JP2008535663A - 酸官能基化固体担体に固定されたナノ触媒、該触媒を作製する方法、および該触媒を使用する方法 - Google Patents

酸官能基化固体担体に固定されたナノ触媒、該触媒を作製する方法、および該触媒を使用する方法 Download PDF

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Abstract

担持触媒は、それに結合する無機酸官能基を有するように官能基化されたシリカのような固体担体を含む。活性触媒粒子は官能基化された担体材料に担持される。酸官能基化された担体材料は、固体担体を硫酸またはp−トルエンスルホン酸のような無機酸含有剤と反応させることによって作製される。有機固定剤を用いて、触媒ナノ粒子を形成し、触媒ナノ粒子を酸官能基化された担体材料に固定する。担持触媒は、固定床反応器または流動床反応器を含む任意の種類の反応器における使用のためのサイズおよび形状にすることができる。本発明の方法は、担持触媒を用いる過酸化水素の直接合成のための方法を含む。

Description

本発明は、一般的には、担持された触媒、ならびに該触媒を作製する方法、および該触媒を使用する方法(たとえば過酸化水素の直接合成における使用)に関する。担体材料は、無機酸官能基によって官能基化され、担体に対する触媒の結合を改善する。
過酸化水素は、漂白剤、殺生物剤および化学反応剤として織物産業、製紙産業および化学産業において広く用いられている商業的に重要な製品である。伝統的には、過酸化水素は、アルキルアントラキノン類を用いる多数の酸化および還元工程を含む方法によって製造されている。この方法は、多数の工程を伴うこと、反応剤の大きな体積、中間体の比較的高いコスト、および不活性な副生成物の生成のために、複雑かつ高価である。
最近、貴金属触媒を用いて水素および酸素から過酸化水素を直接合成する代替法を開発する努力がなされてきている。過酸化水素の直接合成は、著しい経済的利益を提供する。なぜなら、中間生成物を作製することを回避し、およびアルキルアントラキノン類のような反応剤の使用を必要としないからである。
直接合成方法の1つの重要な側面は、触媒である。該触媒は、過酸化水素よりも熱力学的に有利な競争的副生成物である水の生成を最小限として、水素および酸素を過酸化水素へ選択的に変換することができなければならない。一般的に、直接合成反応の触媒は、活性触媒として、パラジウムまたはパラジウムと白金との組み合わせを用いる。一般的に、これらの触媒は、固体担体状に分散された小粒子の形態で用いられる。典型的には、担体は、活性炭のような炭素ベースの材料である。
活性触媒金属の高いコストのために、それら金属を効率的に用いる必要があり、かつそれら金属が回収可能でなければならない。大抵の現存する直接合成方法は、炭素をベースとする粉末に担持された触媒を用い、それら担持触媒はスラリー型の反応器中で使用される。典型的には、炭素粉末触媒は、非常に効率的ではあるものの高コストである濾過システムを用いて液状スラリーから回収される。
スラリー型反応器の1つの不都合は、連続的混合を必要とする点である。連続的混合は、担体材料からの金属粒子の摩損を増大させる。担体から分離した金属粒子は、濾過方法によって回収するためには微細すぎ、したがって回収不能である。
現存する直接合成システムの別の不都合は、触媒材料の担体としての炭素の使用である。炭素をベースとする材料は、経時的に劣化し、および/または高酸素環境において燃焼する。過酸化水素の直接合成は、典型的には酸素供給流を必要とする。酸素供給流と炭素担体との間の望ましくない相互作用を回避するために、現存するシステムは、全供給物中の酸素の濃度を制限する。
したがって、必要とされているものは、効率的であり、摩損およびリーチング(leaching)をより巧みに回避し、および/または高酸素環境下でより安定である、改善された担持触媒である。
本発明は、効率的かつ容易に回収可能な担持触媒を指向する。改良された担持触媒は、官能基化された固体担体材料を含み、該固体担体材料に付着された無機酸官能基を有する。活性貴金属粒子のような触媒材料は官能基化された担体材料に担持される。酸官能基された基は、触媒原子が担体に付着および結合することができる反応部位を提供する。本発明の新規な担持触媒は、過酸化水素の直接合成に特に有利である。例示的実施形態において、担持触媒は、固定床または沸騰床(ebullated bed)において用いられ、過酸化水素を製造する。
担体材料は、ナノ粒子触媒を担持するのに適当な任意の固体担体材料であってもよい。担体材料は、酸と反応して担体材料上に無機酸官能基を形成することができる表面官能基を含む。好ましい実施形態において、担体材料は金属酸化物である。適当な金属酸化物の例は、特に、シリカ、アルミナ、天然および合成ゼオライトを含む。
例示的実施形態において、無機酸官能基は、スルホン酸基、硝酸基、ホスホン酸基、または塩化物基である。スルホン酸基は、過酸化水素を製造するのに用いられる担持触媒を作製するのに特に有利である。過酸化水素の直接合成に用いられる際に、スルホン酸基を用いて製造された触媒はより安定であり、かつ貴金属触媒のリーチングの傾向が小さいことを見いだした。多くの場合、官能基化は、1種類の酸を用いる単一工程で実施される。
1つの実施形態において、酸官能基は、2以上の工程において担体材料上に形成される。例示的実施形態において、金属酸化物担体は、ハロゲン化水素のような第1反応剤によって活性化され、中間官能基化担体材料を形成する。典型的には、担体材料の表面基が特定の無機酸との反応を実施するのに十分に反応性ではない場合に、2以上の工程が用いられる。
本発明の担体材料上に任意の触媒材料を担持することができる。例示的実施形態において、触媒材料は貴金属ナノ粒子の分散物である。適当な貴金属は、パラジウム、白金、イリジウム、ルテニウム、ロジウム、金、およびこれらの組み合わせを含む。水素および酸素からの過酸化水素の直接合成においては、この用途における高い効率のために、パラジウム、白金、およびそれらの組み合わせが特に好ましい。本発明は、消費された触媒を回収する必要性および触媒の効率および寿命を改善する必要性のために、貴金属担持触媒に特に適する。
例示的実施形態において、触媒材料は、有機剤(たとえば、有機分子、有機オリゴマーまたは有機ポリマー)を用いて、官能基化された担体材料に分散および/または固定される。有利なことには、有機剤は、金属粒子と化合することができる1つまたは複数の官能基と、担体材料と化合することができる1つまたは複数の官能基とを含む。
本発明は、担体材料に金属酸化物を用いる際に特に有利である。多くの場合、金属酸化物は、他の担体材料と比較して、触媒を固定するための適切な結合部位を欠く。酸官能基を提供することは、初期の結合部位の不足を補償する。
金属酸化物担体の別の利点は、所望される形状を有するように担体を成型する能力である。たとえば、触媒粒子を担持するのに用いられる金属酸化物を、顆粒、球体、押出形状、粉末または他の望ましい形態に成型して、特定の用途に適合させることができる。したがって、本発明の担持触媒は、(たとえば、それらの一般的により大きなサイズのゆえに)固定床反応器、沸騰床反応器およびスラリー型反応器を含む多くの異なる種類の反応器において用いることができる。
本発明の好ましい実施形態において、担持触媒を固定床反応器または沸騰床反応器において用いて、担体材料からの金属の摩損の危険を減少させる。改良された寿命に加えて、固定床または沸騰床において用いられる担持触媒は、スラリー型反応器において用いられる触媒よりも容易に回収される。
金属酸化物担体を用いることの別の利点は、担体材料の不燃性である。金属酸化物は酸素と反応しないので、本発明の担持触媒は、炭素ベースの担持触媒を用いるための条件に比較して、より高い酸素濃度の条件で使用することができる。たとえば、過酸化水素製造においては、担体材料と酸素の燃焼すなわち反応の懸念なしに、供給流中の酸素濃度を過酸化水素の生成のために最適化することができる。一般的に、水素に対する酸素の比率を増加させることが、水に優先する過酸化水素の形成に有利である。
本発明のこれらおよび他の利点および特徴は、以下の記載および添付の特許請求の範囲から、より詳細に理解されるであろう。
本発明は、新規の担持触媒の製造を指向する。新規の触媒は、無機酸官能基で官能基化された固体担体材料を含む。酸官能基化された担体材料は、金属ナノ粒子触媒の担体として役立つ。ナノ触媒粒子は、ナノ触媒粒子および担体材料の両方に化合することができる官能基(複数)を有する有機分子、有機オリゴマーまたは有機ポリマーによって、担体材料に固定される。また、本発明は、該担持触媒を使用して、水素および酸素供給流から過酸化水素を直接合成する方法を指向する。
本発明の目的において、「ナノ粒子」または「ナノサイズの粒子」は、約100ナノメートル(nm)未満の直径を有する粒子を意味する。
I. 担持触媒および中間体を製造するのに用いられる成分
本発明の担持触媒は、典型的には、金属酸化物担体材料、無機酸、複数の触媒原子、および有機固定剤を用いて製造される。以下でより詳細に議論するように、担体材料は、無機酸と反応して、酸官能基化された担体材料を形成する。ナノ粒子触媒は、固定剤によって担体に固定される。
A. 担体材料
有用な触媒担体として当業者に知られている任意の固体担体材料を、本発明のナノ触媒粒子の担体として使用することができる。担体は、種々の物理的形態を有してもよい。担体は、多孔質または非多孔質のいずれであってもよい。担体は、粉末、顆粒、タブレット、押出物などのような3次元構造であってもよい。また、担体は、フィルム、膜、皮膜のような2次元構造の形態、あるいは主として2次元表面を有する3次元構造の形態にあってもよい。
例示的実施形態において、担体は金属酸化物を含む。これらは、他の金属の酸化物に加え、シリカ(シリカゲル、石英ガラス(fused silica)、ヒュームドシリカ、石英などを含む)、アルミナ、チタニア、ジルコニア、マグネシア、キースラガー(keiselguhr)、珪藻土、ベントナイト、クレーを単独または組み合わせて含むが、それらに限定されるものではない。また、担体は、天然または合成のゼオライトとして集合的に知られる多孔質固体群を含む。ゼオライトは、規則的な多孔質構造を有する。本発明の目的において、元素「ケイ素」は金属であるとみなされ、および「ケイ素酸化物」は金属酸化物である。
担体の別の有用な群(class)は、カーボンブラック、活性炭、グラファイト、フッ化物処理カーボンなどのような炭素をベースとする材料を含む。担体の他の有用な群は、ポリマーのような有機固体、金属、および金属合金を含む。可燃性担体は、担体材料を発火または過度に劣化させることのない適当な条件下で使用するべきである。
好ましい実施形態において、金属酸化物成分は、担体材料の約50質量%より多く、より好ましくは約75質量%より多く、およびさらにより好ましくは約90質量%より多い。最も好ましい実施形態において、金属酸化物は少なくとも90質量%のシリカゲルを含む。
典型的には、担体材料は、担体材料の表面上にヒドロキシルまたは他の官能基を含む。それら官能基を用いて、担体材料を無機酸で官能基化することができる。以下により詳細に議論するように、いくつかの場合において、担体材料の表面を最初に活性化して、担体材料が無機酸を含有する化合物と結合するようにしてもよい。
例示的実施形態において、担体材料は、分散された触媒材料を担持するために大きな表面積を有する。好ましい実施形態において、表面積は約50m/gと約1000m/gとの間である。より好ましい実施形態において、表面積は約100m/gと約500m/gとの間である。
好ましい担体材料の別の特徴は、ほぼ全ての望ましい形状および/またはサイズに製造することができる能力である。本発明の触媒は、シリカおよびアルミナのような金属酸化物から作製することができるので、当該技術において知られている方法を用いて触媒を成型することができる。たとえば、金属酸化物を、任意のサイズまたは形状を有する顆粒、ビーズ、押出物、球体、粉末および同種の形状にて製造することができる。
担体材料は、担体材料に所望される特性を付与するため、および/または担体材料を所望のサイズまたは形状に成型することを補助するための追加成分を含むことができる。他の成分の例は、結合剤、潤滑剤、および押出助剤を含む。
B. 無機酸を含有する化合物
無機酸を含有する化合物は、担体材料または担体材料を予備官能基化した中間体と反応して、酸官能基化された担体材料を形成することができる化合物である。無機酸を含有する化合物は、担体、または担体中間体と結合することができる無機酸官能基を含む化合物である限りにおいて、無機化合物または有機化合物であってもよい。適当な無機酸官能基は、スルホン酸基、硝酸基、ホスホン酸基などを含む。
本発明の目的において、スルホン酸基、硝酸基、およびホスホン酸基は、誘導体をベースとする官能基が担体または担体中間体と結合することができる限りにおいて、それぞれ、硫酸、硝酸およびリン酸の誘導体である官能基を含む。術語「スルホン酸基」は、基底状態またはイオン性形態のいずれかであるSO基を有する官能基を含むが、それらに限定されるものではない。SO官能基は、スルホネート類、サルファメート類、サルファイト類、ビサルファイト類、スルホン酸、これらの塩およびエステル、スルホニルハライド類などを含む。同様に、術語「スルホン酸基」は、サルフェートおよびビサルフェートを含むべきである。また、硝酸基およびホスホン酸基も、それらそれぞれの酸に対応する誘導体をベースとする官能基を含む。
無機酸を含有する化合物は、硫酸、スルファミン酸、硝酸、リン酸、これらの塩およびエステルなどを含む。あるいはまた、無機酸を含有する化合物は、無機酸官能基を含む有機化合物であってもよい。そのような化合物は、パラトルエンスルホン酸(p−TSA)、ドデシルベンゼンスルホン酸、メタンスルホン酸、2,4−ジニトロベンゼンスルホン酸、3−ヒドロキシプロパン−1−スルホン酸、6−アミノトルエン−3−スルホン酸、2−アミノ−1−ナフタレンスルホン酸、ジフェニルアミン−4−スルホン酸、p−キシレン−2−スルホン酸、これらの塩およびエステル、および類似の化合物を含む。
C. 触媒原子
本発明のナノ触媒粒子を形成する触媒原子は、貴金属、卑遷移金属(base transition metal)、希土類金属、アルカリ土類金属、土類金属または非金属の1つまたは複数を含む。例示的実施形態において、触媒原子は少なくとも1つの貴金属を含む。貴金属は、白金、パラジウム、イリジウム、金、オスミウム、ルテニウム、ロジウムおよびレニウムを含む。
過酸化水素の直接合成のためには、触媒は、過酸化水素の直接製造方法における最適の触媒性能を提供するように選択される。例示的実施形態において、触媒原子は、パラジウム、白金およびそれらの組み合わせを含む。
以下に記載するように、触媒原子を適切な溶媒またはキャリアに添加して、懸濁液または溶液を形成する。触媒原子を、元素形態(すなわち金属形態)またはイオン性形態において溶液に添加することができる。典型的には、溶媒またはキャリア中により容易に溶解または分散するように、触媒原子をイオン性形態で添加する。
イオン性金属原子は、典型的には金属塩の形態で添加される。適当なイオン性形態の例は、金属ハロゲン化物、金属硝酸塩、あるいは、溶媒またはキャリアに容易に溶解する他の適切な塩を含む。他の例は、金属リン酸塩、金属硫酸塩、金属タングステン酸塩、金属酢酸塩、金属クエン酸、金属グリコレートを含む。
それら自身が化合物(酸化物のようなもの)である金属成分を適切な化合物の形態で液体媒体に添加することができる。あるいは、該金属成分は、ナノ粒子形成中に適切な化学的形態に変換される別の化学的形態であってもよい。
D. 固定剤
固定剤は、触媒ナノ粒子および同様に担体材料中の原子と結合することができる有機分子であり、固定剤がナノ触媒粒子を担体材料に拘束する。例示的な固定剤は、種々の機構によって触媒原子と相互作用および複合化することができる。その機構は、イオン性結合、共有結合、ファン・デル・ワールス相互作用/結合または水素結合を含む。本発明の範囲内の固定剤は、ポリマーおよびオリゴマーに加えて、種々の低分子の有機分子を含む。
固定剤と触媒原子との間の結合を提供するために、固定剤は1つまたは複数の適切な官能基を含む。固定剤を触媒原子と結合させるのに適当な官能基は、ヒドロキシル、カルボキシル、カルボニル、アミン、チオール、スルホン酸、スルホニルハライド、アシルハライドおよびこれらの組み合わせの1つまたは複数を含む。固定剤は、単官能性、二官能性または多官能性であってもよい。
適当な単官能性固定剤の例は、エタノールおよびプロパノールのようなアルコール類、ならびにギ酸および酢酸のようなカルボン酸を含む。有用な二官能性固定剤は、シュウ酸、マロン酸、マレイン酸などのような二酸;エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−プロパンジオールなどのようなジアルコール類;グリコール酸、乳酸などのようなヒドロキシ酸を含む。有用な多官能性固定剤は、グルコースのような糖類、クエン酸、シュウ酸、ヒドロキシ二酸などのような多官能性カルボン酸を含む。
他の有用な固定剤は、エタノールアミン、メルカプトエタノール、2−メルカプトアセテート、グリシンおよびアラニンのようなアミノ酸、スルホベンジルアルコールおよびスルホ安息香酸のようなスルホン酸、およびアミノ官能基およびチオール官能基を有する他のスルホベンジル化合物を含む。
また、本発明による例示的固定剤は、ポリマーおよびオリゴマーを含み、それらポリマーおよびオリゴマーは天然または合成であってもよい。固定剤がオリゴマーまたはポリマーである場合、数平均で測定される分子量は、好ましくは約300〜約15000ダルトンの範囲内、より好ましくは約600〜約6000ダルトンの範囲内である。しかしながら、溶媒、キャリアまたはビヒクルに容易に可溶性であり、触媒原子と複合化ができる場合には、より大きな分子量(すなわち15000より大きい)のポリマーさえも用いることができることが認識される。
1分子あたり所望の数の官能基を有する固定剤を与えるように、ポリマーまたはオリゴマー分子の分子量を選択してもよい。官能基の数は、一般的に1分子あたり4〜200官能基の範囲内であってもよく、好ましくは1分子あたり8〜80官能基の範囲内であってもよく、より好ましくは1分子あたり10〜20官能基の範囲内であってもよい。多くの場合、少なくとも概略的には、ポリマーまたはオリゴマー内の官能基の数は反復単位の数に相当する。また、より少ない反復単位(たとえば20未満)を有するポリマーまたはオリゴマーを選択することによって、分枝を減少させることまたは分枝を最小限にすることが可能である。
本発明の範囲内の適当なポリマーおよびオリゴマーは、ポリアクリル酸、ポリアクリレート類、ポリビニルベンゾエート類、ポリビニルスルフェート、スルホン化スチレンを含むポリビニルスルホネート類、ポリビスフェノールカーボネート類、ポリベンズイミダゾール類、ポリピリジン、スルホン化ポリエチレンテレフタレートを含むが、それらに限定されるものではない。他の適当なポリマーは、ポリビニルアルコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールなどを含む。
E. 溶媒およびキャリア
溶媒またはキャリアを、触媒原子(典型的にはイオン性塩の形態にある)および/または分散剤を組み合わせるためのビヒクルとして用いることができる。本発明の前駆体組成物を作製するために用いられる溶媒は、有機溶媒、水、またはそれらの組み合わせであってもよい。用いることができる有機溶媒は、アルコール類、エーテル類、グリコール類、ケトン類、アルデヒド類、ニトリル類などを含む。
好ましい溶媒は、金属塩を溶解させるのに十分な極性を有する液体である。これら好ましい溶媒は、水、メタノール、エタノール、n−プロパノール、イソプロピルアルコール、アセトニトリル、アセトン、テトラヒドロフラン、エチレングリコール、ジメチルホルムアミド、ジメチルスルホキシド、塩化メチレンなどを含み、それらの混合物も含む。
他の化学修飾剤を液体混合物中に含んでもよい。たとえば、酸または塩基を添加して、混合物のpHを調整してもよい。界面活性剤を添加して、混合物の表面張力の調整またはナノ粒子の安定化を行ってもよい。
ナノ粒子成分の溶媒は、純(neat)溶媒であってもよい。しかしながら、酸性溶液を使用することが好ましい。なぜなら、酸がナノ粒子成分の溶解を補助するからである。溶液を、有機酸および無機酸を含む適当な酸で酸性化してもよい。好ましい酸は、硫酸、リン酸、塩酸、硝酸などまたはそれらの組み合わせのような鉱酸を含む。広範囲の濃度の酸を用いることが可能ではあるが、一般的には、所望される溶解性の向上を達成するためには比較的希薄な溶液を用いることが必要であるに過ぎない。
II. 担持触媒を作製する方法
本発明による担持触媒を製造する方法は、概して以下の工程を含むと要約される:
(i) 担体材料および無機酸を反応させて、無機酸で官能基化された担体材料を形成する工程;
(ii) 1種または複数種の触媒原子および1種または複数種の固定剤を反応または組み合わせて、触媒複合体、いくつかの場合においてはナノ触媒粒子を形成する工程;および
(iii) 固定剤または触媒複合体を酸官能基化された担体材料に結合させて、酸官能基化された担体材料にナノ触媒粒子を固定するための束縛を提供する工程。
工程(ii)および工程(iii)を任意の順序で行うことができることを理解すべきである。
A. 無機酸で官能基化された担体材料を製造する工程
無機酸で官能基化された担体材料は、担体材料と1つまたは複数の無機酸を含有する化合物を反応させることによって作製される。無機酸を含有する化合物は、担体材料の表面上のヒドロキシル基または他の官能基と反応して、担体材料に酸基を結合させる。無機酸基は、ナノ触媒粒子および触媒ナノ粒子を固定、束縛または別の方法で担持するための化合物に対する反応性がより高い。
酸で官能基化された担体材料は、単一工程で形成することもできるし、代替的に2工程以上で形成することもできる。単一工程の方法においては、無機酸を含有する化合物は、無機酸を含有する化合物が担体材料と反応および結合するように、担体材料に対する反応性が十分に高い。単一工程の方法における使用に適当な無機酸を含有する化合物は、p−トルエンスルホン酸である。
別の実施形態において、酸で官能基化された担体材料は、2工程の方法で製造される。この実施形態において、担体材料は、最初に活性剤と反応させて、無機酸を含有する化合物にする担体の反応性をより高くし、そのようにして、官能基化担体材料中間体を形成する。
活性化剤は、担体の表面と反応して、無機酸を含有する化合物に対する担体の表面の反応性をより高くする、任意の化合物であることができる。例示的実施形態において、活性化剤は、HF、HClまたはHBrのようなハロゲン化水素である。典型的には、無機酸を含有する化合物(たとえば、硫酸)を官能基化担体中間体と反応させることによって、担体中間体から活性化剤が解放される。
ひとたび無機酸官能基が担体材料に結合したならば、官能基化された担体を洗浄して、痕跡量の未反応の化学物質を除去することができる。たとえば、官能基化された担体を水または有機溶剤で洗浄することができる。
また、酸官能基化された担体に、他の任意選択的な処理工程を実施することができる。たとえば、酸官能基化された担体を、メタノール、エタノールのような溶媒中に浸漬させることができる。同様に、任意選択的に、官能基化された担体を乾燥させることができる。
B. ナノ触媒粒子を形成する工程
固定剤を1種または複数種の触媒原子と反応させて、担持されたナノ粒子触媒を形成する。一般的に、ナノ触媒粒子は、最初に触媒原子および固定剤を適切な溶媒またはキャリア中に溶解させ、そして溶液または懸濁液を形成するように触媒原子を触媒複合体に再結合させる。固定剤が担体に結合する前または結合した後に、ナノ粒子を形成することができる。
1つの実施形態において、分散された触媒ナノ粒子は、懸濁液、コロイドまたは溶液を形成する。別の実施形態においては、分散剤は、1つまたは複数の引き続く工程において活性原子が担体表面上に配置される際のナノ粒子の形成を促進する。典型的には、活性触媒の粒子は、還元工程において形成される。適当な還元技術は、分散された触媒原子の溶液中に水素ガスをバブリングすることを含む。
触媒ナノ粒子を形成する際に、ナノ粒子を形成するのに用いられる溶媒またはキャリアに可溶性または分散可能にするように、触媒分子を任意の形態で提供することができる。たとえば、触媒原子を、溶媒またはキャリアに容易に溶解可能である金属塩として提供することができる。金属塩化物および金属硝酸塩を用いることが有利である可能性がある。なぜなら、金属塩化物および金属硝酸塩は、典型的には、他の金属塩よりも溶解性が高いからである。別の実施形態において、金属をその非イオン性形態(すなわち、金属形態)で提供することができる。この実施形態においては、溶媒またはキャリアは典型的には酸を含み、当該金属が溶解することを補助する。
固定剤は、触媒原子と分散剤の会合を容易にするような方法で溶媒またはキャリアに添加される。いくつかの固定剤は、それら自身が溶媒またはキャリアに可溶性である可能性がある。カルボン酸基を含む固定剤の場合、その酸の金属塩(たとえば、アルカリ金属塩またはアルカリ土類金属塩)を形成することが有利である可能性がある。たとえば、ポリアクリル酸を、ポリアクリル酸ナトリウム塩の形態で提供してもよい。ポリアクリル酸ナトリウム塩は、水性溶媒系に容易に可溶性であると同時に、触媒金属塩と反応して金属−ポリアクリレート複合体を形成することができる。金属−ポリアクリレート複合体は、溶媒またはキャリアに可溶性であるか、または溶媒またはキャリア中の懸濁物を形成することができる可能性がある。
C. 酸官能基化された担体材料に固定剤を結合する工程
固定剤を酸官能基化された担体材料と反応させて、固定剤を酸官能基化された担体の表面の官能基に結合させる。現在、固定剤は、主として無機酸官能基によって担体と結合すると信じられる。しかしながら、ヒドロキシル基のような金属酸化物担体上の他の官能基に対して固定剤が結合すること、または酸が担体上のハライド基を置換することによって固定剤が結合することも可能である。
また、当業者は、固定剤が無機酸官能基と結合した場合でさえ、担持触媒に所望される特性を提供するために利用可能な多数の残存する酸官能基が存在することを認識するであろう。
本発明の1つの態様において、固定剤は、酸官能基化された担体材料に固定剤を結合するための特定の官能基を有するように選択される。たとえば、そのカルボン酸官能基のためにポリアクリル酸を利用でき、該カルボン酸官能基は官能基化された担体表面上の無機酸基と反応することができる。
固定剤を触媒原子と反応させてナノ粒子を形成する前またはその後に、固定剤を担体材料と反応させることができる。前述のように、いくつかの場合において、固定剤を担体材料と反応させることは、ナノ粒子の形成を容易にすることができる。
III. 担持触媒
本発明の担持触媒は、酸官能基化された担体材料および複数の担持された活性ナノ粒子を含む。固定剤は、担体材料に対して活性ナノ粒子を拘束し、触媒ナノ粒子のリーチングおよび/または凝集を防止する。
固定剤の官能基は、活性ナノ粒子の1つまたは複数の原子、および酸官能基化された担体材料の表面の1つまたは複数の官能基と結合する。例示的実施形態において、固定剤は、金属酸化物担体の表面上の無機酸官能基と結合する。
担体材料上の触媒成分の金属付着量(loading)は、担持触媒の目的とする用途に依存して変化することができる。好ましい実施形態において、金属付着量は、約0.01質量%と約10質量%との間、およびより好ましくは約0.05質量%と約5質量%との間である。これらの付着量は、たとえば、過酸化水素の直接合成用の触媒として有用である。
また、所望される安定性、サイズおよび/または均一性を有する触媒粒子の形成を促進するように、固定剤を選択することができる。たとえば、固定剤を、所望される110または111結晶面露出部を有するナノ粒子触媒の形成を促進するように選択することができる。
好ましい実施形態において、固定剤を、過酸化水素を製造するための110結晶面露出部を有する触媒粒子を形成するように選択する。選択的110結晶面露出部を有するナノ粒子を形成するために適当な固定剤の例は、ポリアクリル酸である。
IV. 過酸化水素を製造する方法
本発明の担持触媒は、水素および酸素からの過酸化水素の直接合成において特に有利である。好ましい実施形態において、本発明にしたがって製造される過酸化水素促進触媒は、パラジウムと白金との組み合わせを含む。加えて、触媒ナノ粒子は、110結晶面露出部を有するように制御されて形成される。110結晶面露出部を有する触媒ナノ粒子を製造するために適当な固定剤は、低分子量(たとえば約300〜15000ダルトンの間)ポリアクリル酸のような線状ポリマーまたはオリゴマーを含む。
本発明の触媒は、過酸化水素の直接合成に適当な任意の型の反応器中で使用することができる。適当な反応器は、固定床反応器、沸騰床反応器およびスラリー反応器を含む。好ましい実施形態において、本発明の触媒は、過酸化水素製造用の固定床反応器または沸騰床反応器中に装填される。固定床反応器または沸騰床反応器中での本発明の触媒の使用は、触媒の回収および再生を容易にする。
固定床反応器または沸騰床反応器中に触媒を装填するために、担持触媒を、固定床または沸騰床に適当なサイズおよび/または形状を有するように製造する。たとえば、担持触媒は、固定床反応器または沸騰床反応器中での使用に適当なサイズを有するビーズまたは球体のような微粒子として製造される。例示的実施形態において、微粒子は、少なくとも約0.5mmの公称寸法、およびより好ましくは少なくとも約1mmの公称寸法を有する。あるいはまた、担体材料を押出成形して、任意のサイズまたは形状の固定床反応器中での使用に適当な寸法を有するパーツを作製することができる。
特定の種類の反応器中での使用のために担体材料を押出成形すること、粉砕すること、または他の方法で成型することは、典型的には、担体材料上に触媒を固定する前に実施され、触媒が反応器中で露出される全担体表面上に分布するようにされる。
ひとたび担持触媒が適当な反応器中に配置されたならば、水素ガスおよび分子状酸素の供給流を導入することによって、過酸化水素を直接合成することができる。例示的実施形態において、水素は、水素の燃焼限界未満の濃度で反応器中に導入される。酸素濃度は、好ましくは約5体積%〜約97体積%、より好ましくは約10体積%〜約80体積%、および最も好ましくは約20体積%〜約60体積%の範囲内で変動する。約25%を越える酸素の濃度のために、無機担体を用いて担体の酸化を回避することが有利である。
本発明の担持触媒は、低い水素濃度における過酸化水素の効率的製造のための金属付着量および適当な活性を有する。触媒材料の金属成分は担体材料に固定されているため、担持触媒は長い寿命を有し、かつ容易に回収および再生される。固定床反応器および流動床反応器のような反応器において、担持触媒は特に回収が容易であり、それによって過酸化水素製造の継続コスト(ongoing cost)を削減する。
以下の実施例は、本発明による担持触媒を製造するための例示的手順、およびこれらの触媒を用いて過酸化水素を製造するための例示的手順である。実施例1の手順を用いて作製した触媒前駆体を、実施例2〜5で用いて、本発明による担持触媒を作製する。実施例6〜9は、それぞれ実施例2〜5の担持触媒を用い、本発明にしたがって過酸化水素を製造する。
(実施例1) 触媒前駆体の製造
例示的実施形態において、以下の手順を用いて触媒前駆体溶液を調製する。1.3339gのPdClを4.76gのHCl中に溶解させ、次いで脱イオン水を用いて希釈して全体積を1000mlとすることによって、パラジウム溶液を調製した。0.2614gのHPtClを脱イオン水と混合して、1000mlの全体積を有する溶液を形成することによって、白金溶液を調製した。ポリアクリル酸ナトリウム(平均分子量1200)の45質量%水溶液15gを脱イオン水で希釈して全体積を100mlとすることによって、固定剤溶液を調製した。
75mlのパラジウム溶液、12mlの白金溶液および10mlの固定剤溶液を混合し、脱イオン水を用いて混合物を1000mlに希釈することによって、触媒前駆体溶液を調製した。混合物を、1.5時間にわたって100ml/分の窒素でパージし、次いで30分間にわたって100ml/分の水素を供給した。その時点で、溶液内部の触媒前駆体複合体は使用する準備ができた。
(実施例2) 担持触媒
シリカゲル(Alfa Aesarから供給される。カタログ番号89346)を破砕し、そして篩にかけて20〜40メッシュとすることによって、酸官能基化された触媒担体を調製した。次いで、こと篩をかけた材料60gを、180gのトルエンおよび10gのp−トルエンスルホン酸と混合した。この混合物を沸点まで加熱し、30分間にわたって還流した。次いで、過剰のトルエン溶液を排出し、固形分を乾燥した。固形分を、15分間にわたって100gのメタノール中に浸漬し、次いで過剰のメタノールを排出した。
担持触媒を形成するために、酸官能基化された担体材料を実施例1の触媒前駆体溶液と混合した。該混合物を沸騰状態まで加熱し、液体の90%が除去されるまで撹拌した。次いで、残存する混合物を回転式乾燥装置へ移し、そこで残存する液体を蒸発させた。次いで、終夜にわたって110℃の乾燥オーブン中で乾燥を実施した。
次いで、乾燥した固形分を、管状反応器中、17時間にわたって、300℃および100ml/分の水素で処理した。冷却後、固形分をオーブンに移し、そこで、窒素雰囲気下3時間にわたって150℃に加熱した。完成した触媒は、0.1質量%の活性金属(PdおよびPt)の触媒付着量を有した。
(実施例3) 担持触媒
シリカゲル(Alfa Aesarから供給される。カタログ番号89346)を粉砕し、そして篩にかけて20〜40メッシュとすることによって、触媒担体を調製した。次いで、この篩をかけた材料60gを、600mlの10質量%HCl水溶液と混合した。この混合物を沸騰状態まで加熱し、90分間にわたって還流した。次いで、HCl溶液を排出し、Clが除去されるまで、固形分を脱イオン水で複数回にわたって洗浄した。次いで、洗浄された固体を、200gの硫酸と混合し、8時間にわたって90℃に加熱した。次いでHSOを排出し、固形分を5回にわたって水で洗浄し、次いで110℃のオーブン中で終夜にわたって乾燥した。乾燥した固形分を、15分間にわたって100gのメタノール中に浸漬し、次いで過剰のメタノールを排出した。
次いで、処理された触媒担体を、実施例1の触媒前駆体溶液1000mlと混合し、実施例2にしたがってさらに調製した。完成した担持触媒は、0.1質量%の活性金属(PdおよびPt)を含有した。
(実施例4) 担持触媒
1mmの概略粒度のGrade57のシリカゲル(Davicat SI1191、Grace Davisonから供給される)を用いて、担持触媒を調製した。この篩をかけた材料60gを、600mlの10質量%HCl水溶液と混合した。この混合物を沸騰状態まで加熱し、90分間にわたって還流した。次いで、HCl溶液を排出し、Clが除去されるまで、固形分を脱イオン水で複数回にわたって洗浄した。次いで、洗浄された固体を、200gの硫酸と混合し、8時間にわたって90℃に加熱した。次いでHSOを排出し、固形分を5回にわたって水で洗浄し、次いで110℃のオーブン中で終夜にわたって乾燥した。乾燥した固形分を、15分間にわたって100gのメタノール中に浸漬し、次いで過剰のメタノールを排出した。
次いで、処理された触媒担体を、実施例1の触媒前駆体溶液1000mlと混合し、実施例2にしたがってさらに調製した。完成した担持触媒は、0.1質量%の活性金属(PdおよびPt)を含有した。
(実施例5) 担持触媒
触媒担体は、1mm直径の押出物の形態にあるGrace Davisonから供給される押出成形されたシリカゲル(Davicat 1600)であった。押出物を破砕し、そして篩にかけて20〜40メッシュとした。次いで、この篩をかけた材料60gを、1000mlの10質量%HCl水溶液と混合した。この混合物を沸騰状態まで加熱し、90分間にわたって還流した。次いで、HCl溶液を排出し、固形分を脱イオン水を用いて5回洗浄した。次いで、洗浄された固体を、200gの硫酸と混合し、1時間にわたって還流した。次いでHSOを排出し、固形分を5回にわたって水で洗浄し、次いで110℃のオーブン中で終夜にわたって乾燥した。乾燥した固形分を、15分間にわたって100gのメタノール中に浸漬し、次いで過剰のメタノールを排出した。
次いで、処理された触媒担体を、実施例1の触媒前駆体溶液1000mlと混合し、実施例2にしたがってさらに調製した。完成した担持触媒は、0.1質量%の活性金属(PdおよびPt)を含有した。
(実施例6) 過酸化水素の製造
実施例2の担持触媒6.4gを、10mmの内径を有する垂直型管状固定床反応器に充填した。650(質量)ppmの硫酸および15(質量)ppmのNaBrを含有するメタノールからなる液体供給物を、30ml/時間の全速度にて反応器の底部に供給した。
3%の水素、40%の酸素および残余の不活性ガスを含有する気体供給物を、1600標準ml/分にて、同様に反応器の底部に供給した。液体および気体生成物を、反応器の頂部から取り出した。過マンガン酸塩滴定によって液体の過酸化水素濃度を分析し、およびGCによって気体の水素濃度を分析した。500時間の連続運転の後、結果は、液体中の10質量%の過酸化水素であった。過酸化水素の選択性は、転化された水素を基準として78%であり、および触媒の生産性は420g生成H/g活性金属/時間であった。
(実施例7) 過酸化水素の製造
実施例3の担持触媒2.84gを、実施例6の固定床反応器に充填し、実施例6と同様の条件で運転した。50時間の連続運転の後、結果は、液体中の6.4質量%の過酸化水素であり、過酸化水素の選択性は、転化された水素を基準として75%であり、および触媒の生産性は700g生成H/g活性金属/時間であった。
(実施例8) 過酸化水素の製造
実施例4の担持触媒3.96gを、実施例6の固定床反応器に充填し、実施例6と同様の条件で運転した。40時間の連続運転の後、結果は、液体中の7.0質量%の過酸化水素であり、過酸化水素の選択性は、転化された水素を基準として74%であり、および触媒の生産性は575g生成H/g活性金属/時間であった。
(実施例9) 過酸化水素の製造
実施例5の担持触媒4.30gを、実施例6の固定床反応器に充填し、実施例6と同様の条件で運転した。150時間の連続運転の後、結果は、液体中の6.2質量%の過酸化水素であり、過酸化水素の選択性は、転化された水素を基準として73%であり、および触媒の生産性は500g生成H/g活性金属/時間であった。
前述の実施例は本発明にしたがって過酸化水素を製造することの有効性を示したが、本発明の担持触媒および方法は、それに限定されるものではない低レベルのリーチングを有する触媒が所望される、および/または担持触媒が反応器中での使用のために望ましい形状に成型される必要がある多くの異なる手順において、本発明にしたがって製造される触媒を使用することができる。
本発明を、その神髄および本質的特徴から乖離することなしに、他の具体的形態で実施してもよい。望ましい実施形態は、全ての観点において、単に例示的であるに過ぎないとみなすべきであり、それらに限定されるものとみなすべきではない。したがって、本発明の範囲は、前述の記載ではなく、添付の特許請求の範囲に示される。請求項の意味および等価の範囲内となす全ての変更点は、その範囲内に包含されるべきものである。

Claims (30)

  1. 複数の活性触媒粒子と;
    固体担体材料を含む官能基化担体材料であって、該固体担体材料に結合した複数の無機酸官能基を有し、該無機酸官能基は、硫酸、硝酸、リン酸およびそれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1つの酸によって提供される官能基化担体材料と;
    該触媒粒子を該官能基化担体材料に固定し、および該触媒粒子を該官能基化担体材料に担持するように、該複数の無機酸官能基および該複数の活性触媒粒子と結合する複数の有機固定剤分子と
    を含むことを特徴とする、担持および固定された触媒。
  2. 該無機酸官能基の少なくとも一部がスルホン酸基を含むことを特徴とする請求項1に記載の担持触媒。
  3. 該無機酸官能基の少なくとも一部が、硝酸基およびホスホン酸基からなる群から選択される少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項1に記載の担持触媒。
  4. 該担体材料が金属酸化物であることを特徴とする請求項1に記載の担持触媒。
  5. 該担体材料が、顆粒、ビーズ、球体および押出物からなる群から選択される少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項4に記載の担持触媒。
  6. 該担体材料が、約50m/gから約1000m/gの範囲内の表面積を有することを特徴とする請求項1に記載の担持触媒。
  7. 該担体材料が、約100m/gから約500m/gの範囲内の表面積を有することを特徴とする請求項1に記載の担持触媒。
  8. 該触媒粒子が約100nm未満の直径を有することを特徴とする請求項1に記載の担持触媒。
  9. 請求項1の担持触媒を反応器中に配置する工程と;
    該反応器中に水素供給流および酸素供給流を導入し、該担持触媒の存在下で過酸化水素の生成を触媒する工程と
    を含むことを特徴とする過酸化水素を製造する方法。
  10. 該反応器が固定床反応器または沸騰床反応器中であることを特徴とする請求項9に記載の方法。
  11. 該担体材料が少なくとも約0.5mmのサイズを有する微粒子であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  12. 該担体材料が少なくとも約1mmのサイズを有する微粒子であることを特徴とする請求項10に記載の方法。
  13. (i) 固体担体材料を無機酸含有剤と反応させて酸官能基化された担体材料を形成する工程であって、該無機酸含有剤は、硫酸、硝酸、リン酸およびそれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1つを含む工程と;
    (ii) 複数の触媒原子を提供する工程と;
    (iii) 該触媒原子に化合することができる少なくとも1つの官能基を有する複数の有機分子を含む固定剤を提供する工程と;
    (iv) 該固定剤、該触媒原子および該酸官能基化された担体材料と反応させ、複数の触媒粒子を形成する工程であって、該固定剤が該酸官能基化された担体材料と結合して、該酸官能基化された担体材料に該触媒原子を固定する工程と
    を含むことを特徴とする担持触媒を製造する方法。
  14. 該無機酸含有剤は、硫酸およびその誘導体からなる群から選択される少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 該固定剤は、ポリアクリル酸を含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  16. 該酸官能基化された担体材料に対して固定剤を結合するのに先だって、該触媒原子および該固定剤が反応することを特徴とする請求項13に記載の方法。
  17. 該固定剤が該触媒原子と反応するに先だって、該固定剤を該酸官能基化された担体材料に固定することを特徴とする請求項13に記載の方法。
  18. 該酸官能基化された担体は、該担体材料が無機酸を含有する化合物と反応するのに先だって、該固体担体を活性化剤で処理することによって製造されることを特徴とする請求項13に記載の方法。
  19. 該活性化剤がハロゲン化水素を含むことを特徴とする請求項18に記載の方法。
  20. 該担体材料が金属酸化物を含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  21. 該金属酸化物が、シリカ、アルミナ、ゼオライト類、チタニア、ジルコニアおよびマグネシアからなる群から選択される少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項20に記載の方法。
  22. 約100nm未満のサイズを有する複数の活性触媒ナノ粒子と;
    少なくとも50%の金属酸化物を含む酸官能基化された担体材料と;
    該担体材料に結合した複数のスルホン酸官能基と;
    該スルホン酸官能基および該複数の活性触媒粒子に結合され、該触媒粒子を該酸官能基化された担体材料に固定し、該触媒粒子が該酸官能基化された担体材料に担持されるようにする複数の有機固定剤と
    を含むことを特徴とする、担持および固定された触媒。
  23. 該担体材料が、顆粒、ビーズ、球体および押出物からなる群から選択される少なくとも1つを含むことを特徴とする請求項22に記載の担持された触媒。
  24. 該金属酸化物がシリカを含むことを特徴とする請求項22に記載の担持された触媒。
  25. 該シリカが、該担体材料の少なくとも90%を構成することを特徴とする請求項24に記載の担持された触媒。
  26. 該固定剤がポリアクリル酸を含むことを特徴とする請求項22に記載の担持された触媒。
  27. 請求項22に記載の担持された触媒を固定床反応器または沸騰床反応器中に配置する工程と;
    該反応器に水素供給流および酸素供給流を導入し、該担持された触媒の存在下で過酸化水素の生成を触媒する工程と
    を含むことを特徴とする過酸化水素を製造する方法。
  28. 該水素供給流が燃焼限界未満の濃度を有することを特徴とする請求項27に記載の方法。
  29. 該酸素供給流が約25%より高い濃度を有することを特徴とする請求項27に記載の方法。
  30. 約100nm未満の粒度を有する複数の活性ナノ触媒粒子と;
    シリカを含む酸官能基化された担体材料であって、該シリカに結合した複数の無機酸官能基を有し、該複数の無機酸官能基は、硫酸、硝酸、リン酸およびそれらの誘導体からなる群から選択される少なくとも1つの酸から誘導される酸官能基化された担体材料と;
    該複数の無機酸官能基および該複数の活性ナノ触媒粒子に結合され、該ナノ触媒粒子を該酸官能基化された担体材料に固定し、該ナノ触媒粒子が該酸官能基化された担体材料に担持されるようにする複数の有機固定剤と
    を含むことを特徴とする、担持および固定された触媒。
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