JP2009002670A - 表面反射型エンコーダ用スケール及びそれを用いた表面反射型エンコーダ - Google Patents

表面反射型エンコーダ用スケール及びそれを用いた表面反射型エンコーダ Download PDF

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Abstract

【課題】本発明の目的は、高い信頼性を得ることのできる表面反射型エンコーダ用スケールを提供することにある。
【解決手段】相対移動する部材の相対移動量を検出する表面反射型エンコーダ10に用いられ、該部材である基板16又は該部材に設けられる基板と、該基板16に設けられ、反射回折光に対してその位相を変化させる凹凸を表面にもつ反射型の位相格子18と、を備えた反射型エンコーダ用スケール12において、該位相格子18の凹凸を、金属シリサイド32とクロム30との積層膜で構成したことを特徴とする表面反射型エンコーダ用スケール12。
【選択図】図1

Description

本発明は表面反射型エンコーダ用スケール及びそれを用いた表面反射型エンコーダ、特にその位相格子の改良に関する。
従来より、相対移動する部材の変位量を検出するため、表面反射型エンコーダが用いられている。表面反射型エンコーダは、反射型の位相格子が設けられたスケールと、検出機構と、を備える。表面反射型エンコーダは、検出機構により、可干渉光をスケールの位相格子に入射させて、スケールでの反射回折光同士を干渉させ、スケールの移動により変化する反射回折光の位相変化を、光の干渉を用いて検出することにより、スケールの移動量を得ている。
ところで、表面反射型エンコーダには、高い信号効率、高信頼性が求められており、これに応えるため、各種のスケールが開発されている(例えば特許文献1〜3参照)。表面反射型エンコーダ用スケールは、位相格子の凹凸で光を反射するため、高い反射率が求められている。このような要望に応えるため、従来は、反射率の高い金属を単独で或いは組合せて、位相格子の凹凸を構成していた。
特開平7−113905号公報 特開平8−286020号公報 特開平10−318793号公報
しかしながら、前記従来方式にあっても、信頼性は改善の余地が残されていたものの、従来は、信頼性を損なう原因も未だ不明であり、これを解決することのできる適切な技術が存在しなかった。
本発明は前記従来技術の課題に鑑みなされたものであり、その目的は、高い信頼性を得ることのできる表面反射型エンコーダ用スケール及びそれを用いた表面反射型エンコーダを提供することにある。
本発明者が前記課題について鋭意検討を重ねた結果、従来、表面反射型エンコーダの信頼性を損なう原因は不明であったが、これが、位相格子表面の酸化にあることを突き止めた。
すなわち、位相格子において、安定した回折格子、高い信頼性を得るためには、位相格子の形状、特に高さを精密に制御する必要がある。このためにスケールで信頼性のあるクロムと、エッチング処理においてエッチングストッパとなる金属との組合せが検討されてきた。
しかしながら、このような組合せでは、過酷な条件下、例えば高湿度環境下で、位相格子表面に酸化が生じやすい。この部分で回折効率が大幅に低下するので、エンコーダの信頼性を損なうのである。
このような不具合を解決するため、本発明者らが、さらに研究を重ねた結果、数ある材質の中から、金属シリサイド(特にチタンシリサイド)とクロムという材質の組合せが、極めて有効であるとの知見に至った。
すなわち、金属シリサイドとクロムとの組合せにより、光の反射率を落とすことなく、高い信頼性が得られるのである。
このように本発明者らは、従来、不明であった表面反射型エンコーダの信頼性を損なう原因がスケール表面の酸化による回折効率の低下にあることの発見に基づき、金属シリサイドとクロムという材質の組合せの発見に至った。
これにより、表面反射型エンコーダの更なる信頼性の向上を図ることができることを見出し、本発明を完成するに至った。
ここで、反射型の位相格子の材質を選択する際、通常は、光の反射率のみに着目して、一つの金属或いは異なる金属の組合せを選択するのが一般的である。これに対し、本発明者らは、位相格子での高い光反射率及び安定性の双方を得ることを目的として、数ある材質の中から、金属シリサイドを選択している。本発明の金属シリサイドは、高い光反射率及び安定性の双方に着目してはじめて得られるものであり、光の反射率のみに着目していたのでは、容易に到達し得ない解決手段である。
<スケール>
すなわち、前記目的を達成するために本発明にかかる表面反射型エンコーダ用スケールは、相対移動する部材の相対移動量を検出する表面反射型エンコーダに用いられ、該部材である基板又は該部材に設けられる基板と、該基板に設けられ、反射回折光に対しその位相差を変化させる凹凸を表面にもつ反射型の位相格子と、を備えた反射型エンコーダ用スケールにおいて、
前記位相格子の凹凸を、金属シリサイドとクロムとの積層膜で構成したことを特徴とする。
なお、本発明において、前記金属シリサイドは、チタンシリサイドであることが特に好適である。
<積層順>
なお、本発明においては、前記位相格子の凹部が前記クロム膜で構成されるように前記基板の上に該クロム膜が設けられ、
前記位相格子の凸部が前記金属シリサイド膜で構成されるように、前記クロム膜の上に所定ピッチの該金属シリサイド膜が設けられていることが好適である。
ここにいう凹、及び凹部とは、格子溝の谷底をいう。
<表面コート>
また、本発明においては、前記位相格子の表面全体に、金の薄膜を均一にコートすることが好適である。
<エンコーダ>
また、前記目的を達成するために本発明にかかる表面反射型エンコーダは、前記の本発明にかかる表面反射型エンコーダ用スケールと、検出機構と、を備えることを特徴とする。
ここで、前記検出機構は、前記位相格子に可干渉光を入射して反射回折光を生じさせ、前記部材の相対移動により変化する該位相格子での反射回折光の位相変化を光の干渉を用いて検出し、該部材の相対移動量を得るためのものとする。
本発明の検出機構としては、例えば特開2005−308718号公報に記載のものが一例として挙げられる。
本発明にかかる表面反射型エンコーダ用スケールによれば、金属シリサイド(特にチタンシリサイド)とクロムとの積層膜で反射型の位相格子を構成することとしたので、従来極めて困難であった、高い信頼性を得ることができる。
本発明においては、基板側より順にクロム膜、金属シリサイド膜を積層し位相格子を構成することにより、更なる信頼性の向上を図ることができる。
本発明においては、さらに、位相格子の表面全体に金の薄膜を均一にコートすることにより、更なる信頼性の向上を図ることができる。
また、本発明に表面反射型エンコーダによれば、本発明にかかる表面反射型エンコーダ用スケールを備えることとしたので、従来極めて困難であった、高い信頼性を得ることができる。
以下、図面に基づき本発明の好適な一実施形態について説明する。
図1には本発明の一実施形態にかかる表面反射型エンコーダの概略構成が示されている。
同図に示す表面反射型エンコーダ10は、表面反射型エンコーダ用スケール12と、検出機構14と、を備える。
表面反射型エンコーダ用スケール12は、基板16と、反射型の位相格子18とを備える。
ここで、基板16は、例えばガラス基板よりなる。
また、位相格子18は、本発明において特徴的なチタンシリサイドとクロムとの積層膜で構成されており、基板16に設けられている。位相格子18は、表面に断面矩形波状の格子溝(凹凸)をもつ反射回折格子であり、反射回折光に対して、その位相を変化させる。
検出機構14は、光出射手段20と、受光手段22と、を備え、スケール12の移動により変化する反射回折光の位相変化を光の干渉を用いて検出している。
ここで、光出射手段20は、光源24と、光透過性部材26を備える。光透過性部材26には、インデックス格子28が設けられる。
また、受光手段22は、光透過性部材26に設けられ、受光素子27群を含む。
そして、検出機構14は、光源24からの可干渉光をインデックス格子28を介してスケール12に入射させて、スケール12での反射回折光(L,L)同士を干渉させ、スケール12の相対移動による干渉縞の明暗の変化を受光手段22で検出する。受光手段22では、前記干渉縞の明暗の変化を光電変換する。そして、演算手段29では受光手段22からの電気信号に基づき、スケール12の相対移動量を得ている。
本発明において特徴的なことは、位相格子22の断面矩形波状の格子溝を、チタンシリサイド(金属シリサイド)とクロムとの積層膜で構成したことである。
このために本実施形態においては、図2に示されるような断面矩形波状の格子溝を、凹部18aと凸部18bとで構成している。
そして、同図に示されるように、位相格子18の凹部18aがクロム膜30で構成されるように基板16の上にクロム膜30が設けられている。また、位相格子18の凸部18bがチタンシリサイド膜(金属シリサイド)32で構成されるように、クロム膜30の上に所定ピッチのチタンシリサイド膜32が設けられている。
本実施形態にかかる表面反射型エンコーダ10は概略以上のように構成され、以下にその作用について説明する。
本実施形態にかかる表面反射型エンコーダ10によれば、前記各手段を有するので、検出機構14とスケール12との相対移動量を得ることができる。すなわち、光源24からの可干渉光をインデックス格子28に照射すると、インデックス格子28により明暗パターンが生じる。位相格子18が設けられたスケール12に対し、検出機構14を図中X軸方向に沿って移動すると、明暗パターンの変化に応じた正弦波状の光信号が生じる。例えば凹部18aで反射された光と、凸部18bで反射された光との位相差により干渉された光の信号が生じる。この信号に含まれる互いに位相が異なる光信号がそれぞれに対応する受光素子27で検出される。各受光素子27の出力信号は、演算手段29に送られ、演算手段29で検出機構14とスケール12との相対移動量が演算される。
ここで、本実施形態においては、クロムとチタンシリサイドとの積層膜で位相格子の凹凸を構成するので、光の反射率を落とすことなく、高い信頼性を得ることができる。
また、本実施形態においては、膜応力の小さいチタンシリサイドを用いているので、チタンシリサイドとクロムとの組合せ以外のものに比較し、基板の反りを大幅に低減することができる。このような膜応力の点からも、本実施形態においては、高い信頼性を得ることができる。
以下、本実施形態にかかる表面反射型エンコーダ用スケールの信頼性について確認した。
図3には本実施形態にかかるスケール、及び同一形状の比較例のスケールを、同じ高湿度環境下に置いた結果が示されている。
なお、同図(A)は本実施形態にかかるスケールの位相格子表面の様子、同図(B)は同図(A)に示した位相格子表面の拡大図、同図(C)は比較例のスケールの位相格子表面の様子である。
本試験例では、本実施形態にかかるスケール、比較例のスケールとして以下のものを用いた。
すなわち、本実施形態として、前記図2に示したスケール12を用いた。比較例として、前記図2に示したスケール12において、チタンシリサイド膜32に代えて、タングステン膜を用いた。
この結果、比較例を示す同図(C)では、位相格子表面に酸化による堆積膜が確認された。これに対し、本実施形態を示す同図(A)及び(B)では、位相格子表面に、このような酸化が生じなかった。
以上のように本実施形態にかかるスケール12によれば、過酷な高湿度環境下にあっても、比較例に比較し、位相格子表面の酸化を確実に防ぐことができるので、表面での光反射率の低下を確実に防ぐことができる。したがって、本実施形態においては、クロムとチタンシリサイドとの積層膜以外のもの、つまり一つの金属を或いは異なる金属を組合せたものに比較し、過酷な高湿度環境下にあっても、スケールの高い安定性を得ることができるので、高い信頼性を得ることができる。
なお、本発明は前記構成に限定されるものでなく、発明の要旨の範囲内であれば、種々の変形が可能である。例えば下記の製造方法、積層順、表面コートを用いることが、より好ましい。
<製造方法>
本実施形態においては、信頼性の更なる向上を図るためには、位相格子の凹凸を、より均一に作ることが非常に重要である。このために本実施形態においては、数ある製造方法の中でも、以下の製造方法を用いることが、特に好ましい。すなわち、チタンシリサイドとクロムとの積層膜構造により、膜材料の加工時に用いるエッチングストッパとしての働きを利用して、格子構造の高精度加工、位相格子としての回折効率の安定化が図られるからである。
図4には本発明の一実施形態にかかるスケールの製造方法の処理手順が示されている。
同図に示す製造方法は、成膜工程(S10)と、マスク工程(S12)と、エッチング工程(S14)とを、順に備える。
成膜工程(S10)では、ガラスの基板16の上にクロムを成膜する。次に、クロム膜30の上に、チタンシリサイド膜32が所望の厚みで設けられるように、チタンシリサイドを成膜する。
マスク工程(S12)では、チタンシリサイド膜32の上に設けたフォトレジスト膜に、ホログラフィやマスクによる転写露光などの露光と現像処理などを行うことにより所定の間隔をもった平行な格子34を形成する。
エッチング工程(S16)では、フォトレジスト膜の格子34をマスクとして、クロム膜30をエッチングストッパとして用いて、上方からフッ素系ガス及び酸素を含むエッチングガスでエッチングし、チタンシリサイド膜32の非マスク部を選択的に除去する。この結果、クロム膜30の上に、所定ピッチのチタンシリサイド膜32を構成することができる。
最後にマスク(フォトレジスト膜の格子34)を除去する。
ここで、本実施形態においては、位相格子の凹凸をクロム膜とチタンシリサイド膜とで構成することにより、一つの金属で位相格子の凹凸を構成したものに比較し、入射光の波長に基づく凹凸の高さ(格子溝深さ)を、より均一につくることができる。これにより、高精度に測定を行うことができる。
すなわち、本実施形態においては、更なる高信頼性を得るため、エンコーダ検出を高精度に行うため、位相格子の凹凸を、より均一につくる必要がある。
ここで、一つの金属で位相格子の凹凸を構成したのでは、エッチングで、各凹凸を均一につくるのが困難である。
これに対し、本実施形態においては、チタンシリサイド及びクロムの一方をエッチングストッパにすることで、位相格子の各凹凸を、均一につくることが容易となる。
このような位相格子の各凹凸を均一に作ることが容易となる製造方法を採用するためにも、位相格子としてチタンシリサイドとクロムとの組合せの採用が非常に重要である。
<積層順>
ここで、位相格子の凹凸を、より均一につくるためには、クロム膜、チタンシリサイド膜の積層順の考慮も非常に重要である。
すなわち、基板側より順にチタンシリサイド膜、クロム膜を積層し、塩素系ガス及び酸素を含むエッチングガスでクロムをエッチングしたのでは、微量、つまり本発明のスケールとして用いるのに問題のない量ではあるが、チタンシリサイドもエッチングされてしまうことがある。
一方、基板側より順にクロム膜、チタンシリサイド膜を積層し、フッ素系ガス及び酸素を含むエッチングガスでチタンシリサイドをエッチングすると、クロムが確実にエチングストッパとして働き、クロムはエッチングされない。これにより、位相格子の凹凸をより均一につくることができる。
このように本実施形態においては、位相格子の凹凸をより均一につくるためにも、クロム膜で位相格子の凹部が構成され、かつチタンシリサイド膜で位相格子の凸部が構成されるように、基板側より順に、クロム膜、チタンシリサイド膜を積層することが、より好ましい。
<積層順>
本実施形態においては、以下の信頼性の観点からも、積層順は非常に重要である。
すなわち、本実施形態のエンコーダによる検出を高精度に行うためには、入射光の波長に基づき位相格子の凹凸の高さ(段差)を制御する必要がある。このために位相格子の凸部は厚膜にしたり、薄膜にしたり、膜厚の制御のし易さが非常に重要である。
ここで、クロムを位相格子の凸部にした場合、クロムは成膜された膜の応力が高いので、厚膜にしていくと、次第に、反りないし剥がれが生じ易くなる。これにより、スケールの精度変化が生じる可能性がある。
これに対し、チタンシリサイドを位相格子の凸部にした場合、チタンシリサイドは、成膜された膜の応力が低いので、厚膜にしても、反りや剥がれが生じ難い。このため反りや剥がれを大幅に低減することができるので、スケールの精度変化も大幅に低減することができる。
このような検討結果からも、本実施形態においては、クロム膜で位相格子の凹部が構成され、かつチタンシリサイド膜で位相格子の凸部が構成されるように、基板側より順に、クロム膜、チタンシリサイド膜を積層することが、他の積層順のものに比較し、より好ましい。
<表面コート>
本実施形態においては、検出の更なる高精度化を図るため、スケール全体の光反射率を上げることも非常に重要である。スケール全体の反射率を上げるためには、位相格子の表面に金属をコーティングすることが好ましく、その場合、反射率の高い金属から、安定性の良い金を選択することが特に好ましい。
本実施形態においては、スケールの反射率及び信頼性の双方を得るため、金との密着性の良いクロム及びチタンシリサイドを選択している。
すなわち、本実施形態においては、図4に示したマスクの除去後に、表面コート工程(S16)を設けている。表面コート工程(S16)では、同図(D)に示されるように、位相格子18の表面全体に、金の薄膜36を均一にコートしている。
この結果、本実施形態においては、スケール全体の光反射率を、より高めることができるので、スケールの信頼性の、更なる向上を図ることができる。
また、本発明の表面反射型エンコーダは、前記構成に限定されるものでなく、表面反射型エンコーダ用スケールを用いたものであれば、任意のものに用いることができる。本発明の表面反射型エンコーダ用スケールを、例えば特許文献1〜3に記載のエンコーダのスケールとして用いることも可能である。
本発明の位相格子は、断面矩形波状の格子溝とするのが特に好ましいが、この格子溝を、例えば断面正弦波状、鋸刃状とすることも可能である。
本発明の一実施形態にかかる表面反射型エンコーダの概略構成の説明図である。 本発明の一実施形態にかかる表面反射型エンコーダにおいて特徴的なスケールの要部拡大図である。 本発明の一実施形態にかかるスケール及び従来のスケールを用いた場合の安定性の比較説明図である。 本発明の一実施形態にかかるスケールの製造方法の処理手順を示す説明図である。
符号の説明
10 表面反射型エンコーダ
12 表面反射型エンコーダ用スケール
14 検出機構
16 基板
18 位相格子
18a 位相格子凹部
18b 位相格子凸部
30 クロム膜
32 チタンシリサイド膜(金属シリサイド膜)
36 金の薄膜

Claims (5)

  1. 相対移動する部材の相対移動量を検出する表面反射型エンコーダに用いられ、該部材である基板又は該部材に設けられる基板と、該基板に設けられ、反射回折光に対しその位相を変化させる凹凸を表面にもつ反射型の位相格子と、を備えた反射型エンコーダ用スケールにおいて、
    前記位相格子の凹凸を、金属シリサイドとクロムとの積層膜で構成したことを特徴とする表面反射型エンコーダ用スケール。
  2. 請求項1記載の表面反射型エンコーダ用スケールにおいて、
    前記金属シリサイドは、チタンシリサイドであることを特徴とする表面反射型エンコーダ用スケール。
  3. 請求項1又は2記載の表面反射型エンコーダ用スケールにおいて、
    前記位相格子の凹部が前記クロム膜で構成されるように、前記基板上に該クロム膜が設けられ、
    前記位相格子の凸部が前記金属シリサイド膜で構成されるように、前記クロム膜上に所定ピッチの金属シリサイド膜が設けられていることを特徴とする表面反射型エンコーダ用スケール。
  4. 請求項1〜3のいずれかに記載の表面反射型エンコーダ用スケールにおいて、
    前記位相格子の表面全体に、金の薄膜を均一にコートしたことを特徴とする表面反射型エンコーダ用スケール。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の表面反射型エンコーダ用スケールにおいて、
    前記位相格子に可干渉光を入射して反射回折光を生じさせ、前記部材の相対移動により変化する該位相格子での反射回折光の位相変化を光の干渉を用いて検出し、該部材の相対移動量を得るための検出機構を備えたことを特徴とする表面反射型エンコーダ。
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