JP2009029777A - アリル置換ナジイミド化合物、液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 - Google Patents

アリル置換ナジイミド化合物、液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 Download PDF

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Abstract

【課題】液晶表示素子の表示品位を向上させるために液晶配向膜に要求される重要な特性である電圧保持率が低いと、フレーム期間中に液晶にかかる電圧が低下し、結果として輝度が低下して正常な諧調表示に支障をきたすことがあり、例え初期の配向状態が良くても高温加速試験後の配向状態が悪くなり、正常に表示品位を維持することが難しい場合がある。これらの問題を解決する試みとして、最近ではいくつかの方法が提案されているが、ポリアミック酸を主成分とする従来の液晶配向剤(ワニス)では、上記の問題は十分に解決されていない。本発明は電圧保持率および長期信頼性の問題が改善された液晶表示素子用の液晶配向剤を開発することを目的とする。
【解決手段】式(A)で表されるナジイミド化合物を成分とする液晶配向剤によって上記課題が達成される。Qは炭素数3以上の側鎖基を有する2価の基である。

Figure 2009029777

【選択図】なし

Description

本発明は、新規アリル置換ナジイミド化合物、およびその液晶分野における用途に関する。
液晶表示素子は、ノートパソコンやデスクトップパソコンのモニターをはじめ、ビデオカメラのビューファインダー、投写型のディスプレイ等の様々な液晶表示装置に使われており、最近ではテレビとしても用いられるようになってきた。さらに、光プリンターヘッド、光フーリエ変換素子、ライトバルブ等のオプトエレクトロニクス関連素子としても利用されている。
液晶表示素子は、通常は、1)対向配置されている一対の基板、2)前記一対の基板それぞれの対向している面の一方または両方に形成されている電極、3)前記一対の基板それぞれの対向している面に形成された液晶配向膜、および4)前記一対の基板間に形成された液晶層、を有する。
従来の液晶表示素子としてはネマチック液晶を用いた表示素子が主流であり、1)90度ツイストしたTN(Twisted Nematic)型液晶表示素子、2)通常180度以上ツイストしたSTN(Super Twisted Nematic)型液晶表示素子、3)薄膜トランジスタを使用したいわゆるTFT(Thin Film Transistor)型液晶表示素子が実用化されている。これらの液晶表示素子は、画像が適正に視認できる視野角が狭く、斜め方向から見たときに、輝度やコントラストの低下および中間調での輝度反転を生じるという欠点を有している。
近年、この視野角の問題については、1)光学補償フィルムを用いたTN−TFT型液晶表示素子、2)垂直配向と光学補償フィルムを用いたVA(Vertical Alignment)型液晶表示素子、3)垂直配向と突起構造物の技術を併用したMVA(Multi Domain Vertical Alignment)型液晶表示素子、または4)横電界方式のIPS(In-Plane Switching)型液晶表示素子、5)ECB(Electrically Controlled Birefringence)型液晶表示素子、6)光学補償ベンド(Optically Compensated BendまたはOptically self-Compensated Birefringence:OCB)型液晶表示素子等の技術により改良されており、改良された技術が実用化、または検討されている。
液晶表示素子の技術の発展は、単にこれらの駆動方式や素子構造の改良のみならず、液晶表示素子に使用される構成部材の改良によっても達成されている。液晶表示素子に使用される構成部材のなかでも、特に液晶配向膜は、液晶表示素子の表示品位に係わる重要な要素の一つであり、液晶表示素子の高品質化に伴って液晶配向膜の役割が年々重要になってきている。
液晶配向膜は、液晶配向剤より調製される。現在、主として用いられている液晶配向剤は、ポリアミック酸または可溶性のポリイミドを有機溶剤に溶解させた溶液である。このような溶液を基板に塗布した後、加熱等の手段により成膜してポリイミド系配向膜を形成する。ポリアミック酸以外の種々の液晶配向剤も検討されているが、耐熱性、耐薬品性(耐液晶性)、塗布性、液晶配向性、電気特性、光学特性、表示特性等の点から、ほとんど実用化されていない。
液晶表示素子の表示品位を向上させるために液晶配向膜に要求される重要な特性として、電圧保持率が挙げられる。電圧保持率が低いと、フレーム期間中に液晶にかかる電圧が低下し、結果として輝度が低下して正常な諧調表示に支障をきたすことがある。また、例え初期の配向状態が良くても、高温加速試験後の配向状態が悪くなり、正常に表示品位を維持することが難しい場合は問題である。
これらの問題を解決する試みとして、最近ではいくつかの方法が提案されている。
1)液晶配向膜を形成させるための、物性の異なる二以上のポリアミック酸を組み合わせて含むポリアミック酸組成物が知られている(例えば特許文献1および2参照)。
2)ポリアミック酸とポリアミドを含むポリマー成分と、溶剤とを含有するワニス組成物が知られている(例えば特許文献3参照)。
3)物性の異なる二以上のポリアミック酸およびポリアミド、ならびに溶剤を含有するワニス組成物が知られている(例えば特許文献4参照)。
4)特定の構造を有するジアミンを用いて合成されるポリアミック酸等を主成分とするポリマー混合物を含むワニス組成物が知られている(例えば特許文献5参照)。
しかしながら、これらの先行技術によって、電圧保持率および高温加速試験後の配向状態の問題は十分に解決されていない。
特開平11−193345号公報 特開平11−193347号公報 国際公開2000/61684号パンフレット 国際公開2001/00733号パンフレット 特開2002−162630号公報
上記状況を考慮して、電圧保持率および長期信頼性の問題が改善された液晶表示素子用の液晶配向剤、それを用いて形成される液晶配向膜、およびそれを具備した液晶表示素子の開発が望まれている。
本発明者らは、前記課題を解決するべく鋭意研究を行った。その結果、新規アリル置換ナジイミド化合物を含有する液晶配向剤を用いて液晶配向膜とすることにより、この配向膜を有する液晶表示素子に、良好な電圧保持率および長期信頼性を付与することができることを見出し、本発明を完成させた。
本発明のアリル置換ナジイミド化合物は次の[1]項で示される。
[1] 式(A)で表されるナジイミド化合物。

Figure 2009029777
(ここに、Qは炭素数3以上の側鎖基を有する2価の基である。)
本発明により、電圧保持率が高く、その長期信頼性の良好な、種々の駆動方式の液晶表示素子を提供することができる。
まず最初に、本発明で用いる用語について説明する。
「ナジイミド化合物」は、下記のナジイミド基を有する化合物を意味する。そして、このナジイミド基における置換基の結合位置は、1、5または7位である。

Figure 2009029777
「エポキシ化合物」はオキシラン環を少なくとも1つ有する化合物を意味する。
六角形で囲んだB、Cなどの記号はそれぞれ環B、環Cなどを意味する。
環構造の基の炭素原子の位置に結合手が固定されていない置換基または遊離基は、その環構造の基とのそれらの結合位置が任意であることを意味する。
化学式を定義する際に用いる「任意の」は、位置だけでなく個数についても任意であることを示す。更に、任意のAがB、CまたはDで置き換えられてもよいという表現は、任意のAがBで置き換えられる場合、任意のAがCで置き換えられる場合および任意のAがDで置き換えられる場合に加えて、複数のAがB〜Dの少なくとも2つで置き換えられる場合をも含むことを意味する。
式(A)で表される化合物を化合物(A)と略すことがある。この略記法は他の式で表される化合物にも適用することがある。
化学式におけるMeはメチルを、Phはフェニルを示す。
本発明は、前記の[1]項と次に示す[2]〜[35]項で構成される。
[2] Qが式(A−1)〜式(A−5)のいずれか1つで表される基である、[1]項に記載のナジイミド化合物。

Figure 2009029777
(ここに、Rは単結合、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−CHO−、−CFO−または炭素数1〜6のアルキレンであり;Rはステロイド骨格を有する基、炭素数1〜30のアルキル、フェニルまたは式(D−1)で表される基であり;このアルキルの炭素数が2〜6であるとき、その任意の−CH−は−O−、−CH=CH−またはC≡C−で置き換えられてもよく、そしてこのフェニルの任意の水素はフッ素、メチル、メトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシまたはトリフルオロメトキシで置き換えられてもよく;そして、RおよびRの炭素数の合計は3以上であり;

Figure 2009029777
ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−、炭素数1〜4のアルキレン、炭素数1〜3のオキシアルキレンまたは炭素数1〜3のアルキレンオキシであり;R16およびR17は独立してフッ素またはメチルであり;R18は水素、フッ素、塩素、シアノ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、または炭素数2〜30のアルコキシアルキルであり、そしてこれらのアルキル、アルコキシおよびアルコキシアルキルにおける任意の−CH−はジフルオロメチレンまたは式(D−2)で表される基で置き換えられてもよく;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1以上であり;m1およびm2は独立して0、1または2であり;

Figure 2009029777
ここに、R19、R20、R21およびR22は、独立して炭素数1〜10のアルキルまたはフェニルであり、そしてnは1〜30の整数である。)

Figure 2009029777
(ここに、Rは独立して水素またはメチルであり;Rは水素、炭素数1〜30のアルキル、または炭素数2〜30のアルケニルであり;そして、Rは独立して単結合、−CO−または−CH−である。)

Figure 2009029777
(ここに、Rは独立して水素またはメチルであり;Rは水素、炭素数1〜30のアルキル、または炭素数2〜30のアルケニルであり;Rは独立して単結合、−CO−または−CH−であり;そして、RおよびRは独立して水素、炭素数1〜30のアルキル、またはフェニルである。)

Figure 2009029777
(ここに、Rは水素または炭素数1〜30のアルキルであり、このアルキルの任意の−CH−は、−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく;Rは独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンであり;環Aは1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;aは0または1であり;bは0、1または2であり;そして、cは独立して0または1である。)

Figure 2009029777
(ここに、R10は炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のフッ素化アルキルであり;R11は水素、炭素数1〜30のアルキルまたは炭素数1〜30のフッ素化アルキルであり;R12は独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンであり;そして、dは独立して0または1である。)
[3] Qが式(A−1)で表される基である、[2]項に記載のナジイミド化合物。
[4] Qが式(A−1)で表される基であり、Rが単結合、−O−、−COO−、−CONH−、−CHO−またはメチレンであり;Rがステロイド骨格を有する基、炭素数1〜30のアルキル、または式(D−1−1)で表される基である、[2]項に記載のナジイミド化合物。

Figure 2009029777

Figure 2009029777
(ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり;R18は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシであり、そしてこれらのアルキルおよびアルコキシにおける1つの−CH−は式(D−2−1)で表される基で置き換えられてもよく;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1〜3である。)
[5] Qが式(A−1)で表される基であり、Rが単結合、−O−、−COO−、−CONH−、−CHO−またはメチレンであり;Rが炭素数1〜30のアルキル、または式(D−1−1)で表される基である、[2]項に記載のナジイミド化合物。

Figure 2009029777
(ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり;R18は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシであり;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;そして、e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1〜3である。)
[6] Qが次に示す基のいずれか1つである、[5]項に記載のナジイミド化合物。

Figure 2009029777
(ここに、Rは炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のアルコキシである。)
[7] 式(A−1−2−1)で表されるナジイミド化合物。

Figure 2009029777
[8] 式(A−1−5−1)で表されるナジイミド化合物。

Figure 2009029777
[9] [1]〜[8]のいずれか1項に記載のナジイミド化合物の少なくとも1つを含有する液晶配向剤。
[10] 式(A)で表されるナジイミド化合物の少なくとも1つを含有し、その他の成分として式(B)で表される化合物、ポリアミック酸もしくはこのポリアミック酸の誘導体であるポリマー、ラジカル重合性モノマー並びにエポキシ化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物および/またはポリマーを含有する液晶配向剤。

Figure 2009029777
(ここに、Qは炭素数3以上の側鎖基を有する2価の基である。)

Figure 2009029777
(ここに、Rb1およびRb2は独立して水素、炭素数1〜12のアルキル、炭素数3〜6のアルケニル、炭素数5〜8のシクロアルキル、アリールまたはベンジルであり;nは1または2であり:
nが1であるとき、Rb3は炭素数1〜12のアルキル、炭素数2〜12のアルケニル、炭素数5〜8のシクロアルキル、炭素数6〜12のアリール、ベンジル、−L−(O)−(LO)−Rb4で表される基、−(L−B−Rb5で表される基、または−B−T−Bで表される基であり;
これらの式において、Lは炭素数2〜6のアルキレンであり;qは0または1であり;Lは炭素数2〜6のアルキレンであって、rは1〜30の整数であり;Rb4は炭素数2〜6のアルキルであり;Lは炭素数1〜4のアルキレンであって、sは0または1であり;Rb5は炭素数1〜4のアルキルであり;Bは任意の水素が−OHで置き換えられてもよいフェニレンであり;Tは−CH−、−C(CH−、−CO−、−O−、−S−または−SO−であり;そしてBは任意の水素が−OHで置き換えられてもよいフェニルであり;
そして、炭素数1〜12のアルキル、炭素数2〜12のアルケニル、炭素数5〜8のシクロアルキル、炭素数6〜12のアリール、およびベンジルの任意の水素は−OHで置き換えられてもよく;
nが2であるとき、Rb3は炭素数2〜20の直鎖アルキレン、炭素数5〜8のシクロアルキレン、炭素数6〜12のアリーレン、−L−(O)−(LO)−L−で表される基、−(L−B−L−で表される基、−B−T−B−で表される基、または−B−O−B−C(CH−B−O−B−で表される基であり;
これらの式において、L、LおよびLは独立して炭素数2〜6の直鎖アルキレンであり、qは0または1であり、そしてrは1〜30の整数であり;LおよびLは独立して炭素数1〜4の直鎖アルキレンであり、sは0または1であり、Bは独立して任意の水素が−OHで置き換えられてもよいフェニレンであり;そしてTは−CH−、−C(CH−、−CO−、−O−、−S−または−SO−であり;
そして、炭素数5〜8のシクロアルキレンおよび炭素数6〜12のアリーレンの任意の水素は−OHで置き換えられてもよく、炭素数6〜12のアリーレンの任意の水素はメチルで置き換えられてもよい。)
[11] その他の成分が式(B)で表される化合物の少なくとも1つであり;そして、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物と式(B)で表される化合物の合計量に対する重量比で0.01〜0.99である、[10]項に記載の液晶配向剤。
[12] その他の成分が式(B)で表される化合物の少なくとも1つであり;式(A)におけるQが式(A−1)で表される基であり;そして、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物と式(B)で表される化合物の合計量に対する重量比で0.1〜0.99である、[10]項に記載の液晶配向剤。

Figure 2009029777
(ここに、Rは単結合、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−CHO−、−CFO−または炭素数1〜6のアルキレンであり;Rはステロイド骨格を有する基、炭素数1〜30のアルキル、フェニルまたは式(D−1)で表される基であり;このアルキルの炭素数が2〜6であるとき、その任意の−CH−は−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、そしてこのフェニルの任意の水素はフッ素、メチル、メトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシまたはトリフルオロメトキシで置き換えられてもよく;そして、RおよびRの炭素数の合計は3以上である。)

Figure 2009029777
(ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−、炭素数1〜4のアルキレン、炭素数1〜3のオキシアルキレンまたは炭素数1〜3のアルキレンオキシであり;R16およびR17は独立して水素、フッ素またはメチルであり;R18は水素、フッ素、塩素、シアノ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、または炭素数2〜30のアルコキシアルキルであり、そしてこれらのアルキル、アルコキシおよびアルコキシアルキルにおける任意の−CH−はジフルオロメチレンまたは式(D−2)で表される基で置き換えられてもよく;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1以上であり;m1およびm2は独立して0、1または2である。)

Figure 2009029777
(ここに、R19、R20、R21およびR22は、独立して炭素数1〜10のアルキルまたはフェニルであり、そしてnは1〜30の整数である。)
[13] その他の成分が式(B)で表される化合物の少なくとも1つであり、式(A)におけるQが式(A−1)で表される基であり、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物と式(B)で表される化合物の合計量に対する重量比で0.1〜0.99であって;式(A−1)において、Rが単結合、−O−、−COO−、−CONH−、−CHO−またはメチレンであり;Rがステロイド骨格を有する基、炭素数1〜30のアルキル、または式(D−1−1)で表される基である、[12]項に記載の液晶配向剤。

Figure 2009029777

Figure 2009029777
(ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり;R18は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシであり、そしてこれらのアルキルおよびアルコキシにおける1つの−CH−は式(D−2−1)で表される基で置き換えられてもよく;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;そして、e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1〜3である。)
[14] その他の成分が式(B)で表される化合物の少なくとも1つであり、式(A)におけるQが式(A−1)で表される基であり、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物と式(B)で表される化合物の合計量に対する重量比で0.1〜0.99であって;式(A−1)において、Rが単結合、−O−、−COO−、−CONH−、−CHO−またはメチレンであり;Rが炭素数1〜30のアルキル、または式(D−1−1)で表される基である、[12]項に記載の液晶配向剤。

Figure 2009029777
(ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり;R18は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシであり;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;そして、e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1〜3である。)
[15] その他の成分が式(B−1)〜式(B−3)のいずれか1つで表される化合物であり;式(A)におけるQが次に示す基のいずれか1つであり;そして、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物と式(B)で表される化合物の合計量に対する重量比で0.2〜0.99である、[10]項に記載の液晶配向剤。

Figure 2009029777
(ここに、Rは炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のアルコキシである。)

Figure 2009029777
[16] その他の成分が式(B−1)〜式(B−3)のいずれか1つで表される化合物であり;式(A)で表されるナジイミド化合物が式(A−1−2−1)または式(A−1−5−1)で表される化合物であり;そして、式(A−1−2−1)または式(A−1−5−1)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物と式(B)で表される化合物の合計量に対する重量比で0.2〜0.99である、[10]項に記載の液晶配向剤。

Figure 2009029777

Figure 2009029777
[17] その他の成分がポリアミック酸とこのポリアミック酸の誘導体とから選ばれる少なくとも1つのポリマーであり;そして、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物とこのポリマーの合計量に対する重量比で0.01〜0.99である、[10]項に記載の液晶配向剤。
[18] その他の成分がポリアミック酸とこのポリアミック酸の誘導体とから選ばれる少なくとも1つのポリマーであり;このポリアミック酸が、式(1)〜式(6)の芳香族テトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つ、または式(1)〜式(6)の芳香族テトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つと式(7)〜式(14)の芳香族以外のテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つとの混合物と、式(I)〜式(VII)のそれぞれで表される化合物の群から選ばれる少なくとも1つのジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸であり;式(A)におけるQが式(A−1)で表される基であり;そして、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物とこのポリマーの合計量に対する重量比で0.1〜0.99である、[10]項に記載の液晶配向剤。

Figure 2009029777

Figure 2009029777

Figure 2009029777
(ここに、Aは炭素数2〜12のアルキレンであり;Aは炭素数1〜12のアルキレンであり;Aは独立して単結合、−O−、−CO−、−CONH−、−NHCO−、−C(CH−、−C(CF−、−O−(CH−O−、−S−、−S−S−、−SO−、−S−(CH−S−または炭素数1〜12のアルキレンであって、mは1〜12の整数であり;シクロヘキサン環またはベンゼン環の任意の水素は、−F、−CH、−OH、−COOH、−SOH、−PO、ベンジルまたは4−ヒドロキシベンジルで置き換えられてもよい。)

Figure 2009029777
(ここに、Rは単結合、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−CHO−、−CFO−または炭素数1〜6のアルキレンであり;Rはステロイド骨格を有する基、炭素数1〜30のアルキル、フェニルまたは式(D−1)で表される基であり;このアルキルの炭素数が2〜6であるとき、その任意の−CH−は−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、そしてこのフェニルの任意の水素はフッ素、メチル、メトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシまたはトリフルオロメトキシで置き換えられてもよく;そして、RおよびRの炭素数の合計は3以上である。)

Figure 2009029777
(ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−、炭素数1〜4のアルキレン、炭素数1〜3のオキシアルキレンまたは炭素数1〜3のアルキレンオキシであり;R16およびR17は独立して水素、フッ素またはメチルであり;R18は水素、フッ素、塩素、シアノ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、または炭素数2〜30のアルコキシアルキルであり、そしてこれらのアルキル、アルコキシおよびアルコキシアルキルにおける任意の−CH−はジフルオロメチレンまたは式(D−2)で表される基で置き換えられてもよく;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1以上であり;そして、m1およびm2は独立して0、1または2である。)

Figure 2009029777
(ここに、R19、R20、R21およびR22は、独立して炭素数1〜10のアルキルまたはフェニルであり、そしてnは1〜30の整数である。)
[19] 式(A−1)において、Rが単結合、−O−、−COO−、−CONH−、−CHO−またはメチレンであり、Rがステロイド骨格を有する基、炭素数1〜30のアルキル、または式(D−1−1)で表される基である、[18]項に記載の液晶配向剤。

Figure 2009029777

Figure 2009029777
(ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり;R18は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシであり、そしてこれらのアルキルおよびアルコキシにおける1つの−CH−は式(D−2−1)で表される基で置き換えられてもよく;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;そして、e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1〜3である。)
[20] 式(A−1)において、Rが単結合、−O−、−COO−、−CONH−、−CHO−またはメチレンであり、Rが炭素数1〜30のアルキル、または式(D−1−1)で表される基である、[18]項に記載の液晶配向剤。

Figure 2009029777
(ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり;R18は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシであり;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;そして、e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1〜3である。)
[21] 式(A)におけるQが次に示す基のいずれか1つであり;そして式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物とその他の成分であるポリマーとの合計量に対する重量比で0.2〜0.99である、[18]項に記載の液晶配向剤。

Figure 2009029777
(ここに、Rは炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のアルコキシである。)
[22] 式(A)におけるQが次に示す基のいずれか1つである、[21]項に記載の液晶配向剤。

Figure 2009029777
[23] ポリアミック酸が式(1)〜式(6)のテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つとジアミンとを反応させて得られるポリマーである、[18]〜[22]のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
[24] ポリアミック酸が式(1)のテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させて得られるポリマーである、[18]〜[22]のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
[25] ポリアミック酸が式(1)〜式(6)のテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つと式(7)〜式(14)のテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つとの混合物とジアミンとを反応させて得られるポリマーである、[18]〜[22]のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
[26] ポリアミック酸が式(1)のテトラカルボン酸二無水物と式(7)〜式(14)のテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つとの混合物とジアミンとを反応させて得られるポリマーである、[18]〜[22]のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
[27] ポリアミック酸が式(1)のテトラカルボン酸二無水物と式(7)のテトラカルボン酸二無水物との混合物とジアミンとを反応させて得られるポリマーである、[18]〜[22]のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
[28] ジアミンが式(IV−1)、式(IV−2)、式(IV−15)、式(IV−16)、式(V−1)〜式(V−12)、式(V−33)および式(VII−2)の化合物の少なくとも1つである、[18]〜[27]のいずれか1項項に記載の液晶配向剤。

Figure 2009029777
[29] 式(A)で表されるナジイミド化合物の少なくとも1つ、式(B)で表される化合物の少なくとも1つ、およびポリアミック酸とこのポリアミック酸の誘導体とから選ばれる少なくとも1つのポリマーを含有する組成物であり;このポリアミック酸が、式(1)〜式(6)の芳香族テトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つ、または式(1)〜式(6)の芳香族テトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つと式(7)〜式(14)の芳香族以外のテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つとの混合物と、式(I)〜式(VII)のそれぞれで表される化合物の群から選ばれる少なくとも1つのジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸であり;そして、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物、式(B)で表される化合物およびこのポリマーの合計量に対する重量比で0.01〜0.99である、[10]項に記載の液晶配向剤。

Figure 2009029777

Figure 2009029777

Figure 2009029777
(ここに、Aは炭素数2〜12のアルキレンであり;Aは炭素数1〜12のアルキレンであり;Aは独立して単結合、−O−、−CO−、−CONH−、−NHCO−、−C(CH−、−C(CF−、−O−(CH−O−、−S−、−S−S−、−SO−、−S−(CH−S−または炭素数1〜12のアルキレンであって、mは1〜12の整数であり;シクロヘキサン環またはベンゼン環の任意の水素は、−F、−CH、−OH、−COOH、−SOH、−PO、ベンジルまたは4−ヒドロキシベンジルで置き換えられてもよい。)

Figure 2009029777
(ここに、Rは単結合、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−CHO−、−CFO−または炭素数1〜6のアルキレンであり;Rはステロイド骨格を有する基、炭素数1〜30のアルキル、フェニルまたは式(D−1)で表される基であり;このアルキルの炭素数が2〜6であるとき、その任意の−CH−は−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、そしてこのフェニルの任意の水素はフッ素、メチル、メトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシまたはトリフルオロメトキシで置き換えられてもよく;そして、RおよびRの炭素数の合計は3以上である。)

Figure 2009029777
(ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−、炭素数1〜4のアルキレン、炭素数1〜3のオキシアルキレンまたは炭素数1〜3のアルキレンオキシであり;R16およびR17は独立して水素、フッ素またはメチルであり;R18は水素、フッ素、塩素、シアノ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、または炭素数2〜30のアルコキシアルキルであり、そしてこれらのアルキル、アルコキシおよびアルコキシアルキルにおける任意の−CH−はジフルオロメチレンまたは式(D−2)で表される基で置き換えられてもよく;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1以上であり;そして、m1およびm2は独立して0、1または2である。)

Figure 2009029777
(ここに、R19、R20、R21およびR22は、独立して炭素数1〜10のアルキルまたはフェニルであり、そしてnは1〜30の整数である。)
[30] その他の成分がラジカル重合性モノマーの少なくとも1つであり;式(A)におけるQが次に示す基のいずれか1つであり;そして、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物とその他の成分であるラジカル重合性モノマーとの合計量に対する重量比で0.2〜0.99である、[10]項に記載の液晶配向剤。

Figure 2009029777
(ここに、Rは炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のアルコキシである。)
[31] 式(A)におけるQが次に示す基のいずれか1つである、[30]項に記載の液晶配向剤。

Figure 2009029777
[32] その他の成分がエポキシ化合物の少なくとも1つであり;式(A)におけるQが次に示す基のいずれか1つであり;そして、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物とその他の成分であるエポキシ化合物との合計量に対する重量比で0.2〜0.99である、[10]項に記載の液晶配向剤。

Figure 2009029777
(ここに、Rは炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のアルコキシである。)
[33] 式(A)におけるQが次に示す基のいずれか1つである、[32]項に記載の液晶配向剤。

Figure 2009029777
[34] [9]〜[33]のいずれか1項に記載の液晶配向剤を基板上に塗布し、膜の状態で焼成することによって形成される液晶配向膜。
[35] 対向配置されている一対の基板と、前記一対の基板それぞれの対向している面の一方または両方に形成されている電極と、前記一対の基板それぞれの対向している面に形成された液晶配向膜と、前記一対の基板間に形成された液晶層とを有する液晶表示素子において、前記液晶配向膜が[34]項に記載の液晶配向膜であることを特徴とする液晶表示素子。
本発明のアリル置換ナジイミド化合物は、式(A)で表される。

Figure 2009029777
(ここに、Qは炭素数3以上の側鎖基を有する2価の基である。)
即ち、本発明のアリル置換ナジイミド化合物はアリル基を有する2つのナジイミド基を炭素数3以上の側鎖基を有する2価の基で結合させた構造を有する。この側鎖基の炭素数は6以上であることが好ましい。
このような側鎖基を有する2価の基の好ましい例は、式(A−1)〜式(A−5)のそれぞれで表される基である。

Figure 2009029777

Figure 2009029777

Figure 2009029777

Figure 2009029777

Figure 2009029777
これらの基の中で、式(A−1)で表される基が最も好ましい。まず、式(A−1)について説明する。

Figure 2009029777
式(A−1)において、Rは単結合、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−CHO−、−CFO−または炭素数1〜6のアルキレンである。Rの好ましい例は、単結合、−O−、−COO−、−CONH−、−CHO−または−CH−であり、最も好ましい例は−CH−である。
式(A−1)におけるRは、ステロイド骨格を有する基、炭素数1〜30のアルキル、フェニルまたは式(D−1)で表される基であり、前記のRとRの炭素数の合計は3以上である。そして、この炭素数1〜30のアルキルにおいて、炭素数が2〜6であるとき、その任意の−CH−は−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、そしてこのフェニルの任意の水素はフッ素、メチル、メトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシまたはトリフルオロメトキシで置き換えられてもよい。

Figure 2009029777
式(D−1)において、R13、R14およびR15は独立して単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−、炭素数1〜4のアルキレン、炭素数1〜3のオキシアルキレンまたは炭素数1〜3のアルキレンオキシであり、R16およびR17は独立してフッ素またはメチルであり、R18は水素、フッ素、塩素、シアノ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、または炭素数2〜30のアルコキシアルキルであり、そしてこれらのアルキル、アルコキシおよびアルコキシアルキルにおける任意の−CH−はジフルオロメチレンまたは式(D−2)で表される基で置き換えられてもよい。環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンである。e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1以上である。そして、m1およびm2は独立して0、1または2である。

Figure 2009029777
(ここに、R19、R20、R21およびR22は、独立して炭素数1〜10のアルキルまたはフェニルであり、そしてnは1〜30の整数である。)
の好ましい例は、ステロイド骨格を有する基、炭素数1〜30のアルキル、または式(D−1−1)で表される基である。

Figure 2009029777

Figure 2009029777

式(D−1−1)において、R13、R14およびR15は独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり;R18は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシであり、そしてこれらのアルキルおよびアルコキシにおける1つの−CH−は式(D−2−1)で表される基で置き換えられてもよく;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1〜3である。
のより好ましい例は、炭素数1〜30のアルキルおよび前記の式(D−1−1)で表される基であり、この式(D−1−1)において、R13、R14およびR15は独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり;R18は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシであり;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1〜3である。
の特に好ましい例は、前記の式(D−1−1)で表される基であり、この式(D−1−1)において、R13、R14およびR15は独立して単結合または−CHCH−であり;R18は炭素数3〜30のアルキル、または炭素数3〜30のアルコキシであり;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1〜3である。
次に、Qが式(A−1)である本発明のナジイミド化合物の例を示す。

Figure 2009029777
これらの式において、R23は炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のアルコキシであり、好ましくは炭素数5〜25のアルキルまたは炭素数5〜25のアルコキシである。

Figure 2009029777
これらの式において、R24は炭素数4〜30のアルキルであり、好ましくは炭素数6〜25のアルキルである。

Figure 2009029777

Figure 2009029777

Figure 2009029777

Figure 2009029777
式(A−1−13)〜式(A−1−31)において、R25は炭素数1〜30のアルキルまたは炭素数1〜30のアルコキシであり、好ましくは炭素数3〜25のアルキルまたは炭素数3〜25のアルコキシである。化合物(A−1−1)〜化合物(A−1−35)の中では、化合物(A−1−1)〜化合物(A−1−6)が好ましく、化合物(A−1−2)および化合物(A−1−4)〜化合物(A−1−6)が特に好ましい。
次に、式(A−2)について説明する。

Figure 2009029777
式(A−2)において、Rは独立して水素またはメチルであり、メチルが好ましい。;Rは水素、炭素数1〜30のアルキル、または炭素数2〜30のアルケニルであり、炭素数3〜25のアルキルまたは炭素数3〜25のアルケニルが好ましい。;そして、Rは独立して単結合、−CO−または−CH−であり、−CO−が好ましい。ステロイド核への結合位置が任意である−O−R−は、ステロイド核の6位に結合していることが好ましい。ベンゼン環への遊離基(即ち、アリル置換ナジイミド基のN)の結合位置は、Rに対してメタ位またはパラ位であることが好ましい。
Qが式(A−2)である本発明のナジイミド化合物の好ましい例を次に示す。

Figure 2009029777
次に、式(A−3)について説明する。

Figure 2009029777
式(A−3)において、Rは独立して水素またはメチルであり、メチルが好ましい。Rは水素、炭素数1〜30のアルキル、または炭素数2〜30のアルケニルであり、炭素数3〜25のアルキルまたは炭素数3〜25のアルケニルが好ましい。;Rは独立して単結合、−CO−または−CH−であり、単結合または−CO−が好ましい。;そして、RおよびRは独立して水素、炭素数1〜30のアルキル、またはフェニルである。Rは水素またはメチルであることが好ましく、Rは水素であることが好ましい。なお、ベンゼン環への遊離基の結合位置は、Rに対してメタ位またはパラ位であることが好ましい。
Qが式(A−3)である本発明のナジイミド化合物の好ましい例を次に示す。

Figure 2009029777
次に、式(A−4)について説明する。

Figure 2009029777
式(A−4)において、Rは水素または炭素数1〜30のアルキルであり、このアルキルの任意の−CH−は、−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよい。Rは好ましくは炭素数1〜30のアルキルであり、より好ましくは炭素数6〜20のアルキルである。Rは独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンであり、cは独立して0または1である。cは1であることが好ましく、このとき2つのRは共に−O−、−CH−または−CHCH−であることが好ましい。環Aは1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり、好ましくは1,4−シクロヘキシレンである。bは0、1または2であり、好ましくは0である。そして、aは0または1である。なお、ベンゼン環への遊離基の結合位置は、Rに対して好ましくはメタ位またはパラ位であり、より好ましくはパラ位である。
Qが式(A−4)である本発明のナジイミド化合物の好ましい例を次に示す。

Figure 2009029777
これらの式におけるR26は炭素数1〜30のアルキルであり、好ましくは炭素数6〜20のアルキルである。
次に、式(A−5)について説明する。

Figure 2009029777
式(A−5)において、R10は炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のフッ素化アルキルであり、好ましくは炭素数6〜20のアルキルである。R11は水素、炭素数1〜30のアルキルまたは炭素数1〜30のフッ素化アルキルであり、好ましくは水素または炭素数1〜10のアルキルである。R12は独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンであり;そして、dは独立して0または1である。なお、ベンゼン環への遊離基の結合位置は、R12に対して好ましくはメタ位またはパラ位であり、より好ましくはパラ位である。
Qが式(A−5)である本発明のナジイミド化合物の好ましい例を次に示す。

Figure 2009029777
これらの式において、R27は炭素数6〜20のアルキルであり、R28は水素または炭素数1〜10のアルキルである。
化合物(A)は、実施例で説明するように、2つのマレイミド基を有する化合物とアリルシクロペンタジエンを反応させるか、またはジアミノ化合物とアリルビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物を反応させることによって得られる。そして、アリルビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物は、アリルシクロペンタジエンと無水マレイン酸を反応させることによって得られる。即ち、アリルシクロペンタジエンは化合物(A)を製造するために必須の中間体である。アリルクロライドとシクロペンタジエンを反応させることによって得られるこのアリルシクロペンタジエンは、単一の化合物であるよりも、アリル基の結合位置が異なる複数の化合物の混合物である可能性が強い。そして、この混合物を単一の化合物に分別することは困難である。また、この単一の化合物を用いることが本発明の目的を達成するために必須というわけでもない。即ち、本発明においては、化合物(A)が混合物であっても同じ効果が得られるので、このアリルシクロペンタジエンは混合物である可能性を残したまま用いられる。従って、化合物(A)もアリル基の結合位置が異なる化合物の混合物である可能性が強い。これが、式(A)において、アリル基の置換位置が環を構成するいずれかの炭素に固定されていない理由である。
次に、本発明の液晶配向剤について説明する。
本発明の液晶配向剤は、上記の化合物(A)を含有する組成物である。本発明の液晶配向剤の好ましい例は、化合物(A)を含有し、その他の成分即ち化合物(A)以外の成分として、式(B)で表される化合物、ポリアミック酸もしくはこのポリアミック酸の誘導体であるポリマー、ラジカル重合性モノマー並びにエポキシ化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物および/またはポリマーを含有する組成物である。化合物(A)およびその他の成分はそれぞれ単独で用いられてもよく、2つ以上が混合して用いられてもよい。これらの組成物は、上記の必須成分以外に少なくとも1つの溶剤を含有し、そして液晶配向剤に通常用いられる添加剤を含有することができる。化合物(A)を必須成分として含有する液晶配向剤は、重合触媒、他の重合性化合物、ポリマーなどを含有していなくても、加熱によって容易に架橋重合し、液晶配向膜を形成することができる。
本発明の液晶配向剤の好ましい例のうち、まずその他の成分が化合物(B)の少なくとも1つである組成物について説明する。化合物(B)は式(B)で表されるアルケニル置換ナジイミド化合物である。

Figure 2009029777
式(B)において、Rb1およびRb2は独立して水素、炭素数1〜12のアルキル、炭素数3〜6のアルケニル、炭素数5〜8のシクロアルキル、アリールまたはベンジルである。Rb1は好ましくは水素または炭素数1〜12のアルキルである。Rb2は好ましくは水素または炭素数1〜12のアルキルであり、より好ましくは水素である。そして、nは1または2である。
nが1であるとき、Rb3は炭素数1〜12のアルキル、炭素数2〜12のアルケニル、炭素数5〜8のシクロアルキル、炭素数6〜12のアリール、ベンジル、−L−(O)−(LO)−Rb4で表される基、−(L−B−Rb5で表される基、または−B−T−Bで表される基である。
これらの式において、Lは炭素数2〜6のアルキレンであり;qは0または1であり;Lは炭素数2〜6のアルキレンであって、rは1〜30の整数であり;Rb4は炭素数2〜6のアルキルであり;Lは炭素数1〜4のアルキレンであって、sは0または1であり;Rb5は炭素数1〜4のアルキルであり;Bは任意の水素が−OHで置き換えられてもよいフェニレンであり;Tは−CH−、−C(CH−、−CO−、−O−、−S−または−SO−であり;そしてBは任意の水素が−OHで置き換えられてもよいフェニルである。
そして、炭素数1〜12のアルキル、炭素数2〜12のアルケニル、炭素数5〜8のシクロアルキル、炭素数6〜12のアリール、およびベンジルの任意の水素は−OHで置き換えられてもよい。
nが2であるとき、Rb3は炭素数2〜20の直鎖アルキレン、炭素数5〜8のシクロアルキレン、炭素数6〜12のアリーレン、−L−(O)−(LO)−L−で表される基、−(L−B−L−で表される基、−B−T−B−で表される基、または−B−O−B−C(CH−B−O−B−で表される基である。
これらの式において、L、LおよびLは独立して炭素数2〜6の直鎖アルキレンであり、qは0または1であり、そしてrは1〜30の整数であり;LおよびLは独立して炭素数1〜4の直鎖アルキレンであり、sは0または1であり、Bは独立して任意の水素が−OHで置き換えられてもよいフェニレンであり;そしてTは−CH−、−C(CH−、−CO−、−O−、−S−または−SO−である。
そして、炭素数5〜8のシクロアルキレンおよび炭素数6〜12のアリーレンの任意の水素は−OHで置き換えられてもよく、炭素数6〜12のアリーレンの任意の水素はメチルで置き換えられてもよい。
即ち、化合物(B)は炭素数3以上の側鎖基を持たないアルケニル置換ナジイミド化合物である。式(B)において、nは2であることが好ましい。このときRb3は、炭素数2〜12の直鎖アルキレン、シクロへキシレン、任意の水素がメチルで置き換えられてもよいフェニレン、−B−T−B−で表される基、または−B−O−B−C(CH−B−O−B−で表される基である。そして、これらの式において、Bはフェニレンであり、Tは−CH−、−O−または−SO−である。
化合物(B)の具体例を次に示す。
N−メチル−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−メチル−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−メチル−メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−メチル−メタリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2−エチルヘキシル)−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2−エチルヘキシル)−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−アリル−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−アリル−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−アリル−メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−イソプロペニル−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−イソプロペニル−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−イソプロペニル−メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−シクロヘキシル−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−シクロヘキシル−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−シクロヘキシル−メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−フェニル−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−フェニル−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−ベンジル−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−ベンジル−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−ベンジル−メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’−ヒドロキシエチル)−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’−ヒドロキシエチル)−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’−ヒドロキシエチル)−メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’,2’−ジメチル−3’−ヒドロキシプロピル)−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’,2’−ジメチル−3’−ヒドロキシプロピル)−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’,3’−ジヒドロキシプロピル)−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’,3’−ジヒドロキシプロピル)−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(3’−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(4’−ヒドロキシ−シクロヘキシル)−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(4’−ヒドロキシフェニル)−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(4’−ヒドロキシフェニル)−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(4’−ヒドロキシフェニル)−メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(4’−ヒドロキシフェニル)−メタリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(3’−ヒドロキシフェニル)−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(3’−ヒドロキシフェニル)−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(p−ヒドロキシベンジル)−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’−(2’−ヒドロキシエトキシ)エチル)−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’−(2’−ヒドロキシエトキシ)エチル)−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’−(2’−ヒドロキシエトキシ)エチル)−メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’−(2’−ヒドロキシエトキシ)エチル)−メタリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’−(2’−(2”−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチル)−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’−(2’−(2”−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチル)−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’−(2’−(2”−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチル)−メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(4’−(4’−ヒドロキシフェニルイソプロピリデン)フェニル)−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(4’−(4’−ヒドロキシフェニルイソプロピリデン)フェニル)−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(4’−(4’−ヒドロキシフェニルイソプロピリデン)フェニル)−メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N,N’−エチレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−エチレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−エチレン−ビス(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−トリメチレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ヘキサメチレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ヘキサメチレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ドデカメチレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ドデカメチレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−シクロヘキシレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−シクロヘキシレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
1,2−ビス(3’−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)プロポキシ)エタン
1,2−ビス(3’−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)プロポキシ)エタン
1,2−ビス(3’−(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)プロポキシ)エタン
ビス(2’−(3’−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)プロポキシ)エチル)エーテル
ビス(2’−(3’−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)プロポキシ)エチル)エーテル
1,4−ビス(3’−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)プロポキシ)ブタン
1,4−ビス(3’−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)プロポキシ)ブタン
N,N’−p−フェニレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−p−フェニレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−フェニレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−フェニレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−((1−メチル)−2,4−フェニレン)−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−p−キシリレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−p−キシリレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−キシリレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−キシリレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
2,2−ビス(4’−(4’−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェノキシ)フェニル)プロパン
2,2−ビス(4’−(4’−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェノキシ)フェニル)プロパン
2,2−ビス(4’−(4’−(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェノキシ)フェニル)プロパン
ビス(4−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)メタン
ビス(4−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)メタン
ビス(4−(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)メタン
ビス(4−(メタリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)メタン
ビス(4−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)エーテル
ビス(4−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)エーテル
ビス(4−(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)エーテル
ビス(4−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)スルホン
ビス(4−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)スルホン
ビス(4−(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)スルホン
1,6−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)−3−ヒドロキシ−ヘキサン
1,12−ビス(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)−3,6−ジヒドロキシ−ドデカン
1,3−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)−5−ヒドロキシ−シクロヘキサン
1,5−ビス(3’−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)プロポキシ)−3−ヒドロキシ−ペンタン
1,4−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)−2−ヒドロキシ−ベンゼン
1,4−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)−2,5−ジヒドロキシ−ベンゼン
N,N’−p−(2−ヒドロキシ)キシリレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−p−(2−ヒドロキシ)キシリレン−ビス(アリルメチルシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−(2−ヒドロキシ)キシリレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−(2−ヒドロキシ)キシリレン−ビス(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−p−(2,3−ジヒドロキシ)キシリレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
2,2−ビス(4’−(4’−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)−2’−ヒドロキシ−フェノキシ)フェニル)プロパン
ビス(4−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)−2−ヒドロキシ−フェニル)メタン
ビス(3−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)−4−ヒドロキシ−フェニル)エーテル
ビス(3−(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)−5−ヒドロキシ−フェニル)スルホン
1,1,1−トリ(4’−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド))フェノキシメチルプロパン
N,N’,N”−トリ(エチレンメタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)イソシアヌレート
なお、本発明の液晶配向剤では、上記の化合物のオリゴマーを用いることもできる。
上記のうち、好ましい化合物(B)の例を次に示す。
N,N’−エチレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−エチレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−エチレン−ビス(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−トリメチレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ヘキサメチレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ヘキサメチレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ドデカメチレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ドデカメチレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−シクロヘキシレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−シクロヘキシレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−p−フェニレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−p−フェニレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−フェニレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−フェニレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−((1−メチル)−2,4−フェニレン)−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−p−キシリレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−p−キシリレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−キシリレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−キシリレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
2,2−ビス(4’−(4’−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェノキシ)フェニル)プロパン
2,2−ビス(4’−(4’−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェノキシ)フェニル)プロパン
2,2−ビス(4’−(4’−(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェノキシ)フェニル)プロパン
ビス(4−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)メタン
ビス(4−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)メタン
ビス(4−(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)メタン
ビス(4−(メタリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)メタン
ビス(4−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)エーテル
ビス(4−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)エーテル
ビス(4−(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)エーテル
ビス(4−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)スルホン
ビス(4−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)スルホン
ビス(4−(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)スルホン
更に好ましい化合物(B)の例を次に示す。
N,N’−エチレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−エチレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−エチレン−ビス(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−トリメチレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ヘキサメチレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ヘキサメチレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ドデカメチレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ドデカメチレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−シクロヘキシレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−シクロヘキシレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−p−フェニレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−p−フェニレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−フェニレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−フェニレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−((1−メチル)−2,4−フェニレン)−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−p−キシリレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−p−キシリレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−キシリレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−キシリレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
2,2−ビス(4’−(4’−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェノキシ)フェニル)プロパン
2,2−ビス(4’−(4’−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェノキシ)フェニル)プロパン
2,2−ビス(4’−(4’−(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェノキシ)フェニル)プロパン
ビス(4−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)メタン
ビス(4−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)メタン
ビス(4−(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)メタン
ビス(4−(メタリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)メタン
その他の成分が化合物(B)である液晶配向剤における化合物(A)の割合は、化合物(A)と化合物(B)の合計量に対する重量比で0.01〜0.99である。この重量比は好ましくは0.1〜0.99であり、より好ましくは0.2〜0.99であり、さらに好ましくは0.5〜0.99である。化合物(A)の割合をこのような範囲内とすることにより、電圧保持率、液晶配向性、および表示品位との間のバランスが維持された液晶配向剤とすることができる。なお、上記の[11]〜[16]項は、このような化合物(A)の好ましい割合と化合物(A)および化合物(B)それぞれの定義の好ましい範囲との組み合わせの例である。
次に、その他の成分がポリアミック酸およびこのポリアミック酸の誘導体から選ばれる少なくとも1つのポリマーである組成物について説明する。
ポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させることによって得られるポリマーである。ポリアミック酸の誘導体の好ましい例は、ポリイミド、部分イミド化ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル、ポリアミック酸−ポリアミド共重合体、およびポリアミドイミドである。ポリイミドはポリアミック酸を完全に脱水閉環して得られるポリマーであり、部分イミド化ポリアミック酸は脱水閉環を部分的にとどめることによって得られる。ポリアミック酸エステルはポリアミック酸のカルボキシル基をアルコールでエステル化した誘導体である。ポリアミック酸−ポリアミド共重合体はテトラカルボン酸二無水物の一部をジカルボン酸またはジカルボン酸の誘導体(ジハライドや無水物)に置き換えることによって得られるポリマーであり、ポリアミドイミドはこのポリアミック酸−ポリアミド共重合体を部分的または完全に脱水閉環して得られる。なお、このポリアミック酸−ポリアミド共重合体は、実際にはポリアミック酸−ポリアミド共重合体とポリアミック酸および/またはポリアミドとの混合物である可能性があるが、本発明では、このような可能性を前提に、ポリアミック酸−ポリアミド共重合体と称する。ポリアミドイミドについても同様である。
テトラカルボン酸二無水物の好ましい例を次に示す。

Figure 2009029777
これらのテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つを用いることが好ましい。これらの化合物のうち、式(1)〜式(6)の芳香族系テトラカルボン酸二無水物がより好ましく、式(1)の化合物が最も好ましい。なお、本発明では、得られるポリアミック酸の分子量制御を終端反応によって容易にするため、テトラカルボン酸二無水物の一部をジカルボン酸無水物に置き換えてもよい。このとき、ジカルボン酸無水物の割合は、本発明の効果を損なわない範囲にすることが好ましく、目安としてテトラカルボン酸二無水物に対するカルボン酸当量比で0.1以下にすることが好ましい。
本発明では、前記の芳香族系テトラカルボン酸二無水物と、芳香族以外のテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つとを組み合わせて用いることができる。芳香族以外のテトラカルボン酸二無水物の好ましい例は、前記の化合物(7)〜化合物(14)であり、最も好ましい例は化合物(7)である。
本発明で用いるジアミンの好ましい例は、式(I)〜式(VII)のそれぞれで表されるジアミンである。

Figure 2009029777
これらの式において、Aは炭素数2〜12のアルキレンである。Aは炭素数1〜12のアルキレンである。Aは独立して単結合、−O−、−CO−、−CONH−、−NHCO−、−C(CH−、−C(CF−、−O−(CH−O−、−S−、−S−S−、−SO−、−S−(CH−S−または炭素数1〜12のアルキレンであって、mは1〜12の整数である。そして、シクロヘキサン環またはベンゼン環の任意の水素は、−F、−CH、−OH、−COOH、−SOH、−PO、ベンジルまたは4−ヒドロキシベンジルで置き換えられてもよい。
式(I)で表されるジアミンの好ましい例は、化合物(I−1)〜化合物(I−4)である。

Figure 2009029777
式(II)で表されるジアミンの好ましい例は、化合物(II−1)および化合物(II−2)である。

Figure 2009029777
式(III)で表されるジアミンの好ましい例は、化合物(III−1)〜化合物(III−3)である。

Figure 2009029777
式(IV)で表されるジアミンの好ましい例は、化合物(IV−1)〜化合物(IV−16)である。

Figure 2009029777
式(V)で表されるジアミンの好ましい例は、化合物(V−1)〜化合物(V−34)である。

Figure 2009029777

Figure 2009029777
式(VI)で表されるジアミンの好ましい例は、化合物(VI−1)〜化合物(VI−6)である。

Figure 2009029777
式(VII)で表されるジアミンの好ましい例は、化合物(VII−1)〜化合物(VII−16)である。

Figure 2009029777
これらのうち、化合物(IV−1)〜化合物(IV−5)、化合物(IV−15)、化合物(IV−16)、化合物(V−1)〜化合物(V−12)、化合物(V−26)、化合物(V−27)、化合物(V−31)、化合物(V−33)、化合物(VI−1)、化合物(VI−2)、化合物(VI−6)、および化合物(VII−1)〜化合物(VII−5)がより好ましく、化合物(IV−1)、化合物(IV−2)、化合物(IV−15)、化合物(IV−16)、化合物(V−1)〜化合物(V−12)、化合物(V−33)および化合物(VII−2)がさらに好ましい。
本発明では、上記の化合物(1)〜化合物(VII)の群から選ばれる少なくとも1つのジアミンを単独で用いてもよいし、2つ以上のジアミンを組み合わせて用いてもよい。化合物(1)〜化合物(VII)の群から選ばれる少なくとも1つのジアミンを化合物(1)〜化合物(VII)以外のジアミンと組み合わせて用いてもよい。以下の説明では、化合物(1)〜化合物(VII)以外のジアミンを他のジアミンと称する。
他のジアミンは本発明の目的が達成されさえすれば他に制限なく選ぶことができるが、例としてナフタレン構造を有するナフタレン系ジアミン、フルオレン構造を有するフルオレン系ジアミン、式(VIII)で表されるシロキサン系ジアミン、および式(1’)〜式(8’)で表されるジアミンを挙げることができる。

Figure 2009029777
式(VIII)において、R33およびR34は独立して炭素数1〜3のアルキルまたはフェニルを表し、Aは独立して炭素数1〜6のアルキレン、フェニレンまたはアルキル置換のフェニレンであり、そしてmは1〜10の整数である。

Figure 2009029777
ここに、R35およびR36は独立して炭素数3〜30のアルキルである。
本発明では他のジアミンのみを用いてもよい。しかしながら、用いるジアミン中の化合物(1)〜化合物(VII)の割合を5〜100モル%とすることが好ましい。そして、化合物(1)〜化合物(VII)のみを用いることが最も好ましい。
なお、ジアミンの一部はモノアミンに置き換えられてもよい。ジアミンの一部をモノアミンに置き換えることにより、重合反応の進行を抑えることができるので、モノアミンの使用量を調整することによって、得られるポリマー(ポリアミック酸)の分子量を容易に制御することができる。ジアミンに対するモノアミンの比率は、本発明の効果を損なわない範囲にすればよいが、目安として全アミン量の10モル%以下にすることが好ましい。
本発明におけるポリアミック酸およびその誘導体は、任意の重量平均分子量を有することができる。この重量平均分子量は特に限定されないが、液晶配向剤の成分として用いられる場合は5×10以上であることが好ましく、1×10以上であることがより好ましい。5×10以上の重量平均分子量を有するポリアミック酸およびその誘導体は、液晶配向膜を焼成するステップにおいて蒸発することがなく、液晶配向剤の成分として好ましい物性を有する。
ポリアミック酸およびその誘導体の重量平均分子量はゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)法により測定される。例えば、得られたポリアミック酸またはその誘導体の溶液をジメチルホルムアミド(DMF)でポリアミック酸濃度が約1重量%になるように希釈し、クロマトパックC−R7A(島津製作所製)を用いて、DMFを展開溶剤としてゲル浸透クロマトグラフ分析(GPC)法により測定し、ポリスチレン換算することにより求められる。さらに、ポリアミック酸やポリアクリル酸等のGPC測定を精度良く行うために、リン酸、塩酸、硝酸、硫酸等の無機酸やリチウムブロミド、リチウムクロリド等の無機塩をDMF溶剤に溶解させた展開溶剤を調製することがある。
本発明におけるポリアミック酸およびその誘導体は、公知の方法を用いて製造することができる。例えば、原料投入口、窒素導入口、温度計、攪拌機およびコンデンサーを備えた反応容器に、化合物(I)〜化合物(VII)の少なくとも1つと、場合によって他のジアミンから選ばれる少なくとも1つのジアミン、さらに必要に応じてモノアミンの所望量を仕込む。
次に、溶剤(例えば、アミド系極性溶剤であるN−メチル−2−ピロリドンやジメチルホルムアミドなど)および前記のテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つ、さらに必要に応じてカルボン酸無水物を投入する。このときテトラカルボン酸二無水物の総仕込み量は、ジアミンの総モル数とほぼ等モル(モル比0.9〜1.1程度)とすることが好ましい。
攪拌下に温度0〜70℃で1〜48時間反応させることによりポリアミック酸の溶液を得ることができる。また、加熱して反応温度を上げる(例えば、50〜80℃)ことにより、分子量の小さいポリアミック酸を得ることもできる。
本発明におけるポリアミック酸は、多量の貧溶剤で沈殿させ、固形分と溶剤とを濾過等により完全に分離し、IR、NMRで分析することにより同定される。さらには、KOHやNaOH等の強アルカリの水溶液で固形のポリアミック酸を分解後、有機溶剤で抽出し、GC、HPLCもしくはGC−MSで分析することにより、使用されているモノマーを同定することができる。
得られたポリアミック酸の溶液は、所望の粘度に調整するために溶剤で希釈して使用することができる。
本発明におけるポリアミック酸をポリアミック酸誘導体である可溶性ポリイミドとする場合には、ポリアミック酸溶液を、脱水剤である無水酢酸、無水プロピオン酸、無水トリフルオロ酢酸等の酸無水物、および脱水閉環触媒であるトリエチルアミン、ピリジン、コリジン等の三級アミンとともに、温度20〜150℃でイミド化反応させて得ることができる。
可溶性ポリイミドは、ポリアミック酸溶液から多量の貧溶剤(メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶剤やグリコール系溶剤)を用いてポリアミック酸を析出させ、析出させたポリアミック酸を、トルエン、キシレン等の溶剤中で、前記と同様の脱水剤および脱水閉環触媒とともに、温度20〜150℃でイミド化反応させて得ることもできる。
前記イミド化反応において、脱水剤と脱水閉環触媒の割合は0.1〜10(モル比)であることが好ましい。両者の合計使用量は、使用するテトラカルボン酸二無水物に含まれる酸二無水物のトータルのモル量に対して1.5〜10倍モルであることが好ましい。この化学的イミド化の脱水剤、触媒量、反応温度および反応時間を調整することによって、イミド化の程度を制御し、部分ポリイミドを得ることができる。
得られたポリイミドは、溶剤と分離して、後述する溶剤にオキサジン構造を有する化合物と共に再溶解させて液晶配向剤として使用することもできるし、または溶剤と分離することなくオキサジン構造を有する化合物を添加して液晶配向剤として使用することもできる。
その他の成分がポリアミック酸とこのポリアミック酸の誘導体とから選ばれる少なくとも1つのポリマーである液晶配向剤において、化合物(A)の割合は、化合物(A)とこのポリマーの合計量に対する重量比で0.01〜0.99である。この重量比は好ましくは0.1〜0.99であり、より好ましくは0.2〜0.99であり、さらに好ましくは0.5〜0.99である。化合物(A)の割合をこのような範囲内とすることにより、電圧保持率、液晶配向性、および表示品位との間のバランスが維持された液晶配向剤とすることができる。なお、上記の[17]〜[29]項は、このような化合物(A)の好ましい割合と、化合物(A)およびポリアミック酸とこのポリアミック酸の誘導体とから選ばれるポリマーのそれぞれの定義の好ましい範囲との組み合わせの例である。
本発明の液晶配向剤の好ましい例には、前記のように化合物(A)と化合物(B)とポリアミック酸およびこのポリアミック酸の誘導体から選ばれるポリマーとを必須成分として含有する組成物が含まれる。これらの成分の定義範囲およびその好ましい範囲は前記の通りであり、この液晶配向剤における化合物(A)の好ましい割合も既に説明した他の液晶配向剤における場合と同様である。
次に、その他の成分がラジカル重合性モノマーの少なくとも1つである液晶配向剤について説明する。好ましいラジカル重合性モノマーの例はアクリル酸エステルおよびメタクリル酸エステルである。アクリル酸エステルの具体例として、アクリル酸シクロヘキシル、アクリル酸2−メチルシクロヘキシル、アクリル酸ジシクロペンタニル、アクリル酸ジシクロペンタニルオキシエチル、アクリル酸イソボロニル、アクリル酸フェニル、およびアクリル酸ベンジルを挙げることができる。メタクリル酸エステルの具体例として、メタクリル酸シクロヘキシル、メタクリル酸2−メチルシクロヘキシル、メタクリル酸ジシクロペンタニル、メタクリル酸ジシクロペンタニルオキシエチル、メタクリル酸イソボロニル、メタクリル酸フェニル、メタクリル酸ベンジル、メタクリル酸2−ヒドロキシエチル、およびメタクリル酸2−ヒドロキシプロピルを挙げることができる。
2官能アクリル酸エステル・2官能メタクリル酸エステルの具体例として、エチレンビスアクリレート、東亜合成化学工業(株)製のアロニックスM−210、アロニックスM−240およびアロニックスM−6200、日本化薬(株)製のKAYARAD HDDA、KAYARAD HX−220、KAYARAD R−604、KAYARAD R−684、大阪有機化学工業(株)製のV260、V312およびV335HP、並びに共栄社油脂化学工業(株)製のライトアクリレートBA−4EA、ライトアクリレートBP−4PAおよびライトアクリレートBP−2PAを挙げることができる。
3官能以上の多官能アクリル酸エステルおよび3官能以上の多官能メタクリル酸エステルの具体例として、4,4’―メチレンビス(N,N―ジヒドロキシエチレンアクリレートアニリン)、東亜合成化学工業(株)製のアロニックスM−400、アロニックスM−405、アロニックスM−450、アロニックスM−7100、アロニックスM−8030およびアロニックスM−8060、日本化薬(株)製のKAYARAD TMPTA、KAYARAD DPCA−20、KAYARAD DPCA−30、
KAYARAD DPCA−60、同KAYARAD DPCA−120、並びに大阪有機化学工業(株)製のVGPTを挙げることができる。
アクリル酸アミド誘導体およびメタクリル酸アミド誘導体の具体例として、N−イソプロピルアクリルアミド、N−イソプロピルメタクリルアミド、N−n−プロピルアクリルアミド、N−n−プロピルメタクリルアミド、N−シクロプロピルアクリルアミド、N−シクロプロピルメタクリルアミド、N−エトキシエチルアクリルアミド、N−エトキシエチルメタクリルアミド、N−テトラヒドロフルフリルアクリルアミド、N−テトラヒドロフルフリルメタクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N−エチル−N−メチルアクリルアミド、N,N−ジエチルアクリルアミド、N−メチル−N−n−プロピルアクリルアミド、N−メチル−N−イソプロピルアクリルアミド、N−アクリロイルピペリディン、N−アクリロイルピロリディン、N,N’−メチレンビスアクリルアミド、N,N’−エチレンビスアクリルアミド、N,N’−ジヒドロキシエチレンビスアクリルアミド、N−(4−ヒドロキシフェニル)メタクリルアミド、N−フェニルメタクリルアミド、N−ブチルメタクリルアミド、N−(iso−ブトキシメチル)メタクリルアミド、N−[2−(N,N−ジメチルアミノ)エチル]メタクリルアミド、N,N−ジメチルメタクリルアミド、N−[3−(ジメチルアミノ)プロピル]メタクリルアミド、N−(メトキシメチル)メタクリルアミド、N−(ヒドロキシメチル)―2−メタクリルアミド、N−ベンジル−2−メタクリルアミド、N,N’−メチレンビスメタクリルアミドがあげられる。さらに好ましくは、N,N′‐メチレンビスアクリルアミド、N,N′‐ジヒドロキシエチレン‐ビスアクリルアミド、エチレンビスアクリレート、および4,4’―メチレンビス(N,N―ジヒドロキシエチレンアクリレートアニリン)を挙げることができる。
その他の成分がラジカル重合性モノマーである液晶配向剤において、化合物(A)の割合は、化合物(A)とこのモノマーの合計量に対する重量比で0.01〜0.99である。この重量比は好ましくは0.1〜0.99であり、より好ましくは0.2〜0.99であり、さらに好ましくは0.5〜0.99である。上記の[30]項および[31]項は、このような化合物(A)の好ましい割合と、化合物(A)の定義の好ましい範囲との組み合わせの例である。
次に、その他の成分がエポキシ化合物の少なくとも1つである液晶配向剤について説明する。このエポキシ化合物は、分子内に少なくとも1つのオキシラン環を有する化合物である。分子内にオキシラン環を1つ有する化合物の例として、フェニルグリシジルエーテル、ブチルグリシジルエーテル、3,3,3−トリフルオロメチルプロピレンオキシド、スチレンオキシド、ヘキサフルオロプロピレンオキシド、シクロヘキセンオキシド、N−グリシジルフタルイミド、(ノナフルオロ−N−ブチル)エポキシド、パーフルオロエチルグリシジルエーテル、エピクロロヒドリン、エピブロモヒドリン、N,N−ジグリシジルアニリン、および3−[2−(パーフルオロヘキシル)エトキシ]−1,2−エポキシプロパンが挙げられる。
分子内にオキシラン環を2つ有する化合物の例として、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート、および3−(N,N−ジグリシジル)アミノプロピルトリメトキシシランが挙げられる。
分子内にオキシラン環を3つ有する化合物の例として、2−[4−(2,3−エポキシプロポキシ)フェニル]−2−[4−[1,1−ビス[4−([2,3−エポキシプロポキシ]フェニル)]エチル]フェニル]プロパン(商品名「テクモアVG3101L」、(三井化学)社製)が挙げられる。
分子内にオキシラン環を4つ有する化合物の例として、1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N’,N’−テトラグリシジル−4,4’−ジアミノジフェニルメタン、および3−(N−アリル−N−グリシジル)アミノプロピルトリメトキシシランが挙げられる。
上記の他、オキシラン環を有するモノマーを重合することによってられるオリゴマーやポリマーもエポキシ化合物の例として挙げることができる。オキシラン環を有するモノマーの例は、グリシジル(メタ)アクリレート、3,4−エポキシシクロヘキシル(メタ)アクリレート、およびメチルグリシジル(メタ)アクリレートである。このオキシラン環を有するオリゴマーやポリマーは、オキシラン環を有するモノマーを単独で重合させるか、オキシラン環を有するモノマーの2つ以上を共重合させるか、またはオキシラン環を有するモノマーの少なくとも1つとオキシラン環を持たない他のモノマーの少なくとも1つを共重合させることによって得られる。
オキシラン環を有するモノマーと共重合させる他のモノマーの例は、(メタ)アクリル酸、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、t−ブチル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、スチレン、メチルスチレン、クロルメチルスチレン、(3−エチル−3−オキセタニル)メチル(メタ)アクリレート、N−シクロヘキシルマレイミドおよびN−フェニルマレイミドである。
その他の成分がエポキシ化合物の少なくとも1つである液晶配向剤において、化合物(A)の割合は、化合物(A)とこのモノマーの合計量に対する重量比で0.01〜0.99である。この重量比は好ましくは0.1〜0.99であり、より好ましくは0.2〜0.99であり、さらに好ましくは0.5〜0.99である。上記の[32]項および[33]項は、このような化合物(A)の好ましい割合と、化合物(A)の定義の好ましい範囲との組み合わせの例である。
次に、溶剤や他の添加剤について説明する。本発明に用いられる溶剤には、化合物(A)、化合物(B)、ポリアミック酸、可溶性ポリイミド、ポリアミドイミド等の製造工程やこれらの用途で通常使用されている溶剤が含まれるが、ポリアミック酸や可溶性ポリイミドの良溶剤である非プロトン性極性有機溶剤と、表面張力を変えて塗布性改善等を目的とする溶剤とを含む混合溶剤であることが好ましい。
ポリアミック酸や可溶性ポリイミドに対し良溶剤である非プロトン性極性有機溶剤(以下、非プロトン性極性有機溶剤)の好ましい例は、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、N−メチルカプロラクタム、N−メチルプロピオンアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジエチルホルムアミド、ジエチルアセトアミド、γ−ブチロラクトン、およびγ−バレロラクトンである。これらのうち、N−メチル−2−ピロリドン、ジメチルイミダゾリジノン、γ−ブチロラクトン、およびγ−バレロラクトンがより好ましい。
表面張力を変えて塗布性改善等を目的とした溶剤(以下、その他の溶剤)の好ましい例は、乳酸アルキル、3−メチル−3−メトキシブタノール、テトラリン、イソホロン、エチレングリコールモノアルキルエーテル(例:モノブチルエーテル)、ジエチレングリコールモノアルキルエーテル(例:モノエチルエーテル)、エチレングリコールモノアルキルエーテルアセテート、エチレングリコールモノフェニルエーテルアセテート、トリエチレングリコールモノアルキルエーテル、プロピレングリコールモノアルキルエーテル(例:モノブチルエーテル)、マロン酸ジアルキル(例:ジエチルエステル)、ジプロピレングリコールモノアルキルエーテル(例:モノメチルエーテル)、および上記のグリコールモノアルキルエーテル類のエステル化合物(例:アセテート)である。これらのうち、エチレングリコールモノブチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、プロピレングリコールモノブチルエーテル、およびジプロピレングリコールモノメチルエーテルがより好ましい。
非プロトン性極性溶剤とその他の溶剤の種類および割合は、液晶配向剤の印刷性、塗布性、溶解性および保存安定性等を考慮して、適宜に設定することができる。非プロトン性極性溶剤は、その他の溶剤よりも相対的に溶解性および保存安定性に優れ、その他の溶剤は印刷性および塗布性に優れる傾向がある。
前記の通り、本発明の液晶配向剤は各種添加剤を含有していてもよい。各種添加剤としては、ポリアミック酸およびその誘導体以外の高分子化合物、または低分子化合物をそれぞれの目的に応じて選択して使用することができる。
例えば、有機溶剤に可溶性の高分子化合物を添加剤としてもよく、それらを添加することにより、形成される液晶配向膜の電気特性や配向性を制御することができる。該高分子化合物の例としては、ポリアミド、ポリウレタン、ポリウレア、ポリエステル、ポリエポキサイド、ポリエステルポリオール、シリコーン変性ポリウレタン、シリコーン変性ポリエステル等を挙げることができる。
また、低分子化合物の添加剤としては、例えば1)塗布性の向上を望むときにはかかる目的に沿った界面活性剤を、2)帯電防止の向上を必要とするときは帯電防止剤を、3)基板との密着性や耐ラビング性の向上を望むときにはシランカップリング剤、チタン系のカップリング剤やエポキシ基含有化合物を、また、4)低温でイミド化を進行させる場合はイミド化触媒を用いることができる。
前記シランカップリング剤の例としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)−3−アミノプロピルメチルトリメトキシシラン、パラアミノフェニルトリメトキシシラン、パラアミノフェニルトリエトキシシラン、メタアミノフェニルトリメトキシシラン、メタアミノフェニルトリエトキシシラン、3−アミノプロピルトリメトキシシラン、3−アミノプロピルトリエトキシシラン、3−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、3−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、3−クロロプロピルメチルジメトキシシラン、3−クロロプロピルトリメトキシシラン、3−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、3−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、N−(1,3−ジメチルブチリデン)−3−(トリエトキシシリル)−1−プロピルアミン、N,N’−ビス[3−(トリメトキシシリル)プロピル]エチレンジアミン等を挙げることができる。
前記エポキシ化合物の例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,N,N',N'−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、およびN,N,N',N'−テトラグリシジル−4,4'−ジアミノジフェニルメタンを挙げることができる。
前記イミド化触媒の例としては、トリメチルアミン、トリエチルアミン、トリプロピルアミン、トリブチルアミン等の脂肪族アミン類;N,N−ジメチルアニリン、N,N−ジエチルアニリン、メチル置換アニリン、ヒドロキシ置換アニリン等の芳香族アミン類;ピリジン、メチル置換ピリジン、ヒドロキシ置換ピリジン、キノリン、メチル置換キノリン、ヒドロキシ置換キノリン、イソキノリン、メチル置換イソキノリン、ヒドロキシ置換イソキノリン、イミダゾール、メチル置換イミダゾール、およびヒドロキシ置換イミダゾール等の環式アミン類を挙げることができる。これらのうち、N,N−ジメチルアニリン、o−ヒドロキシアニリン、m−ヒドロキシアニリン、p−ヒドロキシアニリン、o−ヒドロキシピリジン、m−ヒドロキシピリジン、p−ヒドロキシピリジン、およびイソキノリンが好ましい。
シランカップリング剤の添加量は、通常、ポリマーの総重量の0〜10重量%であり、0.1〜3重量%であることが好ましい。エポキシ化合物の添加量は、通常、ポリマーの総重量の0.1〜30%であり、1〜20%が好ましい。イミド化触媒の添加量は、通常、ポリアミック酸およびその誘導体のカルボニル基に対して0.01〜5等量であり、0.05〜3等量であることが好ましい。その他の添加剤の添加量は、その用途に応じて異なるが、通常、ポリアミック酸およびその誘導体の総重量の0〜30重量%であり、0.1〜10重量%であることが好ましい。
本発明の液晶配向剤の粘度は、塗布する方法、ポリアミック酸およびその誘導体の濃度、使用するポリアミック酸およびその誘導体の種類、溶剤の種類と割合によって多種多様である。例えば、通常の液晶表示素子の製造工程で用いられる印刷機(オフセット印刷機やインクジェット印刷機を含む。)による塗布の場合は、3〜100mPa・s(より好ましくは5〜80mPa・s)であることが好ましい。3mPa・sより小さいと十分な膜厚を得ることが難しくなり、100mPa・sを超えると印刷ムラが大きくなることがある。スピンコートによる塗布の場合は3〜200mPa・s(より好ましくは5〜100mPa・s)が適している。
液晶配向剤の粘度は回転粘度測定法により測定され、例えば回転粘度計(東機産業製TVE−20L型)を用いて測定(測定温度:25℃)される。
本発明の液晶配向膜は、本発明の液晶配向剤を膜の状態で焼成して形成される。この液晶配向膜は、例えば液晶表示素子用の基板、またはフッ化カルシウムやシリコン等の測定用の基板に本発明の液晶配向剤を塗布し、この液晶配向剤の膜を例えば150〜400℃、好ましくは180〜280℃に加熱することによって形成することができる。ここで液晶配向膜の膜厚は、10〜300nmであることが好ましく、30〜150nmであることがより好ましい。また、必要に応じて液晶配向膜はラビング処理されていることが好ましい。
この液晶配向膜の膜厚は、液晶配向剤の粘度や液晶配向剤の塗布方法によって調整することができる。また液晶配向膜の膜厚は、段差計やエリプソメータ等の公知の膜厚測定装置によって測定することができる。さらに液晶配向膜中の成分は、必要に応じて加水分解等の処理を行い、IRやMS等の通常の分析手段を利用して分析することができる。
本発明の液晶表示素子は、1)対向配置された一対の基板、2)前記一対の基板それぞれの対向している面に形成された本発明の液晶配向膜、および3)前記一対の基板間に挟持された液晶層を含む。この対向配置された一対の電極付き基板は、透明基板(例えばガラス基板)であることが好ましい。
この一対の基板の少なくとも一方または両方の基板の表面には、液晶表示素子の形態に応じて電極が設けられる。この電極は、基板の一面に形成される電極であれば特に限定されない。このような電極には、例えばITOや金属の蒸着膜等が挙げられる。電極は、基板の表面の全体に形成されていてもよいし、例えばパターン化されている所定の形状に形成されていてもよい。電極が設けられていない基板には基板の表面上に本発明の液晶配向膜が形成され、電極が設けられている基板には電極の上に本発明の液晶配向膜が形成される。本発明の液晶配向膜の形成については前述したとおりである。
前記一対の基板間に挟持された液晶層は液晶組成物を含む。ここで液晶組成物は特に制限はされず、駆動モードに応じて、誘電率異方性が正の液晶組成物および誘電率異方性が負の液晶組成物のいずれの組成物も用いることができる。これらの液晶組成物には、1つ以上の光学活性化合物が含まれてもよい。
誘電率異方性が正である好ましい液晶組成物の例は、特許第3086228号公報、特許第2635435号公報、特表平5−501735号公報、特開平8−157826号公報、特開平8−231960号公報、特開平9−241644号公報(EP885272A1)、特開平9−302346号公報(EP806466A1)、特開平8−199168号公報(EP722998A1)、特開平9−235552号公報、特開平9−255956号公報、特開平9−241643号公報(EP885271A1)、特開平10−204016号公報(EP844229A1)、特開平10−204436号公報、特開平10−231482号公報、特開2000−087040号公報、特開2001−48822号公報等に開示されている。
VA型液晶表示素子において用いられる液晶組成物は、誘電率異方性が負の各種の液晶組成物とすることができる。好ましい液晶組成物の例は、特開昭57−114532号公報、特開平2−4725号公報、特開平4−224885号公報、特開平8−40953号公報、特開平8−104869号公報、特開平10−168076号公報、特開平10−168453号公報、特開平10−236989号公報、特開平10−236990号公報、特開平10−236992号公報、特開平10−236993号公報、特開平10−236994号公報、特開平10−237000号公報、特開平10−237004号公報、特開平10−237024号公報、特開平10−237035号公報、特開平10−237075号公報、特開平10−237076号公報、特開平10−237448号公報(EP967261A1)、特開平10−287874号公報、特開平10−287875号公報、特開平10−291945号公報、特開平11−029581号公報、特開平11−080049号公報、特開2000−256307号公報、特開2001−019965号公報、特開2001−072626号公報、特開2001−192657号公報等に開示されている。
本発明の液晶表示素子は、もちろんその他の部材を有していてもよい。例えば、薄膜トランジスタを使用したカラー表示のTFT型液晶素子においては、第1の透明基板上に薄膜トランジスタ、絶縁膜、保護膜、信号電極および画素電極等が形成されており、第2の透明基板上に画素領域以外の光を遮断するブラックマトリクス、カラーフィルター、平坦化膜、画素電極等を有することができる。VA型液晶表示素子、特にMVA型液晶表示素子においては、第1の透明基板上にドメインと称される微小な突起物が形成されているが、基板間のセルギャップの調整用にスペーサーが形成されていてもよい。
本発明の液晶表示素子は任意の方法で製作され得るが、例えば、1)前記二枚の透明基板上に液晶配向剤を塗布する工程、2)塗布された液晶配向剤を乾燥する工程、3)乾燥された液晶配向剤を脱水・閉環反応させるために必要な加熱処理をする工程、4)得られた配向膜を配向処理する工程、5)二枚の基板を張り合わせた後に、基板の間に液晶を封入する工程、または一方の基板に液晶を滴下させた後に、もう一方の基板と張り合わせる工程を含む方法で製作される。
前記液晶配向剤を塗布する工程における塗布方法としては、一般に知られているスピンナー法、印刷法、ディッピング法、滴下法、インクジェット法等が本発明においても適用可能である。
前記乾燥工程および脱水反応に必要な加熱処理を施す方法としては、オーブンまたは赤外炉の中で加熱処理する方法、ホットプレート上で加熱処理する方法等が適用可能である。乾燥工程は、溶剤の蒸発が可能な範囲内の比較的低温(50〜140℃)で実施することが好ましい。加熱処理の工程は一般に150〜300℃程度の温度で行うことが好ましい。
液晶配向膜への配向処理は、IPS型液晶表示素子、OCB型液晶表示素子、TN型液晶表示素子、STN型液晶表示素子では通常ラビング処理を行う。VA型液晶表示素子ではラビング処理を行わないことが多いが行ってもよい。
次いで、一方の基板上に接着剤を塗布してもう一方の基板と貼りあわせ、これらの基板の間に真空中で液晶を注入する。滴下注入法の場合には、貼りあわせる前に液晶を基板上に滴下し、その後もう一方の基板で貼りあわせる。貼りあわせに使用した接着剤を熱または紫外線で硬化させて本発明の液晶表示素子が作製される。
本発明の液晶表示素子には、偏光板(偏光フィルム)、波長板、光散乱フィルム、駆動回路等が実装されてもよい。
以下、本発明を実施例により説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。実施例において用いる化合物(B)、テトラカルボン酸二無水物、ジアミンおよび溶剤を次に示す。ここまでの説明において式で示されていない化合物および溶剤については以下の略号で表されることがある。なお、容量の単位リットルをLで示す。従って、mLはミリリットルである。
<化合物(B)>
化合物(B−1):丸善石油化学(株)製「BANI−M」

Figure 2009029777

化合物(B−2):丸善石油化学(株)製「BANI−X」

Figure 2009029777

化合物(B−3):丸善石油化学(株)製「BANI−H」

Figure 2009029777
<テトラカルボン酸二無水物>
化合物(1):ピロメリット酸二無水物
化合物(7):1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物
<ジアミン>
化合物(V−1):4,4’−ジアミノジフェニルメタン
化合物(VII−2):1、3−ビス(p−アミノベンジルフェニル)プロパン
12PDA:1−(n−ドデシル)ベンジル−3、5−フェニレンジアミン
<他の化合物>
4,4’−メチレンビス(N,N−ジグリシジルアニリン)
3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート(製品名:セロキサイド2021P/ダイセル化学工業(株))
4,4’−メチレンビス(N,N−ジヒドロキシエチレンアクリレートアニリン)
N,N’−(1,2−ジヒドロキシエチレン)ビスアクリルアミド
N,N’−メチレンビスアクリルアミド
エチレンジアクリレート
<溶剤>
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
BC:ブチルセロソルブ(エチレングリコールモノブチルエーテル)
[実施例1]
<化合物(A−1−2−1)の合成(1)>

Figure 2009029777
(第1工程)
<4−(n−ヘキサデシル)−3’,5’−ジニトロベンゾフェノンの合成>

Figure 2009029777
滴下漏斗および温度計を装着した1L−3つ口フラスコに、市販のn−ヘキサデシルベンゼン(50g:165mmol)を入れ、ジクロロメタン(250mL)に溶解させた。溶液を5℃に冷却し、そこに塩化アルミニウム(33g:248mmol)を加えた。溶液を5℃に保ちながら、3、5−ジニトロベンゾイルクロライド(46g:198mmol)をジクロロメタン(250mL)に溶解させた溶液を滴下した後、12時間室温で攪拌した。反応液を3M塩酸(500mL)にあけ、得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500mL)で2回、次いで純水(500mL)で洗浄した。有機層に無水硫酸マグネシウムを加えて、乾燥させた後、溶剤を減圧留去して粗結晶を得た。得られた粗結晶をカラムクロマトグラフィー(溶出剤:トルエン)で分離精製し、トルエンで再結晶して4−(n−ヘキサデシル)−3’,5’−ジニトロベンゾフェノンを得た(収量69g、収率84%)。
(第2工程)
<1−(n−ヘキサデシル)ベンジル−3、5−ジニトロベンゼンの合成>

Figure 2009029777
滴下漏斗および温度計を装着した1L−3つ口フラスコに、前工程で得られた4−(n−ヘキサデシル)−3’,5’−ジニトロベンゾフェノン(69g:138mmol)を入れ、ジクロロメタン(300mL)に溶解させた。溶液を5℃に保ちながら、四塩化チタン(IV)(39g:207mmol)、次いでトリエチルシラン(48g:414mmol)を滴下した後室温で3時間攪拌した。反応液を3M塩酸(500mL)にあけ、得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500mL)で2回、次いで純水(500mL)で洗浄した。有機層に無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた後、溶剤を減圧留去して粗結晶を得た。得られた粗結晶をカラムクロマトグラフィー(溶出剤:トルエン)で分離精製し、ヘプタンで再結晶して1−(n−ヘキサデシル)ベンジル−3,5−ジニトロベンゼンを得た(収量49g、収率73%)。
(第3工程)
<1−(n−ヘキサデシル)ベンジル−3、5−フェニレンジアミンの合成>

Figure 2009029777
オートクレーブ反応管に、前工程で得られた1−(n−ヘキサデシル)ベンジル−3,5−ジニトロベンゼン(49g:102mmol)およびパラジウムカーボン粉末(5.0g)を入れ、トルエン(250mL)およびエタノール(250mL)を加えた。水素圧490kPa、室温で攪拌した後、パラジウムカーボン粉末をろ別し、溶剤を減圧留去した。得られた粗結晶をカラムクロマトグラフィー(溶出剤:ジクロロメタン/メタノール混合溶剤(容量比10/1))で分離精製し、トルエンで再結晶して1−(n−ヘキサデシル)ベンジル−3,5−フェニレンジアミンを得た(収量38g、収率88%)。
1H−NMR(ppm);0.88(t、−CH、3H、J=6.8Hz)、1.25−1.59(m、−CH−、28H)、2.55(t、−CH−、2H、J=7.8Hz)、3.50(br.s、−NH、4H)、3.75(s、−CH−、2H)、5.89(t、arm.H、1H、J=1.9Hz)、5.97(d、arm.H、2H、J=1.0Hz)、7.07−7.11(m、arm.H、4H)
融点;78.7−80.8℃
(第4工程)
<1−(n−ヘキサデシル)ベンジル−3,5−ビスマレイミドの合成>

Figure 2009029777
滴下漏斗および温度計を装着した500mL−3つ口フラスコに無水マレイン酸(18g:185mmol)を入れ、アセトン(100mL)に溶解させた。そこに、前工程で得られた1−(n−ヘキサデシル)ベンジル−3,5−フェニレンジアミン(35g:83mmol)をアセトン(100mL)に溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、室温で8時間攪拌した後、そこに無水酢酸(51g:498mmol)および酢酸ナトリウム(1.4g:17mmol)を加えて、3時間加熱還流した。放冷後、反応混合溶液をジクロロメタン(500mL)にあけ、純水(500mL)で3回洗浄した。有機層に無水硫酸マグネシウムを加え乾燥した後、溶剤を減圧留去した。得られた粗結晶をカラムクロマトグラフィー(溶出剤:トルエン/酢酸エチル混合溶剤(容量比5/1))で分離精製し、1−(n−ヘキサデシル)ベンジル−3,5−ビスマレイミドを得た(収量37g、収率76%)。
1H−NMR(ppm);0.88(t、−CH3、3H、J=6.9Hz)、1.25−1.57(m、−CH2−、28H)、2.56(t、−CH2−、2H、J=7.8Hz)、4.02(s、−CH−、2H)、6.84(s、−CH=、4H)、7.11(s、arm.H、4H)、7.22(d、arm.H、2H、J=1.5Hz)、7.30(t、arm.H、−1H、J=2.0Hz)
(第5工程)
<アリルシクロペンタジエンの合成>
市販のシクロヘキサジエンを有機合成法ハンドブック、501ページ、丸善(1990)に記載の方法に従い熱分解し、シクロペンタジエンを得た。温度計、滴下漏斗および窒素導入管を装着した3つ口フラスコに水素化ナトリウム(4.5g:189mmol)を入れ、脱水テトラヒドロフラン(25mL)を加え、溶液を−20℃に冷却した。液温を−20℃に保ちながら、得られたシクロペンタジエン(11g:172mmol)を滴下した。滴下終了後、液温を−20℃に保ちながら窒素雰囲気下1時間攪拌した。反応混合溶液を−20℃に保ちながら塩化アリル(14g)を脱水テトラヒドロフラン(25mL)に溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、反応混合溶液を室温まで昇温した後、窒素雰囲気下室温で1時間攪拌した。反応混合溶液をトルエン(100mL)にあけ、純水(100mL)で3回洗浄した。有機層に無水硫酸マグネシウムを加え乾燥した後、乾燥剤をろ別してアリルシクロペンタジエンのトルエン溶液を得た。
(第6工程)
<化合物(A−1−2−1)の合成>
得られたトルエン溶液に、先に合成した1−(n−ヘキサデシル)ベンジル−3,5−ビスマレイミド(20g:34mmol)を加え、窒素雰囲気下で8時間加熱還流した。放冷後、反応混合溶液をトルエン(100mL)にあけ、純水(100mL)で3回洗浄した。有機層に無水硫酸マグネシウムを加え乾燥した後、溶剤を減圧留去した。得られた粘性液体をカラムクロマトグラフィー(溶出剤:トルエン)で分離精製して、目的の化合物(A−1−2−1)を得た(収量17g、収率63%)。
[実施例2]
<化合物(A−1−2−1)の合成(2)>

Figure 2009029777
滴下漏斗および温度計を装着した200mL3つ口フラスコを用い、実施例1の第3工程で得られた1−(n−ヘキサデシル)ベンジル−3、5−フェニレンジアミン10g(23.7mmol)をDMF50mLに溶解させた。そこに、特開平08−277265号公報に記載の方法により合成したアリルビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物10.6g(52.1mmol)をDMF30mLに溶かした溶液を滴下した。溶液を50℃に保ちながら、窒素雰囲気下6時間攪拌させた。そこに無水酢酸14.5g(142mmol)を加え、窒素雰囲気下100℃で2時間攪拌した。得られた反応溶液を純水200mL−酢酸エチル200mLの混合溶液中に投入し、得られた有機層を純水200mLで3回洗浄した。有機層に無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた後、溶剤を減圧留去して粗結晶を得た。得られた粗結晶をカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=2:1)で分離精製し、黄色い水飴状の化合物(A−1−2−1)を得た。
[実施例3]
<化合物(A−1−5−1)の合成>

Figure 2009029777
滴下漏斗および温度計を装着した200mL3つ口フラスコを用い、特開2002−162630号公報に記載の方法により合成した5−((4−(4−(4−ペンチルシクロヘキシル)シクロヘキシル)フェニル)−メチル−1,3−ジアミノベンゼン10g(23.1mmol)をDMF50mLに溶解させた。そこに、特開平08−277265号公報に記載の方法により合成したアリルビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物10.6g(52.1mmol)をDMF30mLに溶かした溶液を滴下した。溶液を50℃に保ちながら、窒素雰囲気下6時間攪拌させた。そこに無水酢酸14.2g(139mmol)を加え、窒素雰囲気下100℃で2時間攪拌した。得られた反応溶液を純水200mL/酢酸エチル200mLの混合溶液にあけ、得られた有機層を純水200mLで3回洗浄した。有機層に無水硫酸マグネシウムを加え、乾燥させた後、溶媒を減圧留去して粗結晶を得た。得られた粗結晶をカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=2:1)で分離精製し、黄色い水飴状の化合物(A−1−5−1)を得た。
[重合例1]
<ポリアミック酸の合成>
温度計、攪拌機、原料投入仕込み口および窒素ガス導入口を備えた100mL−四つ口フラスコに、化合物(V−1)(2.983g)、および脱水NMP(58.3g)を入れ、乾燥窒素気流下攪拌溶解した。次いで化合物(7)(2.361g)、化合物(1)(0.6563g)を添加し、室温環境下で30時間反応させた。反応中に反応温度が上昇する場合は、反応温度を約70℃以下に抑えて反応させた。得られた反応液に、BC(37.7g)を加えて、ポリアミック酸濃度が6重量%の溶液(PA1)を調製した。得られたポリアミック酸の重量平均分子量は54,000であった。
ここで、ポリアミック酸の重量平均分子量は、得られたポリアミック酸を(リン酸/DMF=0.6/100:重量比)希釈液でポリアミック酸濃度が約1重量%になるように希釈し、クロマトパックC−R7A(島津製作所製)を用いて、上記希釈液を展開剤としてGPC法により測定し、ポリスチレン換算することにより求めた。なお、カラムはGF−7HQ(昭和電工株式会社製)を使用し、カラム温度50℃、流速0.6mL/minの条件で測定した。
[重合例2および3]
表1に示したようにテトラカルボン酸二無水物、ジアミンおよび溶剤の組成を変更した以外は、重合例1に準拠してポリアミック酸溶液PA2およびPA3を調製した。重合例1を含めて、結果を表1にまとめた。
<表1>
Figure 2009029777
[実施例4]
<液晶配向剤の調製>
化合物(A−1−2−1)(6g)をNMP(6g)に溶解して、濃度50重量%の溶液にした。その後、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤を加えて、化合物(A−1−2−1)の濃度が17重量%の液晶配向剤を調製した。
<液晶表示素子の作製>
得られた液晶配向剤を、二枚のITO電極付きガラス基板にスピンナーにて塗布し、膜厚70nmの膜を形成した。塗膜後80℃にて約5分間加熱乾燥した後、220℃にて40分間加熱処理を行って液晶配向膜を形成した。そして、表面に液晶配向膜を形成させたこれらのガラス基板を超純水中で5分間超音波洗浄してから、オーブン中120℃で30分間乾燥した。
一方のガラス基板に4μmのギャップ材を散布し、液晶配向膜を形成した面を内側にして2枚のガラス基板を配置させた後、エポキシ硬化剤でシールし、ギャップ4μmのパラレルセルを作製した。このセルに、下記の液晶組成物を注入し、注入口を光硬化剤で封止した。次いで、110℃で30分間加熱処理を行い、液晶表示素子を作製した。

Figure 2009029777
<電気特性の評価>
得られた液晶表示素子について、電圧保持率の測定と液晶の配向性を以下のようにして評価した。
(1)電圧保持率の測定
東陽テクニカ製液晶物性評価装置6254型を用いて電圧保持率の測定を行った。測定条件は、ゲート幅60μs、周波数0.3Hz、波高±5Vであり、測定温度は60℃とした。この値が大きいほど電気特性は良好であると言える。結果を表2に示す。
(2)液晶の配向性
温度100℃の雰囲気中に液晶表示素子を100時間放置した後、液晶表示素子を偏光顕微鏡で観察し、異常ドメインのない場合を「良好」と判断した。結果を表2に示す。
[実施例5]
化合物(A−1−2−1)(1.2g)と化合物(B−1)(4.8g)をNMP 6gに溶解して、濃度50重量%の溶液にした。その後、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤を加えて、固形分濃度が17重量%の液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
[実施例6]
化合物(A−1−2−1)(1.2g)と化合物(B−2)(4.8g)をNMP(6g)に溶解して、濃度50重量%の溶液にした。その後、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤を加えて、固形分濃度が17重量%の液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
[実施例7]
化合物(A−1−2−1)(1.2g)と化合物(B−3)(4.8g)をNMP(6g)に溶解して、濃度50重量%の溶液にした。その後、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤を加えて、固形分濃度が17重量%の液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
[実施例8]
重合例1で合成した濃度6重量%のポリアミック酸溶液(PA1)と濃度6重量%の化合物(A−1−2−1)のNMP溶液を重量比で8/2で混合した。その後、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤を加えて、固形分濃度が4重量%の液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
[実施例9]
重合例2で合成した濃度6重量%のポリアミック酸溶液(PA2)と濃度6重量%の化合物(A−1−2−1)のNMP溶液を重量比で8/2で混合した。その後、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤を加えて、固形分濃度が4重量%の液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
[実施例10]
実施例4で調整した濃度が17重量%の溶液に、4,4’−メチレンビス(N,N−ジグリシジルアニリン)を化合物(A−1−2−1)に対する重量比0.2の割合で加えて液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例3と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
[実施例11]
実施例4で調整した濃度が17重量%の溶液に、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレートを化合物(A−1−2−1)に対する重量比0.2の割合で加えて液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
[実施例12]
実施例4で調整した濃度が17重量%の溶液に、4,4’−メチレンビス(N,N−ジヒドロキシエチレンアクリレートアニリン)を化合物(A−1−2−1)に対する重量比0.3の割合で加えて液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
[実施例13]
実施例4で調整した濃度が17重量%の溶液に、N,N’−(1,2−ジヒドロキシエチレン)ビスアクリルアミドを化合物(A−1−2−1)に対する重量比0.2の割合で加えて液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
[実施例14]
実施例4で調整した濃度が17重量%の溶液に、N,N’−メチレンビスアクリルアミドを化合物(A−1−2−1)に対する重量比0.2の割合で加えて液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
[実施例15]
実施例4で調整した濃度が17重量%の溶液に、エチレンジアクリレートを化合物(A−1−2−1)に対する重量比0.2の割合で加えて液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
[実施例16]
化合物(A−1−5−1)(6g)をNMP(6g)に溶解して、濃度50重量%の溶液にした。その後、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤を加えて、化合物(A−1−2−1)の濃度が17重量%の溶液を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
[実施例17]
実施例16で調製した濃度が17重量%の溶液に、N,N’−(1,2−ジヒドロキシエチレン)ビスアクリルアミドを化合物(A−1−5−1)に対する重量比0.2の割合で加えて液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
[比較例1]
重合例1で合成した濃度6重量%のポリアミック酸溶液(PA1)と重合例3で合成した濃度6重量%のポリアミック酸溶液(PA3)とを重量比で8/2で混合した。その後、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤を加えて、固形分濃度が4重量%の液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例2と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
<表2>
Figure 2009029777
このように、本発明のアリル置換ナジイミド化合物を含有する液晶配向剤を用いて液晶配向膜を形成させるとき、電圧保持率が高く、かつ液晶配向性の経時劣化が顕著に抑制される液晶表示素子を得ることができる。

Claims (35)

  1. 式(A)で表されるナジイミド化合物。

    Figure 2009029777
    (ここに、Qは炭素数3以上の側鎖基を有する2価の基である。)
  2. Qが式(A−1)〜式(A−5)のいずれか1つで表される基である、請求項1に記載のナジイミド化合物。

    Figure 2009029777
    (ここに、Rは単結合、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−CHO−、−CFO−または炭素数1〜6のアルキレンであり;Rはステロイド骨格を有する基、炭素数1〜30のアルキル、フェニルまたは式(D−1)で表される基であり;このアルキルの炭素数が2〜6であるとき、その任意の−CH−は−O−、−CH=CH−またはC≡C−で置き換えられてもよく、そしてこのフェニルの任意の水素はフッ素、メチル、メトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシまたはトリフルオロメトキシで置き換えられてもよく;そして、RおよびRの炭素数の合計は3以上であり;

    Figure 2009029777
    ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−、炭素数1〜4のアルキレン、炭素数1〜3のオキシアルキレンまたは炭素数1〜3のアルキレンオキシであり;R16およびR17は独立してフッ素またはメチルであり;R18は水素、フッ素、塩素、シアノ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、または炭素数2〜30のアルコキシアルキルであり、そしてこれらのアルキル、アルコキシおよびアルコキシアルキルにおける任意の−CH−はジフルオロメチレンまたは式(D−2)で表される基で置き換えられてもよく;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1以上であり;m1およびm2は独立して0、1または2であり;

    Figure 2009029777
    ここに、R19、R20、R21およびR22は、独立して炭素数1〜10のアルキルまたはフェニルであり、そしてnは1〜30の整数である。)

    Figure 2009029777
    (ここに、Rは独立して水素またはメチルであり;Rは水素、炭素数1〜30のアルキル、または炭素数2〜30のアルケニルであり;そして、Rは独立して単結合、−CO−または−CH−である。)

    Figure 2009029777
    (ここに、Rは独立して水素またはメチルであり;Rは水素、炭素数1〜30のアルキル、または炭素数2〜30のアルケニルであり;Rは独立して単結合、−CO−または−CH−であり;そして、RおよびRは独立して水素、炭素数1〜30のアルキル、またはフェニルである。)

    Figure 2009029777
    (ここに、Rは水素または炭素数1〜30のアルキルであり、このアルキルの任意の−CH−は、−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく;Rは独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンであり;環Aは1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;aは0または1であり;bは0、1または2であり;そして、cは独立して0または1である。)

    Figure 2009029777
    (ここに、R10は炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のフッ素化アルキルであり;R11は水素、炭素数1〜30のアルキルまたは炭素数1〜30のフッ素化アルキルであり;R12は独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンであり;そして、dは独立して0または1である。)
  3. Qが式(A−1)で表される基である、請求項2に記載のナジイミド化合物。
  4. Qが式(A−1)で表される基であり、Rが単結合、−O−、−COO−、−CONH−、−CHO−またはメチレンであり;Rがステロイド骨格を有する基、炭素数1〜30のアルキル、または式(D−1−1)で表される基である、請求項2に記載のナジイミド化合物。

    Figure 2009029777

    Figure 2009029777
    (ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり;R18は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシであり、そしてこれらのアルキルおよびアルコキシにおける1つの−CH−は式(D−2−1)で表される基で置き換えられてもよく;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1〜3である。)
  5. Qが式(A−1)で表される基であり、Rが単結合、−O−、−COO−、−CONH−、−CHO−またはメチレンであり;Rが炭素数1〜30のアルキル、または式(D−1−1)で表される基である、請求項2に記載のナジイミド化合物。

    Figure 2009029777
    (ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり;R18は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシであり;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;そして、e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1〜3である。)
  6. Qが次に示す基のいずれか1つである、請求項5に記載のナジイミド化合物。

    Figure 2009029777
    (ここに、Rは炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のアルコキシである。)
  7. 式(A−1−2−1)で表されるナジイミド化合物。

    Figure 2009029777
  8. 式(A−1−5−1)で表されるナジイミド化合物。

    Figure 2009029777
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載のナジイミド化合物の少なくとも1つを含有する液晶配向剤。
  10. 式(A)で表されるナジイミド化合物の少なくとも1つを含有し、その他の成分として式(B)で表される化合物、ポリアミック酸もしくはこのポリアミック酸の誘導体であるポリマー、ラジカル重合性モノマー並びにエポキシ化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物および/またはポリマーを含有する液晶配向剤。

    Figure 2009029777
    (ここに、Qは炭素数3以上の側鎖基を有する2価の基である。)

    Figure 2009029777
    (ここに、Rb1およびRb2は独立して水素、炭素数1〜12のアルキル、炭素数3〜6のアルケニル、炭素数5〜8のシクロアルキル、アリールまたはベンジルであり;nは1または2であり:
    nが1であるとき、Rb3は炭素数1〜12のアルキル、炭素数2〜12のアルケニル、炭素数5〜8のシクロアルキル、炭素数6〜12のアリール、ベンジル、−L−(O)−(LO)−Rb4で表される基、−(L−B−Rb5で表される基、または−B−T−Bで表される基であり;
    これらの式において、Lは炭素数2〜6のアルキレンであり;qは0または1であり;Lは炭素数2〜6のアルキレンであって、rは1〜30の整数であり;Rb4は炭素数2〜6のアルキルであり;Lは炭素数1〜4のアルキレンであって、sは0または1であり;Rb5は炭素数1〜4のアルキルであり;Bは任意の水素が−OHで置き換えられてもよいフェニレンであり;Tは−CH−、−C(CH−、−CO−、−O−、−S−または−SO−であり;そしてBは任意の水素が−OHで置き換えられてもよいフェニルであり;
    そして、炭素数1〜12のアルキル、炭素数2〜12のアルケニル、炭素数5〜8のシクロアルキル、炭素数6〜12のアリール、およびベンジルの任意の水素は−OHで置き換えられてもよく;
    nが2であるとき、Rb3は炭素数2〜20の直鎖アルキレン、炭素数5〜8のシクロアルキレン、炭素数6〜12のアリーレン、−L−(O)−(LO)−L−で表される基、−(L−B−L−で表される基、−B−T−B−で表される基、または−B−O−B−C(CH−B−O−B−で表される基であり;
    これらの式において、L、LおよびLは独立して炭素数2〜6の直鎖アルキレンであり、qは0または1であり、そしてrは1〜30の整数であり;LおよびLは独立して炭素数1〜4の直鎖アルキレンであり、sは0または1であり、Bは独立して任意の水素が−OHで置き換えられてもよいフェニレンであり;そしてTは−CH−、−C(CH−、−CO−、−O−、−S−または−SO−であり;
    そして、炭素数5〜8のシクロアルキレンおよび炭素数6〜12のアリーレンの任意の水素は−OHで置き換えられてもよく、炭素数6〜12のアリーレンの任意の水素はメチルで置き換えられてもよい。)
  11. その他の成分が式(B)で表される化合物の少なくとも1つであり;そして、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物と式(B)で表される化合物の合計量に対する重量比で0.01〜0.99である、請求項10に記載の液晶配向剤。
  12. その他の成分が式(B)で表される化合物の少なくとも1つであり;式(A)におけるQが式(A−1)で表される基であり;そして、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物と式(B)で表される化合物の合計量に対する重量比で0.1〜0.99である、請求項10に記載の液晶配向剤。

    Figure 2009029777
    (ここに、Rは単結合、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−CHO−、−CFO−または炭素数1〜6のアルキレンであり;Rはステロイド骨格を有する基、炭素数1〜30のアルキル、フェニルまたは式(D−1)で表される基であり;このアルキルの炭素数が2〜6であるとき、その任意の−CH−は−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、そしてこのフェニルの任意の水素はフッ素、メチル、メトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシまたはトリフルオロメトキシで置き換えられてもよく;そして、RおよびRの炭素数の合計は3以上である。)

    Figure 2009029777
    (ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−、炭素数1〜4のアルキレン、炭素数1〜3のオキシアルキレンまたは炭素数1〜3のアルキレンオキシであり;R16およびR17は独立して水素、フッ素またはメチルであり;R18は水素、フッ素、塩素、シアノ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、または炭素数2〜30のアルコキシアルキルであり、そしてこれらのアルキル、アルコキシおよびアルコキシアルキルにおける任意の−CH−はジフルオロメチレンまたは式(D−2)で表される基で置き換えられてもよく;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1以上であり;m1およびm2は独立して0、1または2である。)

    Figure 2009029777
    (ここに、R19、R20、R21およびR22は、独立して炭素数1〜10のアルキルまたはフェニルであり、そしてnは1〜30の整数である。)
  13. その他の成分が式(B)で表される化合物の少なくとも1つであり、式(A)におけるQが式(A−1)で表される基であり、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物と式(B)で表される化合物の合計量に対する重量比で0.1〜0.99であって;式(A−1)において、Rが単結合、−O−、−COO−、−CONH−、−CHO−またはメチレンであり;Rがステロイド骨格を有する基、炭素数1〜30のアルキル、または式(D−1−1)で表される基である、請求項12に記載の液晶配向剤。

    Figure 2009029777

    Figure 2009029777
    (ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり;R18は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシであり、そしてこれらのアルキルおよびアルコキシにおける1つの−CH−は式(D−2−1)で表される基で置き換えられてもよく;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;そして、e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1〜3である。)
  14. その他の成分が式(B)で表される化合物の少なくとも1つであり、式(A)におけるQが式(A−1)で表される基であり、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物と式(B)で表される化合物の合計量に対する重量比で0.1〜0.99であって;式(A−1)において、Rが単結合、−O−、−COO−、−CONH−、−CHO−またはメチレンであり;Rが炭素数1〜30のアルキル、または式(D−1−1)で表される基である、請求項12に記載の液晶配向剤。

    Figure 2009029777
    (ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり;R18は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシであり;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;そして、e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1〜3である。)
  15. その他の成分が式(B−1)〜式(B−3)のいずれか1つで表される化合物であり;式(A)におけるQが次に示す基のいずれか1つであり;そして、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物と式(B)で表される化合物の合計量に対する重量比で0.2〜0.99である、請求項10に記載の液晶配向剤。

    Figure 2009029777
    (ここに、Rは炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のアルコキシである。)

    Figure 2009029777
  16. その他の成分が式(B−1)〜式(B−3)のいずれか1つで表される化合物であり;式(A)で表されるナジイミド化合物が式(A−1−2−1)または式(A−1−5−1)で表される化合物であり;そして、式(A−1−2−1)または式(A−1−5−1)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物と式(B)で表される化合物の合計量に対する重量比で0.2〜0.99である、請求項10に記載の液晶配向剤。

    Figure 2009029777

    Figure 2009029777
  17. その他の成分がポリアミック酸とこのポリアミック酸の誘導体とから選ばれる少なくとも1つのポリマーであり;そして、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物とこのポリマーの合計量に対する重量比で0.01〜0.99である、請求項10に記載の液晶配向剤。
  18. その他の成分がポリアミック酸とこのポリアミック酸の誘導体とから選ばれる少なくとも1つのポリマーであり;このポリアミック酸が、式(1)〜式(6)の芳香族テトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つ、または式(1)〜式(6)の芳香族テトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つと式(7)〜式(14)の芳香族以外のテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つとの混合物と、式(I)〜式(VII)のそれぞれで表される化合物の群から選ばれる少なくとも1つのジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸であり;式(A)におけるQが式(A−1)で表される基であり;そして、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物とこのポリマーの合計量に対する重量比で0.1〜0.99である、請求項10に記載の液晶配向剤。

    Figure 2009029777

    Figure 2009029777

    Figure 2009029777
    (ここに、Aは炭素数2〜12のアルキレンであり;Aは炭素数1〜12のアルキレンであり;Aは独立して単結合、−O−、−CO−、−CONH−、−NHCO−、−C(CH−、−C(CF−、−O−(CH−O−、−S−、−S−S−、−SO−、−S−(CH−S−または炭素数1〜12のアルキレンであって、mは1〜12の整数であり;シクロヘキサン環またはベンゼン環の任意の水素は、−F、−CH、−OH、−COOH、−SOH、−PO、ベンジルまたは4−ヒドロキシベンジルで置き換えられてもよい。)

    Figure 2009029777
    (ここに、Rは単結合、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−CHO−、−CFO−または炭素数1〜6のアルキレンであり;Rはステロイド骨格を有する基、炭素数1〜30のアルキル、フェニルまたは式(D−1)で表される基であり;このアルキルの炭素数が2〜6であるとき、その任意の−CH−は−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、そしてこのフェニルの任意の水素はフッ素、メチル、メトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシまたはトリフルオロメトキシで置き換えられてもよく;そして、RおよびRの炭素数の合計は3以上である。)

    Figure 2009029777
    (ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−、炭素数1〜4のアルキレン、炭素数1〜3のオキシアルキレンまたは炭素数1〜3のアルキレンオキシであり;R16およびR17は独立して水素、フッ素またはメチルであり;R18は水素、フッ素、塩素、シアノ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、または炭素数2〜30のアルコキシアルキルであり、そしてこれらのアルキル、アルコキシおよびアルコキシアルキルにおける任意の−CH−はジフルオロメチレンまたは式(D−2)で表される基で置き換えられてもよく;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1以上であり;そして、m1およびm2は独立して0、1または2である。)

    Figure 2009029777
    (ここに、R19、R20、R21およびR22は、独立して炭素数1〜10のアルキルまたはフェニルであり、そしてnは1〜30の整数である。)
  19. 式(A−1)において、Rが単結合、−O−、−COO−、−CONH−、−CHO−またはメチレンであり、Rがステロイド骨格を有する基、炭素数1〜30のアルキル、または式(D−1−1)で表される基である、請求項18に記載の液晶配向剤。

    Figure 2009029777

    Figure 2009029777
    (ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり;R18は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシであり、そしてこれらのアルキルおよびアルコキシにおける1つの−CH−は式(D−2−1)で表される基で置き換えられてもよく;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;そして、e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1〜3である。)
  20. 式(A−1)において、Rが単結合、−O−、−COO−、−CONH−、−CHO−またはメチレンであり、Rが炭素数1〜30のアルキル、または式(D−1−1)で表される基である、請求項18に記載の液晶配向剤。

    Figure 2009029777
    (ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり;R18は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシであり;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;そして、e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1〜3である。)
  21. 式(A)におけるQが次に示す基のいずれか1つであり;そして式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物とその他の成分であるポリマーとの合計量に対する重量比で0.2〜0.99である、請求項18に記載の液晶配向剤。

    Figure 2009029777
    (ここに、Rは炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のアルコキシである。)
  22. 式(A)におけるQが次に示す基のいずれか1つである、請求項21に記載の液晶配向剤。

    Figure 2009029777
  23. ポリアミック酸が式(1)〜式(6)のテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つとジアミンとを反応させて得られるポリマーである、請求項18〜22のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
  24. ポリアミック酸が式(1)のテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させて得られるポリマーである、請求項18〜22のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
  25. ポリアミック酸が式(1)〜式(6)のテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つと式(7)〜式(14)のテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つとの混合物とジアミンとを反応させて得られるポリマーである、請求項18〜22のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
  26. ポリアミック酸が式(1)のテトラカルボン酸二無水物と式(7)〜式(14)のテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つとの混合物とジアミンとを反応させて得られるポリマーである、請求項18〜22のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
  27. ポリアミック酸が式(1)のテトラカルボン酸二無水物と式(7)のテトラカルボン酸二無水物との混合物とジアミンとを反応させて得られるポリマーである、請求項18〜22のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
  28. ジアミンが式(IV−1)、式(IV−2)、式(IV−15)、式(IV−16)、式(V−1)〜式(V−12)、式(V−33)および式(VII−2)の化合物の少なくとも1つである、請求項18〜27のいずれか1項に記載の液晶配向剤。

    Figure 2009029777
  29. 式(A)で表されるナジイミド化合物の少なくとも1つ、式(B)で表される化合物の少なくとも1つ、およびポリアミック酸とこのポリアミック酸の誘導体とから選ばれる少なくとも1つのポリマーを含有する組成物であり;このポリアミック酸が、式(1)〜式(6)の芳香族テトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つ、または式(1)〜式(6)の芳香族テトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つと式(7)〜式(14)の芳香族以外のテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つとの混合物と、式(I)〜式(VII)のそれぞれで表される化合物の群から選ばれる少なくとも1つのジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸であり;そして、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物、式(B)で表される化合物およびこのポリマーの合計量に対する重量比で0.01〜0.99である、請求項10に記載の液晶配向剤。

    Figure 2009029777

    Figure 2009029777

    Figure 2009029777
    (ここに、Aは炭素数2〜12のアルキレンであり;Aは炭素数1〜12のアルキレンであり;Aは独立して単結合、−O−、−CO−、−CONH−、−NHCO−、−C(CH−、−C(CF−、−O−(CH−O−、−S−、−S−S−、−SO−、−S−(CH−S−または炭素数1〜12のアルキレンであって、mは1〜12の整数であり;シクロヘキサン環またはベンゼン環の任意の水素は、−F、−CH、−OH、−COOH、−SOH、−PO、ベンジルまたは4−ヒドロキシベンジルで置き換えられてもよい。)

    Figure 2009029777
    (ここに、Rは単結合、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−CHO−、−CFO−または炭素数1〜6のアルキレンであり;Rはステロイド骨格を有する基、炭素数1〜30のアルキル、フェニルまたは式(D−1)で表される基であり;このアルキルの炭素数が2〜6であるとき、その任意の−CH−は−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、そしてこのフェニルの任意の水素はフッ素、メチル、メトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシまたはトリフルオロメトキシで置き換えられてもよく;そして、RおよびRの炭素数の合計は3以上である。)

    Figure 2009029777
    (ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−、炭素数1〜4のアルキレン、炭素数1〜3のオキシアルキレンまたは炭素数1〜3のアルキレンオキシであり;R16およびR17は独立して水素、フッ素またはメチルであり;R18は水素、フッ素、塩素、シアノ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、または炭素数2〜30のアルコキシアルキルであり、そしてこれらのアルキル、アルコキシおよびアルコキシアルキルにおける任意の−CH−はジフルオロメチレンまたは式(D−2)で表される基で置き換えられてもよく;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1以上であり;そして、m1およびm2は独立して0、1または2である。)

    Figure 2009029777
    (ここに、R19、R20、R21およびR22は、独立して炭素数1〜10のアルキルまたはフェニルであり、そしてnは1〜30の整数である。)
  30. その他の成分がラジカル重合性モノマーの少なくとも1つであり;式(A)におけるQが次に示す基のいずれか1つであり;そして、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物とその他の成分であるラジカル重合性モノマーとの合計量に対する重量比で0.2〜0.99である、請求項10に記載の液晶配向剤。

    Figure 2009029777
    (ここに、Rは炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のアルコキシである。)
  31. 式(A)におけるQが次に示す基のいずれか1つである、請求項30に記載の液晶配向剤。

    Figure 2009029777
  32. その他の成分がエポキシ化合物の少なくとも1つであり;式(A)におけるQが次に示す基のいずれか1つであり;そして、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物とその他の成分であるエポキシ化合物との合計量に対する重量比で0.2〜0.99である、請求項10に記載の液晶配向剤。

    Figure 2009029777
    (ここに、Rは炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のアルコキシである。)
  33. 式(A)におけるQが次に示す基のいずれか1つである、請求項32に記載の液晶配向剤。

    Figure 2009029777
  34. 請求項9〜33のいずれか1項に記載の液晶配向剤を基板上に塗布し、膜の状態で焼成することによって形成される液晶配向膜。
  35. 対向配置されている一対の基板と、前記一対の基板それぞれの対向している面の一方又は両方に形成されている電極と、前記一対の基板それぞれの対向している面に形成された液晶配向膜と、前記一対の基板間に形成された液晶層とを有する液晶表示素子において、前記液晶配向膜が請求項34に記載の液晶配向膜であることを特徴とする液晶表示素子。
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