JP2009011981A - 一酸化炭素選択酸化触媒及びその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 選択酸化触媒の反応温度が100℃以下であり、かつ改質ガス中に水蒸気が多量に存在する条件下においても、触媒活性の著しい低下を招かない一酸化炭素選択酸化触媒を提供する。
【解決手段】 改質ガス中の一酸化炭素を酸素ガスによって選択的に酸化する一酸化炭素選択触媒であって、触媒活性成分12をゼオライト等の多孔質担体の細孔に担持し、多孔質担体であるゼオライト等の表面を粒径が3nmから20nmの範囲にあるコロイダルシリカ等の撥水材10で覆う。
【選択図】図2

Description

本発明は、炭化水素の改質反応により生成する水素を主成分とする改質ガス中の一酸化炭素(CO)を除去する一酸化炭素選択酸化触媒に係り、特に燃料電池用の水蒸気を含む水素ガス中の一酸化炭素を二酸化炭素(CO2)に酸化する一酸化炭素選択酸化触媒及びその製造方法に関する。
従来、水素はメタン、プロパン、灯油などの炭化水素燃料を水蒸気改質や部分酸化により改質し、その後シフト反応により一酸化炭素を除去し製造している。シフト反応後のガスは改質ガスと呼ばれる。
改質ガス中には水素が約70%、水分が約15%、一酸化炭素が約1%の割合で含まれている。燃料電池用の水素とするには、一酸化炭素の濃度を10ppm以下にしなければならない。改質ガス中の一酸化炭素は燃料電池の電極触媒である白金(Pt)を被毒し、燃料電池の性能を低下させるためである。
一酸化炭素除去工程は、外部から改質ガス中に酸素(空気)を導入し、水素の酸化を極力抑制するなかで次の反応により一酸化炭素のみを選択酸化するという、選択酸化触媒による除去が行われている。
CO + 1/2×O2 = CO2 +280(KJ/mol)
選択酸化触媒に関する特許はこれまでに多数出願されている。例えば特許文献1では、ゼオライト担体に白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、ルテニウム、ニッケル、コバルト、鉄などを単体、又は混合物、あるいは合金を選択酸化触媒として用いる技術を開示している。
特許文献1に記載の触媒は、反応ガスが水蒸気を含まない改質ガスにおいては、長時間、選択酸化活性を持続する性能を示すが、水蒸気を含む改質ガスにおいては、著しく選択酸化活性が低下する。
このように一酸化炭素を選択酸化反応で除去する場合、反応ガス中に水蒸気が存在すると、触媒上で水蒸気が凝縮する(本明細書ではこれを凝縮水という。)が、凝縮水が触媒に付着すると触媒活性が低下する。
燃料電池用の改質ガス中に含まれる一酸化炭素を除去する場合、その反応は温度が低いほど一酸化炭素選択酸化活性は向上する。このため、出来るだけ低い温度で運転するのが望ましいが、一方において凝縮水や水蒸気の吸着を防ぐために、現状、改質装置は150℃前後で運転されている。
特許文献2においては、改質器の構成の一つの機器として熱交換器を設け、一酸化炭素選択触媒を100℃以上の温度に調整し、改質する技術が開示されている。
特許文献3においては、触媒を加熱するためにヒーターを設置することで触媒に水蒸気が吸着されるのを防止する技術が開示されている。しかし、改質器にヒーターを設置することで改質装置の構造が複雑となる。また、新たなヒーターの設置により改質器のコストが高くなる。このため、改質装置の機器構成を変えることなく、触媒そのものを改善することにより凝縮水や水蒸気の吸着による活性低下を防止できる一酸化炭素選択酸化触媒が望まれていた。
特開平7−256112号公報 特開2002−47002号公報 特開2005−67986号公報
燃料電池の燃料として用いられる改質ガスは、多量の水蒸気の存在下で一酸化炭素を選択的に酸化する必要がある。しかし、一般的に触媒そのものは親水性物質であるために、水蒸気が触媒の表面で凝集しやすい。
一酸化炭素選択酸化反応の温度が100℃以上であれば、理論的には水蒸気は触媒の表面で凝縮しない。しかし、燃料電池の運転温度はイオン導電性電解質膜(フッ素系の電解質膜)が適正に機能するための条件として、100℃以下であることが望ましいとされている。このため、一酸化炭素の選択酸化反応の温度も同様に100℃前後となり、このため触媒の表面で水蒸気が凝集する。
水蒸気の触媒表面における凝縮を防ぐために触媒の温度を100℃以上とすることにより、かかる問題は理論的には解決できる。しかし、温度を100℃に設定しても、部分的に100℃以下の温度である触媒も存在する場合もある。そのため、100℃以下の温度の触媒では水蒸気の凝縮がおこり、触媒の活性化が低下する。
そこで本発明の課題は、選択酸化触媒の反応温度が100℃以下であり、かつ改質ガス中に水蒸気が多量に存在する条件下においても、触媒活性の著しい低下を招かない一酸化炭素選択酸化触媒を提供することにある。また、本発明の他の課題は、そのような一酸化炭素選択酸化触媒の製造方法を提供することにある。
本発明は、改質ガス中の一酸化炭素を酸素ガスによって選択的に酸化する一酸化炭素選択触媒であって、触媒活性成分を多孔質担体に担持して成り、前記多孔質担体の表面が撥水材により覆われていることを特徴とする。
触媒の表面に凝縮水や水蒸気が吸着すると、反応物質である一酸化炭素、酸素が触媒表面に到達できず、触媒活性が低下する。一方において、触媒活性成分を担持している多孔質担体を撥水材で被覆すれば、触媒の表面は撥水性となり、水蒸気が吸着されず、触媒表面が凝集水で覆われることがなくなる。
触媒活性成分が前記多孔質担体の細孔内に保持されていることは好適である。多くの触媒活性成分が、多孔質担体の細孔内にあることで、撥水剤により触媒活性成分が覆われることがなく、触媒活性の低下を招かない。
前記多孔質担体がゼオライトであることは好適であり、前記多孔質担体がモルデナイトであることはより好ましい。また、前記撥水材の粒径が3nmから20nmの範囲の値であることは好適である。撥水材の粒径を適切に選択することにより、触媒表面に存在する水蒸気を触媒活性成分には到達させず、反応物質である一酸化炭素と酸素を多孔質担体の細孔内に担持されている触媒活性成分に到達させることができる。これは、撥水材はある間隔の隙間を作りながら触媒を覆っている。そこでその隙間のサイズが水分子サイズよりも小さく、一酸化炭素、酸素分子サイズよりも大きくすることでそれを可能とすることができる。その撥水材の粒径は3nmから20nmの範囲である。
このようにして、触媒の表面を撥水材で被覆することにより、水蒸気に対する触媒の活性の低下を防止することができる。
前記撥水材がコロイダルシリカであることは好適である。前記触媒活性成分と前記撥水材の重量比が5%から30%の範囲にあることは好ましい。撥水材の添加量は触媒活性成分と撥水材の重量比で、5%以下の場合は撥水性が弱く、30%以上では一酸化炭素選択酸化性能が低下してしまうためである。
前記触媒活性成分が白金、ルテニウム、鉄、ニッケル、コバルトのいずれか、及び/又はこれらから選ばれた2種以上の合金であることは好適である。
アルミナ、シリカ、チタニア、マグネシア、カルシア、コージェライトのいずれか/又はこれらから選択された2種以上からなる支持体に、前記触媒を支持することは好適である。
本発明によれば、選択酸化触媒の反応温度が100℃以下であり、かつ改質ガス中に水蒸気が多量に存在する条件下においても、触媒活性の著しい低下を招かない一酸化炭素選択酸化触媒を提供することができる。
発明者らは長年の研究の結果、燃料電池の燃料として用いられる改質ガス中の一酸化炭素の選択酸化触媒について、改質ガス中に多量の水蒸気が含まれていても、触媒に撥水性を持たせることにより、触媒活性が低下しないことを見いだし、本発明を完成するに至った。
本発明において、使用する撥水材は次の通りである。撥水材は大きく分けて、有機系撥水材、無機系撥水材の2種類がある。耐熱性の観点から無機系の撥水材が好ましい。水に対する接触角が90度以上の撥水材は好ましい。強い撥水性を示すためである。例えば撥水性コロイダルシリカは好適である。分散媒(溶媒)は有機溶媒と水の混合液が好ましい。溶媒のpHは中性であることが好ましい。
図1は、触媒表面を撥水材10であるコロイダルシリカで覆ったときのイメージを示した図である。
コロイダルシリカの粒径は、3nm〜20nmの範囲が好ましい。コロイダルシリカの粒径が3nm以下となると、図1(b)に示すように撥水材(コロイダルシリカ)10が触媒11の表面を隙間無く埋めてしまう。このため、反応物質である一酸化炭素、酸素が多孔質の細孔に分散担持されている触媒活性成分(図2に示す12)まで到達しない。一方、20nm以上になると図1(a)に示すように触媒11の表面を覆う撥水材10の隙間が大きくなり、水蒸気分子が触媒活性成分に到達する。このため、触媒11が水蒸気を吸着し、触媒活性が低下してしまう。
次に本発明の一酸化炭素選択酸化触媒の製造法について説明する。
一例として触媒粉末を球状、粒状等に成形する場合について説明するが、本発明はこれに限定されるものではない。
先ず、粉末触媒をプレス成形等により球状、粒状等に成形する。このとき撥水材10を添加して成形することは好ましい。即ち、粉末触媒と撥水材10を混合した後、これをプレス成形等により球状、粒状等に成形する。
粉末触媒をプレス成形後に撥水処理しても良いが、この場合、後述するように球状、粒状等に成形された成形触媒の表面にのみ撥水材10が被覆することになり、触媒粒子の全面を撥水材で被覆することが難しい。
次に、粒状、球状、ハニカム支持体などの触媒の支持体13に粉末触媒をコーテイングする場合について説明する。撥水材10としてコロイダルシリカを用いた場合、コロイダルシリカは結着剤(バインダー)としての機能を持ち、粉末触媒を支持体13にコーテイングする際のバインダーが不要となる。このため、コロイダルシリカを撥水材10として用いることにより、結着剤を添加しなくてもよい。
支持体13に粉末触媒を支持する方法として、粉末触媒を支持体コーテイングした後、コロイダルシリカを展着してもよい。支持体としては、アルミナ、シリカ、チタニア、マグネシア、カルシア、又はこれらの2種以上からなる支持体13が好適である。特に機械的強度に優れハニカム構造に加工しやすいコージェライトは好ましい。
触媒11としては、白金、ルテニウム、鉄、ニッケル、コバルトから選ばれた1種以上の触媒成分を担持したゼオライト触媒であり、ゼオライトとしては特にモルデナイトが最も望ましい。
ここで触媒の担体としてゼオライトが好適である理由は次の通りである。ゼオライトは約1nm以下の分子レベルの細孔を規則的に有している。この細孔内に触媒活性成分であるPt、Feを担持する。これにより、反応ガスである一酸化炭素、酸素は分子径が小さいので、細孔内に入り、触媒活性成分であるPt、Feと反応する。
一方において、水蒸気は一酸化炭素、酸素に比べ分子径が大きいためゼオライトの細孔内には入りにくい。このため触媒活性成分であるPt、Feが水蒸気の凝縮水で覆われにくいため、触媒活性が低下しないのである。
これに対し、アルミナを代表とする多孔質担体では細孔径が10nmを越えていることから、この細孔内に担持されているPt、Feまで水蒸気が入り、Pt、Feを覆ってしまう。以上の理由から、触媒活性成分の担体としてはゼオライトが好適である。
図2は触媒の支持体13上に触媒11を支持させたときの触媒構造のイメージ図である。
触媒成形後に撥水材10を処理すると、図2(b)のように撥水材10が触媒11の最表面のみを被覆することになる。このため触媒粒子1個1個の表面を撥水材10で被覆することが難しい。
これに対して成形前に触媒粉末と撥水材10とを混合し、コーテイングすることにより、図2(a)に示すように全触媒粒子の表面に撥水材10が均一に分布する。
以上説明したように、本発明によれば水蒸気を多量に含む改質ガス中の一酸化炭素を効率よく選択酸化することができる。
(モルデナイト粉末触媒1(撥水処理なし)の作製)
モルデナイト粉末を以下に示すイオン交換法によりPt、Feを担持した。先ずモルデナイト粉末10gを純水1リットルに投入し、Pt(NH3)4Cl2溶液を8ml加えてよく攪拌し、攪拌後懸濁液をろ過し、Ptを担持したモルデナイト粉末触媒を得た。次いで、作成したモルデナイト粉末触媒を純粋1リットルに投入し、Fe(NO3)3溶液3mlを加え攪拌し、攪拌後ろ過して十分に水洗し、100℃で乾燥後、300℃で焼成し、Pt-Fe/モルデナイト粉末触媒1を得た。Pt、Feの含有量はそれぞれ4wt%、0.5wt%である。ここで調製したモルデナイト粉末触媒1g(撥水性コロイダルシリカを含まない粉末触媒)を比較例1の触媒とし、一酸化炭素選択酸化触媒の性能を測定した。
(モルデナイト粉末触媒2(撥水処理有り)の作製)
1gのモルデナイト粉末触媒1と、市販の撥水性コロイダルシリカ溶液2g(シリカゲル濃度20%で溶媒は水、pH8.5、シリカゲル粒子径5nm)の混合液を攪拌し、100℃で乾燥後300℃で焼成した。このようにして作製したモルデナイト粉末触媒2を、実施例1の触媒とし、一酸化炭素選択触媒の性能を測定した。
(成形触媒1(撥水処理有り))
モルデナイト粉末触媒1を以下の方法でコージェライト製ハニカム支持体(400cell/in2)にコーテイングし、ハニカムの成形触媒1を得た。2gのモルデナイト粉末触媒1を純水4gに溶解し、コロイダルシリカ溶液4gを得た。これを混合し十分攪拌する。これにより得られたスラリー液をコージェライト製支持体に浸漬し、セル内の余分なスラリーを圧縮空気を導入することにより除去した。その後、100℃で乾燥した後、300℃で焼成し成形触媒1を得た。なお、モルデナイト粉末触媒1のコーテイング量は100g/lである。この触媒を実施例2の触媒とし、一酸化炭素選択酸化触媒の性能を測定した。
(成形触媒2(撥水処理なし))
成形触媒2の作製にあたり、バインダーとして親水性のアルミナゾル(アルミナ濃度20%で溶媒は水、pH3〜5,粒子径約10nm)を用い、成形触媒1と同様にしてハニカムの成形触媒2を得た。この触媒を比較例2の触媒とし、一酸化炭素選択触媒の性能を測定した。
以上の触媒について、以下の方法により一酸化炭素選択酸化触媒の活性を測定した。モルデナイト粉末触媒1(比較例1)、モルデナイト粉末触媒2(実施例1)のそれぞれの粉末触媒100mgを、また成形触媒1(実施例2)、及び成形触媒2(比較例2)についてはそれぞれ2mlのハニカム成形触媒を図3に示す触媒括性測定装置30の反応管33に充填し、充填された触媒34の触媒活性を測定した。
測定にあたっては、300℃で水素還元して前処理を行い次いで100℃に設定した。反応ガスを導入して、ガスクロマトグラフィー36により入口、出口のガス濃度を測定し、一酸化炭素の除去率を測定した。測定方法はモルデナイト粉末触媒とハニカム成形触媒に分け、以下の2通りで測定した。
(触媒活性の測定)
測定1
モルデナイト粉末触媒1、2では、触媒粉末100mgを反応管33に充填する。300℃で水素還元した後、触媒層温度を100℃にし一酸化炭素(1%)、酸素(0.5%)、水素(98.5%)の反応ガスを導入する。出口一酸化炭素濃度が一定となったら、水を反応系に導入する。導入量は20%である。この実験により、水の有無による活性の変化がわかる。
測定2
成形触媒1,2では、ハニカム触媒2mlを反応管33に充填し、300℃で水素還元した後一酸化炭素(1%)、酸素(1%)、水(15%)、水素(83%)の反応ガスを導入し、触媒層温度が100℃の時の出口の一酸化炭素濃度を時間に対して測定した。
以上、実施例及び比較例で示した触媒の一酸化炭素選択酸化活性を測定した結果について記述する。先ず、モルデナイト粉末触媒1(比較例1)、モルデナイト粉末触媒2(実施例1)の触媒についての測定結果を図4に示す。
水の無い反応ガス系では、実施例1・比較例1の触媒とも約70%と安定した除去率を示している。反応時間が2時間経過した時点で、反応系に水を導入すると、モルデナイト粉末触媒1(比較例1)では一酸化炭素除去率は約50%に急激に低下している。これに対し、モルデナイト粉末触媒2(実施例1)では、水を導入しても活性は劣化せず、水導入前と同じ活性を安定して維持していることが分かる。
そこで、この原因を追究するために水の吸着量を測定した。その結果、100℃における20%水蒸気下での水蒸気吸着量は、比較例1のモルデナイト粉末触媒1の場合0.065g/g-catに対し、実施例1のモルデナイト粉末触媒2では0.051g/g-catであった。即ち、撥水化処理した実施例1の触媒は、比較例1の触媒に比べ、水蒸気吸着量が少ない。この吸着量の差が触媒活性の低下の有無に性能に著しく影響していることが判明した。
図5は成形触媒1(実施例2)及び成形触媒2(比較例2)の触媒について、上述した触媒活性化の測定方法で触媒層出口の一酸化炭素濃度を時間に対して測定した結果である。反応ガス中に水分が15%含まれている場合、撥水化処理していない成形触媒2では、反応開始後約5時間から触媒層出口の一酸化炭素濃度は急激に増加している。
これに対し、撥水化処理した成形触媒1の触媒は長時間経過しても出口濃度は増加していない。従って撥水化処理することにより、水蒸気による活性劣化を抑制できることは明らかである。
本発明の一酸化炭素選択酸化触媒は、例えば家庭用燃料電池用の改質装置における一酸化炭素の選択酸化工程で使用される。また、本発明の一酸化炭素選択酸化触媒は、天然ガス等から水素を生成する水素生成プラントにおける一酸化炭素選択的酸化触媒としても使用することができる。
触媒表面を撥水材10であるコロイダルシリカで覆ったときのイメージを示 した図である。 触媒の支持体13上に触媒を支持させたときの触媒構造のイメージ図であ る。 触媒活性測定装置の説明図である 本発明の一実施例である撥水化処理した触媒及び撥水化処理しない比較例触 媒の水蒸気添加による活性劣化を測定した結果を示した図である。 本発明の一実施例である撥水化処理した触媒及び撥水化処理しない比較例触 媒を用いて、水蒸気を含む系で触媒層出口一酸化炭素濃度を長時間測定した結果を示 した図である。
符号の説明
1 粒径が20nm程度の撥水材が被覆されたモルデナイト粉末触媒
2 粒径が3nm程度の撥水材が被覆されたモルデナイト粉末触媒
10 粒径が10nm程度の撥水材
11 ゼオライトの細孔に触媒活性成分が担持された粉末触媒
12 触媒活性成分
13 支持体
30 触媒活性測定装置
31 熱電対
32 電気炉
33 反応管
34 触媒
35 水トラップ
36 ガスクロマトグラフィー

Claims (17)

  1. 改質ガス中の一酸化炭素を酸素ガスによって選択的に酸化する一酸化炭素選択酸化触媒であって、
    触媒活性成分を多孔質担体に担持して成り、
    前記多孔質担体の表面が撥水材により覆われていることを特徴とする一酸化炭素選択酸化触媒。
  2. 前記触媒活性成分が前記多孔質担体の細孔内に保持されていることを特徴とする請求項1に記載の一酸化炭素選択酸化触媒。
  3. 前記多孔質担体がゼオライトであることを特徴とする請求項1又は2に記載の一酸化炭素選択酸化触媒
  4. 前記多孔質担体がモルデナイトであることを特徴とする請求項1又は2に記載の一酸化炭素選択酸化触媒。
  5. 前記撥水材の粒径が3nmから20nmの範囲であることを特徴とする請求項1から4のいずれかに記載の一酸化炭素選択酸化触媒。
  6. 前記撥水材がコロイダルシリカであることを特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の一酸化炭素選択酸化触媒。
  7. 前記触媒活性成分と前記撥水材の重量比が5%から30%の範囲にあることを特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の一酸化炭素選択酸化触媒。
  8. 前記触媒活性成分が白金、ルテニウム、鉄、ニッケル、コバルトのいずれか、及び/又はこれらから選ばれた2種以上の合金であることを特徴とする請求項1から7のいずれかに記載の一酸化炭素選択酸化触媒。
  9. アルミナ、シリカ、チタニア、マグネシア、カルシア、コージェライトのいずれか/又はこれらから選択された2種以上からなる支持体に支持されていることを特徴とする請求項1から8のいずれかに記載の一酸化炭素選択酸化触媒。
  10. 粉末触媒活性化成分を粉末多孔質担体にイオン交換法により担持する第1の工程と、
    前記第1の工程により得られた粉末触媒を、乾燥後、焼成する第2の工程と、
    前記第2の工程により得られた粉末触媒を、撥水材溶液と混合し攪拌する第3の工程と、
    前記第3の工程により得られた粉末触媒を乾燥後、焼成する第4の工程とを含むことを特徴とする一酸化炭素選択酸化触媒の製造方法。
  11. 粉末触媒活性化成分を粉末多孔質担体にイオン交換法により担持する第1の工程と、
    前記第1の工程により得られた粉末触媒を、乾燥後、焼成する第2の工程と、
    前記第2の工程により得られた粉末触媒を、撥水材溶液と混合し攪拌する第3の工程と、
    前記第3の工程により得られた粉末触媒を乾燥後、焼成する第4の工程と、
    前記第4の工程により得られた触媒を、アルミナ、シリカ、チタニア、マグネシア、カルシア、コージェライトのいずれか/又はこれらから選択された2種以上からなる支持体に展着する第5の工程を含むことを特徴とする一酸化炭素選択酸化触媒の製造方法。
  12. 前記多孔質担体がゼオライトであることを特徴とする請求項10又は11に記載の一酸化炭素選択酸化触媒の製造方法。
  13. 前記多孔質担体がモルデナイトであることを特徴とする請求項10又は11に記載の一酸化炭素選択酸化触媒の製造方法。
  14. 前記撥水材の粒径が3nmから20nmの範囲の値であることを特徴とする請求項10又は11に記載の一酸化炭素選択粉末触媒の製造方法。
  15. 前記撥水材がコロイダルシリカであることを特徴とする請求項14に記載の一酸化炭素選択酸化触媒の製造方法。
  16. 前記触媒活性成分と前記撥水材の重量比が5%から30%の範囲にあることを特徴とする請求項10から15のいずれかに記載の一酸化炭素選択酸化触媒の製造方法。
  17. 前記触媒活性成分が白金、ルテニウム、鉄、ニッケル、コバルトのいずれか、及び/又はこれらから選ばれた2種以上の合金であることを特徴とする請求項10から16のいずれかに記載の一酸化炭素選択酸化粉末触媒の製造方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015012189A1 (ja) * 2013-07-23 2015-01-29 三井金属鉱業株式会社 一酸化炭素メタン化触媒組成物及び一酸化炭素メタン化触媒

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JPWO2015012189A1 (ja) * 2013-07-23 2017-03-02 三井金属鉱業株式会社 一酸化炭素メタン化触媒組成物及び一酸化炭素メタン化触媒

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