JP2009015195A - 反射スクリーン - Google Patents
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Abstract
【解決手段】スクリーン基板1の垂直方向および水平方向に、複数の凹部2が形成され、凹部2の投影光Lpが照射される部分に沿って、投影光Lpを反射する反射膜3が形成され、観察面1aの垂直方向に隣接する凹部2,2が、観察面1aの水平方向にずれた状態で配置されていることを特徴とする。
【選択図】図2
Description
上記のように、プロジェクタからスクリーンに向けて斜め方向に投影画像を照射した場合、プロジェクタからの投影光が、プロジェクタに近い単位形状部よって遮られ、プロジェクタに遠い単位形状部に十分な光が到達しない。このため、プロジェクタからの投影光が反射スクリーン前方の観察者側に十分に反射されず、投影画像のコントラストが低下してしまう。
したがって、プロジェクタを反射スクリーンの前方の斜め方向に配置した場合であっても、斜め方向からの光を反射スクリーンの観察側により多く反射させ、投影画像のコントラストを向上させることができる。
このように構成することで、反射膜は観察側から見て凹状に形成される。そして、凹状の反射膜によって投影光をスクリーン基板の観察側に反射させると共に、反射膜の非形成領域で外光を吸収し、投影画像のコントラストを向上させることができる。また、反射膜が凹状に形成されているので、反射スクリーンの外縁部に照射された投影光を反射スクリーンの法線方向により近い方向に反射させ、投影画像のコントラストを向上させることができる。
このように構成することで、反射膜は観察側から見て凸状に形成される。そして、凸状の反射膜によって投影光をスクリーン基板の観察側に反射させると共に、反射膜の非形成領域で外光を吸収し、投影画像のコントラストを向上させることができる。また、凸部の反射膜の非形成領域で外光を吸収することができるので、投影画像のコントラストを向上させることができる。
このように構成することで、反射膜の損傷や劣化を防止することができる。
このように構成することで、観察側から見て反射膜は凸状に形成される。投影光は、スクリーン基板を透過し、凸状の反射膜で反射して観察側に反射される。また、スクリーン基板自体を反射スクリーンの観察面側に対して反射膜の保護層として機能させることができる。
このように構成することで、観察側から見て反射膜は凹状に形成される。投影光は、スクリーン基板を透過し、凹状の反射膜で反射して観察側に反射される。これにより、反射スクリーン外縁部に照射された投影光をより法線方向に近い方向に反射させ、反射スクリーンの投影画像のコントラストを向上させることができる。
また、光透過性を有するスクリーン基板を反射膜の保護層として機能させることができる。
このように構成することで、スクリーン基板を透過し、反射膜の非形成領域に到達した外光を吸収し、投影画像のコントラストを向上させることができる。
このように構成することで、反射膜を凹面鏡また凸面鏡として、投影光を反射スクリーンの観察側に効率よく反射させ、投影画像のコントラストを向上させることができる。
このように構成することで、投影光および外光が反射膜以外で反射することを防止して、投影画像のコントラストを向上させることができる。
このように構成することで、可撓性を有する反射スクリーンを形成することができ、反射スクリーンの巻き取り収納が可能となる。
このように構成することで、反射膜のひび割れ等を防止して、反射膜の品質を向上させ、投影画像のコントラストを向上させることができる。
このように構成することで、従来よりも面積の小さい反射膜を高密度で配置し、きめの細かい投影画像を得ことできる。
以下、本発明の第一実施形態について図面を参照して説明する。なお、以下の各図面では、各層や各部材を図面上で認識可能な程度の大きさとするため、各層や各部材ごとに縮尺を適宜変更している。また、以下の説明においては、XYZ直交座標系を設定し、このXYZ直交座標系を参照しつつ各部材の位置関係について説明する。鉛直面内における所定方向をX軸方向、鉛直面内においてX軸方向と直交する方向をY軸方向、X軸方向及びY軸方向のそれぞれに直交する方向をZ軸方向とする。
また、図2に示すように、スクリーン基板1の垂直方向に隣接する凹部2,2は、スクリーン基板1の水平方向にずれた状態で配置され、複数の凹部2が全体としてハニカム状に配列されている。
凹部2の内壁面2aに形成された反射膜3は、観察側から見て凹状に形成されている。反射膜3の面積は、スクリーン基板1の観察面1aの垂直方向上方(Y軸正方向)側に近づくにつれて徐々に小さくなるように形成されている。反射膜3は、例えば、アルミニウム等の反射性を有する材料によって、膜厚が10nm以上かつ5μm以下となるように形成されている。
図1に示すように、プロジェクタPはミラーMに向けて投影光Lpを射出する。ミラーMに向けて射出された投影光Lpは、ミラーMによって反射され、仮想光源位置PVから射出されたと仮定した投影光Lpと同様に、スクリーン基板1の観察面1aに対して斜めに入射する。このとき、反射スクリーン100の中心点Cに入射する投影光Lpと、反射スクリーン100の観察面100aとのなす角度θは、約36°となっている。
保護層4に入射した投影光Lpは、保護層4を透過して凹部2の内壁面2aに形成された反射膜3に到達する。反射膜3に到達した投影光Lpは、反射膜3によって反射スクリーン100の観察側に反射される。
また、図3に示すように、反射膜3は半球状の凹部2の内壁面2aの投影光Lpが照射される部分に沿って形成されている。これにより、反射膜3の形状は反射スクリーン100の観察面100a側からみて凹面状に形成されるので、反射膜3が凸状に形成されている場合と比較して、図4に示すように、投影光Lpをより観察面100aの法線NL方向に近い方向に反射させることができる。
ここで、反射スクリーン100には、反射防止層5が形成されているので、観察面100aの上方から観察面100aに入射した外光Loが、保護層4の表面4aで観察側に反射することが防止される。
ここで、スクリーン基板1は、上述のように可視光を吸収可能に形成されているので、凹部2の内壁面2aの反射膜3の非形成領域に到達した外光Loは、スクリーン基板1によって吸収される。また、スクリーン基板1の凹部2の非形成領域に到達した外光Loも、同様にスクリーン基板1によって吸収される。さらに、反射膜3は凹部2の上方側の投影光Lpが入射する部分のみに形成されているので、外光Loは反射膜3に入射しない。したがって、反射スクリーン100の観察面100aに入射した外光Loが、観察側に反射されることが防止できる。
また、スクリーン基板1の垂直方向に隣接する凹部2,2をスクリーン基板1の水平方向にずれた状態で配置したことで、凹部2の配置密度高め、反射膜3の面積の総和を増加させ、投影光Lpの観察側への反射率を向上させることができる。
また、反射膜3の膜厚が従来よりも薄く形成されているので、反射膜3のひび割れ等を防止して、反射膜3の品質を向上させ、投影画像のコントラストを向上させることができる。
また、凹部2の直径D1および中心C2,C2間の間隔D2を、約200μm以下かつ20μm以上の範囲とし、従来よりも小さくしたことで、従来よりも面積の小さい反射膜3を高密度で配置し、投影画像が粗くなることを防止し、きめの細かい画像を得ることができる。また、凹部2の直径D1および中心C2,C2間の間隔D2を、望ましくは約100μm以下かつ50μm以上の範囲とすることで、干渉縞の発生を防止し、微細かつ鮮明な投影画像を得ることができる。
さらに、スクリーン基板1が可撓性を有する材料によって形成されているので、可撓性を有する反射スクリーン100を形成することができ、反射スクリーン100の巻き取りを可能とし、反射スクリーン100をコンパクトに収納することができる。
次に、本発明の第二実施形態について、図1および図2を援用し、図5を用いて説明する。本実施形態では上述の第一実施形態で説明した反射スクリーン100と、スクリーン基板11に凹部2ではなく凸部21がされている点で異なっている。その他の点は第一実施形態と同様であるので、同一の部分には同一の符号を付して説明は省略する。
図5に示す反射スクリーン200は、プロジェクタPに対して、図1に示す第一実施形態の反射スクリーン100と同様に配置されている。反射スクリーン200のスクリーン基板11は、第一実施形態のスクリーン基板1と同様に、可視光を吸収可能に形成されている。
また、スクリーン基板11の垂直方向に隣接する凸部21,21は、図2に示す凹部2と同様に、スクリーン基板11の水平方向にずれた状態で配置され、複数の凸部21が全体としてハニカム状に配列されている。
図1に示すようにプロジェクタPからミラーMに向けて投影光Lpが射出され、図5に示す仮想光源位置PVから射出されたと仮定した投影光Lpと同様に、反射スクリーン200の観察面200aに対して斜めに入射する。このとき、反射スクリーン200の中心点Cに入射する投影光Lpと、反射スクリーン200の観察面200aとのなす角度θは、第一実施形態と同様に、約36°となっている。
保護層4に入射した投影光Lpは、保護層4を透過して凸部21に形成された反射膜31に到達する。反射膜31に到達した投影光Lpは、凸状の反射膜31によって反射スクリーン200の観察側に反射される。
保護層4を透過して凸部21の表面21aに到達した外光は、凸部21の表面21aの図示上方側の反射膜31の非形成領域に入射する。
また、スクリーン基板11の垂直方向に隣接する凸部21をスクリーン基板11の水平方向にずれた状態で配置したことで、垂直方向に隣接する凸部21,21のうち、プロジェクタP(仮想光源位置PV)に遠いものへの投影光Lpが、プロジェクタP(仮想光源位置PV)に近いものによって遮蔽されることが防止される。これにより、投影光Lpをより確実に反射膜31に到達させることができ、投影光Lpの観察側への反射率を向上させることができる。
次に、本発明の第三実施形態について、図1および図2を援用し、図6を用いて説明する。本実施形態では上述の第一実施形態で説明した反射スクリーン100と、スクリーン基板12が光透過性を有する材料によって形成され、スクリーン基板12の観察面12a側とは反対側の面12bに凹部22が形成されている点で異なっている。その他の点は第一実施形態と同様であるので、同一の部分には同一の符号を付して説明は省略する。
図6に示す反射スクリーン300は、プロジェクタPに対して、図1に示す第一実施形態の反射スクリーン100と同様に配置されている
また、スクリーン基板12の垂直方向に隣接する凹部22は、図2に示す凹部2と同様に、スクリーン基板12の水平方向にずれた状態で配置され、複数の凹部22が全体としてハニカム状に配列されている。
一方、スクリーン基板12の観察面12aとは反対側の面12bには、光を吸収する材料によって光吸収層6が形成されている。光吸収層6は、例えば、染色等によって黒色に着色された樹脂や、黒色の顔料を含有する樹脂等を用いて形成する。光吸収層6は、凹部22の内側を含むスクリーン基板12の観察面12aとは反対側の面12bに、反射膜32を覆うように形成されている。
図1に示すようにプロジェクタPからミラーMに向けて投影光Lpが射出され、図6に示す仮想光源位置PVから射出されたと仮定した投影光Lpと同様に、反射スクリーン300の観察面300aに対して斜めに入射する。このとき、反射スクリーン300の中心点Cに入射する投影光Lpと、反射スクリーン300の観察面300aとのなす角度θは、第一実施形態の反射スクリーン100と同様に、約36°となっている。
スクリーン基板12に入射した投影光Lpは、スクリーン基板12を透過して凹部22に形成された反射膜32に到達する。反射膜32に到達した投影光Lpは、観察側から見て凸状に形成された反射膜32によって反射スクリーン300の観察側に反射される。
すなわち、凹部22の反射膜32の非形成領域に入射した外光Loを、凹部22に充填された光吸収層6によって吸収し、外光Loが反射スクリーン300の観察側に反射することを防止することができる。また、反射スクリーン300の水平方向に隣接する凹部22,22(観察面300a側から見て凸部)の間に投影光Lpを通過させて、垂直方向に隣接する凹部22の反射膜32に入射させることができる。
次に、本発明の第四実施形態について、図1および図2を援用し、図7を用いて説明する。本実施形態では上述の第一実施形態で説明した反射スクリーン100と、スクリーン基板13が光透過性を有する材料によって形成され、スクリーン基板13の観察面13aとは反対側の面13bに凸部23が形成されている点で異なっている。その他の点は第一実施形態と同様であるので、同一の部分には同一の符号を付して説明は省略する。
図7に示す反射スクリーン400は、プロジェクタPに対して、図1に示す第一実施形態の反射スクリーン100と同様に配置されている
また、スクリーン基板13の垂直方向に隣接する凸部23は、図2に示す凹部2と同様に、スクリーン基板13の水平方向にずれた状態で配置され、複数の凸部23が全体としてハニカム状に配列されている。
スクリーン基板13の観察面13aには、第三実施形態と同様の反射防止層51が形成されている。一方、スクリーン基板13の観察面13aとは反対側の面13bには、第三実施形態と同様の光吸収層6が凸部23および反射膜33を覆うように形成されている。
図1に示すようにプロジェクタPからミラーMに向けて投影光Lpが射出され、図7に示す仮想光源位置PVから射出された投影光Lpと同様に、反射スクリーン400の観察面400aに対して斜めに入射する。このとき、反射スクリーン400の中心点Cに入射する投影光Lpと、反射スクリーン400の観察面400aとのなす角度は、第一実施形態と同様に、約36°となっている。
スクリーン基板13に入射した投影光Lpは、スクリーン基板13を透過して凸部23の表面23aに形成された反射膜33に到達する。反射膜33に到達した投影光Lpは、反射スクリーン400の観察側から見て凹状に形成された反射膜33によって反射スクリーン400の観察側に反射される。
すなわち、凸部23の反射膜33の非形成領域に入射した外光を、凸部23の表面23aを覆う光吸収層6によって吸収し、外光Loが反射スクリーン400の観察側に反射することを防止することができる。また、スクリーン基板13の垂直方向に隣接する凸部23,23をスクリーン基板13の水平方向にずれた状態で配置したことで、第一実施形態と同様に、反射膜33の面積の総和を増加させ、投影光Lpの観察側への反射率を向上させることができる。
また、凹部または凸部は、垂直方向に隣接するものが水平方向にずれた状態で配置されるものであれば、図8(a)および図8(b)に示すように、平面形状の一部が直線によって形成された凹部または凸部を扁平千鳥状に配置したものであってもよい。
また、スクリーン基板の全体を染色によって着色せず、観察面側の一部だけを着色したり、観察面のみを黒色に塗装し光吸収用の膜を設けたりしてもよい。
Claims (12)
- スクリーン基板の観察面の法線に対して垂直方向にずれた位置に配置されたプロジェクタから、前記観察面に向けて斜めに射出された投影光を、観察側に反射する反射スクリーンであって、
前記スクリーン基板の垂直方向および水平方向に、複数の凹部または複数の凸部が形成され、
前記凹部または前記凸部の前記投影光が照射される部分に沿って、前記投影光を反射する反射膜が形成され、
前記スクリーン基板の垂直方向に隣接する前記凹部または前記凸部が、前記スクリーン基板の水平方向にずれた状態で配置されていることを特徴とする反射スクリーン。 - 前記スクリーン基板の少なくとも前記観察面側の、少なくとも前記反射膜の非形成領域が、光を吸収可能に形成され、
前記凹部は、前記スクリーン基板の前記観察面に形成された凹部であり、
前記反射膜は、前記凹部の内壁面に沿って形成されていることを特徴とする請求項1記載の反射スクリーン。 - 前記スクリーン基板の少なくとも前記観察面側の、少なくとも前記反射膜の非形成領域が、光を吸収可能に設けられ、
前記凸部は、前記スクリーン基板の前記観察面に形成された凸部であり、
前記反射膜は、前記凸部の表面に沿って形成されていることを特徴とする請求項1記載の反射スクリーン。 - 前記スクリーン基板の前記観察面側に保護層が設けられていることを特徴とする請求項2または請求項3に記載の反射スクリーン。
- 前記スクリーン基板は光透過性を有する材料によって形成され、
前記凹部は、前記スクリーン基板の前記観察面の反対側の面に形成された凹部であり、
前記反射膜は、前記凹部の内壁面に沿って形成されていることを特徴とする請求項1記載の反射スクリーン。 - 前記スクリーン基板は光透過性を有する材料によって形成され、
前記凸部は、前記スクリーン基板の前記観察面の反対側の面に形成された凸部であり、
前記反射膜は、前記凸部の表面に沿って形成されていることを特徴とする請求項1記載の反射スクリーン。 - 前記スクリーン基板の前記観察面の反対側の面に光吸収層が形成されていることを特徴とする請求項5または請求項6に記載の反射スクリーン。
- 前記凹部または前記凸部の形状が半球状であることを特徴とする請求項1ないし請求項7のいずれか一項に記載の反射スクリーン。
- 前記スクリーン基板の前記観察面側に反射防止層が設けられていることを特徴とする請求項1ないし請求項8のいずれか一項に記載の反射スクリーン。
- 前記スクリーン基板が、可撓性を有する材料によって形成されていることを特徴とする請求項1ないし請求項9のいずれか一項に記載の反射スクリーン。
- 前記反射膜の膜厚が、10nm以上かつ5μm以下であることを特徴とする請求項1ないし請求項10のいずれか一項に記載の反射スクリーン。
- 前記スクリーン基板の前記観察面の水平方向に隣接する前記凹部または前記凸部の中心間の間隔が、200μm以下かつ20μm以上であることを特徴とする請求項1ないし請求項11のいずれか一項に記載の反射スクリーン。
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