JP5006055B2 - レジスト組成物および微細パターンが形成された基板の製造方法 - Google Patents

レジスト組成物および微細パターンが形成された基板の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、レジスト用重合体、レジスト組成物および微細パターンが形成された基板の製造方法に関する。
近年、半導体素子、液晶素子等の製造工程において形成されるレジストパターンは、リソグラフィー技術の進歩により急速に微細化が進んでいる。微細化の手法としては、照射光の短波長化がある。具体的には、従来のg線(波長:438nm)、i線(波長:365nm)に代表される紫外線から、より短波長のDUV(Deep Ultra Violet)へと照射光が短波長化してきている。
最近では、KrFエキシマレーザー(波長:248nm)リソグラフィー技術が導入され、さらなる短波長化を図ったArFエキシマレーザー(波長:193nm)リソグラフィー技術およびEUVエキシマレーザー(波長:13nm)リソグラフィー技術が研究されている。さらに、これらの液浸リソグラフィー技術も研究されている。また、これらとは異なるタイプのリソグラフィー技術として、電子線リソグラフィー技術についても精力的に研究されている。
該短波長の照射光または電子線を用いたレジストパターンの形成に用いられる高解像度のレジスト組成物として、光酸発生剤を含有する「化学増幅型レジスト組成物」が提唱され、現在、該化学増幅型レジスト組成物の改良および開発が進められている。
例えば、ArFエキシマレーザーリソグラフィーにおいて用いられる化学増幅型レジスト用重合体として、波長193nmの光に対して透明なアクリル系重合体が注目されている。該アクリル系重合体としては、例えば、エステル部にアダマンタン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルとエステル部にラクトン骨格を有する(メタ)アクリル酸エステルとの重合体が提案されている(特許文献1、2等)。
しかしながら、該アクリル系重合体は、レジスト組成物として用いた場合、焦点深度余裕が十分でない場合があり、実際のレジストパターンの形成工程において、歩留まりの低下を招くおそれがある。
また、アルカリ現像液で現像処理してレジストパターンを形成する際、ディフェクトと呼ばれる現像欠陥が生じることがある。そして、該ディフェクトにより、レジストパターンに抜けが発生することにより、回路の断線、欠陥等が生じ、半導体素子の製造工程での歩留まりの低下を招くおそれがある。
さらに、レジスト膜の薄膜化により、ドライエッチング耐性が不足することも懸念される。
ドライエッチング耐性には優れる重合体としては、複素芳香族環を有する重合体が提案されている(特許文献3〜5等)。
しかしながら、該重合体は、特にArFエキシマレーザー(波長:193nm)リソグラフィーの場合、露光波長における重合体の光線透過率が十分でない場合が多く、感度、解像度等へ悪影響を及ぼす可能性がある。
特開平10−319595号公報 特開平10−274852号公報 特開2005−114968号公報 特開2004−163877号公報 特開2006−276458号公報
本発明は、DUVエキシマレーザーリソグラフィー等において、高感度、高解像度であり、焦点深度余裕が広く、光線透過率が高く、現像時のディフェクトが少なく、レジスト膜の薄膜化に耐え得るドライエッチング耐性を有するレジスト膜を形成できるレジスト組成物、該レジスト組成物を得ることができるレジスト用重合体、および、高精度の微細パターンを形成できる、微細パターンが形成された基板の製造方法を提供することを目的とする。
本発明のレジスト組成物は、下記式(1−)で表される構成単位(A1と、酸脱離性基を有する構成単位(C)(ただし、前記構成単位(A11)および下記構成単位(B)を除く。)とを有するレジスト用重合体を含むことを特徴とする。
Figure 0005006055
式(1−)中、R10は、水素原子またはメチル基を表し、Gは、単結合、−C(=O)−O−、−O−、または−O−C(=O)−を表し、L’は、単結合、またはヘテロ原子を有していてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を表し、g3は、0または1を表し、Yは、−C(R121)(R122)(R123)、または−C(R131)(R132)−O−R133を表し、R121、R122、R123は、(i)それぞれ炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体または炭素数1〜4のアルキル基を表し、R121、R122、R123のうち少なくとも1つは、該脂環式炭化水素基もしくはその誘導体である、または(ii)R121、R122、R123のうちいずれか2つが互いに結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を形成し、R121、R122、R123のうち残りの1つが炭素数1〜4のアルキル基または炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体であり、R131、R132、R133は、(i)R133が炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体または炭素数1〜4のアルキル基を表し、R131、R132が、それぞれ水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す、または(ii)R131またはR132と、R133との2つが互いに結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を形成し、R131、R132のうち残りの1つが水素原子を表す。
前記レジスト用重合体は、ラクトン骨格を有する構成単位(B)(ただし、前記構成単位(A11)を除く。)をさらに有することが好ましい。
前記レジスト用重合体は、親水性基を有する構成単位(D)(ただし、前記構成単位(A11)、前記構成単位(B)および前記構成単位(C)を除く。)をさらに有することが好ましい。
前記構成単位(A11)の割合は、レジスト用重合体の構成単位(100モル%)中、2モル%以上20モル%以下であることが好ましい。
本発明の、微細パターンが形成された基板の製造方法は、本発明のレジスト組成物を被加工基板上に塗布し、レジスト膜を形成する工程と、該レジスト膜に250nm以下の波長の光を照射して潜像を形成する工程と、潜像が形成されたレジスト膜を現像液で現像処理する工程とを有することを特徴とする。
本発明のレジスト用重合体によれば、高感度、高解像度であり、焦点深度余裕が広く、光線透過率が高く、現像時のディフェクトが少なく、レジスト膜の薄膜化に耐え得るドライエッチング耐性を有するレジスト膜を形成できるレジスト組成物を得ることができる。
本発明のレジスト組成物は、DUVエキシマレーザーリソグラフィー等において、高感度、高解像度であり、焦点深度余裕が広く、光線透過率が高く、現像時のディフェクトが少なく、レジスト膜の薄膜化に耐え得るドライエッチング耐性を有するレジスト膜を形成できる。
本発明の、微細パターンが形成された基板の製造方法によれば、高精度の微細パターンを形成できる。
本明細書において、(メタ)アクリル酸は、アクリル酸またはメタクリル酸を意味する。
<レジスト用重合体>
本発明のレジスト用重合体は、酸脱離性基を有するナフタレン骨格を有する構成単位(A1)を有する。
本発明のレジスト用重合体は、必要に応じて、酸性基を有するナフタレン骨格を有する構成単位(A2)、ラクトン骨格を有する構成単位(B)、酸脱離性基を有する構成単位(C)、親水性基を有する構成単位(D)等の他の構成単位を有してもよい。
酸脱離性基は、酸により開裂する結合を有する基であり、該結合の開裂により酸脱離性基の一部または全部が重合体の主鎖から脱離する基である。
親水性基は、−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、メトキシ基、カルボキシ基およびアミノ基の少なくとも1種である。
(構成単位(A1))
構成単位(A1)は、下記式(1−1)で表される、酸脱離性基を有するナフタレン骨格を有する構成単位である。
Figure 0005006055
g3は、0または1を表す。
10は、水素原子またはメチル基を表す。
Gは、単結合、−C(=O)−O−、−O−、または−O−C(=O)−を表し、重合性の点から、−C(=O)−O−または−O−C(=O)−が好ましい。
’は、単結合、または炭素数1〜20の2価の炭化水素基を表す。2価の炭化水素基は、直鎖状、分岐状、または環状のいずれであってもよく、置換基を有していてもよく、ヘテロ原子を有していてもよい。ヘテロ原子としては、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子等が挙げられる。炭素数1〜20の2価の炭化水素基としては、例えば、下記式(2−1)〜(2−33)が挙げられる。
Figure 0005006055
Figure 0005006055
’としては、レジスト用溶媒への溶解性の点から、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐の2価の炭化水素基、−(CHCHO)g21CHCH−、または−(CHCH(CH)O)g22CHCH(CH)−が好ましい。g21、g22は、それぞれ0〜4の整数を表し、解像度の点から、0または1が好ましい。
Yは、−C(R121)(R122)(R123)、または−C(R131)(R132)−O−R133を表す。
121、R122、R123は、下記(i)または(ii)を表す。
(i)それぞれ炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体、または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、R121、R122、R123のうち少なくとも1つは、該脂環式炭化水素基もしくはその誘導体である。
(ii)R121、R122、R123のうちいずれか2つが互いに結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を形成し、R121、R122、R123のうち結合に関与しなかった残りの1つが炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基または炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体である。
131、R132、R133は、下記(i)または(ii)を表す。
(i)R133が炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、R131、R132が、それぞれ水素原子または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。
(ii)R131またはR132と、R133との2つが互いに結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を形成し、R131、R132のうち結合に関与しなかった残りの1つが水素原子を表す。
−C(R121)(R122)(R123)としては、ラインエッジラフネスに優れている点では、下記式(K−1)〜(K−6)で表される構造が好ましく、ドライエッチング耐性が高い点では、下記式(K−7)〜(K−17)で表される構造が好ましい。これらのうち、感度に優れる点から、下記式(K−2)、(K−4)、(K−6)、(K−8)、(K−11)、(K−13)がより好ましい。
Figure 0005006055
−C(R131)(R132)−O−R133としては、ラインエッジラフネスに優れている点では、下記式(J−1)〜(J−24)で表される構造が好ましく、ドライエッチング耐性が高い点では、下記式(J−25)〜(J−52)で表される構造が好ましい。
Figure 0005006055
Figure 0005006055
Figure 0005006055
h11は、0〜4の整数を表し、解像度の点から、0が好ましい。
11は、炭素数1〜6のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、またはアミノ基を表す。炭素数1〜6のアルキル基は、置換基としてヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシル基、シアノ基およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を有していてもよい。
11としては、ディフェクト低減、レジストパターン矩形性の改善の点から、ヒドロキシ基、置換基としてヒドロキシ基もしくはシアノ基を有する炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基が好ましい。
h11が2以上の場合、X11はそれぞれ異なる基であってもよい。
本発明のレジスト用重合体は、構成単位(A1)を有することにより、液浸露光用レジスト組成物として用いた場合(特に、浸漬液が純水の場合)、レジスト組成物のディフェクトを低減するという作用を奏する。
構成単位(A1)は、酸脱離性基を有しているため、構成単位(A1)を有するレジスト用重合体は、酸脱離性基が脱離することによってアルカリに可溶となり、レジストパターンの形成が可能となる。
構成単位(A1)が、親水性基を有する場合、レジストパターン矩形性が良好となる傾向にある。
酸脱離性基を有する構成単位(本来であれば構成単位(C)に相当する。)または親水性基を有する構成単位(本来であれば構成単位(D)に相当する。)であっても、式(1−1)で表される構成単位は、構成単位(A1)とする。
構成単位(A1)の割合は、ドライエッチング耐性、屈折率の点から、レジスト用重合体の構成単位(100モル%)中、2モル%以上が好ましく、4モル%以上がより好ましい。また、感度および解像度の点から、20モル%以下が好ましく、15モル%以下がより好ましく、10モル%以下がさらに好ましい。
本発明のレジスト用重合体は、異なる種類の構成単位(A1)を2種以上有していてもよい。
構成単位(A1)としては、193nmエキシマレーザー光に対する透明性の点から、下記式(1−2)で表される構造単位(A11)が好ましい。
Figure 0005006055
式(1−2)中、R10、G、L’、Y、およびg3は、それぞれ式(1−1)と同義である。
構造単位(A11)は、式(1−1)におけるh11が0であり、ナフタレン環の2および6位のみに連結基および置換基が結合した構造単位である。
構成単位(A11)を有するレジスト用重合体は、下記式(1−3)で表される単量体(a1)を含む単量体を重合することによって製造できる。
Figure 0005006055
式(1−3)中、R10、G、L’、Y、およびg3は、式(1−1)と同義である。
単量体(a1)としては、例えば、下記式(8−1)〜(8−19)で表される単量体が挙げられる。式(8−1)〜(8−19)中、Rは、水素原子またはメチル基を表す。
Figure 0005006055
Figure 0005006055
Figure 0005006055
Figure 0005006055
これらのうち、ラインエッジラフネスの点から、式(8−1)〜(8−6)で表される単量体、ならびにこれらの幾何異性体および光学異性体が好ましい。
(構成単位(A2))
構成単位(A2)は、酸性基を有するナフタレン骨格を有する構成単位(ただし、構成単位(A1)を除く。)である。
構成単位(A2)は、ドライエッチング耐性を発現させる作用を奏することから、レジスト用重合体の構成成分として用いることが好ましい。
本発明のレジスト用重合体は、構成単位(A2)を有することにより、193nmにおける光線透過率を高くすることができ、特に浸漬液が純水の場合はレジスト組成物のディフェクトを低減するという作用を奏する。
構成単位(A2)は、酸性基を有しているため、構成単位(A2)を有するレジスト用重合体は、アルカリに可溶となり、レジストパターンの形成が可能となる。
また、構成単位(A2)は、酸性基、つまり親水性基を有しているため、レジストパターン矩形性が良好となる傾向にある。
構成単位(A2)の割合は、ディフェクトまたはラインエッジラフネスの点から、レジスト用重合体の構成単位(100モル%)中、2モル%以上が好ましく、4モル%以上がより好ましい。また、193nmにおける光線透過率の点から、20モル%以下が好ましく、15モル%以下がより好ましく、10モル%以下がさらに好ましい。
構成単位(A1)の割合と構成単位(A2)の割合との合計は、ドライエッチング耐性の点から、レジスト用重合体の構成単位(100モル%)中、5モル%以上が好ましく、7モル%以上がより好ましい。また、193nmにおける光線透過率の点から、30モル%以下が好ましく、20モル%以下がより好ましく、17モル%以下がさらに好ましい。
本発明のレジスト用重合体は、異なる種類の構成単位(A2)を2種以上有していてもよい。
構成単位(A2)としては、感度またはドライエッチング耐性の点から、下記式(1−4)で表される構成単位(A21)が好ましく、ディフェクトまたはラインエッジラフネスの点から、下記式(1−6)で表される構成単位(A22)がより好ましく、下記式(1−7)で表される構成単位(A23)がさらに好ましい。
Figure 0005006055
Figure 0005006055
g2は、0または1を表す。
11は、水素原子またはメチル基を表す。
は、単結合、−C(=O)−O−、−O−、または−O−C(=O)−を表し、重合性の点から、−C(=O)−O−、または−O−C(=O)−が好ましい。
は、単結合、または炭素数1〜20の2価の炭化水素基を表す。2価の炭化水素基は、直鎖状、分岐状、または環状のいずれであってもよく、ヘテロ原子を有していてもよい。ヘテロ原子としては、例えば、窒素原子、酸素原子、硫黄原子、リン原子等が挙げられる。炭素数1〜20の2価の炭化水素基としては、例えば、式(2−1)〜(2−33)が挙げられる。
としては、レジスト用溶媒への溶解性の点から、炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐の2価の炭化水素基、−(CHCHO)g31CHCH−、または−(CHCH(CH)O)g32CHCH(CH)−が好ましい。g31、g32は、それぞれ0〜4の整数を表し、解像度の点から、0または1が好ましい。
が−C(=O)−O−の場合、感度の点から、Lとしては、−C(CH−、−C(CH−CH−、および−C(CH)(CHCH)−の中から選ばれる少なくとも1種がより好ましい。
は、−CH−C(=O)−OH、−OHを表す。
”は、炭素数1〜4の直鎖の炭化水素基を表す。
構成単位(A21)を有する重合体は、下記式(1−5)で表される単量体(a2)を含む単量体を重合することによって製造できる。
Figure 0005006055
式(1−5)中、R11、G、L、g2、およびYは、式(1−4)と同義である。
単量体(a2)としては、例えば、下記式(8−101)〜(8−159)で表される単量体が挙げられる。式(8−101)〜(8−159)中、Rは、水素原子またはメチル基を表す。
Figure 0005006055
Figure 0005006055
Figure 0005006055
Figure 0005006055
Figure 0005006055
Figure 0005006055
Figure 0005006055
Figure 0005006055
Figure 0005006055
これらのうち、感度の点から、式(8−111)〜(8−112)、式(8−115)〜(8−120)、式(8−123)〜(8−128)、式(8−139)〜(8−140)、式(8−142)〜(8−145)、式(8−155)で表される単量体、ならびにこれらの幾何異性体および光学異性体が好ましい。
(構成単位(B))
構成単位(B)は、ラクトン骨格を有する構成単位(ただし、構成単位(A1)、(A2)を除く。)である。
構成単位(B)は、基板への密着性を発現させる作用を奏することから、レジスト用重合体の構成成分として用いることが好ましい。
構成単位(B)が、酸脱離性基を有する場合、より優れた感度を有する傾向にある。
構成単位(B)が、親水性基を有する場合、レジストパターン矩形性および感度が良好となる傾向にある。
酸脱離性基を有する構成単位(本来であれば構成単位(C)に相当する。)または親水性基を有する構成単位(本来であれば構成単位(D)に相当する。)であっても、ラクトン骨格を有する構成単位は、構成単位(B)とする。
構成単位(B)の割合は、基板への密着性の点から、レジスト用重合体の構成単位(100モル%)中、30モル%以上が好ましく、35モル%以上がより好ましい。また、感度および解像度の点から、60モル%以下が好ましく、55モル%以下がより好ましく、50モル%以下がさらに好ましい。
本発明のレジスト用重合体は、異なる種類の構成単位(B)を2種以上有していてもよい。
構成単位(B)としては、感度またはドライエッチング耐性の点から、下記式(4−1)〜(4−6)からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
Figure 0005006055
式(4−1):
41は、水素原子またはメチル基を表す。
401、R402は、下記(i)または(ii)を表す。
(i)それぞれ水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、または炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基を表す。
(ii)R401とR402とが結合して形成される、−O−、−S−、−NH−またはメチレン鎖[−(CH−(jは1〜6の整数を表す。)]を表す。
iは、0または1を表す。
n5は、0〜4の整数を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、0が好ましい。
は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、またはアミノ基を表す。炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基は、置換基としてヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を有していてもよい。n5が2以上の場合、Xは、それぞれ異なる基であってもよい。
mは、1または2を表し、感度および解像度の点から、1が好ましい。
式(4−2):
42は、水素原子またはメチル基を表す。
201、R202は、それぞれ水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、または炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基を表し、レジスト用溶媒への溶解性が高い点から、水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基が好ましい。
、Aは、下記(i)または(ii)を表す。
(i)それぞれ水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、または炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基を表す。
(ii)AとAとが結合して形成される、−O−、−S−、−NH−またはメチレン鎖[−(CH−(kは1〜6の整数を表す。)]を表す。
、Aとしては、ドライエッチング耐性が高い点では、結合して形成される−CH−、−CHCH−が好ましく、レジスト用溶媒への溶解性が高い点では、結合して形成される−O−が好ましい。
n6は、0〜4の整数を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、0が好ましい。
は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基、またはアミノ基を表す。炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基は、置換基としてヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を有していてもよい。n6が2以上の場合、Xは、それぞれ異なる基であってもよい。
式(4−3):
43は、水素原子またはメチル基を表す。
203、R204は、それぞれ水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、または炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基を表し、レジスト用溶媒への溶解性が高い点から、水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基が好ましい。
、Aは、下記(i)または(ii)を表す。
(i)それぞれ水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、または炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基を表す。
(ii)AとAとが結合して形成される、−O−、−S−、−NH−またはメチレン鎖[−(CH−(lは1〜6の整数を表す。)]を表す。
、Aとしては、ドライエッチング耐性が高い点では、結合して形成される−CH−または−CHCH−が好ましく、レジスト用溶媒への溶解性が高い点では、結合して形成される−O−が好ましい。
n7は、0〜4の整数を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、0が好ましい。
は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基、またはアミノ基を表す。炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基は、置換基としてヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を有していてもよい。n7が2以上の場合、Xは、それぞれ異なる基であってもよい。
式(4−4):
44は、水素原子またはメチル基を表す。
205、R206、R207は、それぞれ水素原子またはメチル基を表し、レジスト用溶媒への溶解性が高い点から、水素原子が好ましい。
11、Y12、Y13は、それぞれ−CH−または−C(=O)−O−を表し、Y11、Y12、Y13のうち少なくとも1つは、−C(=O)−O−を表す。Y11、Y12、Y13としては、基板表面等への密着性が高い点から、1つが−C(=O)−O−であり、残りの2つが−CH−であることが好ましい。
n8は、0〜4の整数を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、0が好ましい。
は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基、またはアミノ基を表す。炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基は、置換基としてヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を有していてもよい。n8が2以上の場合、Xは、それぞれ異なる基であってもよい。
式(4−5):
91、R92は、下記(i)または(ii)を表す。
(i)それぞれ独立に、水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、または炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基を表す。
(ii)R91とR92とが結合して形成される、−O−、−S−、−NH−、またはメチレン鎖[−(CH−(tは1〜6の整数を表す。)]を表す。
91、R92としては、レジスト用溶媒への溶解性が高い点から、それぞれ水素原子またはメチル基が好ましい。
m1は、1または2を表し、感度および解像度の点から、1が好ましい。
93、R94は、それぞれ水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、または炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基を表し、レジスト用溶媒への溶解性が高い点から、水素原子またはメチル基が好ましい。
式(4−6):
45は、水素原子またはメチル基を表す。
208、R209は、それぞれ水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、または炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基を表し、レジスト用溶媒への溶解性が高い点から、水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基が好ましい。
210、R211は、それぞれ水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、レジスト用溶媒への溶解性が高い点から、水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基が好ましい。
、Aは、下記(i)または(ii)を表す。
(i)それぞれ水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、または炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基を表す。
(ii)AとAとが結合して形成される、−O−、−S−、−NH−またはメチレン鎖[−(CHk1−(k1は1〜6の整数を表す。)]を表す。
、Aとしては、ドライエッチング耐性が高い点では、結合して形成される−CH−または−CHCH−が好ましく、レジスト用溶媒への溶解性が高い点では、結合して形成される−O−が好ましい。
21、Y22は、それぞれ−CH−または−C(=O)−を表し、Y21、Y22のうち少なくとも1つは、−C(=O)−を表す。Y21、Y22としては、基板表面等への密着性が高い点から、1つが−C(=O)−であり、残りの1つが−CH−であることが好ましい。
n9は、0〜4の整数を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、0が好ましい。
は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基、ヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基、またはアミノ基を表す。炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基は、置換基としてヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、シアノ基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を有していてもよい。n9が2以上の場合、Xは、それぞれ異なる基であってもよい。
構成単位(B)を有する重合体は、構成単位(B)を与える単量体(b)を含む単量体を重合することによって製造できる。
単量体(b)としては、例えば、下記式(10−1)〜(10−29)で表される単量体が挙げられる。式(10−1)〜(10−29)中、Rは、水素原子またはメチル基を表す。
Figure 0005006055
Figure 0005006055
これらのうち、感度の点では、式(10−1)〜(10−3)、式(10−5)で表される単量体、ならびにこれらの幾何異性体および光学異性体が好ましく、ドライエッチング耐性の点では、式(10−7)、式(10−9)、式(10−10)、式(10−12)、式(10−14)、式(10−24)〜(10−26)、式(10−29)で表される単量体、ならびにこれらの幾何異性体および光学異性体が好ましく、レジスト用溶媒への溶解性の点から、式(10−8)、式(10−13)、式(10−16)〜(10−23)、式(10−28)で表される単量体、ならびにこれらの幾何異性体および光学異性体がより好ましい。
(構成単位(C))
構成単位(C)は、酸脱離性基を有する構成単位(ただし、構成単位(A1)、(A2)、(B)を除く。)である。
構成単位(C)は、酸によってアルカリに可溶となる成分であり、レジストパターン形成を可能とする作用を奏するため、レジスト用重合体の構成成分として用いることが好ましい。
構成単位(C)が、親水性基を有する場合、より優れた感度を有する傾向にある。
親水性基を有する構成単位(本来であれば構成単位(D)に相当する。)であっても、酸脱離性基を有する構成単位は、構成単位(C)とする。
構成単位(C)の割合は、感度および解像度の点から、レジスト用重合体の構成単位(100モル%)中、20モル%以上が好ましく、25モル%以上がより好ましい。また、基板表面等への密着性の点から、60モル%以下が好ましく、55モル%以下がより好ましく、50モル%以下がさらに好ましい。
本発明のレジスト用重合体は、異なる種類の構成単位(C)を2種以上有していてもよい。
構成単位(C)としては、ドライエッチング耐性が高い点から、下記式(3−1−1)、式(3−2−1)、式(3−3−1)、式(3−4−1)、式(3−5−1)、式(3−6−1)、式(3−7−1)および式(3−8−1)からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
Figure 0005006055
式(3−1−1):
31は、水素原子またはメチル基を表す。
は、炭素数1〜3のアルキル基を表し、感度および解像度の点から、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基が好ましい。
n1は、0〜4の整数を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、0が好ましい。
は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。n1が2以上の場合、Xは、それぞれ異なる基であってもよい。
式(3−2−1):
32は、水素原子またはメチル基を表す。
、Rは、それぞれ炭素数1〜3のアルキル基を表し、感度および解像度の点から、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基が好ましい。
n2は、0〜4の整数を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、0が好ましい。
は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。n2が2以上の場合、Xは、それぞれ異なる基であってもよい。
式(3−3−1):
33は、水素原子またはメチル基を表す。
は、炭素数1〜3のアルキル基を表し、感度および解像度の点から、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基が好ましい。
qは、0または1を表し、ドライエッチング耐性が高い点では、1が好ましく、レジスト用溶媒への溶解性が高い点では、0が好ましい。
331、R332、R333、R334は、それぞれ水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、レジスト用溶媒への溶解性が高い点から、水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基が好ましい。
、Vは、それぞれ−O−、−S−、−NH−またはメチレン鎖[−(CHu1−(u1は1〜6の整数を表す。)]を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、−CH−または−CHCH−が好ましい。
n3は、0〜4の整数を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、0が好ましい。
は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。n3が2以上の場合、Xは、それぞれ異なる基であってもよい。
式(3−4−1):
34は、水素原子またはメチル基を表す。
は、炭素数1〜3のアルキル基を表し、感度および解像度の点から、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基が好ましい。
n4は、0〜4の整数を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、0が好ましい。
は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。n4が2以上の場合、Xは、それぞれ異なる基であってもよい。
rは、0〜2の整数を表し、ドライエッチング耐性が高い点では、1が好ましく、レジスト用溶媒への溶解性が高い点では、0が好ましい。
式(3−5−1):
35は、水素原子またはメチル基を表す。
q3は、0または1を表し、ドライエッチング耐性が高い点では、1が好ましく、レジスト用溶媒への溶解性が高い点では、0が好ましい。
351、R352、R353、R354は、それぞれ水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、レジスト用溶媒への溶解性が高い点から、水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基が好ましい。
、Vは、それぞれ−O−、−S−、−NH−またはメチレン鎖[−(CHu11−(u11は1〜6の整数を表す。)]を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、−CH−または−CHCH−が好ましい。
n51は、0〜4の整数を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、0が好ましい。
51は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。n51が2以上の場合、X51は、それぞれ異なる基であってもよい。
355、R356、R357は、下記(i)または(ii)を表す。
(i)それぞれ炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体、または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、かつR355、R356、R357のうち少なくとも1つが該脂環式炭化水素基もしくはその誘導体である。
(ii)R355、R356、R357のうちいずれか2つが互いに結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を形成し、R355、R356、R357のうち結合に関与しなかった残りの1つが炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基、または炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を表す。
−C(R355)(R356)(R357)としては、ラインエッジラフネスに優れている点では、式(K−1)〜(K−6)で表される構造が好ましく、ドライエッチング耐性が高い点では、式(K−7)〜(K−17)で表される構造が好ましい。
式(3−6−1):
36は、水素原子またはメチル基を表す。
q4は、0または1を表し、ドライエッチング耐性が高い点では、1が好ましく、レジスト用溶媒への溶解性が高い点では、0が好ましい。
361、R362、R363、R364は、それぞれ水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、レジスト用溶媒への溶解性が高い点から、水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基が好ましい。
、Vは、それぞれ−O−、−S−、−NH−またはメチレン鎖[−(CHu12−(u12は1〜6の整数を表す。)]を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、−CH−または−CHCH−が好ましい。
n61は、0〜4の整数を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、0が好ましい。
61は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。n61が2以上の場合、X61は、それぞれ異なる基であってもよい。
367は、炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体、または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。
365、R366は、下記(i)または(ii)を表す。
(i)それぞれ水素原子、または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。
(ii)R365またはR366と、R367との2つが互いに結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を形成し、R365、R366のうち結合に関与しなかった残りの1つは水素原子を表す。
−C(R365)(R366)−O−R367としては、ラインエッジラフネスに優れている点では、式(J−1)〜(J−24)で表される構造が好ましく、ドライエッチング耐性が高い点では、式(J−25)〜(J−52)で表される構造が好ましい。
式(3−7−1):
37は、水素原子またはメチル基を表す。
373は、炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体、または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。
371、R372は、下記(i)または(ii)を表す。
(i)それぞれ水素原子、または炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。
(ii)R371またはR372と、R373との2つが互いに結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を形成し、R371、R372のうち結合に関与しなかった残りの1つは水素原子を表す。
−C(R371)(R372)−O−R373としては、ラインエッジラフネスに優れている点では、式(J−1)〜(J−24)で表される構造が好ましく、ドライエッチング耐性が高い点では、式(J−25)〜(J−52)で表される構造が好ましい。
式(3−8−1):
38は、水素原子またはメチル基を表す。
381、R382、R383は、それぞれ炭素数1〜4の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。
構成単位(C)を有する重合体は、構成単位(C)を与える単量体(c)を含む単量体を重合することによって製造できる。
単量体(c)としては、例えば、下記式(9−1)〜(9−224)で表される単量体が挙げられる。式(9−1)〜(9−224)中、RおよびR’は、それぞれ水素原子またはメチル基を表す。
Figure 0005006055
Figure 0005006055
Figure 0005006055
Figure 0005006055
Figure 0005006055
Figure 0005006055
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Figure 0005006055
Figure 0005006055
Figure 0005006055
Figure 0005006055
Figure 0005006055
Figure 0005006055
Figure 0005006055
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また、上記単量体の他に、(メタ)アクリル酸メトキシメチル、(メタ)アクリル酸1−エトキシエチルが挙げられる。
これらのうち、感度および解像度の点では、式(9−1)〜(9−3)、式(9−5)、式(9−16)、式(9−19)、式(9−20)、式(9−22)、式(9−23)、式(9−25)〜(9−28)、式(9−30)、式(9−31)、式(9−33)、式(9−34)および式(9−102)〜(9−129)で表される単量体、ならびにこれらの幾何異性体および光学異性体が好ましく、式(9−1)、式(9−2)、式(9−16)、式(9−20)、式(9−23)、式(9−28)、式(9−31)、式(9−34)、式(9−109)、式(9−111)、式(9−114)〜(9−117)、式(9−125)、式(9−128)および式(9−129)で表される単量体が特に好ましい。
また、ラインエッジラフネスに優れている点では、式(9−35)〜(9−40)、式(9−52)〜(9−62)、式(9−76)〜(9−88)、式(9−130)〜(9−135)、式(9−147)〜(9−157)、式(9−171)〜(9−183)で表される単量体、ならびにこれらの幾何異性体および光学異性体が好ましい。
また、ドライエッチング耐性に優れている点では、式(9−41)〜(9−51)、式(9−63)〜(9−75)、式(9−89)〜(9−101)、式(9−136)〜(9−146)、式(9−158)〜(9−170)、式(9−184)〜(9−196)で表される単量体、ならびにこれらの幾何異性体および光学異性体が好ましい。
また、レジストパターン矩形性が良好な点では、式(9−197)〜(9−224)で表される単量体、ならびにこれらの幾何異性体および光学異性体が好ましい。
(構成単位(D))
構成単位(D)は、親水性基を有する構成単位(ただし、構成単位(A1)、(A2)、(B)、(C)を除く。)である。
構成単位(D)は、レジスト組成物のディフェクト低減、レジストパターン矩形性の改善に効果を奏するため、レジスト用重合体の構成単位として用いることが好ましい。
構成単位(D)の割合は、レジストパターン矩形性の点から、レジスト用重合体の構成単位(100モル%)中、5〜30モル%が好ましく、10〜25モル%がより好ましい。
本発明のレジスト用重合体は、異なる種類の構成単位(D)を2種以上有していてもよい。
構成単位(D)は、ドライエッチング耐性が高い点から、下記式(5−1)〜(5−7)からなる群より選ばれる少なくとも1種が好ましい。
Figure 0005006055
式(5−1):
51は、水素原子またはメチル基を表す。
501は、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、感度および解像度の点では、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基が好ましく、レジスト用溶媒への溶解性が高い点では、水素原子が好ましい。
n51は、1〜4の整数を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、1が好ましい。
51は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基、−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、またはアミノ基を表す。炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基は、置換基として−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を有していてもよい。n51が2以上の場合、X51は、それぞれ異なる基であってもよい。
51としては、レジストパターン形状が良好な点から、−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、またはメトキシ基が好ましい。
式(5−2):
52は、水素原子またはメチル基を表す。
n52は、1〜4の整数を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、1が好ましい。
52は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基、−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、またはアミノ基を表す。炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基は、置換基として−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を有していてもよい。n52が2以上の場合、X52は、それぞれ異なる基であってもよい。
52としては、レジストパターン形状が良好な点から、−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、またはメトキシ基が好ましい。
式(5−3):
53は、水素原子またはメチル基を表す。
502は、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、感度および解像度の点では、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基が好ましく、レジスト用溶媒への溶解性が高い点では、水素原子が好ましい。
q1は、0または1を表し、ドライエッチング耐性が高い点では、1が好ましく、レジスト用溶媒への溶解性が高い点では、0が好ましい。
531〜R534は、それぞれ水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、レジスト用溶媒への溶解性が高い点から、水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基が好ましい。
、Wは、それぞれ−O−、−S−、−NH−またはメチレン鎖[−(CHu2−(u2は1〜6の整数を表す。)]を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、−CH−または−CHCH−が好ましい。
n53は、1〜4の整数を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、1が好ましい。
53は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基、−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基またはアミノ基を表す。炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基は、置換基として−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を有していてもよい。n53が2以上の場合、X53は、それぞれ異なる基であってもよい。
53としては、レジストパターン形状が良好な点から、−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、またはメトキシ基が好ましい。
式(5−4):
54は、水素原子またはメチル基を表す。
503は、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、感度および解像度の点では、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基が好ましく、レジスト用溶媒への溶解性が高い点では、水素原子が好ましい。
r1は、0〜2の整数を表し、ドライエッチング耐性が高い点では、1が好ましく、レジスト用溶媒への溶解性が高い点では、0が好ましい。
n54は、1〜4の整数を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、1が好ましい。
54は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基、−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、またはアミノ基を表す。炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基は、置換基として−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を有していてもよい。n54が2以上の場合、X54は、それぞれ異なる基であってもよい。
54としては、レジストパターン形状が良好な点から、−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、またはメトキシ基が好ましい。
式(5−5):
55は、水素原子またはメチル基を表す。
504、R505は、それぞれ水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、感度および解像度の点から、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基が好ましい。
n55は、1〜4の整数を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、1が好ましい。
55は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基、−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、またはアミノ基を表す。炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基は、置換基として−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を有していてもよい。n55が2以上の場合、X55は、それぞれ異なる基であってもよい。
55としては、レジストパターン形状が良好な点から、−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、またはメトキシ基が好ましい。
式(5−6):
56は、水素原子またはメチル基を表す。
506は、水素原子または炭素数1〜3のアルキル基を表し、感度および解像度の点では、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基が好ましく、レジスト用溶媒への溶解性が高い点では、水素原子が好ましい。
q2は、0または1を表し、ドライエッチング耐性が高い点では、1が好ましく、レジスト用溶媒への溶解性が高い点では、0が好ましい。
535、R536は、それぞれ水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、レジスト用溶媒への溶解性が高い点から、水素原子、メチル基、エチル基、またはイソプロピル基が好ましい。
は、−O−、−S−、−NH−またはメチレン鎖[−(CHu3−(u3は1〜6の整数を表す。)]を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、−CH−または−CHCH−が好ましい。
n56は、1〜4の整数を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、1が好ましい。
56は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基、−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基またはアミノ基を表す。炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基は、置換基として−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を有していてもよい。n56が2以上の場合、X56は、それぞれ異なる基であってもよい。
56としては、レジストパターン形状が良好な点から、−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、またはメトキシ基が好ましい。
式(5−7):
57は、水素原子またはメチル基を表す。
571、R572は、下記(i)または(ii)を表す。
(i)R571は、水素原子、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基、炭素数4〜16の橋かけ環式炭化水素基、または炭素数4〜16の橋かけ環式炭化水素基を有する炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表し、
572は、水素原子、または炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。
(ii)R571とR572とが結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに、炭素数4〜16の橋かけ環式炭化水素基を形成する。
炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基は、置換基としてヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数2〜6のアシル基、または炭素数1〜6のアルコールとエステル化されたカルボキシ基を有していてもよい。
橋かけ環式炭化水素基は、置換基として炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を有していてもよい。該アルキル基は、置換基としてヒドロキシ基、カルボキシ基、炭素数2〜6のアシル基、または炭素数1〜6のアルコールとエステル化されたカルボキシ基を有していてもよい。
571、R572としては、ドライエッチング耐性が高い点では、R571とR572とが結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに、炭素数4〜16の橋かけ環式炭化水素基を形成している構造が好ましい。
571、R572としては、耐熱性、安定性に優れる点では、R571とR572とが結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに形成される橋かけ環式炭化水素基に含まれる環が、ショウノウ環、アダマンタン環、ノルボルナン環、ピナン環、ビシクロ[2.2.2]オクタン環、テトラシクロドデカン環、トリシクロデカン環、デカヒドロナフタレン環であることが好ましい。
57は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基、−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコキシ基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、またはアミノ基を表す。炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基は、置換基として−C(CF−OH、ヒドロキシ基、シアノ基、カルボキシ基、炭素数1〜6のアシル基、炭素数1〜6のアルコールでエステル化されたカルボキシ基、およびアミノ基からなる群より選ばれる少なくとも1つの基を有していてもよい。
57はとしては、レジストパターン形状が良好な点から、−CH−C(CF−OH、−CH−OH、−CH−CN、−CH−O−CH、または−(CH−O−CHが好ましい。
式(5−1)〜(5−7)において、X51、X52、X53、X54、X55、X56およびX57が結合する位置は、環状構造のどの位置であってもよい。
構成単位(D)を有する重合体は、構成単位(D)を与える単量体(d)を含む単量体を重合することによって製造できる。
単量体(d)としては、例えば、下記式(13−1)〜(13−79)で表される単量体が挙げられる。式(13−1)〜(13−79)中、Rは、水素原子またはメチル基を表す。
Figure 0005006055
Figure 0005006055
Figure 0005006055
Figure 0005006055
また、上記単量体の他に、(メタ)アクリル酸、マレイン酸、イタコン酸等の不飽和カルボン酸が挙げられる。
これらのうち、レジスト用溶媒への溶解性が良好な点では、式(13−1)〜(13−9)、式(13−13)〜(13−16)、式(13−21)〜(13−24)、式(13−30)〜(13−34)、式(13−37)〜(13−43)、式(13−56)〜(13−59)、式(13−62)〜(13−63)、式(13−66)〜(13−69)、式(13−72)、式(13−76)〜(13−79)で表される単量体、ならびにこれらの幾何異性体および光学異性体が好ましい。
また、ドライエッチング耐性が高い点では、式(13−25)〜(13−30)、式(13−44)〜(13−55)、式(13−60)〜(13−61)、式(13−64)〜(13−65)、式(13−71)、式(13−73)〜(13−75)で表される単量体、ならびにこれらの幾何異性体および光学異性体が好ましい。
(構成単位(E))
本発明のレジスト用重合体は、構成単位(A1)、(A2)、(B)〜(D)を除く、他の構成単位(E)を、必要に応じて有していてもよい。
構成単位(E)の割合は、レジスト用重合体の構成単位(100モル%)中、20モル%以下が好ましい。
構成単位(E)としては、例えば、下記構成単位(E1)、(E2)が挙げられる。
(構成単位(E1))
構成単位(E1)は、酸脱離性基および親水性基を有しない、脂環式骨格(非極性脂環式骨格)を有する構成単位である。
脂環式骨格は、環状の飽和炭化水素基を1個以上有する骨格である。
構成単位(E1)は、ドライエッチング耐性を発現させる作用を奏する傾向にある。
本発明のレジスト用重合体は、異なる種類の構成単位(E1)を2種以上有していてもよい。
構成単位(E1)としては、ドライエッチング耐性が高い点から、下記式(11−1)〜(11−4)で表される構成単位が好ましい。
Figure 0005006055
式(11−1):
301は、水素原子またはメチル基を表す。
n301は、0〜4の整数を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、0が好ましい。
301は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。n301が2以上の場合、X301は、それぞれ異なる基であってもよい。
式(11−2):
302は、水素原子またはメチル基を表す。
n302は、0〜4の整数を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、0が好ましい。
302は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。n302が2以上の場合、X302は、それぞれ異なる基であってもよい。
式(11−3):
303は、水素原子またはメチル基を表す。
n303は、0〜4の整数を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、0が好ましい。
303は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。n303が2以上の場合、X303は、それぞれ異なる基であってもよい。
pは、0〜2の整数を表し、レジスト用溶媒への溶解性が高い点では、0が好ましく、ドライエッチング耐性が高い点では、1が好ましい。
式(11−4):
304は、水素原子またはメチル基を表す。
n304は、0〜4の整数を表し、ドライエッチング耐性が高い点から、0が好ましい。
304は、炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を表す。n304が2以上の場合、X304は、それぞれ異なる基であってもよい。
p1は、0〜2の整数を表し、レジスト用溶媒への溶解性が高い点では、0が好ましく、ドライエッチング耐性が高い点では、1が好ましい。
式(11−1)〜(11−4)において、X301、X302、X303およびX304が結合する位置は、環状構造のどの位置であってもよい。
構成単位(E1)を有する重合体は、非極性脂環式骨格を有する単量体(e1)を含む単量体を重合することによって製造できる。
単量体(e1)としては、例えば、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル、(メタ)アクリル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ノルボルニル、(メタ)アクリル酸アダマンチル、(メタ)アクリル酸トリシクロデカニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペンタジエニル、これらの化合物の脂環式骨格上に炭素数1〜6の直鎖もしくは分岐のアルキル基を有する誘導体が挙げられる。
具体的には、下記式(14−1)〜(14−5)で表される単量体が挙げられる。式(14−1)〜(14−5)中、Rは、水素原子またはメチル基を表す。
また、上記単量体の他に、脂環式骨格としてノルボルネン等のシクロオレフィン構造を有するものが挙げられる。
Figure 0005006055
(構成単位(E2))
構成単位(E2)は、構成単位(E1)を除く、他の構成単位(E)である。
構成単位(E2)を有する重合体は、単量体(e2)を含む単量体を重合することによって製造できる。
単量体(e2)としては、例えば、下記化合物が挙げられる。
直鎖もしくは分岐構造を有する(メタ)アクリル酸エステル:(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸イソプロピル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸イソブチル、(メタ)アクリル酸n−プロポキシエチル、(メタ)アクリル酸イソプロポキシエチル、(メタ)アクリル酸n−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸イソブトキシエチル、(メタ)アクリル酸tert−ブトキシエチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシエチル、(メタ)アクリル酸3−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ−n−プロピル、(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシ−n−ブチル、(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アクリル酸2,2,2−トリフルオロエチル、(メタ)アクリル酸2,2,3,3−テトラフルオロ−n−プロピル、(メタ)アクリル酸2,2,3,3,3−ペンタフルオロ−n−プロピル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸メチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸エチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸2−エチルヘキシル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸n−プロピル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸イソプロピル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸n−ブチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸イソブチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸tert−ブチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸メトキシメチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸エトキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸n−プロポキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸イソプロポキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸n−ブトキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸イソブトキシエチル、α−(トリ)フルオロメチルアクリル酸tert−ブトキシエチル等。
芳香族アルケニル化合物:スチレン、α−メチルスチレン、ビニルトルエン、p−ヒドロキシスチレン、p−tert−ブトキシカルボニルヒドロキシスチレン、3,5−ジ−tert−ブチル−4−ヒドロキシスチレン、3,5−ジメチル−4−ヒドロキシスチレン、p−tert−ペルフルオロブチルスチレン、p−(2−ヒドロキシ−イソプロピル)スチレン等。
カルボン酸無水物:無水マレイン酸、無水イタコン酸等。
他の単量体:エチレン、プロピレン、ノルボルネン、テトラフルオロエチレン、アクリルアミド、N−メチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、塩化ビニル、フッ化ビニル、フッ化ビニリデン、ビニルピロリドン等。
(レジスト用重合体)
本発明のレジスト用重合体の質量平均分子量は、ドライエッチング耐性およびレジストパターン形状の点から、2,000以上が好ましく、3,000以上がより好ましく、4,000以上がさらに好ましく、5,000以上が特に好ましい。
本発明のレジスト用重合体の質量平均分子量は、レジスト用溶媒に対する溶解性および解像度の点から、100,000以下が好ましく、50,000以下がより好ましく、30,000以下がさらに好ましく、20,000以下が特に好ましい。
本発明のレジスト用重合体の分子量分布は、レジスト用溶媒に対する溶解性および解像度の点から、2.5以下が好ましく、2.0以下がより好ましく、1.8以下が特に好ましい。
本発明のレジスト用重合体は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
本発明のレジスト用重合体は、半導体素子製造用の他に、金属エッチング用、フォトファブリケーション用、製版用、ホログラム用、カラーフィルター用、位相差フィルム用等のレジスト組成物として用いてもよい。
(レジスト用重合体の製造方法)
本発明のレジスト用重合体は、溶液重合法によって製造される。
溶液重合法は、単量体を重合容器内に一括で仕込む一括重合法であってもよく、単量体を重合容器内に滴下する滴下重合法であってもよい。これらのうち、組成分布および/または分子量分布の狭い重合体が簡便に得られる点から、滴下重合法が好ましい。
滴下重合法においては、重合容器内を所定の重合温度まで加熱した後、単量体および重合開始剤を、それぞれ独立に、または任意の組み合わせで、重合容器内に滴下する。
単量体は、単量体のみで滴下してもよく、単量体を有機溶媒(以下、「滴下溶媒」とも記す。)に溶解させた単量体溶液として滴下してもよい。
有機溶媒(以下、「仕込み溶媒」とも記す。)をあらかじめ重合容器に仕込んでもよく、仕込み溶媒をあらかじめ重合容器に仕込まなくてもよい。仕込み溶媒をあらかじめ重合容器に仕込まない場合、単量体または重合開始剤は、仕込み溶媒がない状態で重合容器中に滴下される。
重合開始剤は、単量体に直接に溶解させてもよく、単量体溶液に溶解させてもよく、滴下溶媒のみに溶解させてもよい。
単量体および重合開始剤は、同じ貯槽内で混合した後、重合容器中に滴下してもよく;それぞれ独立した貯槽から重合容器中に滴下してもよく;それぞれ独立した貯槽から重合容器に供給する直前で混合し、重合容器中に滴下してもよい。
単量体および重合開始剤は、一方を先に滴下した後、遅れて他方を滴下してもよく、両方を同じタイミングで滴下してもよい。
滴下速度は、滴下終了まで一定であってもよく、単量体または重合開始剤の消費速度に応じて、多段階に変化させてもよい。
滴下は、連続的に行ってもよく、間欠的に行ってもよい。
重合温度は、50〜150℃が好ましい。
有機溶媒としては、例えば、下記化合物が挙げられる。
エーテル類:ジエチルエーテル、プロピレングリコールモノメチルエーテル(以下、「PGME」と記す。)等の鎖状エーテル;テトラヒドロフラン(以下、「THF」と記す。)、1,4−ジオキサン等の環状エーテル等。
エステル類:酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸エチル、乳酸ブチル、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート(以下、「PGMEA」と記す。)等。
ケトン類:アセトン、メチルエチルケトン(以下、「MEK」と記す。)、メチルイソブチルケトン(以下、「MIBK」と記す。)等。
アミド類:N,N−ジメチルアセトアミド、N,N−ジメチルホルムアミド等。
スルホキシド:ジメチルスルホキシド等。
芳香族炭化水素:ベンゼン、トルエン、キシレン等。
脂肪族炭化水素:ヘキサン等。
脂環式炭化水素:シクロヘキサン等。
その他:γ−ブチロラクトン等。
上記有機溶媒のうち、低分子量の重合体を得る場合は、乳酸エチル等の水酸基含有エステルが好ましい。
有機溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
2種以上の有機溶媒を併用する場合、滴下溶媒および仕込み溶媒における有機溶媒の混合比は、任意の割合で設定できる。
有機溶媒の量は、単量体全量100質量部に対して、30〜700質量部が好ましい。
仕込み溶媒の量は、単量体全量100質量部に対して、30〜700質量部が好ましい。
単量体の濃度は、単量体溶液(100質量%)中、5〜50質量%が好ましい。
重合開始剤としては、熱により効率的にラジカルを発生するものが好ましい。重合開始剤としては、例えば、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル、ジメチル−2,2’−アゾビスイソブチレート(以下、「DAIB」と記す。)、2,2’−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等のアゾ化合物;2,5−ジメチル−2,5−ビス(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、ジ(4−tert−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート等の有機過酸化物等が挙げられる。
上記重合開始剤のうち、レジスト組成物の感度の点から、DAIBが好ましい。
ArFエキシマレーザー(波長:193nm)リソグラフィーに用いられるレジスト用重合体を製造する場合、レジスト用重合体の光線透過率(波長193nmの光に対する透過率)をできるだけ低下させない点から、重合開始剤としては、分子構造中に芳香環を有しないものが好ましい。また、重合時の安全性等を考慮すると、重合開始剤としては、10時間半減期温度が60℃以上のものが好ましい。
重合開始剤の量は、重合体の収率を高くさせる点から、単量体全量100モル部に対して、0.3モル部以上が好ましく、1モル部以上がより好ましく、分子量分布を狭くさせる点から、単量体全量100モル部に対して、30モル部以下が好ましい。
本発明のレジスト用重合体を製造する際には、レジスト組成物の保存安定性を妨げない範囲で連鎖移動剤を用いてもよい。連鎖移動剤としては、例えば、1−ブタンチオール、2−ブタンチオール、1−オクタンチオール、1−デカンチオール、1−テトラデカンチオール、シクロヘキサンチオール、2−メチル−1−プロパンチオール、2−ヒドロキシエチルメルカプタン等が挙げられる。
ArFエキシマレーザー(波長:193nm)リソグラフィーに用いられるレジスト用重合体を製造する場合、レジスト用重合体の光線透過率(波長193nmの光に対する透過率)をできるだけ低下させない点から、連鎖移動剤としては、芳香環を有しないものが好ましい。
溶液重合法によって得られた重合体溶液を、必要に応じて、1,4−ジオキサン、アセトン、THF、MEK、MIBK、γ−ブチロラクトン、PGMEA、PGME等の良溶媒で適当な溶液粘度に希釈した後、メタノール、水、ヘキサン、ヘプタン等の多量の貧溶媒中に滴下し、重合体を析出させる。該工程は、再沈殿と呼ばれ、重合体溶液中に残存する未反応の単量体、重合開始剤等を取り除くために非常に有効である。これら未反応物は、そのまま残存しているとレジスト膜の性能に悪影響を及ぼす可能性があるため、できるだけ取り除くことが好ましい。再沈殿工程は、場合により不要となることもある。
その後、析出物を濾別し、十分に乾燥して本発明のレジスト用重合体を得る。また、濾別した後、乾燥せずに湿粉のまま用いてもよい。
また、重合体溶液をそのままレジスト組成物として用いてもよく、重合体溶液を適当な溶媒で希釈してレジスト組成物として用いてもよく、重合体溶液を濃縮してレジスト組成物として用いてもよい。その際、保存安定剤等の添加剤を適宜添加してもよい。
<レジスト組成物>
本発明のレジスト組成物は、本発明のレジスト用重合体を溶媒に溶解したものである。また、本発明のレジスト組成物を化学増幅型レジスト組成物として用いる場合は、さらに光酸発生剤を溶解したものである。
(溶媒)
溶媒としては、例えば、下記化合物が挙げられる。
ケトン類:MEK、MIBK、2−ペンタノン、2−ヘキサノン等の直鎖状もしくは分岐状ケトン;シクロペンタノン、シクロヘキサノン等の環状ケトン等。
プロピレングリコールモノアルキルアセテート類:PGMEA、プロピレングリコールモノエチルエーテルアセテート等。
エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート類:エチレングリコールモノメチルエーテルアセテート、エチレングリコールモノエチルエーテルアセテート等。
プロピレングリコールモノアルキルエーテル類:PGME、プロピレングリコールモノエチルエーテル等。
エチレングリコールモノアルキルエーテル類:エチレングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコールモノエチルエーテル等。
ジエチレングリコールアルキルエーテル類:ジエチレングリコールジメチルエーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル等。
エステル類:酢酸エチル、乳酸エチル等。
アルコール類:n−プロピルアルコール、イソプロピルアルコール、n−ブチルアルコール、シクロヘキサノール、1−オクタノール等。
その他:1,4−ジオキサン、炭酸エチレン、γ−ブチロラクトン等。
溶媒は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
溶媒の量は、レジスト用重合体100質量部に対して、200〜5000質量部が好ましく、300〜2000質量部がより好ましい。
(光酸発生剤)
光酸発生剤は、化学増幅型レジスト組成物の光酸発生剤として使用可能なものの中から任意に選択できる。光酸発生剤は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
光酸発生剤としては、例えば、オニウム塩化合物、スルホンイミド化合物、スルホン化合物、スルホン酸エステル化合物、キノンジアジド化合物、ジアゾメタン化合物等が挙げられる。
光酸発生剤としては、スルホニウム塩、ヨードニウム塩、ホスホニウム塩、ジアゾニウム塩、ピリジニウム塩等のオニウム塩化合物が好ましく、具体的には、トリフェニルスルホニウムトリフレート、トリフェニルスルホニウムヘキサフルオロアンチモネート、トリフェニルスルホニウムナフタレンスルホネート、(ヒドロキシフェニル)ベンジルメチルスルホニウムトルエンスルホネート、ジフェニルヨードニウムトリフレート、ジフェニルヨードニウムピレンスルホネート、ジフェニルヨードニウムドデシルベンゼンスルホネート、ジフェニルヨードニウムヘキサフルオロアンチモネート、p−メチルフェニルジフェニルスルホニウムノナフルオロブタンスルホネート、トリ(tert−ブチルフェニル)スルホニウムトリフルオロメタンスルホネート等が挙げられる。
光酸発生剤の量は、レジスト用重合体100質量部に対して、0.1質量部以上が好ましく、0.5質量部以上がより好ましい。光酸発生剤の量を該範囲にすることにより、光の照射により発生した酸の触媒作用による化学反応を十分に生起できる。
光酸発生剤の量は、レジスト用重合体100質量部に対して、20質量部以下が好ましく、10質量部以下がより好ましい。光酸発生剤の量を該範囲にすることにより、レジスト組成物の安定性が向上し、レジスト組成物を塗布する際の塗布むら、現像時のスカム等の発生が十分に抑えられる。
(含窒素化合物)
化学増幅型レジスト組成物は、含窒素化合物を含んでいてもよい。含窒素化合物を含むことにより、レジストパターン形状、引き置き経時安定性等がさらに向上する。つまり、レジストパターンの断面形状が矩形により近くなり、また、レジスト膜に光を照射し、ついでベーク(PEB)した後、次の現像処理までの間に数時間放置されることが半導体素子の量産ラインではあるが、そのような放置(経時)したときにレジストパターンの断面形状の劣化の発生がより抑制される。
含窒素化合物としては、公知のものが挙げられ、アミンが好ましく、第2級低級脂肪族アミン、第3級低級脂肪族アミンがより好ましい。
低級脂肪族アミンとは、炭素数が5以下のアルキルまたはアルキルアルコールのアミンである。
第2級低級脂肪族アミン、第3級低級脂肪族アミンとしては、例えば、トリメチルアミン、ジエチルアミン、トリエチルアミン、ジ−n−プロピルアミン、トリ−n−プロピルアミン、トリペンチルアミン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン等が挙げられ、トリエタノールアミン等の第3級アルカノールアミンが好ましい。
含窒素化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
含窒素化合物の量は、レジスト用重合体100質量部に対して、0.01質量部以上が好ましい。含窒素化合物の量を該範囲にすることにより、レジストパターン形状をより矩形にすることができる。
含窒素化合物の量は、レジスト用重合体100質量部に対して、2質量部以下が好ましい。含窒素化合物の量を該範囲にすることにより、感度の劣化を小さくできる。
(有機カルボン酸、リンのオキソ酸またはその誘導体)
化学増幅型レジスト組成物は、有機カルボン酸、リンのオキソ酸またはその誘導体(以下、これらをまとめて酸化合物と記す。)を含んでいてもよい。酸化合物を含むことにより、含窒素化合物の配合による感度劣化を抑えることができ、また、レジストパターン形状、引き置き経時安定性等がさらに向上する。
有機カルボン酸としては、例えば、マロン酸、クエン酸、リンゴ酸、コハク酸、安息香酸、サリチル酸等が挙げられる。
リンのオキソ酸またはその誘導体としては、例えば、下記化合物が挙げられる。
リン酸またはその誘導体:リン酸、リン酸ジ−n−ブチルエステル、リン酸ジフェニルエステル等。
ホスホン酸またはその誘導体:ホスホン酸、ホスホン酸ジメチルエステル、ホスホン酸ジ−n−ブチルエステル、フェニルホスホン酸、ホスホン酸ジフェニルエステル、ホスホン酸ジベンジルエステル等。
ホスフィン酸またはその誘導体:ホスフィン酸、フェニルホスフィン酸等。
リンのオキソ酸またはその誘導体としては、ホスホン酸が好ましい。
酸化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を併用してもよい。
酸化合物の量は、レジスト用重合体100質量部に対して、0.01質量部以上が好ましい。酸化合物の量を該範囲にすることにより、レジストパターン形状をより矩形にすることができる。
酸化合物の量は、レジスト用重合体100質量部に対して、5質量部以下が好ましい。酸化合物の量を該範囲にすることにより、レジストパターンの膜減りを小さくできる。
化学増幅型レジスト組成物は、含窒素化合物および酸化合物の両方を含んでいてもよく、いずれか片方のみを含んでいてもよい。
(添加剤)
本発明のレジスト組成物には、必要に応じて、界面活性剤、その他のクエンチャー、増感剤、ハレーション防止剤、保存安定剤、消泡剤等の各種添加剤を含んでいてもよい。これら添加剤は、当該分野で公知のものであればいずれも使用可能である。また、これら添加剤の量は、特に限定されず、適宜決めればよい。
<微細パターンが形成された基板の製造方法>
本発明の、微細パターンが形成された基板の製造方法の一例について説明する。
まず、所望の微細パターンを形成しようとするシリコンウエハー等の被加工基板の表面に、本発明のレジスト組成物をスピンコート等により塗布する。そして、該レジスト組成物が塗布された被加工基板を、ベーキング処理(プリベーク)等で乾燥することにより、基板上にレジスト膜を形成する。
ついで、レジスト膜に、フォトマスクを介して、250nm以下の光を照射して潜像を形成する(露光)。照射光としては、KrFエキシマレーザー、ArFエキシマレーザー、Fエキシマレーザー、EUVエキシマレーザーが好ましく、ArFエキシマレーザーが特に好ましい。また、電子線を照射してもよい。
また、該レジスト膜と露光装置の最終レンズとの間に、純水、パーフルオロ−2−ブチルテトラヒドロフラン、パーフルオロトリアルキルアミン、パーヒドロナフタレン、パーヒドロピレン等の高屈折率液体を介在させた状態で光を照射する液浸露光を行ってもよい。
露光後、適宜熱処理(露光後ベーク、PEB)し、レジスト膜にアルカリ現像液を接触させ、露光部分を現像液に溶解させ、除去する(現像)。アルカリ現像液としては、公知のものが挙げられる。
現像後、基板を純水等で適宜リンス処理する。このようにして被加工基板上にレジストパターンが形成される。
レジストパターンが形成された基板は、適宜熱処理(ポストベーク)してレジストを強化し、レジストのない部分を選択的にエッチングする。
エッチング後、レジストを剥離剤によって除去することによって、微細パターンが形成された基板が得られる。
以上説明した本発明のレジスト用重合体は、構成単位(A1)を有するため、該重合体を含むレジスト膜は、高感度、高解像度であり、焦点深度余裕が広く、光線透過率が高く、現像時のディフェクトが少なく、レジスト膜の薄膜化に耐え得るドライエッチング耐性を有するようになる。
また、以上説明した本発明のレジスト組成物は、本発明のレジスト用重合体を含むため、DUVエキシマレーザーリソグラフィー等において、高感度、高解像度であり、焦点深度余裕が広く、光線透過率が高く、現像時のディフェクトが少なく、レジスト膜の薄膜化に耐え得るドライエッチング耐性を有するレジスト膜を形成できる。
本発明のレジスト組成物を液浸用レジスト組成物として用いた場合、高い解像度でレジストパターンを形成できる。そのため、本発明のレジスト組成物は、DUVエキシマレーザーリソグラフィー、これらの液浸リソグラフィーおよび電子線リソグラフィー、特にArFエキシマレーザーリソグラフィーおよびその液浸リソグラフィーに好適に用いることができる。
また、以上説明した本発明の、微細パターンが形成された基板の製造方法にあっては、本発明のレジスト組成物を用いているため、高精度の微細パターンが形成された基板を製造できる。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例における「部」は、特に断りのない限り「質量部」を示す。
<レジスト用重合体の評価>
(各構成単位の割合)
レジスト用重合体の各構成単位の割合は、H−NMR測定で求めることができる場合にはH−NMR測定により求め、プロトンピークの重なり等によりH−NMR測定で求めることができない場合には、13C−NMR測定により求めた。
H−NMRの測定は、日本電子社製、JNM−GX270型FT−NMR(商品名)を用いて、約5質量%のレジスト用重合体試料の溶液(重水素化クロロホルム溶液または重水素化ジメチルスルホキシド溶液)を直径5mmφの試験管に入れ、観測周波数270MHz、シングルパルスモードにて、64回の積算で行った。測定温度は、重水素化クロロホルムを溶媒とした場合は40℃、重水素化ジメチルスルホキシドを溶媒とした場合は60℃で行った。
13C−NMR測定の場合は、バリアンテクノロジーズ社製、UNITY−INOVA型FT−NMR(商品名)を用いて、約20質量%のレジスト用重合体試料の重水素化ジメチルスルホキシドの溶液を直径5mmφの試験管に入れ、測定温度60℃、観測周波数125MHz、核オーバーハウザー効果(NOE)が除去されたプロトン完全デカップリング法にて、50000回の積算で行った。
(質量平均分子量、分子量分布)
約20mgのレジスト用重合体を5mLのTHFに溶解し、0.5μmメンブレンフィルターで濾過して試料溶液を調製し、該試料溶液を東ソー社製、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)を用いて、レジスト用重合体の質量平均分子量(Mw)および数平均分子量(Mn)を測定した。該測定は、分離カラムとして昭和電工社製、Shodex GPC K−805L(商品名)を3本直列にしたものを用い、溶媒としてTHF(流量:1.0mL/分)を用い、検出器として示差屈折計を用い、標準ポリマーとしてポリスチレンを用い、測定温度40℃、注入量0.1mLの条件で行った。
分子量分布は、Mw/Mnとした。
<レジスト組成物の評価>
(光線透過率)
レジスト用重合体5部と、溶媒であるPGMEA45部とを混合して均一溶液とした後、孔径0.1μmのメンブレンフィルターで濾過し、レジスト組成物を調製した。
レジスト組成物を石英ウエハー上にスピンコートし、ホットプレートを用いて120℃、60秒間プリベークを行い、厚さ1μmのレジスト膜を形成した。
レジスト膜を試料側に、未処理の石英ウエハーを参照側にそれぞれ設置し、島津製作所社製、紫外・可視吸光光度計UV−3100(商品名)を用いて、波長範囲を192〜194nm、スキャンスピードを中速、サンプリングピッチを自動、スリット幅を2.0にそれぞれ設定して測定を行い、193nmにおける光線透過率を求めた。
(化学増幅型レジスト組成物の調製)
レジスト用重合体100部、光酸発生剤であるトリフェニルスルホニウムトリフレート2部、溶媒であるPGMEA720部および乳酸エチル180部を混合して均一溶液とした後、孔径0.1μmのメンブレンフィルターで濾過し、化学増幅型レジスト組成物を調製した。
(感度)
化学増幅型レジスト組成物をシリコンウエハー上にスピンコートし、ホットプレートを用いて120℃で60秒間プリベークを行い、厚さ0.3μmのレジスト膜を形成した。
ArFエキシマレーザー露光機(波長:193nm)により、ライン・アンド・スペースパターンのマスクを用いてレジスト膜を露光した後、ホットプレートを用いて110℃で60秒間露光後ベークを行った。
2.38%水酸化テトラメチルアンモニウム水溶液を用いて室温でレジスト膜を現像処理し、純水で洗浄し、乾燥してレジストパターンを形成した。
この際、0.16μmのマスクパターンが0.16μmのレジストパターン線幅に転写される露光量(mJ/cm)を測定し、これを感度とした。
(解像度)
また、0.16μmのマスクパターンが0.16μmのレジストパターン線幅に転写される露光量を最適露光量とし、該露光量で露光し、現像処理して形成されるレジストパターンの最小寸法(μm)を解像度とした。
(ディフェクト量)
最適露光量で露光し、現像処理して形成されるレジストパターンについて、KLAテンコール社製、表面欠陥観察装置KLA2132(商品名)を用いて現像欠陥数を測定し、ディフェクト量とした。
(焦点深度余裕)
0.16μmのライン・アンド・スペースパターンを用い、焦点深度を−1.0μmから+1.0μmまで0.1μm刻みで変更し、各焦点深度にて最適露光量で露光し、現像処理して形成されるレジストパターンについて、日本電子社製、JSM−6340F型電界放射形走査型電子顕微鏡(商品名)を用いてそれぞれ観察した。
レジストパターン線幅が0.144μm(−10%)から0.176μm(+10%)になる焦点深度の範囲(μm)を焦点深度余裕とした。
(ドライエッチング耐性)
厚さ0.3μmのレジスト膜が形成されたシリコンウエハーを、昭和真空社製、SPE−220T型ドライエッチング装置(商品名)にてドライエッチング処理した。処理条件は、ガス種およびガス流量をCF/O=95sccm/5.0sccm、処理室内圧力を15Pa、プラズマ電力を400Wとし、処理時間を2分間とした。ドライエッチング処理前後のレジスト膜の厚さは、大日本スクリーン製造社製、ラムダエースVM−8000J型光干渉式膜厚測定装置(商品名)を用いて測定した。測定方法は、ウエハー中央および中央から上下左右に各25mm移動した点の合計5点の厚さを測定し、平均値をレジスト膜の厚さとした。
ドライエッチング耐性は、ドライエッチング処理前のレジスト膜の厚さ(T)、ドライエッチング処理後のレジスト膜の厚さ(t)、および基準となるクレゾールノボラック樹脂のドライエッチング処理前の厚さ(T)、ドライエッチング処理後の厚さ(t)から、下記式で求められる値(ER)とした。
ER=(T−t)/(T−t
〔実施例1〕
滴下装置、窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、室温にて乳酸エチル74.3部を入れた後、ボールフィルターを用いて乳酸エチル内に窒素を30分間吹き込んだ。その後、フラスコを湯浴に入れ、窒素雰囲気下でフラスコ内を攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。
下記式(51)で表されるα−メタクリロイルオキシ−γ−ブチロラクトン(以下、「GBLMA」と記す。)30.6部、
下記式(52)で表される2−メタクリロイルオキシ−2−メチルアダマンタン(以下、「MAdMA」と記す。)39.3部、
下記式(53)で表される2−メタクリロイルオキシメチル−6−(エチルシクロペンチルオキシカルボニルメチル)ナフタレン(以下、「ECPNMA」と記す。)19.2部、
乳酸エチル133.7部およびDAIB2.94部を混合して単量体溶液を調製した。滴下装置から、該単量体溶液を一定速度で4時間かけてフラスコ内に滴下した。その後、80℃の温度を3時間保持した。
Figure 0005006055
得られた反応溶液を約10倍量のメタノール中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物(レジスト用重合体A−1)の沈殿を得た。沈殿を濾別し、再度、前記反応溶液に対して約10倍量のメタノールへ投入し、撹拌しながら沈殿の洗浄を行った。そして、洗浄後の沈殿を濾別し、減圧下60℃で約40時間乾燥した。得られたレジスト用重合体A−1およびレジスト組成物を評価した。結果を表1に示した。
〔実施例2〕
滴下装置、窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、室温にて乳酸エチル83.8部を入れた後、ボールフィルターを用いて乳酸エチル内に窒素を30分間吹き込んだ。その後、フラスコを湯浴に入れ、窒素雰囲気下でフラスコ内を攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。
下記式(54)で表される8−または9−アクリロイルオキシ−4−オキサトリシクロ[5.2.1.02,6]デカン−3−オン(以下、「OTDA」と記す。)31.1部、
下記式(55)で表される2−アダマンチルオキシメチルメタクリレート(以下、「AdOMMA」と記す。)45.0部、
下記式(56)で表される1−メタクリロイルオキシ−3−ヒドロキシアダマンタン(以下、「HAdMA」と記す。)12.3部、
下記式(57)で表される2−メタクリロイルオキシメチル−6−(2−アダマンチルオキシカルボニルメチル)ナフタレン(以下、「AdONMA」と記す。)12.3部、
乳酸エチル150.9部およびDAIB8.92部を混合して単量体溶液を調製した。滴下装置から、該単量体溶液を一定速度で4時間かけてフラスコ内に滴下した。その後、80℃の温度を3時間保持した。
Figure 0005006055
得られた反応溶液を約10倍量のメタノールおよび水の混合溶媒(メタノール/水=85/15容量比)中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物(レジスト用重合体A−2)の沈殿を得た。沈殿を濾別し、再度、前記反応溶液に対して約10倍量のメタノールおよび水の混合溶媒(メタノール/水=95/5容量比)へ投入し、撹拌しながら沈殿の洗浄を行った。そして、洗浄後の沈殿を濾別し、減圧下60℃で約40時間乾燥した。得られたレジスト用重合体A−2およびレジスト組成物を評価した。結果を表1に示した。
〔実施例3〕
滴下装置、窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、室温にて乳酸エチル73.2部を入れた後、ボールフィルターを用いて乳酸エチル内に窒素を30分間吹き込んだ。その後、フラスコを湯浴に入れ、窒素雰囲気下でフラスコ内を攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。
下記式(58)で表されるエチルシクロペンチルメタクリレート(以下、「ECPMA」と記す。)19.7部、
下記式(59)で表される2−および3−シアノ−5−ノルボルニルメタクリレート(以下、「CNNMA」と記す。)12.3部、
下記式(60)で表される2−メタクリロイルオキシメチル−6−(エチルノルボルニルオキシカルボニルメチル)ナフタレン(以下、「ENBNMA」と記す。)15.8部、
下記式(61)で表される2−メタクリロイルオキシメチル−6−ヒドロキシナフタレン(以下、「HNMMA」と記す。)7.4部、
GBLMA27.2部、乳酸エチル112.5部およびDAIB1.38部を混合して単量体溶液を調製した。滴下装置から、該単量体溶液を一定速度で4時間かけてフラスコ内に滴下した。その後、80℃の温度を3時間保持した。
Figure 0005006055
得られた反応溶液を約10倍量のメタノール中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物(レジスト用重合体A−3)の沈殿を得た。沈殿を濾別し、再度、前記反応溶液に対して約10倍量のメタノールへ投入し、撹拌しながら沈殿の洗浄を行った。そして、洗浄後の沈殿を濾別し、減圧下60℃で約40時間乾燥した。得られたレジスト用重合体A−3およびレジスト組成物を評価した。結果を表1に示した。
比較
滴下装置、窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、室温にて乳酸エチル72.4部を入れた後、ボールフィルターを用いて乳酸エチル内に窒素を30分間吹き込んだ。その後、フラスコを湯浴に入れ、窒素雰囲気下でフラスコ内を攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。
下記式(62)で表される1−メタクリロイルオキシメチル−5−(エチルシクロヘキシルオキシカルボニルメチル)ナフタレン(以下、「15EHNMA」と記す。)10.7部、
GBLMA26.5部、MAdMA40.3部、HAdMA9.4部、乳酸エチル130.3部およびDAIB3.86部を混合して単量体溶液を調製した。滴下装置から、該単量体溶液を一定速度で4時間かけてフラスコ内に滴下した。その後、80℃の温度を3時間保持した。
Figure 0005006055
得られた反応溶液を約10倍量のメタノール中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物(レジスト用重合体A−4)の沈殿を得た。沈殿を濾別し、再度、前記反応溶液に対して約10倍量のメタノールへ投入し、撹拌しながら沈殿の洗浄を行った。そして、洗浄後の沈殿を濾別し、減圧下60℃で約40時間乾燥した。得られたレジスト用重合体A−4およびレジスト組成物を評価した。結果を表1に示した。
〔比較例1〕
滴下装置、窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、室温にて乳酸エチル69.6部を入れた後、ボールフィルターを用いて乳酸エチル内に窒素を30分間吹き込んだ。その後、フラスコを湯浴に入れ、窒素雰囲気下でフラスコ内を攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。
GBLMA27.2部、MAdMA42.1部、HAdMA14.2部、乳酸エチル125.2部およびDAIB2.76部を混合して単量体溶液を調製した。滴下装置から、該単量体溶液を一定速度で4時間かけてフラスコ内に滴下した。その後、80℃の温度を3時間保持した。
得られた反応溶液を約10倍量のメタノールおよび水の混合溶媒(メタノール/水=80/20容量比)中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物(レジスト用重合体B−1)の沈殿を得た。沈殿を濾別し、再度、前記反応溶液に対して約10倍量のメタノールおよび水の混合溶媒(メタノール/水=90/10容量比)へ投入し、撹拌しながら沈殿の洗浄を行った。そして、洗浄後の沈殿を濾別し、減圧下60℃で約40時間乾燥した。得られたレジスト用重合体B−1およびレジスト組成物を評価した。結果を表1に示した。
〔比較例2〕
滴下装置、窒素導入口、攪拌機、コンデンサー、および温度計を備えたフラスコに、室温にて乳酸エチル69.5部を入れた後、ボールフィルターを用いて乳酸エチル内に窒素を30分間吹き込んだ。その後、フラスコを湯浴に入れ、窒素雰囲気下でフラスコ内を攪拌しながら湯浴の温度を80℃に上げた。
下記式(63)で表される2−ビニル−6−ヒドロキシナフタレン(以下、「HVN」と記す。)6.8部、
GBLMA27.2部、MAdMA37.4部、HAdMA9.4部、乳酸エチル125.0部およびDAIB2.76部を混合して単量体溶液を調製した。滴下装置から、該単量体溶液を一定速度で4時間かけてフラスコ内に滴下した。その後、80℃の温度を3時間保持した。
Figure 0005006055
得られた反応溶液を約10倍量のメタノール中に攪拌しながら滴下し、白色の析出物(レジスト用重合体B−2)の沈殿を得た。沈殿を濾別し、再度、前記反応溶液に対して約10倍量のメタノールへ投入し、撹拌しながら沈殿の洗浄を行った。そして、洗浄後の沈殿を濾別し、減圧下60℃で約40時間乾燥した。得られたレジスト用重合体B−2およびレジスト組成物を評価した。結果を表1に示した。
Figure 0005006055
本発明のレジスト用重合体(実施例1〜)は、構成単位(A1)を有さず、構成単位(A2)を有する比較例2のレジスト用重合体と比較して、露光波長における光線透過率に優れていた。
さらに、本発明のレジスト用重合体を用いたレジスト組成物(実施例1〜)は、構成単位(A1)および構成単位(A2)のいずれも有しない比較例1のレジスト用重合体を用いたレジスト組成物と比較して、十分な解像度を備えており、焦点深度余裕が広く、ディフェクトも少なく、ドライエッチング耐性にも優れていた。
また、本発明のレジスト用重合体を用いたレジスト組成物(実施例1〜)は、構成単位(A1)を有さず、構成単位(A2)を有する比較例2のレジスト用重合体を用いたレジスト組成物と比較して、十分な感度および解像度を備えており、焦点深度余裕が広く、ドライエッチング耐性にも優れていた。
本発明のレジスト用重合体およびレジスト組成物は、エキシマレーザーおよび電子線リソグラフィーによる微細加工に好適である。

Claims (5)

  1. 下記式(1−)で表される構成単位(A1と、酸脱離性基を有する構成単位(C)(ただし、前記構成単位(A11)およびラクトン骨格を有する構成単位(B)を除く。)とを有するレジスト用重合体を含む、レジスト組成物
    Figure 0005006055
    式(1−)中、
    10は、水素原子またはメチル基を表し、
    Gは、単結合、−C(=O)−O−、−O−、または−O−C(=O)−を表し、
    ’は、単結合、またはヘテロ原子を有していてもよい炭素数1〜20の2価の炭化水素基を表し
    g3は、0または1を表し、
    Yは、−C(R121)(R122)(R123)、または−C(R131)(R132)−O−R133を表し、
    121、R122、R123は、(i)それぞれ炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体または炭素数1〜4のアルキル基を表し、R121、R122、R123のうち少なくとも1つは、該脂環式炭化水素基もしくはその誘導体である、または(ii)R121、R122、R123のうちいずれか2つが互いに結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を形成し、R121、R122、R123のうち残りの1つが炭素数1〜4のアルキル基または炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体であり、
    131、R132、R133は、(i)R133が炭素数4〜20の1価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体または炭素数1〜4のアルキル基を表し、R131、R132が、それぞれ水素原子または炭素数1〜4のアルキル基を表す、または(ii)R131またはR132と、R133との2つが互いに結合して、それぞれが結合している炭素原子とともに、炭素数4〜20の2価の脂環式炭化水素基もしくはその誘導体を形成し、R131、R132のうち残りの1つが水素原子を表す。
  2. 前記レジスト用重合体が、ラクトン骨格を有する構成単位(B)(ただし、前記構成単位(A11)を除く。)をさらに有する、請求項1に記載のレジスト組成物。
  3. 前記レジスト用重合体が、親水性基を有する構成単位(D)(ただし、前記構成単位(A11)、ラクトン骨格を有する構成単位(B)および前記構成単位(C)を除く。)をさらに有する、請求項1または2に記載のレジスト組成物。
  4. 前記構成単位(A11)の割合が、レジスト用重合体の構成単位(100モル%)中、2モル%以上20モル%以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載のレジスト組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれか一項に記載のレジスト組成物を被加工基板上に塗布し、レジスト膜を形成する工程と、
    該レジスト膜に250nm以下の波長の光を照射して潜像を形成する工程と、
    潜像が形成されたレジスト膜を現像液で現像処理する工程と
    を有する、微細パターンが形成された基板の製造方法。
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