JP2009174600A - エンジンマウント装置 - Google Patents

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Haruyuki Taniguchi
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Abstract

【課題】本発明は、パワーユニット側部材と車体側部材との間に配設され、パワーユニットを車体に対して弾性支持するエンジンマウント装置において、パワーユニットのロール方向の動きを確実に抑制しつつも、パワーユニットの加振力による上下振動の車体側への振動伝達を適切に抑えて車体振動を低減できるエンジンマウント装置の提供を目的とする。
【解決手段】ストッパーラバー50は、内部に車幅方向に延びる断面弾丸形状のスペーサ53を設けている。このスペーサ53は、ストッパーラバー50のラバー材54よりも硬質の樹脂製材料によって構成しており、ストッパーラバー50が荷重を受けて弾性変形した際も、変形しないようにしている。
【選択図】図3

Description

この発明は、エンジンマウント装置に関し、特に、エンジン等のパワーユニットのロール方向の動きを抑制するロールストッパーを備えたエンジンマウント装置に関する。
従来より、エンジン等のパワーユニットは、弾性支持部材であるエンジンマウント装置を介して車体に支持されている。このエンジンマウント装置では、パワーユニットの駆動軸(クランク軸等)周りのロール方向の動きを抑えるために、ロールストッパーを設けることが一般に知られている。
例えば、下記特許文献1では、このロールストッパーに当接するストッパーラバーをエンジンマウントの本体ラバーとは別に構成して、ストッパーラバーの弾性特性を、本体ラバーの弾性特性と異なるように設定したエンジンマウント装置が開示されている。
特開2006−249063号公報
ところで、ロールストッパーに当接するストッパーラバーは、パワーユニットのロールを確実に抑えるために、弾性特性を硬く(バネ定数を高く)設定することが望ましい。
しかし、パワーユニットのエンジンは、ロール時においても燃焼によってピストンストローク方向、すなわち上下方向に加振しているため、ストッパーラバーの弾性特性が硬く設定されていると、ストッパーラバーを介してパワーユニットの上下振動が、車体側に伝達されることになり、車体振動が増加するおそれがある。
この問題に対しては、ストッパーラバーの弾性特性を柔らかく(バネ定数を低く)設定することが考えられるが、単にストッパーラバーの弾性特性を柔らかく設定すると、パワーユニットのロール抑制を適切に行なうことができないという問題がある。
そこで、本発明は、パワーユニット側部材と車体側部材との間に配設され、パワーユニットを車体に対して弾性支持するエンジンマウント装置において、パワーユニットのロール方向の動きを確実に抑制しつつも、パワーユニットの加振力による上下振動の車体側への振動伝達を適切に抑えて車体振動を低減できるエンジンマウント装置の提供を目的とする。
この発明によるエンジンマウント装置は、パワーユニット側部材と車体側部材との間に配設されて、パワーユニットを弾性支持するエンジンマウント装置であって、前記パワーユニット側部材と車体側部材との間にパワーユニット側部材のロール方向への移動を弾性的に規制するストッパーラバーを設け、該ストッパーラバーに、パワーユニットのロール方向への荷重に対してバネ定数を高く設定すると共に、パワーユニットの上下方向の振動に対してバネ定数を低く設定するバネ定数設定手段を設けたものである。
上記構成によれば、ストッパーラバーにロール方向でバネ定数を高く設定して上下方向でバネ定数を低く設定したバネ定数設定手段を設けたことにより、パワーユニットのロール時には、ストッパーラバーが、パワーユニット側部材又は車体側部材に当接して、ロール方向の動きを抑制する。そして、パワーユニットの上下方向の振動については、上下方向のバネ定数が低いため、車体側にその振動が伝達されることを防ぐ。
このため、ストッパーラバーにバネ定数設定手段を設けることによって、パワーユニットのロール方向の移動を規制できるとともに、パワーユニットの上下振動の車体側への振動伝達の抑制を図ることができる。
この発明の一実施態様においては、前記バネ定数設定手段を、前記ストッパーラバー内に設けられ該ストッパーラバーより硬質の部材で構成し、該硬質の部材によってストッパーラバーが、パワーユニットのロール方向への荷重に対しては圧縮方向で荷重を受け、パワーユニットの上下方向の振動に対しては振動方向に揺動可能となるように構成したものである。
上記構成によれば、ストッパーラバー内に硬質の部材を内在させることで、ストッパーラバーは、パワーユニットのロール方向の動きに対して圧縮方向で荷重を受けるため、弾性変形量を少なくでき、ロール方向の動きを抑制できる。また、上下方向の振動に対しては、硬質の部材がストッパーラバーと一体となって振動方向で揺動するため、弾性変形量を大きくでき、車体側への振動伝達を抑えることができる。
よって、ストッパーラバー内に硬質の部材を内在させるという簡単な構造によって、ストッパーラバーのバネ定数を、パワーユニットのロール方向と上下方向で変化させることができるため、パワーユニットのロール方向の動きを確実に規制しつつも、パワーユニットのロール時の上下振動の伝達を適切に抑制できる。
この発明の一実施態様においては、前記硬質の部材を、パワーユニット側部材及び車体側部材のうち、ストッパーラバーが設けられる部材に設けた円弧状突起と、該円弧状突起に対応する円弧状凹部を備えて振動方向に揺動可能なスペーサとから構成したものである。
上記構成によれば、硬質の部材を、円弧状突起とスペーサとから構成したことで、ロール方向の動きに対しては、スペーサによってストッパーラバーの弾性変形を抑制しつつ、上下方向の振動に対しては、スペーサが円弧状突起を揺動支点として振動方向に揺動することで、ストッパーラバーの弾性変形を促進することができる。
よって、円弧状突起とスペーサという簡単な構成によって、確実にストッパーラバーのバネ定数を、パワーユニットのロール方向と上下方向で変化させることができる。
この発明によれば、ストッパーラバーにバネ定数設定手段を設けることによって、パワーユニットのロール方向の移動を規制できるとともに、パワーユニットの上下振動の車体側への振動伝達の抑制を図ることができる。
よって、パワーユニット側部材と車体側部材との間に配設され、パワーユニットを車体に対して弾性支持するエンジンマウント装置において、パワーユニットのロール方向の動きを確実に抑制しつつも、パワーユニットの加振力による上下振動の車体側への振動伝達を適切に抑えて車体振動を低減できる。
この発明の実施形態を、以下図面に基づいて詳述する。
図1は第一実施形態のエンジンマウント装置を用いてパワーユニットを車体に支持した状態の車両前部構造の平面図、図2はエンジン側を支持する第一エンジンマウントの平面図、図3は図2のA−A線矢視断面図、図4は変速機側を支持する第二エンジンマウントの正面図、図5は図4のB−B線矢視断面図である。
図1に示すように、本実施形態のエンジンマウント装置が支持するパワーユニットPは、車体前部のエンジンルームER内でクランク軸(図示せず)を横向きに配置した、いわゆる横置きエンジン1と、その左側側方に配置された変速機2とから構成している。
このパワーユニットPは、エンジン1の右側に配置されてエンジン1を支持する第一エンジンマウント3と、変速機2の左側に配置されて変速機2を支持する第二エンジンマウント4で、前後方向に延びる左右一対のフロントサイドフレーム5,5に弾性的に支持されている。
なお、このパワーユニットPは、エンジン1後方側に配置した図示しない第三エンジンマウントでも支持されており、合計三箇所で支持されている。
このパワーユニットPは、クランク軸(図示せず)を横向きに配置しているため、エンジン駆動時又は制動時には、このクランク軸廻りに回転しようとする、いわゆるロール方向の動きが生じる。
このロール方向の動きが大きくなると、車両の加速感や減速感が低下するため、所定量以上のロール方向の動きは、一般にエンジンマウント装置に設けたロールストッパー等により制限されるように構成されている。
まず、第一エンジンマウント3について説明する。
図2、図3に示すように、第一エンジンマウント3は、上下方向に延びるマウント軸L1を有する円筒型マウントによって構成している。
この第一エンジンマウント3は、断面ハット状の上部ケース部31と断面逆ハット状の下部ケース部32とによって構成したケース固定部材33と、平板状のエンジン取付け片部34と角柱コマ型形状の荷重入力部35とによって構成したエンジン入力部材36と、荷重入力部35と下部ケース部35との間で略傘形状に介装したラバー製の本体ラバー部材37と、本体ラバー部材37の下方で本体ラバー部材37と下部ケース部32との間で減衰力を発生する液封オリフィス部材38と、を備えて構成している。
この構成要素のうち、ケース固定部材33を、前部と後部の締結穴33a、33bを介してフロントサイドフレーム5(図1参照)に締結固定することで、ケース固定部材33を、第一エンジンマウント3の車体側部材として構成している。
一方、エンジン入力部材36を、エンジン取付け片部34の締結穴34aを介してエンジン1(図5参照)に締結固定することで、エンジン入力部材36を、第一エンジンマウント3のパワーユニット側部材として構成している。
そして、この第一エンジンマウント3では、パワーユニット側部材(36)がパワーユニットPの振動や揺動に伴って変動した際に、本体ラバー部材37と液封オリフィス部材38とでこの変動を吸収・減衰して、パワーユニットPの振動や揺動が、車体側部材(33)を介してフロントサイドフレーム5に伝達されないようにしている。
もっとも、パワーユニットPのロール方向の動きについては、前述したように、制限する必要がある。
そこで、この第一エンジンマウント3では、ロール方向の動きを制限するために、荷重入力部35の前側側面35aと後側側面35bにストッパーラバー50,50を設け、上部ケース部31に該ストッパーラバー50と当接する前縦壁51と後縦壁52を設けて、ロールストッパーとしている。
具体的には、上部ケース部31の前縦壁51と後縦壁52に対向するように、荷重入力部35の前側側面35aと後側側面35bに、断面台形形状に突出するラバー製のストッパーラバー50,50を設けて、所定量以上のロールが生じた際には、ストッパーラバー50の先端が上部ケース部31の前縦壁51又は後縦壁52に当接するようにしている。
こうして、パワーユニットPに所定量以上のロール方向が生じた場合には、ストッパーラバー50が上部ケース部31の前縦壁51又は後縦壁52に当接して、パワーユニットPのロール方向の動きを制限するように構成している。
特に、この実施形態のストッパーラバー50では、内部に車幅方向に延びる断面弾丸形状のスペーサ53を設けている。ここで弾丸形状とは、先端が円弧状に形成されて、側面がテーパー状に傾斜して、後端が所定の厚みを有した矩形状に形成された形状である。
このスペーサ53は、ストッパーラバー50のラバー材54よりも硬質の樹脂製材料によって構成しており、ストッパーラバー50が荷重を受けて弾性変形した際も、変形しないようにしている。
また、スペーサ53の背面(荷重入力部35側)中央には、車幅方向に延びる円弧形状の凹状溝53aを形成している。この凹状溝53aは、次に説明する円弧形状の突起部55に対応するように形成されており、スペーサ53が突起部55を揺動支点として揺動する際の受け面として構成している。
荷重入力部35の前側側面35aと後側側面35bには、上下方向中央位置で円弧形状に突出する突起部55,55を形成している。この突起部55は、前述のスペーサ53の凹状溝53aに対応するように車幅方向に延びるように形成している。
この円弧形状の突起部55は、後述するように、スペーサ53が揺動する際の揺動支点となるように設定しており、また、この突起部55で、スペーサ53の上下方向位置を規定するようにしている。
なお、39は、エンジンの上下方向の動きを規制するバンプストッパーラバーである。
次に、第二エンジンマウント4について説明する。
図4、図5に示すように、第二エンジンマウント4は、前後方向(水平方向)に延びるマウント軸L2を有する円筒型マウントによって構成している。
第二エンジンマウント4は、外周面に二つの取付けブラケット41,41を溶接固定した略円筒形状の外筒部材42と、内部に貫通ボルト43を挿通する内筒部材44と、この内筒部材44と外筒部材42の間に圧入固定された略円筒形状の本体ラバー部材45と、貫通ボルト43の両端を支持する平板状の固定ブラケット46と、を備えて構成している。
この構成要素のうち、外筒部材42を、二つの取付けブラケット41,41に設けた締結穴41a,41aを介してフロントサイドフレーム5(図1参照)に締結固定することで、外筒部材42を、第二エンジンマウント4の車体側部材として構成している。
一方、内筒部材44、貫通ボルト43、及び固定ブラケット46を、固定ブラケット46の図示しない締結穴を介して変速機4(図1参照)に締結固定することで、内筒部材44、貫通ボルト43及び固定ブラケット46を、第二エンジンマウント4のパワーユニット側部材としている。
そして、この第二エンジンマウント4でも、パワーユニット側部材がパワーユニットPの振動や揺動に伴って変動した際に、本体ラバー部材45でこの変動を吸収・減衰して、パワーユニットPの振動や揺動が車体側部材を介してフロントサイドフレーム5(図1参照)に伝達されないようにしている。
そして、この第二エンジンマウント4でも、パワーユニットPのロール方向の動きを抑えるため、外筒部材42の両端に下方側に延びる延長壁部47,47を設け、この延長壁部47にストッパーラバー60を設けることで、固定ブラケット46との間でロール方向の動きを規制するロールストッパーとして構成している。
具体的には、前後二つの固定ブラケット46,46に対向するように、前後の延長壁部47,47に、断面台形形状に突出するラバー製のストッパーラバー60を設けて、所定量以上のロールが生じた際には、このストッパーラバー60の先端が固定ブラケット46,46に当接することでロールストッパーとして構成している。
こうして、第二エンジンマウント4でも、パワーユニットPに所定量以上のロール方向の動きが生じた場合には、ストッパーラバー60が前後の固定ブラケット46,46に当接することで、ロール方向の動きを制限するように構成している。
また、このストッパーラバー60でも、内部に車幅方向に延びる断面弾丸形状のスペーサ63を設けている。
このスペーサ63も、ストッパーラバー60のラバー材64よりも硬質の樹脂製材料によって構成して、ストッパーラバー60が荷重を受けて弾性変形しても、変形しないようにしている。
そして、円弧形状の突起部65を延長壁部47に形成する共に、凹状溝63aをスペーサ63に形成することにより、第一エンジンマウント3と同様に、突起部65がスペーサ63の揺動支点となり、スペーサ63の上下位置を規定するようにしている。
次に、このストッパーラバー50(60)のパワーユニットPのロール時の変形状態について図6を利用して説明する。
図6はストッパーラバーの変形状態を示した変形状態図で、(a)がロール荷重を受けてない状態、(b)がロール荷重を受けた状態、(c)がロール荷重を受けつつエンジンのピストンストローク方向(上下方向)の振動が作用した状態を示した図である。
(a)に示すように、通常、パワーユニットPがロールしていない場合には、ストッパーラバー50(60)と被当接部材(上部ケース部の前縦壁51、後縦壁52、固定ブラケット46)との間には、所定量の隙間が確保されており、ストッパーラバー50(60)は、ロール方向の荷重を受けない。このため、この状態では、ストッパーラバー50(60)は変形しない。
(b)に示すように、パワーユニットPが所定量以上(隙間量以上)ロールした場合には、ストッパーラバー50(60)と被当接部材51(52,46)が当接し、ストッパーラバー50(60)は被当接部材51(52,46)から反力を受けて圧縮変形する。
このとき、スペーサ53(63)と突起部55(65)があることで、ストッパーラバー50(60)の弾性変形する変形距離(ラバー量)が少なくなっているため、ストッパーラバー50(60)の圧縮変形量が減少して、スペーサ53がないものよりも、ストッパーラバー50(60)のバネ定数が高まる。
このため、ストッパーラバー50(60)は、確実にパワーユニットPのロール方向の動きを制限することができる。
(c)に示すように、パワーユニットPがロールした状態で、エンジンの燃焼でピストンストローク方向、すなわち、パワーユニットPの上下方向の加振力で上下振動が作用した場合には、ストッパーラバー50(60)が被当接部材51(52,46)に当接した状態で、パワーユニット側部材35(47)が上下方向に振動する。
このとき、図示するように、スペーサ53(63)が突起部55(65)を揺動支点として、上下方向に揺動変位するため、ストッパーラバー50(60)が上下方向に大きく弾性変形することになり、ストッパーラバー50(60)のバネ定数が低くなる。
このため、ストッパーラバー50(60)を介してパワーユニットPの上下振動が車体側に伝達されにくくなり、車体振動が悪化するのを防止することができる。
このように、本実施形態のストッパーラバー50(60)では、ロール方向ではバネ定数が高く、上下方向ではバネ定数が低くなるため、パワーユニットPのロール方向の動きを制限する機能を得つつ、車体振動の悪化を防止することができる。
次に、このように構成した第一実施形態のエンジンマウント装置(3,4)の作用・効果について、説明する。
この実施形態のエンジンマウント装置(3,4)は、荷重入力部35や外筒部材42の延長壁部47に、パワーユニット側部材(35,47)のロール方向への移動を弾性的に規制するストッパーラバー50(60)を設け、このストッパーラバー50(60)に、パワーユニットPのロール方向への荷重に対してバネ定数を高く設定すると共に、パワーユニットPの上下方向の振動に対してバネ定数を低く設定する、スペーサ53(63)と突起部55(65)とを設けている。
これにより、ストッパーラバー50(60)のバネ定数がロール方向で高くなり、上下方向で低くなるため、パワーユニットPのロール時には、ストッパーラバー50(60)が、車体側部材又はパワーユニット側部材に当接してロール方向の動きを抑制する。そして、パワーユニットPの上下方向の振動については、車体側にその振動が伝達されることはない。
このため、パワーユニットPのロール方向の移動を規制できるとともに、パワーユニットPの上下振動の車体側への振動伝達の抑制を図ることができる。
よって、パワーユニットPを車体(5)に対して弾性支持するエンジンマウント装置(3,4)において、パワーユニットPのロール方向の動きを確実に抑制しつつも、パワーユニットPの加振力による上下振動の車体側への振動伝達を適切に抑えて車体振動を低減できる。
また、この実施形態では、ストッパーラバー50(60)のバネ定数を変化させる手段を、ストッパーラバー50(60)内に内在させた硬質のスペーサ53(63)と突起部55(65)で構成し、このスペーサ53(63)と突起部55(65)によってストッパーラバー50が、パワーユニットPのロール方向への荷重に対しては圧縮方向で荷重を受け、パワーユニットPの上下方向の振動に対しては振動方向に揺動可能となるように構成している。
これにより、ストッパーラバー50(60)内にスペーサ53(63)と突起部55(65)を内在させることで、ストッパーラバー50(60)は、パワーユニットPのロール方向の動きに対して圧縮方向で荷重を受けるため、弾性変形量を少なくできロール方向の動きを抑制できる。また、ストッパーラバー50(60)は、パワーユニットPの上下方向の振動に対して、硬質のスペーサ53(63)がストッパーラバー50(60)と一体となって振動方向で揺動するため、弾性変形量を大きくでき、車体側への振動伝達を抑えることができる。
よって、ストッパーラバー50(60)内に硬質のスペーサ53(63)と突起部55(65)を内在させるという簡単な構造によって、ストッパーラバー50のバネ定数を、パワーユニットPのロール方向と上下方向で変化させることができ、パワーユニットPのロール方向の動きを確実に規制しつつも、パワーユニットPのロール時の上下振動の伝達を適切に抑制できる。
また、この実施形態では、ストッパーラバー50のバネ定数を変化させる手段を、スペーサ53(63)と突起部55(65)で構成していることで、ロール方向の動きに対しては、スペーサ53(63)によってストッパーラバー50の弾性変形を抑制しつつ、上下方向の振動に対しては、スペーサ53(63)が突起部55(65)を揺動支点として振動方向に揺動することで、ストッパーラバー50(60)の弾性変形を促進することができる。
よって、突起部55(65)とスペーサ53(63)という簡単な構成によって、確実にストッパーラバー50(60)のバネ定数を、パワーユニットPのロール方向と上下方向で変化させることができる。
次に、第二実施形態について、図7、図8を利用して説明する。図7は第二実施形態のエンジンマウント装置のA−A線矢視断面図、図8は第二実施形態のストッパーラバーの変形状態を示した変形状態図であり、(a)がロール荷重を受けた状態、(b)がロール荷重を受けつつ上下振動が作用した状態を示した図である。なお、第一実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
この実施形態は、スペーサや突起部の代わりに、樹脂製のプレート部材153をストッパーラバー150内に内在するように設けたものである。
図7に示すように、この樹脂製のプレート部材153は、断面台形形状に突出するラバー製のストッパーラバー150内に、突出方向(ロール方向)に延びるように配置している。
このため、プレート部材153は、ロール方向の荷重に対して突っ張るような位置関係になり、上下方向の荷重に対して容易に変位するような位置関係になる。なお、この樹脂製のプレート部材153も、ストッパーラバー150のラバー材154よりも硬質な材料で形成している。
この樹脂製のプレート部材153を設けたことにより、図8(a)に示すようにロール方向の荷重を受けた際には、内部の樹脂製のプレート部材153が突っ張ることになるため、ストッパーラバー150のバネ定数が高まることになり、パワーユニットPのロール方向の動きを規制することができる。
一方、図8(b)に示すように上下方向の振動を受けた際には、内部の樹脂製のプレート部材153が、上下方向に揺動するため、ストッパーラバー150のバネ定数が低くなり、上下振動が車体側に伝達されにくく、車体振動が悪化するのを防止することができる。
このように、この実施形態のストッパーラバー150でも、ロール方向ではバネ定数が高く、上下方向ではバネ定数が低くなるため、パワーユニットPのロール方向の動きを制限する機能を得つつ、車体振動の悪化を防止することができる。
よって、本実施形態では、より簡易に、樹脂製のプレート部材153を、ストッパーラバー150内に設けることで、ストッパーラバー150のバネ定数を、パワーユニットPのロール方向と上下方向で変化させることができ、第一実施形態と同様の効果を奏することができる。
次に、第三実施形態について、図9、図10を利用して説明する。図9は第三実施形態のエンジンマウント装置のA−A線矢視断面図、図10は第三実施形態のストッパーラバーの変形状態を示した変形状態図であり、(a)がロール荷重を受けた状態、(b)がロール荷重を受けつつ上下振動が作用した状態を示した図である。なお、第一実施形態と同一の構成要素については、同一の符号を付して説明を省略する。
この実施形態は、スペーサや突起部、さらにはプレート部材といった硬質の部材を設けることなく、ストッパーラバー250に突出方向(ロール方向)に延びるスリット溝253を形成して、ストッパーラバー250のバネ定数を変化させたものである。
図9に示すように、この実施形態のストッパーラバー250は、突出方向に延びるスリット溝253を上下方向に複数形成して、ストッパーラバー250の先端を、上下方向に複数に分割された分割部251として構成している。
このため、ストッパーラバー250は、ロール方向の荷重に対して各分割部251…が突っ張るような位置関係になり、上下方向の荷重に対して各分割部251…が分離して、容易に変形するような位置関係になる。なお、このスリット溝253を設けることで、ストッパーラバー250のバネ定数は低下するが、ラバー材そのもののバネ定数を高く設定しておけば、ロールストッパーとしての機能は果たすことができる。
このように、ストッパーラバー250を形成したことにより、図10(a)に示すようにロール方向の荷重を受けた際には、ストッパーラバー250の分割部251が圧縮方向で突っ張ることになるため、バネ定数が高まることになり、パワーユニットPのロール方向の動きを規制することができる。
一方、図10(b)に示すように上下方向の振動を受けた際には、分割部251がそれぞれで容易に揺動するため、ストッパーラバー250のバネ定数が低くなり、上下振動が車体側に伝達されにくく、車体振動が悪化するのを防止することができる。
このように、この実施形態のストッパーラバー250でも、ロール方向ではバネ定数が高く、上下方向ではバネ定数が低くなるため、パワーユニットPのロール方向の動きを制限する機能を得つつ、車体振動の悪化を防止することができる。
よって、本実施形態では、硬質の部材を別途設けることなく、ストッパーラバー250のバネ定数を、パワーユニットPのロール方向と上下方向で変化させることができ、第一実施形態と同様の効果を奏することができる。
以上、本発明の構成と、前述の実施形態の対応において、
この発明のパワーユニット側部材は、実施形態のエンジン入力部材36、貫通ボルト43、内筒部材44,固定ブラケット46に対応し、
以下、同様に、
車体側部材は、ケース固定部材33、外筒部材42に対応し、
バネ定数設定手段は、スペーサ53(63)、突起部55(65)、プレート部材153、スリット溝253に対応し、
円弧状突起は、突起部55(65)に対応するも、
この発明は、前述の実施形態の構成のみに限定されるものではない。
本実施形態では、横置きエンジンを支持するエンジンマウントで説明したが、例えば、縦置きエンジンを支持するエンジンマウントで、本発明のエンジンマウント装置を採用してもよい。
第一実施形態のエンジンマウント装置を用いてパワーユニットを車体に支持した状態の車両前部構造の平面図。 エンジン側を支持する第一エンジンマウントの平面図。 図2のA−A線矢視断面図。 変速機側を支持する第二エンジンマウントの正面図。 図4のB−B線矢視断面図。 ストッパーラバーの変形状態を示した変形状態図で、(a)がロール荷重を受けてない状態図、(b)がロール荷重を受けた状態図、(c)がロール荷重を受けつつエンジンの上下振動が作用した状態図。 第二実施形態のエンジンマウント装置のA−A線矢視断面図。 第二実施形態のストッパーラバーの変形状態を示した変形状態図で、(a)がロール荷重を受けた状態図、(b)がロール荷重を受けつつ上下振動が作用した状態図。 第三実施形態のエンジンマウント装置のA−A線矢視断面図。 第三実施形態のストッパーラバーの変形状態を示した変形状態図であり、(a)がロール荷重を受けた状態図、(b)がロール荷重を受けつつ上下振動が作用した状態図。
符号の説明
P…パワーユニット
1…エンジン
2…変速機
3…第一エンジンマウント
4…第二エンジンマウント
33…ケース固定部材
36…エンジン入力部材
42…外筒部材
44…内筒部材
50…ストッパーラバー
53…スペーサ
55…突起部
60…ストッパーラバー
63…スペーサ
65…突起部
150…ストッパーラバー
153…プレート部材
250…ストッパーラバー
253…スリット溝

Claims (3)

  1. パワーユニット側部材と車体側部材との間に配設されて、パワーユニットを弾性支持するエンジンマウント装置であって、
    前記パワーユニット側部材と車体側部材との間にパワーユニット側部材のロール方向への移動を弾性的に規制するストッパーラバーを設け、
    該ストッパーラバーに、パワーユニットのロール方向への荷重に対してバネ定数を高く設定すると共に、パワーユニットの上下方向の振動に対してバネ定数を低く設定するバネ定数設定手段を設けた
    エンジンマウント装置。
  2. 前記バネ定数設定手段を、前記ストッパーラバー内に設けられ該ストッパーラバーより硬質の部材で構成し、
    該硬質の部材によってストッパーラバーが、パワーユニットのロール方向への荷重に対しては圧縮方向で荷重を受け、パワーユニットの上下方向の振動に対しては振動方向に揺動可能となるように構成した
    請求項1記載のエンジンマウント装置。
  3. 前記硬質の部材を、パワーユニット側部材及び車体側部材のうち、ストッパーラバーが設けられる部材に設けた円弧状突起と、
    該円弧状突起に対応する円弧状凹部を備えて振動方向に揺動可能なスペーサとから構成した
    請求項2記載のエンジンマウント装置。
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