JP2008526927A - 内臓痛を治療するためのオキシコドンの使用 - Google Patents

内臓痛を治療するためのオキシコドンの使用 Download PDF

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Abstract

オピオイドオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩を含有する鎮痛薬を投与することによって中等度から重度の内臓痛を有効に治療することが可能である。内臓痛、特に急性(すなわち非慢性)内臓痛は、モルヒネのような他のオピオイドの対応する用量よりも低い用量のオキシコドンを投与することによって有効に治療することができる。

Description

本発明は、内臓痛の治療に関する。
内臓痛、特に急性内臓痛を有効に治療するのに適した鎮痛薬に対する継続的な需要が存在する。内臓からの深部痛は、西欧世界における医師への通院及び長期病欠の一般的な原因である。内臓痛についての原因は、器質的及び機能的状態の両方で探索することができるが、これらに共通することは神経系の複雑な活性化が存在することである。多くの症例では、もとの原因が完全に又は部分的に排除されたにも関わらず内臓痛が存続する。多くの症例では、モルヒネが中等度から重度の内臓痛の治療のために現在使用されている。
また、望ましくない作用の可能性を低下させながら高い疼痛軽減効果を提供することができる鎮痛薬への継続的な需要も存在する。従って、望ましくない作用、特に高用量で又は一部の特定鎮痛薬に関して認められる副作用を回避する又は少なくとも低減するために低用量で高い鎮痛軽減効果を提供する鎮痛薬を得ることが最も望ましい。
オピオイドが処方される頻度は上昇しつつあるが、内蔵痛へのそれらの作用についての知識は限られている。しかし、鎮痛作用に加えて、モルヒネは同時に多くの望ましくない作用、例えば呼吸抑制、吐き気、嘔吐、めまい、精神混濁、不快気分、かゆみ、便秘、胆道圧上昇、尿閉及び高血圧を引き起こし得る。
ある種の作用薬の患者への作用は極めて変動的である。内臓痛は多くの点で皮膚の痛みとは異なり、しばしば治療がより困難である。
文献において内臓の疾患に関連する疼痛の様々な種類が示唆されている。これらの種類は、真性又は限局性内臓痛、関連内臓痛、限局性体壁痛及び関連体壁痛を含む。本発明は特に真性又は限局性内臓痛の治療に関する。
真性内臓痛はしばしば疾患の初期に起こり、限局性であるが放射状に広がる傾向を有し得る、あいまいで、広汎性の、鈍い、うずく痛みによって特徴付けられる。倦怠感を伴うことがあり、重症であるときは、強い自律神経性現象、例えば発汗、血管運動応答、徐脈、吐き気及び嘔吐、及び時として警告反応を誘発する。通常は身体の正中部及び深部で感じられる。
内臓痛が存在し得る様々な状態がある。例えば膵臓痛、分娩陣痛、イレウスに関連する腹部手術からの疼痛、過敏性腸症候群における疼痛、非潰瘍性消化不良又は月経困難症における腹痛。同様に肝臓痛、腎臓痛、上腹部痛、胸膜痛、胆石仙痛及び虫垂炎疼痛は全て内臓痛とみなし得る。初期心筋梗塞からの胸骨下痛又は圧も内臓性である。胃、十二指腸又は結腸の疾患は内蔵痛を引き起こし得る。さらに多くの状態が存在する。
本発明の1つの実施形態によれば、オピオイドオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩を含有する鎮痛薬を投与することによって中等度から重度の内臓痛を有効に治療することが可能であることが認められた。さらに、内臓痛、特に急性(すなわち非慢性)内臓痛が、モルヒネのような他のオピオイドの対応用量よりも低い用量でオキシコドンを投与することによって有効に治療され得ることが認められた。従って、本発明は、中でも特に、比較的低用量のオキシコドンを投与することによって中等度から重度の内臓痛を有効に治療する方法に関する。
本発明の1つの実施形態によれば、オキシコドンの特定用量で内臓痛を治療することは、モルヒネのより高い対応用量で同じ内臓痛を治療するよりも有効であるが、皮膚又は筋痛をオキシコドン又はモルヒネの対応用量を投与することによって治療する場合はほとんど同じ効果が認められることがわかった。言い換えると、本発明によれば、内臓痛、特に中等度から重度の急性内臓痛は比較的低用量のオキシコドンを投与することによって有効に治療できるが、モルヒネの「対応用量」は同じ内臓痛を治療する上でより有効でないことが認められた。本発明によれば、モルヒネの「対応用量」は、モルヒネの同じ定量的量を意味するのではなく、モルヒネの通常の等効力量、すなわち通常は患者に対して同様の疼痛軽減を与えるモルヒネの量を指す。経口投与に関するモルヒネ対オキシコドンの通常の等効力重量比は約2:1である(対応するモル比は約1.8:1である)。
本発明のもう1つの実施形態によれば、その必要のある患者において痛覚消失を与えるための有効量でオキシコドンを投与することを含む、患者において中等度から重度の内臓痛を選択的に治療する方法が提供される。本発明は、初めて、中等度から重度の内臓痛の選択的治療を可能にする。なぜなら、この特定疼痛は低用量のオキシコドンを投与することによって有効に治療できるが、当業者によって等効力とみなされてきた用量の他のオピオイド(モルヒネのような)はそれより有効でないことが、本発明以前には知られていなかったからである。急性内臓痛のみに苦しんでいる患者は、本発明によれば、このために一般的に使用されるオピオイド(モルヒネ、ヒドロモルホン、オキシモルホン、コデイン及びヒドロコドン)では治療されなくなるか又はもはや治療されず、オキシコドンで治療されることになる。従って、本発明はオピオイドオキシコドンのための新しい治療ウインドウを開く。
本発明のもう1つの実施形態によれば、
a)モルヒネによる治療を中止すること;及び
b)モルヒネ又はその塩の50重量%未満の量でオキシコドン又はその塩を投与すること
を含む、既にモルヒネ又はその塩で治療されている患者において中等度から重度の内臓痛を治療する方法が提供される。
本発明のもう1つの実施形態によれば、
a)ヒドロモルホン、オキシモルホン、コデイン、ヒドロコドン又はそれらの塩による治療を中止すること;及び
b)ヒドロモルホン、オキシモルホン、コデイン、ヒドロコドン又はそれらの塩の等効力重量未満の量でオキシコドン又はその塩を投与すること
を含む、既にヒドロモルホン、オキシモルホン、コデイン、ヒドロコドン又はそれらの塩で治療されている患者において中等度から重度の内臓痛を治療する方法が提供される。
本発明の1つの実施形態はまた、望ましくない副作用を低減する又は回避するために十分に低い用量でオキシコドンを投与することによる急性内臓痛の治療を可能にする。これは、オキシコドンの高血中レベルに付随し得る併発副作用、例えば吐き気、嘔吐、便秘及び嗜眠状態を全く伴わないか又はごくわずかしか伴わずに治療レベルが達成できることを意味する。
内臓痛が低用量のオキシコドンによって有効に治療できるという所見は、即時放出製剤及び持続放出製剤の使用を可能にする。本発明によれば、オキシコドンを含有する1日1回、1日2回、1日3回又は1日4回投与製剤を投与することによって内臓痛、特に急性内臓痛を治療することは好ましいと考えられる。本発明によれば、用量がオキシコドン40mgを越えない、好ましくはオキシコドン30mgを越えない、さらに一層好ましくはオキシコドン10mgを越えない、オキシコドン含有の持続放出製剤を使用することは特に好ましいと考えられる。本発明によれば、オキシコドン含有の持続放出製剤を使用すること、好ましくはオキシコドン約10mg、約9mg、約8mg、約7mg、約6mg又は約5mgを含有する1日1回、1日2回、1日3回又は1日4回投与製剤を使用することが最も好ましいと考えられる。また、単独製剤のオキシコドン又はその塩、例えばAPAP又は他の活性物質を伴わないオキシコドン又はその塩を使用することが、ある実施形態では好ましい。
本発明は、単独で又は他の作用薬、特に他の鎮痛薬と組み合わせてオキシコドンを含有する鎮痛薬を投与することによる、膵臓痛、分娩陣痛、イレウスに関連する腹部手術からの疼痛、過敏性腸症候群における疼痛、非潰瘍性消化不良又は月経困難症における腹痛、肝臓痛、腎臓痛、上腹部痛、胸膜痛、胆石仙痛及び虫垂炎疼痛を含む内蔵痛の治療に関する。さらに、本発明は、胃、十二指腸又は結腸の疾患から、クローン病、胆嚢の疼痛、重症月経痛及びある種の術後疼痛状態から生じる内臓痛の治療に関する。本発明はまた、中等度、中等度に重症及び/又は重症の内臓痛の治療に関する。
本発明に従って内臓痛を治療するために使用される剤型は、錠剤又はカプセルのような経口投与形態であるが、経口的に、移植によって、非経口的に、舌下経路又は直腸経路で投与できる坐薬又は他の何らかの固体又は液体投与形態でもよい。好ましくは、本発明に従った製剤は、経口錠剤、カプセル、又は他の適切な経口単位投与剤型である。
本発明によれば、内臓痛は、オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩を投与することによって治療できる。「医薬的に許容されるその塩」という語句は、金属塩、例えばナトリウム塩、カリウム塩、セシウム塩等;アルカリ土類金属塩、例えばカルシウム塩、マグネシウム塩等;有機アミン塩、例えばトリエチルアミン塩、ピリジン塩、ピコリン塩、エタノールアミン塩、トリエタノールアミン塩、ジシクロヘキシルアミン塩、N,N’−ジベンジルエチレンジアミン塩等;無機酸塩、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、リン酸塩等;有機酸塩、例えばギ酸塩、酢酸塩、トリフルオロ酢酸塩、マレイン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩等;スルホン酸塩、例えばメタンスルホン酸塩、ベンゼンスルホン酸塩、p−トルエンスルホン酸塩等;アミノ酸塩、例えばアルギン酸塩、アスパラギン酸塩、グルタミン酸塩等を含むが、これらに限定されない。
本発明に従って内臓痛を治療するのに適するオキシコドン含有製剤は、即時放出製剤又は持続放出製剤であり得る。内臓痛を治療するために持続放出製剤を使用することは好ましいと考えられ、オキシコドンを含有する1日1回、1日2回、1日3回又は1日4回投与製剤を投与することは特に好都合であると考えられる。
ある実施形態では、そのような経口投与製剤は、オキシコドンの持続放出を提供するためにオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩と共にマトリックスに組み込まれた持続放出性物質を含む。持続放出性物質は、所望に応じて疎水性又は親水性であり得る。経口投与製剤は、錠剤に圧縮し得る又はカプセルに封入し得る、持続放出性マトリックス中にオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩を含有する顆粒、スフェロイド、マトリックスマルチ粒子等として調製し得る。経口投与製剤は、場合により他の医薬的に許容される成分(例えば希釈剤、結合剤、着色料、潤滑剤等)を含み得る。
本発明に従って内臓痛を治療するために使用し得る製剤の持続放出性マトリックス中に含めてもよい適切な持続放出性物質の非限定的なリストは、親水性及び/又は疎水性物質、例えばゴム、セルロースエーテル、アクリル樹脂、タンパク質由来物質、ろう、シェラック、及び油、例えば硬化ヒマシ油及び硬化植物油を含む。しかし、オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩に持続放出性を与えることができるいかなる医薬的に許容される疎水性又は親水性持続放出性物質も、本発明に従って使用し得る。好ましい持続放出性ポリマーは、アルキルセルロース、例えばエチルセルロース、アクリル酸及びメタクリル酸ポリマー及びコポリマー;及びセルロースエーテル、特にヒドロキシアルキルセルロース(特にヒドロキシプロピルメチルセルロース)及びカルボキシアルキルセルロースを含む。好ましいアクリル酸及びメタクリル酸ポリマー及びコポリマーは、メチルメタクリレート、メチルメタクリレートコポリマー、エトキシエチルメタクリレート、エチルアクリレート、トリメチルアンモニオエチルメタクリレート、シアノエチルメタクリレート、アミノアルキルメタクリレートコポリマー、ポリ(アクリル酸)、ポリ(メタクリル酸)、メタクリル酸アルキルアミンコポリマー、ポリ(メチルメタクリレート)、ポリ(メタクリル酸)(無水物)、ポリメタクリレート、ポリアクリルアミド、ポリ(メタクリル酸無水物)、及びグリシジルメタクリレートコポリマーを含む。
本発明に従って内臓痛を治療するために使用し得るオキシコドン含有製剤は、どちらも参照してここに組み込まれる、国際公開公報第WO02/087512号及び欧州特許第EP 0 576 643号に述べられている。
欧州特許第EP 0 576 643号は、マトリックス中にオキシコドン又はその塩の治療有効量を含有する固体、制御放出、経口投与製剤に関する。
欧州特許第EP 0 576 643号に述べられている経口投与製剤は、本発明に特に適すると考えられる。欧州特許第EP 0 576 643号に従った製剤は、「1日2回」製剤を含む。経口投与製剤は、例えばカプセル中又は他の何らかの適切な固体剤型中の顆粒、スフェロイド又はペレットとして提供され得る。
本発明によれば、経口投与製剤は、1〜50mg、好ましくは1〜15mg、より好ましくは5〜10mg、特に好ましくは約5mgの塩酸オキシコドンを含有することが好ましいと考えられる。あるいは、製剤は、同じ量又はモル当量の他のオキシコドン塩又はオキシコドン塩基を含有し得る。
本発明に従って内臓痛を治療するために使用される投与製剤のマトリックスは、好ましくは制御放出マトリックスであり得るが、薬剤の放出を制御する剤皮を有する通常放出マトリックスも使用し得る。制御放出マトリックスに含めるための適切な物質は以下を含む。
(a)親水性ポリマー、例えばゴム、セルロースエーテル、アクリル樹脂及びタンパク質由来物質を含む。これらのポリマーのうちで、セルロースエーテル、特にヒドロキシアルキルセルロース及びカルボキシアルキルセルロースが好ましい。投与製剤は、1重量%〜80重量%の少なくとも1つの親水性又は疎水性ポリマーを含有し得る。
(b)可消化、長鎖(C8〜C50、特にC12〜C40)、置換又は非置換炭化水素、例えば脂肪酸、脂肪アルコール、脂肪酸のグリセリルエステル、鉱物及び植物油及びろう。25℃〜90℃の融点を有する炭化水素が好ましい。これらの長鎖炭化水素物質のうちで、脂肪アルコールが好ましい。投与製剤は、60重量%までの少なくとも1つの可消化長鎖炭化水素を含有し得る。
(c)ポリアルキレングリコール。投与製剤は、60重量%までの少なくとも1つのポリアルキレングリコールを含有し得る。
1つの特に適切なマトリックスは、少なくとも1つの水溶性ヒドロキシアルキルセルロース、少なくとも1つのC12〜C36、好ましくはC14〜C22の脂肪アルコール、及び場合により少なくとも1つのポリアルキレングリコールを含有する。
少なくとも1つのヒドロキシアルキルセルロースは、好ましくはヒドロキシ(C1〜C6)アルキルセルロース、例えばヒドロキシプロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、及び特にヒドロキシエチルセルロースであり得る。経口投与製剤中の少なくとも1つのヒドロキシアルキルセルロースの量は、中でも特に、必要とされるオキシコドン放出の正確な速度によって決定される。好ましくは、しかしながら、投与製剤は、5〜25%、特に6.25%〜15%(重量)の少なくとも1つのヒドロキシアルキルセルロースを含有する。
少なくとも1つの脂肪アルコールは、例えばラウリルアルコール、ミリスチルアルコール又はステアリルアルコールであり得る。特に好ましい実施形態では、しかしながら、少なくとも1つの脂肪アルコールはセチルアルコール又はセトステアリルアルコールである。経口投与製剤中の少なくとも1つの脂肪アルコールの量は、必要とされるオキシコドン放出の正確な速度によって決定される。
もう1つの好ましい実施形態によれば、制御放出組成物は、投与製剤全体の重量に対して約5〜約25重量%のアクリル樹脂及び約8〜約40重量%の脂肪アルコールを含有し得る。特に好ましいアクリル樹脂は、Rohm Pharmaから市販されているEudragit(登録商標)RS30Dを含む。
上記成分に加えて、制御放出マトリックスはまた、適切な量の他の物質、例えば医薬分野において慣例的な希釈剤、潤滑剤、結合剤、造粒助剤、着色料、着香料及び流動促進剤を含有し得る。
制御放出マトリックスに代わるものとして、内臓痛を治療するために使用される投与製剤は、薬剤の放出を制御する被膜を有する通常放出マトリックスを含み得る。本発明のこの態様の特に好ましい実施形態では、投与製剤は、活性成分と非水溶性球形化剤を含有するフィルム被覆スフェロイドを含み得る。スフェロイドという用語は医薬分野において公知であり、0.5mm〜2.5mm、特に0.5mm〜2mmの直径を有する球状顆粒を意味する。フィルム被覆スフェロイド及び上述した投与製剤の製造に関する詳細は、参照してここに組み込まれる、欧州特許第EP 0 576 643号にも述べられている。
本発明に従って内臓痛を治療するのに特に適し得る制御放出オキシコドン含有製剤は、塩酸オキシコドン、ラクトース(噴霧乾燥)、ポビドン、Eudragit(登録商標)RS30D(固体)、Triacetin(登録商標)、ステアリルアルコール、滑石及びステアリン酸マグネシウムを含み得る。
オキシコドンを含有し、本発明に従って内臓痛を治療するのに適したさらなる持続放出製剤は、参照してここに組み込まれる、国際公開公報第WO02/087512号に述べられている。
本発明によれば、定常状態での経口投与後少なくとも約24時間鎮痛作用を与える投与製剤;及び患者への定常状態での経口投与後0.6〜1.0の平均C24/Cmaxオキシコドン比を与える投与製剤を使用することが好ましいと考えられる。本発明のある実施形態では、患者への投与後に製剤は、製剤の定常状態での投与後約2〜約17時間目(例えば約2〜約8時間目)に生じるインビボでのオキシコドンの平均Tmaxを提供し得る。本発明に関する「平均」という用語は、薬物動態値(例えばTmax)を定義するために使用されるとき、患者母集団で測定された算術平均値を表わす。本発明のある実施形態では、インビボでのオキシコドンの平均Tmaxは、投与製剤の定常状態での投与後約6.5時間〜約17時間目、約8〜約16時間目、約10〜約16時間目、又は約12〜約16時間目に生じ得る。「定常状態」という用語は、系に到達する薬剤の量が系から出て行く薬剤の量とほぼ同じであることを意味する。それ故「定常状態」では、患者の身体は、薬剤が血流への吸収を通して患者の系に使用可能になるのとほぼ同じ速度で薬剤を排泄する。
ある実施形態では、本発明に従って内臓痛を治療するために使用し得る持続放出経口投与製剤は、持続放出性物質及びオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩を含むマトリックスを含有する。ある実施形態では、マトリックスは錠剤に圧縮され、マトリックスの持続放出性物質に加えて、活性成分の血中レベルが長期間にわたって治療範囲内に維持されるように、製剤からのオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩の放出を制御し得る被膜で場合により被覆され得る。ある選択的実施形態では、マトリックスはカプセルに封入され得る。
ある実施形態では、本発明に従って使用される持続放出経口投与製剤は、オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩を含有する単層又は二重層のコア;膨張性ポリマー;コアを取り巻く半透膜;及び患者に投与したとき活性成分の血中レベルが長期間にわたって治療範囲内に維持されるように、オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩の持続放出のために半透膜内に配置された通路を含む、浸透圧投与製剤であり得る。
ある実施形態では、本発明に従って使用される持続放出経口投与製剤は、オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩及び膨張性ポリマーを含有する実質的に均質なコア;コアを取り巻く半透膜;及び患者に投与したとき活性成分の血中レベルが長期間にわたって治療範囲内に維持されるように、オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩の持続放出のために半透膜内に配置された通路を含む。
本発明に従った使用に適し得るもう1つの持続放出経口鎮痛製剤は、参照してここに組み込まれる、欧州特許第EP 1 449 531号に述べられている。前記投与製剤は、マトリックス中に分散した5mg〜400mgのオキシコドン又はその塩を含むマルチ粒子の形態の医薬押出物の組合せを含む。欧州特許第EP 1 449 531号はまた、一部には、医薬的に許容される疎水性物質、ろう、脂肪アルコール及び脂肪酸から選択される遅延剤、及び薬剤を含有する新しい溶融押出経口持続放出投与製剤に関する。押出物はオピオイド鎮痛薬の単位用量に分割され得る。マルチ粒子の単位用量は、次に、例えば圧縮又は錠剤への成形を通して、必要量をゼラチンカプセルの内部に入れることによって、又は押出産物を坐薬の形態に成形することによって、固体医薬製剤に組み込まれ得る。
本発明に従って適切であり得るさらなる制御放出マトリックス又は制御放出投与製剤は、以下の文献の中に述べられている。
参照してここに組み込まれる、欧州特許第EP 0 548 448号は、エチルセルロースの水分散に由来する被膜を有する安定化固体制御放出投与製剤が、治療活性成分を含む基質をエチルセルロースの水分散で被覆すること、及びその後、被覆投与製剤が高温及び/又は高相対湿度の保存条件への暴露によって実質的に影響されない安定化された溶解プロフィールに達するまで、周囲条件より高い適切なレベルまで上昇させた温度及び相対湿度で被覆基質を硬化させることによって得られることに関する。
参照してここに組み込まれる、欧州特許第EP 0 531 611号は、アルギン酸ナトリウム及びカルシウム塩のマトリックスを有する制御放出投与製剤に関する。組成物が直腸経路で投与されるとき、マトリックスは、治療作用剤及び適切な坐薬基剤と組み合わされる。組成物が経口的に投与されるときは、マトリックスはより高い脂肪アルコールをさらに含む。
欧州特許第EP 0 553 392号、同第EP 0 630 646号及び同第EP 0 636 366号は、ある種の被膜を有する持続放出投与製剤に関する。欧州特許第EP 0 647 448号及び同第EP 0 698 389号も、活性物質の制御又は持続放出を提供する経口投与可能なオピオイド製剤に関する。前記文献の各々は参照してここに組み込まれる。
1日1回投与の持続放出オピオイド製剤は、全て参照してここに組み込まれる、米国特許第5,478,577号;同第5,672,360号;同第5,958,459号;同第6,103,261号;同第6,143,322号;同第5,965,161号;同第5,958,452号及び同第5,968,551号に開示されている。
さらに、本発明に従って内臓痛を治療するために使用し得る市販のオキシコドン含有経口製剤も存在する。これらの市販のオキシコドン含有製剤は、Oxynorm(登録商標)(即時放出製剤)及びOxyContin(登録商標)を含む。OxyContinは、Purdue Pharma L.P.から市販されている制御放出鎮痛薬である。OxyContin(登録商標)は、10mg、20mg、40mg及び80mg用量強度で入手可能である。OxyContinはまた、英国では5mg用量強度でNapp Pharmaceuticalsによって市販されている。本発明によれば、低用量製剤が好ましい。OxyContin(登録商標)様のマトリックスを有し、塩酸オキシコドン約5mgを含有する投与製剤が特に好ましい。
本特許出願によれば、濫用の潜在的可能性を低減する又は予防するためにオピオイドアゴニストとオピオイドアンタゴニストの組合せを含む投与製剤を提供することが好ましい。オピオイドアゴニストとオピオイドアンタゴニストの組合せを含む適切な投与製剤は、例えば国際公開公報第WO99/32119号、同第WO99/32120号、同第WO01/58447号、同第WO03/013479号及び同第WO03/013476号に述べられている。
次に、本発明の種々の態様に言及する。しかし、本発明がこれらの態様に限定されないことは了解されるべきである。
本発明のために、以下の用語は以下の意味を有することが了解されるべきである。
「内臓痛」という用語は、本発明に関して、人体の内臓内の疼痛、特に内部器官からの疼痛を指すと定義される。
「急性内臓痛」という用語は、本発明に関して、慢性ではない内蔵痛を指すと定義される。
鎮痛作用に関連する「有効」という用語は、本発明に関して、ヒト患者によって測定される、許容レベルの副作用の過程と共に、疼痛の満足し得る軽減又は排除と定義される。
「選択的に治療する」という用語は、本発明に関して、特定疼痛、すなわち急性内臓痛を有効に治療するためのオキシコドンの選択的使用を指すと定義される。例えばモルヒネによる内臓痛の治療もある程度の鎮痛作用を導くが、そのような鎮痛作用はオキシコドンと比較して有意に低く、また他の疼痛に関しても認められるので、「選択的」とはみなされない。言い換えると、モルヒネによる内臓痛に治療に関しての選択的作用は認められない。
本発明は以下の態様を含む。
本発明の1つの態様によれば、望ましくない副作用を低減する又は回避するために十分に低い用量でオキシコドンを投与することを含む、内臓痛を有効に治療する方法が提供される。
本発明のもう1つの態様によれば、オキシコドンの即時放出又は持続放出を提供する、オキシコドン含有製剤を投与することを含む、内臓痛を有効に治療する方法が提供される。
本発明のもう1つの態様によれば、モルヒネ又は他のオピオイドの経口的に等効力の用量よりも有意に良好な効果を提供する用量のオキシコドンを投与することを含み、等効力が皮膚及び筋痛の治療を指す、内臓痛を有効に治療する方法が提供される。
本発明のさらなる態様によれば、その必要のある患者において痛覚消失を与えるための有効量でオキシコドンを経口的に投与することを含む、急性内臓痛を選択的に治療する方法が提供される。
本発明のもう1つの実施形態によれば、
a)モルヒネによる経口治療を中止すること;及び
b)モルヒネ又はその塩の50重量%未満の量でオキシコドン又はその塩を経口的に投与すること
を含む、既にモルヒネ又はその塩で経口的に治療されている患者において中等度から重度の内臓痛を治療する方法が提供される。モルヒネ又はその塩の45重量%未満、好ましくは40重量%未満、より好ましくは35重量%未満、さらに一層好ましくは30重量%未満、及び最も好ましくは25重量%の量でオキシコドン又はその塩を経口的に投与することが好ましい。
さらに、本発明は以下の態様を含む。
同じ治療効果を提供するために必要なモルヒネの対応用量よりも低い用量でオキシコドンを投与することによる、急性内臓痛を治療する方法。
同じ内臓痛を効率的に治療するために必要なモルヒネの対応用量よりも低い用量でオキシコドンを投与することによる、急性内臓痛を治療する方法。
経口モルヒネの等効力用量よりも低い用量のオキシコドンを経口投与することによる、等効力が皮膚及び筋痛の治療を指す、内臓痛を有効に治療するための方法。オキシコドンの前記用量対モルヒネの前記用量の重量比は、好ましくは1:2未満、より好ましくは1:2.5未満、さらに一層好ましくは1:3未満、及び最も好ましくは1:4未満である。
内臓痛を治療するための薬剤の製造のためのオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩の使用。
オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩が、急性内臓痛を治療するための薬剤の製造のために使用される、オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩の使用。
オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩が、内臓痛を選択的に治療するための薬剤の製造のために使用される、オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩の使用。
薬剤が、オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩を含有する経口投与製剤である、オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩の使用。
a)オキシコドン又はその塩5mg〜80mg;
b)製剤が実質的にpH非依存性のインビトロ溶解特性を提供するように選択される、制御放出性アクリル樹脂マトリックスの有効量;
c)医薬希釈剤
を含有する経口制御放出製剤の、ヒト患者において内臓痛を制御するための薬剤の製造のための使用。
本発明によれば、「実質的にpH非依存性」という用語は、所与の時点で、pH1.2で放出されるオキシコドンの量とpH7.5で放出される量との間の差(水性緩衝液900ml中100rpmでUSPバスケット法を用いてインビトロで測定したとき)が15%、好ましくは10%(製剤中のオキシコドン又はその塩の総量に基づく重量比で)又はそれ以下であることを意味する。
a)オキシコドン又はその塩約5mg;
b)製剤が実質的にpH非依存性のインビトロ溶解特性を提供するように選択される、制御放出性アクリル樹脂マトリックスの有効量;及び
c)医薬希釈剤
を含有する経口制御製剤の、ヒト患者において内臓痛を制御するための薬剤の製造のための使用。
さらなる態様は特許請求の範囲に述べられている。
本発明のもう1つの態様によれば、持続放出性オキシコドン5mgを1日2回、1日3回又は1日4回反復して投与することを含む、患者において中等度から重度の内臓痛を治療する方法が提供される。
本発明のもう1つの態様によれば、持続放出性オキシコドン10mgを1日1回投与することを含む、患者において中等度から重度の内臓痛を治療する方法が提供される。
本発明の以下の態様は、本発明の前記態様の特定の又は好ましい実施形態であり得ることが了解されるべきである。
本発明によれば、オキシコドン含有製剤は、錠剤又はカプセルのような固体経口投与製剤の形態であることが好ましい。
本発明によれば、オキシコドン含有経口投与製剤は、オキシコドンの即時放出を提供することが好ましい。
本発明によれば、オキシコドン含有経口投与製剤は、オキシコドンの持続放出を提供することが好ましい。
本発明によれば、オキシコドン含有持続放出製剤は、1日1回又は1日2回のベースで経口投与されることが好ましい。
本発明によれば、オキシコドン含有薬剤は、約1mg〜約50mg、好ましくは1〜15mg、より好ましくは5〜10mg、特に好ましくは約5mgの量のオキシコドン又は当量の医薬的に許容されるその塩を含有することが好ましい。オキシコドン含有薬剤が、1日1回又は1日2回のベースで投与される持続放出製剤の形態である場合、一部の症例ではオキシコドンの量はより高くてもよく、約5mg〜約160mgの範囲であり得るが、好ましくは40mgを越えず、より好ましくは20mgを越えず、最も好ましくは10mgを越えない。
本発明のもう1つの態様によれば、
(a)5mgの量のオキシコドン又はその塩を含有する単位用量をヒト患者に投与すること;
(b)前記ヒト患者において前記単位用量によって誘発される薬力学パラメータを観測し、前記薬力学パラメータが連続投与ベースでの前記患者の継続的治療のために適切であるかどうかを判定すること;
(c)前記薬力学パラメータが十分ではないと判定された場合は、異なる量のオキシコドン又はその塩を含有するオキシコドン又はその塩の単位用量を投与すること、又は前記薬力学パラメータが適切とみなされた場合は、前記単位用量中のオキシコドン又はその塩の用量を先に投与した量に維持することにより、患者に投与されるオキシコドン又はその塩の用量を調節して患者を用量分析すること(titrating);
(d)前記患者において適切な定常状態薬力学パラメータが達成されるまでオキシコドン又はその塩の用量を調節することによって工程(c)の用量分析を継続すること;及び
(e)治療が終了するまでオキシコドン又はその塩の用量の投与を継続すること
を含む、患者において中等度から重度の内臓痛を治療する方法が提供される。5mg〜10mgの量でオキシコドン又はその塩を含有する単位用量で患者を用量分析することが好ましい。
本発明の他の実施形態によれば、オキシコドン含有薬剤は、もう1つ別の活性物質、好ましくはもう1つ別のオピオイド又は非オピオイド鎮痛薬を含有し得る。オキシコドン及び他の作用物質の好ましい組合せは、ここで上記に述べられている。
(実験証拠)
上記はまた、以下で述べる実験証拠によっても裏付けられる。
以下で述べる実験的試験は、一部には患者間に存在する大きな差異の故に及び一部には、大部分の疾患が、疼痛緩和効果の評価に影響を及ぼす、疼痛以外の多くの症状を生じさせるという事実の故に、臨床試験は十分な情報を提供しないので、実験的疼痛を適用することによる健常志願者での種々の薬剤の比較に基づく。実験的疼痛は、このバイアスが回避できるように、健常志願者において制御された条件下で投与することができる。しかし、複雑な臨床状況をシミュレートするためにはいくつかの実験的刺激が必要である。また、種々の疼痛機構及びオピオイドの臨床作用スペクトルの評価に基づく深部痛についての十分に区別された知識を得るためには種々のオピオイドを使用する必要がある。内臓痛を治療するための種々のオピオイドの効果を試験するために、皮膚、筋肉及び内臓刺激の標準化された試験セットを適用した。血漿中のオピオイド濃度の定量のために血液試料を採取した。
近年、深部及び内臓刺激を再現可能に投与することができる方法が開発された。これらの方法は、同じ実験において様々なタイプの神経経路を活性化する可能性と共に、種々の刺激による疼痛系の活性化を可能にする。ここで述べる試験では、健常志願者における種々のタイプの皮膚、筋肉及び腸の刺激に対する種々のオピオイドの効果を比較した。皮膚及び筋痛は、圧、電流及び温度(皮膚のみ)によって投与した。内部器官の刺激も、食道の下部に位置するバルーンによる圧によって生じさせた。バルーンは、膨張して、軽度の痛み/不快のように感じられる機械的刺激を生じさせることができる。加えて、寒冷及び熱刺激は、種々の温度の水をバルーンに通すことによって投与できる。
(目的)
本試験の目的は、誘発される疼痛が臨床疼痛に非常に類似する、種々の実験的疼痛モデルへの2つの異なるオピオイドの効果を比較することであった。誘発される実験的疼痛は、それ故、制御された条件の間にいくつかの器官において種々の末梢深部/内臓痛経路を活性化しなければならない。試験中、疼痛の強度を十分に定義された疼痛刺激の結果として連続的に測定したが、経口投与されたオピオイドの鎮痛作用は以下のフローチャートに従って確立される。
Figure 2008526927
各々の実験は健常志願者に関して実施され、過去に疼痛を生じさせる慢性又は再発性疾患を有さない、男性/女性比1:1の18歳から65歳までの個人24名を含んだ。被験者はまた、理学的検査を受け、試験に登録される前に尿の検査(タンパク質及び糖に関するディップスティック検査(dipsticks))及び血液検査(ヘモグロビン、C−反応性タンパク質、血小板、白血球、クレアチニン、アスパラギン酸網のアミノトランスフェラーゼ、アルカリホスファターゼ、プロトロンビン時間)により何らかの疾患に関してスクリーニングされた。小試験の各々の期間は最大2時間とする。各々の試験の間を最短1週間として、被験者を3回試験に含めた。
(試験計画及び方法)
一連の試験においてモルヒネをオキシコドンと比較した。加えて、両剤をプラセボと比較した。薬剤物質を、健常被験者において皮膚、筋肉内及び内臓痛刺激を含む実験的疼痛モデルを使用することによって試験した。
試験は、3つの治療群(オピオイド及びプラセボ)とオープン治療対照で、ブロック無作為化(block-randomised)(3ブロック)、平衡化(balanced)(オピオイドシリーズ)二重盲検、プラセボ対照交差法に従って実施した。患者及び治療を与える者の盲検化は、以下のパターンに従って薬剤をブドウジュース(プラセボの盲検化を確実にする)と共に注入することによって実施した。
Figure 2008526927
各々の投与の間に少なくとも7日間経過させ、それによって十分なウォッシュアウトを確実にする。
(実験的疼痛モデル/疼痛刺激)
プラセボと2つのオピオイドを実験的疼痛モデルに関して試験する、いくつかの別々の試験を実施した。あらかじめ、被験者を様々な疼痛刺激で検査し、それらの刺激を使用するスケール(疼痛の強度と関連する範囲)で採点することを学習させる試験を実施した。治療前と治療中(予想される薬剤の最大作用の時点で)に疼痛刺激を与える。モデルを、最初に皮膚、筋肉及び食道刺激で試験した。皮膚、筋肉及び内臓試験に関する刺激を、試験中及び30、60及び90分後に様々な試験強度で適用した。
機械的刺激へのオピオイドの作用を、皮膚及び筋肉を圧痛計(Somedia圧痛計)で刺激することによって、及び断面積を算定することができる(インピーダンス面積測定法)、バルーンで食道を刺激することによって検討した。電気刺激についての感覚を下腕の皮膚上及び筋肉内で試験した(「単回及び反復刺激」)。このようにして、純粋な末梢疼痛と中枢機構(「反復刺激」)の両方を試験することを確実にした。温度刺激の作用は、下腕の皮膚上(Somedicサーモテスト)及び温かい水と冷たい水をバルーンに灌流させることによって食道において測定した。刺激−応答曲線を全ての種類の刺激に関して作成した。疼痛強度は、非疼痛性(スケール上で0〜4.9)及び疼痛性(スケール上で5〜10)刺激を組み合わせた、0(疼痛なし)から10(耐えられない)までの視覚的アナログスケール(VAS)で採点した。強度が1、3、5(=疼痛検出閾値)及び7(=中程度の疼痛)の刺激が与えられる。
(動力学)
オピオイドの血漿濃度の変動を評価するため、オピオイド投与中(ブランク試験)及び投与の30、45、60、90及び120分後に末梢ベンフロン(venflon)から血液試料10mlを採取した。それ故試験期間全体(4週間)で合計240mlの血液を採取する。
(製剤及び用量)
モルヒネDAK経口溶液2mg/ml;用量30mg
Oxynorm経口溶液1mg/ml;用量15mg
モルヒネ対オキシコドンの等効力比は、重量比で約2:1と仮定した。
(データの統計処理)
試験前及び試験の30分(予想初期作用)、60分及び90分後(予想最大作用)に様々な刺激に関して疼痛閾値を測定した。皮膚、筋肉及び食道における刺激に関して種々の強度で刺激を生じさせた。データを電子保存し、CRFに入力した。試験前及び試験中の鎮痛作用を、1)プラセボ対モルヒネ又はモルヒネ対オキシコドンのいずれか、及び2)強度又は疼痛刺激及び依存性変数「疼痛スコア」の因子に関して両側分散分析によって判定した。疼痛の質への作用は、最大疼痛時に記入される「マクギル疼痛質問表(McGill Pain Questionnaire)」のデンマーク語版によって検討した。
90分後の疼痛閾値への作用を主要評価項目として計算した。その他のデータ(他の疼痛強度への作用、定性的記述語の変化、疼痛の報告面積の変化)は副次的な記述的変数とみなした。血漿測定値は、それ故、疼痛への作用データを裏付けるための記述段階で使用される副次的評価項目とみなすべきであった。
(結果)
皮膚では、モルヒネとオキシコドンの両方のオピオイドがプラセボより有効に鎮痛性であり、全ての試験様式に関してモルヒネとオキシコドンの間で有意差はなかった(図1参照)。また、2:1(オキシコドン:モルヒネ)の効力比が皮膚痛に関して「等効力」であることがこの試験で確認されたことに留意すべきである。
筋肉では、オピオイドはやはりプラセボより有効に鎮痛性であり、全ての試験様式に関してモルヒネとオキシコドンの間で有意差はなかった(図1参照)。また、2:1(オキシコドン:モルヒネ)の効力比が筋痛に関して「等効力」であることがこの試験で確認されたことに留意すべきである。
内臓(ここでは食道)においては、モルヒネ及びプラセボと比較して、機械的刺激(バルーン膨張による)に対して有意に良好な鎮痛作用がオキシコドンに関して認められた(図2参照)。モルヒネも、しかしながら、ある程度の鎮痛作用を与えた(プラセボと比較して)。
モルヒネ及びプラセボと比較して、熱疼痛刺激(バルーン内への高温水による)に対してもオキシコドンによる有意に大きな痛覚消失があった。モルヒネも、しかしながら、ある程度の鎮痛作用を与えた(プラセボと比較して)。
前記結果は、内臓痛、特に急性内臓痛が、モルヒネのような他のオピオイドの対応する、すなわち等効力用量よりも低い用量のオキシコドンを投与することによって有効且つ選択的に治療できることを明らかに確認する。
このように本発明の好ましい実施形態を詳細に述べたが、本発明の精神又は範囲から逸脱することなく多くの明らかな変法が可能であるので、上記段落によって定義される本発明が上記説明において述べた特定の詳細に限定されないことは了解されるべきである。
ここで言及する製品に関する又はここで参照する文献における製造者の指示、説明、製品仕様書及び製品シートを含む、ここで引用する又は参照する全ての文献(「ここで引用する文献」)は、参照してここに組み込まれ、本発明の実施において使用され得る。本出願中の何らかの文献の引用又は特定は、そのような文献が本発明の先行技術として使用可能であることの承認ではない。本開示において、「含む(comprises)」、「含まれる(comprised)」、「含んでいる(comprising)」等のような用語は、米国特許法においてそれに帰せられる意味を有し得る;例えばそれらは「含む(includes)」、「含まれる(included)」、「含んでいる(including)」等を意味し得る。
基線に関して補正した、皮膚における熱刺激に対する耐容性を示す図と、基線に関して補正した、筋肉における単回電気刺激に対する耐容性を示す図である。 基線に関して補正した、内臓における熱刺激についての疼痛検出を示す図と、基線に関して補正した、内臓における機械的刺激、60分後を示す図である。

Claims (43)

  1. 内臓痛を治療するための薬剤の製造のためのオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩の使用。
  2. オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩が、急性内臓痛を治療するための薬剤の製造のために使用される、請求項1に記載の使用。
  3. オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩が、内臓痛を選択的に治療するための薬剤の製造のために使用される、請求項1又は2のいずれかに記載の使用。
  4. 薬剤が、オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩を含有する経口投与製剤である、先行する請求項のいずれかに記載の使用。
  5. 内臓痛が、膵臓痛、分娩陣痛、イレウスに関連する腹部手術からの疼痛、過敏性腸症候群における疼痛、非潰瘍性消化不良又は月経困難症における腹痛、肝臓痛、腎臓痛、上腹部痛、胸膜痛、胆石仙痛又は虫垂炎疼痛である、先行する請求項のいずれかに記載の使用。
  6. 内臓痛が、胃、十二指腸又は結腸の疾患から、クローン病から、胆嚢の疼痛から、重症月経痛又は対応する術後疼痛状態から生じる、先行する請求項のいずれかに記載の使用。
  7. 薬剤が、オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩を含有する1日1回、1日2回、1日3回又は1日4回投与製剤である、先行する請求項のいずれかに記載の使用。
  8. 薬剤が、約10mgの量のオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩を含有する1日1回投与製剤である、先行する請求項のいずれかに記載の使用。
  9. 薬剤が、約5mgの量のオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩を含有する1日2回投与製剤である、先行する請求項のいずれかに記載の使用。
  10. 薬剤が、約5mgの量のオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩を含有する1日3回投与製剤である、先行する請求項のいずれかに記載の使用。
  11. 薬剤が、約5mgの量のオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩を含有する1日4回投与製剤である、先行する請求項のいずれかに記載の使用。
  12. 薬剤が、40mg以下のオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩、好ましくは30mg以下のオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩、さらに一層好ましくは10mg以下のオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩を含有する持続放出製剤である、先行する請求項のいずれかに記載の使用。
  13. 薬剤が単独製剤(single-entity formulation)である、先行する請求項のいずれかに記載の使用。
  14. 薬剤が、同じ治療効果を与えるために必要なモルヒネの対応用量より低い用量のオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩を含有する経口投与製剤である、先行する請求項のいずれかに記載の使用。
  15. 薬剤が、モルヒネの経口的に等効力の用量よりも有意に良好な効果を提供する用量のオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩を含有する経口投与製剤であり、等効力が皮膚及び筋痛の治療を指す、先行する請求項のいずれかに記載の使用。
  16. オキシコドン又は医薬的に許容される塩が、経口モルヒネの等効力用量よりも低い用量で経口投与され、等効力が皮膚及び筋痛の治療を指す、先行する請求項のいずれかに記載の使用。
  17. オキシコドンの用量対モルヒネの用量の比が、1:2未満、好ましくは1:2.5未満、より好ましくは1:3未満、及び最も好ましくは1:4未満である、請求項16に記載の使用。
  18. 薬剤が、
    a)オキシコドン又はその塩5mg〜80mg;
    b)製剤が実質的にpH非依存性のインビトロ溶解特性を提供するように選択される、制御放出性アクリル樹脂マトリックスの有効量;
    c)医薬希釈剤
    を含有する、ヒト患者において内臓痛を制御するための経口制御放出製剤である、請求項1〜6のいずれかに記載の使用。
  19. 既にモルヒネ又はその塩で経口的に治療されている患者において、モルヒネによる経口治療が中止された後、オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩がモルヒネ又はその塩の50重量%未満の量で経口投与される、内臓痛を治療するための薬剤の製造のためのオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩の使用。
  20. オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩が、モルヒネ又はその塩の45重量%未満、好ましくは40重量%未満、より好ましくは35重量%未満、さらに一層好ましくは30重量%未満、及び最も好ましくはモルヒネ又はその塩の25重量%の量で経口的に投与される、請求項19に記載の使用。
  21. オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩の有効量の投与を含む、患者において内臓痛を治療する方法。
  22. 急性内臓痛の治療のための、請求項21に記載の方法。
  23. 内臓痛の選択的治療のための、請求項21又は22に記載の方法。
  24. オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩が経口投与製剤中に含有される、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  25. 膵臓痛、分娩陣痛、イレウスに関連する腹部手術からの疼痛、過敏性腸症候群における疼痛、非潰瘍性消化不良又は月経困難症における腹痛、肝臓痛、腎臓痛、上腹部痛、胸膜痛、胆石仙痛又は虫垂炎疼痛の治療のための、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  26. 内臓痛が、胃、十二指腸又は結腸の疾患から、クローン病から、胆嚢の疼痛、重症月経痛又は対応する術後疼痛状態から生じる、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  27. オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩が、1日1回、1日2回、1日3回又は1日4回投与製剤中に含有される、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  28. オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩が、約5mgの量で1日2回投与製剤中に含有される、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  29. オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩が、約10mgの量で1日1回投与製剤中に含有される、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  30. 薬剤が、約5mgの量のオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩を含有する1日3回投与製剤である、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  31. 薬剤が、約5mgの量のオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩を含有する1日4回投与製剤である、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  32. オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩が、40mg以下のオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩、好ましくは30mg以下のオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩、さらに一層好ましくは10mg以下のオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩を含有する持続放出製剤中に含有される、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  33. 薬剤が単独製剤である、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  34. オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩が、同じ治療効果を与えるために必要なモルヒネの対応用量より低い用量のオキシコドン又は医薬的に許容されるその塩を含有する経口投与製剤中に含まれる、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  35. オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩が、モルヒネの経口的に等効力の用量よりも有意に良好な効果を提供する用量で経口投与され、等効力が皮膚及び筋痛の治療を指す、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  36. オキシコドン又は医薬的に許容される塩が、経口モルヒネの等効力用量よりも低い用量で経口投与され、等効力が皮膚及び筋痛の治療を指す、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  37. オキシコドンの用量対モルヒネの用量の比が、1:2未満、好ましくは1:2.5未満、より好ましくは1:3未満、及び最も好ましくは1:4未満である、請求項36に記載の方法。
  38. オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩が、
    a)オキシコドン又はその塩5mg〜80mg;
    b)製剤が実質的にpH非依存性のインビトロ溶解特性を提供するように選択される、制御放出性アクリル樹脂マトリックスの有効量;
    c)医薬希釈剤
    を含有する、ヒト患者において内臓痛を制御するための経口制御放出製剤中に含有される、先行する請求項のいずれかに記載の方法。
  39. a)モルヒネによる治療を中止すること;及び
    b)モルヒネ又はその塩の50重量%未満の量でオキシコドン又はその塩を投与すること
    を含む、既にモルヒネ又はその塩で治療されている患者において中等度から重度の内臓痛を治療する方法。
  40. オキシコドン又は医薬的に許容されるその塩が、モルヒネ又はその塩の45重量%未満、好ましくは40重量%未満、より好ましくは35重量%未満、さらに一層好ましくは30重量%未満、及び最も好ましくはモルヒネ又はその塩の25重量%の量で経口投与される、請求項39に記載の方法。
  41. a)ヒドロモルホン、オキシモルホン、コデイン、ヒドロコドン又はそれらの塩による治療を中止すること;及び
    b)ヒドロモルホン、オキシモルホン、コデイン、ヒドロコドン又はそれらの塩の等効力重量未満の量でオキシコドン又はその塩を投与すること
    を含む、既にヒドロモルホン、オキシモルホン、コデイン、ヒドロコドン又はそれらの塩で治療されている患者において中等度から重度の内臓痛を治療する方法。
  42. (a)5mgの量のオキシコドン又はその塩を含有する単位用量をヒト患者に投与すること;
    (b)前記ヒト患者において前記単位用量によって誘発される薬力学パラメータを観測し、前記薬力学パラメータが連続投与ベースでの前記患者の治療のために適切であるかどうかを判定すること;
    (c)前記薬力学パラメータが十分ではないと判定された場合は、異なる量のオキシコドン又はその塩を含有するオキシコドン又はその塩の単位用量を投与すること、又は前記薬力学パラメータが適切とみなされた場合は、前記単位用量中のオキシコドン又はその塩の用量を先に投与した量に維持することにより、患者に投与されるオキシコドン又はその塩の用量を調節して患者を用量分析すること;
    (d)前記患者において適切な定常状態薬力学パラメータが達成されるまでオキシコドン又はその塩の用量を調節することによって工程(c)の用量分析を継続すること;及び
    (e)治療が終了するまでオキシコドン又はその塩の用量の投与を継続すること
    を含む、患者において中等度から重度の内臓痛を治療する方法。
  43. 患者が、5mg〜10mgの量のオキシコドン又はその塩を含有する単位用量で用量分析される、請求項42に記載の方法。
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