JP2008540707A - 電気機器に使用されるポリエステル成形用組成物 - Google Patents
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Abstract
本発明は、(A)100重量部(pbw)のポリマー組成物であって、(A−i)少なくとも50pbwの熱可塑性ポリエステル、および、任意選択で、(A−ii)少なくとも1種の他のポリマーからなるポリマー組成物、(B)2〜40pbwの難燃剤系であって、(B−i)リンフリーの窒素をベースとする有機難燃剤化合物またはそのリンフリーの塩、および、任意選択で(B−ii)1pbw未満のリン含有難燃剤化合物からなる難燃剤系、(C)0.01〜1pbwの離型剤、並びに、任意選択で(D)0〜10pbwの繊維状強化剤、および(E)0〜100pbwの他の添加剤からなるポリエステル成形用組成物に関する。本発明は、また、成形部品、特に電気または電子用途用部品を作製するためのその組成物の使用、および、それらの成形部品に関する。
【選択図】なし
【選択図】なし
Description
本発明は、電気機器に使用される成形部品の作製に適したポリエステル成形用組成物、より詳細には、家庭用機器(コネクターなど)や、電気回路ブレーカおよび残留電流装置(RCD)の筐体(ケーシング)のような電気用途に適したポリエステル成形用組成物、特に、小型回路ブレーカ(MCB)に適したポリエステル成形用組成物に関する。
成形部品やそれに使用されている材料は、通常の使用条件の下では、電流による発熱、短絡および熱トリップの場合の機械的衝撃、放電、表面を横切る電流の漏洩などの厳しい電気的および熱的条件に曝されている。これらの条件により、ケーシングの材料には、良好な機械的特性、特に電気的な短絡放電時の衝撃に耐えられる十分な耐衝撃性のみならず、良好な電気的特性も要求される。後者には、高い発火点と良好な防炎特性で示される、高い耐トラッキング性と良好なグローワイヤ耐性が含まれる。材料は、また、異なる気候条件下においても、正確な較正と熱トリップ特性に対する十分な制御が確保されるように、高温かつ機械的負荷の下で良好な寸法安定性を有していなければならない。さらに、成形用組成物の重要な特性として、良好な加工性、すなわち、良好な流動性および短時間の成形サイクルや、良好な絶縁特性が挙げられる。以上に加えて、小型化やハロゲンフリーの難燃材料を志向する傾向が一般にあり、これによって上記の要求がますます重要なものとなっている。
電気用途の多くは、国際標準が定められ、標準の方法、試験条件および満たさなければならない性能レベルが規定されている。
耐トラッキング性の測定に通常使用される標準方法は、UL−746Aであり、これはASTM D−3638−85およびIEC 60112第4版に対応する。この方法では、耐トラッキング性は比較トラッキング指数(CTI)として測定される。
難燃性の測定については、通常、グローワイヤ試験が用いられており、標準として、特にヨーロッパで使用されているが、世界の他の地域でも使用されている。この試験は、国際標準IEC 60695−2−11に準拠して行うことができる。これは最終製品に対して行うもので、合格または不合格と評価される(以下「GWFI−EPT」と記す)。また、試験は、IEC 60695−2−12に準拠して行うこともでき、その場合、難燃性はグローワイヤ燃焼指数(GWFI)で示される。これに加えて、いくつかの家庭用機器では、グローワイヤ着火温度(GWIT)が重要であり、これはIEC 60695−2−13により測定される。グローワイヤ試験(GWFI−EPT、GWFIおよびGWIT)で要求されることは、常に材料が有する厚さと関連していなければならないことである。
異なる気候条件下での挙動を評価するために、ある種の熱帯試験が温度および湿度のサイクルを変化させて行われる。
標準によれば、家庭用機器に使用する材料の最小CTI値は250Vである。この値は、しかしながら、印加電圧および設計寸法に直接に関係する。実際、市場では、より高い電圧の適用および/または寸法のさらなる縮小を可能とするために、少なくとも400Vが一般に求められている。これに次いで、家庭用機器に使用する材料は、少なくとも850℃のGWFI、および、少なくとも775℃のGWITを有していなければならない。MCBおよびRCDに使用する材料は、少なくとも960℃のGWFI−EPTを有さなければならない。CTIには、定められた必要最小値はないものの、高いほど好ましく、一般には少なくとも400VのCTI値が使用されている。
したがって、家庭における電気用途、並びに、MCBおよびRCDに適した汎用材料は、次の要件、すなわち、好ましくは全て1.0mmの厚さで、少なくとも400VのCTIと、少なくとも775℃のGWIT、少なくとも850℃のGWFIおよび少なくとも960℃(家庭用機器専用ならば775℃)のGWFI−EPTを満たさなければならない。
ガラス繊維強化および/または無機物充填ポリアミド成形用組成物が、長い間にわたってMCBの筐体用材料として選択されてきた。しかしながら、需要は増大しており、MCBおよびRCDの製造者は、彼らの製品の経済性、性能および/または環境要求事項をさらに向上させようと考えている。ガラス繊維で強化しているにもかかわらず、ポリアミド成形用組成物は、寸法安定性が不十分であり、高温および高湿条件での機械的な力によるクリープが大きすぎる。
熱可塑性ポリエステル成形用組成物もまた、かなり以前からMCBにおける代替材料と考えられているが、しかし、今までのところ商業的な成功は限られている。例えば熱可塑性ポリエステルとしてポリアルキレンテレフタレートをベースとしたポリエステル成形用組成物は、自動車部品から電気および電子機器に至るまで幅広い用途の材料として有用である。これらの材料は、強度、靭性、高光沢および耐溶剤性などの有用な特性を有している。難燃性は、様々な難燃剤の使用により達成されている。数多くのポリエステル用難燃剤が知られており、難燃性を付与する一方で、それらは電気的、機械的特性および/または他の特性を低下させる。難燃剤の存在により機械的特性の低下を招くという必然的なトレードオフの関係は、一般には強化材の添加によって補われている。少なくとも400VのCTIを有するのみならず、報告によれば優れた成形性、優れた機械的特性、耐衝撃性および難燃性を有し、かつハロゲンフリーの難燃剤系を含むハロゲンフリー難燃熱可塑性ポリエステル組成物が、JP−113335531−A号公報に開示されている。この特許出願に開示されている組成物は、ポリエステルとしてPBTとPETとのブレンド物を含み、さらに、ポリエステル100pbw(重量部)に対して、繊維状強化剤1〜100pbw、ポリエチレンおよび/またはエチレンコポリマー1〜200pbw、および難燃剤系として赤リン0.1〜50pbw(場合によりトリアジンシアヌレート化合物(0〜100pbw)が併用される)を、さらなる他の任意成分は別として含有する。ここで開示されている組成物の欠点は、混練時に赤リンが揮発性の有毒物質を発生し、それ故、赤リンは混練施設においては望ましくないということにある。
CTIが少なくとも400Vである熱可塑性ポリエステル組成物は、EP−824130−A2号明細書にも開示されている。ここで開示されている組成物は、ハロゲン含有難燃剤、無機充填剤、並びに、有効量の、金属(酸)ピロホスフェート、金属(酸)ポリホスフェートおよびこれらの混合物から選択されるCTI改善用ピロまたはポリホスフェートを含む。ハロゲン化難燃剤は、環境に優しい成分への要望が増大しつつあることから、余り望ましいものではない。
1および3mmでのGWT値(先に定義したように、GWFI−EPTに対応)が960℃である熱可塑性ポリエステル組成物は、国際公開第03/018680号パンフレットおよびEP−1117739−B1号明細書に開示されている。これらの特許出願に開示されている組成物は、アリーレンジオキシテトラキスフェニルジホスフェートまたはその置換および/もしくはオリゴマー誘導体であるリン含有難燃剤1〜30重量%、並びに、窒素化合物1〜30重量%を含有する。両特許の実施例では、通常、ガラス繊維20〜30重量%に加え、メラミンシアヌレート10〜15重量%およびリン含有難燃剤20重量%を含む。両特許明細書では、開示組成物のCTI特性については触れていない。
CTIが少なくとも600Vで、かつ、GWFI試験結果(1mmで)が960℃の、ハロゲンフリー難燃熱可塑性ポリエステル組成物が、国際公開第99/02606号パンフレットに開示されている。しかしながら、1つの実施例で、GWFIが750℃と報告されていることに注意すべきである。国際公開第99/02606号パンフレットで開示の組成物は、主にガラス繊維強化組成物であり、メラミンシアヌレートおよびリンを少なくとも14重量%含む有機リン含有難燃剤を含んでいる。
リン含有難燃剤を含むポリエステル組成物の一般的な欠点は、耐熱性にあり、高温での経年劣化により機械的特性が低下する。
加水分解の問題が2つの日本の特許出願で取り組まれており、それらはある特定のリン化合物の使用を薦めている。JP−09157503−A号公報には、メラミンシアヌレート0.1〜15重量%およびアリーレンジオキシテトラキスフェニルジホスフェートまたはその置換および/もしくはオリゴマー誘導体0.1〜15重量%を含む熱可塑性成形用組成物が記載されている。JP−09157503−A号公報の実施例では、ポリエステル100pbwに対して、少なくとも1pbw、通常5〜20pbwのジホスフェートが使用されている。メラミンシアヌレート0.1〜10重量%およびアリーレンジオキシテトラキスフェニルジホスフェートまたはその置換および/もしくはオリゴマー誘導体0.1〜10重量%を含む同様の熱可塑性成形用組成物が、JP−08269306−A号公報に記載されている。JP−08269306−A号公報の実施例では、ポリエステル100pbwに対して、2〜15pbwのジホスフェートが使用されている。これらの2つの特許出願は、その中に記載された組成物のCTI特性およびグローワイヤ特性に関しては触れていない。
CTIが少なくとも400Vのハロゲンフリー難燃熱可塑性ポリエステル組成物は、また、JP−2000119494−A1号公報にも開示されている。特許公開JP−2000119494−A1号公報に開示された組成物は、ガラス繊維強化組成物であり、メラミンシアヌレートと、任意成分の有機リン含有難燃剤を、良好な燃焼およびCTI特性を達成するために1〜15重量%の圧縮タルク粉末を組み合わせて、含有する。実施例で示されているように、圧縮タルク粉末を除くか、未処理のタルクで置き換えるか、あるいはガラス含有量を例えば3重量%まで低下させると、CTI値は400V未満の値まで低下する。さらに、タルクを全く使用しないならば、CTIが400V未満に低下するばかりか、難燃性も大きく低下する。
したがって、ハロゲン含有難燃剤および赤リンを含まないが、その一方で、例えば電気回路ブレーカおよび/または家庭用機器に使用するための、良好な電気特性および難燃特性、十分な機械的特性、並びに、熱帯条件下での良好な性能を有する熱可塑性成形用組成物に対するニーズが依然存在している。
ハロゲン含有難燃剤および赤リンを含まず、1.0mmで測定されるCTIが少なくとも400V、GWITが少なくとも775℃、GWFIが少なくとも850℃、好ましくはGWFI−EPTが少なくとも960℃で、良好な離型性、並びに、高温および/または高相対湿度下での良好な機械的特性および良好な機械的特性の保持性を有する、熱可塑性成形用組成物を提供することが、本発明の目的である。
この目的は、本発明のポリエステル成形用組成物であって、
(A)100重量部(pbw)のポリマー組成物であって
(A−i)少なくとも50pbwの熱可塑性ポリマー、および、任意選択で
(A−ii)少なくとも1種の他のポリマー
からなるポリマー組成物、
(B)2〜40pbwの難燃剤系であって
(B−i)リンフリーの窒素をベースとする有機難燃剤化合物またはそのリンフリーの塩、および、任意選択で
(B−ii)0.1pbw未満のアリーレンジオキシテトラキスフェニルジホスフェートと、その置換およびオリゴマー誘導体とを含む、1pbw未満のリン含有難燃剤化合物
からなる難燃剤系、
(C)0.01〜1pbwの離型剤、並びに、任意選択で
(D)0〜10pbwの繊維状強化剤、および
(E)0〜100pbwの他の添加剤
からなる組成物によって達成された。
(A)100重量部(pbw)のポリマー組成物であって
(A−i)少なくとも50pbwの熱可塑性ポリマー、および、任意選択で
(A−ii)少なくとも1種の他のポリマー
からなるポリマー組成物、
(B)2〜40pbwの難燃剤系であって
(B−i)リンフリーの窒素をベースとする有機難燃剤化合物またはそのリンフリーの塩、および、任意選択で
(B−ii)0.1pbw未満のアリーレンジオキシテトラキスフェニルジホスフェートと、その置換およびオリゴマー誘導体とを含む、1pbw未満のリン含有難燃剤化合物
からなる難燃剤系、
(C)0.01〜1pbwの離型剤、並びに、任意選択で
(D)0〜10pbwの繊維状強化剤、および
(E)0〜100pbwの他の添加剤
からなる組成物によって達成された。
上記の、そしてまた下記の「重量部」で示す量に関し、重量部(pbw)は、特に断らない限り、常にポリマー組成物(A)100pbwに対するものであることに注意されたい。
本発明の組成物は、非常に興味深い特性の組み合わせを有することがわかった。それらは全てMCBのような電気用途で使用する場合に関係する特性である。難燃剤系が前記「窒素ベース有機難燃剤化合物」のみ、または実質的にそれのみからなる本発明の組成物は、良好な難燃特性を有している。すなわち、前記難燃剤をポリマー組成物に対し少量使用することによって、リン含有難燃剤化合物を全く使用せずとも、あるいは、ほとんど使用せずとも、1mmでのGWITが既に少なくとも775℃を示す。本発明の組成物は良好な電気特性、すなわち、CTI改善剤を添加する必要がなくとも、少なくとも400VのCTIを有している。同時に、この新規な組成物は、十分な成形性および機械的特性、この組成物を電気回路ブレーカでの使用に適したものとする熱帯条件下での良好な性能を有している。
リンフリーの窒素ベース有機難燃剤化合物(B−i)、より詳細には、メラミンシアヌレートを唯一の難燃剤として含むポリエステル組成物は、米国特許第5,684,071号明細書に記載されている。この特許に開示された組成物は、成分(B−i)の重量に対して0.1〜50重量%の2つの官能基を有する有機添加剤を含有する。2つの官能基を有する添加剤は、UL−94−V試験結果およびLOIとして評価される、難燃性を含む一連の特性を向上させるために必要であると記載されている。実施例には、ガラス繊維強化材を30重量%含むものがある。米国特許第5,684,071号明細書の2つの比較例では、PBT80重量%およびメラミンシアヌレート20重量%からなる非強化ポリエステル組成物が記載されている。この組成物では、LOIのみが記載されている。この特許は、CTI、GWFIおよびGWITと、離型性については触れていない。
用語「窒素ベース有機難燃剤化合物」は、ここでは、炭素原子、水素原子および窒素原子、並びに、任意選択で、酸素原子のような他のヘテロ原子(但し、リン原子は除く)からなる難燃剤化合物と理解されるべきである。
本発明の組成物中の窒素ベース有機難燃剤化合物(成分B−i)としては、例えば、トリアジン(メラミンベースの化合物など)、グアニジン、シアヌレート、イソシアヌレートおよびこれらの混合物を使用することができる。窒素ベース有機難燃剤化合物の適切な塩としては、例えば、ホウ酸塩およびシュウ酸塩がある。適切な塩の例としては、メラミン−ネオペンチルグリコールボレートおよび硫酸グアニジンが挙げられる。
窒素ベース有機難燃剤化合物は、メラミンベースの化合物であることが好ましい。適切なメラミンベースの化合物は、メラミン、メラミンシアヌレート、メラミンの縮合生成物、およびこれらの混合物からなる群より選択される化合物である。適切なメラミン縮合生成物は、例えば、メラム、メレム、メローンおよびメントーン、並びにメラミンのより縮合度の高い縮合生成物である。メラミン縮合生成物は、例えば、国際公開第A−96/16948号パンフレットに記載の方法で得ることができる。
窒素ベース有機難燃剤化合物は、メラミンシアヌレート、メラミンの縮合生成物、およびこれらの混合物からなる群より選択される化合物であることがより好ましい。窒素含有有機難燃剤化合物(B−i)は、少なくとも90重量%のメラミンシアヌレートで構成されることがよりいっそう好ましく、窒素ベース有機難燃剤化合物が100重量%のメラミンシアヌレートで構成されることが特に好ましい。
メラミンシアヌレートは、例えば、米国特許第4,180,496号明細書に記載されているように、メラミン(2,4,6−トリアミノ−1,3,5トリアジン)と(イソ)シアヌル酸(2,4,6−トリヒドロキシ−1,3,5−トリアジンまたはその互変異性体)の付加体または塩に対して一般に使用されている名前である。メラミンシアヌレートは、微細な粒径からなるものが好ましいが、さもなければ、混合中にポリエステルの連続相の中で微細な粒子へと容易に分散させることもできる。メラミンシアヌレートは、その50%の粒子(d50)が約50ミクロンメートル(μm)未満、好ましくは粒径が25未満、10未満またはさらに5μm未満の粒度分布を有することが適切である。
本発明の組成物は、実質的に窒素ベース有機難燃剤化合物からなる難燃剤系を2〜40pbw含有する。窒素ベース有機難燃剤化合物の量がこれより少ないと、所望のGWIT分類が得られず、一方、これより量が多くてもCTIまたはGWIT値は向上せず、組成物の機械的特性および加工性が低下するのみであった。
組成物が窒素ベース有機難燃剤化合物を2〜30pbw含有することが好ましい。より好ましくは5〜25pbwないし5〜20pbwであり、よりいっそう好ましくは7.5〜15pbwである。窒素ベース有機難燃剤化合物の最小量が大きくなるほど、より高いGWFI評価、または、平均燃焼時間がより短いGWFI評価が得られ、一方、最大量が少なくなるほど、より高いGWIT評価が得られることがわかった。
窒素ベース有機難燃剤化合物(B−i)に次いで、本発明の組成物は場合により1pbw未満のリン含有難燃剤化合物を含有する。リン含有難燃剤化合物が、アリーレンジオキシテトラキスフェニルジホスフェート並びに/またはその置換およびオリゴマー誘導体を含む場合、その量は0.1pbw未満である。
リン含有難燃剤化合物は、ここでは、リンのみからなる化合物ではない、すなわち、赤リンなどの原子状のリンを除いたものであるとの明確な意味を有する。
窒素ベース有機難燃剤化合物と組み合わせて使用することができるリン含有難燃剤化合物は、リンと少なくとも1種の他の元素を含有する難燃剤化合物であればいかなるものであってもよい。通常、リン含有難燃剤化合物は、有機リン化合物、無機のリンを含有する塩、または両者の組み合わせである。
リン含有難燃剤化合物は、有機ホスフェート、ホスフィット、ホスホネートおよびホスフィネートからなる群より選択することが適切である。これらの多数の難燃剤は商業的に入手可能であり、例えば、レゾルシノールビス(ジフェニルホスフェート)オリゴマーは、商品名ファイロールフレックスRDP(Fyrolflex RDP)でオランダのアクゾ・ノーベル(AKZO−Nobel,NL)から、クレジルジフェニルホスフェート、CDPは、商品名クロニテックスCDP(Kronitex CDP)で英国のFMC(FMC,UK)から、メチルリン酸のトリメチロールプロパノールエステルは、商品名アムガードP45(Amgard P45)で米国のオルブライト・アンド・ウィルソン(Albright and Wilson,USA)から、ポリペンタエリトリトールホスホネートは、商品名サイアガードRF1041(Cyagard RF 1041)で米国のアメリカン・サイアナミッド社(American Cyanamid,USA)から、21重量%のPを含有する環状のジおよびトリホスホネートの混合物であるホスタフラムOP910(Hostaflam OP 910)は、独国のヘキスト(Hoechst,Germany)から入手可能である。ホスフェートおよびホスホネートを使用することが好ましい。そのような化合物の例は、例えば、キルク・オスマー(Kirk Othmer)「エンサイクロペディア・オブ・ケミカル・テクノロジー(Encyclopedia of chemical technology)」、第10巻、p.396〜(1980年)に記載されている。リンおよび窒素の両者を含む適切な難燃剤化合物としては、例えば、アンモニウムポリホスフェートや、メラミンポリホスフェートのような、上記の窒素ベース有機難燃剤化合物のリン酸塩が挙げられる。
組成物は、リン含有難燃剤化合物を、0.5pbw未満、より好ましくは0.1pbw未満、さらに好ましくは0.01pbw未満含有し、そして究極的には、リン含有難燃剤化合物を全く含まないことが好ましい。本発明の組成物は、リン含有難燃剤化合物の含有量が少ないにもかかわらず、あるいはそれらを全く含有しないにもかかわらず、良好な機械的特性および熱帯条件下での良好な性能とともに、非常に良好な電気的特性および難燃性を示す。
本発明の組成物中の熱可塑性ポリエステル(成分A−i)としては、原則的に、成形部品の製造に適したものであればいかなる熱可塑性ポリエステルも使用することができる。熱可塑性ポリエステルはアモルファスポリエステルであってもよいが、好ましくは半結晶性ポリエステルであり、より好ましくは半結晶性半芳香族である。前記ポリエステルは、一般に、少なくとも1種の芳香族ジカルボン酸またはそのエステル形成誘導体と、少なくとも1種の(環状)脂肪族または芳香族ジオールとから誘導され、ホモポリマーもコポリマーも含まれる。適切な芳香族の2価の酸の例としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸などが挙げられるが、テレフタル酸が好ましい。適切なジオールとしては、例えば、アルキレンジオール、ヒドロキノン、ジヒドロキシフェニル、ナフタレンジオールが挙げられる。エチレンジオール、プロピレンジオール、1,4−ブチレンジオールまたはブタンジオール、ネオペンチレンジオールおよびシクロヘキサンジメタノールのようなアルキレンジオールが好ましい。これらの半芳香族ポリマーは、これらのポリエステルが溶融加工性を維持できる範囲で、少量の、例えば、脂肪族ジカルボン酸、官能性アルコールおよび/またはカルボン酸、並びに、3価以上の官能性アルコールおよび/またはカルボン酸をさらに含んでいてもよい。
本発明の組成物において使用することができる適切な半芳香族熱可塑性ポリエステルとしては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリトリメチレンテレフタレート(PTT)、ポリ(1,4−ブチレンテレフタレート)すなわち単にポリ(ブチレンテレフタレート)(PBT)と称するもの、ポリシクロヘキサンジメチレンテレフタレート(PCT)のようなポリアルキレンテレフタレート;例えば2,6−ナフタレンジカルボン酸とエチレングリコールおよび/またはブタンジオールから誘導されるポリエステルであって、ポリエチレンナフタネート(PEN)およびポリブチレンナフタネート(PBN)のようなポリ(アルキレンナフタネート);例えば4,4’−ジフェニルジカルボン酸とエチレングリコールおよび/またはブタンジオールから誘導されるポリエステルであって、ポリエチレンビスベンゾエート(PEBB)およびポリブチレンビスベンゾエート(PBBB)のようなポリ(アルキレンナフタネート)(それらは2,6−ナフタレンジカルボン酸と、2,6−ナフタレンジカルボン酸、およびエチレングリコールおよび/またはブタンジオール、4,4’−ジフェニルジカルボン酸から誘導される4,4’−ジフェニルジカルボン酸とから誘導される);並びに、それらの任意のコポリマーおよび任意の混合物、または、もし他のジカルボン酸もしくはジオールを含むならば、それらを少量含有するそれらのコポリマーを挙げることができる。これらポリエステル中の他のモノマーの含有量は、ポリエステルの半結晶性を確保するために、ポリエステルの全重量に対して20重量%未満であることが好ましく、10重量%未満であることが好ましく、5重量%未満であることがより好ましい。ポリ(アルキレンテレフタレート)の異なるタイプおよび/または異なるグレードのブレンド物もまた使用することができる。これらのポリエステル組成物は、成形用組成物としての使用に非常に適している。
他の前記ジオールに加えて、ポリ(アルキレンオキサイド)ジオール、脂肪族ポリエステルジオールまたは脂肪族ポリカーボネートジオールのような長鎖ジオールを含有するポリエステルから、ポリエステルの特別なクラスが形成される。いわゆるポリエーテルエステルやポリエステルエステルなどの、この最後のグループのポリエステルは、また、セグメント化ブロック共重合エステルとも呼ばれる。そのようなポリエステル中の長鎖ジオールの量に応じて、その材料は、剛いものの強靭なプラスチックになったり、あるいは柔軟な熱可塑性エラストマーになったりする。前記ポリエステルとその製造方法は、例えば、「エンサイクロペディア・オブ・ポリマー・サイエンス・アンド・テクノロジー(Encyclopedia of polymer science and technology)」、第12巻、ジョン・ウィリー・アンド・サンズ(John Wiley&Sons)、ニューヨーク(New York)、1988年(ISBN 0−471−80944−6)に記載されている。
好ましい実施形態では、熱可塑性ポリエステルは、2〜6個の炭素原子を有する脂肪族ジオールをベースとするポリ(アルキレンテレフタレート)である。このグループには、ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)、ポリ(プロピレンテレフタレート)(PPT)、ポリ(ブチレンテレフタレート)(PBT)、ポリ(シクロヘキサンテレフタレート)(PCT)またはこれらのコポリマーが含まれる。これらのポリエステルの中で、PET、PTTおよびPBT、並びに、これらの混合物およびコポリマーが特に好ましい。これらのポリエステルは成形用組成物、特に射出成形用組成物での使用に非常に適している。PBT/PETのポリエステルブレンド物が特に好ましく、優れた外観を有する成形部品が得られる。
本発明の他の特別な実施形態では、組成物は、ポリエステルとして長鎖ジオールを含有するポリ(ブチレンテレフタレート)を含む。その利点としては、混練時および射出成形時の処理が容易であることや、例えば組成物およびそれを用いて成形された部品の破断点伸びなど、比較的高い靭性を有することが挙げられる。長鎖ジオールの量は、PBTブロックコポリエステルのショアD硬さが約25〜75、好ましくは約35〜70の範囲となるような量であることが好ましい。
PBTをポリエステルとして使用する場合、1.7〜2.5または1.8〜2.2の相対溶液粘度(1質量%のm−クレゾール溶液で25℃において測定)を有することが好ましい。この利点は、ポリエステル組成物の好ましい溶融流れ挙動が得られ、かつ、薄壁構造部品を作製するのに十分な機械的特性、例えば、剛性および靭性が得られることである。
ポリマー組成物の少なくとも50重量%が熱可塑性ポリエステルで構成されるため、本発明のポリエステル組成物によれば、一般に、熱可塑性ポリエステルが連続相を構成する成形部品が得られる。
本発明の組成物は、熱可塑性ポリエステルに次いで、1種以上の他のポリマー(成分A−ii)を含むことができ、これらの他のポリマーは、全量で、ポリマー組成物(A)の熱可塑性ポリエステルと他のポリマーの合計100pbwに対して、多くとも50pbwである。
含有させることができる他のポリマーに適切なものとしては、半結晶性熱可塑性ポリマーやアモルファス熱可塑性ポリマーのような熱可塑性ポリエステル(A−I)と異なる熱可塑性ポリマーや、耐衝撃性改良剤および相溶化剤が挙げられる。他のポリマーは、例えば、衝撃特性を改善するために使用される耐衝撃性改良剤のような、組成物のある特性を改善したり、あるいは、添加剤の添加を容易にしたりするために使用される担体ポリマーのような、混練プロセスを容易にするために用いられる。
本発明の組成物に熱可塑性ポリエステルに次いで使用することができる熱可塑性半結晶ポリマーに適切なものは、例えば、半結晶性熱可塑性ポリアミドおよび半結晶性熱可塑性エラストマーである。
アモルファス熱可塑性ポリマーに適切なものとしては、スチレン系およびアクリル系ポリマー、ポリカーボネート、特に芳香族ポリカーボネート、並びに、これらの混合物またはコポリマーが挙げられる。アモルファスポリマーは、ポリエステルポリマーのガラス転移点(Tg)より高いTgを有することが好ましい。好ましいポリマーとしては、スチレン、アルファ−メチルスチレン、メチルアクリレート、メチルメタクリレート、アクリロニトリル、メタクリロニトリル、無水マレイン酸、N−置換マレイミド、ビニルアセテートまたはこれらの混合物からなる熱可塑性ポリマーが挙げられる。好ましいポリカーボネートは、2価のフェノールとカーボネート前駆体から調製される芳香族ポリカーボネート(ポリエステルカーボネートのようなコポリマーを含む)である。特に好ましいのは、一般に単にポリカーボネートと呼ばれている、ビスフェノールAから誘導されるポリカーボネートおよびそのコポリマーである。
他のポリマーは、熱可塑性ポリカーボネートであることが好ましい。通常、熱可塑性ポリカーボネートは、二酸化炭素と、脂肪族および/または芳香族ジヒドロキシ化合物との実質的に線状の重縮合生成物である。熱可塑性ポリカーボネートは、そのままもしくは熱可塑性ポリエステルと組み合わせて、溶融法により成形部品に加工できるものであれば、知られているいかなるポリカーボネートであってもよい。このようなポリカーボネートは、例えば、テヒニッシェ・テルムプラステ・ポリカーボナーテ・ポリアセターレ・ポリエステル・アンド・セルローゼエステル・クンストシュトッフ・ハントブーフ(Technische Thermplaste,Polycarbonate,Polyacetale,Polyester and Celluloseester,Kunststof Handbuch)3/1、ルートヴィッヒ・ボッテンブルーフ(Ludwig Bottenbruch)編、ベッカー/ブラウン、カール・ハンザー・フェアラーク(Becker/Braun,Carl Hanser Verlag)、ミュンヘン(Munchen)、1992年、ISBN 3−446−16368−9、第3部、p.117〜297に記載されている。
熱可塑性ポリカーボネートとしては、2,2−ビス(4−ヒドロキシフェニル)−プロパン−ポリカーボネート、すなわちビスフェノールAポリカーボネート(一般に、PCと略称される)が好ましい。
耐衝撃性改良剤としては、一般にゴム材料、好ましくはポリエステルに対して相溶性または反応性を有する官能性コポリマーからなるか、または、それらを含み、かつ、室温未満、好ましくは0、−20または、さらには−40℃未満のTgを有するゴム材料が使用される。適切な例としては、エチレン、メチルメタクリレートおよびグリシジルメタクリレートからなるコポリマー、または、エチレンとプロピレンの無水マレイン酸官能基を有するコポリマーのような、酸、酸無水物またはエポキシ官能基を有するスチレン系、オレフィン系または(メタ)アクリル系コポリマーが挙げられる。アクリロニトリル−ブタジエン−スチレンコポリマー(ABS)、スチレン−ブタジエン−スチレンコポリマー(SBS)またはこれらの水素化物(SEBS)、メタクリレート−ブタジエン−スチレン(MBS)、あるいは、アクリルゴムコアと、ビニル芳香族化合物および/またはシアン化ビニルおよび/またはアルキル(メタ)アクリレートを含むシェルとを有するコアシェルポリマーも、また、適切である。
耐衝撃性改良剤の有効量は、ポリマー組成物(A)の合計100pbwに対して、一般に、約3〜15pbwである。
相溶化剤は、一般に、熱可塑性ポリマーと他の不溶性ポリマーとのブレンド物と組み合わせて使用される。
本発明の目的から明らかなように、本発明の組成物に使用される他のポリマーは、機械的特性、電気的特性および燃焼特性などの基本要件をさらに満足するような量で使用される。当業者であれば、他のポリマーの使用量をルーチンの実験で簡単に決定することができる。
本発明の組成物は、全組成物中の熱可塑性ポリエステルと他のポリマーとの合計100pbwに対して、他のポリマーを20pbw以下含むことが好ましい。より好ましくは10pbw以下、特に好ましくは5pbw以下である。
ポリマー組成物および難燃剤系に次いで、本発明の組成物は、離型剤(成分C)を0.01〜1pbw含む。
本発明の組成物に使用することができる適切な離型剤は、例えば、ポリオールをベースとするエステルのような飽和脂肪酸またはその誘導体、ポリアミンをベースとするアミド、アルカリ金属およびアルカリ土類金属または亜鉛のような他の金属をベースとする金属塩、あるいは、フッ素化ポリオレフィンなどである。適切な離型剤の例としては、エチレンビスステアリルアミドワックス、ペンタエリトリトールテトラステアレートワックスおよびモンタネートワックスが挙げられる。
本発明の組成物は、離型剤を0.05〜0.75pbwの量で含むことが好ましい。より好ましくは0.10〜0.50pbw、さらに好ましくは0.20〜0.30pbwである。離型剤の量をより少なくすることの利点は、GWITがさらに向上することである。
ポリマー組成物(A)、難燃剤系(B)および離型剤(C)に次いで、本発明の組成物は、0〜10pbwの繊維状強化剤(成分D)および0〜100pbwの他の添加剤(成分E)を含んでもよい。
本発明のポリエステル成形用組成物は、繊維状強化剤(成分D)を0〜10pbw、好ましくは0〜7.5pbw、より好ましくは0〜5pbw、さらに好ましくは0〜3pbw含んでもよい。本発明の組成物は、繊維状強化剤を全く含まない場合でも、既に良好な機械的特性と熱帯条件下における非常に良好な挙動特性を有することに注意すべきである。繊維状強化剤は、ここでは、長さが横方向の寸法よりはるかに大きく、かつ、アスペクト比、すなわち、厚さに対する長さの比が少なくとも10である、細長い粒子を意味すると理解されるべきである。適切な強化剤としては、ガラス繊維が挙げられる。適切なガラス繊維は、一般に、繊維の直径が約5〜20ミクロン、好ましくは約10〜15ミクロンで、ポリエステルに適したサイズ剤を含んでいる。繊維状強化剤は、一般に、強度、剛性、破断点伸びおよび耐衝撃値の所望の組み合わせを有するポリエステル組成物を得るために使用される。
成分(A)〜(D)に次いで、本発明のポリエステル組成物は、場合により他の添加物(成分E)を含有する。本発明の組成物に含有させることができる適切な添加剤としては、無機充填剤、可塑剤、CTI向上剤、加工助剤、安定剤、分散助剤、顔料、着色剤などの通常の添加剤が挙げられる。
充填剤は、ここでは、強化材および増量剤の両者の機能を有する無機の粒子状材料であると理解されるべきである。粒子は様々な形状を有していてもよいが、明らかに繊維状ではない。これらの充填剤材料は、球状、小板状または針状などの種々の形をとり得る。充填剤が針状の場合、アスペクト比は10未満、好ましくは8未満である。無機充填剤の適切な例としては、ガラスビーズ、シリカ、(カ焼)クレー、マイカ、タルク、カオリン、ウォラストナイトなどが挙げられる。
本発明の組成物は、充填剤を幅広い範囲の量で含んでもよいが、一般的には0〜80pbw、典型的には5〜49pbwであり、好ましくは0〜20pbw、より好ましくは0〜10pbwである。究極的には、本発明の組成物は充填剤を全く含まない。
本発明の組成物は、少なくとも400VのCTIを得るためにCTI添加剤を添加する必要はない。しかしながら、より高いCTI値が要求されるならば、1種または複数のCTI向上剤を加えることが有利である。CTI向上剤を使用する場合、その量は好ましくは0.01〜5pbw、より好ましくは0.05〜1pbw、さらに好ましくは0.1〜0.5pbwである。
CTIの向上に適切な添加剤としては、例えば、ポリエチレンおよび/またはエチレンコポリマーなどのポリオレフィンのような無極性ポリマー、硫酸バリウムや、ホウ酸カルシウムおよびホウ酸亜鉛などの金属ホウ酸塩のような不活性充填剤、並びに、圧縮タルク粉末が挙げられる。CTI向上剤は、0〜5pbw、例えば0〜3pbw、好ましくは0〜1pbwの量で使用することが適切である。CTI向上剤が、圧縮タルク粉末からなるか、または、それを含む場合、その量は、好ましくは1pbw未満であり、より好ましくは0.5pbw未満であり、さらに好ましくは0.1pbwである。究極的には、CTI向上剤の量はゼロである。
適切な加工助剤としては、例えば、潤滑剤、核剤、流動促進剤が挙げられるが、ここでは離型剤は明確に除かれる。
適切な安定剤としては、例えば、UV安定剤;立体障害フェノール化合物、立体障害アミンおよびホスフェートのような、熱安定剤および酸化防止剤、または熱−酸化複合安定剤;および、加水分解安定剤として作用する、カルボジイミドおよびエポキシ化合物のような、酸スカベンジャーなどの官能基を有する有機化合物が挙げられる。
本発明のポリエステル組成物は、また、着色剤または染料、および、無機顔料や有機顔料のような顔料を含有してもよい。着色剤および/または顔料の種類やその量は、CTIが400V未満より、また、GWITが775℃未満より悪化しないよう、あるいは、もしより高い値が所望されるならば、その値より悪化させないように選択される。
より明るい背景色とのコントラストで視認できるダークレーザーマーキングを成形部品に施すためには、組成物の色は余り暗くないもしくは黒でないことが好ましい。(オフ)ホワイト、ベージュ、または、E&Eの用途に汎用されている明色グレーカラーRAL7035のようなグレーといった比較的明るい色が特に好ましい。
本発明の組成物は、成分(B−i)の重量に対して、0.1重量%未満の、2つの官能基を有する有機添加剤を含む。官能基の例としては、エポキシ基、無水カルボキシル基、イソシアネート基、オキサゾリン基、カルボジイミド基、アルデヒド基、カルボキシル基、アジリジニル基およびシアネート基が挙げられる。通常、含有率は0重量%、すなわち、そのような2つの官能基を有する添加剤は全く使用されない。
通常、他の添加剤は、全量で最大100pbwまで配合される。本発明の組成物は、他の添加剤を全量で0〜49pbw含むことが好ましい。より好ましくは0〜35、さらに好ましくは0〜25pbwである。
特別な実施形態では、本発明の組成物は、
(A)100重量部(pbw)のポリマー組成物であって
(A−i)少なくとも70pbwの熱可塑性ポリマー、および、任意選択で
(A−ii)少なくとも1種の他のポリマー
からなるポリマー組成物、
(B)2〜40pbwの難燃剤系であって
(B−i)少なくとも90重量%のメラミンシアヌレートまたはメラミン縮合生成物からなる、リンフリーの窒素含有有機難燃剤化合物またはそのリンフリーの塩、および、任意選択で
(B−ii)0.1pbw未満のリン含有難燃剤化合物
からなる難燃剤系、
(C)0.01〜0.5pbwの離型剤、
(D)0〜5pbwの繊維状強化剤、
(E)0〜49pbwの他の添加剤
からなる。
(A)100重量部(pbw)のポリマー組成物であって
(A−i)少なくとも70pbwの熱可塑性ポリマー、および、任意選択で
(A−ii)少なくとも1種の他のポリマー
からなるポリマー組成物、
(B)2〜40pbwの難燃剤系であって
(B−i)少なくとも90重量%のメラミンシアヌレートまたはメラミン縮合生成物からなる、リンフリーの窒素含有有機難燃剤化合物またはそのリンフリーの塩、および、任意選択で
(B−ii)0.1pbw未満のリン含有難燃剤化合物
からなる難燃剤系、
(C)0.01〜0.5pbwの離型剤、
(D)0〜5pbwの繊維状強化剤、
(E)0〜49pbwの他の添加剤
からなる。
より特別な実施形態では、本発明の組成物は、
(A)100重量部(pbw)のポリマー組成物であって
(A−i)少なくとも90pbwの熱可塑性ポリマー、および、任意選択で
(A−ii)少なくとも1種の他のポリマー
からなるポリマー組成物、
(B)5〜25pbwの難燃剤系であって
(B−i)2〜25のメラミンシアヌレート、および、任意選択で
(B−ii)0.1pbw未満のリン含有難燃剤化合物
からなる難燃剤系、
(C)0.01〜0.5pbwの離型剤、
(D)0〜2pbwの繊維状強化剤、
(E)0〜25pbwの、無機充填剤、可塑剤、CTI向上剤、加工助剤、UV安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、分散助剤、顔料および着色剤、並びに、これらの混合物からなる群より選択される他の添加剤
からなる。
(A)100重量部(pbw)のポリマー組成物であって
(A−i)少なくとも90pbwの熱可塑性ポリマー、および、任意選択で
(A−ii)少なくとも1種の他のポリマー
からなるポリマー組成物、
(B)5〜25pbwの難燃剤系であって
(B−i)2〜25のメラミンシアヌレート、および、任意選択で
(B−ii)0.1pbw未満のリン含有難燃剤化合物
からなる難燃剤系、
(C)0.01〜0.5pbwの離型剤、
(D)0〜2pbwの繊維状強化剤、
(E)0〜25pbwの、無機充填剤、可塑剤、CTI向上剤、加工助剤、UV安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、分散助剤、顔料および着色剤、並びに、これらの混合物からなる群より選択される他の添加剤
からなる。
本発明のポリエステル組成物は、適切な混合装置中で各種成分をブレンドすることによって、通常の方法で調製することができる。好ましい装置は、押出機、特に2軸スクリュー押出機であり、共回転スクリューを具備したものが特に好ましい。好ましい方法では、ポリエステルと任意成分の他のポリマーとを第1供給ポートに供給し、場合により他の添加剤と予めブレンドした窒素ベース有機難燃剤化合物を下流に供給する。この利点は、混練中の最高温度の制御、および、成分のポリエステル中への分散が、容易であることである。
他の特別な実施形態では、組成物は、混合または混練の後、好ましくはポリエステルポリマーの融点未満の融点に近い温度で、かつ、減圧または不活性ガス流通下で、熱処理に供される。この熱処理により、組成物中のポリエステルのモル質量および相対粘度が増大し(固相再縮合とも呼ばれる)、組成物の機械的特性が向上する。
本発明は、また、電気または電子用途用成形部品であって、本発明のポリエステル組成物から成形される部品に関する。そのような部品が射出成形技術により作製されることが好ましい。
成形部品は、電気回路ブレーカもしくはスイッチギア、コンタクタ、モータースタータまたはヒューズホルダのコネクターもしくは筐体であることが好ましい。成形部品は、また、例えばランプの筐体または節電ランプのベースであってもよい。
部品には、さらに、より明るい背景表面にダークマーキングを施してもよい。
本発明は、また、本発明のポリエステル組成物から成形された部品を有する電気または電子機器などの製品を提供する。そのような部品は、例えば、本発明のポリエステル組成物から作製された筐体を備えた電気回路ブレーカまたはスイッチギアであってもよく、あるいは、本発明のポリエステル組成物から作製されたランプベースを備えた節電ランプであってもよい。
次に、以下の実施例および比較例により本発明をさらに説明する。
[材料]
− PBT、ηrel=2.0(m−クレゾール中で測定)、オランダのDSMより
− Mecy−1:MC50、スイスのチバ・ガイギー(CIBA Geigy)からのメラミンシアヌレート、d50=8μm
− MRA:グライコルーブP(Glycolube P)、ペンタエリトリトールテトラステアレート(PETS)、米国のロンザ・グループ(Lonza Group)からの離型剤
− PBT、ηrel=2.0(m−クレゾール中で測定)、オランダのDSMより
− Mecy−1:MC50、スイスのチバ・ガイギー(CIBA Geigy)からのメラミンシアヌレート、d50=8μm
− MRA:グライコルーブP(Glycolube P)、ペンタエリトリトールテトラステアレート(PETS)、米国のロンザ・グループ(Lonza Group)からの離型剤
[混練]
組成物を、ベルシュトドルフ(Berstdorff)2548D型共回転2軸スクリュー押出機を使用し、設定温度250℃〜260℃、回転数300回転/分およびスループット35kg/時間で脱ガスしながら混合した。粉末化したPBTおよび固体成分は乾式で予備混合した。
組成物を、ベルシュトドルフ(Berstdorff)2548D型共回転2軸スクリュー押出機を使用し、設定温度250℃〜260℃、回転数300回転/分およびスループット35kg/時間で脱ガスしながら混合した。粉末化したPBTおよび固体成分は乾式で予備混合した。
[射出成形]
射出成形のために、押出機で混練して得られた粒体を120℃で24時間乾燥した。
射出成形のために、押出機で混練して得られた粒体を120℃で24時間乾燥した。
射出成形に、温度を235〜245℃に設定した、エンゲル80A(Engel 80A)型の射出成形機を使用した。成形温度は90℃とした。引張試験の試料に対するサイクル時間は約50秒とした。
[試験方法]
[機械的特性]
成形時乾燥試料を使用し、ISO 527/1Aに準拠して引張試験を行った。引張試験試料の寸法:厚さ4mm
[機械的特性]
成形時乾燥試料を使用し、ISO 527/1Aに準拠して引張試験を行った。引張試験試料の寸法:厚さ4mm
[燃焼特性]
IEC 60695−2−11に準拠したGWFI−EPT(グローワイヤ最終製品試験)
IEC 60695−2−12に準拠したGWFI(グローワイヤ燃焼指数)
IEC 60695−2−13に準拠したGWIT(グローワイヤ着火温度)
グローワイヤ試験板の寸法:80×80mm、厚さ1.5mmおよび1.0mm
IEC 60695−2−11に準拠したGWFI−EPT(グローワイヤ最終製品試験)
IEC 60695−2−12に準拠したGWFI(グローワイヤ燃焼指数)
IEC 60695−2−13に準拠したGWIT(グローワイヤ着火温度)
グローワイヤ試験板の寸法:80×80mm、厚さ1.5mmおよび1.0mm
[CTI]
比較トラッキング指数をIEC 60112に準拠して測定した。CTI試験板の寸法:厚さ4mm
比較トラッキング指数をIEC 60112に準拠して測定した。CTI試験板の寸法:厚さ4mm
[組成および試験結果]
実施例(EX.1〜3)ならびに比較例(C.E.A〜C)の組成とともに、射出成形試行における離型性、機械的特性、グローワイヤ試験における難燃性およびCTIの結果を、表1に示す。
実施例(EX.1〜3)ならびに比較例(C.E.A〜C)の組成とともに、射出成形試行における離型性、機械的特性、グローワイヤ試験における難燃性およびCTIの結果を、表1に示す。
一般に、UL−94−Vのような試験においては、材料の難燃性は試料の厚さとともに増大するが、GWIT測定を行った殆ど全ての試料で今回の結果は別の傾向を示している。実施例3の結果は、高いGWFI−EPTが、全ての厚さで良好なGWITを保証するものではないことを示している。逆の場合も同様に、他の比較例において、良好なGWITが、厚みが大きい場合でさえも、高いGWFI−EPTを保証しないことが観察された。さらに、離型剤の量が多すぎると、GWITが大きく低下することは、比較例Bから明らかである。これらの実験は、また、窒素含有難燃剤と離型剤の含有量をともに少なくすると、GWITに対しプラスの効果を有し、一方、窒素含有難燃剤の含有量を非常に少ない量にまで低減しても、非常に良好なGWFI−EPTおよびGWFI値を維持することができることを明確に示している。窒素含有難燃剤の量が多すぎると、GWFI−EPTまたはGWITが向上せず、実際、1.0mm厚さでは悪化さえしており、他方、機械的特性(特に、伸び)も大きく低下することが、比較例Cから明らかである。
Claims (17)
- 比較トラッキング指数(CTI)が少なくとも400Vで、かつ、1.0mmでのグローワイヤ着火温度(GWIT)が少なくとも775℃のポリエステル成形用組成物であって、
(A)100重量部(pbw)のポリマー組成物であって、
(A−i)少なくとも50pbwの熱可塑性ポリエステル、および、任意選択で、
(A−ii)少なくとも1種の他のポリマー
からなるポリマー組成物、
(B)2〜40pbwの難燃剤系であって、
(B−i)リンフリーの窒素をベースとする有機難燃剤化合物またはそのリンフリーの塩、および、任意選択で
(B−ii)0.1pbw未満のアリーレンジオキシテトラキスフェニルジホスフェートと、その置換およびオリゴマー誘導体とを含む、1pbw未満のリン含有難燃剤化合物
からなる難燃剤系、
(C)0.01〜1pbwの離型剤、並びに、任意選択で
(D)0〜10pbwの繊維状強化剤、および
(E)0〜100pbwの他の添加剤
からなる組成物。 - 窒素含有有機難燃剤化合物(B−i)が、メラミンシアヌレートおよびメラミンの縮合生成物、並びにこれらの混合物からなる群より選択される化合物である請求項1に記載の組成物。
- 窒素含有有機難燃剤化合物(B−i)が、少なくとも90重量%のメラミンシアヌレートで構成される請求項1または2に記載の組成物。
- 窒素含有有機難燃剤化合物(B−i)が、5〜25pbw、好ましくは7.5〜20pbwの量で存在する請求項1〜3のいずれか一項に記載の組成物。
- 難燃剤系(B)が、0.1pbw未満のリン含有難燃剤化合物(B−ii)を含む請求項1〜4のいずれか一項に記載の組成物。
- 熱可塑性ポリエステル(A−i)が、PET、PTT、PBTまたはこれらの混合物もしくはコポリマーである請求項1〜5のいずれか一項に記載の組成物。
- ポリマー組成物が、他のポリマー(B−ii)として、ゴム耐衝撃性改良剤、熱可塑性ポリマー、相溶化剤ポリマーまたはこれらの組み合わせを含む請求項1〜6のいずれか一項に記載の組成物。
- 組成物が、ポリマー組成物(A)100pbwに対して、0.05〜0.5pbwの離型剤(C)を含む請求項1〜7のいずれか一項に記載の組成物。
- 組成物が、ポリマー組成物(A)100pbwに対して、0〜3pbwの繊維状強化剤(D)を含む請求項1〜8のいずれかに記載の組成物。
- 少なくとも1種の他の添加剤(E)が、UV安定剤、熱安定剤、酸化防止剤、顔料、無機充填剤、CTI向上剤およびこれらの混合物からなる群より選択される請求項1〜9のいずれか一項に記載の組成物。
- 少なくとも1種の他の添加剤(E)が、ポリマー組成物(A)100pbwに対して、0〜49pbw、好ましくは0〜25pbwの量で存在する請求項1〜10のいずれか一項に記載の組成物。
- 組成物が、ポリマー組成物(A)100pbwに対して、CTI向上剤を、0.01〜5pbw、好ましくは0.05〜1pbwの量で含む請求項10に記載の組成物。
- 電気または電子用途用成形部品を作製するための請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物の使用。
- 請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物から作製された電気または電子用途用成形部品。
- 成形部品が、電気回路ブレーカ、スイッチギア、コンタクタ、モータースタータまたはヒューズホルダの筐体である請求項14に記載の成形部品。
- 成形部品が、ランプの筐体またはランプのソケットである請求項14に記載の成形部品。
- 請求項1〜12のいずれか一項に記載の組成物から作製される成形部品を含む電気または電子製品。
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