JPH04170489A - 封緘用感熱性接着テープ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 【産業上の利用分野】

本発明は封緘用感熱性接着テープに関する。

【従来の技術１ 従来、カートン箱、段ボール箱等の封緘に使用する封緘
用接着テープとしては、クラフト紙、布、二軸延伸ポリ
プロピレン等のシート状基材の片面に、感圧性接着剤層
を設けた粘着テープ類と、クラフト紙あるいは補強材入
りクラフト紙等のシート状基材の片面に、膠、澱粉、ア
クリル酸コポリマー等を主ポリマーとする再湿性接着剤
層を設けたガムテープ類とが使用されていた。 【発明が解決しようとする課題】 ところが、前記粘着テープ類は、感圧性接着剤を用いて
いるため、カートン箱や段ボール箱等の被着体に手で圧
着するだけで貼り付けできるという長所を有するが、そ
の反面、接着強度が低く、耐クリープ性に劣るという問
題がある。更に、コストが高いという問題もある。 特に、クラフト紙をシート状基材とする粘着テープの場
合には、テープを巻き戻し易いように、テープの背面に
ポリエチレンコートやシリコン離型剤塗布を行っている
ため、テープを重ね貼りができないという問題があるし
、更に、テープで封緘した段ボール箱を積み重ねた場合
、テープの裏面に塗布された滑り易いシリコーン離型剤
のため、段ボール箱が滑って、崩れ易いという問題もあ
った。 又、前記ガムテープ類は、背面未処理のクラフト紙に再
湿型接着剤層を設けた構造であるため、コストが安く、
接着強度が高（、しかも、重ね貼りができるという長所
があるが、その反面、貼り付けるとき、水による活性化
が必要であり、又、水で活性化するまでに適当なオーブ
ンタイムと、この接着剤が乾燥して接着する迄の適当な
セットタイムが必要であるという問題がある。 又、このガムテープや粘着テープは投水段ボール箱やプ
ラスチック箱等の疎水性材料の箱には接着し難いし、接
着しても、信頼性に劣るという問題があった。　　″ 本発明者等は上記の問題を解決するものとして、感熱性
接着テープを発明し、特願平１−３３３４９１号として
出願した。 この発明は、感熱性接着剤を基材の上に設けたものであ
るから、接着強度が大きく、耐クリープ性に優れ、オー
ブンタイム、セットタイムが短（て、極めて優れたもの
であるが、組成によっては長期間保存している間に相分
離を起こし、性能が変化するという問題が発生した。 又、封緘用接着テープは、高速貼付性が要求されている
。そして、前記特願平１−３３３４９１号発明は感熱性
接着テープであるから、高速で貼り付けができるが、最
近では、更に高速貼付性が要求されだした。 本発明は上記のような問題を解決し、接着強度が大きく
、耐クリープ性に優れ、低コストで、重ね貼りができ、
しかも、オーブンタイム、セットタイムの短い、高速張
付性、作業性に優れた封緘用接着テープを提供すること
を目的とする。 又、本発明の他の目的は、撲水臣ボー　ルやプラスチッ
ク箱等疎水性材料の箱の封緘用に使用できる封緘用接着
テープを提供することである。

【課題を解決するための手段］ 本発明は、上記の問題を解決し、上記の目的を達成する
ためになした封緘用感熱性接着テープで、シート状基材
の片面に、酢酸ビニール含有量が２０〜３０％、ＭＩ値
が３〜５０ｄｇ／ｍｉｎであるエチレン−酢酸ビニル共
重合樹脂１００重量部に対し、水添ロジン又は平均化ロ
ジンのエステル７０〜１２０重量部、融点６０℃以下の
石油ワックス１０〜７０重量部からなる感熱性接着剤層
が設けられているのである。 本発明に使用するシート状基材としては、従来、テープ
として使用されているシート状基材がすべて使用できる
。これらを列挙すると、クラフト紙、糸入り補強紙、上
質紙、アート紙等の紙製品や２軸延伸ポリプロピレンフ
イルム、ポリエステルフィルム、ポリアミド樹脂フィル
ム、ポリイミドフィルム等のプラスチックフィルムやセ
ロファンフィルム、アセテートフィルム等のセルロース
系フィルムや布類等が挙げられる。 感熱性接着剤に使用する熱可塑性ポリマーとして、酢酸
ビニル含有量が２０〜３０％、ＭＩ値が３〜５０ｄｇ／
ｍｉｎであるエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂を使用す
る。 この理由は、酢酸ビニルの含有量が２０％より少なくな
ると、ポリエチレンの性質が強く顕れて、接着力が弱く
なるからであ゛る。又、３０％より多くなると、ベタツ
キが生じて使用し難くなるし、ワックスとの相溶性が悪
くなるからである。 又、ＭＩが３ｄｇ／ｍｉｎより小さくなると、溶融温度
が高くなるばかりでなく、溶融粘度が高くなり、塗布性
能や接着性能が悪くなるからであり、又、ＭＩが５０ｄ
ｇ／ｍｉｎより太き（なると、溶融粘度が低くなり過ぎ
て、蝋状態のサラサラした状態になり、接着力、保持力
、耐熱性が悪くなるからである。 又、本発明では、粘着付与樹脂として、水添ロジン又は
平均化ロジンのエステルを使用し、ワックスとして石油
ワックスを使用するのである。 このように、本発明で、粘着付与樹脂として、水添ロジ
ンまたは平均化ロジンのエステルを使用する理由は、上
記熱可替性樹脂であるエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂
と相溶性がよく、且つ、接着性、作業性、耐候性、耐酸
化性に優れているからである。この水添ロジン又は平均
化ロジンのエステルの軟化点は適宜のものが使用できる
が、熱活性化温度、耐熱性、溶融粘度の点から６０〜１
３０℃の範囲にあるものが望ましい。 又、本発明で融点６０℃以下の石油ワックスを使用する
理由は、ワックスは溶融粘度を低下し、ブロッキングを
防止する作用をもつが、特に、この封緘用に使用する温
度の７０〜１００″Ｃで感熱性接着剤を熔融させ、この
ときの溶融粘度を低め、高速貼付に適するようにするた
めである。 本発明におけるエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂、水添
ロジンまたは平均化ロジンのエステル、石油ワックスの
使用量はエチレン−酢酸ビニル共重合体１００重量部に
対し、水添ロジンまたは平均化ロジンのエステ・ルア０
〜１２０重量部、石油　′ワックス１０〜７０重量部で
ある。 この理由は次の通りである。 水添ロジンまたは平均化ロジンのエステルは７０重量部
より少ないと、溶融粘度が増大し、接着強度が低下する
からであり、１２０重量部より多いと、硬くなり過ぎて
、接着剤にヒビ割れが生じたり、耐熱性、柔軟性が悪く
なるからである。更に、最適の使用範囲は９０〜１１０
重量部である。 又、石油ワックスは１０！量部より少なくなると、ブロ
ッキングし易くなるがらであり、７０重量部より多くな
ると、溶融点が低下し過ぎるからである。更に、最適の
使用範囲は２０〜５０重量部゛である。 更に、本発明では、その他に、軟化剤、充填材、酸化防
止剤等通常の接着剤に使用する添加剤を適宜使用できる
。 軟化剤として、ポリブテン、ＤＯＰ、ＤＢＰ、液状ロジ
ンエステル、低分子スチレン樹脂、塩素化パラフィン等
が使用できる。 又、充填材として、Ｃａ　ＣＣ）＋　、クレー、タルク
等が使用できる。 又、酸化防止材として、フェノール系、アミン系、硫黄
系等の酸化防止剤が使用できる。 本発明封緘用感熱性接着テープは次のようにして製造す
る。即ち、この感熱型接着剤の組成物を溶融してシート
状基材の片面に塗布し、ロール状に巻き、適宜中に切断
して、封緘用感熱性接着テープを製造する。 この際の感熱型接着剤層の厚みは使用する箱の種類によ
って最適厚みが異なるが、殆どの場合、感熱型接着剤を
２０〜６０ｇ／ｍ”設ければよい。 このようにして製造された本発明封緘用感熱型接着テー
プは、遠赤外線ヒーター、簡易熱風加熱装置等の加熱手
段を有する封緘機で接着剤を加熱しながら段ボール箱等
の封緘に使用する。 【作　用】 本発明は、感熱性接着剤を使用するから、感圧性接着剤
を使用するより、ずっと、接着強度が高く、しかも、本
発明では、酢酸ビニルの含有量が２０％以上、ＭＩ値が
５０　ｄ　ｇ／ｍ　ｉ　ｎのエチレン−酢酸ビニル共重
合樹脂を使用し、且つ、粘着付与樹脂として、このエチ
レン−酢酸ビニル共重合樹脂に相溶性の良い水添ロジン
又は平均化ロジンのエステルを使用するから、通常の感
熱性接着剤より接着強度の大きいテープとなる。 又、酢酸ビニルの含有量が３０％以下、ＭＩ値が３ｄｇ
／ｍｉｎのエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂を使用する
から、ベタツキもなく使用し易い。 又、粘着付与樹脂として、耐候性のよい水添ロジン又は
平均化ロジンを使用するから、耐候性、耐酸化性に優れ
たテープとなる。 又、エチレン−酢酸ビニル共重合体と水添ロジン又は平
均化ロジンのエステルとは、相溶性がよいから、長期安
定性、保存性がよい。 又、融点６０℃以下のワックスを使用するから、溶融粘
度が低下し、高速貼付に適したテープとなる。　　　　
　□

【実施例】

次に、本発明の詳細な説明する。 （比較例１〜５） 従来の感熱性接着テープの熱活性化温度、段ボール紙へ
の接着強度、保持力、ブロッキング性、基材への滲み込
み性について、試験した。 （ａ）テープの作成 第１表に示す感熱性接着剤を溶融温度１８０　”Ｃで溶
融し、ホットメルトコーターで７５ｇ／ｍ”（秤量）の
クラフト紙（基材）に、４０ｇ／ｍ”塗布して、テープ
を作成した。 （ロ）テープと段ポール紙（被着体）の貼り合わせ熱風
加熱炉を備えた加熱ラミネーターにて、ラミネート温度
を変えて、テープを段ボール紙に貼り付けた。この際の
ロール間圧力は２　ｋ　ｇ　／　５　ｃｍ巾である。 （Ｃ）熱活性化温度（糊温）の測定 段ポール紙と貼り付ける直前のテープの糊温度を放射型
温度計（愛電株式会社、オプテックス）にて測定。 （ｄ）接着強度 貼り付けたテープを剥がし、段ボール紙の材料破壊状態
を観察した。 （ｅ）保持力 上記テープと段ボール紙とを、貼り付は面積１５ｃｍＸ
１５ｃｍになるように、貼り付けて、このテープの先端
に２ｋｇの荷重をかけ、６０′Ｃの温度の恒温室に放置
し、荷重が落下するまでの時間を測定した。 （ｆ）ブロッキング性評価 上記テープの糊面をクラフト紙と合わせ、４０”ＣＸ５
００ｇ／ｃｍ”荷重×３日放置した後、糊面とクラフト
紙とのブロッキング状況を測定した。 試験結果を第１表に示す。 尚、感熱性接着剤としては次のものを使用した。 比較例１：ビニル系共重合物系 積木化学■製ニスダイン＃８２２０Ｍ 比較例２：ポリプロピレン系 旭化学合成■製ＡＳ−２ 比較例３：スチレン−エチレン−ブチレン−スチレン（
ＳＥＢＳ）系 綜研化学■製ＳＡダインＴＡ−３０ 比較例４：スチレンーイソプレンースチレン系東邦油脂
■製ハイレジン＃９０と日本ゼオン■製のＳＩＳゴムと
の１：１の混合物 比較例５：ビニル共重合物系 積木化学■製ニスダイン＃９５０７Ｄ２第１表 二の比較例で判るように、従来の感熱性接着テープは次
のような欠点がある。 即ち、比較例１のビニル系重合物系感熱性接着剤では、
熱活性化温度が９０℃と高く、従って、高速貼り付けに
通していない。 又、比較例２のポリプロピレン系感熱性接着剤では、ア
ンカー剥離である。これは接着力が小さく、段ボール紙
の打破を起こす程接着力がないことを示す。 又、比較例３のスチレン−エチレン−ブチレン−スチレ
ン（ＳＥＢＳ）系感熱性接着剤ではブロッキングを起こ
すし、熱活性化温度が高いと言う欠点がある。 又、比較例４のスチレン−イソプレン−スチレン系感熱
性接着剤では、ブロッキングが多く、使用に不便である
。 又、比較例５のビニル共重合物系怒熱性接着剤、では基
材である段ボール紙への滲み込みが多（使用に耐えられ
るものでなかった。 （実施例１〜２及び比較例６〜８） 次に、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂のＭＩ値の影響
をみるために次の試験を行った。 （ａ）エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂の種類この試験
に使用するエチレン−酢酸ビニル共重合樹脂は三井デュ
ポンケミカル社製の次の製品番号の物を使用した。 ら）テープの作成 上記エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂１００重量部に対
し、ロジンエステル樹脂（播磨化成工業■製：ハリスタ
＝−ＤＳ−９ＯＳ）　１００重量部、フェノール系酸化
防止剤２重量部を配合し、１８０℃にて溶融した後、ク
ラフト紙に４０ｇ／ｍ”塗布し、テープを作成した。 （Ｃ）熱活性化温度の測定 上記テープと段ボール紙を重ね合わせ、各設定温度の加
熱オーブン中で、３００　ｇ　／　ｃ　ｍ　”荷重を掛
けて圧着させ、加熱オープン中から取り出し、室温に放
置した後、手で引き剥がしたときの接着状況を評価した
。 （ｄ）測定結果 測定結果は第２表の通りである。 この測定結果から判明することは、ＭＩ値の大きな比較
例６〜８は、実施例１〜２に比較して、保持力が大きく
、耐熱性が悪いことが判る。 第２表 （実施例３〜６および比較例９〜１４）次に、粘着付与
樹脂として平均化ロジンのエステルがよいことを評価す
るために、曇点（℃）を測定した。 又、ヘイズ値の測定方法は次の通りにした。 接着剤組成物を１８０℃で熱溶融した後、１ｍｍ厚の皮
膜を作成し、ヘイズメーターで測定した。 測定結果は第３表の通りである。 尚、ここで使用した原料は次の通りである。 エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂 三片デュポンポリケミカル社製Ｅ■゛−２５０：ＭＩ＝
１５、ＶＡ含有量＝２８％ バリスター−ＤＳＩＩＯ３ 平均化ロジンペンタエリスリトールエステル：播慶化成
工業■製 ハイレジンＲ３−９ 石油樹脂：東邦化学■製 アルコンＭ−１００ 脂環族系石油樹脂：荒川化学工業■製 この結果から実施例のものは、比較例に比し、曇点が低
（、エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂との相溶性が良い
ことが判る。 即ち、曇点が高いということは、熔融した組成物を次第
に温度を下げたとき、未だ温度が高く、全体が固化しな
いときに、一部の組成のみが析出することを意味し、エ
チレン−酢酸ビニル共重合樹脂と他の組成との相溶性が
悪いときに生ずる現象である。従って、実施例のものが
曇点が低いということは、エチレン−酢酸ビニル共重合
樹脂との相溶性がよいことになる。 このように、実施例のものは、エチレン−酢酸ビニル共
重合樹脂との相溶性がよいから、接着強度、保持力等の
接着性能がよく、しかも、長期保存性のよい感熱性接着
剤である。 （実施例７） 工）感熱製接着テープの製造 基材であるクラフト紙（７５ｇ／ｍ”）の上に下の配合
組成を配合した感熱製接着剤を厚み４０ｇ／ｍ”に塗布
し、ロール状に巻いた後、巾５０ｍｍに切断して感熱性
接着テープを作成した。 （感熱性接着剤配合組成） エチレン−酢酸ビニル共重合樹脂 （ＶＡ＝２８％、ＭＩ＝１５）　　１００重量部平均化
ロジンペンタエリスリトールエステル（ＤＳ−１１Ｏ３
）　　　　　　　　１００パラフインワツクス （ＰＷ−１３０）　　　　　　　　　　２０フエノール
系酸化防止剤　　　　　　２２）段ポール封緘方法 既存のカートンシーラームこ簡易熱風装置を取り付け、
これを使用しで１）で作成した感熱性接着テープで、複
両面段ボールｎ　（３００ｍｍＸ６００ｍｍＸ４００ｍ
ｍ）と撲水段ボール箱（３００ｍｍｘ６００ｍｍＸ４０
０ｍｒｒＱの封緘をした。 比較のため、市販のクラフトテープおよび市販のガムテ
ープで定法に従って封緘した。 ３）段ボール箱の封緘性の評価 ３日間放置して接着の状況で封緘性の評価をした。その
結果は次の通りである。 尚、判定基準は次の通りである。 ○−−−−−−−−−−−開封無 △・−・−・−テープのズレ大 ｘ　−−−−−−−−−−一開封 以上の結果から、本発明の感熱性接着テープが優れた性
能、特に、撲水性段ボールに対する優れた性能が判明し
た。

【発明の効果】

本発明の感熱性接着テープは特定のエチレン−酢酸ビニ
ル共重合樹脂を使用し、特定の接着付与樹脂および軟化
剤を使用するから、接着強度、保持力、耐熱性、作業性
の良いテープとなり、高速貼付に適したテープであり、
又、長期保存性の良いテープとなり、極めて有用である
。 又、本発明の感熱性接着テープは投水性段ボールの封緘
に適したテープであり、便利である。

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. （１）シート状基材の片面に、酢酸ビニール含有量が２
   ０〜３０％、ＭＩ値が３〜５０ｄｇ／ｍｉｎであるエチ
   レン−酢酸ビニール共重合樹脂１００重量部に対し、水
   添ロジン又は平均化ロジンのエステル７０〜１２０重量
   部、融点６０℃以下の石油ワックス１０〜７０重量部か
   らなる感熱性接着剤層が設けられているこを特徴とする
   封緘用感熱性接着テープ。