JP2009028745A - 溶融金属搬送システム - Google Patents

溶融金属搬送システム Download PDF

Info

Publication number
JP2009028745A
JP2009028745A JP2007193850A JP2007193850A JP2009028745A JP 2009028745 A JP2009028745 A JP 2009028745A JP 2007193850 A JP2007193850 A JP 2007193850A JP 2007193850 A JP2007193850 A JP 2007193850A JP 2009028745 A JP2009028745 A JP 2009028745A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
pallet
heat
factory
molten metal
resistant container
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2007193850A
Other languages
English (en)
Other versions
JP4814168B2 (ja
Inventor
Hiroshi Yamada
普 山田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2007193850A priority Critical patent/JP4814168B2/ja
Publication of JP2009028745A publication Critical patent/JP2009028745A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP4814168B2 publication Critical patent/JP4814168B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Casting Support Devices, Ladles, And Melt Control Thereby (AREA)

Abstract

【課題】移送効率を大幅に向上させた上で、安全に、かつ、荷役作業の良好な作業性を確保しつつ第1および第2の工場間で溶融金属充填用の耐熱容器をピストン搬送する。
【解決手段】アルミニウム溶融工場11とアルミニウム成形工場12との間で搬送車輌30をピストン運行させる溶融金属搬送システム10であり、アルミニウム溶融工場11およびアルミニウム成形工場12間で往復運転される搬送車輌30と、この搬送車輌30の後退により当該搬送車輌30に保持される一方、搬送車輌30の前進により当該搬送車輌30から取り外されるパレット40とが備えられ、パレット40は、搬送車輌30に保持された状態でリフトアップされることにより搬送車輌30と一体的に走行可能な装着状態とされるとともに、耐熱容器20を安定した状態で保持し得るように構成されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、溶融金属を安全かつ効率的に成形工場に移送する溶融金属の搬送システムに関するものである。
従来、特許文献1〜3に記載されているような、溶融金属の供給システムが知られている。これらの溶融金属の供給システムは、溶融金属として例えば溶融アルミニウムを対象とし、溶融アルミニウムの供給元である第1の工場から、ダイキャストマシンを備えた第2の工場に向けて当該溶融アルミニウムを移送するものである。かかる供給システムでは、溶融アルミニウムの収容が可能な容器が採用され、第1の工場でこの容器に溶融アルミニウムが注入された状態で、当該容器がトラックにより第2の工場まで移送される。そして、第2の工場に移送された容器内の溶融アルミニウムは保持炉に移され、その後、保持炉からダイキャストマシンに供給されて所定の成形処理に供される。
かかる溶融金属の供給システムによれば、第1の工場で溶融されたアルミニウムを、第1の工場からは隔離した位置にロケーションされたダイキャストマシンがある第2の工場に向けて、特に溶湯ラインを敷設することなくトラック輸送で送り込むことができるため、高価な溶湯ラインを設ける必要がなく、その分設備コストの低減化に貢献することができるとともに、溶融金属をどこへでも搬送することができるため溶融金属の搬送システムが汎用性に富んだものになる。
特開2003−305562号公報 特開2004−001094号公報 特開2007−083312号公報
ところで、特許文献1〜3に記載の溶融金属の供給システムにあっては、第1の工場と第2の工場との間でトラックを往復させ、第1の工場ではトラックの荷台に溶融アルミニウムの充填された容器を積み込む一方、第2の工場ではトラックの荷台から満杯の容器を降ろし、空の容器を積み込んで第1の工場に戻るという、いわゆるピストン運転が行われる。
しかしながら、トラックにこのようなピストン運転を行わせるとなると、第1の工場では、トラックが到着するタイミングに合わせて溶融アルミニウムが充填された容器をトラックの発着場所に待機させておかなければならず、同様に第2の工場でも、トラックが到着するタイミングに合わせてダイキャストマシンによる成形作業のための態勢を整えておかなければならないばかりか、空の容器を待機させておかなければならない。従って、第1および第2の工場では、これらトラックの運行に合わせて生産活動を行わなければならないため、余裕をもった状態で確実、かつ、安全な生産活動を展開し得なくなるという問題点を有している。
また、第1および第2工場間で容器を運搬するトラックについては、アイドルタイムをなくして運搬作業の効率化を図るべく少なくとも2台が採用されることが好ましいが、このようにすると、その分トラックのコストが嵩むばかりか、運転手も2人が必要になり人件費やランニングコストも嵩む(すなわち、固定費および変動費の双方で費用が挟む)という不都合が生じる。
また、トラックの荷台は、高温の溶融金属が充填された容器の搬送に適するように荷台が耐熱仕様に改良されたものが採用されているが、荷台の基本的な構造は通常のトラックと同様であるため、トラックの荷台に対し容器の積み降ろしを行うに際しては、当該トラックを作業域に止めた状態でフォークリフト等の作業機械を用いて行わなければならず、作業性が劣るばかりか、そのために多くの作業時間が必要となるという問題点を有している。
以上のように、特許文献1〜3に記載の溶融金属の供給システムにあっては、トラックを用いた容器移送のためのピストン運転による移送効率(具体的には、トラックの1台当たりの単位時間当たりの容器運搬数や運搬コスト)が劣るばかりか、工場サイドでは余裕のある確実な生産活動が行い難く、荷役作業の作業性が劣って作業コストが嵩む等の、多くの解決課題を抱えているのが実情である。
本発明は、従来のこのような状況に鑑みなされたものであって、移送効率を大幅に向上させた上で、安全に、かつ、荷役作業の良好な作業性を確保しつつ第1および第2の工場間で溶融金属が充填された容器および空になった容器をピストン運転で往復移送させることができる溶融金属の搬送システムを提供することを目的としている。
請求項1記載の発明(溶融金属の搬送システム)は、溶融金属を調製する第1の工場から、溶融金属を使用して所定の製品を製造する第2の工場へ耐熱容器に当該溶融金属を充填して移送するとともに、空になった耐熱容器を第2の工場から第1の工場へ戻すようにした溶融金属の搬送システムにおいて、前記第1および第2の工場間で往復運転される搬送車輌と、前記搬送車輌の後退により当該搬送車輌に保持される一方、前記搬送車輌の前進により当該搬送車輌から取り外されるパレットとが備えられ、前記パレットは、前記搬送車輌に保持された状態でリフトアップされることにより搬送車輌と一体的に走行可能な装着状態とされるとともに、前記耐熱容器を安定した状態で保持し得るように構成されていることを特徴とするものである。
かかる構成の溶融金属の搬送システムによれば、第1の工場で調製された溶融金属は、耐熱容器に充填された状態で搬送車輌により第2の工場に向けて移送され、第2の工場で所定の製品化の処置が施される。そして、第2の工場で空になった耐熱容器は、搬送車輌により第1の工場へ返送され、この返送された耐熱容器は、新たな溶融金属の充填用として使用される。従って、第1および第2工場間で搬送車輌をピストン運転(往復運転)させて両者間で耐熱容器をキャッチボールすることにより、第1の工場の溶融金属が半連続的に第2の工場に供給され、第2の工場では、溶融金属を原料にした所定の製品が原料切れになることなく適正に製造される。
そして、第1および第2の工場間で往復運転される搬送車輌は、耐熱容器を安定した状態で保持し得るように構成されたパレットを有し、このパレットは、搬送車輌の進退により当該搬送車輌に着脱自在に装着されるようになされている。
従って、かかるパレットを第1および第2の工場のそれぞれに1台ずつを配置するとともに搬送車輌に1台を装着した状態とし、これによって合計3台のパレットを採用することにより、第1の工場においては、搬送車輌の運行と独立した状態で所定の作業域に配置されているパレットに対し溶融金属の充填された耐熱容器を積み込むことが可能になるとともに、第2の工場においても、搬送車輌の運行と独立した状態で所定の作業域に配置されているパレットに対し空になった耐熱容器を積み込むことが可能になる。
従って、1台の搬送車輌を第1および第2の工場間でピストン運転させ、各工場において搬送車輌に対しパレットのみを積み替えることで第1の工場から第2の工場に向けて溶融金属を運び込むことが可能になるため、従来のように、効率的な移送の実現のために複数台の搬送車輌を採用する必要がなくなり、その分設備コストおよび運転コストの低減化に貢献することができる。
また、各工場では、搬送車輌の運行スケジュールに制約されることなく(すなわち、搬送車輌が実際に作業域に位置していない状態であっても)、予め配置されているパレットに耐熱容器を積み込むことができるため、各工場での生産活動が搬送車輌の運行スケジュールに制約されてしまって、その自由度が大幅に制限されるような不都合の発生が防止され、結果として各工場では、余裕を持った適正な生産活動を行うことが可能となる。
請求項2記載の発明は、請求項1記載の発明において、前記搬送車輌は、その後方位置に前記パレットを装着するための平面視でコ字状を呈し、かつ、後端が開放状態の容器装着空間を備えたパレット装着部を有し、前記パレット装着部には、車幅方向の対向面に形成された前記パレットの車幅方向の両側縁部を支持する一対の支持レールと、これら一対の支持レールを昇降させるレール昇降機構とが設けられていることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、搬送車輌の容器装着空間にパレットを装着するに際しては、レール昇降機構の駆動で一対の支持レールを下方位置にまで下降させた状態で、所定の作業域に載置されているパレットに向かって搬送車輌を真っ直ぐに後進させると、パレットの車幅方向の各側縁部が一対のレールにそれぞれ支持された状態になる。この状態でレール昇降機構の駆動により一対のレールを上昇させると、パレットは、各側縁部が支持レールにそれぞれ支持され、かつ、地面から浮き上がった状態で容器装着空間に装着される。
これに対し、搬送車輌の容器装着空間に装着されたパレットを荷下ろしするに際しては、レール昇降機構の駆動で一対の支持レールを下降させ、当該支持レールに支持されているパレットを作業域の地面に降ろす。こうすることでパレットの両側縁部は支持レールの支持から外された状態になる。引き続き搬送車輌を真っ直ぐに前進させることにより、パレットは作業域に残ったままで搬送車輌のみがパレットから離間して行き、パレットの荷下ろしが完了する。
このように、支持レールの昇降操作と、搬送車輌のパレットに対する進退によってパレットの搬送車輌への荷上げおよび荷下ろしを極めて容易に行うことができるため、結果として耐熱容器のパレットを介した荷上げおよび荷下ろし作業の作業性が、従来のフォークリフトを使った荷役作業に比べて格段に向上する。
請求項3記載の発明は、請求項1または2記載の発明において、前記パレットは、少なくとも前記耐熱容器が載置される金属製の底板と、前記底板の周縁部から立設された上下寸法が所定長の金属製の腰板とを備えていることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、たとえパレットに搭載された耐熱容器から高温の溶融金属が漏洩してパレット上に散らばっても、パレットの底部および腰板は金属製とされているため、パレットが焼失するような不都合の発生が有効に防止される。
請求項4記載の発明は、請求項1乃至3のいずれかに記載の発明において、前記パレットには、不活性ガスが充填されたガスボンベが搭載され、前記ガスボンベは、前記耐熱容器内から溶融金属が漏洩されたときに、前記不活性ガスを放出するように構成されていることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、耐熱容器から高温の溶融金属が漏洩した場合、パレットに搭載されたガスボンベから不活性ガスが放出され、これによってパレット上は、不活性ガス雰囲気になるため、たとえ近傍に可燃物が存在しても、当該可燃物が燃えるような不都合の発生が確実に防止される。
請求項5記載の発明は、請求項1乃至4のいずれかに記載の発明において、前記耐熱容器は、鉄皮の内面に断熱材が内張りされた上面に開口を有する容器本体と、前記容器本体の上面開口を閉止する内面に断熱材が内張りされた蓋体とを備え、前記蓋体が前記容器本体の上面開口を塞いだ状態で当該蓋体の閉止状態をロックするロック手段が設けられていることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、耐熱容器の容器本体内に溶融金属を充填した状態でその上面開口を蓋体で閉止し、ロック手段によりロックすることで蓋体の開放が確実に防止されるため、不用意に蓋体が開放されて内部の溶融金属が漏洩するような不都合の発生が確実に防止される。
請求項6記載の発明は、請求項5記載の発明において、前記容器本体は、底面に外方に向かって突設された互いに平行な少なくとも2本の被案内突条と、上縁部の外周面から周方向に等ピッチで外方に向かって突設された当該容器本体を吊持するための少なくとも2つの吊持用突起とを有し、前記パレットには、前記被案内突条が嵌め込まれるガイド突起が設けられ、前記ガイド突起には、互いの対向面に前記被案内突条を誘導する上広がりの誘導傾斜面が形成されていることを特徴とするものである。
かかる構成によれば、耐熱容器をパレットに搭載するには、吊持用突起に例えばフックを掛けてクレーン等で当該耐熱容器を吊り上げ、パレットの直上位置から耐熱容器を吊り下げて行けばよい。こうすることで、耐熱容器の底部に設けられた2本の被案内突条がパレット上の一対のガイド突起に形成された誘導傾斜面に誘導されつつ、当該ガイド突起間に嵌り込み、これによって耐熱容器は安定した位置決め状態でパレット上に装着される。
本発明に係る溶融金属の搬送システムによれば、パレットを第1および第2の工場のそれぞれに少なくとも1台ずつを配置するとともに搬送車輌に1台を装着した状態とし、これによって少なくとも合計3台のパレットを採用することにより、第1の工場においては、搬送車輌の運行と独立した状態で所定の作業域に配置されているパレットに対し溶融金属の充填された耐熱容器を積み込むことが可能になるとともに、第2の工場においても、搬送車輌の運行と独立した状態で所定の作業域に配置されているパレットに対し空になった耐熱容器を積み込むことができる。
従って、1台の搬送車輌を第1および第2の工場間でピストン運転させ、各工場において搬送車輌に対しパレットのみを積み替えることで第1の工場から第2の工場に向けて溶融金属を運び込むことが可能になるため、従来のように、効率的な移送の実現のために複数台の搬送車輌を採用する必要がなくなり、その分設備コストおよび運転コストの低減化に貢献することができる。
また、各工場では、搬送車輌の運行スケジュールに制約されることなく(すなわち、搬送車輌が実際に作業域に位置していない状態であっても)、予め配置されているパレットに耐熱容器を積み込むことができるため、各工場での生産活動が搬送車輌の運行スケジュールに制約されてしまって、その自由度が大幅に制限されるような不都合の発生が防止され、結果として各工場は、余裕を持って安全面でも適切な配慮が行き届く適正な生産活動を行うことができ、結果として企業イメージの向上に貢献することができる。
図1は、溶融金属搬送システム10の概要を説明するための側面視の説明図である。図1に示すように、本発明に係る溶融金属搬送システム10は、所定の金属(本実施形態においてはアルミニウム)を溶融状態で得るアルミニウム溶融工場(第1の工場)11から、当該溶融アルミニウムALを耐熱容器20に充填した状態でアルミニウム成形工場(第2の工場)12へ公道13を通って送り込み、このアルミニウム成形工場12で当該溶融アルミニウムALを原料として使用してダイカストマシンにより所定のアルミニウム製品を製造するとともに、空になった耐熱容器20をアルミニウム溶融工場11へ戻すシステムである。
かかる溶融金属搬送システム10は、アルミニウム溶融工場11およびアルミニウム成形工場12間においてピストン状態で往復運転される搬送車輌30と、この搬送車輌30の進退により着脱自在に搬送車輌30に装着される、耐熱容器20を安定した状態で保持することが可能なパレット40とを備えた基本構成を有している。
耐熱容器20、搬送車輌30および搬送車輌30については、後に図7〜図10を基に詳細に説明するが、ここでは、図1〜図4に基づく溶融金属搬送システム10についての説明に必要な範囲内で搬送車輌30について説明する。なお、図1〜図4においては図示の都合上、耐熱容器20、搬送車輌30およびパレット40並びに溶融工場側積替作業域111および成形工場側積替作業域121をアルミニウム溶融工場11およびアルミニウム成形工場12に比べて非常に大きく誇張して示している。
前記耐熱容器20は、アルミニウム溶融工場11で溶融されて調製された溶融アルミニウムが充填されるものであり、図1に示すように、円筒状を呈した容器本体21と、この容器本体21の上面開口を閉止する蓋体22とを備えている。アルミニウム溶融工場11では、原料のアルミニウムに所定の溶融処理が施された後、容器本体21内に溶融アルミニウムが充填される。
そして、溶融アルミニウムが容器本体21に充填され、その上面開口が蓋体22により閉止された状態の耐熱容器20は、図略の作業機械によりアルミニウム溶融工場11の構内を運搬され、アルミニウム溶融工場11の適所に設けられた溶融工場側積替作業域111に予め配置されているパレット40上に載置される。このパレット40上に載置された耐熱容器20が、パレット40ごと搬送車輌30により搬送されてアルミニウム成形工場12へ向かわされるのである。
前記搬送車輌30は、エンジンを備えて自走することができるトラクタ31と、このトラクタ31に牽引されるトレーラ32とを備えている。トレーラ32は、パレット40を装着し得るパレット装着部(容器装着空間)320(図8、図9参照)を有しているとともに、このパレット装着部320に装着されたパレット40を昇降させ得る車高変更手段(レール昇降機構)34を備えている。前記パレット装着部320は、後端面が開放状態とされている。
従って、パレット40が溶融工場側積替作業域111に載置された状態で、トレーラ32のパレット装着部320の後面開口をパレット40の端部に対向させ、搬送車輌30を後進させることにより、パレット40がトレーラ32のパレット装着部320に嵌り込んだ状態になる。この状態で車高変更手段34の駆動によりパレット40を上昇させることにより、パレット40をトレーラ32に積み込むことができる。
逆に搬送車輌30が積載しているパレット40を荷下ろしするに際しては、搬送車輌30を所定の荷下ろし位置に停止させた状態で車高変更手段34の駆動でパレット40を地面にまで下降させ、引き続き搬送車輌30を前進させればよい。こうすることでパレット40は、地面に残されて荷下ろしが完了する。
前記パレット40は、平面視で細長い矩形状を呈する金属製の底板41と、底板の周縁部から立設された上下寸法が所定長の金属製の腰板42とを備えている。こうすることで、たとえ搬送中に耐熱容器20から溶融アルミニウムが漏洩しても、火災になるようなことがないようにしている。この他にも各種の安全対策が講じられているが、それらについては後述する。
以下、図2〜図4を基に、溶融金属搬送システム10の作用について説明する。図2〜図4は、溶融金属搬送システム10における溶融アルミニウム搬送の各工程を説明するための平面視の説明図であり、図2(A)は、操業開始直後の搬送車輌30がアルミニウム溶融工場11へ向かいつつあるときの状態、図2(B)は、搬送車輌30のトレーラ32に溶融アルミニウム入りの耐熱容器20が搭載されたパレット40を積み込みつつある状態、図3(A)は、溶融工場側積替作業域111において溶融アルミニウム入りの耐熱容器20の積載されたパレット40が搬送車輌30のトレーラ32に装着された状態、図3(B)は、搬送車輌30がトレーラ32に溶融アルミニウム入りの耐熱容器20を積んでアルミニウム成形工場12へ向けて走行している状態、図4(A)は、成形工場側積替作業域121へ到着した搬送車輌30のトレーラ32からパレット40を降ろしつつある状態、図4(B)は、予め成形工場側積替作業域121に用意されている空の耐熱容器20が積載されたパレット40を搬送車輌30のトレーラ32に積み込みつつある状態をそれぞれ示している。
まず、本実施形態においては、3台のパレット40が採用され、この3台のパレット40が搬送車輌30と、溶融工場側積替作業域111と、成形工場側積替作業域121との間に順番に回されることにより、1台の搬送車輌30のみを用いてアルミニウム溶融工場11の溶融アルミニウムをアルミニウム成形工場12へ効率的に搬送し得るようになされている。
まず、アルミニウム溶融工場11およびアルミニウム成形工場12が操業を開始したときの一番最初は、図2(A)に示すように、3台のパレット40の内の1台は、空の耐熱容器20が積み込まれ、この空の耐熱容器20が積載されたパレット40は、搬送車輌30に装着される。残りの2台のパレット40は、それぞれ溶融工場側積替作業域111および成形工場側積替作業域121に配置されている。
そして、溶融工場側積替作業域111に配置されたパレット40には、アルミニウム成形工場12で溶融処理が施されて耐熱容器20に溶融アルミニウムが充填された状態の耐熱容器20の所定個数が積み込まれ、これによってパレット40は待機状態とされる。なお、溶融アルミニウムが充填された耐熱容器20は、点描で示している。これに対し、成形工場側積替作業域121に配置されたパレット40には、予め空の耐熱容器20が積載されている。
この状態で搬送車輌30は、この待機状態のパレット40が配置されたアルミニウム溶融工場11へ乗り入れた後、積んでいるパレット40を溶融工場側積替作業域111へ降ろし、引き続き、図2(A)および図2(B)に矢印で示すようにパレット40の端部に向けて後進する。これによって、図3(A)に示すように、溶融工場側積替作業域111において、溶融アルミニウム入りの耐熱容器20が積載されたパレット40がトレーラ32のパレット装着部320に装着された状態になる。その後、パレット40は、車高変更手段34の駆動で地面から持ち上げられた状態とされる。これによって搬送車輌30は、パレット40を保持して走行可能になる。
ついで、搬送車輌30は、図3(B)に示すように、溶融工場側積替作業域111から出て公道13を走行し、成形工場側積替作業域121へ向かう。なお、搬送車輌30が成形工場側積替作業域121から戻ってくるまでの間に、溶融工場側積替作業域111で搬送車輌30から降ろされた空のパレット40には、溶融アルミニウムの充填された耐熱容器20が積載される。
そして、搬送車輌30が成形工場側積替作業域121に到達すると、トレーラ32に装着されているパレット40が車高変更手段34の駆動により下降されて地面に到達した後に、図4(A)に示すように、搬送車輌30が前進され、これによって溶融アルミニウム入りの耐熱容器20が積載されたパレット40が成形工場側積替作業域121へ荷下ろしされる。
引き続き、搬送車輌30は、図4(B)に示すように、成形工場側積替作業域121上に予め配置された空の耐熱容器20が搭載されているパレット40へ向けて後進し、これによってこのパレット40をトレーラ32のパレット装着部320に取り込み、車高変更手段34の駆動によるパレット40の上昇で耐熱容器20をトレーラ32に走行可能に装着する。これによって空の耐熱容器20を積んだ搬送車輌30が溶融工場側積替作業域111へ向けて走行可能となる。
成形工場側積替作業域121に荷下ろしされたパレット40上の溶融アルミニウム入りの耐熱容器20は、アルミニウム成形工場12側の所定の作業機械によりアルミニウム成形工場12内に移され、ここで耐熱容器20内の溶融アルミニウムは、所定のダイカストマシンに供給されて成形処理が施される。
そして、空になった耐熱容器20は、先程送り込まれたパレット40上に戻され、搬送車輌30のアルミニウム溶融工場11への返り便により、図2(A)に示すように、溶融工場側積替作業域111へ戻されることになる。以後は、図2(A)〜図4(B)の各工程が繰り返されることにより、アルミニウム溶融工場11で溶融処理された溶融アルミニウムが搬送車輌30のアルミニウム溶融工場11とアルミニウム成形工場12との間のピストン運行により、効率的にアルミニウム成形工場12へ送り込まれることになる。
以下、図5および図6を基に耐熱容器20について詳細に説明する。図5は、耐熱容器20の一実施形態を示す一部切欠き斜視図であり、図6は、そのVI−VI線断面図である。これらの図に示すように、耐熱容器20は、有底の円筒状を呈する容器本体21と、この容器本体21の上面開口を閉止する、平面形状が容器本体21のそれと同一の円形に設定された蓋体22とを有する基本構成を備えている。
前記容器本体21は、ステンレススチール等の金属材料製の本体側鉄皮211と、この本体側鉄皮211の内面側に内張りされたモルタル等からなる本体側断熱材212とを備えている。前記蓋体22も、ステンレススチール等の金属材料製の蓋体側鉄皮221と、この蓋体側鉄皮221の内面側に内張りされたモルタル等からなる蓋体側断熱材222とを備えている。蓋体22が容器本体21に装着されて耐熱容器20が形成された状態で、耐熱容器20内に充填された溶融アルミニウムは、これら断熱材212,222の存在で熱の放散が抑制され、これにより長時間に亘って溶融状態を指示することができる。
また、容器本体21には、本体側鉄皮211の上縁部から全周に亘り径方向の外方に向かって突設された本体側フランジ213が設けられているとともに、蓋体22には、蓋体側鉄皮221の上縁部から全周に亘り径方向の外方に向かって突設された蓋体側フランジ223が設けられている。そして、蓋体22が容器本体21に装着された状態で互いに当接された本体側および蓋体側フランジ213,223に周方向等ピッチで複数本のボルト(ロック手段)Bが貫通され、ナットNが螺着されて締結されることにより、蓋体22の容器本体21に対する密着状態が確実になり、これによって両者の隙間から内部の溶融アルミニウムが漏洩するのを確実に防止することができる。
また、容器本体21には、本体側断熱材212の外面側の最上部であって、本体側フランジ213の直下位置に鉢巻き状に巻き付けられて形成した環状帯体23が設けられている。この環状帯体23の平面視での点対称位置には、それぞれ径方向の外方に向かって突設された吊持用突起231が設けられている。耐熱容器20は、これらの吊持用突起231に図略の作業機械のフックが係止されることにより、上方からパレット40に対し着脱されるようになされている。
さらに、容器本体21には、本体側鉄皮211の底部から下方に向かって突設された互いに平行な2条の被案内突条24が設けられている。これらの被案内突条24は、パレット40の後述する一対の案内レール(ガイド突起)43間に案内されつつ装着されるものであり、これによって耐熱容器20は、位置決め状態でパレット40上に装着される。
そして、各被案内突条24は、下縁部に端面視で互いに対向方向に向けて先下がりに傾斜した長手方向の全長に亘って延びる傾斜縁面241を有しており、これらの傾斜縁面241が案内レール43の対向面に形成された傾斜部432の傾斜面に案内されることにより、耐熱容器20のパレット40上での位置決めが確実に行われる。
前記蓋体22には、中心位置から所定距離だけ外れた位置に設けられた溶融アルミニウムを耐熱容器20内に吸入したり耐熱容器20内から外部に排出したりするためのアルミニウム吸排管25と、中心位置に設けられた耐熱容器20内に圧搾気体を圧入したり耐熱容器20内の気体を吸引したりするための気体吸排管26とが備えられている。前記アルミニウム吸排管25は、容器本体21内の下端部が当該容器本体21の底部の直ぐ上に位置するように容器本体21内での長さ寸法が設定されている。
前記気体吸排管26は、耐熱容器20外の先端に真空ポンプPのポンプ配管P1が接続可能とされている。そして、真空ポンプPの駆動で耐熱容器20内の気体を気体吸排管26およびポンプ配管P1を介して吸引(図6における矢印a)することにより、アルミニウム溶融工場11における所定の溶融炉内の溶融アルミニウムがアルミニウム吸排管25を介して耐熱容器20内に吸引される一方、真空ポンプPの逆駆動で所定の気体源P2からの気体をポンプ配管P1および気体吸排管26を介して耐熱容器20内に圧入することにより、耐熱容器20内の溶融アルミニウムは、アルミニウム吸排管25を介して外部に排出されるようになっている。
因みに、真空ポンプPの駆動による気体の吸引により耐熱容器20内に溶融アルミニウムを充填する作業は、アルミニウム溶融工場11において行われ、逆に、耐熱容器20内の溶融アルミニウムを耐熱容器20から排出させる作業は、アルミニウム成形工場12において行われ、耐熱容器20が搬送車輌30により搬送されつつある状態で耐熱容器20に対し溶融アルミニウムが吸排されることはない。
以下、搬送車輌30について図7〜図10を基に詳細に説明する。図7は、本発明で使用される搬送車輌30の一実施形態を示す側面視の説明図であり、図7(A)は、トレーラ32が上昇した状態、図7(B)は、トレーラ32が下降した状態をそれぞれ示している。また、図8は、図7に示す搬送車輌30の背面図であり、図8(A)は、トレーラ32が上昇した状態、図8(B)は、トレーラ32が下降した状態をそれぞれ示している。
まず、図7および図8に示すように、搬送車輌30は、自走可能なトラクタ31と、このトラクタ31に着脱自在に連結されるトレーラ32とからなっている。トラクタ31は、4輪を備えたシャーシ311を有し、このシャーシ311の前方(図7の左方)位置に運転室312が設けられているとともに、同後方位置にトレーラ32と連結するための連結台313が設けられている。
上記連結台313は、円錐台状を呈した下部連結台313aと、この下部連結台313aの頂部に垂直軸313c回りに回動自在に支持された上部連結台313bとからなっている。上部連結台313bは、垂直軸313cから後方に向かって後上がりに斜めに形成されている。かかる上部連結台313bに上記トレーラ32が連結され、これによってトラクタ31とトレーラ32とが路面上で垂直軸313c回りに相対回動することができる。
上記トレーラ32には、適所に幅方向で3対の従動輪33が設けられている。また、トレーラ32には、車体に対して各従動輪33を出入させることにより車体を昇降させる後述の車高変更手段34が設けられている。また、トレーラ32には、車体上部から前方に向かって幅方向一対の連結ロッド321が突設され、これら連結ロッド321と上記連結台313との間に前方車高変更手段35が介設されている。
前記前方車高変更手段35は、後端部が水平軸回りに回動自在に上部連結台313bの後端部に連結され、かつ、前端部が連結ロッド321の前端部に水平軸回りに回動自在に連結された中間部材351と、連結ロッド321の先端側に取り付けられた油圧シリンダ352とを備えている。
そして、前記油圧シリンダ352のピストンロッド353は、その先端部が上部連結台313bの先端部上面に当止されている。従って、車高変更手段34との連動で油圧シリンダ352の駆動によりピストンロッド353が突出された状態では、図7の(A)に示すように、その反力で連結ロッド321がピストンロッド353の突出量だけ上昇してトレーラ32が上方位置に位置する一方、油圧シリンダ352の逆駆動でピストンロッド353を没入させることにより、図7および図8の(B)に示すように、連結ロッド321が下降し、これによってトレーラ32が下方位置に位置するようになっている。
図9は、トレーラ32の一実施形態を示す斜視図である。この図に示すように、トレーラ32は、外観視で直方体状の車体に従動輪33が設けられて形成されている。前記車体は平面視でコ字形状を呈し、幅方向一対の側壁32aと、これら側壁32aの前縁部間に架橋された前方壁32bと、各側壁32aの下縁部から互いに対向する方向に突設された前後方向に延びる幅方向一対の支持縁部(支持レール)32cとからなっている。前記車高変更手段34は、側壁32a内に内装されているとともに、従動輪33も下部が外部に突出した状態で突出量が変更可能に側壁32a内に内装されている。
そして、トレーラ32の側壁32aと前方壁32bとに囲まれた空間に耐熱容器20を保持したパレット40を収納する空間であるパレット装着部320が形成されているとともに、一対の支持縁部32c間にパレット40を通す隙間320aが形成されている。パレット40は、幅寸法が側壁32aの支持縁部32c間の内寸法より若干小さく寸法設定されているとともに、幅方向の両側縁部によって前後方向に延びる一対の被支持縁部441が形成されている。
従って、耐熱容器20の載置されたパレット40を支持縁部32c間の隙間320aに挿入することにより、一対の被支持縁部441が一対の支持縁部32cに支持されてパレット40が車体に装着され、これによって耐熱容器20が車体のパレット装着部320内に積載された状態になる。
そして、トレーラ32に対するパレット40の荷役については、トレーラ32を下降位置に位置させた状態でのトラクタ31の進退によって行われる。具体的には、耐熱容器20をトレーラ32に搭載するときは、まず、耐熱容器20の載せられたパレット40を地面に置き、引き続きトラクタ31の駆動でトレーラ32を後退させ、図8の(B)に示すように、パレット40の被支持縁部441より下方部分をトレーラ32の支持縁部32c間の隙間320aに嵌め込んだ状態にする。ついで車高変更手段34の駆動でトレーラ32を上昇させて上昇位置に位置させることにより、パレット40に載置された耐熱容器20は、図8の(A)に示すように、トレーラ32のパレット装着部320に装着された状態になる。
逆にトレーラ32に積載されている図8の(A)に示す状態の耐熱容器20を荷降ろしするときは、車高変更手段34の駆動によりトレーラ32を下降させて、図8の(B)に示すように、パレット40の底面を地面に当接させた状態にした後、トラクタ31を駆動してトレーラ32を前進させればよい。そうすればパレット40のみが降ろされた地面に残留し、パレット40上の耐熱容器20がトレーラ32から荷降ろしされた状態になる。
図10は、車高変更手段34の一実施形態を示す説明図であり、図10(A)は、トレーラ32が車高変更手段34により上昇位置にレベル設定された状態、図10(B)は、トレーラ32が同下降位置にレベル設定された状態をそれぞれ示している。図10に示すように、車高変更手段34は、車体の側壁32a内に配設された略二等辺三角形状のカム341と、このカム341を動作させるシリンダ装置342とからなっている。
前記カム341は、側壁32a内の所定のフレームに囲繞されたホイール収納空間340内で三角形状の底辺部分が前後方向(図10の紙面の左右方向)に延びるように位置設定されている。かかるカム341は、その前方(図10の紙面の左方)下側部が幅方向(図10の紙面に直交する方向)に延びるカム支持軸341a回りに回動自在に軸支されているとともに、後方隅部に従動輪33の車軸33aを受ける軸受341bが設けられている。これによってトレーラ32の従動輪33は、カム支持軸341a回りのカム341の正逆回動でホイール収納空間340に対して出没し得るようになっている。
前記シリンダ装置342は、トラクタ31(図7)の適所に搭載された図略の油圧ユニットからの作動油の油圧によって作動する油圧シリンダ343と、この油圧シリンダ343に対して進退可能なピストンロッド344とからなっている。ピストンロッド344の先端部は、前記カム341の上方前縁部に当接され、前記カム341は、ピストンロッド344の進退によってカム支持軸341a回りに正逆回動し、これによって従動輪33は、その上下寸法の略1/3がホイール収納空間340から外部に突出した突出状態(図10(A))と、下端部を残してほとんどがホイール収納空間340内に没入した没入状態(図10(B))との間で状態変化し得るようになっている。
従って、シリンダ装置342の駆動でピストンロッド344を油圧シリンダ343から突出させた状態では、カム341のカム支持軸341a回りの時計方向への回動によって従動輪33がホイール収納空間340から外部に突出し、図10(A)に示すように、トレーラ32は上昇位置に位置する一方、ピストンロッド344を油圧シリンダ343に引き戻すことにより、カム341がカム支持軸341a回りに反時計方向に回動して従動輪33がホイール収納空間340内に没入し、図10(B)に示すように、トレーラ32は下降位置に位置することになる。
ついで、図11および図12を基にパレット40について説明する。図11および図12は、パレット40の一実施形態を示す一部切欠き斜視図であり、図11は、パレット40に耐熱容器20が積載されていない状態、図12は、パレット40に耐熱容器20が積載された状態をそれぞれ示している。
まず、図11に示すように、パレット40は、全てが金属によって形成され、前記搬送車輌30のトレーラ32に搭載され得るように寸法設定された平面視で矩形状を呈する底板41と、この底板41の周縁部から立設された、上下寸法が耐熱容器20の上下寸法の半分以下に設定された腰板42と、前記底板41から上方に向かって突設された車幅方向に延びる、前記耐熱容器20の被案内突条24に対応した複数本の案内レール43と、前記トレーラ32の一対の支持縁部32cに対応するように底板41の裏面側から下方に向かって突設された前後方向に延びる幅方向一対の脚突条44と、底板41上に積載された耐熱容器20の揺れを防止するべく当該耐熱容器20を包持する包持部材45とを備えている。
前記前記腰板42は、前後方向に延びる幅方向一対の長尺腰板421と、幅方向に延びる前後方向一対の短尺腰板422とからなっている。かかる腰板42が設けられることにより、たとえパレット40に積載された耐熱容器20から溶融アルミニウムが漏洩しても、この漏洩した溶融アルミニウムが底板41上から外部に流れ出ることが確実に防止される。
前記案内レール43は、互いに対向した一対で前記耐熱容器20の一対の被案内突条24を受けるものである。本実施形態では、底板41上に3対の案内レール43が設けられている。かかる案内レール43は、金属製の板材が長手方向に延びるように設定された折り曲げ線に沿ってプレス処理により折り曲げられることによって形成され、断面視で直角三角形状を呈し、底板41から垂直に立設された垂直部431と、この垂直部431の上縁部から斜めに下方に向けて延設された状態の傾斜部(誘導傾斜面)432とを有している。
このような案内レール43は、1つの耐熱容器20を対象として各傾斜部432が互いに対向するように一対が採用されている。かかる一対の案内レール43において、一対の傾斜部432の上縁部間の内寸法は、前記耐熱容器20の一対の被案内突条24間の外寸法より長めに設定されているとともに、同下縁部間の内寸法は、同被案内突条24間の内寸法より短めに設けられている。また、被案内突条24の傾斜縁面241の水平面に対する傾斜角度は、案内レール43の傾斜部432の同傾斜角度と同一に設定されている。
従って、被案内突条24が案内レール43と平行になるように調節されながら耐熱容器20がパレット40上に吊り降ろされるに際し、たとえ当該耐熱容器20が適正な位置から若干パレット40の前後方向に向けてずれた状態になっていても、被案内突条24が案内レール43の傾斜部432に案内されることにより、図12に示すように、ずれが修正された状態でパレット40上に積載される。
前記脚突条44は、幅方向の外寸法が前記トレーラ32の一対の支持縁部32c間の内寸法より短くなるように寸法設定されているとともに、上下寸法が下方位置に位置設定された状態のトレーラ32における地面と支持縁部32cの上面との間の距離より若干厚めになるように寸法設定されている。
そして、底板41における各脚突条44の幅方向の外側の部分に、トレーラ32の支持縁部32cに支持される被支持縁部441が形成されている。従って、パレット40が地面に置かれた状態で、搬送車輌30をパレット40に向けて真っ直ぐに後退させることにより、図12に示すように、トレーラ32の各支持縁部32cが対応した被支持縁部441の下側に潜り込んでいき、これによってパレット40が一対の支持縁部32cにより支持され得る状態になる。
前記包持部材45は、底板41から一方の長尺腰板421に沿うように立設された支柱451と、この支柱451の上部から他方の長尺腰板421へ腕を広げた状態で向かうように突設された半円状アーム452と、この半円状アーム452の各先端から回動可能に延設された一対の円弧状アーム453と、各円弧状アーム453の先端側に設けられたロック金具454とを備えている。
前記支柱451は、耐熱容器20を支持する一対の案内レール43間の中間位置における一方の長尺腰板421側に立設されている。図11に示す例では、案内レール43が3対であることに対応して底板41上に3本の支柱451が設けられているが、案内レール43の対の数に応じて支柱451の立設本数も変えられる。かかる支柱451は、高さ寸法が耐熱容器20の容器本体21の高さ寸法の略半分に設定されている。
前記各半円状アーム452および円弧状アーム453は、いずれも曲率半径が耐熱容器20の容器本体21の外形と略同一に設定され、これによって半円状アーム452と一対の円弧状アーム453とで容器本体21を包持することができるようになっている。
そして、前記各円弧状アーム453は、基端側が垂直軸453a回りに回動自在に軸支されている。従って、各円弧状アーム453を垂直軸453a回りに互いに反対方向に向けて回動させることにより両者を離間させた状態で、耐熱容器20を半円状アーム452に沿わせて底板41上に吊り降ろし、引き続き一対の円弧状アーム453を垂直軸453a回りに互いに接近する方向に向けて回動させることにより、耐熱容器20は、図12に示すように、底板41上において包持部材45により包持された状態になる。
前記ロック金具454は、トラックの煽りを係止するときに使用される係止金具のような公知のものが採用されている。そして、耐熱容器20が底板41上で半円状アーム452および一対の円弧状アーム453により包持された状態で、ロック金具454の操作により円弧状アーム453が開かないようにロックすれば、パレット40の搬送車輌30による搬送途中にパレット40が多少振動しても、耐熱容器20が横転するような不都合の発生が確実に防止される。
そして、耐熱容器20のパレット40に対する積み降ろし時には、図略のクレーン等の作業機械が使用される。具体的には、作業機械は、昇降アームから吊り降ろされるロープRを有している。そして、このロープRは、先端が二股状に分岐され、この二股状の各ロープRの先端にフックR1がそれぞれ設けられている。耐熱容器20は、これらのフックR1が耐熱容器20の各吊持用突起231に係止された状態で、作業機械のクレーンの駆動でパレット40上へ吊り降ろされたり、パレット40から吊り上げられたりされるようになっている。
そして、本発明においては、パレット40の適所(図11に示す例では左側の一方の隅部)に二酸化炭素のような空気よりも重い不活性気体が圧縮充填されたガスボンベ50が配置され、耐熱容器20から溶融アルミニウムがパレット40上に漏洩したとき、このガスボンベ50から不活性ガスが底板41上の腰板42に囲まれた空間に放出されるようになされている。
具体的には、パレット40には、ガスボンベ50からの不活性ガスを電磁弁51を介して流通させる不活性ガス配管52が腰板42の内面に沿って敷設されているとともに、底板41上の適所には、所定個数の温度センサ53が設置されている。前記不活性ガス配管52には、万遍なく複数のガス噴射孔521が穿設されている。
前記電磁弁51は、普段閉止されている。そして、温度センサ53が予め設定された温度を超える温度を検出した場合、その温度信号が電磁弁51に向けて伝達され、これを受けた電磁弁51は、弁を開通させるようになっている。従って、パレット40に積載されている耐熱容器20から溶融アルミニウムが漏洩し、これによってパレット40内の温度が予め設定された温度を超えた場合、ガスボンベ50内の不活性ガスが不活性ガス配管52のガス噴射孔521から腰板42で囲まれた底板41内に向けて噴射されるため、たとえ底板41上に可燃物が存在しても、当該可燃物が燃えるような不都合の発生が有効に防止差される。
以上詳述したように、本発明に係る溶融金属搬送システム10は、溶融アルミニウムを調製するアルミニウム溶融工場11から、溶融アルミニウムを使用して所定の製品を製造するアルミニウム成形工場12へ所定の耐熱容器20に当該溶融アルミニウムを充填して移送するとともに、空になった耐熱容器20をアルミニウム成形工場12からアルミニウム溶融工場11へ戻すようにするものである。
そして、このような溶融金属搬送システム10において、アルミニウム溶融工場11およびアルミニウム成形工場12間で往復運転される搬送車輌30と、この搬送車輌30の後退により当該搬送車輌30に保持される一方、搬送車輌30の前進により当該搬送車輌30から取り外されるパレット40とが備えられ、パレット40は、搬送車輌30に保持された状態でリフトアップされることにより搬送車輌30と一体的に走行可能な装着状態とされるとともに、耐熱容器20を安定した状態で保持し得るように構成されている。
かかる構成の溶融金属搬送システム10によれば、アルミニウム溶融工場11で調製された溶融アルミニウムは、耐熱容器20に充填された状態で搬送車輌30によりアルミニウム成形工場12に向けて移送され、アルミニウム成形工場12で所定の製品化の処置が施される。
そして、アルミニウム成形工場12で空になった耐熱容器20は、搬送車輌30によりアルミニウム溶融工場11へ返送され、この返送された耐熱容器20は、新たな溶融アルミニウムの充填用として使用される。従って、アルミニウム溶融工場11およびアルミニウム成形工場12間で搬送車輌30をピストン運転(往復運転)させて両者間で耐熱容器20をキャッチボールすることにより、アルミニウム溶融工場11の溶融アルミニウムが半連続的にアルミニウム成形工場12に供給され、アルミニウム成形工場12では、溶融アルミニウムを原料にした所定の製品が原料切れになることなく適正に製造される。
そして、アルミニウム溶融工場11およびアルミニウム成形工場12間で往復運転される搬送車輌30は、耐熱容器20を安定した状態で保持し得るように構成されたパレット40を有し、このパレット40は、搬送車輌30の進退により当該搬送車輌30に着脱自在に装着されるようになされている。
従って、かかるパレット40を第1およびアルミニウム成形工場12のそれぞれに1台ずつを配置するとともに搬送車輌30に1台を装着した状態とし、これによって合計3台のパレット40を採用することにより、アルミニウム溶融工場11においては、搬送車輌30の運行と独立した状態で所定の作業域に配置されているパレット40に対し溶融アルミニウムの充填された耐熱容器20を積み込むことが可能になるとともに、アルミニウム成形工場12においても、搬送車輌30の運行と独立した状態で所定の作業域に配置されているパレット40に対し空になった耐熱容器20を積み込むことができる。
従って、1台の搬送車輌30を第1およびアルミニウム成形工場12間でピストン運転させ、各工場において搬送車輌30に対しパレット40のみを積み替えることでアルミニウム溶融工場11からアルミニウム成形工場12に向けて溶融アルミニウムを運び込むことが可能になるため、従来のように、効率的な移送の実現のために複数台の搬送車輌30を採用する必要がなくなり、その分設備コストおよび運転コストの低減化に貢献することができる。
また、各工場では、搬送車輌30の運行スケジュールに制約されることなく(すなわち、搬送車輌30が実際に作業域に位置していない状態であっても)、予め配置されているパレット40に耐熱容器20を積み込むことができるため、各工場での生産活動が搬送車輌30の運行スケジュールに制約されてしまって、その自由度が大幅に制限されるような不都合の発生が防止され、結果として各工場は、生産活動を余裕を持って適正に行うことができ、労働条件の改善に繋がるばかりか、企業イメージの向上を図ることもできる。
また、搬送車輌30は、その後方位置にパレット40を装着するための平面視でコ字状を呈し、かつ、後端が開放状態の容器装着空間を備えたパレット装着部320を有し、パレット装着部320には、車幅方向の対向面に形成されたパレット40の車幅方向の両側縁部を支持する一対の支持縁部32cと、これら一対の支持縁部32cを昇降させる車高変更手段34とが設けられている。
かかる構成によれば、搬送車輌30の容器装着空間にパレット40を装着するに際しては、車高変更手段34の駆動で一対の支持縁部32cを下方位置にまで下降させた状態で、所定の作業域に載置されているパレット40に向かって搬送車輌30を真っ直ぐに後進させると、パレット40の車幅方向の各側縁部が一対の支持縁部32cにそれぞれ支持された状態になる。この状態で車高変更手段34の駆動により一対の支持縁部32cを上昇させると、パレット40は、各側縁部が支持縁部32cにそれぞれ支持され、かつ、地面から浮き上がった状態でパレット装着部320に装着される。
これに対し、搬送車輌30のパレット装着部320に装着されたパレット40を荷下ろしするに際しては、車高変更手段34の駆動で一対の支持縁部32cを下降させ、当該支持縁部32cに支持されているパレット40を作業域の地面に降ろす。こうすることでパレット40の両側縁部は支持縁部32cの支持から外された状態になる。引き続き搬送車輌30を真っ直ぐに前進させることにより、パレット40は作業域に残ったままで搬送車輌30のみがパレット40から離間して行き、パレット40の荷下ろしを完了させることができる。
このように、支持縁部32cの昇降操作と、搬送車輌30のパレット40に対する進退によってパレット40の搬送車輌30への荷上げおよび荷下ろしを極めて容易に行うことができるため、結果として耐熱容器20のパレット40を介した荷上げおよび荷下ろし作業の作業性を、従来のフォークリフトを使った荷役作業に比べて格段に向上させることができる。
また、パレット40は、全体的に金属製で形成され、少なくとも耐熱容器20が載置される底板41と、この底板41の周縁部から立設された上下寸法が耐熱容器20の容器本体21の略半分の高さの腰板42とを備えているため、たとえパレット40に搭載された耐熱容器20から高温の溶融アルミニウムが漏洩してパレット40上に散らばっても、パレット40の底部および腰板42は金属製とされているため、パレット40が焼失するような不都合の発生を確実に防止することができる。
また、パレット40には、不活性ガスが充填されたガスボンベ50が搭載され、ガスボンベ50は、耐熱容器20内から溶融アルミニウムが漏洩されたときに、不活性ガスを放出するように構成されているため、耐熱容器20から高温の溶融アルミニウムが漏洩した場合、パレット40に搭載されたガスボンベ50から不活性ガスが放出され、これによってパレット40上は、不活性ガス雰囲気になり、これによりたとえ近傍に可燃物が存在しても、当該可燃物が燃えるような不都合の発生を確実に防止することができる。
そして、耐熱容器20は、本体側鉄皮211の内面に本体側断熱材212が内張りされた上面に開口を有する容器本体21と、この容器本体21の上面開口を閉止する内面に蓋体側断熱材222が内張りされた蓋体22とを備え、蓋体22が容器本体21の上面開口を塞いだ状態で当該蓋体22の閉止状態をロックするロック手段としてのボルトBが設けられているため、耐熱容器20の容器本体21内に溶融アルミニウムを充填した状態でその上面開口を蓋体22で閉止し、この閉止状態をボルトBの締結でロックすることにより蓋体22の開放が確実に防止される。従って、不用意に蓋体22が開放されて内部の溶融アルミニウムが漏洩するような不都合の発生を確実に防止することができる。
さらに、耐熱容器20の容器本体21は、容器本体21の底面に外方に向かって突設された互いに平行な少なくとも2本の被案内突条24と、上縁部の外周面から周方向に等ピッチで外方に向かって突設された当該容器本体21を吊持するための少なくとも2つの吊持用突起231とを有し、パレット40には、被案内突条24が嵌め込まれる各一対の案内レール43が設けられ、案内レール43には、互いの対向面に被案内突条24を誘導する上広がりの傾斜部432が形成されている。
かかる構成によれば、耐熱容器20をパレット40に搭載するには、吊持用突起231に例えばフックR1を掛けてクレーン等で当該耐熱容器20を吊り上げ、パレット40の直上位置から耐熱容器20を吊り下げて行けばよい。こうすることで、耐熱容器20の底部に設けられた2本の被案内突条24がパレット40上の一対の案内レール43に形成された傾斜部432に誘導されつつ、当該案内レール43間に嵌り込み、これによって耐熱容器20を安定した位置決め状態でパレット40上に装着することができる。
本発明は上記の実施形態に限定されるものではなく、以下の内容をも包含するものである。
(1)上記の実施形態においては、溶融金属として溶融アルミニウムが採用されているが、本発明は、溶融金属が溶融アルミニウムであることに限定されるものではなく、溶融鉛など、アルミニウム以外の他の金属の溶融したものを対象としてもよい。
(2)上記の実施形態においては、パレット40が搬送車輌30のトレーラ32に装着された状態で、当該パレット40を昇降させるべくトレーラ32そのものを昇降させているが、こうする代わりにパレット40を支持している支持縁部32cのみを昇降させるようにしてもよい。
(3)上記の実施形態においては、パレット40に3槽の耐熱容器20が搭載されるようになされているが、本発明は、パレット40に搭載される耐熱容器20が3槽であることに限定されるものではなく、2槽以下であってもよいし、3槽を超えてもよい。
(4)上記の実施形態においては、消火用の不活性ガスとしてガスボンベ50に二酸化酸素を充填しているが、二酸化酸素に代えて窒素を採用してもよい。特に、液体窒素を採用すれば、耐熱容器20からパレット40上に溶融アルミニウムが漏洩した場合、当該液体窒素で高温の溶融アルミニウムを冷却することができ、より確実な消火効果を得ることができる。
(5)上記の実施形態においては、パレット40に耐熱容器20を積載するようになされているが、こうする代わりに、パレット40を改造して耐熱容器20を介することなく当該パレット40そのものに溶融金属を充填するようにしてもよい。こうすることによって耐熱容器20のパレット40に対する荷役作業を行わなくてもよくなり、溶融金属搬送システムの運用がより効率的なものになる。
溶融金属搬送システムの概要を説明するための側面視の説明図である。 溶融金属搬送システムにおける溶融アルミニウム搬送の各工程を説明するための平面視の説明図であり、(A)は、操業開始直後の搬送車輌がアルミニウム溶融工場へ向かいつつあるときの状態、(B)は、搬送車輌のトレーラに溶融アルミニウム入りの耐熱容器が搭載されたパレットを積み込みつつある状態をそれぞれ示している。 溶融金属搬送システムにおける溶融アルミニウム搬送の各工程を説明するための平面視の説明図であり、(A)は、溶融工場側積替作業域において溶融アルミニウム入りの耐熱容器の積載されたパレットが搬送車輌のトレーラに装着された状態、(B)は、搬送車輌が溶融アルミニウム入りの耐熱容器を積んでアルミニウム成形工場へ向けて走行している状態をそれぞれしめしている。 溶融金属搬送システム10における溶融アルミニウム搬送の各工程を説明するための平面視の説明図であり、(A)は、成形工場側積替作業域へ到着した搬送車輌のトレーラからパレット40を降ろしつつある状態、(B)は、予め成形工場側積替作業域に用意された空の耐熱容器が積載されているパレットを搬送車輌のトレーラに積み込みつつある状態をそれぞれ示している。 耐熱容器の一実施形態を示す一部切欠き斜視図である。 図5に示す耐熱容器のVI−VI線断面図である。 本発明で使用される搬送車輌の一実施形態を示す側面視の説明図であり、(A)は、トレーラが上昇した状態、(B)は、トレーラが下降した状態をそれぞれ示している。 図7に示す搬送車輌の背面図であり、(A)は、トレーラが上昇した状態、(B)は、トレーラが下降した状態をそれぞれ示している。 トレーラの一実施形態を示す斜視図である。 車高変更手段の一実施形態を示す説明図であり、(A)は、トレーラが車高変更手段により上昇位置にレベル設定された状態、(B)は、トレーラが同下降位置にレベル設定された状態をそれぞれ示している。 パレットの一実施形態を示す一部切欠き斜視図であり、パレットに耐熱容器が積載されていない状態を示している。 パレットの一実施形態を示す一部切欠き斜視図であり、パレットに耐熱容器が積載された状態を示している。
符号の説明
10 溶融金属搬送システム
11 アルミニウム溶融工場(第1の工場)
111 溶融工場側積替作業域
12 アルミニウム成形工場(第2の工場)
121 成形工場側積替作業域
13 公道 20 耐熱容器
21 容器本体 211 本体側鉄皮
212 本体側断熱材 213 本体側フランジ
22 蓋体 221 蓋体側鉄皮
222 蓋体側断熱材 223 蓋体側フランジ
23 環状帯体 231 吊持用突起
24 被案内突条 241 傾斜縁面
25 アルミニウム吸排管 26 気体吸排管
30 搬送車輌 31 トラクタ
311 シャーシ 312 運転室
313 連結台 313a 下部連結台
313b 上部連結台 313c 垂直軸
32 トレーラ 320 パレット装着部(容器装着空間)
320a 隙間 321 連結ロッド
32a 側壁 32b 前方壁
32c 支持縁部(支持レール)
33 従動輪 33a 車軸
34 車高変更手段(レール昇降機構)
340 ホイール収納空間 341 カム
341a カム支持軸 341b 軸受
342 シリンダ装置 343 油圧シリンダ
344 ピストンロッド 35 前方車高変更手段
351 中間部材 352 油圧シリンダ
353 ピストンロッド 40 パレット
41 底板 42 腰板
421 長尺腰板 422 短尺腰板
43 案内レール(ガイド突起)
431 垂直部 432 傾斜部(誘導傾斜面)
44 脚突条 441 被支持縁部
45 包持部材 451 支柱
452 半円状アーム 453 円弧状アーム
453a 垂直軸 454 ロック金具
50 ガスボンベ 51 電磁弁
52 不活性ガス配管 521 ガス噴射孔
53 温度センサ B ボルト(ロック手段)
N ナット(ロック手段) P 真空ポンプ
P1 ポンプ配管 P2 気体源
R ロープ R1 フック

Claims (6)

  1. 溶融金属を調製する第1の工場から、溶融金属を使用して所定の製品を製造する第2の工場へ耐熱容器に当該溶融金属を充填して移送するとともに、空になった耐熱容器を第2の工場から第1の工場へ戻すようにした溶融金属の搬送システムにおいて、
    前記第1および第2の工場間で往復運転される搬送車輌と、
    前記搬送車輌の後退により当該搬送車輌に保持される一方、前記搬送車輌の前進により当該搬送車輌から取り外されるパレットとが備えられ、
    前記パレットは、前記搬送車輌に保持された状態でリフトアップされることにより搬送車輌と一体的に走行可能な装着状態とされるとともに、前記耐熱容器を安定した状態で保持し得るように構成されていることを特徴とする溶融金属の搬送システム。
  2. 前記搬送車輌は、その後方位置に前記パレットを装着するための平面視でコ字状を呈し、かつ、後端が開放状態の容器装着空間を備えたパレット装着部を有し、
    前記パレット装着部には、車幅方向の対向面に形成された前記パレットの車幅方向の両側縁部を支持する一対の支持レールと、これら一対の支持レールを昇降させるレール昇降機構とが設けられていることを特徴とする請求項1記載の溶融金属の搬送システム。
  3. 前記パレットは、少なくとも前記耐熱容器が載置される金属製の底板と、前記底板の周縁部から立設された上下寸法が所定長の金属製の腰板とを備えていることを特徴とする請求項1または2記載の溶融金属の搬送システム。
  4. 前記パレットには、不活性ガスが充填されたガスボンベが搭載され、前記ガスボンベは、前記耐熱容器内から溶融金属が漏洩されたときに、前記不活性ガスを放出するように構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の溶融金属の搬送システム。
  5. 前記耐熱容器は、鉄皮の内面に断熱材が内張りされた上面に開口を有する容器本体と、前記容器本体の上面開口を閉止する内面に断熱材が内張りされた蓋体とを備え、前記蓋体が前記容器本体の上面開口を塞いだ状態で当該蓋体の閉止状態をロックするロック手段が設けられていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の溶融金属の搬送システム。
  6. 前記容器本体は、底面に外方に向かって突設された互いに平行な少なくとも2本の被案内突条と、上縁部の外周面から周方向に等ピッチで外方に向かって突設された当該容器本体を吊持するための少なくとも2つの吊持用突起とを有し、前記パレットには、前記被案内突条が嵌め込まれるガイド突起が設けられ、
    前記ガイド突起には、互いの対向面に前記被案内突条を誘導する上広がりの誘導傾斜面が形成されていることを特徴とする請求項5記載の溶融金属の搬送システム。
JP2007193850A 2007-07-25 2007-07-25 溶融金属搬送システム Expired - Fee Related JP4814168B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007193850A JP4814168B2 (ja) 2007-07-25 2007-07-25 溶融金属搬送システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007193850A JP4814168B2 (ja) 2007-07-25 2007-07-25 溶融金属搬送システム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009028745A true JP2009028745A (ja) 2009-02-12
JP4814168B2 JP4814168B2 (ja) 2011-11-16

Family

ID=40399860

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007193850A Expired - Fee Related JP4814168B2 (ja) 2007-07-25 2007-07-25 溶融金属搬送システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP4814168B2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117401583A (zh) * 2023-12-11 2024-01-16 三明市金圣特种钢有限公司 一种钢水加工用浇注处理设备

Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60215440A (ja) * 1984-04-10 1985-10-28 Miwa Unyu Kogyo Kk 重量運搬車における排除装置
JPH0252164A (ja) * 1988-08-15 1990-02-21 Nippon Rutsubo Kk 車輌による溶融金属の運搬方法並びに運搬用車輌および取鍋
JP2000006707A (ja) * 1998-06-25 2000-01-11 Sanwa Unyu Kogyo Kk Uフレーム車両
JP2001247127A (ja) * 2000-02-14 2001-09-11 Koriakoopu:Kk ゴム原料専用の組立式パレット
JP2001287021A (ja) * 2000-04-07 2001-10-16 Daiki Aluminium Industry Co Ltd 取鍋搬送装置及びそれを設置した取鍋運搬車両
JP2001340957A (ja) * 2000-05-30 2001-12-11 Hoei Shokai:Kk 溶融金属の運搬容器、運搬方法及び固持装置
JP2002066728A (ja) * 2000-08-31 2002-03-05 Mitsubishi Heavy Ind Ltd レードル搬送用専用吊具
JP2002087509A (ja) * 2000-09-19 2002-03-27 Fuji Car Mfg Co Ltd 塵芥収集車
JP2002263828A (ja) * 2001-01-05 2002-09-17 Hoei Shokai:Kk 金属供給システム及び金属供給方法

Patent Citations (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS60215440A (ja) * 1984-04-10 1985-10-28 Miwa Unyu Kogyo Kk 重量運搬車における排除装置
JPH0252164A (ja) * 1988-08-15 1990-02-21 Nippon Rutsubo Kk 車輌による溶融金属の運搬方法並びに運搬用車輌および取鍋
JP2000006707A (ja) * 1998-06-25 2000-01-11 Sanwa Unyu Kogyo Kk Uフレーム車両
JP2001247127A (ja) * 2000-02-14 2001-09-11 Koriakoopu:Kk ゴム原料専用の組立式パレット
JP2001287021A (ja) * 2000-04-07 2001-10-16 Daiki Aluminium Industry Co Ltd 取鍋搬送装置及びそれを設置した取鍋運搬車両
JP2001340957A (ja) * 2000-05-30 2001-12-11 Hoei Shokai:Kk 溶融金属の運搬容器、運搬方法及び固持装置
JP2002066728A (ja) * 2000-08-31 2002-03-05 Mitsubishi Heavy Ind Ltd レードル搬送用専用吊具
JP2002087509A (ja) * 2000-09-19 2002-03-27 Fuji Car Mfg Co Ltd 塵芥収集車
JP2002263828A (ja) * 2001-01-05 2002-09-17 Hoei Shokai:Kk 金属供給システム及び金属供給方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN117401583A (zh) * 2023-12-11 2024-01-16 三明市金圣特种钢有限公司 一种钢水加工用浇注处理设备
CN117401583B (zh) * 2023-12-11 2024-03-26 三明市金圣特种钢有限公司 一种钢水加工用浇注处理设备

Also Published As

Publication number Publication date
JP4814168B2 (ja) 2011-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN205366661U (zh) 一种后开门特种集装箱可伸出装载导轨系统
JP2005518321A (ja) 揺動可能なローラハウジングを有する輸送用トロリ
JP4814168B2 (ja) 溶融金属搬送システム
JP2007320727A (ja) コンテナ用ガントリークレーン、コンテナ輸送用パレット、コンテナ搬送車、および、コンテナ輸送方法
CN103481806A (zh) 设置摆臂吊架的物流车
JP4149707B2 (ja) 金属供給システム及び金属供給方法
CN105170963B (zh) 自动出料型铝液中转运输机
JP2009285689A (ja) 鍋蓋搬送装置
CN102745118A (zh) 自装卸运输车
JP2002248560A (ja) レードルターレットの軸受交換設備および方法
JP2008229636A (ja) 容器保持装置
CN211965921U (zh) 一种出铝车
KR100861413B1 (ko) 반응고 성형을 위한 토크로드 단조장치 및 그 토크로드
CN112605378A (zh) 一种钢水包或铁水包前后倾翻装置和生产方法
CN207467646U (zh) 一种用于单晶硅块复投器配送的周转料车结构
JPH0732483Y2 (ja) 垂直懸下式搬送装置
JP4290802B2 (ja) 溶融金属容器の保温装置
JPH01209223A (ja) コンテナ受台
CN210457353U (zh) 叉车及湿法制粒系统
CN216508079U (zh) 一种装卸结构
CN216332227U (zh) 一种保温运输装置
RU2349417C2 (ru) Способ и устройство для перевертывания металлургических ковшей
CN211366081U (zh) 用于钢丝卷翻转上料的装置
FI86694B (fi) Gjutmaskin.
CN215251034U (zh) 一种压力可控的井式真空回火炉

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20090904

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20110517

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110524

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20110722

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20110816

A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20110825

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 4814168

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140902

Year of fee payment: 3

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees