JP2008527077A - オルガノボランアミン錯体によって硬化されたシロキサンおよびシラン - Google Patents

オルガノボランアミン錯体によって硬化されたシロキサンおよびシラン Download PDF

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Abstract

(i)フリーラジカル重合性有機ケイ素モノマー、オリゴマーまたはポリマー、(ii)オルガノボランアミン錯体、任意に(iii)アミン反応性基を有するアミン反応性化合物、ならびに、任意に(iv)活性水素を有する化合物および触媒と混合された場合、ガスの発生が可能な成分を含む硬化性組成物。この硬化性組成物は、ゴム、テープ、接着剤、発泡体、粘着剤、保護コーティング、薄膜、熱可塑性樹脂一体構造成形部品、熱硬化性樹脂一体構造成形部品、シーリング材、ガスケット、シール、またはOリング、ダイ付着粘着剤、ふたのシーリング材、カプセル材料、ポッティングコンパウンド、またはコンフォーマルコーティングとして使用することができる。この組成物は、基体がこの組成物でコートされるか、またはそれと一緒に接合され、硬化される複合材料製品、例えば、電気および電子コネクタならびにスキューバダイビングマスクを含む一体接合されたデバイスにも使用することができる。

Description

本発明は、フリーラジカル重合性有機ケイ素モノマー、オリゴマー、またはポリマーを含む硬化性組成物を対象とし、この組成物は、熱によって活性化されたオルガノボランアミン錯体の存在下で硬化するか、あるいは、酸素含有環境中で、フリーラジカル重合性有機ケイ素モノマー、オリゴマー、またはポリマー、およびオルガノボランアミン錯体をアミン反応性化合物と混合することによって硬化して、硬化された製品を形成する。
本発明はまた、硬化性有機ケイ素組成物および少なくとも1つの基体を含む複合材料物品を対象とする。硬化性とは、本明細書では、重合性成分の平均分子量が増加して、組成物が増粘または硬化するような結果となる、重合または架橋などの化学反応として定義される硬化を受けることが可能であることとして定義される。この硬化性有機ケイ素組成物は、改良された保存安定性および室温での改良された硬化性を有する。この硬化性有機ケイ素組成物は、(i)フリーラジカル重合性有機ケイ素モノマー、オリゴマーまたはポリマー、(ii)オルガノボランアミン錯体、および任意に(iii)アミン反応性化合物を含む。
さらに、本発明は、この硬化性有機ケイ素組成物が、これまでに使用された温度より低温で硬化することができて、基体および有機ケイ素組成物がより低温で一緒に結合して複合材料物品を作るような、接着剤の形態をした複合材料物品を製造する方法を対象とする。
本出願は、米国特許法§119(e)の下で、2005年1月4日に出願した米国特許仮出願第60/641360号の利益を主張するものである。米国特許仮出願第60/641360号を参照により本明細書に援用する。
硬化性有機ケイ素組成物は、付加(即ち、ヒドロシリル化)硬化性組成物の使用を含めて当技術分野で知られている。なぜなら、このような組成物を硬化させる反応中に揮発性副生成物が発生しないからである。典型的には、これらの組成物は、1分子当たり少なくとも2つのアルケニルを有する、1種または複数のポリジオルガノシロキサン、平均して少なくとも2個の、ケイ素に結合した水素原子を有するオルガノ水素ポリシロキサン、およびヒドロシリル化触媒を含む。このような付加硬化性組成物の例には、ヒドロシリル化によって硬化するとき架橋するシリコーンエラストマーがあり、成形ゴム部品;剥離コーティング;粘着剤;電気器具または自動車用部品のアセンブリのための適所硬化接着剤の製造に、および電子回路基体の保護および/またはパッシベーションのためのコーティングまたはカプセル材料として使用される。
しかし、これらのヒドロシリル化硬化性組成物の知られている制約は、白金化合物などのヒドロシリル化触媒の、ヒドロシリル化触媒に根強く伴う窒素、リン、硫黄、スズ、またはヒ素を含むたとえ少量の化合物によってでも被毒または阻害される感受性である。この感受性により、不適切に形成されるかまたは未硬化の生成物が生じ、このようなヒドロシリル化硬化性組成物を改変するために使用することができる添加剤のタイプおよび濃度が制限される。さらに、アルコール、酸として、および水としてでさえ活性な水素が存在すると、オルガノ水素ポリシロキサンと反応することが可能であり、望ましくない副反応を引き起こす。したがって、硬化工程中に存在し得る、ヒドロシリル化触媒阻害性の基を含む添加剤および不純物は、硬化速度またはヒドロシリル化硬化性組成物の物理的特性を低下させる傾向にある。阻害性の基が基体の表面上に存在する場合は、基体およびヒドロシリル化硬化性組成物の間の接着性の発生には、実質的に通常より高い硬化温度が必要であり得る。重度の場合は、阻害性の基の存在によって、接着および硬化が完全に阻止されることさえあり得る。
有機ケイ素組成物を硬化させるためには有機過酸化物の使用も知られている。過酸化物で硬化可能な組成物は、白金族含有触媒を必要とせず、したがって、このような組成物は、窒素、リン、硫黄、またはヒ素を含む少量の化合物による硬化の阻害をより受け難い。有機過酸化物を含む組成物は、低温で重合または硬化を開始することが可能であるが、典型的には、これらの固有の熱的不安定性に起因する不十分な保存寿命を欠点として持つ。さらに、有機過酸化物をベースとする硬化性組成物は、酸素によって強く阻害されることがあり、したがって不活性環境中で処理する必要であるか、または望ましくない分解副生成物を生じる傾向にある。
オルガノボランアミン錯体も知られている。例えば、アクリル系モノマーの重合に使用されるオルガノボランアミン錯体が、米国特許第3275611号(1966年9月27日)に記載されている。トリアルキルボランなどの重合に有用な有機ホウ素化合物それ自体は、酸素の存在下で自然発火性であり、したがって有機ホウ素化合物およびアミン化合物の間で予備形成される錯体は、トリアルキルボランなどの有機ホウ素化合物に安定性の改良を付与する利点を有することに注目される。
オルガノボランアミン錯体の構造についての最近の改良、およびアクリレート系接着剤への使用が、米国特許第6706831号(2004年3月16日)に記載されている。室温でアクリル系接着剤の重合を開始させるための、アルキルボランアミン錯体とアミン反応性脱錯化剤の組合せも記載されている。このような組成物は、急速な硬化および低エネルギープラスチックへの接着の利点を提供する。
米国特許出願公開第2004/0010099号(2004年1月15日)には、シリコーン樹脂およびウレタン樹脂を含む、二官能性または多官能性のアクリレート、メタクリレート、またはビニルを末端とする樹脂などの重合性モノマー(但し、このモノマーは少ない割合で、例えば、組成物の総重量に対して20重量%まで、好ましくは15重量%まで含まれる)のための重合触媒として使用することができるアルキルボランアジリジン錯体が開示されている。少ない成分として含まれる場合であっても、この組成物は、オルガノポリシロキサン系マトリックスの完全な利点を提供しない。例えば、この硬化反応を開始するためには酸素が必要であることから、ポリジメチルシロキサン(PDMS)ポリマーなどの、オルガノポリシロキサン系マトリックスは、そのより高い酸素浸透性の理由で、類似の有機マトリックスより急速な深い区画が硬化される。
米国特許第6777512号(2004年8月17日)(以降'512特許と呼ぶ)には、(a)オルガノボランアミン錯体、(b)フリーラジカル重合が可能な不飽和を有する1種または複数の化合物、と組み合わされる(c)シロキサン骨格および硬化が可能な反応性部分を有する化合物、および(d)シロキサンを硬化させるための触媒を含むある種の重合性シリコーン組成物が記載されている。このような組成物は、ヒドロシリル化硬化性組成物に伴う阻害の問題がなく、低エネルギー基体に良好な接着性を有する付加硬化性生成物を形成するという利点を提供する。しかし、これらのハイブリッド組成物は、有機相およびシロキサン相の相分離を欠点として持ち、したがって、本発明のすべてのシロキサン含有マトリックスより柔軟性が少ない傾向にある。シロキサン相は第2の硬化用触媒(d)を使用し、これは縮合またはヒドロシリル化などの異なる反応を介して働くので、相の挙動を制御するタスクおよび得られる組成物の特性に追加の複雑さを導入する競合反応が存在し得る。成分(d)がないと、'512特許に記載の組成物は、シロキサン相中にかなりの未反応物質を示すことになる。なぜなら、このアミノボランアミン錯体は、硬化性シロキサン成分(c)中に存在する少なくとも1つのシロキサン化合物、例えば、水素化ケイ素官能性シロキサンまたは-OH官能性シロキサンを硬化させることが不可能であるからである。さらに、'512特許でのアクリル系モノマーなどの有機フリーラジカル重合性化合物(b)の存在により、完全に重合された材料の熱的安定性の低下も生じることがある。したがって、本明細書の組成物はオルガノボランアミン錯体触媒(ii)によって完全に硬化可能である点で、本発明は'512特許と異なる。さらに、本発明は、特にフリーラジカル重合性有機ケイ素モノマー、オリゴマー、またはポリマーを含むが、1個または複数のケイ素原子を含まないいかなるフリーラジカル重合性モノマー、オリゴマー、またはポリマーも含まない。
さらに、既存の付加硬化性有機ケイ素組成物で接着を進展させるのに高温が必要であることから、基体からか、あるいは硬化性組成物中からの水などの混入した揮発性物質のガス放出が、シリコーン系エラストマーとこれが適用される基体の間に形成される結合中に望ましくない空隙または気泡の形成が生じる。この問題は、吸湿性の極性ポリマー組成物、例えば、ポリエステル、ポリアミド、ポリイミド、およびエポキシ樹脂で特に激しい。この問題を克服するために、この組成物を製造するのに使用される成分は、予備乾燥が必要なことが多く、製造工程中にいくつかの追加の工程ステップおよび乾燥装置を必要とする。また、有機ケイ素組成物の付加硬化のために必要な硬化温度は、一部のポリマー基体およびその上に取り付けられる成分の熱的安定性の限界を超えている。
部品の表面に対する外部処理法の他の例、例えば、プライマーの塗布またはプラズマ、コロナ、もしくは紫外光などの高エネルギー源への暴露が存在するが、これらの処理法は、製造工程に追加の処理時間、および/または高価な装置を必要とする。
対照的に、本発明は、低温であっても急速に重合および/または架橋して、従来の付加硬化性有機ケイ素組成物より改良された接着性を有する有機ケイ素系マトリックスに起因する、特有の物理的特性がもたらされる組成物を得ることが可能なある付加硬化性有機ケイ素組成物の発明が本明細書に含まれる。
米国特許仮出願第60/641360号 米国特許第3275611号 米国特許第6706831号 米国特許出願公開第2004/0010099号 米国特許第6777512号 米国特許第6509423号 米国特許第2676182号 米国特許第4584355号 米国特許第4585836号 米国特許第4591622号 米国特許第5380527号 米国特許第6121165号 米国特許第6620515号 米国特許第6806330号
上記の従来技術の付加硬化性組成物に伴う欠点のために、より低温および/またはより短時間で急速に硬化し、一方それと同時に、予備乾燥およびこの組成物が適用される表面の外部処理を不要にする組成物が求められている。
したがって、本発明は、(i)フリーラジカル重合性有機ケイ素モノマー、オリゴマーまたはポリマー、(ii)オルガノボランアミン錯体、および任意に(iii)アミン反応性化合物を含む硬化性組成物を対象とする。このフリーラジカル重合性有機ケイ素モノマー、オリゴマー、またはポリマーは、不飽和を含む有機ケイ素モノマー、オリゴマー、またはポリマーであり、フリーラジカル重合されることが可能である。このオルガノボランアミン錯体は、オルガノボランとアミン化合物の間に形成される錯体である。このオルガノボランは、式BR"3(式中、R"は、1〜20個の炭素原子を含む、直鎖、分枝、脂肪族、または芳香族炭化水素基を表す)を有する。この錯体を形成するために使用されるアミン化合物は、有機アミンまたはケイ素を含むアミンとすることができる。アミン反応性化合物(iii)がこの組成物中に含まれる場合の機能は、オルガノボランアミン錯体を解離させる。オルガノボランアミン錯体の解離は、必要に応じて、この硬化性組成物をオルガノボランアミン錯体が解離する温度に加熱することによって、アミン反応性化合物(iii)なしで実施することができる。
このアミン反応性化合物(iii)は、無機酸、ルイス酸、カルボン酸、カルボン酸誘導体、カルボン酸金属塩、イソシアネート、アルデヒド、エポキシド、酸塩化物、またはスルホニルクロライドとすることができる。このアミン反応性官能基は、オルガノシラン、オルガノポリシロキサン、有機チタネート、または有機ジルコネートなどの有機分子または有機金属化合物によって担持されてよい。このアミン反応性化合物は、単量体、オリゴマー、またはポリマーとすることができる。このアミン反応性化合物(iii)は、アクリル酸またはポリアクリル酸などのフリーラジカル重合性基を含んでよい。さらに、このアミン反応性化合物(iii)は、固体粒子、例えば、粉砕シリカ、沈降シリカ、炭酸カルシウム、カーボンブラック、カーボンナノ粒子、ケイ素ナノ粒子、硫酸バリウム、酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、窒化ホウ素、銀、金、白金、パラジウム、およびこれらの合金、または卑金属、例えば、ニッケル、アルミニウム、銅、および鋼に結合させることができる。
多孔質またはミクロ多孔質発泡生成物が望まれる場合は、この硬化性組成物はまた、(iv)活性水素を有する化合物(b)および触媒(c)と混合された場合、ガスの発生が可能な成分(a)を含んでよい。この3つの成分a〜cは、発泡生成物を製造するために必要であるが、これらの1つまたは複数は、いくつかの硬化性組成物中に既に存在していてよい。成分(a)は、オルガノ水素ポリシロキサンなどの水素化ケイ素官能性化合物とすることができ、成分(b)は水、アルコール、またはカルボン酸とすることができ、成分(c)は、白金、白金族金属、スズ、チタン、あるいはジルコニウムとすることができる。
この硬化性組成物は、種々の基体との複合材料製品の製造に使用することができ、この時、基体は硬化性組成物でコートされるかまたはそれと結合され、硬化される。このような組成物およびこれらから製造された複合材料物品は、広範囲な用途、例えば、エレクトロニクス、自動車、建設、スポーツおよびレクリエーション、消費者製品、および医療産業で使用することができる。本発明の上記およびその他の特徴は、本発明の説明の考察から明らかになるであろう。
本明細書の硬化性組成物は、(i)フリーラジカル重合性有機ケイ素モノマー、オリゴマー、またはポリマー、(ii)オルガノボランアミン錯体、および任意に(iii)アミン反応性基を有するアミン反応性化合物の有効量を含む。これまでに示したように、成分(iii)は、オルガノボランアミン錯体(ii)を解離させることが可能である。成分(iii)を含まない組成物では、これらの組成物は、オルガノボランアミン錯体(ii)を解離させるのに十分な温度に加熱してよい。
これらの硬化性組成物は、特に成分(iii)が含まれる場合は、低温で急速な硬化を提供する。複合材料物品として使用される場合は、この硬化性組成物は、基体の少なくとも1つの表面に適用することができる。複合材料物品を製造するために使用される場合は、この方法は、有意により低温で、即ち、典型的には20〜25℃/68〜77°Fの室温(RT)およびより短時間で、この硬化性組成物を基体の少なくとも1つの表面に接合することにより好都合に実施される。
フリーラジカル重合性モノマー、オリゴマー、またはポリマー(i)
成分(i)は、有機ケイ素化合物であり、不飽和を含む、単一のモノマー、オリゴマー、ポリマー、または混合物でよく、フリーラジカル重合されることが可能である。選択される化合物は、硬化生成物の使用により決まるが、平均して少なくとも1つのフリーラジカル重合性部分を有するオルガノシランおよびオルガノポリシロキサンの中から一般に選択される。この有機ケイ素化合物は、単量体、オリゴマー、ポリマーでよく、またはこれらは、モノマー、および/またはオリゴマー、および/またはポリマーの混合物を含んでよい。多くの場合、硬化速度、弾性率、および接着性などのバルクおよび表面特性の所望の組合せを付与するために、モノマー、オリゴマー、またはポリマーの混合物を使用することが好ましい。このようなフリーラジカル重合性化合物のより高い分子量タイプは、マクロモノマーと称されることもある。この有機ケイ素化合物は、フリーラジカル重合性基中に単官能性または多官能性単位を含むことができる。これにより、線状ポリマー、分岐ポリマーまたは種々の構造、種々の構造のコポリマー、あるいは架橋ポリマー網状組織への重合を可能にする。このモノマーおよびオリゴマーは、付加または縮合硬化性ポリマーを製造するために使用されるあらゆるモノマーまたはオリゴマー、あるいは、これらが少なくとも1つのフリーラジカル重合性基を有するという条件で、他の種類の硬化反応に使用されるモノマーまたはオリゴマーであってよい。
適した有機ケイ素モノマーには、式RnSi(OR')4-n(式中、nは0〜4であり、RまたはR'基の少なくとも1つは、フリーラジカル重合性基を含む)に対応する構造が含まれる。RおよびR'基は、独立に、水素、ハロゲン原子、または有機基、例えば、アルキル基、ハロアルキル基、アリール基、ハロアリール基、アルケニル基、アルキニル基、アクリレート、メタクリレート官能基とすることができる。アクリル系官能基の接頭辞、アクリロイル-およびアクリル-は、本文書全体にわたりメタクリロイル-およびメタクリル-であるのと互換性を持って使用される。RおよびR'基はまた、他の有機官能基、例えば、グリシジル基、アミン基、エーテル基、シアネートエステル基、イソシアノ基、エステル基、カルボン酸基、カルボキシレート塩基、サクシネート基、無水物基、メルカプト基、スルフィド基、アジド基、ホスホネート基、ホスフィン基、マスクされたイソシアノ基、およびヒドロキシル基を含んでよい。
フリーラジカル重合性有機ケイ素モノマーのいくつかの例としては、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、メタクリロキシメチルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリエトキシシラン、メタクリロキシメチルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメトキシシラン、アクリロキシメチルトリメトキシシラン、3-メタクリロキシプロピルトリメチルシラン、メタクリロキシメチルトリメチルシラン、3-アクリロキシプロピルトリエトキシシラン、アクリロキシメチルトリエトキシシラン、3-アクリロキシプロピルトリメチルシラン、アクリロキシメチルトリメチルシラン、ビニルトリメトキシシラン、アリルトリメトキシシラン、1-ヘキシニルトリメトキシシラン、テトラ-(アリルオキシシラン)、テトラ-(3-ブテニル-1-オキシ)シラン、トリ-(3-ブテニル-1-オキシ)メチルシラン、ジ-(3-ブテニル-1-オキシ)ジメチルシラン、および3-ブテニル-1-オキシトリメチルシランがある。これらの有機ケイ素化合物についての好ましいフリーラジカル重合性部分は、脂肪族不飽和基であり、ここで、二重結合は、官能基に対して末端位、内部位、または両方の部位に位置する。この有機ケイ素化合物に対する最も好ましいフリーラジカル重合性部分は、アクリレート基またはメタクリレート基である。
フリーラジカル重合性有機ケイ素化合物が、オルガノポリシロキサンモノマー、オリゴマー、またはポリマーの場合は、この化合物は、線状、分岐、多分岐、または樹脂状構造を有するオルガノポリシロキサンとすることができる。この化合物は、ホモポリマーまたはコポリマーとすることができる。このオルガノポリシロキサンに対するフリーラジカル重合性部分は、ビニル、アリル、ブテニル、およびヘキセニル基で例示される、2〜12個の炭素原子を有するアルケニル基などの不飽和有機基とすることができる。この不飽和有機基はまた、エチニル、プロピニル、およびブチニル基で例示される2〜12個の炭素原子を有するアルキニル基からなることができる。この不飽和有機基は、アリルオキシポリ(オキシアルキレン)基およびハロゲンで置換されたこれらの類似体などの、オリゴマーまたはポリマーのポリエーテル上にフリーラジカル重合性基を有することができる。このフリーラジカル重合性有機基は、アクリロキシアルキル基、例えば、3-アクリロキシプロピル、2-アクリロキシエチル、アクリロキシメチル、およびメタクリロキシアルキル基、例えば、3-メタクリロキシプロピル、2-メタクリロキシエチル、およびメタクリロキシメチルで例示されるアクリレートまたはメタクリレート官能基を含むことができる。この不飽和有機基は、ポリマー骨格に対して末端位、懸垂位、または末端位と懸垂位の両方に位置することができる。モノマー、オリゴマー、およびポリマーの有機ケイ素化合物に対する好ましいフリーラジカル重合性部分は、アクリレート基およびメタクリレート基である。
残りのケイ素結合有機基のいずれもが、脂肪族の不飽和を含まない一価の有機基であってよい。この一価の有機基は、1〜20個の炭素原子、好ましくは1〜10個の炭素原子を有し得て、アルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ペンチル、オクチル、ウンデシル、およびオクタデシル;シクロアルキル基、例えばシクロヘキシル;アリール基、例えば、フェニル、トリル、キシリル、ベンジル、および2-フェニルエチル;アルキルオキシポリ(オキシアルキレン)基、例えば、プロピルオキシポリ(オキシエチレン)、プロピルオキシポリ(オキシプロピレン)、プロピルオキシ-ポリ(オキシプロピレン)-co-ポリ(オキシエチレン)基、これらのハロゲン置換タイプ;シアノ官能基、例えば、シアノエチルおよびシアノプロピルで例示されるシアノアルキル基;カルバゾール基、例えば3-(N-カルバゾリル)プロピル;アリールアミノ官能基、例えば、4-(N,N-ジフェニルアミノ)フェニル-3-プロピル;ならびにハロゲン化炭化水素基、例えば3,3,3-トリフルオロプロピル、3-クロロプロピル、ジクロロフェニル、および6,6,6,5,5,4,4,3,3-ノナフルオロヘキシルで例示される。
このフリーラジカル重合性有機ケイ素化合物は、ガムのコンシステンシーを有する化合物に相当する、25℃で0.001Pa・sの粘度を有する流体とすることができる。このフリーラジカル重合性有機ケイ素化合物は、高温でまたはせん断の適用によって流動性になる固体とすることもできる。
成分(i)には、式
(a)R1 3SiO(R1 2SiO)a(R1R2SiO)bSiR1 3
(b)R3 2R4SiO(R3 2SiO)c(R3R4SiO)dSiR3 2R4
を有するオルガノポリシロキサン流体、または(c)このような流体の組合せが含まれる。
式(a)において、aは、0〜20000の平均値を有し、bは1〜20000の平均値を有する。各R1基は、独立に一価の有機基である。適した一価の有機基としてはアクリル系官能基、例えば、アクリロキシメチル、3-アクリロキシプロピル、メタクリロキシメチル、および3-メタクリロキシプロピル基;アルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、およびブチル基;アルケニル基、例えば、ビニル、アリル、およびブテニル基;アルキニル基例えば、エチニルおよびプロピニル基;芳香族基、例えば、フェニル、トリル、およびキシリル基;シアノアルキル基、例えば、シアノエチルおよびシアノプロピル基;ハロゲン化炭化水素基、例えば、3,3,3-トリフルオロプロピル、3-クロロプロピル、ジクロロフェニル、および6,6,6,5,5,4,4,3,3-ノナフルオロヘキシル基;アルケニルオキシポリ(オキシアルキエン)基、例えば、アリルオキシ(ポリオキシエチレン)、アリルオキシポリ(オキシプロピレン)、およびアリルオキシ-ポリ(オキシプロピレン)-co-ポリ(オキシエチレン)基;アルキルオキシポリ(オキシアルキエン)基、例えば、プロピルオキシ(ポリオキシエチレン)、プロピルオキシポリ(オキシプロピレン)、およびプロピルオキシ-ポリ(オキシプロピレン)-co-ポリ(オキシエチレン)基;ハロゲン置換アルキルオキシポリ(オキシアルキエン)基、例えば、ペルフルオロプロピルオキシ(ポリオキシエチレン)、ペルフルオロプロピルオキシポリ(オキシプロピレン)、およびペルフルオロプロピルオキシ-ポリ(オキシプロピレン)-co-ポリ(オキシエチレン)基;アルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシ、およびエチルヘキシルオキシ基;アミノアルキル基、例えば、アミノメチル、2-アミノエチル、3-アミノプロピル、6-アミノヘキシル、11-アミノウンデシル、3-(N-アリルアミノ)プロピル、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピル、N-(2-アミノエチル)-3-アミノイソブチル、p-アミノフェニル、2-エチルピリジン、および3-プロピルピロール基;エポキシアルキル基、例えば、グリシドキシメチル、3-グリシドキシプロピル、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチル、および5,6-エポキシヘキシル基;エステル官能基例えば、アセトキシメチルおよびベンゾイルオキシプロピル基;ヒドロキシル官能基、例えば、ヒドロキシ基および2-ヒドロキシエチル基;イソシアネートおよびマスクされたイソシアネート官能基、例えば、イソシアナトメチル、3-イソシアナトプロピル、トリス-3-プロピルイソシアネート、プロピル-t-ブチルカルバメート、およびプロピルエチルカルバメート基;アルデヒド官能基、例えば、ウンデカナールおよびブチルアルデヒド基;無水物官能基、例えば、3-プロピル無水コハク酸および3-プロピル無水マレイン酸基;カルバゾール基、例えば、3-(N-カルバゾリル)プロピル;アリールアミノ官能基、例えば、4-(N,N-ジフェニルアミノ)フェニル-3-プロピル;カルボン酸官能基例えば、3-カルボキシプロピルおよび2-カルボキシエチル基;およびカルボン酸の金属塩、例えば、3-カルボキシプロピルおよび2-カルボキシエチルの亜鉛、ナトリウム、またはカリウム塩がある。
R2基は、独立に、不飽和で一価の有機基である。R2は、アルケニル基、例えば、ビニル、アリル、およびブテニル基;アルキニル基、例えば、エチニルおよびプロピニル基;アクリル系官能基、例えば、アクリロキシメチル、3-アクリロキシプロピル、メタクリロキシメチル、および3-メタクリロキシプロピル基で例示される。
式(b)において、cは、0〜20000の平均値を有し、dは、0〜20000の平均値を有する。R3基は、上記のR1基と同じとすることができる。各R4は、独立に、不飽和有機基である。R4は、アルケニル基、例えば、ビニル、アリル、およびブテニル基;アルキニル基、例えば、エチニルおよびプロピニル基;アルケニルオキシポリ(オキシアルキエン)基、例えば、アリルオキシ(ポリオキシエチレン)、アリルオキシポリ(オキシプロピレン)、およびアリルオキシ-ポリ(オキシプロピレン)-co-ポリ(オキシエチレン)基;およびアクリル系官能基、例えば、アクリロキシプロピル、アクリロキシメチル、3-アクリロキシプロピル、メタクリロキシメチル、および3-メタクリロキシプロピル基で例示される。
成分(i)として使用するのに適した、いくつかの代表的なオルガノポリシロキサン流体としては、α,ω-メタクリロキシプロピルジメチルシリルを末端とするポリジメチルシロキサン、α,ω-メタクリロキシメチルジメチルシリルを末端とするポリジメチルシロキサン、α,ω-アクリロキシプロピルジメチルシリルを末端とするポリジメチルシロキサン、α,ω-アクリロキシメチルジメチルシリルを末端とするポリジメチルシロキサン、懸垂アクリレートおよびメタクリレート官能性ポリマー、例えば、ポリ(アクリロキシプロピル-メチルシロキシ)ポリジメチルシロキサン、ポリ(アクリロキシメチル-メチルシロキシ)ポリジメチルシロキサン、ポリ(メタクリロキシメチル-メチルシロキシ)ポリジメチルシロキサン、およびポリ(メタクリロキシプロピル-メチルシロキシ)ポリジメチルシロキサンのコポリマー;および複数のアクリレートまたはメタクリレート官能基を有するテレケリックポリジメチルシロキサン、例えば、アミンを末端とするポリジメチルシロキサンへの複数のアクリレートまたは複数のメタクリレートモノマーのマイケル付加を介して成形された組成物がある。このような官能化反応は、a prioriにまたはin situで実施してよい。
そのフリーラジカル重合性基の官能性の程度および/または性質が異なるオルガノポリシロキサン流体の混合物を使用することが望ましい。例えば、この組成物の成分(i)として、二級アミンを末端とするポリジメチルシロキサンと2モル当量のトリメチロールプロパントリアクリレートとのマイケル付加反応によって調製した四官能性テレケリックポリジメチルシロキサンを使用すると、同等の重合度(DP)の二官能性メタクリロキシプロピルジメチルシリルを末端とするポリジメチルシロキサンに比較してより速い硬化速度およびゾル含有量の減少が提供される。しかし、後者の組成物は、実用時間の改善を可能にし、より低い弾性率のエラストマーをもたらす。したがって、異なる構造を有する成分(i)の組合せが有益であり得る。このようなオルガノポリシロキサン流体を調製する方法は、対応するオルガノハロシランの加水分解および縮合または環状ポリジオルガノシロキサンの平衡などが知られている。
本明細書に使用される記号、M、D、T、およびQは、有機ケイ素流体、樹脂、およびこれらの硬化生成物を含むポリオルガノシロキサンの構造単位の官能性を表す。この記号は、シリコーン工業における確立された了解に従って使用される。Mは単官能性単位R3SiO1/2を表し;Dは二官能性単位R2SiO2/2を表し;Tは三官能性単位RSiO3/2を表し;Qは四官能性単位SiO4/2を表す。これらの単位の構造式を以下に示す。
Figure 2008527077
成分(i)は、R5 3SiO1/2単位およびSiO4/2単位を含むMQ樹脂、R5SiO3/2単位およびR5 2SiO2/2単位を含むTD樹脂、R5 3SiO1/2単位およびR5SiO3/2単位を含むMT樹脂、R5 3SiO1/2単位、R5SiO3/2単位、およびR5 2SiO2/2単位を含むMTD樹脂、またはこれらの組合せなどのオルガノシロキサン樹脂でもよい。
これらのオルガノシロキサン樹脂中の各R5基は、一価の有機基を表す。この一価の有機基R5は、1〜20個の炭素原子、好ましくは1〜10個の炭素原子を持ち得る。一価の有機基のいくつかの例には、アクリレート官能基、例えばアクリロキシアルキル基、メタクリレート官能基、例えばメタクリロキシアルキル基、シアノ官能基、および一価の炭化水素基がある。一価の炭化水素基としては、アルキル基、例えば、メチル、エチル、プロピル、ペンチル、オクチル、ウンデシル、およびオクタデシル基;シクロアルキル基、例えば、シクロヘキシル基;アルケニル基、例えば、ビニル、アリル、ブテニル、およびヘキセニル基;アルキニル基、例えば、エチニル、プロピニル、およびブチニル基;アリール基、例えば、フェニル、トリル、キシリル、ベンジル、および2-フェニルエチル基;ハロゲン化炭化水素基、例えば、3,3,3-トリフルオロプロピル、3-クロロプロピル、ジクロロフェニル、および6,6,6,5,5,4,4,3,3-ノナフルオロヘキシル基がある。シアノ官能基としては、シアノアルキル基、例えば、シアノエチルおよびシアノプロピル基がある。
R5はまた、アルキルオキシポリ(オキシアルキエン)基、例えば、プロピルオキシ(ポリオキシエチレン)、プロピルオキシポリ(オキシプロピレン)およびプロピルオキシ-ポリ(オキシプロピレン)-co-ポリ(オキシエチレン)基;ハロゲン置換アルキルオキシポリ(オキシアルキエン)基、例えば、ペルフルオロプロピルオキシ(ポリオキシエチレン)、ペルフルオロプロピルオキシポリ(オキシプロピレン)およびペルフルオロプロピルオキシ-ポリ(オキシプロピレン)-co-ポリ(オキシエチレン)基;アルケニルオキシポリ(オキシアルキエン)基、例えば、アリルオキシポリ(オキシエチレン)、アリルオキシポリ(オキシプロピレン)およびアリルオキシ-ポリ(オキシプロピレン)-co-ポリ(オキシエチレン)基;アルコキシ基、例えば、メトキシ、エトキシ、n-プロポキシ、イソプロポキシ、n-ブトキシおよびエチルヘキシルオキシ基;アミノアルキル基、例えば、アミノメチル、2-アミノエチル、3-アミノプロピル、6-アミノヘキシル、11-アミノウンデシル、3-(N-アリルアミノ)プロピル、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピル、N-(2-アミノエチル)-3-アミノイソブチル、p-アミノフェニル、2-エチルピリジン、および3-プロピルピロール基;ヒンダードアミノアルキル基、例えばテトラメチルピペリジニルオキシプロピル基;エポキシアルキル基、例えば、グリシドキシメチル、3-グリシドキシプロピル、2-(3,4-エポキシシクロヘキシル)エチル、および5,6-エポキシヘキシル基;エステル官能基、例えば、アセトキシメチルおよびベンゾイルオキシプロピル基;ヒドロキシル官能基、例えば、ヒドロキシ基および2-ヒドロキシエチル基;イソシアネートおよびマスクされたイソシアネート官能基、例えば、イソシアナトメチル、3-イソシアナトプロピル、トリス-3-プロピルイソシアネート、プロピル-t-ブチルカルバミン酸、およびプロピルエチルカルバメート基;アルデヒド官能基、例えば、ウンデカナールおよびブチルアルデヒド基;無水物官能基、例えば、3-プロピル無水コハク酸および3-プロピル無水マレイン酸基;カルバゾール基、例えば、3-(N-カルバゾリル)プロピル;アリールアミノ官能基、例えば、4-(N,N-ジフェニルアミノ)フェニル-3-プロピル;カルボン酸官能基、例えば、3-カルボキシプロピル、2-カルボキシエチル、および10-カルボキシデシル基;およびカルボン酸の金属塩、例えば、3-カルボキシプロピルおよび2-カルボキシエチルの亜鉛、ナトリウム、およびカリウム塩とすることができる。
このオルガノシロキサン樹脂は、一般に平均1〜40モルパーセントの、不飽和有機基などのフリーラジカル重合性基を含む。この不飽和有機基は、アルケニル基、アルキニル基、アクリレート官能基、メタクリレート官能基、またはこれらの組合せであり得る。本明細書では、オルガノシロキサン樹脂中の不飽和有機基のモルパーセントは、この樹脂中のシロキサン単位の総モル数に対する樹脂中の不飽和基を含むシロキサン単位のモル数の比に100を乗じたものである。
成分(i)として有用な、適したオルガノシロキサン樹脂のいくつかの具体例には、MメタクリロキシメチルQ樹脂、MメタクリロキシプロピルQ樹脂、MTメタクリロキシメチルT樹脂、MTメタクリロキシプロピルT樹脂、MDTメタクリロキシメチルTフェニルT樹脂、MDTメタクリロキシプロピルTフェニルT樹脂、MビニルTフェニル樹脂、TTメタクリロキシメチル樹脂、TTメタクリロキシプロピル樹脂、TフェニルTメタクリロキシメチル樹脂、TフェニルTメタクリロキシプロピル樹脂、TTフェニルTメタクリロキシメチル樹脂、およびTTフェニルTメタクリロキシプロピル樹脂(但し、M、D、T、およびQは上記に定義したのと同じ意味を有する)がある。必要に応じて、MビニルTフェニル樹脂もまた使用することができ、米国特許第6509423号(2003年1月21日)に記載されている。
オルガノシロキサン樹脂を製造する方法は知られている。例えば、この樹脂は、米国特許第2676182号(1954年4月20日)に記載されたように、シリカヒドロゾルキャッピング法で製造された樹脂コポリマーを、アルケニルを含む末端ブロック試薬で処理することによって作製することができる。'182特許におけるこの方法には、具体的には、酸性条件下でのシリカヒドロゾルと、トリメチルクロロシランなどの加水分解性トリオルガノシラン、ヘキサメチルジシロキサンなどのシロキサン、またはこれらの混合物との反応が含まれ、次いで、MおよびQ単位を有するコポリマーが回収される。これらのコポリマーは、典型的には、2〜5重量%のヒドロキシル基を含む。
次いで、2重量%未満のケイ素に結合されたヒドロキシル基を含むオルガノシロキサン樹脂が、'182特許のコポリマー生成物を、不飽和有機基を含む末端ブロック剤およびこの生成物中に3〜30モルパーセントの不飽和有機基を提供するのに十分な量の脂肪族不飽和を含まない末端ブロック剤と反応させることによって調製される。適した末端ブロック剤には、シラザン、シロキサン、およびシランが含まれる。いくつかの好ましい末端ブロック剤が、米国特許第4584355号(1986年4月22日)、米国特許第4585836号(1986年4月29日)、および米国特許第4591622号(1986年5月22日)に記載されている。これらのオルガノシロキサン樹脂を調製するために、単一末端ブロック剤または末端ブロック剤の混合物が使用し得る。
成分(i)として使用とすることができる他のタイプの有機ケイ素化合物は、ポリマー骨格を有する有機化合物と、1分子当たり平均して少なくとも1つのフリーラジカル重合性基が取り込まれているオルガノポリシロキサンとを共重合させることによって形成される組成物である。適した有機化合物としては、炭化水素系ポリマー、例えば、ポリイソブチレン、ポリブタジエン、ポリイソプレン;ポリオレフィン、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレンおよびポリエチレンポリプロピレンコポリマー;ポリスチレン、スチレンブタジエン、およびアクリロニトリルブタジエンスチレン;ポリアクリレート;ポリエーテル、例えば、ポリエチレンオキシドまたはポリプロピレンオキシド;ポリエステル、例えば、ポリエチレンテレフタレートまたはポリブチレンテトラフタレート;ポリアミド;ポリカーボネート;ポリイミド;ポリ尿素;ポリメタクリレート;および部分的フッ素化またはペルフルオロ化ポリマー、例えば、ポリテトラフルオロエチレン;フッ素化ゴム;末端不飽和炭化水素、オレフィンおよびポリオレフィンがある。この有機化合物はまた、複数の有機官能基、複数のオルガノポリシロキサン官能基を含むポリマー、またはオルガノポリシロキサンと有機化合物との組合せを含む、上記いずれの化合物のコポリマーとすることもできる。このコポリマー構造は、これらの繰返し単位の配列を事実上ランダム、グラフトまたは塊状から変化させることができる。
成分(i)は、平均して少なくとも1つのフリーラジカル重合性基を有することに加えて、物理的な転移温度を有するか、または物理的な転移温度を有する有機官能基を有し、あるいは硬化すると物理的な転移温度(即ち、ガラス転移または溶融転移)を有するマトリックスを形成して、使用条件下である一定の温度に到達すると、この組成物は軟化または粘度の非直線的低下を示す変化を受けることが可能である。このようなオルガノポリシロキサンマトリックスは、電子部品用の熱伝導性相変化熱界面材料に有用であると認められているものなどの相変化組成物に有用である。適したオルガノポリシロキサンマトリックスは、オルガノ官能性シリコーンワックスである。このワックスは、非架橋オルガノ官能性シリコーンワックス、架橋オルガノ官能性シリコーンワックス、またはこのようなワックスの組合せとすることができる。これらのシリコーンワックスは、市販されており、米国特許第5380527号(1995年1月10日);米国特許第6121165号(2000年9月19日);および米国特許第6620515号(2003年9月16日)に詳細に記載されている。また、アクリレートまたはメタクリレートなどの、少なくとも1つのフリーラジカル重合性基を有するオルガノ官能性シリコーンワックスは、成分(i)として使用される場合、組成物に相変化を付与するのに有用である。
オルガノボランアミン錯体(ii)
このオルガノボランアミン錯体(ii)は、オルガノボランと、この錯体を周囲条件で安定にする、適したアミン化合物の間で形成される錯体である。この錯体(ii)は、アミン反応性化合物の導入によっておよび/または加熱することによって、成分(i)の重合または架橋を開始することが可能なものである。1つの例は、トリアルキルボランと種々のアミン化合物から形成されるアルキルボランアミン錯体である。成分(ii)を形成するのに有用なトリアルキルボランの例には、式BR"3(式中、R"は、1〜20個の炭素原子を含む直鎖および分枝の脂肪族または芳香族炭化水素基を表す)のトリアルキルボランが含まれる。いくつかの例としては、トリエチルボラン、トリ-n-ブチルボラン、トリ-n-オクチルボラン、トリ-sec-ブチルボラン、トリドデシルボラン、およびフェニルジエチルボランがある。
オルガノボラン化合物と共にオルガノボランアミン錯体(ii)を形成するのに有用なアミン化合物のいくつかの例としては、1,3-プロパンジアミン、1,6-ヘキサンジアミン、メトキシプロピルアミン、ピリジン、およびイソホロンジアミンがある。オルガノボランアミン錯体を形成するのに有用なアミン化合物のその他の例は、上記に言及した'512特許、および米国特許第6806330号(2004年10月19日)に記載されている。
ケイ素を含むアミン化合物も、例えば、アミノメチルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリメトキシシラン、アミノメチルトリエトキシシラン、3-アミノプロピルトリエトキシシラン、2-(トリメトキシシリルエチル)ピリジン、アミノプロピルシラントリオール、3-(m-アミノフェノキシ)プロピルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルジイソプロピルメトキシシラン、アミノフェニルトリメトキシシラン、3-アミノプロピルトリス(メトキシエトキシ)シラン、N-(2-アミノエチル)アミノメチルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルトリメトキシシラン、N-(6-アミノヘキシル)アミノメチルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-11-アミノウンデシルトリメトキシシラン、(アミノエチルアミノメチル)フェネチルトリメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピルメチルジメトキシシラン、N-(2-アミノエチル)-3-アミノイソブチルメチルジメトキシシラン、(3-トリメトキシシリルプロピル)ジエチレン-トリアミン、および1,1,2,4-テトラメチル-1-シラ-2-アザシクロペンタンなどの組成物を含むオルガノボランアミン錯体を形成するのに使用することができる。
アミン官能性オルガノポリシロキサンも、上記式(a)および(b)に記載の化合物およびオルガノポリシロキサン樹脂として前述の化合物を含めて、オルガノボランアミン錯体(ii)を形成するのに有用である。これは、この分子が少なくとも1つのアミン官能基、例えば、アミノメチル、2-アミノエチル、3-アミノプロピル、6-アミノヘキシル、11-アミノウンデシル、3-(N-アリルアミノ)プロピル、N-(2-アミノエチル)-3-アミノプロピル、N-(2-アミノエチル)-3-アミノイソブチル、p-アミノフェノール、2-エチルピリジン、および3-プロピルピロールを含むという条件に従っている。
具体例としては、末端および/または懸垂アミン官能性ポリジメチルシロキサンオリゴマーおよびポリマー、ポリジメチルシロキサンおよびポリ(3,3,3-トリフルオロプロピル-メチルシロキサン)の、末端および/または懸垂アミン官能性ランダム、グラフトおよびブロックコポリマーおよびコオリゴマー、ポリジメチルシロキサンおよびポリ(6,6,6,5,5,4,4,3,3-ノナフルオロヘキシル-メチルシロキサン)の、末端および/または懸垂アミン官能性ランダム、グラフトおよびブロックコポリマーおよびコオリゴマー、ならびにポリジメチルシロキサンおよびポリフェニルメチルシロキサンの末端および/または懸垂アミン官能性ランダム、グラフトおよびブロックコポリマーおよびコオリゴマーがある。有用な化合物のその他の例には、樹脂状アミン官能性シロキサン、例えば、オルガノポリシロキサン樹脂として前述のアミン官能性化合物が含まれる。
また、オルガノボランアミン錯体(ii)を形成するのに有用なものには、N-(3-トリエトキシシリルプロピル)-4,5-ジヒドロイミダゾール、ウレイドプロピルトリエトキシシランを含む他の窒素を含む化合物、上記の式(a)および(b)に類似の式のシロキサン、および少なくとも1つの基がイミダゾール、アミジン、またはウレイド官能基である、オルガノポリシロキサン樹脂として前述の化合物がある。このアミン化合物がポリマーの場合、この組成物の硬化または重合を可能にするのに十分高い濃度のホウ素を維持するようなものであれば、その分子量は限定されない。例えば、2パート組成物において、オルガノボラン開始剤を含むパートは、組成物の他の成分で希釈しても、またはこの開始剤錯体単独からなっていてもよい。
必要に応じて、この硬化性組成物は、オルガノボランアミン錯体を固体粒子に物理的または化学的に付着させることによって安定化してよい。これにより、実用時間を制御し、且つ、貯蔵中に組成物の残りから分離することに備えて液体相オルガノボランアミン錯体を安定化させる方法が提供される。例えば、化学的付着は、固体粒子、例えば、粉砕シリカ、沈降シリカ、炭酸カルシウム、または硫酸バリウムをアミノプロピルトリメトキシシランなどのアミン基を含む縮合反応性化合物で前処理することによって実施することができる。前処理に続いて、オルガノボラン化合物で錯化が行われ、または縮合反応性である予備成形されたオルガノボランアミン錯体を用いて、固体粒子の直接処理を行う。この固体粒子が表面官能基を含む場合、付着されるオルガノボランアミン錯体の早すぎる脱錯化を回避するために、表面処理剤などの添加剤または本質的にアミン反応性の不純物には、適当な予防措置が必要である。アミン反応性物質を含む固体粒子は、オルガノボランアミン錯体を付着させる前に精製または中和することができる。あるいは、オルガノボランアミン錯体の付着を、酸素を含まない環境で実施することができる。
アミン反応性基を有するアミン反応性化合物(iii)
この硬化性組成物は、オルガノボランアミン錯体(ii)と混合し、酸素含有環境に曝された場合に重合、または架橋を開始することが可能なアミン反応性化合物(iii)を含んでよい。このアミン反応性化合物は、液体、気体、または固体であってよい。このアミン反応性化合物は、小分子、モノマー、オリゴマー、ポリマー、もしくはこれらの混合物であってよく、水性または非水性溶媒などの担体によって、または充填剤粒子によって希釈または担持されていてよい。このアミン反応性化合物は、フリーラジカル重合性基または加水分解性基などの他の官能基を含んでよい。アミン反応性化合物のアミン反応性基は、有機、有機ケイ素、またはオルガノポリシロキサン化合物に担持されていてよい。成分(iii)が存在すると、室温以下を含むオルガノボランアミン錯体(ii)の解離温度未満で起こる重合または架橋の開始が可能になる。酸素の存在下での貯蔵安定性を達成するためには、成分(ii)および(iii)を物理的にまたは化学的に分離することが好ましい。例えば、成分(iii)を含む組成物は、多成分配合物として成分(ii)とは別に実装することによって、空気中で安定にすることができる。あるいは、成分(ii)および(iii)または両方を、カプセルに封入するかまたは別の相で供給することができる。これは、成分(ii)および(iii)の一方または両方を固体の形態で導入して、成分(ii)および(iii)が完全に混合するのを防止することによって達成するができる。この組成物の硬化は、(a)固相成分またはカプセル材料の軟化温度を超えて加熱することによって、または(b)成分(ii)および(iii)の混合を可能にする可溶化剤を導入することによって活性化することができる。成分(ii)および(iii)は、混合条件が無酸素性である場合は、1つの容器中に2つの成分を実装することによる有意の重合または架橋がなく、単一容器中に混合することもできる。
酸素の存在下で重合または硬化を急速に開始することができる、アミン反応性基(iii)を有するいくつかのアミン反応性化合物の例としては、鉱酸、ルイス酸、カルボン酸、カルボン酸誘導体、例えば、無水物およびコハク酸塩、カルボン酸金属塩、イソシアネート、アルデヒド、エポキシド、酸塩化物、およびスルホニルクロライドがある。いくつかの適したアミン反応性化合物としては、アクリル酸、メタクリル酸、ポリアクリル酸、ポリメタクリル酸、メタクリル酸無水物、ウンデシレン酸、オレイン酸、ラウリン酸、ラウリン酸無水物、シトラコン酸無水物、アスコルビン酸(ビタミンC)、メチレンビス-(4-シクロヘキシルイソシアネート)モノマーまたはオリゴマー、ヘキサメチレンジイソシアネートモノマーまたはオリゴマー、トルエン-2,4-ジイソシアネートモノマーまたはオリゴマー、イソホロンジイソシアネートモノマーまたはオリゴマー、メチレンジフェニルイソシアネートモノマーまたはオリゴマー、メタクリロイルイソシアネート、2-(メタクリロイルオキシ)エチルアセトアセテート、ウンデシレンアルデヒド、およびドデシル無水コハク酸がある。
オルガノシロキサンマトリックスを含む本明細書の硬化性組成物中の相溶性の向上のためには、このアミン反応性化合物がオルガノシランまたはアミン反応性基を有するオルガノポリシロキサンである場合が有利であり得る。いくつかの例としては、イソシアナトメチルトリメトキシシラン;3-イソシアナトプロピルトリメトキシシラン;3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン;トリエトキシシリルプロピル無水コハク酸;プロピル無水コハク酸で官能化された線状、分岐、樹脂状、および多分岐オルガノポリシロキサン;メチル無水コハク酸で官能化された線状、分岐、樹脂状、および多分岐オルガノポリシロキサン;シクロヘキセニル無水物官能性の線状、樹脂状、および多分岐オルガノポリシロキサン;カルボン酸で官能化された線状、分岐、樹脂状、および多分岐オルガノポリシロキサン、例えば、カルボキシデシルを末端とするオリゴマーまたはポリマーのポリジメチルシロキサン;およびアルデヒドで官能化された線状、分岐、樹脂状、および多分岐オルガノポリシロキサン、例えば、ウンデシレンアルデヒドを末端とするオリゴマーまたはポリマーのポリジメチルシロキサンがある。'512特許には、水分に曝された場合に酸を放出するある種の化合物を含む、使用することができるケイ素を含む化合物が記載されている。'512特許にはまた、脱錯化剤と称されるその他のアミン反応性化合物が記載されている。
使用することができるその他の化合物には、紫外線に暴露された場合アミン反応性基を生成することが可能な化合物、例えば光酸発生剤などが含まれる。このような化合物の例としては、[SbF6]-対イオンを含むヨードニウム塩がある。このような実施形態では、イソプロピルチオキサントンなどの光増感化合物を任意に含むことが有用である可能性がある。
場合により、この硬化性組成物は、アミン反応性化合物を固体粒子に付着させることによって安定化させることが望ましい可能性がある。このことは、実用時間を制御し、且つ、貯蔵中に硬化性組成物の残りから分離することに備えてアミン反応性化合物を含む液体相を安定化することを可能にする。付着は、いくつかの既知の表面処理法によってin situであるいはa prioriに実施することができる。いくつかの表面処理法には、例えば、粉砕または沈降シリカ、炭酸カルシウム、カーボンブラック、カーボンナノ粒子、ケイ素ナノ粒子、硫酸バリウム、二酸化チタン、酸化アルミニウム、酸化亜鉛、窒化ホウ素、銀、金、白金、パラジウム、あるいはこれらの合金などの固体粒子;または、ニッケル、アルミニウム、銅、および鋼などの卑金属を、縮合反応性化合物で予備処理することが含まれる。これに続いて、予備処理された固体粒子とアミン反応性基を有する化合物との反応、または予備処理された固体粒子を、加水分解性部分を有するアミン反応性化合物を用いて直接処理を行う。
使用することができる縮合反応性化合物の例としては、イソシアナトメチルトリメトキシシラン、3-イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、イソシアナトメチルトリメトキシシラン、3-イソシアナトプロピルトリメトキシシラン、イソシアナトプロピルトリエトキシシラン、トリエトキシシリルウンデカナール、グリシドキシメチルトリメトキシシラン、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、(トリエトキシシリル)メチル無水コハク酸、3-(トリエトキシシリル)プロピル無水コハク酸、および2-(4-クロロスルホニルフェニル)エチルトリメトキシシランがある。固体粒子へのアミン反応性化合物の付着はまた、酸塩基錯体、水素結合錯体、または酸塩の形成を助長する条件下で、酸官能性化合物を適当な表面官能基を有する充填剤と混合することによって実施することができる。
いくつかの充填剤が市販されており、潤滑剤と称される表面処理剤で既に予備処理されており、またはカルボン酸などのアミン反応性基を含む不純物を伴って入手することができる。このようにして、成分(iii)は、処理された充填剤の形態で一緒に供給することができる。この場合に得られる利点は、充填剤上でのオルガノボランアミン錯体とアミン反応性基の間の反応が、充填剤粒子の表面から潤滑剤を除去するのを助けることができることである。
有用なアミン反応性基(iii)のいくつかの代表的で好ましい例としては、カルボン酸、無水物、イソシアネート、アルデヒド、およびエポキシがある。ブロック型イソシアネートは、周囲での重合でない場合に有用である可能性があり、重合を急速に開始するために加熱を使用することが望ましい。
ガスの発生が可能な成分(iv)
本明細書の硬化組成物は、混合したときガスの発生が可能な成分を含めることによって、多孔質発泡体として製造することができる。これを達成するいくつかの手段には、この組成物に、(1)水素化ケイ素官能性化合物、(2)水、アルコール、またはカルボン酸などの活性水素を有する化合物、および(3)水素化ケイ素と活性水素の間の反応を促進する白金またはスズなどの助触媒を添加することが含まれる。これにより、硬化ステップ中に水素ガスが発生し、混合したとき泡が生じる。得られる発泡された組成物は、使用される水素化ケイ素、活性水素、およびフリーラジカル重合性化合物に応じて、軟質な発泡体から剛直な発泡体の範囲に及ぶ。発泡体の孔径分布は、任意の所望の特性、例えば、弾性率、密度、および浸透性を達成するために、任意の既知の発泡法によって制御することができる。
任意の成分
本明細書の硬化性組成物に含めることができるいくつかの場合による成分としては、接着促進剤;架橋剤;ポリマーの組合せ、架橋剤、およびマトリックスの二次硬化を提供するのに有用な触媒;この組成物に混合した場合、増量、軟化、強化、強靭化すること、または粘度を変更すること、揮発度を低下させることが可能なポリマー;増量および強化用充填剤;導電性充填剤、スペーサー;染料;顔料;有機アクリレートおよび有機メタクリレートなどのコモノマー;UV安定剤;アジリジン安定剤;空隙減少剤;硬化調整剤、例えば、ヒドロキノンおよびヒンダードアミン;フリーラジカル開始剤、例えば、有機過酸化物およびオゾニド;ポリマー;希釈剤;レオロジー調整剤;酸受容体;酸化防止剤;酸素捕捉剤;酸素スポンジ;酸素放出剤;酸素発生剤;熱安定剤;難燃剤;シリル化剤;気泡安定剤;界面活性剤;湿潤剤;溶媒;可塑剤;フラックス剤;および乾燥剤がある。
本発明の硬化性組成物は、次の組み合わせることおよび混合することによって調製することができる。
この硬化性組成物の総重量に対して、
A.1〜50重量部のフリーラジカル重合性有機ケイ素モノマー、オリゴマーまたはポリマー(i)、
B.この組成物を硬化させるのに十分な、0.1〜50重量部のオルガノボランアミン錯体(ii)(この量は、この錯体の分子量および1分子当たりのホウ素原子の数に依存する)、
C.その化合物の分子量に応じて、ホウ素を脱錯化するのに十分な、0〜50重量部のアミン反応性基(iv)を有するアミン反応性化合物、
D.活性水素を有する化合物および触媒と混合した場合ガスの発生が可能な、0〜50重量部の成分(v)、および
E.0〜50重量部の、あらゆる任意の成分(複数可)。
本発明の硬化性組成物の実用時間および保存安定性の延長は、組成物中のホウ素原子に対するアミン基のモル比を増加させるために、追加のアミン化合物を導入することによって制御することができる。追加する有効な量は、成分(i)に使用されるアミン:ホウ素比により決まる。しかし、重合が起こるのを可能にするために、全体的なアミン:ホウ素比は十分低いことが好ましい。適したアミン:ホウ素比は、10:1未満、好ましくは4:1未満になる。アミン反応性成分が既に硬化性組成物中に存在する場合、例えば、充填剤粒子上に残留するカルボン酸が存在する場合は、貯蔵安定性のために、このアミン反応性基を中和するまたは部分的に中和するためにより高いレベルのアミン化合物を加えることができる。このアミン化合物は、単官能性または多官能性アミン基を含んでよく、一級アミン、二級アミン、および/または三級アミンとすることができる。必要に応じて、このアミン化合物は、フリーラジカル重合性基または別の官能基、例えば加水分解性の基を含んでよい。このアミン化合物は、事実上モノマー、オリゴマー、またはポリマーとすることができる。この化合物のアミン基は、有機、有機ケイ素、またはオルガノポリシロキサン化合物に担持されてよい。
本発明による複合材料物品は、好ましくは、単一基体にまたは複数の基体の間に配置されるか、または適用される硬化性組成物を含む。この基体(単数または複数)は、有機、熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、金属、セラミック、またはその他の適した無機材料とすることができる。この基体は、多層基体、例えば、複合材料物品の硬化性組成物と基体(単数または複数)の間で改良された接着性が望まれる、プリント回路板に使用される基体とすることができる。
複合材料物品は、複合材料物品中の基体の少なくとも1つの表面にこの硬化性組成物を接合することによって作製される。これは、この組成物を硬化させて、硬化性組成物と基体が一緒にしっかりと接合して複合材料物品を形成するような、十分な付着を実現することによって実施する。
最大の効果のためには、この硬化温度は、-40℃〜80℃、好ましくは0℃〜60℃より好ましくは15〜35℃の範囲であるべきである。基体上の組成物を硬化させるための時間は、5秒〜2時間、好ましくは30秒〜2時間の範囲とすることができる。これにより、この組成物は、十分に硬化し、基体に完全に付着することが保証される。この硬化性組成物は、計量混合、押出しによって、および/またはロボットまたは手動の適用を用いて基体に適用することができる。
完全に接合された複合材料物品は、この硬化性組成物を、水の沸点(100℃)未満の温度でポリマー基体の少なくとも1つの表面上に配置することによって製造することができ、次いで、この硬化性組成物を硬化させると同時にポリマー基体(複数可)に接合させる。これにより、基体(複数可)を予備乾燥することの必要性が回避される。複合材料物品はまた、室温で同じ方法で硬化および接合され、硬化オーブンを使用する必要性が不要になる。
上記のように、本明細書の硬化性組成物は、複数成分多数パート接着剤として簡単に使用することができる。成分(i)、(ii)、(iii)および(iv)の組合せは、成分(ii)および(iii)は、互いに分離して保管されることを前提に、多成分多数パート実装のパートとして使用し得る。例えば、フリーラジカル重合性モノマー、オリゴマーまたはポリマー(i)の一部とオルガノボランアミン錯体(ii)を一緒に1パート中に実装し、一方、フリーラジカル重合性モノマー、オリゴマーまたはポリマー(i)の残りの部分とアミン反応性化合物(iii)を一緒に第2のパートに実装することができる。酸素が存在しない限りは、成分(i)〜(iii)は、1パート配合物中に一緒に貯蔵することもできる。1パート配合物では、早すぎる増粘を回避するために、実質的に酸素を含まない環境で混合し、実装し、且つ貯蔵することが有益である。
アミン反応性化合物(iii)が充填剤に担持され、すべての成分が単一実装容器に混合される実施形態では、早すぎる増粘を回避するために、成分(i)、(ii)および(iii)を、実質的に酸素を含まない環境中で混合し、実装し、且つ貯蔵する必要がある。2パート配合物では、アミン反応性基を含む充填剤と、アミン化合物に対して不活性な充填剤の組合せを使用することが安定性のためには有利である可能性もある。例えば、2パート配合物において、アミン化合物に対して不活性な充填剤は、アルキルボランアミン錯体(ii)と組み合わせることができ、一方、アミン反応性基を有する充填剤は、成分(ii)から分離した容器中に実装することができる。この場合、成分(i)は、配合物のどちらかのパートまたは両方のパートと同梱される。あるいは、このアミン反応性化合物(iii)は、気相で供給することを可能にする条件下で、成分(i)および(ii)を含む組成物で充填された予混合された型に導入することができる。これにより、長期の実用時間に続いて、空気に暴露したとき急速に硬化することが可能になる。
この硬化性組成物が発泡体として使用される場合は、発泡剤、触媒、またはガスの発生が可能な成分を互いに分離することが望ましい。多数パート実装容器中におけるこれらの成分を慎重に配置を定めることにより、貯蔵安定性が改良される。
多成分組成物の混合および調合は、いくつかの方法で実施してよい。例えば、この組成物は、空気下袋中でまたは加圧銃を通して、所望の体積比で混合することができる。'512特許には、2パート組成物を混合および調合することが可能ないくつかのデバイスが記載されている。2パート組成物は、その効率的な混合および調合を可能にするために、粘度および密度を調整することが有益である。様々な密度の充填剤および粘度調整剤、例えば、溶媒、モノマー、およびポリマーは、これらの特性を制御するために使用することができる。基体に供給する前の混合デバイス中の環境から酸素を排除して、早すぎる硬化および混合および調合デバイスの詰まりを最小限に抑えることも有益である。多成分配合物における成分の間の混合比についての制限はないが、2パートの実装に対して、一般に0.05:1と20:1の間、より好ましくは0.1:1と10:1の間の体積比を維持することが好ましい。
本発明の硬化性組成物は、ゴム;テープ;接着剤;保護コーティング;薄膜;電子部品;光部品;防音(acoustic dampening)部品;熱可塑性樹脂および熱硬化性樹脂の一体構造成形部品、例えば、玩具または車体パネル;シーリング材;発泡体;ガスケット;シール;Oリング;コネクタ;および粘着剤を製造するのに有用である。材料の選択に応じて、硬化組成物は、弾性なゲルから剛直な樹脂の特性の範囲であり得る。これらの硬化性組成物は、自己粘着性シリコーンエラストマーおよびゲルの調製に対しては特に有用である。シリコーンエラストマーおよびゲルは、ダイ付着粘着剤、ふたのシーリング材、カプセル材料、ガスケット、Oリング、ポッティングコンパウンド、およびコンフォーマルコーティングとしてのこれらの使用を含む、多数の用途を有する。本発明のシリコーンエラストマーは、金属型から剥離することが可能であるが、それと同時にポリマーの表面に選択的に付着することができる。したがって、このシリコーンエラストマーはポリマー樹脂とコモールディングまたはオーバーモールディングされて、一体接合された部品、例えば、電気配線または電子回路のためのコネクタおよびハウジング、スキューバダイビングのためのダイビングマスクを形成することができる。シリコーン接着剤は、電子部品をフレキシブルなまたは剛直な基体に接合するのに有用である。
(実施例)
以下の実施例は、本発明をより詳細に例示するために示す。数または重量平均分子量が提供される実施例では、示された値は、溶媒としてテトラヒドロフランを用いて、ゲル浸透クロマトグラフィー(GPC)によって測定し、単分散ポリスチレン標準物で較正した。GPCによって分析した試料の多分散性指数は、具体的に別段の支持がなければ、1.4〜2.2の範囲であった。
(実施例A)
硬化プロファイル
レオロジー性硬化プロファイリングを、25mm平行プレートおよび2000グラム-センチメートルトランスデューサを備えたRheometrics RDAIIレオメータで実施した。所与の組成物のパートAとパートBを混合後直ちに、試料を下部プレート上に供給した。この試料を振動せん断実験にかける前に、上部および下部プレートを既知の1.0〜1.5mmの間のギャップで一緒にした。貯蔵弾性率(G')および損失弾性率(G")を含む動的機械的特性を、空気下25℃で、10ラジアン/秒の周波数を有する1パーセントのひずみで測定した。60分後に、すべての試料はかなり安定な特性を示したので、動的ひずみ掃引を10ラジアン/秒で実施し、続いて、十分に直線的粘弾性のレジーム内の1パーセントのひずみで動的周波数掃引を行った。G'が25℃で60分後に測定されたプラトーG'の50パーセントおよび90パーセントに到達する時間は、硬化速度の指標として、それぞれT50およびT90と定義した。
(比較例1)
第1の混合物(パートA)は、1.3モル当量のイソホロンジアミンで錯化したトリ-n-ブチルボランからなる触媒4重量部を数平均分子量44000のヒドロキシジメチルシリルを末端とするポリジメチルシロキサン(PDMS)46重量部に加え、この混合物をHauschildミキサで10秒間ホモジナイズすることによって調製した。第2の容器中で、パートBを、処理されたヒュームドシリカ充填剤、即ちCabot Corporation(マサチューセッツ州、Boston)製Cab-O-Sil(登録商標)TS610 3重量部、メタクリル酸メチル39重量部、イソホロンジイソシアネート3重量部、および3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン5重量部を混合することによって調製した。次いで、同重量のパートAおよびBを一緒にHauschildミキサ中で10秒間混合し、空気に暴露し、硬化させておいた。この材料は30分以内で硬化したが、機械的強度の非常に劣るフレーク状の粉末が得られた。この混合物はまた、1×0.5×0.02インチの接合部寸法を有する、30パーセントガラス強化ポリプロピレン基体を用いた、3個の重ねせん断接着性試験結合部中に注型した。この重ねせん断試験片を24±2℃で一晩硬化させておき、次いで試験した。この組成物は、1平方インチ当たり25ポンド(psi)未満の応力で結合力として不合格であり、この材料は完全に硬化していないことがさらに確認された。この組成物は、ヒドロキシを末端とする有機ケイ素相についての'512特許の実施例に示されたものと類似している。この組成物は、この有機ケイ素相のためのスズ縮合硬化用触媒を省略した以外は、'512特許の実施例7と可能な限り類似するようモデルにした。
(比較例2)
第1の混合物(パートA)は、1.3モル当量のイソホロンジアミンで錯化されたトリ-n-ブチルボランからなる触媒3重量部、中空のガラス球、即ち3M Corporation(ミネソタ州、Minneapolis)製VS 5500 11重量部、2600グラム/モルの数平均分子量を有し、26モルパーセントのメチルヒドリドシロキサン単位を含む、ジメチルヒドリドシリルを末端とするポリ(ジメチルシロキサン-co-メチルヒドリドシロキサン)3重量部を、1000cPのビニルジメチルシロキシを末端とするPDMS 33重量部に加え、この混合物をHauschildミキサで10秒間ホモジナイズすることによって調製した。第2の容器中で、パートBを、処理されたヒュームドシリカ充填剤(Cab-O-Sil(登録商標)TS530)5.5重量部、メタクリル酸メチル41.5重量部、およびイソホロンジイソシアネート3重量部を混合することによって調製した。次いで、同重量のパートAおよびBを一緒にHauschildミキサ中で10秒間混合し、空気に暴露し、硬化させておいた。この材料は60分以内で硬化したが、機械的強度の非常に劣る粉末状のペーストが得られた。この混合物はまた、1×0.5×0.02インチの接合部寸法を有する、30パーセントガラス強化ポリプロピレン基体を用いて、3つの、重ねせん断接着性試験結合部中に注型した。この重ねせん断試験片を24±2℃で一晩硬化させておき、次いで試験した。この組成物は、65psi未満の応力で結合力として不合格であり、この材料は完全に硬化していないことがさらに確認された。この組成物は、ヒドロキシを末端とする有機ケイ素相についての'512特許の実施例に示されたものと類似している。この組成物は、この有機ケイ素相のための白金縮合硬化用触媒を故意に省略した以外は、'512特許の実施例57と可能な限り類似するようモデルにした。
比較例1および比較例2は、'512特許のものに類似している組成物は、有機ケイ素相が縮合または付加のいずれによって硬化されたかにかかわらず、この有機ケイ素相のための別個の触媒を添加しなければ、硬化が不完全という欠点を持つことを示す。
(実施例B)
手順
実施例1〜10を実施するのに、以下の一般的な手順を使用した。ガラスバイアルまたはポリプロピレン混合カップである第1の容器中で、フリーラジカル重合性有機ケイ素モノマー、オリゴマー、またはポリマー(有機ケイ素化合物)1.5重量部と、1.3モル当量のメトキシプロピルアミン(以下TnBB-MOPAと呼ぶ)で錯化したトリ-n-ブチルボランからなる触媒0.05重量部とをHauschildミキサを用いて少なくとも10秒間混合した。第2の類似の容器中で、有機ケイ素化合物1.5重量部とイソホロンジイソシアネート0.04重量部とを混合した。各容器の同重量の内容物を、窒素パージ下第3のガラスバイアルまたはポリプロピレン混合カップ中で混合し、次いでHauschildミキサ中で10秒間一緒に混合した。次いで、スクリュートップ容器キャップを取り外して、この混合物を空気に暴露し、組成物を金属へらで手動で探ることによって硬化を監視した。この結果を表1に示す。
(実施例1)
この有機ケイ素化合物は、56600グラム/モルの数平均分子量を有する、メタクリロキシプロピルジメチルシリルを末端とするPDMSであった。この平均的公称構造は、式M'D760M'(式中、以降、M'またはT'は、MまたはT単位の一置換メタクリロキシプロピル官能性化学種を意味する)で表される。
(実施例2)
この有機ケイ素化合物は、ジメタクリロキシプロピルテトラメチルジシロキサンM'M'であった。
(実施例3)
この有機ケイ素化合物は、3-メタクリロキシプロピルトリメトキシシランであった。
(実施例4)
この有機ケイ素化合物は、式M'0.67Q0.33で表される公称平均構造および1140グラム/モルの数平均分子量を有するオルガノポリシロキサン樹脂であった。
(実施例5)
この有機ケイ素化合物は、3670グラム/モルの数平均分子量および38200の重量平均分子量を有し、式T0.25T'0.75で表される公称平均構造を有するオルガノポリシロキサン樹脂であった。
(実施例6)
この有機ケイ素化合物は、式T0.7T'0.3で表される公称平均構造および2180グラム/モルの数平均分子量を有するオルガノポリシロキサン樹脂であった。
(実施例7)
この有機ケイ素化合物は、745グラム/モルの数平均分子量を有し、式M0.3Dフェニル 0.5T'0.3で表される公称平均構造を有するオルガノポリシロキサン樹脂であった。
(実施例8)
この有機ケイ素化合物は、1330グラム/モルの数平均分子量を有し、式M0.2D0.2T0.3T'0.3で表される公称平均構造を有するオルガノポリシロキサン樹脂であった。
(実施例9)
この有機ケイ素化合物は、公称平均構造M0.3Tフェニル 0.5T'0.3および1100グラム/モルの数平均分子量を有するオルガノポリシロキサン樹脂であった。
(実施例10)
この有機ケイ素化合物は、2モル当量のトリメチロールプロパントリアクリレートと1モル当量の、4300グラム/モルの数平均分子量を有するN-(メチル)イソブチルジメチルシリルを末端とするPDMSとのマイケル付加反応によって合成された四官能性テレケリックオルガノポリシロキサンであった。この反応は、継続的に乾燥窒素でパージしたガラスバイアル中23±3℃で反応物を撹拌することによって実施した。この二級アミンを末端とするPDMSは、温度計、窒素ライン、水凝縮器、マグネティック撹拌子、あらゆる揮発性物質を回収するための液体窒素トラップを備えた乾燥三口フラスコ中で、2.2モル当量の1,1,2,4-テトラメチル-1-シラ-2-アザシクロペンタンを1モル当量の、4200グラム/モルの数平均分子量を有するヒドロキシジメチルを末端とするPDMSに加えることによって調製した。この反応は、継続的な乾燥窒素パージ下80℃で60分間実施し、次いで、過剰の1,1,2,4-テトラメチル-1-シラ-2-アザシクロペンタンを除去するために、4トルの低圧にかけた。
実施例1〜10の結果を示す表1は、広範囲のフリーラジカル重合性有機ケイ素モノマー、オリゴマー、およびポリマーが、この有機ケイ素相のための別個の硬化用触媒を必要とすることなく、本発明による組成物中で種々の物理的な形態に急速に硬化することができることを示している。対照的に、比較例1および比較例2の組成物は、この有機ケイ素相のための別個の硬化用触媒の非存在下では、適切に硬化することができない。
Figure 2008527077
残りの実施例および比較例中における、2パート組成物のパートAおよびパートBは、個別のポリプロピレン混合カップ中で、それぞれの成分を添加後、Hauschildミキサ中で10秒間混合することによって個々に調製した。次いで、同重量のパートAとパートBを、硬化を開始させるために、ポリエチレン袋中で手動で混合した。比較例3〜4および実施例11〜16に使用する組成物を調製し、実施例Aに記載の手順に従って試験した。この結果を表2に示す。
(比較例3)
パートAは、12000グラム/モルの数平均分子量を有するビニルジメチルシロキシを末端とするPDMS 96.6重量部、および4100グラム/モルの数平均分子量を有するポリ(メチル水素)シロキサン3.4重量部を含んでいた。パートBは、12000グラム/モルの数平均分子を有するビニルジメチルシロキシを末端とするPDMS 99.8重量部、およびビニルジメチルシロキシを末端とするPDMS中のPt0ジビニルテトラメチルジシロキサンが0.1Mの濃度を有するヒドロシリル化触媒0.2重量部を含んでいた。
(比較例4)
パートAは、59400グラム/モルの数平均分子量を有するビニルジメチルシロキシを末端とするPDMS 99.3重量部、および4100グラム/モルの数平均分子量を有するポリ(メチル水素)シロキサン0.7重量部を含んでいた。パートBは、59400グラム/モルの数平均分子量を有するビニルジメチルシロキシを末端とするPDMS 99.8重量部、およびビニルジメチルシロキシを末端とするPDMS中のPt0ジビニルテトラメチルジシロキサンが0.1Mの濃度を有するヒドロシリル化触媒0.2重量部を含んでいた。
(実施例11)
パートAは、12800グラム/モルの数平均分子量を有し、以降MA-PDMS(12.8)と呼ぶ、メタクリロキシプロピルジメチルシリルを末端とするPDMS 85.0重量部、メトキシプロピルアミン5.8重量部、およびTnBB-MOPA 9.2重量部を含んでいた。パートBは、MA-PDMS(12.8)67重量部、および700グラム/モルの数平均分子量を有し、以降SA-PDMSと呼ぶ、無水コハク酸を末端とするPDMS 33重量部を含んでいた。
(実施例12)
パートAは、48000グラム/モルの数平均分子量を有し、以降MA-PDMS(48)と呼ぶ、メタクリロキシプロピルジメチルシリルを末端とするPDMS 90.2重量部、およびTnBB-MOPA 9.8重量部を含んでいた。パートBは、MA-PDMS(48) 59.4重量部およびSA-PDMS 40.6重量部を含んでいた。
(実施例13)
ポリマー-充填剤ブレンド1は、MA-PDMS(12.8)85重量部と処理されたヒュームドシリカ充填剤(Cab-O-Sil(登録商標)TS530)15重量部を混合することによって調製した。パートAは、ポリマー-充填剤ブレンド1 87.0重量部、メトキシプロピルアミン5.0重量部、およびTnBB-MOPA 8.0重量部を含んでいた。パートBは、ポリマー-充填剤ブレンド1 63.2重量部およびSA-PDMS 36.8重量部を含んでいた。
(実施例14)
ポリマー-充填剤ブレンド2は、MA-PDMS(48) 85重量部を処理されたヒュームドシリカ充填剤(Cab-O-Sil(登録商標)TS530)15重量部と混合することによって作製した。パートAは、ポリマー-充填剤ブレンド2 87.0重量部、メトキシプロピルアミン5.0重量部、およびTnBB-MOPA 8.0重量部を含んでいた。パートBは、ポリマー-充填剤ブレンド2 63.2重量部およびSA-PDMS 36.8重量部を含んでいた。
(実施例15)
パートAは、MA-PDMS(12.8)73.5重量部、メトキシプロピルアミン2.5重量部、およびTnBB-MOPA 4.0重量部を含んでいた。パートBは、1140グラム/モルの数平均分子量を有するMメタクリロキシプロピル 0.7Q0.3樹脂28.1重量部、MA-PDMS(12.8)50.6重量部、およびSA-PDMS 21.3重量部を含んでいた。
(実施例16)
この実施例における組成物は、MA-PDMS(12.8)の代わりにMA-PDMS(48)に、パートAおよびパートB中の濃度に基づいて同じ重量で置き換えた以外は、実施例15の組成物と同じであった。
Figure 2008527077
実施例11〜16は、いくつかの異なる種類のオルガノポリシロキサンおよびこれらの混合物を含む本発明による組成物は、類似の分子量のヒドロシリル化硬化材料のものと同様の、一連の弾性率をカバーするエラストマーの状態に硬化することを示す。T50およびT90値は、本発明の組成物は、周囲の空気中で、既知の縮合硬化シリコーン組成物に比較して急速に硬化することを示す。実施例13および14は特に、充填剤は、組成物の硬化特性に負の影響を及ぼすことなく、これらの組成物を改変するために使用することができることを例示する。比較例3および比較例4の白金を触媒とする組成物は、これらの条件で急速に硬化するが、これらは、窒素、硫黄、スズ、リン、またはヒ素化合物の存在下、本発明による組成物に負には影響を及ぼすことがない濃度で、依然として硬化阻害問題を被る。
本発明の最も重要な特徴から逸脱することなく、本明細書に記載の化合物、組成物、および方法にその他の変形形態を加えることができる。本明細書に具体的に例示される本発明の実施形態は、例示的にすぎなく、頭記の特許請求の範囲に記載された以外に、その範囲を制限するものではない。

Claims (22)

  1. (i)フリーラジカル重合性有機ケイ素モノマー、オリゴマーまたはポリマー、(ii)オルガノボランアミン錯体、および任意に(iii)アミン反応性化合物を含み、1個または複数のケイ素原子を含まないいかなるフリーラジカル重合性モノマー、オリゴマー、またはポリマーも含まない組成物。
  2. フリーラジカル重合性有機ケイ素モノマー、オリゴマー、またはポリマーが、(a)有機ケイ素モノマー、オリゴマー、またはポリマー、あるいは(b)単官能性もしくは多官能性オルガノシラン、または単官能性もしくは多官能性オルガノポリシロキサンの混合物であり、(a)および(b)が、不飽和であり、フリーラジカル重合されうる、請求項1に記載の組成物。
  3. オルガノボランアミン錯体(ii)が、オルガノボランとアミン化合物の間に形成される錯体であり、オルガノボランが、式B-R"3(式中、R"は、1〜20個の炭素原子を含む、直鎖、分枝、脂肪族、または芳香族炭化水素基である)を有し、アミン化合物が、有機アミン化合物またはケイ素を含むアミン化合物である、請求項1に記載の組成物。
  4. オルガノボランアミン錯体が、固体粒子に結合している、請求項1に記載の組成物。
  5. アミン反応性化合物が、アミン反応性基を有する化合物であり、無機酸、ルイス酸、カルボン酸、カルボン酸誘導体、カルボン酸金属塩、イソシアネート、アルデヒド、エポキシド、酸塩化物、およびスルホニルクロライドからなる群から選択される、請求項1に記載の組成物。
  6. アミン反応性基が、オルガノシラン、オルガノポリシロキサン、有機チタネート、または有機ジルコネートによって担持されている、請求項5に記載の組成物。
  7. アミン反応性化合物が、固体粒子に結合されている、請求項5に記載の組成物。
  8. アミン反応性化合物が、紫外線に暴露された場合アミン反応性基を生成することが可能な化合物である、請求項1に記載の組成物。
  9. 光増感化合物をさらに含む、請求項8に記載の組成物。
  10. (iv)活性水素を有する化合物および触媒と混合された場合にガスを発生可能な成分であって、この成分(iv)が、水素化ケイ素官能性化合物であり;活性水素を有する化合物が、水、アルコール、またはカルボン酸であり;触媒が、白金、白金族金属、スズ、チタン、あるいはジルコニウムであるガスの発生が可能な成分をさらに含む、請求項1に記載の組成物。
  11. オルガノボランアミン錯体が、アミン反応性化合物とは別に実装される、請求項1に記載の組成物。
  12. フリーラジカル重合性有機ケイ素モノマー、オリゴマーまたはポリマー、オルガノボランアミン錯体、およびアミン反応性化合物が、実質的に酸素を含まない環境で一緒に1パート中に実装される、請求項1に記載の組成物。
  13. フリーラジカル重合性有機ケイ素モノマー、オリゴマーまたはポリマーおよびオルガノボランアミン錯体が、一緒に1パート中に実装される、請求項1に記載の組成物。
  14. 請求項1に記載の組成物でコートされた基体を含む複合材料製品。
  15. 基体上の組成物が硬化されている、請求項14に記載の複合材料製品。
  16. 請求項1に記載の組成物であって、一定のまたは様々な厚さの接合部として、基体の間に配置される組成物でコートされた2つ以上の基体を含む複合材料製品。
  17. 基体の間に配置される組成物が硬化されている、請求項16に記載の複合材料製品。
  18. 請求項1に記載の組成物の硬化生成物を含む、ゴム、テープ、接着剤、発泡体、粘着剤、保護コーティング、薄膜、電子部品、光部品、防音部品、熱可塑性樹脂一体構造成形部品、熱硬化性樹脂一体構造成形部品、シーリング材、ガスケット、シール、Oリングまたはコネクタ。
  19. シリコーンゴム、シリコーンテープ、シリコーン接着剤、シリコーン発泡体、シリコーン粘着剤、シリコーン保護コーティング、シリコーン薄膜、シリコーン電子部品、シリコーン光部品、シリコーン防音部品、シリコーン熱可塑性樹脂一体構造成形部品、シリコーン熱硬化性樹脂一体構造成形部品、シリコーンシーリング材、シリコーンガスケット、シリコーンシール、シリコーンOリングまたはシリコーンコネクタを含む、請求項18に記載のゴム、テープ、接着剤、発泡体、粘着剤、保護コーティング、薄膜、電子部品、光部品、防音部品、熱可塑性樹脂一体構造成形部品、熱硬化性樹脂一体構造成形部品、シーリング材、ガスケット、シール、Oリングまたはコネクタ。
  20. 組成物を基体に、複数の基体の間に、または型に適用すること、および組成物を気相中のアミン反応性化合物に曝すことを含む、請求項1に記載の組成物を硬化させる方法。
  21. アミン反応性化合物が、紫外線に暴露された場合アミン反応性基を生成することが可能な化合物である、請求項20に記載の方法。
  22. 組成物が、光増感化合物をさらに含む、請求項20に記載の方法。
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