JPH05132653A - 水溶性を有する封緘用感熱型接着テープ及び封緘方法 - Google Patents
水溶性を有する封緘用感熱型接着テープ及び封緘方法Info
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- JPH05132653A JPH05132653A JP29416391A JP29416391A JPH05132653A JP H05132653 A JPH05132653 A JP H05132653A JP 29416391 A JP29416391 A JP 29416391A JP 29416391 A JP29416391 A JP 29416391A JP H05132653 A JPH05132653 A JP H05132653A
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 低コストで、接着強度が強く、重ね貼り性、
水溶性を有し、しかも封緘作業性に優れたカートン、段
ボール箱封緘用感熱型接着テープを提供する。 【構成】 シート状基材の片面に、常温では非粘着で、
１８０℃での溶融粘度が１×１０3 〜２×１０5 cps で
あり、かつ、８０℃以下の水に対し水溶性もしくは水分
散性を示す感熱型接着剤を１０〜６０ｇ／ｍ2 の割合で
塗布して成ることを特徴とするカートン、段ボール箱封
緘用水溶性感熱型接着テープ。
水溶性を有し、しかも封緘作業性に優れたカートン、段
ボール箱封緘用感熱型接着テープを提供する。 【構成】 シート状基材の片面に、常温では非粘着で、
１８０℃での溶融粘度が１×１０3 〜２×１０5 cps で
あり、かつ、８０℃以下の水に対し水溶性もしくは水分
散性を示す感熱型接着剤を１０〜６０ｇ／ｍ2 の割合で
塗布して成ることを特徴とするカートン、段ボール箱封
緘用水溶性感熱型接着テープ。
Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、水溶性の感熱型接着テ
ープに関し、さらに詳しくは、特に、カートン、段ボー
ル箱を封緘するのに好適な水溶性の感熱型接着テープ
と、該水溶性感熱型接着テープを用いた封緘方法に関す
る。
ープに関し、さらに詳しくは、特に、カートン、段ボー
ル箱を封緘するのに好適な水溶性の感熱型接着テープ
と、該水溶性感熱型接着テープを用いた封緘方法に関す
る。
【０００２】
【従来の技術】従来、カートン、段ボール箱封緘用接着
テープとして、(1)クラフト紙、布、二軸延伸ポリプロ
ピレン等のシート状基材の片面に、感圧型接着剤を塗工
した粘着テープ類、および(2) クラフト紙あるいは補強
材入りクラフト紙の片面に、にかわ、デンプン、アクリ
ル酸コポリマー等を主ポリマーとする再湿型接着剤を塗
工したガムテープ類が使用されている。
テープとして、(1)クラフト紙、布、二軸延伸ポリプロ
ピレン等のシート状基材の片面に、感圧型接着剤を塗工
した粘着テープ類、および(2) クラフト紙あるいは補強
材入りクラフト紙の片面に、にかわ、デンプン、アクリ
ル酸コポリマー等を主ポリマーとする再湿型接着剤を塗
工したガムテープ類が使用されている。
【０００３】ところが、(1) 粘着テープ類は、感圧型接
着剤を用いているため、被着体に手圧着で貼付できると
いう長所を有するが、その反面、接着強度が低く、耐ク
リープ性に劣り、また、コストが高いという欠点を有す
る。特に、クラフト紙を基材としたテープの場合、クラ
フト紙背面にポリエチレンコートおよびシリコーン離型
剤塗布を行なっているため、テープの重ね貼りが出来な
い点や、テープで封緘した段ボール箱を積み重ねた場
合、シリコーン離型剤の影響で段ボール箱が滑りやすい
等の問題点を有していた。
着剤を用いているため、被着体に手圧着で貼付できると
いう長所を有するが、その反面、接着強度が低く、耐ク
リープ性に劣り、また、コストが高いという欠点を有す
る。特に、クラフト紙を基材としたテープの場合、クラ
フト紙背面にポリエチレンコートおよびシリコーン離型
剤塗布を行なっているため、テープの重ね貼りが出来な
い点や、テープで封緘した段ボール箱を積み重ねた場
合、シリコーン離型剤の影響で段ボール箱が滑りやすい
等の問題点を有していた。
【０００４】一方、(2) ガムテープ類の場合、背面未処
理のクラフト紙に再湿型接着剤を塗工した構造であるた
め、コストが安く、接着強度も高く、しかも重ね貼りが
出来ること及び接着剤が水溶性の為、段ボール箱の再生
に適する等の長所を有するが、その反面、貼付時に水に
よる活性化が必要なこと、また、貼付時に適当なオープ
ンタイム、セットタイムが必要である等の欠点を有して
いる。しかも、撥水段ボール箱やプラスチック段ボール
箱等には接着しにくい等の問題も残されている。
理のクラフト紙に再湿型接着剤を塗工した構造であるた
め、コストが安く、接着強度も高く、しかも重ね貼りが
出来ること及び接着剤が水溶性の為、段ボール箱の再生
に適する等の長所を有するが、その反面、貼付時に水に
よる活性化が必要なこと、また、貼付時に適当なオープ
ンタイム、セットタイムが必要である等の欠点を有して
いる。しかも、撥水段ボール箱やプラスチック段ボール
箱等には接着しにくい等の問題も残されている。
【０００５】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、低コ
ストで、接着強度が強く、重ね貼り性、水溶性を有し、
しかも封緘作業性に優れたカートン、段ボール箱封緘用
感熱型接着テープを提供することにある。
ストで、接着強度が強く、重ね貼り性、水溶性を有し、
しかも封緘作業性に優れたカートン、段ボール箱封緘用
感熱型接着テープを提供することにある。
【０００６】また、本発明の目的は、撥水段ボール箱、
プラスチックケース等にも接着性がよく適用できるカー
トン、段ボール箱封緘用感熱型接着テープを提供するこ
とにある。
プラスチックケース等にも接着性がよく適用できるカー
トン、段ボール箱封緘用感熱型接着テープを提供するこ
とにある。
【０００７】本発明の他の目的は、感熱型接着テープを
用いたカートン、段ボール箱封緘方法を提供することに
ある。
用いたカートン、段ボール箱封緘方法を提供することに
ある。
【０００８】本発明者らは、前記従来技術の有する問題
点を解決するために鋭意研究した結果、常温においては
非粘着で、紙やダンボール箱等に接着しないが、接着剤
温度が約６０℃以上になると熱活性化し十分な接着強度
を発揮する、水に対し水溶性もしくは水分散性を示す感
熱型接着剤をシート状基材に塗布した水溶性感熱型接着
テープがカートン、段ボール箱封緘用接着テープとして
優れた性能を有することを見出だした。
点を解決するために鋭意研究した結果、常温においては
非粘着で、紙やダンボール箱等に接着しないが、接着剤
温度が約６０℃以上になると熱活性化し十分な接着強度
を発揮する、水に対し水溶性もしくは水分散性を示す感
熱型接着剤をシート状基材に塗布した水溶性感熱型接着
テープがカートン、段ボール箱封緘用接着テープとして
優れた性能を有することを見出だした。
【０００９】また、該水溶性感熱型接着テープを用い、
加熱手段を有する自動貼付機にて熱活性化させてカート
ン、ダンボール箱の封緘のために貼付すると、接着強度
が高く、重ね貼りが可能で、ガムテープに比較し、オー
プンタイム、セットタイムが短くて済み、しかも、撥水
段ボール箱、プラスチック段ボール箱等にも容易に接着
して効率よく封緘できることを見出だした。
加熱手段を有する自動貼付機にて熱活性化させてカート
ン、ダンボール箱の封緘のために貼付すると、接着強度
が高く、重ね貼りが可能で、ガムテープに比較し、オー
プンタイム、セットタイムが短くて済み、しかも、撥水
段ボール箱、プラスチック段ボール箱等にも容易に接着
して効率よく封緘できることを見出だした。
【００１０】本発明は、これらの知見に基づいて完成す
るに至ったものである。
るに至ったものである。
【００１１】
【課題を解決するための手段】かくして、本発明によれ
ば、シート状基材の片面に、常温では非粘着で、１８０
℃での溶融粘度が１×１０3 〜２×１０5 cps であり、
かつ、８０℃以下の水に対し水溶性もしくは水分散性を
示す感熱型接着剤を１０〜６０ｇ／ｍ2 の割合で塗布し
て成ることを特徴とするカートン、段ボール箱封緘用水
溶性感熱型接着テープが提供される。
ば、シート状基材の片面に、常温では非粘着で、１８０
℃での溶融粘度が１×１０3 〜２×１０5 cps であり、
かつ、８０℃以下の水に対し水溶性もしくは水分散性を
示す感熱型接着剤を１０〜６０ｇ／ｍ2 の割合で塗布し
て成ることを特徴とするカートン、段ボール箱封緘用水
溶性感熱型接着テープが提供される。
【００１２】また、本発明によれば、上記水溶性感熱型
接着テープを、加熱手段を有する自動貼付機にて熱活性
化させて貼付することにより、カートン、段ボール箱を
封緘することを特徴とするカートン、段ボール箱封緘方
法が提供される。
接着テープを、加熱手段を有する自動貼付機にて熱活性
化させて貼付することにより、カートン、段ボール箱を
封緘することを特徴とするカートン、段ボール箱封緘方
法が提供される。
【００１３】さらに、本発明によれば、上記水溶性感熱
型接着テープを、水塗布手段を有する自動貼付機にて水
活性化させて貼付することにより、カートン、段ボール
箱を封緘することを特徴とするカートン、段ボール箱封
緘方法が提供される。
型接着テープを、水塗布手段を有する自動貼付機にて水
活性化させて貼付することにより、カートン、段ボール
箱を封緘することを特徴とするカートン、段ボール箱封
緘方法が提供される。
【００１４】本発明の接着テープは水溶性であるため、
ガムテープの貼付機も使用できる可能性を有する。
ガムテープの貼付機も使用できる可能性を有する。
【００１５】以下、本発明について詳述する。
【００１６】（シート状基材）本発明で用いるシート状
基材としては、クラフト紙、糸入り補強紙、上質紙、ア
ート紙等の紙類；二軸延伸ポリプロピレンフィルム、ポ
リエステルフィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリイ
ミド樹脂フィルム等のプラスチックフィルム類；セロハ
ン、アセテートフィルム等のセルロース系フィルム；布
類等が挙げられる。本発明においては、接着剤が水溶性
であり、ダンボール箱の再生に適するという観点から、
これらシート状基材のうち、クラフト紙等の紙類が好ま
しい。
基材としては、クラフト紙、糸入り補強紙、上質紙、ア
ート紙等の紙類；二軸延伸ポリプロピレンフィルム、ポ
リエステルフィルム、ポリアミド樹脂フィルム、ポリイ
ミド樹脂フィルム等のプラスチックフィルム類；セロハ
ン、アセテートフィルム等のセルロース系フィルム；布
類等が挙げられる。本発明においては、接着剤が水溶性
であり、ダンボール箱の再生に適するという観点から、
これらシート状基材のうち、クラフト紙等の紙類が好ま
しい。
【００１７】（水溶性もしくは水分散性を示す感熱型接
着剤）本発明で用いる水溶性もしくは水分散性を示す感
熱型接着剤は、好ましくは、酢酸ビニル／ビニルラクタ
ム共重合体、多価アルコールおよび必要に応じて、酸化
防止剤、粘着付与樹脂、充填剤等を配合して成る。
着剤）本発明で用いる水溶性もしくは水分散性を示す感
熱型接着剤は、好ましくは、酢酸ビニル／ビニルラクタ
ム共重合体、多価アルコールおよび必要に応じて、酸化
防止剤、粘着付与樹脂、充填剤等を配合して成る。
【００１８】酢酸ビニル／ビニルラクタム共重合体のビ
ニルラクタムとしては、１−ビニル−２−ピロリドン、
１−ビニル−５−メチル−２−ピロリドン、１−ビニル
−２−ピペリドン、Ｎ−ビニル−ε−カプロラクタム等
を挙げることができ、特に１−ビニル−２−ピロリドン
が好適である。共重合体のビニルラクタム含有量は、接
着剤の水溶性、接着性の点から２０〜８０モル％が好ま
しく、また、共重合体のガラス転移温度は５０〜１００
℃が好ましい。
ニルラクタムとしては、１−ビニル−２−ピロリドン、
１−ビニル−５−メチル−２−ピロリドン、１−ビニル
−２−ピペリドン、Ｎ−ビニル−ε−カプロラクタム等
を挙げることができ、特に１−ビニル−２−ピロリドン
が好適である。共重合体のビニルラクタム含有量は、接
着剤の水溶性、接着性の点から２０〜８０モル％が好ま
しく、また、共重合体のガラス転移温度は５０〜１００
℃が好ましい。
【００１９】多価アルコールとしては、エチレングリコ
ール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ペンタメチレングリコール、ソルビトール、グリセ
リン、ペンタエリスリトール等を挙げることができる。
これらのうち、接着剤の常温での非粘着性、７０〜１０
０℃での熱活性の点から、融点４０〜１００℃のポリエ
チレングリコール、Ｄ−ソルビトールが好ましい。ま
た、接着剤の溶融粘度を低下させるためには、融点４０
〜１００℃のポリエチレングリコールと常温液体のエチ
レングリコール、グリセリンとの併用が好ましい。これ
ら多価アルコールの配合量は、酢酸ビニル／ビニルラク
タム共重合体１００重量部に対して、１〜８０重量部が
好ましい。
ール、プロピレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、ペンタメチレングリコール、ソルビトール、グリセ
リン、ペンタエリスリトール等を挙げることができる。
これらのうち、接着剤の常温での非粘着性、７０〜１０
０℃での熱活性の点から、融点４０〜１００℃のポリエ
チレングリコール、Ｄ−ソルビトールが好ましい。ま
た、接着剤の溶融粘度を低下させるためには、融点４０
〜１００℃のポリエチレングリコールと常温液体のエチ
レングリコール、グリセリンとの併用が好ましい。これ
ら多価アルコールの配合量は、酢酸ビニル／ビニルラク
タム共重合体１００重量部に対して、１〜８０重量部が
好ましい。
【００２０】接着剤が常温で微粘着性である場合には、
非粘着性化のために、炭酸カルシウム、クレー、タルク
等の充填剤を少量配合することが好ましい。
非粘着性化のために、炭酸カルシウム、クレー、タルク
等の充填剤を少量配合することが好ましい。
【００２１】接着剤の接着力向上のためには、上記組成
（酢酸ビニル／ビニルラクタム共重合体、多価アルコー
ル、充填剤）に相溶するロジン系、石油樹脂系、ポリテ
ルペン系、フェノール樹脂系等の粘着付与樹脂を配合す
ることが好ましい。これら粘着付与樹脂を多量に加える
と、接着剤の水溶性が低下してしまうため、少量配合す
ることが好ましい。
（酢酸ビニル／ビニルラクタム共重合体、多価アルコー
ル、充填剤）に相溶するロジン系、石油樹脂系、ポリテ
ルペン系、フェノール樹脂系等の粘着付与樹脂を配合す
ることが好ましい。これら粘着付与樹脂を多量に加える
と、接着剤の水溶性が低下してしまうため、少量配合す
ることが好ましい。
【００２２】熱劣化防止のための酸化防止剤としては、
フェノール系、アミン系、硫黄系の酸化防止剤を用いる
ことができる。
フェノール系、アミン系、硫黄系の酸化防止剤を用いる
ことができる。
【００２３】本発明で用いる感熱型接着剤には、上記の
他に、ワックス類、エチレン／酢酸ビニル共重合体等を
配合することもできる。
他に、ワックス類、エチレン／酢酸ビニル共重合体等を
配合することもできる。
【００２４】また、本発明で用いることのできる水溶性
もしくは水分散性を示す感熱型接着剤としては、酢酸ビ
ニル／ビニルラクタム共重合体以外に、ポリビニルアル
コール（ＰＶＡ）、ポリアルキレンオキシドコポリマー
等をベースポリマーとする接着剤を挙げることができ
る。特に、ＰＶＡはケン化度の低い、低重合度のものが
用いられ、この場合には、溶融温度低下剤あるいは可塑
剤として多価アルコール、エチレン尿素等が用いられ、
粘着付与樹脂として石油樹脂、ロジン変成物等が適時配
合される。
もしくは水分散性を示す感熱型接着剤としては、酢酸ビ
ニル／ビニルラクタム共重合体以外に、ポリビニルアル
コール（ＰＶＡ）、ポリアルキレンオキシドコポリマー
等をベースポリマーとする接着剤を挙げることができ
る。特に、ＰＶＡはケン化度の低い、低重合度のものが
用いられ、この場合には、溶融温度低下剤あるいは可塑
剤として多価アルコール、エチレン尿素等が用いられ、
粘着付与樹脂として石油樹脂、ロジン変成物等が適時配
合される。
【００２５】本発明で用いる感熱型接着剤は、シート状
基材上に１０〜６０ｇ／ｍ2 の割合で塗布された後、ロ
ール状に捲回されて捲重体となるため、基材背面へのブ
ロッキング、紙ムシリ防止のために、常温付近で非粘着
であることが必要である。
基材上に１０〜６０ｇ／ｍ2 の割合で塗布された後、ロ
ール状に捲回されて捲重体となるため、基材背面へのブ
ロッキング、紙ムシリ防止のために、常温付近で非粘着
であることが必要である。
【００２６】また、該感熱型接着剤は、テープ状となっ
た後、熱風、遠赤外線ヒーター等の加熱手段により熱活
性化され、封緘のために段ボール箱等に貼付することが
できる。また、本発明においては該感熱型接着剤を、塗
布手段を有する自動貼付機にて水活性化させて段ボール
箱等に貼付することもできる。
た後、熱風、遠赤外線ヒーター等の加熱手段により熱活
性化され、封緘のために段ボール箱等に貼付することが
できる。また、本発明においては該感熱型接着剤を、塗
布手段を有する自動貼付機にて水活性化させて段ボール
箱等に貼付することもできる。
【００２７】熱活性化の温度（糊温）は、段ボール箱等
の封緘速度との関係などから、６０〜１００℃程度で熱
活性化されることが望ましく、さらに熱活性化された糊
の溶融粘度は７０℃前後で１．５×１０6 cps 以下であ
ることが必要である。７０℃での溶融粘度が１．５×１
０6 cps を越える場合には、被着体へのぬれ性が悪く、
通常の自動貼付機で用いられている圧着力（０．２〜
０．６kg／cm・線圧）ではぬれが不十分で、接着不良と
なりやすい。
の封緘速度との関係などから、６０〜１００℃程度で熱
活性化されることが望ましく、さらに熱活性化された糊
の溶融粘度は７０℃前後で１．５×１０6 cps 以下であ
ることが必要である。７０℃での溶融粘度が１．５×１
０6 cps を越える場合には、被着体へのぬれ性が悪く、
通常の自動貼付機で用いられている圧着力（０．２〜
０．６kg／cm・線圧）ではぬれが不十分で、接着不良と
なりやすい。
【００２８】また、該感熱型接着剤は、シート状基材へ
の塗布性、基材への含浸性の点から、１８０℃での溶融
粘度が１×１０3 cps 〜１×１０5 cps の範囲にあるこ
とが必要である。１×１０3 cps 以下では、紙基材を使
用した場合に、紙へのしみ込みが大きくなり過ぎてコス
ト的に不利となる。逆に、１×１０5 cps を越えると、
製造時に該接着剤をパイプ輸送することが困難になった
り、塗布ムラ、スジが発生しやすくなる等の不都合があ
る。
の塗布性、基材への含浸性の点から、１８０℃での溶融
粘度が１×１０3 cps 〜１×１０5 cps の範囲にあるこ
とが必要である。１×１０3 cps 以下では、紙基材を使
用した場合に、紙へのしみ込みが大きくなり過ぎてコス
ト的に不利となる。逆に、１×１０5 cps を越えると、
製造時に該接着剤をパイプ輸送することが困難になった
り、塗布ムラ、スジが発生しやすくなる等の不都合があ
る。
【００２９】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【００３０】［実施例１〜３］下記１に示す水溶性もし
くは水分散性を示す感熱型接着剤を用いて接着テープ
（接着テープＮｏ．１〜３）を作成し、熱活性化温度、
段ボール紙接着強度、ブロッキング性、水溶性等につい
て試験を行った。感熱型接着剤の配合組成および各種接
着テープの試験結果を表１に示す。
くは水分散性を示す感熱型接着剤を用いて接着テープ
（接着テープＮｏ．１〜３）を作成し、熱活性化温度、
段ボール紙接着強度、ブロッキング性、水溶性等につい
て試験を行った。感熱型接着剤の配合組成および各種接
着テープの試験結果を表１に示す。
【００３１】 １．水溶性感熱型接着剤の配合組成 ＊酢酸ビニル／ビニルピロリドン共重合体 ………………… １００重量部 （ＢＡＳＦ社製、商品名ルビスコールＶＡ３７Ｅの溶剤を揮発させた固形物、 酢酸ビニル／ビニルピロリドン＝７０／３０モル％） ＊多価アルコール……ポリエチレングリコール ＃400 （液体） （三洋化成（株）製） (PEG) 〃 ＃1500（凝固点40℃） 〃 ＃6000（凝固点60℃） グリセリン …………… 計 10〜20重量部 ＊酸化防止剤……フェノール系酸化防止剤 ………………… １．５重量部 ２．接着テープの作成 ７５ｇ／ｍ2 （坪量）のクラフト紙に感熱型接着剤をホ
ットメルトコ ーターを用い、溶融温度１８０℃で、４
０ｇ／ｍ2 塗布して感熱型接着テープ を作成した。
ットメルトコ ーターを用い、溶融温度１８０℃で、４
０ｇ／ｍ2 塗布して感熱型接着テープ を作成した。
【００３２】３．テープと段ボール紙（被着体）の貼り
合わせ 熱風加熱炉を備えた加熱ラミネーターにて、ラミネート
温度を変えて、接着テープと段ボール紙を貼り合わせ
た。ロール間圧力は、２kg／５cm巾であった。
合わせ 熱風加熱炉を備えた加熱ラミネーターにて、ラミネート
温度を変えて、接着テープと段ボール紙を貼り合わせ
た。ロール間圧力は、２kg／５cm巾であった。
【００３３】４．熱活性化温度（糊温） 段ボール紙と貼り合わせ直前のテープ糊温度を放射型温
度計（愛電気株式会社製、オプテックス）にて測定し
た。
度計（愛電気株式会社製、オプテックス）にて測定し
た。
【００３４】５．糊の溶融粘度測定 単一円筒型回転粘度計（ビスメトロン、ローターNo.
４、０．３ＲＰＭ）または毛管式粘度計（キャピログラ
フ）を用いて測定した。
４、０．３ＲＰＭ）または毛管式粘度計（キャピログラ
フ）を用いて測定した。
【００３５】６．接着強度 手で引き剥がしたときの段ボール紙の材料破壊状態を観
察した。
察した。
【００３６】７．保持力 接着テープを段ボール紙に貼り合わせ（貼り付け面積１
５mm×１５mm）、２kgの荷重をかけて、保持時間を測定
した。
５mm×１５mm）、２kgの荷重をかけて、保持時間を測定
した。
【００３７】８．ブロッキング性評価 接着テープの糊面をクラフト紙と貼り合わせ、５００ｇ
／cm2 の荷重で、４０℃で、３日間放置後、糊面とクラ
フト紙のブロッキング状況を◎、○、△、×にて評価し
た。
／cm2 の荷重で、４０℃で、３日間放置後、糊面とクラ
フト紙のブロッキング状況を◎、○、△、×にて評価し
た。
【００３８】９．接着剤の水溶性評価 接着剤を離型処理したガラス板の上に約０．２mm厚に溶
融塗工し、１cm×１cm角の試片を作成した。これを５０
０ｍｌビーカーに水３００ｍｌと共に入れ、 ２０℃お
よび４０℃でマグネットスターラーで攪拌して、接着剤
の水への溶解 性を◎、○、○〜△、△、×にて評価し
た。この基準は、次の通りである。 ◎，○：完全溶解 ○〜△：試片は崩壊するが、白濁塊状物あり △ ：試片の形状を保ち、白濁 × ：溶解せず ［比較例１〜６］表１に示す配合組成の感熱型接着剤を
用いて、実施例１と同様に接着テープ（接着テープＮ
ｏ．１１〜１６）を作成し、同様に熱活性化温度、段ボ
ール紙接着強度、ブロッキング性、水溶性等について試
験を行った。感熱型接着剤の配合組成および各種接着テ
ープの試験結果を表１に示す。
融塗工し、１cm×１cm角の試片を作成した。これを５０
０ｍｌビーカーに水３００ｍｌと共に入れ、 ２０℃お
よび４０℃でマグネットスターラーで攪拌して、接着剤
の水への溶解 性を◎、○、○〜△、△、×にて評価し
た。この基準は、次の通りである。 ◎，○：完全溶解 ○〜△：試片は崩壊するが、白濁塊状物あり △ ：試片の形状を保ち、白濁 × ：溶解せず ［比較例１〜６］表１に示す配合組成の感熱型接着剤を
用いて、実施例１と同様に接着テープ（接着テープＮ
ｏ．１１〜１６）を作成し、同様に熱活性化温度、段ボ
ール紙接着強度、ブロッキング性、水溶性等について試
験を行った。感熱型接着剤の配合組成および各種接着テ
ープの試験結果を表１に示す。
【００３９】
【表１】
【００４０】表１の結果から、比較例１のテープ（Ｎ
ｏ．１１）は水溶性が不十分であり、比較例２〜６のテ
ープ（Ｎｏ．１２〜１６）は常温で粘着性があり、ま
た、ブロッキング性もよくない。これに対して、本発明
による実施例１〜３のテープ（Ｎｏ．１〜３）は、常温
では粘着性がなく、ブロッキング性、接着強度、保持力
に優れ、水溶性も十分である。
ｏ．１１）は水溶性が不十分であり、比較例２〜６のテ
ープ（Ｎｏ．１２〜１６）は常温で粘着性があり、ま
た、ブロッキング性もよくない。これに対して、本発明
による実施例１〜３のテープ（Ｎｏ．１〜３）は、常温
では粘着性がなく、ブロッキング性、接着強度、保持力
に優れ、水溶性も十分である。
【００４１】［実施例４〜７］酢酸ビニル／ビニルピロ
リドン共重合体として、実施例１のルビスコールＶＡ３
７Ｅの溶剤を揮発させた固形物を、ルビスコールＶＡ６
４ Ｐｏｗｄｅｒ（酢酸ビニル／ビニルピロリドン＝４
０／６０モル％）に代え、表２に示す配合組成の接着テ
ープ（接着テープＮｏ．４〜７）を作成し、同様に試験
を行った。結果を表２に示す。
リドン共重合体として、実施例１のルビスコールＶＡ３
７Ｅの溶剤を揮発させた固形物を、ルビスコールＶＡ６
４ Ｐｏｗｄｅｒ（酢酸ビニル／ビニルピロリドン＝４
０／６０モル％）に代え、表２に示す配合組成の接着テ
ープ（接着テープＮｏ．４〜７）を作成し、同様に試験
を行った。結果を表２に示す。
【００４２】［比較例７］酢酸ビニル／ビニルピロリド
ン共重合体として、比較例１のルビスコールＶＡ３７Ｅ
の溶剤を揮発させた固形物を、ルビスコールＶＡ６４
Ｐｏｗｄｅｒ（酢酸ビニル／ビニルピロリドン＝４０／
６０モル％）に代え、表２に示す配合組成の接着テープ
（接着テープＮｏ．１７）を作成し、同様に試験を行っ
た。結果を表２に示す。
ン共重合体として、比較例１のルビスコールＶＡ３７Ｅ
の溶剤を揮発させた固形物を、ルビスコールＶＡ６４
Ｐｏｗｄｅｒ（酢酸ビニル／ビニルピロリドン＝４０／
６０モル％）に代え、表２に示す配合組成の接着テープ
（接着テープＮｏ．１７）を作成し、同様に試験を行っ
た。結果を表２に示す。
【００４３】
【表２】
【００４４】表２の結果から、比較例７のテープ（Ｎ
ｏ．１７）は水溶性は十分であるが、常温で粘着性があ
る。これに対して、本発明による実施例４〜７のテープ
（Ｎｏ．４〜７）は、常温では粘着性がなく、接着強度
に優れ、水溶性も十分である。
ｏ．１７）は水溶性は十分であるが、常温で粘着性があ
る。これに対して、本発明による実施例４〜７のテープ
（Ｎｏ．４〜７）は、常温では粘着性がなく、接着強度
に優れ、水溶性も十分である。
【００４５】このように、酢酸ビニル／ビニルピロリド
ン共重合体として、ルビスコールＶＡ６４ Ｐｏｗｄｅ
ｒを用いても、実施例１と同様の良好な結果が得られ
た。
ン共重合体として、ルビスコールＶＡ６４ Ｐｏｗｄｅ
ｒを用いても、実施例１と同様の良好な結果が得られ
た。
【００４６】
【発明の効果】本発明のカートン、段ボール箱封緘用感
熱型接着テープは、紙等の基材に、水溶性もしくは水分
散性を示す感熱型接着剤を塗布して成るものであるの
で、ガムテープ同等の低コストで製造することができ、
接着強度が強く、重ね貼りが可能である。また、本発明
の接着テープは、水溶性であるので、段ボール箱の再生
に適する。さらに、本発明の接着テープは、撥水段ボー
ル箱、プラスチックケース等にも接着性がよく、これら
のものにも適用できる。
熱型接着テープは、紙等の基材に、水溶性もしくは水分
散性を示す感熱型接着剤を塗布して成るものであるの
で、ガムテープ同等の低コストで製造することができ、
接着強度が強く、重ね貼りが可能である。また、本発明
の接着テープは、水溶性であるので、段ボール箱の再生
に適する。さらに、本発明の接着テープは、撥水段ボー
ル箱、プラスチックケース等にも接着性がよく、これら
のものにも適用できる。
【００４７】本発明のカートン、段ボール箱封緘方法に
よれば、接着強度が強く、重ね貼りが可能で、ガムテー
プに比較し、オープンタイム、セットタイムが短くて済
む。
よれば、接着強度が強く、重ね貼りが可能で、ガムテー
プに比較し、オープンタイム、セットタイムが短くて済
む。
Claims (4)
- 【請求項１】 シート状基材の片面に、常温では非粘着
で、１８０℃での溶融粘度が１×１０3 〜２×１０5 cp
s であり、かつ、８０℃以下の水に対し水溶性もしくは
水分散性を示す感熱型接着剤を１０〜６０ｇ／ｍ2 の割
合で塗布して成ることを特徴とするカートン、段ボール
箱封緘用水溶性感熱型接着テープ。 - 【請求項２】 上記水溶性の感熱型接着剤が、ビニルラ
クタム含有量２０〜８０モル％の酢酸ビニル／ビニルラ
クタム共重合体１００重量部および融点４０〜１００℃
の多価アルコール１〜８０重量部を配合するものである
ことを特徴とする、請求項１記載の水溶性感熱型接着テ
ープ。 - 【請求項３】 請求項１または２記載の水溶性感熱型接
着テープを、加熱手段を有する自動貼付機にて熱活性化
させて貼付することにより、カートン、段ボール箱を封
緘することを特徴とするカートン、段ボール箱封緘方
法。 - 【請求項４】 請求項１または２記載の水溶性感熱型接
着テープを、塗布手段を有する自動貼付機にて水活性化
させて貼付することにより、カートン、段ボール箱を封
緘することを特徴とするカートン、段ボール箱封緘方
法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29416391A JPH05132653A (ja) | 1991-11-11 | 1991-11-11 | 水溶性を有する封緘用感熱型接着テープ及び封緘方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29416391A JPH05132653A (ja) | 1991-11-11 | 1991-11-11 | 水溶性を有する封緘用感熱型接着テープ及び封緘方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH05132653A true JPH05132653A (ja) | 1993-05-28 |
Family
ID=17804131
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29416391A Pending JPH05132653A (ja) | 1991-11-11 | 1991-11-11 | 水溶性を有する封緘用感熱型接着テープ及び封緘方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH05132653A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1557452A1 (en) * | 2002-08-29 | 2005-07-27 | Meinan Machinery Works, Inc. | Method of bonding a water-activated adhesive sheet |
| JP2007246686A (ja) * | 2006-03-16 | 2007-09-27 | Ricoh Co Ltd | 感熱性粘着材料および感熱性粘着シート |
| JP2009019116A (ja) * | 2007-07-12 | 2009-01-29 | Fuji Seal International Inc | 水系エマルジョン型感熱性接着剤、感熱性接着ラベル、及びラベル付き容器 |
-
1991
- 1991-11-11 JP JP29416391A patent/JPH05132653A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| EP1557452A1 (en) * | 2002-08-29 | 2005-07-27 | Meinan Machinery Works, Inc. | Method of bonding a water-activated adhesive sheet |
| JP2007246686A (ja) * | 2006-03-16 | 2007-09-27 | Ricoh Co Ltd | 感熱性粘着材料および感熱性粘着シート |
| JP2009019116A (ja) * | 2007-07-12 | 2009-01-29 | Fuji Seal International Inc | 水系エマルジョン型感熱性接着剤、感熱性接着ラベル、及びラベル付き容器 |
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