JP6420118B2 - 保冷容器 - Google Patents

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Description

本発明は、食品等の各種物品を保冷しながら運搬するための保冷容器に関する。
従来より、農産物や水産物等の食品等、厳密な温度管理を要求される物品の運搬・輸送には、内部を所定の温度帯に保持可能な発泡樹脂等の断熱材料からなり、内部に蓄冷材を備えた保冷容器が使用されている。このような保冷容器は、軽量で取り扱いが容易であり、断熱性にも優れていることから、温度管理が必要な各種物品の運搬・輸送、さらには保管用の容器として広く使用されている。上記の保冷容器に物品が収容されることで、輸送中あるいは輸送から一定時間経過した後の、各種物品の品質低下を抑制することが可能となる。
このような保冷容器として、例えば、保冷温度の異なる二以上の区画に分割可能な容器本体と蓋体とから構成され、低温側区画の容器本体の側壁、底面、蓋体の何れか、又は、全ての厚みを大きくするとともに、容器を該低温側区画と高温側区画とに区分する隔壁が設けられることで、いわゆる多温度帯容器とされたものが提案されている(例えば、特許文献1を参照)。特許文献1に記載の保冷容器は、容器内部に蓄冷材を載置するための載置用板体が設けられ、この載置用板体に形成された複数の孔から、蓄冷材によって生成される冷気が、容器内下方に収容される物品に向けて導かれるように構成されている。
一方、上記同様、保冷容器を構成する容器本体の物品収容部を仕切り壁によって2つの室に区分けし、これら2つの室に温度差を持たせて一方を冷蔵食品用、他方を冷凍食品用として用いるように構成した保冷容器において、容器形状の中蓋に蓄冷材を収容し、中蓋に、蓄冷材の直下の位置で孔を形成することで、この孔から、蓄冷材によって生成される冷気を容器内部に導入可能な構成としたものが提案されている(例えば、特許文献2を参照)。
特開2005−104567号公報 特許第5337594号公報
しかしながら、特許文献1に記載の保冷容器の構成では、容器内部に蓄冷材を設置する構成のため、物品の収容量が制限されるとともに、物品を出し入れする際の作業性にも劣るという問題がある。
一方、特許文献2に記載の保冷容器の構成では、中蓋に形成される孔が蓄冷材の直下の位置に形成されたものであることから、蓄冷材によって生成される冷気が、容器本体の内部において側壁から離れた空間に向けて導入される。ここで、一般に、断熱性材料からなる保冷容器においては、外部からの熱影響によって側壁近傍の温度が上昇する傾向がある。しかしながら、特許文献2に記載の保冷容器では、蓄冷材によって生成される冷気が側壁から離れた位置に導入されることから、側壁近傍における保冷効率が低下する一方、側壁から離れた位置においては冷え過ぎた状態となり、容器内部が均一に保冷されないという問題があった。また、容器内部において上記のような温度差が生じることにより、収容した物品が結露あるいは乾燥するという問題もあった。
本発明は上記課題に鑑みてなされたものであり、容器内部における温度差が生じること無く、均一な保冷が可能になるとともに、収容される物品の結露や乾燥を防止することが可能な保冷容器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本発明は、上部が開口部とされた容器本体と、前記容器本体の内部に少なくとも1以上で配置され、該容器本体の側壁をなす内壁部の上端に載置されることで前記開口部の少なくとも一部を覆うように設けられる中蓋と、前記開口部の全体を前記中蓋の上方から覆うように設けられる外蓋と、を備える保冷容器であって、前記中蓋の上面側には、蓄冷材を設置するための凹部が設けられており、前記凹部の平面視における内周縁には、前記蓄冷材によって生成される冷気を、前記内壁部に沿うように前記容器本体の内部に導入するための、少なくとも1箇所以上の通気孔が設けられており、前記通気孔は、前記凹部の内周縁側における外周寄りの一部が、前記中蓋の上面における外周縁の一部によって覆われてなる、断面L字状に形成されていることを特徴とする。
本発明によれば、中蓋の上面側に設けられる、蓄冷材を設置するための凹部の内周縁に通気孔が設けられることで、蓄冷材によって生成される冷気を、内壁部の表面に沿うように、容器本体の内部に効率的に導くことができるので、特に外気温の影響を受けやすい側壁近傍においても、効果的に保冷することが可能となる。これにより、容器内部における温度差を生じさせること無く均一な保冷が可能になるので、収容された物品を均一に保冷できるとともに、物品の結露や乾燥を防止することが可能となる。
さらに、本発明によれば、通気孔が上記のような断面L字状に形成されることで、蓄冷材によって生成された冷気を、容器本体の内部に、内壁部の表面に沿うように、より効率的に導くことができるので、上述したような、容器内部における温度差を生じさせること無く、均一な保冷が可能となる効果がさらに顕著に得られる。
本発明の保冷容器は、上記構成において、前記容器本体及び前記中蓋が平面視矩形状に形成されているとともに、前記中蓋に設けられる前記凹部が平面視矩形状に形成されており、前記凹部の平面視における角部の少なくとも1箇所以上に前記通気孔が設けられているとともに、該凹部の角部に設けられた通気孔が、前記容器本体の平面視における角部に対応して配置されることが好ましい。
本発明によれば、凹部の角部に通気孔が設けられ、さらに、この通気孔が、容器本体の平面視における角部に対応して配置されることで、特に、2枚の側壁に挟まれて外気温の影響が大きな角部に、多くの冷気を導入することができる。これにより、上述したような、容器内部における温度差を生じさせること無く、均一な保冷が可能となる効果がより顕著に得られる。
本発明の保冷容器は、上記構成において、さらに、前記容器本体の内部に縦向きに設けられ、該内部を少なくとも2以上の温度領域に区分けする、少なくとも1以上の仕切板が備えられる構成を採用することができる。
本発明によれば、上記のような、容器本体の内部を少なくとも2以上の温度領域に区分けする仕切板が備えられることで、収容される複数の物品の各々を、適正な複数の温度で管理することが可能となる。これにより、容器内部における温度差を生じさせること無く、均一な保冷が可能であるとともに、多温度帯で使用することが可能な保冷容器を簡便な構成で実現できる。
本発明に係る保冷容器によれば、中蓋の上面側に設けられる、蓄冷材を設置するための凹部の内周縁に通気孔が設けられることで、蓄冷材によって生成される冷気を、内壁部の表面に沿うように、容器本体の内部に効率的に導くことができるので、特に外気温の影響を受けやすい側壁近傍においても、効果的に保冷することが可能となる。これにより、容器内部における温度差を生じさせること無く均一な保冷が可能になる。従って、収容された物品を均一に保冷できるとともに、物品の結露や乾燥を防止することが可能となる。
本発明の一実施形態である保冷容器を説明する概略図であり、各構成部材を分解して示す斜視図である。 本発明の一実施形態である保冷容器を説明する概略図であり、通気孔が形成された中蓋を示す平面図である。 本発明の一実施形態である保冷容器を説明する概略図であり、各構成部材を組み立てた状態で容器本体を上方から見た平面図である。 本発明の一実施形態である保冷容器を説明する概略図であり、通気孔が形成された中蓋を示す断面図で、(a)は図2中に示すA−A断面図、(b)は図2中に示すB−B断面図である。 本発明の一実施形態である保冷容器を説明する概略図であり、各構成部材を組み立てた状態で保冷容器全体を示す断面図である。 本発明の一実施形態である保冷容器を説明する概略図であり、容器本体の内部に内箱を収容した状態を示す斜視図である。
以下、本発明に係る保冷容器の実施の形態について、図1〜図6を適宜参照しながら説明する。なお、以下の説明で用いる図面は、その特徴をわかりやすくするために、便宜上、特徴となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率等は、実際とは異なることがある。
ここで、図1は、本実施形態の保冷容器1を、各構成部材を分解して示す斜視図であり、図2は、保冷容器1に備えられる中蓋4(4A)を示す平面図である。また、図3は、各構成部材を組み立てた状態で容器本体2を上方から見た平面図であり、図4(a),(b)は、中蓋4(4A)の断面図である。さらに、図5は、各構成部材を組み立てた状態で保冷容器1全体を示す断面図であり、図6は、容器本体2の内部に内箱9を収容した状態を示す斜視図である。
図1に示すように、本実施形態の保冷容器1は、上部が開口部21とされた容器本体2と、容器本体2の内部に少なくとも1以上で配置され、容器本体2の側壁3をなす内壁部31A,31Bの上端31aに載置されることで開口部21の少なくとも一部を覆うように設けられる中蓋4(4A,4B)と、開口部21の全体を中蓋4A,4Bの上方から覆うように設けられる外蓋5とを備える。
そして、本実施形態の保冷容器1は、図1の他、図4(a),(b)等にも示すように、上記の中蓋4A,4Bの内、一方の中蓋4Aが、上面4a側に、蓄冷材6を設置するための凹部41が設けられており、凹部41の内周縁41Cには、蓄冷材6によって生成される冷気Rを、内壁部31Aに沿うように容器本体2の内部に導入するための、少なくとも1箇所以上の通気孔7が設けられ、概略構成されている。
なお、図1及び図5に示す例では、容器本体2の内部を2以上の温度領域に区分けするための仕切板8が1箇所に備えられることにより、容器本体2の内部が2つの空間に区分け可能な構成とされている。
本実施形態の保冷容器1は、例えば、発泡樹脂材料等の断熱性材料から構成され、優れた断熱性を備えるものである。この保冷容器1は、厳密な温度管理を要求される各種物品、例えば、農産物や水産物等の食品の他、医療品等の運搬・輸送・保管に用いることが可能なものであるが、保冷容器1に収容される物品は特に限定されず、温度管理を必要とする多種の物品を収容して用いることができるものである。
容器本体2は、保冷容器1の外装体として機能し、断熱性を有するとともに、作業者による手持ち運搬が可能な、有底箱状の収容体である。また、容器本体2は、上部が開口部21とされ、図1及び図3に示すように、底板22と、この底板22の各端部から上方に向けて延出するように設けられた側壁3を有するものであり、平面視で長方形状(矩形状)とされている。そして、容器本体2の内部には、食品等の物品Cが収容される。
容器本体2を構成する側壁3は、外装部となる外壁部32A,32Bと、内面側に配置される内壁部31A,31Bとから構成される。図示例においては、外壁部32A及び内壁部31Aが、容器本体2の平面視における長辺側に配置され、外壁部32B及び内壁部31Bが短辺側に配置される。また、側壁3は、外壁部32A,32Bの上端32aが内壁部31A,31Bの上端31aよりも高く構成され、容器本体2の開口部21において段差を有した形状とされている。これにより、本実施形態においては、容器内部に収容される中蓋4が、内壁部31A,31Bの上端31aで係止(載置)され、また、外蓋5が、中蓋4を上方から覆うように、外壁部32A,32Bの上端32aで係止(載置)される。
また、これらの外壁部32A,32Bと内壁部31A,31Bとは、断熱性材料によって一体成形されている。
なお、本実施形態において説明する容器本体2の開口部21とは、内壁部31A,31Bの上端31a近傍、及び、外壁部32A,32Bの上端32a近傍の、両方の開口のことをいう。
また、図1等に示す例においては、側壁3をなす内壁部31Aの表面に、詳細を後述する仕切板8を嵌め込んで固定するための、複数の溝部31bが形成されている。また、この複数の溝部31bは、長辺側の内壁部31Aの表面において、概ね半分程度の領域に形成されている。さらに、図示例においては、短辺側の内壁部31Bの表面にも、溝部31bが形成されている。
また、図5に示すように、容器本体2の底板22の底面側には、本実施形態の保冷容器1を積層して使用する際に、外蓋5の上面5aに形成された凹部52に嵌め込むことで、上下間でのズレが生じるのを防止するための凸部22bが形成されている。
容器本体2に用いられる断熱性材料としては、特に限定されないが、熱可塑性樹脂からなら発泡樹脂材料等を用いることが好ましく、例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂)、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、ポリカーボネート系樹脂、ポリ乳酸系樹脂等が挙げられる。
中蓋4は、上述したように、容器本体2の内部に配置され、容器本体2の内壁部31A,31Bの上端31aに裏面4b側が載置されることで開口部21の少なくとも一部を覆うように設けられる、平面視矩形状の板状部材である。即ち、中蓋4は、側壁3をなす外壁部32A,32Bの上端32aと、内壁部31A,31Bの上端31aとから形成される段差部に落とし込まれることで、位置ずれを抑制しながら開口部21を塞ぐように構成される。また、図1に示す例においては、中蓋4が2つの中蓋4A,4Bから構成され、各々、開口部21の概略半分程度を塞ぐ大きさとされている。
また、中蓋4A,4Bの外縁には、それぞれ、使用者(作業者)が手で中蓋4の脱着を行うための凹状の把持部42が、各々、計2箇所に形成されている。
そして、上述したように、中蓋4A,4Bの内、一方の中蓋4Aには、その上面4a側に、蓄冷材6を設置するための凹部41が設けられている。この凹部41は、図1〜図3に示すように、平面視で中央付近が深さのある第1凹部41Aとされ、その周縁が、第1凹部よりも浅い第2凹部41Bとされることで、段差を有した形状とされている。図示例のように、第1凹部41Aは、蓄冷材6を収容するための空間とされる。さらに、中蓋4Aの第1凹部41Aの周縁には、この位置に収容される蓄冷材6の脱着を容易に行うための、凹状の挿入部41Dが形成されている。
また、凹部41(第2凹部41B)の内周縁41Cには、蓄冷材6によって生成される冷気Rを、内壁部31Aに沿うように容器本体2の内部に導入するための通気孔7が設けられている。図1〜図3等に示す例においては、中蓋4Aの凹部41に形成される通気孔7として、内周縁41Cの対向する一辺41a,41aに各々3箇所の通気孔71(7)が設けられ、さらに、一辺と直交する他辺41b,41bの内、容器本体2の側壁3に沿った側に3箇所の通気孔72(7)が形成されている。さらに、図示例においては、中蓋4Aの凹部41の平面視における角部の内の2箇所、より詳しくは、容器本体2の平面視における角部に対応した位置の角部に、平面視三角形状とされた通気孔73(7)が設けられている。
なお、本実施形態においては、さらに、凹部41を構成する第1凹部41Aの周縁に、通気孔74が設けられている。
なお、本実施形態では、他方の中蓋4Bには、中蓋4Aと同様に凹部45が設けられている一方、上記の通気孔が設けられていない構成のものを採用している。この場合、例えば、後述の仕切板8によって容器内部を複数の温度領域に区分けした際に、中蓋4Aに覆われた領域が、凹部41に収容された蓄冷材6によって生成される冷気Rで冷蔵状態とされる一方、中蓋4Bに覆われた領域は通気孔の無い密閉状態となる。このような、中蓋4Bに覆われた領域は、例えば、そのまま常温領域として用いることも可能であるし、あるいは、この領域に別の蓄冷材を収容することで、冷凍領域として用いることも可能である。このように、保冷容器1を、複数の温度領域を有した多温度帯容器として使用する形態については、追って詳述する。
また、上記の中蓋4A,4Bに用いる材料としては、特に限定されないが、上述した容器本体2に用いられる材料と同様の断熱性を有する発泡性樹脂材料を、何ら制限無く用いることができる。
外蓋5は、上述したように、開口部21の全体を中蓋4A,4Bの上方から覆うように設けられる、平面視矩形状の板状部材であり、側壁3をなす外壁部32A,32Bの上端32aに載置される。また、外蓋5の下面5b側、即ち、開口部21を覆う側には、細長で平面視矩形状とされた凸状部51が設けられている。そして、この凸状部51が、側壁3をなす外壁部32A,32Bの上端32aから若干低い位置に形成された段差部32bに落とし込まれることで、外蓋5が開口部21に嵌合された状態となる。
また、外蓋5の上面5a側には、本実施形態の保冷容器1を積層して使用する際に、底板22に形成された凸部22bが嵌め込まれることで、上下間でのズレが生じるのを防止するための凹部52が形成されている。
外蓋5に用いる材料としても、特に限定されず、中蓋4A,4Bの場合のように、上述した容器本体2に用いられる材料と同様の断熱性を有する発泡性樹脂材料を、何ら制限無く用いることができる。
蓄冷材6は、上述したように、中蓋4Aの凹部41に収容され、冷気Rを生成するものである。本実施形態の保冷容器1において用いられる蓄冷材6としては、従来から物品の保冷に用いられている、蓄冷物質が容器に収容されたユニットタイプのもの等を何ら制限無く用いることができる。
上記構成を有する本実施形態の保冷容器1を使用する場合には、まず、容器内部に物品Cを収容した状態とする。
次いで、容器本体2の開口部21に、中蓋4A,4Bを並べて設置することで、開口部21を覆うように塞ぐ。この際、中蓋4Aの上面4aに設けられた凹部41には、蓄冷材6を収容する。
次いで、中蓋4A,4Bを上方から覆うように、開口部21に外蓋5を設置する。これにより、保冷容器1は内部が密閉された状態となり、物品Cを保冷することが可能となる。
本実施形態の保冷容器1によれば、上記構成のように、中蓋4の上面4a側に設けられる、蓄冷材6を設置するための凹部41の内周縁41Cに通気孔7(71,72,73)が設けられることで、蓄冷材6によって生成される冷気Rを、内壁部31A,31Bの表面に沿うように、容器本体2の内部に効率的に導くことができる。より具体的には、図5中に矢印で示すように、蓄冷材6の周囲で生成された冷気Rは、通気孔72(7)を通じて下方に向かう。この際、冷気Rは、通気孔72(7)が凹部41の内周縁41Cに沿って設けられていることにより、容器本体2の内壁部31Bに沿うように内部に導かれる作用が得られる。
本実施形態によれば、上記作用により、容器本体2の内部において、特に外気温の影響を受けやすい側壁3の近傍も効果的に保冷することが可能になるという効果が得られる。従って、容器内部における温度差を生じさせること無く均一な保冷が可能になるので、収容された物品Cを均一に保冷できる。さらには、保冷効率が向上することで、物品Cの結露や乾燥を防止することも可能となる。
なお、本実施形態の保冷容器1においては、中蓋4Aに設けられる凹部41の内周縁41Cに形成される通気孔7の数や位置については、特に限定されず、容器内部の保冷効率等を勘案しながら、適宜、設定することができる。
一方、本実施形態の保冷容器1において、中蓋4Aに通気孔7を設けるにあたっては、図3に示すように、凹部41の平面視における角部の少なくとも1箇所以上に通気孔73が設けられているとともに、この通気孔71が、容器本体2の平面視における角部に対応して配置されることが好ましい。このように、凹部41の角部に通気孔73が設けられ、さらに、この通気孔73が、容器本体2の角部に対応して配置されることで、特に、2枚の側壁3に挟まれて外気温の影響が大きな角部の近傍に、多くの冷気Rを導入することができる。これにより、上述したような、容器内部における温度差を生じさせること無く、均一な保冷が可能となる効果がより顕著に得られる。
さらに、本実施形態においては、図4(a),(b)に示す例の通気孔7(71,72)のように、凹部41の内周縁41C側における上端側の少なくとも一部が覆われてなる、断面L字状に形成されていることがより好ましい。図示例においては、通気孔71の上端71a及び通気孔72の上端72aの外周寄りの一部が、それぞれ、中蓋4Aの外周縁43の一部によって覆われている。このように、通気孔7(71,72)が、上記のような断面略L字状に構成されていることで、蓄冷材6によって生成された冷気Rを、容器本体2の内部に、内壁部31A,31Bの表面に沿うように、より効率的に導くことができる。これにより、上述したような、容器内部における温度差を生じさせること無く、均一な保冷が可能となる効果がさらに顕著に得られる。
また、上述したように、本実施形態の保冷容器1は、図1及び図5に示すように、さらに、容器本体2の内部に縦向きに設けられ、容器内部を少なくとも2以上の温度領域に区分けする、少なくとも1以上の仕切板8が備えられた構成を採用することができる。具体的には、図5に示すように、例えば、内壁部31Aの表面に形成された複数の溝部31bの内の1箇所に仕切板8を嵌め込むことにより、容器本体2の内部に、2つの室からなる温度領域A1,A2を確保することができる。図示例においては、容器本体2の内部が、仕切板8によって概ね半々程度の空間に仕切られることで、複数の温度領域A1,A2が確保されている。
そして、本実施形態では、上記構成において、複数の温度領域A1,A2を、冷凍領域、冷蔵領域及び常温領域の内の何れかとすることができる。
仕切板8は、図1中に示すように、平面視矩形状とされた板状部材からなる。図示例の仕切板8は、一方の面81に凹状領域81aが形成され、また、下端82に凸部82aが形成されている。この凸部82aは、容器本体2の底板22の内面に形成された底溝22aに嵌め込むことで、仕切板8の下部を固定することが可能に構成されている。また、他方の面83は、幅方向の両端84,84との境界に縦長の切り欠き部83aが設けられており、これによって他方の面83及び両端84,84が段差を有した形状とされている。この両端84,84は、容器本体2の内壁部31Aに形成された溝部31bに対して、がたつくことなく嵌合できる構成とされている。また、仕切板8の上端85は、容器本体2に仕切板8を取り付けた際に、内壁部31A,31Bの上端31aと概略同一面となる。
なお、仕切板8に用いられる材料としても、特に限定されないが、例えば、容器本体2や中蓋4A,4B、外蓋5等と同様の断熱性樹脂材料を何ら制限無く採用することができる。
本実施形態では、容器本体2の内部を区分けする仕切板8が備えられ、図5中に示すような複数の温度領域A1,A2が確保されることで、収容される複数の物品Cの各々を、適正な複数の温度で管理することが可能となる。一例として、図5に示す保冷容器1において、温度領域A1を0〜10℃の領域とし、温度領域A2を0℃以下の領域とすることで、温度領域A1には冷蔵保管が必要な果物類等の物品Cを収容し、温度領域A2には、冷凍保管が必要なアイスクリーム等の物品Cを収容して運搬・輸送することが可能となる。この場合、温度領域A1においては、中蓋4Aの凹部41に収容された蓄冷材6によって生成される冷気Rを、通気孔7を通じて内部に導入することで保冷が可能となる。一方、中蓋4B及び外蓋5により密封された温度領域A2においては、物品Cとともに、例えば、図示略の蓄冷材を収容することで保冷が可能となる。この場合、蓄冷材は、例えば、仕切板8に形成された凹状領域81aに嵌め込まれるように収容される。
なお、本実施形態においては、図5に例示するような、2つの室からなる温度領域A1,A2を確保した構成を例に挙げて説明しているが、これに限定されるものではない。例えば、容器本体2の内部において、内壁部31Aの表面に形成された複数の溝部31bの内の2箇所に仕切板8を嵌め込んだ場合には、3つの室からなる温度領域を各々確保することができる。この場合、上記の0℃以下の領域及び0〜10℃の領域に加え、さらに、10℃以上の領域を確保することで、この領域に、例えば、常温保管が可能な菓子類等を物品として収容することができる。これにより、冷凍が必要な物品、冷蔵が必要な物品、及び、常温保管が可能な物品を、同一の保冷容器で保管し、運搬・輸送することが可能となる。本実施形態の保冷容器1は、このような複数の温度領域を確保した構成を採用することにより、冷蔵領域において、上述した均一な保冷が可能となることに加え、多温度帯で使用することが可能で高い汎用性が得られるものとなる。
また、本実施形態の保冷容器1においては、図示を省略するが、容器本体2や中蓋4A,4B、外蓋5が有する断熱性をより高めるため、さらに、保冷容器1全体を断熱カバーによって覆う構成を採用してもよい。このような断熱カバーとしては、例えば、ポリエチレンの発泡シートにアルミシートを蒸着したものを用いることができる。この場合には、例えば、ファスナー(登録商標)等によって開閉自在に構成されることが好ましい。
さらに、本実施形態の保冷容器1においては、図6に例示するように、内部に内箱9を収容し、この内箱9に物品を収容する構成を採用することも可能である。即ち、断熱性を有する保冷容器1の内部に、さらに、断熱性に優れた内箱9を設置することで、この内箱9の内部に、例えば医療品等、低温域における厳重な温度管理が必要な物品を収容して運搬・輸送することが可能となる。
内箱9は、断熱性を有する樹脂材料等から、例えば、単層又は複層で構成される。内箱9を複層とする場合には、例えば、最内層の内側か最外層の外側の一方又は両方、あるいは、複数の層間に断熱材が設けられた構成を採用してもよい。内箱9に使用可能な断熱性樹脂材料としては、例えば、上述した容器本体2や中蓋4、外蓋5等と同様の材料を挙げることができるが、これらの材料に限定されるものではなく、断熱性を有する材料であれば、適宜選択して採用することができる。
さらに、内箱9の材質としては、特に、ポリエチレンの発泡シートにアルミを蒸着させたものを用いることが、より高い断熱性が得られるとともに、フレキシブルな可撓性が得られ、取り扱いが容易となる観点から好ましい。また、このような材料を内箱9に採用した場合には、物品の収容や取り出し作業を容易にする観点から、図示例のような、ファスナー(登録商標)等からなる開閉部93を備え、これによって本体部91と蓋部92とに分離可能なバッグタイプの構成とすることがより好ましい。
以上で説明した実施形態における各構成及びそれらの組み合わせ等は一例であり、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、構成の付加、省略、置換、及びその他の変更が可能である。また、本発明は各実施形態及び各実施例によって限定されることはなく、特許請求の範囲によってのみ限定される。
1…保冷容器、2…容器本体、21…開口部、22…底部、3…側壁、31A,31B…内壁部、31a…上端(内壁部)、32A,32B…外壁部、32a…上端(外壁部)、4,4A,4B…中蓋、41…凹部、41A…第1凹部、41B…第2凹部、41C…内周縁、5…外蓋、6…蓄冷材、7,71,72,73…通気孔、71a,72a…上端(通気孔)、8…仕切板、A1,A2…温度領域、C…物品、R…冷気。

Claims (3)

  1. 上部が開口部とされた容器本体と、
    前記容器本体の内部に少なくとも1以上で配置され、該容器本体の側壁をなす内壁部の上端に載置されることで前記開口部の少なくとも一部を覆うように設けられる中蓋と、
    前記開口部の全体を前記中蓋の上方から覆うように設けられる外蓋と、を備える保冷容器であって、
    前記中蓋の上面側には、蓄冷材を設置するための凹部が設けられており、
    前記凹部の平面視における内周縁には、前記蓄冷材によって生成される冷気を、前記内壁部に沿うように前記容器本体の内部に導入するための、少なくとも1箇所以上の通気孔が設けられており、
    前記通気孔は、前記凹部の内周縁側における外周寄りの一部が、前記中蓋の上面における外周縁の一部によって覆われてなる、断面L字状に形成されていることを特徴とする保冷容器。
  2. 前記容器本体及び前記中蓋が平面視矩形状に形成されているとともに、前記中蓋に設けられる前記凹部が平面視矩形状に形成されており、
    前記凹部の平面視における角部の少なくとも1箇所以上に前記通気孔が設けられているとともに、該凹部の角部に設けられた通気孔が、前記容器本体の平面視における角部に対応して配置されることを特徴とする請求項1に記載の保冷容器。
  3. さらに、前記容器本体の内部に縦向きに設けられ、該内部を少なくとも2以上の温度領域に区分けする、少なくとも1以上の仕切板が備えられることを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の保冷容器。
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