JP2008525757A - 冷却装置 - Google Patents

Abstract

【解決手段】
本発明は、その冷却空間に配置された少なくとも１つのトレーを備える冷却装置に関し、特に冷蔵庫または冷凍庫に関するものであり、上記トレーに対して移動可能であるとともに、上記トレー及び挿入体で構成されるユニットの表面の少なくとも一部の領域を形成する挿入体が設けられていることを特徴とするものである。
【選択図】図１

Description

本発明は、その冷却空間に設置される少なくとも１つのトレーを有する冷却装置に関し、特に冷蔵庫または冷凍庫に関するものである。

冷却装置の冷却空間における上記トレーの設計及び配置に関しては、種々のものが知られている。トレーは、それぞれの固有の構造とは無関係に、冷却又は冷凍される製品を収容するものであり、後者では必然的に様々な形状や大きさの商品となる。従来から知られているトレーは、冷却又は冷凍される製品の形状及び大きさとは無関係に、その上に置かれた全ての商品を支持するように、往々にして変化のない、ほぼ平滑な表面を有している。

本発明の目的は、上記冷却装置をさらに発展させて、トレーを様々な要求に適応可能にすることである。

この目的は、請求項１の特徴を有する冷却装置によって達成される。すなわち、トレーに対して移動可能であるとともに、トレー及び挿入体で構成されるユニットの表面の少なくとも一部の領域を形成する挿入体が設けられる。この挿入体は、平板状に構成されていてもよい。本発明の好ましい観点によれば、挿入体は、挿入体の上面が所定の要求に適応できるように、必要に応じて反転可能とされている。ここで、「移動可能」とは、例えば、挿入体をトレーから取り外すことができることや、取り外し不可であってもトレーに対して位置変更ができることを意味する。

本発明のさらに別の観点によれば、トレーの上面に凹部が設けられている。挿入体又たは凹部は、挿入体を凹部に設置してその位置で固定できるような大きさになっている。

挿入体は、互いに表面構造の異なる上面及び下面を有していてもよい。例えば、挿入体は、一方の面に少なくとも１つの凹部を有していてもよい。また、挿入体は、通常の平坦な積載面とすることができるように、一方の面が平滑面であってもよい。挿入体の上面および下面を異ならせることによって異なる表面構造を得ることができるので、それに応じた多様性が得られ、様々な要求に対応することができる。

本発明のさらに別の観点によれば、挿入体を収容するための凹部は、閉じた周縁部を有している。または、凹部はトレーの１つ以上の辺に対して開放されていてもよい。

挿入体は、トレーから取り外し可能、すなわち、トレーから完全に取り去ることができる。挿入体は、トレーから完全に取り外し可能である必要はなく、トレー又はトレーに設けられた凹部に対して移動可能又は回転可能であってもよい。さらに、挿入体を、反転することができるように、適当な回動装置によってトレーに対して回動可能に配置してもよい。

凹部の形状は、ほぼ要求通りのものとできる。凹部は、例えば長方形または正方形等の角状であってもよく、円形や楕円形等の丸みを帯びた形状とすることもできる。

本発明のさらに別の観点によれば、凹部の深さは、挿入体の高さにほぼ一致しているか、またはそれ以上である。凹部の深さが挿入体の高さに一致している場合は、挿入体と凹部周囲のトレー表面とが面一になる。凹部の深さが挿入体の高さを上回る場合には、段差が生じる。

本発明の特に好ましい観点によれば、凹部に収容可能な大きさの平板が設けられている。この平板は、例えばガラス板であってもよい。しかしながら、これ以外のいかなる実施形態であってもよい。ガラス板を上記の大きさにすることにより、ガラス板を積載面として使用する必要がないときは、ガラス板を挿入体の下に配置することができる。これにより、平板を収納しておくための収納場所を個別にトレーまたは冷却装置の外側に設ける必要がないという利点が得られる。平板を積載面として使用する必要がないときは、平板はトレー凹部に置かれた挿入体の下に配置することができる。必要な時は、平板を取り出して挿入体の上に配置し、積載面の一部とすればよい。

トレーの凹部の深さは、平板の厚さと挿入体の高さの合計に一致するのが特に有利である。この場合、平板が挿入体の上側または下側のどちらにあっても、平板及び／又は挿入体と、トレーの凹部を取り囲む領域とが面一になる。

本発明のさらに別の観点によれば、トレーの凹部周辺領域に、挿入体及び／又は平板の取り外しに用いる１つ以上の切欠きが設けられている。このようにすれば、挿入体及び／又は平板を問題なく取り外すことができる。切欠きは、トレーの切欠きに加え又はトレーの切欠きに替えて、挿入体及び／又は平板の例えば周辺領域に形成してもよい。

トレーは、断熱特性を有するとともに、上記冷却装置の異なる温度で稼動する２つの区画室を区切っていることが特に好ましい。トレーが冷却装置から取り外し可能に構成されている場合には、これに応じた多様性により、冷却装置に高い構造柔軟性を与えることができる。これに関連して、同一出願人による同一出願日の実用新案出願に留意されたい。トレーは、その上面と下面との間に、断熱材を設けるための介在空間を有していてもよい。介在空間は空気又は発泡体で充填されていてもよい。

本発明の好ましい観点によれば、トレーは、上記介在空間が下部構造とその上に接合されるガラス板との間に形成される、ガラス板が設置された浴槽型の下部構造を有している。

以下、本発明の詳細および利点について、図示される実施形態を参照して明確に説明する。

図１に、特に冷蔵庫または冷凍庫である冷却装置の冷却空間に、適当な保持具によって装着された状態のほぼ長方形状のトレー１０を示す。図１の下図に示すように、トレー１０は、その上面に同じく長方形状の凹部５０を有する。凹部５０の底部は、トレー１０に平行に広がっている。さらに、凹部５０は４つの側壁によって区画されている、すなわち、図１に示すように、凹部５０は全周に亘ってトレー１０の周縁領域により囲まれている。

図１に示すトレー１０及び凹部５０の実施形態とは別に、任意の実施形態及び配置とすることが可能である。凹部は、例えば長方形状ではなく正方形、あるいは丸形や楕円形などの円形に形成することができる。トレー１０自体のデザインもまた様々に変更することが可能である。

図１の上図に示すように、凹部５０に収容可能に構成された挿入体２０が設けられている。挿入体２０の外のり寸法は、凹部５０の寸法に一致しているか、又はわずかに小さくなっているので、隙間がなく又はわずかな隙間を伴って凹部５０に収容されるようになっている。

挿入体２０は、図１の上図に示す上面に、互いに平行に配置されて瓶類を収容するための複数の長形凹部３０を有する。図１に示すように、凹部３０は片側が開放されており、挿入体２０の周縁領域の一部を形成している。凹部３０の反対側の端部は丸められており、挿入体２０の表面と一体化している。

さらに図１に示すように、凹部５０の周辺領域には、互いに対向する２つの半円形状の切欠き５２が設けられており、挿入体２０のはめ込み及び取り外しに用いられる。切欠きは１つでもよいし、２つ以上であってもよい。切欠きは半円形状であってもよいし、その他の異なる形状であってもよい。切欠きは、凹部５０の周辺領域の切欠きに加え又は凹部５０の周辺領域の切欠きに替えて、挿入体及び／又はガラス板に内側に形成することもできる。

図１では見えていない下面において、図１の挿入体２０は、図１の上図に示す上面とは異なるデザインであることが好ましい。例えば、挿入体２０の下面は平面であってもよい。したがって、図１の挿入体２０を反転させると、凹部５０の領域に平滑面が現れる。

図１の上図に示すように、挿入体２０の高さは、凹部５０の深さをわずかに下回っており、挿入体２０とトレー１０の表面との間の領域には段差部が形成されている。

図２に本発明のさらに別の実施形態を示す。図２ａは、本発明による挿入体および平板６０を備えたトレーの平面図、図２ｂは斜視図、図２ｃは図２ａのＥ−Ｅ線で切断した断面図、図２ｄは図２ａのＦ−Ｆ線で切断した断面図である。

図２ａ〜図２ｄに、図１と一致する凹部５０を備えたトレー１０を示す。図１と異なる点は、凹部５０に設置された図１の上図に示す挿入体２０だけでなく、ガラス板である平板６０も設けられていることである。平板６０は、挿入体２０と凹部５０の深さとの高低差を埋め合わせる厚さを有している。つまり、挿入体２０と平板６０の高さの合計は、凹部５０の深さに一致する。このことにより、平板６０の表面と、トレー１０の凹部５０を取り囲む領域とが面一になる。

図２ｃおよび図２ｄの断面図に示すように、平板６０の幅および長さは挿入体２０の幅および長さに対応している。挿入体２０同様平板６０の幅および長さは、凹部５０の幅又は長さに一致しているか、それよりもわずかに小さい。

図２に示す配置では、平板６０は、挿入体２０の上に配置されることにより、積載面の一部を形成している。挿入体２０の上面を波形面とする場合は、切欠き５２を利用して平板６０および挿入体２０を取り外し、平板６０を下側に置き、挿入体２０をその上に置く。こうすることにより、挿入体２０のへこみ３０が上面を形成する。平板６０及び挿入体２０の配置とは無関係に、これらの部品のための個別の収容スペースを設ける必要がない。図２に示すように、両部品とも凹部５０に収容することができる。

図２に示す挿入体２０は、溝３０を有する面と反対側の面に平滑面４０を有する。必要に応じて、平滑面４０を上面としてもよい。

凹部に挿入体を設置した状態のトレーと、挿入体を設置していない状態のトレーを示す斜視図である。 凹部および挿入体を備える、ガラス板を収容したトレーをそれぞれ異なる視点で示す図である。

符号の説明

１０ トレー
２０ 挿入体
３０ 凹部
４０ 平滑面
５０ 凹部
５２ 切欠き
６０ 平板

Claims (18)

1. 冷却空間に配置された少なくとも１つのトレー（１０）を備える、特に冷蔵庫または冷凍庫である冷却装置であって、
   上記トレー（１０）に対して移動可能であるとともに、上記トレー（１０）及び上記挿入体（２０）で構成されるユニットの表面の少なくとも一部を形成している挿入体（２０）が設けられていることを特徴とする冷却装置。
2. 請求項１記載の冷却装置において、
   上記トレー（１０）の上面に上記挿入体（２０）を収容することができる凹部（５０）が設けられていることを特徴とする冷却装置。
3. 請求項１または２記載の冷却装置において、
   上記挿入体（２０）は、表面構造の異なる上面および下面を有していることを特徴とする冷却装置。
4. 請求項１〜３のいずれか１つに記載の冷却装置において、
   上記挿入体（２０）は、一方の面に１つ以上の凹部（３０）を有していることを特徴とする冷却装置。
5. 請求項１〜４のいずれか１つに記載の冷却装置において、
   上記挿入体（２０）は、一方の面が平滑面（４０）であることを特徴とする冷却装置。
6. 請求項２〜５のいずれか１つに記載の冷却装置において、
   上記凹部（５０）は、周縁部が閉じているか、又は上記トレー（１０）の１つ以上の辺において開放されていることを特徴とする冷却装置。
7. 請求項１〜６のいずれか１つに記載の冷却装置において、
   上記挿入体（２０）は、上記トレー（１０）から取り外し可能であるか、又は反転可能となるように上記トレー（１０）に対して回転可能になっていることを特徴とする冷却装置。
8. 請求項２〜７のいずれか１つに記載の冷却装置において、
   上記凹部（５０）は、角状又は丸みを帯びた形状であることを特徴とする冷却装置。
9. 請求項２〜８のいずれか１つに記載の冷却装置において、
   上記凹部（５０）の深さが、上記挿入体（２０）の高さにほぼ一致しているか、又はそれ以上であることを特徴とする冷却装置。
10. 請求項２〜９のいずれか１つに記載の冷却装置において、
    上記凹部（５０）に収容可能な大きさの平板（６０）が設けられていることを特徴とする冷却装置。
11. 請求項１０記載の冷却装置において、
    上記平板（６０）は、ガラス板であることを特徴とする冷却装置。
12. 請求項１０又は１１記載の冷却装置において、
    上記凹部（５０）の深さが、上記平板（６０）の厚さと上記挿入体（２０）の高さの合計に一致していることを特徴とする冷却装置。
13. 請求項２〜１２のいずれか１つに記載の冷却装置において、
    上記挿入体（２０）及び／又は上記平板（６０）の取り外しのために、１つ以上の切欠き（５２）が上記凹部（５０）の周縁領域に設けられていることを特徴とする冷却装置。
14. 請求項１〜１３のいずれか１つに記載の冷却装置において、
    上記挿入体（２０）及び／又は上記平板（６０）は、該挿入体（２０）及び／又は該平板（６０）の取り外しに用いる１つ以上の切欠きを有していることを特徴とする冷却装置。
15. 請求項１〜１４のいずれか１つに記載の冷却装置において、
    上記トレー（１０）は、断熱特性を有するとともに、上記冷却装置の異なる温度で稼動する２つの区画室を区切っていることを特徴とする冷却装置。
16. 請求項１〜１５のいずれか１つに記載の冷却装置において、
    上記トレー（１０）は、上記冷却装置から取り外し可能であることを特徴とする冷却装置。
17. 請求項１５又は１６記載の冷却装置において、
    上記トレー（１０）は、その上面と下面との間に、断熱材を設けるための介在空間を有していることを特徴とする冷却装置。
18. 請求項１７記載の冷却装置において、
    上記介在空間は、空気または発泡体で充填されていることを特徴とする冷却装置。

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