JP7135542B2 - 反射スクリーン、映像表示装置 - Google Patents
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Description
また、透明性を有し、背景を透過して観察もかのうな透過型の反射スクリーンにおいても、サーキュラーフレネルレンズ形状を備える物が知られている(例えば、特許文献2参照)。
サーキュラーフレネルレンズ形状を備えることにより、点光源に近い映像源からの映像光の反射方向を適切に制御することが可能となり、視野角の制御が可能である。
図1は、本発明の映像表示装置1の斜視図である。
図2は、映像表示装置1を側面側から見た図である。
なお、図1及びを含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張して示している。
また、以下の説明では、具体的な数値、形状、材料等を示して説明を行うが、これらは、適宜変更することができる。
映像表示装置1は、スクリーン10、映像源LS等を有している。本実施形態のスクリーン(反射スクリーン)10は、映像源LSから投影された映像光Lを反射して、その映像源側の画面(表示領域)に映像を表示可能である。このスクリーン10の詳細に関しては、後述する。
また、スクリーン10の厚み方向における映像源側の正面方向に位置する観察者O1から見て、画面左右方向の右側に向かう方向を+X方向、画面上下方向の上側に向かう方向を+Y方向、厚み方向において背面側(裏面側)から映像源側に向かう方向を+Z方向とする。
さらに、以下の説明中において、画面上下方向、画面左右方向、厚み方向とは、特に断りが無い場合、このスクリーン10の使用状態における画面上下方向(鉛直方向)、画面左右方向(水平方向)、厚み方向(奥行き方向)であり、それぞれ、Y方向、X方向、Z方向に平行であるとする。
この映像源LSは、映像表示装置1の使用状態において、スクリーン10の画面(表示領域)を映像源側(+Z側)の正面方向(スクリーン面の法線方向)から見た場合に、スクリーン10の画面左右方向(X方向)の中央であって、スクリーン10の画面よりも鉛直方向下方側(-Y側)に位置している。
映像源LSは、奥行き方向(Z方向)において、スクリーン10の映像源側(+Z側)の表面からの距離が従来の汎用プロジェクタに比べて大幅に近い位置から、斜めに映像光Lを投影できる。したがって、従来の汎用プロジェクタに比べて、映像源LSは、スクリーン10までの投射距離が短く、投射された映像光Lがスクリーン10に入射する入射角度や、入射角度の変化量(最小値から最大値までの変化量)が大きい。
スクリーン10の画面(表示領域)は、使用状態において、映像源側(+Z側)の観察者O1側から見て長辺方向が画面左右方向に平行な略矩形形状である。
スクリーン10は、例えば、その画面サイズが対角40~100インチ程度の大きな画面を有しており、画面の横縦比が16:9である。なお、これに限らず、例えば、40インチ程度以下の大きさとしてもよく、使用目的や使用環境等に応じて、その大きさや形状は適宜選択できるものとする。
また、スクリーン10は、不図示の枠部材等によってその四辺等が支持され、その平面性を維持する形態としてもよい。
図4は、第1実施形態の第1光学形状層22、第2光学形状層32、第3光学形状層42を並べてそれぞれ背面側(-Z側)から見た図である。理解を容易にするために、図4では、それぞれ、第1光学形状層22、第2光学形状層32、第3光学形状層42のみを示している。
スクリーン10は、図3に示すように、その映像源側(+Z側)から順に、第1スクリーン部20と、第2スクリーン部30と、第3スクリーン部40とを備えている。第1スクリーン部20と第2スクリーン部30と第3スクリーン部40とは、厚み方向において積層されて、一体に接合されている。
第1スクリーン部20は、映像光Lの一部を反射して映像を表示し、かつ、映像光Lの一部を透過する。また、第2スクリーン部30は、第1スクリーン部20を透過した映像光Lの一部を反射して映像を表示し、かつ、第1スクリーン部20を透過した映像光Lの一部を透過する。さらに、第3スクリーン部40は、第1スクリーン部20及び第2スクリーン部30の双方を透過した映像光Lの一部を反射して映像を表示し、反射しきれない残りの光は光吸収層44によって吸収して、光を背面側へ透過させない。したがって、第1スクリーン部20が表示する映像と第2スクリーン部30が表示する映像と第3スクリーン部40が表示する映像とは同じである。
また、第2スクリーン部30の結像面は、第1スクリーン部20の結像面より背面側(-Z側)に位置しており、第3スクリーン部40の結像面は、第2スクリーン部30の結像面よりもさらに背面側(-Z側)に位置している。
また、第2スクリーン部30は、第1スクリーン部20よりも背面側(-Z側)に位置し、映像源側から順に、第2光学形状層32、第2反射層33、第2樹脂層34、第2基材層35を備えた、反透過性の反射スクリーン部である。
さらに、第3スクリーン部40は、第2スクリーン部30よりもさらに背面側(-Z側)に位置し、映像源側から順に、第3光学形状層42、第3反射層43、光吸収層44、第3基材層45を備えた、非透過性の反射スクリーン部である。
ている。
第1基材層21は、光透過性を有するシート状の部材である。第1基材層21は、その背面側(裏面側,-Z側)に、第1光学形状層22が一体に形成されている。第1基材層21は、第1光学形状層22を形成する基材(ベース)となる層である。また、第1基材層21は、スクリーン10の映像源側(+Z側)を保護する機能を有していてもよい。
第1基材層21は、例えば、高い光透過性を有するPET(ポリエチレンテレフタレート)等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、アクリルスチレン樹脂、PC(ポリカーボネート)樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂、TAC(トリアセチルセルロース)樹脂等により形成される。
図4に示すように、第1単位光学形状221は、真円の一部形状(円弧状)であり、スクリーン10の画面外(第1スクリーン部20の表示領域外)に位置する第1中心点C1を中心として、同心円状に複数配列されている。すなわち、第1光学形状層22は、背面側の面に、第1中心点C1をフレネルセンターとする、いわゆるオフセット構造のサーキュラーフレネルレンズ形状を有している。
この第1中心点C1は、図4に示すように、スクリーン10の画面(第1スクリーン部20の表示領域)の画面下方(-Y方向:第1の方向)の表示領域外に位置している。また、第1中心点C1は、点Aよりも-X側にずれた位置に設けられている。
第1単位光学形状221(単位レンズ)は、背面側に凸であり、映像光が入射する第1斜面(レンズ面)221aと、これに対向する第2斜面(非レンズ面)221bとを有している。1つの第1単位光学形状221において、第2斜面221bは、頂点t1を挟んで第1斜面221aの下側に位置している。
この第1単位光学形状221の第1斜面221a及び第2斜面221bは、微細かつ不規則な凹凸形状を有する粗面である。この凹凸形状は、微細な凸形状と凹形状とが2次元方向に不規則に配列されて形成されており、凸形状及び凹形状は、その大きさや形状、高さ等は不規則である。
理解を容易にするために、図3では、第1単位光学形状221の配列ピッチP1、角度θ1,θ2は、第1単位光学形状221の配列方向において一定である例を示している。しかし、本実施形態の第1単位光学形状221は、実際には、配列ピッチP1は一定であるが、角度θ1が第1単位光学形状221の配列方向においてフレネルセンターとなる点C1から離れるにつれて次第に大きくなっている。
角度θ1,θ2、配列ピッチP1等は、映像源LSからの映像光の投射角度(スクリーン10への映像光の入射角度)や、映像源の画素(ピクセル)の大きさ、スクリーン10の画面サイズ、各層の屈折率等に応じて、適宜設定してよい。例えば、第1単位光学形状221の配列方向に沿って、配列ピッチP1が変化し、角度θ1,θ2が変化する形態としてもよい。
なお、本実施形態では、第1光学形状層22を構成する樹脂として、紫外線硬化型樹脂を例に挙げて説明するが、これに限らず、例えば、電子線硬化型樹脂等の他の電離放射線硬化型樹脂により形成してもよい。
前述のように、第1斜面221a及び第2斜面221bには、微細かつ不規則な凹凸形状が形成されており、第1反射層23は、この微細かつ不規則な凹凸形状に追従して形成され、その凹凸形状を維持した状態で成膜されている。そのため、第1反射層23の第1光学形状層22側(映像源側)の面及び第1樹脂層24側(背面側)の面は、微細かつ不規則な凹凸形状を有する粗面となっている。
この第1反射層23は、入射した光の一部を微細かつ不規則な凹凸形状により拡散して反射し、反射しない他の光を拡散しないで透過する。
高屈折率誘電体膜は、例えば、TiO2(二酸化チタン)、Nb2O5(五酸化ニオブ)、Ta2O5(五酸化タンタル)等により形成される。高屈折率誘電体膜の屈折率は、2.0~2.6程度である。
低屈折率誘電体膜は、例えば、SiO2(二酸化ケイ素)、MgF2(フッ化マグネシウム)等により形成される。低屈折率誘電体膜の屈折率は、1.3~1.5程度である。
高屈折率誘電体膜及び低屈折率誘電体膜の膜厚は、約5~100nmであり、これらが交互に2~10層程積層されて形成されており、誘電体多層膜の総厚は、10~1000nm程度である。
誘電体多層膜により形成された第1反射層23は、アルミニウム等の金属蒸着膜等により形成された反射層に比べて、高い透明性を有しており、また、光の吸収損失が小さく、高い反射率を実現できる。
第1反射層23は、第1単位光学形状221上(第1斜面221a及び第2斜面221b上)に、上述のような誘電体多層膜を蒸着加工する、又はスパッタ加工する等により、所定の厚さで形成される。
なお、第1反射層23は、これに限らず、例えば、アルミニウム、銀、ニッケル等の光反射性の高い金属を蒸着したり、光反射性の高い金属をスパッタリングしたり、金属箔を転写したりする等により形成してもよい。
第2光学形状層32は、第1光学形状層22及び第1反射層23の背面側(-Z側)に形成された光透過性を有する層である。
第2光学形状層32は、図4に示すように、その背面側の面に、真円の一部形状(円弧状)である第2単位光学形状(単位レンズ)321がスクリーン10の画面外(第2スクリーン部30の表示領域外)に位置する第2中心点C2を中心として同心円状に複数配列された、オフセット構造のサーキュラーフレネルレンズ形状を有している。
したがって、第1スクリーン部20のサーキュラーフレネルレンズ形状と、第2スクリーン部30のサーキュラーフレネルレンズ形状とは、スクリーン10の中心である点Aを通るY方向の仮想線を基準として左右方向(X方向)に第1中心点C1と第2中心点C2とをそれぞれ振り分けた形態となっている。
第2単位光学形状321(単位レンズ)は、背面側に凸であり、第1斜面(レンズ面)321aと、第2斜面(非レンズ面)321bとを有している。
第1斜面321aがスクリーン面に平行な面となす角度は、θ3である。第2斜面321bがスクリーン面に平行な面となす角度は、θ4である。角度θ3,θ4は、θ4>θ3という関係を満たしている。
第1斜面321a及び第2斜面321bは、第1単位光学形状221の第1斜面221a及び第2斜面221bと同様に、微細かつ不規則な凹凸形状を有する粗面である。
理解を容易にするために、図3では、第2単位光学形状321の配列ピッチP2、角度θ3,θ4は、第2単位光学形状321の配列方向において一定である例を示している。しかし、本実施形態の第2単位光学形状321は、実際には、配列ピッチP2は一定であるが、角度θ3が第2単位光学形状321の配列方向においてフレネルセンターとなる第2中心点C2から離れるにつれて次第に大きくなっている。
本実施形態では、第1光学形状層22のサーキュラーフレネルレンズ形状と第2光学形状層32のサーキュラーフレネルレンズ形状とは、同心円の中心位置が異なる他は、光学的な設計が同じであり、同様の形状である。したがって、第1単位光学形状221の配列ピッチP1と第2単位光学形状321の配列ピッチP2とは等しい(P1=P2)。また、各スクリーン部のフレネルセンターとなる点C1,C2からの距離rが等しい位置の第1単位光学形状221及び第2単位光学形状321では、θ1=θ3、θ2=θ4である。
本実施形態の第2光学形状層32は、第1光学形状層22と同じ材料により形成され、その屈折率が第1光学形状層22の屈折率に等しい。
なお、第2反射層33の反射率は、第1反射層23の反射率と同等であることが、観察位置(方向)によらずに均一な映像を表示する観点から好ましい。
第2樹脂層34は、第2単位光学形状321間の谷部を埋めるように形成されており、第2光学形状層32及び第2反射層33の背面側(-Z側)の面を平坦としている。したがって、第2樹脂層34の映像源側(+Z側)の面は、第2光学形状層32の第2単位光学形状321の略逆型の形状が複数配列されて形成されている。
第3光学形状層42は、第2基材層35の背面側(-Z側)に形成された光透過性を有する層である。
第3光学形状層42は、図4に示すように、その背面側の面に、真円の一部形状(円弧状)である第3単位光学形状(単位レンズ)421がスクリーン10の画面外(第3スクリーン部40の表示領域外)に位置する第3中心点C3を中心として同心円状に複数配列された、オフセット構造のサーキュラーフレネルレンズ形状を有している。
第3単位光学形状421(単位レンズ)は、背面側に凸であり、第1斜面(レンズ面)421aと、第2斜面(非レンズ面)421bとを有している。
第1斜面421aがスクリーン面に平行な面となす角度は、θ5である。第2斜面421bがスクリーン面に平行な面となす角度は、θ6である。角度θ5,θ6は、θ6>θ5という関係を満たしている。
第1斜面421a及び第2斜面421bは、第1単位光学形状221の第1斜面221a及び第2斜面221bと同様に、微細かつ不規則な凹凸形状を有する粗面である。
理解を容易にするために、図3では、第3単位光学形状421の配列ピッチP3、角度θ5,θ6は、第3単位光学形状421の配列方向において一定である例を示している。しかし、本実施形態の第3単位光学形状421は、実際には、配列ピッチP3は一定であるが、角度θ5が第3単位光学形状421の配列方向においてフレネルセンターとなる第3中心点C3から離れるにつれて次第に大きくなっている。
本実施形態では、第1光学形状層22のサーキュラーフレネルレンズ形状と第3光学形状層42のサーキュラーフレネルレンズ形状とは、同心円の中心位置が異なる他は、光学的な設計が同じであり、同様の形状である。したがって、第1単位光学形状221の配列ピッチP1と第3単位光学形状421の配列ピッチP3とは等しい(P1=P3)。また、各スクリーン部のフレネルセンターとなる点C1,C3からの距離rが等しい位置の第1単位光学形状221及び第3単位光学形状421では、θ1=θ5、θ2=θ6である。
本実施形態の第3光学形状層42は、第2樹脂層34と同じ材料により形成され、その屈折率が第2樹脂層34の屈折率に等しい。
第3反射層43は、アルミニウムや銀、ニッケル等の金属を蒸着する、又は、スパッタリングする等により形成することができる。また、第3反射層43は、白色系や銀色系の塗料や、白色形や銀色系の顔料やビーズ又は金属の微細な蒸着膜を粉砕した粒子等を含有する紫外線硬化型樹脂や熱硬化型樹脂等により形成してもよい。また、第3反射層43は、明るい映像を表示するために、その反射率が40%以上とすることが好ましく、70%以上とすることがさらに好ましい。この第3反射層43により、第1斜面421aに入射する光は、反射される。
なお、第3反射層43の反射率は、第1反射層23の反射率及び第2反射層33の反射率と合せる必要はなく、用途に応じて任意に設定するとよい。本実施形態では、第3反射層43の反射率は、第1反射層23の反射率及び第2反射層33の反射率それぞれよりも高い反射率となるように設定した。
本実施形態の第3反射層43は、第1斜面421a及び第2斜面421bを被覆する形態となっており、銀色の顔料を含有する紫外線硬化型樹脂により形成されている。
本実施形態の光吸収層44は、図3に示すように、第3単位光学形状421間の谷部分を充填するように形成されているが、これに限らず、例えば、第3基材層45を形成しない構成であれば、第3単位光学形状421単位レンズ111及び第3反射層43の凹凸形状に沿って形成されてもよい。
第3基材層45は、例えば、第1基材層21や第2基材層35と同様の材料を用いて形成されたシート状の部材を用いてもよい。
まず、第1基材層21を用意し、その一方の面に、第1単位光学形状221を賦形する成形型に紫外線硬化型樹脂を充填した状態で積層し、紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させるUV成形法により第1光学形状層22を形成する。このとき、第1単位光学形状221を賦形する成形型の第1斜面221a及び第2斜面221bを賦形する面には、微細かつ不規則な凹凸形状が形成されている。この微細かつ不規則な凹凸形状は、成形型の第1斜面221a及び第2斜面221bを賦形する面に、めっき処理やエッチング処理、ブラスト処理等を1回以上行うことによって形成できる。
次に、第1単位光学形状221の第1斜面221a及び第2斜面221bに、誘電体多層膜を蒸着することにより第1反射層23を形成する。これにより、第1スクリーン部20が形成される。
まず、第2基材層35を用意し、その一方の面に、第2単位光学形状321の逆型を賦形する成形型に紫外線硬化型樹脂を充填した状態で積層し、紫外線を照射して紫外線硬化型樹脂を硬化させるUV成形法により第2樹脂層34を形成する。このとき、成形型の第1斜面321a及び第2斜面321bに対応する面を賦形する面には、前述のようなめっき処理等により、微細かつ不規則な凹凸形状が形成されている。
次に、第2樹脂層34の第2単位光学形状321の逆型の各面(第1斜面321a及び第2斜面321bに対応する面)に、誘電体多層膜を蒸着することにより第2反射層33を形成する。これにより、第2基材層35、第2樹脂層34、第2反射層33が一体に積層された積層部材が形成される。
次に、光吸収層44の第3単位光学形状421の逆型の各面(第1斜面421a及び第2斜面421bに対応する面)に、アルミニウムや銀、ニッケル等の金属を蒸着する、又は、スパッタリングする等により第3反射層43を形成する。
最後に、第3反射層43と第2基材層35との間を、紫外線硬化型樹脂を用いて一体に接合して、第3光学形状層42を形成する。その後、所定の大きさに裁断する等により、スクリーン10が完成する。
スクリーン10の下方に位置する映像源LSから投射された映像光L1のうち、一部の映像光は、スクリーン10に入射する際にスクリーン10の表面で反射し、スクリーン10の映像源側上方へ向かう。この映像光L2は、観察者O1には届かない。
第1斜面221aに入射した映像光のうち反射しなかった一部の映像光L4は、第1反射層23を透過し、スクリーン10の背面側(-Z側)へ向かう。映像光L4の一部は、第2単位光学形状321の第1斜面321aに入射して第2反射層33によって拡散反射し、第1反射層23を透過して観察者O1側へ出射する。
第1斜面321aに入射した映像光のうち反射しなかった一部の映像光L5は、第2反射層33を透過し、スクリーン10の背面側(-Z側)へ向かう。映像光L5の一部は、第3単位光学形状421の第1斜面421aに入射して第3反射層43によって拡散反射し、第2反射層33及び第1反射層23を透過して観察者O1側へ出射する。
第1斜面421aに入射した映像光のうち反射しなかった残りの映像光は、光吸収層44により吸収されて、スクリーン10の背面側には進むことなく遮光される。
第1スクリーン部20のフレネルレンズ形状の第1中心点C1と、第2スクリーン部30のフレネルレンズ形状の第2中心点C2とは、第3スクリーン部40のフレネルレンズ形状の第3中心点C3を基準に左右(-X側と+X側)に振り分けられて配置されている。したがって、第1スクリーン部20及び第2スクリーン部30の視野角による映像光の光量分布は、それぞれ、図6中の分布曲線D20及び分布曲線D30のように、左右(-X側と+X側)にスクリーン中心からずれた位置にピークを持つ。一方、第3スクリーン部40のフレネルレンズ形状の第3中心点C3は、スクリーン10のX方向の中央に配置されているので、図6中の分布曲線D40のように、スクリーン中心に対応した位置にピークを持つ。
なお、映像光L3と映像光L4と映像光L5とは、スクリーン10からの出射位置がずれているが、人間の視覚で識別不可能なずれであるので、二重像等の影響は非常に少ない。
以上説明した実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
図7は、反射層の変形形態を説明する図である。図7は、第1光学形状層22を第1斜面221a側から見た状態で示している。なお、以下の説明は、第1反射層23を例にしているが、第2反射層33についても同様である。
例えば、反射層23は、図7(a)に示すように、第1斜面221a上において複数の島状に形成してもよい。ここで、複数の島状とは、第1斜面221a上において、円形、楕円、矩形等の多角形、その他の任意の形状が、複数、規則的又は不規則的に配置されている状態をいう。なお、図7(a)では、円形状の反射膜23aの直径が、第1単位光学形状221の配列ピッチP1(第1斜面221aの配列方向の幅)よりも小さく、第1斜面221a上に複数の円形状の反射膜23aが形成される例を示したが、これに限定されるものでない。例えば、図7(b)に示すように、円形状の反射膜23aの直径が、第1単位光学形状221の配列ピッチP1(第1斜面221aの配列方向の幅)よりも大きく、円形状の反射膜23aが、隣接する第1斜面221a上にまたがるようにして形成されるようにしてもよい。また、図示しないが、円形形状状の部分を抜きとして反射層を形成せず、その周囲を反射層として構成してもよい。また、これらの配置は、図7に示すような規則的な配置に限らず、不規則に配置してもよい。さらに、このような反射層を部分的に形成する場合には、反射層自体が透過性を備えない材料によって構成してもよく、したがって、半透過性の反射スクリーン部に形成する反射層は、誘電体以外の材料により構成してもよい。例えば、アルミニウム、クロム(Cr)、銀、ニッケル等の光反射性の高い金属を蒸着したり、光反射性の高い金属をスパッタリングしたり、金属箔を転写したりする等により形成してもよい。
10 スクリーン
20 第1スクリーン部
21 第1基材層
22 第1光学形状層
23 第1反射層
24 第1樹脂層
30 第2スクリーン部
32 第2光学形状層
33 第2反射層
34 第2樹脂層
35 第2基材層
40 スクリーン部
42 第3光学形状層
43 第3反射層
44 光吸収層
45 第3基材層
111 単位レンズ
221 第1単位光学形状
221a 第1斜面
221b 第2斜面
321 第2単位光学形状
321a 第1斜面
321b 第2斜面
421 第3単位光学形状
421a 第1斜面
421b 第2斜面
Claims (9)
- 映像源から投射された映像光の少なくとも一部を反射して映像を表示する反射スクリーンであって、
半透過性の反射スクリーン部が少なくとも1層積層されており、
前記半透過性の反射スクリーン部よりも背面側に、非透過性の反射スクリーン部がさらに積層されており、
前記半透過性の反射スクリーン部として、第1スクリーン部と、前記第1スクリーン部よりも背面側に設けられた第2スクリーン部とを備え、
前記非透過性の反射スクリーン部として、前記第1スクリーン部及び前記第2スクリーン部よりも背面側に設けられた第3スクリーン部を備え、
これら前記第1スクリーン部と、前記第2スクリーン部と、前記第3スクリーン部とが一体に積層されており、
前記第1スクリーン部は、
光透過性を有し、第1単位光学形状が同心円状に複数配列された第1サーキュラーフレネルレンズ形状を有する第1光学形状層と、
前記第1単位光学形状の少なくとも一部に形成され、入射する光の一部を反射し、一部を透過する機能を有する第1反射層と、
を備え、
前記第2スクリーン部は、
光透過性を有し、第2単位光学形状が同心円状に複数配列された第2サーキュラーフレネルレンズ形状を有する第2光学形状層と、
前記第2単位光学形状の少なくとも一部に形成され、入射する光の一部を反射し、一部を透過する機能を有する第2反射層と、
を備え、
前記第3スクリーン部は、
第3単位光学形状が同心円状に複数配列された第3サーキュラーフレネルレンズ形状を有する第3光学形状層と、
前記第3単位光学形状の少なくとも一部に形成され、入射する光の一部を反射する第3反射層と、
を備え、
当該反射スクリーンのスクリーン面を平面視した状態において、前記第1サーキュラーフレネルレンズ形状の同心円の中心位置と、前記第2サーキュラーフレネルレンズ形状の同心円の中心位置と、前記第3サーキュラーフレネルレンズ形状の同心円の中心位置とは、それぞれの位置が離間して配置されている反射スクリーン。 - 請求項1に記載の反射スクリーンにおいて、
前記第1単位光学形状は、前記第1スクリーン部の表示領域外に位置する第1中心点を中心として同心円状に複数配列されており、
前記第2単位光学形状は、前記第2スクリーン部の表示領域外に位置する第2中心点を中心として同心円状に複数配列されており、
前記第3単位光学形状は、前記第3スクリーン部の表示領域外に位置する第3中心点を中心として同心円状に複数配列されており、
当該反射スクリーンのスクリーン面を平面視した状態において、前記第1中心点と前記第2中心点と前記第3中心点とは、いずれも当該反射スクリーンの中心を基準として同じ側である第1の方向に位置しており、かつ、前記第1の方向に直交して当該スクリーン面に平行な第2の方向で、それぞれの位置が離間して配置されていること、
を特徴とする反射スクリーン。 - 請求項1又は請求項2に記載の反射スクリーンにおいて、
前記第1サーキュラーフレネルレンズ形状と、前記第2サーキュラーフレネルレンズ形状と、前記第3サーキュラーフレネルレンズ形状とは、同心円の中心位置が異なる他は、光学的な設計が同じであること、
を特徴とする反射スクリーン。 - 請求項1又は請求項2に記載の反射スクリーンにおいて、
前記第1サーキュラーフレネルレンズ形状と、前記第2サーキュラーフレネルレンズ形状と、前記第3サーキュラーフレネルレンズ形状とは、光学的な設計が異なること、
を特徴とする反射スクリーン。 - 請求項1から請求項4までのいずれかに記載の反射スクリーンにおいて、
前記非透過性の反射スクリーン部は、背面側に光吸収層を備えること、
を特徴とする反射スクリーン。 - 請求項1から請求項5までのいずれかに記載の反射スクリーンにおいて、
前記第1反射層及び前記第2反射層は、誘電体多層膜により形成されていること、
を特徴とする反射スクリーン。 - 請求項1から請求項6までのいずれかに記載の反射スクリーンにおいて、
前記第1スクリーン部と前記第2スクリーン部と前記第3スクリーン部との少なくとも一部に、光を拡散する作用を有する光拡散部を備えること、
を特徴とする反射スクリーン。 - 請求項1から請求項7までのいずれかに記載の反射スクリーンにおいて、
その厚み方向において前記非透過性の反射スクリーン部よりも映像源側に、反射防止機能、ハードコート機能、帯電防止機能、防汚機能の少なくとも1つの機能を有する層を備えること、
を特徴とする反射スクリーン。 - 請求項1から請求項8までのいずれかに記載の反射スクリーンと、
前記反射スクリーンに映像光を投射する映像源と、
を備える映像表示装置。
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