JP2007508589A - 周囲光の中で機能する投影受像面 - Google Patents

周囲光の中で機能する投影受像面 Download PDF

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Abstract

本発明は、投影スクリーンとして機能することができる広帯域投影受像面である。この表面は、強い周囲光においても高い利得を提供し、グレアとスペックルを防止し、高いコントラストを提供し、グレイスケール直線性を保存し、輝度の均質性を提供し、急速な角カットオフを提供し、偏光を保存し、広いスペクトル範囲にわたって機能する能力を提供する。これらの達成は、超波長形態(フィギュア)を作るために使用される過程からサブ波長形態(仕上げ)において使用される材料加工処理の目的に適った区分から結果として得られる。

Description

本発明は、概して投影受像面とその製造法に関し、具体的には、強い周囲光の中で強いコントラストを容易にし、かつ複数の同時画像を支える広帯域投影スクリーンに関する。
投影スクリーンは強い周囲光条件の下では良好に機能しない。観察者が見るスクリーン画像は原版の投影画像とはかなり異なる。投影された画像の不十分な複製の尺度は、関連する観察画像において経験するように、客観的な定量化できる各測定基準要素のいずれか又は組合せにすることができる。スクリーン上に投影される画像に関する品質の測定基準の多くは、通常の室内照明が投影スクリーンを照らしているときでもひどく劣化する。スクリーンに対する直射日光の入射は画像品質のあらゆる測定基準を全体として崩してしまう。従来の技術は投影スクリーンの劣化を克服するよう試みてきたが、厳しい環境照明条件の下で高い品質を維持するという複雑な問題は、今日まで解決策を得ていない。ある技術は画像品質の測定基準を1つ又はいくつかを保存するかもしれないが、従来の技術はいずれも、強い周囲光の中では、高品質イメージに特有の測定基準レベルの完全な配列を保存することに成功していない。
スクリーンを強い周囲光の中で使用するときにすべての画像測定基準のためのすぐれたレベルを実現するための、あらゆる類型の従来の技術のための挑戦を、以下に概説する。この概説は、本発明の目的、独自性、及び非自明性を理解するための枠組を設定することになる。
従来の技術に関しては、この概説全体を通じて、従来の技術のスクリーンは性能測定基準の1つ又は複数において適当なレベルへの達成に成功しているが、強い周囲光にさらされたときにすべての測定基準を同時に達成するのに成功した単一の従来技術はないことを念頭に置くことが重要である。この概説では、各測定基準における必要なレベルを達成するための各類型の能力を説明するために、適用可能な従来技術の類型から限られた数の実施例のみを含むことができる。実施例は、明細書において網羅的であることを意図するものではない。むしろ、これらの実施例は、これらの実施例が対応する類型の包括的な見本であること、及び測定基準の細部を個々にかつ対話的に理解するための媒介物を提供することを意図するものである。
測定基準のアレイは、スクリーン画像輝度の単なる考察以上のものを含む。実際、画像の輝度が効率のよい反射スクリーンを使用して得られることが好ましい視覚的限界をいったん超過すると、スクリーンの上に出現するときの投影された画像の品質は、グレア及びスペックルを防止することによって、投影される画像のコントラストを維持することによって、グレイスケール直線性を保存することによって、画像輝度の均質性を維持することによって、色調と彩度の再生の忠実性によって、及び原版の投影画像の解像度を維持することによって左右される。さらに、モアレ・パターン発生の防止、偏光解消の最小化、及び広帯域性能の達成も、高性能スクリーンにおいて重要な価値を有する。
(従来技術の類型)
高い周囲光の中で良質の投影形象を得るための上述の要件を、従来の技術を概略的に次の3つの類型に分けて、従来の技術に関して概説する。すなわち、従来の単体利得散漫散乱スクリーン、回折に基づくスクリーン、及び反射屈折構成(反射と屈折とを組み合わせる)又は完全反射形態のいずれかを有する拡張利得スクリーンに分ける。
従来の単体利得投影スクリーンは、スクリーン正面の全半球を含む視野体(スクリーン上の画像光が観察者に十分に見える領域)を生成する。これは光の拡散、光の散乱、又は両方の組合せによって達成される。スクリーンの姿(形状)ではなくスクリーンの仕上げ(表面粗度)が、反射の角プロフィールを左右する。著しい、また比較的一定の割合の反射された画像があらゆる方向で見られる。このような輝度プロフィールを有する理論的スクリーンは、画像光の集合体を前方半球の中に全方向に等しく散乱させるランバート・スクリーンである。ペイント、粉体、紙類、プラスチック、及びちぢれを与えた金属は、ランバート性能を粗く近似する一般的なスクリーン表面である。下の論述から理解されるように、単体利得スクリーンは強い周囲光の中での動作に適応しやすくない。
回折に基づくスクリーンは、光波干渉現象を使用してスクリーン自体を生成するか、又は下記の利得を伴うか伴わずに視野体内に光の好ましい構成的反射を起こさせる。多くの理由で、回折に基づくスクリーンは、強い周囲光の中での動作のためには不十分な候補である。
拡張利得投影スクリーンは、ある観察者位置には、単体利得スクリーンが同じ位置に引き渡す輝度よりも高い輝度を引き渡す。これは、ランバート視野体の一部分からの光をこれが他の部分に加わるように向け直す結果である。事実上、投影光の注目に値する部分が、投影スクリーン表面構成部分の姿(形状)の影響の下で向け直される(分散される)。反射屈折スクリーン・システムは、屈折法と反射法とを使用して図1において8として示される拡張利得を達成する。先ず、入って来る投影光は屈折層(レンズ・アレイ、光学ガラス・ビーズ、プリズムなど)に当り、屈折層は光の経路を偏向させる。次に光は第2層に続く。この層は光を反射して屈折層を通じて戻し、光は屈折層から出て、ランバート・スクリーンによる視野体よりも小さな視野体の中に入る。(他の反射屈折スクリーン・システムの詳細内容は変わっているが、同様な概念で動作する。)次の論述では、強い周囲光において良質の画像を得るための反射屈折スクリーンの欠点を開示する。制御された分散のための所望の反射素子像を得ることができないことは1つの要素ともなり得るが、残留拡散区域から多くの問題が結果的に生ずることが可能である。
純粋に反射形態を使用する拡張利得投影スクリーンは、スクリーン上に小さな分散セルの前表面アレイを有し、小さな分散セルは、連続反射表面自体の上に予め選択した曲率又は斜面を有するミラーレットのアレイによって、又はスクリーンにおける媒体の中に分散した個別の反射体の方向配置によって、減少した視野体の中に投影光を反射する。ただし前記の媒体の目的は、反射体を保持することで、反射屈折スクリーン系によるように光を屈折によって向け直すことではない。反射性形態を使用する従来の技術は、強い周囲光における働きのための最良の経路を提供している。しかし、反射性形態の従来の技術は、このような条件の下において良質のイメージを維持するために必要なすべての測定基準において保存された十分に高い性能を有していない。これは、散漫散乱を分散(向け直された)光の一部分に減光した場合でもそうであり、強い周囲光の問題を解決するために従来の技術によってこれを減光することはまさしく不可能である。
従来の技術に関する3類型の上述の概説は、決して詳細を網羅するものでもなく、特定の従来の技術例を決定的又は絶対的な各類型に配置するために使用される境界画定パラメータでもない。なお、上述の概説は、従来の技術の範囲全体を通じて使用される概念の正しい完成された表現を提供する。
この概説から、強い光の環境において高コントラスト画像を作るための従来の技術の欠点を論述することができる。次にこの論述を、先に述べた測定基準、すなわち明るい画像の生成効率、グレアとスペックルの防止、投影される画像のコントラストの維持、グレイスケール直線性の保存、画像輝度の均質性の維持、色調と彩度の再生の忠実度、及び原版画像の解像度の保存に関して行う。さらにこれらに、モアレ・パターンの回避、偏光解消の最小化、広帯域性能の達成、及び商業的可能性の実現のための先に述べた必要性の論述を加える。
以下は、個別の測定基準に対する従来の技術の論述である。
従来の技術を使用するスクリーン輝度の効率的な生成に関して:
観察者たちがスクリーンの前半球全体にわたって分布する必要のないいずれの場合においても、図1の曲線11によって示すような単体利得スクリーンは光効率的ではない。拡張利得スクリーンは、図1の曲線12(点線の曲線)、14(実線の曲線)、及び16(鎖線)によって示すように、より効率的である。これはより大きな光力を観察者の場所に向けて反射し、観察者たちが反射光を受ける場合でも観察者たちが容認できない画像歪曲に直面する場合には、周縁角に対してはより少ない光力を反射する。ここで利得8は、図1に示すように曲線11の上のあらゆる増加分として定義される。利得は一般に、スクリーン輝度の、投影光の等価レベルのためのランバート輝度に対する比である。Hongの米国特許第4606609号(1986)、Bradley,Jr.らの同第4767186号(1988)、及びVan De Venの同第4911529号(1990)などのレンズ・アレイは、すべて反射屈折スクリーン系の代表的なものとしてさまざまなガラス・ビーズ構成を備え、並びに拡張利得反射性スクリーンの代表的なものとして銀網状表面を備え、これらは図1の曲線12及び14によって特徴付けられる。ガラス・ビーズ・スクリーンは市場では比較的一般的である。これらは、さまざまな形の裏当て材料組成及び形態(形状)を有する。ガラス・ビーズ・スクリーンによって達成可能な利得は、活動面充填密度を可能にする場合の球の固有限界によって制限される。3に達するメトリック値を有する利得は、このような利得が稀であっても達成可能である。別の反射屈折スクリーンはより高い利得を示すことができるが、一般にしばしば望まれる図1の曲線16のプロフィールを有していない。ガラス・ビーズ・スクリーンによるように、他の反射屈折スクリーンは、高いコントラスト比を保存するために必要なものとしての広帯域スペクトル動作や画像の暗さの維持などの、追加の事項の面で適当ではない。
光の分散は実際に三次元の放出であり、したがってスクリーンのパワー効率は、図1の二次元描画が提案するよりも高くなることができる。二次元描画では、各分散曲線の下の面積は、エネルギー保存の原理を満足するために一定に維持される。三次元描画では、エネルギーの保存は、各スクリーンの分散表面の下の容積が維持されることを必要とする。これは図1のスクリーン利得の相違を強調することができる。視野体から強い環境光が反射するときには、この追加の次元もスクリーンの性能に対して重大な効果を有する。
ミラーレットは、理論的には、反射屈折スクリーンよりもはるかに高いスクリーン利得を生むことができる。図1の曲線16などの性能は、ミラーレットによってのみ、及び現在まで克服していない適当な製造上の障害を克服することができる場合に、理論的に達成可能である。しかし、曲線16のプロフィールを有する大きなミラーレット・アレイを作る従来の技術の試みは、提案された組立体に関連する基本的概念が、数10万はもちろん100万もの非常に小さな光学的品質の素子のアレイを作る困難性を解消することに失敗しているので、不成功であった。
個別のミラーレットの要件を2つの寸法スケールについて考察することができる。1つのスケールは、しばしば「フィギュア」と呼ばれるミラーレットの全体サイズと曲率に関連するものである。個別のミラーレット・フィギュアの外側寸法は、フィギュアが反射するために設計されている光の波長よりも何倍も大きなサイズである。すなわち、フィギュアは、ミラーレットが設計されている対象である光の波長よりもはるかに大きくなることが可能な公差に対して制御される意図された形状である。ミラーレットの外側寸法以内にあるミラーレット表面のフィギュアは、鏡のような反射が表面によって達成可能であるという仮定によって、スクリーンの所望の光分散パターンを生成するために設計される。スクリーン・ミラーレット・フィギュアに関連する測定基準は、完全な反射強度を生成する表面仕上げのこの仮定に基づく。所望の分布に対する得られたミラーレット形状の中に落ちる光の断片はフィギュアの品質である。この測定基準は平滑度の尺度ではなく、鏡表面が存在する場合に投影装置の光の所望の又は理論的な分布に近づくためのミラーレットの能力の尺度であることに留意されたい。
鏡面反射は、ここでは、反射性表面の垂線の周りに対称である線に沿って存在する反射光の反射成分として理解すべきである。したがって、本明細書で使用するような鏡面反射は、入射光が当る表面に(直角の)垂線から測定したときに反射角の大きさが入射角の大きさと同じであるという簡単な教科書的な関係に従う反射成分であり、角測定の平面は、入射光線と、表面垂線と、反射光線とを含む。鏡面反射角は入射角と大きさは同じであるが、符号は反対である。それは、これらの角が表面垂線の周りに対象であるからである。(実際の適用については、集光装置の開口のサイズは、反射光が反射プロフィール全体の鏡面成分と考えられるかどうかに影響する。)鏡面反射のこの幾何学的定義に従うと、たとえ鏡面成分が表面によって反射する光の全量の単なる小さな断片を表現しても、ランバート反射体表面でさえ鏡面成分を有する。
ミラーレット表面のために望まれる鏡面反射を達成する能力は、第2の、フィギュアの寸法スケールよりもはるかに小さな寸法スケールに関連し、すなわち「表面仕上げ」と呼ばれる粗度である。表面仕上げの品質は、反射しようとする光の波長に近い単位の規模で検査されるものとして、表面粗度に関して測定される。ミラーレット表面仕上げのための測定基準は波長単位におけるrms表面粗度である。図2は、表面仕上げと鏡面反射しない光の断片との間の二次元関係を提案している。各曲線は、理想的な鏡面線26に対する10分の1波長18、半波長20、1波長22、及び2波長24の二乗平均平方根(rms)仕上げのための反射の展開を示す。明るい周囲環境の中で動作するためのミラーレット形式の投影スクリーンの能力は、表面仕上げにおける固有のフィギュアと異常な反射強度の両方に強く依存する。後者の必要性は、図2の単なる2つの次元よりも3つの次元で図示されるときにさらに強調される。可視光のためには、表面仕上げのスケールを、視野体から離れる強い光を十分に反射させることができるレベルに非鏡面反射を減らすために、サブ波長より著しく小さなものにしなければならない。一般的には、可視光のためのrms表面粗度は0.1マイクロメータ以下でなければならない。可視光のための0.1マイクロメータのrmsは結果として曲線18になる。
個別のミラーレット・フィギュアを切削するために使用される慣例的な機械切削及び研削技術は、24よりもはるかに粗い表面を作る。これは、極度の反射強度レベルを生成するために必要な光学的品質の仕上げにはほど遠い。したがって、光学研摩はミラーレット素子の機械切削及び機械グレードの研摩に従わなければならない。一般にこの工程は、数千の小さなミラーレットのための最高の整列と順序付けを必要とする、ミラーレットの各々について使用される一連の細粒研摩剤を介するものである。光学研摩を除いて、化学的及び電子的エッチング技術を使用して所望の光学表面を達成することができる。しかし、これらのいずれも商業的には実用的であることは別として、化学的工程のための化学反応性のマイクロメータ・サイズの変動及び電子的工程のための電界の変動を含めたいくつかの理由で、前記のオプションはいずれも実験室において大規模に曲線20又はよりすぐれた曲線を達成するためには容易に適用可能ではない。同様な現象が、ミラーレットの機械切削の後に残る粗度の空間充填を達成するためのめっき技術の使用を否定する。(射出成形などは切削きずのほとんどを複製することに留意されたい。)クロムめっきのような工程は、十分な隙間充填を行って光学品質のサーフェーシングをもたらすかもしれないが、これは本事例からかけ離れている。満足な輝き係数は曲線24によって達成可能であるが、これは高い解像度を支えない。いずれも、解像度、コントラスト、彩度、及び極性をひどく劣化させる(日光などの)明るい光のオフアクシス排除を支援しない。なお、極端な表面仕上げは高いスクリーン利得のための要件ではない、すなわち明るい光を排除するための要件であることを指摘すべきである。
高利得スクリーンのための従来の技術は、適切なフィギュアの表面を作り出し、次いでこのフィギュアに固有の仕上げ表面を分与することに基づいている。マスタ・ツールの射出成形及び電気鋳造複製などの、ある事例では、表面仕上げは表面フィギュアの組付けと共に同時に分与される。表面フィギュアはスクリーン利得を達成するためには適切かもしれないが、仕上げ(曲線24又はこれより劣る)は(曲線20又はこれよりすぐれた仕上げを必要とする)明るい光の排除のためには適切ではない。光学品質以下のサブ波長の仕上げに起因する小さな残留散漫でさえ、強い環境照明を排除する能力を否定する。すなわち、望ましくない背景の排除を伴うスクリーン利得の鍵はさらに残り、指向的に分散する光成分における光の断片を大きくするよりも、散漫拡散光成分における光の断片を小さくする。これはスクリーン技術のためには非常に決定的なニュアンスである。
機械で作り、続いて光学研摩されたミラーレットに関連するもう1つの障害は、凸状ミラーレットの製造における極端な困難性である。1つのミラーレットとその隣接物との間の限界をしばしば非常に細くしなければならない(1ミリメートルのミラーレットのために50マイクロメートル又はそれ以下)。1平方メートル当り数万又は数10万個のミラーレットのアレイにおけるこのような狭さは、維持するためには極めて困難である。凹状ミラーレットについて、湾曲した切削ツールは狭い縁部を容易に結果的に生成するが、これらは、投影スクリーンの共通使用に関連する状況で容易に損傷する隆起部である。(さらに、このような隆起部は静電的結果を生じさせる。)
従来の技術の別の欠点は、リアルタイムで変動する利得を有する高品質スクリーンを提供する能力がないことである。従来の技術は、Rainの米国特許第4022522号(1977)によるように、全スクリーンの全体形状に対するいくつかの形又はリアルタイム変化を容易にするが、これは利得の変更に対して価値はない。本質において、従来の技術の調整性は、リアルタイム可変利得を有する投影高利得スクリーンを提供しない。
従来の技術を使用するグレアとスペックルの防止に関して:グレアは集合的効果であり、これによってスクリーンの大きな区画は所望の投影画像を示すが、画像の上に大きな明るいパッチが重なる。グレアのパッチは一般外観では、スクリーン・パッチが単に標準的な鏡面ミラーであるときに得られるグレアに類似している。グレアの見かけの物理的サイズは、拡張利得構成において使用されるセルの多くを取り囲む。この考えは図1と3に描写されている。28(図1)と30(図3)に図示するようなグレアの外観は、セルのほとんどの各々に続く小さな近平面ミラー・セットの点から見て、ミラーがほぼ平行化されたプロジェクタの光を直接反射して観察者の眼に対して戻すようなミラー上の角度を伴って、概念化することができよう。グレアの測定基準はスクリーン領域の断片サイズに基づき、断片サイズの周縁部32は、少なくとも2の係数によるスクリーン設計変化率を越える輝度角変化率によって確定され、領域全体にわたってこの対称であることを必要としない過度の輝度又はそれ以上を維持する。理想的にはスクリーンにはグレアがない。測定基準は均等に明るい画像の投影を想定する。
グレアは、Antesらの米国特許第4297001号(1981)において使用されるような連続表面ミラーレットを使用する拡張利得スクリーン設計に共通である。この性質の技術は、各ミラーレット・セルの中心を覆う拡張利得のための望ましい形状を有する湾曲した鏡面反射表面セルを生成するが、これは又、プロジェクタ光の均質な分散よりもむしろ著しく過度の利得(本質においてグレア)も生成する。グレアはミラーレット・セルの間の遷移表面から来るもので、ここでは曲率角はかなり平坦化されている。Holzelの米国特許第3994562号(1976)の電気鋳造による取組み方において使用される尖点状の溝切り技法はグレアを多少は軽減するが、仕上げによるオフアクシス背景光の過度の散乱に高い費用がかかり、電気鋳造は制限される。さらに、従来の技術はシームレス・スクリーン・サイズにおいて実用的な制限を有する。グレアを、Vlahosの米国特許第4235513号(1980)に使用されたような他の従来の技術を使用して減少することができ、この場合、連続表面の利点は先に述べられており、各ミラーレットを個別に製造してタイルの上に取り付け、その仕上げ品質制限を伴って電気鋳造によって複製する。関連する1つの取組み方がCinqueらの米国特許第4040717号(1977)において採用されており、この場合、凹状セルが個別に構成され、製造が簡単であること、及び凹状構成であるためにセル縁部が損傷に曝されるという付随の欠点を伴う。Dotskoの米国特許第4068922号(1978)、Iwamuraの同4298246号(1981)、Hongの同第4606609号(1986)、及びGlennの同5625489号(1997)において特徴とされる反射屈折スクリーンは、他のものに加えて、接着材料又はレンズレット正面効果からのグレアを一般になお表示するが、少なくともグレアは別の従来の技術によるよりもさらに容認可能なレベルになる傾向がある。しかし、このようなスクリーンは、強い周囲光の中で動作するときに他のスクリーン測定基準の多くにおいて劣った働きをする。
先に述べたように、グレア28及び30はスクリーン素子区域の一種の集合的性質であり、スペックル34及び36は図1及び2に示すように局在区域効果である。スペックルは、観察者の視界の中でいくつかの視覚的解像素子によって分けられる小さな個所におけるさらに著しく高い利得の結果である。スクリーン・スペックルのための測定基準は、均質な投影された画像の輝度を仮定して、解像度素子の全数に対するスペックル入りの解像度素子の数である。すぐれた設計目標は、スペックルの数については1万分の1以下に留めることである。
スペックルは、画像の上に明るいスポットの星界を重ね合わせたように出現する。星の場合におけるように、網膜の上に焦点を結んだときのスペックル点は、網膜細胞の大きさである必要はない。つまりこれらのスペックル点は、細胞の隣接クラスタ上の光からの喚起よりも著しく大きな細胞の中に応答を喚起する必要があるだけである。従来の技術における共通の方策は、眼の解像度よりもはるかに小さな区域の中に多数の散乱素子を有するスクリーンを作ることによって、スペックルを減らす。したがって、スペックルを多くの不規則な散乱体を統合することによって減らす。しかし、確率論的事象によって予期されるように、時折の統合領域はなおその隣接領域よりも過度に明るく、スペックルとして出現するという確率が存在する。これは、ほとんどのガラス・ビーズ・スクリーン及び多くの網状スクリーンにおいて観察することができる。
従来の技術を使用する角度カットオフ率の制御に関して:切欠きが角度の変化に対して輝度の変化を示す、角度カットオフ率38(図1)を制御する能力は、強い周囲光の除去には重要である。さらに、図1の曲線16に示すような極度のカットオフ率は、観察者の各々の視野体に適切なものとしてさまざまな角位置に置かれた複数のプロジェクタを使用して、画像間の干渉なしに、スクリーンがさまざまな視野体にさまざまな画像を提供することを可能にする。Changらの米国特許第5112121号(1992)などの従来の技術は、複数のオフセット・プロジェクタを介して明白な同時視野体を支えるための急速で十分なカットオフを達成することを試みている。Changの場合には、ホログラフィック・スクリーンが使用される。ホログラフィック・スクリーンの真の性質によって、これは周囲光には極めて脆弱であり、色の保全性を持続せず、かなりの輝度サイドローブを有し、機械的変位に極めて敏感である。
角度カットオフ率の測定基準は、鏡面反射投影ビームの光学軸からずれて離れる角度当りの相対的輝度の変化である。視野体の縁部において度当り99%のカットオフ率を達成する能力は、強い周囲光の中で動作するための望ましいスクリーン特性である。単体利得スクリーンはこれについては機能を持たない。従来の技術を使用する反射屈折形式の拡張利得スクリーンは、鋭利なカットオフと広い視角を同時に達成するための重要な能力は有していない。拡張利得反射性ミラーレットの従来の技術の構成は、いくらかより多くの角視野体の制御を可能にする。しかしこのカットオフ率は、全角度範囲の断片としてスケーリングされると選択可能ではなく、またすべての視野体の縁部において度当り99%を達し得ない。従来の技術は、角度カットオフ率を制御する能力を、角視野体を制御する能力から分離することには適応していない。
従来の技術を使用するコントラストの暗さの維持に関して:全体的画像コントラストのための測定基準は、画像の最暗部分において測定された輝度に対する、画像の最明区域において測定された輝度の比率である。明るい周囲光の中で高コントラストの投影画像を観察者に効果的に提供するためには、高スクリーン利得の有用性は十分ではない。これは、コントラストが輝度のみによって駆動されないからである。コントラストは、スクリーンが画像の暗い素子をいかにうまく再生できるかの結果でもある。図4は、この事実を理解する助けになる。投影された画像の最も明るい区域40が10単位の固有明度を有し、最も暗い区域が1単位の固有明度を有する場合には、全体的輝度コントラスト比は図4の曲線44で示すように10である。
Figure 2007508589
Figure 2007508589
望まれない環境光が、曲線46で示すように観察者の視野の中に5単位の少ない光を散乱させる場合には、輝度コントラスト比は(10+5)/(1+5)=2.5に劣化する。適度の天空光などのさらに明るい環境光源については、強度10単位が観察者の空間の中に散乱し、曲線48で示すようにこの観察者の空間のためにミラーレットが設計されている。これは、元の10:1の輝度コントラスト比から1.8:1への劣化を生む。拡張利得のガラス・ビーズ・スクリーンの上における直射日光の衝突では、比率は一般的に1に劣化し、これは投影画像を見る観察者の能力が完全に損失されることを意味する。明らかに、投影画像における暗い成分は強い環境光に対して最も脆弱である。
従来の技術の大部分は、弱められた照明の中で使用するために、又は強い周囲光に適するスクリーンを設計するための従来の技術による試みの限られた能力を使用して複数の計量欠如を受け入れるために、向けられている。Abeらの米国特許第6384970号(2002)、Vlahosの同第4235513号(1980)、Iwamuraの同第4298246号(1981)、Bradley,Jr.らの同第4767186号(1988)、Van de Venの同第4911529号(1990)、Miwaらの同第6040941号(2000)などの従来の技術は、単に僅かを示すために、光吸収バッフル又は光吸収マスクを備えたはめ込み式のスクリーン素子を有し、投影された画像のコントラストを過度に劣化させることなく許容できる環境照明レベルの適度の向上が伴う。この問題に対する異なる方針を取ると、Lewisの米国特許第5210641号(1993)は、オフアクシス光を吸収又は排除するために、角通過フィルタを作って光学セルを重ねることさえする。Uetsukiらの米国特許第5296965号(1994)、Braunらの同第5335022号(1994)、及びGlennの同第5625489号(1997)などの他の従来の技術は、室内光に対するスクリーンによる不釣合いな偏光を使用することによって、周囲光の緩和を試みている。これら後者の従来の技術は残念ながら、後で論述する偏光の利点を使用する能力を壊し、さらにスクリーン利得をも減少させる。
視野体から離れる衝突する明るい非プロジェクタ光の屈折は、光学表面と、従来の技術を使用する小さなミラーレットの大きなアレイのために実用的には達成できないセル・フィギュアとを必要とする。従来の技術の仕上げは適度の環境照明レベルのために受入れ可能であるが、これらの仕上げは、自動車の明り、昼光、及び日光による直接照明などの明るい光源にとっては欠点がある。
この領域における多くの特許は、背景排除の上に置かれた重要性の明白な指標である。しかし、ミラーレットの使用を含む背景排除のための従来の技術は、他の望ましいスクリーン属性の完全なセットのための適当な測定基準レベルを達成できない。
従来の技術を使用するグレイ・スケール直線性(及び量子化)の保存に関して:明るい周囲光条件下におけるコントラスト維持の上記の論述では、最暗画像区域と最明画像区域の両極端に対する効果のみを論じた。しかし同じ効果が、画像の中のすべての中間輝度レベルに押しつけられる。この結果は原画像のグレイ・スケールの脱直線化である。すなわち、観察者によって見られるような画像におけるさまざまな区域のための輝度の比率は、その真に同じ区域のためにプロジェクタによって提供される輝度の比率から変化する。投影される画像のグレイスケール忠実度のこの損失は、コントラスト比に対する周囲光の効果が最高の画像輝度と暗さの区域のみに限定されないことを実証している。グレイスケール直線性の損失は図4の曲線46及び48に示されている。(グレイスケール直線性の損失を持たない)曲線44の上では、投影画像の輝度のレベル2、4、6、8、及び10単位に対応する表示画像の輝度のレベルを知ることができる。暗い環境では、表示画像の輝度の比は投影自体の比に匹敵する。しかし、周囲光条件46及び48では、表示画像の輝度に関連する比は、投影画面の重度のための比とは合わない。画像グレイスケールの直線性は失われている。従来の技術はこれについてある程度、スクリーン利得を増加することによって助力を提供する。これによって、周囲光の断片的影響力を軽減することができる。しかし非常に明るい環境では、グレイスケールの直線性を保存するための従来の技術の能力は、コントラストの論述で示される同じ理由によってかなり制限される。実際、直射日光の条件では、従来の技術を使用する投影画像は、観察者がこの画像を熟視することを抑えるほど明るい必要がある。さらに、必要となる投影ランプの力は画像貯蔵媒体を焼き尽くす可能性がある。
グレイスケール直線性保存のための測定基準は、画像コントラスト傾斜度の比である。これらは、表示画像のコントラスト範囲を投影画像のコントラスト範囲で割って計算することによって得られる。図4における曲線44、46、及び48のためのグレイスケール直線性は、それぞれ1.0、0.25、及び0.18である。0.5以下の値は投影画像に対する表示画像の品質を顕著に劣化させる。
従来の技術を使用する画像均質性の維持に関して:一般に、投影スクリーンは、これらがその範囲の全域で輝度の均質性を支える場合には、よくなると思われる。スクリーンがその画像輝度を角度と共にゆっくり変える場合には、均質性はしばしば観察者に受入れ可能である。均質性が過度に急速に落ちる場合には、観察者は画像に満足しないこともある。この衰えはスクリーン利得の意図的な使用に関連するものとは異なり、グレア効果及びスペックルと同じではない。しかし、画像均質性の1つの測定基準は、上述の画像グレア測定基準における変動である。均質性については、グレア測定基準は、スクリーン設計者の目的に合わせるように、さまざまな輝度の差を伴って適用される。スクリーン技術は、さまざまな均質性メトリック値を生成することが可能でなければならない。これは、従来技術の大部分にあてはまらない。
図3は、均質性50を図解する強度等高線51、及びグレア30の形の画像非均質性、及びスクリーンによって生成される画像輝度の変化率に関連するようなスペックル36を示す。従来の技術は、多くの方法で、時には他のスクリーン測定基準を犠牲にして均質性ロールオフを扱っている。例えば、Ansleyらの米国特許第5541769号(1996)では、均質な輝度の提供は、他の区域よりも明るい区域から反射する光の量を減少するために意図的に吸収を適用することによって輝度を犠牲にするほど重要である。これは、最高輝度レベルが、投影エネルギーの非常に非効率的な使用を提供する調整の最も不十分な要素によって左右されていることを意味する。ミラーレット・スクリーンでは、従来の技術はスクリーン全体に曲率を付与して、視野体内部で見られるようにスクリーン全域で輝度の均質性を維持している。
鮮明度に関しては、単体利得ランバート・スクリーンは均質になるが、投影画像の品質は、視野体の中への周囲光の散乱をひどく被ることになる。周囲光はスクリーンにその表面のどこでも同じ輝度では当らないかもしれない。このような情況では、結果は非均質な観察者の画像になる。同じことが、ランバート光散乱プロフィールに近いすべての拡散スクリーンについても言える。
従来の技術を使用する彩度と色調の再生に関して:明るい周囲光が視野体の中に散乱すると、画像形成投影光に加わる周囲光は画像色の彩度と色調を変える可能性がある。突き当たる周囲光が白色である場合には、この追加によって、画像色はその彩度を失い、より淡いパステル風になる。周囲光が真白でない、したがって比較的飽和度に達している場合には、画像光からのあらゆる色差によって画像の色調は中間色調の方にずれる。これらの効果は図5に示され、この場合、色調52は、円の中心から出る半径方向基準線54と彩度56との間で測定したものが円周の半径方向距離において最高であるときの色に対する角度で示されている。彩度線56の長さL1は彩度の大きさを画定する。黒から白への中間色は、円の中心点57によって示される。図5は、系内へ散乱する周囲光色60によって生じる分離した事象として、画像色58の彩度低減と色調シフトを示す。しかし、周囲光は一般に、投影画像の彩度低減と色調変化の両方を同時に起こさせる特性を有する。半径方向変位62の量は彩度忠実度のための測定基準であり、半径方向変位62の量は小さいほど望ましい。半径方向変位線62の長さL2は彩度忠実度の大きさを画定する。角変位の量は色調忠実度のための測定基準であり、角変位の量は小さいほど望ましく、大きさを画定する角変位長L3を有する。周囲光色60は色58と混合し、角変位L3を引き起こし、結果的に色64となる。
従来の技術はスクリーン利得を高めることができ、こうして周囲光源に対する投影画像からの光の量を増やすことができる。これは周囲光の有害な影響を減少するが、これを無効にはしない。さらに、従来の技術は色の彩度低減と色調シフトを徹底的に減らすことはできないが、画像測定基準のこの論述において詳細に描写されている他の必要な属性を保持する。実際に、ガラス・ビーズ・スクリーン及びレンズ・アレイ反射屈折スクリーンによるような、スクリーン利得を増加するために使用されるいくつかの技術は、さまざまな色のためのさまざまな屈折率を有するビーズによる色彩的影響などの、追加の問題を引き起こす。従来の技術を使用する反射性ミラーレットは、彩度低減と色調シフトを減らすにはさらに効果的になり得るが、同時にはこのグレアとスペックルは打破されない。
従来の技術を使用する解像度の保存に関して:周囲光の別の影響は画像解像度の損失であり、この損失は多くの方法で観察者に見えるもので、明るい対象物の近くに淡い対象物を知覚するときの付加された困難性を含み、細かい詳細を分離する能力を低下させる。解像度の問題に有用な1つの測定基準は、表示画像における受入れ可能なコントラスト・レベルで支えられることになる投影画像における高コントラスト平行線(幅と間隔が同じ)の最小サイズを決定することである。プラスチック拡散フィルムなどの多くの単体利得スクリーン設計の中を光が横断して散乱するので、細かい詳細を見る能力の著しい損失がある。より明るい光のスポットは、投影されるイメージの近くのより暗いスポットの中に拡散する。反射屈折スクリーンにおいても注目されるこの影響は、小さな画像素子を被う対象物の縁部及びマスクの描写を共に劣化させる。さらに、人間の視覚による解像度は、隣接する画像素子の間の輝度差とグレイスケール直線性などの原画像の輝度プロフィールの維持の関数であることも記憶されたい。したがって、従来の技術のミラーレット・スクリーンは単体利得スクリーン及び反射屈折スクリーンと比較して横散乱を減少することができるが、従来の技術のミラーレット・スクリーンのグレア成分はさらに画像の解像度を劣化させる。さらに、溶融プラスチック形状引抜きに基づくミラーレット・スクリーンは、グレア及びスペックルを加える表面条痕及び不均等性に対して脆弱である。
いくつかの従来の技術のミラーレット概念は、個別のミラーの研摩を必要とし、これらのミラーは電気鋳造などの技術を使用する複製のためのツールとして役立つ。このような光学研摩工程のためには実際的なサイズが考慮されるので、結果として得られるミラーレット・セルのサイズは、会議室、屋内映画劇場、ホーム娯楽センタ、及びシミュレータの特性でもあるように、近くで見るためには大きすぎる。この限界は、投影画像の解像度の維持不能につながり、より大きなミラーレット・サイズの場合にはモアレ・パターンが生じる。
従来の技術を使用するモアレ・パターンの回避に関して:Antesらの米国特許第4297001号(1981)のAntesなどの従来の技術のある発明者たちは、ミラーレット・スクリーンにおける分散素子の中心及びサイズの不規則性のための必要性を示唆している。したがって、不規則性はAntesの発明の1つの特徴である。しかし現代のサンプリング理論は、この示唆は取柄がないことを示している。実際、光分散中心が不規則に置かれているか否かを重要とみるのは画像サンプリング頻度である。実際、モアレ防止のすぐれた測定基準は、スクリーン分散中心の配置の空間的頻度がナイキスト・サンプリング率と呼ばれる情報理論基準を超える係数である。ミラーレット技術における従来の技術は、スクリーン解像度と表示距離の代表的な要件のために、この活動領域では高いメトリック値を提供することができず、さらに他の測定基準においてもすぐれた値を実証することはできない。さらに又、Antesの特許において描写されるような製造工程によれば、不規則性は、もしこれが得られるならば、真に不規則な場合には本発明が当てにするバブルの曲率半径が各ミラーレットについて異なるはずであるから、急速な角カットオフに、スペックルの回避に、及び輝度の均質性に逆らって作用する。ミラーレットの曲率半径、及びプロジェクタの光学軸がミラーレット縁部においてミラーレット表面に対する垂線と共に作る角度は、ミラーレット技術のための分散角を左右するものである。
従来の技術を使用する偏光解消の最小化に関して:明るい光の環境のための反射屈折スクリーンの上に述べた欠点のほかに、ガラス・ビーズ・スクリーン及びほとんどのレンズ・アレイ・スクリーンからの反射は入射光の極性を維持しないことが見出される。これは、偏光分化の使用を望むときにはいつでも重大な欠点である。例えば、3D映画の好ましい様式は、1つのスクリーン上に2つの画像を同時に投げることである。1つの画像は観察者の左眼によって処理することを目的とし、他の画像は観察者の右眼によって処理することを目的としている。各画像が互いに直交偏光されたスクリーン上の2つの画像は、2つのレンズ開口部の各々に適正に配向された偏光子を有する眼鏡を観察者に備えることによって、分離される。これらの画像は、レンズの直交偏光に従って正しい目によって適切に観察され、レンズの各々は2つの画像の不適切な方を遮断する。しかし、ガラス・ビーズ・スクリーン及びその他の反射屈折スクリーンは投影光の反射に投影画像偏光を適切に維持しないので、3Dは失われ、正常に見るためにスクリーンによって与えられる利得は役に立たない。偏光維持のための測定基準は、投影される偏光画像と整列する偏光子を通じて見るときの表示画像の輝度の、90度回転した(直交偏光された)偏光子を通じて観察者が見るときの輝度に対する比である。かなりの利得と著しい量の周囲光排除を実証する従来の技術のスクリーンは、5及びそれ以下の偏光輝度比を有する。
従来のスクリーン技術を使用するフィルム業界は、本質的に無利得のスクリーンに頼らなければならなかった。これは3D開発の不測における主な要素であった。プロジェクタの強度を、眼鏡を通る透過の損失を克服するために、フィルムが過熱して時期尚早に劣化するほど大きくしなければならなかった。さらに又、無利得スクリーンでさえ偏光の忠実度を維持しないので、画像分離はやはり悪かった。結果は眼の間の重なり合いとクロスフィードであり、観察者に頭痛と眼精疲労をもたらし、劣ったイメージを表示した。
銀/銀レンズ形スクリーンは単一体よりも適度に高い利得を提供するが、色彩を青に向けてシフトし、グレアに向かう傾向がある。それでもこのスクリーンを3D投影の最良の従来の技術の媒体として多くの人がまだ考えている。ミラーレット・スクリーンは、ある従来の技術の理論では、もっと大きな改善を提供するようである。しかし従来の技術のスクリーンは、グレア、スペックル、均質性、解像度、及び暗さの測定基準が強い環境光での適用のために満たされると同時に、偏光解消の最小化を提供することはないであろう。
従来の技術を使用する広帯域スペクトル性能に関して:投影スクリーン設備は電磁スペクトルの視覚範囲に限定されるものではない。多くのシミュレーション・システムが、紫外線、近赤外線、及び熱赤外線などの他のスペクトルにおいて機能するスクリーンを必要とする。反射屈折技法に基づく投影スクリーンの従来の技術のどれも、投影スペクトルのこの範囲に適応することはできない。視覚波長における拡張利得は、他のスペクトル領域における類似の利得の指標ではない。スペクトル範囲は、ガラス、ポリマー、又は屈折素子のために使用されるその他の材料によって透過されるスペクトルより大きくなることはできない。したがって、ガラス・ビーズ・スクリーンなどのスクリーンは視覚スペクトル外の波長で利得が不足するのみならず、このスペクトル外では機能的でもない。これは、このスクリーンを、ガンからの指定光が紫外線範囲又は赤外線範囲には遠すぎるアーケードの中では使用できないことを意味する。これは又、ガラス・ビーズ・スクリーンを、軍事訓練及び暗視装置の開発などの活動に望ましいものとしての、熱赤外スクリーンのシミュレーションのために使用できないことを意味する。
従来の技術で定義される拡張利得ミラーレット・スクリーンは、スペクトル性能の範囲を視覚範囲の先まで増加することができるが、解像度、グレア、スペックル、均質性、及び鋭い角カットオフのすぐれた測定基準の保存は伴わない。
従来の技術を使用する商業的実行可能性に関して:市場の存在を想定した投影スクリーンの商業的実行可能性は、製造可能性、信頼性、保守容易性、安全性、重量、柔軟性、コストに関連する要素、及び上記の市場によって要求されるようなその他の要素を含む。
単体利得スクリーンは市場で容易に見られ、ペイントと布などの容易に入手できる材料で作られている。単体スクリーンのアプローチには多くの変形があるが、いくつかはひどく高価で操作的に実用的ではなく、いくつかは基本概念に誤りがあるために故障し易い。これは、Takedaらの米国特許第4006965号(1977)、Ferroの同第4190320号(1980)などで説明される代表的なさまざまなアプローチによって理解できる。
この状況は、Martinezの米国特許第4025160号(1977)、Dotskoの同第4068922号(1978)、Schudelの同第4089587号(1978)、Hodgesの同第4191451号(1980)、及びCobbらの同第4206969号(1980)などの、複雑ではない製造技法を使用する拡張利得の達成を特許請求する簡単な反射屈折スクリーン及び網状スクリーンについても同様である。
拡張利得反射専用スクリーンは、上述の構成ほど市場では成功していない。製造コストが主な要素である。例えば、Vlahosの米国特許第4235513号(1980)の構成を有するスクリーンを捜すインターネット及び文献調査は成功しなかった。世界の三大スクリーン製造会社(DaLite、Draper、及びBedford)によりさらなる問合せも、上述の特許の形式のスクリーンを捜すことはできなかった。同様に、Vlahosの米国特許第4235513号(1980)の概念に基づくスクリーンを見つける努力に成功しなかった。この後者の場合には、大規模な商品化の不足が基本的な技術的原因を有していたかもしれない。
妥当な製造実施可能性を望む多くの発明者たちが、思い違い及び誤った想定を頼みにしている。例えば、Vlahosの米国特許第4235513号(1980)は、バブル間の一定の接触角度と、プラスチック材料で作られたバブルの連続アレイを引き伸ばす能力に頼っている。この発明のために想定された一定角度は、2つのバブルの曲率の中心を含む平面の中にのみ生じ、この平面は、この平面が通る2つのバブルの接線に垂直である。この角度はバブルの連続アレイを保たず、平面はバブル表面の平面に垂直な軸の周りに回転するので異なる。さらに、バブルとアレイの形成は石けん泡の群のように挙動する可能性はない。石けん泡は、これらが薄膜であって、表面張力が密着と重力を凌駕するので、そのように作用する。表面の単位面積当たり重量は溶融プラスチックでは石けん泡の場合とは異なる。明らかに、石けん泡による実験の結果を、連続バブル・シートの横方向延伸の効果を含む他のバブルに自動的に広げることはできない。
特定の特許の上記論述の目的は、特許を攻めることではなく、商業的意味で実行困難であろうと思われる概念が最終的に実用困難であることを、いかに明らかにするかを説明することである。さらに、誤った想定に基づく特許は、期待通りに働かないので市場では失敗するかもしれない。
いくつかの上述の事例では、ミラーレット・アレイは強い環境照明の中で動作可能な高利得スクリーンになるので、他のアプローチを凌駕するかなりの利点を有することが理解できる。しかし、技術的及び商業的に実現可能なミラーレット・アレイを実現する能力は、従来の技術を用いては得ることができなかった。スクリーン技術の進歩の問題は、ミラーレットの潜在可能性の理解不足ではなかった。そうではなく、スクリーンの進歩の問題は、このようなアレイの実行可能な製造方法が手に入り難かったこと、及び最適のミラーレット・フィギュアでさえ理解不足で見落とされていたことである。上述の投影スクリーン測定基準のすべてに十分に取り組むためには、方法、工作機械、及び形状の新規な発明が必要とされた。これらは本発明の要素である。
上記の問題を考慮して本発明を開発した。本発明は、代表的な投影スクリーンとしていくつかの例で機能することができる投影受像面と、その製造方法とを対象とする。具体的には、本発明は、強い周囲光においても高利得と、グレア及びスペックルの防止と、高いコントラストと、グレイスケール直線性の保存と、輝度の均質性と、急速な角カットオフと、偏光の保存と、広いスペクトル範囲にわたって機能する能力とを提供することができる、投影ミラーレット・スクリーンに関する。これらの達成は、超波長形態(フィギュア)を作るために使用される工程からのサブ波長形態(仕上げ)において使用される材料工程の意図的区分を利用する製造方法から得られる。本発明の製造技術は、ミラーレットのフィギュアの前にミラーレットの仕上げを確立するこれまでの技術から大幅に逸脱しており、フィギュアの大部分は工作機械又は型と接触することなく達成される。さらに、本発明の意図的ミラーレット形状は、浅い懸垂線及び懸垂面状の形から成る群から選択される。
本発明は、強い周囲光の環境において、太陽により直接照明の強い光の環境においてさえも品質の良い画像を生成するために必要な性能値を提供する。これを助長する本発明の要素は、新規性があり非自明性のある製造方法と、新規性があり非自明性のある工作用物品と、新規性があり非自明性のある形状物品である。これらは一緒になって、これまで入手できなかった測定基準レベルの組合せをもたらす。
本発明を使用する投影受像面輝度の効率的な生成に関して:本発明は、円弧の大きさについて広いオプションでミラーレットのほぼいずれの隣接周辺形状も達成することができる、湾曲ミラーレット製造の方法を提供する。したがって、垂直角及び水平角のさまざまな分散範囲を有するものも含めて、ほぼいかなる分散プロファイルも達成することができる。個々のミラーレットは容認できる画像解像度と比較して小さいので、観察者は、ミラーレットの焦点距離が比較的問題にならないほど十分に離れる。したがって、ミラーレットが凹状であって投影受像面の前面(又は多分背面)に実焦点を形成するか、又は凸状であって投影受像面の後ろに虚焦点を形成しても、観察者は同じ画像と利得を見ることになる。ミラーレットが凹状であっても凸状であっても、望まれない光の排除も同じである。
本発明を使用するグレアとスペックルの防止に関して:本発明は、ミラーレット・セルの区域と縁部が制御可能なプロフィールにおいて一定の曲率にあるアレイである。これは、グレアを発生する望ましくない集合効果の生成を打ち消し、スペックルを防止するための統計的統合の必要性を排除する。1万分の1以下のスペックル測定基準が本発明によって達成される。
本発明を使用する角カットオフ率の制御に関して:本発明は、角分散プロフィールの混合を生じさせるために選択できるミラーレットの曲率とサイズとを混合する。セルの効果は、所望の角カットオフ率を集合的に生成することができる。ミラーレットの曲率とサイズが同じに保たれる場合には、カットオフ率を極めて速くすることができ、観察者が予め設計された視野体から出るときに、画像の鋭い減少をもたらす。本発明の急速角カットオフと極度のサブ波長表面仕上げがなければ、空間的に分離可能な複数画像を重大な画像干渉障害なしで観察することはできないであろう。視野体縁部における度当り99%の角カットオフ率は、本発明の好ましい一実施形態である。
本発明は、観察者及び光学的環境のための必要に応じて角カットオフ率を1%から99%まで調整することができる。99%のカットオフ率は、投影受像面の垂線に対する視野角の変化に応じて分離されるべき同じ投影受像面上の複数の画像のために価値がある。10%又はそれ以上の率は意味のある出力利得を得るために必要である。本発明は、水平角カットオフ率と垂直角カットオフ率を個別に調整することができる。
本発明を使用するコントラスト暗さの維持に関して:本発明は、ミラーレットのサブ波長仕上げがどこでも非常に高い光学的品質、すなわち曲線18を有し、又はミラーレット区域が最強の光さえ鏡面反射によって画定される角以外のいかなる角へも散乱しないほどさらに良好である、製造方法を含む。したがって、投影受像面の設計者は、望まれない環境光が観察者視野体の外に反射されるように、セル・フィギュア、投影受像面の配向、プロジェクタの位置、及び観察者の位置をトレードオフできることが好ましい。好ましい実施形態では、直射日光でも画像の暗い区域を圧倒することなく投影受像面の上に落ちることができる。(先に指摘したように、従来の技術はいかなる実用的方法においても、必要な測定基準を達成するために必要な表面仕上げを有するミラーレットの大きなアレイを作ることはできない。)
本発明の1つの利点は、直射日光での動作のために調整したとき、ステラジアン当り0.001以下の観察者視野体散乱比になることである。間接日光(昼光)における使用のためには、本発明の利点は、ステラジアン当り0.01以下の観察者視野体散乱比である。部屋光における使用のためには、本発明はステラジアン当り0.05以下の観察者視野体散乱比を達成する。
本発明を使用するグレイスケール直線性の保存に関して:本発明の好ましい一実施形態は、コントラストを保存するためのみならずグレイスケール直線性も保存するために環境光の非観察者位置への鏡面変位を達成する。直射日光における0.5以上のグレイスケール直線性測定基準が本発明によって達成される。
0.75以上の直線性測定基準が本発明によって間接日光(天空光)の下で達成される。0.9以上の測定基準が抑えられた部屋光の条件下で達成される。0.98以上の測定基準が暗くした劇場の中で使用するために本発明によって達成される。
本発明を使用する画像均質性の維持に関して:本発明は、個別のミラーレット形状を制御するための方法を提供する。この方法によって、投影受像面上のさまざまな位置でさまざまに分散を行うことができ、これによって、投影受像面にわたるミラーレット・フィギュアの均質性がすでに均質になって調節は通常必要としないが、必要であれば輝度を釣り合わせる手段を提供する。しかし、すべての超高利得投影受像面によるように、外形形態のために適応調節を行わなければならない。この適応調節は、従来の技術によれば、投影受像面全体に補償曲率を与えることによって行われる。本発明によれば、同様な全体的補償曲率を使用することができるか、又は各個別ミラーレットに傾きを付けるためのオプションが平坦な全体的投影受像面形状の保持を容易にする、ミラーレット・アレイの製造が可能になる。別の好ましい一実施形態は、均質性を選択することができる方法を提供する。均質性の定量化に適切な1つの測定基準は、プロジェクタによる完全に均質の照明に伴う投影受像面の輝度再生の二乗平均平方根(rms)変動である。測定基準のためのrms値を、いくつかのサンプリング率において絶対rmsの単位のない比として決定すべきである。
本発明を使用する色調と彩度の再生に関して:本発明は、色調と彩度の両方における画像色彩のシフトを防止するために、強い周囲光の鏡面拒絶を使用する。日光の中では、従来の技術は99%よりかなり上の彩度低減を受けるが、本発明は10%よりかなり下の彩度低減を受ける。本発明は、暗い環境について色相環上の5度以内まで、白色光照明の部屋については色相環上の15度以内まで色調の再生を達成することができる。その上、本発明は、直接オフアクシス日光において25%以内まで、暗い部屋光において2%以内まで彩度を維持する。
本発明を使用する解像度の保存に関して:本発明は、各々が1ミリメートルよりはるかに小さなサイズで作ることができる数百万個のミラーレットを有する投影受像面を製造する方法を提供する。投影受像面は、セルが1メートルより短い距離では眼によって解像不可能であるように、本発明に従って容易に作ることができる。掲示板などの投影標識のために、本発明は5千万個のミラーレットを提供することができる。これは、最高品質の35−mm投影フィルムの解像度を支持することができる。ミラーレットはこのような高光学フィギュアによって表面を付けられているので、環境光の屈折は完全で、干渉障害のセルの能力は排除される。解像度の保存に適切な測定基準は、光学系のために使用される標準的変調伝達である。本発明は、暗い部屋においてゼロ空間周波数から1逆投影受像面セルの空間周波数までの画像空間全体にわたって0.05以内で平坦であり、照明された部屋の中では0.15まで平坦である平均変調伝達関数を達成する。
本発明を使用するモアレ・パターンの回避に関して:本発明は、モアレ・パターンの生成を回避するために共に十分に接近したミラーレットのアレイを製造する。本発明のミラーレット・アレイが規則的なパターンを有するときでも、モアレ効果は、ナイキスト基準が画像サンプリングのために満たされるアレイ密度を使用することによって完全に回避される。これは本発明によって容易に達成される。
本発明を使用する偏光解消の最小化に関して:本発明はさらに、反射中に光の電界配向の回転が非常に小さくなるように、すべてのミラーレットに曲率をつける。本発明によって、直交偏光したプロジェクタと観察者とのフィルタの分離を500:1より大きくすることができる。これは、本発明に匹敵する高解像度、グレアなしの、高利得の周囲光を排除する投影受像面のメトリック値を試みる従来の技術よりも数100倍もすぐれている。その上、本発明を使用する偏光分離は、3D映画用の業界標準型、すなわち銀網状投影受像面によるような、従来の技術による投影受像面の輝度損失及び色ずれを伴うことなく得られる。
本発明を使用する広帯域スペクトル性能に関して、本発明は、ミラーレット・サイズを回折なしでより長い波長に適応するように設定できる、広帯域反射投影受像面を提供する。本発明の投影受像面を、遠赤外線の長い波長並びに紫外線の短い波長で使用することができる。アルミニウムは、ミラーレットの面仕上げのために本発明に使用可能な広帯域コーティングの1つである。このようなコーティングは、0.3マイクロメータ波長以上の全電磁スペクトルを通じて反射を支える。
本発明を使用する商業的実行可能性に関して:本発明は、上述の測定基準の各々において高性能を有する投影受像面の商業的に実行可能な製造である。本発明の投影受像面は、市場によって要求されるように、製造可能性、信頼性、保全性、耐久性、安全性、重量、柔軟性、コストなどに関連する要素を含む。したがって、本発明の製造方法はこれらの要素と取り組んでいる。独特な本発明の方法は特に費用効果が高く信頼性がある。これらの論点はすべて、本発明の概念による実験の過程で取り組まれて実証されている。本発明の製造方法を使用して数千平方フィート(数百平方メートル)を製造し、好結果を得ている。
先に論述したような材料及び製造の問題点並びに基本的な技術的欠点を伴う従来のミラーレット投影スクリーン技術とは異なり、本発明は、先ず技術的及び商業的に実行可能なものである。本発明の光学仕上げ構成部分は適度の価格で市場において容易に入手可能である。フィギュアを左右する構成部分は標準機械内のツール凹部と製造形成実技である。さらに、仕上げとフィギュアを組み合わせる方法も信頼性がある。これらの要素が、ミラーレット投影受像面の妥当な生産コスト、すなわちこれまで当技術を回避してきた別の商業的必要性を支えている。さらに従来の技術とは異なり、本発明の投影受像面を非常に大きな継ぎ目のないシートにすることができる。投影受像面を、実験において既に実証されたように薄くて軽量で柔軟なものにすることができる。保護コーティングを適用して、掃除及び環境露出の有害な影響を遮断することができる。
本発明のさらなる特徴及び利点、並びに本発明のさまざまな実施形態の構造と動作を、添付の図面を参照して以下に詳細に説明する。
本明細書に組み込まれてその一部をなす添付の図面は、本発明の実施形態を図解し、説明と共に本発明の原理の説明に役立つものである。
同様な参照番号は同様な要素を示す添付の図面を参照すると、図1は、本発明によって得ることができるパワー密度と角のオフアクシス角プロフィールとの関係を示している。プロフィール16におけるカットオフ率は十分に鋭く、同じ形状の第2のプロフィールを、第1のものに重ねることなく同じ図1上にプロットすることができる。実際、いくつかのプロフィールを同じ曲線状にプロットすることができる。この事実によって、2つ以上の画像を本発明の同じ面の上に投影することが可能で、各画像を互いに干渉することなく個別に見ることができる。図1では、本発明のものではないプロフィール(8、11、及び14)によっては複数のプロフィールを重ねることなくグラフ上に反復することができる方法はないことがわかる。この事実は、本発明によって形成された面が複数の画像を含むことを可能にし、各画像を別の画像によって干渉されずに見ることができるという、際立った特徴である。投影受像面が二次元であること、及び図1が二次元の1つだけにおけるプロファイルを示していることを認識すると、いくつかの個別画像を示すことができ、表示される特定の画像はスクリーンに対する水平角及び垂直角に依存し、この角度から表面が見られていることが明らかである。
図6は、図8の斜視図に示すようなミラーレット・フィギュア100を作る本発明の好ましい実施形態を示す。ミラーレットは、ツール108の中の連続セル106の周辺における尖点付きレッジ104にわたって掛けられた柔軟な変形可能シート102を使用して作られる。特に適切な柔軟変形可能シート102(又は薄膜)としては、ペンシルヴェニア州19007−1620の、145 Wharton Road,Bristle,のDunmore Corporationからのアルミニウム処理されたKapton(厚さ1000分の0.5〜1.0インチ)(0.013〜0.025mm)及びアリゾナ州TucsonのSigma Technologiesからのアルミニウム処理されたポリエステルから作られたシートがある。4つの点105a、105b、105c、及び105dは、尖点付きレッジ104の上に、変形中にシート102を適所に保持するために十分な摩擦を作り出す。
セル106の内部110は尖点付きレッジ104によって画定される周辺に対して凹状になっている。柔軟シート102の片側は光学品質の仕上げを有する。セル106の尖点付きレッジ104は、柔軟シート102を形状化して高利得反射に有利な表面フィギュアにするための懸垂面状の吊りレッジとして役立つ。懸垂面状の形状を達成する鍵は、105a、105b、105c、及び105dなどのさまざまな延伸点の間で、尖点付きレッジ104によって柔軟シート102をかなりの程度に変形させることなく、柔軟シート102を延伸させることである。柔軟シート102の複数部分を有することは、柔軟シート102のために同じ接触点を提供する剛毛又は鈍い針状突起部のアレイ(図示せず)を使用することによって懸垂面状の形状を達成することができるが、懸垂面状ミラーレット形成の最も確実な方法は尖点付きレッジ104の使用によるものであると考えられることが認識される。
柔軟変形可能シート102の2つの側の間に流体力の差を作り出すための装置112は、(重力の影響の下で2つの吊り点の間に掛けられたケーブルのように)吊られた柔軟シート102を均一な促進力に当てるために使用される。好ましい一実施形態では、柔軟変形可能シート102の上にかかる流体力の形の均一な促進力が、セルの内部に真空を生成する装置112によって提供される。真空が増加する力によって与えられると、柔軟変形可能シート102は変形し、したがってツール108の形状を呈し始める。しかし、シートが変形しているとき、シート102が内部110に接触する直前に真空力は止められる。均一な促進力を上から与えてシート102を各セル106の中に押し込むか、又は下から与えてシート102を各セル106の中に引き込み、結果的に図7に示すようなシート102にすることができることに留意されたい。
好ましい一実施形態では、均一な促進力を下から与える。具体的には、小さな孔Hを各セル106の底部に備えてもよい。この小さな孔Hは、約24インチ(610mm)の圧力の真空力Vを柔軟変形可能シート102に加えるための手段を提供する。さらに広い視野のためには、より高い変形が必要とされ、より多くの真空力Vが使用される。より狭い視野のためには、より小さな変形が必要とされ、より少ない真空力Vが使用される。これは、マニフォルド/メッシュ・スクリーンSを小さな孔Hと真空源V(ここではツール・ホルダTの側部を通って加えられる)との間に使用して、シート102の表面全体にかかる真空圧の均等化を助け、さらにこのマニフォルド/メッシュ・スクリーンSを使用して、全体的に108で示すツールをツール・ホルダTから分離して、ツール108がツール・ホルダの中で詰まることを防止するときに、最もよく働くことがわかっている。最良の様式では、小さな孔Hは、尖点が完全に特定の寸法になっていない限り各セル106の底部に配置されない。尖点が完全に特定の寸法になっていない場合には、ある特定のセル106に孔を配置することを「飛ばす」ことが可能である。
したがって、柔軟変形可能シート102は、図10Aに示すように凹所118のアレイを示す。尖点付きレッジ104の間の内部110にわたる柔軟シート102の表面形状の結果的な変形は、湾曲ミラーレット100の形状になる。このミラーレット形状は懸垂線又は懸垂面状の形状から成る。柔軟シート102の表面の光学品質は、尖点付きレッジ104によってシート102が吊るされた周辺部を除いて、柔軟シート102がどこでもツールとは決して接触しないように凹部は十分に深いので、セルの窪んだ内部110にわたって吊るされることによって保存される。好ましい一実施形態では、各尖点付きレッジ104縁部の厚さは一万分の1〜2インチ(0.0025〜0.005mm)の間である。したがって、1mm×1mmのミラーレット100のためには縁部の欠陥は無視することができる。図9でわかるように、シート102はなおツール108の上にあるが、硬化流体120(固体充填物)をシート102の非レッジ側上の凹所118の中に注ぐか噴霧することによって、変形可能な柔軟シート102の形状は固定される。その後、流体120は柔軟シート102と共に接着硬化し、ミラーレット100の形状を固定する。
特に本発明に適していると示された硬化流体の中実充填材料120は、基板を作るために使用される基板製品である。基板材料は、変形した薄膜102をきまった形状に「ロック」する裏当て材料である。基板製品は一般的にはエポキシ、フォームなどである。「基板材料」という用語は、これらの材料をシート102から区別するために使用される。シート102は、薄いアルミニウム処理された薄膜、(金又は銀で被覆された薄膜などの)金属被覆薄膜、又は3M Companyによって製造され販売されている非金属反射性薄膜であってもよい。好ましい基板材料は、カリフォルニア州BeniciaのApplied Poleramicsから得ることができる。Applied Poleramicsからの好ましい特定の材料は、266エポキシ及びAU16ポリウレタン、並びにEFM15及びEFM18フェノール樹脂である。必要であれば、変形可能シート102と中実充填材料との接合を助けるために接着層124を使用してもよい。基板として266エポキシを使用し、Sigma Technologiesによるアルミニウム処理されたポリエステルを使用する場合には、コネティカット州06067の、RockyHill、North American GroupのLoctite Corporationから入手可能なLoctite770が好ましい接着層である。Loctite770は、266エポキシと共に使用されるあらゆるシート102のための好ましい接着層である。
ミラーレット100は光学品質の仕上げを有する。光学品質の仕上げ側に、柔軟シート102の変形過程の前又は後のいずれかにコーティング116を施してもよい。したがって、柔軟シート102が既に適切に反射性である場合には、追加のコーティング116は必要ない。しかしシート102を、投影受像面を使用する対象であるスペクトル領域に適したアルミニウム、銀、又はその他の材料などの反射性材料によって被覆してもよい。柔軟シート102は少なくとも2層の材料、すなわち透明層及び反射層から作られることは明白である。時折、透明層が、全く追加の表面処理なしに反射層に直接接合される。別の場合には、透明層が効果的に接着できるために反射層を化学的にエッチング処理しなければならない。別の場合には、透明層と反射層とを接合するために中間接着層(図示せず)が利用される。
望む場合には、追加の透明な保護コーティングを(特に図9及び14Aで参照されるように)コーティング116の上の表面に加えて環境による損傷を防ぐ、例えば薄いアクリル樹脂コーティング、又はポリエチレン・コーティングを加えて酸化、摩耗、又はその他の表面劣化を防止することもできる。このようなコーティングは、ペンシルヴェニア州19143におけるフィラデルフィアの1901 S.54th StreetにあるPeabody Laboratories,Inc.から購入してもよく、これはPERMALACの商品名で販売されている。ツール108とは反対側にある反射面とツール108に対面する透明面とを既に有する変形可能シート102によって出発することは、さらに好ましい。したがって、充填材が加えられるときは、反射面は既に元の変形可能シート102からの保護コーティングを有する。
柔軟シート102は非常に狭い尖点付きレッジ104における以外は、ミラーレット形状化ツール108のどの部分とも接触する必要がないので、ミラーレットの大部分にわたって粗い表面に接触する有害な影響は回避される。実際に、各ミラーレット100の大部分は空間で形成される。
セルのレッジ104の尖点122を、柔軟シート102と流体力装置112の特性に従って選択及び調節して、最終ミラーレット100の所望のフィギュアを得ることができる。
凹状セル内部110の底部が所望の懸垂面状の形に予め形状化されていると、柔軟シート102が接触する場合に、柔軟シート102の同じ懸垂面状の利点が、尖点付きレッジ104の間の吊り下げに事実上類似した底部の上で、ほとんどの不規則部を架橋することになる。レッジ104に尖点を付けて適切な形状にする限り、ミラーレットは光学仕上げとフィギュアの理論的限界に近づくことができる。レッジ104の尖点122を、所望の利得と角分散を生成するために必要などのような輪郭にも切ることができる。
大量に市販できるような低廉な薄膜は、光学的に滑らかな表面仕上げと、厚さと機械的性質の両方の点で精密な均質性を有する。これらの薄膜とシートは、年間数1000万平方フィート(数100万m)製造される。これらは衛星の熱制御のため、及び断熱における使用のための適用に使用される。しかし、鏡面反射性薄膜の生成の大部分は、食品包装、包み材料、バルーン、窓の着色、眼に心地よい表示、及びその他の、正確な形状化の維持が論点ではなく形状を固定する大きな基板への適用によって(窓の着色の場合におけるように)提供される、商業的用途のためである。好ましい実施形態は、このような容易に入手可能な薄膜を柔軟シート102のために使用する。
さらに別の実施形態を図10Aから10Dまでに示す。各図においてツール108を通る断面図が、尖点付きレッジ104と接触した柔軟シート102と共に図示されている。
接着層124の存在によって、流体力の差を反転して図10Bに示すように柔軟シート102がツール108から離れることなく凸状物126のアレイを作ることもできる。これらの凸状物126を適用に依存して固定又は固定しないことができる。変形可能柔軟シート102を、図6に示すようにミラーレット100を製造するいくつかの手段のいずれによっても固定することができることが理解される。このような手段は、周囲の区域を物質で充填すること、又は化学的、熱的、電気的、光重合、又はその他の手段を介して補剛することを含む。固定しないままにする場合には、流体力を適時に変えて、それに応じて適時に変る利得を有する投影受像面を作ることができる。
図に示す真空力128は実際に、柔軟シート102の2つの側における内圧と外圧との間の差による正味圧力130の結果である。同じ効果を、空気圧流体又は液圧流体のいずれかを使用して外圧128の上昇によって作ることができる。その上、固定ミラーレット・アレイ100を製造する目的のために、シートをマッチング・ダイの間でピンチ内部の流体を伴ってつまむことができ、サブ波長表面仕上げをなお保持することができる。
次に図10Cを参照すると、実施形態はツール108のさまざまなセルの中に圧力と真空の混合を組み込んで、凸状部126と凹状部118の混合を得ることができる。真空128と圧力130のレベルを各個別セル106の中で異なるレベルにすることもでき、隣接するセル106が同じ幾何学的形状を有することは必要ではない。幾何学的形状のこの相違は明らかに図12A及び図12Bにも示されている。真空力128と圧力130の分布は、各セル106に異なる利得を分与し、カットオフ率38を制御することができる混和を容易にする。さらに図10Dは、尖点付きレッジ104間の間隔は均一である必要はないことを示している。セル106の形状は、セル106が連続しており、尖点付きレッジ104を薄く保つことができる限りは、どこでも同じである必要はない。図12A及び図12Bは、連続で変化する幾何学的形状を有しさらに薄い尖点付きレッジ104を有するセル106を示している。いくつかの実施形態では、セル106は同じ面積で正方形、又は同じ面積で長方形、又は同じ面積であるか正方形と長方形の混合、又はサイズが異なりセルを連続に保つあらゆる形状であってもよい。正方形(図11A、図11B)、長方形、三角形(図11C、図11D)、六角形(図11E、図11F)はこのような代替形状の例であるが、他の形状も連続に従い本発明の代替実施形態に含まれる。機械加工、鋳造、成形、又は材料形成技術におけるその他の実施は、これらの追加実施形態のための関連ツールのいずれも容易に作ることができる。
本発明の結果として、及びコーティング116を考慮して、投影受像面は赤外光又は紫外光のいずれかの広いスペクトル分解画像を反射することができることが指摘される。したがって、プロジェクタが赤外光又は紫外光のいずれかの画像を投影する場合、投影受像面は赤外画像又は紫外画像を、これらの反射された画像が解像された有用な画像なる範囲まで反射することになる。対照的に、同じプロジェクタが赤外光又は紫外光の画像を滑らかなアルミニウム表面の上に投影することになれば、画像は反射されるが解像はされないことになる。
図14A及び14Bに示すように、本発明の投影受像面の上に投影された画像154を、プロジェクタ152と同じ側(前方投影)から、プロジェクタ152とは反対の側(後方投影)から、又は両方の組合せで見ることができる。このことは、仕上げを提供する柔軟シート102を任意の選択された反射率値の反射材料116によって被覆することができ、基板120を任意の選択された値にまで透明にすることができるので、本発明の要素として達成される。したがって、本発明は多くのレンズ・セット並びに多くのミラーレットを作ることができる。さらに、この方式でセル150をミラー、レンズ、又は同時にレンズとミラーにすることができる。
本発明の別の態様として、基板材料120が用途から省かれる場合には可変視界を達成することができる。この実施形態では、柔軟シート102を、均一な促進力の量に直接従って形状を変える弾性材料で作られたものにすることができる。力が増減するに従って、各セルのシート102の曲率が変化する。これによって、柔軟シート102をツール108全体にわたって配置し、促進力を変えることによって一定に調節することができる利得を有する投影受像面を作ることができる。言い換えれば、可変視界を達成することができる。
次の投影面によって、多数の製品適用が可能になる。第1の実施例として、半透明薄膜(少なくとも部分的に透光性の薄膜)を使用する場合には、この薄膜は、光の約90パーセント(%)を透過可能にすることによって光を部屋の中に入れるための窓として機能することができるが、10パーセント(%)の反射率で高い利得をなおも有する。このような適用によって、投影受像面は光を通す窓として機能することができるが、画像を投影受像面の上に高いコントラストで投影することも可能になり、画像を見ることができるようにする。
第2の実施例として、投影面のセルは、幾何学的には不完全であるが投影受像面の全域と比較して無視できる縁部を有する。各セルは0.1マイクロメートルの大凡の表面仕上げ/粗度測定値と、セル幅の0.001rmsの表面フィギュア測定値とを有するので、(円錐状となる)視野体が反射の法則に従って作り出される。視野体は投影受像面の精度によって精密であるから、複数画像表示が可能になる。複数画像表示は例えば、同じ投影受像面の上で3つの個別の映画を表示することを可能にする。3つの映画プロジェクタが異なる映画を投影受像面の上に個別に投影することができ、観察者がどこに座っているかに応じて個別の映画を見る人に提供し、(投影スクリーンを含む)投影受像面を屋外の設定で利用することもできる。直射日光下などの高い背景照明の下で動作する能力は、投影受像面の反射セルによる高度のフィギュアと仕上げの維持に依存する。懸垂面状のセルの製造では、薄膜が吊られる縁部の影響は、セル壁の厚さや、尖点形状が懸垂面状プロフィールに従う度合いを含む、さまざまな要素に依存する。したがって、セルの縁部によって影響される表面積とセルの全表面積との間の小さな比を有することは有利である。この比が小さいほど縁部の影響が小さいことは、投影受像面システムの性能に影響し、小さな影響の必要性は明るい背景照明の下では特に鋭い。尖点付きレッジの厚さはそれとして、セル・パターンと所望の解像度を考慮して選択し、最適の投影受像面を得ることもできる。またこれに続き、ミラーレット・セルの区域と縁部は所定のプロファイルを有する概して一定の曲率に中にある。本発明は、1:100及びもっと良い比からの範囲の比率を容易にする。好ましい一実施形態では、柔軟な変形可能シート102において平方フィート(0.093m)当り576(24×24)から90,000(300×300)のセル106がある。
第3の実施例として、本発明の投影面は偏光を維持する。三次元映画は現在、赤/青の偏光眼鏡(一方の眼では水平偏光、他方の眼では垂直偏光)を着用者に提供して投影受像面の上に示されるが、このような眼鏡の必要性は本投影面によって排除される。
この態様に関する追加の詳細として、偏光光が投影受像面から反射すると、光の偏光はいくつかの物理的機構の結果として変わることが可能である。ガラス・ビーズなどの比較的滑らかな素子における屈折や、及び顔料として使用される小さな粒子などの粗い素子からの分散はこれらに含まれる。偏光を維持するために、反射光の波長と比較して大きなフィギュアを有し、高い利得のために設計された反射ミラーレット100形状を使用し、これによって表面曲率を適度の角度に限定することは有利である。本発明はこれらの望ましいパラメータを組み込み、偏光の保存を提供する。保存の度合いを、100%の直線偏光光が同じ偏光の維持を伴って投影受像面から反射される度合いによって表現することができる。例えば、垂直偏光を有する投影光は投影受像面から返り、光の50%だけがなお垂直に偏光されており、入射光の残り50%は水平配向に回転されている。これは、実際には全く偏光維持ではない50:50の比をもたらす。本発明に関連するものなどの別の投影受像面は、100%の垂直偏光入射光を反射し(戻し)、1%のみが水平偏光に変換される。この場合には、偏光維持比は99:1になる。
低い偏光維持比を有する投影受像面は、3D(三次元)劇場やディスプレイなどの複数画像の適用には適していない。従来の技術のスクリーンでは、映画館又は遊園地の呼び物はほとんど受入れ可能なSD表示を提供しない。特に、イメージのコントラスト、3D効果の活気、及び観察者に対する緊張のレベルが魅力とはほど遠く、3Dの数少ない商業的使用の根底にあるかもしれない。実際、投影受像面の大部分の偏光不足は、これによって3D劇場が、ほとんど受け入れられず心理的緊張をもたらす色彩分離複数イメージの劣った技術を必要としてきたほどである。よりすぐれた投影受像面を備えた劇場でも、4:1よりかなり低い偏光比を得ているのみである。本発明は100:1をかなり越える、250:1の好ましい比を提供するが、望むならば500:1に達することもでき、すべて投影画像の色度品質を傷つけることはない。したがって、投影受像面を偏光及び色彩を通じて画像分離するために使用することができる。
上述の事から、本発明のいくつかの利点が達成及び到達されることが理解されよう。先ず、ミラーレットが凹状で投影受像面の前方に実焦点を形成しても、凸状であって投影受像面の後方に虚焦点を形成しても、観察者は同じ画像と利得を見ることになる。望まれない光の排除も、ミラーレットが凹状又は凸状であっても同じになる。本発明は1万分の1以下のスペックル測定基準も提供する。
第2に、本発明は、ミラーレット・セルの区域と縁部が制御可能なプロフィールにおける一定曲率の中にあるアレイである。これは、グレアを発生する望まれない集合的効果の生成を打ち消し、スペックルを防ぐための統計的統合の必要性を排除する。
第3に、本発明は、角分散プロフィールの混合を作るために選択することができるミラーレットの曲率とサイズとを混合する。本発明は、視野体の縁部において度当り99%の角カットオフ率を生成する。
第4に、本発明は、観察者及び光学的環境のための必要に応じて角カットオフ率を1%から99%まで調整することができる。99%のカットオフ率は、投影受像面の垂線に対する視野角の変化に応じて分離されるべき同じ投影受像面上の複数の画像のために価値がある。10%又はそれ以上の率は意味のある出力利得を得るために必要である。本発明は、水平角カットオフ率と垂直角カットオフ率を個別に調整することができ、10%と99%の間の角カットオフ率に調整することができる。
第5に、本発明は、ミラーレットのサブ波長仕上げがどこでも非常に高い光学的品質、すなわち曲線18を有し、又はミラーレット区域が最強の光さえ鏡面反射によって画定される角以外のいかなる角へも散乱しないほどさらに良好である、製造方法を提供する。したがって、投影受像面の設計者は、望まれない環境光が観察者視野体の外に反射されるように、セル・フィギュア、投影受像面の配向、プロジェクタの位置、及び観察者の位置をトレードオフできる。好ましい実施形態では、直射日光での動作のために調整したとき、ステラジアン当り0.001以下の観察者視野体散乱比になるため、直射日光でも画像の暗い区域を圧倒することなく投影受像面の上に落ちることができる。間接日光(昼光)における使用のためには、本発明はステラジアン当り0.01以下の観察者視野体散乱比を達成することができる。部屋光における使用のためには、本発明はステラジアン当り0.05以下の観察者視野体散乱比を達成することができる。
第6に、本発明は、コントラストを保存するためのみならずグレイスケール直線性も保存するために環境光の非観察者位置への鏡面変位を達成する。直射日光において0.5以上、間接日光の下において0.75以上、抑えられた部屋光の下において0.9以上、及び暗くした劇場の中で0.98以上のグレイスケール直線性測定基準が本発明によって達成される。
第7に、本発明は個別のミラーレット形状を制御するための方法を提供し、この方法によって、投影受像面上のさまざまな位置でさまざまに分散を行うことができ、これによって、投影受像面にわたるミラーレット・フィギュアの均質性がすでに均質になって調節は通常必要としないが、必要であれば輝度を釣り合わせる手段を提供する。しかし、すべての超高利得投影受像面によるように、外形形態のために適応調節を行わなければならない。本発明によって、均質性を実際に選択することができる。均質性の定量化に適切な1つの測定基準は、プロジェクタによる完全に均質の照明に伴う投影受像面の輝度再生の二乗平均平方根(rms)変動である。測定基準のためのrms値を、いくつかのサンプリング率において絶対rmsの単位のない比として決定すべきである。先に述べたように、本発明は0.001rmsの値のセル幅を達成する。
第8に、本発明は、色調と彩度の両方における画像色彩のシフトを防止するために、強い周囲光の鏡面拒絶を使用する。本発明は10%よりかなり下の彩度低減を受け、暗い環境について色相環上の5度以内まで、白色光照明の部屋については色相環上の15度以内まで色調の再生を達成することができる。その上、本発明は、直接オフアクシス日光において25%以内まで、暗い部屋光において2%以内まで彩度を維持する。
第9に、本発明は、暗い部屋においてゼロ空間周波数から1逆投影受像面セルの空間周波数までの画像空間全体にわたって0.05以内で平坦であり、照明された部屋の中では0.15まで平坦である平均変調伝達関数を達成する。
第10に、本発明は、モアレ・パターンの生成を回避するために共に十分に接近して離隔されたミラーレットのアレイを製造する。
第11に、本発明は、偏光されたままの光のある一定の方向にもはや偏光されない光に対する比として、500:1よりも大きくすることができる交差偏光プロジェクタと観察者フィルタとの間の分離を提供する。
第12に、本発明は、ミラーレットのサイズが回折なしにより長い波長に適応されるために設定可能な、広帯域スペクトル反射投影受像面を提供する。本発明の投影受像面を、遠赤外線の長い波長並びに紫外線の短い波長に使用することができる。アルミニウムは、ミラーレットの表面処理のために本発明に使用可能な広帯域コーティングである。このようなコーティングは、0.3マイクロメートルの波長以上の全電磁スペクトルにわたって反射を支える。
投影受像面を、壁、天井、床、自動車の車体、広告掲示板、スコアボード、テレビ表示画面などを含む、さまざまな環境で使用することができる。
本発明の原理とその実用化を最もよく説明し、これによってこれ以外に当業者が本発明をさまざまな実施形態で、かつ企画される特定の使用に適するようにさまざまな変形によって最良に利用できるようにするために、実施形態を選択し説明した。
本発明の範囲から逸脱することなく、本明細書に説明し図示した構造と方法にさまざまな変更を行うことができるので、上記の説明の中に含まれ又は添付の図面に示された事柄はすべて限定するものではなく例示的なものとして解釈すべきであると考える。したがって、本発明の幅と範囲は上に説明した例示的実施形態のいずれによっても限定されてはならないが、本明細書に付随する冒頭の特許請求の範囲及びその等価物によってのみ限定されるべきである。
例示的な投影受像面形式のための二次元輝度プロフィールを示す図である。 表面仕上げと反射拡散率との間の関係を示す図である。 グレア、スペックル、及び均質性の概念を示す図である。 さまざまなレベルの環境光が視野体の中に拡散したときの、画像コントラストの低下とグレイスケール直線性の低下とを示す図である。 環境光が視野体の中に拡散したときの色調と彩度の損失を示す図である。 本発明の機械的部分、すなわち高仕上げ柔軟シート、フィギュア管理セルのアレイ、離隔メッシュ、ツール・ホルダ、及び促進力を押し付ける装置を示す図である。 フィギュア管理セルのアレイによって変形した変形可能な柔軟シートを示す図である。 固体裏当てによって固定されたミラーレット・アレイを示す図である。 凝結流体を備えた連続アレイの1つのセルを示す図である。 さまざまな断面図でさらに画定するときの、本発明のさまざまな実施形態を示す図である。 本発明のさまざまな実施形態の断面図である。 本発明のさまざまな実施形態の断面図である。 本発明のさまざまな実施形態の断面図である。 本発明のさまざまな実施形態の断面図である。 さまざまな非直線セルの幾何学的形状の上面図である。 さまざまな非直線セルの幾何学的形状の斜視図である。 さまざまな非直線セルの幾何学的形状の上面図である。 さまざまな非直線セルの幾何学的形状の斜視図である。 さまざまな非直線セルの幾何学的形状の上面図である。 さまざまな非直線セルの幾何学的形状の斜視図である。 混合セルの幾何学的形状の斜視図である。 混合セルの幾何学的形状の上面図である。 混合セルの幾何学的形状の斜視図である。 混合セルの幾何学的形状の上面図である。 混合セルの幾何学的形状の斜視図である。 混合セルの幾何学的形状の上面図である。 非直線セルの幾何学的形状を含む混合セルの幾何学的形状の上面図である。 非直線セルの幾何学的形状を含む混合セルの幾何学的形状の斜視図である。 プロジェクタの異なる側から見ることができる投影受像面に投影された画像を示す図である。 プロジェクタの異なる側から見ることができる投影受像面に投影された画像を示す図である。

Claims (29)

  1. 複数の懸垂面状ミラーレットの形に形成された単一のシート
    を含む投影受像面。
  2. 複数の懸垂面状ミラーレットの形に形成された、第1側と第2側とを有する単一のシートと、
    前記単一のシートの前記第1側と第2側の1つに取り付けられた固体充填物と
    を含む投影受像面。
  3. 複数の離隔した尖点付きレッジを有するツールであって、前記尖点付きレッジは選択的に寸法が可変であるツールを準備するステップと、
    柔軟で変形可能なシートを前記尖点付きレッジに取り付けるステップと、
    前記柔軟で変形可能なシートに力を加えて、前記シートを前記尖点付きレッジの間の空間中で変形するステップと
    を含むスクリーンを製造する方法。
  4. 前記柔軟で変形可能なシートの上に固体充填物を注ぐステップ
    をさらに含む請求項3に記載の方法。
  5. 前記の取り付けるステップが、
    接着剤を前記尖点付きレッジに塗ることと、
    前記柔軟で変形可能なシートを前記接着剤の上に配設することと
    を含む請求項3に記載の方法。
  6. 前記の力を加えるステップが可変力を加えることを含んでもよく、前記力を空気圧流体及び液圧流体の1つを使用して加えてもよい請求項3に記載の方法。
  7. 前記尖点付きレッジが、次の群、すなわち正方形、長方形、三角形、六角形、五角形、円、楕円、及び分割セルの群の1つから選択された外辺形状を画定してもよい請求項3に記載の方法。
  8. 一連の連続セルのためにセル・パターンを選択するステップと、
    各セルのためにセル圧力を選択するステップと
    を含む投影受像面を設計する方法。
  9. 各セルのために尖点付きレッジの厚さを選択するステップをさらに含む請求項8に記載の投影受像面を設計する方法。
  10. 結果的に100:1以上の偏光比になる複数のミラーレットを有する投影受像面。
  11. 結果的に250:1以上の偏光比になる複数のミラーレットを有する投影受像面。
  12. 結果的に500:1以上の偏光比になる複数のミラーレットを有する投影受像面。
  13. 平方フィート(0.093m)当り少なくとも90,000個のセルを有する投影受像面。
  14. 平方フィート(0.093m)当り少なくとも576個のセルを有する投影受像面。
  15. 複数のセルを有するツールであって、各セルは幅と縁部厚さを有し、前記縁部厚さはセル幅の0.01〜0.001の間のもの未満であるツール。
  16. ミラーレット・セルのアレイを含む投影受像面であって、前記ミラーレット・セルの区域と縁部は所定のプロフィールにおける一定の曲率の中にある投影受像面。
  17. 視野体の縁部において度当り99%の角カットオフ率を有する投影受像面。
  18. 視野体の縁部において度当り10%〜99%の間の角カットオフ率を有する投影受像面。
  19. ステラジアン当り0.05からステラジアン当り0.01までの範囲にある観察者視野体内散乱比を有する投影受像面。
  20. 直射日光において0.5以上にわたるグレイスケール直線性測定基準を有する投影受像面。
  21. 間接日光において0.75以上にわたるグレイスケール直線性測定基準を有する投影受像面。
  22. 抑えられた部屋光において0.9以上にわたるグレイスケール直線性測定基準を有する投影受像面。
  23. 暗い劇場において0.98以上にわたるグレイスケール直線性測定基準を有する投影受像面。
  24. 暗い環境において10%以下の彩度低減を有する投影受像面。
  25. 彩度を直接オフアクシス日光において25%以内に維持し、彩度を暗い部屋において2%以内に維持する投影受像面。
  26. 暗い部屋においてゼロ空間周波数から1逆スクリーン・セルの空間周波数までの画像空間を通じて0.05以内に比較的平坦で、照明された部屋において0.15まで平坦である平均変調伝達関数を達成する投影受像面。
  27. 変形可能なシートと、
    前記変形可能シートと接触しているツールと、
    前記変形可能シートと連絡して前記シートを前記ツールに対して変形させる促進力と
    を含む潜在的可変視野を有する表面。
  28. 複数の懸垂面ミラーレットの中に形成されて10%以上である角カットオフ率を達成し、第1側と第2側とを有する単一シートと、
    前記第1側と前記第2側のいずれか1つの上のコーティングと
    を含む、赤外光画像と紫外光画像とを反射する広スペクトル投影受像面。
  29. 複数の懸垂面ミラーレットの中に形成されて10%以上である角カットオフ率を達成し、第1側と第2側とを有する単一シートと、
    前記第1側と前記第2側のいずれか1つの上のコーティングと
    を含む、同じスポットの上に投影された複数の画像を異なる視野に反射することができる投影受像面。
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