JP2009003086A - 画像加熱装置 - Google Patents

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    • G03G15/2035Retractable heating or pressure unit for maintenance purposes, e.g. for removing a jammed sheet

Abstract

【課題】 ジャムにより加圧ベルト16に貼り付いてしまった状態にあるシートPを取り除く際、シートPを加圧ベルトの幅方向に向けて引っ張ってしまった場合、加圧ベルト16が幅方向へ移動してしまい、その後のジャム復帰動作を適切に行うことができない。
【解決手段】 ジャムが発生した場合、加圧ベルト16にベルト挟持ローラ31が圧接するように構成し、ジャム処理時に加圧ベルト16が幅方向へ不用意に移動してしまうのを防止する。
【選択図】 図5

Description

本発明は記録材上のトナー画像を加熱する画像加熱装置に関するものである。
この画像加熱装置としては、例えば、記録材上の未定着トナー画像を定着する定着装置や、記録材に定着されたトナー画像を加熱することにより画像の光沢度を向上させる光沢向上装置を挙げることができる。
また、この画像加熱装置は、例えば、電子写真方式を採用して記録材にトナー画像を形成する、複写機、プリンタ、FAX、及びこれらの機能を複数備えた複合機等の画像形成装置に用いることができる。
従来、電子写真方式を採用した画像形成装置では、記録材に未定着トナー像を形成し、その後、この未定着トナー像を加熱、加圧することで定着する定着装置が設けられている。
このような定着装置として、画像形成を高速化するため定着ニップの幅(記録材搬送方向の長さ)を長くすることができるという点でメリットのあるベルト定着装置が提案されている(特許文献1)。
このベルト定着装置では、定着処理が終了すると、加圧ベルトを定着ローラから離間させることで待機する構成とされている。
なお、このようなベルト定着装置において、加圧ベルトが所定の範囲を超えてその幅方向へ外れてしまわないように、加圧ベルトを懸架するステアリングローラを傾けることで加圧ベルトが所定の範囲内で揺動するようにコントロールすることが知られている。
また、別の機構として、加圧ベルト内面の幅方向端部に位置規制リブを設けこれが加圧ベルトを懸架するローラのフランジと突き当たるようにすることで、加圧ベルトが所定の範囲から外れてしまわないようにする位置規制機構が知られている。
特開平11−231701号公報
しかしながら、従来の構成では以下のような問題が発生する恐れがあった。
つまり、定着装置で発生したジャムにより記録材が加圧ベルトに張り付いてしまっているような場合、ジャム処理時に加圧ベルトが引っ張られて所定の範囲から幅方向へ外れてしまう恐れがあった。
これは、ユーザが記録材を加圧ベルトの移動方向に沿って加圧ベルトから引き剥がせば問題はないが、ユーザが記録材を加圧ベルトから斜めにもしくは横方向に取り除こうとしたことで生じたものと考えられる。
なお、このような加圧ベルトが所定の範囲から外れてしまう現象は、上述した位置規制機構を設けたとしても、回避することはできなかった。
そして、このような現象は次のような状況において顕著であった。
具体的には、本画像形成装置とは仕様などが異なる他の画像形成装置で記録材の片面に画像を形成した後、記録材の再利用の観点から、この記録材の裏面を用いて本画像形成装置で画像形成する際に上述した現象が発生した。
なぜならば、他の画像形成装置で使用されるトナーは本画像形成装置で使用するものとは異なっており、また本画像形成装置では定着条件が最適化されないからである。つまり、他の画像形成装置で形成されたトナーが原因で、本画像形成装置での定着時に記録材が加圧ベルトに張り付いてしまった為であると考えられる。
このように加圧ベルトの位置が所定の範囲外となってしまうと、ジャム復帰時のチェックシーケンスにおいて加圧ベルトが所定の範囲内にないためエラーとなってしまう。
従って、中断されている画像形成を早期に再開できないことになってしまうので、ユーザにとっては不都合極まりない。
本発明はこのような問題を解決することが目的である。
第1の発明は、記録材上のトナー画像をニップ部にて加熱するためのエンドレスベルトと、このエンドレスベルトとの間でニップ部を形成する回転体と、エンドレスベルトと回転体を接離させる接離手段と、を有する画像加熱装置において、
エンドレスベルトの周面に圧接する位置へ相対移動することで、回転体と離間した状態にあるエンドレスベルトから記録材を取り除く際にエンドレスベルトが幅方向へ移動するのを規制する規制手段を有することを特徴とするものである。
第2の発明は、記録材上のトナー画像をニップ部にて加熱するためのエンドレスベルトと、このエンドレスベルトとの間でニップ部を形成する回転体と、エンドレスベルトを回転可能に支持する支持部材と、この支持部材の少なくとも長手方向一端を変位させることでエンドレスベルトが走行中に設定ゾーンから外れないように制御する制御手段と、を有する画像加熱装置において、
エンドレスベルトよりもその幅方向外側に設けられ、回転が停止されたエンドレスベルトの幅方向端縁と当接可能な位置へ相対移動することでエンドレスベルトから記録材を取り除く際にエンドレスベルトが幅方向へ移動するのを規制する規制手段を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、エンドレスベルトから記録材を取り除く際にエンドレスベルトが幅方向へ移動してしまうのを規制することができる。従って、画像加熱処理を早期に再開することができるので、ユーザビリティ性の高い装置を提供することができる。
以下、図面を用いて、本発明に係る画像加熱装置について具体的に説明する。なお、以下において、特段の記載がない限り、本発明の思想の範囲内において、種々の構成を他の公知の構成に変更可能である。
まず、画像加熱装置の例としての定着装置の説明を行う前に、画像形成装置の全体構成について説明を行う。
(画像形成機器)
図1に示す画像形成装置の概略断面図を用いて説明する。この画像形成装置は、電子写真方式を採用した、所謂、プリンタである。
画像形成装置100は、記録材としてのシートPにトナー画像を形成する画像形成手段としての後述する画像形成機器と、シートに形成されたトナー画像を加熱・加圧して定着する画像加熱装置としての定着器が設けられている。
そこで、以下の画像形成機器102〜108について説明する。
画像形成装置100には、時計回りに回転する像担持体としての感光ドラム102が設置され、この周りに帯電手段としての帯電器103が設けられている。帯電器103は感光ドラム102の表面を一様に帯電処理する。本例では、感光ドラム102を負極性に帯電している。
そして、露光手段としての露光装置104が、外部のホストコンピュータから受けた画像情報信号に応じてレーザ光105を負極性に帯電された感光ドラム102表面に照射する。その結果、感光ドラム102上に静電潜像が形成される。
現像手段としての現像器106は、感光ドラム上に形成された静電潜像をトナーにより現像することで、感光ドラム102上にトナー画像を形成する。
一方、シートPは装置下部の給送カセット109に収納されており、給送ローラ110によってレジストローラ対111へと給送される。そして、シートPは、レジストローラ対111により感光体ドラム102上のトナー画像と同期して転写部へと搬送する。その後、転写手段としての転写ローラ107は、感光ドラム上のトナー画像をシートP上に静電転写する。
その後、クリーニング手段としてのクリーニング装置108は、次の画像形成のため、感光体ドラム102上に残留したトナーを除去する。
一方、トナー画像が形成されたシートPは定着器500へと搬送され、シート上のトナー画像は定着器500により加熱、加圧されてシート上に定着される。その後、トナー画像が定着されたシートPは排出ローラ対112によって装置上部の排出トレイ113へと搬送排出される。
(定着器)
次に画像加熱装置としての定着器について図2、図3を用いて詳細に説明する。
定着器500は、大別して、シートP上の未定着トナー像と接触する加熱ユニット1と、シートPの未定着トナー像が形成された面とは反対の面と接触する加圧ユニット2と、を有している。
加熱ベルト13は、厚さ75μm、幅380mm、周長150mmのPI(ポリイミド)樹脂基層上に厚さ300μmのシリコンゴムがコーティングされた構成となっている。なお、ベルトを構成する材料については、上述の例に限らず、耐熱性を具備したものであれば他の材料を使用しても差し支えない。また、ベルトの厚さや周長などについても、上述の例に限らず、適宜設定すれば差し支えない。
まず、加熱ユニット1は、エンドレスベルト(加熱回転体)である加熱ベルト13と、この加熱ベルト13を懸架する加熱ローラ11とテンションローラ(支持部材)14を有している。
加熱ベルト13を懸架するテンションローラ14は、ベルトの張力が所定の値(本例では100N)となるように張力を付与している。また、テンションローラ14はステンレス製であり、外径がφ20、内径φ18程度に形成された中空ローラである。そして、テンションローラ14は、加熱ベルト13が走行中にその幅方向へ揺動するようにステアリングローラとしての機能も併せ持っている。なお、本例では、ベルトの幅方向とは、ベルトの走行方向と直交する方向を指し、ベルトを懸架するローラの回転軸線方向と平行な方向を指す。
このステアリング機構は、加熱ベルト13の幅方向における位置を検出する検出手段としての位置検出センサ14Aと、ステアリングローラ14の長手方向(回転軸線方向)一端を上下に変位させる変位機構が設けられている。そして、加熱ベルト13が走行中(定着中)に設定ゾーンから外れてしまわないように、制御手段としてのコントローラ(CPU)600がセンサ14Aの検出結果に基づき変位機構を動作させてステアリングローラ14を変位させる。その結果、加熱ベルト13が幅方向へ寄ってしまいその端部が劣化してしまうなどの不具合が生じるのを防止することができる。
なお、このステアリングローラ14の変位機構としては次のような構成としても構わない。
つまり、ステアリングローラ14の長手方向一端と他端を互いに逆方向に変位させる構成である。具体的には、ステアリングローラ14の長手方向一端を上方へ変位させつつ他端を下方へ変位させる機構である。このような構成とすることで、加熱ベルト13が走行中に設定ゾーンから外れてしまわないようにするために必要とされるステアリングローラ14の変位量を小さくすることができる。
加熱ローラ11は、外径がφ20とされ、ステンレス製の中空円筒状のローラとされている。
そして、加熱ローラ11の内部には、加熱源としてのハロゲンヒータ12が設置されている。そして、加熱ベルト13の外面に接触してその温度を検出する温度検出手段としての温度センサ12Aが設けられており、コントローラ600が温度センサの検出結果に基づきハロゲンヒータ12への通電を制御している。その結果、加熱ベルト13の温度が目標温度である設定温度(本例では180度)に維持することができる。つまり、シートP上のトナーTに与える熱量をほぼ一定にすることができ、定着処理(画像加熱処理)を適切に行うことができる。
また、加熱ローラ11は、加熱ベルト13を駆動する駆動ローラとしての機能も併せ持っている。
加熱ローラ11と後述する加圧ローラ15間に形成されたニップ域の入口側に、金属製の加圧パッド19が設置されている。これは、定着ニップの長さ(シート搬送方向)を稼ぐためである。つまり、本例では、加圧パッド19と後述する加圧パッド18によるニップ領域から、加熱ローラ11と加圧ローラ15によるニップ領域に亘る充分に長い定着ニップとなっている。
次に、加圧ユニット2について説明する。
加圧ユニット2は、加熱ベルトとの間で定着ニップ部を形成するためのエンドレスベルト(加圧回転体)である加圧ベルト16と、この加熱ベルト16を懸架する加圧ローラ15とテンションローラ(支持部材)17を有している。
加圧ベルト16は、厚さ75μm、幅380mm、周長150mmのPI(ポリイミド)基層上に厚さ300μmのシリコンゴムがコーティングされた構成となっている。なお、ベルトを構成する材料については、上述の例に限らず、耐熱性を具備したものであれば他の材料を使用しても差し支えない。また、ベルトの厚さや周長などについても、上述の例に限らず、適宜設定すれば差し支えない。
この加圧ローラ15は、加圧ベルト16を加熱ベルト13に所定の圧力で加圧する機能の他に、加圧ベルト16を駆動する駆動ローラとしての機能も併せ持っている。この加圧ローラ15は、外径がφ20とされ、ステンレス製の中空円筒状のローラとされている。
また、テンションローラ17は、ベルトの張力が所定の値(本例では100N)となるように張力を付与している。また、テンションローラ17はステンレス製であり、外径がφ20、内径φ18程度に形成された中空ローラである。
そして、テンションローラ17は、加圧ベルト16が走行中にその幅方向へ揺動するようにステアリングローラとしての機能も併せ持っている。
このステアリング機構は、加圧ベルト16の幅方向における位置を検出する検出手段としての位置検出センサ17Aと、ステアリングローラ17の長手方向(回転軸線方向)一端を上下に変位させる変位機構が設けられている。そして、加圧ベルト16が走行中(定着中)に設定ゾーンから外れてしまわないように、コントローラ(CPU)600がセンサ17Aの検出結果に基づいて変位機構を動作させてステアリングローラ17を変位させる。その結果、加圧ベルト16が幅方向へ寄ってしまいその端部が劣化してしまうなどの不具合が生じるのを防止することができる。
なお、このステアリングローラ17の変位機構についても、ステアリングローラ14の変位機構と同様に、ステアリングローラ17の長手方向一端と他端を互いに逆方向に変位させる構成としても構わない。
加熱ローラ11と加圧ロール15間に形成されたニップ域の入口側に、シリコンゴム製の加圧パッド18が設置されている。加圧パッド18と加圧パッド19間には所定の圧(本例では400N)が掛けられている。
次に、ベルト離間機構について説明する。
ベルト離間機構(接離手段)は、加圧ユニット2を回動中心Cを中心として回動させる加圧アーム21、加圧アーム21の位置を決めるための加圧カム22、加圧カム22に接続された駆動モータを有している。
図4、5に示すように加熱ベルト13から加圧ベルト16を離間させる際には、駆動モータにより加圧カム22を反時計回りの方向に回動させることにより加圧アーム21を下方へ移動させる。このベルト離間機構の制御は上述したコントローラ600により行う構成とされている。つまり、コントローラ600は駆動モータの回動を制御している。
一方、図4、5の状態から図2、3の状態、即ち、加熱ベルト13に加圧ベルト16を圧接させる際には、駆動モータにより加圧カム22を時計回り方向に回動させることにより加圧アーム21を上方へ移動させる。
このように、加熱ベルトと加圧ベルトはベルト離間機構により接離可能な構成となっている。なお、本例では、加圧ユニットを移動させることで接離動作を行う構成としているが、このような例だけに限られない。例えば、加熱ユニットを移動させることで接離動作を行う構成や、加熱ユニットと加圧ユニットの双方を移動させることで接離動作を行う構成であっても構わない。
(ジャム発生から画像形成再開までの処理シーケンス)
次に、ジャムが発生してから画像形成を再開させるまでの処理シーケンスについて図20を用いて説明する。この処理シーケンスでは、コントローラ600により各種機器の制御が行われる構成とされている。
まず、定着器でのジャムの発生を検出する機構について説明する。
定着器500よりもシートPの搬送方向上流側と下流側のそれぞれにシートPの通過を検出するシート通過センサを設け、これらシート通過センサの出力をコントローラ600へ送出する構成とする。
そして、上流側のシート通過センサでシートの通過を検出してから設定時間以内に下流側のシート通過センサでシートの通過が検出される場合には「正常」状態であると判定し、定着処理を継続させる。
一方、上流側のシート通過センサでシートの通過を検出してから、下流側のシート通過センサでのシート検出がされずに設定時間が経過してしまった場合には「異常(ジャム)」状態であると判定し、定着処理を中断させる。
このように、定着器においてシートPの搬送異常、即ち、ジャムが検出された際には、コントローラ600は直ちに画像形成処理(定着処理)を中断し(S1)、加熱ベルトや加圧ベルトの回転を停止させる。そして、コントローラ600は、ベルト離間機構を作動させることで加圧ベルト16を加熱ベルト13から離間させる(S2)。
このような処理を行った上で、ユーザにジャム処理を促す、即ち、定着器からシートPを取り除くように報知する(S3)。このユーザへの報知は、画像形成装置の上部に設置された操作部である液晶表示部700(図1)に「ジャム処理を行って下さい」といったメッセージを表示することにより行われる。つまり、コントローラは液晶表示部に上述のメッセージが表示されるように液晶表示部を制御する。
その後、装置の前扉を開放することでユーザによるジャム処理が行われる。そして、再度、前扉が閉められると、コントローラ600は、ジャム処理が終了したものと判定する(S4)。
そして、ジャム復帰シーケンス(リカバリー動作)を開始する。具体的には、加熱ベルトや加圧ベルトを回転させ、ハロゲンヒータによる温調を開始する。このとき、加熱ベルトや加圧ベルトの位置をチェックするベルト位置チェックシーケンスを併せて実施される。具体的には、位置検出センサ14A,17Aによるベルトの位置検出動作が行われる。
そして、コントローラは、加熱ベルトの温度が目標温度である設定温度に達した時点でジャム復帰シーケンスを終了させる(S7)。
そして、ジャム復帰シーケンスの終了に伴い、ベルト離間機構を作動させることで加圧ベルトを加熱ベルトに圧接させ、中断されていた画像形成を再開させる。
なお、このジャム復帰動作中において、記録材が適切に取り除かれていない場合や、加圧ベルトが設定ゾーン内に位置していないことが検出された場合、「異常」と判断する(S6)。このように、異常状態であると判断した際には、液晶表示部に「エラー」表示を行い、画像形成を禁止させる。
このような、ジャム処理が終了してから画像形成を再開させるまでに行う、定着処理を遂行するために必要とされる一連の準備動作を、本例ではジャム復帰動作(リカバリー動作)と呼ぶことにする。
(ベルト移動規制機構)
次に、ベルト移動規制機構(規制手段)について説明する。これは、ジャム処理時に、加圧ベルトに貼り付いてしまったシートPをユーザが横もしくは斜めの方向に引っ張ってしまうことに起因して加圧ベルトが設定ゾーンから幅方向へ外れてしまうのを防止するための機構である。
本例のベルト移動規制機構は、ベルト挟持ローラ31と、このベルト挟持ローラ31を回転可能に支持する支持台32を有している。この支持台32は定着器の筐体に固定されている。
このベルト挟持ローラ31は、中空の芯金の上にシリコンゴムが被覆されたローラであり、加圧ベルト16の幅方向全域と当接するような長さを有している。そして、ベルト挟持ローラ31は、動作時には、加圧ベルト16を加圧ローラ15との間で挟み込むように挟持する。その際の挟持圧は、本例では150Nとされている。
また、このベルト挟持ローラ31は、加圧ベルトが加熱ベルトに圧接された状態(通常定着時)では、加圧ベルトから離間するように配置されている(図3)。
そして、図4、5に示すように、ジャム発生に伴いベルト離間機構により加圧ユニットを加熱ユニットから退避させると、加圧ローラ15の下方に位置したベルト挟持ローラ31が加圧ベルトの周面に圧接することになる。本例では、ベルト挟持ローラによるベルトの移動規制を有効に行うため、加圧ローラ15をバックアップローラ(回転体)として用いている。従って、別途、バックアップローラを設ける必要がないため、装置のコストダウンを図ることができる。なお、ジャム処理時に加圧ベルトが幅方向へ移動してしまうのを防止できるのであれば、必ずしも、加圧ローラ15のようなバックアップローラを必要としない。但し、このような構成の場合、ベルト挟持ローラによる圧接力を大きくすることが求められることから、ベルトの損傷や寿命を考慮すると、バックアップローラを利用する前者の構成の方が望ましい。
その結果、ジャム処理の際に加圧ベルト16にその幅方向への力が作用しても、ベルト挟持ローラ31による挟持圧により加圧ベルト16が幅方向へ移動してしまうのを防止することができる。従って、ジャム処理を行っても加圧ベルトが設定ゾーン内に位置していることから、ジャム復帰動作を適切に行うことができる。つまり、中断中の画像形成を早期に再開することができる。
一方、本例のようなベルト移動規制機構が無い場合、ジャム処理時に加圧ベルトが設定ゾーンから外れてしまう恐れがある。このような事態が発生すると、ジャム復帰動作時のベルト位置チェックシーケンスでエラーが発生し、画像形成を再開することができなくなってしまう。具体的には、加圧ベルトの位置が位置センサ17Aの検出範囲を超えてしまうと、加圧ベルトの位置検出を適切に行えなくなるからである。このような状況になると、コントローラ600は、異常状態であると判定しジャム復帰動作を中断し、操作部にエラー表示を行わせる。
そして、ジャム処理が適切に行われて、ジャム復帰動作が開始された後、加圧ユニットを加熱ユニットに圧接させる動作(当接動作)に連動して、ベルト挟持ローラが加圧ベルトから離間する。従って、通常の定着処理時に、加圧ベルトの回転走行に要する負荷が大きくなってしまうのを防止することができる。
このように、本例では、ベルト移動規制機構として回転体であるベルト挟持ローラを採用したため、ユーザはジャム処理を容易に行うことができる。つまり、加圧ベルトからシートPを引き剥がす際に加圧ベルトに走行方向への力が加わってもベルト挟持ローラ31は加圧ベルトに従動回転可能なため、ベルトの表面が劣化してしまうのを防止することができる。また、本例では、ベルトが走行方向に僅かであるが移動できることから、シートPを引っ張るのに要する操作力を小さくすることができる。
なお、本例では、加圧ベルトの離間動作に伴い加圧ベルトに圧接するようにベルト挟持ローラ31が定着器の筐体に対して位置不動に設けられているが、このような構成だけに限られない。例えば、ベルト挟持ローラ31を上下方向に移動可能な構成とし、ジャムが発生した際にベルト挟持ローラ31を加圧ベルトに向けて移動させ圧接させる構成としても構わない。このような構成の場合、ジャムが発生してからユーザにジャム処理を促すまでの間に、コントローラ600によりベルト挟持ローラを圧接のため移動させれば良い。なお、このベルト挟持ローラの移動機構としては、ベルト離間機構と同様な公知の構成を採用すれば良い。
また、本例では、ベルト移動規制機構が加圧ベルトの移動を規制する構成としているが、その代わりに次のような例にも適用することが可能である。つまり、加熱ベルト用のベルト移動規制機構を設け、この機構により加熱ベルトの移動を規制する構成とすることも可能である。また、ベルト移動規制機構を加熱ベルト用と加圧ベルト用の両方に設ける構成としても構わない。
次に図6、7を用いて実施例2の構成を説明する。なお、図6、7において、上記した実施例1と同様な機能を奏するものについて同じ符号を付すことで詳細な説明を省略する。つまり、本例は、ベルト移動規制機構(規制手段)として後述のベルト位置規制板41を用いたことが特徴であり、その他の構成は実施例1と同様である。
図6、7に示すように、ベルト位置規制板41は定着器の筐体に不動に取り付けられている。このベルト位置規制板はベルト位置を規制するために必要な強度があればよく樹脂や金属など素材はとくに限定されない。本例では、金属製のものを使用している。
このベルト位置規制板41は、加圧ベルトよりも幅方向外側に設置されており、加圧ベルトが加熱ベルトに圧接された状態では、加圧ベルトと接触しないように構成されている。一方、ジャム処理時にはベルト位置規制板41は加圧ベルトの幅方向端縁と当接可能とされている。
具体的には、図4に示すように、ジャム発生に伴いベルト離間機構により加圧ユニットを加熱ユニットから退避させると、加圧ベルトとベルト位置規制板41が図7の紙面に垂直な方向から見てオーバーラップした状態となる。つまり、ベルト位置規制板41が加圧ベルトの幅方向端縁と当接可能な位置となる。その結果、実施例1と同様に、ジャム処理の際に加圧ベルトが設定ゾーンから幅方向へ外れてしまうのを防止することが可能となり、中断中の画像形成を遅延させることなく早期に再開させることができる。
なお、本例では、図6、7に示すベルト位置規制板41を加圧ベルトの幅方向他端側にも設置しており、これら2つのベルト位置規制板41により加圧ベルト16の移動を規制する構成としている。
以上の構成により、ジャム処理時にベルト16に幅方向への力が作用してもベルト16はベルト位置規制板41に突き当たり、ベルトの位置を正常な設定ゾーン内に維持させることができる。
なお、本例では、定着器の筐体に位置不動に設けられたベルト位置規制板がベルトの離間動作に連動して、ベルトの位置規制を行う位置へベルトに対し相対移動する構成としているが、次のような構成としても良い。つまり、ベルト位置規制板を移動させる機構を設け、ジャム発生に伴いベルト位置規制板をベルトの幅方向端縁と当接可能な位置へ移動させる構成としても構わない。
また、本例では、ベルト位置規制板が加圧ベルトの移動を規制する構成としているが、その代わりに次のような例にも適用することが可能である。つまり、加熱ベルト用のベルト位置規制板を設け、この機構により加熱ベルトの移動を規制する構成とすることも可能である。また、ベルト位置規制板を加熱ベルト用と加圧ベルト用の両方に設ける構成としても構わない。
次に図8を用いて実施例3の構成について説明する。本例の画像加熱装置としての定着器500は加熱ローラと加圧ベルトを用いた定着器とされている。なお、本例において、上記した実施例と同様な機能を奏するものについては同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
そして、本例では、ベルト移動規制機構として後述のベルト位置規制板201を用いたことが特徴であり、その他の構成は実施例1と同様である。
まず、加熱ローラと加圧ベルトを用いた定着器500の構成について簡単に説明する。
加熱ユニットは、加熱ローラ60と、この加熱ローラ60の内部に設置されたハロゲンヒータ12を有している。このハロゲンヒータ12は、実施例1と同様に、加熱ローラの表面が目標温度である設定温度を維持するように供給される電力がコントローラにより制御される。
この加熱ロール60は、外径56mm、内径50mmのアルミニウム円筒管からなる金属性コアを有し、この金属性コア内にヒータ12を内蔵されている。そして、加熱ローラ60は、金属製コアの表面に厚さ2mm、硬度(アスカーC)45゜のシリコンゴムからなる弾性層、さらに弾性層の表面にPFAもしくはPTFE耐熱離型層が順次被覆された構成となっている。
加圧ユニットは、実施例1と同様な構成となっており、加圧ベルト16、加圧ローラ15、テンションローラ17、加圧パッド18、オイル塗布ローラ50を有している。このように、加圧ベルト16は、加圧ローラとテンションローラにより、循環回転可能に、且つ、所定の張力(例えば100N)で掛け渡されている。
オイル塗布ローラ50は、加圧ベルトの内面と加圧パッド間の摺動抵抗を低減させるため加圧ベルト16の内面にオイルを塗布する。このオイルとしては粘度1000CS程度の耐熱シリコンオイルを使用しており、オイル塗布ローラの内部にオイルが含浸された構成となっている。また、オイル塗布ローラ50は加圧ベルトに従動回転可能に支持されている。
次に、図9を用いて本例での加圧ベルトの寄り制御機構(揺動手段)について説明する。
側板420の外側に固定された軸455を中心に回動可能に支持された支持アーム454にはバネ456が保持されている。このバネ456は、テンションローラ17を回転可能に且つベルト張架方向に移動可能に支持されたテンションローラ用の軸受453を、ベルト張架方向に付勢する。
また、支持アーム454の外周には扇形ギア452が固定されており、この扇形ギア452はステッピングモータ450の駆動により回転駆動可能なウォーム451と噛合している。また、加圧ベルト16よりも幅方向端部側には、加圧ベルトの幅方向(図9のF方向、R方向に平行な方向)における位置を検出するための位置検出機構80(図8)が設けられている。
なお、図9において70は駆動入力ギアを示しており、このギア70には定着ローラ60を回転駆動するための駆動力が入力される。
次に図10、11を用いて位置検出機構80について説明する。なお、図11は位置検出機構80を下方から見た図である。
位置検出機構80は、ベルト位置検知アーム83とセンサフラグ82を有しており、回転軸84を中心に回転可能な構成とされている。そして、付勢バネ85によってベルト位置検知アーム83が加圧ベルト16の幅方向端縁に常時接触するように構成されている。また、センサフラグ82には、切り欠き82a及び切り欠き82bが設けられている。
従って、ベルト位置検知アーム83とセンサフラグ82は、加圧ベルト16のF方向及びR方向(図9)の動きに追従し、回転軸84を中心に回転することになる。
さらに、位置検出機構80にはフォトセンサ81a及びフォトセンサ81bが設けられている。
加圧ベルト16のF方向及びR方向への移動に伴い、フォトセンサ81a、81bがセンサフラグ82の切り欠き82a、82bと対面することで位置検出が行われる構成となっている。
具体的には、フォトセンサ81a、81bは、フォトインタラプタと呼ばれるものを使用しており、切欠き82a、82bと対面すると光が遮られなくなることを利用して信号を送出する、つまり、ON/OFFを検出する。
本例では、表1に示す2つのフォトセンサのON/OFFの組み合わせにより、加圧ベルト16がどの位置にあるのかの判断をコントローラが行っている。そして、ベルトの位置に応じてテンションローラ17を変位させている。
Figure 2009003086
具体的には、加圧ベルト16が矢印R側(図8)に片寄ってくると位置検出機構80が「R方向の片寄り」状態を検出し、コントローラへその情報を送る。コントローラはこのとき扇形ギア452を軸455中心に上方に移動させるべくステッピングモータ450を回転制御する。
その結果、加圧ベルト16が逆方向すなわち図9においてF側に移動していく。
一方、位置検出機構80が「F方向の片寄り」状態を検出すると、その情報をコントローラに送る。コントローラは、軸455を中心に扇形ギア452を下方に移動させるべくステッピングモータ450を回転制御する。
このような一連の制御を繰り返し行うことにより、加圧ベルト16は設定ゾーン内を維持するように揺動することになる。
なお、万が一、「寄り切りエラー」状態が検出された場合には、その情報を受けたコントローラは直ちに定着処理を中断させ操作部にエラー表示が行われるように制御する。
次に、図12を用いて、加圧ベルト16の加熱ローラ60に対する着脱機構について説明する。
図12において、定着器の全体を支持する底板203と一体で構成された側板202が軸204を有しており、軸204を中心に回動自在な回動板210が設けられている。この回動板210は加圧バネ213を介してカム215によって下方から支持されている。さらに、回動板210には、加圧ローラ15を回動自在に支持し、軸204を中心に加圧ローラ15を上下方向に移動可能に構成している。
カム215は、不図示のステッピングモータによって回転制御される。例えば、定着器がシートSに対する定着動作を行わないときには、加圧ユニットを加熱ローラ60から離間させる位置に回動板210を移動させる。
なお、カム215と回動板210とばね213は加圧ベルト16の幅方向他端側にも同様に設けられており、加圧ユニット(加圧ローラ)の上下動を行う。
(ジャム発生時の処理)
次にジャム処理のための構成と動作を説明する。なお、図20を用いて説明した処理シーケンスと同様である。
シートPが加圧ベルト16と加熱ローラ60との間で挟持された状態のまま停止(ジャム)した場合、コントローラは加熱ローラ60に対する加熱動作と回転動作を直ちに停止させる。また、コントローラは、カム215を回転させることで加圧ユニットが加熱ローラ60から離間するように制御する。
本例の定着器500は画像形成装置本体に対してスライダ212を介してスライド可能に支持されており、図13、14に示すように、画像形成装置本体外へ定着器を引き出すことができる。つまり、少なくとも定着器を保持し装置本体外へ引き出すための引き出し機構(引き出し手段)を有している。従って、ユーザは、ジャムが発生した際には定着器を機外へと引き出し、ジャム紙を取り除く作業を行うことになる。
(ベルト移動規制機構)
次に、ジャム処理時における加圧ベルト16の横方向への移動を規制するためのベルト移動規制機構の構成について説明する。
図12、13、15は定着器が装置本体内に収容されている状態を示した図である。図14、16、21は定着器が装置本体外へ引き出されている状態を示した図である。
(1)定着器が装置本体内に収容されているとき
図12、13、15において、示すように、軸204上に軸方向に移動可能なベルト位置規制板201とカラー211を設け、両者をばね214で連結している。カラー211が軸方向(図12の方向B)に移動するとベルト位置規制板201も同方向に移動する構成となっている。
カラー211には突起211a(図15)が設けられており、突起211aは定着器500の底板203より下方に突出しており、画像形成装置本体の構造体の一部である支持板207に設けた案内溝208に差し込まれている。
案内溝208には屈曲部208aを設け、定着器500が方向A(図12)に移動するとき、突起211aが屈曲部208aに沿って移動し、カラー211およびベルト位置規制板201がB´(Bと逆方向)方向へ移動する。つまり、図13、図15の状態(定着器が装置内にセットされた状態)から図14、図16の状態(定着器が装置外に引き出された状態)に移行すると、カラー211およびベルト位置規制板201がB´方向へ移動する。
ベルト位置規制板204の下方にはベルト位置規制板204に対するロック機構が設けられており、このロック機構は支点205aを中心に回動可能な固定板205と、付勢ばね206(図13、14)からなる。定着器500が装置本体内に収容されているとき(図13、14)、本体装置内の支持板207上に設けた突起209により固定板205が回動してベルト位置規制板201から離間する。その結果、ベルト位置規制板201のB方向(図12)への移動を自由にする。
図15は、定着器500が装置本体内に収容され、定着動作が可能な状態を示した図である。このとき、カラー211はベルト16から遠い位置である208aの位置にあり、ベルト位置規制板201を加圧ベルト16の幅方向端部から離間した位置で停止している。ベルト位置規制板201は、位置検出機構80(図18)によるベルト位置検知範囲dの外側に位置している。
加圧ベルト16の幅方向における位置は、前述のベルト寄り制御によって変化するが、位置検出機構80で検知され、ベルト位置検知範囲d内でベルト位置が蛇行制御される。
万が一、ベルト位置検知範囲dからベルト16の端部がはみ出してしまった場合は異常状態とみなし、コントローラが定着器500の動作を停止する。本例では、ベルト16の端部の十分な保護を鑑み、距離dを4mmに設定してベルト位置制御を行っている。
(2)定着器が装置本体から引き出されるとき
図16は定着器500が装置本体から引き出される途中の状態を示した図である。具体的には、カラー211の突起211aが案内溝208に従って図12において右方向に移動し、位置208bにある。このときベルト位置規制板201は、ベルト位置検知範囲d内に入り、ベルト16の端部の位置によってはベルト位置規制板201と接触する。
ベルト16の端部がベルト位置検知範囲dの限界位置d1にあった場合であっても、バネ214は密着せず、弾性を保ったままになるようにバネ寸法を幾何学的に決定している。
図17および図21は定着器500が装置本体からさらに引き出された状態を示した図である。
カラー211とベルト位置規制板201は回動した固定板205により位置が固定され、装置本体の案内溝208から外れて完全に外に取り出されてもその位置を保持する。
以上のように、ジャム処理の際に、定着器500が装置本体から引き出された状態ではベルト16の幅方向の位置はベルト位置規制板201によって制限される。
仮にジャム処理作業の過程においてベルト16が幅方向への力を受けた場合でも、ベルト位置規制板201によりベルト16がベルト位置検知範囲(設定ゾーン)dから外れてしまうのを防止することができる。従って、ジャム復帰動作が正常に行われることから、中断中の画像形成を早期再開することができる。なお、定着器500が装置本体内に戻されれば、ベルト位置規制板201による位置規制が解除されるので、通常の定着処理時にベルと16とベルト位置規制板201とが摺動してしまうことがない。つまり、ベルト位置規制板201によりベルト16の端部が劣化してしまうのを防止することができる。
上述の例では、ベルト位置規制板をベルトの幅方向一端側だけに設けているが、これをベルトの幅方向両端側に設けるとなお好ましい。
また、定着器を装置本体から引き出す方向は装置本体の側面に向けた方向に限らず、装置本体の正面(前面)に向けた方向でも構わない。つまり、定着器の引き出す方向に応じてベルト位置規制板の動作方向を設定すれば良い。
図18、19を用いて実施例4の構成について説明する。本例の画像加熱装置としての定着器500は実施例3と同様な加熱ローラと加圧ベルトを用いた定着器とされている。なお、本例においても、上記した実施例と同様な機能を奏するものについては同符号を付すことで詳細な説明を省略する。
本例では、ベルト移動規制機構、特に、ベルト位置規制板を移動させる機構が上記実施例3とは異なる。
本例では、ベルト16の幅方向両端側に位置するベルト位置規制板301と302は、それぞれラック301aおよび302aを有しており、ベルト16の幅方向と平行な方向に移動可能な構成とされている。
ラック301aと302aは、モジュール1のインボリュート歯型で、定着器500の幅方向略中央の位置に設置された同じくモジュール1のピニオン303を共有している。従って、ピニオン303を一方向に回動させると、ラック301aと302aにより2つのベルト位置規制板を互いに反対方向に移動させることが可能となる。
また、それぞれのラックにはバネ301bおよび302bが設けられており、これらのバネ301b、302bはベルト16をベルト位置規制板が挟みこむ方向に引っ張っている。
図18に示すように、定着器500が装置本体内にあるとき、装置本体内に設けたガイド306aまたは306bがベルト位置規制板301または302に接触し、所定の位置にベルト位置規制板を停止させている。ベルト位置規制板301および302は前述の実施例3と同様にベルト位置検知範囲外に停止している。このように、図18の状態ではベルト位置規制板はベルト16と接触不可能な位置にあり、ベルト16の端縁を損傷させてしまう恐れがないように構成している。
一方、ジャムが発生した場合、ジャム処理のため定着器500が装置本体外に引き出されると、ベルト位置規制板301および302は装置本体のガイド306aと306bから離れる。その結果、ベルト位置規制板301および302は、バネ301aおよび302aの引っ張り力により、ベルト16を挟みこむ方向に移動する。
定着器500が装置本体からさらに引き出されると、図19に示すように、本体側の突起307により位置を固定されていたブレーキ304が本体側突起302から離れる。そして、ブレーキ304がピニオン303の下方に一体で設けたゴム板303aに接触する。その結果、バネ305の付勢力でゴム板303aを摩擦保持し、ピニオン303の回転を防止する。
このとき、ベルトの幅方向における位置は、ジャム発生前の寄り制御によりどの位置にあるかは不特定だが、ベルト16の端部は位置検出機構80の検知範囲d以内に常にある。
しかし、本例では、定着器500を装置本体外へ引き出す動作に連動して、ベルト位置規制板301及び302の何れかがベルト16の端縁と接触し得るように両規制板が移動する構成となっている(図19の状態)。
従って、定着器500が装置本体外に引き出されたときには、ベルト16の幅方向への移動を制限することが可能となり、ジャム処理時にベルト16がベルト位置検知範囲から外れてしまうのを防止することができる。
なお、上述の実施例3、4では、定着器500を装置本体外に引き出す動作を利用してベルト位置規制板を移動させる構成としているが、次のような構成としても構わない。つまり、モータまたはソレノイドなどのアクチュエータを設け、そして、ジャムが発生してからジャム処理を許容する状態となるまでの間に、このアクチュエータによりベルト位置規制板を移動させる構成としても構わない。このような構成にすると、定着器500が装置本体内にあってもベルト位置規制板を移動させることが可能となる。なお、この場合、ジャム処理が終了してからジャム復帰動作を開始するためベルト16を回転開始させる前までの間に、アクチュエータによってベルト位置規制板をベルト位置検知範囲外に退避させれば良い。
また、上述した実施例1〜4では、画像加熱装置として定着器を例に説明したが、次のような装置にも本発明を同様に適用することが可能である。つまり、定着器によりトナー像が定着されたシートを加熱することにより画像の光沢度を向上させる光沢向上装置にも本発明を同様に適用することができる。
画像形成装置全体を示す概略断面図 実施例1における加熱ユニットと加圧ユニットが圧接された状態にある定着器の概略断面図 実施例1における加熱ユニットと加圧ユニットが圧接された状態にある定着器の概略断面図 実施例1における加熱ユニットと加圧ユニットが離間した状態にある定着器の概略断面図 実施例1における加熱ユニットと加圧ユニットが離間した状態にある定着器の概略断面図 実施例2における加熱ユニットと加圧ユニットが圧接された状態にある定着器の概略断面図 実施例2における加熱ユニットと加圧ユニットが離間した状態にある定着器の概略断面図 実施例3における定着器の概略断面図 実施例3における定着器の概略斜視図 実施例3における位置検出機構の概略斜視図 実施例3における位置検出機構の概略斜視図 実施例3における定着器の端部側の概略斜視図 実施例3における定着器が装置本体内に収納された状態を説明する概略断面図 実施例3における定着器が装置本体外に引き出される途中の状態を説明する概略断面図 実施例3における定着器の端部側の概略斜視図 実施例3における定着器の端部側の概略斜視図 実施例3における定着器の端部側の概略斜視図 実施例4におけるベルト移動規制機構の概略断面図 実施例4におけるベルト移動規制機構の概略断面図 ジャムが発生した際のフローチャート 実施例3における定着器の端部側の概略斜視図
符号の説明
1 加熱ユニット
2 加圧ユニット
11 加熱ローラ
12 ヒータ
13 加熱ベルト
14 テンションローラ(ステアリングローラ)
15 駆動ローラ
16 加圧ベルト
17 テンションローラ(ステアリングローラ)
18 加圧パッド
19 加圧パッド
21 加圧アーム
22 加圧カム
31 ベルト挟持ローラ
32 支持台
41、201、301、302 ベルト位置規制板
60 加熱ローラ
80 位置検出機構
100 画像形成装置
500 定着器
600 コントローラ
P シート(記録材)
T トナー

Claims (8)

  1. 記録材上のトナー画像をニップ部にて加熱するためのエンドレスベルトと、このエンドレスベルトとの間でニップ部を形成する回転体と、エンドレスベルトと回転体を接離させる接離手段と、を有する画像加熱装置において、
    エンドレスベルトの周面に圧接する位置へ相対移動することで、回転体と離間した状態にあるエンドレスベルトから記録材を取り除く際にエンドレスベルトが幅方向へ移動するのを規制する規制手段を有することを特徴とする画像加熱装置。
  2. 上記エンドレスベルトを回転可能に支持する支持部材を有し、上記規制手段は上記エンドレスベルトを上記支持部材との間で挟み込むように圧接する回転体を有することを特徴とする請求項1の画像加熱装置。
  3. 上記接離手段による離間動作に連動して上記規制手段が上記エンドレスベルトと圧接するように構成したことを特徴とする請求項1又は2の画像加熱装置。
  4. 記録材上のトナー画像をニップ部にて加熱するためのエンドレスベルトと、このエンドレスベルトとの間でニップ部を形成する回転体と、エンドレスベルトを回転可能に支持する支持部材と、この支持部材の少なくとも長手方向一端を変位させることでエンドレスベルトが走行中に設定ゾーンから外れないように制御する制御手段と、を有する画像加熱装置において、
    エンドレスベルトよりもその幅方向外側に設けられ、回転が停止されたエンドレスベルトの幅方向端縁と当接可能な位置へ相対移動することでエンドレスベルトから記録材を取り除く際にエンドレスベルトが幅方向へ移動するのを規制する規制手段を有することを特徴とする画像加熱装置。
  5. 上記エンドレスベルトと上記回転体を接離させる接離手段を有し、この接離手段による離間動作に連動して上記規制手段が上記エンドレスベルトの幅方向端縁と当接可能な位置へと移動するように構成したことを特徴とする請求項4の画像加熱装置。
  6. 上記接離手段による当接動作に連動して上記規制手段が上記エンドレスベルトの幅方向端縁と当接可能な位置から退避した位置へと移動するように構成したことを特徴とする請求項5の画像加熱装置。
  7. 上記エンドレスベルトを保持し装置本体から引き出し可能な引き出し手段を有し、上記規制手段が上記引き出し手段を引き出す動作に連動して上記エンドレスベルトの幅方向端縁と当接可能な位置へと移動するように構成したことを特徴とする請求項4の画像加熱装置。
  8. 上記引き出し手段を装置本体内へセットする動作に連動して上記規制手段が上記エンドレスベルトの幅方向端縁と当接可能な位置から退避した位置へと移動するように構成したことを特徴とする請求項7の画像加熱装置。
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