JP2001340957A - 溶融金属の運搬容器、運搬方法及び固持装置 - Google Patents

溶融金属の運搬容器、運搬方法及び固持装置

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JP2001340957A
JP2001340957A JP2000160675A JP2000160675A JP2001340957A JP 2001340957 A JP2001340957 A JP 2001340957A JP 2000160675 A JP2000160675 A JP 2000160675A JP 2000160675 A JP2000160675 A JP 2000160675A JP 2001340957 A JP2001340957 A JP 2001340957A
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molten metal
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container
transporting
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Yoshiaki Yokoyama
芳昭 横山
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Hoei Shokai Co Ltd
Original Assignee
Hoei Shokai Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 溶融金属の運搬の際、溶融金属の温度低下を
抑制し、省エネルギ化に寄与する溶融金属運搬容器を提
供すること。 【解決手段】 溶融金属運搬容器1において、本体2の
上壁2a、側壁2b、底壁2cの全てが内壁11及び外
壁10を有する構造として、その内壁11と外壁10と
の間に、断熱部となる減圧可能な空間8を形成すること
により、溶融金属運搬容器1の断熱効果を向上させるこ
とができ、容器内部の溶融金属の温度低下を抑制して省
エネルギ化に寄与することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アルミニウムやマ
グネシウム、亜鉛等の金属又はこれらの合金の溶融金属
を保持及び搬送するための溶融金属の運搬容器、運搬方
法及び固持装置に関する。
【0002】
【従来の技術】鋳造工程は大別すると鋳型製作、溶解鋳
込及び仕上げの3つの工程を有し、溶解鋳込工程におい
ては、コークスにより燃焼して溶解する溶解炉により生
成されたアルミニウム等の溶融金属(以下、溶湯とい
う。)を、鋳型に注入して鋳込むために、溶湯をその鋳
込の現場まで搬送しなければならない。
【0003】鋳込の現場までの搬送距離は工場の立地条
件によりさまざまであり、パイプラインにより溶湯をそ
のままの状態で搬送する工場等がある一方、工場によっ
ては金属の溶解だけを専門に行って、別の隔地の工場で
鋳込を行う工場も少なくない。この場合の搬送手段とし
ては、溶湯を運搬容器に移し、その容器をトラック等の
車両により搬送する手段がとられている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、搬送す
る際の運搬容器の構造は、その容器の内側に断熱材が設
けられたものがほとんどであるが、容器の壁は1枚で成
っているため断熱効果はあまり見込めず、このような容
器では容器内の溶湯の温度低下が著しい。従って上述し
たような別の隔地の工場で所定の溶湯温度で鋳込を行う
ためには、金属の溶融温度を比較的高く設定しなければ
ならないため、エネルギを無駄に損失することになる。
【0005】本発明はこのような事情に鑑みてなされた
ものであり、溶湯の運搬の際、溶湯の温度の低下を抑制
し、省エネルギ化に寄与する溶融金属運搬容器を提供す
ることを目的とする。
【0006】また本発明の別の目的は、このような溶融
金属運搬容器の運搬に安全かつ好適な溶融金属の運搬方
法及び固持装置を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、溶融金属を貯留して搬送するための溶融
金属運搬容器であって、前記溶融金属を外部から抽入あ
るいは外部へ抽出するための抽出入口を有する本体と、
前記抽出入口に開閉自在に装着され、前記本体を密閉す
る蓋部材と、前記本体の外周を覆うように設けられた減
圧可能な空間を有する断熱部とを具備することを特徴と
する。
【0008】このような構成によれば、減圧可能な空間
を有する断熱部の存在によって断熱効果が促進され、運
搬の際に運搬容器内の溶湯の温度低下を抑制することが
できるので、エネルギ損失を抑制し、省エネルギ化に寄
与することができる。
【0009】上記別の目的を達成するため、本発明は、
溶融金属を貯留して搬送するための溶融金属運搬容器を
用いて、前記溶融金属を外部から抽入あるいは外部へ抽
出するための抽出入口を有する本体を、前記抽出入口に
開閉自在に装着された蓋部材により密閉する第1工程
と、前記本体内を減圧する第2工程と、前記本体内を不
活性ガスを用いて加圧する第3工程とを具備することを
特徴とする。
【0010】この方法によれば、前記本体内を減圧して
本体内の酸素量を制限することができるので、溶融金属
の酸化による燃焼あるいは爆発等を防止することができ
る。
【0011】また本発明の固持装置は、前記溶融金属運
搬容器を搬送する運搬車両に設けられ、該溶融金属運搬
容器を該運搬車両に固持するための固持装置であって、
前記運搬車両に固定された受け架台と、この受け架台の
上面に形成された少なくとも1対の支柱と、これらの支
柱に形成され、前記溶融金属運搬容器を前記受け架台の
上方で吊り下げて保持するための保持部とを具備するこ
とを特徴とする。
【0012】このような構成によれば、溶融金属運搬容
器内の状態は温度、圧力ともに安定した状態を維持して
エネルギ損失を抑制することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき説明する。
【0014】図1及び図2はそれぞれ運搬容器1の斜視
図及び平面図、また図3及び図4に断面図を示す。
【0015】溶湯を貯留し、保持する本体2の上部に
は、図3に示すように溶湯13を本体2内に抽入するた
めの抽入口12が形成され、その抽入口12にはヒンジ
機構3aにより開閉自在に上蓋3が設けられている。こ
の上蓋3は、図示しないがボルト等のねじ機構やクラン
プ機構により本体2を密閉できる構造としている。また
本体2の下方部には溶湯を外部へ抽出するための抽出口
4が設けられ、本体2の底部には後述するようにフォー
クリフトによって運搬容器1を移動させるためのフォー
ク挿入部5が形成されている。また抽出口4にはヒンジ
機構4bにより開閉自在に形成された抽出口蓋4aが設
けられている。この抽出口蓋4aは上述した上蓋3と同
様に、図示せずともボルト等のねじ機構やクランプ機構
により本体2を密閉できる構造としている。
【0016】また本体2の上部には、運搬の際に、運搬
車両等の荷台に運搬容器1を固持させるための取っ手9
が取り付けられており、この固持方法については後述す
る。
【0017】図3及び図4を参照して、本体2の壁は上
壁2a、側壁2b、底壁2cが全て内壁11及び外壁1
0を有し、その内壁11と外壁10との間には断熱部と
なる減圧可能な空間8が形成されている。また本体2の
内部においては、上壁2a、側壁2b、底壁2cの全て
において内壁11の内側に断熱材としての耐火レンガ7
が設けられている。
【0018】更に本体2には、図3に示すように容器内
部の圧力を測定する圧力計P1、容器内部を大気開放す
る圧力制御弁V1及び溶湯13の温度を測定する温度計
T1が設置され、また容器内を加圧するための脱着可能
な窒素ガスボンベ16が設置されている。圧力制御弁V
1としてはリリーフ弁や圧力安全装置弁等を使用する。
更に本体2には空間8のガス(空気)の圧力及び温度を
それぞれ測定する圧力計P2及び温度計T2、また空間
8を減圧するための圧力制御弁V2、容器内を減圧する
ための脱着可能な真空ポンプ42がそれぞれ設置されて
いる。圧力制御弁V2は圧力制御弁V1と同様にリリー
フ弁や圧力安全装置弁等を使用している。なお、空間8
のガスを減圧するために真空ポンプ42を併用する。
【0019】以上のように構成される溶融金属運搬容器
1に、溶解炉等により溶解された溶湯を抽入する場合
は、まず抽出口4が抽出口蓋4aにより閉められている
ことを確かめた後、図1〜図3に示す上蓋3を開けて図
3に示す抽入口12より溶湯を抽入し、上蓋3を閉めて
本体2を密閉する。
【0020】運搬容器1は、圧力制御弁V2に真空ポン
プ42を接続して空間8を所定の圧力まで減圧させるこ
とにより、空間8のガスの対流を抑制して内壁11から
外壁10への熱伝導を抑制することができる。これによ
り運搬容器1の断熱効果は従来の壁1枚の運搬容器に比
べ格段に向上し、容器内の溶湯の温度低下を抑制するこ
とができる。また圧力計P2及び温度計T2によって空
間8の圧力と温度とをそれぞれ測定できるようにしたこ
とにより、常に空間8のガスの状態を調べ、空間8のガ
スの温度結果に基づき、真空ポンプ42により空間8の
圧力を調整することができる。
【0021】ところで本発明に係る溶融金属は、生成自
由エネルギが小さいアルミニウムやマグネシウム等の軽
金属を使用するため、酸化しやすく、燃焼や爆発の危険
性が高い。従って運搬中の容器内の圧力及び酸素量を所
定量に制限しなければならない。そこで本実施形態で
は、容器内の圧力が上限設定値、本実施形態では0.5
気圧〜2気圧を超えると圧力制御弁V1により自動的に
容器外部へガスを放出することで、運搬容器1の爆発を
防止して安全性を確保することができる。また真空ポン
プ42により容器内を所定値まで減圧して酸素量を減少
させ、その後、容器内を不活性ガスである窒素ガスを投
入して加圧することにより、溶湯の酸化を防止して燃焼
又は爆発を防止することができる。従って容器内の溶湯
の品質を最適に維持して、かつ運搬中の安全性を確保す
ることができる。なお、容器内の窒素ガスによる加圧を
大気圧よりも大、例えば1.2気圧としておくことによ
り外部からの酸素の流入を防止することができる。この
場合、圧力制御弁V1の設定値を例えば1.5気圧とし
ておく。
【0022】次に運搬容器1を別の現場まで搬送する場
合において、図5及び図6を参照して、運搬容器1の運
搬車両への固持方法について説明する。
【0023】図5において、運搬車両、例えばトラック
の荷台18にはガイド31が固定されており、そのガイ
ド31の周囲4箇所に図示するように止め具32が固定
されている。またガイド31には当接部31aが形成さ
れている。
【0024】運搬容器1を荷台18に載せる場合には、
運搬容器1のフォーク挿入部5にフォークリフトのフォ
ーク(図示せず)を挿入して、図6に示すようにフォー
ク挿入部5をガイド31に沿うようにして、フォーク挿
入部5の一端を当接部31aにそれぞれ当接させる。そ
して、ターンバックル機構36を有する一方の固持具3
3によりその一端のフック部33aを運搬容器1の取っ
手9に掛け、固持具33の他端のフック33bを止め具
32に掛けて、ターンバックル36を締めて固持する。
更に他方の固持具34の両端のフック34bを、フック
部33aに形成されたリング状の固持部35と、止め具
32とにそれぞれ掛けて、ターンバックル36を締めて
固持する。そして図示せずとも運搬容器1の反対側も同
様にして固持する。以上のように運搬容器1を荷台18
に固定して目的地まで搬送する。
【0025】そして目的地まで搬送された運搬容器1に
貯留された溶湯を別の容器に抽出する場合には、図6に
示す状態から、それぞれのターンバックル36を弛めて
固持具33、34を運搬容器1からはずし、図示しない
フォークリフトにより運搬容器1をガイド31からはず
す。そしてそのまま図示しない鋳型や他の容器のある場
所まで運搬し、抽出口蓋4aを開け、フォークリフトに
より運搬容器1を傾けて鋳型や他の容器に抽出する。
【0026】次にこの溶融金属運搬容器1で搬送される
際の溶融金属(アルミニウム)のエネルギの損失につい
て、従来の壁1枚で成る運搬容器により搬送した場合と
比較して説明する。
【0027】溶解炉によって溶解された溶融アルミニウ
ムの温度は750℃である。この750℃の溶融アルミ
ニウムを、壁1枚で成る従来の運搬容器、及び本発明に
よる運搬容器1にそれぞれ抽入し、距離約10km離れ
た現場まで搬送する。現場まで搬送されたそれぞれの運
搬容器内の溶融アルミニウムの温度は、従来の運搬容器
においては700℃、本実施形態による運搬容器1にお
いては735℃であった。1ヶ月当たりの溶融アルミニ
ウムの処理量は1500トンとすると、1ヶ月当たり
の、両運搬容器における溶融アルミニウムの温度差35
℃の分のエネルギは、35℃×0.1(kcal/(k
g・℃))×1500000(kg)=5250000
(kcal/月)と表すことができる。ここで0.1
(kcal/(kg・℃))は溶融アルミニウムの比熱
である。従って1ヶ月当たり5250000(kca
l)のエネルギを損失していることになる。
【0028】またこのエネルギ損失を、単位重さ当たり
の発熱量及び料金がそれぞれ10000(kcal/k
g)、40(円/kg)、燃焼効率が0.3である都市
ガスで換算すると、エネルギコストは5250000
(kcal/月)÷10000(kcal/kg)×4
0(円/kg)÷0.3=70000(円/月)とな
り、1ヶ月当たり70000円の損失となる。
【0029】次に図7を参照して本発明の第2の実施形
態による溶融金属運搬容器について説明する。なお、図
7において図1〜図4に示した運搬容器1における構成
要素と対応するものについては同一の符号を付すものと
し、その作用の説明を省略する。
【0030】図7に示す運搬容器50において、本体6
2の下方には溶湯13を外部から抽入あるいは外部へ抽
出するための抽出入口69、及びこの抽出入口69の開
閉を行うバルブV3が設けられている。本体62の壁は
上壁62a、側壁62b、底壁62cが全て内壁64及
び外壁65を有し、その内壁64と外壁65との間には
断熱部となる減圧可能な空間8が形成されている。また
本体62の内部においては、上壁62a、側壁62b、
底壁62cの全てにおいて内壁64の内側に断熱材とし
ての耐火レンガ7が設けられている。
【0031】また本体62には、図1〜図4に示す運搬
容器1と同様に、圧力計P1及びP2、温度計T1及び
T2、圧力制御弁V1及びV2、窒素ガスボンベ16、
真空ポンプ42、取っ手9、フォーク挿入部5がそれぞ
れ設けられている。
【0032】以上のように構成される溶融金属運搬容器
50に、溶解炉等により溶解された溶湯を抽入する場合
は、バルブV3を開とした後、真空ポンプ42を作動さ
せて外部から抽出入口69を介して抽入し、抽入終了後
バルブV3を閉とする。
【0033】また、溶湯を抽出する場合には、V3を開
として真空ポンプ42により容器内を加圧して抽出入口
69から外部へ抽出する。
【0034】このように溶湯の抽出入を行うことによ
り、フォークリフト(図示せず)により運搬容器50を
傾ける必要がなくなる。従って溶湯を所定以外の場所に
こぼしてしまうおそれがなくなり溶湯抽出入時の安全性
を確保できる。
【0035】またこの溶湯の抽出入作業は、図5及び図
6に示したトラックの荷台18に、上述したように固持
したまま行ってもよいし、あるいはトラックの荷台18
からフォークリフトにより運搬容器50を降ろし、別の
場所へ移動させて行うようにしてもよく、工場の立地条
件や、各設備の配置条件により適宜選択することができ
る。
【0036】次に図8及び図9を参照して本発明の他の
実施形態による溶融金属運搬容器について説明する。
【0037】図8及び図9に示す運搬容器20の構成に
ついては、腕木15を本体2の側壁上部に、左右対称に
2対、合計4箇所形成したこと、また第1の実施形態の
運搬容器1における取っ手9を有しないこと以外は、図
1及び図2に示した運搬容器1の構成と同様であるの
で、図1及び図2に示した運搬容器1における構成要素
と対応するものについては同一の符号を付すものとす
る。また同一の構成要素については、作用も同一である
のでその構成及び作用の説明を省略する。
【0038】図10、図11はこの運搬容器20を搬送
する場合において、トラックの荷台に固持装置30によ
り固持した状態を示す図である。
【0039】固持装置30は、トラックの荷台18にボ
ルト25により固定された受け架台21を有し、この受
け架台21の上面には2対、合計4本の支柱22が形成
されている。またこの支柱22の上端部には運搬容器2
0の腕木15が係合する部分である保持部としての係合
部23がそれぞれ設けられており、係合部23にはボル
ト24がそれぞれ装着されている。図示するように支柱
22はその長さが、運搬容器20において腕木15から
容器底面20aまでの長さよりも長く設定して、運搬容
器20は受け架台21の上方で支柱22によって吊り下
げられている。すなわち腕木15をそれぞれ係合部23
に係合させた際に、底面20aが間隔40をおいて受け
架台21に接しないように設定している。
【0040】そして運搬する場合には、腕木15を係合
部23に係合させ、固持装置30から運搬容器20が外
れないようにするためにボルト24を締める。このよう
に底面20aを受け架台21に接しないようにして、図
において左右に、僅かながら揺れるようにすることによ
って、運搬中の悪路面によるトラックの振動が運搬容器
20に対して直接には伝わらず、運搬容器20に対する
振動の影響を低減させることができる。この結果、容器
20内の状態は温度、圧力ともに安定した状態を維持す
ることができ、エネルギ損失を抑制してかつ安全に運搬
することができる。
【0041】なお、本発明は以上説明した実施形態には
限定されない。
【0042】上記実施形態においては図3に示すよう
に、内壁11と外壁10との間に断熱部として空間8を
設けているが、例えば容器本体の構造を内壁、中壁及び
外壁を有する3重構造としてもよい。この場合、内壁と
中壁との間、及び中壁と外壁との間の両空間を減圧可能
な構造として、それぞれ第1断熱部及び第2断熱部とす
れば、断熱効果は更に向上する。
【0043】また、上記実施形態においては、真空ポン
プ42により容器内を所定値まで減圧して酸素量を減少
させ、その後、容器内を不活性ガスである窒素ガスを投
入して加圧することにより、溶湯の酸化を防止して燃焼
又は爆発を防止するようにしたが、容器内を減圧させず
に、大気開放させた状態で容器内のガスをパージしなが
ら窒素ガスを投入するようにして溶湯の酸化等を防止し
てもよい。
【0044】また、図7に示す第2の実施形態による運
搬容器50の構成に、図1〜図4に示す第1の実施形態
による運搬容器1のように、更に上蓋3や抽出口4を具
備する構成として適宜溶湯の抽出入の方法を選択できる
ようにしてもよい。
【0045】更に、上記実施形態においては運搬容器2
0に腕木を2対及び固持装置に支柱を2対設ける構成と
したが、安定して運搬できるのであれば運搬容器20に
形成する腕木を1対として、これにあわせて固持装置の
支柱も1対としてもよい。
【0046】
【発明の効果】以上説明したように、溶融金属運搬容器
の内壁と外壁との間の断熱部の存在によって断熱効果が
向上し、運搬の際に運搬容器内の溶湯の温度低下を抑制
することができるので、省エネルギ化に寄与することが
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る溶融金属運搬容器の斜
視図である。
【図2】図1に示した溶融金属運搬容器の平面図であ
る。
【図3】図2における〔3〕−〔3〕線断面図である。
【図4】図3における〔4〕−〔4〕線断面図である。
【図5】運搬車両の荷台のガイドを示す斜視図である。
【図6】溶融金属運搬容器を運搬車両の荷台に固持した
状態を示す正面図である。
【図7】本発明の第2の実施形態に係る溶融金属運搬容
器を示す略断面図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係る溶融金属運搬容器
を示す斜視図である。
【図9】図8に示した溶融金属運搬容器の平面図であ
る。
【図10】図8及び図9に示した溶融金属運搬容器を、
運搬車両の荷台に固持した状態を示す正面図である。
【図11】図10に示した状態の側面図である。
【符号の説明】
V1…圧力制御弁 V2…圧力制御弁 V3…バルブ T1…温度計 T2…温度計 P1…圧力計 P2…圧力計 1…溶融金属運搬容器 2…本体 3…上蓋 4…抽出口 4b…ヒンジ機構 4a…抽出口蓋 5…フォーク挿入部 7…耐火レンガ 8…空間 10…外壁 11…内壁 12…抽入口 13…溶融金属(溶湯) 15…腕木 16…窒素ガスボンベ 18…荷台 20…運搬容器 20a…底面 21…受け架台 22…支柱 23…係合部 30…固持装置 40…間隔 69…抽出入口

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融金属を貯留して搬送するための溶融
    金属運搬容器であって、 前記溶融金属を外部から抽入あるいは外部へ抽出するた
    めの抽出入口を有する本体と、 前記抽出入口に開閉自在に装着され、前記本体を密閉す
    る蓋部材と、 前記本体の外周を覆うように設けられた減圧可能な空間
    を有する断熱部とを具備することを特徴とする溶融金属
    運搬容器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の溶融金属運搬容器であ
    って、 前記断熱部の空間の温度を計測する手段を有し、 前記計測された温度結果に基づき、前記断熱部の空間の
    圧力を調整することを特徴とする溶融金属運搬容器。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の溶融金属運搬容器であ
    って、前記断熱部が、前記本体の外周を覆うように設け
    られた断熱材を更に有することを特徴とする溶融金属運
    搬容器。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の溶融金属運搬容器であ
    って、前記本体内の圧力が所定以上となったときに本体
    内を大気開放する弁を更に具備することを特徴とする溶
    融金属運搬容器。
  5. 【請求項5】 請求項1に記載の溶融金属運搬容器であ
    って、前記本体に対して脱着可能で、前記本体内を加圧
    する手段を更に具備することを特徴とする溶融金属運搬
    容器。
  6. 【請求項6】 請求項1に記載の溶融金属運搬容器であ
    って、前記本体内の溶融金属の温度を測定する手段を更
    に具備することを特徴とする溶融金属運搬容器。
  7. 【請求項7】 溶融金属を貯留して搬送するための溶融
    金属運搬容器であって、 前記溶融金属を貯留して搬送するための本体と、 前記本体の下方に形成され、前記溶融金属を外部から抽
    入あるいは外部へ抽出するための抽出入口と、 前記抽出入口に設けられ、前記抽出入口の開閉を行う弁
    と、 前記本体内を加圧する手段と、を具備することを特徴と
    する溶融金属運搬容器。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の溶融金属運搬容器であ
    って、前記本体の外周を覆うように設けられた減圧可能
    な空間を有する断熱部を更に具備することを特徴とする
    溶融金属運搬容器。
  9. 【請求項9】 請求項7に記載の溶融金属運搬容器であ
    って、前記断熱部が、前記本体の外周を覆うように設け
    られた断熱材を更に有することを特徴とする溶融金属運
    搬容器。
  10. 【請求項10】 請求項7に記載の溶融金属運搬容器で
    あって、前記本体内を加圧する手段が、該本体に対して
    脱着可能であることを特徴とする溶融金属運搬容器。
  11. 【請求項11】 溶融金属を貯留して搬送するための溶
    融金属運搬容器を用いて、 前記溶融金属を外部から抽入あるいは外部へ抽出するた
    めの抽出入口を有する本体を、前記抽出入口に開閉自在
    に装着された蓋部材により密閉する工程と、 前記本体内を減圧する工程と、 前記本体内を不活性ガスを用いて加圧する工程と、を具
    備することを特徴とする溶融金属運搬方法。
  12. 【請求項12】 請求項11に記載の溶融金属運搬方法
    であって、前記不活性ガスを用いて加圧する工程におい
    て前記本体内を大気圧以上とすることを特徴とする溶融
    金属運搬方法。
  13. 【請求項13】 請求項11に記載の溶融金属運搬方法
    であって、前記本体内の圧力が所定以上となったとき
    に、前記本体内の圧力を大気開放する工程を更に具備す
    ることを特徴とする溶融金属運搬容器。
  14. 【請求項14】 溶融金属を貯留して搬送するための溶
    融金属運搬容器を用いて、 前記溶融金属を外部から抽入あるいは外部へ抽出するた
    めの抽出入口を有する本体内に、前記本体内のガスをパ
    ージしながら不活性ガスを投入する工程と、 前記抽出入口に開閉自在に装着された蓋部材により密閉
    する工程と、 を具備することを特徴とする溶融金属運搬方法。
  15. 【請求項15】 請求項14に記載の溶融金属運搬方法
    であって、前記不活性ガスを投入する工程において前記
    本体内を大気圧以上とすることを特徴とする溶融金属運
    搬方法。
  16. 【請求項16】 請求項14に記載の溶融金属運搬方法
    であって、前記本体内の圧力が所定以上となったとき
    に、前記本体内の圧力を大気開放する工程を更に具備す
    ることを特徴とする溶融金属運搬方法。
  17. 【請求項17】 前記溶融金属運搬容器を搬送する運搬
    車両に設けられ、該溶融金属運搬容器を該運搬車両に固
    持するための固持装置であって、 前記運搬車両に固定された受け架台と、 この受け架台の上面に形成された少なくとも1対の支柱
    と、 これらの支柱に形成され、前記溶融金属運搬容器を前記
    受け架台の上方で吊り下げて保持するための保持部とを
    具備することを特徴とする固持装置。
  18. 【請求項18】 請求項17に記載の固持装置であっ
    て、前記支柱が2対で成ることを特徴とする固持装置。
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