JP5315765B2 - アリル置換ナジイミド化合物、液晶配向剤、液晶配向膜および液晶表示素子 - Google Patents
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Description
1)液晶配向膜を形成させるための、物性の異なる二以上のポリアミック酸を組み合わせて含むポリアミック酸組成物が知られている(例えば特許文献1および2参照)。
2)ポリアミック酸とポリアミドを含むポリマー成分と、溶剤とを含有するワニス組成物が知られている(例えば特許文献3参照)。
3)物性の異なる二以上のポリアミック酸およびポリアミド、ならびに溶剤を含有するワニス組成物が知られている(例えば特許文献4参照)。
4)特定の構造を有するジアミンを用いて合成されるポリアミック酸等を主成分とするポリマー混合物を含むワニス組成物が知られている(例えば特許文献5参照)。
しかしながら、これらの先行技術によって、電圧保持率および高温加速試験後の配向状態の問題は十分に解決されていない。
「ナジイミド化合物」は、下記のナジイミド基を有する化合物を意味する。そして、このナジイミド基における置換基の結合位置は、1、5または7位である。
「エポキシ化合物」はオキシラン環を少なくとも1つ有する化合物を意味する。
六角形で囲んだB、Cなどの記号はそれぞれ環B、環Cなどを意味する。
環構造の基の炭素原子の位置に結合手が固定されていない置換基または遊離基は、その環構造の基とのそれらの結合位置が任意であることを意味する。
化学式を定義する際に用いる「任意の」は、位置だけでなく個数についても任意であることを示す。更に、任意のAがB、CまたはDで置き換えられてもよいという表現は、任意のAがBで置き換えられる場合、任意のAがCで置き換えられる場合および任意のAがDで置き換えられる場合に加えて、複数のAがB〜Dの少なくとも2つで置き換えられる場合をも含むことを意味する。
式(A)で表される化合物を化合物(A)と略すことがある。この略記法は他の式で表される化合物にも適用することがある。
化学式におけるMeはメチルを、Phはフェニルを示す。
[2] Qが式(A−1)〜式(A−5)のいずれか1つで表される基である、[1]項に記載のナジイミド化合物。
(ここに、R1は単結合、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−CH2O−、−CF2O−または炭素数1〜6のアルキレンであり;R2はステロイド骨格を有する基、炭素数1〜30のアルキル、フェニルまたは式(D−1)で表される基であり;このアルキルの炭素数が2〜6であるとき、その任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−またはC≡C−で置き換えられてもよく、そしてこのフェニルの任意の水素はフッ素、メチル、メトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシまたはトリフルオロメトキシで置き換えられてもよく;そして、R1およびR2の炭素数の合計は3以上であり;
ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−、炭素数1〜4のアルキレン、炭素数1〜3のオキシアルキレンまたは炭素数1〜3のアルキレンオキシであり;R16およびR17は独立してフッ素またはメチルであり;R18は水素、フッ素、塩素、シアノ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、または炭素数2〜30のアルコキシアルキルであり、そしてこれらのアルキル、アルコキシおよびアルコキシアルキルにおける任意の−CH2−はジフルオロメチレンまたは式(D−2)で表される基で置き換えられてもよく;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1以上であり;m1およびm2は独立して0、1または2であり;
ここに、R19、R20、R21およびR22は、独立して炭素数1〜10のアルキルまたはフェニルであり、そしてnは1〜30の整数である。)
(ここに、R3は独立して水素またはメチルであり;R4は水素、炭素数1〜30のアルキル、または炭素数2〜30のアルケニルであり;そして、R5は独立して単結合、−CO−または−CH2−である。)
(ここに、R3は独立して水素またはメチルであり;R4は水素、炭素数1〜30のアルキル、または炭素数2〜30のアルケニルであり;R5は独立して単結合、−CO−または−CH2−であり;そして、R6およびR7は独立して水素、炭素数1〜30のアルキル、またはフェニルである。)
(ここに、R8は水素または炭素数1〜30のアルキルであり、このアルキルの任意の−CH2−は、−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく;R9は独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンであり;環Aは1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;aは0または1であり;bは0、1または2であり;そして、cは独立して0または1である。)
(ここに、R10は炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のフッ素化アルキルであり;R11は水素、炭素数1〜30のアルキルまたは炭素数1〜30のフッ素化アルキルであり;R12は独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンであり;そして、dは独立して0または1である。)
(ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり;R18は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシであり、そしてこれらのアルキルおよびアルコキシにおける1つの−CH2−は式(D−2−1)で表される基で置き換えられてもよく;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1〜3である。)
(ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり;R18は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシであり;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;そして、e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1〜3である。)
(ここに、Qは炭素数3以上の側鎖基を有する2価の基である。)
(ここに、Rb1およびRb2は独立して水素、炭素数1〜12のアルキル、炭素数3〜6のアルケニル、炭素数5〜8のシクロアルキル、アリールまたはベンジルであり;nは1または2であり:
nが1であるとき、Rb3は炭素数1〜12のアルキル、炭素数2〜12のアルケニル、炭素数5〜8のシクロアルキル、炭素数6〜12のアリール、ベンジル、−L1−(O)q−(L2O)r−Rb4で表される基、−(L3)s−B2−Rb5で表される基、または−B2−T−B1で表される基であり;
これらの式において、L1は炭素数2〜6のアルキレンであり;qは0または1であり;L2は炭素数2〜6のアルキレンであって、rは1〜30の整数であり;Rb4は炭素数2〜6のアルキルであり;L3は炭素数1〜4のアルキレンであって、sは0または1であり;Rb5は炭素数1〜4のアルキルであり;B2は任意の水素が−OHで置き換えられてもよいフェニレンであり;Tは−CH2−、−C(CH3)2−、−CO−、−O−、−S−または−SO2−であり;そしてB1は任意の水素が−OHで置き換えられてもよいフェニルであり;
そして、炭素数1〜12のアルキル、炭素数2〜12のアルケニル、炭素数5〜8のシクロアルキル、炭素数6〜12のアリール、およびベンジルの任意の水素は−OHで置き換えられてもよく;
nが2であるとき、Rb3は炭素数2〜20の直鎖アルキレン、炭素数5〜8のシクロアルキレン、炭素数6〜12のアリーレン、−L1−(O)q−(L2O)r−L4−で表される基、−(L3)s−B2−L5−で表される基、−B2−T−B2−で表される基、または−B2−O−B2−C(CH3)2−B2−O−B2−で表される基であり;
これらの式において、L1、L2およびL4は独立して炭素数2〜6の直鎖アルキレンであり、qは0または1であり、そしてrは1〜30の整数であり;L3およびL5は独立して炭素数1〜4の直鎖アルキレンであり、sは0または1であり、B2は独立して任意の水素が−OHで置き換えられてもよいフェニレンであり;そしてTは−CH2−、−C(CH3)2−、−CO−、−O−、−S−または−SO2−であり;
そして、炭素数5〜8のシクロアルキレンおよび炭素数6〜12のアリーレンの任意の水素は−OHで置き換えられてもよく、炭素数6〜12のアリーレンの任意の水素はメチルで置き換えられてもよい。)
(ここに、R1は単結合、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−CH2O−、−CF2O−または炭素数1〜6のアルキレンであり;R2はステロイド骨格を有する基、炭素数1〜30のアルキル、フェニルまたは式(D−1)で表される基であり;このアルキルの炭素数が2〜6であるとき、その任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、そしてこのフェニルの任意の水素はフッ素、メチル、メトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシまたはトリフルオロメトキシで置き換えられてもよく;そして、R1およびR2の炭素数の合計は3以上である。)
(ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−、炭素数1〜4のアルキレン、炭素数1〜3のオキシアルキレンまたは炭素数1〜3のアルキレンオキシであり;R16およびR17は独立して水素、フッ素またはメチルであり;R18は水素、フッ素、塩素、シアノ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、または炭素数2〜30のアルコキシアルキルであり、そしてこれらのアルキル、アルコキシおよびアルコキシアルキルにおける任意の−CH2−はジフルオロメチレンまたは式(D−2)で表される基で置き換えられてもよく;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1以上であり;m1およびm2は独立して0、1または2である。)
(ここに、R19、R20、R21およびR22は、独立して炭素数1〜10のアルキルまたはフェニルであり、そしてnは1〜30の整数である。)
(ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり;R18は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシであり、そしてこれらのアルキルおよびアルコキシにおける1つの−CH2−は式(D−2−1)で表される基で置き換えられてもよく;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;そして、e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1〜3である。)
(ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり;R18は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシであり;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;そして、e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1〜3である。)
(ここに、Rは炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のアルコキシである。)
(ここに、A1は炭素数2〜12のアルキレンであり;A2は炭素数1〜12のアルキレンであり;A3は独立して単結合、−O−、−CO−、−CONH−、−NHCO−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−O−(CH2)m−O−、−S−、−S−S−、−SO2−、−S−(CH2)m−S−または炭素数1〜12のアルキレンであって、mは1〜12の整数であり;シクロヘキサン環またはベンゼン環の任意の水素は、−F、−CH3、−OH、−COOH、−SO3H、−PO3H2、ベンジルまたは4−ヒドロキシベンジルで置き換えられてもよい。)
(ここに、R1は単結合、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−CH2O−、−CF2O−または炭素数1〜6のアルキレンであり;R2はステロイド骨格を有する基、炭素数1〜30のアルキル、フェニルまたは式(D−1)で表される基であり;このアルキルの炭素数が2〜6であるとき、その任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、そしてこのフェニルの任意の水素はフッ素、メチル、メトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシまたはトリフルオロメトキシで置き換えられてもよく;そして、R1およびR2の炭素数の合計は3以上である。)
(ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−、炭素数1〜4のアルキレン、炭素数1〜3のオキシアルキレンまたは炭素数1〜3のアルキレンオキシであり;R16およびR17は独立して水素、フッ素またはメチルであり;R18は水素、フッ素、塩素、シアノ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、または炭素数2〜30のアルコキシアルキルであり、そしてこれらのアルキル、アルコキシおよびアルコキシアルキルにおける任意の−CH2−はジフルオロメチレンまたは式(D−2)で表される基で置き換えられてもよく;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1以上であり;そして、m1およびm2は独立して0、1または2である。)
(ここに、R19、R20、R21およびR22は、独立して炭素数1〜10のアルキルまたはフェニルであり、そしてnは1〜30の整数である。)
(ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり;R18は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシであり、そしてこれらのアルキルおよびアルコキシにおける1つの−CH2−は式(D−2−1)で表される基で置き換えられてもよく;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;そして、e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1〜3である。)
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(ここに、Rは炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のアルコキシである。)
(ここに、A1は炭素数2〜12のアルキレンであり;A2は炭素数1〜12のアルキレンであり;A3は独立して単結合、−O−、−CO−、−CONH−、−NHCO−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−O−(CH2)m−O−、−S−、−S−S−、−SO2−、−S−(CH2)m−S−または炭素数1〜12のアルキレンであって、mは1〜12の整数であり;シクロヘキサン環またはベンゼン環の任意の水素は、−F、−CH3、−OH、−COOH、−SO3H、−PO3H2、ベンジルまたは4−ヒドロキシベンジルで置き換えられてもよい。)
(ここに、R1は単結合、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−CH2O−、−CF2O−または炭素数1〜6のアルキレンであり;R2はステロイド骨格を有する基、炭素数1〜30のアルキル、フェニルまたは式(D−1)で表される基であり;このアルキルの炭素数が2〜6であるとき、その任意の−CH2−は−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよく、そしてこのフェニルの任意の水素はフッ素、メチル、メトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシまたはトリフルオロメトキシで置き換えられてもよく;そして、R1およびR2の炭素数の合計は3以上である。)
(ここに、R13、R14およびR15は独立して単結合、−O−、−COO−、−OCO−、−CONH−、炭素数1〜4のアルキレン、炭素数1〜3のオキシアルキレンまたは炭素数1〜3のアルキレンオキシであり;R16およびR17は独立して水素、フッ素またはメチルであり;R18は水素、フッ素、塩素、シアノ、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、炭素数1〜30のアルキル、炭素数1〜30のアルコキシ、または炭素数2〜30のアルコキシアルキルであり、そしてこれらのアルキル、アルコキシおよびアルコキシアルキルにおける任意の−CH2−はジフルオロメチレンまたは式(D−2)で表される基で置き換えられてもよく;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1以上であり;そして、m1およびm2は独立して0、1または2である。)
(ここに、R19、R20、R21およびR22は、独立して炭素数1〜10のアルキルまたはフェニルであり、そしてnは1〜30の整数である。)
(ここに、Rは炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のアルコキシである。)
(ここに、Rは炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のアルコキシである。)
(ここに、Qは炭素数3以上の側鎖基を有する2価の基である。)
即ち、本発明のアリル置換ナジイミド化合物はアリル基を有する2つのナジイミド基を炭素数3以上の側鎖基を有する2価の基で結合させた構造を有する。この側鎖基の炭素数は6以上であることが好ましい。
式(A−1)において、R1は単結合、−O−、−CO−、−COO−、−OCO−、−CONH−、−CH2O−、−CF2O−または炭素数1〜6のアルキレンである。R1の好ましい例は、単結合、−O−、−COO−、−CONH−、−CH2O−または−CH2−であり、最も好ましい例は−CH2−である。
(ここに、R19、R20、R21およびR22は、独立して炭素数1〜10のアルキルまたはフェニルであり、そしてnは1〜30の整数である。)
式(D−1−1)において、R13、R14およびR15は独立して単結合または炭素数1〜4のアルキレンであり;R18は炭素数1〜30のアルキル、または炭素数1〜30のアルコキシであり、そしてこれらのアルキルおよびアルコキシにおける1つの−CH2−は式(D−2−1)で表される基で置き換えられてもよく;環Bおよび環Cは独立して1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり;e、fおよびgは独立して0〜3の整数であって、これらの合計は1〜3である。
これらの式において、R23は炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のアルコキシであり、好ましくは炭素数5〜25のアルキルまたは炭素数5〜25のアルコキシである。
式(A−2)において、R3は独立して水素またはメチルであり、メチルが好ましい。;R4は水素、炭素数1〜30のアルキル、または炭素数2〜30のアルケニルであり、炭素数3〜25のアルキルまたは炭素数3〜25のアルケニルが好ましい。;そして、R5は独立して単結合、−CO−または−CH2−であり、−CO−が好ましい。ステロイド核への結合位置が任意である−O−R5−は、ステロイド核の6位に結合していることが好ましい。ベンゼン環への遊離基(即ち、アリル置換ナジイミド基のN)の結合位置は、R5に対してメタ位またはパラ位であることが好ましい。
式(A−3)において、R3は独立して水素またはメチルであり、メチルが好ましい。R4は水素、炭素数1〜30のアルキル、または炭素数2〜30のアルケニルであり、炭素数3〜25のアルキルまたは炭素数3〜25のアルケニルが好ましい。;R5は独立して単結合、−CO−または−CH2−であり、単結合または−CO−が好ましい。;そして、R6およびR7は独立して水素、炭素数1〜30のアルキル、またはフェニルである。R6は水素またはメチルであることが好ましく、R7は水素であることが好ましい。なお、ベンゼン環への遊離基の結合位置は、R5に対してメタ位またはパラ位であることが好ましい。
式(A−4)において、R8は水素または炭素数1〜30のアルキルであり、このアルキルの任意の−CH2−は、−O−、−CH=CH−または−C≡C−で置き換えられてもよい。R8は好ましくは炭素数1〜30のアルキルであり、より好ましくは炭素数6〜20のアルキルである。R9は独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンであり、cは独立して0または1である。cは1であることが好ましく、このとき2つのR9は共に−O−、−CH2−または−CH2CH2−であることが好ましい。環Aは1,4−フェニレンまたは1,4−シクロヘキシレンであり、好ましくは1,4−シクロヘキシレンである。bは0、1または2であり、好ましくは0である。そして、aは0または1である。なお、ベンゼン環への遊離基の結合位置は、R9に対して好ましくはメタ位またはパラ位であり、より好ましくはパラ位である。
式(A−5)において、R10は炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のフッ素化アルキルであり、好ましくは炭素数6〜20のアルキルである。R11は水素、炭素数1〜30のアルキルまたは炭素数1〜30のフッ素化アルキルであり、好ましくは水素または炭素数1〜10のアルキルである。R12は独立して−O−または炭素数1〜6のアルキレンであり;そして、dは独立して0または1である。なお、ベンゼン環への遊離基の結合位置は、R12に対して好ましくはメタ位またはパラ位であり、より好ましくはパラ位である。
本発明の液晶配向剤は、上記の化合物(A)を含有する組成物である。本発明の液晶配向剤の好ましい例は、化合物(A)を含有し、その他の成分即ち化合物(A)以外の成分として、式(B)で表される化合物、ポリアミック酸もしくはこのポリアミック酸の誘導体であるポリマー、ラジカル重合性モノマー並びにエポキシ化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物および/またはポリマーを含有する組成物である。化合物(A)およびその他の成分はそれぞれ単独で用いられてもよく、2つ以上が混合して用いられてもよい。これらの組成物は、上記の必須成分以外に少なくとも1つの溶剤を含有し、そして液晶配向剤に通常用いられる添加剤を含有することができる。化合物(A)を必須成分として含有する液晶配向剤は、重合触媒、他の重合性化合物、ポリマーなどを含有していなくても、加熱によって容易に架橋重合し、液晶配向膜を形成することができる。
これらの式において、L1は炭素数2〜6のアルキレンであり;qは0または1であり;L2は炭素数2〜6のアルキレンであって、rは1〜30の整数であり;Rb4は炭素数2〜6のアルキルであり;L3は炭素数1〜4のアルキレンであって、sは0または1であり;Rb5は炭素数1〜4のアルキルであり;B2は任意の水素が−OHで置き換えられてもよいフェニレンであり;Tは−CH2−、−C(CH3)2−、−CO−、−O−、−S−または−SO2−であり;そしてB1は任意の水素が−OHで置き換えられてもよいフェニルである。
そして、炭素数1〜12のアルキル、炭素数2〜12のアルケニル、炭素数5〜8のシクロアルキル、炭素数6〜12のアリール、およびベンジルの任意の水素は−OHで置き換えられてもよい。
これらの式において、L1、L2およびL4は独立して炭素数2〜6の直鎖アルキレンであり、qは0または1であり、そしてrは1〜30の整数であり;L3およびL5は独立して炭素数1〜4の直鎖アルキレンであり、sは0または1であり、B2は独立して任意の水素が−OHで置き換えられてもよいフェニレンであり;そしてTは−CH2−、−C(CH3)2−、−CO−、−O−、−S−または−SO2−である。
そして、炭素数5〜8のシクロアルキレンおよび炭素数6〜12のアリーレンの任意の水素は−OHで置き換えられてもよく、炭素数6〜12のアリーレンの任意の水素はメチルで置き換えられてもよい。
N−メチル−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−メチル−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−メチル−メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−メチル−メタリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2−エチルヘキシル)−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2−エチルヘキシル)−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−アリル−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−アリル−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−アリル−メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−イソプロペニル−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−イソプロペニル−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−イソプロペニル−メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−シクロヘキシル−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−シクロヘキシル−メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−フェニル−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−フェニル−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−ベンジル−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−ベンジル−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−ベンジル−メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’−ヒドロキシエチル)−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’−ヒドロキシエチル)−メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’,2’−ジメチル−3’−ヒドロキシプロピル)−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’,2’−ジメチル−3’−ヒドロキシプロピル)−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’,3’−ジヒドロキシプロピル)−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’,3’−ジヒドロキシプロピル)−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(3’−ヒドロキシ−1’−プロペニル)−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(4’−ヒドロキシフェニル)−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(4’−ヒドロキシフェニル)−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(4’−ヒドロキシフェニル)−メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(4’−ヒドロキシフェニル)−メタリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(3’−ヒドロキシフェニル)−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(3’−ヒドロキシフェニル)−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(p−ヒドロキシベンジル)−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’−(2’−ヒドロキシエトキシ)エチル)−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’−(2’−ヒドロキシエトキシ)エチル)−メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’−(2’−ヒドロキシエトキシ)エチル)−メタリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’−(2’−(2”−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチル)−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’−(2’−(2”−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチル)−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(2’−(2’−(2”−ヒドロキシエトキシ)エトキシ)エチル)−メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(4’−(4’−ヒドロキシフェニルイソプロピリデン)フェニル)−アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(4’−(4’−ヒドロキシフェニルイソプロピリデン)フェニル)−アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N−(4’−(4’−ヒドロキシフェニルイソプロピリデン)フェニル)−メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド
N,N’−エチレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−エチレン−ビス(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−トリメチレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ヘキサメチレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ヘキサメチレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ドデカメチレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ドデカメチレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−シクロヘキシレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−シクロヘキシレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
1,2−ビス(3’−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)プロポキシ)エタン
1,2−ビス(3’−(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)プロポキシ)エタン
ビス(2’−(3’−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)プロポキシ)エチル)エーテル
ビス(2’−(3’−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)プロポキシ)エチル)エーテル
1,4−ビス(3’−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)プロポキシ)ブタン
1,4−ビス(3’−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)プロポキシ)ブタン
N,N’−p−フェニレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−フェニレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−フェニレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−((1−メチル)−2,4−フェニレン)−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−p−キシリレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−p−キシリレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−キシリレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−キシリレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
2,2−ビス(4’−(4’−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェノキシ)フェニル)プロパン
2,2−ビス(4’−(4’−(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェノキシ)フェニル)プロパン
ビス(4−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)メタン
ビス(4−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)メタン
ビス(4−(メタリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)メタン
ビス(4−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)エーテル
ビス(4−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)エーテル
ビス(4−(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)エーテル
ビス(4−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)スルホン
ビス(4−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)スルホン
1,6−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)−3−ヒドロキシ−ヘキサン
1,12−ビス(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)−3,6−ジヒドロキシ−ドデカン
1,3−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)−5−ヒドロキシ−シクロヘキサン
1,5−ビス(3’−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)プロポキシ)−3−ヒドロキシ−ペンタン
1,4−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)−2−ヒドロキシ−ベンゼン
N,N’−p−(2−ヒドロキシ)キシリレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−p−(2−ヒドロキシ)キシリレン−ビス(アリルメチルシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−(2−ヒドロキシ)キシリレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−(2−ヒドロキシ)キシリレン−ビス(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−p−(2,3−ジヒドロキシ)キシリレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
ビス(4−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)−2−ヒドロキシ−フェニル)メタン
ビス(3−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)−4−ヒドロキシ−フェニル)エーテル
ビス(3−(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)−5−ヒドロキシ−フェニル)スルホン
1,1,1−トリ(4’−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド))フェノキシメチルプロパン
N,N’,N”−トリ(エチレンメタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)イソシアヌレート
なお、本発明の液晶配向剤では、上記の化合物のオリゴマーを用いることもできる。
N,N’−エチレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−エチレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−エチレン−ビス(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−トリメチレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ヘキサメチレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ヘキサメチレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ドデカメチレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ドデカメチレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−シクロヘキシレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−シクロヘキシレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−p−フェニレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−フェニレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−フェニレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−((1−メチル)−2,4−フェニレン)−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−p−キシリレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−p−キシリレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−キシリレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−キシリレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
2,2−ビス(4’−(4’−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェノキシ)フェニル)プロパン
2,2−ビス(4’−(4’−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェノキシ)フェニル)プロパン
2,2−ビス(4’−(4’−(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェノキシ)フェニル)プロパン
ビス(4−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)メタン
ビス(4−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)メタン
ビス(4−(メタリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)メタン
ビス(4−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)エーテル
ビス(4−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)エーテル
ビス(4−(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)エーテル
ビス(4−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)スルホン
ビス(4−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)スルホン
ビス(4−(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)スルホン
N,N’−エチレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−エチレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−エチレン−ビス(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−トリメチレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ヘキサメチレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ヘキサメチレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ドデカメチレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−ドデカメチレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−シクロヘキシレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−シクロヘキシレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−p−フェニレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−フェニレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−フェニレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−((1−メチル)−2,4−フェニレン)−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−p−キシリレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−p−キシリレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−キシリレン−ビス(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
N,N’−m−キシリレン−ビス(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)
2,2−ビス(4’−(4’−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェノキシ)フェニル)プロパン
2,2−ビス(4’−(4’−(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェノキシ)フェニル)プロパン
ビス(4−(アリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)メタン
ビス(4−(アリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)メタン
ビス(4−(メタリルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)メタン
ビス(4−(メタリルメチルビシクロ[2.2.1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボキシイミド)フェニル)メタン
ポリアミック酸は、テトラカルボン酸二無水物とジアミンを反応させることによって得られるポリマーである。ポリアミック酸の誘導体の好ましい例は、ポリイミド、部分イミド化ポリアミック酸、ポリアミック酸エステル、ポリアミック酸−ポリアミド共重合体、およびポリアミドイミドである。ポリイミドはポリアミック酸を完全に脱水閉環して得られるポリマーであり、部分イミド化ポリアミック酸は脱水閉環を部分的にとどめることによって得られる。ポリアミック酸エステルはポリアミック酸のカルボキシル基をアルコールでエステル化した誘導体である。ポリアミック酸−ポリアミド共重合体はテトラカルボン酸二無水物の一部をジカルボン酸またはジカルボン酸の誘導体(ジハライドや無水物)に置き換えることによって得られるポリマーであり、ポリアミドイミドはこのポリアミック酸−ポリアミド共重合体を部分的または完全に脱水閉環して得られる。なお、このポリアミック酸−ポリアミド共重合体は、実際にはポリアミック酸−ポリアミド共重合体とポリアミック酸および/またはポリアミドとの混合物である可能性があるが、本発明では、このような可能性を前提に、ポリアミック酸−ポリアミド共重合体と称する。ポリアミドイミドについても同様である。
式(VIII)において、R33およびR34は独立して炭素数1〜3のアルキルまたはフェニルを表し、A3は独立して炭素数1〜6のアルキレン、フェニレンまたはアルキル置換のフェニレンであり、そしてmは1〜10の整数である。
KAYARAD DPCA−60、同KAYARAD DPCA−120、並びに大阪有機化学工業(株)製のVGPTを挙げることができる。
前記エポキシ化合物の例としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、プロピレングリコールジグリシジルエーテル、トリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ポリプロピレングリコールジグリシジルエーテル、ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、2,2−ジブロモネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル、1,3,5,6−テトラグリシジル−2,4−ヘキサンジオール、N,N,N',N'−テトラグリシジル−m−キシレンジアミン、1,3−ビス(N,N−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、およびN,N,N',N'−テトラグリシジル−4,4'−ジアミノジフェニルメタンを挙げることができる。
化合物(1):ピロメリット酸二無水物
化合物(7):1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物
<ジアミン>
化合物(V−1):4,4’−ジアミノジフェニルメタン
化合物(VII−2):1、3−ビス(p−アミノベンジルフェニル)プロパン
12PDA:1−(n−ドデシル)ベンジル−3、5−フェニレンジアミン
<他の化合物>
4,4’−メチレンビス(N,N−ジグリシジルアニリン)
3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレート(製品名:セロキサイド2021P/ダイセル化学工業(株))
4,4’−メチレンビス(N,N−ジヒドロキシエチレンアクリレートアニリン)
N,N’−(1,2−ジヒドロキシエチレン)ビスアクリルアミド
N,N’−メチレンビスアクリルアミド
エチレンジアクリレート
<溶剤>
NMP:N−メチル−2−ピロリドン
BC:ブチルセロソルブ(エチレングリコールモノブチルエーテル)
<4−(n−ヘキサデシル)−3’,5’−ジニトロベンゾフェノンの合成>
滴下漏斗および温度計を装着した1L−3つ口フラスコに、市販のn−ヘキサデシルベンゼン(50g:165mmol)を入れ、ジクロロメタン(250mL)に溶解させた。溶液を5℃に冷却し、そこに塩化アルミニウム(33g:248mmol)を加えた。溶液を5℃に保ちながら、3、5−ジニトロベンゾイルクロライド(46g:198mmol)をジクロロメタン(250mL)に溶解させた溶液を滴下した後、12時間室温で攪拌した。反応液を3M塩酸(500mL)にあけ、得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500mL)で2回、次いで純水(500mL)で洗浄した。有機層に無水硫酸マグネシウムを加えて、乾燥させた後、溶剤を減圧留去して粗結晶を得た。得られた粗結晶をカラムクロマトグラフィー(溶出剤:トルエン)で分離精製し、トルエンで再結晶して4−(n−ヘキサデシル)−3’,5’−ジニトロベンゾフェノンを得た(収量69g、収率84%)。
<1−(n−ヘキサデシル)ベンジル−3、5−ジニトロベンゼンの合成>
滴下漏斗および温度計を装着した1L−3つ口フラスコに、前工程で得られた4−(n−ヘキサデシル)−3’,5’−ジニトロベンゾフェノン(69g:138mmol)を入れ、ジクロロメタン(300mL)に溶解させた。溶液を5℃に保ちながら、四塩化チタン(IV)(39g:207mmol)、次いでトリエチルシラン(48g:414mmol)を滴下した後室温で3時間攪拌した。反応液を3M塩酸(500mL)にあけ、得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液(500mL)で2回、次いで純水(500mL)で洗浄した。有機層に無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた後、溶剤を減圧留去して粗結晶を得た。得られた粗結晶をカラムクロマトグラフィー(溶出剤:トルエン)で分離精製し、ヘプタンで再結晶して1−(n−ヘキサデシル)ベンジル−3,5−ジニトロベンゼンを得た(収量49g、収率73%)。
<1−(n−ヘキサデシル)ベンジル−3、5−フェニレンジアミンの合成>
オートクレーブ反応管に、前工程で得られた1−(n−ヘキサデシル)ベンジル−3,5−ジニトロベンゼン(49g:102mmol)およびパラジウムカーボン粉末(5.0g)を入れ、トルエン(250mL)およびエタノール(250mL)を加えた。水素圧490kPa、室温で攪拌した後、パラジウムカーボン粉末をろ別し、溶剤を減圧留去した。得られた粗結晶をカラムクロマトグラフィー(溶出剤:ジクロロメタン/メタノール混合溶剤(容量比10/1))で分離精製し、トルエンで再結晶して1−(n−ヘキサデシル)ベンジル−3,5−フェニレンジアミンを得た(収量38g、収率88%)。
1H−NMR(ppm);0.88(t、−CH3、3H、J=6.8Hz)、1.25−1.59(m、−CH2−、28H)、2.55(t、−CH2−、2H、J=7.8Hz)、3.50(br.s、−NH2、4H)、3.75(s、−CH2−、2H)、5.89(t、arm.H、1H、J=1.9Hz)、5.97(d、arm.H、2H、J=1.0Hz)、7.07−7.11(m、arm.H、4H)
融点;78.7−80.8℃
<1−(n−ヘキサデシル)ベンジル−3,5−ビスマレイミドの合成>
滴下漏斗および温度計を装着した500mL−3つ口フラスコに無水マレイン酸(18g:185mmol)を入れ、アセトン(100mL)に溶解させた。そこに、前工程で得られた1−(n−ヘキサデシル)ベンジル−3,5−フェニレンジアミン(35g:83mmol)をアセトン(100mL)に溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、室温で8時間攪拌した後、そこに無水酢酸(51g:498mmol)および酢酸ナトリウム(1.4g:17mmol)を加えて、3時間加熱還流した。放冷後、反応混合溶液をジクロロメタン(500mL)にあけ、純水(500mL)で3回洗浄した。有機層に無水硫酸マグネシウムを加え乾燥した後、溶剤を減圧留去した。得られた粗結晶をカラムクロマトグラフィー(溶出剤:トルエン/酢酸エチル混合溶剤(容量比5/1))で分離精製し、1−(n−ヘキサデシル)ベンジル−3,5−ビスマレイミドを得た(収量37g、収率76%)。
1H−NMR(ppm);0.88(t、−CH3、3H、J=6.9Hz)、1.25−1.57(m、−CH2−、28H)、2.56(t、−CH2−、2H、J=7.8Hz)、4.02(s、−CH2−、2H)、6.84(s、−CH=、4H)、7.11(s、arm.H、4H)、7.22(d、arm.H、2H、J=1.5Hz)、7.30(t、arm.H、−1H、J=2.0Hz)
<アリルシクロペンタジエンの合成>
市販のシクロヘキサジエンを有機合成法ハンドブック、501ページ、丸善(1990)に記載の方法に従い熱分解し、シクロペンタジエンを得た。温度計、滴下漏斗および窒素導入管を装着した3つ口フラスコに水素化ナトリウム(4.5g:189mmol)を入れ、脱水テトラヒドロフラン(25mL)を加え、溶液を−20℃に冷却した。液温を−20℃に保ちながら、得られたシクロペンタジエン(11g:172mmol)を滴下した。滴下終了後、液温を−20℃に保ちながら窒素雰囲気下1時間攪拌した。反応混合溶液を−20℃に保ちながら塩化アリル(14g)を脱水テトラヒドロフラン(25mL)に溶解させた溶液を滴下した。滴下終了後、反応混合溶液を室温まで昇温した後、窒素雰囲気下室温で1時間攪拌した。反応混合溶液をトルエン(100mL)にあけ、純水(100mL)で3回洗浄した。有機層に無水硫酸マグネシウムを加え乾燥した後、乾燥剤をろ別してアリルシクロペンタジエンのトルエン溶液を得た。
<化合物(A−1−2−1)の合成>
得られたトルエン溶液に、先に合成した1−(n−ヘキサデシル)ベンジル−3,5−ビスマレイミド(20g:34mmol)を加え、窒素雰囲気下で8時間加熱還流した。放冷後、反応混合溶液をトルエン(100mL)にあけ、純水(100mL)で3回洗浄した。有機層に無水硫酸マグネシウムを加え乾燥した後、溶剤を減圧留去した。得られた粘性液体をカラムクロマトグラフィー(溶出剤:トルエン)で分離精製して、目的の化合物(A−1−2−1)を得た(収量17g、収率63%)。
<化合物(A−1−2−1)の合成(2)>
滴下漏斗および温度計を装着した200mL3つ口フラスコを用い、実施例1の第3工程で得られた1−(n−ヘキサデシル)ベンジル−3、5−フェニレンジアミン10g(23.7mmol)をDMF50mLに溶解させた。そこに、特開平08−277265号公報に記載の方法により合成したアリルビシクロ[2,2,1]ヘプト−5−エン−2,3−ジカルボン酸無水物10.6g(52.1mmol)をDMF30mLに溶かした溶液を滴下した。溶液を50℃に保ちながら、窒素雰囲気下6時間攪拌させた。そこに無水酢酸14.5g(142mmol)を加え、窒素雰囲気下100℃で2時間攪拌した。得られた反応溶液を純水200mL−酢酸エチル200mLの混合溶液中に投入し、得られた有機層を純水200mLで3回洗浄した。有機層に無水硫酸マグネシウムを加えて乾燥させた後、溶剤を減圧留去して粗結晶を得た。得られた粗結晶をカラムクロマトグラフィー(トルエン:酢酸エチル=2:1)で分離精製し、黄色い水飴状の化合物(A−1−2−1)を得た。
<ポリアミック酸の合成>
温度計、攪拌機、原料投入仕込み口および窒素ガス導入口を備えた100mL−四つ口フラスコに、化合物(V−1)(2.983g)、および脱水NMP(58.3g)を入れ、乾燥窒素気流下攪拌溶解した。次いで化合物(7)(2.361g)、化合物(1)(0.6563g)を添加し、室温環境下で30時間反応させた。反応中に反応温度が上昇する場合は、反応温度を約70℃以下に抑えて反応させた。得られた反応液に、BC(37.7g)を加えて、ポリアミック酸濃度が6重量%の溶液(PA1)を調製した。得られたポリアミック酸の重量平均分子量は54,000であった。
表1に示したようにテトラカルボン酸二無水物、ジアミンおよび溶剤の組成を変更した以外は、重合例1に準拠してポリアミック酸溶液PA2およびPA3を調製した。重合例1を含めて、結果を表1にまとめた。
<液晶配向剤の調製>
化合物(A−1−2−1)(6g)をNMP(6g)に溶解して、濃度50重量%の溶液にした。その後、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤を加えて、化合物(A−1−2−1)の濃度が17重量%の液晶配向剤を調製した。
得られた液晶配向剤を、二枚のITO電極付きガラス基板にスピンナーにて塗布し、膜厚70nmの膜を形成した。塗膜後80℃にて約5分間加熱乾燥した後、220℃にて40分間加熱処理を行って液晶配向膜を形成した。そして、表面に液晶配向膜を形成させたこれらのガラス基板を超純水中で5分間超音波洗浄してから、オーブン中120℃で30分間乾燥した。
得られた液晶表示素子について、電圧保持率の測定と液晶の配向性を以下のようにして評価した。
(1)電圧保持率の測定
東陽テクニカ製液晶物性評価装置6254型を用いて電圧保持率の測定を行った。測定条件は、ゲート幅60μs、周波数0.3Hz、波高±5Vであり、測定温度は60℃とした。この値が大きいほど電気特性は良好であると言える。結果を表2に示す。
(2)液晶の配向性
温度100℃の雰囲気中に液晶表示素子を100時間放置した後、液晶表示素子を偏光顕微鏡で観察し、異常ドメインのない場合を「良好」と判断した。結果を表2に示す。
化合物(A−1−2−1)(1.2g)と化合物(B−1)(4.8g)をNMP 6gに溶解して、濃度50重量%の溶液にした。その後、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤を加えて、固形分濃度が17重量%の液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
化合物(A−1−2−1)(1.2g)と化合物(B−2)(4.8g)をNMP(6g)に溶解して、濃度50重量%の溶液にした。その後、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤を加えて、固形分濃度が17重量%の液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
化合物(A−1−2−1)(1.2g)と化合物(B−3)(4.8g)をNMP(6g)に溶解して、濃度50重量%の溶液にした。その後、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤を加えて、固形分濃度が17重量%の液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
重合例1で合成した濃度6重量%のポリアミック酸溶液(PA1)と濃度6重量%の化合物(A−1−2−1)のNMP溶液を重量比で8/2で混合した。その後、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤を加えて、固形分濃度が4重量%の液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
重合例2で合成した濃度6重量%のポリアミック酸溶液(PA2)と濃度6重量%の化合物(A−1−2−1)のNMP溶液を重量比で8/2で混合した。その後、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤を加えて、固形分濃度が4重量%の液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
実施例4で調整した濃度が17重量%の溶液に、4,4’−メチレンビス(N,N−ジグリシジルアニリン)を化合物(A−1−2−1)に対する重量比0.2の割合で加えて液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例3と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
実施例4で調整した濃度が17重量%の溶液に、3,4−エポキシシクロヘキセニルメチル−3’,4’−エポキシシクロヘキセンカルボキシレートを化合物(A−1−2−1)に対する重量比0.2の割合で加えて液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
実施例4で調整した濃度が17重量%の溶液に、4,4’−メチレンビス(N,N−ジヒドロキシエチレンアクリレートアニリン)を化合物(A−1−2−1)に対する重量比0.3の割合で加えて液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
実施例4で調整した濃度が17重量%の溶液に、N,N’−(1,2−ジヒドロキシエチレン)ビスアクリルアミドを化合物(A−1−2−1)に対する重量比0.2の割合で加えて液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
実施例4で調整した濃度が17重量%の溶液に、N,N’−メチレンビスアクリルアミドを化合物(A−1−2−1)に対する重量比0.2の割合で加えて液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
実施例4で調整した濃度が17重量%の溶液に、エチレンジアクリレートを化合物(A−1−2−1)に対する重量比0.2の割合で加えて液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
化合物(A−1−5−1)(6g)をNMP(6g)に溶解して、濃度50重量%の溶液にした。その後、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤を加えて、化合物(A−1−2−1)の濃度が17重量%の溶液を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
実施例16で調製した濃度が17重量%の溶液に、N,N’−(1,2−ジヒドロキシエチレン)ビスアクリルアミドを化合物(A−1−5−1)に対する重量比0.2の割合で加えて液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例4と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
重合例1で合成した濃度6重量%のポリアミック酸溶液(PA1)と重合例3で合成した濃度6重量%のポリアミック酸溶液(PA3)とを重量比で8/2で混合した。その後、NMP/BC=1/1(重量比)の混合溶剤を加えて、固形分濃度が4重量%の液晶配向剤を調製した。得られた液晶配向剤を用い、実施例2と同様にして液晶表示素子を作製し、電気特性を評価した。結果を表2に示す。
Claims (25)
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載のナジイミド化合物の少なくとも1つを含有する液晶配向剤。
- 式(A)で表されるナジイミド化合物の少なくとも1つを含有し、その他の成分として式(B)で表される化合物、ポリアミック酸もしくはこのポリアミック酸の誘導体であるポリマー、ラジカル重合性モノマー並びにエポキシ化合物からなる群から選ばれる少なくとも1つの化合物および/またはポリマーを含有する液晶配向剤。
(ここに、Qは以下に示す基のいずれか1つである。)
(ここに、Rは炭素数3〜30のアルキルまたは炭素数3〜30のアルコキシである。)
(ここに、Rb1およびRb2は独立して水素、炭素数1〜12のアルキル、炭素数3〜6のアルケニル、炭素数5〜8のシクロアルキル、アリールまたはベンジルであり;nは1または2であり:
nが1であるとき、Rb3は炭素数1〜12のアルキル、炭素数2〜12のアルケニル、炭素数5〜8のシクロアルキル、炭素数6〜12のアリール、ベンジル、−L1−(O)q−(L2O)r−Rb4で表される基、−(L3)s−B2−Rb5で表される基、または−B2−T−B1で表される基であり;
これらの式において、L1は炭素数2〜6のアルキレンであり;qは0または1であり;L2は炭素数2〜6のアルキレンであって、rは1〜30の整数であり;Rb4は炭素数2〜6のアルキルであり;L3は炭素数1〜4のアルキレンであって、sは0または1であり;Rb5は炭素数1〜4のアルキルであり;B2は任意の水素が−OHで置き換えられてもよいフェニレンであり;Tは−CH2−、−C(CH3)2−、−CO−、−O−、−S−または−SO2−であり;そしてB1は任意の水素が−OHで置き換えられてもよいフェニルであり;
そして、炭素数1〜12のアルキル、炭素数2〜12のアルケニル、炭素数5〜8のシクロアルキル、炭素数6〜12のアリール、およびベンジルの任意の水素は−OHで置き換えられてもよく;
nが2であるとき、Rb3は炭素数2〜20の直鎖アルキレン、炭素数5〜8のシクロアルキレン、炭素数6〜12のアリーレン、−L1−(O)q−(L2O)r−L4−で表される基、−(L3)s−B2−L5−で表される基、−B2−T−B2−で表される基、または−B2−O−B2−C(CH3)2−B2−O−B2−で表される基であり;
これらの式において、L1、L2およびL4は独立して炭素数2〜6の直鎖アルキレンであり、qは0または1であり、そしてrは1〜30の整数であり;L3およびL5は独立して炭素数1〜4の直鎖アルキレンであり、sは0または1であり、B2は独立して任意の水素が−OHで置き換えられてもよいフェニレンであり;そしてTは−CH2−、−C(CH3)2−、−CO−、−O−、−S−または−SO2−であり;
そして、炭素数5〜8のシクロアルキレンおよび炭素数6〜12のアリーレンの任意の水素は−OHで置き換えられてもよく、炭素数6〜12のアリーレンの任意の水素はメチルで置き換えられてもよい。) - その他の成分が式(B)で表される化合物の少なくとも1つであり;そして、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物と式(B)で表される化合物の合計量に対する重量比で0.01〜0.99である、請求項5に記載の液晶配向剤。
- その他の成分がポリアミック酸とこのポリアミック酸の誘導体とから選ばれる少なくとも1つのポリマーであり;そして、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物とこのポリマーの合計量に対する重量比で0.01〜0.99である、請求項5に記載の液晶配向剤。
- その他の成分がポリアミック酸とこのポリアミック酸の誘導体とから選ばれる少なくとも1つのポリマーであり;このポリアミック酸が、式(1)〜式(6)の芳香族テトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つ、または式(1)〜式(6)の芳香族テトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つと式(7)〜式(14)の芳香族以外のテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つとの混合物と、式(I)〜式(VII)のそれぞれで表される化合物の群から選ばれる少なくとも1つのジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸であり;そして、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物とこのポリマーの合計量に対する重量比で0.1〜0.99である、請求項5に記載の液晶配向剤。
(ここに、A1は炭素数2〜12のアルキレンであり;A2は炭素数1〜12のアルキレンであり;A3は独立して単結合、−O−、−CO−、−CONH−、−NHCO−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−O−(CH2)m−O−、−S−、−S−S−、−SO2−、−S−(CH2)m−S−または炭素数1〜12のアルキレンであって、mは1〜12の整数であり;シクロヘキサン環またはベンゼン環の任意の水素は、−F、−CH3、−OH、−COOH、−SO3H、−PO3H2、ベンジルまたは4−ヒドロキシベンジルで置き換えられてもよい。) - 式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物とその他の成分であるポリマーとの合計量に対する重量比で0.2〜0.99である、請求項10に記載の液晶配向剤。
- ポリアミック酸が式(1)〜式(6)のテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つとジアミンとを反応させて得られるポリマーである、請求項10〜12のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
- ポリアミック酸が式(1)のテトラカルボン酸二無水物とジアミンとを反応させて得られるポリマーである、請求項10〜12のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
- ポリアミック酸が式(1)〜式(6)のテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つと式(7)〜式(14)のテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つとの混合物とジアミンとを反応させて得られるポリマーである、請求項10〜12のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
- ポリアミック酸が式(1)のテトラカルボン酸二無水物と式(7)〜式(14)のテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つとの混合物とジアミンとを反応させて得られるポリマーである、請求項10〜12のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
- ポリアミック酸が式(1)のテトラカルボン酸二無水物と式(7)のテトラカルボン酸二無水物との混合物とジアミンとを反応させて得られるポリマーである、請求項10〜12のいずれか1項のいずれか1項に記載の液晶配向剤。
- 式(A)で表されるナジイミド化合物の少なくとも1つ、式(B)で表される化合物の少なくとも1つ、およびポリアミック酸とこのポリアミック酸の誘導体とから選ばれる少なくとも1つのポリマーを含有する組成物であり;このポリアミック酸が、式(1)〜式(6)の芳香族テトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つ、または式(1)〜式(6)の芳香族テトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つと式(7)〜式(14)の芳香族以外のテトラカルボン酸二無水物の少なくとも1つとの混合物と、式(I)〜式(VII)のそれぞれで表される化合物の群から選ばれる少なくとも1つのジアミンとを反応させて得られるポリアミック酸であり;そして、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物、式(B)で表される化合物およびこのポリマーの合計量に対する重量比で0.01〜0.99である、請求項5に記載の液晶配向剤。
(ここに、A1は炭素数2〜12のアルキレンであり;A2は炭素数1〜12のアルキレンであり;A3は独立して単結合、−O−、−CO−、−CONH−、−NHCO−、−C(CH3)2−、−C(CF3)2−、−O−(CH2)m−O−、−S−、−S−S−、−SO2−、−S−(CH2)m−S−または炭素数1〜12のアルキレンであって、mは1〜12の整数であり;シクロヘキサン環またはベンゼン環の任意の水素は、−F、−CH3、−OH、−COOH、−SO3H、−PO3H2、ベンジルまたは4−ヒドロキシベンジルで置き換えられてもよい。) - その他の成分がラジカル重合性モノマーの少なくとも1つであり;そして、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物とその他の成分であるラジカル重合性モノマーとの合計量に対する重量比で0.2〜0.99である、請求項5に記載の液晶配向剤。
- その他の成分がエポキシ化合物の少なくとも1つであり;そして、式(A)で表されるナジイミド化合物の割合がこのナジイミド化合物とその他の成分であるエポキシ化合物との合計量に対する重量比で0.2〜0.99である、請求項5に記載の液晶配向剤。
- 請求項4〜23のいずれか1項に記載の液晶配向剤を基板上に塗布し、膜の状態で焼成することによって形成される液晶配向膜。
- 対向配置されている一対の基板と、前記一対の基板それぞれの対向している面の一方又は両方に形成されている電極と、前記一対の基板それぞれの対向している面に形成された液晶配向膜と、前記一対の基板間に形成された液晶層とを有する液晶表示素子において、前記液晶配向膜が請求項24に記載の液晶配向膜であることを特徴とする液晶表示素子。
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