JP2007079037A - 画像加熱装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】記録材S上の画像Tをニップ部Nにて加熱する第1のエンドレスベルト20と、この第1のベルトとの間でニップ部を形成する第2のエンドレスベルト21と、第1のベルトを駆動する駆動ローラ23と、第2のベルトの内面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段28と、を有する画像加熱装置において、ベルト内面に塗布した潤滑剤が、対向するベルト内面に回り込んで、ベルトの回転不良による紙づまりや画像不良が発生することを防止する。
【解決手段】第1のベルト20と第2のベルト21の幅を異ならせる。これにより、一方のベルト内面に塗布されたオイルが、対向するベルト内面へ回り込むことがないので、駆動ローラ23によってベルトを安定して搬送することができる。
【選択図】図1
【解決手段】第1のベルト20と第2のベルト21の幅を異ならせる。これにより、一方のベルト内面に塗布されたオイルが、対向するベルト内面へ回り込むことがないので、駆動ローラ23によってベルトを安定して搬送することができる。
【選択図】図1
Description
本発明は、記録材に形成された画像を加熱する画像加熱装置に関する。
画像加熱装置としては、例えば、記録材に形成された未定着画像を定着する定着装置や、記録材に定着された画像を加熱することにより画像の光沢度を増大させる光沢増大化装置を挙げることができる。
電子写真装置、静電記録装置などの画像形成装置においては、記録材(シート)上にトナー画像を形成し、これを加熱、加圧して定着させることにより画像を形成している。定着装置としては、内部にヒータを有する定着ローラに加圧ローラを圧接して定着ニップを形成し、定着を行うローラ定着方式が従来より採用されている。
ところで、画像の高光沢化や画像形成の高速化を図るためには、記録材の定着ニップ通過時間を長くし、トナーを充分に溶融するのが好ましい。ローラ定着方式の場合、これを達成するためにはローラ径を大きくしなければならず、定着装置が大型化してしまう。
そこで、ローラ定着方式に比して、装置の小型化、高速化対応を達成しつつ、充分なニップ幅(記録材搬送方向の長さ)を得ることができるベルト定着方式が提案されている(特許文献1)。この提案においては、互いに対向する定着ベルトと加圧ベルトを設け、これら両ベルト間で記録材を挟持搬送しながら定着を行う構成とされている。これにより、ローラ定着方式に比して充分なニップ幅を得ている。
特開2004−341346号公報
ベルト定着方式において、ベルトの内側から加圧する加圧パッドやベルトをガイドするベルトガイド等のベルト内面と摺擦する固定部材がある場合には、ベルト内面との摺動摩擦抵抗が大きくなるため、ベルトの安定した走行を妨げてしまう。そこで、ベルトの内面にグリスやオイル等の潤滑剤を供給することにより、摺動摩擦抵抗を低減し、ベルトの搬送性を安定させる必要がある。
しかしながら、互いに対向するベルトを有するベルト定着方式においては以下のような不具合がある。即ち、ベルト内面に塗布した潤滑剤が定着動作を繰り返すうちに、ベルトの幅方向端部から漏れ出し、対向するベルト内面に回り込んでしまうという問題がある。このため、駆動ローラがベルトを回転させようとする搬送力が、潤滑剤の介在により減少し、ベルトが回転せず、ニップで記録材の搬送できず、記録材づまり(紙づまり)や画像不良が発生する。
そこで、本発明の目的は、対向するベルト内面への潤滑剤の回り込みを防止し、ベルトの搬送性を安定化することができる画像加熱装置を提供することである。
上記の目的を達成するための本発明に係る画像加熱装置の代表的な構成は、記録材上の画像をニップ部にて加熱する第1のエンドレスベルトと、この第1のベルトとの間でニップ部を形成する第2のエンドレスベルトと、第1のベルトを駆動する駆動ローラと、第2のベルトの内面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段と、を有する画像加熱装置において、第1のベルトと第2のベルトの幅を異ならせたことを特徴とする。
本発明によれば、対向するベルト内面への潤滑剤の回り込みを防止し、ベルトの搬送性を安定化することができる。従って、ベルトの回転不良による記録材づまりや画像不良の発生を防止することができる。
以下に、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、これら実施例は、本発明を適用できる実施形態の一例ではあるものの、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではなく本発明の思想の範囲内において種々の変形が可能である。
(第1実施例)
(1)画像形成部
図7は、本発明に従う画像加熱装置を定着装置Aとして搭載した画像形成装置の一例の概略構成を示す断面模式図である。
(1)画像形成部
図7は、本発明に従う画像加熱装置を定着装置Aとして搭載した画像形成装置の一例の概略構成を示す断面模式図である。
この画像形成装置は電子写真方式レーザープリンタであり、潜像を担持する像担持体として感光体ドラム2を備えている。感光体ドラム2は矢印の時計方向に所定の速度で回転駆動され、その外面が帯電器3によって所定の極性・電位に一様に帯電される。その一様帯電面に対してレーザースキャナ(光学装置)4により画像情報のレーザー走査露光5がなされる。これにより、感光体ドラム2の面には走査露光した画像情報の静電潜像が形成される。その静電潜像が現像器6によってトナー画像として現像される。そのトナー画像が、感光体ドラム2と転写ローラ7との当接部である転写部において、該転写部に導入された記録材(シート)Sに対して順次に転写される。
記録材Sは装置下部の給紙カセット9内に積載収納されている。所定の給紙タイミングで給紙ローラ10が駆動されると、給紙カセット9内の記録材が1枚分離給紙されて、搬送路10aを通ってレジストローラ対11に至る。レジストローラ対11は記録材Sの先端部を受け止めて記録材の斜行修正をする。また、感光体ドラム上のトナー画像の先端部が転写部に到達したときに記録材の先端部も転写部に丁度到達するタイミングとなるように、感光体ドラム上のトナー画像と同期をとって、記録材Sを転写部に給送する。
転写部を通った記録材Sは感光体ドラム2の面から分離されて、定着装置Aへと搬送される。この定着装置Aにより記録材S上の未定着トナー画像が加熱・加圧により永久固着画像として記録材面に定着される。そして、その記録材が搬送路10bを通って排出ローラ対12によって装置上部の排出トレイ13へと排出、積載される。
また、記録材分離後の感光体ドラム2の面はクリーニング装置8によって転写残トナー等の残留付着物が除去されて清掃され、繰り返して作像に供される。
(2)定着装置A
図1は本実施例に係わる定着装置Aの要部の断面模式図である。図2は同じく途中部分省略の正面模式図である。
図1は本実施例に係わる定着装置Aの要部の断面模式図である。図2は同じく途中部分省略の正面模式図である。
ここで、定着装置Aまたはこれを構成している部材について長手または長手方向とは記録材搬送路面内において、記録材搬送方向に直交する方向に並行な方向である。定着装置について正面とは記録材導入側の面である。左右とは装置を正面から見て左または右である。ベルトの幅とは記録材搬送方向に直交する方向のベルト寸法(=ベルト長手方向の寸法)である。また記録材の幅とは記録材面において記録材搬送方向に直交する方向の記録材寸法である。
この定着装置Aは、第1のエンドレスベルトとしての定着ベルト(定着手段)20と、第2のエンドレスベルトとしての加圧ベルト(加圧手段)21とを備えている。
定着ベルト20は、幅W20が350mm、内径が40mmで、厚みが75μmのポリイミドを基層とし、基層の外周には弾性層が300μmの厚みで設けられている。弾性層の材料としては、公知の弾性材料を使用することができ、例えば、シリコーンゴム、フッ素ゴム等を用いることができる。本実施例では、シリコーンゴムを用い、硬度はJIS−A20度、熱伝導率は0.8W/mKである。この弾性層の変形によって、定着ベルト20への記録材の巻きつきを防止し、定着ベルト20からの良好な分離性能を得ることができる。更に、この弾性層の外周には、表面離型層としてフッ素樹脂層(例えばPFAやPTFE)が30μmの厚みで設けられている。
加圧ベルト21は、幅W21が340mm、内径が40mmで、厚みが75μmのポリイミドを基層とし、表面は離型層としてフッ素樹脂であるPFAチューブを30μmの厚みで設けられている。
即ち、第1のエンドレスベルトとしての定着ベルト20と、第2のエンドレスベルトとしての加圧ベルト21は、それぞれの幅W20とW21を上記のように大小ことならせてある。後述するように、この幅W20とW21の差は、潤滑剤の回り込みを防止する観点から少なくとも1mm以上設けるのが好ましい。
定着ベルト20は、ベルト懸架部材としての加熱ローラ22並びに定着ローラ23によって張架されている。加熱ローラ22と定着ローラ23はそれぞれ装置の不図示の左右側板間に回転自由に軸受させて支持させてある。
加熱ローラ22は、長さが352mmで、外径が20mmで、内径が18mmである厚さ1mmの鉄製の中空ローラであり、内部に加熱手段としてのハロゲンヒータ22aを配置している。また、加熱ローラ22は定着ベルト20に張りを与えるテンションローラとしての機能も有している。また、加熱ローラ22の左右両端部には、定着ベルト20の幅方向への移動を規制するため、外径が22mm、厚み1mmのPPS製(ポリフェニレンサルファイド樹脂)であるベルト規制部材(フランジ部材)22bが配置されている。
定着ローラ23は、外径が20mmで、径が18mmである鉄合金製の芯金に、弾性層としてのシリコーンゴム層が設けられた高摺動性の弾性ローラである。この定着ローラ23は駆動ローラとして駆動源(モータ)Mから不図示の駆動ギア列を介して駆動力が入力されて、矢印の時計方向に所定の速度で回転駆動される。この定着ローラ23に上記のように弾性層を設けることで、定着ローラ23に入力された駆動力を定着ベルト20へ良好に伝達することができるとともに、定着ベルト20からの記録材の分離性を確保するための定着ニップを形成できる。シリコーンゴムの硬度はJIS−A15度、熱伝導率は0.8W/mKである。シリコーンゴム層によって、内部への熱伝導も少なくなるためウォーミングアップタイムの短縮にも効果がある。
定着ベルト20は、定着ローラ23が回転駆動されると、定着ローラ23のシリコーンゴム表面と定着ベルト20の内面ポリイミド層との摩擦によって定着ローラ23と共に回転する。
定着ベルト20を加圧ベルト21に向けて加圧する固定部材としての定着パッド24が、定着ベルト20の内面の定着ローラ23より記録材搬送方向の上流側に配置されている。なお、この定着パッド24は、厚さ3mm、幅12mmの弾性体としての耐熱性シリコーンゴムから構成されている。この定着パッド24の表面には、摺動する定着ベルト内面との摩擦抵抗を減らすために低摺動性シートとしてのガラス繊維製のクロスをフッ素樹脂でコーティングしたカバーが設けられている。このパッドカバーによって定着ローラ23の駆動トルクが抑えられるので、駆動モータMの大型化を伴うことなく安定して定着ベルト20を回転させることができる。
加圧ベルト21は、ベルト懸架部材としてのテンションローラ25と加圧ローラ26によって張架されている。テンションローラ25と加圧ローラ26はそれぞれ装置の不図示の左右側板間に回転自由に軸受させて支持させてある。
テンションローラ25は、長さが342mmで、外径が20mmで、径が16mmである鉄合金製の芯金に、熱伝導率を小さくして加圧ベルト21からの熱伝導を少なくするためにシリコーンスポンジ層を設けてある。また、このテンションローラ25の左右両端部には加圧ベルト21の幅方向への移動を規制するため、外径が22mm、厚み1mmのPPS製(ポリフェニレンサルファイド樹脂)であるベルト規制部材(フランジ部材)25aが配置されている。
加圧ローラ26は、外径が20mmで、内径が16mmである厚さ2mmの鉄合金製とされた低摺動性の剛性ローラである。
ローラは中央基準で左右対称の位置関係になっている。ベルトも中央基準で左右対称の位置関係になっている。
加圧ベルト21を定着ベルト20(定着パッド24)に向けて加圧する固定部材としての加圧パッド27が、加圧ベルト21の内面の加圧ローラ26よりも記録材搬送方向の上流側に、装置の不図示の左右側板間に支持させて配置されている。この加圧パッド27は、厚さ3mm、幅15mmの弾性体としての耐熱性シリコーンゴムから構成されている。また、加圧パッド27の表面には、定着パッド24と同様に、摺動する加圧ベルト21の内面および加圧ローラ26との摩擦抵抗を減らすために低摺動性シートとしてのガラス繊維製のクロスをフッ素樹脂でコーティングしたカバーが設けられている。
また、本例では、加圧ベルトが定着ベルトから離間された待機状態のときは、加圧ローラ26は加圧ベルトを駆動する駆動ローラとして機能している。一方、加圧ベルトが定着ベルトに圧接されて定着動作が可能な状態のとき、加圧ベルトが定着ベルトと従動回転するように、加圧ローラ26は加圧ベルトの内面周速よりも速い周速で空転している。このとき、加圧ベルトと加圧ローラ間の摩擦係数が、加圧ベルトの内面にオイルを塗布しそして加圧ローラの表面粗さを小さいものにすることにより、定着ベルトと加圧ベルト間の摩擦係数よりも小さい関係となっている。一方、定着ローラと定着ベルト間の摩擦係数は互いが滑りを生じないように十分大きな値に設定されている。その結果、加圧ローラの周速は定着ローラ(定着ベルト)の周速よりも速くなっている。
そして、加圧ベルト21の内側には、加圧ベルト内面と加圧パッド27の摺動性を向上させる潤滑剤であるシリコーンオイルを加圧ベルト内面に塗布するためのオイル塗布部材(潤滑剤塗布手段)28を加圧ベルト内面に接触させて配置してある。このオイル塗布部材28は装置の不図示の左右側板間に支持させてある。
オイル塗布部材28はローラ形状であり、芯金にオイルを含浸したアラミド繊維などからなるオイル保持層を設け、表層にはオイル供給するための多孔質フッ素樹脂層が被せられている。シリコーンオイルの加圧ベルト21への供給量は、オイル保持層のオイル含浸量とオイル供給層の孔径/孔密度及びオイル塗布部材28の加圧ベルト21への当接圧/周速差などを調整すれば良い。また、オイル塗布部材28はローラ形状以外にパッド形状などでも良い。シリコーンオイルの粘度は、25℃における動粘度が100〜10000mm2/s(100cSt〜10000cSt)が望ましく、本実施例では1000cStのシリコーンオイルが含浸されている。
ここで、定着ベルト20と加圧ベルト21との間に定着ニップNを形成するために、加圧ローラ26は回転軸の左右両端側が不図示の加圧機構により矢印Fの方向に定着ローラ23に向けて加圧されている。
また、定着パッド24と加圧パッド27間においても定着ニップNを形成するために、加圧パッド27は、シリコーンゴムを保持した支持板が不図示の加圧機構により矢印Gの方向に所定の加圧力にて加圧されている。
本例では、定着ベルト20と加圧ベルト21との定着ニップNの記録材搬送方向の幅は約18mmとしている。このようにニップ幅が広いので、画像形成の高速化を図ったとしての充分に定着を行うことが可能になる。また、定着に関係する部材として定着側、加圧側共にエンドレスベルトを採用したことで低熱容量化を図ることが可能となった。その結果、ウォームアップ時間(画像形成装置の電源オン時から定着可能な状態となるまでに要する時間)の短縮化に貢献している。
制御回路部100は、少なくとも画像形成実行時には駆動手段としてのモータMを駆動する。これにより定着ローラ23が回転駆動され、定着ベルト20が同じ方向に回転駆動される。定着ベルト20の周速度は、記録材にループを形成するため、画像形成部側から搬送されてくる記録材Sの搬送速度に比して僅かに遅い周速とされている。
加圧ベルト21は、定着ベルト20に従動して回転する。本実施例の場合、定着ベルト20の周速は300mm/secとされ、A4サイズのフルカラー画像を1分間に70枚定着することが可能である。
また、制御回路部100は、電源回路101からハロゲンヒータ22aへ電力を供給する。これにより加熱ローラ22が加熱される。そして、この加熱ローラ22によって,回動する定着ベルト20が加熱される。定着ベルト20の表面温度がサーミスタ等の温度検知素子THにより検知される。この温度検知素子THで検知される定着ベルト20の温度に関する信号が制御回路部100に入力する。制御回路部100は温度検知素子THから入力する温度情報が所定の定着温度に維持されるように、電源回路101からハロゲンヒータ22aに対する供給電力を制御して、定着ベルト20の温度を所定の定着温度に温調する。
定着ベルト20が所定の定着温度に立ち上がって温調された状態において、定着ベルト20と加圧ベルト21間の定着ニップNに、未定着トナー画像Tを有する記録材Sが搬送される。記録材Sは、未定着トナー画像Tを担持した面を、定着ベルト20側に向けて導入される。そして、記録材Sの未定着トナー画像Tが定着ベルト20の外周面に密着したまま挟持搬送されていくことにより、定着ベルト20から熱が付与され、また加圧力を受けて記録材Sの表面に定着される。
また、定着ベルト20内の定着ローラ23がゴム層を有する弾性ローラであり、加圧ベルト21内の加圧ローラ26は鉄合金製の剛性ローラであるため、定着ベルト20と加圧ベルト21との定着ニップ出口では定着ローラ23の変形が大きくなっている。その結果、定着ベルト20も大きく変形し、トナー画像を担持した記録材Sは定着ベルト20から自らのこしにより曲率分離される。
上記定着装置Aを長期間使用していると、加圧ベルト21の内面に塗布されたオイルがベルトの幅方向端部から漏れ出し、端部に滞留してくる。本実施例の装置構成の場合は、定着ベルト20の幅幅W20と加圧ベルト21のW21を大小異ならせているので(W20>W21)、加圧ベルト21の幅方向端部に滞留したオイルが定着ベルト20の内面に回り込んでくることはない。
定着ベルト20と加圧ベルト21が同じ幅W20=W21あるいは略同じ幅幅W20≒W21の場合は、加圧ベルト21の幅方向端部に滞留したオイルが徐々に定着ベルト20の内面に回り込んでくる。すると、駆動ローラである定着ローラ23が定着ベルト20を回転させようとする搬送力が減少し、ベルトが回転せず、定着ニップ部Nで記録材Sが搬送できなくなる。
以上説明したように、本実施例においては、対向する定着ベルト20と加圧ベルト21の幅W20とW21を異ならせる。これにより、加圧ベルト21の内面に塗布されたオイルが、対向する定着ベルト20の内面へ回り込むことがないので、定着ローラ23によって定着ベルトを安定して搬送することができる。
(第2実施例)
図3は本実施例に係わる定着装置Aの要部の断面模式図である。図4は同じく途中部分省略の正面模式図である。
図3は本実施例に係わる定着装置Aの要部の断面模式図である。図4は同じく途中部分省略の正面模式図である。
本実施例の定着装置Aは定着ベルト20および加圧ベルト21の回転状態時に生じる幅方向の寄り移動をベルト寄り制御機構により制御するものである。従って、第1実施例において加熱ローラ22とテンションローラ25との具備させたベルト規制部材(フランジ部材)22b・25aは本実施例の定着装置Aには具備させていない。
即ち、本実施例の定着装置Aは、定着ベルト20と加圧ベルト21はそれぞれ幅方向に揺動可能な構成とされ、定着ベルト20と加圧ベルト21は幅方向へ揺動するにも関わらず互いの幅方向端部が対向しないような幅に設定されている。
加熱ローラ22は、そのローラ軸の一端部を定置の軸受け31に回転自在に支持させてあり、他端部を変位機構33により上下方向に移動可能に配設された軸受け32に回転自在に支持させてある。SW1・SW2は定着ベルト20の幅方向の寄り位置を検知する手段としてのリミットスイッチである。そのスイッチSW1またはSW2のベルト寄り検知信号が制御回路部100に入力する。制御回路部100はその入力信号に基づいて変位機構33を駆動して軸受け32をベルトの寄りを抑える方向に所定量だけ移動するように構成されている。即ち、軸受け32を上下方向に移動させて加熱ローラ22の定着ローラ23に対する並行度を変化させることで定着ベルト20の寄り移動方向を制御することができる。
テンションローラ25も、そのローラ軸の一端部を定置の軸受け34に回転自在に支持させてあり、他端部を変位機構36により上下方向に移動するように配設された軸受け35に回転自在に支持させてある。SW3・SW4は加圧ベルト21の幅方向の寄り位置を検知する手段としてのリミットスイッチである。そのスイッチSW3またはSW4のベルト寄り検知信号が制御回路部100に入力する。制御回路部100はその入力信号に基づいて変位機構36を駆動して軸受け35をベルトの寄りを抑える方向に所定量だけ移動するように構成されている。即ち、軸受け32を上下方向に移動させて加熱ローラ22の定着ローラ23に対する並行度を変化させることで定着ベルト20の寄り移動方向を制御することができる。
変位機構33・36は例えばステッピングモータやソレノイドを用いた軸受けシフト機構である。
W20は定着ベルト幅、W21は加圧ベルト幅、Cは定着ベルト20の最大移動幅、Dは加圧ベルト21の最大移動幅を示している。ローラは中央基準で左右対称の位置関係になっている。ベルトも中央基準で左右のベルト移動量が同じである。
本実施例では、定着ベルト20の幅W20は360mm、加熱ローラ22の長さは366mm、加圧ベルト21の幅W21は340mm、テンションローラ25の長さは346mmの長手方向の長さで構成されている。
また、ベルトの幅方向への最大移動幅が定着ベルト20、加圧ベルト21ともに6mmになるよう寄り制御を行っている。本例での最大通紙幅は中央基準で320mmとなっている。図5は本例の数値を記入したものである。
その他の定着装置構成は第1実施例と同じであるから、再度の説明は省略する。
ベルトの長手方向の最大移動幅は定着ベルト20と加圧ベルト21を合わせると12mmであるのに対して、定着ベルト20と加圧ベルト21の幅の差は20mmであり、互いのベルト端部が最も接近したとしても4mm(≧1mm)離れている。
従って、本構成を用いることで、ベルト20・21の幅方向の端部同士が重なり合うことがないので、加圧ベルト21の幅方向端部から漏れ出たオイルが対向する定着ベルト20の内面に回り込んでくることはない。
また、幅の短い側の加圧ベルト21の端部が通紙域にかかることはないので、端部に滞留したオイルが記録材や記録材上の画像を汚すことはない。
以上説明したように、本実施例においては、対向するベルト20・21の幅W20・W21の差をそれぞれのベルトが幅方向へ移動するの最大幅の合計よりも大きくすることで、一方のベルト内面に塗布されたオイルが、対向するベルト内面へ回り込むことがない。従って、駆動ローラ23によってベルトを安定して搬送することができる。
なお、ベルト寄り制御手段は定着ベルト20と加圧ベルト21のどちらか一方だけに具備させる装置構成にすることもできる。
また、第1及び第2の実施例においては、定着ベルト20の内面にはオイル塗布部材を設けなかった。しかし、定着ベルト20側の加圧パッド24とベルト内面との摺動摩擦抵抗を低減させるために、図6のように、定着ベルト20の内面に加圧ベルト21の内面に塗布するオイルと異なる種類のオイルを塗布するオイル塗布部材37を配設することもできる。この構成の場合においても、ベルト20・21の幅方向端部同士が重なり合うことがないので、一方のベルトの端部から漏れ出たオイルが対向するベルト内面に回り込むことによってオイルが混じり合うことはない。
ここで、定着ベルト20の内面に塗布する潤滑剤は、加圧パッド24とベルト内面との摺動摩擦抵抗を効果的に低減する。しかし、定着ローラ23とベルト内面に対しては、駆動ローラである定着ローラ23がベルトを回転さるに必要な搬送力を安定に確保可能なものを選択して使用するものである。
加圧ベルト21の内面に塗布する潤滑剤と、定着ベルト20の内面に塗布する潤滑剤の違いは、基本的には粘度の違いである。加圧ベルト内面は摺動摩擦抵抗を下げるため、粘度の低いもの(ex.1000cst)を使う。これに対して、定着ベルト内面は駆動ローラでベルトを搬送させるため粘度の高いもの(ex.10000cst)を使用する。
また、加圧ベルト21の幅W21に対し、定着ベルト20の幅W21の方が大きい場合について説明したが、定着ベルト20の幅W21の方が小さい場合においても同様な効果を奏することが可能である。
また、定着ベルト20の加熱源としてハロゲンヒータ22aを採用する例について説明したが、エネルギー効率の高い電磁誘導加熱方式の加熱源(励磁コイル)を採用しても構わない。この場合、定着ベルト20は励磁コイルから発生した磁束により電磁誘導発熱する導電層を備えた構成となる。
なお、以上では、画像加熱装置として定着装置を例に説明したが次のような装置にも本発明を適用可濃である。つまり、記録材に既に定着されたトナー画像を再度加熱することにより画像の光沢度を向上(調整)させる光沢付与装置にも同様に本発明を適用することが可能である。
A…定着装置、S…記録材(シート)、1…画像形成装置、2…感光体ドラム、3…帯電器、4…光学装置、5…光、6…現像器、7…転写ローラ、8…クリーニング装置、9…給送カセット、10…給送ローラ、11…レジストローラ対、12…排出ローラ対、13…排出トレイ、20…定着ベルト、21…加圧ベルト、22…加熱ローラ、22a…ハロゲンヒータ、23…定着ローラ、24…定着パッド、25…テンションローラ、26…加圧ローラ、27…加圧パッド、28…オイル塗布ローラ
Claims (3)
- 記録材上の画像をニップ部にて加熱する第1のエンドレスベルトと、この第1のベルトとの間でニップ部を形成する第2のエンドレスベルトと、第1のベルトを駆動する駆動ローラと、第2のベルトの内面に潤滑剤を塗布する潤滑剤塗布手段と、を有する画像加熱装置において、
第1のベルトと第2のベルトの幅を異ならせたことを特徴とする画像加熱装置。 - 前記第1のベルトの幅を前記第2のベルトの幅に対し少なくとも1mm以上異ならせたことを特徴とする請求項1の画像加熱装置。
- 前記第1のベルトと前記第2のベルトはそれぞれ幅方向に揺動可能な構成とされ、前記第1のベルトと前記第2のベルトは幅方向へ揺動するにも関わらず互いの幅方向端部が対向しないような幅に設定されていることを特徴とする請求項1又は2の画像加熱装置。
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- 2005-09-13 JP JP2005265876A patent/JP2007079037A/ja active Pending
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