JP2009007638A - 二相ステンレス鋼およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】耐孔食性と熱間加工性に優れる二相ステンレス鋼とその製造方法を提案する。
【解決手段】質量mass%で、C:0.030%以下、Ni:3〜10%、Cr:20〜28%、Mo:2〜5%、N:0.05〜0.40%、Al:0.001〜0.05%、Mg:0.0001〜0.0050%、Ca:0.0005%以下の成分組成を有し、鋼中に含まれる非金属介在物が、MgO・Al、Al、MgO、MnO−Al系酸化物、CaO濃度が40%以下のCaO−Al系酸化物のうちの1種または2種以上からなり、全非金属介在物に対するCaO−Al系酸化物の個数比率が40%以下、全非金属介在物におけるCaO濃度が10mass%以下であり、60℃、20%NaCl水溶液中における孔食電位Vc’10が600mV(vsSCE)以上である二相ステンレス鋼。
【選択図】なし

Description

本発明は、二相ステンレス鋼およびその製造方法に関し、特に、腐食環境下においても高い耐食性が要求される部位に用いられる鋼板、鋼管、棒線、鋳造品、鍛造品などの素材として好適な、耐食性と熱間加工性に優れる二相ステンレス鋼とその安価な製造方法に関するものである。
二相ステンレス鋼は、フェライト相とオーステナイト相の2相組織からなる、フェライト系ステンレス鋼とオーステナイト系ステンレス鋼が有する優れた機械的特性と耐食性の双方を兼ね備えたステンレス鋼である。このステンレス鋼は、特に、耐食性に優れることから、石油化学プラントや海水取扱機器等の腐食性の高いガスが発生し、設備の腐食が問題となる分野に広く用いられている。
二相ステンレス鋼の耐食性は、一般に、下記(1)式;
Cr+3.3(Mo+0.5W)+16N ・・・(1)
で表される数値で評価することができ、この値が高いほど優れた耐食性を示すことが知られている。そして、上記式を満たすよう合金設計することにより、鋼の成分組成そのものによって、優れた耐食性を有する二相ステンレス鋼を得ることができるとされている。例えば、特許文献1には、上記(1)式を満たすようMoとWの含有量を高めた、耐食性に優れる高強度二相ステンレス鋼が開示されている。
二相ステンレス鋼の耐食性を向上させる他の技術としては、例えば、特許文献2には、合金成分を適正範囲に制御するとともに、非金属介在物の種類を適正化することで、耐食性の向上を図る技術が、また、特許文献3には、合金設計を適正に行うことに加えて、鋼板表層部に窒素を吸収したオーステナイト富化層を形成することによって耐食性を高めた二相ステンレス鋼が開示されている。
一方、二相ステンレス鋼は、化学プラント等においては、配管用部材としても用いられるため、薄鋼板等に加工する必要がある。斯かる薄鋼板は、一般に、所定の成分組成に調整した鋼スラブを、加熱後、熱間圧延して中間製品である熱延板とし、その後、必要に応じて、焼鈍・酸洗や冷間圧延、仕上焼鈍等を組み合わせることで製造される。ここで、上記熱間圧延における鋼の加工性が劣る場合には、圧延中に板破断を起こしたり、表面欠陥を発生したりして、生産性の低下や歩留りの低下によるコスト上昇、製品の品質低下を招くことになる。したがって、二相ステンレス鋼は、熱間での加工性にも優れたものであることが必要である。
二相ステンレス鋼の熱間加工性を改善する技術については、例えば、特許文献4には、固溶Sを低減し、あるいはCaやREM添加により固溶Sを硫化物として固定し、さらに、適量のCuを添加して熱間加工性を改善する技術が開示されている。また、特許文献5には、Sと同様、Pも熱間加工性を劣化させることから、Ndを添加してPを固定して、熱間加工性を向上する技術が開示されている。
特開平05−132741号公報 特開2004−149833号公報 特開2004−353041号公報 特開平06−330243号公報 特開2007−084837号公報
二相ステンレス鋼の耐食性は、上記(1)式からわかるように、Cr,Mo,WおよびNの含有量が高いほど良好となる。しかし、CrやMo,Wは、高価な金属であるため、その含有量を高めることは、製造コストの上昇を招くことになる。また、Nは、安価に入手できる元素であるが、大気圧下で溶解する場合には、溶存可能なN量には限度がある。さらに、大気圧下で、Nの平衡濃度を超えて溶解させるためには、加圧溶解などの特殊な設備が必要となる。しかも、鋼中のN濃度が高まるにつれて鋼の強度も高まるため、加工することが難しくなる。
また、鋼板表層に、耐食性に優れた層を形成させる技術は、特殊な熱処理を施す必要があるため、工程増加に伴う製造コストの上昇や製造日数の長期化を招く。
また、熱間加工性を向上するために、CaやREMを添加する技術は、原料コストの上昇を招くうえ、Ca添加によってCaO含有介在物が生成するため、耐食性の低下を招くおそれがある。また、S濃度を低減するには、脱酸を強化する必要があるが、脱酸剤であるAlを多量に添加すると、Ca濃度が上昇するため、Ca添加と同様、耐食性の低下を招くおそれがある。
そこで、本発明は、従来技術が抱えている上記問題点に鑑みてなされたものであって、その目的は、従来の二相ステンレス鋼の成分組成のままでも、従来の二相ステンレス鋼よりも優れた耐食性(特に耐孔食性)と優れた熱間加工性とを兼ね備えた二相ステンレス鋼を提供するとともに、その有利な製造方法を提案することにある。
発明者らは、二相ステンレス鋼の内部に存在する非金属介在物(以降、単に「介在物」と略記することもある。)に着目し、全非金属介在物を構成する介在物の種類および組成が耐食性に及ぼす影響について詳細な調査を行った。その結果、二相ステンレス鋼中の全非金属介在物中に含まれるCaO含有介在物のCaO濃度が高く、全非金属介在物に占めるCaO含有介在物の個数比率が高く、かつ、全非金属介在物のCaO濃度が高い場合には、CaO含有介在物からCa成分が水溶液中に溶出して母材金属と介在物との間に隙間を形成し、この隙間を起点として孔食が発生して耐食性を劣化させること、従って、耐孔食性を向上させるためには、鋼中に含まれるCa濃度を0.0005mass%以下に低減し、個々のCaO含有介在物におけるCaO濃度を40mass%以下にするとともに、全非金属介在物に占めるCaO含有介在物の個数比率を40%以下、全非金属介在物におけるCaO濃度を10mass%以下にする必要があることを見出した。
発明者らは、さらに、耐孔食性の向上と並行して、熱間加工性の向上をも達成するために検討を重ねた。その結果、二相ステンレス鋼の精錬時に形成するスラグを、CaO/Al:3〜10、CaO/SiO:3〜15、MgO:3〜20mass%からなるCaO−SiO−MgO−Al−F系スラグとし、鋼中のAl濃度を0.001〜0.05mass%の範囲に制御することによって、Ca濃度を0.0005mass%以下とすると共に、S濃度を0.0015mass%以下とすることによって、耐食性を劣化させることなく、熱間加工性を向上できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、C:0.030mass%以下、Si:0.01〜1mass%、Mn:0.01〜2mass%、P:0.040mass%以下、S:0.0015mass%以下、Ni:3〜10mass%、Cr:20〜28mass%、Mo:2〜5mass%、N:0.05〜0.40mass%、Al:0.001〜0.05mass%、Mg:0.0001〜0.0050mass%、Ca:0.0005mass%以下、O:0.0001〜0.0050mass%、残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成の鋼であって、鋼中に含まれる非金属介在物が、MgO・Al、Al、MgO、MnO−Al系酸化物、CaO濃度が40mass%以下のCaO−Al系酸化物のうちの1種または2種以上からなり、全非金属介在物に対するCaO−Al系酸化物の個数比率が40%以下、全非金属介在物におけるCaO濃度が10mass%以下であり、60℃、20%NaCl水溶液中における孔食電位Vc’10が600mV(vsSCE)以上であることを特徴とする二相ステンレス鋼である。
本発明の二相ステンレス鋼は、上記成分組成に加えてさらに、W:0.01〜1mass%、Cu:0.01〜1mass%、V:0.01〜1mass%、Co:0.01〜1mass%、Nb:0.01〜1mass%、Ti:0.01〜1mass%およびB:0.001〜0.010mass%のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする。
また、本発明は、上記二相ステンレス鋼を製造するに当たり、電気炉でCr:20〜30mass%、Ni:3〜10mass%およびMo:2〜5mass%を含有するCr−Ni−Mo系の鋼を溶製し、その鋼をAOD処理、VOD処理およびAOD処理後VOD処理する方法のいずれかの方法で精錬する際に、脱炭処理後、石灰、蛍石、Alおよびフェロシリコンを投入して、CaO/Al:3〜10、CaO/SiO:3〜15、MgO:3〜20mass%であるCaO−SiO−MgO−Al−F系スラグを形成し、Cr還元、脱酸、脱硫および成分調整することを特徴とする二相ステンレス鋼の製造方法を提案する。
本発明の二相ステンレス鋼の製造方法は、上記精錬した鋼を、連続鋳造または普通造塊して鋼スラブとすることを特徴とする。
本発明によれば、耐食性、特に、耐孔食性に優れると共に熱間加工性にも優れる二相ステンレス鋼を安価に製造することができる。したがって、本発明の二相ステンレス鋼は、石油化学プラントや海水取扱設備など、孔食の発生が懸念される環境下で使用される薄板や鋼管などの素材として好適に用いることができる。
本発明に係る耐食性と熱間加工性に優れる二相ステンレス鋼が有すべき成分組成について説明する。
C:0.030mass%以下
Cは、溶接時の鋭敏化を誘発し、耐食性を低下させる元素であるので、少ないほど好ましい。しかし、Cの過度の低減は、強度の低下と共に、製造コストの上昇を招く。そこで、本発明においては、Cの含有量を0.030mass%以下とする。好ましくは、0.025mass%以下である。
Si:0.01〜1mass%
Siは、脱酸剤として添加される成分であり、0.01mass%以上の添加が必要である。しかし、過剰な添加は、その効果が飽和するとともに、強度の上昇や延性の低下を招くほか、σ相やχ相などの金属間化合物の析出を助長し、耐食性を低下させるので、Siは1mass%以下とする。好ましいSi含有量は0.01〜0.5mass%の範囲である。
Mn:0.01〜2mass%
Mnは、オーステナイト生成元素であるため、オーステナイト相とフェライト相の比率を調整し、二相ステンレス鋼の耐食性と加工性を改善するのに有効な成分であり、本発明では、0.01mass%以上添加する。しかし、Mnの過剰な添加は、σ相やχ相などの金属間化合物の析出を助長し、耐食性の低下を招くので、Mn含有量の上限は2mass%とする。好ましいMn含有量は0.05〜1.5mass%の範囲である。
P:0.040mass%以下
Pは、不純物として不可避的に混入する元素であり、結晶粒界に偏析しやすく、耐食性や熱間加工性の低下を招くため、少ないほど好ましい。しかし、Pの含有量の過度の低減は、製造コストの上昇をもたらすため、上限は0.040mass%とする。好ましくは0.030mass%以下である。
S:0.0015mass%以下
Sは、Pと同様、不可避的に混入する元素であり、結晶粒界に偏析しやすく、耐食性や熱間加工性を低下させるため、少ないほど好ましい。特に、Sの含有量が0.0015mass%を超えると、熱間加工性に対する有害性が顕著となるため、上限を0.0015mass%とする。好ましくは0.0010mass%以下である。
Ni:3〜10mass%
Niは、オーステナイト生成元素であり、フェライト生成元素であるCrやMoを多量に含有する本発明のステンレス鋼では、フェライト相/オーステナイト相の二相組織とし、高い耐食性を付与するため、3mass%以上の添加が必要である。しかし、10mass%を超える添加は、過度のオーステナイト相の増加とフェライト相の減少を招いて、二相組織を維持することが難しくなる。そこで、Ni含有量は3〜10mass%とする。好ましくは、4〜8mass%の範囲である。
Cr:20〜28mass%
Crは、フェライト生成元素であり、耐食性を向上させる元素でもあるので、積極的に添加する。本発明において、所期した優れた耐食性を得るためには、20mass%以上含有させる必要がある。しかし、28mass%を超えると、σ相やχ相などの金属間化合物の生成を助長し、かえって耐食性を低下させる。また、フェライト相の過度の増加を招き、二相組織を維持するのが難しくなる。よって、本発明では、Cr含有量は20〜28mass%とする。好ましくは21〜27mass%の範囲、さらに好ましくは22〜26mass%の範囲である。
Mo:2〜5mass%
Moは、耐食性を向上させる有用な元素である。その効果を得るためには、2mass%以上添加する必要がある。しかし、5mass%を超えて添加すると、金属間化合物の析出を助長し、却って耐食性や熱間加工性を低下させるので、上限は5mass%とする。好ましいくMo含有量は2.5〜4.0mass%である。
N:0.05〜0.40mass%
Nは、強力なオーステナイト生成元素であると共に、耐食性を向上させる効果のある有用な元素であるため、本発明では積極的に添加する。N含有量が0.05mass%未満では、フェライト生成元素であるCrやMoが多量に添加された鋼ではオーステナイト相の生成が不十分となるほか、耐食性の向上効果も期待できない。一方、N含有量が0.40mass%を超えると、オーステナイト相が増加し過ぎて、二相ステンレス鋼の範囲から逸脱してしまうのに加えて、Nの溶鋼への溶解限に近づくことから精錬時間が著しく長くなることから、コストの上昇を招く。よって、本発明では、N含有量の上限を0.40mass%とする。好ましいN含有量は0.10〜0.30mass%の範囲である。
Al:0.001〜0.05mass%
Alは、有効な脱酸元素であるとともに、鋼中に生成する非金属介在物をAlやMgO・Alに制御するのに必要な成分である。また、脱酸によって脱硫を促進し、Sを低減し、熱間加工性を向上する効果を有する。それらの効果を得るためには、0.001mass%以上添加する必要がある。しかし、Al添加量が0.05mass%を超えると、脱酸の効果が飽和するだけでなく、金属間化合物の析出を助長したり、スラグ中のCaOを還元して、溶鋼中のCa濃度の上昇を招き、CaO含有介在物の生成を促し、耐食性の低下を招いたりする。よって、本発明では、Alの上限を0.05mass%とする。好ましいAl含有量は、0.005〜0.03mass%の範囲である。
Mg:0.0001〜0.0050mass%
Mgは、熱間加工性の向上に有効な元素であると共に、鋼中の介在物の組成をMgO・AlやMgOとするのに必要な元素である。それらの効果を得るためには、0.0001mass%以上添加する必要がある。しかし、Mgを過剰に添加すると、かえって、熱間加工性を劣化させるので、Mg含有量の上限は0.0050mass%とする。
Ca:0.0005mass%以下
Caは、CaO含有介在物を生成させる元素であり、耐食性を高めることを主眼とする本発明においては、少ないほど好ましい。しかし、Caは、精錬工程において、スラグや耐火物中のCaOが還元されることによっても混入し、CaOを含まない耐火物等を用いた製造プロセスを採用することは、現状では、実質的に困難であることから、Caの混入は不可避である。そこで、本発明では、所望の孔食電位を得るために許容できる混入限度である0.0005mass%を上限とする。
O:0.0001〜0.0050mass%
Oは、Al,Mg,Ca,Mnなどと反応して、酸化物系の介在物(非金属介在物)を生成する。特に、O濃度が0.0050mass%を超えると、鋼中に酸化物系の介在物が多数生成され、この介在物が増加することで、鋼の耐食性の劣化や熱間加工性の劣化を招き、所望の孔食電位や健全な熱延板が得られなくなる。一方、O濃度が0.0001mass%を下回ると、CaO介在物が生成され、耐食性の劣化を招く。そこで、本発明ではO濃度の下限は0.0001mass%とする。
本発明の二相ステンレス鋼は、上記必須とする成分以外に、必要に応じて、下記の成分を添加することができる。
W:0.01〜1mass%、Cu:0.01〜1mass%、V:0.01〜1mass%、Co:0.01〜1mass%、Nb:0.01〜1mass%およびTi:0.01〜1mass%のうちから選ばれる1種または2種以上
これらの元素は、耐食性向上に有効な元素であり、その効果を得るためには、それぞれ0.01mass%以上添加するのが好ましい。しかし、1mass%を超えて添加すると、σ相やχ相などの金属間化合物の析出を助長し、耐食性を劣化させることに加えて、熱間加工性を劣化させる。そこで、それぞれの上限は1mass%とするのが好ましい。より好ましくは、それぞれ0.05〜0.5mass%の範囲である。
B:0.001〜0.010mass%
Bは、熱間加工性の向上に極めて有効な元素である。しかし、0.001mass%未満ではその効果は小さい。一方、過剰に添加すると、かえって熱間加工性を害することになる。よって、本発明では、Bを添加する場合には、熱間加工性を阻害しない範囲である0.010mass%を上限とするのが好ましい。より好ましくは、0.001〜0.005mass%の範囲である。
鋼中の非金属介在物
本発明の二相ステンレス鋼は、優れた耐食性および熱間加工性を付与するため、鋼中に存在する非金属介在物を適正範囲に制御する、具体的には、鋼中の非金属介在物を、MgO・Al、Al、MgO、MnO−Al系酸化物およびCaO濃度が40mass%以下のCaO−Al系酸化物のいずれか1種または2種以上から構成され、かつ、その内のCaO−Al系酸化物の個数比率が全非金属介在物に対して40%以下、全非金属介在物の平均CaO濃度が10mass%以下に制御することが必要である。以下、その理由について説明する。
Al、MgO、MgO・Al、MnO−Al系酸化物
これらの酸化物系の介在物(非金属介在物)は、Al脱酸を実施した際に生成される脱酸生成物である。本発明の二相ステンレス鋼は、熱間加工性を向上させるために、Mgを0.0001〜0.0050mass%の範囲で添加しているため、Al,Mgの含有量が多い場合には、AlやMgO,MgO・Alの酸化物系の介在物が生成され、逆に、Al,Mgの含有量が共に低い場合は、MnO−Al系の介在物が生成される。これらの酸化物系の介在物は、CaOを含有していないため、耐食性を悪化させることはない。したがって、本発明に所期した孔食電位(耐孔食性)を得るためには、鋼中に含まれる介在物は、基本的にこれらの介在物からなるものとするのが好ましい。
CaO濃度40mass%以下のCaO−Al系酸化物
CaOを含有する酸化物系の介在物は、そのCa成分が水に溶解し、鋼の耐孔食性を低下させるため、基本的には、存在すること自体好ましくない。本発明では、上述したように、Ca含有量を0.0005mass%以下としている。しかし、Caの含有量を0.0005mass%以下に低減しても、CaOを含有するCaO−Al系酸化物が少数ながら生成される。そこで、発明者らは、このCaO含有介在物が、耐孔食性に及ぼす影響について調査した結果、CaO−Al系介在物に含まれるCaO濃度が40mass%以下であれば、Ca成分の溶出が少なく、耐孔食性に及ぼす悪影響も小さいことを知見した。そこで、本発明では、非金属介在物中にCaO−Al系介在物が存在する場合でも、その介在物は、CaO濃度が40mass%以下のものであることを必要とする。
CaO−Al系酸化物の個数比率40%以下
上述したように、鋼中への微量Caの混入は避けられないため、CaO−Al系酸化物が僅かながら生成される。このCaO−Al系の介在物の悪影響は、その介在物中のCaO濃度を低減することで、ある程度無害化することができる。しかし、発明者らは、耐孔食性をより改善するには、CaO含有量を低減することに加えて、その存在個数をも低減することが重要であることを見出した。そこで、本発明では、CaO−Al系介在物の個数比率を、全非金属介在物の個数に対して40%以下に制限する。
全非金属介在物のCaO濃度10mass%以下
上述したように、CaOを含有する介在物の存在は、耐食性を確保する観点からは好ましくない。発明者らの調査によれば、二相ステンレス鋼に含まれる介在物は、様々な種類の介在物から構成されているが、鋼中に含まれる全ての非金属介在物中のCaO濃度を平均したとき、その値が10mass%を超えると、Ca成分の水中への溶け出しによって孔食電位の低下が見られるようになることを見出した。そこで、本発明では、全非金属介在物に占めるCaO濃度を10mass%以下と規定することとした。
孔食電位:600mV以上
本発明に係る二相ステンレス鋼は、鋼中の非金属介在物を、上述した適性な組成のものに制御することによって、優れた耐孔食性を実現したものである。その結果、本発明の二相ステンレス鋼は、JIS G0577に規定された孔食電位測定試験で、60℃、20%NaClの水溶液中で測定したときの孔食電位Vc’10が600mV以上という高い耐孔食性を示す。さらに、非金属介在物の平均CaO濃度を9mass%以下に低減することによって、孔食電位Vc’10が900mV以上という極めて高い孔食電位とすることも可能である。
従来、通常の二相ステンレス鋼では耐えられないような腐食環境、例えば、海水環境や化学プラント等で用いられる部材の材料としては、NiやCr濃度を高めたスーパーステンレス鋼などが使用されていた。しかし、Ni,Crとも高価であるため、含有量の増加はコストの大幅な上昇をもたらす。この点、本発明の二相ステンレス鋼では、高価な金属を過剰に添加することなく、鋼中の介在物を適正に制御することにより、耐食性、特に耐孔食性を向上することができるので、製造コストの上昇を招くことがない。したがって、本発明の二相ステンレス鋼は、従来のスーパーステンレス鋼の代替材として、好適に用いることができる。
二相ステンレス鋼の製造方法
次に、本発明に係る二相ステンレス鋼の製造方法について説明する。
本発明の二相ステンレス鋼の製造方法は、電気炉等にステンレス鋼の原料を装入し、溶解して、Cr:20〜30mass%、Ni:3〜10mass%、Mo:2〜5mass%を含有するCr−Ni−Mo鋼を溶製し、次いで、AOD処理、VOD処理およびAOD処理後VOD処理する方法のいずれかの方法を用いて、脱炭し、石灰、蛍石、Alおよびフェロシリコン等を添加して、CaO−SiO−MgO−Al−F系スラグを形成し、Cr還元、脱酸および脱硫し、さらに、鋼の成分組成を上述した所定の範囲に最終調整することを特徴とする製造である。上記鋼は、その後、連続鋳造法で鋳造するか、あるいは、普通造塊法で鋳塊としたのち鍛造あるいは分塊圧延することにより鋼スラブとする。ここで、上記CaO−SiO−MgO−Al−F系スラグは、以下に説明するように、CaO/Al:3〜10、CaO/SiO:3〜15、MgO:3〜20mass%の条件を満たすことが必要である。
CaO/Al:3〜10
溶鋼を効率よく脱酸、脱硫するためには、上記CaO−SiO−MgO−Al−F系スラグのCaO/Al比を3〜10の範囲に制御する必要がある。この比が3未満では、Alの活量が高く、十分な脱酸、脱硫を行うことができなくなるため、鋼中のS濃度およびO濃度を本発明の範囲に制御することが難しくなる。一方、スラグ中のCaO濃度が高くなり、CaO/Al比が10を超えると、CaOが還元されて、溶鋼中のCa濃度が高くなり、本発明の範囲を超えてしまう。よって、本発明では、スラグのCaO/Al比を3〜10の範囲に制御する。好ましくは、4〜8の範囲である。
なお、上記CaO/Al比に制御するため、CaO成分として、石灰または蛍石、Al成分として、脱酸剤であるAlの酸化により生成されるアルミナを使用するのが好ましい。また、Al成分として、アルミナまたはライムアルミネート原料を使用してもよい。
CaO/SiO:3〜15
溶鋼を脱酸、脱硫するためには、上記CaO−SiO−MgO−Al−F系スラグのCaO/SiO比を3〜15の範囲に制御する必要がある。この比が3未満では、相対的にSiOの活量が高くなるため、十分な脱酸、脱硫を行うことができなくなり、鋼中のS濃度およびO濃度を本発明の範囲に制御することが難しくなる。一方、スラグ中のCaO濃度が高くなり、CaO/SiO比が15を超えると、CaOが還元されて、溶鋼中のCa濃度が高くなるのに加えて、スラグの流動性が悪くなり、脱酸、脱硫が効率的に進まなくなるため、鋼中のCa濃度、S濃度およびO濃度を本発明の範囲に制御することが難しくなる。よって、本発明では、スラグのCaO/SiO比を3〜15の範囲に制御する。好ましくは、4〜12の範囲である。
なお、上記CaO/SiO比に制御するため、CaO成分として、石灰または蛍石、SiO成分として、脱酸剤であるSiの酸化により生成されるシリカを使用するのが好ましい。また、SiO成分として、珪砂を使用してもよい。
MgO:3〜20mass%
スラグ中のMgOは、溶鋼中に含まれるMg濃度を適正範囲に制御するために必要な成分である。また、MgOは、スラグに含有することで、スラグの融点を下げて、滓化を促進する働きもある。斯かる効果を得るためには、スラグ中のMgOは3mass%以上であることが必要である。一方、MgO濃度が20mass%を超えると、逆に、スラグの融点が高くなって、流動性が悪くなり、脱酸、脱硫が効率的に進まなくなるため、本発明が規定するS濃度、O濃度を実現することが難しくなる。よって、本発明では、スラグ中のMgO濃度を3〜20mass%の範囲とする。好ましくは、4〜15mass%の範囲である。
なお、スラグ中のMgOは、AOD処理および/またはVOD処理する際に使用されるドロマイトレンガやマグクロレンガがスラグ中に溶出することで、上記所定の範囲にほぼ収まるが、より適正な範囲に制御するために、ドロマイトレンガやマグクロレンガの廃レンガを添加しても構わない。
ステンレス屑、鉄屑、フェロニッケル、フェロクロム、純Ni、Fe−Ni合金屑およびモリブデン等のステンレス鋼原料を容量60tonの電気炉に装入して溶解し、Cr:20〜30mass%、Ni:3〜10mass%、Mo:2〜5mass%であるCr−Ni−Mo鋼を溶製し、次いで、表1に示したように、AOD処理、VOD処理およびAOD処理後VOD処理する方法のいずれかの方法を用いて、ArガスまたはNガスと酸素ガスで吹精して脱炭した後、石灰、蛍石、Alおよびフェロシリコンを添加して表1に示した組成を有するスラグを形成し、Cr還元、脱酸および脱硫し、最終的に鋼の成分を調整し、表2に示したNo.1〜14の成分組成を有する溶鋼を得、次いで、この溶鋼を普通造塊法で鋳塊としたのち鍛造あるいは分塊圧延する、または、連続鋳造法で鋳造することにより鋼スラブとした。ここで、表1のNo.1〜9は発明例を、また、No.10〜14は比較例を示したものである。
Figure 2009007638
Figure 2009007638
次いで、上記各種の鋼スラブを加熱炉にて1100〜1200℃の温度に加熱・均熱してから熱間圧延し、板厚5.5mmの熱延板とし、その後、この熱延板を焼鈍・酸洗し、冷間圧延し、仕上焼鈍して板厚が1〜3mmの冷延板(製品)とした。
上記のようにして得た発明例および比較例の熱延板、冷延板のそれぞれについて以下の調査を行った。
<鋼の成分分析>
冷延板について、蛍光X線分析にて、鋼の成分組成を定量分析した。
<非金属介在物の組成>
EDS(エネルギー分散型分析装置)を用いて、各熱延板中に存在する非金属介在物を任意に10箇所ずつ選んで定量分析し、非金属介在物の成分分析と種類分けを行った。
<孔食電位の測定>
冷延板から採取した試験片(板厚×25mm×20mm)の表面を、SiC#800研磨紙で湿式研磨した後、約1cmの測定面を残してシリコーンシーラントで全面を被覆し、さらに、孔食電位の測定直前に、SiC#600研磨紙で表面を湿式研磨した。次いで、その試験片を、60℃の温度に保持した20%NaCl水溶液中に10分間浸漬した後、自然電位からアノード方向に20mV/minの掃引速度で分極し、電流密度が10μA/cmを超えた最も高い電位を孔食電位Vc’10として求めた。なお、この孔食電位の測定では、参照電極として、飽和カロメル電極(SCE)を用い、その他の条件は、JIS G0577(2005)に準じた。
<熱延板表面の欠陥有無>
熱延板の表面を目視にて観察し、表面欠陥の有無を調査した。
上記結果を表3および表4に示した。これらの表から、鋼精錬時におけるスラグ組成、鋼の化学成分(成分組成)および非金属介在物の組成のいずれもが本発明の範囲内にあるNo.1〜9の二相ステンレス鋼板(発明例1〜9)は、熱間加工性に優れているうえ、孔食電位、Vc’10も600mVを超えており、優れた耐孔食性を備えていることがわかる。一方、No.10〜14の比較例(比較例1〜5)の二相ステンレス鋼板は、鋼の化学成分、スラグ組成および非金属介在物の組成のいずれか1以上の項目が本発明の範囲を逸脱しており、その結果、熱延板に表面欠陥が発生して、次工程に進捗できないもの(比較例4)が得られたり、孔食電位Vc’10が低かったりして、所期した耐孔食性が得られていないことがわかる。
Figure 2009007638
Figure 2009007638
本発明の二相ステンレス鋼は、耐孔食性および熱間加工性に優れているため、石油化学プラントや海水取扱機器のほか、水道水殺菌用次亜塩素酸ナトリウムの貯蔵タンクやパルプの漂白装置といった次亜塩素酸塩水溶液を貯蔵したり使用したりする容器や装置にも好適に用いることができる。

Claims (4)

  1. C:0.030mass%以下、
    Si:0.01〜1mass%、
    Mn:0.01〜2mass%、
    P:0.040mass%以下、
    S:0.0015mass%以下、
    Ni:3〜10mass%、
    Cr:20〜28mass%、
    Mo:2〜5mass%、
    N:0.05〜0.40mass%、
    Al:0.001〜0.05mass%、
    Mg:0.0001〜0.0050mass%、
    Ca:0.0005mass%以下、
    O:0.0001〜0.0050mass%、
    残部がFeおよび不可避的不純物からなる成分組成の鋼であって、
    鋼中に含まれる非金属介在物が、MgO・Al、Al、MgO、MnO−Al系酸化物、CaO濃度が40mass%以下のCaO−Al系酸化物のうちの1種または2種以上からなり、全非金属介在物に対するCaO−Al系酸化物の個数比率が40%以下、全非金属介在物におけるCaO濃度が10mass%以下であり、60℃、20%NaCl水溶液中における孔食電位Vc’10が600mV(vsSCE)以上であることを特徴とする二相ステンレス鋼。
  2. 上記成分組成に加えてさらに、W:0.01〜1mass%、Cu:0.01〜1mass%、V:0.01〜1mass%、Co:0.01〜1mass%、Nb:0.01〜1mass%、Ti:0.01〜1mass%およびB:0.001〜0.010mass%のうちから選ばれる1種または2種以上を含有することを特徴とする請求項1に記載の二相ステンレス鋼。
  3. 請求項1または2に記載の二相ステンレス鋼を製造するに当たり、電気炉でCr:20〜30mass%、Ni:3〜10mass%およびMo:2〜5mass%を含有するCr−Ni−Mo系の鋼を溶製し、その鋼をAOD処理、VOD処理およびAOD処理後VOD処理する方法のいずれかの方法で精錬する際に、脱炭処理後、石灰、蛍石、Alおよびフェロシリコンを投入して、CaO/Al:3〜10、CaO/SiO:3〜15、MgO:3〜20mass%であるCaO−SiO−MgO−Al−F系スラグを形成し、Cr還元、脱酸、脱硫および成分調整することを特徴とする二相ステンレス鋼の製造方法。
  4. 上記精錬した鋼を、連続鋳造または普通造塊して鋼スラブとすることを特徴とする請求項3に記載の二相ステンレス鋼の製造方法。
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