JP2004001094A - 容器、溶融金属供給システム及び溶融金属供給方法 - Google Patents

容器、溶融金属供給システム及び溶融金属供給方法 Download PDF

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Abstract

【課題】溶融金属を安全に供給することができる容器、溶融金属供給システム及び溶融金属供給方法を提供すること。
【解決手段】この容器は、溶融金属を供給するための容器であって、溶融金属を収容することができ、上部に第1の開口部を有する容器本体と、前記容器本体に収容した前記溶融金属を内外で流通することが可能な流路と、前記容器本体の第1の開口部を覆うように配置され、前記第1の開口部よりも小径の第2の開口部を有する蓋と、前記蓋の第2の開口部に開閉可能に設けられ、前記容器の内外を連通し、前記容器内の圧力が所定以上になったときに容器内の圧力を開放するための弁を取り付けるための貫通孔が設けられたハッチとを具備する。
【選択図】   図3

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、例えば溶融したアルミニウムの搬送に用いられる容器、溶融金属供給システム及び溶融金属供給方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
多数のダイキャストマシーンを使ってアルミニウムの成型が行われる工場では、工場内ばかりでなく、工場外からアルミニウム材料の供給を受けることが多い。この場合、溶融した状態のアルミニウムを収容した容器を材料供給側の工場から成型側の工場へと搬送し、溶融した状態のままの材料を各ダイキャストマシーンへ供給することが行われている(例えば、特許文献1参照)。
【0003】
【特許文献1】
特開平8−20826(段落[0026]、図4)。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
本発明者等は、こうした容器からダイキャストマシーン側への材料供給を圧力の差を利用して行う技術を提唱している。すなわち、この技術は、容器内を加圧して容器内に導入された配管を介して容器内の溶融材料を外部に導出するものである。
【0005】
しかしながら、特許文献1に開示された容器単独では、溶融金属の供給時に容器内の圧力が急激に増大した場合に、溶融金属の突発的な吐出が起きる、という問題がある。
【0006】
本発明は、このような問題を解決するためになされたもので、溶融金属を安全に供給することができる容器、溶融金属供給システム及び溶融金属供給方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】
かかる課題を解決するため、本発明の主たる観点に係る容器は、溶融金属を供給するための容器であって、溶融金属を収容することができ、上部に第1の開口部を有する容器本体と、前記容器本体に収容した前記溶融金属を内外で流通することが可能な流路と、前記容器本体の第1の開口部を覆うように配置され、前記第1の開口部よりも小径の第2の開口部を有する蓋と、前記蓋の第2の開口部に開閉可能に設けられ、前記容器の内外を連通し、前記容器内の圧力が所定以上になったときに容器内の圧力を開放するための弁を取り付けるための貫通孔が設けられたハッチとを具備することを特徴とする。
【0008】
本発明の一の形態によれば、前記容器内の圧力が所定以上になったときに、前記容器内の圧力を開放することができる圧力開放弁を更に具備することを特徴とする。
【0009】
本発明の一の形態によれば、前記第2の開口部は、前記蓋の中央付近に位置し、前記貫通孔は、前記ハッチの中央付近に位置することを特徴とする。
【0010】
本発明の一の形態によれば、前記流路の内径は65mm〜85mmであることを特徴とする。
【0011】
本発明の別の観点に係るシステムは、溶融金属を生産する第1の工場から前記溶融金属のユースポイントを有する第2の工場へ前記溶融金属を供給する溶融金属の供給システムであって、(a)溶融金属を供給するための容器であって、溶融金属を収容することができ、上部に第1の開口部を有する容器本体と、前記容器本体に収容した前記溶融金属を内外で流通することが可能な流路と、前記容器本体の第1の開口部を覆うように配置され、前記第1の開口部よりも小径の第2の開口部を有する蓋と、前記蓋の第2の開口部に開閉可能に設けられ、前記容器の内外を連通し、前記容器内の圧力が所定以上になったときに容器内の圧力を開放するための弁を取り付けるための貫通孔が設けられたハッチとを具備する容器と、(b)前記第1の工場と前記第2の工場との間で前記容器を載せて搬送するためのトラックと、を具備したことを特徴とする。
【0012】
本発明の更に別の観点に係る方法は、溶融金属を生産する第1の工場から前記溶融金属のユースポイントを有する第2の工場へ前記溶融金属を供給する溶融金属の供給方法であって、溶融金属を供給するための容器であって、溶融金属を収容することができ、上部に第1の開口部を有する容器本体と、前記容器本体に収容した前記溶融金属を内外で流通することが可能な流路と、前記容器本体の第1の開口部を覆うように配置され、前記第1の開口部よりも小径の第2の開口部を有する蓋と、前記蓋の第2の開口部に開閉可能に設けられ、前記容器の内外を連通し、前記容器内の圧力が所定以上になったときに容器内の圧力を開放するための弁を取り付けるための貫通孔が設けられたハッチとを具備する容器に前記溶融金属を収容し、前記容器をトラックに載せて、前記第1の工場から前記第2の工場へ搬送することを特徴とする。
本発明は、溶融金属を貯留可能な密閉容器本体と、前記容器本体内周の該容器本体底部に近い位置に設けられた開口を介し、該容器本体外周の上部に向けて延在する溶融金属の流路と、前記容器本体内の圧力を調整する手段とを具備することを特徴とする。
【0013】
本発明では、溶融金属を流通させるための流路が容器本体内周の該容器本体底部に近い位置から該容器本体外周の上部に向けて延在するようになっている。すなわち、本発明では、特開平8−20826号に開示された装置と比較すると、容器内の溶融金属に晒されるストークのような部材は不要となるので、ストーク等の部品交換を行う必要はなくなる。また、本発明では、容器内にストークのように予熱を邪魔するような部材は配置されないので、予熱のための作業性が向上し、予熱を効率的に行うことができる。また容器に溶融金属を収容したのち、溶融金属の表面の酸化物等をすくい取る作業が必要なことが多い。内部にストークがあるとこの作業がやりにくい。本発明によれば容器内部にストークのような構造物がないので作業性を向上することができる。
【0014】
ここで、本発明に係る容器を使った溶融金属供給方法としては、(a)容器内を容器外よりも陰圧状態にして容器外から容器内に溶融金属を導入する工程と、(b)前記容器内から容器外に溶融金属を導出する工程とを具備することを特徴とする。ここで、陰圧状態とは、容器外の圧力>容器内の圧力とすることである。容器内を減圧する場合の他に、容器外を加圧する場合、更に容器内を減圧しかつ容器外を加圧する場合も含まれる。
【0015】
このように容器内外の圧力差を利用して溶融金属を容器内に導入することで、溶融金属を容器内に引き込むような形態の部材、例えば配管を介して溶融金属供給用の炉と容器とを連接すればよくなる。例えば樋部材を介して溶融金属供給用の炉と容器とを連接する必要がなくなるので、溶融金属が空気に触れる機会が激減し、容器内に供給された溶融金属が酸化することを極力減らすことが可能となる。従って、酸化物の除去作業を不要とし、作業性の改善を図ることができ、しかも酸化物が殆ど含まれていない溶融金属を供給することが可能となる。
【0016】
工程(b)は、前記容器内を容器外よりも陽圧状態にして容器内から容器外に溶融金属を導出することを特徴とし、例えば前記容器は、当該容器の内外を連通して設けられ、前記溶融金属を流通することが可能な第1の配管を備え、前記工程(a)及び前記工程(b)は、前記第1の配管を用いて溶融金属の導入及び導出を行うことを特徴とする。
【0017】
陽圧状態とは、容器内の圧力>容器外の圧力とすることである。容器内を加圧する場合の他に、容器外を減圧する場合、更に容器内を加圧しかつ容器外を減圧する場合も含まれる。
【0018】
本発明では、溶融金属供給用の炉から容器への溶融金属の供給及び容器からサーバへの溶融金属の供給を例えば共通の第1の配管を用いて行うことができるので、構成を非常に簡単なものとすることができる。ただし、本発明は、溶融金属の導入と導出を別の配管を使う場合も含むものである。
【0019】
本発明の溶融金属供給方法は、前記容器が、当該容器の内外を連通して設けられた第2の配管を備え、前記工程(a)及び前記工程(b)は、前記第2の配管を用いて容器内の減圧及び加圧を行うことを特徴とする。このように容器内の減圧及び加圧を共通の配管で行うことで、容器の構成を非常に簡単なものとすることができる。
【0020】
従って、本発明では、例えば容器に対して第1及び第2の配管を設けるだけで容器に対する溶融金属の導入と容器からの溶融金属の導出を行うことが可能となる。このことは、単に構成が簡略化されるだけでなく、溶融金属の酸化を激減することが可能となる。
【0021】
本発明の溶融金属供給方法は、前記工程(a)が、前記容器内を減圧して容器外から容器内に溶融金属を導入する工程と、前記容器内の溶融金属の液面を検出する工程と、検出した液面に応じて前記容器内の圧力を制御する工程とを具備することを特徴とする。これにより、例えばサーバ側のシステム構成にかかわりなく、容器内に適量の溶融金属を供給することが可能となる。
【0022】
本発明の溶融金属供給方法において、前記工程(a)が、前記溶融金属を導入した後に容器内の空間を不活性気体で置換する工程を更に具備することを特徴とする。これにより、容器内の供給された溶融金属の酸化を更に抑制することが可能となる。
【0023】
本発明の溶融金属供給方法は、前記容器が、当該容器の内外を連通して設けられ、前記溶融金属を流通することが可能な第1の配管を備え、前記第1の配管の有効内径は、約50mmより大きく、約100mmより小さいことを特徴とする。
さらに好ましい内径は約65mm〜約80mmである。これは発明者らが配管径と圧送に必要な圧力との関係を調べた結果得られた知見である。
【0024】
本発明の溶融金属供給システムは、溶融金属を収容することができる容器と、前記容器の内外を連通して設けられ、前記溶融金属を流通することが可能な配管と、前記容器内部を排気する排気系とを具備したことを特徴とする。また、本発明の溶融金属供給システムは、溶融金属を収容することができる容器と、前記容器の内外を連通し、前記溶融金属を流通することが可能な第1の配管と、前記容器の内外を連通し、前記容器内を排気することが可能な第2の配管とを具備したことを特徴とする。
【0025】
本発明では、溶融金属を容器内に引き込むための配管を介して溶融金属供給用の炉と容器とを連接すればよくなるので、溶融金属が空気に触れる機会が激減し、容器内に供給された溶融金属が酸化することを極力減らすことが可能となる。従って、本発明によれば、酸化物の除去作業を不要とし、作業性の改善を図ることができ、しかも酸化物が殆ど含まれていない溶融金属を供給することが可能となる。
【0026】
本発明の溶融金属供給システムは、前記配管の前記容器内側の開口部が前記容器の下方にあることを特徴とする。これにより、容器内に配管から供給される大半の溶融金属が既に容器内に供給されている溶融金属の面より下で供給されることになり、すなわち配管から供給される大半の溶融金属がその供給の際に容器内の空気に直接触れることがなくなり、溶融金属の酸化を効果的に防止することができる。また、配管の開口部がこのような位置にあることにより、この配管を使って加圧による容器からサーバに対する溶融金属の供給が可能となる。
【0027】
本発明の溶融金属供給システムは、前記容器内の溶融金属の液面を検出する手段と、検出した液面に応じて前記排気系を制御する手段とをさらに具備したことを特徴とするものである。これにより、容器内に適量の溶融金属を供給することが可能となる。前記液面検出手段は、前記容器内天井部に所定の間隔をもって設けられ、各先端部が少なくとも容器内の最大液面の位置まで突出した一対の電極を具備することを特徴とする。このような液面検出手段を用いることにより、金属を溶融させるよう高温な環境においても簡単な構成で液面検出が可能となる。かかる液面検出手段は、例えば重量センサと併用しても構わない。例えば、通常は重量センサを用いて容器内の溶融金属の量を計測しておき、上記構成の液面検出手段を緊急用の最大液面検出手段として用いることが可能である。これにより、より安全なシステムの構築が可能である。
【0028】
本発明の溶融金属供給方法は、容器の内部を減圧して溶融金属を吸引し、前記容器をユースポイントまで輸送し、前記容器を加圧して前記溶融金属を前記ユースポイントへ供給することを特徴とする。ここで、例えば、前記溶融金属は、アルミニウムであり、前記容器のユースポイントまでの輸送は、公道を介して行われ、前記ユースポイントでは、前記溶融したアルミニウムを使ったアルミダイキャストマシーンを使ったアルミニウムの成型が実行されることを特徴とする。
【0029】
本発明は、固体のアルミニウムから溶融したアルミニウムの生産する生産方法において、炉内でアルミニウムを溶融する工程と、前記炉と前記容器との間の配管を介して接続する工程と、前記容器内を減圧して前記配管を介して前記炉から前記容器内に溶融したアルミニウムを導入する工程と、前記容器内を加圧して前記配管を介して前記容器からサーバに対して溶融したアルミニウムを導出する工程とを具備することを特徴とする。これにより、酸化物の少ない溶融アルミニウムを生産することが可能である。
【0030】
本発明のアルミダイキャスト製品の製造方法は、炉内でアルミニウムを溶融する工程と、前記炉と前記容器との間を配管を介して接続する工程と、前記容器内を減圧して前記配管を介して前記炉から前記容器内に溶融したアルミニウムを導入する工程と、前記容器内を加圧して前記配管を介して前記容器からサーバに対して溶融したアルミニウムを導出する工程と、前記サーバからアルミダイキャストマシーンに前記溶融金属を供給してアルミダイキャスト製品を製造する工程とを具備することを特徴とする。これにより、酸化物の少ない質のよいアルミダイキャスト製品を効率よく製造することが可能となる。
【0031】
本発明の自動車の製造方法は、炉内でアルミニウムを溶融する工程と、前記炉と前記容器との間を配管を介して接続する工程と、前記容器内を減圧して前記配管を介して前記炉から前記容器内に溶融したアルミニウムを導入する工程と、前記容器内を加圧して前記配管を介して前記容器からサーバに対して溶融したアルミニウムを導出する工程と、前記サーバからアルミダイキャストマシーンに前記溶融金属を供給して自動車用エンジンを製造する工程と、前記製造されたエンジンを使って自動車を組み立てる工程とを具備することを特徴とする。これにより、酸化物の少ない質のよいエンジンを有する自動車を効率よく製造することが可能となる。
【0032】
本発明の溶融金属供給システムは、加圧式溶融金属供給容器と、前記加圧式溶融金属供給容器を保持しつつ昇降する昇降機構と、前記加圧式溶融金属供給容器に対して加圧用の気体を供給する加圧気体貯留タンクとを有する運搬車輌とを具備することを特徴とする。
【0033】
本発明の運搬車輌は、加圧式溶融金属供給容器を保持しつつ昇降する昇降機構と、前記加圧式溶融金属供給容器に対して加圧用の気体を供給する加圧気体貯留タンクとを具備することを特徴とする。
【0034】
本発明によれば、運搬車輌に加圧気体貯留タンクを搭載し、この加圧気体貯留タンクから加圧式溶融金属供給容器に対して加圧用の気体を供給し、この気体により溶融金属を圧送しているので、従来のように容器を傾斜させる必要がなくなる。従って、例えばフォークリフトに回動機構を設ける必要はなくなり、昇降機構を設けるだけよく、機構が非常にシンプルなものとなる。しかも、加圧手段として加圧気体貯留タンクを用いているので、例えばコンプレッサーを搭載した場合等に考えられる発電機の搭載等は不要となり、小型軽量化を図ることができる。工場内であれば、気体の補充も極めて容易である。
【0035】
上記運搬装置には、フォークリスト機構のフォーク部分に設けられ、容器の重量を計測するための計測手段(例えば圧力センサ)と、前記計測結果に基づき前記加圧気体貯留タンクから前記容器への前記気体の供給を制御する制御手段とを設けてもよい。
【0036】
かかる構成によれば、例えば容器の重量が所定以下になったとき所定量の溶融金属が容器から相手側に供給されたものとみなして気体の供給を停止し、溶融金属の供給を停止する。これにより、人手を介することなくしかも簡単な構成で特定量の溶融金属を供給することができるようなる。
【0037】
本発明の供給装置は、気密領域と、前記気密領域内に金属を供給する手段と、供給された前記金属を前記気密領域内で受ける手段と、前記気密領域内の酸素濃度を調節する手段と、を具備している。
【0038】
本発明の供給装置は、溶融金属を保持、保温または加熱することができる炉と、前記溶融金属を気密室へ導く配管と、前記炉と前記気密室との酸素濃度を調節する手段と、前記炉の圧力と前記気密室の圧力の差を調節する手段と、を具備したものである。
【0039】
また本発明の供給装置は、溶融金属を保持、保温または加熱することができる炉と、前記溶融金属を気密室へ導く配管と、前記炉内の圧力と前記気密室の圧力よりも相対的に高くなるように調節し前記溶融金属をユースポイントに送る手段と、を具備したものである。前記炉内の圧力が前記ユースポイントの圧力よりも相対的に低くなるように調節し前記溶融金属を前記炉内に戻す手段をさらに具備するようにしてもよい。
【0040】
本発明の供給方法は、酸素濃度または酸素活量が制御された気密領域内で溶融金属を受け渡すものである。また、本発明の金属製品の生産方法は、酸素濃度が制御された気密領域内で溶融金属を供給する工程と、供給された金属を成形する工程とを具備したものである。
【0041】
酸素濃度あるいは酸素活量の調節は前記金属の酸化が抑制されるように行われる。この酸素濃度の調節は、酸素分圧を調節するだけでなく、全圧を調節することによっても行うことができる。さらに温度も含めて調節してもよい。以下単に酸素濃度という場合でも酸素活量の概念を含むものとする。温度、圧力、酸素濃度などの条件よっては、金属の酸化が抑制されるだけでなく金属が還元されることもある。いずれにせよ金属は酸化が抑制されたまま気密領域内のユースポイントへ供給される。ここで供給される金属としては例えば溶融状態にある金属、あるいは金属の粉末(微粒子、超微粒子を含む、以下同じ)がある。また金属の組成は単体元素でも合金でもよい。前記酸素濃度を調節する手段としては、例えば排気系や非酸化性ガス導入系がある。これらは組み合わせて配設しても、複数系統備えてもよい。排気系としては、排気ブロワや各種真空ポンプ(例えばロータリーポンプ、メカニカルブースターポンプ、水封ポンプなどの液封式ポンプ、油拡散ポンプ、ターボ分子ポンプ、イオンゲッターポンプ、クライオポンプなど)を必要に応じて選択し、または組み合わせて用いればよい。真空ゲージ(真空計)も必要に応じて備えればよい。非酸化性ガスとしては、希ガス、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、二酸化硫黄、6フッ化硫黄などをあげることができる。これらのガスは金属の性質に応じて選択すればよい。非酸化性ガスは組み合わせて使用してもよい。
【0042】
このような構成を採用することにより本発明の供給装置においては、金属の酸化を抑制しながら気密領域内のユースポイントへ供給することができる。このため酸化皮膜、ノロ等の酸化物の生成量を極めて低いレベルに抑制し生産性を向上することができる。
【0043】
またマグネシウム、カルシウム、チタン等のように生成自由エネルギーが小さく反応性が高い金属では、溶融、保持、配湯、注湯、成形などの過程で酸化されやすいという問題がある。また粉体など表面の自由エネルギーが過剰な状態にある金属についても同様である。これらの金属は単に酸化しやすいというだけではなく発火、爆発の危険もある。本発明によればこのような金属も安全に供給することができる。
【0044】
さらに金属のダイキャスト成形では、溶融金属のダイキャスト装置への供給時に、金属が酸化、発火し製品の強度、精度、外観を阻害している。このことは酸化されやすく加工が困難な金属、例えばマグネシウム合金などにおいて顕著である。溶融金属がキャビティーに供給される以前にその金属の酸化物が混じってしまうことも一因である。本発明によれば、金属の酸化は抑制された状態でダイキャスト装置に供給されるため、製品の品質が向上する。後述するようにキャビティーを含めた溶融金属の流通空間の酸素活量を制御すれば、この効果はさらに大きくなる。
【0045】
さて、上述のような金属の溶融時には防燃のため例えばベリリウムなどの防燃剤を添加することがある。ベリリウムは元素存在度が小さいことで知られているだけでなく、毒性の極めて高い元素である。例えば酸化物を吸引すると呼吸器を障害するなど人体に悪影響を及ぼすことが知られている。そして現在ベリリウムは、製造工程や、製品に含有されることを通じて環境中に拡散しているのである(製品が廃棄物となったあとのことも留意されたい)。このような有害物質の使用は、作業者の安全、また環境保全の観点から大きな問題を抱えている。本発明によればこのような有害な防燃ガスを使用する必要がなくなるから、作業者の安全も確保され、また有害物質が環境に拡散するのを防ぐことができる。
【0046】
つぎに本発明の容器について説明する。ここで容器は固定して使用される場合(例えば溶融金属の溶融炉、保持炉など)も、可動に使用される場合(例えば容器など)もどちらにも適用することができる。
【0047】
本発明の容器は、気密領域を構成するフレームと、前記フレームの内側に配設された断熱材と、前記フレームおよび前記断熱材を貫通して配設された少なくとも1つの配管とを具備したものである。
【0048】
また本発明は、溶融金属を保持することができる容器において、前記炉の内部を加圧する手段と、前記炉内の内部を減圧する手段と、を具備したものである。
【0049】
フレームは内部に気密領域である閉空間を形成する。また容器全体の強度の保持の役割と、外部から断熱材を保護する役割を果たす。フレームは各種金属材料により構成することができるが、材質は容器の用途に応じて適宜選択すればよい。この選択は容器に収容する内容物の物理的性質、化学的性質を考慮してなされることが好ましい。例えば、たとえ断熱材が破けたとしてもフレームが内容物の熱や、内容物との化学反応により溶けたり割れたりしないように選択する。断熱材についても同様であって、例えば各種耐熱煉瓦が容器の用途に応じて選択される。
【0050】
配管はフレームの外部と内部の空間とのアクセスを提供するものである。この配管は複数備えてもよい。例えばこの配管に排気系を接続して内部を減圧することにより、内部の気密領域の酸素濃度、酸素活量を制御することができる。また例えばこの配管に非酸化性ガス導入系を接続することにより、内部に非酸化性ガスを供給することができる。
【0051】
さらにこの配管により、このような減圧、加圧により流体(溶融金属や粉体)を容器から出したり、入れたりすることができる。例えば複数の配管を備えた場合を考える。内容物は溶融金属であるとする。この場合、第1の配管から非酸化性ガスを導入して気密領域を加圧すれば、第2の配管を通じて溶融金属を外部へ押し出す力が働く。また第1の配管を排気系に接続して気密領域を減圧すれば、第2の配管を通じて溶融金属を外部から吸引することができる。配管は必要に応じてヒータなどで加熱する。温度は管内を流通する内容物の融点より高くなるように設定することが好ましい。このとき排気系や非酸化性ガス供給系により、溶融金属や粉体の移動だけでなく、系内の酸素濃度も制御することができる。このように本願発明においては、減圧状態を含めた圧力差の生成が、溶融金属や粉体の質量移動と酸化防止のための両方に寄与している点が大きな特徴の一つとなっている。さらに配管内の雰囲気が酸化的になると配管内に酸化物が付着し配管が詰まる。本発明では配管内の酸素濃度が制御されるだけでなく配管内に内容物を残さないようにすることもできるので、このような詰まりの問題も解決することができる。
【0052】
また、本発明の容器には、前記気密領域内の温度を測定する手段と、測定した温度に応じて前記フレーム内の圧力を調節する手段とをさらに具備した形態もある。
【0053】
耐熱煉瓦等の耐熱材は、その経時変化によって耐熱性能が低下する。例えば複数の容器を使用して溶融金属を輸送する場合、容器の固体差によって溶融金属の温度が異なることがある。時には、ユーザの要求を満たさない程度まで溶融金属の温度が低下することもある。本発明の容器では、気密領域または溶融金属の温度を測定し、測定した温度によってフレーム内の圧力を制御する構成を採用している。このような構成を採用することにより、圧力によって系内の熱伝導度を制御しているのである。例えば溶融金属の搬送中に温度低下が認められる容器について、フレーム内を排気系により減圧し、内部の熱伝導率を小さく抑制する。これにより断熱材の断熱性能の低下によらず、溶融金属の温度を保持することができる。複数の容器の内容物の温度差を小さくすることもできる。また溶融金属の酸化も防止することができる。圧力制御は温度そのものではなく、温度変化の割合(例えば微分値)によって行うこともでき、この構成のほうがより的確な溶融金属の温度制御を行うことができる。
【0054】
本発明は、溶融金属を配送することができる容器において、内面に断熱材を配したフレームと、前記断熱材の内側に配設されたヒータと、前記溶融金属の温度を測定する手段と、測定した温度に応じて前記ヒータを制御する手段と、を具備したものである。
【0055】
本発明の容器では測定した温度、温度変化に応じて容器内の圧力を制御する構成だけでなく、測定した温度、温度変化に応じて容器内に配設したヒータの温度を制御する構成でもよい。本発明の構成ではフレームの気密性は問われない。ヒータとしては例えば断熱材の内側に抵抗体配線を露出させる構成がある。このほかにも、例えばシーズヒータ、ラジアントチューブなど各種ヒータを採用してもよい。そして容器内の温度または内容物の温度または温度変化を測定し、測定値に応じてヒータへのエネルギー(電力、ガス)供給量を制御する。これにより断熱材の断熱性能の低下によらず、溶融金属の温度を保持することができる。複数の容器の内容物の温度差を小さくすることもできる。またこのような構成により、容器の内容物の温度を的確に管理することができる。さらに本発明の容器の構成を、前述した本発明の各容器の構成と組み合わせて行うこともできる。
【0056】
本発明の成形装置は、ユースポイントに供給された金属を成形する手段と、前記ユースポイントを囲繞するように配設された気密室と、前記気密室内の酸素濃度を調節する手段とを具備したものである。
【0057】
本発明の成形装置は、例えばユースポイントに供給された溶融金属をコア型(オス型)とキャビティー型(メス型)との空間に押し出して成形する射出成形や、圧縮成形、押出成形、吹込成形などの各種成形装置に適用することができる。本発明の成形装置では、成形する金属は、酸素濃度が調節された状態(減圧を含む)にあるユースポイントへ供給される。ユースポイントへの金属の供給は前述した本発明の供給装置や容器を用いることができる。例えば従来の金属成形では、金属の装置への供給時に、金属が酸化、発火し製品の強度、精度、外観を阻害している。このことは酸化されやすく加工が困難な金属、例えばマグネシウム合金などにおいて顕著である。本発明によれば、金属の酸化は抑制された状態で成形装置に供給されるため、成形した製品の品質が向上する。ダイキャスト装置の場合、ノズル、スプルー、ランナー、ゲートを含めた溶融金属の流通空間の酸素活量を制御すれば、さらに効果的である。このためには溶融金属の流通空間のユースポイントとは反対側にもバルブと排気系または非酸化性ガス供給系を備えユースポイントとの相対的な圧力差および酸素濃度を調節すればよい。
【0058】
本発明の別の観点に係る容器は、溶融金属を貯留可能で、内圧を調整するために用いられる貫通孔を有する密閉型の容器本体と、前記容器本体内周の該容器本体底部に近い位置に設けられた開口を介して上部に向けて外部に延在する溶融金属の流路を有し、かつ、前記容器本体の内壁を覆うように設けられた耐火壁とを具備することを特徴とするものである。
【0059】
本発明では、溶融金属の流路が容器本体の内壁を覆うように設けられた熱伝導性の高い耐火壁により構成されているので、容器内に溶融金属を貯留したときにこの貯留されている溶融金属の熱が耐火壁を伝導し、流路は貯留されている溶融金属とほぼ等しい温度となる。従って、流路を流通する溶融金属が流路で冷却されて流路の表面に固化して付着するようなことはなくなる。すなわち、流路に溶融金属が固化して付着していくと流路(従来の配管)が詰まり易くなるが、本発明により流路の詰まりを効果的に防止することができる。また、本発明では、流路が貯留されている溶融金属とほぼ等しい温度となるので、流路の表面付近を流通する溶融金属の粘性が低下することがなくなり、より小さいな圧力差で容器からの溶融金属の導出及び容器内への溶融金属の導入を行うことができる。すなわち、本発明の容器は、溶融金属の流路を容器本体の内壁を覆うように設けられた熱伝導性の高い耐火壁より構成し、該流路を貯留されている溶融金属とほぼ等しい温度となるようにしたので、圧力差を利用して溶融金属を容器内外に導入出するようなシステムに非常に有効なものとなる。
【0060】
本発明の容器には、内圧を調整するために用いられる貫通孔が設けられているので、例えば貫通孔を介して容器内を陰圧とすることで流路を介して容器内に溶融金属を導入することが可能である。本発明では、このように流路を介して容器内に溶融金属を導入することでその流路を流通するよりホットな溶融金属により流路の表面に付着する金属が洗浄される。従って、本発明では、内圧を調整するために用いられる貫通孔を有することで流路の詰まりを効果的に防止することができる。
【0061】
本発明では、溶融金属を流通させるための流路が容器本体内周の該容器本体底部に近い位置から該容器本体外周の上部に向けて延在するようになっている。すなわち、本発明では、特開平8−20826号に開示された装置と比較すると、容器内の溶融金属に晒されるストークのような部材は不要となるので、ストーク等の部品交換を行う必要はなくなる。また、本発明では、容器内にストークのように予熱を邪魔するような部材は配置されないので、予熱のための作業性が向上し、予熱を効率的に行うことができる。
【0062】
本発明の一の形態に係る容器は、前記容器本体の内壁と前記耐火壁との間に介挿された断熱部材を更に具備することを特徴とするものである。容器は全体として保温性を高める必要があるから断熱性能の高い部材をライニングしてある。そして溶融金属に直接接する部分は、耐火系の部材をライニングしてある。本発明の容器では容器の内側と流路とを分離しているゾーンに耐火系のキャスター材料を配し、この領域の熱伝導率を意図的に大きくしている。耐火材は断熱材よりも密度、熱伝導率が大きくなるように設定する。耐火材としてはたとえが緻密質の耐火キャスターを、断熱材としては例えば断熱キャスターやボード材等をあげることができる。このような構成を採用することで、容器内の溶融金属を保温することに加えて、上記の流路へ熱が供給されやすくなる。したがって流路が外部からの影響を受けて冷えるようなことが少なくなり、流路の詰まりをより効果的に防止することができる。また溶融金属の粘性を小さく抑制することができるので、小さな圧力差で溶融金属を容器内外に導入出することが可能となる。
【0063】
本発明の一の形態に係る容器は、前記容器本体底部が前記開口に向けて前記開口が低い位置となるように傾斜していることを特徴とするものである。これにより、容器内の溶融金属が少なくなったときに、上記流路近傍の耐火材が容器内の溶融金属と接する実質的な面積が流路とは離れた場所における当該面積に比べて大きくなる。従って、上記の流路が冷えることを極力さけることができ、流路の詰まりをより効果的に防止することができ、またより小さな圧力差で溶融金属を容器内外に導入出することが可能となる。加えて、容器を傾斜させて容器内に残存する溶融金属を流路から導出することを、傾斜角を少なくしてしかも流路の詰まりを極力小さくして効率的に行うことが可能となる。
【0064】
本発明の一の形態に係る容器は、前記容器本体の上部には、開閉可能なハッチが設けられていることを特徴とするものである。
【0065】
本発明では、このようなハッチを有することで例えば容器内に溶融金属を導入するに先立ちハッチを空けてガスバーナを挿入して容器を予熱すること可能であり、このような予熱により耐火材を介して流路が温められ、流路の詰まりをより効果的に防止することができ、またより小さな圧力差で溶融金属を容器内外に導入出することが可能となる。本発明では、溶融金属を流路を介して容器内に導入する際に、上記のように予め流路を温めておくことが可能であるので、このような場合に特に有効である。
【0066】
本発明の一の形態に係る容器は、前記貫通孔が前記ハッチに設けられていることを特徴とするものである。
【0067】
上記のように容器内に溶融金属を供給するに先立ちガスバーナにより容器を予熱している。この予熱は、ハッチを開けてガスバーナを容器内に挿入することで行われる。従って、ハッチは容器内に溶融金属を供給する度に開けられるものである。本発明では、このようなハッチに内圧調整用の貫通孔を設けているので、容器内に溶融金属を供給する度に内圧調整用の貫通孔に対する金属の付着を確認することができる。そして、例えば貫通孔に金属が付着しているときにはその都度それを剥がせばよい。従って、本発明では、内圧調整に用いるための配管や孔の詰りを未然に防止することができる。
【0068】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。
【0069】
図1は本発明の一実施形態に係る金属供給システムの全体構成を示す図である。
【0070】
同図に示すように、第1の工場10と第2の工場20とは例えば公道30を介して離れた所に設けられている。
【0071】
第1の工場10には、ユースポイントとしてのダイキャストマシーン11が複数配置されている。各ダイキャストマシーン11は、溶融したアルミニウムを原材料として用い、射出成型により所望の形状の製品を成型するものである。その製品としては例えば自動車のエンジンに関連する部品等を挙げることができる。また、溶融した金属としてはアルミニウム合金ばかりでなくマグネシウム、チタン等の他の金属を主体とした合金であっても勿論構わない。各ダイキャストマシーン11の近くには、ショット前の溶融したアルミニウムを一旦貯留する保持炉(手元保持炉)12が配置されている。この保持炉12には、複数ショット分の溶融アルミニウムが貯留されるようになっており、ワンショット毎にラドル13或いは配管を介して保持炉12からダイキャストマシーン11に溶融アルミニウムが注入されるようになっている。また、各保持炉12には、容器内に貯留された溶融アルミニウムの液面を検出する液面検出センサ(図示せず)や溶融アルミニウムの温度を検出するための温度センサ(図示せず)が配置されている。これらのセンサによる検出結果は各ダイキャストマシーン11の制御盤もしくは第1の工場10の中央制御部16に伝達されるようになっている。
【0072】
第1の工場10の受け入れ部には、後述する容器100を受け入れるための受け入れ台17が配置されている。受け入れ部の受け入れ台17で受け入れられた容器100は、配送車18により所定のダイキャストマシーン11まで配送され、容器100から保持炉12に溶融アルミニウムが供給されるようになっている。供給の終了した容器100は配送車18により再び受け入れ部の受け入れ台17に戻されるようになっている。
【0073】
第1の工場10には、アルミニウムを溶融して容器100に供給するための第1の炉19が設けられており、この第1の炉19により溶融アルミニウムが供給された容器100も配送車18により所定のダイキャストマシーン11まで配送されるようになっている。
【0074】
第1の工場10には、各ダイキャストマシーン11において溶融アルミニウムの追加が必要になった場合にそれを表示する表示部15が配置されている。より具体的には、例えばダイキャストマシーン11毎に固有の番号が振られ、表示部15にはその番号が表示されており、溶融アルミニウムの追加が必要になったダイキャストマシーン11の番号に対応する表示部15における番号が点灯するようになっている。作業者はこの表示部15の表示に基づき配送車18を使って容器100をその番号に対応するダイキャストマシーン11まで運び溶融アルミニウムを供給する。表示部15における表示は、液面検出センサによる検出結果に基づき、中央制御部16が制御することによって行われる。
【0075】
第2の工場20には、アルミニウムを溶融して容器100に供給するための第2の炉21が設けられている。容器100は例えば容量、配管長、高さ、幅等の異なる複数種が用意されている。例えば第1の工場10内のダイキャストマシーン11における保持炉12の容量等に応じて、容量の異なる複数種がある。しかしながら、容器100を1種類に統一して規格化しても勿論構わない。
【0076】
この第2の炉21により溶融アルミニウムが供給された容器100は、フォークリフト(図示せず)により搬送用のトラック32に載せられる。トラック32は公道30を通り第1の工場10における受け入れ部の受け入れ台17の近くまで容器100を運び、これらの容器100はフォークリフト(図示せず)により受け入れ台17に受け入れられるようになっている。また、受け入れ部にある空の容器100はトラック32により第2の工場20へ返送されるようになっている。
【0077】
第2の工場20には、第1の工場10における各ダイキャストマシーン11において溶融アルミニウムの追加が必要になった場合にそれを表示する表示部22が配置されている。表示部22の構成は第1の工場10内に配置された表示部15とほぼ同様である。表示部22における表示は、例えば通信回線33を介して第1の工場10における中央制御部16が制御することによって行われる。なお、第2の工場20における表示部22においては、溶融アルミニウムの供給を必要とするダイキャストマシーン11のうち第1の工場10における第1の炉19から溶融アルミニウムが供給されると決定されたダイキャストマシーン11はそれ以外のダイキャストマシーン11とは区別して表示されるようになっている。例えば、そのように決定されたダイキャストマシーン11に対応する番号は点滅するようになっている。これにより、第1の炉19から溶融アルミニウムが供給されると決定されたダイキャストマシーン11に対して第2の工場20側から誤って溶融アルミニウムを供給するようなことをなくすことができる。また、この表示部22には、上記の他に中央制御部16から送信されたデータも表示されるようになっている。
【0078】
次に、このように構成された金属供給システムの動作を説明する。
【0079】
中央制御部16では、各保持炉12に設けられた液面検出センサを介して各保持炉12における溶融アルミニウムの量を監視している。ここで、ある保持炉12で溶融アルミニウムの供給の必要性が生じた場合に、中央制御部16は、その保持炉12の「固有の番号」、その保持炉12に設けられた温度センサにより検出された保持炉12の「温度データ」、その保持炉12の形態(後述する。)に関する「形態データ」、その保持炉12から溶融アルミニウムがなくなる最終的な「時刻データ」、公道30の「トラフィックデータ」、その保持炉12で要求される溶融アルミニウムの「量データ」及び「気温データ」等を、通信回線33を介して第2の工場20側に送信する。第2の工場20では、これらのデータを表示部22に表示する。これらの表示されたデータに基づき作業者が経験的に上記保持炉12から溶融アルミニウムがなくなる直前に保持炉12に容器100が届き、且つその時の溶融アルミニウムが所望の温度となるように該第2の工場20からの容器100の発送時刻及び溶融アルミニウムの発送時の温度を決定する。或いはこれらのデータを例えばパソコン(図示せず)に取り込んで所定のソフトウェアを用いて上記保持炉12から溶融アルミニウムがなくなる直前に保持炉12に容器100が届き、且つその時の溶融アルミニウムが所望の温度となるように該第2の工場20からの容器100の発送時刻及び溶融アルミニウムの発送時の温度を推定してその時刻及び温度を表示するようにしてもよい。或いは推定された温度により第2の炉21を自動的に温度制御しても良い。容器100に収容すべき溶融アルミニウムの量についても上記「量データ」に基づき決定してもよい。
【0080】
発送時刻に容器100を載せたトラック32が出発し、公道30を通り第1の工場10に到着すると、容器100がトラック32から受け入れ部の受け入れ台17に受け入れられる。
【0081】
その後、受け入れられた容器100は、受け入れ台17と共に配送車18により所定のダイキャストマシーン11まで配送され、容器100から保持炉12に溶融アルミニウムが供給される。
【0082】
図2に示すように、この例では、レシーバタンク101から高圧空気を密閉された容器100内に送出することで容器100内に収容された溶融アルミニウムが配管56から吐出されて保持炉12内に供給されるようになっている。なお、図2において、103は加圧バルブ、104はリークバルブである。
【0083】
ここで、保持炉12の高さは各種のものがあり、配送車18に設けられた昇降機構により配管56の先端が保持炉12上の最適位置となるように調節可能になっている。しかし、保持炉12の高さによっては昇降機構だけでは対応できない場合がある。そこで、本システムにおいては、保持炉12の形態に関する「形態データ」として、保持炉12の高さや保持炉12までの距離に関するデータ等を予め第2の工場20側に送り、第2の工場20側ではこのデータに基づき最適な形態、例えば最適な高さの容器100を選択して配送している。なお、供給すべき量に応じて最適な大きさの容器100を選択して配送してもよい。
【0084】
次に、このように構成されたシステムに好適な容器(加圧式溶融金属供給容器)100について、図3及び図4に基づき説明する。図3は容器100の断面図、図4はその平面図である。
【0085】
容器100は、有底で筒状の本体50の上部開口部51に大蓋52が配置されている。本体50及び大蓋51の外周にはそれぞれフランジ53、54が設けられており、これらフランジ間をボルト55で締めることで本体50と大蓋51が固定されている。なお、本体50や大蓋51は例えば外側が金属であり、内側が耐火材により構成され、外側の金属と耐火材との間には断熱材が介挿されている。
【0086】
本体50の外周の1箇所には、本体50内部から配管56に連通する流路57が設けられた配管取付部58が設けられている。
【0087】
ここで、図5は図3に示した配管取付部58におけるA−A断面図である。
【0088】
図5に示すように、容器100の外側は金属のフレーム100a、内側は耐火材100bにより構成され、フレーム100aと耐火材100bとの間には耐火材よりも熱伝導率の小さな断熱材100cが介挿されている。そして、流路57は容器100の内側に設けられた耐火材100bの中に形成されている。すなわち流路57は、熱伝導率の大きな耐火部材によって容器内部と分離されている。このような構成を採用することにより、容器内からの放熱が流路に伝わりやすくなる。流路の外側(容器内とは反対側)には、耐火部材の外側に断熱材を配している。耐火材は断熱材よりも密度、熱伝導率が高いものを用いる。耐火材としては例えば緻密質の耐火系セラミック材料をあげることができる。また断熱材としては、断熱キャスター、ボード材料など断熱系のセラミック材料をあげることができる。
【0089】
配管取付部58における流路57は、本体50内周の該容器本体底部50aに近い位置に設けられた開口57aを介し、該本体50外周の上部57bに向けて延在している。この配管取付部58の流路57に連通するように配管56が固定されている。配管56は、Γ状の形状を有しており、これにより配管56の一端口59は下方を向いている。より具体的には、配管56の一端口59は垂線に対して例えば10°程度傾いている。このように傾斜を持たせることによって例えば一端口59から導出される溶融金属がサーバ側に流れ落ちた際に湯面から湯滴が飛び散ることが少なくなる。
【0090】
流路57及びこれに続く配管56の内径はほぼ等しく、65mm〜85mm程度が好ましい。従来からこの種の配管の内径は50mm程度であった。これはそれ以上であると容器内を加圧して配管から溶融金属を導出する際に大きな圧力が必要であると考えられていたからである。これに対して本発明者等は、流路57及びこれに続く配管56の内径としてはこの50mmを大きく超える65mm〜85mm程度が好ましく、より好ましくは70mm〜80mm程度、更には好ましくは70mmであることを見出した。すなわち、溶融金属が流路や配管を上方に向けて流れる際に、流路や配管に存在する溶融金属自体の重量及び流路や配管の内壁の粘性抵抗の2つパラメータが溶融金属の流れを阻害する抵抗に大きな影響を及ぼしているものと考えられる。ここで、内径が65mmより小さいときには流路を流れる溶融金属はどの位置においても溶融金属自体の重量と内壁の粘性抵抗の両方の影響を受けているが、内径が65mm以上となると流れのほぼ中心付近から内壁の粘性抵抗の影響を殆ど受けない領域が生じ始め、その領域が次第に大きくなる。この領域の影響は非常に大きく、溶融金属の流れを阻害する抵抗が下がり始める。溶融金属を容器内から導出する際に容器内を非常に小さな圧力で加圧すればよくなる。つまり、従来はこのような領域の影響は全く考慮に入れず、溶融金属自体の重量だけが溶融金属の流れを阻害する抵抗の変動要因として考えられており、作業性や保守性等の理由から内径を50mm程度としていた。一方、内径が85mmを超えると、溶融金属自体の重量が溶融金属の流れを阻害する抵抗として非常に支配的となり、溶融金属の流れを阻害する抵抗が大きくなってしまう。本発明者等の試作による結果によれば、70mm〜80mm程度の内径が容器内の圧力を非常に小さな圧力で加圧すればよく、特に70mmが標準化及び作業性の観点から最も好ましい。すなわち、配管径は50mm、60mm70mm、、、と10mm単位で標準化されており、配管径がより小さい方が取り扱いが容易で作業性が良好だからである。
【0091】
上記の大蓋52のほぼ中央には開口部60が設けられ、開口部60には取っ手61が取り付けられたハッチ62が配置されている。ハッチ62は大蓋52上面よりも少し高い位置に設けられている。ハッチ62の外周の1ヶ所にはヒンジ63を介して大蓋52に取り付けられている。これにより、ハッチ62は大蓋52の開口部60に対して開閉可能とされている。また、このヒンジ63が取り付けられた位置と対向するように、ハッチ62の外周の2ヶ所には、ハッチ62を大蓋52に固定するためのハンドル付のボルト64が取り付けられている。大蓋52の開口部60をハッチ62で閉めてハンドル付のボルト64を回動することでハッチ62が大蓋52に固定されることになる。また、ハンドル付のボルト64を逆回転させて締結を開放してハッチ62を大蓋52の開口部60から開くことができる。そして、ハッチ62を開いた状態で開口部60を介して容器100内部のメンテナンスや予熱時のガスバーナの挿入が行われるようになっている。
【0092】
また、ハッチ62の中央、或いは中央から少しずれた位置には、容器100内の減圧及び加圧を行うための内圧調整用の貫通孔65が設けられている。この貫通孔65には加減圧用の配管66が接続されている。この配管66は、貫通孔65から上方に伸びて所定の高さで曲がりそこから水平方向に延在している。この配管66の貫通孔65への挿入部分の表面には螺子山がきられており、一方貫通孔65にも螺子山がきられており、これにより配管66が貫通孔65に対して螺子止めにより固定されるようになっている。
【0093】
この配管66の一方には、加圧用又は減圧用の配管67が接続可能になっており、加圧用の配管には加圧気体に蓄積されたタンクや加圧用のポンプが接続されており、減圧用の配管には減圧用のポンプが接続されている。そして、減圧により圧力差を利用して配管56及び流路57を介して容器100内に溶融アルミニウムを導入することが可能であり、加圧により圧力差を利用して流路57及び配管56を介して容器100外への溶融アルミニウムの導出が可能である。なお、加圧気体として不活性気体、例えば窒素ガスを用いることで加圧時の溶融アルミニウムの酸化をより効果的に防止することができる。
【0094】
本実施形態では、大蓋52のほぼ中央部に配置されたハッチ62に加減圧用の貫通孔65が設けられている一方で、上記の配管66が水平方向に延在しているので、加圧用又は減圧用の配管67を上記の配管66に接続する作業を安全にかつ簡単に行うことができる。また、このように配管66が延在することによって配管66を貫通孔65に対して小さな力で回転させることができるので、貫通孔65に対して螺子止めされた配管66の固定や取り外しを非常に小さな力で、例えば工具を用いることなく行うことができる。
【0095】
ハッチ62の中央から少しずれた位置で前記の加減圧用の貫通孔65とは対向する位置には、圧力開放用の貫通孔68が設けられ、圧力開放用の貫通孔68には、リリーフバルブ(図示を省略)が取り付けられるようになっている。これにより、例えば容器100内が所定の圧力以上となったときには安全性の観点から容器100内が大気圧に開放されるようになっている。
【0096】
大蓋52には、液面センサとしての2本の電極69がそれぞれ挿入される液面センサ用の2つの貫通孔70が所定の間隔をもって配置されている。これらの貫通孔70には、それぞれ電極69が挿入されている。これら電極69は容器100内で対向するように配置されており、それぞれの先端は例えば容器100内の溶融金属の最大液面とほぼ同じ位置まで延びている。そして、電極69間の導通状態をモニタすることで容器100内の溶融金属の最大液面を検出することが可能であり、これにより容器100への溶融金属の過剰供給をより確実に防止できるようになっている。
【0097】
本体50の底部裏面には、例えばフォークリフトのフォーク(図示を省略)が挿入される断面口形状で所定の長さの脚部71が例えば平行するように2本配置されている。また、本体50内側の底部は、流路57側が低くなるように全体が傾斜している。これにより、加圧により流路57及び配管56を介して外部に溶融アルミニウムを導出する際に、いわゆる湯の残りが少なくなる。また、例えばメンテナンス時に容器100を傾けて流路57及び配管56を介して外部に溶融アルミニウムを導出する際に、容器100を傾ける角度をより小さくでき、安全性や作業性が優れたものとなる。
【0098】
このように本実施形態に係る容器100では、ハッチ62に内圧調整用の貫通孔65を設け、その貫通孔65に内圧調整用の配管66を接続しているので、容器100内に溶融金属を供給する度に内圧調整用の貫通孔65に対する金属の付着を確認することができる。従って、内圧調整に用いるための配管66や貫通孔65の詰りを未然に防止することができる。
【0099】
また、本実施形態に係る容器100では、ハッチ62に内圧調整用の貫通孔65が設けられ、しかもそのハッチ62が溶融アルミニウムの液面の変化や液滴が飛び散る度合いが比較的に小さい位置に対応する容器100の上面部のほぼ中央に設けられているので、溶融アルミニウムが内圧調整に用いるための配管66や貫通孔65に付着することが少なくなる。従って、内圧調整に用いるための配管66や貫通孔65の詰りを防止することができる。
【0100】
更に、本実施形態に係る容器100では、ハッチ62が大蓋52の上面部に設けられているので、ハッチ62の裏面と液面との距離が大蓋52の裏面と液面との距離に比べて大蓋52の厚み分だけ長くなる。従って、貫通孔65が設けられたハッチ62の裏面にアルミニウムが付着する可能性が低くなり、内圧調整に用いるための配管66や貫通孔65の詰りを防止することができる。
【0101】
次に、第2の工場20における第2の炉21から容器100への供給システムを図6に基づき説明する。
【0102】
図6に示すように、第2の炉21内には溶融アルミニウムが貯留されている。この第2の炉21には供給部21aが設けられ、この供給部21aには吸引管201が挿入されている。この吸引管201は、供給部21aの溶融されたアルミニウムの液面から一端口(吸引管201の他方の先端部201b)が出没するように配置されている。すなわち、吸引管201の一方の先端部201aは第2の炉21の底部付近まで延在し、吸引管201の他方の先端部201bは供給部21aから外側に導出されている。吸引管201は、保持機構202により基本的には傾斜して保持されている。その傾斜角は例えば垂線に対して10°程度傾いており、上記容器100における配管56の先端部の傾斜と合致するようになっている。この吸引管201の先端部201bは容器100における配管56の先端部に接続されるものであり、このように傾斜を合致されることによって吸引管201の先端部201bと容器100における配管56の先端部との接続が容易となる。
【0103】
そして、配管66に減圧用のポンプ313に接続された配管67を接続する。次に、ポンプ313を作動させて容器100内を減圧する。これにより、第2の炉21内に貯留されている溶融アルミニウムが吸引管201及び配管56を介して容器100内に導入される。
【0104】
本実施形態では、特に、このように第2の炉21内に貯留されている溶融アルミニウムを吸引管201及び配管56を介して容器100内に導入するようにしているので、溶融アルミニウムが外部の空気と接触することはない。従って、酸化物が生じることがなく、本システムを用いて供給される溶融アルミニウムは非常に品質が良いものとなる。また、容器100内から酸化物を除去するための作業は不要となり、作業性も向上する。
【0105】
本実施形態では、特に、容器100に対する溶融アルミニウムの導入と容器100からの溶融アルミニウムの導出を実質的に2本の配管56、312だけを使って行うことができるので、システム構成を非常にシンプルなものとすることができる。また、溶融アルミニウムが外気に接触する機会が激減するので、酸化物の生成をほぼなくすことができる。
【0106】
図7は以上のシステムを自動車工場に適用した場合の製造フローを示したものである。
【0107】
まず、図6に示したように、第2の炉21内に貯留されている溶融アルミニウムを吸引管201及び配管56を介して容器100内に導入(受湯)する(ステップ501)。
【0108】
次に、図1に示したように、容器100を公道30を介してトラック32により第2の工場20から第1の工場10に搬送する(ステップ502)。
【0109】
次に、第1の工場(ユースポイント)10では、容器100が配送車18により自動車エンジン製造用のダイキャストマシーン11まで配送され、容器100から保持炉12に溶融アルミニウムが供給される(ステップ503)。
【0110】
次に、このダイキャストマシーン11において、保持炉12に貯留された溶融アルミニウムを用いた自動車エンジンの成型が行われる(ステップ504)。
【0111】
そして、このように成型された自動車エンジン及び他の部品を使って自動車の組み立てが行われ、自動車が完成する(ステップ505)。
【0112】
本実施形態では、上述したように自動車のエンジンが酸化物を殆ど含まないアルミニウム製であるので、性能及び耐久性のよいエンジンを有する自動車を製造することが可能である。
【0113】
次に、本発明の別の実施形態について説明する。
【0114】
図8は本発明の供給装置及び成形装置の構成の例を概略的に示す図である。ここでは本発明をマグネシウム合金のダイキャスト成形に適用した例を説明する。
【0115】
保持炉420は溶融状態の金属(溶湯)を保持するための炉である。保持炉420のチャンバー420aの材質は、この例では18−8ステンレススチールを用いており、さらに内側はFCの板でアルマー処理をしている。この保持炉420の中には溶融したマグネシウム合金401が収容されている。この保持炉はヒータ425により溶解温度が保たれている。また保持炉420には内部を排気する排気系421と、非酸化性ガスを供給する非酸化性ガス導入系422が接続されている。422bはガスのリザバーである。この例では排気系421は少なくとも1台の真空ポンプ421bを備えている。また非酸化性ガス導入系422は保持炉420内を加圧する機能も担っている。さらに保持炉420には内部の圧力を測定する圧力センサ(G)423、及び溶湯の温度を測定する温度センサ424を備えている。圧力センサ423としてはブルドンゲージ、ピラニーゲージ、BAゲージなど使用する圧力範囲に応じて選択して用いる。温度センサ424は、熱電対、輻射温度計などを用いることができる。
【0116】
パージ室430では溶融金属の受け渡しが行われる。このパージ室430は内部を気密に保持できるようになっている。保持炉420と同様に、パージ室430には内部を排気する排気系431と、非酸化性ガスを供給する非酸化性ガス導入系432が接続されている。この例では排気系431は少なくとも1台の真空ポンプ431bを備えている。また非酸化性ガス導入系432はパージ室430内を加圧する機能も担っている。432bはガスのリザバーである。さらにパージ室430にも内部の圧力を測定する圧力センサ(G)433が設けられている。
【0117】
保持炉420とパージ室430との間は配管440、バイパス管442により接続されている。443はバイパスバルブである。配管440には抵抗体などのヒータ441が巻き付けてある。このヒータ441により配管内部の温度はマグネシウム合金が溶融するような温度に保たれている。いまパージ室430の圧力を保持炉420の圧力よりも低くすると、溶融したマグネシウム合金401は配管440内を通って保持炉420からパージ室430へと押し出される。またパージ室430の圧力を保持炉420の圧力よりも高くすると、配管内に残っていたマグネシウム合金401はパージ室430側から保持炉420へと吸引される。いずれの場合でも系内の酸素濃度は金属の酸化が抑制するように調節される。このため金属は燃焼したり爆発することなく安全にパージ室430内のユースポイントへと供給される。また金属の酸化が抑制されるので酸化物の生成も抑制され、あるいはまったく酸化しない。このため表面も清浄で酸化物もない高品質の金属を供給することができる。さらに本発明では系内の酸素濃度は、金属の酸化が抑制されるように制御されているため有害なベリリウムなどの防燃剤を添加する必要もない。したがって作業環境も向上する。また製品、端材(バリなど)、廃棄物(製品の廃棄物や不良品)にも有害物質が含まれることはない。このため有害物質が環境中へ拡散するのを防ぐことができる。
【0118】
さてパージ室430はダイキャスト装置450の溶融金属の供給地点(ユースポイント)ともなっている。この例では、ダイキャスト装置450のローディングチャンバ451がパージ室430内に突き出すように設けられている。ローディングチャンバ451とパージ室430とは溶接などにより気密に封止されている。ローディングチャンバ451は開口部を有し、この開口部から溶融した金属(この場合マグネシウム合金1)が供給される。供給された金属は射出シリンダー452により金型側へ供給される。なおローディングチャンバ451はヒータ453により保温されている。金型454aはキャビティー型、金型454bはコア型であり、この間の空間で供給された金属は所定形状に成形される。金型454a、454bは型締め機構455a(固定側)、455b(移動側)により挟まれている。移動側の型締め機構455bは油圧シリンダー457により加圧することができる。
【0119】
本発明の成形装置によれば、供給される金属はユースポイントで酸化することはない。したがって製品中に酸化物が混入したりせず、高品質の製品を得ることができる。さらに精度も向上し、とくに薄型の成形品ではその効果は顕著である。また製品が黒ずんだりすることもなく外観も向上する。
【0120】
一般にマグネシウム合金のダイキャスト成形では20〜40%もの酸化物が生じ、生産性が極めて低い。本発明によれば酸化物の生成を極めて低レベルに抑制することができる。したがって本発明によれば生産性を高め製品コストを低くすることができる。
【0121】
さらに製造工程で排出される廃棄物や、製品の使用後に生じる廃棄物には有害なベリリウムなどが含まれている。マグネシウム合金は危険物に指定されてもいる。本発明によれば廃棄物の量を低減することができ、有害物質も不用になるから、廃棄物の処理コストも低減することができる。さらに本発明の容器を使用すれば、危険物としてのマグネシウム合金も安全に搬送することができる。
【0122】
図9は本発明の供給装置の別の例を概略的に示す図である。ここでは図10に例示した保持炉420の前段に溶解炉410を設けた構成について説明する。
【0123】
図10は本発明の溶解炉の例を概略的に示す図である。溶融炉10は固体状態の金属を溶融するための炉である。溶融炉410の構成は保持炉420とよく似ている。溶融炉410のチャンバー410aの材質は、この例では18−8ステンレススチールを用いており、さらに内側はFCの板でアルマー処理をしている。この溶融炉410の中には溶融したマグネシウム合金401が投入されヒータ415により加熱される。416は隔壁である。また溶融炉410には内部を排気する排気系411と、非酸化性ガスを供給する非酸化性ガス導入系412が接続されている。412bはガスのリザバーである。この例では排気系411は少なくとも1台の真空ポンプ411bを備えている。また非酸化性ガス導入系412は溶融炉410内を加圧する機能も担っている。さらに溶融炉410には内部の圧力を測定する圧力センサ(G)413、及び溶湯の温度を測定する温度センサ414を備えている。
【0124】
溶解炉410に固体金属401bを投入するには、まず気密扉463を開けて、外部からパージ室461へ固体金属401bを導入する。気密扉463を閉じ、排気系466でパージ室461内を排気する。バイパス467を開いてパージ室461と投入室462との圧力をバランスさせた状態で、気密扉464および断熱扉465を開く。固体金属はプッシャーやドローワーなどで移動する。投入室462の底部は回転機構を有しており、この回転により固体金属は溶解炉410へと投入される。
【0125】
図11は本発明の容器の構成の例を概略的に示す図である。この容器(容器)470は、気密な気密領域を構成するフレーム471と、フレーム471の内側に配設された断熱材472と、フレーム471および断熱材472を貫通して配設された配管473、474とを備えている。また、気密領域内の温度を測定する温度センサ475も備えている。
【0126】
フレーム471は内部に気密領域である閉空間を形成する。またフレーム471は、容器470全体の強度の保持の役割と、外部から断熱材472を保護する役割を果たす。フレーム471は各種金属材料により構成することができるが、材質は容器の用途に応じて適宜選択すればよい。この選択は容器に収容する内容物の物理的性質、化学的性質を考慮してなされることが好ましい。例えば、たとえ断熱材が破けたとしてもフレームが内容物の熱や、内容物との化学反応により溶けたり割れたりしないように選択する。断熱材についても同様であって、例えば各種耐熱煉瓦が容器の用途に応じて選択される。
【0127】
配管473、474は容器470の外部と内部の空間とのアクセスを提供するものである。この配管は1本でも複数でもよい。例えばこの配管473に図示しない排気系を接続して内部を減圧することにより、内部の気密領域の酸素濃度、酸素活量を制御することができる。また例えばこの配管473に非酸化性ガス導入系を接続することにより、内部に非酸化性ガスを供給することができる。
【0128】
このような減圧、加圧により、配管474を通じて、流体(溶融金属や粉体)を容器から出したり、入れたりすることができる。配管473から非酸化性ガスを導入して気密領域を加圧すれば、配管474を通じて溶融金属を外部へ押し出すことができる。また配管473を排気系に接続して気密領域を減圧すれば、配管474を通じて溶融金属を外部から吸引することができる。配管474は必要に応じてヒータなどで加熱する。温度は管内を流通する内容物の融点より高くなるように設定することが好ましい。このとき排気系や非酸化性ガス供給系により、溶融金属や粉体の移動だけでなく、系内の酸素濃度も制御することができる。このように本願発明においては、減圧状態を含めた圧力差の生成が、溶融金属や粉体の質量移動と酸化防止のための両方に寄与している点が大きな特徴の一つとなっている。さらに配管474内の雰囲気が酸化的になると配管内に酸化物が付着し配管が詰まる。本発明では配管474内の酸素濃度が制御されるだけでなく配管内に内容物を残さないようにすることもできるので、このような詰まりの問題も解決することができる。
【0129】
図12は配管の接続に用いることができるジョイントの例を示す図である。本発明の容器は、前述の実施形態における保持炉420と実質的に等価な役割を果たすことができる。つまり保持炉420に代えて、1つまたは複数の容器470を用いることができる。このとき配管474は金属が供給される側(例えばパージ室430)との配管440と接続すればよい。
【0130】
配管474と配管440とは、例えばジョイント475により接続することができる。ジョイント475はガスケット476を備え、配管474および配管440と気密に接続される。ガスケット476が樹脂の場合には水冷ヘッド477などによりガスケットの近傍を冷却することが好ましい。銅や金などのガスケットを用いる場合には水冷ヘッド477は省略可能である。さらにこのジョイント475は配管473と排気系、ガス導入系との接続にも用いることができる。
【0131】
図13は本発明の容器の構成の別の例を概略的に示す図である。この容器480ではフレーム471は開口部を有し、この開口部は蓋471bにより気密に封止される。またこの容器480は配管473により排気系476と接続されている。
【0132】
そして温度センサ475により溶融金属401の温度を測定し、測定した温度や温度の変化率に応じて排気系476を制御するコントローラ477を備えている。例えば、バルブ476bの開閉がコントローラ477により制御される。このような構成を採用することにより、本発明の容器では圧力によって系内の熱伝導度を制御することができる。
【0133】
耐熱煉瓦等の耐熱材は、その経時変化によって耐熱性能が低下する。例えば複数の容器を使用して溶融金属を輸送する場合、容器の固体差によって溶融金属の温度が異なることがある。時には、ユーザの要求を満たさない程度まで溶融金属の温度が低下することもある。本発明の容器では、例えば溶融金属の搬送中に温度低下が認められる容器について、フレーム内を排気系により減圧し、内部の熱伝導率を小さく抑制することができる。これにより断熱材の断熱性能の低下によらず、溶融金属の温度を保持することができる。複数の容器の内容物の温度差を小さくすることもできる。また溶融金属の酸化も防止することができる。圧力制御は温度そのものではなく、温度変化の割合(例えば微分値)によって行うこともでき、この構成のほうがより的確な溶融金属の温度制御を行うことができる。
【0134】
図14は本発明の容器の構成の別の例を概略的に示す図である。この容器490は、内面に断熱材472を配したフレーム471及び蓋471bと、断熱材472の内側に配設されたヒータ491と、溶融金属401の温度を測定する温度センサ475と、測定した温度または温度の変化率に応じてヒータ475を制御するコントローラ492とを備えている。例えば温度センサ475により測定した温度の変化率に応じて、ヒータ491に電力を供給する電源493を制御することにより、金属401の温度は適切に管理されるのである。この実施形態では、温度管理の観点からは容器の気密性問われない。もちろん内部の圧力や酸素濃度は調節するほうが好ましい。とくに不安定な金属を収容する場合はそうするべきである。
【0135】
なおこの例では容器490はトラックや船舶の荷台494に搭載した様子を示している。そして荷台494には電極495が露出しており、容器を所定の場所に置くことにより容器側の電極496との電気的接続が確保される。497は碍子などの絶縁部材である。この場合、電源493はトラックに搭載することができる。またトラックのバッテリーと共用してもよい。このような構成を採用することにより高品質な金属の配送供給を行うことができる。
【0136】
図15は本発明の供給装置、容器を用いた金属の配送モデルの例を説明するための図である。
【0137】
例えば溶融金属を使用する場合、おおよそ3つの態様が考えられる。1番目はユースポイントの近傍、成形装置のある工場などに、溶解炉や保持炉を設置する場合である。2番目は成形装置ごとに小型の溶解炉を備える場合である。3番目は所定の場所で金属を溶解し、ユースポイントまで溶解した金属を配送する場合である。本発明はいずれの場合においても適用可能であり、品質の向上、安全性の向上、生産性の向上、エネルギーコストの低減をもたらす。前述の2番目の例はエネルギー的には1番不利であると考えられる。この場合たとえば図11に示すように、ユースポイントの近傍に本発明の保持炉420または本発明の容器470、480、490を配置すればよい。金属は良好な状態を保ち、かつ安全に配送される。このような構成によりエネルギーコストは大幅に削減される。さらにユースポイントに個別に配置していた溶解炉のコスト、設置スペースのコストもなくなるのである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る金属供給システムの構成を示す概略図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る容器と保持炉との関係を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る容器の断面図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】図3における一部断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る第2の工場における第2の炉から容器への供給システムの構成を示す図である。
【図7】本発明のシステムを使った自動車の製造方法を示すフロー図である。
【図8】本発明の供給装置の例を概略的に示す図。
【図9】本発明の供給装置の別の例を概略的に示す図。
【図10】本発明の溶解炉の例を概略的に示す図。
【図11】本発明の容器の構成の例を概略的に示す図。
【図12】配管の接続に用いることができるジョイントの例を示す図。
【図13】本発明の容器の構成の別の例を概略的に示す図。
【図14】本発明の容器の構成の別の例を概略的に示す図。
【図15】本発明の供給装置、容器を用いた金属の配送モデルの例を説明するための図。
【符号の説明】
50 本体
50a 本体の底部
57 流路
57a 流路の開口
57b 本体外周の上部
100 容器
101 レシーバタンク
313 減圧用のポンプ

Claims (6)

  1. 溶融金属を供給するための容器であって、
    溶融金属を収容することができ、上部に第1の開口部を有する容器本体と、
    前記容器本体に収容した前記溶融金属を内外で流通することが可能な流路と、
    前記容器本体の第1の開口部を覆うように配置され、前記第1の開口部よりも小径の第2の開口部を有する蓋と、
    前記蓋の第2の開口部に開閉可能に設けられ、前記容器の内外を連通し、前記容器内の圧力が所定以上になったときに容器内の圧力を開放するための弁を取り付けるための貫通孔が設けられたハッチと
    を具備することを特徴とする容器。
  2. 請求項1に記載の容器であって、
    前記容器内の圧力が所定以上になったときに、前記容器内の圧力を開放することができる圧力開放弁を更に具備することを特徴とする容器。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の容器であって、
    前記第2の開口部は、前記蓋の中央付近に位置し、
    前記貫通孔は、前記ハッチの中央付近に位置する
    ことを特徴とする容器。
  4. 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の容器であって、前記流路の内径は65mm〜85mmであることを特徴とする容器。
  5. 溶融金属を生産する第1の工場から前記溶融金属のユースポイントを有する第2の工場へ前記溶融金属を供給する溶融金属の供給システムであって、
    (a)溶融金属を供給するための容器であって、
    溶融金属を収容することができ、上部に第1の開口部を有する容器本体と、
    前記容器本体に収容した前記溶融金属を内外で流通することが可能な流路と、
    前記容器本体の第1の開口部を覆うように配置され、前記第1の開口部よりも小径の第2の開口部を有する蓋と、
    前記蓋の第2の開口部に開閉可能に設けられ、前記容器の内外を連通し、前記容器内の圧力が所定以上になったときに容器内の圧力を開放するための弁を取り付けるための貫通孔が設けられたハッチと
    を具備する容器と、
    (b)前記第1の工場と前記第2の工場との間で前記容器を載せて搬送するためのトラックと、
    を具備したことを特徴とする溶融金属供給システム。
  6. 溶融金属を生産する第1の工場から前記溶融金属のユースポイントを有する第2の工場へ前記溶融金属を供給する溶融金属の供給方法であって、
    溶融金属を供給するための容器であって、溶融金属を収容することができ、上部に第1の開口部を有する容器本体と、前記容器本体に収容した前記溶融金属を内外で流通することが可能な流路と、前記容器本体の第1の開口部を覆うように配置され、前記第1の開口部よりも小径の第2の開口部を有する蓋と、前記蓋の第2の開口部に開閉可能に設けられ、前記容器の内外を連通し、前記容器内の圧力が所定以上になったときに容器内の圧力を開放するための弁を取り付けるための貫通孔が設けられたハッチとを具備する容器に前記溶融金属を収容し、
    前記容器をトラックに載せて、前記第1の工場から前記第2の工場へ搬送する、ことを特徴とする溶融金属供給方法。
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