JP2008543799A - 種子を処理するためのフェニルセミカルバゾンの使用 - Google Patents

種子を処理するためのフェニルセミカルバゾンの使用 Download PDF

Info

Publication number
JP2008543799A
JP2008543799A JP2008516230A JP2008516230A JP2008543799A JP 2008543799 A JP2008543799 A JP 2008543799A JP 2008516230 A JP2008516230 A JP 2008516230A JP 2008516230 A JP2008516230 A JP 2008516230A JP 2008543799 A JP2008543799 A JP 2008543799A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seed
spp
formulation
phenylsemicarbazone
agriculturally acceptable
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2008516230A
Other languages
English (en)
Inventor
ヴィルヘルム,ロナルド
ゲルバー,マティアス
ジルダーダ,クラース
クラッツ,マルヨ
オロウミ−サデイ,ハッサン
コッター,ヘンリー,ヴァン,チュイル
キューナスト,クリストフ
ゲルハルト,ラルフ,ヴィリ
フェナー,ゲルハルト ウォルター
クレイン,クラーク,ディー.
フィンチ,チャールズ,ダブリュ.
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
BASF SE
Original Assignee
BASF SE
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by BASF SE filed Critical BASF SE
Publication of JP2008543799A publication Critical patent/JP2008543799A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • AHUMAN NECESSITIES
    • A01AGRICULTURE; FORESTRY; ANIMAL HUSBANDRY; HUNTING; TRAPPING; FISHING
    • A01NPRESERVATION OF BODIES OF HUMANS OR ANIMALS OR PLANTS OR PARTS THEREOF; BIOCIDES, e.g. AS DISINFECTANTS, AS PESTICIDES OR AS HERBICIDES; PEST REPELLANTS OR ATTRACTANTS; PLANT GROWTH REGULATORS
    • A01N47/00Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing organic compounds containing a carbon atom not being member of a ring and having no bond to a carbon or hydrogen atom, e.g. derivatives of carbonic acid
    • A01N47/08Biocides, pest repellants or attractants, or plant growth regulators containing organic compounds containing a carbon atom not being member of a ring and having no bond to a carbon or hydrogen atom, e.g. derivatives of carbonic acid the carbon atom having one or more single bonds to nitrogen atoms
    • A01N47/28Ureas or thioureas containing the groups >N—CO—N< or >N—CS—N<
    • A01N47/34Ureas or thioureas containing the groups >N—CO—N< or >N—CS—N< containing the groups, e.g. biuret; Thio analogues thereof; Urea-aldehyde condensation products

Landscapes

  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Dentistry (AREA)
  • Pest Control & Pesticides (AREA)
  • Plant Pathology (AREA)
  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Agronomy & Crop Science (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Wood Science & Technology (AREA)
  • Zoology (AREA)
  • Environmental Sciences (AREA)
  • Agricultural Chemicals And Associated Chemicals (AREA)
  • Pretreatment Of Seeds And Plants (AREA)

Abstract

本発明は、種子を処理するための、式(I)
【化4】
Figure 2008543799

〔式中、R1およびR2は各々独立して水素、ハロゲン、CN、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、C1-C4ハロアルキルもしくはC1-C4ハロアルコキシであり、かつR3はC1-C4アルコキシ、C1-C4ハロアルキルもしくはsC1-C4ハロアルコキシである〕
のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩の使用、ならびにこれに対応する、節足動物害虫を防除するための種子処理の方法に関する。また本発明は、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を含む種子処理用製剤、および該製剤で処理した種子にも関する。

Description

本発明は、植物害虫を防除するための、メタフルミゾン(慣用名2’-[2-(4-シアノフェニル)-1-(α,α,α-トリフルオロ-m-トリル)エチリデン]-4-(トリフルオロメトキシ)カルバニロヒドラジド)などのフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩の使用に関する。また本発明は、種子を処理するための方法、種子処理用組成物、および種子にも関する。
歴史上、問題の主な発生原因となったことがある最も重要な昆虫は節足動物害虫であり、該害虫は未だに凶作の主な理由の1つとされている。現在、先進工業国においては全農業生産量の約6分の1、また発展途上国においてはより多くが、昆虫による被害を受けているものと推定されている。害虫によって生じる直接的な食害だけでなく、その損傷が元で植物が細菌、真菌、および他の微生物による二次感染を受けやすくなってしまう。厳密に言えばまだ食べられる植物製品であっても、事実上はもう売り物にならない程度にまでその美的価値が損なわれてしまうことがある。
発芽および萌芽の前およびその最中の時期の植物は特に害虫にやられやすい。これは、発達中の植物器官が小さいために大きな被害に対処することができないからというだけでなく、植物の本来の防御機構の一部がその発達段階ではまだ発達していないからでもある。従って、発芽期前後の植物を保護することは、虫害を減らす上で有益である。
合成有機農薬は、害虫防除および植物保護を目的として広く用いられている。作物の出芽時に有効なものとするために、それらを農業地域に散布するか、またはより合理的に、土壌に直接施用する場合がある。昆虫による食害から苗を保護することの化学的側面は、多岐にわたる食毒、接触毒、忌避剤および他の物質を利用することにより、もう十分に明らかにされている。
とは言え、植物およびその環境への従来の農薬の施用法は多くの欠点を抱えている。つまり、施与した農薬に対する耐性が、特にその使用が十分に普及している場合に急速に生じることが多いため、新規薬剤を絶えず開発し続けなければならないのである。公衆衛生および環境に農薬が与えうる悪影響は社会問題となっている。最も有効な農薬類の中には、実際に水生生物に対して高い毒性を示すことが見出されたものもある。より具体的に言えば、農薬をむやみに使用すると、費用が嵩むだけでなく農業労働者に深刻な健康被害をもたらすことになり、このことはダストまたは散粉用粉末に関して特に懸念されている。従って、可能な限り低用量で使用することが望ましい。また、地球上の節足動物、特に地中に生息する種(例えば、大抵の双翅類)の幼虫に対する化学農薬の有効性には改善の余地がある。害虫の適切な管理は正しい時期と多大な手作業を必要とし、また使用する製剤によっては、制御することが難しい非生物要因(例えば、風、温度、および降雨量)の影響を非常に受けやすい場合もある。農薬が所望の作用部位から離れた所に拡散する(「農薬のドリフト」)という一般に好ましくない可能性が常に存在する。また、農薬を見境なく使用すると、作物ばかりか雑草まで保護することになり、その一方で益虫(捕食性昆虫とミツバチなどの経済価値の高い種の両方)に深刻な被害を与える場合があることにも目を向けるべきである。
従って、理想を言えば、農薬は、比較的低用量で有効な、環境および保護すべき作物から離れた所への広域拡散(結果として望ましくない「バイスタンダー効果」を招く)が生じにくいものであって、さらにヒトへの暴露と手作業に要する時間の両方を最小限に抑えるような手順に適したものであるべきである。さらに、農薬は、広範囲の害虫に対して活性であり、好ましくは即時効果(「ノックダウン」または「バーンダウン(burn-down)」)と長期にわたる防除を同時に実現するものであるべきである。
本発明の目的は、双翅類の幼虫および他の植物害虫による食害から作物を保護するための方法を提供することである。好ましくは、該方法は、用量を減らすという課題も解決するもの、ノックダウン活性と長期にわたる防除を同時に実現するもの、および/または耐性管理に適したものであるべきである。
驚いたことに、今回、種まき前の植物の種子をメタフルミゾンなどのフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩で処理すると、種子そのものが保護されるだけでなく、該種子から成長した植物を常食とするかまたは他の方法で該植物に被害を与える植物害虫の出芽後の防除も提供されることが見出された。
従って本発明は、種子を処理するための、式(I)
Figure 2008543799
〔式中、R1およびR2は各々独立して水素、ハロゲン、CN、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、C1-C4ハロアルキルもしくはC1-C4ハロアルコキシであり、かつR3はC1-C4アルコキシ、C1-C4ハロアルキルもしくはC1-C4ハロアルコキシである〕
のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩の使用、ならびに有効量の該フェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩による種子の処理を含む種子処理の方法に関する。
本発明には幾つかの利点がある。つまり本発明は、作物およびその害虫に対する農薬の効果に焦点を合わせることによりヒトへの曝露および環境への副作用ならびに所要の総用量を最小限に抑えたものであり、地下の植物害虫に対して有効で、非生物要因への依存性が低く、かつ都合良く施用されるものである。
ハロゲンという用語は、いずれの場合も、フッ素、臭素、塩素またはヨウ素を意味する。
本明細書中で使用する用語「C1-C4アルキル」は、1〜4個の炭素原子を有する分枝鎖状または非分枝鎖状の飽和炭化水素基、例えば、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピルまたは1,1-ジメチルエチルを指す。
用語「C1-C4アルコキシ」は、アルキル基中の任意の結合部位で酸素結合を介して結合している、1〜4個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状のアルキル基(上記の通り)を指す。具体例としては、メトキシ、エトキシ、プロポキシ、イソプロポキシ、ブトキシ、sec-ブトキシ、イソブトキシおよびtert-ブトキシが挙げられる。
本明細書中で使用する用語「C1-C4ハロアルキル」は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状のアルキル基(上記の通り)であって、これらの基の水素原子のうちの一部または全部が上記ハロゲン原子で置き換えられていてもよい基、例えば、C1-C2ハロアルキル(例えば、クロロメチル、ブロモメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、1-クロロエチル、1-ブロモエチル、1-フルオロエチル、2-フルオロエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-クロロ-2-フルオロエチル、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチル、2,2-ジクロロ-2-フルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチルもしくはペンタフルオロエチル)、またはC3-C4ハロアルキル(例えば、2-フルオロプロピル、3-フルオロプロピル、2,2-ジフルオロプロピル、2,3-ジフルオロプロピル、2-クロロプロピル、3-クロロプロピル、2,3-ジクロロプロピル、2-ブロモプロピル、3-ブロモプロピル、3,3,3-トリフルオロプロピル、3,3,3-トリクロロプロピル、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル、ヘプタフルオロプロピル、1-(フルオロメチル)-2-フルオロエチル、1-(クロロメチル)-2-クロルエチル、1-(ブロモメチル)-2-ブロモエチル、4-フルオロブチル、4-クロロブチル、4-ブロモブチルもしくはノナフルオロブチル)を指す。
用語「C1-C4ハロアルコキシ」は、アルキル基中の任意の結合部位で酸素結合を介して結合している、1〜4個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状のアルキル基(上記の通り)であって、これらの基の水素原子のうちの一部または全部が上記ハロゲン原子で置き換えられていてもよい基、例えば、C1-C2ハロアルコキシ(例えば、クロロメトキシ、ブロモメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロフルオロメトキシ、ジクロロフルオロメトキシ、クロロジフルオロメトキシ、1-クロロエトキシ、1-ブロモエトキシ、1-フルオロエトキシ、2-フルオロエトキシ、2,2-ジフルオロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、2-クロロ-2-フルオロエトキシ、2-クロロ-2,2-ジフルオロエトキシ、2,2-ジクロロ-2-フルオロエトキシ、2,2,2-トリクロロエトキシおよびペンタフルオロエトキシ)、またはC3-C4ハロアルコキシ(例えば、2-フルオロプロポキシ、3-フルオロプロポキシ、2,2-ジフルオロプロポキシ、2,3-ジフルオロプロポキシ、2-クロロプロポキシ、3-クロロプロポキシ、2,3-ジクロロプロポキシ、2-ブロモプロポキシ、3-ブロモプロポキシ、3,3,3-トリフルオロプロポキシ、3,3,3-トリクロロプロポキシ、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロポキシ、ヘプタフルオロプロポキシ、1-(フルオロメチル)-2-フルオロエトキシ、1-(クロロメチル)-2-クロルエトキシ、1-(ブロモメチル)-2-ブロモエトキシ、4-フルオロブトキシ、4-クロロブトキシ、4-ブロモブトキシもしくはノナフルオロブトキシ)を指す。
式(I)のフェニルセミカルバゾンの中でも特に好ましいのは、可変部R1、R2およびR3が、互いに独立して、しかし特に組み合わせで、下記の意味:
R1は、C1-C4ハロアルキル、特にトリフルオロメチルであり;
R2はシアノ(CN)であり;
R3は、C1-C4ハロアルコキシ、特にトリフルオロメトキシである
を持つものである。
最も適切なのは、R1が3-CF3(メタ位)であり、R2が4-CN(パラ位)であり、かつR3が4-OCF3(メタ位)である式(I)の化合物、すなわちメタフルミゾンである。
メタフルミゾンは、以下の構造(Ia):
Figure 2008543799
を持つ2-[2-(4-シアノフェニル)-1-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]エチリデン]-N-[4-(トリフルオロメトキシ)フェニル]ヒドラジンカルボキサミド(IUPAC名:(EZ)-2’-[2-(4-シアノフェニル)-1-(α,α,α-トリフルオロ-m-トリル)エチリデン]-4-(トリフルオロメトキシ)カルバニロヒドラジド)の慣用名である。
前記化合物は、C-N二重結合に関する2種の幾何異性体、すなわち4-{(2E)-2-({[4-(トリフルオロメトキシ)アニリノ]カルボニル}ヒドラゾノ)-2-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}ベンゾニトリルおよび4-{(2Z)-2-({[4-(トリフルオロメトキシ)アニリノ]カルボニル}ヒドラゾノ)-2-[3-(トリフルオロメチル)フェニル]エチル}ベンゾニトリルとして存在している。用語「メタフルミゾン」には上記化合物のE-およびZ-異性体の両方、ならびにそれらのあらゆる比率のあらゆる混合物が含まれることを理解されたい。
メタフルミゾンは、広い殺虫スペクトルを示すヒドラジンカルボキサミド群のうちの1つである。メタフルミゾンおよびその作付地への施用については、EP-A 0 462 456に記載されている。
ヒドラジンカルボキサミドおよび他のセミカルバゾンのE-およびZ-異性体ならびにそれらの変換については、主にWO05/047235(参照により本明細書中に含めるものとする)に記載されている。特に、WO05/047235ではI.1-EおよびI.1-Zと記されている上記のメタフルミゾンの幾何異性体、それらの合成および変換(WO05/047235の実施例1〜3)、ならびにE-およびZ-異性体の混合物(特にE/Z比の高いもの)について記載を参照されたい。E-異性体の殺虫活性は一般にZ-異性体のそれよりも高いので、 E/Z比が1:1よりも高いメタフルミゾンが好ましい。
式(I)のフェニルセミカルバゾンの農業上許容される適切な塩は、酸付加塩、特にフェニルセミカルバゾンの農薬効果を弱めることのないアニオン、例えば、塩化物イオン、臭化物イオン、フッ化物イオン、硫酸イオン、硫酸水素イオン、リン酸イオン、リン酸水素イオン、リン酸二水素イオン、硝酸イオン、炭酸イオン、炭酸水素イオン、ヘキサフルオロケイ酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、安息香酸イオン、ならびにC1-4-アルキル酸のアニオン、特にギ酸イオン、酢酸イオン、プロピオン酸イオンおよび酪酸イオンとの塩である。
式(I)のフェニルセミカルバゾンの農業上許容されるさらに適切な塩は、特にフェニルセミカルバゾンの農薬効果を弱めることのないカチオンとの塩である。適切なカチオンは特に、アルカリ金属(好ましくは、リチウム、ナトリウムおよびカリウム)のイオン;アルカリ土類金属(好ましくは、カルシウム、マグネシウムおよびバリウム)のイオン;遷移金属、好ましくは、マンガン、銅、亜鉛および鉄;アンモニウムイオン;正にイオン化したアミン、好ましくは1〜4個のC1-4アルキル置換基を担持するかまたは1個のフェニルもしくはベンジル置換基および0〜3個のC1-4アルキル置換基を担持しているアンモニウム、より好ましくは、ジイソプロピルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウムおよびテトラブチルアンモニウム;ホスホニウムイオン;スルホニウムイオン、好ましくはトリ(C1-4-アルキル)スルホニウム;ならびにスルホキソニウムイオン、好ましくはトリ(C1-4-アルキル)スルホキソニウムである。本明細書中では、用語「C1-4アルキル」は、1〜4個の炭素原子を有する線状または分枝鎖状の飽和炭化水素基、例えば、メチル、エチル、プロピル、メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピルまたはジメチルエチルを指して使用される。
本明細書中で使用する場合、用語「種子」は、栄養生長期の植物から物理的に分離されている、および/または長期間貯蔵しうる、および/または別の同一種の植物個体を再生させるために使用できる、あらゆる休眠期の植物を意味する。本明細書中では、用語「休眠(resting)」は、植物が、栄養生長(すなわち非種子)期に不可欠な光、水および/または栄養が無いにも関わらず、妥当な範囲内でその生存能力を保持している状態を指す。特に、該用語は真正種子を指し、植物の栄養繁殖体(propagules)、例えば、吸枝(suckers)、球茎、鱗茎、子実、塊茎、子実、挿し木(cuttings)および切り枝(cut shoots)はこれに含まれない。
本明細書中で使用する場合、用語「植物」は、植物全体またはその各種部分を意味する。用語「植物全体」は、根、シュートおよび茎葉(foliage)、さらに植物の発達段階によっては花および/または子実(これら全てが物理的につながりあうことで、妥当な条件下であれば人工的措置を必要とせずに生存可能な個体を形成している)という配置の存在を特徴とする、栄養生長(すなわち非種子)期にある完全な植物個体を指す。該用語は、そのままの形で収穫された植物全体を指す場合もある。
用語「植物部分(plant parts)」は、残りの部分から取り外され切り離された場合に、人工的措置でサポートしない限り生存できないか、または欠損部分を再生して植物全体を形成することができる、栄養生長期の根、シュート、茎葉、花または植物の他の部分を指す。本明細書中で使用する場合は、子実もまた植物部分とみなされる。
本明細書中で使用する場合、用語「根」は、普通はその生理的機能を果たすため土壌表面より下に位置している植物部分を指す。好ましくは、該用語は、種子より低い所にあり、かつシュートまたは茎葉ではなく種子または他の根から直接発生した植物部分を意味する。
本明細書中で使用する場合、植物の「シュートおよび茎葉」は、種子が芽を出した後の植物のシュート、茎、枝、葉ならびに茎および枝の他の付属物(ただし、該植物の根はこれに含まれない)であると理解されたい。好ましくは、植物のシュートおよび茎葉は、種子から成長し、かつそれらが(種子領域外に)発生した種子から少なくとも1インチの距離離れた所に位置している該植物の非根部分、より好ましくは、土壌の表面または表面より高い所にある植物の非根部分であると理解されたい。
本明細書中で使用する場合、「子実」は、種子を含有する、および/もしくは種子をまき散らす役目を果たす、ならびに/または植物からその生存能力を低下させることなく取り外しうる植物部分とみなされる。
本発明によれば、種子処理は、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を種子に施用することを含む。本法はどんな生理状態の種子にも適用することができるが、種子は処理工程中に有意な被害を受けない程度まで十分に耐久性のある状態にあることが好ましい。典型的には、種子は、田畑から収穫し;植物から取り外し;ならびに/または子実および穂軸(cob)、莢、葉柄(stalk)、外殻、および周囲の果肉もしくは他の非種子植物材料から分離した種子である。また種子は、前記処理が該種子に生物学的被害を与えない程度まで生物学的に安定していることが好ましい。ある実施形態では、例えば、前記処理を、収穫し、洗浄し、さらに含水率が約15重量%未満となるまで乾燥させた種子に施すことができる。代替的な実施形態では、種子は、乾燥させてから水および/または別の材料でプライミング処理し、その後式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩による処理の前または処理時に再乾燥させた種子でありうる。
種子処理という用語には、全ての適切な種子処理、特に当分野で公知の種子粉衣技術、例えば、種子コーティング(例えば、種子ペレット化)、種子消毒(seed dusting)および種子吸収(seed imbibition)(例えば、浸種)が含まれる。本明細書中では、「種子処理」は種子と式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を互いに接触させる全ての方法を指し、また「種子粉衣」は、種子にある量の式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を提供する、すなわち式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を含む種子を作り出す種子処理方法を指す。原則として、該処理は、種子の収穫から種子の種まきまでの間のどの時点においても種子に施すことができる。種子は、種子の植え付けの直前または植え付け時に、例えば「プランターボックス(planter’s box)」法を利用して処理することができる。しかし、該処理は、種子を植え付ける数週間または数ヶ月前、例えば最長で12カ月前に、例えば種子粉衣処理方式で、有効性の実質的な低下が観察されることのなく実施することもできる。
前記処理を種まき前の種子に施すと都合が良い。本明細書中で使用する場合、用語「種まき前の種子」には、種子の収穫から植物の発芽および成長を目的とした地中への種子の種まきまでの間の、あらゆる時期の種子が含まれるものとする。
種まき前の種子を「処理」すると言う場合、かかる処理は、農薬を種子に直接施用するのではなく土壌に施用する行為をさすことを意図するわけではない。
前記処理を種子の種まき前に種子に施すことにより操作が簡略化される。この様式では、種子を、例えば、1箇所で集中処理してから植え付けのために分散させることができる。これにより、種子を植え付ける人が式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩に手を触れて使用しなくても済むようになり、また通常の未処理種子に対して従来行われている様式で処理済みの種子に手を触れて植え付けるだけでよくなるため、ヒトの化合物への曝露が減る。
本発明の各実施形態では、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を有効量で、すなわち、種子および/または種子から成長した植物に節足動物害虫からの保護を提供するのに十分な量で種子に施用することが好ましい。本明細書中で使用する場合、「保護」は、種子および/または植物に占める食害の割合が、害虫の寄生後10日目(10 days after infestation(DAI))に、未処理種子または未処理種子から成長した植物と比較して処理済みの種子または処理済みの種子から成長した植物において有意に減少している場合に達成される。有効なものとするために、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を、一般には種子100キログラム当たり1〜500 g、好ましくは10〜200 gの量で用いる。
本発明によれば、前記種子処理の目的の1つは、節足動物害虫、特に昆虫害虫を防除することである。従って、かかる種子処理は、種子および/または種子から成長した植物に昆虫害虫が与える被害からの保護を提供する殺虫効果または殺虫活性を伴う。
本明細書中で使用する場合、用語「殺虫効果」および「殺虫活性」は、未処理種子または未処理種子から成長した植物それぞれと比較して処理済みの種子ならびに処理済みの種子から成長した植物の子実、根、シュートおよび/または茎葉に占める食害を減少させる、標的害虫(どんな害虫でもよいが、本発明によれば、例として節足動物害虫、好ましくは昆虫害虫が挙げられる)に対するあらゆる直接的または間接的な作用を意味する。用語「(一次または二次)害虫に対して活性」も同じ意味を持つ。かかる直接的または間接的な作用としては、害虫を殺すこと、植物の種子、子実、根、シュートおよび/または茎葉から害虫を追い払うこと、植物の種子、子実、根、シュートおよび/または茎葉における害虫の摂食、またはその産卵を阻止すること、ならびに害虫の繁殖を阻止するかまたは妨げることが挙げられる。
本発明にとっての標的害虫は、保護すべき植物の種子、子実、根および/またはシュートおよび茎葉を常食とする、ならびに/あるいは保護すべき植物に産卵する、ならびに/あるいは他の方法で(例えば、他の害虫を「集める(herding)」ことにより、および/または例えば一部のアリ種で知られているように植物もしくは植物部分を営巣に利用することにより)植物または植物部分に経済上深刻な被害を与える発達段階の昆虫あるいは他の節足動物害虫、好ましくは成虫あるいは幼虫/若虫である。かかる害虫としては、限定するものではないが、有刺性(stinging)、咀嚼性、刺咬性または吸汁性(sucking)の昆虫、特に下記分類群に属するものが挙げられる:
・鱗翅目の害虫、例えば、アクレリスspp.(Acleris spp.)、チャノコカクモンハマキspp.(Adoxophyes spp.)、アエゲリアspp.(Aegeria spp.)、アグロティスspp.(Agrotis spp.)、アラバマ・アルギラセアエ(Alabama argillaceae)、アミロイスspp.(Amylois spp.)、アンチカルシア・ゲマタリス(Anticarsia gemmatalis)、アーチップスspp(Archips spp)、アルギロタエニアspp.(Argyrotaenia spp.)、オートグラファspp.(Autographa spp.)、アフリカズイムシ(Busseola fusca)、スジマダラメイガ(Cadra cautella)、モモシンクイガ(Carposina nipponensis)、ニカメイガspp.(Chilo spp.)、コリストネウラspp.(Choristoneura spp.)、クリシア・アンビグエラ(Clysia ambiguella)、クナファロクロキスspp.(Cnaphalocrocis spp.)、クネファシアspp.(Cnephasia spp.)、コキリスspp.(Cochylis spp.)、コレオホラspp.(Coleophora spp.)、ケブカノメイガ(Crocidolomia binotalis)、クリプトフレビア・ロイコトレタ(Cryptophlebia leucotreta)、シジアspp.(Cydia spp.)、ジアトラエアspp.(Diatraea spp.)、ジパロプシス・カスタネア(Diparopsis castanea)、エアリアスspp.(Earias spp.)、エフェスチアspp.(Ephestia spp.)、ユーコスマspp.(Eucosma spp.)、ブドウホソハマキ(Eupoecilia ambiguella)、ユープロクティスspp.(Euproctis spp.)、ユーキソアspp.(Euxoa spp.)、グラホリタspp.(Grapholita spp.)、ヘディア・ヌビフェラナ(Hedya nubiferana)、ヘリオチスspp.(Heliothis spp.)、ハイマダラノメイガ(Hellula undalis)、アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea)、ケイフェリア・リコペルシセラ(Keiferia lycopersicella)、ロイコプテラ・シテラ(Leucoptera scitella)、リトコレチス・spp.(Lithocollethis spp.)、ロベシア・ボトラナ(Lobesia botrana)、リマントリアspp.(Lymantria spp.)、リオネチアspp.(Lyonetia spp.)、マラコソマspp.(Malacosoma spp.)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、タバコスズメガ(Manduca sexta)、オペロフテラspp.(Operophtera spp.)、アワノメイガ(Ostrinia nubilalis)、パメネspp.(Pammene spp.)、パンデミスspp.(Pandemis spp.)、マツキリガ(Panolis flammea)、ワタアカミムシガ(Pectinophora gossypiella)、ジャガイモキバガ(Phthorimaea operculella)、ピエリスspp.(Pieris spp.)、コナガ(Plutella xylostella)、プライスspp.(Prays spp.)、シルポファガspp.(Scirpophaga spp.)、セサミアspp.(Sesamia spp.)、スパルガノティスspp.(Sparganothis spp.)、スポドプテラspp.(Spodoptera spp.)、シナンテドンspp.(Synanthedon spp.)、タウメトポエアspp.(Thaumetopoea spp.)、トルトリックスspp.(Tortrix spp.)、イラクサギンウワバ(Trichoplusia ni)およびイポノメウタspp.(Yponomeuta spp.);
・鞘翅目の害虫、例えば、アグリオテスspp.(Agriotes spp.)、アントノマスspp.(Anthonomus spp.)、アトマリア・リネアリス(Atomaria linearis)、カエトクネマ・チビアリス(Chaetocnema tibialis)、コスモポリテスspp.(Cosmopolites spp.)、カーキュリオspp.(Curculio spp.)、デルメステスspp.(Dermestes spp.)、ジアブロチカspp.(Diabrotica spp.)、コメツキムシ科(「コメツキムシ」)、エピラクナspp.(Epilachna spp.)、エレムヌスspp.(Eremnus spp.)、コロラドハムシ(Leptinotarsa decemlineata)、リソロプトルスspp.(Lissorhoptrus spp.)、メロロンタspp.(Melolontha spp.)、オリカエフィルスspp.(Orycaephilus spp.)、オチオリンクスspp.(Otiorhynchus spp.)、フリクチヌスspp.(Phlyctinus spp.)、ポピリアspp.(Popillia spp.)、プシリオデスspp.(Psylliodes spp.)、リゾペルタspp.(Rhizopertha spp.)、シトフィルスspp.(Sitophilus spp.)、シトトロガspp.(Sitotroga spp.)、タニメクスspp.(Tanymecus spp.)、テネブリオspp.(Tenebrio spp.)、トリボリウムspp.(Tribolium spp.)およびトロゴデルマspp.(Trogoderma spp.);
・直翅目の害虫、例えば、ブラッタspp.(Blatta spp.)、ブラッテラspp.(Blattella spp.)、グリロタルパspp.(Gryllotalpa spp.)、マデラゴキブリ(Leucophaea maderae)、ロクスタspp.(Locusta spp.)、ペリプラネタssp.(Periplaneta ssp.)、フィトファガspp.(Phytophaga spp.)およびシストセルカspp.(Schistocerca spp.);
・等翅目の害虫、例えば、レチクリテルメスssp(Reticulitermes ssp);
・総翅目の害虫、例えば、フランクリネラspp.(Franklinella spp.)、ヘルキノトリプスspp.(Hercinothrips spp.)、タエニオトリプスspp.(Taeniothrips spp.)、ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)、ネギアザミウマ(Thrips tabaci)およびシルトトリプス・アウランティイ(Scirtothrips aurantii);
・異翅目の害虫、例えば、サイメックスspp.(Cimex spp.)、ジスタンチエラ・テオブロマ(Distantiella theobroma)、ジスデルクスspp.(Dysdercus spp.)、エウシストゥスspp.(Euchistus spp.)、ユーリガステルspp.(Eurygaster spp.)、レプトコリサspp.(Leptocorisa spp.)、ネザラspp.(Nezara spp.)、ピエスマspp.(Piesma spp.)、ロドニウスspp.(Rhodnius spp.)、サアルベルゲラ・シングラリス(Sahlbergella singularis)、スコチノファラspp.(Scotinophara spp.)およびトリアトマspp.(Triatoma spp.);
・同翅目の害虫、例えば、ウーリーコナジラミ(Aleurothrixus floccosus)、アレイロデス・ブラシカエ(Aleyrodes brassicae)、アオニジエラspp.(Aonidiella spp.)、アブラムシ科、アブラムシspp.(Aphis spp.)、アスピディオトゥスspp.(Aspidiotus spp.)、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)、セロプラステルspp.(Ceroplaster spp.)、クリソムファルス・アオニジウム(Chrysomphalus aonidium)、オンシツマルカイガラムシ(Chrysomphalus dictyospermi)、ヒラタカタカイガラムシ(Coccus hesperidum)、エンポアスカspp.(Empoasca spp.)、エリオソマ・ラリゲルム(Eriosoma larigerum)、エリスロネウラspp.(Erythroneura spp.)、ガスカルディアspp.(Gascardia spp.)、ラオデルファクスspp.(Laodelphax spp.)、ラカニウム・コルニ(Lacanium corni)、レピドサフェスspp.(Lepidosaphes spp.)、マクロシフスspp.(Macrosiphus spp.)、ミズスspp.(Myzus spp.)、ネホテティクスspp.(Nehotettix spp.)、ニラパルバタspp.(Nilaparvata spp.)、パラトリアspp.(Paratoria spp.)、プラノコッカスspp.(Planococcus spp.)、プセウダウラカスピスspp.(Pseudaulacaspis spp.)、プセウドコッカスspp.(Pseudococcus spp.)、キジラミssp.(Psylla ssp.)、プリビナリア・アエチオピカ(Pulvinaria aethiopica)、クアドラスピジオツスspp.(Quadraspidiotus spp.)、ロパロシフムspp.(Rhopalosiphum spp.)、サイセチアspp.(Saissetia spp.)、スカホイデウスspp.(Scaphoideus spp.)、シザフィスspp.(Schizaphis spp.)、シトビオンspp.(Sitobion spp.)、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、ミカンキジラミ(Trioza erytreae)およびシトラススノースケール(Unaspis citri);
・膜翅目の害虫、例えば、アクロミルメックス(Acromyrmex)、アッタspp.(Atta spp.)、セファスspp.(Cephus spp.)、ジプリオンspp.(Diprion spp.)、シマトウヒハバチ(Gilpinia polytoma)、ホプロカンパspp.(Hoplocampa spp.)、ラシウスsppp.(Lasius sppp.)、モノモリウム・ファラオニス(Monomorium pharaonis)、ミルメックスspp.(Myrmex spp.)、ネオジプリオンspp(Neodiprion spp)、ソレノプシスspp.(Solenopsis spp.)およびスズメバチssp.(Vespa ssp.);
・双翅目の害虫、例えば、アエデスspp.(Aedes spp.)、ソルガムフライ(Antherigona soccata)、ビビオ・ホルツラヌス(Bibio hortulanus)、カリホラ・エリスロケファラ(Calliphora erythrocephala)、セラチチスspp.(Ceratitis spp.)、クリソミイアspp.(Chrysomyia spp.)、クレックスspp.(Culex spp.)、クテレブラspp.(Cuterebra spp.)、ダクスspp.(Dacus spp.)、タマネギバエ(Delia antiqua)、ダイコンバエ(Delia floralis)、キイロショウジョウバエ(Drosophila melanogaster)、ファニアspp.(Fannia spp.)、ガストロフィルスspp.(Gastrophilus spp.)、グロッシナspp.(Glossina spp.)、ヒレミアspp.(Hylemia spp.)、ヒポデルマspp.(Hypoderma spp.)、ヒッポボスカspp.(Hyppobosca spp.)、リリオミザspp.(Liriomysa spp.)、ルシリアspp.(Lucilia spp.)、メラナグロミザspp.(Melanagromyza spp.)、ムスカssp.(Musca ssp.)、オエストルスspp.(Oestrus spp.)、オルセオリアspp.(Orseolia spp.)、オシネラspp.(Oscinella spp.)、アカザモグリハナバエ(Pegomya hyoscyami)、ペゴミアspp.(Pegomya spp.)、ホルビアspp.(Phorbia spp.)、ハネオレバエ(Psila rosea)、ラゴレチス・ポモネラ(Rhagoletis pomonella)、スキアラspp.(Sciara spp.)、ストモキスspp.(Stomoxys spp.)、タニアspp.(Tannia spp.)およびチプラspp.(Tipula spp.)、特にタマネギバエ(Delia antiqua)、ダイコンバエ(Delia floralis)、ヒレミアspp.(Hylemia spp.)、アカザモグリハナバエ(Pegomya hyoscyami)、ペゴミアspp.(Pegomya spp.)およびホルビアspp.(Phorbia spp.);
・粘管目の害虫、例えば、オニキウルス(Onychiurus)。
特定の実施形態によれば、本発明の種子処理の標的となる害虫は、昆虫害虫、好ましくは双翅類の害虫、より好ましくはハナバエまたは根食い虫である。ハナバエ科に属する害虫、より好ましくはプシラ(Psila)属、デリア(Delia)属、ホルビア(Phorbia)属、ヒレミア(Hylemia)属およびペゴミア(Pegomya)属のいずれかに属する害虫が、本発明の具体的な標的害虫である。
本発明の種子処理を利用することで、前記標的害虫を防除する、ならびに/あるいは田畑、飼草地(forage)、農園、温室、果樹園もしくはブドウ園の作物、観葉植物、植林地もしくは森林の木および/または対象とする他の全ての植物の種子、根および/または地上部を保護することができる。本発明において有用な種子は、どんな植物種の種子でもありうる。
特に、種子は、 塊茎野菜および球茎野菜、例えば、アラカーチャ、クズウコン、アーティチョーク、カンナ、キャッサバ、ニンジン、ハヤトウリの根、ショウヨウカヤツリ、サトイモ、ショウガ、レレン(leren)、タマネギ、ジャガイモ、ハツカダイコン、アメリカサトイモ、ウコン、クズイモ、ヤムイモ;葉菜、例えば、アマランス、キバナスズシロ、カルドン、セロリ、セルタス、チャービル、キク、カラシナ類の植物、タンポポ、ギシギシ、エンダイブ、ウイキョウ、ケール、リーキ、レタス、ハマアカザ、パセリ、スベリヒユ、赤チコリ、ルバーブ、ホウレンソウ、フダンソウ、ハゲイトウ、頭状花および茎を食べるアブラナ属の植物、例えば、ブロッコリー、芽キャベツ、キャベツ、カリフラワー、カバロ・ブロッコロ(cavalo broccolo)、ハゴロモキャベツ、コールラビ;アブラナ属の葉物野菜、例えば、ブロッコリーカブ、キャベツ、コラード、ケール、ミズナ、カラシナ、コマツナ、菜の花(rape greens);結実野菜、例えば、マメ、トウガラシ、収穫後のナス、ホオズキ、ペピーノ、エンドウ、コショウ、オオブドウホオズキ、トマトの種子でありうる。種子は、ブロッコリー、ニンジン、キャベツ、特に白菜、赤キャベツ、サボイキャベツ、白キャベツ、セロリ、カリフラワー、コールラビおよびハツカダイコンの種子であることが好ましい。
害虫がハナバエ科、特にプシラ(Psila)属、デリア(Delia)属、ホルビア(Phorbia)属、ヒレミア(Hylemia)属およびペゴミア(Pegomya)属のいずれかに属するものであり、かつ種子がブロッコリーの種子、キャベツの種子またはニンジンの種子であることが最も好ましい。
従って本発明は、塊茎野菜および球茎野菜、葉菜、アブラナ属の葉物野菜、結実野菜、特にブロッコリー、ニンジンおよびキャベツを保護する方法にも関する。
本明細書中で使用する場合、成分には、活性成分および助剤が含まれる。
本発明において、「活性成分」は、生物学的に意味のある効果、好ましくは上記殺虫効果を直接発揮する化合物、または該化合物の組み合わせである。
作用スペクトルを広げるために、活性成分、すなわち式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を、種子処理において有用な他の活性成分と共に、例えば、殺菌剤、殺虫剤、軟体動物駆除剤、殺線虫剤、除草剤、殺藻剤、殺細菌剤、殺鼠剤、鳥類/哺乳類忌避剤、成長調節剤または他の肥料と共に用いることもできる。
以下の、本発明に従って式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩と共に使用しうる活性成分のリストは、実施しうる組合せを例示するためのものであって、何ら制限を課すものではない:
・殺菌剤、
・殺虫剤/殺ダニ剤:
・有機(チオ)リン酸エステル、例えば、アセフェート(acephate)、ダイアジノン(diazinon)、マラチオン(malathion)、メチル-パラチオン(methyl-parathion)、プロフェノホス(profenofos)、スルプロホス(sulprofos)、テルブホス(terbufos);
・カーバメート、例えば、メトミル(methomyl)、チオジカルブ(thiodicarb)、フェノチオカルブ(fenothiocarb);
・ピレスロイド、例えば、シフルトリン(cyfluthrin)、シハロトリン(cyhalothrin)、シペルメトリン(cypermethrin)、エトフェンプロックス(ethofenprox)、ペルメトリン(permethrin)、シラフルオフェン(silafluofen);
・ニコチン受容体アゴニスト/アンタゴニスト、例えば、イミダクロプリド(imidacloprid)、チアメトキサム(thiamethoxam)、ニテンピラム(nitenpyram)、アセタミプリド(acetamiprid);
・GABAアンタゴニスト、例えば、エンドスルファン(endosulfan)、フィプロニル(fipronil);
・大環状ラクトン系殺虫剤、例えば、アバメクチン(abamectin)、エマメクチン(emamectin)、ミルベメクチン(milbemectin)、ネマメクチン(nemamectin)、モキシデクチン(moxidectin)、スピノサド(spinosad);
・ホルムアミド、例えば、アミトラズ(amitraz)、クロルジメホルム(chlordimeform)、ヒドラメチルノン(hydramethylnon)、クロルフェナミジン(chlorfenamidine);
・脱共役剤、例えばクロルフェナピル(chlorfenapyr)、
・軟体動物駆除剤、
・殺線虫剤、
・除草剤、
・殺藻剤、
・殺細菌剤、
・殺鼠剤、
・鳥類/哺乳類忌避剤、
・成長調節剤、
・肥料。
軟体動物駆除剤、殺線虫剤、除草剤、殺藻剤、殺細菌剤、殺鼠剤、鳥類/哺乳類忌避剤、成長調節剤および肥料は当業者に周知である。
特定の実施形態によれば、式(I)のフェニルセミカルバゾン、特にメタフルミゾン、またはその農業上許容される塩を、フィプロニルと組み合わせて使用する。
式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩をさらなる活性成分、特にフィプロニルと一緒に用いる場合、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩とさらなる活性成分(1種または数種)の量との重量比は、通常、1:100〜100:1の範囲内、好ましくは1:50〜50:1の範囲内、特に1:10〜10:1の範囲内である。
式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩をさらなる活性成分と一緒に用いる場合、後者を式(I)のフェニルセミカルバゾンもしくはその農業上許容される塩と同時に、または少し時間を置いてから、例えば、式(I)のフェニルセミカルバゾンもしくはその塩による処理の前後数日以内に施用することができる。同時施用の場合、種子の処理は、式(I)のフェニルセミカルバゾンもしくはその農業上許容される塩とさらなる活性成分とを含む組成物を施用する一工程で、または各活性成分の種々の製剤を施用する独立した複数の工程で行うことができる。
そのまま使える調製物における活性成分の濃度は大幅に変化しうる。該濃度は一般に、調製物の総重量を基準として0.01〜80重量%の範囲内、多くは0.1〜50重量%の範囲内、好ましくは0.5〜20重量%の範囲内である。また、該活性成分は高濃度でうまく使用することもできるため、80重量%より多くの活性成分、さらには添加剤を含まない活性成分を種子調製物に適用することが可能である。添加剤の量は、一般に、いずれの場合も調製物の総重量を基準として30重量%以下、好ましくは20重量%以下、特に0.1〜20重量%の範囲内である。
原則として、種子を処理する従来の方法、特に種子の粉衣(例えば、コーティング(例えば、ペレット化)および吸収(例えば、浸漬))方法は、全て利用することができる。具体的に言うと、種子処理は、種子を、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を含む具体的に望まれる量の調製物に曝露するという手順を踏む。調製物は、そのままで、または例えば水で予め希釈してから施用する製剤であってもよく、例えば、種子処理用製剤を2〜10倍に希釈した場合に、そのまま使える組成物における濃度が活性化合物の重量にして0.01〜60重量%、好ましくは0.1〜40重量%となれば都合が良い。通常は、この目的に沿う装置、例えば固体または固体/液体成分用のミキサーを、調製物が種子上に均一に散布されるまで用いる。このようにして、容器(例えば、瓶、袋またはタンブラー)内での混合、機械の利用、転動、噴霧、および浸漬を含むがこれらに限定されない任意の標準的な種子処理法により、調製物を種子に施用することができる。適当であれば、この後に乾燥させる。
本発明の特定の実施形態は、種子のコーティングおよび吸収(例えば、浸漬)を含む。「コーティング」は、種子の外表面に一層または複数層の非植物材料を部分的または完全に付与する工程を意味しており、また「吸収」は、活性成分(1種または数種)を種子の発芽可能な部分ならびに/またはその天然の葉鞘、(内)殻、果皮(hull)、堅い外皮(shell)、莢および/もしくは珠皮(integument)に浸透させる工程を意味する。従って本発明は、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を含むコーティングを種子に提供することを含む種子の処理、および式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩の種子吸収を含む種子の処理に関する。
コーティングは、典型的には抵抗力のある節足動物害虫を処理するために必要とされるような多量の式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を提供し、それと同時に式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩の量の増加に起因する許容できない植物毒性を防ぐ上で特に有効である。
コーティングは、従来のコーティング技術および機械、例えば、流動層技術、ローラーミル法、回転静電(rotostatic)種子処理装置、およびドラム式コーターを利用して種子に施してもよい。噴流層技術などの他の方法が役に立つ場合もある。種子をコーティング前にサイズ分けしておいてもよい。典型的には、コーティング後に種子を乾燥させてから、サイジングのためにサイジング機に移す。
かかる手順は当分野で公知である。種子のコーティング方法およびその施用装置は、例えば、米国特許第5,918,413号、第5,891,246号、第5,554,445号、第5,389,399号、第5,107,787号、第5,080,925号、第4,759,945号および第4,465,017号に開示されている。
別の特定の実施形態では、固体の式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を、例えば固体微粒子製剤(例えば、粉末もしくはダスト)として、種子と直接混合することができる。場合によっては、接着剤を使用することにより、該固体、例えば粉末を種子表面に粘着させることができる。例えば、ある量の種子を接着剤(種子表面への粒子の粘着力を高めるもの)と混合し、さらに場合によっては攪拌することにより、種子の接着剤による均一なコーティングを促進することができる。例えば、種子を十分な量の接着剤と混合することが可能であり、その結果、種子が該接着剤で部分的または完全にコーティングされる。その後、このように前処理しておいた種子を式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を含有する固体製剤と混合することで、該固体製剤を種子材料の表面上に粘着させる。この混合物を、例えば転動により攪拌して接着剤と固体メタフルミゾンまたはその塩との接触を促進することで、固体の式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその塩を種子に接着させることができる。
種子を式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩で処理するもう1つの具体的な方法は吸収である。例えば、種子を、水などの溶媒中に約1重量%〜約75重量%の式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を含む水溶液と一定期間混ぜ合わせることができる。好ましくは、該溶液の濃度は、約5重量%〜約50重量%、より好ましくは約10重量%〜約25重量%である。種子を該溶液と混ぜ合わせている間に、種子は式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩の少なくとも一部を吸い上げる(吸収する)。場合によっては、種子と溶液との混合物を、例えば、振盪、ローリング、転動、または他の手段により攪拌する。この吸収工程後、種子を溶液から分離し、場合により適切な様式で、例えば、パッティングまたは空気乾燥により乾燥させることができる。
本発明のさらに別の特定の実施形態では、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を、ソリッド・マトリックス・プライミングを利用して種子上または種子内に導入することができる。例えば、ある量の式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を固体マトリックス材料と混合し、その後種子を該固体マトリックス材料と一定期間接触させることにより、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその塩を種子に導入することができる。その後、場合によっては種子を固体マトリックス材料から分離して貯蔵または使用することができるが、固体マトリックス材料と種子との混合物が貯蔵できるかまたは直接植え付け/種まきできるものであることが好ましい。
先に記載したように、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩および場合によりさらなる活性成分(1種または数種)は、そのままで、すなわち、助剤なしで使用することができる。とは言え、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその塩およびさらなる活性成分(1種または数種)は通常組成物の形で種子に施用する。
本明細書中で使用する場合、「組成物」は、少なくとも1種の活性成分および少なくとも1種の助剤を含む。
用語「助剤」は、それ自体が生物学的に意味のある効果を発揮することはないが、活性成分(1種または数種)の効果をサポートする化合物または化合物の組み合わせを指す。助剤を使用する場合、その選択肢は、種子処理のために選ばれた活性成分および手順に依存する。
従って通常は、前記組成物は活性成分構成要素(「A」)および助剤構成要素(「B」)を含む。組成物の活性成分構成要素(「A」)は、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩 (「A1」)および場合により1種以上のさらなる活性成分(1種または数種)(「A2」)を含む。助剤構成要素(「B」)は1種以上の助剤(1種または数種)を含む。
一般に、前記組成物は、0.005重量%〜95重量%、好ましくは0.1重量%〜90重量%、特に5重量%〜50重量%の活性成分構成要素「A」を含み、構成要素「B」で帳尻を合わせている。この際、活性成分は90%〜100%、好ましくは95%〜100%の純度(NMRスペクトルによる)のものを用いる。特定の実施形態によれば、構成要素「A」は本質的に式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩からなる。すなわち、前記組成物の活性成分は式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩である。
本発明の特定の実施形態では、前記組成物は、温血動物、例えば、トリ、イヌおよびハリネズミ用の1種以上の忌避剤、例えば、ノナン酸バニリルアミドを追加的に含んでいてもよい。忌避剤の量は、好ましくは、組成物の総重量を基準として0.1〜5重量%の範囲をとる。
特定の実施形態によれば、前記組成物は種子処理用製剤である。本発明の種子処理用製剤は、種子処理に特に適している少なくとも1種の助剤、すなわち、特に式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩の種子への粘着および/もしくは種子内への浸透を促進する助剤、ならびに/または別の方法で組成物もしくは該組成物で処理した種子の安定性および/もしくは管理容易性を改善する助剤を含む。従って、本発明は、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩、少なくとも1種の種子処理用助剤(1種もしくは数種)、および場合により1種以上のさらなる助剤を含む種子処理用製剤にも関する。
特に、種子処理用助剤は、種子コーティング用コーティング材料に適した薬剤、ソリッド・マトリックス・プライミング材料に適した薬剤、種子の吸収を促進するのに適した浸透促進剤、着色剤、凍結防止剤、およびゲル化剤からなる群より選択される。
好適な実施形態によれば、種子コーティング材料は結合剤(または接着剤)を含む。場合によって、該コーティング材料は、充填剤および可塑剤からなる群より選択される1種以上の追加の種子処理用助剤も含む。
結合剤(または接着剤)は、種子処理用製剤に用いることができる全ての通常の結合剤(または接着剤)である。本発明において有用な結合剤(または接着剤)は、好ましくは、天然のものまたは部分的もしくは全体的に合成されたものであってよく、かつコーティングすべき種子に対して植物毒性効果を示さない粘着性ポリマーを含む。好ましくは、結合剤(または接着剤)は生分解性のものである。好ましくは、結合剤または接着剤は、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩のマトリックスとして機能するものを選択する。
結合剤(または接着剤)は、ポリエステル、ポリエーテルエステル、ポリアンヒドリド、ポリエステルウレタン、ポリエステルアミド;ポリビニルアセテート;ポリビニルアセテートコポリマー;ポリビニルアルコールおよびチロース;ポリビニルアルコールコポリマー;ポリビニルピロリドン;多糖、例えば、デンプン、加工デンプンおよびデンプン誘導体、デキストリン、マルトデキストリン、アルギネート、キトサンおよびセルロース、セルロースエステル、セルロースエーテルおよびセルロースエーテルエステル、例えば、エチルセルロース、メチルセルロース、ヒドロキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロースおよびカルボキシメチルセルロース;脂肪;油;タンパク質、例えば、カゼイン、ゼラチンおよびゼイン;アラビアゴム;シェラック;塩化ビニリデンおよび塩化ビニリデンコポリマー;リグノスルホネート、特にリグノスルホン酸カルシウム;ポリアクリレート、ポリメタクリレートおよびアクリルコポリマー;ポリビニルアクリレート;ポリエチレンオキシド;ポリブテン、ポリイソブテン、ポリスチレン、ポリエチレンアミン、ポリエチレンアミド;アクリルアミドポリマーおよびコポリマー;ポリヒドロキシエチルアクリレート、メチルアクリルアミドモノマー;ならびにポリクロロプレンから選択されるものであってもよい。特定の実施形態では、結合剤は熱可塑性ポリマーである。
本発明の特定の実施形態では、種子処理用製剤は、特に、ポリラクチド、部分的に芳香族性のポリエステル(テレフタル酸、アジピン酸および脂肪族ジオールのコポリマー)、ポリグリコリド、ポリヒドロキシアルカノエートならびにポリ酒石酸から選択される少なくとも1種のポリエステルを含有する。
前記製剤における結合剤(または接着剤)の量は変化しうるが、総重量の約0.01〜約25%、より好ましくは約1〜約15%、さらに好ましくは約5%〜約10%の範囲内である。
先に述べたように、コーティング材料は、場合により、充填剤をさらに含みうる。充填剤は当分野で知られているような吸収剤または不活性充填剤であってよく、例としては、木粉、穀粉、樹皮粉、木材の粗挽き粉および木の実の殻の粗挽き粉、糖、特に多糖、活性炭、微粒子無機固体、シリカゲル、ケイ酸塩、粘土、白亜、珪藻土、炭酸カルシウム、炭酸マグネシウム、白雲石、酸化マグネシウム、硫酸カルシウムなどを挙げることができる。使用しうる粘土および無機固体としては、カルシウムベントナイト、カオリン、陶土、タルク、パーライト、雲母、バーミキュライト、ケイ酸塩、石英粉末、モンモリロナイト、アタパルジャイト、赤土、黄土、石灰石、石灰およびそれらの混合物が挙げられる。有用でありうる糖としては、デキストリンおよびマルトデキストリンが挙げられる。穀粉としては、小麦粉、燕麦粉および大麦粉が挙げられる。また充填剤には、例えば、硫酸アンモニウム、リン酸アンモニウム、硝酸アンモニウム、尿素およびそれらの混合物などの肥料物質が含まれる場合もある。
充填剤は、種子に適切な局地的条件を提供するようなものを選択する。例えば、充填剤を使用することにより、活性成分の負荷率を上げ、活性成分の制御放出を調整する。充填剤により、種子のコーティングの製造またはその工程を早めることができる。充填剤の量は変化しうるが、一般に、充填剤成分の重量は、総重量の約0.05〜約75%、より好ましくは約0.1〜約50%、さらに好ましくは約0.5%〜15%の範囲内である。
結合剤(または接着剤)は、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩のマトリックスとして機能しうるものを選択することが好ましい。先に開示した結合剤はいずれもマトリックスとして有用でありうるが、1種以上の結合剤化合物からなる連続固相を作成し、該固相中に式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその塩を不連続相として分配することが好ましい。場合によっては、充填剤および/または他の成分もまた該マトリックス中に存在させることができる。用語「マトリックス」には、マトリックスシステム、貯蔵システムまたはマイクロカプセル化システムと見なしうるものが含まれると理解されたい。一般に、マトリックスシステムは、ポリマー中に均一に分散させた式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩および充填剤からなるが、貯蔵システムは周囲の律速性の高分子相内に物理的に分散させた式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその塩を含む別の相からなる。マイクロカプセル化には、小粒子または液滴のコーティングだけでなく、固体マトリックスへの分散も含まれる。
特に、コーティングに使用する式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩が油性タイプの組成物であって、不活性充填剤が殆どまたは全く存在しない場合には、該組成物を乾燥させることにより乾燥工程を早めると有用な場合がある。この任意の処置は当分野で周知の手段により行ってもよく、例としては、式(I)のフェニルセミカルバゾンもしくはその塩と同時にコーティング層に加えて油分または過剰な水分を吸収させることが好ましい、炭酸カルシウム、カオリンもしくはベントナイト粘土、パーライト、珪藻土、または任意の吸収剤材料の添加を挙げることができる。乾式コーティングを効率的に提供するのに必要な吸収剤の量は、種子の重量の約0.5〜約10%の範囲内である。
場合によっては、コーティング材料は可塑剤を含む。典型的には、可塑剤は、コーティング層により形成されるフィルムをより柔軟なものとし、粘着性および伸展性(spreadability)を改善し、さらに処理速度を向上させるために使用される。フィルムの柔軟性を改善することは、貯蔵中のはつり、破損または剥離、手作業または種まき工程をできるだけ少なくする上で重要である。種々の可塑剤を使用しうるが、有用な可塑剤としては、ポリエチレングリコール、オリゴマー型ポリアルキレングリコール、グリセロール、アルキルベンジルフタレート、特にブチルベンジルフタレート、グリコールベンゾエートおよび関連化合物が挙げられる。コーティング層における可塑剤の範囲は、約0.1重量%〜約20重量%の範囲内である。
本発明において有用なソリッド・マトリックス・プライミング材料に適した薬剤としては、ポリアクリルアミド、デンプン、粘土、シリカ、アルミナ、土壌、砂、ポリ尿素、ポリアクリレート、または式(I)のフェニルセミカルバゾンを一時的に吸収してこの式(I)のフェニルセミカルバゾンを種子内または種子上に放出することが可能な他の材料が挙げられる。式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその塩と固体マトリックス材料とが互いに適合することを確認しておくことは有用である。例えば、固体マトリックス材料は、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその塩を妥当な速さで、例えば、数分間、数時間、または数日間かけて放出しうるものを選択すべきである。
種子吸収を促進するのに適した浸透促進剤としては、農業上許容される界面活性化合物が挙げられる。浸透促進剤の量は、通常、製剤の総重量を基準として20重量%以下である。好ましくは、浸透促進剤の量は2重量%〜20重量%の範囲内である。
本発明に沿う着色剤は、それを目的として通常用いられる全ての染料および顔料である。この際、水にやや溶けにくい顔料と水に溶ける染料はいずれも使用することができる。記載しうる具体例は、ローダミンB、C. I. ピグメントレッド112およびC. I.ソルベントレッド1、ピグメントブルー15:4、ピグメントブルー15:3、ピグメントブルー15:2、ピグメントブルー15:1、ピグメントブルー80、ピグメントイエロー1、ピグメントイエロー13、ピグメントレッド48:2、ピグメントレッド48:1、ピグメントレッド57:1、ピグメントレッド53:1、ピグメントオレンジ43、ピグメントオレンジ34、ピグメントオレンジ5、ピグメントグリーン36、ピグメントグリーン7、ピグメントホワイト6、ピグメントブラウン25、ベーシックバイオレット10、ベーシックバイオレット49、アシッドレッド51、アシッドレッド52、アシッドレッド14、アシッドブルー9、アシッドイエロー23、ベーシックレッド10、ベーシックレッド108という名称で知られている着色剤、染料および顔料である。着色剤の量は、通常は製剤の20重量%以下であるが、好ましくは製剤の総重量を基準として1〜15重量%の範囲をとる。一般に、着色剤もまた温血動物用の忌避剤として活性であるもの、例えば、酸化鉄、TiO2、プルシアンブルー、アントラキノン染料、アゾ染料および金属フタロシアニン染料であると好ましい。
特に水性製剤に用いることができる凍結防止剤は、原則として、水の融点を降下させる全ての物質である。適切な凍結防止剤には、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、グリコール、グリセリン、ジエチレングリコールなどといったアルコールが含まれる。典型的には、凍結防止剤の量は製剤の総重量を基準として20重量%以下であるが、1〜15重量%の範囲をとることが多い。
適切なゲル化剤は、それを目的として農業化学組成物に用いることができる全ての物質、例えば、セルロース誘導体、ポリアクリル酸誘導体、キサンタン、改質粘土、特に有機修飾フィロケイ酸塩および高分散ケイ酸塩である。特に適切なゲル化剤は、カラギーン(Satiagel(登録商標))である。通常、ゲル化剤の量は製剤の5重量%以下であるが、好ましくは製剤の総重量を基準として0.5〜5重量%の範囲をとる。
種子処理用製剤中に存在させうるさらなる助剤としては、溶媒、湿潤剤、分散剤、乳化剤、界面活性剤、安定剤、保護コロイド、消泡剤、および保存剤が挙げられる。
適切な溶媒の具体例は、水、または芳香族溶媒(例えば、Solvesso製品、キシレン)、パラフィン(例えば、鉱油留分)、アルコール(例えば、メタノール、ブタノール、ペンタノール、ベンジルアルコール)、ケトン(例えば、シクロヘキサノン、ガンマ-ブチロラクトン)、ピロリドン(NMP、NOP)、アセテート(グリコールジアセテート)、グリコール、脂肪酸ジメチルアミド、脂肪酸および脂肪酸エステルなどの有機溶媒である。原則として、溶媒混合物を使用してもよい。特定の実施形態によれば、本発明の製剤は、10重量%未満、好ましくは6重量%未満の前記有機溶媒を含有する。
界面活性化合物は、農芸化学的に活性な物質、特に式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を製剤するのに適しており、かつ非イオン性、カチオン性、アニオン性または両性でありうる全ての界面活性剤である。その作用に応じて界面活性剤(「添加剤」と呼ぶこともある)を湿潤剤、分散剤、乳化剤または保護コロイドに分けることができるが、これらの特定のグループは重複していることがあるため、厳密に分けることはできない。典型的には、界面活性剤の量は製剤の総重量を基準として20重量%以下であるが、1〜15重量%の範囲をとることが多い。
適切な湿潤剤は、湿潤を促進し、かつ農芸化学的に活性な成分を製剤するために従来使用されている全ての物質である。ジイソプロピル-またはジイソブチルナフタレンスルホネートなどのアルキルナフタレンスルホネートを使用すると好ましい場合がある。
適切な分散剤および/または乳化剤は、農芸化学的に活性な成分を製剤するために従来使用されている全ての非イオン性、アニオン性およびカチオン性の分散剤または乳化剤である。次のもの:非イオン性もしくはアニオン性の分散剤および/もしくは乳化剤または非イオン性もしくはアニオン性の分散剤および/もしくは乳化剤の混合物、を使用すると好ましい場合がある。
用いうる適切な非イオン性の分散剤および/または乳化剤は、特に、エチレンオキシド/アルキレンオキシドブロックコポリマー、アルキルフェノールポリグリコールエーテルおよびトリストリリルフェノール(tristryrylphenol)ポリグリコールエーテル、例えば、ポリオキシエチレンオクチルフェノールエーテル、エトキシル化イソオクチルフェノール、オクチルフェノール、ノニルフェノール、アルキルフェノールポリグリコールエーテル、トリブチルフェニルポリグリコールエーテル、トリステアリルフェニルポリグリコールエーテル、アルキルアリールポリエーテルアルコール、アルコールおよび脂肪アルコールエチレンオキシド縮合物、エトキシル化ヒマシ油、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、エトキシル化ポリオキシプロピレン、ラウリルアルコールポリグリコールエーテルアセタール、ソルビトールエステルおよびメチルセルロースである。特定の実施形態によれば、本発明の製剤は、10重量%未満、好ましくは6重量%未満のエチレンオキシド/アルキレンオキシドブロックコポリマー、より具体的には、10重量%未満、好ましくは6重量%未満の前記非イオン性分散剤および/または乳化剤を含有する。
用いうる適切なアニオン性分散剤および/または乳化剤は、特に、リグノスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、フェノールスルホン酸、ジブチルナフタレンスルホン酸、アルキルアリールスルホネート、アルキルサルフェート、アルキルスルホネート、脂肪アルコールサルフェート、脂肪酸および硫酸化脂肪アルコールグリコールエーテルのアルカリ金属、アルカリ土類金属およびアンモニウム塩、さらにはアリールスルホネート/ホルムアルデヒド縮合物、例えば、スルホン化ナフタレンおよびナフタレン誘導体とホルムアルデヒドとの縮合物、ナフタレンまたはナフタレンスルホン酸とフェノールおよびホルムアルデヒドとの縮合物、リグニンスルホネート、リグニン亜硫酸廃液、メチルセルロースのリン酸化または硫酸化誘導体、ならびにポリアクリル酸の塩である。
保護コロイドは、典型的には、水に溶ける両親媒性ポリマーである。具体例としては、タンパク質および変性タンパク質(例えば、カゼイン)、多糖(例えば、水溶性のデンプン誘導体およびセルロース誘導体、特に疎水性加工デンプンおよびセルロース)、さらにはポリカルボキシレート(例えば、ポリアクリル酸およびアクリル酸コポリマー、ポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ビニルピロリドンコポリマー、ポリビニルアミン、ポリエチレンイミンおよびポリアルキレンエーテル)が挙げられる。
用いうる消泡剤は、泡の発生を抑え、かつ農芸化学的に活性な成分を製剤するために従来使用されている全ての物質である。シリコーン消泡剤、すなわち水性シリコンエマルション(例えば、WackerのSilikon(登録商標)SREまたはRhodiaのRhodorsil(登録商標))、長鎖アルコール、脂肪酸およびその塩、例えば、ステアリン酸マグネシウムが特に適している。通常、消泡剤の量は製剤の3重量%以下であるが、好ましくは製剤の総重量を基準として0.1〜2重量%の範囲をとる。
用いうる保存剤は、それを目的として農業化学組成物に使用される全ての保存剤である。記載しうる具体例は、ジクロロフェン、イソチアゾレンおよびイソチアゾロン、例えば、1,2-ベンズイソチアゾール-3(2H)-オン、2-メチル-2H-イソチアゾール-3-オン-ヒドロクロリド、5-クロロ-2-(4-クロロベンジル)-3(2H)-イソチアゾロン、5-クロロ-2-メチル-2H-イソチアゾール-3-オン、5-クロロ-2-メチル-2H-イソチアゾール-3-オン、5-クロロ-2-メチル-2H-イソチアゾール-3-オン-ヒドロクロリド、4,5-ジクロロ-2-シクロヘキシル-4-イソチアゾリン-3-オン、4,5-ジクロロ-2-オクチル-2H-イソチアゾール-3-オン、2-メチル-2H-イソチアゾール-3-オン、2-メチル-2H-イソチアゾール-3-オン-カルシウムクロリド錯体、2-オクチル-2H-イソチアゾール-3-オンおよびベンジルアルコールヘミホルマールである。通常、保存剤の量は製剤の2重量%以下であるが、好ましくは製剤の総重量を基準として0.01〜1重量%の範囲をとる。
当業者は元々、活性成分の農業用組成物に精通している。具体例としては、水溶性濃縮物(SL、LS)、分散性濃縮物 (DC)、乳化性濃縮物(EC)、エマルション(EW、EO、ES)、懸濁液(SC、OD、FS)、水分散性顆粒(WG、SG)、水分散性または水溶性の粉末(WP、SP、SS、WS)、ダストまたは散粉用粉末(DP、DS)、顆粒(GR、FG、GG、MG)、ULV溶液(UL)ならびにゲル製剤(GF)が挙げられる。当業者は、例えば、CD-ROMに収録されているUllmann’s Encyclopedia of Industrial Chemistry, Fungicides Chapter 4, 5th ed., Wiley-VCH, 1997およびMollet, H., Grubemann, A., Formulation technology, Wiley VCH Verlag GmbH, Weinheim (Federal Republic of Germany), 2001に記載のかかる組成物に精通している。
種子の処理を目的として、前記組成物をそのままで、または該組成物を溶解、乳化、分散、懸濁もしくは希釈するために適切な液体、特に水を加えてから施用してもよい。従って、種子に施用するそのまま使える調製物のタイプは、種子を処理する際に使用する組成物および方法のタイプに依存する。
前記組成物は、公知の様式(例えば、総説として、US 3,060,084、EP-A 707 445 (液体濃縮物について)、Browning, ”Agglomeration”, Chemical Engineering, Dec. 4, 1967, 147-48, Perry’s Chemical Engineer’s Handbook, 4th Ed., McGraw-Hill, New York, 1963, pages 8-57ならびにWO 91/13546、US 4,172,714、US 4,144,050、US 3,920,442、US 5,180,587、US 5,232,701、US 5,208,030、GB 2,095,558、US 3,299,566、Klingman, Weed Control as a Science, John WileyおよびSons, Inc., New York, 1961, Hanceら、Weed Control Handbook, 8th Ed., Blackwell Scientific Publications, Oxford, 1989ならびにMollet, H., Grubemann、A., Formulation technology, Wiley VCH Verlag GmbH, Weinheim (Germany), 2001, 2. D. A. Knowles, Chemistry and Technology of Agrochemical Formulations, Kluwer Academic Publishers, Dordrecht, 1998 (ISBN 0-7514-0443-8)を参照されたい)で、例えば、前記活性成分構成要素に1種以上の助剤を混ぜることにより、調製することができる。
下記具体例は、前記組成物を例示しているにすぎない:
A 水溶性濃縮物、溶液(SL、LS)
10重量部の式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を、90重量部の水または水溶性溶媒に溶かす。別法としては、湿潤剤または助剤を式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩に加える。式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩は水で希釈すると溶解し、メタフルミゾンまたはその農業上許容される塩を10%(w/w)含む製剤が得られる。
B 分散性濃縮物 (DC)
20重量部の式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を、10重量部の分散剤、例えば、ポリビニルピロリドンを加えて70重量部のシクロヘキサノンに溶かす。水で希釈すると分散物となり、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を20%(w/w)含む製剤が得られる。
C 乳化性濃縮物(EC)
15重量部の式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムおよびエトキシル化ヒマシ油(いずれも5重量部)を加えて7重量部のキシレンに溶かす。水で希釈するとエマルションとなり、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を15%(w/w)含む製剤が得られる。
D エマルション(EW、EO、ES)
25重量部の式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を、ドデシルベンゼンスルホン酸カルシウムおよびエトキシル化ヒマシ油(いずれも5重量部)を加えて35重量部のキシレンに溶かす。この混合物を乳化器(例えば、Ultraturrax)を用いて30重量部の水に導入し、均一なエマルションとする。水で希釈するとエマルションとなり、メタフルミゾンまたはその農業上許容される塩を25%(w/w)含む製剤が得られる。
E 懸濁液(SC、OD、FS)
攪拌型ボールミル内で、20重量部の式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を、10重量部の分散剤、湿潤剤および70重量部の水または有機溶媒を加えて粉砕することにより、微細活性化合物(1種または数種)懸濁液とする。水で希釈すると式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩の安定な懸濁液となり、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を20%(w/w)含む製剤が得られる。
F 水分散性顆粒(WG、SG)
50重量部の式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を、50重量部の分散剤および湿潤剤を加えて微粉砕し、専門的な装置(例えば、押出機、スプレータワー、流動層)を用いて水分散性または水溶性の顆粒とする。水で希釈すると活性化合物(1種または数種)の安定な分散物または溶液となり、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を50%(w/w)含む製剤が得られる。
G 水分散性および水溶性の粉末(WP、SP、SS、WS)
75重量部の式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を、ローター・ステーターミル内で、25重量部の分散剤、湿潤剤およびシリカゲルを加えて粉砕する。水で希釈すると活性化合物(1種または数種)の安定な分散物または溶液となり、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を75%(w/w)含む製剤が得られる。
H ダストおよび散粉用粉末 (DP、DS)
5重量部の式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を微粉砕し、95重量部の微粉化カオリンと十分に混合する。これにより、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を5%(w/w)含む散粉可能な粉末が得られる。
I 顆粒(GR、FG、GG、MG)
0.5重量部の式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を微粉砕し、95.5重量部の担体と合わせると、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を0.5%(w/w)含む製剤が得られる。現行の方法は、押出、噴霧乾燥または流動層である。これにより、希釈せずに施用する葉用の顆粒が得られる。
J ULV溶液(UL)
10重量部の式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を、90重量部の有機溶媒、例えばキシレンに溶かす。これにより、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を10%(w/w)含む、希釈せずに施用する葉用の製品が得られる。
K ゲル製剤(GF)
攪拌型ボールミル内で、20重量部の式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を、10重量部の分散剤、1重量部のゲル化剤湿潤剤および70重量部の水または有機溶媒を加えて粉砕することにより、微細活性化合物(1種または数種)懸濁液とする。水で希釈するとメタフルミゾンまたはその農業上許容される塩の安定な懸濁液となり、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を20%(w/w)含む製剤が得られる。
本発明の種子処理に関しては、水分散性、水溶性および散粉用の粉末などの粉末、ダストならびに懸濁液が好ましい。ゲル製剤がさらに好ましい。また、水溶性濃縮物およびエマルションを使用すると都合がよい場合もある。
本発明によれば、次の製剤:流動性濃縮物(特にFS);溶液(特にLS);乾式処理用の粉末(特にDS);スラリー処理用の水分散性粉末(特にWS);水溶性粉末(特にSS)およびエマルション(特にES)、が特に好ましい。ゲル製剤(特にGF)も好ましい。これらの製剤は、希釈して、または希釈せずに、種子に施用することができる。
特定の実施形態によれば、FS製剤を種子処理のために使用する。典型的には、FS製剤は、1〜800 g/Lの式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩、1〜200 g/Lの界面活性剤、0〜200 g/Lの凍結防止剤、0〜400 g/Lの結合剤、0〜200 g/Lの着色剤および最大で1リットルの溶媒、好ましくは水を含んでいてもよい。
さらなる特定の実施形態によれば、本発明の種子処理用製剤は種子コーティング用製剤である。
前記種子コーティング用製剤は、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩、少なくとも1種の結合剤(または接着剤)、ならびに場合により、充填剤および可塑剤からなる群より選択される少なくとも1種のさらなる助剤を含む。
結合剤、充填剤および/または可塑剤を含む種子コーティング用製剤は当分野で周知である。種子コーティング用製剤は、数ある中でも、例えば、米国特許第5,939,356号、第5,882,713号、第5,876,739号、第5,849,320号、第5,834,447号、第5,791,084号、第5,661,103号、第5,622,003号、第5,580,544号、第5,328,942号、第5,300,127号、第4,735,015号、第4,634,587号、第4,383,391号、第4,372,080号、第4,339,456号、第4,272,417号および第4,245,432号に開示されている。
コーティング用製剤に含める式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその塩の量は種子のタイプに応じて変化するが、コーティング用製剤は殺虫効果を有する量の式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその塩を含有する。一般に、コーティング用製剤における式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその塩の量は、総重量の約0.005〜約75%の範囲をとる。式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその塩のより好ましい範囲は約0.01〜約40%であり、さらに好ましくは約0.05〜約20%である。
コーティング用製剤に含める式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその塩の厳密な量は、当業者により容易に決定されるが、コーティングすべき種子の大きさおよび他の特性(表面構造など)に応じて変化する。コーティング用製剤の式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその塩は、種子の発芽を抑制してはならず、かつ標的昆虫の生活環において該昆虫が種子または植物に被害を及ぼす期間はずっと、種子および/または植物を保護する上で有効なものでなければならない。一般に、コーティングは種まき後およそ0〜120日間、好ましくはおよそ0〜60日間有効である。
式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその塩を用いて作成したコーティング用製剤は、マトリックスを通した拡散または移動により、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその塩を種子内またはその周囲の媒質にゆっくりと放出することができる。
本発明は、上記方法により処理した種子も提供する。また、上記方法により得られる種子も提供する。
さらに本発明は、上記種子処理用製剤で処理した種子、特に該製剤でコーティングされているかまたは該製剤を含有する種子も提供する。また、上記製剤を使用して得られる種子も提供する。
本明細書中の用語「コーティングされている、および/または含有する」は、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその塩が施用の時点ではその大部分が種子表面上に存在しているものの、施用方法によってはより多量または少量の式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその塩が種子内に浸透する可能性があることを意味する。該種子を(再び)植え付けると、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその塩を吸収する可能性がある。
さらに本発明は、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を含む種子、特に種まき前の種子に関する。
ある実施形態によれば、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を含む種子はコーティングを有し、該コーティングは式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を含む。さらなる実施形態によれば、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を含む種子は、その発芽可能な部分ならびに/またはその天然の葉鞘、堅い外皮、莢および/もしくは珠皮が式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を含んでいる種子である。また、式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩は、種子のコーティングと発芽可能な部分ならびに/または天然の葉鞘、堅い外皮、莢および/もしくは珠皮の両方に存在しうる。
好ましくは、前記種子は、有効量の式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を含む。従って、種子は、発芽および出芽時の害虫被害を減らすような様式でコーティングされているか、含浸されているか、またはコーティングされかつ含浸されている。
式(I)のフェニルセミカルバゾンまたはその塩で処理した種子をさらにフィルム保護膜で覆うことにより、フェニルセミカルバゾンのコーティングを保護してもよい。かかる保護膜は当分野で公知であり、従来の流動層およびドラム式フィルムコーティング技術を利用して施用してもよい。
本発明の種子は、植物の繁殖のために使用することができる。該種子は、貯蔵し、手で触り、植え付け/種まきし、さらに栽培することができる。
特に指示しない限り、重量%で表す全ての量は、組成物(または製剤)全体に占める重量を指す。
本発明を以下の実施例により説明するが、これらの実施例は本発明を限定するものと解釈すべきではない。
実施例1:メタフルミゾンの植物毒性の不在
種子および萌芽植物の生存能力に対する種子処理の影響を判定するために、ニンジン種子をメタフルミゾンで処理するか、殺虫剤クロルフェンビンホス(Birlane(商標)という名称で市販されているので、本明細書中でもこの名称で呼ぶことにする)でコーティングするか、または処理せずにおき、その後管理された環境条件下で種をまいて育てた。20日目および43日目の各日に、芽を出した種子の割合を評価した。結果を表1に示す。
Figure 2008543799
結果は、予想した実験変動範囲内に収まった。メタフルミゾンまたはBirlane(商標)による処理がニンジン種子の生存能力に有意な影響を与えることはないという結論に達した。
実施例2:ハネオレバエ(Psila rosae)の寄生(infestation)からのニンジンの短期保護
双翅類の幼虫に対する種子コーティングの有効性を判定するために、ニンジン種子を2つの異なる濃度のメタフルミゾン、Birlane(商標)でコーティングするか、または処理せずにおき、その後実施例1に記載したように種をまいて育てた。種まき後35日目に植物にハネオレバエ(Psila rosae)を寄生させて、成虫のトラップ捕獲により監視した。トラップ当たり300〜400匹の昆虫により、偏りのない寄生圧(fair infestation pressure)が示された。35日目および91日目の各日に、田畑当たり100本の植物をウジ虫の寄生について調べた。結果を表2に示す。
Figure 2008543799
全ての試験製品にニンジン種子の種子コーティングを施した。Birlane(商標)は、ニンジンについてのラベル推奨事項に従って施用した。メタフルミゾンは、それぞれ種子単位当たり50 mLおよび100 mLの製剤製品量で施用した。ニンジンのハナバエ被害の評価を種まき後35日目および91日目に行った。処理当たり100本のニンジン根を評価することによりその寄生について検討し、寄生された植物の数を記録した。表に記載されている数字は、処理毎の被害植物の割合を示している。
メタフルミゾンまたはBirlane(商標)によるコーティングは、ウジ虫による早期被害を減らす上で有効であるという結論に達した。メタフルミゾンは、最初の数週間のうちは、苗への被害を防ぐという点でBirlane(商標)よりも若干効率がよいことが分かった。全体としては、種子コーティングにより2〜3ヶ月間保護が提供された。
実施例3:種子コーティングの長期効果の不在
本試験の目的は、メタフルミゾンと市販標準品Birlane(商標)を種子単位当たり100 mLの製品量で直接比較することである。活性評価の際には、施用後124日目までの製品の残存活性を考慮した。
ニンジン種子を、実施例2に記載したようにコーティングするかまたは処理せずにおき、種をまいて育ててから、種まき後46〜53日目にトラップ当たりおよそ300〜400匹の昆虫という密度でハネオレバエ(Psila rosae)を寄生させた。82、96、110および124日目の各日に、田畑当たり100本の植物をウジ虫の寄生について調べた。結果を表3に示す。
Figure 2008543799
結果から分かるように、ニンジンへのハエの寄生は、最初の評価時(82日目)にゆっくりと始まるが、試験期間中に徐々に増えていき、最終評価日の未処理対照における寄生は26%に達した。
実施例2において最初の2〜3ヶ月間有効であることが示されたメタフルミゾンまたはBirlane(商標)による種子処理の保護効果は、3〜4ヶ月後には徐々に消えていくという結論に達した。この現象は、Birlane(商標)よりもメタフルミゾンで顕著であった。従って、メタフルミゾンによる種子処理は、生態学的に問題がないものと見なすことができる。
実施例4:ハネオレバエ(Psila rosae)に対するメタフルミゾンの有効性
ウジ虫に対するメタフルミゾンの効果を数値化するために、ニンジン種子を種々の濃度のメタフルミゾン、Birlane(商標)でコーティングするかまたは処理せずにおき、その後上記実施例に記載したように種をまいて育てた。
Figure 2008543799
メタフルミゾンによる処理は、Birlane(商標)による処理と同じくらい有効であるという結論に達した。
実施例5:コーンルートワーム(Diabrotica v. virgifera)に対するメタフルミゾンの有効性
メタフルミゾンは、コーンルートワーム(Diabrotica v. virgifera)によって生じるトウモロコシの根被害を減少させた(粒当たり1.25 mgのメタフルミゾン;根被害(スケール1〜6):3.0〜3.1(処理)/4.2〜4.4(対照)。
さらなる態様によれば、本発明は、軟体動物、特に陸生および両性の巻貝およびナメクジを防除する方法であって、軟体動物、軟体動物から保護すべき植物、または軟体動物が生息する環境を、式I
Figure 2008543799
〔式中、R1およびR2は互いに独立して水素、シアノ、ハロゲン、C1-C4-アルキル、C1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルキルもしくはC1-C4-ハロアルコキシであり、かつR3はC1-C4-アルコキシ、C1-C4-ハロアルキルもしくはC1-C4-ハロアルコキシである〕
のフェニルセミカルバゾン化合物またはその農業上許容される塩で処理する方法に関する。
また本発明は、化合物Iを含む軟体動物駆除組成物にも関する。
巻貝およびナメクジは、温帯、亜熱帯および熱帯の作物における重大な害虫である。新たな耕作技術、特に不耕起法および最少耕起法は、巻貝およびナメクジによる被害を増大させる。多くの種の巻貝およびナメクジはその生態からどこにでも生息しうるため、かかる種は当初それらが存在していなかった地域にまで分布している。様々な理由で、例えば、検疫規則(Parella, M. P., Robb, K.およびMorishita, P.:Calif. Agriculture 1985, Jan./Feb., 6-8)上、巻貝およびナメクジの防除はますます重要となってきている。
現在市販されている軟体動物駆除剤は、有効であってもミミズおよびハリネズミなどの非標的生物に対するリスクを抱えているか、または非標的生物に対する毒性レベルは低いものの軟体動物にとって真に致命的とは言えない。
従って、例えばナメクジおよび巻貝に対して十分に有効であるだけでなく、非標的種に対しては比較的低い毒性を示す有用な軟体動物駆除剤を提供することが、本発明の目的である。
これらの目的は、式Iのフェニルセミカルバゾン化合物により解決されることが見出された。
式Iの化合物およびその農業上許容される塩は、農業および園芸において巻貝およびナメクジを防除するのにとても適している。
式Iの化合物は1つ以上のキラル中心を持つことがあり、その場合、それらはエナンチオマーまたはジアステレオマーの混合物として存在する。本発明は、純粋なエナンチオマーまたはジアステレオマー、ならびにそれらの混合物に関する。
適切な農業上許容される塩は、特に、化合物Iの軟体動物駆除作用に悪影響を与えないようなカチオンとの塩である。従って、適切なカチオンは特に、アルカリ金属(好ましくは、リチウム、ナトリウムおよびカリウム)のイオン、アルカリ土類金属(好ましくは、カルシウム、マグネシウムおよびバリウム)のイオン、ならびに遷移金属(好ましくは、マンガン、銅、亜鉛および鉄)のイオン、ならびに必要に応じて1〜4個のC1-C4-アルキル置換基および/または1個のフェニルもしくはベンジル置換基を担持していてもよいアンモニウムイオン(好ましくは、ジイソプロピルアンモニウム、テトラメチルアンモニウム、テトラブチルアンモニウム、トリメチルベンジルアンモニウム)、さらにはホスホニウムイオン、スルホニウムイオン(好ましくは、トリ(C1-C4-アルキル)スルホニウム)、ならびにスルホキソニウムイオン(好ましくは、トリ(C1-C4-アルキル)スルホキソニウム)である。
上記の可変部の定義において記載した有機部分は、ハロゲンという用語と同様に、個々の基のメンバーの個々のリストについての総称である。接頭辞Cn-Cmは、いずれの場合も、その基に存在しうる炭素原子の数を示している。
ハロゲンという用語は、いずれの場合も、フッ素、臭素、塩素またはヨウ素を意味する。
他の意味の具体例は以下の通りである:
本明細書中で使用する用語「C1-C4-アルキル」ならびにアルキルアミノおよびジアルキルアミノのアルキル部分は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状の飽和炭化水素基、すなわち、例えば、メチル、エチル、プロピル、1-メチルエチル、ブチル、1-メチルプロピル、2-メチルプロピルまたは1,1-ジメチルエチルを指す。
本明細書中で使用する用語「C1-C4-ハロアルキル」は、1〜4個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状の飽和アルキル基 (上記の通り)であって、これらの基の水素原子のうちの一部または全部がフッ素、塩素、臭素および/またはヨウ素で置き換えられていてもよい基、すなわち、例えば、クロロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、クロロフルオロメチル、ジクロロフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、2-フルオロエチル、2-クロロエチル、2-ブロモエチル、2-ヨードエチル、2,2-ジフルオロエチル、2,2,2-トリフルオロエチル、2-クロロ-2-フルオロエチル、2-クロロ-2,2-ジフルオロエチル、2,2-ジクロロ-2-フルオロエチル、2,2,2-トリクロロエチル、ペンタフルオロエチル、2-フルオロプロピル、3-フルオロプロピル、2,2-ジフルオロプロピル、2,3-ジフルオロプロピル、2-クロロプロピル、3-クロロプロピル、2,3-ジクロロプロピル、2-ブロモプロピル、3-ブロモプロピル、3,3,3-トリフルオロプロピル、3,3,3-トリクロロプロピル、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロピル、ヘプタフルオロプロピル、1-(フルオロメチル)-2-フルオロエチル、1-(クロロメチル)-2-クロロエチル、1-(ブロモメチル)-2-ブロモエチル、4-フルオロブチル、4-クロロブチル、4-ブロモブチルまたはノナフルオロブチルを指す。
本明細書中で使用する用語「C1-C4-アルコキシ」は、酸素原子を介して結合している、1〜4個の炭素原子を有する直鎖状または分枝鎖状の飽和アルキル基(上記の通り)、すなわち、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、1-メチルエトキシ、n-ブトキシ、1-メチルプロポキシ、2-メチルプロポキシまたは1,1-ジメチルエトキシを指す。
本明細書中で使用する用語「C1-C4-ハロアルコキシ」は、フッ素、塩素、臭素および/またはヨウ素により部分的または完全に置換されている上記C1-C4-アルコキシ基、すなわち、例えば、クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、フルオロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロフルオロメトキシ、ジクロロフルオロメトキシ、クロロジフルオロメトキシ、2-フルオロエトキシ、2-クロロエトキシ、2-ブロモエトキシ、2-ヨードエトキシ、2,2-ジフルオロエトキシ、2,2,2-トリフルオロエトキシ、2-クロロ-2-フルオロエトキシ、2-クロロ-2,2-ジフルオロエトキシ、2,2-ジクロロ-2-フルオロエトキシ、2,2,2-トリクロロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ、2-フルオロプロポキシ、3-フルオロプロポキシ、2,2-ジフルオロプロポキシ、2,3-ジフルオロプロポキシ、2-クロロプロポキシ、3-クロロプロポキシ、2,3-ジクロロプロポキシ、2-ブロモプロポキシ、3-ブロモプロポキシ、3,3,3-トリフルオロプロポキシ、3,3,3-トリクロロプロポキシ、2,2,3,3,3-ペンタフルオロプロポキシ、ヘプタフルオロプロポキシ、1-(フルオロメチル)-2-フルオロエトキシ、1-(クロロメチル)-2-クロロエトキシ、1-(ブロモメチル)-2-ブロモエトキシ、4-フルオロブトキシ、4-クロロブトキシ、4-ブロモブトキシまたはノナフルオロブトキシを指す。
フェニルカルバゾン化合物Iの中でも特に好ましいのは、可変部R1、R2およびR3が互いに独立して、しかし特に組み合わせで、下記の意味:
R1は、C1-C4-ハロアルキル、特にトリフルオロメチルであり;
R2はシアノであり;
R3は、C1-C4-ハロアルコキシ、特にトリフルオロメトキシである
を持つものである。
最も適切なのは、R1がメタ位のトリフルオロメチルであり、R2がパラ位のシアノであり、かつR3がパラ位のトリフルオロメトキシである化合物Iである。
フェニルセミカルバゾン化合物Iは、殺虫活性を示す成分としてEP-A 462 456に開示されており、この文献に記載されている通りに調製することができる。
フェニルセミカルバゾン化合物Iの軟体動物駆除作用は、陸生および両性の巻貝およびナメクジ、例えば、デロセラス(Deroceras(アグリオリマックス(Agriolimax))属、アリアンタ(Arianta)属、リマックス(Limax)属、ヘリックス(Helix)属、ヘリコゴナ(Helicogona)属、ケパエア(Cepaea)属、ミラックス(Milax)属、リムナエア(Lymnaea(ガルバ(Galba))属、アチャティナ(Achatina)属、テバ(Theba)属、コクリセラ(Cochlicella)属、ヘリカリオン(Helicarion)属およびバジヌルス(Vaginulus)属のものにまで及ぶ。巻貝害虫およびナメクジ害虫としては、例えば、ナメクジではコウラクロナメクジ(Arion ater)、A.ルシタニクス(A. lusitanicus)、A.ホルテンシス(A. hortensis)、アグリオリマックス・レチクラツス(Agriolimax reticulatus)、コウラナメクジ(Limax flavus)、マダラコウラナメクジ(L. maximus)、ニワコウラナメクジ(Milax gagates)、マリアエラ・ドルスミエレイ(Mariaella dursumierei)、ヘリカリオン・サリウス(Helicarion salius)、バジヌラ・ヘドレイイ(Vaginula hedleyi)およびパマリオン・プピラリス(Pamarion pupillaris)、ならびに巻貝ではヒメリンゴマイマイspp.(Helix aspersa spp.)、モリノオウシュウマイマイ(Cepaea nemoralis)、マジョルカコマイマイ(Theba pisana)、アフリカマイマイ(Achatina fulica)、A.ザンジバリカ(A. zanzibarica)、リミコラリア・カンベウル(Limicolaria kambeul)、オナジマイマイspp.(Bradybaena spp.)、コクロジナspp.(Cochlodina spp.)、ヘリセラspp.(Helicella spp.)、ユオムファリアspp.(Euomphalia spp.)およびサヤガタドイツマイマイ(Arianta arbustorum)が挙げられる。
軟体動物は、それら軟体動物、その食物供給源、生育環境、繁殖地または場所に、軟体動物駆除効果を有する量のフェニルセミカルバゾンIを接触させることにより防除できる。
式Iの化合物は、接触と摂取(餌、または植物の一部)の両方において有効である。
餌は、液体、固体または半固体調製物(例えば、ゲル)としうる。固体の餌は、各施用に適した種々の形状および形態、例えば、顆粒、ブロック、棒、円盤とすることができる。液体の餌は、適切な施用を確実に行うための種々の装置、例えば、開放容器、噴霧装置、液滴発生装置、または蒸発装置に入れることができる。ゲルは水性または油性のマトリックスをベースとするものであってよく、また粘着性、水分保持または経時特性に関する特定の必要性に応じて製剤することができる。
軟体動物駆除剤用の適切な製剤は、例えば、GB-A 2 087 723、EP-A 190 595、DE-A 35 03 608、DE-A 37 06 358およびDE-A 35 00 468に記載されている。それらは一般に、担体、食用物質または餌、結合剤ならびに活性成分、ならびに必要であれば従来の添加剤(例えば、保存剤、着色剤、忌避剤、水、有機溶媒および/または界面活性剤)を必要とする。
適切な(固体)担体の具体例は、粉末状の天然鉱物(例えば、カオリン、粘土、タルク、白亜、石英、アタパルジャイト、モンモリロナイトまたは珪藻土)、および粉末状の合成鉱物(例えば、微粉化シリカ、アルミナおよびケイ酸塩)であり、ペレット用の適切な固体担体の具体例は、破砕および細分化した天然鉱物(例えば、方解石、大理石、軽石、海泡石、白雲石)、無機および有機食品の合成ペレット、ならびに有機材料(例えば、オガクズ、ヤシ殻、トウモロコシの穂軸およびタバコの茎)のペレットである。
存在させる食用物質(1種または数種)は、このタイプの餌に使用しうる従来の飼料物質、例えば、粗挽きの穀物製品(例えば、穀粒、穀粉、粗挽き粉、ふすま、胚芽もしくはパンの形態の小麦、オート麦、大麦、ライ麦、トウモロコシもしくはイネ)、固形油滓(例えば、綿実、ピーナッツ、ヒマワリもしくはケシの実に由来するもの)、麦芽、酵母、米デンプン、魚粉、肉粉、テンサイ糖蜜または子実圧搾粕であればよいが、種専用または巻貝-およびナメジク専用の餌と共に用いると特に都合がよく、いずれの場合も適切な結合剤、粘着剤、安定剤および細菌抑制剤を使用する。鳥類および哺乳類を追い払う物質、および有機または無機染料または顔料を加えると都合がよい。かかる添加剤の目的は、非標的生物を追い払うこと、およびその作用が出来るだけ長期間続くことを保証することである。
餌の劣化を防ぐ目的で、静菌剤が存在していてもよい。
前記目的で使用しうる従来の全ての粘着剤は、結合剤として存在していてもよい。メチルセルロース、糖、デキストリン、デンプン、アルギネート、グリコール、ポリビニルピロリドン、リグノスルホネート、アラビアゴム、ポリビニルアルコールおよびポリビニルアセテートが好ましい。1種以上の結合剤が存在していてもよい。
存在していてもいなくてもよい保存剤の具体例は、2-ヒドロキシビフェニル、ソルビン酸、p-ヒドロキシベンズアルデヒド、p-ヒドロキシ安息香酸メチル、ベンズアルデヒド、安息香酸、p-ヒドロキシ安息香酸プロピルおよびp-ニトロフェノールである。
鳥類および哺乳類を追い払うための適切な添加剤である着色剤の具体例は、無機顔料(例えば、酸化鉄、二酸化チタンおよびプルシアンブルー)、ならびに有機染料(例えば、アントラキノン、アゾおよび金属フタロシアニン染料)である。着色剤は、製剤中に0.1〜5 wt.%の量で存在していてもよい。
イヌおよびハリネズミなどの温血動物を追い払うために使用する忌避剤は、この目的に適した従来の成分であればよい。具体例はノナン酸バニリルアミドである。忌避剤は、製剤中に0.1〜5 wt.%の量で存在していてもよい。
土壌害虫を誘引するために使用する物質は、この目的に適した従来の成分であればよい。アニスの実およびアニス油がその具体例である。
適切な有機溶媒は、餌を調製するために従来使用しうる全ての有機溶媒である。低沸点有機溶媒、例えば、メタノール、エタノール、ブタノールおよび塩化メチレンが好ましい。
適切な界面活性剤は、非イオン性物質、例えば、ポリアルキレンオキシドおよびアルキルフェノールおよび脂肪酸ポリオキシアルキレンエステルの縮合物(例えば、オクチルフェノキシポリオキシエタノール)、カチオン性物質、例えば、第4級アンモニウム塩(例えば、塩化セチルトリメチルアンモニウムまたは塩化セチルピリジニウム)、ならびにアニオン性物質、例えば、長鎖アルキルサルフェートのナトリウム塩(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)、アルキルアリールサルフェートの塩、デゾキシコリン酸のナトリウム塩、タウロコール酸のナトリウム塩、およびタウログリココール酸のナトリウム塩である。
前記製剤は、他の活性成分、例えば、他の農薬、殺虫剤、除草剤、殺菌剤、または殺細菌剤などの植物保護用薬剤、硝酸アンモニウム、尿素、カリ、および過リン酸塩などの肥料、植物毒性物質ならびに植物成長調節剤、薬害軽減剤ならびに殺線虫剤をさらに含有していてもよい。これらの追加の成分は、本発明の軟体動物駆除剤と連続して使用しても、または組み合わせて使用してもよく、適当であれば使用の直前に加える(タンク混合)。
別の好適な施用形態は、粉衣のために従来使用されている製剤による種子粉衣である。
従来の種子処理剤としては、例えば、流動性濃縮物、溶液、乾式処理用の粉末、スラリー処理用の水分散性粉末、水溶性粉末およびエマルションが挙げられる。種子への施用は、種まきの前に、種子に直接、または種子を予備発芽させてから実施する。
接着剤/粘着剤は、普通は処理後の種子への活性物質の粘着力を向上させるために加える。適切な粘着剤は、ブロックコポリマーEO/PO界面活性剤、ならびにポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、ポリアクリレート、ポリメタクリレート、ポリブテン、ポリイソブチレン、ポリスチレン、ポリエチレンアミン、ポリエチレンアミド、ポリエチレンイミン(Lupasol(登録商標)、Polymin(登録商標))、ポリエーテルおよびこれらのポリマーから誘導されるコポリマーである。
個々の施用形態における活性成分の含有量は、幅広く変化しうる。一般に、「殺虫効果を有する量」は、軟体動物に対する観察可能な効果を得るのに必要な活性成分の量を意味する。殺虫効果を有する量は、本発明に使用する種々の化合物/組成物に応じて変化しうる。殺虫効果を有する組成物の量は、施用期間、気候、場所、施用の方式などといった一般的な条件によっても変化する。
通常、顆粒状製剤の場合は0.001〜90、好ましくは0.5〜50、特に1〜10重量%の活性成分、また種子粉衣の場合は10〜90重量%の活性成分があれば、軟体動物に対する検出可能な効果を得るには十分である。
施用は、場所、成長中の作物、または収穫済みの作物への軟体動物による寄生の前または後に実施してもよい。
「場所」は、害虫または寄生虫が成長しているかまたは成長する可能性がある生育環境、繁殖地、植物、種子、土壌、領域、材料または環境を意味する。
本発明の方法に使用するための有効量は、特定の式Iの化合物、標的とする軟体動物種、施用方法、施用時期、気象条件、軟体動物の生育環境などによって変化しうる。
一般に、活性成分Iの施量は、約0.3〜30、好ましくは1〜10 kg/haである。
製剤例1
2 kgの化合物I、8 kgのステアリン酸カルシウム、0.2 kgの安息香酸ナトリウム、20 kgの白亜、0.5 kgの青色染料および69.3 kgのふすまをミキサーで混合した。次に、この混合物を十分な量の水で濡らし、ニーダーで混練した。その後、この湿った混合物を押出機で成形して巻貝またはナメクジ用の餌ペレット(直径3 mm)を得てから、これを60℃以下で乾燥させた。
製剤例2
種子粉衣剤を調製するために、
480 gの化合物I、
20 gの市販のフェノールスルホン酸/尿素/ホルムアルデヒド縮合物、
40 gのエチレン/ブロピレンブロックコポリマー(分子量約10,000)、
2 gのキサンタンゴム、
0.5 gのローダミンFB、
80 gの1,2-ブロピレングリコール、および
5 gのシリコーン消泡剤
を混合し、この混合物に水を加えて1リットルとした。
使用例1
この実施例では、R1 =メタ位のトリフルオロメチルであり、R2 =パラ位のシアノであり、かつR3 =パラ位のトリフルオロメトキシである化合物Iの懸濁濃縮物240 g/Lを、ヘクタール当たり240グラムの活性成分という施量で使用した。
本試験は、砂質土中、 実環境に近い条件下、温室内で実施した。成長段階45〜46の3つのレタス植物(品種「Filipo」)をプロットサイズとして使用した。レタスに、上記化合物の溶液をヘクタール当たり240グラム活性成分という量で、500 L/haの水と共に噴霧した。噴霧の際には、シングルTeejet(登録商標)ノズル、モデル8002 (Spraying System Mobile Systems Division, Wheaton, IL, USAから入手)を3気圧で使用した。噴霧施用後、プロットをネットケージ(40 cm径)で覆い、20匹の巻貝(性的に成熟しているヘリックス・ホルテンシス(Helix hortensis)個体)を各プロットに加えた。
評価方法は、死んでいる巻貝、生きていて活発な巻貝、および生きているが不活発な巻貝の数の計数とした。活発なものと不活発なものは、それらを針で触ることによって区別した。摂食被害の概算値も記録した。
巻貝をプロットに入れてから1日後には、47%が不活発であった。
巻貝をプロットに入れてから2日後には、63%が不活発であった。
巻貝をプロットに入れてから4日後には、71%が死んでおり、さらに12%が不活発であった。

Claims (35)

  1. 種子を、有効量の式(I)
    Figure 2008543799
    〔式中、R1およびR2は各々独立して水素、ハロゲン、CN、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、C1-C4ハロアルキルもしくはC1-C4ハロアルコキシであり、かつR3はC1-C4アルコキシ、C1-C4ハロアルキルもしくはC1-C4ハロアルコキシである〕
    のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩で処理することを含む、種子処理の方法。
  2. R1が3-CF3であり、かつR2が4-CNであり、かつR3が4-OCF3である、請求項1記載の方法。
  3. 前記処理が節足動物害虫を防除するためのものである、請求項1または2記載の方法。
  4. 前記節足動物害虫が昆虫害虫である、請求項3記載の方法。
  5. 前記昆虫害虫が双翅類の害虫である、請求項4記載の方法。
  6. 前記の双翅類の害虫がハナバエまたは根食い虫である、請求項5記載の方法。
  7. 前記のハナバエまたは根食い虫が、ハナバエ科、より好ましくはデリア(Delia)属、ヒレミア(Hylemia)属、ペゴミア(Pegomya)属、ホルビア(Phorbia)属およびプシラ(Psila)属のうちの1つである、請求項6記載の方法。
  8. 前記種子が、塊茎野菜および球茎野菜、葉菜、アブラナ属の葉物野菜、または結実野菜の種子である、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
  9. 前記種子が、ブロッコリー、ニンジンまたはキャベツの種子である、請求項1〜7のいずれか1項記載の方法。
  10. 前記有効量が種子100キログラム当たり1〜500 gである、請求項1〜9のいずれか1項記載の方法。
  11. 前記処理が種子粉衣である、請求項1〜10のいずれか1項記載の方法。
  12. 前記処理が、フェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を含むコーティングを種子に提供することを含む、請求項1〜11のいずれか1項記載の方法。
  13. 前記処理が、フェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩の種子吸収を含む、請求項1〜11のいずれか1項記載の方法。
  14. 式(I)
    Figure 2008543799
    〔式中、R1およびR2は各々独立して水素、ハロゲン、CN、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、C1-C4ハロアルキルもしくはC1-C4ハロアルコキシであり、かつR3はC1-C4アルコキシ、C1-C4ハロアルキルもしくはC1-C4ハロアルコキシである〕
    のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩、および少なくとも1種の種子処理用助剤を含む種子処理用製剤。
  15. R1が3-CF3であり、かつR2が4-CNであり、かつR3が4-OCF3である、請求項14記載の製剤。
  16. 0.005重量%〜95重量%のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を含む、請求項14または15記載の製剤。
  17. 前記製剤が哺乳類/鳥類忌避剤を含む、請求項14〜16のいずれか1項記載の製剤。
  18. 前記哺乳類/鳥類忌避剤の量が前記製剤の0.1重量%〜5重量%である、請求項17記載の製剤。
  19. 前記種子処理用助剤が、種子コーティング用助剤、固体マトリックス材料、浸透促進剤、着色剤、凍結防止剤、またはゲル化剤である、請求項14記載の製剤。
  20. 前記種子コーティング用助剤が結合剤である、請求項19記載の製剤。
  21. 前記結合剤が、粘着性ポリマー、好ましくはポリエステルを含む、請求項20記載の製剤。
  22. 前記結合剤の量が、前記製剤の1重量%〜15重量%である、請求項20または21記載の製剤。
  23. 前記着色剤の量が、前記製剤の1重量%〜15重量%である、請求項19〜22のいずれか1項記載の製剤。
  24. 前記凍結防止剤の量が、前記製剤の1重量%〜15重量%である、請求項19〜23のいずれか1項記載の製剤。
  25. 前記ゲル化剤の量が、前記製剤の0.5重量%〜5重量%である、請求項19〜24のいずれか1項記載の製剤。
  26. 前記浸透促進剤の量が、前記製剤の2重量%〜20重量%である、請求項19〜25のいずれか1項記載の製剤。
  27. 請求項1〜13のいずれか1項記載の方法で処理した種子。
  28. 請求項1〜13のいずれか1項記載の方法で得られる種子。
  29. 式(I)
    Figure 2008543799
    〔式中、R1およびR2は各々独立して水素、ハロゲン、CN、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、C1-C4ハロアルキルもしくはC1-C4ハロアルコキシであり、かつR3は、C1-C4アルコキシ、C1-C4ハロアルキルもしくはC1-C4ハロアルコキシである〕
    のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を含む種子。
  30. R1が3-CF3であり、かつR2が4-CNであり、かつR3が4-OCF3である、請求項29記載の種子。
  31. 前記種子がコーティングを有し、該コーティングがフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を含む、請求項27〜30のいずれか1項記載の種子。
  32. 前記種子の発芽可能な部分ならびに/またはその天然の葉鞘、堅い外皮、莢および/もしくは珠皮がフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩を含む、請求項27〜30のいずれか1項記載の種子。
  33. 前記種子が種まき前の種子である、請求項27〜32のいずれか1項記載の種子。
  34. 種子を処理するための、式(I)
    Figure 2008543799
    〔式中、R1およびR2は各々独立して水素、ハロゲン、CN、C1-C4アルキル、C1-C4アルコキシ、C1-C4ハロアルキルもしくはC1-C4ハロアルコキシであり、かつR3はC1-C4アルコキシ、C1-C4ハロアルキルもしくはC1-C4ハロアルコキシである〕
    のフェニルセミカルバゾンまたはその農業上許容される塩の使用。
  35. R1が3-CF3であり、かつR2が4-CNであり、かつR3が4-OCF3である、請求項34記載の使用。
JP2008516230A 2005-06-16 2006-06-14 種子を処理するためのフェニルセミカルバゾンの使用 Pending JP2008543799A (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US69107705P 2005-06-16 2005-06-16
US70731205P 2005-08-11 2005-08-11
US75426705P 2005-12-28 2005-12-28
PCT/EP2006/005734 WO2006133928A2 (en) 2005-06-16 2006-06-14 Use of phenylsemicarbazones for seed treatment

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2008543799A true JP2008543799A (ja) 2008-12-04

Family

ID=37434004

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2008516230A Pending JP2008543799A (ja) 2005-06-16 2006-06-14 種子を処理するためのフェニルセミカルバゾンの使用

Country Status (18)

Country Link
US (1) US20080207446A1 (ja)
EP (2) EP1895847B1 (ja)
JP (1) JP2008543799A (ja)
KR (1) KR20080019003A (ja)
AR (1) AR055583A1 (ja)
AT (1) ATE443991T1 (ja)
AU (1) AU2006257340A1 (ja)
BR (1) BRPI0612232A2 (ja)
CA (1) CA2611853A1 (ja)
DE (1) DE602006009513D1 (ja)
EA (1) EA013410B1 (ja)
ES (1) ES2332820T3 (ja)
IL (1) IL187715A0 (ja)
MX (1) MX2007015831A (ja)
NZ (2) NZ564147A (ja)
PL (1) PL1895847T3 (ja)
TW (1) TW200715973A (ja)
WO (1) WO2006133928A2 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019531301A (ja) * 2016-10-07 2019-10-31 ダウ アグロサイエンシィズ エルエルシー 有害生物防除性組成物及び方法

Families Citing this family (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CA2675361A1 (en) * 2007-02-05 2008-08-14 Basf Se Pesticidal mixtures
WO2008095794A2 (en) * 2007-02-09 2008-08-14 Basf Se Liquid pesticide concentrate formulation comprising phenylsemicarbazone compounds
US9131678B1 (en) * 2009-01-08 2015-09-15 The United States Of America, As Represented By The Secretary Of Agriculture Ultraviolet strategy for avian repellency
EP2223600A1 (en) * 2009-02-19 2010-09-01 Urea Casale S.A. Granules containing filamentary fungi and method of preparation thereof
CN102174029A (zh) * 2011-03-24 2011-09-07 南开大学 一类双(5-甲基-1,2,3-噻二唑-4-甲酰脲)类化合物及其制备方法和用途
MD830Z (ro) * 2014-04-18 2015-06-30 Институт Генетики, Физиологии И Защиты Растений Академии Наук Молдовы Procedeu de tratare a seminţelor de morcov înainte de semănat
MD922Z (ro) * 2015-01-28 2016-02-29 Институт Генетики, Физиологии И Защиты Растений Академии Наук Молдовы Procedeu de tratare a seminţelor de morcov înainte de semănat
CN112655875A (zh) * 2019-10-16 2021-04-16 刘东华 一种莱菔纤维素
WO2023147434A1 (en) * 2022-01-28 2023-08-03 Michelman, Inc. Aqueous emulsions containing shellac particles and coatings formed therewith

Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58109401A (ja) * 1981-12-23 1983-06-29 Yonezawa Kagaku Kogyo Kk 鳥類の忌避剤
JPH0372802A (ja) * 1989-08-11 1991-03-28 Takeda Engei Kk 鳥類忌避性種子
JPH054958A (ja) * 1990-06-16 1993-01-14 Nippon Nohyaku Co Ltd ヒドラジンカルボキサミド誘導体及びその製造方法、その用途並びにその使用方法
JPH0517428A (ja) * 1990-06-23 1993-01-26 Nippon Nohyaku Co Ltd ヒドラジンカルボキサミド誘導体及びその製造方法、その用途ならびにその使用方法
JPH067005A (ja) * 1992-06-26 1994-01-18 Seibutsukei Tokutei Sangyo Gijutsu Kenkyu Suishin Kiko 水稲のマット苗用精密播種方法及び装置
JP2002003308A (ja) * 2000-04-18 2002-01-09 Inkotekku Japan Kk 農薬被覆稲種子
JP2002516257A (ja) * 1998-05-26 2002-06-04 バイエル アクチェンゲゼルシャフト 殺土壌昆虫剤としてのスピノシン類の使用
JP2003339259A (ja) * 2002-05-29 2003-12-02 Pioneer Ecoscience Kk イナワラの生産方法
JP2004522699A (ja) * 2000-10-06 2004-07-29 モンサント テクノロジー エルエルシー ピレトリン/ピレスロイドとクロチアニジンとの組合せ物による種子処理
JP2005513163A (ja) * 2002-01-10 2005-05-12 バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト 粉末調合物
JP2006131515A (ja) * 2004-11-04 2006-05-25 Nippon Nohyaku Co Ltd 農園芸有害生物防除剤組成物及びその使用方法
WO2006106798A1 (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Nihon Nohyaku Co., Ltd. 有害生物防除剤及びその使用方法

Family Cites Families (45)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US3060084A (en) 1961-06-09 1962-10-23 Du Pont Improved homogeneous, readily dispersed, pesticidal concentrate
US3299566A (en) 1964-06-01 1967-01-24 Olin Mathieson Water soluble film containing agricultural chemicals
US4144050A (en) 1969-02-05 1979-03-13 Hoechst Aktiengesellschaft Micro granules for pesticides and process for their manufacture
US3920442A (en) 1972-09-18 1975-11-18 Du Pont Water-dispersible pesticide aggregates
US4172714A (en) 1976-12-20 1979-10-30 E. I. Du Pont De Nemours And Company Dry compactible, swellable herbicidal compositions and pellets produced therefrom
US4272417A (en) 1979-05-22 1981-06-09 Cargill, Incorporated Stable protective seed coating
US4245432A (en) 1979-07-25 1981-01-20 Eastman Kodak Company Seed coatings
US4339456A (en) 1980-01-14 1982-07-13 Gustafson, Inc. Peanut seed treating
GB2087723A (en) 1980-07-10 1982-06-03 Staunchcourt Ltd Improvements in pesticidal compositions
GB2095558B (en) 1981-03-30 1984-10-24 Avon Packers Ltd Formulation of agricultural chemicals
US4383391A (en) 1981-09-21 1983-05-17 Celanese Corporation Seed coating composition based on carbamate pesticide and non-alkaline amorphous carbon
US4634587A (en) 1982-07-09 1987-01-06 Key Pharmaceuticals, Inc. Sustained release quinidine dosage form
US4465017A (en) 1983-03-09 1984-08-14 Simmons John J Seed coating machine
US4735015A (en) 1983-11-25 1988-04-05 Basf Corporation Seed protective coating
DE3500468A1 (de) 1984-01-21 1985-08-01 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Schneckenbekaempfungsmittel
DE3503608A1 (de) 1985-02-02 1986-08-07 Bayer Ag, 5090 Leverkusen Leichtkorn-koeder
DE3616010A1 (de) 1986-05-13 1987-11-19 Bayer Ag Verfahren zum beizen und/oder inkrustieren von saatgutkoernern
DE3706358A1 (de) 1987-02-27 1988-09-08 Basf Ag Schneckenmittel
FR2618041B1 (fr) 1987-07-16 1991-06-21 Ceres Ets Dispositif pour le traitement des semences
US5180587A (en) 1988-06-28 1993-01-19 E. I. Du Pont De Nemours And Company Tablet formulations of pesticides
JPH0646887B2 (ja) 1988-11-08 1994-06-22 矢崎総業株式会社 種子のゲル被覆装置
US5300127A (en) 1989-01-06 1994-04-05 Agricultural Genetics Company Limited Seed coatings
ES2126553T3 (es) 1989-08-30 1999-04-01 Aeci Ltd Dispositivo dosificador y su uso.
HU210697B (en) 1990-03-12 1995-06-28 Du Pont Water-dispersible or water-soluble pesticide granular composition containing heat-activated binders
ES2089056T3 (es) * 1990-06-16 1996-10-01 Nihon Nohyaku Co Ltd Derivados de hidrazincarboxamida, un procedimiento para la produccion de los mismos, y usos de los mismos.
DE69122201T2 (de) 1990-10-11 1997-02-06 Sumitomo Chemical Co Pestizide Zusammensetzung
ES2081121T3 (es) 1991-07-19 1996-02-16 Uniroyal Chem Co Inc Composiciones de pelicula para semillas.
HU219131B (hu) 1991-10-18 2001-02-28 Monsanto Co. Módszer és fungicid készítmény növények torsgombabetegségének gátlására és a hatóanyagok
FI93687C (fi) 1992-07-29 1995-05-26 Novasso Oy Menetelmä siementen päällystämiseksi
US5661103A (en) 1992-11-05 1997-08-26 Donlar Corporation Seed treatment composition and method
DE4322211A1 (de) 1993-07-03 1995-01-12 Basf Ag Wäßrige, mehrphasige, stabile Fertigformulierung für Pflanzenschutz-Wirkstoffe und Verfahren zu ihrer Herstellung
US5882713A (en) 1994-04-26 1999-03-16 The United States Of America As Represented By The Secretary Of Agriculture Non-separable compositions of starch and water-immiscible organic materials
US5580544A (en) 1995-03-29 1996-12-03 Uniroyal Chemical Company, Inc. Paste formulation useful for seed treatment and foliar treatment of plants
JP3125847B2 (ja) 1995-06-15 2001-01-22 矢崎総業株式会社 ゲル被覆種子のゲル層易崩壊処理方法
US5622003A (en) 1995-07-11 1997-04-22 Isp Investments Inc. Seed coating containing Mn (NO3)2 ·6H2 O
US5849320A (en) 1996-06-13 1998-12-15 Novartis Corporation Insecticidal seed coating
US5876739A (en) 1996-06-13 1999-03-02 Novartis Ag Insecticidal seed coating
US5939356A (en) 1996-06-21 1999-08-17 Southwest Research Institute Controlled release coated agricultural products
US6199318B1 (en) * 1996-12-12 2001-03-13 Landec Corporation Aqueous emulsions of crystalline polymers for coating seeds
JP3185133B2 (ja) 1997-02-13 2001-07-09 タキイ種苗株式会社 造粒コーティング種子およびその製造方法
US5891246A (en) 1997-08-15 1999-04-06 Gustafson, Inc. Seed coating apparatus
US6329319B1 (en) * 1999-08-25 2001-12-11 National Starch And Chemical Investment Holding Corporation Seed coating compositions for low temperature applications
US6660690B2 (en) * 2000-10-06 2003-12-09 Monsanto Technology, L.L.C. Seed treatment with combinations of insecticides
US7488493B2 (en) * 2003-07-15 2009-02-10 Arkion Life Sciences, Llc Performance aid for pesticide or repellent compositions
DK1687263T3 (da) 2003-11-14 2009-02-02 Basf Se Cis-trans-isomerisering af semicarbazonforbindelser

Patent Citations (12)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS58109401A (ja) * 1981-12-23 1983-06-29 Yonezawa Kagaku Kogyo Kk 鳥類の忌避剤
JPH0372802A (ja) * 1989-08-11 1991-03-28 Takeda Engei Kk 鳥類忌避性種子
JPH054958A (ja) * 1990-06-16 1993-01-14 Nippon Nohyaku Co Ltd ヒドラジンカルボキサミド誘導体及びその製造方法、その用途並びにその使用方法
JPH0517428A (ja) * 1990-06-23 1993-01-26 Nippon Nohyaku Co Ltd ヒドラジンカルボキサミド誘導体及びその製造方法、その用途ならびにその使用方法
JPH067005A (ja) * 1992-06-26 1994-01-18 Seibutsukei Tokutei Sangyo Gijutsu Kenkyu Suishin Kiko 水稲のマット苗用精密播種方法及び装置
JP2002516257A (ja) * 1998-05-26 2002-06-04 バイエル アクチェンゲゼルシャフト 殺土壌昆虫剤としてのスピノシン類の使用
JP2002003308A (ja) * 2000-04-18 2002-01-09 Inkotekku Japan Kk 農薬被覆稲種子
JP2004522699A (ja) * 2000-10-06 2004-07-29 モンサント テクノロジー エルエルシー ピレトリン/ピレスロイドとクロチアニジンとの組合せ物による種子処理
JP2005513163A (ja) * 2002-01-10 2005-05-12 バイエル・クロツプサイエンス・アクチエンゲゼルシヤフト 粉末調合物
JP2003339259A (ja) * 2002-05-29 2003-12-02 Pioneer Ecoscience Kk イナワラの生産方法
JP2006131515A (ja) * 2004-11-04 2006-05-25 Nippon Nohyaku Co Ltd 農園芸有害生物防除剤組成物及びその使用方法
WO2006106798A1 (ja) * 2005-03-30 2006-10-12 Nihon Nohyaku Co., Ltd. 有害生物防除剤及びその使用方法

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2019531301A (ja) * 2016-10-07 2019-10-31 ダウ アグロサイエンシィズ エルエルシー 有害生物防除性組成物及び方法
JP7174692B2 (ja) 2016-10-07 2022-11-17 コルテバ アグリサイエンス エルエルシー 有害生物防除性組成物及び方法

Also Published As

Publication number Publication date
EP1895847A2 (en) 2008-03-12
WO2006133928A3 (en) 2007-11-15
ATE443991T1 (de) 2009-10-15
TW200715973A (en) 2007-05-01
NZ586507A (en) 2010-09-30
KR20080019003A (ko) 2008-02-29
AR055583A1 (es) 2007-08-29
EA200702583A1 (ru) 2008-06-30
EP2138040A1 (en) 2009-12-30
NZ564147A (en) 2010-07-30
CA2611853A1 (en) 2006-12-21
US20080207446A1 (en) 2008-08-28
AU2006257340A1 (en) 2006-12-21
IL187715A0 (en) 2008-08-07
WO2006133928A2 (en) 2006-12-21
EP1895847B1 (en) 2009-09-30
ES2332820T3 (es) 2010-02-12
BRPI0612232A2 (pt) 2011-01-04
DE602006009513D1 (de) 2009-11-12
MX2007015831A (es) 2008-02-22
PL1895847T3 (pl) 2010-03-31
EA013410B1 (ru) 2010-04-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
EP1895847B1 (en) Use of phenylsemicarbazones for seed treatment
TWI471093B (zh) 用於控制土中有害生物及/或土壤傳播疾病的改善方法
RU2447660C2 (ru) Пестицидные комбинации и способ борьбы с сельскохозяйственными вредителями растений
CN101478879B (zh) 包含戊唑醇、嘧菌酯、杀昆虫剂的农药组合
JP5048650B2 (ja) 殺虫組成物
CN100527958C (zh) 大环内酯在害虫防治中的应用
JP5443176B2 (ja) 組み合わせ殺病害虫剤
RU2369096C2 (ru) Способ защиты материала для размножения растений от нашествия насекомых
JP2009508824A5 (ja)
CN102231954A (zh) 用于生长工程及病害控制的方法和组合物
JP2010520865A5 (ja)
PT1322165E (pt) Tratamento de sementes com combinações de piretrinas/piretróides e tiametoxame
JP2010505889A (ja) 殺虫剤の組合せ
JP2012500240A (ja) 殺虫剤の組み合わせ
KR20130004273A (ko) 살충제 조합물
CN101242740A (zh) 缩苯氨基脲在种子处理中的用途
CN101209044A (zh) 大环内酯在害虫防治中的应用
KR101173528B1 (ko) 종자 처리용 농약 조성물
MXPA06010105A (es) Composicion pesticida y metodo para tratamiento de semillas

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20100803

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20101102

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20110315

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20110809