JP2009019116A - 水系エマルジョン型感熱性接着剤、感熱性接着ラベル、及びラベル付き容器 - Google Patents

水系エマルジョン型感熱性接着剤、感熱性接着ラベル、及びラベル付き容器 Download PDF

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Abstract

【課題】 接着性とブロッキング防止との両立ができる水系エマルジョン型感熱性接着剤、及び接着性とブロッキング防止との両立ができる感熱性接着ラベルを提供する。
【解決手段】 本発明の水系エマルジョン型感熱性接着剤は、ベースポリマーと、130〜2000の分子量及び50〜300℃の融点を有する水溶性固形有機化合物とを含み、該水溶性固形有機化合物の含有量がベースポリマーの全固形分100重量部に対して0.2〜25重量部であることを特徴とする。また、ベースポリマーは、アクリル系樹脂とオレフィン系樹脂とで構成されることが好ましい。さらに、アクリル系樹脂とオレフィン系樹脂との混合比率は、前者/後者(固形分換算の重量比)=10/90〜90/10であることが好ましい。
【選択図】なし

Description

本発明は、常温では非接着性であるが、加熱により接着性を発現し、且つ耐ブロッキング性が良好な水系エマルジョン型感熱性接着剤、及び該水系エマルジョン型感熱性接着剤を用いた感熱性接着ラベルに関する。特にラベルの感熱性接着剤層として用いた場合、耐ブロッキング性と接着性の両立ができ、比較的低温の加熱温度で接着性を発現し、プラスチック面への接着性に優れ、剥がしたときに糊残りがなく、かつ、熱水もしくは熱アルカリ水で容易に被着体(特に、容器体)から剥離する水系エマルジョン型感熱性接着剤、該水系エマルジョン型感熱性接着剤を用いた感熱性接着ラベルに関する。
従来よく用いられている感熱性接着剤(感熱性粘着剤)の一つとして水分散型があり、例えばフィルム表面に塗工され、水分の蒸発により感熱性接着剤層を形成するものが用いられてきた。かかる感熱性接着剤は、容器に貼り付けるラベルによく用いられる。
かかる感熱性接着剤の組成の内容としては、熱可塑性樹脂(ベースポリマー)、粘着性付与剤、および/または固体可塑剤を基本構成としている。熱可塑性樹脂は、接着力(粘着力)のベースとなるものであり、粘着性付与剤は、被粘着面に対する粘着性の発現に重要である。また、固体可塑剤は、常温では固体状で、加熱により熱可塑性樹脂および粘着性付与剤を膨潤および軟化させて、接着性(粘着性)を持続させるものである。
かかる感熱性接着剤は、水分散型の組成物として、ハケ塗り、ロールコータなどの手段によって接着対象物に塗布される。該対象物の材質としては、紙、ガラス、プラスチック、金属などが挙げられる。これら中で、特にプラスチックフィルム用途がよく用いられる。
しかしながら、従来の感熱性接着剤(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4参照)では、感熱性接着ラベルの感熱性接着剤層として用いた場合、接着性(特に低温での貼付け時の安定性)については問題はないが、耐ブロッキング性の点で問題を生じ、保存中にラベル同士が接着することがあるなどの、接着性とブロッキング防止との両立の点で問題があった。
特開2003−201457号公報 特開2003−36030号公報 特開2002−38123号公報 特開2002−20705号公報
本発明の目的は、感熱性接着ラベルの感熱性接着剤層として用いる際に、接着性とブロッキング防止との両立ができる水系エマルジョン型感熱性接着剤を提供することにある。特に、感熱性接着ラベルの感熱性接着剤層として用いる際に、接着性とブロッキング防止との両立ができ、さらに熱水や熱アルカリ水による被着体からの易剥離性、被着体への良好な低温接着性を有し、被着体からの剥離時の糊残り抑止性に優れた水系エマルジョン型感熱性接着剤を提供することにある。
本発明の目的は、さらに、接着性とブロッキング防止との両立ができる感熱性接着ラベルを提供することにある。特に、接着性とブロッキング防止との両立ができ、さらに熱水や熱アルカリ水による被着体からの易剥離性、被着体への良好な低温接着性を有し、被着体からの剥離時の糊残り抑止性に優れた感熱性接着ラベルを提供することにある。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討した結果、感熱性接着ラベルの感熱性接着剤層としての水系エマルジョン型感熱性接着剤に、130〜2000の分子量及び50〜300℃の融点を有する水溶性固形有機化合物を、水系エマルジョン型感熱性接着剤のベースポリマーの全固形分100重量部に対して0.2〜25重量部含ませると、接着性とブロッキング防止との両立ができ、特にアクリル系樹脂とオレフィン系樹脂とで少なくとも構成されるベースポリマーを有する水系エマルジョン型感熱性接着剤に130〜2000の分子量及び50〜300℃の融点を有する水溶性固形有機化合物をベースポリマーの全固形分100重量部に対して0.2〜25重量部含ませると、接着性とブロッキング防止との両立ができ、さらに熱水や熱アルカリ水による被着体からの剥離性、被着体への低温接着性、被着体からの剥離時の糊残り抑止性を向上させることができることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、ベースポリマーと、130〜2000の分子量及び50〜300℃の融点を有する水溶性固形有機化合物とを含み、該水溶性固形有機化合物の含有量がベースポリマーの全固形分100重量部に対して0.2〜25重量部であることを特徴とする水系エマルジョン型感熱性接着剤を提供する。
ベースポリマーは、アクリル系樹脂とオレフィン系樹脂とで構成されることが好ましい。また、アクリル系樹脂とオレフィン系樹脂との混合比率は、前者/後者(固形分換算の重量比)=10/90〜90/10であることが好ましい。
また、本発明は、ラベル基材に、前記水系エマルジョン型感熱性接着剤からなる接着剤層が積層されている感熱性接着ラベルを提供する。ラベル基材は、ポリプロピレン系樹脂を素材とすることが好ましい。
さらに、本発明は、前記感熱性接着ラベルが装着されたラベル付き容器を提供する。
本発明の水系エマルジョン型感熱性接着剤は、感熱性接着ラベルの感熱性接着剤層として用いると、接着性とブロッキング防止との両立ができ、さらに熱水や熱アルカリ水による被着体からの剥離性、被着体への低温接着性、被着体からの剥離時の糊残り抑止性を向上させることができる。
また、このような水系エマルジョン型感熱性接着剤を用いた感熱性接着ラベルは、ラベル装着時の効率性と熱水や熱アルカリ水による被着体からの剥離性に優れ、省エネルギーやボトルリサイクルの面から特に有用である。
本発明の水系エマルジョン型感熱性接着剤(以下、単に「感熱性接着剤」と称する場合がある)は、熱により活性化してタックを発現するが、加熱前において常温(25℃)ではほとんどタックがないため剥離ライナー(例えば、剥離フィルムや剥離紙など)が不要であり、接着性と耐ブロッキング性との両立の点で有用である。
感熱性接着剤の主体をなすベースポリマーとしては、水系分散媒(例えば、水やアルコール等)によってエマルジョンとなり、加熱によって接着性を発現するような物質であれば特に限定されず、用途、生産性、コスト面等により必要に応じて適宜選択することができるが、例えば、アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂、酢酸ビニル系樹脂、塩化ビニリデン系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂などが挙げられる。
前記樹脂は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。つまり、水系エマルジョン型感熱性接着剤のベースポリマーは、例えば前記樹脂のうちの一つにより構成されるベースポリマーであってもよいし、前記樹脂のうちの複数(例えば、2種又は3種)の樹脂により構成されるベースポリマーであってもよい。
本発明においては、水系エマルジョン型感熱性接着剤のベースポリマーは、アクリル系樹脂、オレフィン系樹脂、及び酢酸ビニル系樹脂を単独で又は2種以上組み合わせて構成されることが好ましく、特に、アクリル系樹脂とオレフィン系樹脂とを併用して、アクリル系樹脂とオレフィン系樹脂とで構成されることが好ましい。水系エマルジョン型感熱性接着剤において、アクリル系樹脂とオレフィン系樹脂との組み合わせで構成されるベースポリマーを用いると、接着性とブロッキング防止との両立に加えて、感熱性接着ラベルとした際、基材に対する密着性や被着体からの剥離時の糊残り抑止性を向上させることができるという、それぞれ単独で用いた場合には得られない有利な効果を発揮できるためである。特に、アクリル系樹脂とオレフィン系樹脂とで構成されるベースポリマーを有する水系エマルジョン型感熱性接着剤は、低温(50〜100℃程度)での接着性に優れる。
少なくともアクリル系樹脂とオレフィン系樹脂とで構成されるベースポリマーを用いた水系エマルジョン型感熱性接着剤において、アクリル系樹脂は、オレフィン系樹脂と併用することにより、高い接着力と優れた凝集力を付与する作用がある。このため、少なくともアクリル系樹脂とオレフィン系樹脂とで構成されるベースポリマーを用いた水系エマルジョン型感熱性接着剤は、ポリエステル系樹脂やオレフィン系樹脂を素材とするラベル基材や被着体に対して高い接着力を示し、また該水系エマルジョン型感熱性接着剤からなる接着剤層を有する感熱性接着ラベルは、ラベルを被着体(容器体)から剥離する際の糊残りを顕著に抑止できる。
このようなアクリル系樹脂を構成するモノマー成分としては、単量体成分としては、例えば、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシルなどの(メタ)アクリル酸アルキルエステル;(メタ)アクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、フマル酸、マレイン酸などのカルボキシル基含有重合性不飽和化合物又はその無水物などが挙げられる。さらに、さらに、アクリル系樹脂を構成する単量体成分としては、必要に応じて、2−ヒドロキシメチル(メタ)アクリレートなどのヒドロキシル基含有(メタ)アクリル酸エステル、(メタ)アクリル酸シクロアルキルエステル、(メタ)アクリル酸アミド誘導体、(メタ)アクリル酸ジアルキルアミノアルキルエステル類などの官能基含有(メタ)アクリル酸エステル類などの重合性不飽和化合物を用いることができる
アクリル系樹脂は、上記単量体成分からなる単独重合体又は複数の単量体成分を組み合わせた共重合体等が挙げられ、該共重合体は、ランダム重合体、ブロック重合体、グラフト重合体等のいずれの形態であってもよい。共重合体成分としてはスチレン、ビニルトルエン、α−メチルスチレンなどのスチレン系化合物;酢酸ビニル、プロピオン酸ビニルなどのビニルエステル類;塩化ビニルなどのハロゲン化ビニル;エチレン、プロピレンなどのポリオレフィン類やジエン類などの重合性不飽和化合物を用いることができる。
アクリル系樹脂の具体例としては、例えば、ポリ(メタ)アクリル酸エステル、ポリ(メタ)アクリル酸;(メタ)アクリル酸エステル−(メタ)アクリル酸などのアクリル系樹脂;エチレン−(メタ)アクリル酸エステル、エチレン−(メタ)アクリル酸などのエチレン−アクリル系樹脂;スチレン−(メタ)アクリル酸エステル、スチレン−(メタ)アクリル酸などのスチレン−アクリル系樹脂;酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸エステル、酢酸ビニル−(メタ)アクリル酸などの酢酸ビニル−アクリル系樹脂;エチレン−スチレン−(メタ)アクリル酸エステル、酢酸ビニル−スチレン−(メタ)アクリル酸等が挙げられる。なかでも、ポリエステルに対する良好な密着性を付与しうる点で、スチレン−アクリル系樹脂が好ましく用いられる。
アクリル系樹脂のガラス転移温度(Tg)は、接着性や耐ブロッキング性の観点から、例えば−60℃〜60℃、好ましくは−50℃〜50℃、より好ましくは−40℃〜40℃程度である。ガラス転移温度が低すぎると耐ブロッキング性が低下し、糊残りしやすくなり、ガラス転移温度が高すぎると接着力が低下する場合がある。上記ガラス転移温度は、単量体成分の種類や構成比等を適宜選択することにより制御できる。
本発明では、アクリル系樹脂は、水やアルコール等に分散したエマルジョンの形態で用いられる。このようなアクリル系樹脂エマルジョンは、対応するモノマーを溶液重合反応等により生成した樹脂を乳化する方法で調製されることも可能であるが、対応するモノマーを乳化重合することにより調製される場合が多い。このようなアクリル系樹脂エマルジョンとしては、旭化成ケミカルズ(株)製「ポリトロンZ−130(Tg:−56℃)」、(株)日本触媒製「エポクロスK2010E(Tg:−50℃)」、新中村化学工業(株)製「ニューコートFH3550(Tg:−40℃)」、「ニューコートFH251HN(Tg:−25℃)」、「ニューコートK−2(Tg:−26℃)」、「ベステックスL−1HN(Tg:0℃)」、「ベステックスHCR−120(Tg:32℃)」、(株)日本触媒製「エポクロスK2030E(Tg:50℃)」などの市販品が入手可能である。なお、アクリル系樹脂は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
また、少なくともアクリル系樹脂とオレフィン系樹脂とで構成されるベースポリマーを用いた水系エマルジョン型感熱性接着剤において、オレフィン系樹脂は、アクリル系樹脂と併用することにより、感熱性接着剤の凝集力を高めて易剥離性を発現する。特に、該水系エマルジョン型感熱性接着剤をオレフィン系樹脂からなる基材上に塗布して形成された感熱性接着ラベルにおいて、PETなどのポリエステル系樹脂を主成分とする被着体に貼付後剥離する際に生じる糊残りを顕著に抑制することができる。
このようなオレフィン系樹脂としては、例えば、エチレン、プロピレン、ブテン−1、オクテン−1、4−メチル−1−ペンテンなどの炭素数2〜20のα−オレフィン;シクロペンテン、シクロヘキセン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、ジビニルベンゼン、1,3−シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、5−ビニル−2−ノルボルネンなどの鎖状又は環状ポリエン;スチレンなどの芳香族化合物などのオレフィン系モノマーの単独又は共重合体;前記オレフィン系モノマーと不飽和カルボン酸又はそのエステル(例えば無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸、及びこれらのエステル等)等の他のモノマー成分との共重合体等が挙げられる。該共重合体は、ランダム重合体、ブロック重合体、グラフト重合体等のいずれの形態であってもよい。
このようなオレフィン系樹脂の具体例としては、例えば、ポリプロピレン系樹脂;ポリエチレン、エチレンと他のモノマー成分との共重合体(エチレン−プロピレン共重合体、エチレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体などのα−オレフィン系共重合体;エチレンエチルアクリレート(EEA)などのエチレン−(メタ)アクリレート共重合体、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−無水マレイン酸共重合体などのオレフィン系以外のモノマーとの共重合体)、及びこれらの誘導体などのポリエチレン系樹脂;他のα−オレフィン系(共)重合体(ポリブテン−1、エチレン−ブテン−1共重合体、ポリメチルペンテン−1など);オレフィンと他のモノマー成分との共重合体及びその誘導体等が挙げられる。なかでも、ポリプロピレン系樹脂が好ましく用いられる。
代表的なポリプロピレン系樹脂としては、例えば、プロピレンの単独重合体;プロピレンと一又は複数のプロピレン以外のモノマーとの共重合体;及びこれらの誘導体等が挙げられる。プロピレン以外のモノマーとしては、例えば、プロピレンを除くオレフィン系モノマー(エチレン、ブテン−1、オクテン−1、4−メチル−1−ペンテンなどの炭素数2〜20のα−オレフィン);シクロペンテン、シクロヘキセン、1,4−ヘキサジエン、1,5−ヘキサジエン、ジビニルベンゼン、1,3−シクロペンタジエン、1,3−シクロヘキサジエン、5−ビニル−2−ノルボルネンなどの鎖状又は環状ポリエン;スチレンなどの芳香族化合物;無水マレイン酸、(メタ)アクリル酸、及びこれらのエステル等の不飽和カルボン酸又はそのエステル等が挙げられる。
このようなポリプロピレン系樹脂の具体例としては、ポリプロピレン;エチレン−プロピレン共重合体、プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1共重合体などのプロピレン−オレフィン系共重合体;プロピレン−(メタ)アクリレート共重合体、プロピレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−プロピレン−無水マレイン酸共重合体、エチレン−プロピレン−ブテン−1−無水マレイン酸共重合体、エチレン−プロピレン−ジエン−無水マレイン酸共重合体などの他のモノマー成分との共重合体等のプロピレン系(共)重合体が挙げられる。プロピレン系(共)重合体の誘導体として、前記プロピレン系(共)重合体を酸で変性した酸変性ポリプロピレン系樹脂;及び塩素化ポリプロピレンなどの前記プロピレン系(共)重合体を構成する水素の一部が塩素等のハロゲンで置換されたハロゲン化ポリプロピレン樹脂などが挙げられる。該共重合体は、ランダム重合体、ブロック重合体、グラフト重合体等のいずれの形態であってもよい。また、これらのポリプロピレン系樹脂は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
なかでも、酸変性オレフィン系樹脂及びハロゲン化オレフィン系樹脂等のオレフィン系(共)重合体の誘導体が好ましく、特に、無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂が好ましく、無水マレイン酸をグラフト重合した無水マレイン酸変性オレフィン系樹脂がより好ましい。また、ポリプロピレンに対する密着性に優れる点で酸変性ポリプロピレン及びハロゲン化ポリプロピレンが好ましく、特に、無水マレイン酸変性ポリプロピレン系樹脂が好ましく、無水マレイン酸をグラフト重合した無水マレイン酸変性ポリプロピレン系樹脂がより好ましく用いられる。また、酸変性ポリプロピレン系樹脂は、環境負荷の高い塩素等を含まない点で好適である。さらに、非晶性構造を有する酸変性アモルファスポリプロピレンは、接着性に優れる点で好ましい。
また、オレフィン系樹脂は、30〜140℃程度(好ましくは50〜100℃程度)の融点(Tm)を有するものが好ましい。融点が30℃未満のオレフィン樹脂を用いると、水系エマルジョン型感熱性接着剤において耐ブロッキング性が低下したり、糊残りが発生する場合があり、一方、融点が140℃を超えるオレフィン樹脂を用いると、水系エマルジョン型感熱性接着剤を用いた感熱性接着ラベルにおいて、貼付時の効率性や、接着力が低下することが困難になる場合がある。同様の観点から、本発明に用いるオレフィン系樹脂としては、重量平均分子量が例えば3000〜200000、好ましくは5000〜150000、より好ましくは10000〜100000程度のものが利用できる。
本発明では、オレフィン系樹脂は、水やアルコール等に分散したエマルジョンの形態で用いられる。このようなオレフィン系樹脂エマルジョンは、対応するモノマーを重合反応等により生成した樹脂を乳化する方法で調製されることが可能であり、対応するモノマーを乳化重合することにより調製されることも可能である。
このようなオレフィン系樹脂エマルジョンとして、例えば、東洋化成工業株式会社製「ハードレンNA-1000(Tm:70℃)」、日本製紙ケミカル社製「アウローレンAE-201(Tm:60〜70℃)」、「アウローレンAE−301(Tm:60〜70℃)」等の市販品が入手可能である。なお、オレフィン系樹脂は、単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
少なくともアクリル系樹脂とオレフィン系樹脂とで構成されるベースポリマーを用いた水系エマルジョン型感熱性接着剤において、アクリル系樹脂とオレフィン系樹脂の混合比率は、固形分換算の重量比で、例えば前者/後者=10/90〜90/10(好ましくは20/80〜80/20、さらに好ましくは30/70〜70/30)程度である。オレフィン系樹脂の含有量が低すぎると、ラベル及び被着体(容器)表面に対する接着力が低下する傾向にあり、ラベル基材同士を接着する時にはラベルの接合部が剥がれやすくなる場合があり、高すぎると、ラベル及び被着体(容器)表面に対する接着力が低下する傾向があり、耐ブロッキング性が低下しやすく作業性が損なわれる傾向にあり、またラベルの剥がれなどのトラブルが生じやすくなる。
水溶性固形有機化合物は、乾燥状態では非接着性、水溶性の性質を有し、130〜2000の分子量及び50〜300℃の融点を有しており、さらに常温(25℃)、常圧(0.1MPa)、乾燥状態では固体である有機化合物であって、粉末状や粒子状の形態を有する。なお、水系エマルジョン型感熱性接着剤の作製の際には、そのままの粉末状や粒子状の形態で添加してもよいし、先に水等に溶解してから用いてもよい。
水溶性固形有機化合物は、水系エマルジョン型感熱性接着剤による接着剤層において、耐ブロッキング性を向上させる。これは、水系エマルジョン型感熱性接着剤を塗工、乾燥して接着剤層を作製すると、該接着剤層表面に、水溶性固形有機化合物が析出すると推測されるためである。このことにより、水系エマルジョン型感熱性接着剤を感熱性接着ラベルの感熱性接着剤として用いると、該感熱性接着ラベルの保存においてブロッキングを有効に防止することができ、さらに接着性とブロッキング防止との両立を図ることができる。
さらに、水溶性固形有機化合物は、水系エマルジョン型感熱性接着剤による接着剤層の、熱水や熱アルカリ水による被着体からの剥離性を向上させると考えられる。特に、アクリル系樹脂とオレフィン系樹脂とで構成されるベースポリマーを有する水系エマルジョン型感熱性接着剤による接着剤層において、より熱水や熱アルカリ水による被着体からの剥離性を向上させると考えられる。
水溶性固形有機化合物としては、水溶性のものである限り特に制限されることはないが、水系エマルジョン型感熱性接着剤に含まれる成分と親和性がないものが好ましい。例えば、単糖類、二糖類、三糖類、四糖類、配糖体、糖アルコール類、多価アルコール類、脂肪族ヒドロキシ酸、アミノ糖類、ウロン酸などが挙げられる。
具体的には、単糖類としては、例えばD(+)−ガラクトース(分子量:180、融点:166℃)、グルコース(分子量:180、融点:147℃)、リボース(分子量:150、融点88℃)、D(+)−キシロース(分子量:150、融点:152℃)、D(−)−フルクトース(分子量:180、融点:104℃)、D(+)−マンノース(分子量:180、融点:133℃)、イドース(分子量:180、融点:168〜169℃)、ソルボース(分子量:180、融点:158℃)などが挙げられる。二糖類としては、例えば、マルトース一水和物(分子量:342、融点:102℃)、スクロース(分子量:342、融点:185℃)、キシロビオース(分子量:282、融点:185〜197℃)、メリビオース(分子量:342、融点:182℃)、トレハロース二水和物(分子量:378、融点:97℃)、イソマルトース(分子量:342、融点:120〜140℃)、マルチトール(分子量:344、融点:147℃)、ソロホース(分子量:342、融点:196〜198℃)、ラクトース(分子量:342、融点:202℃)、セロビオース(分子量:342、融点:239℃)などが挙げられる。三糖類としては、例えばD(+)−ラフィノース五水和物(分子量:504、融点:80℃)、セロトリオース(分子量:342、融点:206〜209℃)などが挙げられる。四糖類としては、例えばスタキオース(分子量:667、融点:168℃)などが挙げられる。配糖体としては、例えばルチン(分子量:611、融点:214℃)、ステビオシド(分子量:805、融点:198℃)などが挙げられる。糖アルコール類としては、例えば無水D−ソルビトール(分子量:182、融点:110℃)、ペンタエリスリトール(分子量:136、融点:260℃)、キシリトール(分子量:152、融点:93℃)、マンニット(マンニトール)(分子量:182、融点:166℃)などが挙げられる。多価アルコール類としては、例えばトリメチロールエタン(分子量:120、融点:200℃)、ピロガロール(分子量:126、融点:132℃)、イノシトール(myo−イノシトール)(分子量:180、融点:226℃)、ジペンタエリトリトール(分子量:254、融点:221℃)などが挙げられる。脂肪族ヒドロキシ酸としては、例えばL(+)−酒石酸(分子量:150、融点:170℃)などが挙げられる。アミノ糖類としては、例えばD(+)−グルコサミン(分子量:179、融点:88℃)などが挙げられる。ウロン酸としては、例えばD−マンヌロン酸[分子量:194、融点:130℃(α形)、167℃(β形)]などが挙げられる。なお、水溶性固形有機化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
水溶性固形有機化合物としては、分子量が、130〜2000(好ましくは140〜1000、さらに好ましくは150〜550)程度のものが好ましい。分子量が130未満であると、水系エマルジョン型感熱性接着剤においてブロッキング防止性能が低下する場合があり、一方、2000を超えると、水系エマルジョン型感熱性接着剤の粘度が高くなる傾向があり、塗布時の作業性が低下する場合や水系エマルジョン型感熱性接着剤においてブロッキング防止性能が低下する場合があるためである。
また、水溶性固形有機化合物としては、融点が、50℃以上(例えば50〜300℃)、好ましくは60℃以上(好ましくは60〜300℃)のものが好ましい。ゆえに、水溶性固形有機化合物は、通常、常温(25℃)、乾燥状態では、固体(固形)である。融点が50℃未満であると水系エマルジョン型感熱性接着剤においてブロッキング防止性能が低下する場合がある。
特に好ましい水溶性固形有機化合物としては、例えば、マルトース一水和物、スクロース、D−グルシトール(D−ソルビトール)などの水溶性固形有機化合物が挙げられる。
水溶性固形有機化合物の含有量は、ベースポリマーの全固形分100重量部に対して、0.2〜25重量部(好ましくは、0.5〜20重量部)である。水系エマルジョン型感熱性接着剤において、水溶性固形有機化合物の含有量が0.2重量部未満であると、耐ブロッキング性、熱水剥離性及び熱アルカリ水剥離性の低下という問題が生じやすくなり、一方、25重量部より多いと、接着性の低下という点で問題が生じる場合がある。
また、水系エマルジョン型感熱性接着剤には、必要に応じて、感熱性可塑剤(「固体可塑剤」と称する場合がある)が含まれていてもよい。感熱性可塑剤は、水系エマルジョン型感熱性接着剤において、加熱によって、ベースポリマーや粘着性付与樹脂を、膨潤、溶解し、固体状の感熱性接着剤に流動性を付与して、接着性を持続させる役割をする。
このような感熱性可塑剤(固体可塑剤)としては、例えば、フタル酸ジフェニル、フタル酸ジヘキシル、フタル酸ジシクロヘキシル、フタル酸ジヒドロアビエチル、イソフタル酸ジメチル等のフタル酸エステル系化合物;三安息香酸トリメチロールエタン、三安息香酸トリメチロールプロパン、三安息香酸グリセリド、四安息香酸ペンタエリトリットなどの安息香酸エステル系化合物;八酢酸スクロース、ケテン酸トリシクロヘキシル、トリエチレングリコールビス[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロピロネート)]、1,6−ヘキサンジオールビス[3−(2,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート](融点103℃)などの脂肪酸エステル系化合物;N−シクロヘキシル−p−トルエンスルホン酸アミドなどのスルホン酸エステル系化合物;リン酸エステル系化合物;ヒンダードフェノール系化合物;トリアゾール系化合物;ハイドロキノン系化合物などが挙げられる。中でも、感熱性可塑剤は、融点が低いと水系エマルジョン型感熱性接着剤の耐ブロッキング性の点で問題が生じたり、一方融点が高いと水系エマルジョン型感熱性接着剤の感熱性の点で問題が生じ、接着性を発現しない場合があるため、50〜100℃の融点を有するものが好ましい。
感熱性可塑剤の配合量は、特に制限されないが、作業性の点や凝集力の低下による糊残りの発生を防止する点から、ベースポリマーの全固形分100重量部に対して、0〜100重量部(好ましくは、5〜80重量部)程度である。なお、感熱性可塑剤は、単独で又は2種以上組み合わせて用いることができる。
さらに、水系エマルジョン型感熱性接着剤には、接着性(粘着性)の向上を目的として、必要に応じて、粘着性付与樹脂(粘着付与剤)が含まれていてもよい。このような粘着性付与樹脂としては、例えば、ロジン系樹脂[例えば、ロジン、重合ロジン、水添ロジン等のロジン類;ロジン誘導体(ロジン類をグリセリンやペンタエリスリトール等の多価アルコールでエステル化したロジンエステル系化合物、ロジン類にフェノールやレゾール型フェノール樹脂などの変性フェノールが付加されたロジンフェノール系化合物など);樹脂酸ダイマーなど]、テルペン系樹脂(例えば、テルペン樹脂;芳香族変性テルペン樹脂;水添テルペン樹脂;テルペン−フェノール樹脂など)、石油樹脂(例えば、脂肪族系;芳香族系;脂環族系など)、クマロン−インデン樹脂、スチレン系樹脂、フェノール樹脂などが挙げられる。
このような粘着性付与樹脂としては、ヤスハラケミカル(株)製「YSポリスター」、荒川化学(株)製「パインクリスタル」、「タマノルE−200NT(軟化点150℃)」、ヤスハラケミカル(株)製「ナレットR−1050(軟化点105℃)などの市販品が入手可能である。
粘着性付与樹脂の配合量は、特に制限されないが、配合量が多いと糊残りの点で問題が生ずることから、ベースポリマーの全固形分100重量部に対して、0〜100重量部(好ましくは、5〜80重量部)程度である。なお、粘着性付与剤は単独で又は2種以上を組み合わせて用いることができる。
さらにまた、水系エマルジョン型感熱性接着剤には、必要に応じて、例えば、炭酸カルシウム、クレイ、タルク、シリカ、アルミナ、マイカ、アルミナゾル、コロイダルシリカなどの無機粒子;パラフィンなどの有機化合物からなる粒子等のブロッキング防止剤、分散剤、増粘剤、消泡剤、レベリング剤などの公知の添加剤が含まれていてもよい。
水系エマルジョン型感熱性接着剤が接着性(粘着性)を発現する温度、すなわち水系エマルジョン型感熱性接着剤の活性化温度は、好ましくは50〜120℃程度、さらに好ましくは60〜110℃程度、さらに好ましくは70〜105℃程度である。活性化温度が50℃未満の水系エマルジョン型感熱性接着剤を用いた場合は、室温(25℃程度)時にブロッキングが生じやすく、活性化温度が高い水系エマルジョン型感熱性接着剤を用いた場合は本発明の目的とする用途(例えば、感熱性接着ラベルなどの用途など)において十分な接着力を得られない場合がある。また、活性化温度が120℃を超える水系エマルジョン型感熱性接着剤を用いた場合は、貼付温度が高くなるので、被着体、ラベル基材などが熱で劣化する場合がある。
水系エマルジョン型感熱性接着剤の活性化温度は、ベースポリマーの組成、粘着性付与樹脂や水溶性固形有機化合物の種類や量、その他の添加物等を適宜選択することにより、感熱性接着ラベルとして用いたとき被着体(容器体)へ容易に装着できる上記範囲の活性化温度に調整される。
水系エマルジョン型感熱性接着剤は、一般に、上記活性化温度より高い温度で加熱されることにより、接着性を発現する。特に、水系エマルジョン型感熱性接着剤は、加熱後、短時間で接着性を発現することができるため、該水系エマルジョン型感熱性接着剤で形成された感熱性接着ラベルを、高速ラベラーを用いて被着体へ安定して貼り付けることができるため、生産性を向上しうるという利点がある。
水系エマルジョン型感熱性接着剤は、上記構成成分を用いて公知の方法で製造することができる。例えば、ベースポリマーがアクリル系樹脂とオレフィン系樹脂とで構成される水系エマルジョン型感熱性接着剤において、ベースポリマーを構成するアクリル系樹脂とオレフィン系樹脂は、通常、平均粒子径が1μm以下程度の微粒子が分散媒に分散されたエマルジョン(水分散体)の形態で用いられ、市販品としても入手可能である。前記分散媒としては、特に限定されないが、例えば水;炭素数1〜4の低級アルコールなど水溶性有機化合物;及びこれらの混合物を利用できる。前記エマルジョンには、必要に応じて分散剤、消泡剤、沈降防止剤、安定剤等が添加されてもよい。
ベースポリマーがアクリル系樹脂とオレフィン系樹脂とで構成される水系エマルジョン型感熱性接着剤は、例えばアクリル系エマルジョン、オレフィン系エマルジョンの分散体、水溶性固形有機化合物、必要に応じて、その他の構成成分を、撹拌混合槽等の容器へ同時に投入するか、逐次又は連続して撹拌下に投入し、均一に撹拌混合することにより得ることができる。
本発明の水系エマルジョン型感熱性接着剤によれば、接着性及び耐ブロッキング性に優れ、加熱により速やかに接着性を発現でき、感熱性接着ラベルとして用いた際には剥離時に被着体表面への糊残りを防ぐことができる。さらに、熱水や熱アルカリ水による被着体からの剥離性に優れている。
感熱性接着ラベルは、少なくともラベル基材及び前記水系エマルジョン型感熱性接着剤からなる接着剤層を備えている限り特に制限されないが、通常、ラベル基材に接着剤層と印刷層とを有する感熱性接着ラベルである。このような感熱性接着ラベルは、ラベル基材に前記水系エマルジョン型感熱性接着剤による接着剤層及び印刷層を積層させることにより形成される。このような感熱性接着ラベルは、接着剤層と印刷層とを少なくとも1層ずつ有していればよい。また、接着剤層、印刷層はラベル基材の全面に設けられている必要はなく、ラベル基材の一部に設けられていてもよい。中でも、接着剤層は、全面に設けられている場合、または、ラベルの幅方向(巻き付けて筒状にした筒状ラベルの周方向)の両端となる部分に、帯状に設けられている場合が好ましい。後者のように、接着剤層をラベル幅方向の両端部に帯状に設ける場合には、ラベルの一端部を容器に貼り付け、ラベルをまきまわして、他端部を前記一端部上のラベル表面に重ね合わせて貼り合わせる筒状として好ましく用いられる。接着剤層と印刷層の積層構成についても、特に限定されず、印刷層の上に接着剤層が設けられていてもよい(ラベル基材/印刷層/接着剤層)。またラベル基材の上に接着剤層のみが設けられた部分(ラベル基材/接着剤層)と印刷層のみが設けられた部分(ラベル基材/印刷層)が別々に存在してもよく、さらにまた、それらの積層構成が組み合わせられていてもよい。さらには、基材層の表裏に印刷層と接着剤層とが別れて設けられていてもよい(印刷層/ラベル基材/接着剤層)。ただし、感熱性接着ラベル中に、接着剤層が最表層となる部分が少なくとも一部分含まれている。
ラベル基材としては、耐熱性、取り扱い性、印刷適性などを考慮して適宜選択でき、プラスチックフィルム、プラスチックシート;コート紙等の耐水性を有する紙、和紙、合成紙等の紙;アルミニウム箔等の金属箔;不織布やこれらの複合体などを用いることができる。中でも、強度などの物性や取り扱い性などの観点から、プラスチックフィルムが好ましく、特に透明プラスチックフィルムが好ましい。前記プラスチックフィルムとしても、要求物性、用途、コストなどに応じて、適宜選択することが可能であり、特に限定されないが、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート(PBT)やポリ(エチレン−2,6−ナフタレンジカルボキシレート)(PEN)などのポリエステル樹脂;ポリエチレン、ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂;スチレン−ブタジエン共重合体などのポリスチレン樹脂;ポリ塩化ビニル、ポリアミド、アラミド、ポリイミド、ポリフェニレンスルフィド、アクリル等の樹脂を素材とするフィルムが挙げられる。これらは単独で用いてもよいし、2種以上を混合、共重合などして用いてもよい。また、ラベル基材は、単層構造であってもよいし、積層構造であってもよい。
ラベル基材の熱収縮率は、ラベルの種類によっても異なり、特に限定されないが、ラベル基材として非熱収縮性フィルムを用いた場合は、90℃の熱水に5秒間浸漬の条件で、MD方向、TD方向共に5%未満が好ましく、より好ましくは1%未満である。前記熱収縮率が5%以上であると、ラベルが貼着時の熱により収縮して皺やずれを生じることがある。また、ラベル基材が熱収縮性フィルムである場合、主にMD方向に延伸された熱収縮性フィルム(TD方向よりMD方向に大きく収縮するフィルム)を用いることが好ましく、当該熱収縮性フィルムの熱収縮率としては、90℃の熱水に10秒間浸漬の条件で、例えばMD方向10〜60%、TD方向は−3〜20%程度である。このようにMD方向に延伸された熱収縮性フィルムは、例えばMD方向が周方向になるように被着体に筒状に巻きつけられ、その後、熱収縮により被着体に装着して用いられる。
特に、PETボトルなどの比重1以上の容器に装着するラベルのラベル基材は、比重1未満の素材、例えばポリプロピレンなどのポリオレフィン系樹脂等で構成されていることが好ましい。このような場合には、ラベルを装着した容器の使用後、比重差を利用することにより該容器本体(又はその粉砕物)と簡単に分離でき、ラベル及び容器素材のリサイクルが容易となる。このとき、熱水や熱アルカリ水を用いると、ラベルの剥離と分離とが同時にでき好ましい。接着剤層がアクリル系樹脂とオレフィン系樹脂とで構成されるベースポリマーを有する水系エマルジョン型感熱性接着剤による接着剤層である感熱性接着ラベルは、特にポリプロピレンに対する密着性に優れている。このため、感熱性接着ラベルをボトル状側胴部に巻き付ける際など、感熱性接着ラベルの一端の基材表面に、他端の接着剤層表面とを重ねて加熱した場合に、優れた密着性で貼着固定することができる。
例えば、熱収縮をせず、容器に巻き付けて装着するラベルのラベル基材には、無延伸フィルム又は二軸延伸フィルム、特に二軸延伸されたポリプロピレンフィルム(OPP)及びPETフィルム等が用いられる。また、シュリンクラベル等の熱収縮性を有するラベルのラベル基材(熱収縮性フィルム)には、少なくとも一方向に延伸処理が施されたフィルムが用いられる。これらの素材は単独で又は2種以上混合して使用できる。ラベル基材は、単層又は2層以上の積層体であってもよい。
ラベル基材の厚みは、機械的強度、ラベルの取扱性などを損なわない範囲で適宜選択できるが、例えば5〜100μm程度、好ましくは8〜60μm程度である。巻き付け装着又は加圧により貼着するラベルのラベル基材が無延伸フィルム又は二軸延伸フィルムである場合には、一般には5〜60μm程度、好ましくは8〜50μm程度である。シュリンクラベルのラベル基材(熱収縮性フィルム)である場合には、一般には20〜100μm程度、好ましくは25〜60μm程度の厚みである。
印刷層は、前記ラベル基材の少なくとも一方の面に、グラビア印刷等の慣用の印刷法により所望の画像、文字を印刷することにより形成できる。印刷層の厚みとしては、特に制限されず、例えば0.1〜10μm程度である。
接着剤層は、前記水系エマルジョン型感熱性接着剤により形成されるが、ラベル基材の少なくとも片面に、例えばバーコーター、グラビアコーター、フレキソコーター、ロールコーター、カーテンコーター、スプレーコーター、刷毛塗り、ダイコートなどの公知の塗布方法によって、前記水系エマルジョン型感熱性接着剤を塗布・乾燥することにより形成される。
水系エマルジョン型感熱性接着剤による接着剤層の厚みとしては、接着性や外観、コスト等を考慮して適宜選択すればよく特に限定されないが、2〜20μm(好ましくは5〜10μm)程度であることが好ましい。厚みが薄いと十分な接着力を得にくく、塗布厚みが厚すぎると印刷時の乾燥性が低下する傾向にある。
なお、本発明の感熱性接着ラベルには、印刷層とラベル基材の密着性向上の観点から、印刷層とラベル基材の間にプライマーコート層を設けてもよい。該プライマーコート層は公知のプライマー、例えば、アクリル系プライマー、ポリエステル系プライマー、イソシアネート系プライマー(二液混合型プライマー等)などで形成できる。プライマーコート層の厚みは、透明性やラベルの取り扱い性を損なわない範囲で適宜選択でき、例えば、0.1〜3μmが好ましい。
また、本発明の感熱性接着ラベルには、印刷層を保護したり、光沢を付与する観点から、オーバーコート層が設けられてもよい。オーバーコート層は、通常容器に装着した際に外側(容器に接しない側)に設けられ、透明な紫外線硬化型ニス、ポリエステル樹脂、アクリル系樹脂、エポキシ樹脂、必要に応じて滑剤を添加したシリコーン樹脂等をコーティング、印刷等することにより形成できる。オーバーコート層の厚みは、特に限定されないが、0.1〜3μmが好ましい。
本発明の感熱性接着ラベルには、前記のラベル基材、印刷層、接着剤層およびプライマーコート層、オーバーコート層の他にも、コーティング層、樹脂層、アンカーコート層、オーバーラミネート層などを設けることができ、不織布、紙、プラスチック等の層を必要に応じて設けてもよい。
感熱性接着ラベルの総厚みは、コスト及び外観上の点で、例えば15〜130m、好ましくは25〜120μmである。なお、省資源の点から、ラベルは薄肉化の傾向にあるが、厚みが薄すぎると、加工適性と貼付け時の作業性の点で劣る場合がある。
感熱性接着ラベルは、前記水系エマルジョン型感熱性接着剤による接着剤層を有するため、加熱により良好な接着性を発現する。プラスチック素材の被着体(例えば容器本体やプラスチックシートなど)に対する感熱性接着ラベルの接着強度としては、0.7〜5[N/15mm]、好ましくは0.7〜3.5[N/15mm]程度である。接着強度が0.7[N/15mm]未満であると、感熱性接着ラベルを容器に密着できないなどの装着不良が生じやすい。また、5[N/15mm]を超えると、糊残りが生じやすい。
なお、感熱性接着ラベルの接着強度は、試験片[接着部の大きさ:10mm(剥離方向)×15mm(幅方向)]を、温度100℃、時間1秒の条件下で接着剤層を活性化させてから、該接着性を発現した感熱性接着ラベル試験片を被着体に0.1MPaの圧力で貼り合わせ、JIS K 6854−3に準じた方法でT型剥離試験(剥離速度300mm/min)を行い、該試験片の剥離強度を測定することにより求めることができる。
感熱性接着ラベルは、前記水系エマルジョン型感熱性接着剤による接着剤層を有するため、常温下において、良好な耐ブロッキング性を有する。水系エマルジョン型感熱性接着剤を塗工、乾燥して設けた接着剤層表面において、熱を加えることにより接着性を発現する前の常温下では、接着剤層中で水溶性固形有機化合物が乾燥後固化していると推測されるためである。なお、上記いずれのラベル基材を用いても、感熱性接着ラベルの接着剤層側をラベル基材と重ね、20MPa、23℃で7分間圧着(プレス)した後、引張試験機を用いて、剥離速度を200mm/minで測定した接着強度(剥離強度)の値で、実用的な値である0.3[N/15mm]以下の値が得られる。
感熱性接着ラベルは、良好な糊残り防止性を有する。特に、前記水系エマルジョン型感熱性接着剤において、ベースポリマとして、前記アクリル系樹脂と前記オレフィン系樹脂との混合物を用いると良好である。
本発明の感熱性接着ラベルは、接着剤層を形成する水系エマルジョン型感熱性接着剤のベースポリマーとして熱水や熱アルカリ水に対して可溶性の特定のベースポリマー(例えばアクリル系樹脂とオレフィン系樹脂とで構成されるベースポリマーなど)を用いれば、熱水や熱アルカリ水により被着体から容易に剥離することができる。
本発明の感熱性接着ラベルは、アクリル系樹脂とオレフィン系樹脂とで構成されるベースポリマーを用いた時には、前記水系エマルジョン型感熱性接着剤による接着剤層が接着性と易剥離性、糊残り防止性等の特性を備えるため、ラベルの一端をボトル(容器)に直接接着、他端をラベルの前端部分上(ラベル表面)に接着する巻き付けラベルとして用いる場合、ボトルに接着する側に用いる接着剤(優れた接着性、糊残り防止性が要求される)としても、ラベル表面に接着する側に用いられる接着剤(優れた接着性、易剥離性が要求される)のどちらの接着剤としても使用できる。このため、ラベル製造工程において、異なる2種類の接着剤を用いる必要がなく、コスト面や生産性の観点で好適である。
また、被着体は、例えば、PETボトルなどのソフトドリンク用ボトル、宅配用牛乳瓶、調味料などの食品用容器、アルコール飲料用ボトル、医薬品容器、洗剤、スプレーなどの化学製品の容器、カップ麺容器などの容器が含まれる。容器の形状としても、円筒状、角形のボトルや、カップタイプなど様々な形状が含まれる。特に、ポリエチレンテレフタレート(PET)等のポリエステル系樹脂、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等のオレフィン系樹脂からなるプラスチック製容器が好ましく、なかでもポリエステル系樹脂製容器が好ましい。
従って、水系エマルジョン型感熱性接着剤による接着剤層を有する感熱性接着ラベルは、容器へ効率よく装着することができ、しかも省エネルギーや容器リサイクル(ボトルリサイクル)の面から有用である。
本発明のラベル付き容器は、前記感熱性接着ラベルが、接着剤層側を容器と接触するように装着されている。感熱ラベルは容器の全表面に装着されていてもよく、一部に装着されていてもよい。容器の材質としては、特に限定されず、プラスチック、ガラス、金属などの何れであってもよいが、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル、高密度ポリエチレン、ポリプロピレン等からなるプラスチック製容器が好適である。また、このような容器には、例えば、PETボトルなどのソフトドリンク用ボトル、宅配用牛乳瓶、調味料などの食品用容器、アルコール飲料用ボトル、医薬品容器、洗剤、スプレーなどの化学製品の容器、カップ麺容器などが含まれる。容器の形状としても、円筒状、角形のボトルや、カップタイプなど様々な形状が含まれる。
容器への前記感熱性接着ラベルの装着は、例えば、感熱性接着ラベルの接着剤層側の面を容器表面に重ね、ラベル基材側から熱板を押し当てたり、加熱ドラムへ感熱性接着ラベルをラベル基材側から吸引させ、ドラムからの熱又は赤外線等の熱源により、接着剤層へ熱をあてることにより接着剤層を活性化させた後、加圧により容器に貼着するなどの方法で、通常、ラベラー(ラベル自動貼付機:例えば、特開平8−58755号公報、特開平11−321831号公報、特開2000−25725号公報に記載されているものが使用できる)を使用して行われる。加熱温度は、接着剤層の活性化温度に応じて適宜選択され、例えば70〜150℃が好ましく、より好ましくは80〜120℃である。こうして得られるラベル付き容器は、感熱性接着ラベルの厚みを薄くできるため、ラベルと容器とが一体感を生じ、外観上優れている。なお、ここでいう接着剤層の活性化温度とは、0.7N/15mm以上の接着強度(前記JIS K 6854−3準拠)を生じる温度である。
前記感熱性接着ラベルの装着されたラベル付き容器において、感熱性接着ラベルの水系エマルジョン型感熱性接着剤による接着剤層は、被着体である容器表面とラベル基材に対して十分な密着性を発揮することにより、感熱性接着ラベルを容器表面に固定する機能を発揮し、またラベル付き容器使用後では、熱水や熱アルカリ水により感熱性接着ラベルを容器から容易に剥離する機能を発揮する。
ラベル付き容器の好ましい形態としては、感熱性接着ラベルが、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルからなる容器に巻き付けて装着されたラベル付き容器が挙げられる。特にポリプロピレン等のオレフィン系樹脂からなるラベル基材を用いて形成された感熱性接着ラベルが、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルからなる容器に巻き付けて装着されたラベル付き容器が好ましい。
このような構成によれば、感熱性接着ラベルを容器表面へ良好な密着性で貼着でき、ラベルを装着した容器の使用後は、比重差を利用することにより該容器本体(又はその粉砕物)と簡単に分離でき、ラベル及び容器本体のリサイクルが容易となる。また、感熱性接着ラベルの構成によっては、感熱性接着ラベルの接着剤層と基材が接触する重なり部分を容易に剥離でき、しかも被着体表面に糊残りすることなく極めて容易に剥離することができる。さらに、感熱性接着ラベルの水系エマルジョン型感熱性接着剤が、容器表面に対するよりもラベル基材に対して大きい接着強度を発揮するため、容器表面から感熱ラベルを剥離する際に、容器表面への糊残りを効果的に抑制することが可能となる。
以下に、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるものではない。
(実施例1〜18、比較例1〜11)
表1〜4に記載の割合で、オレフィン系エマルジョン(商品名「アウローレンAE−301」日本製紙ケミカル社製;融点60〜70℃)、アクリル系エマルジョン(商品名「ニューコートK−2」新中村化学工業社製;ガラス転移温度−26℃)、水溶性固形有機化合物(又は水溶性固形無機化合物)、粘着性付与剤(商品名「ナノレットR1050」ヤスハラケミカル社製)、感熱性可塑剤[フタル酸ジシクロヘキシル(DCHP)]をプラスチックビーカーに採取し、高速分散機(商品名「T.K.ホモディスパー」プライミクス社製)を用いて水系の溶媒中で混合撹拌することにより、各実施例及び各比較例の水系エマルジョン型感熱性接着剤を得た。なお、固体可塑剤は、予めビーズミルで平均粒子径20μm以下に粉砕、分散させたものを用いた。また、表中、オレフィン系エマルジョン、アクリル系エマルジョン、水溶性固形有機化合物(又は水溶性固形無機化合物)、粘着性付与剤、感熱性可塑剤の配合量はいずれも、それぞれの成分の固形分の重量部で表す。
また、得られた各エマルジョン型感熱性接着剤を、ラベル基材としての二軸延伸ポリプロピレンシート[OPPシート:商品名「トレファン」東レ社製、厚み40μm]の片面に、ワイヤーバー(WB)を用いて乾燥後の厚みが7μmとなるように塗布し、室温で30分間静置することにより、各実施例及び各比較例のエマルジョン型感熱性接着剤を用いた感熱性接着ラベルを得た。
(評価)
上記感熱性接着ラベルを用いて、下記評価試験を行うことにより、エマルジョン型感熱性接着剤の接着性、耐ブロッキング性、熱水や熱アルカリ水による被着体からの剥離性、糊残り抑止性を評価した。これらの評価結果を、表1〜4に示した。
耐ブロッキング性
前記エマルジョン型感熱性接着剤を用いた感熱性接着ラベルの接着剤層側をラベル基材と重ね、20MPa、23℃で7分間圧着(プレス)した後、引張試験機を用いて、剥離速度200mm/minで、接着強度(剥離強度)を測定した。そして、ラベル基材に対する接着強度(対ラベル基材接着強度)が、0.3(N/15mm)以下の場合を「良好(○)」と評価し、0.3[N/15mm]を超える場合を「不良(×)」と評価した。
接着性
前記各実施例及び各比較例のエマルジョン型感熱性接着剤を用いた感熱性接着ラベルを用いて、下記測定法で測定したOPPシート[二軸延伸ポリプロピレンシート:商品名「トレファン」東レ社製、厚み40μm]に対する接着力(対OPP接着力)、PETシート[ポリエチレンテレフタレートシート:商品名「A1101」東洋紡績社製、100μm(非処理面)]に対する接着力(対PET接着力)を測定した。
また、対OPP接着力、対PET接着力は、前記各実施例及び各比較例のエマルジョン型感熱性接着剤を用いた感熱性接着ラベルより幅15mmの試験片を作成し、当該試験片の接着剤層側の表面を、OPPシートあるいはPETシートに接着面積:10mm(剥離方向)×15mm(幅方向)、温度100℃、圧力0.1MPa、時間1秒の条件下で、熱板で圧着したサンプル(「対OPPサンプル」あるいは「対PETサンプル」と称する場合がある)について、引張試験機(島津製作所製、商品名「オートグラフ」)を用い、JIS K 6854−3に準じた方法でT型剥離試験(剥離速度300mm/min)を行い、ラベルの剥離強度(N/15mm)を測定することにより求めた。
そして、対OPP接着力及び対PET接着力の両方が0.7(N/15mm)以上の場合を「良好(○)」と評価し、一方、対OPP接着力及び対PET接着力の両方、あるいは対OPP接着力及び対PET接着力のどちらか一方が0.7(N/15mm)未満の場合を「不良(×)」と評価した。
糊残り抑止性
前記の対PET接着力の測定において、PET表面への糊残り及びラベル表面への凝集剥離の有無を目視で観察し、ラベル表面への凝集剥離や糊残りが全くみられない場合を「良好(○)」、ラベル表面への凝集剥離や糊残りがみられる場合を「不良(×)」と評価した。
熱水による被着体からの剥離性(熱水剥離性)
各実施例及び各比較例の対PETサンプルを、温度90℃の熱水中に15分間浸積させた時の状態を目視確認し、ラベル及び糊がPETシートから完全に剥離した場合を「良好(○)」、一部でもラベル及び糊がPETシートに接着していた場合を「不良(×)」と評価した。
熱アルカリ水による被着体からの剥離性(熱アルカリ水剥離性)
各実施例及び各比較例の対PETサンプルを、温度90℃の濃度1.5重量%水酸化ナトリウム溶液(アルカリ溶液)中に15分間浸積させた時の状態を目視確認し、ラベル及び糊がPETシートから完全に剥離した場合を「良好(○)」、一部でもラベル及び糊がPETシートに接着していた場合を「不良(×)」と評価した。
Figure 2009019116
Figure 2009019116
表2おいて、「−」は、増粘により、評価ができなかったことを示す。
Figure 2009019116
Figure 2009019116

Claims (6)

  1. ベースポリマーと、130〜2000の分子量及び50〜300℃の融点を有する水溶性固形有機化合物とを含み、該水溶性固形有機化合物の含有量がベースポリマーの全固形分100重量部に対して0.2〜25重量部であることを特徴とする水系エマルジョン型感熱性接着剤。
  2. ベースポリマーが、アクリル系樹脂とオレフィン系樹脂とで構成される請求項1記載の水系エマルジョン型感熱性接着剤。
  3. アクリル系樹脂とオレフィン系樹脂との混合比率が、前者/後者(固形分換算の重量比)=10/90〜90/10である請求項2記載の水系エマルジョン型感熱性接着剤。
  4. ラベル基材に、請求項1〜3の何れかの項に記載の水系エマルジョン型感熱性接着剤からなる接着剤層が積層されている感熱性接着ラベル。
  5. ラベル基材が、ポリプロピレン系樹脂を素材とする請求項4記載の感熱性接着ラベル。
  6. 請求項4又は5記載の感熱性接着ラベルが装着されたラベル付き容器。
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