JP2006241233A - レジスト用重合体の製造方法、レジスト用重合体、レジスト用組成物、およびパターン製造方法 - Google Patents

レジスト用重合体の製造方法、レジスト用重合体、レジスト用組成物、およびパターン製造方法 Download PDF

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陽 百瀬
Terushi Ueda
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Abstract

【課題】DUVエキシマレーザーリソグラフィーあるいは電子線リソグラフィー等においてレジスト用組成物に用いた場合に、高感度、高解像度であり、現像時のディフェクトや、ラインエッジラフネスが小さいレジスト用重合体、その製造方法、レジスト用重合体を含むレジスト用組成物、および、このレジスト用組成物を用いたパターン製造方法を提供する。
【解決手段】少なくとも酸脱離性基を有する構成単位(A)を含有するレジスト用重合体の製造方法であって、重合開始剤と、置換基および/またはヘテロ原子を有していてもよいn価の炭化水素基を表すJに、酸分解性結合および重合停止能あるいは連鎖移動能を有する官能基である[X−SH]がn個結合した特定の化合物とを使用して、構成単位(A)を構成する単量体を重合する工程を含むレジスト用重合体の製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は、レジスト用重合体、その製造方法、それを含むレジスト用組成物およびパターン製造方法に関し、特に、エキシマレーザーあるいは電子線を使用する微細加工に好適なレジスト組成物に関する。
近年、半導体素子や液晶素子の製造における微細加工の分野においては、リソグラフィー技術の進歩により急速に微細化が進んでいる。その微細化の手法としては、一般に、照射光の短波長化を図り、具体的には、従来のg線(波長:438nm)、i線(波長:365nm)に代表される紫外線から、より短波長のDUV(Deep Ultra Violet)を照射光として用いるものである。
現在では、KrFエキシマレーザー(波長:248nm)リソグラフィー技術が市場に導入され、さらなる短波長化を図ったArFエキシマレーザー(波長:193nm)リソグラフィー技術およびF2エキシマレーザー(波長:157nm)リソグラフィー技術が研究されている。さらに、最近はこれらの液浸リソグラフィー技術も研究されている。また、これらとは異なるタイプのリソグラフィー技術として、電子線リソグラフィー技術についても精力的に研究されている。
このような短波長の照射光あるいは電子線を用いた高解像度のレジストとして、光酸発生剤を含有する「化学増幅型レジスト」が提唱され、現在、この化学増幅型レジストの改良および開発が進められている。
例えば、ArFエキシマレーザーリソグラフィーにおいて使用される化学増幅型レジスト樹脂として、波長193nmの光に対して透明なアクリル系樹脂が注目されている。このようなアクリル系樹脂としては、例えば、エステル部にアダマンタン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルとエステル部にラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルの重合体が(特許文献1、特許文献2)開示されている。
しかしながら、これらのアクリル系樹脂は、レジスト樹脂として使用した場合、レジストパターンを製造するためのアルカリ現像液による現像処理の際に、ディフェクトと呼ばれる現像欠陥が生じることがある。そして、このディフェクトにより、レジストパターンに抜けが発生することにより、回路の断線や欠陥などを生じ、半導体製造工程での歩留まりの低下を招くおそれがある。また、ラインエッジラフネスが大きいという問題があった。
一方で、空気中で硬化されることが可能であるとともに、電気通信スペクトルのC帯域とL帯域の両方で光学的損失が低い高分子光学材料が、少なくとも二官能性のチオール化合物を用いたラジカル重合によって製造される方法(特許文献3)が報告されている。
また、着色感光性樹脂組成物について、光重合開始剤として多官能チオール化合物を含み、この着色感光性樹脂組成物を用いて形成した着色画素が表面平滑性、パターン形状および明度に優れていること(特許文献4)が報告されている。
さらに、光学的に極めて低分散で、高い屈折率を有し、耐衝撃性、耐擦傷性、耐熱性に優れた光学材料であって、多官能チオール化合物と反応性不飽和結合および/またはエポキシ基および/またはイソ(チオ)シアナト基を有する化合物を含むポリスルフィド系樹脂組成物(特許文献5)が開示されている。
特開平10−319595号公報 特開平10−274852号公報 特表2004−536931号公報 特開2004−83857号公報 特許3155925号公報
本発明は、DUVエキシマレーザーリソグラフィーあるいは電子線リソグラフィー等においてレジスト用組成物に用いた場合に、高感度、高解像度であり、現像時のディフェクトや、ラインエッジラフネスが小さいレジスト用重合体、その製造方法、レジスト用重合体を含むレジスト用組成物、および、このレジスト用組成物を用いたパターン製造方法を提供することを目的とする。
本発明者らは上記目的を達成すべく鋭意検討し、特に、レジスト用重合体の構成単位およびレジスト用重合体を製造する際のラジカル連鎖移動剤に着目し、その結果、特定のラジカル連鎖移動剤を用いて重合して得られる、少なくとも酸脱離性基を有する構成単位を有する構成単位を含有するレジスト用重合体をレジスト組成物に用いることにより、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、少なくとも酸脱離性基を有する構成単位(A)を含有するレジスト用重合体の製造方法であって、重合開始剤と下記式(1)
Figure 2006241233
(式(1)中、Xは単結合または−B11−、−S−B11−、−O−B11−、−O−NB12−、−NB12−B11−もしくは−O−Si(B13)(B14)−を表し、B11は炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖、分岐もしくは環状の2価の炭化水素基を表し、B11はその主骨格にヘテロ原子を有してもよく、B12は水素原子、炭素数1〜10の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基を表し、B13およびB14は独立して、水素原子、炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐のアルキル基、または環状のアルキル基を表し、nは3〜24のいずれかの整数を表し、Jは置換基および/またはヘテロ原子を有していてもよいn価の炭化水素基を表す。)で表される化合物とを使用して、前記構成単位(A)を与える単量体を重合する工程を含むレジスト用重合体の製造方法に関する。
本発明の製造方法によって得られたレジスト用重合体および該重合体を含むレジスト組成物は、高感度、高解像度であり、重合体分子構造が星型であるため現像時のディフェクトが少なく、ラインエッジラフネスも小さい。そのため、本発明のレジスト用重合体およびレジスト用組成物は、DUVエキシマレーザーリソグラフィー、これらの液浸リソグラフィーや、電子線リソグラフィー、特にArFエキシマレーザーリソグラフィーやこの液浸リソグラフィーに好適に用いることができる。また、本発明のパターン製造方法により高精度の微細なレジストパターンを製造することができる。
本発明のレジスト用重合体の製造方法は、少なくとも酸脱離性基を有する構成単位(A)を含有するレジスト用重合体の製造方法であって、重合開始剤と下記式(1)
Figure 2006241233
(式中、Xは単結晶または−B11−、−S−B11−、−O−B11−、−O−NB12−、−NB12−B11−もしくは−O−Si(B13)(B14)−を表し、B11は炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖、分岐もしくは環状の2価の炭化水素基を表し、B11はその主骨格にヘテロ原子を有してもよく、B12は水素原子、炭素数1〜10の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基を表し、B13およびB14は独立して、水素原子、炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐のアルキル基、または環状のアルキル基を表し、nは3〜24のいずれかの整数を表し、Jは置換基および/またはヘテロ原子を有していてもよいn価の炭化水素基を表す。)で表される化合物とを使用して、構成単位(A)を構成する単量体を重合する工程を含むレジスト用重合体の製造方法であれば、特に制限されるものではない。
本発明のレジスト用重合体の製造方法によって製造されるレジスト用重合体は、酸脱離性基を有する構成単位(A)を含有する。ここで「酸脱離性基」とは、酸の作用により分解または脱離する基をいう。
本発明の製造方法により得られるレジスト用重合体は、前記構成単位(A)を含むことで、酸によってアルカリに可溶となり、レジストパターン形成を可能とする。
また、本発明の製造方法により得られるレジスト用重合体は、構成単位(A)の他、どのような構成単位を含んでいてもよいが、ラクトン骨格を有する構成単位(B)を含むことが、基板への密着性の改善の点から好ましい。
さらに、本発明の製造方法により得られるレジスト用重合体は、構成単位(A)、構成単位(B)に加え、親水性基を有する構成単位(C)を含むことが、レジスト用組成物のディフェクト低減、パターン矩形性の改善の点から好ましい。ここで「親水性基」とは、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基、カルボキシ基およびアミノ基のいずれかをいい、これら親水性基は、酸により脱離する保護基を有していてもよく、その場合、より優れた感度を有する。
上記構成単位(A)の重合体中におけるモル比率は、感度および解像度の点から、合計で、30モル%以上が好ましく、35モル%以上がより好ましい。また、基板表面等への密着性の点から、合計で、60モル%以下が好ましく、55モル%以下がより好ましく、50モル%以下がさらに好ましい。
上記構成単位(B)の重合体中におけるモル比率は、基板表面等への密着性の点から、合計で、30モル%以上が好ましく、35モル%以上がより好ましい。また、感度および解像度の点から、合計で、60モル%以下が好ましく、55モル%以下がより好ましく、50モル%以下がさらに好ましい。
上記構成単位(C)の重合体中におけるモル比率は、パターン矩形性の点から、合計で、5〜30モル%が好ましく、10〜25モル%がより好ましい。
上記酸脱離性基を有する構成単位(A)について説明する。
酸脱離性基を有する構成単位(A)としては、レジストに必要とされるドライエッチング耐性が高い点から、下記式(3−1−1)、(3−2−1)、(3−3−1)、(3−4−1)、(3−5−1)、(3−6−1)、(3−7−1)および(3−8−1)からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
Figure 2006241233
各式中、各R31、R32、R33、R34、R35、R36、R37、R38はそれぞれ水素原子またはメチル基を表し、R1、R2、R3、R4、R5は独立して炭素数1〜3のアルキル基を表し、各X1、X2、X3、X4、X51、X61はそれぞれ炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基を表し、各n1、n2、n3、n4、n51、n61はそれぞれ0または1〜4のいずれかの整数を表す。n1、n2、n3、n4、n51、n61がそれぞれ2以上の整数を表す場合には、各X1、X2、X3、X4、X51、X61はそれぞれ複数の異なる基を表していてもよい。R331、R332、R333、R334、R351、R352、R353、R354、R361、R362、R363、R364は独立して水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基を表し、Z1、Z2、Z3、Z4、Z5、Z6は独立して−O−、−S−、−NH−または鎖長1〜6のメチレン鎖[−(CH2)u1−(u1は1〜6のいずれかの整数を表す。)]を表し、各q、q3、q4はそれぞれ0または1を表し、rは0または1もしくは2を表す。
式(3−5−1)中、R355、R356、R357は独立して炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、かつR355、R356、R357のうち少なくとも1つが該脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を示すか、またはR355、R356、R357のうちいずれか2つが互いに結合して、それぞれが結合している炭素原子と共に、炭素数4〜20の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を形成し、R355、R356、R357のうち結合に関与しなかった残りの1つは炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基または炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を表す。
式(3−6−1)中、R367は炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、R365、R366はいずれも水素原子を表すか、またはR365とR367もしくはR366とR367の2つが互いに結合して、それぞれが結合している炭素原子と共に、炭素数4〜20の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を形成し、R365、R366のうち結合に関与しなかった残りの1つは水素原子を表す。
式(3−7−1)中、R373は炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、R371、R372はいずれも水素原子を表すか、またはR371とR373もしくはR372とR373の2つが互いに結合して、それぞれが結合している炭素原子と共に、炭素数4〜20の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を形成し、R371、R372のうち結合に関与しなかった残りの1つは水素原子を表す。
式(3−8−1)中、R381、R382、R383は独立して炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。
式(3−1−1)中のR1、式(3−2−1)中のR2およびR3、式(3−3−1)中のR4、式(3−4−1)中のR5は、感度および解像度の点から、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基を示すことが好ましい。
式(3−1−1)〜(3−6−1)中のn1、n2、n3、n4、n51、n61は、ドライエッチング耐性が高い点から、0であることが好ましい。
式(3−3−1)中のZ1およびZ2、式(3−5−1)中のZ3およびZ4、式(3−6−1)中のZ5およびZ6は、ドライエッチング耐性が高い点から、独立して−CH2−または−CH2CH2−を示すことが好ましい。
式(3−3−1)中のR331、R332、R333およびR334、式(3−5−1)中のR351、R352、R353およびR354、式(3−6−1)中のR361、R362、R363およびR364は、有機溶媒への溶解性が高い点から、独立して水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基を示すことが好ましい。
式(3−3−1)中のq、式(3−5−1)中のq3、式(3−6−1)中のq4は、ドライエッチング耐性が高い点では、1を示すことが好ましく、有機溶剤への溶解性がよい点では、0であることが好ましい。
式(3−4−1)中のrは、ドライエッチング耐性が高い点では、1を示すことが好ましく、有機溶剤への溶解性がよい点では、0を示すことが好ましい。
式(3−5−1)中の−C(R355)(R356)(R357)は、ラインエッジラフネスに優れている点では、下記式(K−1)〜(K−6)で表される構造のいずれかを有することが好ましく、ドライエッチング耐性が高い点では、下記式(K−7)〜(K−17)で表される構造のいずれかを有することが好ましい。
Figure 2006241233
式(3−6−1)中の−C(R365)(R366)−O−R367は、ラインエッジラフネスに優れている点では、下記式(J−1)〜(J−24)で表される構造のいずれかを有することが好ましく、ドライエッチング耐性が高い点では、下記式(J−25)〜(J−52)で表される構造のいずれかを有することが好ましい。
Figure 2006241233
Figure 2006241233
式(3−7−1)中の−C(R371)(R372)−O−R373は、ラインエッジラフネスに優れている点では、式(J−1)〜(J−24)で表される構造のいずれかを有することが好ましく、ドライエッチング耐性が高い点では、式(J−25)〜(J−52)で表される構造のいずれかを有することが好ましい。
上記酸脱離性基を有する構成単位(A)は、1種、あるいは、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用することができる。
レジスト用重合体において酸脱離性基を有する構成単位(A)を構成する単量体として、具体的には、下記式(9−1)〜(9−196)で表される単量体を挙げることができる。式(9−1)〜(9−196)中、RおよびR'は、独立して水素原子またはメチル基を表す。
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
これらのうち、感度および解像度の点から、式(9−1)〜(9−3)、式(9−5)、式(9−16)、式(9−19)、式(9−20)、式(9−22)、式(9−23)、式(9−25)〜(9−28)、式(9−30)、式(9−31)、式(9−33)、式(9−34)および式(9−102)〜(9−129)で表される単量体、並びにこれらの幾何異性体および光学異性体がより好ましく、式(9−1)、式(9−2)、式(9−16)、式(9−20)、式(9−23)、式(9−28)、式(9−31)、式(9−34)、式(9−109)、式(9−111)、式(9−114)〜(9−117)、式(9−125)、式(9−128)および式(9−129)で表される単量体が特に好ましい。
また、ラインエッジラフネスに優れている点から、式(9−35)〜(9−40)、式(9−52)〜(9−62)、式(9−76)〜(9−88)、式(9−130)〜(9−135)、式(9−147)〜(9−157)、式(9−171)〜(9−183)で表される単量体、並びにこれらの幾何異性体および光学異性体がより好ましい。
また、ドライエッチング耐性に優れている点から、式(9−41)〜(9−51)、式(9−63)〜(9−75)、式(9−89)〜(9−101)、式(9−136)〜(9−146)、式(9−158)〜(9−170)、式(9−184)〜(9−196)で表される単量体、並びにこれらの幾何異性体および光学異性体がより好ましい。
本発明の製造方法により得られるレジスト用重合体において含有していてもよいラクトン骨格を有する構成単位(B)について説明する。
上記構成単位(B)は、感度あるいはドライエッチング耐性の点から、下記式(4−1)〜(4−5)で表される構成単位からなる群より選ばれる少なくとも1種であることが好ましい。
Figure 2006241233
各式中、R41、R42、R43、R44、R51、R61およびR71は独立して水素原子またはメチル基を表し、R401、R402、R201、R202、R203、R204、R91、R92、R93、R94、A1、A2、A3、A4は独立して水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基または炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基を表し、各X41、X42、X43、X44は、それぞれ置換基としてヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、またはアミノ基を表し、n41、n42、n43、n44は0または1〜4のいずれかの整数を表す。n41、n42、n43、n44がそれぞれ2以上の整数を表す場合には、各X41、X42、X43、X44はそれぞれ複数の異なる基を表していてもよい。Y11、Y21、Y31は独立して−CH2−または−CO−O−を表し、そのうち少なくとも一つは−CO−O−を表す。iは0または1を表し、m、m1はそれぞれ1または2を表す。R401とR402(i=1の場合)、R91とR92(m1=1の場合)とが一緒になって炭素数2〜6のメチレン鎖[−(CH2)j−(jは2〜6のいずれかの整数を表す。)]または−O−、−S−、−NH−のうちいずれか1以上を含む炭素数1〜6のメチレン鎖[−(CH2)k−(kは1〜6のいずれかの整数を表す。)]を形成してもよく、R91同士またはR92同士(m1=2の場合)、A1とA2、A3とA4とが一緒になって−O−、−S−、−NH−を含んでいてもよい炭素数1〜6のメチレン鎖[−(CH2)l−(lは1〜6のいずれかの整数を表す。)]または−O−、−S−、−NH−を形成してもよい。
これらの式において、置換基が表す炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐のアルキル基としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基、neo−ペンチル基、1,1−ジメチルプロピル基、1,2−ジメチルプロピル基、1,1−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、n−ヘキシル基、1−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基等を挙げることができる。
式(4−1)〜(4−4)中のn41、n42、n43、n44は、ドライエッチング耐性が高い点から、0を示すことが好ましい。式(4−1)中のmは、感度および解像度の点から、1を示すことが好ましい。また、iは、感度および解像度の点から、0を示すことが好ましい。
式(4−2)中のA1およびA2、式(4−3)中のA3およびA4は、ドライエッチング耐性が高い点からは、一緒になって−CH2−、−CH2CH2−を示すことが好ましく、有機溶媒への溶解性が高い点からは、一緒になって−O−を示すことが好ましい。
式(4−2)中のR201およびR202、式(4−3)中のR203およびR204としては、有機溶媒への溶解性が高い点から、独立して水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基を示すことが好ましい。
式(4−4)中、R51、R61およびR71は、有機溶媒への溶解性が高い点から、水素原子を示すことが好ましい。Y11、Y21およびY31は、基板表面等への密着性が高い点から、一つが−CO−O−であり、残りの二つが−CH2−を示すことが好ましい。
式(4−5)中、R91、R92、R93およびR94としては、有機溶媒への溶解性が高い点からそれぞれ独立に水素原子またはメチル基を示すことが好ましい。m1は、感度および解像度の点から、1を示すことが好ましい。
上記ラクトン骨格を有する構成単位(B)は、レジスト用重合体中、1種または2種以上を組み合わせて含有していてもよい。
このようなラクトン骨格を有する構成単位(B)を構成する単量体としては、具体的には、下記式(10−1)〜(10−24)で表される単量体を挙げることができる。式(10−1)〜(10−24)中、各Rはそれぞれ水素原子またはメチル基を表す。
Figure 2006241233
これらのうち、感度の点から、式(10−1)〜(10−3)、および式(10−5)で表される単量体、ならびにこれらの幾何異性体および光学異性体がより好ましく、ドライエッチング耐性の点から、式(10−7)、式(10−9)、式(10−10)、式(10−12)、式(10−14)、式(10−24)〜(10−26)で表される単量体、ならびに、これらの幾何異性体、および光学異性体がより好ましく、レジスト溶媒への溶解性の点から、式(10−8)、式(10−13)、および式(10−16)〜(10−23)で表される単量体、ならびに、これらの幾何異性体、および光学異性体がより好ましい。
上記レジスト用重合体に含有されていてもよい親水性基を有する構成単位(C)について説明する。
かかる親水性基を有する構成単位(C)は、レジストに必要とされるドライエッチング耐性が高い点から式(5−1)〜(5−7)からなる群より選ばれる少なくとも1つの式で表されるものが好ましい。
Figure 2006241233
各式中、各R51、R52、R53、R54、R55、R56、R57はそれぞれ水素原子またはメチル基を表し、各R501、R502、R503、R506はそれぞれ水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、R504、R505は独立して炭素数1〜3のアルキル基を表し、R531、R532、R533、R534、R535、R536は独立して水素原子または炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、R571、R572は独立して炭素数4〜16の橋かけ環式炭化水素基、または炭素数4〜16の橋かけ環式炭化水素基を有する炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、R571とR572が結合している炭素原子とともに炭素数4〜16の橋かけ環式炭化水素基を形成していてもよい。各W1、W2、W3はそれぞれ−O−、−S−、−NH−または鎖長1〜6のメチレン鎖[−(CH2)t−(tは1〜6のいずれかの整数を表す。)]を示し、各X51、X52、X53、X54、X55、X56、X57はそれぞれ、置換基として−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基またはアミノ基を表し、各n51、n52、n53、n54、n55、n56はそれぞれ1〜4のいずれかの整数を表し、各q1、q2はそれぞれ0または1を表す。各n51、n52、n53、n54、n55、n56が2以上の整数を表す場合には、各X51、X52、X53、X54、X55、X56はそれぞれ複数の異なる基を表していてもよい。
ここで前述のR571、R572が表すアルキル基、橋かけ環式炭化水素基は、置換基として炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基を有していてもよく、さらにこの置換基の炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐アルキル基は、置換基としてヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数2〜6のアシル基または炭素数1〜6のアルコールとエステル化されたカルボキシ基を有していてもよい。
式(5−1)中のR501、式(5−3)中のR502、式(5−4)中のR503、式(5−6)中のR506は、感度および解像度の点からは、メチル基、エチル基、イソプロピル基を示すことが好ましく、有機溶剤への溶解性がよい点からは、水素原子を示すことが好ましい。
式(5−1)〜(5−6)中の各n51、n52、n53、n54、n55、n56は、ドライエッチング耐性が高い点から、1を示すことが好ましい。
式(5−1)〜(5−6)中の各X51、X52、X53、X54、X55、X56はパターン形状が良好な点から、−C(CF3)2−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、またはメトキシ基を示すことが好ましい。式(5−7)中のX57は、パターン形状が良好な点から、−CH2−C(CF3)2−OH、−CH2−OH基、−CH2−CN基、−CH2−O−CH3基、または−(CH2)2−O−CH3基を示すことが好ましい。
式(5−3)中のW1、W2、式(5−6)中のW3は、ドライエッチング耐性が高い点から、独立して−CH2−または−CH2CH2−を示すことが好ましい。
式(5−3)中のR531、R532、R533、およびR534、式(5−6)中のR535およびR536は、有機溶媒への溶解性が高い点から、独立して水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基を示すことが好ましい。
式(5−3)中のq1、式(5−6)中のq2は、ドライエッチング耐性が高い点からは、1を示すことが好ましく、有機溶剤への溶解性が良い点からは、0を示すことが好ましい。
式(5−4)中のr1は、ドライエッチング耐性が高い点からは、1を示すことが好ましく、有機溶剤への溶解性が良い点からは、0を示すことが好ましい。
式(5−5)中のR504およびR505は、感度および解像度の点から、独立してメチル基、エチル基、またはイソプロピル基を示すことが好ましい。
式(5−7)中のR571およびR572は、ドライエッチング耐性が高い点からは、R571とR572とが一緒になって、それぞれが結合している炭素原子とともに炭素数4〜16の橋かけ環式炭化水素基を形成している構造が好ましい。また、耐熱性、安定性に優れる点からは、R571とR572とが一緒になって、それぞれが結合している炭素原子とともに形成する橋かけ環式炭化水素基に含まれる環が、ショウノウ環、アダマンタン環、ノルボルナン環、ピナン環、ビシクロ[2.2.2]オクタン環、テトラシクロドデカン環、トリシクロデカン環、デカヒドロナフタレン環を含むことが好ましい。
式(5−1)〜(5−6)において、各X51、X52、X53、X54、X55およびX56の結合位置は、環のどの位置であってもよい。
上記親水性基を有する構成単位(C)は、1種、あるいは、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用することができる。
このような親水性基を有する構成単位(C)を構成する単量体として、具体的には、下記式(13−1)〜(13−103)で表される単量体を挙げることができる。式(13−1)〜(13−103)中、Rは水素原子またはメチル基を表す。
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
これらのうち、レジスト溶媒への溶解性が良好な点からは、式(13−1)〜(13−4)、式(13−9)〜(13−13)、式(13−21)〜(13−24)、式(13−33)〜(13−36)、式(13−42)〜(13−46)、式(13−53)〜(13−59)、式(13−78)、(13−79)、式(13−82)〜(13−83)、式(13−88)〜(13−89)、式(13−94)〜(13−97)、式(13−100)で表される単量体、およびこれらの幾何異性体、ならびに、これらの光学異性体がより好ましく、また、ドライエッチング耐性が高い点からは、式(13−37)〜(13−42)、式(13−60)〜(13−77)、式(13−84)〜(13−85)、式(13−90)、(13−91)、式(13−99)、式(13−101)〜(13−103)で表される単量体、ならびにこれらの幾何異性体およびこれらの光学異性体がより好ましく、また、感度および解像度の点からは、式(13−5)〜(13−8)、式(13−17)〜(13−20)、式(13−29)〜(13−32)、式(13−49)〜(13−52)、式(13−62)、(13−63)、式(13−68)、(13−69)、式(13−74)、(13−75)、式(13−80)、(13−81)、式(13−86)、(13−87)、式(13−92)、(13−93)で表される単量体、ならびにこれらの幾何異性体、およびこれらの光学異性体がより好ましい。
本発明の製造方法により得られるレジスト用重合体は、さらに、上記以外の構成単位を含有していてもよい。酸脱離性基を有する構成単位(A)、ラクトン骨格を有する構成単位(B)および親水性基を有する構成単位(C)以外の構成単位として、例えば、酸脱離性基および親水性基を有しない脂環式骨格(非極性脂環式骨格)を有する構成単位(D)を挙げることができる。構成単位(D)に含まれる脂環式骨格としては、環状の飽和炭化水素基を1個以上有する骨格を挙げることができる。上記構成単位(D)としては、1種でも、2種以上を組み合わせたものであってもよい。かかる構成単位(D)を含有するレジスト用重合体は、ドライエッチング耐性に優れている。
このような構成単位(D)としては、レジストに必要とされるドライエッチング耐性が高い点から、下記式(11−1)〜(11−4)で表される構成単位を挙げることができる。
Figure 2006241233
式中、各R301、R302、R303、R304はそれぞれ水素原子またはメチル基を表し、各X301、X302、X303、X304はそれぞれ炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐のアルキル基を表し、各n301、n302、n303、n304はそれぞれ0または1〜4のいずれかの整数を表す。各n301、n302、n303、n304が2以上の場合には各X301、X302、X303、X304はそれぞれ複数の異なる基を有するものであってもよい。また、各p、p1はそれぞれ0または1、2のいずれかの整数を表す。
式(11−1)〜(11−4)において、各X301、X302、X303およびX304の結合位置は、環のどの位置であってもよい。
式(11−1)〜(11−4)中のn301、n302、n303、n304は、ドライエッチング耐性が高い点から、0を示すことが好ましい。
式(11−3)中のp、式(11−4)中のp1は、有機溶剤への溶解性が高い点から、0であることが好ましく、ドライエッチング耐性が高い点から、1であることが好ましい。
このような構成単位(D)を重合体に導入するためには、非極性脂環式骨格を有する単量体を共重合すればよい。非極性脂環式骨格を有する単量体は、1種、あるいは、必要に応じて2種以上を組み合わせて使用することができる。
非極性脂環式骨格を有する単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ノルボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタジエニル、および、これらの化合物の脂環式骨格上に炭素数1〜6の直鎖若しくは分岐アルキル基を有する誘導体が好ましい。
非極性脂環式骨格を有する単量体として、具体的には、下記式(14−1)〜(14−5)で表される単量体を挙げることができる。式(14−1)〜(14−5)中、Rは水素原子またはメチル基を表す。
Figure 2006241233
本発明の製造方法により得られるレジスト用重合体は、さらに、上記以外の構成単位を含有してもよい。
このような構成単位を構成する単量体としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸tert−ブチル、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸n−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸iso−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸n−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸iso−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸tert−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−n−プロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシ−n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸1−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸2,2,3,3−テトラフルオロ−n−プロピル、(メタ)アクリル酸2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−n−プロピル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸メチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸エチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸2−エチルヘキシル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸n−プロピル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸iso−プロピル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸n−ブチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸iso−ブチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸tert−ブチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸メトキシメチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸エトキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸n−プロポキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸iso−プロポキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸n−ブトキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸iso−ブトキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸tert−ブトキシエチル等の直鎖若しくは分岐構造を持つ(メタ)アクリル酸エステル;
スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−ヒドロキシスチレン、p−tert−ブトキシカルボニルヒドロキシスチレン、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシスチレン、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシスチレン、p−tert−ぺルフルオロブチルスチレン、p−(2−ヒドロキシ−iso−プロピル)スチレン等の芳香族アルケニル化合物;
(メタ)アクリル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、イタコン酸、無水イタコン酸等の不飽和カルボン酸およびカルボン酸無水物;
エチレン、プロピレン、ノルボルネン、テトラフルオロエチレン、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、塩化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、ビニルピロリドン等を挙げることができる。これらの単量体は、必要に応じて1種または2種以上を組み合わせて使用することができる。
このような構成単位(A)、構成単位(B)、および構成単位(C)以外の構成単位の含有割合は、レジスト用重合体全体に対して20モル%以下の範囲が好ましい。
本発明の製造方法によって得られるレジスト用重合体において、好ましい構成単位の組み合わせとして、表1〜4に示すものを挙げることができる。
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
また、前記構成単位(B)を構成する単量体としては、式(10−1)で表される単量体と、式(10−7)、式(10−8)、式(10−10)、式(10−12)、式(10−17)および式(10−19)で表される単量体からなる群より選ばれる1種以上との組み合わせ、式(10−3)で表される単量体と、式(10−7)、式(10−8)、式(10−10)、式(10−12)、式(10−17)および式(10−19)で表される単量体からなる群より選ばれる1種以上との組み合わせ、式(10−1)で表される単量体および式(10−3)で表される単量体と、式(10−7)、式(10−8)、式(10−10)、式(10−12)、式(10−17)および式(10−19)で表される単量体からなる群より選ばれる1種以上との組み合わせであってもよい。
また、本発明の製造方法により得られるレジスト用重合体において、好ましい構成単位を構成する単量体の組み合わせとして、表1に列挙した組み合わせに加えて、前記構成単位(C)を構成する単量体として、式(13−1)、式(13−38)、式(13−39)、式(13−42)、式(13−43)、および式(13−96)で表される単量体からなる群より選ばれる1つの単量体を加えた組み合わせ(以下、「組み合わせA」と言う。)も好ましい。さらに、本発明のレジスト用重合体において、好ましい構成単位を構成する単量体の組み合わせとして、表1に列挙した組み合わせ、または組み合わせAに対して、前記構成単位(D)を構成する単量体として、式(14−1)および/または式(14−3)で表される単量体を加えた組み合わせも好ましい。
本発明の製造方法により得られるレジスト用重合体の質量平均分子量は特に限定されないが、ドライエッチング耐性およびレジストパターン形状の点から、1,000以上であることが好ましく、2,000以上であることがより好ましく、4,000以上であることが特に好ましく、5,000以上であることが更に好ましい。また、このようなレジスト用重合体の質量平均分子量は、レジスト溶液に対する溶解性および解像度の点から、100,000以下であることが好ましく、50,000以下であることがより好ましく、30,000以下であることが特に好ましく、ラインエッジラフネスおよびすそ引きの点から、15,000以下が更に好ましい。
本発明の製造方法に用いられる式(1)で表される化合物は、置換基および/またはヘテロ原子を有していてもよいn価の炭化水素基を表すJに、酸分解性結合および重合停止能あるいは連鎖移動能を有する官能基である[X−SH]がn個結合したものであり、Jが有するn個の各結合手のそれぞれに[X−SH]が結合した構造を有する。式(1)中、Xは単結合または−B11−、−S−B11−、−O−B11−、−O−NB12−、−NB12−B11−もしくは−O−Si(B13)(B14)−を表し、B11は炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖、分岐もしくは環状の2価の炭化水素基を表し、B11はその主骨格にヘテロ原子を有してもよく、B12は水素原子、炭素数1〜10の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基を表し、B13およびB14は独立して、水素原子、炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐のアルキル基、または環状のアルキル基を表し、Jは置換基および/またはヘテロ原子を有していてもよいn価(nは3〜24)の炭化水素基を表すものである。
式(1)中、B11の炭素数1〜20の直鎖、分岐もしくは環状の2価の炭化水素基としては、下記式(B−1)〜(B−21)で表される基などを挙げることができる。
Figure 2006241233
また、これらが主骨格に有してもよいヘテロ原子としては、硫黄原子、窒素原子、酸素原子、リン原子を挙げることができ、ヘテロ原子を主骨格に有するB11が示す基としては、下記式(B1−1)〜(B1−21)などを挙げることができる。
Figure 2006241233
12、B13およびB14が示す炭素数1〜10の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基としては、メチル基、エチル基、プロピル基、iso-プロピル基、ブチル基、t-ブチル基、ペンチル基、neo-ペンチル基、オクチル基、ノニル基、デシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基等を挙げることができる。
式(1)中、Xは単結合または−B11−が好ましい。
上記式(1)中、Jが表すn価の炭化水素基の基本構造としては、例えば、下記式(6−1)〜(6−198)で示される構造を挙げることができる。式(1)中、Jはこれらの基本骨格に、[X−SH]が結合するn個(n=3〜24)を除いた結合手に水素原子または後述する置換基が結合した基を示す。
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
これらのうち、Jが表すn価の炭化水素基の主骨格として、環構造を有し、かつ炭素−炭素二重結合を有しない式(6−7)、式(6−16)、式(6−19)、式(6−32)、式(6−35)、式(6−37)、式(6−58)、式(6−62)、式(6−65)、式(6−67)、式(6−71)、式(6−73)、式(6−76)、式(6−80)、式(6−82)、式(6−84)、式(6−88)、式(6−92)、式(6−98)、式(6−105)、式(6−115)、式(6−130)、式(6−134)、式(6−142)、式(6−151)、式(6−160)、式(6−167)、式(6−171)、式(6−173)、式(6−189)〜(6−191)、式(6−193)、式(6−195)〜(6−198)で表されるものが好ましい。
このような主骨格を有するJが示す炭化水素基の置換基としては、チオール基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、炭素数1〜6のチオールでチオエステル化されたカルボキシ基、シアノ基、アミノ基、ハロゲンおよびニトロキシ基からなる群より選ばれる一種以上からなる基を有していてもよい炭素数1〜6の直鎖、分岐もしくは環状アルキル基、チオール基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、炭素数1〜6のチオールでチオエステル化されたカルボキシ基、シアノ基、アミノ基、ハロゲンまたはニトロキシ基などを挙げることができる。また、Jに含まれるヘテロ原子としては、硫黄原子、窒素原子、酸素原子、リン原子を挙げることができる。ヘテロ原子から出る結合手は、そのヘテロ原子が持つ価数に応じて変わる。
前記式(1)で表される化合物の具体例としては、例えば、下記式(7−1)〜(7−34)で示される化合物を挙げることができ、これらの式(1)で表される化合物は1種を単独で使用してもよいし、2種以上を併用してもよい。これらのうち下記式(7−10)で示される化合物が好ましい。
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
Figure 2006241233
上記式(1)で表される化合物の製造方法として、例えば、式(7−10)で表される化合物のスキームによる製造方法を倣った製造方法を挙げることができるが、このスキームに限られるものではない。
Figure 2006241233
本発明の製造方法において、前記式(1)で表される化合物の使用量は、製造される重合体の分子量制御が容易な点から、使用する単量体全体に対して0.1〜10モル%の範囲内であることが好ましく、0.5〜7質量%の範囲内であることがより好ましい。

本発明のレジスト用重合体の製造方法に用いられる重合開始剤としては、熱により効率的にラジカルを発生するものが好ましい。このような重合開始剤としては、例えば、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート、2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等のアゾ化合物;2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン等の有機過酸化物などが挙げられる。また、ArFエキシマレーザー(波長:193nm)リソグラフィーにおいて使用されるレジスト用重合体を製造する場合、得られるレジスト用重合体の光線透過率(波長193nmの光に対する透過率)をできるだけ低下させない点から、重合開始剤は、分子構造中に芳香環を有しないものが好ましい。さらに、重合時の安全性等を考慮すると、重合開始剤は、10時間半減期温度が60℃以上のものが好ましい。
重合開始剤の使用量は、特に限定されないが、共重合体の収率を高くさせる点から、共重合に使用する単量体全量に対して0.3モル%以上が好ましく、1モル%以上がより好ましく、共重合体の分子量分布を狭くさせる点から、共重合に使用する単量体全量に対して30モル%以下が好ましい。
本発明のレジスト用重合体を製造方法においては、前記式(1)の化合物以外の連鎖移動剤(以下、連鎖移動剤Bという)を使用してもよい。このような連鎖移動剤Bとしては、例えば、1−ブタンチオール、2−ブタンチオール、1−オクタンチオール、1−デカンチオール、1−テトラデカンチオール、シクロヘキサンチオール、2−メチル−1−プロパンチオールなどを挙げることができる。ArFエキシマレーザー(波長:193nm)リソグラフィーにおいて使用されるレジスト用重合体を製造する場合、得られるレジスト用重合体の光線透過率(波長193nmの光に対する透過率)をできるだけ低下させない点から、連鎖移動剤Bは、芳香環を有しないものが好ましい。
本発明のレジスト用重合体の製造方法としては、上記重合開始剤と式(1)で表される化合物を用いた、上記単量体の重合方法として、製造コスト及び重合体中の不純物の低減の観点から、ラジカル重合による溶液重合方法が好ましい。溶液重合方法のうち、重合体の構成単位となる単量体(単量体のみであっても、単量体を有機溶媒に溶解させた溶液であってもよい。)を重合容器中に滴下しながら重合を行う滴下重合と呼ばれる重合方法が、組成分布および/または分子量分布の狭い重合体が簡便に得られる点から、好ましい。
かかる滴下重合法としては、例えば、有機溶媒をあらかじめ重合容器に仕込み(この有機溶媒を「仕込み溶媒」ともいう)、所定の重合温度まで加熱した後、単量体および重合開始剤を有機溶媒に溶解させた単量体溶液(この有機溶媒を「滴下溶媒」とも言う。)を、仕込み溶媒中に滴下する方法などを挙げることができる。単量体は滴下溶媒に溶解させずに滴下してもよく、その場合、重合開始剤を単量体に溶解させて滴下しても、また、仕込み溶媒を使用せずに単量体の滴下を行なってもよい。
前記式(1)で表される化合物は、その全量を滴下溶媒または仕込み溶媒に含有させてもよく、その一部を滴下溶媒中に、残りを仕込み溶媒中に含有させてもよく、この場合、滴下溶媒または仕込み溶媒中の前記式(1)で表される化合物の含有量は任意の割合とすることができる。滴下重合においては単量体、重合開始剤、前記化合物(1)はそれぞれ単独または任意の組み合わせで滴下することができる。
上記滴下重合法における重合溶媒の使用量は特に限定されず、使用する単量体全量に対して30〜700質量%の範囲内であることが好ましい。滴下溶媒の使用量としては、単量体濃度として5〜50質量%の範囲内であることが好ましい。仕込み溶媒の使用量としては、使用する単量体全量に対して30〜700質量%の範囲内であることが好ましい。
上記滴下重合法において用いられる有機溶剤としては、用いる単量体、重合開始剤、前記式(1)で表される化合物および得られる重合体、さらに連鎖移動剤を使用する場合はその連鎖移動剤のいずれをも溶解できる溶剤(有機溶媒Aとも言う。)が好ましい。このような有機溶媒Aとしては、例えば、1,4−ジオキサン、イソプロピルアルコール、アセトン、テトラヒドロフラン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、γ−ブチロラクトン、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下「PGMEA」とも言う。)、プロピレングリコールモノメチルエーテル、乳酸エチル、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシドなどを挙げることができる。
上記滴下重合における重合温度は、例えば、50〜150℃の範囲内を挙げることができる。
上記溶液重合等の方法によって得られたレジスト用重合体溶液は、必要に応じて、前記有機溶媒A等の良溶媒で適当な溶液粘度に希釈した後、メタノール、イソプロパノール、水、ヘキサン、ヘプタン等の多量の貧溶媒中に滴下してレジスト用重合体を析出させることができる。この工程は一般に再沈殿と呼ばれ、重合溶液中に残存する未反応の単量体や重合開始剤等を取り除くために非常に有効である。これらの未反応物は、そのまま残存しているとレジスト性能に悪影響を及ぼす可能性があるので、できるだけ取り除くことが好ましい。その後、その析出物を濾別し、十分に乾燥してレジスト用重合体を得る。また、濾別した後、乾燥せずに湿粉のまま使用することもでき、また、再沈殿工程は、場合により不要となることもあり、製造された重合体溶液をそのまま、または適当な溶媒で希釈してレジスト組成物として使うこともできる。
このような本発明のレジスト用重合方法によって、特にラジカル重合により得られるレジスト用重合体は星型を有する。本発明の製造方法により得られるレジスト用重合体が星型に形成されるのは、以下の理由が考えられる。まず熱等によって重合開始剤が分解してラジカル体が生じ、このラジカル体を起点として単量体の連鎖重合が進行する。その後、成長末端にラジカルを持つ重合体が生じるが、式(1)で表される化合物を使用すると、この成長末端のラジカルが式(1)中のチオール基の水素を引き抜き、成長末端が失活した重合体になる。一方、水素を引き抜かれた式(1)で表される化合物はラジカルを持った構造、すなわちラジカル体になり、このラジカル体が基点となって連鎖重合を進行させたり、ポリマーラジカルと再結合する。式(1)で表される化合物において、成長末端にラジカルを持つ重合体よって引き抜かれる水素は、3個以上存在するので、得られた重合体の中央には式(1)で表される化合物が取り込まれる。つまり、式(1)で表される化合物は連鎖移動性を有しているために重合体の分子量を下げる効果と、重合体を放射状に形成させる効果を有する。このため、本発明の製造方法によって得られるレジスト用重合体は分子量が低く、かつ星型を有する。
このような星型重合体を含有することにより、レジスト組成物あるいはレジスト膜において、重合体同士の絡み合いがある程度制限され、結果としてディフェクト、ラインエッジラフネスに優れるものと推測できる。ただし、式(1)で表される化合物が重合性ビニル基を有していると、単量体に加えて溶媒も重合し、重合の進行により系全体が増粘または固着する可能性があるため、重合性ビニル基を含まない方が好ましい。
本発明の製造方法により得られるレジスト用重合体の構造としては、例えば、下記式(S−1)〜(S−6)で模式的に示すことができる。
Figure 2006241233
式中、鎖線は構成単位を有する重合体鎖を表し、Jは式(1)におけるJを表す。J−J間の鎖線のドット数は重合体の構成単位の結合数(繰り返し数)を示すものではなく、模式的概念的な表示である。
次に、本発明のレジスト組成物について説明する。
本発明のレジスト組成物は、上記本発明の製造方法により得られるレジスト用重合体を溶媒に溶解したものである。かかる溶媒には保存安定剤などの添加剤が適宜添加されていてもよい。
本発明のレジスト組成物に用いるレジスト用重合体は上記本発明の製造方法により得られるレジスト用重合体の、1種を用いても、2種以上を組み合わせたものであってもよい。また、上記溶液重合等によって得られた重合体溶液から重合体を分離することなく、この重合体溶液をそのままレジスト組成物に使用し、または、この重合体溶液を適当な溶媒で希釈して、または濃縮してレジスト組成物に使用することもできる。
本発明のレジスト用組成物に用いられる溶媒としては、例えば、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン、2−ペンタノン、2−ヘキサノン等の直鎖もしくは分岐鎖ケトン類;シクロペンタノン、シクロヘキサノン等の環状ケトン類;プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のプロピレングリコールモノアルキルアセテート類;エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等のエチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類;プロピレングリコールモノメチルエーテル、プロピレングリコールモノエチルエーテル等のプロピレングリコールモノアルキルエーテル類;エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等のエチレングリコールモノアルキルエーテル類;ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等のジエチレングリコールアルキルエーテル類;酢酸エチル、乳酸エチル等のエステル類;n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、シクロヘキサノール、1−オクタノール等のアルコール類;1,4−ジオキサン、炭酸エチレン、γ−ブチロラクトン等を挙げることができる。これらの溶媒は、1種を用いても、2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記レジスト用組成物中の溶媒の含有量としては、上記レジスト用重合体100質量部に対して、200〜5000質量部、より好ましくは300〜2000質量部である。
本発明のレジスト組成物として、例えば、上記本発明の製造方法により得られるレジスト用重合体および光酸発生剤を溶媒に溶解した化学増幅型レジスト組成物とすることができる。かかる化学増幅型レジスト組成物に用いられる光酸発生剤としては、上記レジスト用重合体の酸発生剤として機能するものを挙げることができる。
このような光酸発生剤としては、例えば、オニウム塩化合物、スルホンイミド化合物、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、キノンジアジド化合物、ジアゾメタン化合物等を挙げることができ、中でも、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等のオニウム塩化合物が好ましく、具体的には、トリフェニルスルホニウムトリフレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムナフタレンスルホネート、(ヒドロキシフェニル)ベンジルメチルスルホニウムトルエンスルホネート、ジフェニルヨードニウムトリフレート、ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフェニルヨードニウムドデシルベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、p−メチルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリ(tert−ブチルフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート等を挙げることができる。これらの光酸発生剤は、1種を用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記レジスト組成物中の光酸発生剤の含有量としては、選択された光酸発生剤の種類により適宜決められるが、上記レジスト用重合体100質量部に対して0.1質量部以上とすることができ、好ましくは0.5質量部以上である。光酸発生剤の含有量が0.1質量部以上であると、露光により発生した酸の触媒作用による化学反応を十分に生起させることができ、0.5質量部以上であるとこの効果を顕著に得ることができる。また、レジスト組成物中の光酸発生剤の含有量としては、上記レジスト用重合体100質量部に対して20質量部以下とすることができ、好ましくは10質量部以下である。光酸発生剤の含有量が20質量部以下であると、レジスト組成物の安定性が向上し、組成物を塗布する際の塗布むらや現像時のスカム等の発生を十分に低減することができ、20質量部以下であるとこの効果を顕著に得ることができる。
さらに、上記レジスト化学増幅型組成物には、含窒素化合物を配合することもできる。含窒素化合物を含有させることにより、レジストパターン形状、引き置き経時安定性などをさらに向上させることができる。つまり、レジストパターンの断面形状が矩形により近くなり、また、半導体の製造ラインにおいてレジスト膜を露光し、露光後のベーク(PEB)後、次工程の現像処理までの間に数時間放置されることがあっても、レジストパターンの断面形状の劣化の発生をより抑制することができる。
このような含窒素化合物としては、アミンを用いることができ、中でも、第2級低級脂肪族アミン、第3級低級脂肪族アミンが好ましい。ここで「低級脂肪族アミン」とは、炭素数5以下のアルキルまたはアルキルアルコールのアミンのことをいい、具体的には、例えば、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリペンチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミンなどを挙げることができる。含窒素化合物としては、1種を用いても、2種以上を組み合わせて用いることができる。これらのうちトリエタノールアミンなどの第3級アルカノールアミンを好ましいものとして挙げることができる。
上記レジスト化学増幅型組成物中の含窒素化合物の含有量は、含窒素化合物の種類などにより適宜選択することができるが、レジスト用重合体100質量部に対して0.01質量部以上であることが好ましい。含窒素化合物の含有量が0.01質量部以上であると、レジストパターン形状をより矩形にすることができる。また、含窒素化合物の含有量は、レジスト用重合体100質量部に対して2質量部以下であることが好ましい。含窒素化合物の含有量が2質量部以下であると、感度の劣化を小さくすることができる。
また、上記化学増幅型レジスト組成物には、有機カルボン酸、リンのオキソ酸、または、その誘導体を配合することもできる。これらの化合物を含有させることにより、含窒素化合物の配合による感度劣化を防止することができ、また、レジストパターン形状、引き置き経時安定性などをさらに向上することができる。かかる有機カルボン酸としては、例えば、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸などを挙げることができる。リンのオキソ酸、または、その誘導体としては、例えば、リン酸、リン酸ジ−n−ブチルエステル、リン酸ジフェニルエステル等のリン酸およびそれらのエステルのような誘導体;ホスホン酸、ホスホン酸ジメチルエステル、ホスホン酸ジ−n−ブチルエステル、フェニルホスホン酸、ホスホン酸ジフェニルエステル、ホスホン酸ジベンジルエステル等のホスホン酸およびそれらのエステルのような誘導体;ホスフィン酸、フェニルホスフィン酸等のホスフィン酸およびそれらのエステルのような誘導体などを挙げることができ、これらのうちホスホン酸が好ましい。これらの有機カルボン酸、リンのオキソ酸、または、その誘導体は、1種を用いても、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記化学増幅型レジスト組成物中の、有機カルボン酸、リンのオキソ酸、または、その誘導体の含有量は、これらの化合物の種類などにより適宜選択することができるが、レジスト用重合体100質量部に対して0.01質量部以上であることが好ましい。これらの化合物の含有量が0.01質量部以上であると、レジストパターン形状をより矩形にすることができる。また、これらの化合物の含有量が、レジスト用重合体100質量部に対して5質量部以下であることが好ましい。これらの化合物の含有量が5質量部以下であると、レジストパターンの膜減りを小さくすることができる。
上記化学増幅型レジスト組成物には含窒素化合物と有機カルボン酸、リンのオキソ酸、または、その誘導体との両方を含有させることもでき、いずれか片方のみを含有させることもできる。
さらに、本発明のレジスト組成物には、必要に応じて、界面活性剤、その他のクエンチャー、増感剤、ハレーション防止剤、保存安定剤、消泡剤等の各種添加剤が含有されていてもよい。これらの添加剤としては、当該分野で公知のものをその配合量を適宜選択して用いることができる。
本発明のレジスト用組成物は、例えば、金属エッチング用、フォトファブリケーション用、製版用、ホログラム用、カラーフィルター用、位相差フィルム用等のレジスト組成物に使用することができる。
次に、本発明のパターン製造方法について説明する。本発明のパターン製造方法は、上記本発明のレジスト組成物を被加工基板上に塗布する工程と、250nm以下の波長の光で露光する工程と、現像液を用いて現像する工程とを含むものであれば、特に限定されるものではない。
本発明のパターン製造方法として、例えば、最初に、パターンを製造するシリコンウエハー等の被加工基板の表面に、本発明のレジスト組成物をスピンコート等により塗布する。そして、このレジスト組成物が塗布された被加工基板を、ベーキング処理(プリベーク)等で乾燥し、基板上にレジスト膜を製造する。
次いで、このようにして得られたレジスト膜に、フォトマスクを介して、光を照射する(露光)。露光に用いる光は、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザーまたはF2エキシマレーザー等の250nm以下の波長の光であることが好ましく、特にArFエキシマレーザーであることが好ましい。また、電子線で露光することも好ましい。
露光後、適宜熱処理(露光後ベーク、PEB)し、基板をアルカリ現像液に浸漬し、露光部分を現像液に溶解除去する(現像)。使用するアルカリ現像液としては公知のいずれのものも挙げることができる。現像後、基板を純水等で適宜リンス処理する。このようにして被加工基板上にレジストパターンを製造することができる。
その後、レジストパターンが製造された被加工基板は、適宜熱処理(ポストベーク)してレジストを強化し、レジストのない部分を選択的にエッチングする。エッチングを行ない、基板をパターン状に形成した後、レジストを剥離剤などを用いて除去する。
このようにして、本発明のパターンが形成された基板を得ることができる。
このような本発明のパターンの製造方法により得られた本発明の基板は、断面の矩形状が正確に形成され、フォトマスクなどのパターンに忠実なパターンが形成されたものである。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明の技術的範囲はこれらに限定されるものではない。また、各実施例、比較例中「部」とあるのは、特に断りのない限り「質量部」を示す。
[重合体の調製]
[実施例1]
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、PGMEAを33.8部入れ、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。下記式(51)で表されるα−メタクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン(以下、GBLMAと言う。)13.6部、
下記式(52)で表される2−メタクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(以下、MAdMAと言う。)18.7部、
下記式(53)で表される2−または3−シアノ−5−ノルボルニルメタクリレート(以下、CNNMAと言う。)8.2部、
Figure 2006241233
PGMEA60.8部、前記式(7−10)で表される多官能チオール化合物2.76部、およびジメチル−2,2'−アゾビスイソブチレート(以下、DAIBと言う。)0.46部を混合した単量体溶液の入った滴下装置から、該単量体溶液を一定速度で6時間かけてフラスコ中へ滴下した。その後、80℃の温度を1時間保持した。次いで、得られた反応溶液を約10倍量のメタノール中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物(重合体A−1)の沈殿を得た。得られた沈殿を濾別し、減圧下60℃で約40時間乾燥した。得られた重合体A−1の各物性を以下のように測定した結果を表5に示した。
<質量平均分子量>
約20mgのレジスト用重合体を5mLのTHFに溶解し、0.5μmメンブレンフィルターで濾過して試料溶液を調製し、この試料溶液を東ソー製ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)を用いて測定した。この測定は、分離カラムは昭和電工製、Shodex GPC K−805L(商品名)を3本直列にしたものを用い、溶媒はTHF、流量1.0mL/min、検出器は示差屈折計、測定温度40℃、注入量0.1mLで、標準ポリマーとしてポリスチレンを使用して測定した。
<平均共重合組成比(モル%)>
1H−NMRの測定により求めた。この測定は、日本電子(株)製、GSX−400型FT−NMR(商品名)を用いて、約5質量%のレジスト用重合体試料の重水素化クロロホルム、重水素化アセトンあるいは重水素化ジメチルスルホキシドの溶液を直径5mmφの試験管に入れ、測定温度40℃、観測周波数400MHz、シングルパルスモードにて、64回の積算で行った。
[実施例2]
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、PGMEAを30.8部入れ、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。下記式(54)で表されるβ−メタクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン(以下、HGBMAと言う。)15.3部、
下記式(55)で表される2−メタクリロイルオキシ−2−エチルシクロペンタン(以下、ECPMAと言う。)14.6部、
下記式(56)で表される1−メタクリロイルオキシ−3−ヒドロキシアダマンタン(以下、HAdMAと言う。)7.1部、
Figure 2006241233
PGMEA55.4部、前記式(7−10)で表される多官能チオール化合物1.21部、および2,2'−アゾビスイソブチロニトリル(以下、AIBNと言う。)0.33部を混合した単量体溶液の入った滴下装置から、該単量体溶液を一定速度で6時間かけてフラスコ中へ滴下した。その後、80℃の温度を1時間保持した。以降の操作は実施例1と同様の操作で、重合体A−2を得た。得られた重合体A−2の各物性を、実施例1と同様に測定した。結果を表5に示した。
[実施例3]
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、PGMEAを27.5部、γ−ブチロラクトンを11.8部入れ、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。下記式(57)で表される2−exo−アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[4.2.1.03,7]ノナン−5−オン(以下、NLAと言う。)18.7部、
下記式(58)で表される1−(1−メタクリロイルオキシ−1−メチルエチル)アダマンタン(以下、IAdMAと言う。)18.3部、
下記式(59)で表される1−メタクリロイルオキシ−3,5−ジヒドロキシアダマンタン(以下、DHAdMAと言う。)10.1部、
Figure 2006241233
PGMEA49.5部、γ−ブチロラクトン21.2部、前記式(7−10)で表される多官能チオール化合物7.15部、およびDAIB0.46部を混合した単量体溶液の入った滴下装置から、該単量体溶液を一定速度で6時間かけてフラスコ中へ滴下した。その後、80℃の温度を1時間保持した。以降の操作は実施例1と同様の操作で、重合体A−3を得た。得られた重合体A−3の各物性を、実施例1と同様に測定した。結果を表5に示した。
[実施例4]
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、PGMEAを38.7部入れ、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。下記式(60)で表される8−または9−アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(以下、OTDAと言う。)17.8部、
下記式(61)で表される2−メタクリロイルオキシ−2−エチルアダマンタン(以下、EAdMAと言う。)19.8部、
下記式(62)で表される1−アクリロイルオキシ−3−ヒドロキシアダマンタン(以下、HAdAと言う。)8.9部、
Figure 2006241233
PGMEA69.7部、前記式(7−10)で表される多官能チオール化合物6.37部、およびDAIB0.46部を混合した単量体溶液の入った滴下装置から、該単量体溶液を一定速度で6時間かけてフラスコ中へ滴下した。その後、80℃の温度を1時間保持した。以降の操作は実施例1と同様の操作で、重合体A−4を得た。得られた重合体A−4の各物性を実施例1と同様に測定した。結果を表5に示した。
[実施例5]
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、PGMEAを40.5部入れ、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。前記式(51)のGBLMA13.6部、
下記式(63)で表される単量体(以下、EPNMAと言う。)25.6部、
前記式(56)のHAdMA9.4部、
Figure 2006241233
PGMEA73.0部、前記式(7−10)で表される多官能チオール化合物12.83部、およびAIBN0.33部を混合した単量体溶液の入った滴下装置から、該単量体溶液を一定速度で6時間かけてフラスコ中へ滴下した。その後、80℃の温度を1時間保持した。以降の操作は実施例1と同様の操作で、重合体A−5を得た。得られた重合体A−5の各物性を実施例1と同様に測定した。結果を表5に示した。
[実施例6]
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、PGMEAを42.4部入れ、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。前記式(51)のGBLMA13.6部、
下記式(64)で表される単量体(以下、CHANMAと言う。)26.9部、
下記式(65)で表される2−メタクリロイルオキシ−2−シアノメチルアダマンタン(以下、CMAMAと言う。)10.4部、
Figure 2006241233
PGMEAを76.3部、前記式(7−10)で表される多官能チオール化合物4.99部、およびDAIB0.46部を混合した単量体溶液の入った滴下装置から、該単量体溶液を一定速度で6時間かけてフラスコ中へ滴下した。その後、80℃の温度を1時間保持した。以降の操作は実施例1と同様の操作で、重合体A−6を得た。得られた重合体A−6の各物性を実施例1と同様に測定した。結果を表5に示した。
[実施例7]
窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、窒素雰囲気下で、PGMEA38.5部ずつ入れ、攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。前記式(60)のOTDA15.5部、
前記式(61)のEAdMA17.4部、
前記式(62)のHAdA8.9部、
下記式(66)で表されるトリシクロデカニルメタクリレート(以下、TCDMAと言う。)4.4部、
Figure 2006241233
PGMEA69.3部、前記式(7−10)で表される多官能チオール化合物8.95部、およびDAIB0.46部を混合した単量体溶液の入った滴下装置から、該単量体溶液を一定速度で6時間かけてフラスコ中へ滴下した。その後、80℃の温度を1時間保持した。以降の操作は実施例1と同様の操作で、重合体A−7を得た。得られた重合体A−7の各物性を実施例1と同様に測定した。結果を表5に示した。
[比較例1]
前記式(7−10)で表される多官能チオール化合物を除き、DAIBを3.68部とした以外は、実施例1と同様の操作で、重合体B−1を得た。得られた重合体B−1の各物性を実施例1と同様に測定した。結果を表5に示した。
[比較例2]
前記式(7−10)で表される多官能チオール化合物を除き、DAIBを6.44部とした以外は、実施例3と同様の操作で、重合体B−2を得た。得られた重合体B−2の各物性を実施例1と同様に測定した。結果を表5に示した。
[レジスト組成物の調製]
実施例1〜7、比較例1、2により調製したレジスト用重合体100部と、光酸発生剤であるトリフェニルスルホニウムトリフレート2部と、溶媒であるPGMEA700部とを混合して均一溶液とした後、孔径0.1μmのメンブレンフィルターで濾過し、レジスト組成物溶液を調製した。
[レジストパターンの製造]
調製したレジスト組成物溶液をシリコンウエハー上にスピンコートし、ホットプレートを用いて120℃、60秒間プリベークを行い、膜厚0.4μmのレジスト膜を製造した。次いで、ArFエキシマレーザー露光機(波長:193nm)を使用して露光した後、ホットプレートを用いて120℃、60秒間露光後ベークを行った。次いで、2.38質量%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を用いて室温で現像し、純水で洗浄し、乾燥してレジストパターンを製造した。レジストパターンの特性について、以下のようにして測定した測定値を表5に示す。
<感度>
0.16μmのライン・アンド・スペースパターンのマスクが0.16μmの線幅に転写される露光量(mJ/cm2)を感度として測定した。
<解像度>
上記露光量で露光したときに解像されるレジストパターンの最小寸法(μm)を解像度とした。
<ディフェクト量>
上記のようにして得られたレジストパターンについて、KLAテンコール社製表面欠陥観察装置KLA2132により、現像欠陥数を測定した。
<ラインエッジラフネス>
マスクにおける0.20μmのレジストパターンを再現する最小露光量により得られた0.20μmのレジストパターンの長手方向の側端5μmの範囲について、日本電子製、JSM−6340F型電界放射形走査型電子顕微鏡(商品名)により、パターン側端があるべき基準線からの距離を50ポイント測定し、標準偏差を求めて3σを算出しラインエッジラフネスの指標とした。この値が小さいほど良好な性能であることを示す。
Figure 2006241233
本発明の製造方法で得られたレジスト用重合体を用いたレジスト組成物(実施例1〜7)は、十分な感度および解像度を備えた上に、現像時のディフェクトが少なく、ラインエッジラフネスも小さかった。
一方、上記式(1)の多官能チオール化合物を使用せずに、実施例1、3と同じ単量体を重合して得られた重合体を用いた比較例1および2のレジスト組成物は、実施例1、3のそれぞれと比較して、現像時のディフェクトが多く、また、ラインエッジラフネスも大きかった。

Claims (5)

  1. 少なくとも酸脱離性基を有する構成単位(A)を含有するレジスト用重合体の製造方法であって、重合開始剤と下記式(1)
    Figure 2006241233
    (式中、Xは単結合または−B11−、−S−B11−、−O−B11−、−O−NB12−、−NB12−B11−もしくは−O−Si(B13)(B14)−を表し、B11は炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも一つの基を有していてもよい炭素数1〜20の直鎖、分岐もしくは環状の2価の炭化水素基を表し、B11はその主骨格にヘテロ原子を有してもよく、B12は水素原子、炭素数1〜10の直鎖、分岐もしくは環状のアルキル基を表し、B13およびB14は独立して、水素原子、炭素数1〜10の直鎖もしくは分岐のアルキル基、または環状のアルキル基を表し、nは3〜24のいずれかの整数を表し、Jは置換基および/またはヘテロ原子を有していてもよいn価の炭化水素基を表す。)で表される化合物とを使用して、構成単位(A)を構成する単量体を重合する工程を含むレジスト用重合体の製造方法。
  2. 請求項1に記載の製法によって得られるレジスト用重合体。
  3. 請求項2記載のレジスト用重合体を含有するレジスト用組成物。
  4. 請求項3に記載のレジスト用組成物を被加工基板上に塗布する工程と、250nm以下の波長の光で露光する工程と、現像液を用いて現像する工程とを含むパターン製造方法。
  5. 請求項4記載のパターン製造方法を用いてパターンが形成された基板。
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