JP2008040063A - 防眩性光拡散部材 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 透明基材上に、バインダマトリックス及び粒子A及び粒子Bを含んでなる防眩性光拡散層を有する防眩性光拡散部材であって、該粒子Aの屈折率と該バインダマトリックスの屈折率との差が0.02未満であり、該粒子Bの屈折率と該バインダマトリックスの屈折率との差が0.03〜0.20の範囲内であることを特徴とする防眩性光拡散部材。
【選択図】図1
Description
・視聴時に外光が写りこむ。
・ディスプレイからの表示光によりディスプレイ表面で面ぎら(シンチレーション)が発生する。
・ディスプレイから拡散されずに直接くる表示光の眩しさ、などにより視認性がよくない。
・輝度むらなどの欠陥によっても視認性が悪化する。
このような視認性の低下、悪化を解決するために、防眩性光拡散部材をディスプレイの前面に設けることが知られている。
・ディスプレイの表面に、エンボス加工を施した防眩性光拡散層を有する防眩性光拡散部材を設ける。
・ディスプレイの表面に、バインダマトリックスに粒子を混入することによって表面に凹凸が形成された防眩性光拡散層を有する防眩性光拡散部材を設ける。
このような防眩性光拡散部材においては、表面の凹凸による光の散乱現象(表面拡散)が利用される。
さらに、バインダマトリックスにバインダマトリックスと屈折率の異なる粒子を混入することによって、バインダマトリックスと粒子の屈折率差による光の内部散乱(内部拡散)を利用する防眩性光拡散部材も知られている。
・耐擦傷性
・コントラストの低下
・ギラツキ発生
外光の写りこみ、シンチレーションなどを防止することによって視認性を高める必要がある。そのため、以下の方法が考えられている。
・表面の凹凸形状を大きくすることによって、光の散乱性能を向上させる。
・添加する粒子の量を増やすことによって、光の散乱性能を向上させる。
しかし、上記方法では透過像鮮明度が低下してしまうという問題がある。
光の散乱性能等を低下させることなく、視認性を向上させる方法として、下記の技術が知られている。
・バインダマトリックス樹脂と球形粒子と不定形粒子を併用する技術(特許文献2)
・バインダマトリックス樹脂と複数の粒径の異なる粒子を用いる技術(特許文献3)
・表面凹凸を有し、凹部の断面積を規定した技術(特許文献4)
防眩性光拡散部材内部の散乱(内部拡散)は、防眩性光拡散部材を樹脂などのバインダマトリックス内部に該バインダマトリックスと屈折率が異なる粒子を分散させることによって生じる。十分な光拡散性能を発揮するためにある程度の表面凹凸を防眩性光拡散部材表面に形成する必要がある。しかし、下記の問題がある。
・コントラストの低下
・表面凹凸のレンズ効果に起因するギラツキの発生
・耐擦傷性の低下
内部の散乱と表面の散乱と併用すると、表面の散乱のみを用いる防眩性光拡散部材に比べ、表面凹凸が小さくて済む。よって、以下の利点がある。
・コントラストの向上
・表面凹凸のレンズ効果に起因するギラツキの低減
・耐擦傷性の向上
例えば、内部の散乱と表面の散乱を併用する技術として、以下の技術が知られている。
・内部ヘイズ(曇度)が1〜15%であり、表面ヘイズ(曇度)が1〜15%である技術(特許文献5、特許文献6)
・バインダー樹脂と粒径0.5〜5μmの粒子を用い、樹脂と粒子の屈折率差が0.02〜0.2である技術(特許文献7)
・バインダー樹脂と粒径1〜5μmの粒子を用い、樹脂と粒子の屈折率差を0.05〜0.15である技術。さらに、用いる溶媒、表面粗さなどを規定した技術(特許文献8、特許文献9、特許文献10、特許文献11、特許文献12)
・バインダー樹脂と複数の粒子を用い、樹脂と粒子の屈折率差が0.03〜0.2である技術(特許文献13、特許文献14)
また、防眩性光拡散部材は主にディスプレイの前面に設けるため、耐擦傷性が要求される。耐擦傷性を向上させるためには、防眩性光拡散部材の硬度を向上する必要がある。そこで、ディスプレイの表示画質を低下させずに高硬度を有する防眩性光拡散部材を作成するために、電離放射線硬化樹脂バインダーとシリカ粒子、シリコーン粒子を用いる技術が知られている。(特許文献21)
防眩性光拡散部材に求められる性能は、ディスプレイの前面に用いる場合、ディスプレイによって異なる。例えば、ディスプレイの解像度や使用目的などにより最適な防眩性光拡散部材は異なる。目的により多様な防眩性光拡散部材が求められる。
・屈折率は同一で粒径だけが異なる粒子を用いる場合
・全ての粒子の屈折率が樹脂の屈折率とある程度差がある場合
また、高硬度を有する防眩性光拡散部材とすることを目的とする。
上記粒子A、粒子Bを用いることにより、表面拡散と内部拡散をそれぞれ独立してコントロールでき、所望の表面ヘイズ値、内部ヘイズ値を有する防眩性光拡散部材とすることができる。
これにより、高硬度の防眩性光拡散部材とすることができる。
このような粒子Bを用いると、粒子Bの配合比を変化させた場合、表面拡散を変化させることなく、内部拡散を変化させることができる。
また、偏光板を基材としても良い。用いる偏光板としては特に限定するものではない。例えば、偏光層の支持体である一対のトリアセチルセルロース(TAC)フィルム間に、偏光層としてヨウ素を加えた延伸ポリビニルアルコール(PVA)を有するものを用いることができる。TACフィルムとヨウ素を加えた延伸PVAからなる偏光板は、偏光度が高く、液晶ディスプレイなどに好適に用いることができる。この場合、一方のトリアセチルセルロース(TAC)上に防眩性光拡散層を設けることができる。
・バインダマトリックスを用いて膜を作成したときに、膜が適度の透明性、機械強度を有する。
・添加する粒子がバインダマトリックスに分散する。
例えば、紫外線硬化性樹脂、電子線硬化性樹脂などの電離放射線硬化性樹脂や熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂、金属アルコキシドを加水分解、脱水縮合して得られる無機系または有機無機複合系マトリックスなどを用いることができる。
光重合開始剤(ラジカル重合開始剤)としては、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンジルメチルケタールなどのベンゾインとそのアルキルエーテル類等が用いられる。光増感剤の使用量は、樹脂に対して0.5〜20wt%である。好ましくは1〜5wt%である。
特に、基材と防眩性光拡散層だけからなる防眩性光拡散材の場合、バインダマトリックスの屈折率と基材との屈折率の差が0.01〜0.08であることが好ましい。防眩性光拡散層上に反射防止層を設ける場合は、バインダマトリックスの屈折率と基材の屈折率との差が0.03〜0.12であることが好ましい。
基材として用いることができるトリアセチルセルロース(TAC)フィルムの屈折率は、約1.49である。ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの屈折率は約1.68である。よって、屈折率が1.5〜1.6あたりの材料が多い。よって、バインダマトリックスの屈折率はおよそ1.46〜1.65であることが好ましい。
また、バインダマトリックスの屈折率は、測定用として後述の粒子を含まないバインダマトリックスの膜を用意し測定した値である。
本発明では、表面拡散と内部拡散をそれぞれ別々の粒子により付与する。よって、表面拡散と内部拡散に起因する表面ヘイズ、内部ヘイズの制御を、それぞれの粒子の添加量をコントロールするだけによって、容易にできる。
屈折率差は0.01未満であることがさらに好ましい。この場合、粒子Aによる内部拡散の発生が十分抑えられる。そして、後述の粒子Bの添加量でほぼ内部ヘイズを決定することが可能となる。屈折率がこの範囲外であると、ヘイズ値の調整が困難である。さらに、防眩性光拡散層が白化しやすい。
なお、粒径とは、粒子の平均粒径を意味する。光散乱法により計測した値を粒径として用いることができる。光散乱法を以下に説明する。粒子を含むサンプル溶液を用意する。光散乱式粒径分布測定装置でこのサンプル溶液を測定する。粒子を含むサンプル溶液は、凝集が起きないように作成する。そのために、適宜、粒子の種類等に応じて希釈剤によりサンプル溶液を希釈する。
また、粒径の標準偏差が平均粒径の40%以下である粒子を用いることが好ましい。
標準偏差は前述の粒径分布測定装置を用いて、体積頻度で求めた粒度分布から計算できる。
さらには、屈折率差が0.5〜0.8であるとより好ましい。屈折率差が0.03以下であると内部拡散が不十分である。よって、ギラツキが目立つ。屈折率差が0.20以上であると防眩性光拡散層が白化しやすい。
また、粒子の屈折率はバインダマトリックスの屈折率より0.03〜0.20高い方が好ましい。粒子の屈折率がバインダマトリックスの屈折率より低いと、ディスプレイ内部からの出射光が粒子とバインダマトリックスの界面で全反射しやすい。結果として表面での光量が減少するかもしれない。
なお、粒径とは、粒子の平均粒径を意味する。光散乱法により計測した値を粒径として用いることができる。光散乱法を以下に説明する。粒子を含むサンプル溶液を用意する。光散乱式粒径分布測定装置でこのサンプル溶液を測定する。粒子を含むサンプル溶液は、凝集が起きないように作成する。そのために、適宜、粒子の種類等に応じて希釈剤によりサンプル溶液を希釈する。
なお、球状粒子は、完全な球状粒子や楕円球体などを含む。また、球面で連続して形成されている粒子も含む。
標準偏差は前述の粒径分布測定装置を用いて、体積頻度で求めた粒度分布から計算できる。
表面ヘイズ値、内部ヘイズ値が上記の値となるように、表面散乱、内部散乱を制御する。すると、高精細ディスプレイや、室内、自動車内で用いるディスプレイ等、に本発明の防眩性光拡散層を使用できる。また、本発明の防眩性光拡散層をさまざまな用途に使用できる。
表面の凹凸形状を粗くすると外光の写り込み防止性は向上する。しかし、画像の鮮明性は低下する。また粒子の脱落などが発生する。防眩性光拡散層の表面の粗さが上記の値であれば、防眩性光拡散層は、外光の写り込み防止性、画像の鮮明性を両立する。また、粒子の脱落が少ない。
なお、中心線平均粗さRa、十点平均粗さRz、平均凹凸間隔SmはJIS−B0601−1994(JIS:Japanese Industrial Standard)の規定に従い測定することができる。
機能性添加剤としては、帯電防止剤、紫外線吸収剤、赤外線吸収剤、帯電防止剤、屈折率調整剤、密着性向上剤、硬化剤などを使用できる。
溶剤は、前記バインダマトリックスの原料と前記粒子A、粒子Bを分散できなくてはならない。また、溶剤は、塗工適性を備えている必要がある。例えば、トルエン、シクロヘキサノン、エチルセロソルブ、酢酸エチル、酢酸ブチル、メチルイソブチルケトン、イソプロパノールなどを使用できる。
また溶剤の量はとくに限定されない。
紫外線硬化の場合は、高圧水銀灯、低圧水銀灯、超高圧水銀灯、メタルハライドランプ、カーボンアーク、キセノンアーク等の光源が利用できる。
また、電子線硬化の場合はコックロフトワルト型、バンデグラフ型、共振変圧型、絶縁コア変圧器型、直線型、ダイナミトロン型、高周波型等の各種電子線加速器から放出される電子線が利用できる。電子線は、50〜1000KeVのエネルギーを有するのが好ましい。100〜300KeVのエネルギーを有する電子線がより好ましい。
乾燥手段としては加熱、送風、熱風などが例示される。
なお、硬化工程の前後に乾燥工程を設けてもよい。また、硬化と乾燥を同時に行ってもよい。
乾燥手段としては加熱、送風、熱風などが例示される。
まず、一対の偏光層の支持体のうち、第1の偏光層支持体上に、防眩性光拡散層を設ける。設ける方法としては、上記のやり方と同様に行う。
次に、第1の偏光層支持体の防眩性光拡散層を設けた側とは反対の側に、偏光層を設ける。偏光板がTACフィルムとヨウ素を加えた延伸PVAからなる場合、偏光層支持体上に、ヨウ素を加えたPVAを延伸しながら張り合わせ、偏光層を設ける。
次に偏光層上に第2の偏光層支持体を設ける。
また、先に一対の偏光層の支持体間に偏光層を有する偏光板を作成しておき、一方の偏光層の支持体上に防眩性光拡散層を設けても良い。
防眩性光拡散部材に付与すべきヘイズ値は用途や嗜好により異なる。実施例および比較例では、内部ヘイズと表面ヘイズがそれぞれ20%と6%であるサンプル、20%と13%であるサンプル、および40%と6%であるサンプルの作成を行った。なお、上記の数値は、目標値であった。
基材としてトリアセチルセルロースフィルム(富士写真フィルム(株)製 TD−80U、屈折率1.49膜厚80μm)を用いた。この基材上に表1に示す組成の防眩性光散乱性塗液をスロットダイコータで塗工した。その後、塗液に含まれる溶剤を蒸発させた。その後、高圧水銀灯を用いて酸素濃度が0.03%以下の雰囲気下で400mJの紫外線照射により防眩性光散乱層を硬化させた。乾燥した防眩性光散乱層の厚さは6.0μmであった。こうして、サンプルを作成した。
また、粒子の屈折率は、ベッケ線検出法(液浸法)で測定した。
また、粒子の平均粒径は、光散乱式粒径分布測定装置(SALD−7000 島津製作所製)を用いて測定した。
表1に示した組成の防眩性光散乱性塗液を用いた。防眩性光散乱性塗液の種類以外は実施例1Aと同様に防眩性光散乱層を作成した。
バインダマトリックスの屈折率、粒子の屈折率、粒子の平均粒径は実施例1Aと同様に測定した。
表1に示した組成の防眩性光散乱性塗液を用いた。防眩性光散乱性塗液の種類以外は実施例1Aと同様に防眩性光散乱層を作成した。
バインダマトリックスの屈折率、粒子の屈折率、粒子の平均粒径は実施例1Aと同様に測定した。
表1に示した組成の防眩性光散乱性塗液を用いた。防眩性光散乱性塗液の種類以外は実施例1Aと同様に防眩性光散乱層を作成した。
バインダマトリックスの屈折率、粒子の屈折率、粒子の平均粒径は実施例1Aと同様に測定した。
表1に示した組成の防眩性光散乱性塗液を用いた。防眩性光散乱性塗液の種類以外は実施例1Aと同様に防眩性光散乱層を作成した。
バインダマトリックスの屈折率、粒子の屈折率、粒子の平均粒径は実施例1Aと同様に測定した。
表1に示した組成の防眩性光散乱性塗液を用いた。防眩性光散乱性塗液の種類以外は実施例1Aと同様に防眩性光散乱層を作成した。
バインダマトリックスの屈折率、粒子の屈折率、粒子の平均粒径は実施例1Aと同様に測定した。
表1に示した組成の防眩性光散乱性塗液を用いた。乾燥した防眩性光散乱層の厚さは、4.0μmであった。防眩性光散乱性塗液および乾燥した防眩性光散乱層の厚さ以外は実施例1と同様に防眩性光散乱層を作成した。
バインダマトリックスの屈折率、粒子の屈折率、粒子の平均粒径は実施例1Aと同様に測定した。
表1に示した組成の防眩性光散乱性塗液を用いた。乾燥した防眩性光散乱層の厚さは、4.0μmであった。防眩性光散乱性塗液および乾燥した防眩性光散乱層の厚さ以外は実施例1と同様に防眩性光散乱層を作成した。
バインダマトリックスの屈折率、粒子の屈折率、粒子の平均粒径は実施例1Aと同様に測定した。
表1に示した組成の防眩性光散乱性塗液を用いた。乾燥した防眩性光散乱層の厚さは、4.0μmであった。防眩性光散乱性塗液および乾燥した防眩性光散乱層の厚さ以外は実施例1と同様に防眩性光散乱層を作成した。
バインダマトリックスの屈折率、粒子の屈折率、粒子の平均粒径は実施例1Aと同様に測定した。
実施例1Aで作成した防眩性光拡散部材を偏光板に積層した。偏光版としては、一対のトリアセチルセルロース(TAC)間にヨウ素を加えた延伸ポリビニルアルコールを有する。
実施例1Aで作成した防眩性光拡散部材を液晶ディスプレイの前面に積層した。
表2に示した組成の防眩性光散乱性塗液を用いた。防眩性光散乱性塗液の種類以外は実施例1Aと同様に防眩性光散乱層を作成した。
バインダマトリックスの屈折率、粒子の屈折率、粒子の平均粒径は実施例1Aと同様に測定した。
表2に示した組成の防眩性光散乱性塗液を用いた。防眩性光散乱性塗液の種類以外は実施例1Aと同様に防眩性光散乱層を作成した。
バインダマトリックスの屈折率、粒子の屈折率、粒子の平均粒径は実施例1Aと同様に測定した。
表2に示した組成の防眩性光散乱性塗液を用いた。防眩性光散乱性塗液の種類以外は実施例1Aと同様に防眩性光散乱層を作成した。
バインダマトリックスの屈折率、粒子の屈折率、粒子の平均粒径は実施例1Aと同様に測定した。
表2に示した組成の防眩性光散乱性塗液を用いた。防眩性光散乱性塗液の種類以外は実施例1Aと同様に防眩性光散乱層を作成した。但し、粒子Bを用いなかった。
バインダマトリックスの屈折率、粒子の屈折率、粒子の平均粒径は実施例1Aと同様に測定した。
表2に示した組成の防眩性光散乱性塗液を用いた。防眩性光散乱性塗液の種類以外は実施例1Aと同様に防眩性光散乱層を作成した。但し、粒子Bを用いなかった。
バインダマトリックスの屈折率、粒子の屈折率、粒子の平均粒径は実施例1Aと同様に測定した。
実施例および比較例において得られたサンプルの内部ヘイズ、表面ヘイズ、鉛筆硬度を測定した。結果を、表3に示した。
ヘイズメータ(NDH2000、日本電色)を用いJIS K7105に準じてヘイズを測定した。防眩性光散乱層の表面に透明粘着剤を塗布することによって防眩性光散乱層を平坦化した。表面拡散の寄与を除去したこの試料のヘイズを内部ヘイズとした。表面ヘイズは総ヘイズから内部ヘイズを引いた値とした。
JIS K5400に準じて鉛筆硬度を測定した。
また、実施例4の偏光板は、実施例1Aの防眩性光拡散部材を使用しているので、所望の表面ヘイズ、内部ヘイズを有する防眩性光拡散部材を有する偏光板であった。
また、実施例5の液晶ディスプレイは、実施例1Aの防眩性光拡散部材を使用しているので、所望の表面ヘイズ、内部ヘイズを有する防眩性光拡散部材を有する液晶ディスプレイであった。
一方、比較例においては、粒子の配合比を変えると表面ヘイズ、内部ヘイズの両方が変化した。つまり、比較例1A,1B,1Cの場合、粒子Aの量が変わると、内部ヘイズも大きく変わった。粒子Bの量が変わると表面ヘイズも大きく変わった。比較例2A、2Bの場合、粒子Aの量が変わると、内部ヘイズも大きく変わった。よって、表面拡散、内部拡散をコントロールできなかった。
2・・・防眩性光拡散層
3・・・バインダマトリックス
4・・・粒子A
5・・・粒子B
Claims (18)
- 透明基材上に、バインダマトリックス及び粒子A及び粒子Bを含んでなる防眩性光拡散層を有する防眩性光拡散部材であって、
該粒子Aの屈折率と該バインダマトリックスの屈折率との差が0.02未満であり、
該粒子Bの屈折率と該バインダマトリックスの屈折率との差が0.03〜0.20の範囲内であることを特徴とする防眩性光拡散部材。 - 前記防眩性光拡散層の膜厚が5〜20μmの範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の防眩性光拡散部材。
- 前記粒子Bの粒径が、前記防眩性光拡散層の膜厚より小さいことを特徴とする請求項1に記載の防眩性光拡散部材。
- 前記粒子Bの屈折率が前記バインダマトリックスの屈折率より0.03〜0.20の範囲内で高いことを特徴とする請求項1に記載の防眩性光拡散部材。
- 前記バインダマトリックスの屈折率と前記透明基材の屈折率との差が0.01〜0.12の範囲内であることを特徴とする請求項1に記載の防眩性光拡散部材。
- 前記粒子Aの平均粒径は0.5〜10μmであり、かつ粒径の標準偏差が前記平均粒径の40%以下であることを特徴とする請求項1に記載の防眩性光拡散部材。
- 前記粒子Aの防眩性光拡散層に対する含有量が5〜30wt%であることを特徴とする請求項1に記載の防眩性光拡散部材。
- 前記粒子Bの平均粒径は2〜10μmであり、かつ粒径の標準偏差が前記平均粒径の15%以下であることを特徴とする請求項1に記載の防眩性光拡散部材。
- 前記粒子Bの防眩性光拡散層に対する含有量が2〜15wt%であることを特徴とする請求項1に記載の防眩性光拡散部材。
- 前記基材がトリアセチルセルロースフィルムであることを特徴とする請求項1に記載の防眩性光拡散部材。
- 前記防眩性光拡散層表面における中心線平均粗さRaが0.05〜0.5μmであり、十点平均粗さRzが0.5〜1.5μmであり、平均凹凸間隔Smが0.1〜0.3μmであることを特徴とする請求項1に記載の防眩性光拡散部材。
- 前記防眩性光拡散層表面ヘイズ値が1〜15%の範囲内であり、かつ内部ヘイズ値が15〜50%の範囲内であるであることを特徴とする請求項1に記載の防眩性光拡散部材。
- 前記基材が偏光板であることを特徴とする請求項1に記載の防眩性光拡散部材。
- 請求項1に記載の防眩性光拡散部材を最表面に有することを特徴とするディスプレイ。
- 透明基材上に、バインダマトリックス及び粒子A及び粒子Bを含む防眩性光拡散塗液を塗布する工程、
塗布した防眩性光拡散塗液を乾燥または硬化し、防眩性光拡散層を形成する工程、
を有する防眩性光拡散部材の製造方法であって、
該防眩性光拡散層中の粒子Aの屈折率とバインダマトリックスの屈折率との差が0.02未満であり、粒子Bの屈折率とバインダマトリックスの屈折率との差が0.03〜0.20であることを特徴とする防眩性光拡散部材の製造方法。 - 前記防眩性光拡散塗液の固形分濃度が、おおよそ30〜70wt%であることを特徴とする請求項15に記載の防眩性光拡散部材の製造方法。
- 第1の偏光層支持体上に、バインダマトリックス及び粒子A及び粒子Bを含む防眩性光拡散塗液を塗布する工程、
塗布した防眩性光拡散塗液を乾燥または硬化し、防眩性光拡散層を形成する工程、
第1の偏光層支持体の防眩性光拡散層を設けていない側に偏光層を設ける工程、
該偏光層上に第2の偏光層支持体を設ける工程、
を有する防眩性光拡散部材の製造方法であって、
該防眩性光拡散層中の粒子Aの屈折率とバインダマトリックスの屈折率との差が0.02未満であり、粒子Bの屈折率とバインダマトリックスの屈折率との差が0.03〜0.20であることを特徴とする防眩性光拡散部材の製造方法。 - 前記防眩性光拡散塗液の固形分濃度が、おおよそ30〜70wt%であることを特徴とする請求項17に記載の防眩性光拡散部材の製造方法。
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