいし、チャネル領域が複数の領域に分かれていてもよいし、並列に接続されていてもよいし、直列に接続されていてもよい。また、チャネル(もしくはその一部)にソース電極やドレイン電極が重なっていてもよい。チャネル(もしくはその一部)にソース電極やドレイン電極が重なっていない構造にすることにより、チャネルの一部に電荷がたまって、動作が不安定になることを防ぐことができる。また、LDD領域があってもよい。LDD領域を設けることにより、オフ電流を低減し、トランジスタの耐圧を向上させて信頼性を良くし、飽和領域で動作する時に、ドレインとソース間電圧が変化しても、ドレインとソース間電流があまり変化せず、フラットな特性にすることができる。
なお、本実施の形態で示した半導体装置の構成は、様々な形態をとることができる。つまり、本実施の形態では、図1(B)に示す半導体装置とほぼ同様の構成を採用しているが、これに限定されるものではなく、他の構成の半導体装置を採用することも可能である。例えば、図6(B)に示す半導体装置の構成と同様の構成を採用しても良いし、実施の形態3の半導体装置の構成を採用しても良い。
また、本発明は上述した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の主旨を逸脱しない範囲内で種々変更して実施することが可能である。例えば、上述した実施の形態を相互に組み合わせて実施することも可能である。また、上述した実施の形態において具体的数値を記載した膜厚、接続孔の深さ、開口径、薬液の濃度等は、例示したものであるから、本発明は記載された数値に限定して解釈されるものではない。
(A)〜(C)は、本発明の実施の形態1に係る半導体装置の主要な構成を説明するための上面図及び断面図である。 (A)〜(C)は、本発明の実施の形態1による半導体装置の作製方法を示すも断面図である。 (A)〜(C)は、本発明の実施の形態1による半導体装置の作製方法を示すものであり、図2(C)の次の工程を示す断面図である。 (A),(B)は、本発明の実施の形態2による半導体装置の作製方法を示す断面図である。 (A),(B)は、本発明の実施の形態2による半導体装置の作製方法を示すものであり、図4(B)の次の工程を示す断面図である。 (A),(B)は、本発明の実施の形態2による半導体装置の作製方法を示すものであり、図5(B)の次の工程を示す断面図である。 (A)〜(H)は、本発明の実施の形態3による半導体装置の作製方法を示す断面図である。 (A)〜(F)は、本発明の実施の形態3による半導体装置の作製方法を示す断面図である。 本発明の半導体装置の使用形態の一例を示す図である。 本発明の半導体装置の使用形態の一例を示す図である。 本発明の半導体装置の作製方法の一例を示す図である。 本発明の半導体装置の作製方法の一例を示す図である。 本発明の半導体装置の作製方法の一例を示す図である。 本発明の半導体装置の作製方法の一例を示す図である。 (A),(B)は、従来の半導体装置の製造方法を示す断面図である。 図15に示す従来の半導体装置の問題点を説明する断面図である。
符号の説明
30 基板
31,31a,31b 絶縁層
32 半導体層
32a チャネル形成領域
32b,32c 不純物領域
33 ゲート絶縁膜
34 導電層
36 絶縁層
80 半導体装置
81 高周波回路
82 電源回路
83 リセット回路
84 クロック発生回路
85 データ復調回路
86 データ変調回路
87 制御回路
88 記憶回路
89 アンテナ
91 コード抽出回路
92 コード判定回路
93 CRC判定回路
94 出力ユニット回路
107 絶縁層(第3の絶縁層)
121 不純物元素
201 半導体膜
202,207 レジスト
203,203d 絶縁層
203a,203b コンタクトホール
203c 第1の接続孔
203e 窒化シリコン層(第1のエッチングマスク層)
203f 窒化シリコン層(第2のエッチングマスク層)
203g 第2の接続孔
204a 無電解Niめっき層
204b 配線層(導電層)
204c 碇形状の先端部
205 薄膜トランジスタ
300a〜300c,300e 薄膜トランジスタ
300f 容量素子
301 基板
302,304 絶縁膜
303 剥離層
305,305a〜305f 半導体膜
306 ゲート絶縁膜
307 ゲート電極
307a,307b 導電膜
308,309 不純物領域
310,312a,312b,314,318 絶縁膜
311 不純物領域
313,316,317 導電膜
319 素子形成層
320,321 シート材
3200 リーダ/ライタ
3210 表示部
3220 品物
3230,3250 半導体装置
3240 リーダ/ライタ
3260 商品

Claims (12)

  1. 半導体層上またはメタル層上に形成された第1の絶縁層と、
    前記第1の絶縁層に形成され、前記第1の絶縁層の上面から途中まで異方性エッチングにより形成された第1の接続孔と、
    前記第1の絶縁層に形成され、前記第1の接続孔に繋げられ、前記第1の接続孔下の前記第1の絶縁層が等方性エッチングにより形成され、前記半導体層上または前記メタル層上に位置する第2の接続孔と、
    前記第1の接続孔内の側面及び前記第1の絶縁層上に形成された第2の絶縁層と、
    前記第2の接続孔の底面の前記半導体層または前記メタル層から成長され、前記第2の接続孔内及び前記第1の接続孔内に埋め込まれた無電解めっき層と、
    を具備することを特徴とする半導体装置。
  2. 半導体層上またはメタル層上に形成された第1の絶縁層と、
    前記第1の絶縁層に形成され、前記第1の絶縁層の上面から途中まで異方性エッチングにより形成された第1の接続孔と、
    前記第1の絶縁層に形成され、前記第1の接続孔に繋げられ、前記第1の接続孔下の前記第1の絶縁層が下方及び横方向にエッチングされて形成され、前記半導体層上または前記メタル層上に位置する第2の接続孔と、
    前記第1の接続孔内の側面及び前記第1の絶縁層上に形成された第2の絶縁層と、
    前記第2の接続孔の底面の前記半導体層または前記メタル層から成長され、前記第2の接続孔内及び前記第1の接続孔内に埋め込まれた無電解めっき層と、
    を具備することを特徴とする半導体装置。
  3. 半導体層上またはメタル層上に形成された第1の絶縁層と、
    前記第1の絶縁層に形成され、前記第1の絶縁層の上面から途中まで所定の開口径で形成された第1の接続孔と、
    前記第1の絶縁層に形成され、前記第1の接続孔に繋げられ、前記第1の接続孔の開口径より大きい開口径を有し且つ前記半導体層上または前記メタル層上に位置する第2の接続孔と、
    前記第1の接続孔内の側面及び前記第1の絶縁層上に形成された第2の絶縁層と、
    前記第2の接続孔の底面の前記半導体層または前記メタル層から成長され、前記第2の接続孔内及び前記第1の接続孔内に埋め込まれた無電解めっき層と、
    を具備することを特徴とする半導体装置。
  4. 半導体層上またはメタル層上に形成された絶縁層と、
    前記絶縁層に形成され、前記絶縁層の上面から途中まで異方性エッチングにより形成された第1の接続孔と、
    前記絶縁層に形成され、前記第1の接続孔に繋げられ、前記第1の接続孔下の前記絶縁層が等方性エッチングにより形成され、前記半導体層上または前記メタル層上に位置する第2の接続孔と、
    前記第2の接続孔の底面の前記半導体層または前記メタル層から成長され、前記第2の接続孔内及び前記第1の接続孔内に埋め込まれた無電解めっき層と、
    を具備することを特徴とする半導体装置。
  5. 半導体層上またはメタル層上に形成された絶縁層と、
    前記絶縁層に形成され、前記絶縁層の上面から途中まで異方性エッチングにより形成された第1の接続孔と、
    前記絶縁層に形成され、前記第1の接続孔に繋げられ、前記第1の接続孔下の前記絶縁層が下方及び横方向にエッチングされて形成され、前記半導体層上または前記メタル層上に位置する第2の接続孔と、
    前記第2の接続孔の底面の前記半導体層または前記メタル層から成長され、前記第2の接続孔内及び前記第1の接続孔内に埋め込まれた無電解めっき層と、
    を具備することを特徴とする半導体装置。
  6. 半導体層上またはメタル層上に形成された絶縁層と、
    前記絶縁層に形成され、前記絶縁層の上面から途中まで所定の開口径で形成された第1の接続孔と、
    前記絶縁層に形成され、前記第1の接続孔下に繋げられ、前記第1の接続孔の開口径より大きい開口径を有し且つ前記半導体層上または前記メタル層上に位置する第2の接続孔と、
    前記第2の接続孔の底面の前記半導体層または前記メタル層から成長され、前記第2の接続孔内及び前記第1の接続孔内に埋め込まれた無電解めっき層と、
    を具備することを特徴とする半導体装置。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項において、前記半導体層は不純物領域を有することを特徴とする半導体装置。
  8. 請求項1乃至6のいずれか一項において、前記メタル層はゲート電極であることを特徴とする半導体装置。
  9. 請求項1または2において、前記第2の絶縁層は、前記第1の絶縁層がエッチングされて前記第2の接続孔が形成される際のエッチングマスクとして機能することを特徴とする半導体装置。
  10. 請求項1乃至3、9のいずれか一項において、前記第1の絶縁層は酸化シリコン層であり、前記第2の絶縁層は窒化シリコン層であることを特徴とする半導体装置。
  11. 半導体層上またはメタル層上に絶縁層を形成し、
    前記絶縁層上に第1のエッチングマスク層を形成し、
    前記第1のエッチングマスク層上にレジストを形成し、
    前記レジストをマスクとして前記第1のエッチングマスク層及び前記絶縁層を異方性エッチングすることにより、前記第1のエッチングマスク層及び前記絶縁層に、前記第1のエッチングマスク層を貫通し且つ前記絶縁層を貫通しない第1の接続孔を形成し、
    前記レジストを除去した後、前記第1の接続孔内の底面と側面及び前記第1のエッチングマスク層上に第2のエッチングマスク層を形成し、
    前記第2のエッチングマスク層をエッチバックすることにより、前記第1の接続孔内の底面に形成された前記第2のエッチングマスク層及び前記第1のエッチングマスク層上に形成された前記第2のエッチングマスク層を除去し、且つ前記第1の接続孔内の側面に形成された前記第2のエッチングマスク層を残し、
    前記残された第2のエッチングマスク層及び前記第1のエッチングマスク層をマスクとして前記第1の接続孔の底面に露出した前記絶縁層を等方性エッチングすることにより、前記半導体層上または前記メタル層上に前記第1の接続孔に繋げられた第2の接続孔を形成し、
    前記第2の接続孔の底面に露出した前記半導体層または前記メタル層から無電解めっき層を成長させることにより、前記第2の接続孔内及び前記第1の接続孔内に無電解めっき層を埋め込むことを特徴とする半導体装置の作製方法。
  12. 半導体層上または第1のメタル層上に絶縁層を形成し、
    前記絶縁層上に第2のメタル層を形成し、
    前記第2のメタル層上にレジストを形成し、
    前記レジストをマスクとして前記第2のメタル層及び前記絶縁層を異方性エッチングすることにより、前記第2のメタル層及び前記絶縁層に、前記第2のメタル層を貫通し且つ前記絶縁層を貫通しない第1の接続孔を形成し、
    前記レジストを除去した後、前記第1の接続孔内の底面と側面及び前記第2のメタル層上に第3のメタル層を形成し、
    前記第3のメタル層をエッチバックすることにより、前記第1の接続孔内の底面に形成された前記第3のメタル層及び前記第2のメタル層上に形成された前記第3のメタル層を除去し、且つ前記第1の接続孔内の側面に形成された前記第3のメタル層を残し、
    前記残された第3のメタル層及び前記第2のメタル層をマスクとして前記第1の接続孔の底面に露出した前記絶縁層を等方性エッチングすることにより、前記半導体層上または前記第1のメタル層上に前記第1の接続孔に繋げられた第2の接続孔を形成し、
    前記第2のメタル層及び前記第3のメタル層を除去し、
    前記第2の接続孔の底面に露出した前記半導体層または前記第1のメタル層から無電解めっき層を成長させることにより、前記第2の接続孔内及び前記第1の接続孔内に無電解めっき層を埋め込むことを特徴とする半導体装置の作製方法。
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