JP2009008782A - 防眩フィルム - Google Patents

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Abstract

【課題】正面方向での高い防眩性と、白ボケがないことを両立した防眩フィルムを提供することを課題とする。
【解決手段】透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムであって、該防眩層が前記透明基材と反対側の面に凹凸構造を有しており、該防眩層側の防眩フィルム表面の5°反射率が0.30%以上0.70%以下の範囲内であり、該防眩層側の防眩フィルム表面が、カットオフ波長(λ)0.008mmのときの算術平均粗さ(Ra)が0.020μm以上0.040μm以下の範囲内である凹凸構造を備え、且つ、該防眩層側の防眩フィルム表面が、カットオフ波長(λ)0.8mmのときの算術平均粗さ(Ra)が0.35μm以上0.45μm以下の範囲内である凹凸構造を備えることを特徴とする防眩フィルムとする。
【選択図】図1

Description

本発明は、窓やディスプレイなどの表面に設けられる防眩フィルムに関する。特に、液晶ディスプレイ(LCD)、CRTディスプレイ、有機エレクトロルミネッセンスディスプレイ(ELD)、プラズマディスプレイ(PDP)、表面電界ディスプレイ(SED)、フィールドエミッションディスプレイ(FED)などのディスプレイの表面に設けられる防眩フィルムに関する。
液晶ディスプレイ、CRTディスプレイ、ELディスプレイ、および、プラズマディスプレイなどのディスプレイにおいては、視聴時にディスプレイ表面に外光が映りこむことによる視認性の低下を防ぐために、表面に凹凸構造を備える防眩フィルムをディスプレイの表面に設けることが知られている。
防眩フィルムとしては、例えば、下記の技術が知られている。
・エンボス加工法により防眩フィルム表面に凹凸構造を形成する技術
・バインダマトリックス形成材料中に粒子を混入させた塗液を塗布し、バインダマトリックス中に粒子を分散させることにより、防眩フィルム表面に凹凸構造を形成する技術
このようにして形成される凹凸構造を表面に備える防眩フィルムにおいては、表面凹凸構造により防眩フィルム入射する外光が散乱することにより、外光の像が不鮮明となり、ディスプレイ表面に外光が移りこむことによる視認性の低下を防ぐことが可能となる。
ここで、エンボス加工により表面に凹凸が形成されている防眩フィルムは、表面凹凸を完全に制御できる。そのため、再現性が良い。しかし、エンボスロールに欠陥または異物付着があるとロールのピッチで延々欠陥が出るといった問題がある。
一方、バインダマトリックスと粒子を用いた防眩フィルムは前記エンボス加工を用いた防眩フィルムよりも工程数が少ない。よって、安価に製造できる。そのため、バインダマトリックス中に粒子を分散させた様々な態様の防眩フィルムが知られている(特許文献1)。
バインダマトリックスと粒子を用いた防眩フィルムにあってはさまざまな技術が開示されており、例えば、以下のような技術が開示されている。
・バインダマトリックス樹脂と球形粒子と不定形粒子を併用する技術(特許文献2)
・バインダマトリックス樹脂と複数の粒径の異なる粒子を用いる技術(特許文献3)
・表面凹凸を有し、凹部の断面積を規定した技術(特許文献4)
また、以下のような技術も開示されている。
・内部の散乱と表面の散乱を併用し、防眩層の内部ヘイズ(曇度)を1〜15%とし、表面ヘイズ(曇度)を7〜30%とする技術(特許文献5)
・バインダー樹脂と粒径0.5〜5μmの粒子を用い、樹脂と粒子の屈折率差を0.02〜0.2とする技術(特許文献6)
・バインダー樹脂と粒径1〜5μmの粒子を用い、樹脂と粒子の屈折率差を0.05〜0.15とする技術。さらに、用いる溶媒、表面粗さなどを所定の範囲とした技術(特許文献7)
・バインダー樹脂と複数の粒子を用い、樹脂と粒子の屈折率差を0.03〜0.2とする技術(特許文献8)
・また視野角を変化させたときのコントラストの低下、色相変化等を低減することを目的とし、表面ヘイズ(曇度)を3以上、法線方向のヘイズ値と±60°方向のヘイズ値の差が4以下とする技術(特許文献9)
このように様々な目的で様々な構成の防眩フィルムが開示されている。
ディスプレイの前面に用いられる防眩フィルムの性能は場合、ディスプレイによって異なる。言い換えると、ディスプレイの解像度や使用目的などにより最適な防眩フィルムは異なる。したがって、目的に応じた形で多様な防眩フィルムが求められる。
特開平6−18706号公報 特開2003−260748号公報 特開2004−004777号公報 特開2003−004903号公報 特開平11−305010号公報 特開平11−326608号公報 特開2000−338310号公報 特開2000−180611号公報 特開平11−160505号公報
ノートパソコンやデスクトップパソコンのモニター用のディスプレイにあっては、使用者はディスプレイ画面を長時間正面方向から視ることが多い。そこで、ノートパソコンやデスクトップパソコンのモニター用のディスプレイに用いられる防眩フィルムにあっては、(1)、ディスプレイ画面に対して垂直方向、すなわち、正面方向においてディスプレイ表面に入射する外光の像を不鮮明にし、外光の像が映りこむことが防ぐことのできる高い防眩性を備え、且つ、(2)外光、特に、蛍光灯等の照明がディスプレイ表面に入射した際に白茶ける現象(白ボケ)がない防眩フィルムが求められている。本発明にあっては、(1)正面方向での高い防眩性と、(2)白ボケがないことを両立した防眩フィルムを提供することを課題とする。
上記課題を解決するために請求項1にかかる発明としては、 透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムであって、該防眩層が前記透明基材と反対側の面に凹凸構造を有しており、該防眩層側の防眩フィルム表面の5°反射率が0.30%以上0.70%以下の範囲内であり、該防眩層側の防眩フィルム表面が、カットオフ波長(λ)0.008mmのときの算術平均粗さ(Ra)が0.020μm以上0.040μm以下の範囲内である凹凸構造を備え、且つ、該防眩層側の防眩フィルム表面が、カットオフ波長(λ)0.8mmのときの算術平均粗さ(Ra)が0.35μm以上0.45μm以下の範囲内である凹凸構造を備えることを特徴とする防眩フィルムとした。
また、請求項2にかかる発明としては、前記防眩層がバインダマトリックスと平均粒径の異なる粒子Aと粒子Bを含み、前記粒子Aの平均粒径(r)が、前記防眩層の平均膜厚(H)に0.20を掛けた値以上、前記防眩層の平均膜厚(H)に0.40を掛けた値以下の範囲内であり、且つ、前記粒子Bの平均粒径(r)が、前記防眩層の平均膜厚(H)に0.60を掛けた値以上、前記防眩層の平均膜厚(H)以下の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の防眩フィルムとした。
また、請求項3にかかる発明としては、前記防眩層がバインダマトリックスと微細な粒子である一次粒子が凝集してなる凝集形態の粒子Cを含み、且つ、該粒子Cの一次粒子の平均粒径(rC1)が0.005μm以上0.03μm以下の範囲内であり、凝集形態の粒子Cの平均粒径(rC2)が、前記防眩層の平均膜厚(H)に0.35を掛けた値以上、前記防眩層の平均膜厚(H)に0.80を掛けた値以下の範囲内であることを特徴とする請求項1記載の防眩フィルムとした。
また、請求項4にかかる発明としては、観察者側から順に、請求項1乃至3のいずれかに記載の防眩フィルム、偏光板、液晶セル、偏光板、バックライトユニットをこの順に備えることを特徴とする透過型液晶ディスプレイとした。
上記構成の防眩フィルムとすることにより、(1)正面方向における高い防眩性と、(2)白ボケがないことを両立した防眩フィルムとすることができ、ノートパソコンやデスクトップパソコンのモニター用のディスプレイ好適に用いられる防眩フィルムとすることができた。
本発明の防眩フィルムについて説明する。図1に本発明の防眩フィルムの断面模式図を示した。本発明の防眩フィルムは、透明基材上に防眩層を備え、透明基材と反対側の防眩層表面は凹凸構造を備える。そして、本発明の防眩フィルムは、(a)防眩層側の防眩フィルム表面の5°反射率が0.30%以上0.70%以下の範囲内であること、(b)防眩層側の防眩フィルム表面が、カットオフ波長(λ)0.008mmのときの算術平均粗さ(Ra)が0.020μm以上0.040μm以下の範囲内である凹凸構造を備えること、(c)防眩層側の防眩フィルム表面が、カットオフ波長(λ)0.8mmのときの算術平均粗さ(Ra)が0.35μm以上0.45μm以下の範囲内である凹凸構造を備えることを特徴とする。
防眩フィルムは、防眩層表面に凹凸構造を備えることにより、防眩フィルム表面に入射する外光を散乱させ、防眩フィルム表面に映りこむ外光の像を不鮮明とするものである。一方、防眩フィルムの表面の5°反射率は、防眩フィルムの表面に対する垂線方向から5°傾けた位置から光源からの光を入射させ、正反射する光の光量を測定するものである。すなわち、防眩フィルムの5°反射率は、防眩フィルムに正面方向から入射した外光に対する反射光の割合を示したものであり、5°反射率の数値が低いほど、防眩フィルムは正面方向における高い防眩性を備えるものとすることができる。
防眩フィルムは、防眩フィルム表面に入射する外光を散乱させ、防眩フィルム表面に映りこむ外光の像を不鮮明とするものであるから、5°反射率を低下させるためには防眩層表面の凹凸構造の度合いを大きくし、防眩層表面に入射する外光をより強く光を散乱させる必要がある。しかしながら、防眩フィルム表面の凹凸構造の度合いを大きくしすぎると、外光は防眩フィルム表面で過度に散乱することとなり、すなわち、外光として蛍光灯等の照明が防眩フィルム表面に入射した際に白茶ける現象(白ボケ)が発生することとなる。防眩フィルムにおいて、高い防眩性と白ボケのないことは、トレードオフの関係にあり両者を両立することは困難であった。
本発明者らは、防眩フィルムの防眩性に影響を与える防眩フィルム表面の凹凸構造を、カットオフ波長λが0.008mmの時の算術平均粗さRaと、カットオフ波長λが0.8mmのときの算術平均粗さRaに分割し、それぞれを所定の範囲とすることにより、防眩フィルム表面に入射する外光を効率的に散乱させることができ、高い防眩性を備え、且つ、白ボケがない防眩フィルムとすることができた。
すなわち、本発明の5°反射率が0.30%〜0.70%の範囲内である防眩フィルムは、カットオフ波長が0.008mmのときの算術平均粗さ(Ra)で表される微細な凹凸と、カットオフ波長が0.8mmのときの算術平均粗さ(Ra)で表される大きな凹凸を備え、防眩フィルムに入射する外光を微細な凹凸と大きな凹凸により効率的に散乱させることができる。そして、本発明の防眩フィルムは、5°反射率が0.70%以下と正面方向において高い防眩性を有しているにもかかわらず、白ボケのない防眩フィルムとすることができる。
防眩フィルムにおいては、5°反射率を0.70%以下とした場合には正面方向において高い防眩性を備える防眩フィルムとすることはできるものの、白ボケが発生しやすい傾向にある。ここで、本発明の防眩フィルムにおいては、5°反射率を0.70%以下とするだけでなく、更に、カットオフ波長が0.008mmのときの防眩フィルム表面の算術平均粗さ(Ra)を0.040μm以下、カットオフ波長が0.8mmのときの算術平均粗さ(Ra)を0.45μm以下とすることを特徴とする。すなわち、カットオフ波長が0.008mmのとき算術平均粗さ(Ra)で表される微細な凹凸及びカットオフ波長が0.8mmのとき算術平均粗さ(Ra)で表される大きな凹凸の度合いを制御することにより、5°反射率が0.7%以下であり正面方向で高い防眩性を備えているにもかかわらず、白ボケのない防眩フィルムとすることができる。
本発明の防眩フィルムにあっては、カットオフ波長が0.008mmのとき算術平均粗さ(Ra)で表される微細な凹凸とカットオフ波長が0.8mmのとき算術平均粗さ(Ra)で表される大きな凹凸の度合いを制御し、防眩層に入射する外光をそれぞれ効率的に散乱させることにより、白ボケを防ぐことができる。本発明においては、微細な凹凸と大きな凹凸の何れか一方の凹凸構造が過剰であることにより、正面方向から防眩層に入射する外光を過度に散乱させ、白ボケを発生させるということがない。
すなわち、(a)防眩フィルム表面の5°反射率、(b)防眩フィルム表面のカットオフ波長(λ)が0.008mmのときの算術平均粗さ(Ra)、(c)防眩フィルム表面のカットオフ波長(λ)が0.8mmのときの算術平均粗さ(Ra)の3つのパラメーターのすべてを所定の範囲内とすることにより、高い防眩性と白ボケのないことを両立した防眩フィルムとすることができる。
本発明において、防眩フィルム表面の5°反射率が、0.70%を超えるような場合、正面方向において高い防眩性を備える防眩フィルムとすることができない。また、防眩フィルムの5°反射率が、0.30%を超えるような場合、正面方向において高い防眩性を備える防眩フィルムとすることはできるものの、蛍光灯等の照明を防眩フィルム表面に映りこませたときに白ボケが発生してしまう。
また、防眩フィルム表面のカットオフ波長(λ)0.008mmのときの算術平均粗さ(Ra)が0.040μmを超えるような場合、蛍光灯等の照明を防眩フィルム表面に映りこませたときに白ボケが発生してしまう。一方、防眩フィルム表面のカットオフ波長(λ)0.008mmのときの算術平均粗さ(Ra)が0.020μmに満たない場合、5°反射率を0.70%以下とすることが困難となり、高い防眩性を備える防眩フィルムとすることはできない。
また、防眩フィルム表面のカットオフ波長(λ)0.8mmのときの算術平均粗さ(Ra)が0.45μmを超えるような場合、蛍光灯等の照明を防眩フィルム表面に映りこませたときに白ボケが発生してしまう。一方、防眩フィルム表面のカットオフ波長(λ)0.8mmのときの算術平均粗さ(Ra)が0.35μmに満たない場合、5°反射率を0.70%以下とすることが困難となり、高い防眩性を備える防眩フィルムとすることはできない。
なお、本発明において、防眩フィルム表面の5°反射率は防眩層表面に対する法線方向から5°傾けた際の反射率であり、5°反射率は反射率測定装置によって測定することができる。防眩フィルム表面のカットオフ波長(λ)0.008mmのときの算術平均粗さ(Ra)、防眩フィルム表面のカットオフ波長(λ)0.8mmのときの算術平均粗さ(Ra)は、日本工業規格JIS−B0601−1994に基づき測定される。
本発明においては、バインダマトリックス中に粒子を含ませ、該粒子により防眩層表面に凹凸構造を形成することができる。このとき、互いに平均粒径の異なる粒子A及び粒子Bを防眩層構成材料として用いることにより、(a)防眩フィルム表面の5°反射率、(b)防眩フィルム表面のカットオフ波長(λ)が0.008mmのときの算術平均粗さ(Ra)、(c)防眩フィルム表面のカットオフ波長(λ)が0.8mmのときの算術平均粗さ(Ra)の3つのパラメーターのすべてを所定の範囲内とすることを容易とすることができる。また、一次粒子が凝集してなる凝集形態の粒子Cを防眩層構成材料として用いることによっても、(a)防眩フィルム表面の5°反射率、(b)防眩フィルム表面のカットオフ波長(λ)が0.008mmのときの算術平均粗さ(Ra)、(c)防眩フィルム表面のカットオフ波長(λ)が0.8mmのときの算術平均粗さ(Ra)の3つのパラメーターのすべてを所定の範囲内とすることを容易とすることができる。
以下に、防眩層の構成材料として粒子A及び粒子Bを用いた場合、防眩層の構成材料として粒子Cを用いた場合の2つの本発明の防眩フィルムの構成について以下に示す。
本発明の防眩フィルムにおいて、粒子A及び粒子Bを防眩層構成材料として用いた防眩フィルムについて示す。図2に、防眩層形成材料として粒子Aと粒子Bを用いたときの本発明の防眩フィルムの断面模式図を示した。本発明にかかる防眩フィルムにおいて粒子Aと粒子Bを用いたときの構成としては、防眩フィルムの防眩層はバインダマトリックスと粒子Aと粒子Bを含み、このとき、粒子Aの平均粒径(r)が防眩層の平均膜厚(H)に0.20を掛けた値以上、防眩層の平均膜厚(H)に0.40を掛けた値以下の範囲内であること、粒子Bの平均粒径(r)が防眩層の平均膜厚(H)に0.60を掛けた値以上、前記防眩層の平均膜厚(H)以下の範囲内であることを特徴とする。
互いに平均粒径が十分に異なる粒子A、粒子Bをバインダマトリックス中に含ませ、防眩層表面に凹凸を形成することにより、(a)防眩フィルム表面の5°反射率、(b)防眩フィルム表面のカットオフ波長(λ)が0.008mmのときの算術平均粗さ(Ra)、(c)防眩フィルム表面のカットオフ波長(λ)が0.8mmのときの算術平均粗さ(Ra)をすべて所定の範囲とするような防眩フィルムを容易に製造することが可能となる。
このとき、その平均粒径が防眩層の平均膜厚(H)に0.20を掛けた値以上防眩層の平均膜厚(H)に0.40を掛けた値以下の範囲内の粒子Aは、カットオフ波長(λ)が0.008mmのときの算術平均粗さ(Ra)が0.020μm〜0.040μmの範囲内となるような微細な凹凸を防眩層表面に形成することに主に寄与する。また、その平均粒径が防眩層の平均膜厚(H)に0.60を掛けた値以上前記防眩層の平均膜厚(H)以下の範囲内の粒子Bは、カットオフ波長(λ)が0.8mmのときの算術平均粗さ(Ra)は0.35μm〜0.45μmの範囲内となるような大きな凹凸を防眩層表面に形成することに主に寄与する。
すなわち、粒子Aはカットオフ波長(λ)が0.008mmのときの算術平均粗さ(Ra)が0.020μm〜0.040μmの範囲内となるような微細な凹凸を容易に防眩層表面に形成し、粒子Bはカットオフ波長(λ)が0.8mmのときの算術平均粗さ(Ra)が0.35μm〜0.45μmの範囲内となるような大きな凹凸を容易に防眩層表面に形成することができ、粒子Aと粒子Bで形成される防眩層表面の凹凸構造は防眩層に入射する外光を効率的に散乱させることができる。
なお、本発明において防眩層の平均膜厚(H)とは表面凹凸のある防眩層の膜厚の平均値のことである。平均膜厚は、電子マイクロメーター、全自動微細形状測定機により求めることができる。また、本発明に用いられる粒子A及び粒子Bの平均粒径(r、r)は、光散乱式粒子径分布測定装置により求められる。
次に、本発明の防眩フィルムにおいて、一次粒子が凝集してなる凝集形態の粒子Cを防眩層構成材料として用いた防眩フィルムについて示す。図3に、防眩層形成材料として粒子Cを用いたときの本発明の防眩フィルムの断面模式図を示した。本発明にかかる防眩フィルムにおいて一次粒子が凝集形態してなる凝集形態の粒子Cを用いたときの構成としては、一次粒子の平均粒径(rC1)が0.005μm以上0.03μm以下の範囲内であり、凝集形態の粒子Cの平均粒径、すなわち、粒子Cの二次粒子の平均粒径(rC2)が、前記防眩層の平均膜厚(H)に0.35を掛けた値以上、前記防眩層の平均膜厚(H)に0.80を掛けた値以下の範囲内であることを特徴とする。
一次粒子が凝集してなる粒子Cをバインダマトリックス中に含ませ、防眩層表面に凹凸を形成することにより、(a)防眩フィルム表面の5°反射率、(b)防眩フィルム表面のカットオフ波長(λ)が0.008mmのときの算術平均粗さ(Ra)、(c)防眩フィルム表面のカットオフ波長(λ)が0.8mmのときの算術平均粗さ(Ra)をすべて所定の範囲とするような防眩フィルムを容易に製造することが可能となる。
このとき、粒子Cは一次粒子を凝集してなる凝集形態であることより、その表面に微細な凹凸構造を備える。そして、その平均粒径が0.005μm以上0.03μm以下である粒子Cの一次粒子は、粒子Cの表面に凹凸を形成し、カットオフ波長(λ)が0.008mmのときの算術平均粗さ(Ra)が0.020μm〜0.040μmの範囲内となるような微細な凹凸を防眩層表面に形成することに主に寄与する。
また、その平均粒径が防眩層の平均膜厚(H)に0.35を掛けた値以上防眩層の平均膜厚に0.80を掛けた値以下の範囲内の凝集形態の粒子Cは、カットオフ波長(λ)が0.8mmのときの算術平均粗さ(Ra)が0.35μm〜0.45μmの範囲内となるような大きな凹凸を防眩層表面に形成することに寄与する。
すなわち、粒子Cは、一次粒子により形成される粒子C表面の凹凸構造と一次粒子が凝集してなる粒子C自体(二次粒子)により、カットオフ波長(λ)が0.008mmのときの算術平均粗さ(Ra)が0.020μm〜0.040μmの範囲内となるような微細な凹凸と、カットオフ波長(λ)が0.8mmのときの算術平均粗さ(Ra)が0.35μm〜0.45μmの範囲内となるような大きな凹凸をそれぞれ防眩層表面に容易に形成することができ、粒子Cで形成される防眩層表面の凹凸構造は防眩層に入射する外光を効率的に散乱させることができる。
なお、繰り返しになるが、本発明において防眩層の平均膜厚(H)とは表面凹凸のある防眩層の膜厚の平均値のことである。また、本発明に用いられる粒子Cの一次粒子の平均粒径(rC1)、凝集形態の粒子Cの平均粒径(rC2)は、光散乱式粒子径分布測定装置により求められる。
本発明の防眩フィルムは、必要に応じて、反射防止性能、帯電防止性能、防汚性能、電磁波シールド性能、赤外線吸収性能、紫外線吸収性能、色補正性能等を有する機能層が設けられる。これらの機能層としては、反射防止層、帯電防止層、防汚層、電磁波遮蔽層、赤外線吸収層、紫外線吸収層、色補正層等が挙げられる。なお、これらの機能層は単層であってもかまわないし、複数の層であってもかまわない。機能層は、防汚性能を有する反射防止層というように、1層で複数の機能を有していても構わない。また、これらの機能層は、透明基材と防眩層の間に設けても良いし、防眩層上に設けても良い。また、本発明にあっては、各種層間の接着性向上のために、各層間にプライマー層や接着層等を設けても良い。
図4に本発明の防眩フィルムを用いた透過型液晶ディスプレイを示した。図3(a)の透過型液晶ディスプレイにおいては、バックライトユニット(5)、偏光板(4)、液晶セル(3)、偏光板(2)、防眩フィルム(1)をこの順に備えている。このとき、防眩フィルム(1)側が観察側すなわちディスプレイ表面となる。
バックライトユニット(5)は、光源と光拡散板を備える。液晶セルは、一方の透明基材に電極が設けられ、もう一方の透明基材に電極及びカラーフィルターを備えており、両電極間に液晶が封入された構造となっている。液晶セル(3)を挟むように設けられる偏光板にあっては、透明基材(21、22、41、42)間に偏光層(23、43)を挟持した構造となっている。
図4(a)にあっては、防眩フィルム(1)の透明基材(11)と偏光板(2)の透明基材を別々に備える透過型液晶ディスプレイとなっている。一方、図3(b)にあっては、防眩フィルム(1)の透明基材(11)の防眩層の反対側の面に偏光層(23)が設けられており、透明基材(11)が防眩フィルム(1)の透明基材と偏光板(2)の透明基材を兼ねる構造となっている。
また、本発明の透過型液晶ディスプレイにあっては、他の機能性部材を備えても良い。他の機能性部材としては、例えば、バックライトから発せられる光を有効に使うための、拡散フィルム、プリズムシート、輝度向上フィルムや、液晶セルや偏光板の位相差を補償するための位相差フィルムが挙げられるが、本発明の透過型液晶ディスプレイはこれらに限定されるものではない。
次に、本発明の防眩フィルムの製造方法について示す。
本発明の防眩フィルムの製造方法にあっては、少なくとも電離放射線によって硬化するバインダマトリックス形成材料と粒子Aと粒子Bを含む防眩層形成用塗液を透明基材上に塗布し、透明基材上に塗膜を形成する工程と、バインダマトリックス形成材料を電離放射線により硬化させる硬化工程を備えることにより透明基材上に防眩層を形成することができる。
また、本発明の防眩フィルムの製造方法にあっては、少なくとも電離放射線によって硬化するバインダマトリックス形成材料と一次粒子が凝集してなる凝集形態の粒子Cを含む防眩層形成用塗液を透明基材上に塗布し、透明基材上に塗膜を形成する工程と、バインダマトリックス形成材料を電離放射線により硬化させる硬化工程を備えることにより透明基材上に防眩層を形成することもできる。
本発明に用いられる透明基材としては、ガラスやプラスチックフィルムなどを用いることができる。プラスチックフィルムとしては適度の透明性、機械強度を有していれば良い。例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、トリアセチルセルロース(TAC)、ジアセチルセルロース、アセチルセルロースブチレート、ポリエチレンナフタレート(PEN)、シクロオレフィンポリマー、ポリイミド、ポリエーテルスルホン(PES)、ポリメチルメタクリレート(PMMA)、ポリカーボネート(PC)等のフィルムを用いることができる。中でも、トリアセチルセルロースフィルムは複屈折が少なく、透明性が良好であることから好適に用いることができ、特に、本発明の防眩フィルムを液晶ディスプレイ表面に設けるにあっては、透明基材としてトリアセチルセルロースを用いることが好ましい。
また、図3(b)で示したように、透明基材の防眩層が設けられる面の反対側の面に偏光層を設けることも可能である。このとき、偏光層としては、ヨウ素を加えた延伸ポリビニルアルコール(PVA)からなるものを例示することができる。このとき、偏光層は透明基材に狭持されている。
防眩層を形成するための防眩層形成用塗液としては、少なくとも電離放射線によって硬化するバインダマトリックス形成材料と粒子A、粒子Bを含む。または、少なくとも電離放射線によって硬化するバインダマトリックス形成材料と一次粒子が凝集してなる凝集形態の粒子Cを含む。
このとき、バインダマトリックス形成材料としては、電離放射線硬化型材料を用いることができる。電離放射線硬化型材料としては、多価アルコールのアクリル酸またはメタクリル酸エステルのような多官能性のアクリレート、ジイソシアネートと多価アルコール及びアクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシエステル等から合成されるような多官能のウレタンアクリレートを使用することができる。またこれらの他にも、電離放射線型材料として、アクリレート系の官能基を有するポリエーテル樹脂、ポリエステル樹脂、エポキシ樹脂、アルキッド樹脂、スピロアセタール樹脂、ポリブタジエン樹脂、ポリチオールポリエン樹脂等を使用することができる。
中でも、バインダマトリックス形成材料として、電離放射線硬化型材料である、3官能アクリレートモノマーまたは4官能アクリレートモノマーを用いることが好ましい。3官能アクリレートモノマーまたは4官能アクリレートモノマーを用いることにより十分な耐擦傷性を備える防眩フィルムとすることができる。3官能アクリレートモノマーと4官能アクリレートモノマーの具体例としては、多価アルコールのアクリル酸またはメタクリル酸エステルのような多官能性のアクリレートモノマー、または、ジイソシアネートと多価アルコール及びアクリル酸またはメタクリル酸のヒドロキシエステル等から合成されるような多官能のウレタンアクリレートモノマーのうち、3官能及び4官能のものを指す。このとき、3官能アクリレートモノマー若しくは4官能アクリレートモノマーをバインダマトリックス形成材料に対し合計80wt%以上用いることが好ましい。
また、バインダマトリックス形成材料としては、電離放射線硬化型材料の他に熱可塑性樹脂等を加えることもできる。熱可塑性樹脂としては、アセチルセルロース、ニトロセルロース、アセチルブチルセルロース、エチルセルロース、メチルセルロース等のセルロース誘導体、酢酸ビニル及びその共重合体、塩化ビニル及びその共重合体、塩化ビニリデン及びその共重合体等のビニル系樹脂、ポリビニルホルマール、ポリビニルブチラール等のアセタール樹脂、アクリル樹脂及びその共重合体、メタクリル樹脂及びその共重合体等のアクリル系樹脂、ポリスチレン樹脂、ポリアミド樹脂、線状ポリエステル樹脂、ポリカーボネート樹脂等を使用できる。熱可塑性樹脂を加えることにより、透明基材と防眩層との密着性を向上させることができる。また、熱可塑性樹脂を加えることにより、製造される防眩フィルムのカールを抑制することができる。
本発明に用いられる粒子A及び粒子Bとしては、アクリル粒子(屈折率1.49)、アクリルスチレン粒子(屈折率1.49〜1.59)、ポリスチレン粒子(屈折率1.59)、ポリカーボネート粒子(屈折率1.58)、メラミン粒子(屈折率1.66)、エポキシ粒子(屈折率1.58)、ポリウレタン粒子(屈折率1.55)、ナイロン粒子(屈折率1.50)、ポリエチレン粒子(1.50〜1.56)、ポリプロピレン粒子(屈折率1.49)、シリコーン粒子(屈折率1.43)、ポリテトラフルオロエチレン粒子(屈折率1.35)、ポリフッ化ビニリデン粒子(屈折率1.42)、ポリ塩化ビニル粒子(屈折率1.54)、ポリ塩化ビニリデン粒子(屈折率1.62)といった有機粒子や、シリカ粒子(屈折率1.48)、アルミナ粒子(屈折率1.76)、タルク(屈折率1.54)、各種アルミノケイ酸塩(屈折率1.50〜1.60)、カオリンクレー(屈折率1.53)、MgAlハイドロタルサイト(屈折率1.50)、などの無機粒子から適宜選択される。中でも、粒子A及び粒子Bを用いるにあっては、有機粒子を好適に用いることができる。粒子A、粒子Bとして、有機粒子を用いることにより、高い透明性を備える防眩フィルムとすることができる。また、本発明にあっては、粒子Aと粒子Bは同一の材料であっても構わない。また、粒子Aと粒子Bは球状粒子であることが好ましい。なお、球状粒子とは、完全な球形粒子や楕円球形などを含む。
なお、粒子Aの平均粒径(r)は、防眩層の平均膜厚(H)に0.2を掛けた値以上、前記防眩層の平均膜厚(H)に0.4を掛けた値以下の範囲内であり、粒子Bの平均粒径(r)が、防眩層の平均膜厚(H)に0.6を掛けた値以上、前記防眩層の平均膜厚(H)以下の範囲内であることが好ましい。
また、本発明に用いられる微細な粒子である一次粒子が凝集してなる凝集形態の粒子Cとしては、アクリル粒子(屈折率1.49)、アクリルスチレン粒子(屈折率1.49〜1.59)、ポリスチレン粒子(屈折率1.59)、ポリカーボネート粒子(屈折率1.58)、メラミン粒子(屈折率1.66)、エポキシ粒子(屈折率1.58)、ポリウレタン粒子(屈折率1.55)、ナイロン粒子(屈折率1.50)、ポリエチレン粒子(1.50〜1.56)、ポリプロピレン粒子(屈折率1.49)、シリコーン粒子(屈折率1.43)、ポリテトラフルオロエチレン粒子(屈折率1.35)、ポリフッ化ビニリデン粒子(屈折率1.42)、ポリ塩化ビニル粒子(屈折率1.54)、ポリ塩化ビニリデン粒子(屈折率1.62)といった有機粒子や、シリカ粒子(屈折率1.48)、アルミナ粒子(屈折率1.76)、タルク(屈折率1.54)、各種アルミノケイ酸塩(屈折率1.50〜1.60)、カオリンクレー(屈折率1.53)、MgAlハイドロタルサイト(屈折率1.50)、などの無機粒子から適宜選択される。中でも、材料の汎用性の点から、シリカ粒子(屈折率1.48)を好適に用いることができる。また、シリカ粒子を用いることにより、得られる防眩フィルムは、より高い表面硬度を有する防眩層を備えることができる。このとき、一次粒子の平均粒径(rC1)は0.005μm以上0.03μm以下の範囲内であり、凝集形態の粒子Cの平均粒径(rC2)は、前記防眩層の平均膜厚(H)に0.3を掛けた値以上、前記防眩層の平均膜厚(H)に0.6を掛けた値以下の範囲内であることが好ましい。
また、電離放射線として紫外線を用いる場合、防眩層形成用塗液に光重合開始剤が加えられる。光重合開始剤は、公知の光重合開始剤を用いることができるが、用いるバインダマトリックス形成材料にあったものを用いることが好ましい。光重合開始剤としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルメチルケタールなどのベンゾインとそのアルキルエーテル類等が用いられる。光重合開始剤の使用量は、バインダマトリックス形成材料に対して0.5〜20wt%である。好ましくは1〜5wt%である。
防眩層形成用塗液には、必要に応じて溶媒を加える。溶媒を加えることにより、粒子やバインダマトリックスを均一に分散させ、また、防眩層形成用塗液を透明基材上に塗布するに際し、塗液の粘度を適切な範囲に調整することが可能となる。
本発明においては、透明基材としてトリアセチルセルロースを用い、トリアセチルセルロースフィルム上に他の機能層を介さず直接防眩層を設ける場合には、防眩層形成用塗液の溶媒として、トリアセチルセルロースフィルムを溶解または膨潤させる溶媒とトリアセチルセルロースフィルムを溶解または膨潤させない溶媒の混合溶媒を用いることが好ましく、混合溶媒を用いることによりトリアセチルセルロースフィルムと防眩層界面において十分な密着性を有する防眩フィルムとすることができる。
このとき、トリアセチルセルロースフィルムを溶解または膨潤させる溶媒としては、ジブチルエーテル、ジメトキシメタン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、プロピレンオキシド、ジオキサン、ジオキソラン、トリオキサン、テトラヒドロフラン、アニソールおよびフェネトール等のエーテル類、またアセトン、メチルエチルケトン、ジエチルケトン、ジプロピルケトン、ジイソブチルケトン、シクロペンタノン、シクロヘキサノン、メチルシクロヘキサノン、およびメチルシクロヘキサノン等の一部のケトン類、また蟻酸エチル、蟻酸プロピル、蟻酸n−ペンチル、酢酸メチル、酢酸エチル、プロピオン酸メチル、プロピオン醸エチル、酢酸n−ペンチル、およびγ−プチロラクトン等のエステル類、さらには、メチルセロソルブ、セロソルブ、ブチルセロソルブ、セロソルブアセテート等のセロソルブ類が挙げられる。これらは1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
トリアセチルセルロースフィルムを溶解または膨潤させない溶媒としては、トルエン、キシレン、シクロヘキサン、シクロヘキシルベンゼンなどの芳香族炭化水素類、n−ヘキサンなどの炭化水素類、メチルイソブチルケトン、メチルブチルケトンなどの一部のケトン類などが挙げられる。これらは1種単独であるいは2種以上を組み合わせて用いることができる。
本発明にあっては、塗布、形成される防眩層(塗膜)においてハジキ、ムラといった塗膜欠陥の発生を防止するために、表面調整剤と呼ばれる添加剤を加えても良い。表面調整剤は、その働きに応じて、レベリング剤、消泡剤、界面張力調整剤、表面張力調整剤とも呼ばれるが、いずれも形成される塗膜(防眩層)の表面張力を低下させる働きを備える。
表面調整剤として通常用いられる添加剤としては、シリコーン系添加剤、フッ素系添加剤、アクリル系添加剤等が挙げられる。シリコーン系添加剤にあっては、ポリジメチルシロキサンを基本構造とする誘導体であり、ポリジメチルシロキサン構造の側鎖を変性したものが用いられる。例えば、ポリエーテル変性ジメチルシロキサンがシリコーン添加剤として用いられる。また、フッ素系添加剤としては、パーフルオロアルキル基を備える化合物が用いられる。また、アクリル系添加剤としては、アクリルモノマーやメタクリルモノマーやスチレンモノマーを重合させた構造を基本構造とするものが用いられる。また、アクリル系添加剤にあっては、アクリルモノマーやメタクリルモノマーやスチレンモノマーを重合させた構造を基本構造として、側鎖にアルキル基やポリエーテル基、ポリエステル基、水酸基、エポキシ基等の置換基を含有していても構わない。
また、本発明の防眩層形成用塗液においては、塗液中に先に述べた表面調整剤のほかにも、他の添加剤を加えても良い。ただし、これらの添加剤は形成される防眩層の透明性、光の拡散性などに影響を与えないほうが好ましい。機能性添加剤としては、帯電防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、防汚剤、撥水剤、屈折率調整剤、密着性向上剤、硬化剤、などを使用でき、それにより、形成される防眩層に帯電防止機能、紫外線吸収機能、赤外線吸収機能、防汚機能、撥水機能といった、防眩機能以外の機能を持たせることができる。
防眩層形成用塗液は透明基材上に塗布され、塗膜を形成する。
防眩層形成用塗液を透明基材上に塗布するための塗工方法としては、ロールコーター、リバースロールコーター、グラビアコーター、ナイフコーター、バーコーター、ダイコーターを用いた塗工方法を使用できる。中でも、ロール・ツー・ロール方式で高速で塗工することが可能なダイコーターを用いることが好ましい。また塗液の固形分濃度は、塗工方法により異なる。固形分濃度は、重量比でおおよそ30〜70重量%であればよい。
次に、本発明のダイコーター塗布装置について説明する。図5に本発明のダイコーター塗布装置の模式図を示した。本発明のダイコーター塗布装置は、ダイヘッド30が塗液タンク32が配管31によって接続され、送液ポンプ33によって、塗液タンク32の防眩層形成用塗液がダイヘッド30内に送液される構造となっている。ダイヘッド30に送液された防眩層形成用塗液はスリット間隙から塗液を吐出し、透明基材11上に塗膜が形成される。巻き取り式の透明基材11を用い回転ロール35を使用することにより、ロール・ツー・ロール方式により連続して透明基材上に塗膜を形成することができる。
塗液を透明基材上に塗布することにより得られる塗膜に対し、電離放射線を照射することにより、防眩層が形成される。電離放射線としては、紫外線、電子線を用いることができる。紫外線硬化の場合は、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク、キセノンアーク等の光源が利用できる。また、電子線硬化の場合はコックロフトワルト型、バンデグラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器から放出される電子線が利用できる。電子線は、50〜1000KeVのエネルギーを有するのが好ましい。100〜300KeVのエネルギーを有する電子線がより好ましい。
なお、硬化により防眩層を形成する工程の前後に乾燥工程を設けてもよい。また、硬化と乾燥を同時におこなってもよい。特に、塗液がバインダマトリックス材料と粒子と溶媒を含む場合、形成された塗膜の溶媒を除去するために電離放射線を照射する前に乾燥工程を設ける必要がある。乾燥手段としては加熱、送風、熱風などが例示される。
なお、本発明の防眩フィルムにあっては、防眩層の平均膜厚(H)は2μm〜25μmの範囲内であることが好ましい。防眩層の平均膜厚が2μmを下回る場合、得られる防眩フィルムはディスプレイ表面に設けられるだけの十分な硬度を得ることができなくなってしまうことがある。一方、防眩層の平均膜厚が25μmを超えるような場合、コスト高になり、また、得られる防眩フィルムのカールの度合いが大きくなってしまいディスプレイ表面に設けるための加工工程に適さないことがある。なお、より好ましい防眩層の平均膜厚は3μm〜12μmである。
なお、本発明においては、防眩層構成材料として粒子Aと粒子Bを用いる方法、防眩層構成材料として一次粒子が凝集してなる凝集形態の粒子Cを用いる方法の他にも、エンボス法により、(a)防眩フィルム表面の5°反射率、(b)防眩フィルム表面のカットオフ波長(λ)が0.008mmのときの算術平均粗さ(Ra)、(c)防眩フィルム表面のカットオフ波長(λ)が0.8mmのときの算術平均粗さ(Ra)がすべて所定の範囲とするような表面に凹凸構造を備える防眩層を形成しても良い。
以下に実施例を示す。
(実施例1)
透明基材としてトリアセチルセルロースフィルム(富士写真フィルム製TD−80U)を用いた。防眩層形成用塗液として、共栄社化学製PE3(ペンタエリスリトールアクリレート)100重量部、チバスペシャリティケミカルズ製イルガキュア184(紫外線重合開始剤)、(表1)に示した粒子A(アクリル球形フィラー)、粒子B(アクリル/スチレン共重合体球形フィラー)、トルエン110重量部からなるものを用いた。該防眩層形成塗液を図5に示したようなダイコーター塗布装置を用い、ダイコート法により透明基材であるトリアセチルセルロースフィルム上に塗布し、塗膜を形成した。塗膜形成後、乾燥装置により溶媒を蒸発させ、さらに高圧水銀灯を用い酸素濃度が0.03%以下の雰囲気下で400mJの紫外線照射をおこない、防眩層を形成した。以上の工程により、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
(比較例1)
(実施例1)の粒子A、粒子Bを、(表1)の(比較例1)に示した粒子A、粒子Bに変更した以外は、(実施例1)と同様にして、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
(比較例2)
(実施例1)の粒子A、粒子Bを、(表1)の(比較例2)に示した粒子A、粒子Bに変更した以外は、(実施例1)と同様にして、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
(実施例2)
(実施例1)の粒子A、粒子Bを、(表1)の(実施例2)に示した粒子A、粒子Bに変更した以外は、(実施例1)と同様にして、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
(比較例3)
(実施例1)の粒子A、粒子Bを、(表1)の(比較例3)に示した粒子A、粒子Bに変更した以外は、(実施例1)と同様にして、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
(実施例3)
(実施例1)の粒子A、粒子Bを、(表1)の(実施例3)に示した粒子A、粒子Bに変更した以外は、(実施例1)と同様にして、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
(比較例4)
(実施例1)の粒子A、粒子Bを、(表1)の(比較例4)に示した粒子A、粒子Bに変更した以外は、(実施例1)と同様にして、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
(実施例4)
(実施例1)の粒子A、粒子Bを、(表1)の(実施例4)に示した粒子A、粒子Bに変更した以外は、(実施例1)と同様にして、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
(比較例5)
(実施例1)の粒子A、粒子Bを、(表1)の(比較例5)に示した粒子A、粒子Bに変更した以外は、(実施例1)と同様にして、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
(実施例5)
(実施例1)の粒子A、粒子Bを、(表1)の(実施例5)に示した粒子A、粒子Bに変更した以外は、(実施例1)と同様にして、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
(比較例6)
(実施例1)の粒子A、粒子Bを、(表1)の(比較例6)に示した粒子A、粒子Bに変更した以外は、(実施例1)と同様にして、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
(実施例1)〜(実施例5)、(比較例1)〜(比較例6)で用いた粒子A、粒子Bの材料、重量部及び平均粒子径(r、r)、また、形成された防眩層の平均膜厚(H)を(表1)に示した。なお、粒子A、粒子Bの平均粒径(r、r)は、光散乱式粒径分布測定装置(SALD−7000 島津製作所製)を用いて測定した。また、防眩層の平均膜厚は電子マイクロメーター(アンリツ製 K351C)により測定した。

Figure 2009008782
(実施例6)
透明基材としてトリアセチルセルロースフィルム(富士写真フィルム製TD−80U)を用いた。防眩層形成用塗液として、共栄社化学製PE3(ペンタエリスリトールアクリレート)100重量部、チバスペシャリティケミカルズ製イルガキュア184(紫外線重合開始剤)、(表2)に示した微細な粒子である一次粒子が凝集してなる凝集形態の粒子C(シリカ凝集体不定形フィラー)、トルエン110重量部からなるものを用いた。該防眩層形成塗液を図5に示したようなダイコーター塗布装置を用い、ダイコート法により透明基材であるトリアセチルセルロースフィルム上に塗布し、塗膜を形成した。塗膜形成後、乾燥装置により溶媒を蒸発させ、さらに高圧水銀灯を用い酸素濃度が0.03%以下の雰囲気下で400mJの紫外線照射をおこない、防眩層を形成した。以上の工程により、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
(比較例7)
(実施例1)の凝集形態の粒子Cを、(表1)の(比較例7)に示した凝集形態の粒子Cに変更した以外は、(実施例6)と同様にして、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
(比較例8)
(実施例1)の凝集形態の粒子Cを、(表1)の(比較例8)に示した凝集形態の粒子Cに変更した以外は、(実施例6)と同様にして、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
(実施例7)
(実施例1)の凝集形態の粒子Cを、(表1)の(実施例7)に示した凝集形態の粒子Cに変更した以外は、(実施例6)と同様にして、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
(比較例9)
(実施例1)の凝集形態の粒子Cを、(表1)の(比較例9)に示した凝集形態の粒子Cに変更した以外は、(実施例6)と同様にして、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
(実施例8)
(実施例1)の凝集形態の粒子Cを、(表1)の(実施例8)に示した凝集形態の粒子Cに変更した以外は、(実施例6)と同様にして、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
(比較例10)
(実施例1)の凝集形態の粒子Cを、(表1)の(比較例10)に示した凝集形態の粒子Cに変更した以外は、(実施例6)と同様にして、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
(実施例9)
(実施例1)の凝集形態の粒子Cを、(表1)の(実施例9)に示した凝集形態の粒子Cに変更した以外は、(実施例6)と同様にして、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
(比較例11)
(実施例1)の凝集形態の粒子Cを、(表1)の(比較例11)に示した凝集形態の粒子Cに変更した以外は、(実施例6)と同様にして、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
(実施例10)
(実施例1)の凝集形態の粒子Cを、(表1)の(実施例10)に示した凝集形態の粒子Cに変更した以外は、(実施例6)と同様にして、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
(比較例12)
(実施例1)の凝集形態の粒子Cを、(表1)の(比較例12)に示した凝集形態の粒子Cに変更した以外は、(実施例6)と同様にして、透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムを作製した。
(実施例6)〜(実施例10)、(比較例7)〜(比較例12)で用いた凝集形態の粒子Cの材料、重量部及び一次粒子の平均粒子径(一次粒子径・rC1)、凝集形態の粒子Cの平均粒子径(二次粒子径・rC2)、また、形成された防眩層の平均膜厚(H)を(表2)に示した。なお、凝集形態の粒子Cの一次粒子の平均粒子径(一次粒子径・rC1)、凝集形態の粒子Cの平均粒子径(二次粒子径・rC2)は、光散乱式粒径分布測定装置(SALD−7000 島津製作所製)を用いて測定した。また、防眩層の平均膜厚は電子マイクロメーター(アンリツ製 K351C)により測定した。

Figure 2009008782
実施例及び比較例で得られた防眩フィルムについて、以下の方法で、防眩フィルム表面の5°反射率、カットオフ波長0.008mmのときの算術平均粗さ(Ra)、カットオフ波長0.8mmのときの算術平均粗さ(Ra)を測定した。また、以下の方法により、防眩性及び白ボケの評価をおこなった。
<5°反射率>
実施例及び比較例で得られた防眩フィルムのトリアセチルセルロースフィルム側の表面を艶消し黒スプレーでコートし、防眩フィルムの防眩層形成面側の表面の5°反射率を反射率測定装置(日立ハイテクノロジー製 U−4000/積分球方式/測定波長550nm)を用いて測定した。
<カットオフ波長0.008mmのときの算術平均粗さ(Ra)>
実施例及び比較例で得られた防眩フィルムの防眩層形成面側の表面を高精度微細形状測定器(サーフコーダーET4000A、小坂研究所製)を用い、JIS−B0601−1994に基づき、カットオフ波長(λ)0.008mm、評価長さ0.8mm、走査速度0.005mm/secとし、Raを求めた。
<カットオフ波長0.8mmのときの算術平均粗さ(Ra)>
実施例及び比較例で得られた防眩フィルムの防眩層形成面側の表面を高精度微細形状測定器(サーフコーダーET4000A、小坂研究所製)を用い、JIS−B0601−1994に基づき、カットオフ波長(λ)0.008mm、評価長さ0.8mm、走査速度0.005mm/secとし、Raを求めた。
<防眩性の評価方法>
実施例及び比較例で得られた防眩フィルムのトリアセチルセルロースフィルム側の表面を黒色のプラスチック板に貼り付けた状態で、蛍光灯の光を防眩フィルムの防眩層形成面に映りこませて目視評価した。このとき、蛍光灯などが映りこんだ像の鮮明さを目視評価した。目視評価の結果、蛍光灯の像が全く気にならない場合を丸印、蛍光灯の像が鮮明であり気になる場合をバツ印とした。
<白ボケの評価方法>
実施例及び比較例で得られた防眩フィルムのトリアセチルセルロースフィルム側の表面を黒色のプラスチック板に貼り付けた状態で、防眩フィルムの防眩層形成面に蛍光灯の光を映りこませて目視評価した。このとき、防眩フィルム表面に映りこんだ蛍光灯の光の拡散具合が小さく、防眩フィルムに白っぽさを感じない場合を丸印、白っぽさを感じ、許容できない場合をバツ印とした。
(実施例1)〜(実施例5)、(比較例1)〜(比較例6)で得られた防眩フィルムの5°反射率、カットオフ波長0.008mmのときの算術平均粗さ(Ra)、カットオフ波長0.8mmのときの算術平均粗さ(Ra)の測定結果、及び、防眩性、白ボケの評価結果を(表3)に示した。なお、(表3)において、粒子Aの平均粒径(r)を形成された防眩層の平均膜厚(H)で除したものであるr/H、粒子Bの平均粒径(r)を形成された防眩層の平均膜厚(H)で除したものであるr/Hをあわせて示した。

Figure 2009008782
(実施例6)〜(実施例10)、(比較例7)〜(比較例12)で得られた防眩フィルムの5°反射率、カットオフ波長0.008mmのときの算術平均粗さ(Ra)、カットオフ波長0.8mmのときの算術平均粗さ(Ra)の測定結果、及び、防眩性、白ボケの評価結果を(表3)に示した。なお、(表3)において、粒子Cの一次粒子の平均粒子径(一次粒子径・rC1)であるrC1、凝集形態の粒子Cの平均粒子径(二次粒子径・rC2)成された防眩層の平均膜厚(H)で除したものであるrC2/Hをあわせて示した。

Figure 2009008782
図1は本発明の防眩フィルムの断面模式図である。 図2は防眩層形成材料として粒子Aと粒子Bを用いたときの本発明の防眩フィルムの断面模式図である。 図3は防眩層形成材料として粒子Cを用いたときの本発明の防眩フィルムの断面模式図である。 図4は本発明の防眩フィルムを用いた透過型液晶ディスプレイである。 図5は本発明のダイコーター塗布装置の模式図である。
符号の説明
1 防眩フィルム
11 透明基材
12 防眩層
120 バインダマトリックス
12A 粒子A
12B 粒子B
粒子Aの平均粒径
粒子Bの平均粒径
C1 粒子Cの一次粒子の平均粒径
C2 粒子Cの凝集形態の粒子Cの平均粒径(二次粒子の平均粒径)
H 防眩層の平均膜厚
12 機能層
2 偏光板
21 透明基材
22 透明基材
23 偏光層
3 液晶セル
41 透明基材
42 透明基材
43 偏光層
5 バックライトユニット
30 ダイヘッド
31 配管
32 塗液タンク
33 送液ポンプ
35 回転ロール

Claims (4)

  1. 透明基材上に防眩層を備える防眩フィルムであって、
    該防眩層が前記透明基材と反対側の面に凹凸構造を有しており、
    該防眩層側の防眩フィルム表面の5°反射率が0.30%以上0.70%以下の範囲内であり、
    該防眩層側の防眩フィルム表面が、カットオフ波長(λ)0.008mmのときの算術平均粗さ(Ra)が0.020μm以上0.040μm以下の範囲内である凹凸構造を備え、且つ、
    該防眩層側の防眩フィルム表面が、カットオフ波長(λ)0.8mmのときの算術平均粗さ(Ra)が0.35μm以上0.45μm以下の範囲内である凹凸構造を備える
    ことを特徴とする防眩フィルム。
  2. 前記防眩層がバインダマトリックスと平均粒径の異なる粒子Aと粒子Bを含み、
    前記粒子Aの平均粒径(r)が、前記防眩層の平均膜厚(H)に0.20を掛けた値以上、前記防眩層の平均膜厚(H)に0.40を掛けた値以下の範囲内であり、且つ、
    前記粒子Bの平均粒径(r)が、前記防眩層の平均膜厚(H)に0.60を掛けた値以上、前記防眩層の平均膜厚(H)以下の範囲内である
    ことを特徴とする請求項1記載の防眩フィルム。
  3. 前記防眩層がバインダマトリックスと微細な粒子である一次粒子が凝集してなる凝集形態の粒子Cを含み、且つ、
    該粒子Cの一次粒子の平均粒径(rC1)が0.005μm以上0.03μm以下の範囲内であり、
    凝集形態の粒子Cの平均粒径(rC2)が、前記防眩層の平均膜厚(H)に0.35を掛けた値以上、前記防眩層の平均膜厚(H)に0.80を掛けた値以下の範囲内である
    ことを特徴とする請求項1記載の防眩フィルム。
  4. 観察者側から順に、請求項1乃至3のいずれかに記載の防眩フィルム、偏光板、液晶セル、偏光板、バックライトユニットをこの順に備えることを特徴とする透過型液晶ディスプレイ。
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