JP6724424B2 - 反射スクリーン、映像表示装置 - Google Patents

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本発明は、投射された映像光を反射して表示する反射スクリーン、これを備える映像表示装置に関するものである。
従来、映像源から投射された映像光を反射して表示する反射スクリーンとして、様々なものが開発されている(例えば、特許文献1参照)。なかでも、窓ガラス等のように透光性の高い部材に貼り付ける等し、投射された映像光を反射して良好に映像が視認できる反射スクリーンとして使用でき、かつ、映像光を投射しない不使用時等にはスクリーンの向こう側の景色が透けて見える半透過の反射スクリーンは、意匠性の高さ等から需要が高まっている。
特開平9−114003号公報
しかし、このような半透過型の反射スクリーンは、拡散粒子等を含有する拡散層を備えていると、スクリーンの向こう側の景色が白っぽくぼやけて観察され、意匠性の低下を招くため、透明性の向上が課題となっていた。また、各種スクリーンにおいて、薄型化や、コントラストの高い良好な映像を表示することは、常々求められることである。
上述の特許文献1には、透過型、反射型の両方に使用することができるスクリーンが提案されており、背面側からの光を透過することが可能である。しかし、この特許文献1には、透明性の向上に関する対策に関してはなんら開示されていない。
本発明の課題は、透明性が高く、良好な映像を表示できる反射スクリーン、及び、これを備える映像表示装置を提供することである。
本発明は、以下のような解決手段により、前記課題を解決する。なお、理解を容易にするために、本発明の実施形態に対応する符号を付して説明するが、これに限定されるものではない。
第1の発明は、映像源から投射された映像光を反射して映像を表示する半透過型の反射スクリーンであって、入射した光の一部を反射し、その他を透過する半透過型の反射層(13)と、前記反射層の映像源側に少なくとも1層設けられた光透過性を有する映像源側層(11,12,21,26)と、前記反射層の背面側に少なくとも1層設けられた光透過性を有する背面側層(14,15)と、を備え、該反射スクリーンのスクリーン面に映像源側から入射角0°で入射した光について、その総量Spを100%としたとき、背面側へ透過した透過率Tp(%)と、反射層で反射して映像源側へ出射した反射率Rp(%)との和は、90%以下であり、該反射スクリーンによって吸収される光の吸収率Ap(%)は、10%以上であり、該反射スクリーンの厚み方向において、映像源側表面(10a)から前記反射層の背面側の面(13b)までを映像源側領域(Sa)とし、前記反射層の映像源側の面(13a)から背面側表面(10b)までを背面側領域(Sb)とするとき、該反射スクリーンのスクリーン面に映像源側から入射角0°で入射した光に対する前記映像源側領域の光の吸収率は、該反射スクリーンのスクリーン面に背面側から入射角0°で入射した光に対する前記背面側領域の光の吸収率よりも大きく、前記映像源側層は、光透過性を有し、背面側の面に単位光学形状(121)が複数配列された光学形状層(12)を有し、前記単位光学形状は、映像光が入射する第1の面(121a)と、これに交差する第2の面(121b)とを有し、前記反射層は、前記単位光学形状の少なくとも第1の面の一部に形成されており、その表面に微細かつ不規則な凹凸形状が形成されていること、を特徴とする反射スクリーン(10,20)である。
第2の発明は、第1の発明の反射スクリーンにおいて、該反射スクリーンのスクリーン面に入射角0°で入射した光の透過率は、10〜85%であり、該反射スクリーンのスクリーン面に入射角0°で入射した光の吸収率は、10〜30%であること、を特徴とする反射スクリーン(10,20)である。
第3の発明は、第1の発明又は第2の発明の反射スクリーンにおいて、該反射スクリーンのスクリーン面に映像源側から入射角0°で入射した光が前記反射層で反射して映像源側から出射した反射率は、該反射スクリーンのスクリーン面に背面側から入射角0°で入射した光が前記反射層で反射して背面側から出射した反射率よりも小さいこと、を特徴とする反射スクリーン(10,20)である。
第4の発明は、第1の発明から第3の発明までのいずれかの反射スクリーンにおいて、該反射スクリーンの厚み方向において、映像源側表面(10a)から前記反射層の背面側の面(13b)までの映像源側領域(Sa)に、光を吸収して該反射スクリーンの光の透過率を所定の値とする光吸収層(11,26)を少なくとも1つ備えること、を特徴とする反射スクリーン(10,20)である。
第5の発明は、第1の発明から第4の発明までのいずれかの反射スクリーンにおいて、該反射スクリーンの反射光のピーク輝度となる出射角度から輝度が1/2となる出射角度までの角度変化量を+α1,−α2とし、その絶対値の平均値をαとするとき、5°≦α≦45°であること、を特徴とする反射スクリーン(10,20)である。
第6の発明は、第1の発明から第5の発明までのいずれかの反射スクリーンにおいて、記単位光学形状の配列方向において、該反射スクリーンの反射光のピーク輝度となる出射角度から輝度が1/2となる出射角度までの角度変化量を+α1,−α2とし、その絶対値の平均値をαとし、前記第1の面がスクリーン面に平行な面となす角度をθ1とし、前記光学形状層の屈折率をnとするとき、該反射スクリーンの少なくとも一部の領域において、α<arcsin(n×sin(2×(θ1)))という関係を満たすこと、を特徴とする反射スクリーン(10,20)である。
第7の発明は、第1の発明から第6の発明までのいずれかの反射スクリーンにおいて、前記映像源側層は、背面側の面に、前記単位光学形状(121)が複数配列されてサーキュラーフレネルレンズ形状が形成された光学形状層(12)を有し、前記サーキュラーフレネルレンズ形状の光学的中心(C)は、該反射スクリーンの表示領域外であり、前記反射層(13)は、前記単位光学形状の少なくとも前記第1の面の一部に形成されていること、を特徴とする反射スクリーン(10,20)である。
第8の発明は、第1の発明から第7の発明までのいずれかの反射スクリーン(10,20)と、前記反射スクリーンに映像光(L)を投射する映像源(LS)と、を備える映像表示装置(1)である。
第9の発明は、第8の発明の映像表示装置において、前記映像源(LS)が投射する映像光(L)の前記反射スクリーンのスクリーン面への入射角度は、0°より大きいこと、を特徴とする映像表示装置(1)である。
第10の発明は、第9の発明の映像表示装置において、前記映像源(LS)は、P波の映像光を前記反射スクリーン(10,20)のスクリーン面への入射角φとして投射し、前記反射スクリーンへ投射されたP波の映像光の反射率がゼロとなる入射角θbとしたときに、(θb−10)°≦φ≦85°の関係を満たすこと、を特徴とする映像表示装置である。
本発明によれば、透明性が高く、良好な映像を表示できる反射スクリーン、及び、これを備える映像表示装置を提供することができる。
第1実施形態の映像表示装置1を示す図である。 第1実施形態のスクリーン10の層構成を説明する図である。 第1実施形態の第1光学形状層12を背面側(−Z側)から見た図である。 1/2角αと映像光の入射角φ及び第1斜面121aの角度θ1の関係について説明する図である。 第1実施形態のスクリーン10の光の透過率、吸収率について説明する図である。 第1実施形態のスクリーン10での映像光及び外光の様子を示す図である。 第2実施形態のスクリーン20の層構成を説明する図である。 変形形態のスクリーン30の層構成を説明する図である。 変形形態の映像表示装置1Aを示す図である。
以下、図面等を参照して、本発明の実施形態について説明する。なお、図1を含め、以下に示す各図は、模式的に示した図であり、各部の大きさ、形状は、理解を容易にするために、適宜誇張している。
本明細書中において、形状や幾何学的条件を特定する用語、例えば、平行や直交等の用語については、厳密に意味するところに加え、同様の光学的機能を奏し、平行や直交と見なせる程度の誤差を有する状態も含むものとする。
本明細書中において、記載する各部材の寸法等の数値及び材料名等は、実施形態としての一例であり、これに限定されるものではなく、適宜選択して使用してよい。
本明細書中において、板、シート等の言葉を使用している。一般的に、厚さの厚い順に、板、シート、フィルムの順で使用されており、本明細書中でもそれに倣って使用している。しかし、このような使い分けには、技術的な意味は無いので、これらの文言は、適宜置き換えることができるものとする。
本明細書中において、スクリーン面とは、スクリーン全体として見たときにおける、スクリーンの平面方向となる面を示すものであり、スクリーンの画面(表示面)に平行であるとする。
(第1実施形態)
図1は、第1実施形態の映像表示装置1を示す図である。図1(a)では、映像表示装置1の斜視図であり、図1(b)は、映像表示装置1を側面から見た図である。
映像表示装置1は、スクリーン10、映像源LS等を有している。本実施形態のスクリーン10は、映像源LSから投影された映像光Lを反射して、画面上に映像を表示する反射スクリーンである。このスクリーン10の詳細に関しては、後述する。
本実施形態では、一例として、映像表示装置1は、店舗のショーウィンドウに適用され、スクリーン10がショーウィンドウのガラスに固定される例を挙げて説明する。
ここで、理解を容易にするために、図1を含め以下に示す各図において、適宜、XYZ直交座標系を設けて示している。この座標系では、スクリーン10の画面の水平方向(左右方向)をX方向、鉛直方向(上下方向)をY方向とし、スクリーン10の厚み方向をZ方向とする。スクリーン10の画面は、XY面に平行であり、スクリーン10の厚み方向(Z方向)は、スクリーン10の画面に直交する。
また、スクリーン10の映像源側の正面方向に位置する観察者O1から見て水平方向の右側に向かう方向を+X方向、鉛直方向の上側に向かう方向を+Y方向、厚み方向において背面側(裏面側)から映像源側(観察者側)に向かう方向を+Z方向とする。
さらに、以下の説明中において、画面上下方向、画面左右方向、厚み方向とは、特に断りが無い場合、このスクリーン10の使用状態における画面上下方向(鉛直方向)、画面左右方向(水平方向)、厚み方向(奥行き方向)であり、それぞれ、Y方向、X方向、Z方向に平行であるとする。
映像源LSは、映像光Lをスクリーン10へ投影する映像投射装置であり、例えば、短焦点型のプロジェクタである。
この映像源LSは、映像表示装置1の使用状態において、スクリーン10の画面(表示領域)を正面方向(スクリーン面の法線方向)から見た場合に、スクリーン10の画面左右方向の中央であって、スクリーン10の画面よりも鉛直方向下方側に位置している。
映像源LSは、奥行き方向(Z方向)において、スクリーン10の表面からの距離が、従来のスクリーンの画面正面方向に位置する汎用プロジェクタに比べて大幅に近い位置から斜めに映像光Lを投影できる。したがって、従来の汎用プロジェクタに比べて、映像源LSは、スクリーン10までの投射距離が短く、投射された映像光がスクリーン10に入射する入射角度が大きい。
スクリーン10は、映像源LSが投射した映像光Lを映像源側の正面方向に位置する観察者O1側へ向けて反射し、映像を表示でき、かつ、スクリーン10の向こう側(背面側,−Z側)の景色を観察できる半透過型の反射スクリーンである。
スクリーン10の画面(表示領域)は、使用状態において、観察者O1側から見て長辺方向が画面左右方向となる略矩形状である。
スクリーン10は、その画面サイズが対角80〜100インチ程度の大きな画面を有しており、画面の横縦比が16:9である。なお、これに限らず、例えば、40インチ程度やそれ以下の大きさとしてもよく、使用目的や使用環境等に応じて、その大きさや形状は適宜選択できるものとする。
一般的に、スクリーン10は、樹脂製の薄い層の積層体等であり、それ単独では平面性を維持するだけの十分な剛性を有していない場合が多い。そのため、本実施形態のスクリーン10は、図1(b)等に示すように、その背面側に光透過性を有する接合層51を介して支持板50一体に接合(あるいは部分固定)され、画面の平面性を維持している。
支持板50は、光透過性を有し、剛性が高い平板状の部材であり、アクリル樹脂やPC樹脂等の樹脂製、ガラス製等の板状の部材を用いることができる。
本実施形態では、支持板50は、店舗等のショーウィンドウの窓ガラスである。なお、これに限らず、スクリーン10は、不図示の枠部材等によってその四辺等が支持され、その平面性を維持する形態としてもよい。
図2は、第1実施形態のスクリーン10の層構成を説明する図である。図2では、スクリーン10の画面中央(画面の幾何学的中心)となる点A(図1(a)、(b)参照)を通り、画面上下方向(Y方向)に平行であって、スクリーン面に直交(Z方向に平行)する断面の一部を拡大して示している。なお、図2では、スクリーン10のみを示し、支持板50等は省略して示している。
図3は、第1実施形態の第1光学形状層12を背面側(−Z側)から見た図である。理解を容易にするために、反射層13や第2光学形状層14、保護層15等を省略して示している。
スクリーン10は、図2に示すように、厚み方向(Z方向)において、その映像源側(+Z側)から順に、基材層11、第1光学形状層12、反射層13、第2光学形状層14、保護層15等を備えている。
基材層11は、シート状の部材であり、その背面側(−Z側)に、第1光学形状層12が一体に形成されている。この基材層11は、第1光学形状層12を形成する基材(ベース)となる層である。
また、この基材層11は、灰色や黒色等の染料や顔料等の着色材等により、着色が施され、光吸収性を有する光吸収層である。また、基材層11は、スクリーン10の光の透過率が所定の値となるように、その着色の濃度や層の厚さが設定されている。そして、基材層11は、スクリーン10に入射する照明光等の不要な外光や迷光を吸収したり、表示される映像の黒輝度を低減させたりして映像のコントラストを向上させる機能を有する。
基材層11は、例えば、PET(ポリエチレンテレフタレート)等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、アクリルスチレン樹脂、PC(ポリカーボネート)樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂、TAC(トリアセチルセルロース)樹脂、MS(メタクリルスチレン)樹脂、MBS(メタクリルブタジエンスチレン)樹脂等により形成される。
基材層11の着色材としては、グレー系や黒色系等の暗色系の染料や顔料等や、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩等が挙げられる。
基材層11は、スクリーン10の画面サイズや所望する光学性能に応じて、適宜、その厚さや光の透過率、吸収率等を調整してよい。
第1光学形状層12は、基材層11の背面側(−Z側)に形成された光透過性を有する層である。第1光学形状層12の背面側(−Z側)の面には、単位光学形状(単位レンズ)121が複数配列されて設けられている。単位光学形状121は、図3に示すように、スクリーン10の画面(表示領域)外に位置する点Cを中心として、同心円状に複数配列されている。即ち、第1光学形状層12は、背面側にサーキュラーフレネルレンズ形状を有している。
第1光学形状層12のサーキュラーフレネルレンズ形状は、その点Cを中心(フレネルセンター)とする、いわゆるオフセット構造のサーキュラーフレネルレンズ形状である。そのため、図3に示すように、第1光学形状層12をスクリーン面の法線方向背面側から見たときに、真円の一部形状(円弧状)の単位光学形状(単位レンズ)121が複数配列されているように観察される。この点Cは、図3に示すように、画面左右方向の中央であって画面下方に位置している。したがって、スクリーン10を正面方向から見た場合、点Cと点Aとは同一直線状に位置している。
なお、本実施形態では、第1光学形状層12の背面側の面には、サーキュラーフレネルレンズ形状が形成される例を示したが、これに限らず、第1光学形状層12の背面側の面には、単位光学形状121が画面左右方向(X方向)を長手方向とし、画面上下方向(Y方向)に配列されたリニアフレネルレンズ形状が形成される形態としてもよい。
単位光学形状121は、図2に示すように、スクリーン面に直交する方向(Z方向)に平行であって、単位光学形状121の配列方向に平行な断面における断面形状が、略三角形形状である。
単位光学形状121は、背面側に凸であり、映像光が入射する第1斜面(レンズ面)121aと、これに対向する第2斜面(非レンズ面)121bとを有している。1つの単位光学形状121において、第1斜面121aは、頂点tを挟んで第2斜面121bの上側(+Y側)に位置している。
第1斜面121aがスクリーン面に平行な面となす角度は、θ1である。第2斜面121bがスクリーン面に平行な面となす角度は、θ2である。角度θ1,θ2は、θ2>θ1という関係を満たしている。
この単位光学形状121の第1斜面121a及び第2斜面121bは、微細かつ不規則な凹凸形状を有している。この微細な凹凸形状は、凸形状と凹形状とが2次元方向に不規則に配列されて形成されており、凸形状及び凹形状は、その大きさや形状、高さ等は不規則である。
単位光学形状121の配列ピッチは、Pであり、単位光学形状121の高さ(厚み方向における頂点tから単位光学形状121間の谷底となる点vまでの寸法)は、hである。
理解を容易にするために、図2では、単位光学形状121の配列ピッチP、角度θ1,θ2は、単位光学形状121の配列方向において一定である例を示している。しかし、本実施形態の単位光学形状121は、実際には、配列ピッチPは一定であるが、角度θ1が単位光学形状221の配列方向においてフレネルセンターとなる点Cから離れるにつれて次第に大きくなっている。
また、角度θ1,θ2、配列ピッチP等は、映像源LSからの映像光の投射角度(スクリーン10への映像光の入射角度)や、映像源LSの画素(ピクセル)の大きさ、スクリーン10の画面サイズ、各層の屈折率等に応じて、適宜設定してよい。例えば、単位光学形状121の配列方向に沿って、配列ピッチPが変化し、角度θ1,θ2が変化する形態としてもよい。
第1光学形状層12は、光透過性の高いウレタンアクリレート系、ポリエステルアクリレート系、エポキシアクリレート系、ポリエーテルアクリレート系、ポリチオール系、ブタジエンアクリレート系等の紫外線硬化型樹脂により形成されている。
なお、本実施形態では、第1光学形状層12を構成する樹脂として、紫外線硬化型樹脂を例に挙げて説明するが、これに限らず、例えば、電子線硬化型樹脂等の他の電離放射線硬化型樹脂により形成してもよい。
反射層13は、単位光学形状121上(第1斜面121a及び第2斜面121b上)に形成されている。また、反射層13は、入射した光の一部を反射し、その他を透過する半透過型の反射層、いわゆるハーフミラーである。
前述のように、第1斜面121a及び第2斜面121bは、微細な凹凸形状が形成されており、反射層13は、この微細な凹凸形状に追従して形成されている。また、この反射層13の厚みは、この微細な凹凸形状の凹凸よりも十分に薄い。したがって、反射層13の映像源側の面(第1光学形状層12側の面)と、背面側の面(第2光学形状層14側の面)とは、微細かつ不規則な凹凸形状を有するマット面となっている。
したがって、反射層13は、入射した光の一部を反射面の微細な凹凸形状により拡散して反射し、反射しない他の光を拡散しないで透過するという機能を有する。
この反射層13の映像源側の面の表面粗さ(即ち、第1斜面121aの表面粗さ)は、算術平均粗さRa(JIS B0601−2001)が約0.10〜0.50μmであることが、反射光により映像を良好に表示する観点から好ましい。なお、反射層13の映像源側の面の表面粗さ(即ち、第1斜面121aの表面粗さ)である算術平均粗さRaは、所望する光学性能等に応じて適宜選択してよい。
反射層13の反射率と透過率の割合は、所望する光学性能に合わせて適宜に設定できる。
また、反射層13のうち、粗面ではない領域、即ち、微細な凹凸形状を有しておらず、映像源側の面(第1光学形状層12側の面)が鏡面状であり、入射した映像光が鏡面反射する鏡面領域は、第1斜面121a上に形成された反射層13の単位面積当たり5%以下であることが、映像光を十分に拡散し、良好な視野角を得るために必要であり、0%であることが理想的である。
粗面ではない鏡面領域が、第1斜面121a上に形成された反射層13の単位面積当たり5%を超えると、拡散されず反射する映像光の成分により輝線が生じたり、視野角が低下したりするため、好ましくない。
このような反射層13は、光反射性の高い金属、例えば、アルミニウム、銀、ニッケル等により形成され、その厚さは、数10Å程度である。本実施形態の反射層13は、アルミニウムを蒸着することにより形成されている。
なお、反射層13は、これに限らず、例えば、光反射性の高い金属をスパッタリングしたり、金属箔を転写したり、金属薄膜を含有した塗料を塗布したりする等により形成されてもよい。また、反射層13は、誘電体多層膜を蒸着することにより形成されてもよい。
第2光学形状層14は、第1光学形状層12の背面側(−Z側)に設けられた光透過性を有する層である。第2光学形状層14は、第1光学形状層12の背面側(−Z側)の面を平坦にするために設けられており、単位光学形状121間の谷部を埋めるように形成されている。したがって、第2光学形状層14の映像源側(+Z側)の面は、第1光学形状層12の単位光学形状121の略逆型の形状が複数配列されて形成されている。
このような第2光学形状層14を設けることにより、反射層13を保護することができ、スクリーン10の背面側の面に保護層15等を積層しやすくなり、また、支持板50等への接合も容易となる。
第2光学形状層14の屈折率は、第1光学形状層22と同等であることが望ましく、第2光学形状層14は、前述の第1光学形状層12と同じ紫外線硬化型樹脂を用いて形成することが好ましい。本実施形態では、第2光学形状層14は、第1光学形状層12と同じ樹脂によって形成されている。
保護層15は、第2光学形状層14の背面側(−Z側)に形成される層であり、このスクリーン10の背面側を保護する機能を有している。
保護層15は、光透過性の高い樹脂製のシート状の部材が用いられる。保護層15は、例えば、前述の基材層11と同様の材料を用いて形成されたシート状の部材を用いてもよい。
上述のように、本実施形態のスクリーン10は、拡散作用を有する粒子等の拡散材を含有した光拡散層を備えておらず、拡散作用を有するのは、反射層13の反射面の微細凹凸形状のみである。
スクリーン10は、例えば、以下のような製造方法により形成される。
基材層11を用意し、その一方の面に、単位光学形状121を賦形する成形型に紫外線硬化型樹脂を充填した状態で積層し、紫外線を照射して樹脂を硬化させるUV成形法により第1光学形状層12を形成する。このとき、単位光学形状121を賦形する成形型の第1斜面121a及び第2斜面121bを賦形する面には、微細な凹凸形状が形成されている。この微細な凹凸形状は、成形型の第1斜面121a及び第2斜面121bを賦形する面に、条件の異なるめっきを2回以上繰り返したり、エッチング処理を行ったりすること等によって形成できる。
第1光学形状層12を、基材層11の一方の面に形成した後、第1斜面121a及び第2斜面121bに、反射層13を蒸着等により形成する。
その後、反射層13の上から、単位光学形状121間の谷部を充填して平面状となるように、紫外線硬化型樹脂を塗布し、保護層15を積層して紫外線硬化型樹脂を硬化させ、第2光学形状層14及び保護層15を一体に形成する。その後、所定の大きさに裁断する等により、スクリーン10が完成する。
基材層11及び保護層15は、枚葉状としてもよいし、ウェブ状としてもよい。例えば、基材層11及び保護層15をウェブ状とし、第1光学形状層12がリニアフレネルレンズ形状を有する形態とした場合には、裁断前の状態のスクリーン10を連続して製造することができ、スクリーン10の生産効率を向上させ、生産コストを低減することができる。
また、例えば、第1斜面121a及び第2斜面121bに粗面を形成する方法として、第1斜面121a,第2斜面121b上に拡散粒子等を塗布してその上から反射層13を形成したり、第1光学形状層12を形成後に第1斜面121a,第2斜面121bにブラスト加工を行ったりする方法等が知られている。しかし、このような製法で反射層13の反射面を粗面とした場合には、個々のスクリーン10での拡散特性や品質等のばらつきが大きく、安定した製造が行えない。これに対して、上述のように、単位光学形状121の第1斜面121a,第2斜面121bの微細凹凸形状を成形型によって賦形することにより、多数の第1光学形状層12及びスクリーン10を製造する場合にも、品質のばらつきが少なく、安定して製造できるという利点がある。
ここで、第1斜面121aから反射層13に入射して拡散反射し、スクリーン10から出射した光(反射光)のピーク輝度の角度Kに対して、単位光学形状121の配列方向(本実施形態では、画面上下方向)において、輝度が1/2となる角度をK1,K2とし、ピーク輝度の角度Kから輝度が1/2となる角度K1,K2までの角度変化量を+α1(ただし、K+α1=K1),−α2(K−α2=K2)とするとき、ピーク輝度から輝度が1/2になるまでの角度変化量の絶対値の平均値をα(これを以下、1/2角αという)とするとき、この1/2角αは、5°≦α≦45°を満たすことが好ましい。
α<5°である場合、視野角が狭くなり過ぎ、映像が見えにくくなるので好ましくない。また、α<5°である場合、反射光において鏡面反射成分が増え、光源の映り込み等が生じるため、好ましくない。
α>45°である場合、視野角は広くなるが映像の明るさが低下したり、映像のぼけが強くなったり、外光のスクリーン10の表面での反射によって映像のコントラストが低下したりするので好ましくない。したがって、1/2角αは、上記範囲が好ましい。
なお、本実施形態のスクリーン10では、反射層13の凹凸形状が不規則であるので、画面左右方向における1/2角αは、画面上下方向における1/2角αと等しい、もしくは、略等しい。
図4は、1/2角αと映像光の入射角φ及び第1斜面121aの角度θ1の関係について説明する図である。図4では、理解を容易にするために、スクリーン10内の構成は簡略化し、基材層11及び保護層15は省略して示している。また、図4では角度α,φに関して、スクリーン面の法線に対して画面上側を+、画面下側を−として示している。
第1斜面121aの角度θ1は、映像光をスクリーン10の正面方向に位置する観察者に最も効率よく映像を反射するように、即ち、反射光のピーク輝度となる角度Kが0°となるように、各層の屈折率等に基づいて設計されている。また、−αから+αまでの範囲は、スクリーン正面に位置する観察者が映像を良好に観察することを想定している範囲である。
ここで、画面上下方向(点Aを通り単位光学形状121の配列方向に平行な方向)におけるある点において、映像光Lがスクリーン10の下方から入射角−φで入射し、屈折率nの第1光学形状層12を進み、スクリーン面に対して角度θ1をなす第1斜面121aに入射して反射層13で反射し、スクリーン10からスクリーン面に直交する方向(出射角度0°)へ出射するとき、角度θ1は、以下の(式1)で表される。
θ1=1/2×arcsin((sinφ)/n) (式1)
本実施形態のように、映像源LSから映像光を投射してスクリーン10で反射させ、映像を表示する際に、映像光を投射する映像源LSの光源が映り込み、映像のコントラストが低下するという問題が生じる場合がある。この映像源の映り込みは、スクリーンの表面で反射した映像光が観察者に届くことが主な原因である。
このような映像源の映り込みを防止するためには、スクリーン10の表面で観察者が主に映像を良好に観察する範囲となる角度範囲(−α〜+α)よりも外側に、スクリーンの表面で反射した映像光が進むことが好ましい。入射角−φで入射した映像光Lの一部Lrがスクリーン表面で反射する場合、その反射角は+φである。したがって、映像源の映り込みを防止するために、α<φであることが好ましい。
よって、前述の(式1)から、画面上下方向(単位光学形状121の配列方向)において、1/2角αは、第1斜面121aの角度θ1に対して、映像源の映り込みを防止するために、少なくともスクリーン10の一部の領域(例えば、スクリーン中央)において、以下の式2を満たすことが好ましい。
α<arcsin(n×sin(2×(θ1))) ・・・(式2)
また、映像源の映り込み防止のためには、1/2角αは、第1斜面121aの角度θ1に対して、スクリーン10の全域において上記(式2)を満たすことがさらに好ましい。
角度θ1が1/2角αに対して、上記(式2)を満たす形態とすることにより、スクリーン10への入射時にスクリーン10の表面で反射する光が主に向かう方向(+φの方向)が、反射層13で反射した映像光がスクリーン10から出射して進む範囲(−α〜+α)よりも外側となる。これにより、−αから+αまでの範囲において、映像源LSの映り込みを低減し、コントラストの高い良好な映像を表示することができる。
図5は、第1実施形態のスクリーン10の光の透過率、吸収率について説明する図である。図5では、理解を容易にするために、第1光学形状層12の単位光学形状121は省略し、反射層13を平面状として記載している。
本実施形態のスクリーン10のスクリーン面に映像源側(+Z側)から入射角0°で入射した光について、その総量Spを100%としたとき、背面側へ透過した透過率(全光線透過率)をTp(%)とし、反射層13で反射して映像源側へ出射した反射率をRp(%)とし、スクリーン10内で吸収される吸収率(総量Spから、透過率Tpと反射率Rpとの和を引いた値)をAp(%)とするとき、透過率Tpと反射率Rpとの和は、90%以下であり、吸収率Apは、10%以上である。即ち、これらは、以下の式を満たしている。
Tp+Rp≦90 ・・・(式3)
Ap=Sp−(Tp+Rp)≧10 ・・・(式4)
また、本実施形態のスクリーン10は、スクリーン面に入射角0°で入射した光Laの透過率(前述のTpに相当)は、映像源側から入射する場合も背面側から入射する場合も、10〜85%である。即ち、透過率Tpは、10≦Tp≦85を満たす。この透過率が10%未満となると、スクリーン10の透明性が失われ、好ましくない。また、透過率が85%よりも大きくなると、反射されて表示される映像の明るさが低下するため、好ましくない。したがって、透過率は、上記範囲を満たすことが好ましい。
また、本実施形態のスクリーン10は、スクリーン面に入射角0°で入射した光の吸収率(前述のApに相当)は、映像源側から入射する場合も背面側から入射する場合も、10〜30%、より好ましくは、10〜20%である。即ち、吸収率Apは、10≦Ap≦30を満たすことが好ましく、10≦Ap≦20を満たすことがより好ましい。
この吸収率が10%未満となると、映像のコントラストが低下するため好ましくない。また、吸収率が30%よりも大きくなると、反射されて表示される映像の明るさが低下したり、スクリーンとしての透明性が低下するため、好ましくない。したがって、吸収率は、上記範囲を満たすことが好ましい。
また、スクリーン10の厚み方向において、スクリーン10の映像源側表面10aから反射層13の背面側の面13bまでの領域を映像源側領域Saとし、スクリーン10の背面側表面10bから反射層13の映像源側の面13aまでの領域を背面側領域Sbとした場合に、スクリーン面に入射角0°で入射して映像源側領域Saを透過する光の吸収率(以下、映像源側領域Saの光の吸収率という)は、スクリーン面に入射角0°で入射して背面側領域Sbを透過する光の吸収率(以下、背面側領域Sbの光の吸収率という)よりも大きい。
ここで、映像源側領域Saの光の吸収率と、背面側領域Sbの光の吸収率とは、映像源側、背面側からそれぞれスクリーン面に入射角0°で入射した光が、反射層13で反射して出射した際のそれぞれの反射率によって比較できる。なお、反射層13自体は、映像源側から入射した光の反射率と、背面側から入射した光の反射率は同じである。
本実施形態のスクリーン10の映像源側表面10aに入射角0°で入射した光Lbの反射率(以下、映像源側領域Saの反射率という)は、スクリーン10の背面側表面に入射角0°で入射した光Lcの反射率(以下、背面側領域Sbの光の反射率という)よりも小さい。即ち、スクリーン10の映像源側表面10aに入射角0°で入射し、反射層13で反射してスクリーン10から映像源側に出射した光量は、スクリーン10の背面側表面10bに入射角0°で入射し、反射層13で反射してスクリーン10の背面側に出射した光量よりも小さい。
本実施形態では、映像源側領域Saの光の反射率は、約30%であり、背面側領域Sbの光の反射率は、約40%であり、スクリーン10全体としての光の透過率Tpは背面側からの入射光、映像源側からの入射光いずれも同じ40%である。したがって、スクリーン10は、背面側領域Sbの方が反射率が高く、映像源側領域Saの方が光の吸収率が大きい。
このような形態とすることにより、背面側からスクリーン10の向こう側(映像源側)を見た場合、又は、映像源側からスクリーン10の向こう側(背面側)を見た場合のスクリーン10の透明性を高く維持しながら、映像源側の上方から入射する不要な照明光や太陽光等の外光を吸収し、映像のコントラストを向上することができる。
図6は、第1実施形態のスクリーン10での映像光及び外光の様子を示す図である。図6では、単位光学形状121の配列方向(Y方向)及びスクリーンの厚み方向(Z方向)に平行な断面での断面の一部を拡大して示している。また、図6では、理解を容易にするために、スクリーン10内の各層の界面における屈折率差はないものとして示している。
スクリーン10の下方に位置する映像源LSから投射され、スクリーン10に入射した映像光L1のうち、一部の映像光L2は、その単位光学形状121の第1斜面121aに入射し、反射層13によって拡散反射され、観察者O側へ出射する。このとき、映像光L2の一部は、光吸収性を有する基材層11によって吸収されるが、映像の表示には十分な明るさを有している。
第1斜面121aに入射した映像光のうち反射しなかった他の映像光L3は、反射層13を透過し、スクリーン10の背面側(−Z側)から出射する。このとき、映像光L3は、スクリーン10の上方へと出射し、スクリーン10の背面側の正面方向に位置する観察者O2には到達しない。
また、映像源LSから投射された映像光L1うち、一部の映像光L4は、スクリーン10の表面で反射し、スクリーン10上方へ向かう。このとき、映像光L4の反射角は、前述のように、1/2角α以上よりも大きい角度となるので、観察者O1の映像の視認の妨げにはならない。
なお、本実施形態では、映像光L1がスクリーン10の下方から投射され、かつ、角度θ2(図2参照)がスクリーン10の画面上下方向の各点における映像光の入射角度よりも大きいので、映像光が第2斜面121bに直接入射することはなく、第2斜面121bは、映像光の反射にはほとんど影響しない。
次に、背面側(−Z側)又は映像源側(+Z側)からスクリーン10に入射する映像光以外の太陽光等の外界からの光(以下、外光という)について説明する。
図6に示すように、スクリーン10に入射する外光G1,G5のうち、一部の外光G2,G6は、スクリーン10の表面で反射し、スクリーン下方側へ向かう。また、外光G1のうち、一部の外光G3は、光吸収性を有する基材層11で一部が吸収されたのち、反射層13で反射し、一部がスクリーン10下方へ出射するが、一部は、スクリーン10の映像源側(+Z側)の表面で全反射してスクリーン10内下方へ向かい、再度基材層11で一部が吸収される等して減衰する。外光G5のうち、一部の外光G7は、反射層13で反射し、背面側(−Z側)のスクリーン外上方側へ出射する。また、反射層13で反射しなかった他の外光G4,G8は、反射層13を透過して、それぞれ背面側、映像源側へ出射する。このとき、映像源側へ出射する外光G2,G3,G8は、観察者O1には到達しないので、映像のコントラスト低下を抑制できる。
また、図示しないが、スクリーン10に映像源側、背面側から入射した外光の一部は、スクリーン10の背面側、映像源側の表面で全反射して、スクリーン内部下方側へ向かい、減衰する。
また、他の外光G9,G10は、反射層13を透過して、その一部の光が、光吸収性を有する基材層11によって吸収され、その他の光がそれぞれ背面側、映像源側へ出射する。スクリーン10は、拡散粒子を含有する拡散材等を含有していないので、このスクリーン10を透過する外光G9,G10は、拡散されない。したがって、スクリーン10を通して、スクリーン10の向こう側の景色を観察した場合に、スクリーン10の向こう側の景色がぼやけたり、白くにじんだりすることなく、高い透明性を有して観察することができる。
従来の拡散粒子を含有する拡散層を備えた半透過型の反射スクリーンでは、映像光は、反射層での反射前後の2回拡散されるので、良好な視野角が得られる一方で映像の解像度が低下するという問題がある。また、拡散粒子によって外光も拡散されるため、スクリーンの向こう側の景色がぼやけたり、白くにじんだりして観察される。
しかし、本実施形態のスクリーン10では、反射層13の表面が粗面になっている以外は、拡散作用を有しないので、映像光は反射時のみ拡散される。また、本実施形態のスクリーン10では、反射層13で反射する光のみが拡散され、透過光は拡散されない。したがって、本実施形態のスクリーン10は、良好な視野角及び解像度を有する映像を表示でき、かつ、スクリーン10の向こう側の景色が白くにじんだり、ぼけたりすることがなく観察者O1に良好に視認され、高い透明性を実現できる。
また、本実施形態のスクリーン10では、スクリーン10に映像光が投射された状態においても、観察者O1が、スクリーン10の向こう側(背面側)の景色を一部視認することが可能である。さらに、スクリーン10では、背面側に位置する観察者O2は、映像光の投射の有無に関わらず、スクリーン10越しに映像源側(+Z側)の景色を高い透明性を有して良好に視認することができる。
また、本実施形態のスクリーンでは、映像源側領域Saの反射率が背面側領域Sbの反射率よりも小さい、即ち、映像源側領域Saの光の吸収率が、背面側領域Sbの光の吸収率よりも大きいので、映像源側の観察者O1の映像の視認に悪影響を及ぼしやすい映像源側(+Z側)の上方からスクリーンに入射する外光等を吸収でき、スクリーンとして高い透過性を有しながらコントラストの高い映像を表示できる。
また、本実施形態のスクリーン10では、第1斜面121aの角度θ1は、反射層13で拡散反射された映像光(反射光)の1/2角αに対して、前述の(式2)を満たすので、スクリーン10の映像源側表面で反射する映像光は、1/2角αよりも外側へ向かい、映像源LSの映り込みがなく、良好な映像を表示できる。
(第2実施形態)
図7は、第2実施形態のスクリーン20の層構成を説明する図である。図7では、第2実施形態のスクリーン20の断面の一部を拡大して示している。この図7に示すスクリーン20の断面は、図2に示した第1実施形態のスクリーン10の断面に相当する。
第2実施形態のスクリーン20は、厚み方向(Z方向)に沿って、映像源側(+Z側)から順に、基材層21、光吸収層26、第1光学形状層12、反射層13、第2光学形状層14、保護層15を備えている。この第2実施形態のスクリーン20は、前述の第1実施形態のスクリーン10に変えて、映像表示装置1に用いることができる。
第2実施形態のスクリーン20は、基材層21が着色材を含有しておらず、光吸収層26を備えている点以外は、前述の第1実施形態のスクリーン10と同様の形態である。従って、前述した第1実施形態と同様の機能を果たす部分には、同一の符号又は末尾に同一の符号を付して、重複する説明を適宜省略する。
基材層21は、光透過性を有するシート状の部材である。基材層21は、その背面側(−Z側)に、第1光学形状層12が一体に形成されている。この基材層21は、第1光学形状層12を形成する基材(ベース)となる層である。
基材層21は、例えば、PET等のポリエステル樹脂、アクリル樹脂、スチレン樹脂、アクリルスチレン樹脂、PC樹脂、脂環式ポリオレフィン樹脂、TAC樹脂等により形成される。
この基材層21は、前述の第1実施形態の基材層11とは異なり、着色材で着色されていない透明な層である。
光吸収層26は、灰色や黒色等の染料や顔料等の着色材等により、着色が施された層であり、光吸収性を有する層である。光吸収層26は、スクリーン10の透過率が所定の値となるように、その厚さや濃度が設定されている。
この光吸収層26は、スクリーン10に入射する照明光等の不要な外光や迷光を吸収したり、表示される映像の黒輝度を低減させたりして映像のコントラストを向上させる機能を有する。
光吸収層26の母材となる樹脂としては、PET樹脂や、PC樹脂、MS樹脂、MBS樹脂、アクリル系樹脂、TAC樹脂、PEN(ポリエチレンナフタレート)樹脂等が挙げられる。また、光吸収層26の着色材としては、グレー系や黒色系等の暗色系の染料や顔料等や、カーボンブラック、グラファイト、黒色酸化鉄等の金属塩等が挙げられる。
本実施形態の光吸収層26は、例えば、基材層11と共押し出し成形することにより、一体に積層されて形成できる。
なお、上記の例に限らず、光吸収層26は、基材層21の片面に対して、光吸収作用を有する材料を蒸着することにより形成してもよいし、コーティングすることにより形成してもよい。
光吸収層26は、スクリーン10の画面サイズや所望する光学性能に応じて、その厚さや光の透過率及び吸収率を設定してよい。
また、本実施形態では、光吸収層26は、基材層11の背面側(−Z側)に配置される例を示したが、これに限らず、例えば、基材層11の映像源側(+Z側)に配置される形態としてもよい。
本実施形態においても、スクリーン20のスクリーン面に映像源側(+Z側)から入射角0°で入射した光について、その総量Spを100%としたとき、背面側へ透過した透過率Tp(%)と、反射層13で反射して映像源側へ出射した反射率Rp(%)と、スクリーン10内で吸収される吸収率Ap(%)は、前述の(式3)及び(式4)を満たす。
また、スクリーン20は、スクリーン面に入射角0°で入射した光の透過率(前述のTpに相当)は、映像源側から入射する場合も背面側から入射する場合も、10〜85%である。
また、スクリーン20は、スクリーン面に入射角0°で入射した光の吸収率(前述のApに相当)は、映像源側から入射する場合も背面側から入射する場合も、10〜30%、より好ましくは10〜20%である。
さらに、本実施形態の基材層21及び第1光学形状層12の光の透過率及び吸収率と、保護層15及び第2光学形状層14の光の透過率及び吸収率とは、等しい。そして、本実施形態のスクリーン20は、映像源側領域Saに光吸収層26を備えるので、前述の第1実施形態と同様に、映像源側領域Saの光の吸収率が、背面側領域Sbの光の吸収率よりも大きい。
このような形態とした場合にも、前述の第1実施形態と同様に、高い透明性を維持しつつ、コントラストの高い映像を表示できるスクリーン20及び映像表示装置1を実現できる。
(変形形態)
以上説明した各実施形態に限定されることなく、種々の変形や変更が可能であって、それらも本発明の範囲内である。
(1)第1実施形態において、基材層11が着色材を含有し、光吸収作用を有する光吸収層となる例を示したが、これに限らず、例えば、基材層11ではなく第1光学形状層12が着色材を含有し、光吸収作用を有する形態としてもよいし、基材層11及び第1光学形状層12が着色材を含有し、光吸収作用を有する形態としてもよい。
また、第2実施形態において、光吸収層26以外に基材層21や第1光学形状層12の少なくとも1つが着色材により着色され、光吸収作用を有する形態としてもよい。
また、第2実施形態において、スクリーン20が反射層13よりも背面側に、光吸収層26よりも濃度が薄く透過率の高い第2光吸収層を有する形態としてもよい。なお、第1実施形態に関しても同様であり、このような第2光吸収層に相当する光吸収性を有する層を反射層13よりも背面側に備えた形態としてもよい。
また、第2実施形態において、反射層13と単位光学形状121との間に、光吸収層を設けてもよい。この光吸収層は、光吸収作用を有する材料を、単位光学形状121に蒸着する等により形成可能である。
また、各実施形態において、光吸収機能を有する層は、着色されておらず、透明な層であって光吸収作用を有する形態としてもよい。
(2)各実施形態に関して、反射層13は、単位光学形状121上に形成される例を示したが、これに限らず、例えば、反射層13は、スクリーン面に平行な層であり、その映像源側表面及び背面側表面に、微細かつ不規則な凹凸形状が形成された形態としてもよい。
(3)各実施形態において、基材層11や光吸収層26が着色され、光吸収性を有する例を示したが、これに限らず、例えば、反射層が光を吸収する機能を有する形態としてもよい。
図8は、変形形態のスクリーン30を説明する図である。図8に示す変形形態のスクリーン30の断面は、前述の第1実施形態の図2に示すスクリーン10の断面に相当する。
この変形形態のスクリーン30の基材層31は、着色材等を含有しておらず、透明な層である。このスクリーン30の基材層31及び第1光学形状層12の光の透過率及び吸収率と、保護層15及び第2光学形状層14の光の透過率及び吸収率とは、等しい。
変形形態の反射層33は、映像源側(+Z側)から入射した光の反射時の吸収率が、背面側(−Z側)から入射した光の反射時の吸収率よりも大きい。また、反射層33は、スクリーン面に映像源側から入射角0°で入射した光に対する反射率と、スクリーン面に背面側から入射角0°で入射した光に対する反射率とが等しい。
反射層33は、例えば、アルミニウムや銀等の金属蒸着膜により形成される。
上述のような反射層33を備えるので、変形形態のスクリーン30は、映像源側領域Saの光の吸収率が、背面側領域Sbの光の吸収率よりも大きい。
このような形態とした場合にも、高い透明性を維持しつつ、コントラストの高い映像を表示できるスクリーン及び映像表示装置を実現できる。
また、このような形態とした場合には、反射層33よりも映像源側、背面側の各層は、透明であり、その透過率等は同等であるので、スクリーンを映像源側、背面側どちらから見た場合にも高い透明性を実現できる。
(4)各実施形態において、スクリーン10,20の映像源側(+Z側)の表面に、傷つき防止を目的としたハードコート層を設けてもよい。ハードコート層は、例えば、スクリーン10,20の映像源側の面(基材層11の映像源側の面)に、ハードコート機能を有する紫外線硬化型樹脂(例えば、ウレタンアクリレート等)を塗布して形成する等により、形成される。
また、ハードコート層に限らず、スクリーン10,20の使用環境や使用目的等に応じて、例えば、反射防止機能、紫外線吸収機能、防汚機能、帯電防止機能等、適宜必要な機能を有する層を1つ又は複数選択して設けてもよい。さらに、基材層11の映像源側(観察者側)にタッチパネル層等を設けてもよい。
特に、反射防止層は、例えば、反射層13で反射した映像光が、映像源側の空気との界面で反射して、背面側から出射して背面側に映像が漏れたように表示されることを防止できる。
なお、スクリーン10,20の映像源側(+Z側)の面に限らず、背面側の表面にハードコート機能や反射防止機能等を有する層を備えてもよい。
(5)各実施形態において、映像源LSは、スクリーン10,20の画面左右方向の中央であって鉛直方向下側に位置する例を挙げて説明したが、これに限らず、例えば、スクリーン10,20の斜め下側等に配置され、スクリーン10,20に対して画面左右方向において斜め方向光から映像光を投射する形態としてもよい。
図9は、変形形態の映像表示装置1Aを示す図である。
図9では、理解を容易にするために、スクリーン10Aの第1光学形状層は、柱状の単位光学形状221Aが背面側に配列され、リニアフレネルレンズ形状を有する例を示したが、これに限らず、前述の各実施形態のようにサーキュラーフレネルレンズ形状を有していてもよしいし、柱状の単位プリズムが複数された形態としてもよい。
図9に示すように、例えば、映像源LSをスクリーン10Aの画面左右方向左側(−X側)の下方に配置する場合、単位光学形状221は、その配列方向及び長手方向が、映像源LSの位置に合わせてそれぞれ画面上下方向(Y方向)及び画面左右方向(X方向)に対して傾斜した形態となっている。このような形態とすることにより、映像源LSの位置等を自由に設定することができる。
なお、前述の各実施形態に示すスクリーン10,20のように、第1光学形状層がサーキュラーフレネルレンズ形状を有する場合にも、映像源LSの位置に合わせて単位光学形状121の配列方向を傾けた形態とすることにより、このような変形形態は適用可能である。
(6)各実施形態において、単位光学形状121は、第1斜面121a及び第2斜面121bが平面により形成される例を示したが、これに限らず、例えば、曲面と平面とが組み合わされた形態としてもよいし、折れ面状としてもよい。
また、各実施形態において、単位光学形状121は、3つ以上の複数の面によって形成される多角形形状としてもよい。
また、各実施形態において、反射層13は、第1斜面121a及び第2斜面121bに形成される例を示したが、これに限らず、例えば、第1斜面121aの少なくとも一部に形成される形態としてもよい。
また、各実施形態において、第1斜面121a及び第2斜面121bは、微細な凹凸形状が形成された粗面である例を示したが、これに限らず、第1斜面121aのみ粗面である形態としてもよい。
(7)第2実施形態において、スクリーン20は、第1光学形状層12及び第2光学形状層14が十分な厚みや剛性等を有している場合には、基材層21及び保護層15を備えない形態としてもよいし、どちらか一方を備えない形態としてもよい。
また、第1実施形態において、スクリーン10は、第1光学形状層12及び第2光学形状層14が十分な厚みや剛性等を有している場合には、保護層15を備えない形態としてもよい。
また、各実施形態において、スクリーン10,20は、基材層11,21及び保護層15の少なくとも一方を、ガラス板等の光透過性を有する板状の部材としてもよい。このとき、粘着剤層等を介して第1光学形状層12等がガラス板等に接合される形態としてもよい。
(8)各実施形態において、映像源LSは、例えば、P波の偏光成分を有する映像光を投射するものとしてもよい。
このとき、映像源LSは、映像光が入射角φでスクリーン10,20へ投射されるように位置及び角度が設定されている。この入射角φは、スクリーン10,20へ投射された映像光(P波)の反射率がゼロとなる入射角(ブリュースター角)をθb(°)とした場合、(θb−10)°以上85°以下の範囲に設定される。例えば、スクリーン10,20へ投射された映像光の反射率がゼロとなる入射角θbが60°である場合、映像光の入射角φは、50〜85°の範囲に設定される。
このように、P波の偏光成分を有する映像光を投射する映像源LSを用いることにより、スクリーン10,20への入射角φが大きい場合にも、スクリーン10,20の表面における鏡面反射を抑制することができ、映像源LSの設置位置等、投射系の設計の自由度を上げることができる。また、このような映像源LSを用いることにより、スクリーン10,20に入射する際にスクリーン表面での映像光の反射を低減でき、映像の明るさ、鮮明さの向上を図ることができる。
なお、角度θb(ブリュースター角)は、映像光が投射されるスクリーン10,20の表面の材質により異なる。
また、このような形態の場合、基材層11,21及び保護層15としては、TAC製のシート状の部材が好適である。
(9)各実施形態において、映像表示装置1は、店舗等のショーウィンドウに配置される例を示したが、これに限らず、例えば、室内用のパーテーションや、展示会等における映像表示等にも適用できる。また、スクリーン10,20をフロントガラスに貼り合わせる等し、映像表示装置1を自動車のヘッドアップディスプレイ(HUD:HEAD−Up Display)に適用してもよいし、自動車以外の乗り物に適用してもよい。
なお、本実施形態及び変形形態は、適宜組み合わせて用いることもできるが、詳細な説明は省略する。また、本発明は以上説明した各実施形態によって限定されることはない。
1 映像表示装置
10,20 スクリーン
11,21 基材層
12 第1光学形状層
13 反射層
14 第2光学形状層
15 保護層
26 光吸収層
LS 映像源

Claims (10)

  1. 映像源から投射された映像光を反射して映像を表示する半透過型の反射スクリーンであって、
    入射した光の一部を反射し、その他を透過する半透過型の反射層と、
    前記反射層の映像源側に少なくとも1層設けられた光透過性を有する映像源側層と、
    前記反射層の背面側に少なくとも1層設けられた光透過性を有する背面側層と、
    を備え、
    該反射スクリーンのスクリーン面に映像源側から入射角0°で入射した光について、その総量Spを100%としたとき、
    背面側へ透過した透過率Tp(%)と、反射層で反射して映像源側へ出射した反射率Rp(%)との和は、90%以下であり、
    該反射スクリーン内での光の吸収率Ap(%)は、10%以上であり、
    該反射スクリーンの厚み方向において、映像源側表面から前記反射層の背面側の面までを映像源側領域とし、前記反射層の映像源側の面から背面側表面までを背面側領域とするとき、該反射スクリーンのスクリーン面に映像源側から入射角0°で入射した光に対する前記映像源側領域の光の吸収率は、該反射スクリーンのスクリーン面に背面側から入射角0°で入射した光に対する前記背面側領域の光の吸収率よりも大きく、
    前記映像源側層は、光透過性を有し、背面側の面に単位光学形状が複数配列された光学形状層を有し、
    前記単位光学形状は、映像光が入射する第1の面と、これに交差する第2の面とを有し、
    前記反射層は、前記単位光学形状の少なくとも第1の面の一部に形成されており、その表面に微細かつ不規則な凹凸形状が形成されていること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  2. 請求項1に記載の反射スクリーンにおいて、
    該反射スクリーンのスクリーン面に入射角0°で入射した光の透過率は、10〜85%であり、
    該反射スクリーンのスクリーン面に入射角0°で入射した光の吸収率は、10〜30%であること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の反射スクリーンにおいて、
    該反射スクリーンのスクリーン面に映像源側から入射角0°で入射した光が前記反射層で反射して映像源側から出射した反射率は、該反射スクリーンのスクリーン面に背面側から入射角0°で入射した光が前記反射層で反射して背面側から出射した反射率よりも小さいこと、
    を特徴とする反射スクリーン。
  4. 請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の反射スクリーンにおいて、
    該反射スクリーンの厚み方向において、映像源側表面から前記反射層の背面側の面までの映像源側領域に、光を吸収して該反射スクリーンの光の透過率を所定の値とする光吸収層を少なくとも1つ備えること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  5. 請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の反射スクリーンにおいて、
    該反射スクリーンの反射光のピーク輝度となる出射角度から輝度が1/2となる出射角度までの角度変化量を+α1,−α2とし、その絶対値の平均値をαとするとき、5°≦α≦45°であること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  6. 請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の反射スクリーンにおいて、
    記単位光学形状の配列方向において、該反射スクリーンの反射光のピーク輝度となる出射角度から輝度が1/2となる出射角度までの角度変化量を+α1,−α2とし、その絶対値の平均値をαとし、前記第1の面がスクリーン面に平行な面となす角度をθ1とし、前記光学形状層の屈折率をnとするとき、該反射スクリーンの少なくとも一部の領域において、α<arcsin(n×sin(2×(θ1)))という関係を満たすこと、
    を特徴とする反射スクリーン。
  7. 請求項1から請求項6までのいずれか1項に記載の反射スクリーンにおいて、
    前記映像源側層は、背面側の面に、前記単位光学形状が複数配列されてサーキュラーフレネルレンズ形状が形成された光学形状層を有し、
    前記サーキュラーフレネルレンズ形状の光学的中心は、該反射スクリーンの表示領域外であり、
    前記反射層は、前記単位光学形状の少なくとも前記第1の面の一部に形成されていること、
    を特徴とする反射スクリーン。
  8. 請求項1から請求項7までのいずれか1項に記載の反射スクリーンと、
    前記反射スクリーンに映像光を投射する映像源と、
    を備える映像表示装置。
  9. 請求項8に記載の映像表示装置において、
    前記映像源が投射する映像光の前記反射スクリーンのスクリーン面への入射角度は、0°より大きいこと、
    を特徴とする映像表示装置。
  10. 請求項9に記載の映像表示装置において、
    前記映像源は、P波の映像光を前記反射スクリーンのスクリーン面への入射角φとして投射し、
    前記反射スクリーンへ投射されたP波の映像光の反射率がゼロとなる入射角θbとしたときに、
    (θb−10)°≦φ≦85°
    の関係を満たすこと、
    を特徴とする映像表示装置。
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