JP2009012509A - キャブマウント構造 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 振動遮断用のラバーブッシュ機構(16)は、ラバーブッシュ圧入部(18)と、ラバーブッシュ圧入部(18)内に収納されたラバーブッシュ(19)と、ラバーブッシュ圧入部(18)の両端部に設けられ且つラバーブッシュ圧入部(18)と取付ブラケット(15a、15b)との間に配置されたクッション(20)とを有し、該クッション(20)は金属製座板(21)と金属製座板(21)に接着された弾性体部分(22)とを有し、金属製座板(21)にはストッパが形成されている。
【選択図】図2
Description
図8は、そのような車両の簡略図である。以下における図8の説明では、図8の左方を車両前方、図8の右方を車両後方として説明する。
図8において、符号8は、キャブ2をチルトさせるためのチルトシリンダである。
符号2cは、キャブ2の後端部に設けられたチルトロック装置である。
仮想線(1点鎖線)で示すキャブ2が、キャブメインメンバ6に固定されている。
キャブメインメンバ6の前部は、ブラケット15の上部に固定されている。キャブメインメンバ6の後部は、チルトロック装置2cにより、リヤキャブマウント12の上部に係合されている。
図10も参照して、さらに説明する。
キャブサスリンク13のアーム14の前部及び後部に、ラバーブッシュ機構16Aが取付けられている。
ラバーブッシュ機構16Aについては、図13及び図14を参照して後述する。
ヒンジブラケット17は、シャシフレーム4に固定されている。
また、アーム14の前部とブラケット15の前部との間に、ショックアブソーバ28が配置されている。
図12において、キャブ2の下部に設けられたチルトロック装置2cは、ロックピン12pとは係合していない。しかし、チルトロック装置2cは、ロックピン12pに係合するように構成されている。
ロックピン12pは、メンバ40に固定されている。メンバ40は、シャシフレーム6に上下動自在に設けられている。メンバ40とシャシフレーム4との間に、エアスプリング39が配置されている。
また、前部のエアスプリング27及びシャックアブソーバ28と、後部のエアスプリング39によって、キャブ2が弾性的に懸架されている。
図13は、図10のX1矢視である。この図13において、ブラケット15或いは17に、ラバーブッシュ機構16Aが取付けられている。
ラバーブッシュ機構16Aは、ラバーブッシュ圧入部18と、ラバーブッシュ19と、クッション20Aとで構成されている。
図13において、符号23はピンを示しており、そのピンは、ラバーブッシュ機構16Aをブラケット15或いは17に取付けるためのピンである。
弾性体19cは、キャブ2とシャシフレーム4との結合のためには、ある程度硬くする必要がある。しかし、結合の際の柔軟性や、振動遮断性のためには柔らかい方が(バネ定数が低い方が)好ましい。
ラバーブッシュ19は、外筒19aがラバーブッシュ圧入部18に圧入されている。
ラバーブッシュ19の内筒19bに、ピン23が挿入され、ブラケット15或いは17に、取付けられている。
図12において、チルトロック装置2cの山型状の案内切り込み2dが、ピン12pの芯とδだけ左右にずれている。
このずれδは、チルトシリンダ8がチルト作業を始めたときに、発生する。
なお、チルトシリンダ8の推力における垂直方向分力は、シャシフレーム4とキャブ2との水平方向の位置を変化させる様には作用しないので、ここでは無視してよい。
キャブ2とシャシフレーム6との位置のずれは、後部において最大となり、図12におけるチルトロック装置2cの左右ずれδとなる。
このずれδによって、チルトされたキャブ2を正規の水平位置に戻すときに、チルトロックが困難になる。
サスペンションのラバーブブッシュの変形を抑制する技術は公開されている(例えば、特許文献1)。しかし、上記技術はエアサス用のラバーブッシュであって、前記の問題を解決するものではない。
本発明のキャブマウント構造は、ラバーブッシュ機構に特徴を有している。ラバーブッシュ機構以外は、図9〜図12で示した従来の構成と同じである。
以下の実施形態における説明は、ラバーブッシュ機構に限定して行う。
図1は図10のX1矢視に相当しており、図1において、ブラケット15、17にラバーブッシュ機構16が取付けられている。
図1において、符号23は、ラバーブッシュ機構16をブラケット15或いは17に取付けるためのピンを示している。
弾性体19cは、キャブ2とシャシフレーム4との結合のためには、ある程度硬くする必要がある。しかし、組み立てや結合の際の利便性を考慮すると柔軟性に飛んでいることが好ましく、振動遮断性のためには柔らかい(バネ定数が低い)ほうが好ましい。
ラバーブッシュ19は、外筒19aがラバーブッシュ圧入部18に圧入されている。
金属製座板21は、内筒19bの両端部に相対する向きに固定されている。
金属製座板21に、ブッシュ圧入部18に相対する位置に弾性体部分22が接着されている。
突起30は、ブッシュ圧入部18の内径18i内に、入りこむように配置されている。
また、突起30の頂部30aは、ラバーブッシュ19の外筒19aの側端部19eに適宜の距離を有するように配置されている。
突起30の外径30dは、ブッシュ圧入部18の内径18iより、8mm以下の寸法より小さく形成されている。
キャブ2のチルト時に、ラバーブッシュ機構16はチルトシリンダ8の前方向への水平分力F(図9参照)を受ける。
その水平分力Fによって、ラバーブッシュ19の弾性体19cが変形(たわみ)する。
弾性体19cのたわみは、弾性体19cのバネ定数によって決まる。
弾性体19cのたわみが4mm以下に抑制されるのであれば、実用上では、チルトロック装置2cがピン12p(図12参照)に係合する。したがって、チルトロック作業には問題がなくなる。
図4及び図5では、図1〜図3で示した第1実施形態と異なる部分を主体に説明する。
ラバーブッシュ機構16Dは、ラバーブッシュ圧入部18と、ラバーブッシュ19と、クッション20Dとで構成されている。
クッション20Dは、内筒19bの両端部に相対する向きに固定されている。
斜め方向へ延在する部分34は、ブッシュ圧入部18の内径18i内に、入りこむように配置されている。
斜め方向へ延在する部分34の外径34dは、ブッシュ圧入部18の内径18iより、8mm以下の寸法より小さく形成されている。
その他の構成については、図4、図5の第2実施形態は、図1〜図3の第1実施形態と同様である。
キャブ2のチルト時に、ラバーブッシュ機構16Dは、チルトシリンダ8の前方向への水平分力F(図9参照)を受ける。
その水平分力Fによって、ラバーブッシュ19の弾性体19cが変形(たわみ)する。
弾性体19cのたわみは、弾性体19cのバネ定数によって決まる。
図示の実施形態では、半径方向のたわみは、突起32の外径34dがラバーブッシュ圧入部18と当接あるいは干渉する余裕代、すなわち4mmが上限となる。
弾性体19cのたわみが4mm以内であれば、実用上では、チルトロック装置2cはピン12p(図12参照)に係合する。したがって、チルトロック作業には問題がない。
また、弾性体19cとして、任意のバネ定数の材質を選択できるので、通常運転における振動遮断性能も向上する。
図1〜図3で示した第1実施形態と異なる部分を主体に説明する。
図6において、ラバーブッシュ機構16Eは、ラバーブッシュ圧入部18と、ラバーブッシュ19と、クッション20Eとで構成されている。
クッション20Eは、円環状の鉄材製座板35に、6個の4角板状の突起36が形成されて構成されている。突起36は、半径方向外方に向かって形成され、円周方向に等角に配置されている。
突起36は、鉄材製座板35を切り起こして形成されている。
突起36の頂部36aは、ラバーブッシュ19の外筒19aの側端部19eに適宜の距離を有するように配置されている。
突起36の外径36dは、ブッシュ圧入部18の内径18iより、8mm以下の寸法だけ小さく形成されている。
上記以外の構成については、図6、図7の第3実施形態は、図1〜図3の第1実施形態と同様である。
キャブ2のチルト時に、ラバーブッシュ機構16Eは、チルトシリンダ8の前方向への水平分力F(図9参照)を受ける。
その水平分力Fによって、ラバーブッシュ19の弾性体19cが変形(たわみ)する。
弾性体19cのたわみは、弾性体19cのバネ定数によって決まる。
弾性体19cのたわみが4mm以内であれば、実用上では、チルトロック装置2cがピン12p(図12参照)に係合する。したがって、チルトロック作業には問題がない。
4・・・・・・シャシフレーム
5・・・・・・チルトヒンジ
6・・・・・・キャブメインメンバ
8・・・・・・チルトシリンダ
10・・・・・フロントキャブマウント
12・・・・・リヤキャブマウント
13・・・・・キャブサスリンク
14・・・・・アーム
15・・・・・取付けブラケット
16・・・・・ラバーブッシュ機構
17・・・・・ヒンジブラケット
18・・・・・ラバーブッシュ圧入部
18i・・・・内径
19・・・・・ラバーブッシュ
20・・・・・クッション
21、33、35・・・・・金属製座板
22・・・・・弾性体部分
23・・・・・ピン
27・・・・・エアスプリング
29・・・・・ストッパ
30、36・・・・・突起
32・・・・・円環状の突起
32d・・・・円環状の突起の外径
33・・・・・金属製座板
34・・・・・斜め方向に延在している部分
36d・・・・突起の外径
Claims (8)
- 貨物自動車のチルト可能なキャブをシャシフレームに対して脱着自在とするため、一端をシャシフレーム側に固定し且つ他端をキャブメインメンバ側に固定したチルトシリンダと、フロントキャブマウント及びリヤキャブマウントとを設け、フロントキャブマウントに取付ブラケットを介して振動遮断用のラバーブッシュ機構を備えたキャブマウント構造において、振動遮断用のラバーブッシュ機構は、ラバーブッシュ圧入部と、ラバーブッシュ圧入部内に収納されたラバーブッシュと、ラバーブッシュ圧入部の両端部に設けられ且つラバーブッシュ圧入部と前記取付ブラケットとの間に配置されたクッションとを有し、該クッションは金属製座板と該金属製座板に接着された弾性体部分とを有し、金属製座板にはストッパが形成されていることを特徴とするキャブマウント構造。
- 前記ストッパは、ラバーブッシュの変形量が所定値未満であればラバーブッシュ圧入部とは干渉せずラバーブッシュの変形を抑制しないが、ラバーブッシュの変形量が所定値以上になるとラバーブッシュ圧入部と干渉してラバーブッシュの変形を抑制する様に構成されている請求項1のキャブマウント構造。
- 前記ストッパは円環状の突起として形成されており、該突起はラバーブッシュ圧入部の内側に向けて突出しており、該突起の外径はラバーブッシュ圧入部の内径よりも8mm以下の寸法だけ小さくなっている請求項1、2の何れかのキャブマウント構造。
- 前記ストッパはラバーブッシュ圧入部の内側に向けて突出した円環状の突起として形成されており、該突起は、ストッパの半径方向外方で且つラバーブッシュ圧入部の内側方向に斜め方向に延在している部分を含んで構成されており、該突起の外径はラバーブッシュ圧入部の内径よりも8mm以下の寸法だけ小さくなっている請求項1、2の何れかのキャブマウント構造。
- 前記ストッパはアルミニウム製であり、アルミダイキャストで一体的に形成されている請求項4のキャブマウント構造。
- 前記ストッパは鉄製であり、鍛造により一体的に形成されている請求項4のキャブマウント構造。
- 前記ストッパはラバーブッシュ圧入部の内側に向けて突出した複数の突起により構成されており、該複数の突起は金属製座板の円周方向に等間隔にて配列されており、該複数の突起の外周面はラバーブッシュ圧入部の内周面よりも半径方向内側に位置している請求項1、2の何れかのキャブマウント構造。
- 前記複数の突起は金属製座板を切り起こして形成されている請求項7のキャブマウント構造。
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