JP3495038B2 - 容 器 - Google Patents

容 器

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JP3495038B2
JP3495038B2 JP2003092617A JP2003092617A JP3495038B2 JP 3495038 B2 JP3495038 B2 JP 3495038B2 JP 2003092617 A JP2003092617 A JP 2003092617A JP 2003092617 A JP2003092617 A JP 2003092617A JP 3495038 B2 JP3495038 B2 JP 3495038B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば溶融したア
ルミニウムの搬送に用いられる容器に関する。
【0002】
【従来の技術】多数のダイキャストマシーンを使ってア
ルミニウムの成型が行われる工場では、工場外からアル
ミニウム材料の供給を受けることが多い。この場合、溶
融した状態のアルミニウムを収容した容器を材料供給側
の工場から成型側の工場へと搬送し、溶融した状態のま
まの材料を各ダイキャストマシーンへ供給することが行
われている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明者等は、こうし
た容器からダイキャストマシーン側への材料供給を圧力
差を利用して行う技術を提唱している。すなわち、この
技術は、容器内を加圧して容器内に導入された配管を介
して容器内の溶融材料を外部に導出するものである。そ
して、このような容器としては、例えば特開平8−20
826号に開示された装置を用いることが可能である。
【0004】しかしながら、特開平8−20826号に
開示された装置では、ストークが容器内の溶融金属に晒
され続けるために、ストークの基材金属が酸化、腐食を
生じて、ストークを交換する必要性がしばしば発生す
る、という問題がある。
【0005】また、このような容器を工場間で搬送する
場合には、まず容器内をガスバーナ等を用いて予熱して
から容器内に溶融材料を供給しているが、特開平8−2
0826号に開示された装置では、予熱の際に容器内の
ストークが邪魔となるため、例えばストークをこれを保
持する大きな蓋と共に取り外して予熱を行う必要がある
ため、作業性が非常に悪い、という問題もある。
【0006】本発明は、このような問題を解決するため
になされたもので、ストーク等の部品交換を行う必要の
ない容器を提供することを目的としている。
【0007】本発明の別の目的は、予熱を効率的に行う
ことができる容器を提供することにある。
【0008】本発明の更なる目的は、溶融金属の受湯時
や給湯時における溶融金属の温度低下を極力抑えること
ができる容器を提供することを目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】かかる課題を解決するた
め、本発明の主たる観点に係る容器は、溶融金属を貯留
する容器であって、フレームと、前記フレームの内側に
設けられ、溶融金属の流路を内在したライニングを有す
るものである。ライニングとは、フレームに施された、
内張のことであり、溶融金属の保持機能と保温機能とを
有するものである。また本発明の容器は、溶融金属を貯
留する容器であって、フレームと、前記フレームの内側
に設けられ、溶融金属の流路が内在され、第1の熱伝導
率を有する第1のライニングと、前記フレームと前記第
1のライニングとの間に介挿され、前記第1の熱伝導率
よりも低い第2の熱伝導率を有する第2のライニングと
を具備するものである。
【0010】本発明では、例えば第1のライニングとし
て耐火材を用い、第2のライニングとして断熱材を用い
る。耐火材は相対的に断熱材よりも密度、熱伝導率が高
いものである。すなわち耐火系材料は、溶融アルミニウ
ムに対する強度が大きい材料を選択する。このような耐
火材としては例えば緻密質の耐火系セラミック材料をあ
げることができる。また断熱材は相対的に耐火材よりも
密度、熱伝導率が小さいものである。断熱材としては、
例えば断熱キャスター、ボード材料など断熱系のセラミ
ック材料をあげることができる。
【0011】本発明では、特開平8−20826号に開
示された装置と比較すると、容器内の溶融金属に晒され
るストークのような部材は不要となるので、ストーク等
の部品交換を行う必要はなくなる。また容器の予熱の際
に、ストークが過熱により酸化されて孔があいたり、損
傷を受けることが多い。本発明では容器内にストークを
設けず、ライニング内に流路を内在させる構造を採用し
ているので、このような損傷を受けることがない。ま
た、本発明では、容器内にストークのように予熱を邪魔
するような部材は配置されないので、予熱のための作業
性が向上し、予熱を効率的に行うことができる。また容
器に溶融金属を収容した後、溶融金属の表面の酸化物等
をすくい取る作業が必要なことが多い。内部にストーク
があるとこの作業がやりにくい。本発明によれば容器内
部にストークのような構造物がないので作業性を向上す
ることができる。また、本発明では、流路が熱伝導率の
高い第1のライニングに内在されるように構成されてい
るので、容器内の熱が流路に伝達し易い。従って、流路
を流通する溶融金属の温度低下を極力抑えることができ
る。
【0012】ここで、本発明では、前記流路が容器内底
部に近い位置から容器上面の第1のライニングの露出部
まで第1のライニングに内在していることが好ましく、
また前記第1のライニングの露出部の流路には配管が接
続されるが、この場合には当該接続部の近傍は断熱部材
により包囲されていることが好ましい。これにより、流
路や配管を流通する溶融金属の温度低下を更に抑えるこ
とができる。特に、配管の上記接続部近傍は溶融金属が
冷えやすくしかも容器搬送の際に液面が丁度揺れる位置
にあるので、溶融金属が固化することが多かった。これ
に対して本発明では、配管の接続部の近傍を断熱部材に
より包囲することでこの位置における溶融金属の固化を
防止することができる。
【0013】また、前記流路の有効内径は、約50mm
より大きく、約100mmより小さいことが好ましく、
より好ましくは65mm〜85mm程度、更に好ましく
は70mm〜80mm程度、最も好ましくは70mmで
ある。これは発明者らが流路の径と圧送に必要な圧力と
の関係を調べた結果得られた知見である。
【0014】更に、前記容器の上面部に開閉可能に設け
られ、前記容器の内外を連通する内圧調整用の貫通孔が
設けられたハッチを具備することが好ましく、前記ハッ
チは、前記容器の上面部のほぼ中央に設けられているこ
とがより好ましい。
【0015】本発明では、このようなハッチを有するこ
とで例えば容器内に溶融金属を導入するに先立ちハッチ
を空けてガスバーナを挿入して容器を予熱すること可能
であり、このような予熱により耐火材を熱伝導の経路と
して流路が温められ、流路の詰まりをより効果的に防止
することができる。また流路の温度を高く保てると溶融
金属の粘性が小さくなるので、より小さな圧力差で溶融
金属を容器内外に導入出することが可能となる。本発明
では、溶融金属を流路を介して容器内に導入する際に、
上記のように予め流路を温めておくことが可能であるの
で、このような場合に特に有効である。
【0016】上記のように容器内に溶融金属を供給する
に先立ちガスバーナにより容器を予熱している。この予
熱は、ハッチを開けてガスバーナを容器内に挿入するこ
とで行われる。従って、ハッチは容器内に溶融金属を供
給する度に開けられるものである。本発明では、このよ
うなハッチに内圧調整用の貫通孔を設けているので、容
器内に溶融金属を供給する度に内圧調整用の貫通孔に対
する金属の付着を確認することができる。そして、例え
ば貫通孔に金属が付着しているときにはその都度それを
剥がせばよい。従って、本発明では、内圧調整に用いる
ための配管や孔の詰りを未然に防止することができる。
【0017】本発明の別の観点に係る発明は、溶融金属
を貯留可能な密閉容器本体と、前記容器本体内周の該容
器本体底部に近い位置に設けられた開口を介し、該容器
本体外周の上部に向けて延在する溶融金属の流路と、前
記容器本体内の圧力を調整する手段とを具備することを
特徴とするものである。
【0018】本発明の更に別の観点に係る発明は、溶融
金属を貯留する貯留室と、前記貯留室と外部との間の溶
融金属の流路となるインターフェース室と、前記貯留室
と前記インターフェース室との間を仕切る、例えば耐火
材からなる壁とを具備することを特徴とするものであ
る。
【0019】本発明の別の観点に係る容器は、溶融金属
を貯留可能で、内圧を調整するために用いられる貫通孔
を有する密閉型の容器本体と、前記容器本体内周の該容
器本体底部に近い位置に設けられた開口を介して上部に
向けて外部に延在する溶融金属の流路を有し、かつ、前
記容器本体の内壁を覆うように設けられた耐火壁とを具
備することを特徴とするものである。
【0020】本発明では、溶融金属の流路が容器本体の
内壁を覆うように設けられた熱伝導性の高い耐火壁によ
り構成されているので、容器内に溶融金属を貯留したと
きにこの貯留されている溶融金属の熱が耐火壁を伝導
し、流路は貯留されている溶融金属とほぼ等しい温度と
なる。予熱の時にも同様に耐火壁を熱伝導の経路として
流路が効率的に過熱される。従って、流路を流通する溶
融金属が流路で冷却されて流路の表面に固化して付着す
るようなことはなくなる。すなわち、流路に溶融金属が
固化して付着していくと流路(従来の配管)が詰まり易
くなるが、本発明により流路の詰まりを効果的に防止す
ることができる。また、本発明では、流路が貯留されて
いる溶融金属とほぼ等しい温度となるので、流路の表面
付近を流通する溶融金属の粘性が低下することがなくな
り、より小さいな圧力差で容器からの溶融金属の導出及
び容器内への溶融金属の導入を行うことができる。すな
わち、本発明の容器は、溶融金属の流路を容器本体の内
壁を覆うように設けられた熱伝導性の高い耐火壁より構
成し、該流路を貯留されている溶融金属とほぼ等しい温
度となるようにしたので、圧力差を利用して溶融金属を
容器内外に導入出するようなシステムに非常に有効なも
のとなる。
【0021】本発明の容器には、内圧を調整するために
用いられる貫通孔が設けられているので、例えば貫通孔
を介して容器内を陰圧とすることで流路を介して容器内
に溶融金属を導入することが可能である。本発明では、
このように流路を介して容器内に溶融金属を導入するこ
とでその流路を流通するよりホットな溶融金属により流
路の表面に付着する金属が洗浄される。従って、本発明
では、内圧を調整するために用いられる貫通孔を有する
ことで流路の詰まりを効果的に防止することができる。
本発明の一の形態に係る容器は、前記容器本体の内壁と
前記耐火壁との間に介挿された断熱部材を更に具備する
ことを特徴とするものである。容器は全体として保温性
を高める必要があるから断熱性能の高い部材をライニン
グしてある。そして溶融金属に直接接する部分は、耐火
系の部材をライニングしてある。本発明の容器では容器
の内側と流路とを分離しているゾーンに耐火系のキャス
ター材料を配し、この領域の熱伝導率を他の領域より意
図的に、相対的に大きくしている。耐火材は断熱材より
も密度、熱伝導率が大きくなるように設定する。耐火材
としてはたとえが緻密質の耐火キャスターを、断熱材と
しては例えば断熱キャスターやボード材等をあげること
ができる。このような構成を採用することで、容器内の
溶融金属を保温することに加えて、上記の流路へ熱が供
給されやすくなる。したがって流路が外部からの影響を
受けて冷えるようなことが少なくなり、流路の詰まりを
より効果的に防止することができる。また溶融金属の粘
性を小さく抑制することができるので、小さな圧力差で
溶融金属を容器内外に導入出することが可能となる。
【0022】本発明の一の形態に係る容器は、前記容器
本体底部が前記開口に向けて前記開口が低い位置となる
ように傾斜していることを特徴とするものである。これ
により、容器内の溶融金属が少なくなったときに、上記
流路近傍の耐火材が容器内の溶融金属と接する実質的な
面積が流路とは離れた場所における当該面積に比べて大
きくなる。従って、上記の流路が冷えることを極力さけ
ることができ、流路の詰まりをより効果的に防止するこ
とができ、またより小さな圧力差で溶融金属を容器内外
に導入出することが可能となる。加えて、容器を傾斜さ
せて容器内に残存する溶融金属を流路から導出すること
を、傾斜角を少なくしてしかも流路の詰まりを極力小さ
くして効率的に行うことが可能となる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づき説明する。
【0024】図1は本発明の一実施形態に係る金属供給
システムの全体構成を示す図である。
【0025】同図に示すように、第1の工場10と第2
の工場20とは例えば公道30を介して離れた所に設け
られている。
【0026】第1の工場10には、ユースポイントとし
てのダイキャストマシーン11が複数配置されている。
各ダイキャストマシーン11は、溶融したアルミニウム
を原材料として用い、射出成型により所望の形状の製品
を成型するものである。その製品としては例えば自動車
のエンジンに関連する部品等を挙げることができる。ま
た、溶融した金属としてはアルミニウム合金ばかりでな
くマグネシウム、チタン等の他の金属を主体とした合金
であっても勿論構わない。各ダイキャストマシーン11
の近くには、ショット前の溶融したアルミニウムを一旦
貯留する保持炉(手元保持炉)12が配置されている。
この保持炉12には、複数ショット分の溶融アルミニウ
ムが貯留されるようになっており、ワンショット毎にラ
ドル13或いは配管を介して保持炉12からダイキャス
トマシーン11に溶融アルミニウムが注入されるように
なっている。また、各保持炉12には、容器内に貯留さ
れた溶融アルミニウムの液面を検出する液面検出センサ
(図示せず)や溶融アルミニウムの温度を検出するため
の温度センサ(図示せず)が配置されている。これらの
センサによる検出結果は各ダイキャストマシーン11の
制御盤もしくは第1の工場10の中央制御部16に伝達
されるようになっている。
【0027】第1の工場10の受け入れ部には、後述す
る容器100を受け入れるための受け入れ台17が配置
されている。受け入れ部の受け入れ台17で受け入れら
れた容器100は、配送車18により所定のダイキャス
トマシーン11まで配送され、容器100から保持炉1
2に溶融アルミニウムが供給されるようになっている。
供給の終了した容器100は配送車18により再び受け
入れ部の受け入れ台17に戻されるようになっている。
【0028】第1の工場10には、アルミニウムを溶融
して容器100に供給するための第1の炉19が設けら
れており、この第1の炉19により溶融アルミニウムが
供給された容器100も配送車18により所定のダイキ
ャストマシーン11まで配送されるようになっている。
【0029】第1の工場10には、各ダイキャストマシ
ーン11において溶融アルミニウムの追加が必要になっ
た場合にそれを表示する表示部15が配置されている。
より具体的には、例えばダイキャストマシーン11毎に
固有の番号が振られ、表示部15にはその番号が表示さ
れており、溶融アルミニウムの追加が必要になったダイ
キャストマシーン11の番号に対応する表示部15にお
ける番号が点灯するようになっている。作業者はこの表
示部15の表示に基づき配送車18を使って容器100
をその番号に対応するダイキャストマシーン11まで運
び溶融アルミニウムを供給する。表示部15における表
示は、液面検出センサによる検出結果に基づき、中央制
御部16が制御することによって行われる。
【0030】第2の工場20には、アルミニウムを溶融
して容器100に供給するための第2の炉21が設けら
れている。容器100は例えば容量、配管長、高さ、幅
等の異なる複数種が用意されている。例えば第1の工場
10内のダイキャストマシーン11における保持炉12
の容量等に応じて、容量の異なる複数種がある。しかし
ながら、容器100を1種類に統一して規格化しても勿
論構わない。
【0031】この第2の炉21により溶融アルミニウム
が供給された容器100は、フォークリフト(図示せ
ず)により搬送用のトラック32に載せられる。トラッ
ク32は公道30を通り第1の工場10における受け入
れ部の受け入れ台17の近くまで容器100を運び、こ
れらの容器100はフォークリフト(図示せず)により
受け入れ台17に受け入れられるようになっている。ま
た、受け入れ部にある空の容器100はトラック32に
より第2の工場20へ返送されるようになっている。
【0032】第2の工場20には、第1の工場10にお
ける各ダイキャストマシーン11において溶融アルミニ
ウムの追加が必要になった場合にそれを表示する表示部
22が配置されている。表示部22の構成は第1の工場
10内に配置された表示部15とほぼ同様である。表示
部22における表示は、例えば通信回線33を介して第
1の工場10における中央制御部16が制御することに
よって行われる。なお、第2の工場20における表示部
22においては、溶融アルミニウムの供給を必要とする
ダイキャストマシーン11のうち第1の工場10におけ
る第1の炉19から溶融アルミニウムが供給されると決
定されたダイキャストマシーン11はそれ以外のダイキ
ャストマシーン11とは区別して表示されるようになっ
ている。例えば、そのように決定されたダイキャストマ
シーン11に対応する番号は点滅するようになってい
る。これにより、第1の炉19から溶融アルミニウムが
供給されると決定されたダイキャストマシーン11に対
して第2の工場20側から誤って溶融アルミニウムを供
給するようなことをなくすことができる。また、この表
示部22には、上記の他に中央制御部16から送信され
たデータも表示されるようになっている。
【0033】次に、このように構成された金属供給シス
テムの動作を説明する。
【0034】中央制御部16では、各保持炉12に設け
られた液面検出センサを介して各保持炉12における溶
融アルミニウムの量を監視している。ここで、ある保持
炉12で溶融アルミニウムの供給の必要性が生じた場合
に、中央制御部16は、その保持炉12の「固有の番
号」、その保持炉12に設けられた温度センサにより検
出された保持炉12の「温度データ」、その保持炉12
の形態(後述する。)に関する「形態データ」、その保
持炉12から溶融アルミニウムがなくなる最終的な「時
刻データ」、公道30の「トラフィックデータ」、その
保持炉12で要求される溶融アルミニウムの「量デー
タ」及び「気温データ」等を、通信回線33を介して第
2の工場20側に送信する。第2の工場20では、これ
らのデータを表示部22に表示する。これらの表示され
たデータに基づき作業者が経験的に上記保持炉12から
溶融アルミニウムがなくなる直前に保持炉12に容器1
00が届き、且つその時の溶融アルミニウムが所望の温
度となるように該第2の工場20からの容器100の発
送時刻及び溶融アルミニウムの発送時の温度を決定す
る。或いはこれらのデータを例えばパソコン(図示せ
ず)に取り込んで所定のソフトウェアを用いて上記保持
炉12から溶融アルミニウムがなくなる直前に保持炉1
2に容器100が届き、且つその時の溶融アルミニウム
が所望の温度となるように該第2の工場20からの容器
100の発送時刻及び溶融アルミニウムの発送時の温度
を推定してその時刻及び温度を表示するようにしてもよ
い。或いは推定された温度により第2の炉21を自動的
に温度制御しても良い。容器100に収容すべき溶融ア
ルミニウムの量についても上記「量データ」に基づき決
定してもよい。
【0035】発送時刻に容器100を載せたトラック3
2が出発し、公道30を通り第1の工場10に到着する
と、容器100がトラック32から受け入れ部の受け入
れ台17に受け入れられる。
【0036】その後、受け入れられた容器100は、受
け入れ台17と共に配送車18により所定のダイキャス
トマシーン11まで配送され、容器100から保持炉1
2に溶融アルミニウムが供給される。
【0037】図2に示すように、この例では、レシーバ
タンク101から高圧空気を密閉された容器100内に
送出することで容器100内に収容された溶融アルミニ
ウムが配管56から吐出されて保持炉12内に供給され
るようになっている。なお、図2において、103は加
圧バルブ、104はリークバルブである。
【0038】ここで、保持炉12の高さは各種のものが
あり、配送車18に設けられた昇降機構により配管56
の先端が保持炉12上の最適位置となるように調節可能
になっている。しかし、保持炉12の高さによっては昇
降機構だけでは対応できない場合がある。そこで、本シ
ステムにおいては、保持炉12の形態に関する「形態デ
ータ」として、保持炉12の高さや保持炉12までの距
離に関するデータ等を予め第2の工場20側に送り、第
2の工場20側ではこのデータに基づき最適な形態、例
えば最適な高さの容器100を選択して配送している。
なお、供給すべき量に応じて最適な大きさの容器100
を選択して配送してもよい。
【0039】次に、このように構成されたシステムに好
適な容器(加圧式溶融金属供給容器)100について、
図3及び図4に基づき説明する。図3は容器100の断
面図、図4はその平面図である。
【0040】容器100は、有底で筒状の本体50の上
部開口部51に大蓋52が配置されている。本体50及
び大蓋51の外周にはそれぞれフランジ53、54が設
けられており、これらフランジ間をボルト55で締める
ことで本体50と大蓋51が固定されている。なお、本
体50や大蓋51は例えば外側が金属であり、内側が耐
火材により構成され、外側の金属と耐火材との間には断
熱材が介挿されている。
【0041】本体50の外周の1箇所には、本体50内
部から配管56に連通する流路57が設けられた配管取
付部58が設けられている。
【0042】ここで、図5は図3に示した配管取付部5
8におけるA−A断面図である。
【0043】図5に示すように、容器100の外側は金
属のフレーム100a、内側は耐火材(第1のライニン
グ)100bにより構成され、フレーム100aと耐火
材100bとの間には耐火材よりも熱伝導率の小さな断
熱材(第2のライニング)100cが介挿されている。
そして、流路57は容器100の内側に設けられた耐火
材100bの中に形成されている。すなわち、流路57
は、容器100内底部に近い位置から容器100上面の
耐火材100bの露出部まで耐火材100bに内在して
いる。これにより、流路57は、熱伝導率の大きな耐火
部材によって容器内部と分離されている。このような構
成を採用することにより、容器内からの放熱が流路に伝
わりやすくなる。流路の外側(容器内とは反対側)に
は、耐火部材の外側に断熱材を配している。耐火材は断
熱材よりも密度、熱伝導率が高いものを用いる。耐火材
としては例えば緻密質の耐火系セラミック材料をあげる
ことができる。また断熱材としては、断熱キャスター、
ボード材料など断熱系のセラミック材料をあげることが
できる。
【0044】配管取付部58における流路57は、本体
50内周の該容器本体底部50aに近い位置に設けられ
た開口57aを介し、該本体50外周の上部57bに向
けて延在している。この配管取付部58の流路57に連
通するように配管56が固定されている。配管56は逆
U字状の形状(曲率を有する形状)を有しており、これ
に対応して配管56内の流路も逆U字状の形状(曲率を
有する形状)を有しており、これにより配管56の一端
口59は下方を向いている。配管56がこのような形状
を有することで溶融金属がスムーズに流れるようにな
る。すなわち、配管の内側に不連続な面があるとその位
置にぶつかるに溶融金属が流れようとして、その位置が
侵食され、最終的には穴が明く等の不具合がある。これ
に対して、配管の流路が曲率を有する形状であれば不連
続な面がなく、上記のような不具合は発生しない。
【0045】また、配管取付部58近傍の配管56の周
囲には、この配管56を包囲するように、断熱部材56
aが配設されている。これにより、配管56側が流路5
7側の熱を奪い、流路57の温度低下が発生することを
極力抑えることができる。特に、配管取付部58近傍の
配管56の周囲は溶融金属が冷えやすくしかも容器搬送
の際に液面が丁度揺れる位置にあるので、溶融金属が固
化することが多いのに対して、このように配管取付部5
8近傍の配管56の周囲を断熱部材56aにより包囲す
ることでこの位置における溶融金属の固化を防止するこ
とができる。
【0046】流路57及びこれに続く配管56の内径は
ほぼ等しく、65mm〜85mm程度が好ましい。従来
からこの種の配管の内径は50mm程度であった。これ
はそれ以上であると容器内を加圧して配管から溶融金属
を導出する際に大きな圧力が必要であると考えられてい
たからである。これに対して本発明者等は、流路57及
びこれに続く配管56の内径としてはこの50mmを大
きく超える65mm〜85mm程度が好ましく、より好
ましくは70mm〜80mm程度、更には好ましくは7
0mmであることを見出した。すなわち、溶融金属が流
路や配管を上方に向けて流れる際に、流路や配管に存在
する溶融金属自体の重量及び流路や配管の内壁の粘性抵
抗の2つパラメータが溶融金属の流れを阻害する抵抗に
大きな影響を及ぼしているものと考えられる。ここで、
内径が65mmより小さいときには流路を流れる溶融金
属はどの位置においても溶融金属自体の重量と内壁の粘
性抵抗の両方の影響を受けているが、内径が65mm以
上となると流れのほぼ中心付近から内壁の粘性抵抗の影
響を殆ど受けない領域が生じ始め、その領域が次第に大
きくなる。この領域の影響は非常に大きく、溶融金属の
流れを阻害する抵抗が下がり始める。溶融金属を容器内
から導出する際に容器内を非常に小さな圧力で加圧すれ
ばよくなる。つまり、従来はこのような領域の影響は全
く考慮に入れず、溶融金属自体の重量だけが溶融金属の
流れを阻害する抵抗の変動要因として考えられており、
作業性や保守性等の理由から内径を50mm程度として
いた。一方、内径が85mmを超えると、溶融金属自体
の重量が溶融金属の流れを阻害する抵抗として非常に支
配的となり、溶融金属の流れを阻害する抵抗が大きくな
ってしまう。本発明者等の試作による結果によれば、7
0mm〜80mm程度の内径が容器内の圧力を非常に小
さな圧力で加圧すればよく、特に70mmが標準化及び
作業性の観点から最も好ましい。すなわち、配管径は5
0mm、60mm70mm、、、と10mm単位で標準
化されており、配管径がより小さい方が取り扱いが容易
で作業性が良好だからである。
【0047】上記の大蓋52のほぼ中央には開口部60
が設けられ、開口部60には取っ手61が取り付けられ
たハッチ62が配置されている。ハッチ62は大蓋52
上面よりも少し高い位置に設けられている。ハッチ62
の外周の1ヶ所にはヒンジ63を介して大蓋52に取り
付けられている。これにより、ハッチ62は大蓋52の
開口部60に対して開閉可能とされている。また、この
ヒンジ63が取り付けられた位置と対向するように、ハ
ッチ62の外周の2ヶ所には、ハッチ62を大蓋52に
固定するためのハンドル付のボルト64が取り付けられ
ている。大蓋52の開口部60をハッチ62で閉めてハ
ンドル付のボルト64を回動することでハッチ62が大
蓋52に固定されることになる。また、ハンドル付のボ
ルト64を逆回転させて締結を開放してハッチ62を大
蓋52の開口部60から開くことができる。そして、ハ
ッチ62を開いた状態で開口部60を介して容器100
内部のメンテナンスや予熱時のガスバーナの挿入が行わ
れるようになっている。
【0048】また、ハッチ62の中央、或いは中央から
少しずれた位置には、容器100内の減圧及び加圧を行
うための内圧調整用の貫通孔65が設けられている。こ
の貫通孔65には加減圧用の配管66が接続されてい
る。この配管66は、貫通孔65から上方に伸びて所定
の高さで曲がりそこから水平方向に延在している。この
配管66の貫通孔65への挿入部分の表面には螺子山が
きられており、一方貫通孔65にも螺子山がきられてお
り、これにより配管66が貫通孔65に対して螺子止め
により固定されるようになっている。
【0049】この配管66の一方には、加圧用又は減圧
用の配管67が接続可能になっており、加圧用の配管に
は加圧気体に蓄積されたタンクや加圧用のポンプが接続
されており、減圧用の配管には減圧用のポンプが接続さ
れている。そして、減圧により圧力差を利用して配管5
6及び流路57を介して容器100内に溶融アルミニウ
ムを導入することが可能であり、加圧により圧力差を利
用して流路57及び配管56を介して容器100外への
溶融アルミニウムの導出が可能である。なお、加圧気体
として不活性気体、例えば窒素ガスを用いることで加圧
時の溶融アルミニウムの酸化をより効果的に防止するこ
とができる。
【0050】本実施形態では、大蓋52のほぼ中央部に
配置されたハッチ62に加減圧用の貫通孔65が設けら
れている一方で、上記の配管66が水平方向に延在して
いるので、加圧用又は減圧用の配管67を上記の配管6
6に接続する作業を安全にかつ簡単に行うことができ
る。また、このように配管66が延在することによって
配管66を貫通孔65に対して小さな力で回転させるこ
とができるので、貫通孔65に対して螺子止めされた配
管66の固定や取り外しを非常に小さな力で、例えば工
具を用いることなく行うことができる。
【0051】ハッチ62の中央から少しずれた位置で前
記の加減圧用の貫通孔65とは対向する位置には、圧力
開放用の貫通孔68が設けられ、圧力開放用の貫通孔6
8には、リリーフバルブ(図示を省略)が取り付けられ
るようになっている。これにより、例えば容器100内
が所定の圧力以上となったときには安全性の観点から容
器100内が大気圧に開放されるようになっている。
【0052】大蓋52には、液面センサとしての2本の
電極69がそれぞれ挿入される液面センサ用の2つの貫
通孔70が所定の間隔をもって配置されている。これら
の貫通孔70には、それぞれ電極69が挿入されてい
る。これら電極69は容器100内で対向するように配
置されており、それぞれの先端は例えば容器100内の
溶融金属の最大液面とほぼ同じ位置まで延びている。そ
して、電極69間の導通状態をモニタすることで容器1
00内の溶融金属の最大液面を検出することが可能であ
り、これにより容器100への溶融金属の過剰供給をよ
り確実に防止できるようになっている。
【0053】本体50の底部裏面には、例えばフォーク
リフトのフォーク(図示を省略)が挿入される断面口形
状で所定の長さの脚部71が例えば平行するように2本
配置されている。また、本体50内側の底部は、流路5
7側が低くなるように全体が傾斜している。これによ
り、加圧により流路57及び配管56を介して外部に溶
融アルミニウムを導出する際に、いわゆる湯の残りが少
なくなる。また、例えばメンテナンス時に容器100を
傾けて流路57及び配管56を介して外部に溶融アルミ
ニウムを導出する際に、容器100を傾ける角度をより
小さくでき、安全性や作業性が優れたものとなる。
【0054】このように本実施形態に係る容器100で
は、容器100内の溶融金属に晒されるストークのよう
な部材は不要となるので、ストーク等の部品交換を行う
必要はなくなる。また、容器100内にストークのよう
に予熱を邪魔するような部材は配置されないので、予熱
のための作業性が向上し、予熱を効率的に行うことがで
きる。また容器100に溶融金属を収容した後、溶融金
属の表面の酸化物等をすくい取る作業が必要なことが多
い。内部にストークがあるとこの作業がやりにくいが、
容器100内部にストークのような構造物がないので作
業性を向上することができる。更に、流路57が熱伝導
率の高い耐火材100bに内在されるように構成されて
いるので、容器100内の熱が流路57に伝達し易い
(特に図5参照)。従って、流路57を流通する溶融金
属の温度低下を極力抑えることができる。
【0055】また、本実施形態に係る容器100では、
ハッチ62に内圧調整用の貫通孔65を設け、その貫通
孔65に内圧調整用の配管66を接続しているので、容
器100内に溶融金属を供給する度に内圧調整用の貫通
孔65に対する金属の付着を確認することができる。従
って、内圧調整に用いるための配管66や貫通孔65の
詰りを未然に防止することができる。
【0056】更に、本実施形態に係る容器100では、
ハッチ62に内圧調整用の貫通孔65が設けられ、しか
もそのハッチ62が溶融アルミニウムの液面の変化や液
滴が飛び散る度合いが比較的に小さい位置に対応する容
器100の上面部のほぼ中央に設けられているので、溶
融アルミニウムが内圧調整に用いるための配管66や貫
通孔65に付着することが少なくなる。従って、内圧調
整に用いるための配管66や貫通孔65の詰りを防止す
ることができる。
【0057】更にまた、本実施形態に係る容器100で
は、ハッチ62が大蓋52の上面部に設けられているの
で、ハッチ62の裏面と液面との距離が大蓋52の裏面
と液面との距離に比べて大蓋52の厚み分だけ長くな
る。従って、貫通孔65が設けられたハッチ62の裏面
にアルミニウムが付着する可能性が低くなり、内圧調整
に用いるための配管66や貫通孔65の詰りを防止する
ことができる。
【0058】次に、第2の工場20における第2の炉2
1から容器100への供給システムを図6に基づき説明
する。
【0059】図6に示すように、第2の炉21内には溶
融アルミニウムが貯留されている。この第2の炉21に
は供給部21aが設けられ、この供給部21aには吸引
管201が挿入されている。この吸引管201は、供給
部21aの溶融されたアルミニウムの液面から一端口
(吸引管201の他方の先端部201b)が出没するよ
うに配置されている。すなわち、吸引管201の一方の
先端部201aは第2の炉21の底部付近まで延在し、
吸引管201の他方の先端部201bは供給部21aか
ら外側に導出されている。吸引管201は、保持機構2
02により基本的には傾斜して保持されている。その傾
斜角は例えば垂線に対して10°程度傾いており、上記
容器100における配管56の先端部の傾斜と合致する
ようになっている。この吸引管201の先端部201b
は容器100における配管56の先端部に接続されるも
のであり、このように傾斜を合致されることによって吸
引管201の先端部201bと容器100における配管
56の先端部との接続が容易となる。
【0060】そして、配管66に減圧用のポンプ313
に接続された配管67を接続する。次に、ポンプ313
を作動させて容器100内を減圧する。これにより、第
2の炉21内に貯留されている溶融アルミニウムが吸引
管201及び配管56を介して容器100内に導入され
る。
【0061】本実施形態では、特に、このように第2の
炉21内に貯留されている溶融アルミニウムを吸引管2
01及び配管56を介して容器100内に導入するよう
にしているので、溶融アルミニウムが外部の空気と接触
することはない。従って、酸化物が生じることがなく、
本システムを用いて供給される溶融アルミニウムは非常
に品質が良いものとなる。また、容器100内から酸化
物を除去するための作業は不要となり、作業性も向上す
る。
【0062】本実施形態では、特に、容器100に対す
る溶融アルミニウムの導入と容器100からの溶融アル
ミニウムの導出を実質的に2本の配管56、312だけ
を使って行うことができるので、システム構成を非常に
シンプルなものとすることができる。また、溶融アルミ
ニウムが外気に接触する機会が激減するので、酸化物の
生成をほぼなくすことができる。
【0063】図7は以上のシステムを自動車工場に適用
した場合の製造フローを示したものである。
【0064】まず、図6に示したように、第2の炉21
内に貯留されている溶融アルミニウムを吸引管201及
び配管56を介して容器100内に導入(受湯)する
(ステップ501)。
【0065】次に、図1に示したように、容器100を
公道30を介してトラック32により第2の工場20か
ら第1の工場10に搬送する(ステップ502)。
【0066】次に、第1の工場(ユースポイント)10
では、容器100が配送車18により自動車エンジン製
造用のダイキャストマシーン11まで配送され、容器1
00から保持炉12に溶融アルミニウムが供給される
(ステップ503)。
【0067】次に、このダイキャストマシーン11にお
いて、保持炉12に貯留された溶融アルミニウムを用い
た自動車エンジンの成型が行われる(ステップ50
4)。
【0068】そして、このように成型された自動車エン
ジン及び他の部品を使って自動車の組み立てが行われ、
自動車が完成する(ステップ505)。
【0069】本実施形態では、上述したように自動車の
エンジンが酸化物を殆ど含まないアルミニウム製である
ので、性能及び耐久性のよいエンジンを有する自動車を
製造することが可能である。
【0070】次に、本発明の他の実施形態に係る容器を
図8に基づき説明する。
【0071】図8に示すように、この容器400の内部
は、溶融金属を貯留する貯留室401と、外部との間で
溶融金属を流通するためのインターフェース部402と
を備える。
【0072】また、貯留室401とインターフェース部
402との間には、これらの間を仕切る壁403が設け
られている。壁403の下部には貯留室401とインタ
ーフェース部402との間における溶融金属の流路とな
る貫通部404が設けられている。
【0073】容器400は最初に示した実施形態と同様
にフレーム405と断熱材406と耐火材407の3層
構造を有している。ここで、壁403は、耐火材407
と同様の部材から構成されている。例えば、壁403及
び耐火材407は、例えば緻密質の耐火系セラミック材
料をあげることができる。
【0074】本実施形態に係る容器400は、このよう
に熱伝導率の高い部材からなる壁403を貯留室401
とインターフェース部402のとの間に介在させること
で、貯留室401に貯留された溶融金属の熱がこの壁4
03を介してインターフェース部402に伝達され、イ
ンターフェース部402の温度が低下するのを効果的に
防止することが可能となる。これにより、溶融金属の受
湯時や給湯時における溶融金属の温度低下を極力抑える
ことができる。
【0075】なお、この実施形態における配管や蓋等の
構造については最初に示した実施形態と同様の構造であ
るので、同一の要素には同一の符号を付して重複した説
明を省略する。
【0076】本発明は上述した実施形態に限定されるも
のではなく、その技術思想の範囲内で様々に変形して実
施することが可能である。
【0077】例えば、上述した実施形態では配管56を
逆U字状の形状としたが、例えば図9に示すようにΤ字
上の配管556としても勿論構わない。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
ストーク等の部品交換を行う必要のない容器を提供する
ことができる。また、予熱を効率的に行うことができ
る。更に、溶融金属の受湯時や給湯時における溶融金属
の温度低下を極力抑えることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る金属供給システムの
構成を示す概略図である。
【図2】本発明の一実施形態に係る容器と保持炉との関
係を示す図である。
【図3】本発明の一実施形態に係る容器の断面図であ
る。
【図4】図3の平面図である。
【図5】図3における一部断面図である。
【図6】本発明の一実施形態に係る第2の工場における
第2の炉から容器への供給システムの構成を示す図であ
る。
【図7】本発明のシステムを使った自動車の製造方法を
示すフロー図である。
【図8】本発明の他の実施形態に係る容器の構成を示す
図である。
【図9】本発明の更に別の実施形態に係る容器の構成を
示す図である。
【符号の説明】
56 配管 56a 断熱部材 57 流路 58 配管取付部 60 開口部 62 ハッチ 65 貫通孔 66 加減圧用の配管 100 容器 100a フレーム 100b 耐火材 100c 断熱材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI B22D 41/12 B22D 41/12 Z 41/50 510 41/50 510 41/54 41/54 F27D 3/14 F27D 3/14 Z (56)参考文献 特開 平8−174197(JP,A) 特開 平11−188475(JP,A) 特開 平7−178515(JP,A) 特開 平8−174197(JP,A) 特開2002−254159(JP,A) 実開 昭57−76970(JP,U) 実開 昭58−185362(JP,U) 特表 平8−502451(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B22D 35/00 B22D 17/30 B22D 39/06 B22D 41/00 B22D 41/02 B22D 41/12 B22D 41/50 510 B22D 41/54 F27D 3/14

Claims (8)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶融金属を収容することができ、内外の
    圧力差を調節することにより、内部へ溶融金属を導入
    し、または外部へ溶融金属を供給することが可能で、
    搬車輌により搭載されてユースポイントまで搬送され
    容器であって、 フレームと、 前記フレームの内側に設けられる第1の熱伝導率及び
    1の密度を有する第1のライニングと、 前記フレームと前記第1のライニングとの間に介挿さ
    れ、前記第1の熱伝導率よりも低い第2の熱伝導率を有
    し、かつ、前記第1の密度より低い第2の密度を有する
    第2のライニングと、配管とを有し、 前記第1のライニングは、容器内底部に近い位置から容
    器上面側の露出部まで溶融金属の流路を内在し、当該流
    路と前記容器内の溶融金属が貯留される空間とを分離す
    るゾーンでかつ容器上面側の露出部まで充填され、 前記配管は、前記露出部の流路に接続され、先端の出入
    口が下向きである ことを特徴とする容器。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の容器であって、 前記第1のライニングは、前記容器内の溶融金属が貯留
    される空間から前記流路への熱伝導が促進されるように
    充填されていることを特徴とする容器。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載の容器であ
    って、 前記流路の内径は、65mmより大きく、85mmより
    小さいことを特徴とする容器。
  4. 【請求項4】 請求項1から請求項3のうちいずれか1
    項に記載の容器であって、 前記容器の上面部に開閉可能に設けられ、前記容器の内
    外を連通し、前記溶融金属を供給する際に前記容器内を
    加圧するための貫通孔が設けられたハッチを具備するこ
    とを特徴とする容器。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載の容器であって、 前記ハッチは、前記容器の上面部の中央に設けられてい
    ることを特徴とする容器。
  6. 【請求項6】 溶融金属を収容することができ、内外の
    圧力差を調節することにより、内部へ溶融金属を導入
    し、または外部へ溶融金属を供給することが可能で、
    搬車輌により搭載されてユースポイントまで搬送され
    容器であって、 フレームと、 前記フレームの内側に設けられる第1の熱伝導率及び
    1の密度を有する第1のライニングと、 前記フレームと前記第1のライニングとの間に介挿さ
    れ、前記第1の熱伝導率よりも低い第2の熱伝導率を有
    し、かつ、前記第1の密度よりも低い第2の密度を有す
    る第2のライニングと、 前記容器の上面部に開閉可能に設けられ、前記容器の内
    外を連通する内圧調整用の貫通孔が設けられたハッチと
    を有し、 前記第1のライニング内に溶融金属の流路が容器内底部
    に近い位置から容器上面側の露出部まで内在され、 前記容器外周の前記流路に対応する位置が、当該流路に
    応じて、溶融金属が貯留された空間から当該流路が設け
    られた分だけ突き出ていて、 前記流路と前記容器内の溶融金属が貯留される空間とを
    分離するゾーンでかつ容器上面側の露出部まで前記第1
    のライニングが充填されていることを特徴とする容器。
  7. 【請求項7】 溶融金属を収容することができ、内外の
    圧力差を調節することにより、内部へ溶融金属を導入
    し、または外部へ溶融金属を供給することが可能で、
    搬車輌により搭載されてユースポイントまで搬送され
    容器であって、 溶融金属を貯留する貯留室と、 前記貯留室と外部との間の溶融金属の流路となるインタ
    ーフェース部と、 前記貯留室下部と前記インターフェース部下部との間の
    連結口を有し、これらの間を仕切る壁と、 前記インターフェース部上部に接続された配管と を具備し、 前記容器の外周は金属製のフレームにより覆われてお
    り、 前記貯留室及び前記インターフェース部と、前記フレー
    ムとの間には、第1の熱伝導率及び第1の密度を有する
    第1のライニングと、前記第1の熱伝導率よりも低い第
    2の熱伝導率を有し、かつ、前記第1の密度よりも低い
    第2の密度を有する第2のライニングとが前記第1のラ
    イニングを内側にして積層され、 前記壁は、前記連結口から前記インターフェース部の上
    部に向けて前記第1のライニングが充填されたゾーンを
    し、 前記インターフェース部が当該インターフェース部と前
    記フレームとの間に介挿された前記第2のライニングに
    より保温されるとともに、前記ゾーンを介して前記貯留
    室内に貯留された前記溶融金属から前記インターフェー
    ス部側への熱伝導が促進されるように構成されている
    とを特徴とする容器。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載の容器において、 前記壁は、耐火材からなることを特徴とする容器。
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