JP2009029848A - 重合体及びその製造方法、レジスト組成物及びパターンが形成された基板の製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】α−エステル脂環式骨格を有する構成単位(A)と、ラクトン骨格を有する構成単位(B)、酸脱離性基を有する構成単位(C)、親水性基を有する構成単位(D)、ナフタレン骨格を有する構成単位(E)から選ばれる少なくとも1種を含有する重合体。
【選択図】なし
Description
現在では、KrFエキシマレーザー(波長:248nm)リソグラフィー技術が市場に導入され、より短波長化を図ったArFエキシマレーザー(波長:193nm)リソグラフィー技術及びEUVエキシマレーザー(波長:13nm)リソグラフィー技術が研究されている。更に、最近ではこれらの液浸リソグラフィー技術も研究されている。また、これらとは異なるタイプのリソグラフィー技術として、電子線リソグラフィー技術についても精力的に研究されている。
例えば、ArFエキシマレーザーリソグラフィーにおいて使用される化学増幅型レジスト樹脂として、波長193nmの光に対して透明なアクリル系樹脂が注目されている。このようなアクリル系樹脂としては、例えば、特許文献1及び特許文献2には、エステル部にアダマンタン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルとエステル部にラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルの重合体が開示されている。
さらに、特許文献6には、ラジカル重合によって、(メタ)アクリル酸エステルと脂環式単量体の共重合体を製造可能な系が開示されている。これらの重合体は、耐熱低吸湿材料として優れた物性を示し、透明光学樹脂材料として使用されつつある。
また、本発明は、金属触媒を使用することなく重合可能となる脂環式単量体より得られる新規な重合体およびその製造方法を提供することを目的とする。
前記炭素数1〜6の直鎖又は分岐アルキル基は、置換基としてハロゲン原子、−C(CF3)2−OH、−C(CF3)2−OR610、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、スルホンアミド基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜10のラクトン、炭素数1〜6のスルトン、炭素数1〜20のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、アミノ基又はスルホンアミド基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を有していてもよい。
R610は炭素数1〜20の直鎖、分岐、または環状の炭化水素基を表し、この炭化水素基はヘテロ原子、ハロゲン原子を有していてもよい。
A11とA12は一緒になって−O−、−S−、−NH−又は鎖長1〜6のメチレン鎖(−(CH2)j2−(j2は1〜6の整数を表す))を表す。
R600は炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状の炭化水素基を表す。この炭化水素基はヘテロ原子、ハロゲン原子を有していてもよい。
p11及びp12は独立に0または1である。)
なお、本発明において、「酸脱離性基」とは、酸の作用により分解または脱離する基をいう。
前記炭素数1〜6の直鎖又は分岐アルキル基は、置換基としてハロゲン原子、−C(CF3)2−OH、−C(CF3)2−OR610、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、スルホンアミド基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜10のラクトン、炭素数1〜6のスルトン、炭素数1〜20のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、アミノ基又はスルホンアミド基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を有していてもよい。
R610は炭素数1〜20の直鎖、分岐、または環状の炭化水素基を表し、この炭化水素基はヘテロ原子、ハロゲン原子を有していてもよい。
A11とA12は一緒になって−O−、−S−、−NH−又は鎖長1〜6のメチレン鎖(−(CH2)j2−(j2は1〜6の整数を表す))を表す。
R600は炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状の炭化水素基を表す。この炭化水素基はヘテロ原子、ハロゲン原子を有していてもよい。
p11及びp12は独立に0または1である。)
さらに、本発明の製造方法により高精度の微細なパターンが形成された基板を製造することができる。
また、本発明によれば、脂環式単量体が炭素−炭素二重結合上にエステル構造を有していることで、金属触媒を使用することなく脂環式単量体を重合することができ、新規な重合体を得ることができる。
本発明の重合体は、下記式(1)で表されるα−エステル脂環式骨格を有する構成単位(A)と、ラクトン骨格を有する構成単位(B)、酸脱離性基を有する構成単位(C)、親水性基を有する構成単位(D)、ナフタレン骨格を有する構成単位(E)から選ばれる少なくとも1種を含有する。
以下、α−エステル脂環式骨格を有する構成単位(A)、ラクトン骨格を有する構成単位(B)、酸脱離性基を有する構成単位(C)、親水性基を有する構成単位(D)、ナフタレン骨格を有する構成単位(E)について詳しく説明する。
α−エステル脂環式骨格を有する構成単位(A)は、レジスト組成物のドライエッチング耐性を発現させる作用を奏することから、重合体の構成成分として用いることが好ましい。
式(1)中のA13、A14は、ドライエッチング耐性が高い点からは、一緒になって−CH2−、−CH2CH2−となることが好ましく、有機溶媒への溶解性が高い点からは、一緒になって−O−となることが好ましい。
式(1)中のR601、R602、R603、R604、R605、R606、R607及びR608としては、レジスト組成物の解像度が高い点から、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基であることが好ましい。
また、式(1)中のR601、R602、R603、R604、R605、R606、R607及びR608としては、レジスト組成物の感度が高い点から、少なくとも1つが−C(CF3)2−OR611、−C(=O)−OR611から選ばれる1種であるか、あるいは、炭素数1〜6の直鎖又は分岐アルキル基であって、置換基として−C(CF3)2−OR611又は−C(=O)−OR611のうち少なくとも1種を有するものが好ましい。R611は、−C(R621)(R622)(R623)、あるいは−C(R631)(R632)−O−R633で表される酸脱離性基である。
なお、本発明において、「酸脱離性基」とは、酸の作用により分解または脱離する基をいう。
中でも、レジスト組成物の解像度が高い点から、炭素数1〜10のラクトンとしては、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−5−オン、4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、4,8−ジオキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−5−オン、4,10−ジオキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンがさらに好ましく、炭素数1〜6のスルトンとしては、γ−ブチロスルトン、δ−スルトンがさらに好ましい。
また、R600は、レジスト組成物の感度が高い点から、−C(R621)(R622)(R623)、あるいは−C(R631)(R632)−O−R633で表される酸脱離性基が好ましい。
中でも、−C(R621)(R622)(R623)は、レジスト組成物のラインエッジラフネスに優れている点で、下記式(K−1)〜(K−6)で表される構造が好ましく、ドライエッチング耐性が高い点では、下記式(K−7)〜(K−17)で表される構造が好ましく、−C(R631)(R632)−O−R633は、ラインエッジラフネスに優れている点では、下記式(J−1)〜(J−24)で表される構造が好ましく、ドライエッチング耐性が高い点では、下記式(J−25)〜(J−52)で表される構造が好ましい。
中でも、レジスト組成物の解像度が高い点から、炭素数1〜10のラクトンとしては、γ−ブチロラクトン、δ−バレロラクトン、4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−5−オン、4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン、4,8−ジオキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−5−オン、4,10−ジオキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オンがさらに好ましく、炭素数1〜6のスルトンとしては、γ−ブチロスルトン、δ−スルトンがさらに好ましい。
また、レジスト組成物のパターン形状の矩形性に優れる点から、上記式(1−25)〜(1−31)、(1−42)、(1−48)、(1−68)、(1−71)〜(1−76)、(1−78)、(1−79)、(1−82)〜(1−84)、(1−91)〜(1−94)、(1−101)、(1−105)、(1−107)、(1−116)、(1−119)〜(1−123)、(1−130)〜(1−132)、(1−138)、(1−142)、(1−147)、(1−148)、(1−153)、(1−159)、(1−161)で表される単量体、ならびにこれらの幾何異性体および光学異性体がより好ましい。
さらに、レジスト組成物の基板表面等への密着性が高い点から、上記式(1−33)〜(1−39)、(1−95)〜(1−98)、(1−133)〜(1−135)、(1−154)、(1−158)で表される単量体、ならびにこれらの幾何異性体および光学異性体がより好ましい。
また、構成単位(A)が酸脱離性基を有している場合には、構成単位(A)は、後述する構成単位(C)にも該当することになるが、本発明においては、このような構成単位は構成単位(A)であるとみなす。
さらに、構成単位(A)が親水性基を有している場合には、構成単位(A)は、後述する構成単位(D)にも該当することになるが、本発明においては、このような構成単位は構成単位(A)であるとみなす。
そして、構成単位(A)がナフタレン骨格を有している場合には、構成単位(A)は、後述する構成単位(E)にも該当することになるが、本発明においては、このような構成単位は構成単位(A)であるとみなす。
ラクトン骨格を有する構成単位(B)は、レジスト組成物の基板への密着性を発現させる作用を奏することから、レジスト用重合体の構成成分として用いることが好ましい。
構成単位(B)の含有量は、特に制限されないが、基板への密着性の点から、レジスト用重合体の構成単位中、30モル%以上が好ましく、35モル%以上がより好ましい。また、レジストの感度および解像度の点から、60モル%以下が好ましく、55モル%以下がより好ましく、50モル%以下がさらに好ましい。
さらに、構成単位(B)が親水性基を有している場合、レジストパターン矩形性が良好となる傾向にある。なお、この場合、構成単位(B)かつ(E)は、後述する構成単位(D)にも該当することになるが、本発明においては、このような構成単位は構成単位(B)であるとみなす。
n5は0〜4の整数を表し、mは1または2を表す。なお、n5が2以上の場合にはX5として複数の異なる基を有することも含む。
A1、A2はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、または炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基を表すか、あるいは、A1とA2とが一緒になって−O−、−S−、−NH−または鎖長1〜6のメチレン鎖[−(CH2)k−(kは1〜6の整数を表す)]を表す。
n6は0〜4の整数を表す。なお、n6が2以上の場合にはX6として複数の異なる基を有することも含む。
A3、A4はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、または炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基を表すか、あるいは、A3とA4とが一緒になって−O−、−S−、−NH−または鎖長1〜6のメチレン鎖[−(CH2)l−(lは1〜6の整数を表す)]を表す。
n7は0〜4の整数を表す。なお、n7が2以上の場合にはX7として複数の異なる基を有することも含む。
n8は0〜4の整数を表す。なお、n8が2以上の場合にはX8として複数の異なる基を有することも含む。
R210、R211はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基を表す。A5、A6はそれぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、または炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基を表すか、あるいは、A5とA6とが一緒になって−O−、−S−、−NH−または鎖長1〜6のメチレン鎖[−(CH2)k1−(k1は1〜6の整数を表す)]を表す。Y21、Y22はそれぞれ独立に−CH2−または−C(=O)−を表し、そのうち少なくとも一つは−C(=O)−を表す。
式(4−1)中のmは、感度および解像度の点からは、1であることが好ましい。
式(4−2)中のR201およびR202としては、有機溶媒への溶解性が高い点から、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基であることが好ましい。
式(4−2)中のn6は、ドライエッチング耐性が高い点からは、0であることが好ましい。
式(4−3)中のR203およびR204としては、有機溶媒への溶解性が高い点から、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基であること好ましい。
式(4−3)中のn7は、ドライエッチング耐性が高い点からは、0であることが好ましい。
式(4−4)中のY11、Y12、Y13は、基板表面等への密着性が高い点から、一つが−C(=O)−O−であり、残りの二つが−CH2−であることが好ましい。
式(4−4)中のn8は、ドライエッチング耐性が高い点から、0であることが好ましい。
式(4−5)中のm1は、感度および解像度の点から、1であることが好ましい。
式(4−6)中のR208およびR209としては、有機溶媒への溶解性が高い点から、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基であることが好ましい。
式(4−6)中のY21、Y22は、基板表面等への密着性が高い点から、1つが−C(=O)−であり、残りの1つが−CH2−であることが好ましい。
式(4−6)中のn9は、ドライエッチング耐性が高い点からは、0であることが好ましい。
ラクトン骨格を有する構成単位(B)を有する重合体は、ラクトン骨格を有する構成単位(B)を与える単量体(b)を含む単量体を重合することによって製造することができる。
この単量体(b)は、特に制限されないが、例えば、下記式(10−1)〜(10−29)で表される単量体が挙げられる。式(10−1)〜(10−29)中、Rは水素原子またはメチル基を表す。
酸脱離性基を有する構成単位(C)は、酸によってアルカリに可溶となる成分であり、レジストパターン形成を可能とする作用を奏するため、レジスト用重合体の構成成分として用いることが好ましい。
構成単位(C)の含有量は、特に制限されないが、感度および解像度の点から、レジスト用重合体の構成単位中、20モル%以上が好ましく、25モル%以上がより好ましい。また、基板表面等への密着性の点から、60モル%以下が好ましく、55モル%以下がより好ましく、50モル%以下がさらに好ましい。
また、構成単位(C)が親水性基を有する場合、より優れた感度を有する傾向にある。なお、この場合、構成単位(C)は、後述する構成単位(D)にも該当することになるが、本発明においては、このような構成単位は構成単位(C)であるとみなす。
さらに、構成単位(C)がナフタレン骨格を有する場合、より優れたドライエッチング耐性を有する傾向にある。なお、この場合、構成単位(C)は、後述する構成単位(E)にも該当することになるため、本発明においては、このような構成単位は構成単位(E)であるとみなす。
式(3−2−1)中、R32は水素原子またはメチル基を表し、R2、R3はそれぞれ独立に炭素数1〜3のアルキル基を表し、X2は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基を表し、n2は0〜4の整数を表す。なお、n2が2以上の場合にはX2として複数の異なる基を有することも含む。
式(3−8−1)中、R38は水素原子またはメチル基を表す。R381、R382、R383はそれぞれ独立に炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基を表す。)
式(3−1−1)中のn1は、ドライエッチング耐性が高い点からは、0であることが好ましい。
式(3−2−1)中のn2は、ドライエッチング耐性が高い点からは、0であることが好ましい。
式(3−3−1)中のV1およびV2は、ドライエッチング耐性が高い点から、それぞれ独立に−CH2−または−CH2CH2−であることが好ましい。
式(3−3−1)中のR331、R332、R333、およびR334は、有機溶媒への溶解性が高い点から、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基であることが好ましい。
式(3−3−1)中のn3は、ドライエッチング耐性が高い点からは、0であることが好ましい。
式(3−3−1)中のqは、ドライエッチング耐性が高い点では、1であることが好ましく、有機溶媒への溶解性が良い点では、0であることが好ましい。
式(3−4−1)中のn4は、ドライエッチング耐性が高い点からは、0であることが好ましい。
式(3−4−1)中のrは、ドライエッチング耐性が高い点では、1であることが好ましく、有機溶媒への溶解性が良い点では、0であることが好ましい。
式(3−5−1)中のR351、R352、R353、およびR354は、有機溶媒への溶解性が高い点から、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基であることが好ましい。
式(3−5−1)中のn51は、ドライエッチング耐性が高い点からは、0であることが好ましい。
式(3−5−1)中の−C(R355)(R356)(R357)は、ラインエッジラフネスに優れている点では、前記式(K−1)〜(K−6)で表される構造が好ましく、ドライエッチング耐性が高い点では、前記式(K−7)〜(K−17)で表される構造が好ましい。
式(3−6−1)中のR361、R362、R363、およびR364は、有機溶媒への溶解性が高い点から、それぞれ独立に水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基であることが好ましい。
式(3−6−1)中のn61は、ドライエッチング耐性が高い点から、0であることが好ましい。
式(3−6−1)中のq4は、ドライエッチング耐性が高い点では、1であることが好ましく、有機溶媒への溶解性が良い点では、0であることが好ましい。
酸脱離性基を有する構成単位(C)は、1種、あるいは、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用することができる。
この単量体(c)は、特に制限されないが、例えば、下記式(9−1)〜(9−224)で表される単量体が挙げられる。式(9−1)〜(9−224)中、RおよびR’は、それぞれ独立に水素原子またはメチル基を表す。
また、パターン矩形性が良好な点から、上記式(9−197)〜(9−224)で表される単量体、並びにこれらの幾何異性体および光学異性体がより好ましい。
式(3−11−1)中のJ1およびJ2は、レジスト組成物の感度の点で、−C(=O)O−または−OC(=O)−が好ましい。
式(3−11−1)中のM1、M2およびM3は、レジスト組成物の解像度の点で、アルキレン、シクロアルキレン、アリーレンが好ましい。
R705、R706はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜18の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基またはアルケニル基またはアリール基を表す。
R707は水素原子または炭素数1〜4の直鎖状もしくは分岐状のアルキル基またはアルケニル基またはアリール基を表す。また、v1は1〜5の整数である。
この単量体(c1)は、特に制限されないが、例えば、下記式(40−1)〜(40−11)で表される単量体が挙げられる。式(40−1)〜(40−11)中、R、RC1およびRC2は、それぞれ独立に水素原子またはメチル基を表す。
ここで「親水性基」とは、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基、カルボキシ基、スルホンアミド基およびアミノ基の少なくとも1種である。
親水性基を有する構成単位(D)は、レジスト組成物のディフェクト低減、パターン矩形性の改善に効果を奏するため、レジスト用重合体の構成単位として用いることが好ましい。
構成単位(D)の含有量は、パターン矩形性の点から、レジスト用重合体の構成単位中、5〜30モル%が好ましく、10〜25モル%がより好ましい。
また、構成単位(D)がラクトン骨格を有する場合、より優れた感度を有する傾向にある。なお、この場合、構成単位(D)は、構成単位(B)にも該当することになるが、本発明においては、このような構成単位は構成単位(B)であるとみなす。
さらに、構成単位(D)がナフタレン骨格を有する場合、より優れたドライエッチング耐性を有する傾向にある。なお、この場合、構成単位(D)は、後述する構成単位(E)にも該当することになるため、本発明においては、このような構成単位は構成単位(E)であるとみなす。
前記炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基は、置換基として−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、スルホンアミド基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、スルホンアミド基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい。n51は1〜4の整数を表す。なお、n51が2以上の場合にはX51として複数の異なる基を有することも含む。
X53は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、スルホンアミド基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、スルホンアミド基、またはアミノ基を表し、n53は1〜4の整数を表す。前記炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基は、置換基として−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、スルホンアミド基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、スルホンアミド基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい。q1は0または1を表す。なお、n53が2以上の場合にはX53として複数の異なる基を有することも含む。
前記炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基は、置換基として−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、スルホンアミド基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、スルホンアミド基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい。n54は1〜4の整数を表し、r1は0〜2の整数を表す。なお、n54が2以上の場合にはX54として複数の異なる基を有することも含む。
X56は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、スルホンアミド基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、スルホンアミド基、またはアミノ基を表す。前記炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基は、置換基として−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、スルホンアミド基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい。n56は1〜4の整数を表し、q2は0または1を表す。なお、n56が2以上の場合にはX56として複数の異なる基を有することも含む。
ここで前記アルキル基は、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホンアミド基、炭素数2〜6のアシル基、または炭素数1〜6のアルコールとエステル化されたカルボキシ基、またはスルホンアミド基を有していても良い。また、前期橋かけ環式炭化水素基は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基を有していてもよく、該アルキル基はヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホンアミド基、炭素数2〜6のアシル基、または炭素数1〜6のアルコールとエステル化されたカルボキシ基、またはスルホンアミド基を有していてもよい。
式(5−1)中のn51は、ドライエッチング耐性が高い点から、1であることが好ましい。
式(5−1)中のX51は、パターン形状が良好な点から、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基、スルホンアミド基であることが好ましい。
式(5−2)中のX52は、パターン形状が良好な点から、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基、スルホンアミド基であることが好ましい。
式(5−3)中のW1、W2は、ドライエッチング耐性が高い点から、−CH2−、−CH2CH2−であることが好ましい。
式(5−3)中のR531、R532、R533、およびR534は、有機溶媒への溶解性が高い点から、それぞれ独立して水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基であることが好ましい。
式(5−3)中のX53は、パターン形状が良好な点から、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基、スルホンアミド基であることが好ましい。
式(5−3)中のq1は、ドライエッチング耐性が高い点から、1であることが好ましく、有機溶媒への溶解性が良い点から、0であることが好ましい。
式(5−4)中のn54は、ドライエッチング耐性が高い点から、1であることが好ましい。
式(5−4)中のX54は、パターン形状が良好な点から、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基、スルホンアミド基であることが好ましい。
式(5−4)中のr1は、ドライエッチング耐性が高い点から、1であることが好ましく、有機溶媒への溶解性が良い点から、0であることが好ましい。
式(5−5)中のn55は、ドライエッチング耐性が高い点から、1であることが好ましい。
式(5−5)中のX55は、パターン形状が良好な点から、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基、スルホンアミド基であることが好ましい。
式(5−6)中のW3は、ドライエッチング耐性が高い点から、−CH2−、−CH2CH2−であることが好ましい。
式(5−6)中のR535およびR536は、有機溶媒への溶解性が高い点から、水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基であることが好ましい。
式(5−6)中のX56は、パターン形状が良好な点から、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基、スルホンアミド基であることが好ましい。
式(5−6)中のq2は、ドライエッチング耐性が高い点から、1であることが好ましく、有機溶媒への溶解性が良い点から、0であることが好ましい。
なお、式(5−1)〜(5−7)において、X51、X52、X53、X54、X55、X56およびX57で置換される位置は、環状構造のどの位置であってもよい。
親水性基を有する構成単位(D)は、1種、あるいは、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用することができる。
この単量体(d)は、特に制限されないが、例えば、下記式(13−1)〜(13−83)で表される単量体が挙げられる。式(13−1)〜(13−83)中、Rは水素原子またはメチル基を表す。
ナフタレン骨格を有する構成単位(E)は、レジスト組成物のドライエッチング耐性の向上に効果を奏するため、重合体の構成単位として用いることが好ましい。
構成単位(E)の含有量は、特に制限されないが、ドライエッチング耐性の点から、レジスト用重合体の構成単位中、3モル%以上が好ましく、5モル%以上がより好ましい。また、感度および解像度の点から、50モル%以下が好ましく、40モル%以下がより好ましく、30モル%以下がさらに好ましい。
また、構成単位(E)が親水性基を有している場合、レジストパターン矩形性が良好となる傾向にある。なお、この場合、構成単位(E)は、構成単位(D)にも該当することになるが、本発明においては、このような構成単位は構成単位(E)であるとみなす。
R11、R12はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、または炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基を表すか、あるいは、R11とR12とが一緒になって−O−、−S−、−NH−または鎖長1〜6のメチレン鎖を表す。Yは、−C(=O)−OH、−OH、−C(=O)−OR13、または、−OR13を表し、R13は炭素数1〜20の直鎖、分岐、または環状の炭化水素基を表し、この炭化水素基はヘテロ原子を有していてもよい。
X1は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホンアミド基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、スルホンアミド基、またはアミノ基を表す。前記X1の炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基は、置換基としてヒドロキシ基、カルボキシ基、スルホンアミド基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、スルホンアミド基、シアノ基およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい。
h11は0〜4の整数を表す。なお、h11が2以上の場合にはX1として複数の異なる基を有することも含む。h2は1〜4の整数を表す。また、h2が2以上の場合には−[(L2)g4−Y]として複数の異なる基を有することも含む。h11+h2≦7である。h1、g1、g3、g4はそれぞれ独立して0または1であり、g2は0〜20の整数である。
式(2)中のh2は、1〜4の整数を表す。解像性の点からは、h2は1が好ましく、ディフェクトやレジスト感度の点からは、h2は2〜4が好ましい。
式(2)中のg1は0または1であり、g2は0〜20の整数である。
また、h1=1の場合、解像性の点から、g2は1〜4が好ましい。
式(2)中のg3は、0または1である。
式(2)中のR10は、水素原子またはメチル基を表す。
式(2)中のGは、Gは−C(=O)−O−、−O−、または−O−C(=O)−のいずれかを表す。中でも、重合性の点から、−C(=O)−O−、または−O−C(=O)−が好ましい。
ヘテロ原子としては、特に制限されないが、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子等が挙げられる。
炭素数1〜20の直鎖、分岐、または環状の2価の炭化水素基としては、特に制限されないが、例えば下記式(2−1)〜(2−33)が例示できる。なお、本発明はこれらの例示に限定されない。
また、式(2)中のL1は、ドライエッチング耐性の点から、下記式(2−51)〜(2−54)から選ばれる少なくとも1種が好ましい。
式(2−52)中、R112、R113はそれぞれ独立に水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、Zは、Gに結合している炭素原子、および酸素原子に結合している炭素原子とともに、環式炭化水素基を構成する原子団を表す。
式(2−54)中、R115、R116は、それぞれ独立に水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、Zは、Gに結合している炭素原子、および酸素原子に結合している炭素原子とともに、環式炭化水素基を構成する原子団を表す。
なお、式(2−51)〜(2−54)中、左上の結合手はGへ、右下の結合手は酸素原子へそれぞれ結合する。
また、h1=1の場合、レジスト感度の点から、式(2)中のL1は、−C(CH3)2−、−CH2−C(CH3)2−、−C(CH3)(CH2CH3)−、前記式(2−53)、および前記式(2−54)の中から選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
h1=1の場合、エキシマレーザー光に対する透明性や解像性の点から、式(2)中のR11、R12は、それぞれ独立に、水素原子または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐アルキル基が好ましい。
193nm透過率の点から、Yは−OH、−OR13が好ましく、−OHが特に好ましい。R13は炭素数1〜20の直鎖、分岐、または環状の炭化水素基を表し、この炭化水素基はヘテロ原子を有していてもよい。
R13としては、特に制限されないが、例えば、下記の式(3−1)〜(3−27)が例示できる。なお、本発明はこれらの例示に限定されない。
本発明において、「酸脱離性基」とは、酸の作用により分解または脱離する基をいう。
式(2)中のL2は、単結合、または炭素数1〜20の直鎖、分岐、もしくは環状の2価の炭化水素基を表し、この2価の炭化水素基は置換基および/またはヘテロ原子を有していてもよい。
式(2)中のL2は、g4=1の場合、有機溶剤への溶解性の点から、炭素数1〜4の直鎖または分岐の2価の炭化水素基、−(OCH2CH2)g31−、または−(OCH2CH(CH3))g32−が好ましい。ここで、g31、g32はそれぞれ1〜5の整数を表し、解像性の点から、g31、g32は1または2が好ましい。
h11は、解像度の点から、0が好ましい。
式(2)で表されるナフタレン骨格を有する構成単位(E)は、193nmエキシマレーザー光に対する透明性の点から、下記式(7−1)であることが好ましい。
式(7−1)で表されるナフタレン骨格を有する構成単位(E)は、1種、あるいは、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用することができる。
また、レジスト組成物の保存安定性の点から、上記式(8−31)〜(8−37)、上記式(8−53)〜(8−59)、上記式(8−71)〜(8−78)で表される単量体、ならびにこれらの幾何異性体および光学異性体がより好ましい。
式(7−4)中、L1’は炭素数1〜20の直鎖、分岐、もしくは環状の2価の炭化水素基を表し、この2価の炭化水素基はヘテロ原子を有していてもよい。
式(7−5)および(7−6)中、L1”は炭素数1〜4の直鎖炭化水素基を表す。
このような構成単位(F)としては、例えば、酸脱離性基および親水性基を有しない脂環式骨格(非極性脂環式骨格)を有する構成単位(F1)を含有することができる。ここで脂環式骨格とは、環状の飽和炭化水素基を1個以上有する骨格である。構成単位(F1)は、1種、あるいは、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用することができる。
構成単位(F1)としては、特に制限されないが、レジストに必要とされるドライエッチング耐性が高い点から、下記式(11−1)〜(11−4)で表される構成単位が好ましい。
式(11−2)中、R302は水素原子またはメチル基を表し、X302は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基を表し、n302は0〜4の整数を表す。なお、n302が2以上の場合にはX302として複数の異なる基を有することも含む。
式(11−4)中、R304は水素原子またはメチル基を表し、X304は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基を表し、n304は0〜4の整数を表す。なお、n304が2以上の場合にはX304として複数の異なる基を有することも含む。また、p1は0〜2の整数を表す。)
なお、式(11−1)〜(11−4)において、X301、X302、X303およびX304が結合する位置は、環状構造のどこであってもよい。
式(11−2)中のn302は、ドライエッチング耐性が高い点から、0であることが好ましい。
式(11−3)中のn303は、ドライエッチング耐性が高い点から、0であることが好ましい。
式(11−3)中のpは、有機溶媒への溶解性が高い点から、0であることが好ましく、ドライエッチング耐性が高い点から、1であることが好ましい。
式(11−4)中のn304は、ドライエッチング耐性が高い点から、0であることが好ましい。
式(11−4)中のp1は、有機溶媒への溶解性が高い点から、0であることが好ましく、ドライエッチング耐性が高い点から、1であることが好ましい。
非極性脂環式骨格を有する単量体(f1)としては、特に制限されないが、例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ノルボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタジエニル、および、これらの化合物の脂環式骨格上に炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基を有する誘導体が好ましい。
具体的には、下記式(14−1)〜(14−5)で表される単量体が挙げられる。式(14−1)〜(14−5)中、Rは水素原子またはメチル基を表す。
構成単位(F2)を含有する重合体は、単量体(f2)を含む単量体を重合することによって製造することができる。
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−ヒドロキシスチレン、p−tert−ブトキシカルボニルヒドロキシスチレン、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシスチレン、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシスチレン、p−tert−ぺルフルオロブチルスチレン、p−(2−ヒドロキシ−iso−プロピル)スチレン等の芳香族アルケニル化合物;
(メタ)アクリル酸二量体無水物、無水マレイン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸無水物;
エチレン、プロピレン、ノルボルネン、テトラフルオロエチレン、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、塩化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、ビニルピロリドン等が挙げられる。
本発明のレジスト用重合体の分子量分布は、特に限定されないが、レジスト溶液に対する溶解性および解像度の点から、多分数度(質量平均分子量(Mw)/数平均分子量(Mn))が2.5以下であることが好ましく、2.0以下であることがより好ましく、1.8以下であることが特に好ましい。
なお、Mw及びMnはゲルパーシエーションクロマトグラフィー(GPC)によって、標準品としてポリスチレンを用いて測定されたものである。
本発明における重合方法としては、特に制限はなく、公知の重合方法を採用することができる。例えば、熱ラジカル重合方法、光ラジカル重合方法、イオン重合方法、配位重合方法(チグラーナッタ重合触媒、メタロセン重合触媒、メタセシス重合触媒等の公知の金属重合触媒等を用いる重合方法)、光カチオン重合方法、リビングラジカル重合方法、リビングイオン重合方法、リビング配位重合方法等が挙げられるが、重合反応の効率、工程操作性の点から、熱ラジカル重合方法、光ラジカル重合方法、イオン重合方法、配位重合方法の重合方法が好ましい。また、最終的に得られる重合体への金属残存によるリソグラフィー性能の低下を回避する点においては、金属触媒を用いない熱ラジカル重合方法、光ラジカル重合方法が好ましい。金属触媒を用いた場合は、金属残存によりリソグラフィー性能が大幅に低下するため、本発明の重合体中に残存する金属濃度は1ppm以下、好ましくは100ppb以下、さらには10ppb以下とすることが好ましい。
単量体と重合開始剤は、それぞれ独立した貯槽から所定の重合温度まで加熱された仕込み溶媒へ直接滴下してもよいし、それぞれ独立した貯槽から所定の重合温度まで加熱された仕込み溶媒へ滴下する直前で混合し、前記仕込み溶媒へ滴下してもよい。
滴下重合法あるいは連続重合法において用いられる有機溶剤としては、重合溶媒としては公知の溶媒を使用でき、例えば、エーテル(ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(以下「PGME」とも言う。)等の鎖状エーテル、テトラヒドロフラン(以下「THF」とも言う。)、1,4−ジオキサン等の環状エーテルなど)、エステル(酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下「PGMEA」とも言う。)、γ−ブチロラクトンなど)、ケトン(アセトン、メチルエチルケトン(以下「MEK」とも言う。)、メチルイソブチルケトン(以下「MIBK」とも言う。)、シクロヘキサノンなど)、アミド(N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミドなど)、スルホキシド(ジメチルスルホキシドなど)、炭化水素(ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素、ヘキサン等の脂肪族炭化水素、シクロヘキサン等の脂環式炭化水素など)、これらの混合溶剤などが挙げられる。
また、これらの溶媒は、1種を用いても、2種以上を併用してもよい。
さらに、上記有機溶媒の中で、低分子量の重合体を得る場合は、乳酸エチル等の水酸基含有エステルが好ましい。
滴下重合法においては、重合溶媒を2種以上使用する場合、滴下溶媒と仕込み溶媒における重合溶媒の混合比は任意の割合で設定することができる。
なお、仕込み溶媒の量は特に限定されず、適宜決めればよい。通常は、共重合に使用する単量体全量100質量部に対して30〜700質量部の範囲内で使用することが好ましい。
このような重合開始剤としては、例えば、ジセチルパーオキサイド、ジベンゾイルパーオキサイド、ジイソブチロイルパーオキサイド、ジ(2,4−ジクロロベンゾイル)パーオキサイド、ジ(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキサイド、ジオクタノイルパーオキサオド、ジラウロイルパーオキサイド、ジステアロイルパーオキサイド、ビス{4−(m−トルオイル)ベンゾイル}パーオキサイド、などのジアシルパーオキサイド類;
メチルエチルケトンパーオキサイド、シクロヘキサノンパーオキサイド、メチルシクロヘキサノンパーオキサイド、アセチルアセトンパーオキサイドなどのケトンパーオキサイド類;
過酸化水素、t−ブチルハイドロパーオキサイド、α−クメンハイドロパーオキサイド、p−メンタンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、1,1,3,3−テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、t−ヘキシルハイドロパーオキサイドなどのハイドロパーオキサイド類;
ジ−t−ブチルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジラウリルパーオキサイド、α,α’−ビス(t−ブチルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルクミルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキシン−3などのジアルキルパーオキサイド類;t−ブチルパーオキシアセテート、t−ブチルパーオキシピバレート、t−ヘキシルパーオキシピバレート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(2−エチルヘキサノイルパーオキシ)ヘキサン、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ヘキシルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシイソブチレート、t−ブチルパーオキシマレエート、t−ブチルパーオキシ3,5,5−トリメチルヘキサノエート、t−ブチルパーオキシラウレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(m−トルオイルパーオキシ)ヘキサン、α,α’−ビス(ネオデカノイルパーオキシ)ジイソプロピルベンゼン、クミルパーオキシネオデカノエート、1,1,3,3−テトラメチルブチルパーオキシネオデカノエート、1−シクロヘキシル−1−メチルエチルパーオキシネオデカノエート、t−ヘキシルパーオキシネオデカノエート、t−ブチルパーオキシネオドデカノエート、t−ブチルパーオキシベンゾエート、t−ヘキシルパーオキシベンゾエート、ビス(t−ブチルパーオキシ)イソフタレート、2,5−ジメチル−2,5−ビス(ベンゾイルパーオキシ)ヘキサン、t−ブチルパーオキシm−トルオイルベンゾエート、3,3’,4,4’−テトラ(t−ブチルパーオキシカルボニル)ベンゾフェノンなどのパーオキシエステル類;
1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ヘキシルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロドデカン、2,2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン、n−ブチル4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)ピバレート、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキシシクロヘキシル)プロパンなどのパーオキシケタール類;
t−ヘキシルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシイソプロピルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシ2−エチルヘキシルモノカーボネート、t−ブチルパーオキシアリルモノカーボネートなどのパーオキシモノカーボネート類;
ジ−sec−ブチルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート、ジ−2−エトキシエチルパーオキシジカーボネート、ジ−2−エチルヘキシルパーオキシジカーボネート、ジ−2−メトキシブチルパーオキシジカーボネート、ジ(3−メチル−3−メトキシブチル)パーオキシジカーボネートなどのパーオキシジカーボネート類、その他、t−ブチルトリメチルシリルパーオキサイドなどが挙げられる。
上記重合開始剤の中で、レジスト組成物の感度の点で、DAIBが好ましい。
重合開始剤の使用量は、特に限定されないが、共重合体の収率を高くさせる点から、共重合に使用する単量体全量100モル部に対して0.3モル部以上が好ましく、1モル部以上がより好ましく、共重合体の分子量分布を狭くさせる点から、共重合に使用する単量体全量100モル部に対して30モル部以下が好ましい。
ArFエキシマレーザー(波長:193nm)リソグラフィーにおいて使用されるレジスト用重合体を製造する場合、得られるレジスト用重合体の光線透過率(波長193nmの光に対する透過率)をできるだけ低下させない点から、連鎖移動剤は、芳香環を有しないものが好ましい。
また、製造された重合体溶液はそのまま、あるいは、適当な溶媒で希釈してレジスト組成物として用いてもよく、重合体溶液を濃縮してレジスト組成物として用いてもよい。その際、保存安定剤などの添加剤を適宜添加してもよい。
本発明のレジスト組成物は、本発明のレジスト用重合体を溶媒に溶解したものである。また、本発明の化学増幅型レジスト組成物は、本発明のレジスト用重合体および光酸発生剤を溶媒に溶解したものである。本発明のレジスト用重合体は、1種を用いても、2種以上を併用してもよい。なお、溶液重合等によって得られた重合体溶液から重合体を分離することなく、この重合体溶液をそのままレジスト組成物に使用し、または、この重合体溶液を適当な溶媒で希釈して、または濃縮してレジスト組成物に使用することもできる。
本発明のレジスト用重合体を化学増幅型レジストに使用する場合は、光酸発生剤を用いることが必要である。
本発明の化学増幅型レジスト組成物に含有される光酸発生剤は、化学増幅型レジスト組成物の酸発生剤として使用可能なものの中から任意に選択することができる。光酸発生剤は、1種を用いても、2種以上を併用してもよい。
ここで「低級脂肪族アミン」とは、炭素数5以下のアルキルまたはアルキルアルコールのアミンのことをいう。
第2級低級脂肪族アミン、第3級低級脂肪族アミンとしては、例えば、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリペンチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどが挙げられる。含窒素化合物としては、中でも、トリエタノールアミンなどの第3級アルカノールアミンがより好ましい。
含窒素化合物の含有量は、選択された含窒素化合物の種類などにより適宜決められるが、通常、レジスト用重合体100質量部に対して0.01質量部以上であることが好ましい。含窒素化合物の含有量をこの範囲にすることにより、レジストパターン形状をより矩形にすることができる。また、含窒素化合物の含有量は、通常、レジスト用重合体100質量部に対して2質量部以下であることが好ましい。含窒素化合物の含有量をこの範囲にすることにより、感度の劣化を抑制することができる。
有機カルボン酸としては、例えば、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸などが好ましい。
これらの化合物(有機カルボン酸、リンのオキソ酸、または、その誘導体)は、1種を用いても、2種以上を併用してもよい。
なお、含窒素化合物と有機カルボン酸、リンのオキソ酸、または、その誘導体との両方を本発明の化学増幅型レジスト組成物に含有させることもできるし、いずれか片方のみを含有させることもできる。
本発明のレジスト用重合体は、金属エッチング用、フォトファブリケーション用、製版用、ホログラム用、カラーフィルター用、位相差フィルム用等のレジスト組成物として使用してもよい。
最初に、パターンを形成するシリコンウエハー等の被加工基板の表面に、本発明のレジスト組成物をスピンコート等により塗布する。そして、このレジスト組成物が塗布された被加工基板は、ベーキング処理(プリベーク)等で乾燥し、基板上にレジスト膜を製造する。
一方で、該レジスト膜と露光装置の最終レンズとの間に、純水やパーフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフラン、パーフルオロトリアルキルアミン、パーヒドロナフタレン、パーヒドロピレンなどの高屈折率液体を介在させた状態で露光する液浸露光を行ってもよい。
そして、レジストパターンが製造された被加工基板は、適宜熱処理(ポストベーク)してレジストを強化し、レジストのない部分を選択的にエッチングする。エッチングを行った後、レジストを剥離剤によって除去することによって、パターンが形成された基板が得られる。
また、以下のようにして、レジスト用重合体の共重合性、レジスト用重合体およびレジスト組成物を評価した。
<各構成単位の含有量>
重合体の各構成単位の含有量は、1H−NMR測定で求めることができる場合には1H−NMR測定により求め、プロトンピークの重なり等により1H−NMR測定で求めることができない場合には、13C−NMR測定により求めた。
約20mgのレジスト用重合体を5mLのTHFに溶解し、0.5μmメンブレンフィルターで濾過して試料溶液を調製し、この試料溶液を東ソー製ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定した。この測定は、分離カラムは昭和電工製、Shodex GPC K−805L(商品名)を3本直列にしたものを用い、溶媒はTHF、流量1.0mL/min、検出器は示差屈折計、測定温度40℃、注入量0.1mLで、標準ポリマーとしてポリスチレンを使用して測定した。
製造した重合体を用い、以下のようにしてレジスト組成物を調製して、その性能を評価した。
<レジスト組成物の調製>
製造した重合体10部と、光酸発生剤であるトリフェニルスルホニウムトリフレート0.2部と、溶媒であるPGMEA72部および乳酸エチル18部を混合して均一溶液とした後、孔径0.1μmのメンブレンフィルターで濾過し、レジスト組成物溶液を調製した。
調製したレジスト組成物溶液をシリコンウエハー上にスピンコートし、ホットプレートを用いて120℃、60秒間プリベークを行い、膜厚0.3μmのレジスト膜を製造した。次いで、ニコン製ArFエキシマレーザー露光機SP−193(製品名)を使用して、露光量を1〜50mJ/cm2の間で18点変化させて露光した後、ホットプレートを用いて110℃、60秒間露光後ベークを行った。
次いで、リソテックジャパン製現像速度アナライザーRDA−790EB(製品名)を用いて、23.5℃に保たれた2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液へ、露光された上記ウエハーを投入し、60秒間保持した。
上記測定にて得られたデータから、抜け始め露光量(Eth)(mJ/cm2)を感度とした。
レジスト組成物が溶解した現像液の粒径分布(水で希釈する前の現像液の粒径分布)、およびレジスト組成物が溶解した現像液を水で希釈した溶液の粒径分布(水で希釈する後の現像液の粒径分布)を求めた。
一方、水で希釈する前の現像液の粒径分布と比較して、水で希釈した後の現像液の粒径分布が、大粒径側にピークが出現したり、あるいは大粒径側のピーク面積の割合が相対的に大きくなったりした場合は、露光されたレジスト用重合体の現像液への溶解性が悪いことを表しており、これまでの検討から、このような場合には、ディフェクトなどの現像欠陥が多いことを見出している。
したがって、水で希釈する前の現像液の粒径分布と水で現像した後の粒径分布を比較することによって、ディフェクトなどの現像欠陥を予想することができる。
次いで、アズワン製ハンディーUVランプSUV−4(商品名)(波長254nm)を用いて、照射面とウエハーの間隔を5cmに設定し、20秒間露光した後、ホットプレートを用いて110℃、60秒間露光後ベークを行った。
そして、23℃に保たれた2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液100部の入ったガラスシャーレの中へ、レジスト膜が製膜されたシリコンウエハーを60秒間浸漬し、現像処理した。
上記の現像液を用いて、上記と同じ条件でレジスト膜の製膜、加熱処理、露光、現像を繰り返し、15枚のレジスト膜が製膜されたシリコンウエハーを現像し、重合体が溶解した現像液を調製した。
この現像液の原液と、この現像液の10質量%水溶液の粒径分布測定を行った。装置は大塚電子製濃厚系粒径アナラーザーFPAR−1000(高感度タイプ)(商品名)を用いた。測定温度を25℃、測定時間を120秒とした。
また、データ処理方法は、粒子径10nm〜100000nm(=100μm)の範囲で、マルカッド法を用いて行い、平均粒子径(nm)、10%累積粒子径(nm)、50%累積粒子径(nm)、90%累積粒子径(nm)を求めた。なお、10%累積粒子径(nm)とは、粒子径と散乱強度の積分分布曲線において、積分散乱強度が10%での粒子径のことを言う。同様に、50%累積粒子径(nm)、90%累積粒子径(nm)は、粒子径と散乱強度の積分分布曲線において、積分散乱強度がそれぞれ50%、90%での粒子径のことを言う。つまり、10%累積粒子径(nm)、50%累積粒子径(nm)、90%累積粒子径(nm)の差が小さいほど、粒径分布が狭いと言える。
式(1−1)の単量体(MNB)の合成
窒素雰囲気下、ヘキサン1.4Lにカリウムt−ブトキシド(148g、1.32mol)を懸濁させた。そこに0℃でノルマルブチルリチウム(1.6Mへキサン溶液、755mL、1.21mol)を加え、1時間攪拌した。この懸濁液を、別の反応容器中のビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エン(103.5g、1.10mol)のヘキサン溶液(2L)に0℃で加え、室温で4時間攪拌し、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンをリチオ化した。この反応混合物を−78℃に冷却し、クロロ炭酸メチル(135g、1.43mol)を加え、−78℃で13.5時間攪拌した後、−78℃でメタノールを加えた。徐々に室温に戻した後、クロロホルムと飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で分液処理を行った。硫酸ナトリウムで乾燥した有機層から、揮発性成分を減圧除去した。残渣の液体をシリカゲルの中圧液体クロマトグラフィーによって精製し、110g(収率37%)の式(1−1)の単量体(MNB)を得た。
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー及び温度計を備えたフラスコに、室温にてPGMEAを31.1部添加した後、ボールフィルターを用いて30分間PGMEA内に、200mL/分で窒素を吹き込んだ。その後、100mL/分の窒素雰囲気下で攪拌しながらフラスコ内の温度を80℃に上げた。
次いで、式(1−1)の単量体(以下、「MNB」という)9.24部、式(51)で表されるα−アクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン(以下、「GBLA」という)9.36部、式(52)で表される2−メタクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(以下、「MAdMA」という)18.72部、PGMEAを56.0部及びジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート(DAIB)0.46部を混合した単量体溶液を調製した。この単量体溶液を滴下装置に入れ、一定速度で4時間かけてフラスコ中へ滴下した。滴下終了後、内温80℃で5時間保持し、重合体(A−1)溶液を得た。
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー及び温度計を備えたフラスコに、室温にてPGMEAを42.1部、MNBを9.24部添加した後、ボールフィルターを用いて30分間PGMEA内に、200mL/分で窒素を吹き込んだ。その後、100mL/分の窒素雰囲気下で攪拌しながらフラスコ内の温度を80℃に上げた。
次いで、GBLAを9.36部、MAdMAを18.72部、PGMEAを56.0部及びDAIBを0.46部混合した単量体溶液を調製した。この単量体溶液を滴下装置に入れ、一定速度で4時間かけてフラスコ中へ滴下した。滴下終了後、内温80℃で5時間保持し、重合体(A−2)溶液を得た。
<比較例1>
実施例1において、MNBに替えて、ビシクロ[2.2.1]ヘプト−2−エンを5.76部用いたこと以外は実施例1と同様に行い、重合体(B−1)を得た。得られた重合体(B−1)の評価を実施し、結果を表1に示した。
Claims (5)
- 下記式(1)で表されるα−エステル脂環式骨格を有する構成単位(A)と、ラクトン骨格を有する構成単位(B)、酸脱離性基を有する構成単位(C)、親水性基を有する構成単位(D)、およびナフタレン骨格を有する構成単位(E)から選ばれる少なくとも1種を含有する重合体。
前記炭素数1〜6の直鎖又は分岐アルキル基は、置換基としてハロゲン原子、−C(CF3)2−OH、−C(CF3)2−OR610、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、スルホンアミド基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜10のラクトン、炭素数1〜6のスルトン、炭素数1〜20のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、アミノ基又はスルホンアミド基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を有していてもよい。
R610は炭素数1〜20の直鎖、分岐、または環状の炭化水素基を表し、この炭化水素基はヘテロ原子、ハロゲン原子を有していてもよい。
A11とA12は一緒になって−O−、−S−、−NH−又は鎖長1〜6のメチレン鎖(−(CH2)j2−(j2は1〜6の整数を表す))を表す。
R600は炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状の炭化水素基を表す。この炭化水素基はヘテロ原子、ハロゲン原子を有していてもよい。
p11及びp12は独立に0または1である。) - 下記式(1m)で表されるα−エステル脂環式骨格を有する単量体(a)と、ラクトン骨格を有する単量体(b)、酸脱離性基を有する単量体(c)、親水性基を有する単量体(d)、およびナフタレン骨格を有する単量体(e)から選ばれる少なくとも1種を、ラジカル重合することにより重合体を製造する方法。
前記炭素数1〜6の直鎖又は分岐アルキル基は、置換基としてハロゲン原子、−C(CF3)2−OH、−C(CF3)2−OR610、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、スルホンアミド基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜10のラクトン、炭素数1〜6のスルトン、炭素数1〜20のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、アミノ基又はスルホンアミド基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を有していてもよい。
R610は炭素数1〜20の直鎖、分岐、または環状の炭化水素基を表し、この炭化水素基はヘテロ原子、ハロゲン原子を有していてもよい。
A11とA12は一緒になって−O−、−S−、−NH−又は鎖長1〜6のメチレン鎖(−(CH2)j2−(j2は1〜6の整数を表す))を表す。
R600は炭素数1〜20の直鎖、分岐又は環状の炭化水素基を表す。この炭化水素基はヘテロ原子、ハロゲン原子を有していてもよい。
p11及びp12は独立に0または1である。) - 重合に金属化合物を使用しない請求項2に記載の重合体の製造方法。
- 請求項1に記載の重合体を含有するレジスト組成物。
- 請求項4に記載のレジスト組成物を基板上に塗布してレジスト膜を形成する工程、250nm以下の波長の光で露光する工程及び現像液で現像する工程を有するパターンが形成された基板の製造方法。
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