JP2009001054A - シートシステム - Google Patents
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Abstract
【課題】車両の後突時に、乗員の頭部をヘッドレストで安定支持することにより、乗員の保護性を向上させるシートシステムを提供する。
【解決手段】シートシステム1は、テンショナ機構38と、ヘッドレスト14と、第1駆動機構50と、第2駆動機構80とを備えている。テンショナ機構38は、少なくとも車両の後突予知時及び/又は後突時にシート11に着座した乗員Pを拘束するウェビング34を巻き取る。ヘッドレスト14は、少なくとも車両の後突予知時及び/又は後突時に車両前方及び/又は上方に移動するヘッドレスト本体15を有している。第1駆動機構50は、テンショナ機構38のウェビング巻取り動作に連結部材54を介して連動してヘッドレスト本体15を移動させる。第2駆動機構80は、車両の後突予知時及び/又は後突時にヘッドレスト14を車両前方及び/又は上方に移動させる。
【選択図】図18
【解決手段】シートシステム1は、テンショナ機構38と、ヘッドレスト14と、第1駆動機構50と、第2駆動機構80とを備えている。テンショナ機構38は、少なくとも車両の後突予知時及び/又は後突時にシート11に着座した乗員Pを拘束するウェビング34を巻き取る。ヘッドレスト14は、少なくとも車両の後突予知時及び/又は後突時に車両前方及び/又は上方に移動するヘッドレスト本体15を有している。第1駆動機構50は、テンショナ機構38のウェビング巻取り動作に連結部材54を介して連動してヘッドレスト本体15を移動させる。第2駆動機構80は、車両の後突予知時及び/又は後突時にヘッドレスト14を車両前方及び/又は上方に移動させる。
【選択図】図18
Description
本発明は、シートシステムに関するものである。
従来から、特許文献1に示すように、車両の後突予知時や後突時にシートベルトのショルダーベルトを巻き取って乗員の拘束効果を高めるテンショナ機構が知られている。
また以前から、特許文献1に示すように、車両の後突予知時や後突時に上方や斜め上前方に移動するヘッドレストが知られている。ヘッドレストがそのように移動することにより、上記テンショナ機構のシートベルト巻取り動作によって上体が車両後方に移動する乗員の頭部をヘッドレストで安定支持できる。
特開2000−233713号公報
ところで、車両の後突時にシートベルトを巻き取って乗員の上体を車両後方に移動させる際、ヘッドレストと乗員の頭部との間の隙間が大きいと、乗員は違和感を受け易い。したがって、車両の後突時に乗員に違和感を与えることなく乗員の頭部をヘッドレストで安定支持するためには、車両の後突時にヘッドレストと乗員の頭部との間の隙間を早期且つ確実に埋めることが望ましい。
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、車両の後突時に、ヘッドレストと乗員の頭部との間の隙間を早期且つ確実に埋めて該乗員の頭部をヘッドレストで安定支持することにより、乗員の保護性を向上させるシートシステムを提供することにある。
第1の発明は、シート又は該シート周辺に設けられているとともに、少なくとも車両の後突予知時及び/又は後突時に該シートに着座した乗員を拘束するウェビングを巻き取るテンショナ機構と、少なくとも上記車両の後突予知時及び/又は後突時に車両前方及び/又は上方に移動するヘッドレスト本体を有するヘッドレストとを備えているシートシステムであって、上記テンショナ機構に連結部材を介して連結され、該テンショナ機構のウェビング巻取り動作に上記連結部材を介して連動して上記ヘッドレスト本体を移動させる第1駆動機構と、上記車両の後突予知時及び/又は後突時に上記ヘッドレストを車両前方及び/又は上方に移動させる第2駆動機構とをさらに備えていることを特徴とするものである。
このように、第1の発明では、第1駆動機構がヘッドレスト本体を移動させるのに加えて、さらに第2駆動機構がヘッドレスト(ヘッドレスト本体を含む)を移動させるので、ヘッドレスト本体の移動量を大きくできる。さらに、第1駆動機構は、少なくとも後突予知時及び/又は後突時にウェビングを巻き取るテンショナ機構のウェビング巻取り動作に連結部材を介して連動するので、ヘッドレスト本体を早期に移動させることができる。これらにより、車両の後突予知時及び/又は後突時に、ヘッドレストと乗員の頭部との間の隙間を早期且つ確実に埋めて該乗員の頭部をヘッドレストで安定支持できるので、乗員の保護性を向上させることができる。
第2の発明は、上記第1の発明において、上記第2駆動機構は、シートバックに設けられていて、上記車両の後突時における上記乗員の車両後方移動に応じて上記ヘッドレストを車両前方及び/又は上方に移動させるように構成されていることを特徴とするものである。
このように、第2駆動機構は、車両の後突時における乗員の車両後方移動を利用してヘッドレストを移動させることができる。
第3の発明は、上記第2の発明において、上記ヘッドレストは、上記第2駆動機構に取り付けられ、上記第2駆動機構は、上記シートバックのフレームに支持されていて、上記車両の後突時における上記乗員の車両後方移動荷重を受ける荷重受部を有し、該荷重受部により受けた荷重を動力として上記ヘッドレストを車両前方及び/又は上方に移動させるように構成されていることを特徴とするものである。
このように、第2駆動機構は、車両の後突時における乗員の車両後方移動荷重を動力としてヘッドレストを移動させるように構成されているので、ヘッドレストの動力源を設けないで済む。したがって、簡単なシートの構造でヘッドレスト本体の移動量を大きくできる。
第4の発明は、上記第1の発明において、上記第2駆動機構は、上記車両の後突予知時及び後突時には上記ヘッドレストを車両前方に移動させる一方、上記車両の後突予知後における該車両の後突回避検知時には上記ヘッドレストを車両後方に移動させるように構成され、上記テンショナ機構は、上記車両の後突時にのみ上記ウェビングを巻き取るように構成されていることを特徴とするものである。
このように、第4の発明では、第2駆動機構は車両の後突予知時にもヘッドレストを移動させて、ヘッドレストと乗員の頭部との間の隙間を早期に埋めるので、乗員の保護性を一層向上させることができる。また、第2駆動機構は車両の後突回避検知時にはヘッドレストを車両後方に移動させるようになっている。このため、乗員は、後突予知時に車両前方に移動したヘッドレストを後突回避検知時に後方へ移動させる操作を行う必要がないので、煩わしさを感じない。
また、後突時には第2駆動機構がヘッドレストを早期に移動させるのに加えて、さらに第1駆動機構がヘッドレスト本体を早期に移動させるようになっている。したがって、ヘッドレストと乗員の頭部との間の隙間を早期且つ確実に埋めることができるので、該乗員の頭部をヘッドレストで安定支持できる。これらにより、乗員の保護性をより一層向上させることができる。
第5の発明は、上記第1の発明において、上記テンショナ機構は、上記車両の前突予知時及び/又は前突時にも上記ウェビングを巻き取るように構成されていることを特徴とするものである。
このように、第5の発明では、車両の前突予知時及び/又は前突時にもウェビングによる乗員の拘束性を維持できる。また、前突予知時及び/又は前突時には第2駆動機構は動作しないので、ヘッドレスト本体の移動量は第1及び第2駆動機構が動作するときの移動量と比較して小さくなる。したがって、前突時に乗員がシートに拘束された際、乗員の頸部が下向きに過度に曲がるのを抑制できる。これらにより、乗員に違和感を与えることなく、車両の前突予知時及び/又は前突時にも乗員の保護性を向上させることができる。
なお、本明細書において、「後突時」には後突が実際に発生したことを検知する「後突検知時」が含まれる。同様に、「前突時」には「前突検知時」が含まれる。
本発明によれば、第1駆動機構がヘッドレスト本体を移動させるのに加えて、さらに第2駆動機構がヘッドレストを移動させるので、ヘッドレスト本体の移動量を大きくできる。さらに、第1駆動機構は、少なくとも後突予知時及び/又は後突時にウェビングを巻き取るテンショナ機構のウェビング巻取り動作に連結部材を介して連動するので、ヘッドレスト本体を早期に移動させることができる。これらにより、車両の後突予知時及び/又は後突時に、ヘッドレストと乗員の頭部との間の隙間を早期且つ確実に埋めて該乗員の頭部をヘッドレストで安定支持できるので、乗員の保護性を向上させることができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
(実施形態1)
本発明の実施形態に係るシートシステム1は、図1〜図3、図12、及び図13に示すように、シート装置10、シートベルト装置30(図4参照)、並びに第1及び第2駆動機構50,80を備えている。シート装置10は、シート11、シートスライド機構17、及びシートマウント18を有している。図1ではシート装置10として運転席を示している。
本発明の実施形態に係るシートシステム1は、図1〜図3、図12、及び図13に示すように、シート装置10、シートベルト装置30(図4参照)、並びに第1及び第2駆動機構50,80を備えている。シート装置10は、シート11、シートスライド機構17、及びシートマウント18を有している。図1ではシート装置10として運転席を示している。
シート11は、シートクッション12と、このシートクッション12の後端部にシートクッション12の上面に対し倒伏可能に取り付けられたシートバック13と、このシートバック13の上端部に取り付けられたヘッドレスト14とを有している。
シートクッション12の内部には、シートクッションフレーム93が配置されている。また、シートバック13の内部には、シートバックフレーム81と、それぞれシートクッションフレーム93の後端部にリクライニングアジャスタ87を介して傾倒自在に取り付けられ且つシートバック13の車幅方向両端部において略上下方向に延びるサイドフレーム82,82が配置されている。左右のリクライニングアジャスタ87,87は車幅方向に延びる連結軸94を介して互いに連結されており、一方のリクライニングアジャスタ87に取り付けられている操作レバー(図示せず)を操作すると、両方のリクライニングアジャスタ87,87が連動するようになっている。これにより、サイドフレーム82が所望の角度に設定される。
上記ヘッドレスト14は、車両の後突検知時(シートベルト装置30のテンショナ機構38の作動時)に車両前方及び上方に移動するヘッドレスト本体15と、このヘッドレスト本体15の後側に設けられた金属製のヘッドレストフレーム16とを有している。ヘッドレスト本体15を車両の後突検知時に車両前方に移動させるのは、車両の後突時において、シートベルト装置30のショルダーベルト34aが巻き取られてシート11に着座した乗員Pの上体が車両後方に移動するので、ヘッドレスト14と乗員Pの頭部との間の隙間を埋めてその頭部をヘッドレスト14で安定支持するためである。一方、ヘッドレスト本体15を車両の後突検知時に上方に移動させるのは、車両の後突時において、シートバック13が撓んだり後傾したりして乗員Pの頭部がヘッドレスト14に対し上方に移動するので、ヘッドレスト14と乗員Pの頭部との位置ずれを矯正してその頭部をヘッドレスト14で安定支持するためである。
上記ヘッドレスト本体15は、弾力性のあるクッション部材(パッド部材)15aと、このクッション部材15aの後側に取り付けられた樹脂製の板状部材15bとを有している。上記ヘッドレストフレーム16は、それぞれ上下方向に延びて互いに車幅方向(シート左右方向)に所定間隔を開けて並ぶ筒状の2つのパイプフレーム16a,16aと、この両パイプフレーム16a,16aの上端部に溶接固定されてヘッドレスト本体15と対向する略板状の板状フレーム16bとを有している。各パイプフレーム16aは、略上下方向に延びる筒状部材13aに軸方向に摺動可能に差し込まれている。この構成により、ヘッドレスト14は、シートバック13に対し略上下方向に移動可能になっている。そして、各筒状部材13aは、車幅方向に延びる、シートバックフレーム81のアッパーフレーム部81aに取り付けられている。
上記シートスライド機構17は、シートクッション12下面の車幅方向両端部にそれぞれ配設されていて、シート11をフロアパネル2に対し車両前後方向(シート前後方向)にスライド可能になっている。上記シートマウント18は、各シートスライド機構17下面の車両前後方向両端部にそれぞれ配設されていて、シート11をフロアパネル2上に支持している。
上記シートベルト装置30は、図4に示すように、後突検知センサ31、制御装置32、及びシートベルト本体33を有している。後突検知センサ31は、車両の後端部に取り付けられていて、例えばGセンサで構成されており、車両の後突を検知すると、制御装置32に後突検知信号を送信するようになっている。制御装置32は、後突検知センサ31からの後突検知信号を受信すると、シートベルト本体33のインフレータ44に作動信号を送信するようになっている。
シートベルト本体33は、図1に示すように、いわゆる3点式のものであって、乗員Pをシート11に拘束するウェビング34と、車両の後突検知時にウェビング34のショルダーベルト34aを巻き取るテンショナ機構38とを有している。ウェビング34は、センターピラー3の上端部に取り付けられたショルダーアンカー35、及びタング36に挿通された状態で、一端がテンショナ機構38のリトラクタ39(図5、図6参照)に、他端がシートクッション12の車幅方向外側端部に取り付けられている。タング36は、蛇腹部分37aがシートクッション12の車幅方向内側端面にボルト等で取付固定されたバックル37に差込み可能になっている。そして、タング36がバックル37に係合されると、乗員Pがシート11にウェビング34で拘束される。また、ウェビング34は、乗員Pの肩部及び胸部(乗員Pの上体)をシートバック13に拘束するショルダーベルト34aと、乗員Pの腰部をシートクッション12に拘束するラップベルト34bとを有している。
上記テンショナ機構38は、センターピラー3内部の下端部に取り付けられていて、図5及び図6に示すように、リトラクタ39と、このリトラクタ39の車両前方側の側板40に取り付けられたいわゆる火薬式のショルダープリテンショナー43とを有している。
リトラクタ39は、それぞれ互いに車両前後方向に所定間隔を開けて並ぶ2つの側板40,40と、この両側板40,40間に車両前後方向に延びる軸回りに回転可能に支持され、ウェビング34の一端が留められた巻き軸41とを有している。この巻き軸41の前端面には、車両前方に延びる、巻き軸41を駆動させるための駆動軸42が、車両前方側の側板40の貫通孔(図示せず)に挿通された状態で突設されている。
上記ショルダープリテンショナー43は、インフレータ44、ラック(ピストン)46、ピニオン47、及びプーリ48を有している。インフレータ44は、ハウジング45底部の収容スペース45aに収容されていて、制御装置32からの作動信号を受信すると、ガスを発生するようになっている。ハウジング45には、収容スペース45aよりも上側部分に収容スペース45aと連通して上下方向に延びるシリンダ45bがさらに配設されている。なお、図6では、図を見易くするため、インフレータ44やハウジング45の図示を省略している。
上記ラック46は、シリンダ45bに軸方向に摺動可能に収容されていて、下端面にインフレータ44からのガス圧を受けると、通常位置からこの通常位置よりも上方の所定位置(図5の二点鎖線を参照)まで上下方向に移動するようになっている。
上記ピニオン47は、駆動軸42に軸支固定されていて、ラック46が通常位置から所定位置まで移動すると、ラック46と噛み合って図5に示す反時計回りに回転するようになっている。この回転に伴って駆動軸42、巻き軸41もピニオン47と同じ方向に回転し、ショルダーベルト34aが巻き軸41に所定量だけ巻き取られる。この巻取り後に乗員Pの上体が車両後方に移動する。
上記プーリ48は、駆動軸42におけるピニオン47よりも前側部分(駆動軸42の先端部)に軸支固定されていて、溝部48aにケーブル部材(連結部材)54のワイヤ54aの一端が留められており、駆動軸42が回転すると、これと同じ方向に回転するようになっている。この回転により、ワイヤ54aがプーリ48の溝部48aに巻き取られる。
なお、図示省略するが、シートクッション12の車幅方向外側端部には、車両の後突検知時にウェビング34のラップベルト34bを巻き取るテンショナ機構が内蔵されている。
〈第1駆動機構〉
上記第1駆動機構50は、図2及び図3に示すように、ばね部材(付勢部材)51、被係止部材52、係止部材53、シリンダ部材56、及びストッパー部材(保持機構)59を有している。ばね部材51は、ヘッドレスト本体15の板状部材15b後面の四隅部とこの各隅部に対応する、ヘッドレストフレーム16の板状フレーム16bの前面部分との間に、車両前方に行くに従って斜め上方に延びるようにそれぞれ架設されていて、ヘッドレスト本体15を車両前方かつ上方(その移動方向)に付勢するようになっている。なお、図3では、図を見易くするため、ばね部材51、シリンダ部材56、ストッパー部材59の図示を省略している。
上記第1駆動機構50は、図2及び図3に示すように、ばね部材(付勢部材)51、被係止部材52、係止部材53、シリンダ部材56、及びストッパー部材(保持機構)59を有している。ばね部材51は、ヘッドレスト本体15の板状部材15b後面の四隅部とこの各隅部に対応する、ヘッドレストフレーム16の板状フレーム16bの前面部分との間に、車両前方に行くに従って斜め上方に延びるようにそれぞれ架設されていて、ヘッドレスト本体15を車両前方かつ上方(その移動方向)に付勢するようになっている。なお、図3では、図を見易くするため、ばね部材51、シリンダ部材56、ストッパー部材59の図示を省略している。
上記被係止部材52は、板状部材15b後面の中央部に突設されていて、板状部材15bから車両後方に行くに従って斜め下方に延びる下板52aと、この下板52aの後端部から下板52aに対し直角をなすように上方に延びる後板52bとを有する、車両側面視L字状の部材である。
上記係止部材53は、後端部が板状フレーム16bの前面に車幅方向に延びる軸回りに回動可能に取り付けられているとともに、板状フレーム16bから車両前方に行くに従って斜め上方に延びる上板53aと、この上板53aの前端部から上板53aに対し直角をなすように下方に延びる前板53bとを有する、車両側面視L字状の部材である。この前板53bは、通常時は被係止部材52の後板52bに引っ掛っている。こうして、係止部材53は、通常時は被係止部材52をばね部材51の付勢に抗して係止するようになっている。上板53aは、テンショナ機構38のプーリ48にケーブル部材54を介して連結されている。
ケーブル部材54は、図7に示すように、可撓性のワイヤ54aに可撓性の外被管54bを被せた可撓性部材である。ケーブル部材54は、図1〜図3、図5、及び図6に示すように、テンショナ機構38のプーリ48を始点として、センターピラー3内部、フロアパネル2下のスペース、シートクッション12内部の後端部、及びシートバック13内部の背面部を通り、それから、車幅方向内側のパイプフレーム16a、及び係止部材53の真上に位置する、板状フレーム16bの前面上のケーブルアンカー55に挿通されて、係止部材53の上板53aに至っている。ワイヤ54aは、外被管54bに軸方向に摺動可能に収容されていて、両端部は外被管54bで被覆されておらず、一端がプーリ48に、他端が係止部材53の上板53aに取り付けられている。以上から分かるように、ケーブル部材54は、プーリ48と係止部材53とを最短距離で結ぶのではなく、長さに余裕を持たせて変形可能に配索されている。そして、ワイヤ54aがプーリ48に巻き取られると、係止部材53が上方に引っ張られて図2に示す時計回りに回動するようになっている。つまり、係止部材53がテンショナ機構38のウェビング巻取り動作にケーブル部材54を介して連動して回動する(図2の二点鎖線を参照)。この回動により、係止部材53による被係止部材52の係止が解除される。それから、ばね部材51がヘッドレスト本体15を車両前方及び上方に付勢し、ヘッドレスト本体15が斜め上前方に所定量だけ移動する(図2の二点鎖線を参照)。この所定量は例えば3cmである。
なお、ケーブル部材54のワイヤ54aがテンショナ機構38のプーリ48に巻き取られても、外被管54bは動かないようになっている。一方、シート11を車両前後方向にスライドさせると、ワイヤ54aとともに外被管54bも変形するようになっている。
上記シリンダ部材56は、図2、図3、及び図8に示すように、板状部材15b後面の四隅部とこの各隅部に対応する板状フレーム16bの前面部分との間に、車両前方に行くに従って斜め上方に延びるようにそれぞれ架設されている。各シリンダ部材56は、後端が板状フレーム16bに取り付けられているとともに、車両前方に行くに従って斜め上方に延びる差込孔57aが形成された断面矩形状の柱状部材57と、前端が板状部材15bに取り付けられ、差込孔57aに摺動自在に差し込まれた棒状部材58とを有している。この各棒状部材58の後端部には、上側部分に鋸歯58aが形成されている。そして、ヘッドレスト本体15が移動すると、棒状部材58が柱状部材57の差込孔57aに沿って車両前方かつ上方に移動する。このことにより、ヘッドレスト本体15の移動が案内される。
上記ストッパー部材59は、各柱状部材57上面の前端部に取り付けられていて、柱状部材57上を車両前方に行くに従って斜め上方に延びる本体部59aと、この本体部59aの前端部から本体部59aに対し直角をなすように下方に延びる車両側面視三角形状の鉤爪部59bとを有しており、棒状部材58を下方に付勢するようになっている。そして、棒状部材58(ヘッドレスト本体15)の移動完了時に鉤爪部59bが棒状部材58の鋸歯58aの所定の谷部に引っ掛かる(図8の二点鎖線を参照)。このことにより、ヘッドレスト本体15の移動完了後にヘッドレスト本体15の位置がその移動完了時の位置に保持される。なお、鉤爪部59bは、ヘッドレスト本体15の移動中は、棒状部材58の鋸歯58aの山部や谷部を乗り越えていくようになっていて、その谷部に嵌まり込むことはない。
〈第2駆動機構〉
上記第2駆動機構80は、図12及び図13に示すように、シートバックフレーム81及び荷重受部85を有し、シートバック13のサイドフレーム82に支持されている。なお、図12及び図13では、図を見易くするため、ケーブル部材54などの図示を省略している。
上記第2駆動機構80は、図12及び図13に示すように、シートバックフレーム81及び荷重受部85を有し、シートバック13のサイドフレーム82に支持されている。なお、図12及び図13では、図を見易くするため、ケーブル部材54などの図示を省略している。
シートバックフレーム81は車両前方から見て略逆U字状であり、車幅方向に延びるアッパーフレーム部81aと、上下方向に延びる左右のサイドフレーム部81b,81bとからなっている。アッパーフレーム部81aには、上述の通り、筒状部材13aを介してヘッドレスト14が取り付けられている。また、左右のサイドフレーム部81b,81bの下端部には、樹脂製又は金属製の荷重受部85が取り付けられている。この荷重受部85は、着座した乗員Pの腰部と略同じ高さ位置に配置されている。そして、荷重受部85は、車両の後突時における乗員Pの車両後方移動荷重を受けるようになっている。また、シートバックフレーム81には、乗員Pの背面を支持するS字スプリング86が両サイドフレーム部81b,81bの間に掛け渡されている。
シートバックフレーム81の左右のサイドフレーム部81b,81bの車幅方向外側面には、アッパーフレーム部81aと荷重受部85との略中間の高さ位置において車幅方向外側に延びる第1ボルト83,83が取り付けられている。なお、左右の第1ボルト83,83は同軸上にある。第1ボルト83,83をヘッドレスト14と荷重受部85との略中間の高さ位置に設けるのは、後突時にシートバックフレーム81があたかも第1ボルト83,83を支点として揺動する際に、第1ボルト83,83を支点とする、荷重受部85の後方移動量とヘッドレスト14の前方移動量との比を略1:1として、ヘッドレスト14の大きな移動量を確保するためである。
さらに、左右のサイドフレーム部81b,81bの車幅方向外側面には、その下端部において車幅方向外側に延びる第2ボルト84,84が取り付けられている。なお、左右の第2ボルト84,84は同軸上にある。
左右のサイドフレーム82,82の上端部には、シートバックフレーム81の各第1ボルト83,83がそれぞれ遊挿される第1長孔82a,82aが形成されている。また、左右のサイドフレーム82,82の下端部には、シートバックフレーム81の各第2ボルト84,84がそれぞれ遊挿される、第1長孔82a,82aよりも長い第2長孔82b,82bが形成されている。第1及び第2長孔82a,82bはともに車両後方に行くに従って斜め上方に延びるように形成されている。さらに、第1長孔82aの前端は第2長孔82bの前端よりも車両後方に位置し、第1長孔82aの後端は第2長孔82bの後端よりも車両前方に位置している。なお、第1及び第2長孔82a,82bから車幅方向外側に突出した第1及び第2ボルト83,84にはそれぞれナット88,…が螺合されている。
荷重受部85の車幅方向両端部の前面部とサイドフレーム82,82の下端部の前端面部との間には、2つのコイルスプリング89,89が掛け渡されており、これらのコイルスプリング89,89の引張力によって荷重受部85(シートバックフレーム81)が常時前方に引っ張られることになる。なお、コイルスプリング89の引張力は、車両の後突時において荷重受部85が乗員Pの車両後方移動による荷重を受けたときには、シートバックフレーム81が該引張力に抗して車両後方に動く一方、それ以外の通常時には、例えば乗員Pがヘッドレスト14を車両前方へ押すなどしても、シートバックフレーム81が動かないような値に設定されている。
シートバックフレーム81は、図14に示すように、第1ボルト83が第1長孔82a内を移動するとともに、第2ボルト84が第2長孔82b内を移動するようにサイドフレーム82,82に支持されている。通常の状態(後突時以外の状態)ではシートバックフレーム81の荷重受部85がコイルスプリング89,89により前方へ引っ張られているため、第1ボルト83は第1長孔82a内で前端側に位置しており、また第2ボルト84は第2長孔82b内で前端側に位置している(図14の実線を参照)。第1長孔82aの前端は第2長孔82bの前端よりも車両後方に位置しているので、通常の状態ではシートバックフレーム81は後方に傾いている。
一方、後突すると荷重受部85が乗員Pの車両後方移動による荷重を受けるため、第1ボルト83が第1長孔82a内で前端側から後端側に移動し、また第2ボルト84が第2長孔82b内で前端側から後端側に移動する(図14の二点鎖線を参照)。第1長孔82aの後端は第2長孔82bの後端よりも車両前方に位置しているので、荷重受部85が後方移動した状態では、シートバックフレーム81は前方に傾いている。さらに、第1及び第2長孔82a,82bはともに車両後方に行くに従って斜め上方に延びるように形成されているので、第1及び第2ボルト83,84の後方移動により、シートバックフレーム81は上方に移動する。
このように、荷重受部85により受けた荷重を動力としてシートバックフレーム81が車両前方に傾くとともに、上方移動することから、ヘッドレスト14が車両前方及び上方に所定量だけ移動する。この所定量は例えば5cmである。なお、図14では、シートバックフレーム81などの動きを見易くするため、フレーム構造を模式的に示すとともに、サイドフレーム82や各長孔82a,82bなどの大きさや傾きなどを誇張している。
−シートシステムの動作−
以下、図1〜図8、図14及び図18を参照しながら、本実施形態に係るシートシステム1の、車両の後突時における動作について説明する。車両の後突を検知すると、インフレータ44がガスを発生し、下端面にインフレータ44からのガス圧を受けたラック46が通常位置から所定位置まで移動する。この移動により、ピニオン47がラック46と噛み合って図5に示す反時計回りに回転し、巻き軸41、プーリ48もピニオン47と同じ方向に回転する。そして、巻き軸41の回転により、ショルダーベルト34aが巻き軸41に巻き取られる一方、プーリ48の回転により、ワイヤ54aがプーリ48に巻き取られる。
以下、図1〜図8、図14及び図18を参照しながら、本実施形態に係るシートシステム1の、車両の後突時における動作について説明する。車両の後突を検知すると、インフレータ44がガスを発生し、下端面にインフレータ44からのガス圧を受けたラック46が通常位置から所定位置まで移動する。この移動により、ピニオン47がラック46と噛み合って図5に示す反時計回りに回転し、巻き軸41、プーリ48もピニオン47と同じ方向に回転する。そして、巻き軸41の回転により、ショルダーベルト34aが巻き軸41に巻き取られる一方、プーリ48の回転により、ワイヤ54aがプーリ48に巻き取られる。
ワイヤ54aがプーリ48に巻き取られると、係止部材53が上方に引っ張られて図2に示す時計回りに回動する。この回動により、係止部材53による被係止部材52の係止が解除される。そして、ばね部材51がヘッドレスト本体15を車両前方及び上方に付勢し、ヘッドレスト本体15が斜め上前方に移動する。
一方、車両の後突時における乗員Pの車両後方移動により荷重受部85に対し所定荷重以上の荷重が入力されると、荷重受部85がコイルスプリング89の引張力に抗して車両後方に移動する。これにより、シートバックフレーム81が車両後方に移動するので、第1ボルト83が第1長孔82aの前端側から後端側へ移動し、また第2ボルト84が第2長孔82bの前端側から後端側へ移動する。第1長孔82aの後端は第2長孔82bの後端よりも車両前方に位置しているので、第1及び第2ボルト83,84の移動により、シートバックフレーム81が前方に傾く。さらに、第1及び第2長孔82a,82bはともに車両後方に行くに従って斜め上方に延びているので、シートバックフレーム81が上方に移動する。このシートバックフレーム81の前傾及び上方移動により、ヘッドレスト14が車両前方及び上方に移動する。その結果、図18に示すように、第1駆動機構50によるヘッドレスト本体15の移動量に第2駆動機構80によるヘッドレスト14の移動量が加えられ、ヘッドレスト14と乗員Pの頭部との間の隙間が確実に埋められる。
−効果−
本実施形態では、第1駆動機構50がヘッドレスト本体15を移動させるのに加えて、さらに第2駆動機構80がヘッドレスト(ヘッドレスト本体15を含む)14を移動させるので、ヘッドレスト本体15の移動量を大きくできる。さらに、第1駆動機構50は後突時にウェビング34を巻き取るテンショナ機構38のウェビング巻取り動作に連結部材54を介して連動してヘッドレスト本体15を移動させるので、後突後早期にヘッドレスト本体15を移動させることができる。これらにより、車両の後突時にヘッドレスト14と乗員Pの頭部との間の隙間を早期且つ確実に埋めて乗員Pの頭部をヘッドレスト14で安定支持できるので、乗員Pの保護性を向上させることができる。
本実施形態では、第1駆動機構50がヘッドレスト本体15を移動させるのに加えて、さらに第2駆動機構80がヘッドレスト(ヘッドレスト本体15を含む)14を移動させるので、ヘッドレスト本体15の移動量を大きくできる。さらに、第1駆動機構50は後突時にウェビング34を巻き取るテンショナ機構38のウェビング巻取り動作に連結部材54を介して連動してヘッドレスト本体15を移動させるので、後突後早期にヘッドレスト本体15を移動させることができる。これらにより、車両の後突時にヘッドレスト14と乗員Pの頭部との間の隙間を早期且つ確実に埋めて乗員Pの頭部をヘッドレスト14で安定支持できるので、乗員Pの保護性を向上させることができる。
また、荷重受部85が受ける、車両の後突時における乗員Pの車両後方移動荷重を動力としてヘッドレスト14を車両前方及び上方に移動させるように構成されているので、ヘッドレスト14の動力源を設けないで済む。したがって、簡単なシート11の構造でヘッドレスト本体15の移動量を大きくできる。
本実施形態では、付勢部材をばね部材51で構成しているが、ヘッドレスト本体15とヘッドレストフレーム16との間に設けられ、ヘッドレスト本体15をその移動方向に付勢する限り、いかなる部材で構成してもよい。
本実施形態では、被係止部材52及び係止部材53を断面L字状の部材で構成しているが、係止部材53がテンショナ機構38のウェビング巻取り動作にケーブル部材54を介して連動することで係止部材53による被係止部材52の係止が解除される限り、それらをいかなる部材で構成してもよい。
(実施形態2)
本実施形態は、第1駆動機構50の構成と第2駆動機構80の構成とが実施形態1と異なるものである。以下、実施形態1と異なる点について説明する。
本実施形態は、第1駆動機構50の構成と第2駆動機構80の構成とが実施形態1と異なるものである。以下、実施形態1と異なる点について説明する。
〈第1駆動機構〉
本実施形態の第1駆動機構50は、実施形態1のばね部材51、被係止部材52、及び係止部材53の代わりに、図9及び図10に示すように、ラック61、ピニオン64、及びプーリ65を有している。ラック61は、ヘッドレスト本体15の板状部材15b後面の中央部に車両後方に行くに従って斜め下方(ヘッドレスト本体15の移動方向とは反対方向)に延びるように突設されている。
本実施形態の第1駆動機構50は、実施形態1のばね部材51、被係止部材52、及び係止部材53の代わりに、図9及び図10に示すように、ラック61、ピニオン64、及びプーリ65を有している。ラック61は、ヘッドレスト本体15の板状部材15b後面の中央部に車両後方に行くに従って斜め下方(ヘッドレスト本体15の移動方向とは反対方向)に延びるように突設されている。
ヘッドレストフレーム16の板状フレーム16bの中央部には、それぞれ車幅方向に間隔を開けて並ぶ2つのブラケット部材62,62が車両前方に延びるようにそれぞれ突設されている。この両ブラケット部材62,62間には、車幅方向に延びる回転軸63が回転可能に支持されており、この回転軸63には上記ピニオン64及びプーリ65が軸支固定されている。このピニオン64は、ラック61の真下に配置されていて、ラック61と噛み合っている。プーリ65は、回転軸63におけるピニオン64よりも車幅方向内側部分に取り付けられていて、溝部65aにケーブル部材54のワイヤ54aの一端が留められてワイヤ54aが所定量だけ巻き取られている。このようにして、ピニオン64は、テンショナ機構38のプーリ48にケーブル部材54、ピニオン64、及び回転軸63を介して連結されている。そして、ワイヤ54aがテンショナ機構38のプーリ48に巻き取られると、プーリ65に巻き取られたワイヤ54aが下側に引っ張られてプーリ65から送り出される。この送出しにより、プーリ65は、図9に示す反時計回りに回転する。この回転に伴って、回転軸63、ピニオン64もプーリ65と同じ方向に回転する。つまり、ピニオン64がテンショナ機構38のウェビング巻取り動作にケーブル部材54を介して連動して回転する。それから、ピニオン64の回転によってラック61がピニオン64に対し相対移動して車両前方かつ上方(ヘッドレスト本体15の移動方向)に所定量だけ移動し、ヘッドレスト本体15が車両前方及び上方に所定量だけ移動する(図9の二点鎖線を参照)。なお、図を見易くするため、図9では、ブラケット62の図示を、図10では、シリンダ部材56、ストッパー部材59の図示を、それぞれ省略している。
〈第2駆動機構〉
図15に示すように、左右のサイドフレーム82,82の上端部には、シートバックフレーム81の各第1ボルト83,83がそれぞれ挿通される貫通孔82c,82cが形成されている(図16参照)。また、左右のサイドフレーム82,82の下端部には、シートバックフレーム81の各第2ボルト84,84がそれぞれ遊挿される長孔82d,82dが形成されている。長孔82dは、その略車両前後方向に延びる中心線が貫通孔82cを中心とする円弧状になるように形成されている。サイドフレーム82,82に長孔82d,82dを形成するのは、車両の後突時において荷重受部85が荷重を受けてシートバックフレーム81の下端部が車両後方に動いたときに、各第2ボルト84,84の移動量をそれぞれの長孔82d,82dで制限することにより、シートバックフレーム81が極端に回転するのを抑制するためである。
図15に示すように、左右のサイドフレーム82,82の上端部には、シートバックフレーム81の各第1ボルト83,83がそれぞれ挿通される貫通孔82c,82cが形成されている(図16参照)。また、左右のサイドフレーム82,82の下端部には、シートバックフレーム81の各第2ボルト84,84がそれぞれ遊挿される長孔82d,82dが形成されている。長孔82dは、その略車両前後方向に延びる中心線が貫通孔82cを中心とする円弧状になるように形成されている。サイドフレーム82,82に長孔82d,82dを形成するのは、車両の後突時において荷重受部85が荷重を受けてシートバックフレーム81の下端部が車両後方に動いたときに、各第2ボルト84,84の移動量をそれぞれの長孔82d,82dで制限することにより、シートバックフレーム81が極端に回転するのを抑制するためである。
シートバックフレーム81は、図16に示すように、第1ボルト83が貫通孔82c内で回転するとともに、第2ボルト84が長孔82d内を移動するようにサイドフレーム82,82に支持されている。通常の状態ではシートバックフレーム81の荷重受部85がコイルスプリング89,89により前方へ引っ張られているため、第2ボルト84は長孔82d内で前端側に位置している(図14の実線を参照)。一方、後突すると荷重受部85が乗員Pの車両後方移動による荷重を受けるため、第2ボルト84が長孔82d内で前端側から後端側に移動する(図14の二点鎖線を参照)。その結果、シートバックフレーム81は第1ボルト83,83を中心に矢印で示す方向に回動することになる。すなわち、荷重受部85により受けた荷重を動力としてヘッドレスト14が車両前方に所定量だけ移動する。なお、図16では、シートバックフレーム81などの動きを見易くするため、サイドフレーム82や長孔82dなどの大きさや傾きなどを誇張している。
−シートシステムの動作−
以下、本実施形態に係るシートシステム1の、車両の後突検知時における動作のうち、実施形態1と異なる点について説明する。ワイヤ54aがテンショナ機構38のプーリ48に巻き取られると、第1駆動機構50のプーリ65に巻き取られたワイヤ54aが下側に引っ張られてプーリ65から送り出される。これにより、プーリ65が図9に示す反時計回りに回転し、ピニオン64もプーリ65と同じ方向に回転する。そして、ピニオン64の回転によってラック61が斜め上前方に移動し、ヘッドレスト本体15が車両前方かつ上方に移動する。
以下、本実施形態に係るシートシステム1の、車両の後突検知時における動作のうち、実施形態1と異なる点について説明する。ワイヤ54aがテンショナ機構38のプーリ48に巻き取られると、第1駆動機構50のプーリ65に巻き取られたワイヤ54aが下側に引っ張られてプーリ65から送り出される。これにより、プーリ65が図9に示す反時計回りに回転し、ピニオン64もプーリ65と同じ方向に回転する。そして、ピニオン64の回転によってラック61が斜め上前方に移動し、ヘッドレスト本体15が車両前方かつ上方に移動する。
一方、車両の後突時における乗員Pの車両後方移動により荷重受部85に対し所定荷重以上の荷重が入力されると、荷重受部85がコイルスプリング89の引張力に抗してシート後方に移動する。これにより、シートバックフレーム81が第1ボルト83を中心として図16に示す反時計回りに回動して、ヘッドレスト14が車両前方に移動する。その結果、第1駆動機構50によるヘッドレスト本体15の移動量に第2駆動機構80によるヘッドレスト14の移動量が加えられ、ヘッドレスト14と乗員Pの頭部との間の隙間が確実に埋められる(図18参照)。
−効果−
本実施形態では、第1駆動機構50をラック・アンド・ピニオン式のもので構成しているとともに、第2駆動機構80を回動式のもので構成しているが、実施形態1と同様に、ヘッドレスト本体15の移動量を大きくでき、且つ早期にヘッドレスト14を移動させることができる。これらにより、車両の後突時にヘッドレスト14と乗員Pの頭部との間の隙間を早期且つ確実に埋めて乗員Pの頭部をヘッドレスト14で安定支持できるので、乗員Pの保護性を向上させることができる。
本実施形態では、第1駆動機構50をラック・アンド・ピニオン式のもので構成しているとともに、第2駆動機構80を回動式のもので構成しているが、実施形態1と同様に、ヘッドレスト本体15の移動量を大きくでき、且つ早期にヘッドレスト14を移動させることができる。これらにより、車両の後突時にヘッドレスト14と乗員Pの頭部との間の隙間を早期且つ確実に埋めて乗員Pの頭部をヘッドレスト14で安定支持できるので、乗員Pの保護性を向上させることができる。
本実施形態では、ピニオン64をブラケット部材62を介してヘッドレストフレーム16に設けているが、ラック61と噛合する限り、ヘッドレストフレーム16に対しどのように取り付けてもよい。
本実施形態では、ケーブル部材54をプーリ65及び回転軸63を介してピニオン64に連結しているが、ピニオン64がテンショナ機構38にケーブル部材54を介して連結連動する限り、ピニオン64にどのように連結してもよい。例えば、ピニオン64に直接接続してもよい。
(実施形態3)
本実施形態は実施形態1とは異なり、ヘッドレスト14の動力源を設けて後突予知時にもヘッドレスト14をシート前方に移動させるものである。以下、実施形態1と異なる点について説明する。なお、図17では、図を見易くするため、ケーブル部材54などの図示を省略している。
本実施形態は実施形態1とは異なり、ヘッドレスト14の動力源を設けて後突予知時にもヘッドレスト14をシート前方に移動させるものである。以下、実施形態1と異なる点について説明する。なお、図17では、図を見易くするため、ケーブル部材54などの図示を省略している。
〈第2駆動機構〉
図17に示すように、ヘッドレスト14のパイプフレーム16a,16aは筒状部材13a,13aに軸方向に摺動可能に差し込まれている。筒状部材13a,13aは、車幅方向に延びる管状部材98に車幅方向に所定間隔を開けて取り付けられている。管状部材98はアッパーフレーム部81aの外径とほぼ同じ内径を有し、アッパーフレーム部81a回りに回転可能になっており、この管状部材98の回転に伴って筒状部材13a,13aが前後傾する。この構成により、ヘッドレスト14は、車両前後方向に移動可能になっている。
図17に示すように、ヘッドレスト14のパイプフレーム16a,16aは筒状部材13a,13aに軸方向に摺動可能に差し込まれている。筒状部材13a,13aは、車幅方向に延びる管状部材98に車幅方向に所定間隔を開けて取り付けられている。管状部材98はアッパーフレーム部81aの外径とほぼ同じ内径を有し、アッパーフレーム部81a回りに回転可能になっており、この管状部材98の回転に伴って筒状部材13a,13aが前後傾する。この構成により、ヘッドレスト14は、車両前後方向に移動可能になっている。
管状部材98の車幅方向の略中央部、すなわち、2つの筒状部材13a,13aの間には、ピニオン部95が形成されている。この構成により、ピニオン部95を回転させることで、管状部材98がアッパーフレーム部81a回りに回転するようになっている。
シートバック13内には電動モータ(動力源)96が配置されており、この電動モータ96のウォームギア97はピニオン部95と噛み合っている。後突予知時、後突時及び後突回避検知時における電動モータ96の動作(正回転及び逆回転)は制御装置32により制御される。ここで、後突予知は、レーダやカメラなどのセンサ類(図示せず)と制御装置32で、障害物までの距離や位置を計算することにより行われる。また、車両の後端部に取り付けられている後突検知センサ31により、後突予知から所定時間経過しても車両の後突が発生していないことが確認されると、後突検知センサ31から制御装置32に後突回避検知信号が送信されるようになっている。
制御装置32は、後突を予知すると、図17に示す反時計回りにピニオン部95を回転させてヘッドレスト14を車両前方に移動させるように電動モータ96を正回転させる。また、制御装置32は、車両の後突予知後における車両の後突回避検知時には、図17に示す時計回りにピニオン部95を回転させてヘッドレスト14を車両後方に移動させるように電動モータ96を逆回転させる。
−シートシステムの動作−
制御装置32が後突を予知すると、第2駆動機構80の電動モータ96が正回転し、ピニオン部95が図17に示す反時計回りに回転する。このピニオン部95の回転により、管状部材98がアッパーフレーム部81aを回転軸として反時計回りに回転して、筒状部材13a,13aが前傾する。これにより、ヘッドレスト14が車両前方に移動する(図17の二点鎖線を参照)。
制御装置32が後突を予知すると、第2駆動機構80の電動モータ96が正回転し、ピニオン部95が図17に示す反時計回りに回転する。このピニオン部95の回転により、管状部材98がアッパーフレーム部81aを回転軸として反時計回りに回転して、筒状部材13a,13aが前傾する。これにより、ヘッドレスト14が車両前方に移動する(図17の二点鎖線を参照)。
この状態から、制御装置32が後突検知センサ31からの後突回避検知信号を受信すると、第2駆動機構80の電動モータ96が逆回転し、ピニオン部95が図17に示す時計回りに回転する。このピニオン部95の回転により、管状部材98がアッパーフレーム部81aを回転軸として時計回りに回転して、筒状部材13a,13aが略縦向きの姿勢をとる。これにより、ヘッドレスト14が車両後方に移動し、通常のヘッドレストの位置に戻る(図17の実線を参照)。
一方、制御装置32が後突検知センサ31からの後突検知信号を受信すると、第2駆動機構80がヘッドレスト14を車両前方に移動させるとともに、第1駆動機構50がヘッドレスト本体15を車両前方に移動させる。その結果、第1駆動機構50によるヘッドレスト本体15の移動量に第2駆動機構80によるヘッドレスト14の移動量が加えられ、ヘッドレスト14と乗員Pの頭部との間の隙間が確実に埋められる(図18参照)。
−効果−
このように、本実施形態では、第2駆動機構80は車両の後突予知時にもヘッドレスト14を移動させて、ヘッドレスト14と乗員Pの頭部との間の隙間を早期に埋めるので、乗員Pの保護性を一層向上させることができる。また、第2駆動機構80は車両の後突回避検知時にはヘッドレスト14を車両後方に移動させるようになっている。このため、乗員Pは、後突予知時に車両前方に移動したヘッドレスト14を後突回避検知時に後方へ移動させる操作を行う必要がないので、煩わしさを感じない。
このように、本実施形態では、第2駆動機構80は車両の後突予知時にもヘッドレスト14を移動させて、ヘッドレスト14と乗員Pの頭部との間の隙間を早期に埋めるので、乗員Pの保護性を一層向上させることができる。また、第2駆動機構80は車両の後突回避検知時にはヘッドレスト14を車両後方に移動させるようになっている。このため、乗員Pは、後突予知時に車両前方に移動したヘッドレスト14を後突回避検知時に後方へ移動させる操作を行う必要がないので、煩わしさを感じない。
また、第2駆動機構80は、車両の後突時における乗員Pの車両後方移動を利用してヘッドレスト14を移動させるのではなく、制御装置32が後突検知センサ31からの後突検知信号を受信すると、電動モータ96を用いてヘッドレスト14を移動させるようになっている。すなわち後突時には第2駆動機構80がヘッドレスト14を早期に移動させる。加えて、第1駆動機構50がヘッドレスト本体15を早期に移動させるようになっている。したがって、ヘッドレスト14と乗員Pの頭部との間の隙間を早期且つ確実に埋めることができるので、該乗員Pの頭部をヘッドレスト14で安定支持できる。これらにより、乗員Pの保護性をより一層向上させることができる。
(その他の実施形態)
上記各実施形態では、ケーブル部材54がテンショナ機構38(プーリ48)と直接連結されているが、これに限らず、ケーブル部材54がウェビング34のショルダーベルト34aを介してテンショナ機構38に連結されているものでもよい。例えば、ケーブル部材54が、図11に示すように、バックル37を始点として、バックル37の蛇腹部分37aの内部を通って、シートクッション12の車幅方向内側のクッションサイドフレーム12aの挿通孔12bに挿通され、それから、シートクッション12内部の後端部、及びシートバック13内部の背面部を通って、車幅方向内側のパイプフレーム16a及びケーブルアンカー55に挿通されて、係止部材53の上板53aに至るものでもよい。
上記各実施形態では、ケーブル部材54がテンショナ機構38(プーリ48)と直接連結されているが、これに限らず、ケーブル部材54がウェビング34のショルダーベルト34aを介してテンショナ機構38に連結されているものでもよい。例えば、ケーブル部材54が、図11に示すように、バックル37を始点として、バックル37の蛇腹部分37aの内部を通って、シートクッション12の車幅方向内側のクッションサイドフレーム12aの挿通孔12bに挿通され、それから、シートクッション12内部の後端部、及びシートバック13内部の背面部を通って、車幅方向内側のパイプフレーム16a及びケーブルアンカー55に挿通されて、係止部材53の上板53aに至るものでもよい。
このようにすれば、ワイヤ54aは、一端がバックル37に、他端が係止部材53の上板53aに取り付けられているので、ショルダーベルト34aが巻き軸41に巻き取られると、ワイヤ54aがバックル37側に引っ張られる。この引張りにより、係止部材53が上方に引っ張られて図2に示す時計回りに回動する。つまり、係止部材53がテンショナ機構38のウェビング巻取り動作にショルダーベルト34a、バックル37、及びケーブル部材54を介して連動して回動する。これにより、車両の後突後に乗員Pの拘束によりウェビング34が伸びても、ヘッドレスト本体15の位置がその動作完了時の位置に保持されるので、ヘッドレスト本体15による乗員Pの保護性をより一層向上させることができる。なお、図11に示すシートシステム1では、ケーブル部材54をバックル37を介してウェビング34に連結しているが、これに限らず、例えば、直接ウェビング34に接続してもよい。すなわち、第1駆動機構50をケーブル部材54を介してテンショナ機構38に連結している限り、テンショナ機構38にどのように連結してもよい。また、ワイヤ54aをウェビング34を介してテンショナ機構38に連結する構成をラック・アンド・ピニオン式の第1駆動機構50に適用してもよい。
上記各実施形態では、テンショナ機構38をセンターピラー3内部の下端部に配置しているが、これに限らず、例えば、シート11に配置してもよく、シート11周辺のフロアパネル2上など、センターピラー3以外のシート11周辺に配置してもよい。
上記各実施形態では、テンショナ機構38を後突検知時に作動させているが、衝突予知及び/又は衝突時のうち少なくとも後突予知時及び/又は後突時に作動させる限り、いつ作動させてもよい。例えば、後突予知時、又は後突予知時及び後突時に作動させてもよく、後突予知時及び/又は後突時だけでなく、前突予知時及び/又は前突時にも作動させてもよい。これと同じことは、ヘッドレスト本体15やラップベルト34bを巻き取るテンショナ機構についても言える。なお、「後突時」には後突が実際に発生したことを検知する「後突検知時」が含まれ、「前突時」には「前突検知時」が含まれる。
テンショナ機構38を前突予知時及び/又は前突時に作動させることにより、車両の前突予知時及び/又は前突時にもウェビング34による乗員Pの拘束性を維持できる。また、前突予知時及び/又は前突時には、第2駆動機構80は動作しないので、ヘッドレスト本体15の移動量は第1及び第2駆動機構50,80が動作するときの移動量と比較して小さくなる。したがって、前突時に乗員Pがシート11に拘束された際、乗員Pの頸部が下向きに過度に曲がるのを抑制できる。これらにより、乗員Pに違和感を与えることなく、車両の前突予知時及び/又は前突時にも乗員Pの保護性を向上させることができる。
上記各実施形態では、第1駆動機構50をショルダーベルト34aを巻き取るテンショナ機構38に連結連動しているが、ラップベルト34bを巻き取るテンショナ機構に連結連動してもよい。
上記各実施形態では、ショルダープリテンショナー43を火薬式のもので構成しているが、これに限らず、例えば、いわゆるモータ式のもので構成してもよい。
上記各実施形態では、ヘッドレスト本体15を後突検知時に車両前方及び上方に移動させているが、車両前方又は上方に移動させてもよい。ただし、斜め上前方に移動させるのが最も望ましい。
上記各実施形態では、第1駆動機構50をばね式のものやラック・アンド・ピニオン式のもので構成しているが、テンショナ機構38にケーブル部材54を介して連結され、テンショナ機構38のウェビング巻取り動作にケーブル部材54を介して連動してヘッドレスト本体15を移動させる限り、いかなるもので構成してもよい。
上記各実施形態では、連結部材をケーブル部材54で構成しているが、これに限らず、例えば、ワイヤ54a単独で構成してもよい。ただし、実施形態1及び2では、ケーブル部材54で構成するのが望ましい。
上記各実施形態では、本発明を運転席に適用したものについて説明したが、助手席など、運転席以外のシート装置に適用してもよい。
なお、実施形態1及び2では、第2駆動機構80は荷重受部85により受けた荷重を動力としてヘッドレスト14を移動させたが、例えば、シートバック13又はシートクッション12に配置された荷重センサに入力される荷重に応じてヘッドレスト14を移動させてもよい。このように荷重センサをシート11に配置すれば、第2駆動機構80は、車両の後突時における乗員Pの車両後方移動を利用してヘッドレスト14を移動させることができる。
実施形態1では、第1駆動機構50をばね式のもので構成するとともに、第2駆動機構80を長孔移動式のもので構成し、また実施形態2では、第1駆動機構50をラック・アンド・ピニオン式のもので構成するとともに、第2駆動機構80を回動式のもので構成しているが、第1及び第2駆動機構50,80の組み合わせは実施形態に限定されない。すなわち、ばね式の第1駆動機構50と回動式の第2駆動機構80とを組み合わせたシートシステムや、ラック・アンド・ピニオン式の第1駆動機構50と長孔移動式の第2駆動機構80とを組み合わせたシートシステムでも上記各実施形態と同等の効果を発揮できる。
さらに、第2駆動機構80は長孔移動式及び回動式の駆動機構に限定されない。実施形態1及び2では、第2駆動機構80をサイドフレーム82,82で支持する構造としたが、例えば、シートバックフレーム81で支持する構造としてもよい。すなわち、ヘッドレスト本体15を移動させる機構と、ヘッドレスト14を移動させる機構とを組み合わせたシートシステム1は全て本発明の範囲内のものである。
本発明は、実施形態に限定されず、その精神又は主要な特徴から逸脱することなく他の色々な形で実施することができる。このように、上述の実施形態はあらゆる点で単なる例示に過ぎず、限定的に解釈してはならない。
以上説明したように、本発明は、乗員の頭部をヘッドレストで安定支持することにより、乗員の保護性を向上させるシートシステム等について有用である。
1 シートシステム
11 シート
13 シートバック
14 ヘッドレスト
15 ヘッドレスト本体
34 ウェビング
38 テンショナ機構
50 第1駆動機構
54 ケーブル部材(連結部材)
80 第2駆動機構
82 サイドフレーム(シートバックのフレーム)
85 荷重受部
P 乗員
11 シート
13 シートバック
14 ヘッドレスト
15 ヘッドレスト本体
34 ウェビング
38 テンショナ機構
50 第1駆動機構
54 ケーブル部材(連結部材)
80 第2駆動機構
82 サイドフレーム(シートバックのフレーム)
85 荷重受部
P 乗員
Claims (5)
- シート又は該シート周辺に設けられているとともに、少なくとも車両の後突予知時及び/又は後突時に該シートに着座した乗員を拘束するウェビングを巻き取るテンショナ機構と、少なくとも上記車両の後突予知時及び/又は後突時に車両前方及び/又は上方に移動するヘッドレスト本体を有するヘッドレストとを備えているシートシステムであって、
上記テンショナ機構に連結部材を介して連結され、該テンショナ機構のウェビング巻取り動作に上記連結部材を介して連動して上記ヘッドレスト本体を移動させる第1駆動機構と、
上記車両の後突予知時及び/又は後突時に上記ヘッドレストを車両前方及び/又は上方に移動させる第2駆動機構とをさらに備えていることを特徴とするシートシステム。 - 請求項1記載のシートシステムにおいて、
上記第2駆動機構は、シートバックに設けられていて、上記車両の後突時における上記乗員の車両後方移動に応じて上記ヘッドレストを車両前方及び/又は上方に移動させるように構成されていることを特徴とするシートシステム。 - 請求項2記載のシートシステムにおいて、
上記ヘッドレストは、上記第2駆動機構に取り付けられ、
上記第2駆動機構は、上記シートバックのフレームに支持されていて、上記車両の後突時における上記乗員の車両後方移動荷重を受ける荷重受部を有し、該荷重受部により受けた荷重を動力として上記ヘッドレストを車両前方及び/又は上方に移動させるように構成されていることを特徴とするシートシステム。 - 請求項1記載のシートシステムにおいて、
上記第2駆動機構は、上記車両の後突予知時及び後突時には上記ヘッドレストを車両前方に移動させる一方、上記車両の後突予知後における該車両の後突回避検知時には上記ヘッドレストを車両後方に移動させるように構成され、
上記テンショナ機構は、上記車両の後突時にのみ上記ウェビングを巻き取るように構成されていることを特徴とするシートシステム。 - 請求項1記載のシートシステムにおいて、
上記テンショナ機構は、上記車両の前突予知時及び/又は前突時にも上記ウェビングを巻き取るように構成されていることを特徴とするシートシステム。
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---|---|---|---|
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