JP4150666B2 - 難燃性ポリエステル組成物、その製造方法並びに該組成物から得られる物品 - Google Patents

難燃性ポリエステル組成物、その製造方法並びに該組成物から得られる物品 Download PDF

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Description

本発明は、難燃性ポリエステル組成物、その製造方法並びに該組成物から得られる物品に関する。
ポリ(アルキレンテレフタレート)のような熱可塑性ポリエステル組成物は、強度、強靱性、高い光沢及び耐溶剤性を始めとする価値のある特性をもっている。従って、ポリエステルは、自動車部品から電気・電子機器まで広範囲の用途に有用な材料である。その広い用途のため、特に電子用途において、ポリエステルに難燃性をもたせるのが望ましい。難燃性の規格として普遍的に認められ使用されている特定の一組の条件が、材料を自消性によってランク付けするための一定の条件を規定しているUnderwriters Laboratories, Inc. Bulletin 94に記載されている。難燃性の規格として(殊にヨーロッパで)普遍的に認められ使用されている別の一組の条件は、国際規格IEC 695−2−1/2に従って行われるGlow Wire Test(GWT)である。
ポリエステル用として数多くの難燃剤が知られているが、多くはハロゲン、通常臭素を含有している。環境に優しい成分に対する需要が増大しているため、ハロゲン化難燃剤はあまり望ましくない。また、ハロゲン化難燃剤を含有するポリエステル組成物は通例、紫外線照射下で老化した際の色安定性が悪い。
米国特許第2465319号明細書 米国特許第3047539号明細書 米国特許第3950301号明細書 米国特許第3953404号明細書 米国特許第4043981号明細書 米国特許第4180496号明細書 米国特許第4185008号明細書 米国特許第4578408号明細書 米国特許第4619954号明細書 米国特許第4713407号明細書 米国特許第4741864号明細書 米国特許第4940745号明細書 米国特許第5221704号明細書 米国特許第5300621号明細書 米国特許第5596049号明細書 米国特許第5684071号明細書 米国特許第5770644号明細書 米国特許第6146557号明細書 米国特許第6187848号明細書 米国特許第6228912号明細書 ドイツ国特許出願公開第19837687号明細書 欧州特許出願公開第0338434号明細書 欧州特許出願公開第0791634号明細書 欧州特許出願公開第0955333号明細書 特開平02−127517号公報 特開平04−106154号公報 特開平05−070671号公報 特開平06−157880号公報
ハロゲン化難燃剤を使用することなく、また機械的性質を損なうことなく、良好な難燃性及び紫外線老化時の良好な色安定性を併せもつポリエステル組成物に対するニーズがある。本明細書に教示する組成物は上記欠陥を克服する。
従来技術の上記及びその他の欠点及び不利点は、ポリ(ブチレンテレフタレート)、トリアジン類、グアニジン類、シアヌレート類、イソシアヌレート類及び以上の窒素含有難燃剤を1種以上含む混合物からなる群から選択される窒素含有難燃剤、並びにジホスフェート類、ホスホルアミド類及び以上のリン含有難燃剤を1種以上含む混合物からなる群から選択されるリン含有難燃剤を含んでなる組成物であって、リン含有難燃剤及び窒素含有難燃剤の合計とポリ(ブチレンテレフタレート)との重量比が0.70より大きい組成物によって軽減される。
この組成物の製造方法を含めて他の実施形態については以下に記載する。
一実施形態は、ポリ(ブチレンテレフタレート)と、トリアジン類、グアニジン類、シアヌレート類、イソシアヌレート類及び以上の窒素含有難燃剤を1種以上含む混合物からなる群から選択される窒素含有難燃剤と、ジホスフェート類、ホスホルアミド類及び以上のリン含有難燃剤を1種以上含む混合物からなる群から選択されるリン含有難燃剤とを含んでなる組成物であり、この場合、リン含有難燃剤と窒素含有難燃剤の合計のポリ(ブチレンテレフタレート)に対する重量比は0.70より大きい。
好ましいポリ(ブチレンテレフタレート)ポリエステルは、約70モル%以上、好ましくは約80モル%以上のテトラメチレングリコールを含むグリコール成分と、約70モル%以上、好ましくは約80モル%以上のテレフタル酸又はそのポリエステル形成性誘導体を含む酸成分とを共重合させることによって得られる。好ましいグリコール成分は、約30モル%以下、好ましくは約20モル%以下の、エチレングリコール、トリメチレングリコール、2−メチル−1,3−プロパングリコール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、シクロヘキサンジメタノール、ネオペンチレングリコールなど及び以上のグリコールを1種以上含む混合物のような別のグリコールを含んでいてもよい。好ましい酸成分は、約30モル%以下、好ましくは約20モル%以下の、イソフタル酸、2,6−ナフタレンジカルボン酸、2,7−ナフタレンジカルボン酸、1,5−ナフタレンジカルボン酸、4,4’−ジフェニルジカルボン酸、4,4’−ジフェノキシエタンジカルボン酸、セバシン酸、アジピン酸など、さらにはこれらのポリエステル形成性誘導体、及びこれらの酸又は酸誘導体を1種以上含む混合物のような別の酸を含んでいてもよい。
好ましいポリ(ブチレンテレフタレート)は、ポリスチレン標準を使用するゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定して約10000〜約200000原子質量単位(AMU)の数平均分子量を有し得る。この範囲内で、約20000AMU以上の数平均分子量が好ましいであろう。また、この範囲内で、約100000AMU以下の数平均分子量が好ましく、約50000AMU以下の数平均分子量がさらに好ましいであろう。
ポリ(ブチレンテレフタレート)は、組成物中に、組成物の総重量を基準にして約20〜約60重量%で存在し得る。この範囲内で、約25重量%以上、さらに一層好ましくは約30重量%以上のポリ(ブチレンテレフタレート)を使用するのが好ましいであろう。また、この範囲内で、約55重量%以下、さらに好ましくは約50重量%以下、さらに一層好ましくは約45重量%以下のポリ(ブチレンテレフタレート)を使用するのが好ましいであろう。
一実施形態において、本組成物は、ポリ(ブチレンテレフタレート)以外の第2のポリエステル樹脂を含んでいてもよい。第2のポリエステルとして適切な樹脂としては、C2〜C10脂肪族若しくは環式脂肪族ジオール又はこれらの混合物と、1種以上の芳香族ジカルボン酸から誘導されたものがある。好ましいポリエステルは脂肪族ジオールと芳香族ジカルボン酸から誘導され、次の一般式の繰返し単位を有する。
Figure 0004150666
式中、nは2〜6の整数であり、Rは芳香族ジカルボン酸に由来する脱カルボキシル化残基からなるC6〜C20二価アリール基である。
脱カルボキシル化残基Rで表される芳香族ジカルボン酸の例は、イソフタル酸、テレフタル酸、1,2−ジ(p−カルボキシフェニル)エタン、4,4’−ジカルボキシジフェニルエーテル、4,4’ビス安息香酸など及びこれらの混合物である。これらの酸は全て1以上の芳香核を含有している。1,4−、1,5−、又は2,6−ナフタレンジカルボン酸の場合のように縮合環を含有する酸も存在することができる。好ましいジカルボン酸としては、テレフタル酸、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸など及び以上のジカルボン酸を1種以上含む混合物がある。
脂肪族又は脂環式ポリオールとしては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタンジオール、ヒドロキノン、レゾルシノール、トリメチレングリコール、2−メチル−1,3−プロパングリコール、1,4−ブタンジオール、ヘキサメチレングリコール、デカメチレングリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、又はネオペンチレングリコールのようなグリコールがある。
また、本発明では、上記ポリエステルで、脂肪族酸及び/又は脂肪族ポリオールから誘導された単位を少量、例えば約0.5〜約30重量%有していてコポリエステルを形成しているものも考えられる。脂肪族ポリオールとしては、ポリ(エチレングリコール)のようなグリコールがある。かかるポリエステルは、例えばWhinfieldらの米国特許第2465319号及びPengillyの同第3047539号の教示に従って作成することができる。
ブロックコポリエステル樹脂成分も有用であり、(a)直鎖又は枝分れ鎖ポリ(アルキレンテレフタレート)と、(b)線状脂肪族ジカルボン酸及び場合によりテレフタル酸又はイソフタル酸のような芳香族二塩基酸と、1種類以上の直鎖又は枝分れ鎖二価脂肪族グリコールとのコポリエステルとのエステル交換によって製造することができる。高い溶融強度が重要である場合に殊に有用なのは、エステル形成性基を3つ以上含有する枝分れ成分を小量、例えばテレフタレート単位を基準にして5モル%以下含む枝分れ高溶融粘度樹脂である。この枝分れ成分は、ポリエステルの酸単位部分、グリコール単位部分に枝分れをもたらすものであることができるし、或いは酸及びアルコール官能性を両方とも有する混成枝分れ剤であることもできる。かかる枝分れ成分の代表例は、トリメシン酸及びその低級アルキルエステルなどのようなトリカルボン酸、ピロメリト酸及びその低級アルキルエステルなどのようなテトラカルボン酸、又は好ましくはポリオール、殊に好ましくは、ペンタエリトリトールのようなテトラオール、トリメチロールプロパンのようなトリオール、ジヒドロキシカルボン酸、並びにヒドロキシジカルボン酸及びジメチルヒドロキシテレフタレートのような誘導体などである。枝分れポリ(アルキレンテレフタレート)樹脂及びその製造については、例えば、Bormanの米国特許第3953404号に記載されている。テレフタル酸単位に加えて、小量、例えば、0.5〜15重量%の他の芳香族ジカルボン酸(例えば、イソフタル酸又はナフタレンジカルボン酸)、又は脂肪族ジカルボン酸(例えば、アジピン酸)も存在することができ、また、少量の、1,4−ブタンジオールから誘導されたもの以外のジオール成分(例えば、エチレングリコール又はシクロヘキシレンジメタノールなど)、少量の三官能性又はより多官能性の枝分れ成分(例えば、ペンタエリトリトール、トリメシン酸トリメチル)なども存在することができる。
第2のポリエステル樹脂を含有する実施形態の場合、ポリ(ブチレンテレフタレート)は、このポリ(ブチレンテレフタレート)と第2のポリエステル樹脂との合計に対して50重量%以上であるのが好ましく、80重量%以上であるのがさらに好ましい。
本発明の難燃性ポリエステル組成物は、トリアジン類、グアニジン類、シアヌレート類及びイソシアヌレート類のような窒素含有難燃剤の1種又は混合物を難燃有効量で含んでいる。好ましいトリアジン類は次式を有する。
Figure 0004150666
式中、R1、R2及びR3は独立してC1〜C12アルキル、C1〜C12アルコキシル、C6〜C12アリール、アミノ、C1〜C12アルキル置換アミノ、又は水素である。極めて好ましいトリアジン類としては、2,4,6−トリアミン−1,3,5−トリアジン(メラミン、CAS登録番号108−78−1)、メラミン誘導体、メラム、メレム、メロン、アンメリン(CAS登録番号645−92−1)、アンメリド(CAS登録番号645−93−2)、2−ウレイドメラミン、アセトグアナミン(CAS登録番号542−02−9)、ベンゾグアナミン(CAS登録番号91−76−9)などがある。これらの化合物とホウ酸又はリン酸との塩/付加物を組成物中に使用してもよい。例としては、メラミンピロホスフェート及びメラミンポリホスフェートがある。好ましいシアヌレート/イソシアヌレート化合物としては、トリアジン化合物とシアヌル酸との塩/付加物、例えば、メラミンシアヌレートがある。
好ましいグアニジン化合物としては、グアニジン、アミノグアニジンなど、及びこれらとホウ酸、炭酸、リン酸、硝酸、硫酸などとの塩及び付加物、及び以上のグアニジン化合物を1種以上含む混合物がある。
窒素含有難燃剤は、組成物中に、組成物の総重量を基準にして約1〜約25重量%存在することができる。この範囲内で、約5重量%以上、さらに一層好ましくは約8重量%以上の窒素含有難燃剤を使用するのが好ましいであろう。また、この範囲内で、約20重量%以下、さらに好ましくは約15重量%以下の窒素含有難燃剤を使用するのが好ましいであろう。
窒素含有難燃剤は、以下に述べるように1種類以上のリン含有難燃剤と組み合わせて使用する。適切なリン含有難燃剤としては、次式を有するものがある。
Figure 0004150666
式中、R4〜R7は各々独立してC1〜C6アルキル、C6〜C12アリール、C7〜C12アラルキル、又はC7〜C12アルキルアリールである。例えば、POCl3、ジフェノール化合物HO−X−OH(ここで、Xは2以上のアリール単位を有する基、例えば、ビスフェノールAである)、及び同一であっても異なっていてもよいモノ−ヒドロキシ化合物R4OH〜R7OH(例えば、フェノール)から作成される。
極めて好ましいリン含有難燃剤はテトラフェニルビスフェノールA−ジホスフェートである。
他の適切なリン含有難燃剤として、次式を有するホスホルアミド類がある。
Figure 0004150666
式中、R8はアミノであり、R9及びR10は独立して、1以上のアルキル又はアミノ基を含有する、C1〜C12アルコキシル、C6〜C12アリールオキシル又はC6〜C12アリールオキシル残基である。ホスホルアミド類はガラス転移点が約0℃以上、好ましくは約10℃以上、さらに好ましくは約20℃以上であるのが好ましい。
他のホスホルアミド類には、次式を有するものがある。
Figure 0004150666
式中、各Aは独立してフェニル、2,6−ジメチルフェニル、又は2,4,6−トリメチルフェニルである。好ましいホスホルアミドはテトラキシリルピペラジンジホスホルアミドである。
リン含有難燃剤は、組成物中に、組成物の総重量を基準にして約5〜約45重量%存在することができる。この範囲内で、約10重量%以上、さらに一層好ましくは約15重量%以上のリン含有難燃剤を使用するのが好ましいであろう。また、この範囲内で、約35重量%以下、さらに好ましくは約25重量%以下のリン含有難燃剤を使用するのが好ましいであろう。
一実施形態において、リン含有難燃剤の窒素含有難燃剤に対する重量比は約1.0以上、好ましくは約1.5以上、さらに好ましくは約2.0である。
一実施形態において、リン含有難燃剤と窒素含有難燃剤との合計の、ポリ(ブチレンテレフタレート)に対する重量比は0.70より大きく、好ましくは約0.75以上、さらに好ましくは約0.80以上である。この比は、組成物の機械的性質が不必要に損なわれたりしないように、約1.0未満であるのが好ましく、さらに好ましくは約0.90未満であろう。
当技術分野で公知の充填材その他の添加剤を使用して、難燃性ポリエステル組成物の所望の加工及び物理的特性を達成することができる。通例、かかる安定剤は、組成物の総重量を基準にして約0.01〜約10重量%のレベルで、好ましくは約0.05〜約2重量%のレベルで使用する。好ましい安定剤としては、有効量の、酸性リン酸塩、1つ以上の水素若しくはアルキル基を有する酸、アルキル、アリール、若しくは混合ホスファイト(亜リン酸エステル)、IB族若しくはIIB族金属リン酸塩、リンオキソ酸、金属酸性ピロリン酸塩、又はこれらの混合物がある。酸性リン酸塩としては、リン酸二水素ナトリウム、リン酸一亜鉛、リン酸水素カリウム、リン酸二水素カルシウムなどがある。ホスファイトは次式のものでよい。
Figure 0004150666
式中、R11、R12及びR13は独立して水素、C1〜C6アルキル及びC6〜C12アリールからなる群から選択されるが、R11、R12及びR13の1つ以上が水素又はC1〜C6アルキルである。
IB族又はIIB族金属のリン酸塩としては、リン酸亜鉛、リン酸銅などがある。リンオキソ酸としては、亜リン酸、リン酸、ポリリン酸又は次亜リン酸がある。
ポリ酸のピロリン酸塩は次式で表される。
z+ xyn3n+1
式中、Mは金属であり、xは1〜12の範囲の数であり、yは1〜12の範囲の数であり、nは2〜10の範囲の数であり、zは1〜5の範囲の数であり、(xz)+yの和はn+2に等しい。
好ましい実施形態において、本発明の組成物は2以上の官能基を有する化合物を実質的に含まない。これらの官能基はエポキシ基、カルボン酸無水物基、イソシアネート基、オキサゾリン基、カルボジイミド基、アルデヒド基、カルボキシル基、アジリジニル基及びシアネート基である。本明細書で「実質的に含まない」という用語は、特定の化合物の量を、組成物の総重量を基準にして約0.1重量%未満に限定するものと定義される。2つの官能基を有する化合物は約0.01重量%未満で存在するのが好ましいであろう。また、かかる化合物はいかなる量でも組成物に意図的には添加しないのが極めて好ましい。
別の実施形態において、本組成物はポリエステル以外の熱可塑性樹脂を実質的に含まない。すなわち、本組成物は、上記ポリ(ブチレンテレフタレート)又は第2のポリエステル樹脂ではない熱可塑性樹脂を実質的に含まない。
場合により、本発明の組成物はさらに強化用充填材を含んでいてもよい。適切な強化用充填材としては、シリカ、ケイ酸塩(例えば、タルク又は雲母)、カーボンブラック及び強化用繊維(例えば、炭素繊維、アラミド繊維、ガラス繊維など)、並びに以上の充填材を1種以上含む混合物がある。好ましい実施形態においては、この強化用充填材がガラス繊維からなる。最終的に電気用途に使用する組成物の場合、一般に「E」ガラスといわれている、比較的ソーダが少ない石灰−アルミニウムホウケイ酸塩ガラスからなる繊維状ガラス繊維を使用するのが好ましい。しかし、電気的性質があまり重要でない場合には他のガラス、例えば、一般に「C」ガラスといわれている低ソーダガラスが有用である。これらのガラス繊維は、蒸気又は空気吹き付け、炎吹き付け及び機械的引っ張りのような標準的な方法によって作成することができる。プラスチック強化材として好ましいガラス繊維は機械的引っ張りによって作成するとよい。ガラス繊維の直径は一般に約1〜約50マイクロメートル、好ましくは約1〜約20マイクロメートルである。より小さい直径の繊維の方が一般に高価であり、約10〜約20マイクロメートルの直径を有するガラス繊維で、現状で望ましいバランスのとれたコストと性能が得られる。これらのガラス繊維は、組成物の特定の目的用途の要件に応じて、束ねて繊維とし、次いでこの繊維を束ねてヤーン、ロープ若しくはロービングにしたり、又は織ってマットなどにすることができる。成形用組成物を製造するには、長さ約1/8〜約2インチのチョップトストランドの形態のフィラメント状ガラスを使用するのが便利であり、通常このガラスは成形されたコンパウンド中では長さ約0.0005〜約0.25インチのフィラメントになる。かかるガラス繊維は通常、製造業者から、組成物のポリマー成分と相溶性の表面処理剤、例えばシロキサン、チタネート、又はポリウレタンサイジング剤などを有する形態で供給される。
組成物中に存在する場合、強化用充填材は組成物の総重量を基準にして約10〜約60重量%で使用することができる。この範囲内で、約20重量%以上の強化用充填材を使用するのが好ましいであろう。また、この範囲内で、約50重量%以下、さらに好ましくは約40重量%以下の強化用充填材を使用するのが好ましいであろう。
本発明の組成物はさらに1種類以上のドリップ防止剤を含んでいてもよい。これは、樹脂を燃焼条件に付した際に樹脂のドリップ滴下を防止または抑制する。かかるドリップ防止剤の具体例としては、シリコーン油、シリカ(これは強化用充填材としても機能する)、アスベスト及びフィブリル化性フッ素含有ポリマーがある。フッ素含有ポリマーの例としては、フッ素化ポリオレフィン、例えば、ポリ(テトラフルオロエチレン)、テトラフルオロエチレン/ヘキサフルオロプロピレンコポリマー、テトラフルオロエチレン/エチレンコポリマー、ポリフッ化ビニリデン、ポリ(クロロトリフルオロエチレン)など及び以上のドリップ防止剤を1種以上含む混合物がある。好ましいドリップ防止剤はポリ(テトラフルオロエチレン)である。使用する場合、ドリップ防止剤は、組成物の総重量を基準にして約0.02〜約2重量%、さらに好ましくは約0.05〜約1重量%の量で存在する。
場合により、本組成物はさらに、ポリエステルポリマー組成物に使われる他の慣用添加剤、例えば、非強化用充填材、安定剤、離型剤、可塑剤及び加工助剤を含んでいてもよい。染料、顔料、酸化防止剤などのような他の成分を、その通常使われる目的で添加することもできる。
本組成物は多数の成分を含むものとして定義されているので、特に単一の化合物が一つより多くの成分の定義を満足し得る場合、各成分は化学的に異なるものと了解されたい。
本発明の組成物は幾つかの方法で製造することができる。一例を挙げると、ポリエステル組成物、任意成分の非晶質添加剤、耐衝撃性改良剤並びに充填材及び/又は強化用ガラスを樹脂状成分と共に押出配合機中に入れて成形用ペレットを製造する。樹脂その他の成分は、この工程中に樹脂のマトリックス中に分散する。別の方法では、成分及び強化用ガラスをドライブレンドにより樹脂と混合した後、ミルで溶かし、細かく粉砕し、または押し出し、切断する。また、組成物及び任意の成分を、例えば射出またはトランスファー成形技術によって混合し、直接成形することもできる。成分は全てできるだけ水を含まないのが好ましい。さらに、コンパウンディング(配合)を行うには、機械中の滞留時間が短く、温度が慎重にコントロールされ、摩擦熱が利用され、そして樹脂組成物と他のあらゆる成分との均一なブレンドが得られるように確保するべきである。
好ましくは、成分を予備配合し、ペレット化し、それから成形する。予備配合は慣用の設備で行うことができる。例えば、ポリエステル組成物を予備乾燥(例えば、約120℃で約4時間)した後、成分のドライブレンドを単軸式押出機に供給することができ、この場合使用するスクリューは適正な溶融を確実にするために長い転移部を有している。或いは、噛み合い式同方向回転型スクリューを有する二軸式押出機の供給口に樹脂と添加剤を供給し、強化用添加剤(及びその他の添加剤)を下流で供給してもよい。いずれの場合も、一般に適切な溶融温度は約230〜約300℃である。
予備配合した組成物は、標準的な技術により、押し出し、切断して慣用の顆粒、ペレットなどのような成形用コンパウンドにすることができる。
この組成物はその後、熱可塑性組成物に常用されているいかなる設備で成形することもでき、例えば、Newbury型の射出成形機を用いて、約230〜約280℃の慣用シリンダー温度、約55〜約95℃慣用金型温度で成形することができる。
一実施形態において、本発明の組成物は、ポリ(ブチレンテレフタレート)、トリアジン類、グアニジン類、シアヌレート類、イソシアヌレート類及び以上の窒素含有難燃剤を1種以上含む混合物からなる群から選択される窒素含有難燃剤、並びにジホスフェート類、ホスホルアミド類及び以上のリン含有難燃剤を1種以上含む混合物からなる群から選択されるリン含有難燃剤からなり、この組成物は、エポキシ基、カルボン酸無水物基、イソシアネート基、オキサゾリン基、カルボジイミド基、アルデヒド基、カルボキシル基、アジリジニル基及びシアネート基からなる群から各々独立に選択される官能基を2つ以上有する化合物を実質的に含まない。
好ましい熱可塑性組成物は、ポリ(ブチレンテレフタレート)、シアヌレート又はイソシアヌレート難燃剤及びジホスフェート難燃剤からなり、シアヌレート又はイソシアヌレート難燃剤及びジホスフェート難燃剤の合計とポリ(ブチレンテレフタレート)との重量比は約0.70より大きく、またこの組成物は、エポキシ基、カルボン酸無水物基、イソシアネート基、オキサゾリン基、カルボジイミド基、アルデヒド基、カルボキシル基、アジリジニル基及びシアネート基からなる群から各々独立に選択される官能基を2つ以上有する化合物を実質的に含まない。
極めて好ましい熱可塑性組成物は、約25〜約50重量%のポリ(ブチレンテレフタレート)、約20〜40重量%のチョップトガラス繊維、約5〜約20重量%のメラミンシアヌレート及び約10〜約35重量%のテトラフェニルビスフェノール−Aジホスフェートからなり、この組成物は、エポキシ基、カルボン酸無水物基、イソシアネート基、オキサゾリン基、カルボジイミド基、アルデヒド基、カルボキシル基、アジリジニル基及びシアネート基からなる群から各々独立に選択される官能基を2つ以上有する化合物を実質的に含まない。
一実施形態において、本組成物は、ポリ(ブチレンテレフタレート)、トリアジン類、グアニジン類、シアヌレート類、イソシアヌレート類及び以上の窒素含有難燃剤を1種以上含む混合物からなる群から選択される窒素含有難燃剤、ジホスフェート類、ホスホルアミド類及び以上のリン含有難燃剤を1種以上含む混合物からなる群から選択されるリン含有難燃剤、ガラス繊維、並びに安定剤、酸化防止剤、離型剤、可塑剤、加工助剤、染料及び顔料からなる群から選択される1種以上の添加剤から実質的に構成される。「実質的に構成される」という用語は、存在すると組成物の流動性及び/又は衝撃強さ特性に影響を及ぼす成分を排除することを意図したものである。
好ましい熱可塑性組成物は、ポリ(ブチレンテレフタレート)、トリアジン類、グアニジン類、シアヌレート類、イソシアヌレート類及び以上の窒素含有難燃剤を1種以上含む混合物からなる群から選択される窒素含有難燃剤、ジホスフェート類、ホスホルアミド類及び以上のリン含有難燃剤を1種以上含む混合物からなる群から選択されるリン含有難燃剤、ガラス繊維、並びに安定剤、酸化防止剤、離型剤、可塑剤、加工助剤、染料及び顔料からなる群から選択される1種以上の添加剤から構成される。
好ましい実施形態において、ポリエステル組成物の製造方法は、ポリ(ブチレンテレフタレート)、トリアジン類、グアニジン類、シアヌレート類、イソシアヌレート類及び以上の窒素含有難燃剤を1種以上含む混合物からなる群から選択される窒素含有難燃剤、並びにジホスフェート類、ホスホルアミド類及び以上のリン含有難燃剤を1種以上含む混合物からなる群から選択されるリン含有難燃剤を混合することからなり、この組成物は、エポキシ基、カルボン酸無水物基、イソシアネート基、オキサゾリン基、カルボジイミド基、アルデヒド基、カルボキシル基、アジリジニル基及びシアネート基からなる群から独立に選択される官能基を2つ以上有する化合物を実質的に含まない。
本発明の組成物は、衝撃強さ、難燃性及びUV光に対する色安定性の優れたバランスを提供する。例えば、一実施形態において、成形後の組成物は、ISO 180に従って測定して約20kJ/m2以上のアイゾットノッチなし衝撃強さを示す。別の実施形態において、成形後の組成物は、国際規格IEC 695−2−1/2に従うGlow Wire Testに合格する。さらに別の実施形態において、成形後の組成物は、500キロジュールのキセノン照射後ASTM G26−Aに従って測定して約5未満のCIELAB ΔE値を有する。
別の好ましい実施形態は、例えば、コネクター、回路遮断器(ブレーカー)及び電源プラグを始めとする電気及び電子部品のような、本組成物から作成される成形品を包含する。
本発明が上記組成物の反応生成物を包含することは明白であろう。
以下の非限定例によって本発明をさらに例示する。
実施例1、比較例1及び2
配合物は全て、テトラフェニルBPA−ジホスフェート(BPA−DP)とガラス繊維を除いた成分をドライブレンドすることで作成する。次に、このブレンドをWerner−Pfleidererの25mm同方向回転式押出機でコンパウンディングし、別途BPA−DPとガラスをブレンドの下流に供給した。押出機の温度設定は(上流から下流に向かって)50−140−265−260−260−260−260−260−275℃とし、0.2バールの真空にし、スクリューの回転速度は300RPMとした。
ポリ(ブチレンテレフタレート)(PBT)はGeneral Electric Companyから入手したが、ポリスチレン標準を用いてゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量が80000原子質量単位(AMU)であった。ポリ(エチレンテレフタレート)(PET)はEastmanからEASTAPAK(登録商標)PET 9921Wとして入手したが、ポリスチレン標準を用いてゲルパーミエーションクロマトグラフィーで測定した重量平均分子量が60000AMUであった。重量平均分子量が45000AMUのPETはCatalana de PolimersからSedapet BR−Tとして入手した。メラミンシアヌレートはDSMからMC25として入手した。PBT中の酸化アンチモンコンセントレート(Sb−酸化物/PBT)はCampine S.AからSb23/PBT MB80/20として入手した。テトラフェニルビスフェノールA−ジホスフェート(BPA−DP)はAlbemarleからNcendX P−30として入手した。臭素52%のテトラブロモビスフェノールA(BC52)はGreat Lakes ChemicalからBC−52として入手した。ポリテトラフルオロエチレンとスチレンアクリロニトリルコポリマーの50:50w/wブレンド(TSAN)はGeneral Electric CompanyからTSANとして入手した。エチレン酢酸ビニルはSmile PlasticsからELVAX(登録商標)760として入手した(粉砕品)。ヒンダードフェノール酸化防止剤はCiba GeigyからIRGANOX(登録商標)1010として入手した。リン酸亜鉛はKeyser & MackayからDelaphos 2として入手した。ペンタエリトリトールテトラステアレートはHenkelから入手した。硫化亜鉛はSachtleben Chemieから入手した。顔料PRINTEX(登録商標)85はDegussaから入手した。顔料Ultramarine BlueはQolor Techから入手した。顔料のSICOPAL(登録商標)GreenとSICOTAN(登録商標)FGはBASFから入手した。チョップトガラスストランドはNippon Electric GlassからNEG T120として入手したが、直径が約13ミクロンで、PBTとの相溶性のためのサイジング剤を有していた。
温度設定を245−255−265−265℃(スロートからノズルまで)とし、金型温度をPBT系配合物の場合は70℃、PET系配合物の場合は80℃とした35トンEngel射出成形機で、60mm×60mm×1.6mmのプラックを成形した。成形に先立ってペレットを120℃で4時間予備乾燥した。
ASTM G26−Aの促進Xenon Arc Weatheringプロトコルを用いて、プラックを、2000kJ以下の紫外線暴露に付した。MacBeth CE7000分光光度計及び以下の試験特性、すなわち式CIE L***、光源−D65、観察−10°(鏡面光沢度を含む)を用いてプラックの色を測定した。L***は基準に対する色ずれに相当し、ΔE=(ΔL2+Δa2+Δb20.5は表2に示す基準に対する全色ずれである。
試験片の可燃性は、国際規格IEC 695−2−1/2に従って実施される標準Glow Wire Test(GWT)プロトコルによって評価する。960GWTのランクは燃焼に対する最良の抵抗性の試験試料を示し、一方850GWTのランクは960℃で不合格だった場合のより低い程度の燃焼抵抗性である。
試験片のアイゾットノッチなし衝撃強さをISO 180に従って評価した。結果はkJ/m2の単位で示す。
表1の配合物が表2の試験片に対応している。
Figure 0004150666
Figure 0004150666
驚くべきことに、PBTと窒素含有難燃剤及びリン含有難燃剤を含有する実施例1は、PET/PBTブレンドを含有し、窒素難燃剤及びリン難燃剤を欠く比較例1と比較して、同じ紫外線暴露後、ΔEのより低い値に現れているように大きく低下した色ずれを示す。また、実施例1は、窒素含有難燃剤とリン含有難燃剤を含むがPBTの代わりにPETを使用した比較例2に対しても低下した色ずれを示す。
実施例2及び3、比較例3〜5
比較例3〜5及び実施例2の実験は、上記実施例1及び比較例1〜2と同様に行った。表3は、リン含有難燃剤と窒素含有難燃剤との比を変化させたときの、得られる組成物の物理的性質に対する効果の比較である。「安定剤/加工助剤」と記載した成分は慣用の安定剤と加工助剤の混合物である。量は全て組成物全体を基準とした重量%である。
Figure 0004150666
表3に示されているように、リン含有難燃剤と窒素含有難燃剤との比は組成物の物理的性質に大きな影響をもっている。予想外のことに、リン難燃剤と窒素難燃剤との比が約1.0より大きく、リン難燃剤及び窒素難燃剤の組合せとPBTとの比が0.70より大きいと、得られる組成物が良好な機械的性質、良好な難燃性能及び紫外線下での良好な色安定性(実施例2参照)を有することが判明した。これらの結果は、ポリエステル配合物中に高充填量の難燃剤を使用すると通常はかかる良好なバランスの衝撃強さ、難燃性及びUV−抵抗性が得られないので、予期できなかったことである。
さらに予想外のことに、エポキシ基、カルボン酸無水物基、イソシアネート基、オキサゾリン基、カルボジイミド基、アルデヒド基、カルボキシル基、アジリジニル基及びシアネート基のような官能基を2つ以上有する化合物で処理した表面処理済窒素含有難燃剤を必要とすることなく良好な性質を得ることができるということが判明した。
好ましい実施形態を参照して本発明を説明して来たが、本発明の範囲から逸脱することなく、様々な変更をすることができ、また均等物を代わりに使用できることが当業者には理解されよう。加えて、本発明の本質的な範囲から逸脱することなく多くの修正をして特定の状況又は材料を本発明の教示に適合させることができる。従って、本発明は、本発明を実施する上で考えられる最良の形態として開示した特定の実施形態に限定されることはなく、特許請求の範囲内に入る全ての実施形態を含むものである。
引用した特許、特許出願及び他の文献は援用によりその全体が本明細書の開示の一部をなす。

Claims (8)

  1. ポリ(ブチレンテレフタレート)、
    トリアジン類、グアニジン類、シアヌレート類、イソシアヌレート類及びこれらの窒素含有難燃剤を1種以上含む混合物からなる群から選択される窒素含有難燃剤、並びに、
    ジホスフェート類、ホスホルアミド類及びこれらのリン含有難燃剤を1種以上含む混合物からなる群から選択されるリン含有難燃剤
    を含んでなり、リン含有難燃剤と窒素含有難燃剤の合計のポリ(ブチレンテレフタレート)に対する重量比が0.0より大きく、リン含有難燃剤の窒素含有難燃剤に対する重量比が1.0以上である、組成物。
  2. ポリ(ブチレンテレフタレート)が、(a)テトラメチレングリコールを70モル%以上含むグリコール成分と、(b)テレフタル酸を70モル%以上含む芳香族ジカルボン酸との共重合生成物である、請求項1記載の組成物。
  3. さらに、ポリ(ブチレンテレフタレート)ではない第2のポリエステル樹脂を含んでおり、ポリ(ブチレンテレフタレート)が、ポリ(ブチレンテレフタレート)と第2のポリエステル樹脂の合計の50重量%以上を占める、請求項1記載の組成物。
  4. さらにドリップ防止剤を含む、請求項1記載の組成物。
  5. さらに、当該組成物の総重量を基準にして10〜60重量%の強化用充填材を含む、請求項1記載の組成物。
  6. ポリ(ブチレンテレフタレート)、
    シアヌレート又はイソシアヌレート難燃剤、及び
    ジホスフェート難燃剤
    を含んでなり、ジホスフェート難燃剤とシアヌレート又はイソシアヌレート難燃剤の合計のポリ(ブチレンテレフタレート)に対する重量比が0.0より大きく、ジホスフェート難燃剤のシアヌレート又はイソシアヌレート難燃剤に対する重量比が1.0以上である、組成物。
  7. 25〜50重量%のポリ(ブチレンテレフタレート)、
    20〜40重量%のチョップトガラス繊維、
    5〜20重量%のメラミンシアヌレート、及び
    10〜35重量%のテトラフェニルビスフェノール−Aジホスフェート
    を含んでなり、テトラフェニルビスフェノール−Aジホスフェートとメラミンシアヌレートの合計のポリ(ブチレンテレフタレート)に対する重量比が0.0より大きく、テトラフェニルビスフェノール−Aジホスフェートのメラミンシアヌレートに対する重量比が1.0以上である、組成物。
  8. 組成物の製造方法であって、ポリ(ブチレンテレフタレート)と、トリアジン類、グアニジン類、シアヌレート類、イソシアヌレート類及びこれらの窒素含有難燃剤を1種以上含む混合物からなる群から選択される窒素含有難燃剤と、ジホスフェート類、ホスホルアミド類及びこれらのリン含有難燃剤を1種以上含む混合物からなる群から選択されるリン含有難燃剤とを混合することを含んでなり、リン含有難燃剤と窒素含有難燃剤の合計のポリ(ブチレンテレフタレート)に対する重量比が0.80より大きく、リン含有難燃剤の窒素含有難燃剤に対する重量比が1.0以上である、方法。
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