JP2009004424A - シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法 - Google Patents

シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】シリコンエピタキシャルウェーハを製造する場合に、シリコンウェーハ上に金属汚染の少ないエピタキシャル層を気相成長させることが可能となり、金属汚染レベルが低減されたシリコンエピタキシャルウェーハを得ることができ、製品品質レベル、生産性の向上を図ることができるシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法を提供する。
【解決手段】シリコンエピタキシャルウェーハの製造方法であって、製品製造前に実際の製品製造条件のうちキャリアガス流量パージガス流量との比率を変更して、シリコンエピタキシャル層を気相成長させ、該シリコンエピタキシャル層における金属汚染レベルを測定して、金属汚染レベルが相対的に低い範囲となる前記比率の条件を求め、求められた比率の範囲内の条件で製品となるシリコンエピタキシャルウェーハを製造することを特徴とするシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法。
【選択図】図3

Description

本発明は、シリコンウェーハ上にシリコンエピタキシャル層を気相成長させるシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法に関するものである。
半導体製造分野において、シリコン単結晶基板(以下、シリコンウェーハと称することがある。)上にシリコンピタキシャル層(以下、エピタキシャル層と略称することがある。)を成長させたシリコンエピタキシャルウェーハ(以下、エピタキシャルウェーハと略称することがある。)が従来から知られている。エピタキシャルウェーハはシリコン単結晶基板上に任意の厚さ、抵抗をもったエピタキシャル層を形成でき、デバイス製作の障害となるgrow−in欠陥問題の解消もできるため、その使用範囲は広がっており、特にバイポーラ回路やCMOS回路に用いられている。
また、近年半導体デバイスは微細化の要求が高くなっており、それに伴い使用されるエピタキシャルウェーハの品質向上も求められている。特に、エピタキシャル層の厚みの均一性は重要な要求事項であり、フォトリソグラフィー工程等に大きな影響を与えるものである。また、シリコンウェーハのエピタキシャル成長には気相成長法が一般的に用いられており、シリコン原料ガス(以下、原料ガスと略称することがある。)としてシラン系ガス、キャリアガスとしてHガスを使用することが多い。
前記エピタキシャルウェーハの製造は、より具体的には、以下のような工程により行う。
例えば図1に示すように、先ず、投入温度(例えば650℃程度)に設定した反応容器内にシリコン単結晶基板を投入する(投入工程S7)。
次に、反応容器内を水素熱処理温度(例えば1100℃〜1180℃程度)に加熱(昇温)し(昇温工程S8)、水素熱処理を行うことによりシリコン基板表面の酸化膜を水素によりエッチングして除去する(水素処理工程S9)。
次に、反応容器内を成長温度(例えば、1060℃〜1150℃程度)に設定し、シリコン単結晶基板の主表面上にシリコン原料ガス(例えばトリクロロシラン等)を供給する。これにより、シリコン単結晶基板の主表面上にエピタキシャル層を気相成長させてエピタキシャルウェーハを製造する(気相成長工程S10)。なお、水素熱処理は、具体的には、気相成長の開始直前まで行われることとなる。
次に、反応容器内を取出温度(例えば上記の投入温度と同じく650℃程度)に冷却(降温)し(降温工程S11)、該反応容器内からエピタキシャルウェーハを取り出す(取り出し工程S12)。
また、上記のような各工程(S7〜S12)を繰り返すことにより、順次エピタキシャルウェーハを製造することができる。
シリコンウェーハ上にエピタキシャル層を気相成長させる装置として、図2に枚葉式気相薄膜成長装置10の一構成例を示す。この装置は、透明石英からなる反応容器1内に1枚ずつ載置されたシリコンウェーハWを上下より赤外線ランプ9a,9bを用いて輻射加熱しながら、薄膜の気相成長を行わせるものである。この赤外線ランプ9a,9bは二重の同心円状に配列されており、赤外線ランプ9aが外側の一組、赤外線ランプ9bが内側の一組を構成している。上記反応容器1内は、シリコンウェーハWを載置するためのサセプタ5によって上部空間1aと下部空間1bとに分割されている。この上部空間1aでは、上部ガス供給口2からキャリアガスであるHガスと共に導入されたシリコン原料ガスがシリコンウェーハWの表面をほぼ層流を形成しながら図中矢印A方向に流れ、反対側の排気口4から排出される。下部空間1bには、下部ガス供給口3から上記シリコン原料ガスよりも高圧にてパージガスであるHガスが供給されている。パージガスを高圧とするのは、反応容器1とサセプタ5との間の隙間から下部空間1bへの原料ガスの進入を防止するためである。
上記下部空間1bには、上記サセプタ5をその裏面から支えるための石英からなるサポート手段と、サセプタ5上でシリコンウェーハWを着脱するためのリフトピン8が内蔵されている。上記サポート手段は、図中矢印Bに示されるように昇降可能とされており、回転軸6と、該回転軸6から放射状に分岐される複数のスポーク7とから構成される。上記スポーク7の末端には垂直ピン7bが設けられ、該垂直ピン7bの先端が上記サセプタ5の裏面に設けられた凹部5c,5dにそれぞれ嵌合されることによりこれを支えるようになされている。上記回転軸6は、図示されない駆動手段によって図中矢印C方向に回転可能とされている。
上記リフトピン8は頭部が拡径され、この頭部がシリコンウェーハWを載置するためのサセプタ5の座繰り部5aの底面に設けられた貫通孔5bのテーパ状側壁部に懸吊されている。リフトピン8の軸部はスポーク7の中途部に穿設された貫通孔7aに挿通され、該リフトピン8が安定に垂下されるようになされている。
サセプタ5上におけるシリコンウェーハWの着脱は、サポート手段の昇降により行う。例えば、シリコンウェーハWをサセプタ5から取り外す場合、サポート手段を下降させ、リフトピン8の下端部を反応容器1の下部空間1bの内壁に当接させる。これによって付勢されたリフトピン8が、その頭部においてシリコンウェーハWの裏面に衝合し、該シリコンウェーハWを座繰り部5aの上方へ浮上させる。この後、サセプタ5とシリコンウェーハWとの間の空間に図示されないハンドを挿入し、シリコンウェーハWの受け渡しおよび搬送を行う。
上記サセプタ5の構成材料としては通常、黒鉛基材をSiC(炭化珪素)の被膜でコーティングしたものが用いられている。基材として黒鉛が選択されているのは、開発当初の気相薄膜成長装置の加熱方式の主流が高周波誘導加熱であったことと関連しているが、その他にも高純度品が得やすいこと、加工が容易であること、熱伝導率に優れていること、破損しにくい等のメリットがあるからである。
しかし、黒鉛は多孔質体であるが故にプロセス中に吸蔵ガスを放出する可能性があること、また、気相薄膜成長の過程では黒鉛と原料ガスが反応してサセプタの表面がSiCに変化すること等の問題があり、その表面を最初からSiC被膜で覆う構成が一般化されている。SiC被膜は通常、CVD(化学的気相成長法)により形成されている。上記リフトピン8の構成材料もサセプタ5と同様、黒鉛基材のSiC被覆物とされている。前記気相成長装置は例えば特開2000−103696に開示されている。
しかしながら、上記気相成長装置を使用して、シリコンウェーハ上にエピタキシャル層を成長させる際に、下部チャンバー内壁又はサセプタ回転機構等から発生したと思われる金属が成長面に付着し、結晶欠陥、金属汚染を発生させるという問題があった。
特開2000−103696号公報
本発明は、上述の問題点を解決するために、ウェーハ上に金属汚染の少ないエピタキシャルウェーハの製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための本発明は、反応容器内に水平に支持された回転式のサセプタ上にシリコンウェーハを載置し、該シリコンウェーハを加熱しながらシリコンウェーハ上にシリコンエピタキシャル層を気相成長させるシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法であって、前記反応容器の前記サセプタに対して上部の空間には上部ガス供給口から原料ガスと共にキャリアガスであるHガスが供給され、前記サセプタに対して下部の空間には下部ガス供給口からパージガスであるHガスが供給されてシリコンエピタキシャル層を気相成長する方法において、製品の製造前にあらかじめ実際の製品製造条件のうち前記上部ガス供給口から供給されるキャリアガス流量と前記下部ガス供給口から供給されるパージガス流量との比率を変更して、シリコンエピタキシャル層を気相成長させる流量変更試験を行い、該シリコンエピタキシャル層における金属汚染レベルを測定して、前記ガス流量の比率と金属汚染レベルの関係を求め、その結果により、前記シリコンウェーハ上への金属汚染が相対的に汚染レベルの低い範囲となる前記ガス流量の比率の条件を求め、求められたガス流量の比率の範囲内の条件で前記シリコンウェーハ上にシリコンエピタキシャル層を気相成長させて製品となるシリコンエピタキシャルウェーハを製造することを特徴とするシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法である(請求項1)。
このように、製品となるシリコンエピタキシャルウェーハを製造する前に、あらかじめ実際の製品製造条件のうち、シリコンウェーハを載置した反応容器のサセプタに対して上部のガス供給口から供給されるキャリアガス流量と、前記サセプタに対して下部のガス供給口から供給されるパージガス流量との比率を変更して、シリコンエピタキシャル層を気相成長させる流量変更試験を行い、該シリコンエピタキシャル層における金属汚染レベルを測定して、前記ガス流量の比率と金属汚染レベルの関係を求めることによって、前記シリコンウェーハ上への金属汚染が相対的に汚染レベルの低い範囲となる前記ガス流量の比率の条件を求めることができる。そして、この求めた条件に基づき、実際に製品を製造する際に、その見出した範囲内に上下ガス流量の比率をコントロールし、製品を製造する操業をすれば金属汚染レベルの低いシリコンエピタキシャル層を気相成長させることが可能となり、その結果金属汚染レベルの低いシリコンエピタキシャルウェーハを得ることができる。
また、前記ガス流量の比率の変更は、下部ガス流量のみを変更して行うのが好ましい(請求項2)。
このように、上部ガス流量は変更せずに、下部ガス流量のみを変更して上下ガス流量の比率を変更することによって、シリコンウェーハ上に金属汚染レベルが相対的に低いエピタキシャル層を厚みの均一性を損なうことなく気相成長させることができる上下ガス流量比の範囲を見出すことができる。
本発明に係るシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法は、シリコンウェーハ上にシリコンエピタキシャル層を気相成長させたシリコンエピタキシャルウェーハを製造する場合に、確実にシリコンウェーハ上に金属汚染の少ないエピタキシャル層を気相成長させることが可能となり、厚み均一性を損なわずに金属汚染レベルが十分に低減されたシリコンエピタキシャルウェーハを得ることができ、製品品質レベル、生産性の向上を図ることができるシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法を提供することができる。
前述のように、従来の技術では、シリコンウェーハ上にエピタキシャル層を成長させる際に、下部チャンバー内壁又はサセプタ回転機構等から発生したと思われる金属が成長面に付着し、結晶欠陥、金属汚染を発生させるという問題があった。
本発明者は上記課題を解決するため鋭意研究を重ねた結果、前記の枚葉式気相成長装置において、シリコンウェーハを載置した反応容器のサセプタに対して上部のガス供給口から供給される上部Hガス流量(キャリアガス流量)と、前記サセプタに対して下部のガス供給口から供給される下部Hガス流量(パージガス流量)との比率(以下、上下ガス流量比という)が、金属汚染に重要な係わりを持つことを見出した。そこで、製品製造前にあらかじめ実験により上下ガス流量比と金属汚染レベルの関係を求め、シリコンウェーハ上に発生する金属汚染のレベルが相対的に低くなる上下ガス流量比の範囲を見出しておき、実際に製品を作製する際に上下ガス流量比をこの範囲にコントロールして操業すれば、金属汚染の少ないエピタキシャル層を気相成長させることができ、シリコンウェーハ上への金属汚染の発生は低減されることになる。
しかし、この上下ガス流量比は、エピタキシャル層を積む条件、すなわちシリコンウェーハの口径、導電型、成長温度、成長速度、反応容器、サセプタ形状などで異なるので、製品製造前に予め上下ガス流量比を変更する以外は実際と同じ条件で実験し、金属汚染の発生しにくい前記上下ガス流量比の範囲を個別に見出す必要がある。しかるのちに、その見出した範囲内に上下ガス流量比をコントロールし、操業すればシリコンウェーハ上への金属汚染の発生を確実に低減することができる。
また、前記上下ガス流量比を変更する場合、上部Hガス流量は変更せずに、下部Hガス流量のみを変更して上下ガス流量比を調整するのが好ましい。この理由は、上部Hガス流量はエピタキシャル層の厚みの均一性を調整するために条件が特定される場合があるためである。このような上下ガス流量比の変更を行うことで、シリコンウェーハ上に金属汚染レベルが相対的に低いエピタキシャル層を厚みの均一性を損なうことなく気相成長させることができる上下ガス流量比の範囲を見出すことができる。
上述のように、前記上下ガス流量比は製造条件に依存している。すなわち、事前にシリコンウェーハ上に発生する金属汚染のレベルが相対的に低くなる上下ガス流量比の範囲を見出しておけば、同一の製造条件において前記上下ガス流量比を適用することで同じようにシリコンウェーハ上に金属汚染レベルが相対的に低いエピタキシャル層を厚みの均一性を損なうことなく気相成長させることが可能となり、金属汚染レベルが十分に低減されたシリコンエピタキシャルウェーハを得ることができ、製品品質レベル、生産性の向上を図ることができる。
以下、本発明の実施の形態について具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
図2に示す枚葉式気相薄膜成長装置10を用い、シリコンウェーハWを載置した反応容器1のサセプタ5に対して上側の上部空間1aにおける上部ガス供給口2から供給されるガス流量のうちHガスからなるキャリアガス流量(上部Hガス流量)と、前記サセプタ5に対して下側の下部空間1bにおける下部ガス供給口3から供給されるガス流量であるHガスからなるパージガス流量(下部Hガス流量)の比率、すなわち上下のHガス流量比(上部Hガス流量/下部Hガス流量)を0.5〜5の間で5水準程度設定する。また、上部Hガス流量、原料ガス流量、反応温度は実際の製品製造条件と同じ条件を使用する。
次に基板となるシリコンウェーハWを700〜950℃の反応容器1に入れ、設定した5水準のうちひとつの水準を用いて以下のようにエピタキシャル層の気相成長を行う。この場合、反応温度は1060〜1180℃の間で変動させ、エピタキシャル層膜厚は2〜20μm程度とする。
反応容器1内を水素熱処理温度(例えば1100℃〜1180℃程度)に加熱(昇温)し、水素熱処理を行うことによりシリコン基板表面の酸化膜を水素によりエッチングして除去する。次に、反応容器内を成長温度(例えば、1060℃〜1150℃程度)に設定し、上部空間1aにあるガス供給口2からシリコンウェーハWの主表面上にシリコン原料ガスと共にキャリアガスであるHガスを供給する。また、下部空間1bにおけるガス供給口3からは上記シリコン原料ガスよりも高圧にてパージガスであるHガスを供給する。この時、下部ガス供給口3から供給されるパージガスのガス流量を、上部ガス供給口2から供給されるキャリアガスのガス流量に対して設定した水準の比率となるよう調節する。このようにして、シリコンウェーハWの主表面上にエピタキシャル層を気相成長させてエピタキシャルウェーハを製造する。次に、反応容器1内を取出温度(例えば上記の投入温度と同じく700℃程度)に冷却(降温)し、該反応容器1内からエピタキシャルウェーハを取り出す。次に、新しいシリコンウェーハWを反応容器1に入れ、前記上下ガス流量比を変更して設定した全ての水準を用いてエピタキシャル成長を行う。
その後、作製された全てのエピタキシャルウェーハにおいて金属汚染レベルを測定し、金属汚染レベルと上下ガス流量比をグラフ化して相対的に金属汚染レベルが低い上下ガス流量比を見つける。
上記の金属汚染レベルが低い上下ガス流量比の範囲を実際の製品を製造する条件に適用して製品となるエピタキシャルウェーハの製造を行う。この場合、当然最も金属汚染レベルが低くなる上下ガス流量比で製品を製造するのが好ましい。この適切な上下ガス流量比はその他の製造条件に依存する。従って、製造条件毎に、上記の関係は求める必要がある。一方、他の製造条件が変わらなければこの上下ガス流量比と金属汚染レベルの関係は変わらないので、製品製造前に一度この比率を明らかにすれば再度実験を行う必要は無い。
以下に本発明の実施例をあげてさらに具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(実施例)
上述のように、図2に示す枚葉式気相薄膜成長装置10を用いて、シリコンウェーハWを載置した反応容器1のサセプタ5に対して上側の上部空間1aにおけるガス流量のうちHガスからなるキャリアガス流量(上部Hガス流量)と、前記サセプタ5に対して下側の下部空間1bにおけるガス流量であるHガスからなるパージガス流量(下部Hガス流量)の比率、すなわち上下ガス流量比(上部Hガス流量/下部Hガス流量)を0.5〜5の間で8水準設定した。この場合、上部Hガス流量は製品製造条件から変更せずに、下部Hガス流量のみを変更して、設定したそれぞれの水準の比率となるよう調節することとした。
次に基板となるシリコンウェーハWを900℃の反応容器1に入れ、設定した8水準全ての水準をそれぞれ用いて上述のようにエピタキシャル層の気相成長を行い、合計8つのエピタキシャルウェーハを得た。この場合、上部Hガス流量は50リットル/分とし、原料ガスとしてはトリクロシランを用いて流量は12リットル/分とした。また、反応温度は水素熱処理温度1130℃、成長温度1130℃、取出温度900℃とし、気相成長させるエピタキシャル層の膜厚は10μm程度とした。その後、これらの水準をそれぞれ用いて作製された8つのエピタキシャルウェーハ全てにおいて金属汚染レベルを測定し、金属汚染レベルと上下ガス流量比をグラフ化した(図3)。なお、ここで金属汚染レベルは、Fe濃度(atoms/cm)で代表させ、測定方法としてはSPV法の拡散長測定値から計算で求める方法を用いた。
図3に示されたように、上下ガス流量比≧3であれば金属汚染レベルは安定していた。しかし、上下ガス流量比≦2の条件で製造した場合、エピタキシャル層における金属汚染レベルは上下ガス流量比≧3で製造した時に比べて悪いことが判った。そこで、製品製造条件を3≦上下ガス流量比≦5の範囲で設定し、その範囲内の上下ガス流量比条件で実際に製品となるエピタキシャルウェーハを製造したところ、金属汚染レベルが低く、且つ厚みが均一であるエピタキシャル層を気相成長させることができ、十分に金属汚染レベルの低いエピタキシャルウェーハを得ることできた。
以上の結果から、本発明に係る製造方法において、製品製造前に、あらかじめ実際の製品製造条件のうち上下ガス流量比のみを変更して設定した複数の水準値に調整し、それぞれの水準を用いてシリコンエピタキシャル層を気相成長させる流量変更試験を行い、前記上下ガス流量比と金属汚染レベルの関係を求め、その結果により、シリコンウェーハ上への金属汚染が相対的に汚染レベルの低い範囲となる上下ガス流量比の条件の範囲を明確にすることで、製造現場でも金属汚染を良いレベルに保ちつつ、厚み均一性を損なわずに製品となるシリコンエピタキシャルウェーハを製造することが可能となることが判った。
なお、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。上記実施形態は例示であり、本発明の特許請求の範囲に記載された技術的思想と実質的に同一な構成を有し、同様な効果を奏するいかなるものであっても本発明の技術的範囲に包含される。
例えば、上記では、上下ガス流量比を変更するために、下部ガス流量のみを変更して流量比を変更したが、これはエピタキシャル層の膜厚均一性のため、上部ガス流量を仕様により変更できない場合のことであって、本発明はこれに限定されるものではない。厚み均一性が劣化しない場合等、上部ガス流量を変更できる場合は、これを変更することにより、前記ガス流量比を変更するようにしてもよいし、上下共にガス流量を変更して流量比を調整するようにしてもよい。
一般的なエピタキシャルウェーハの製造方法の例である。 一般的な枚葉式気相薄膜成長装置の概略図である。 本発明の実施例において金属汚染レベルと上下ガス流量比をグラフ化したものである。
符号の説明
S7…投入工程、 S8…昇温工程、 S9…水素熱処理工程、
S10…気相成長工程、 S11…降温工程、 S12…取り出し工程、
10…枚葉式気相薄膜成長装置、 1…反応容器、 1a…上部空間、
1b…下部空間、 2…上部ガス供給口、 3…下部ガス供給口、
4…排気口、 5…サセプタ、 5a…座繰り部、 5b…貫通孔、
5c…(サセプタ裏面の)凹部、 5d…(サセプタ裏面の)凹部、
6…回転軸、 7…スポーク、 7a…貫通孔、 7b…垂直ピン、
8…リフトピン、 9a…赤外線ランプ(外側)、
9b…赤外線ランプ(内側)、 W…シリコンウェーハ、
A…上部ガスの流動方向、 B…サポート手段の動作方向、 C…回転軸6の回転方向。

Claims (2)

  1. 反応容器内に水平に支持された回転式のサセプタ上にシリコンウェーハを載置し、該シリコンウェーハを加熱しながらシリコンウェーハ上にシリコンエピタキシャル層を気相成長させるシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法であって、前記反応容器の前記サセプタに対して上部の空間には上部ガス供給口から原料ガスと共にキャリアガスであるHガスが供給され、前記サセプタに対して下部の空間には下部ガス供給口からパージガスであるHガスが供給されてシリコンエピタキシャル層を気相成長する方法において、製品の製造前にあらかじめ実際の製品製造条件のうち前記上部ガス供給口から供給されるキャリアガス流量と前記下部ガス供給口から供給されるパージガス流量との比率を変更して、シリコンエピタキシャル層を気相成長させる流量変更試験を行い、該シリコンエピタキシャル層における金属汚染レベルを測定して、前記ガス流量の比率と金属汚染レベルの関係を求め、その結果により、前記シリコンウェーハ上への金属汚染が相対的に汚染レベルの低い範囲となる前記ガス流量の比率の条件を求め、求められたガス流量の比率の範囲内の条件で前記シリコンウェーハ上にシリコンエピタキシャル層を気相成長させて製品となるシリコンエピタキシャルウェーハを製造することを特徴とするシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法。
  2. 前記ガス流量の比率の変更は、下部ガス流量のみを変更して行うことを特徴とする請求項1に記載のシリコンエピタキシャルウェーハの製造方法。
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