JP3196828U - 保冷容器 - Google Patents

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純子 栗原
純子 栗原
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Abstract

【課題】保冷効果を高めることが可能な保冷容器を提供する。【解決手段】上部が開口部21とされた容器本体2と、開口部の少なくとも一部を覆うように設けられた中蓋と、開口部の全体を中蓋の上方から覆うように設けられた外蓋と、を備え、容器本体の内部26及び中蓋の上面側の少なくとも一方に蓄冷材を設けることが可能な保冷容器であって、容器本体の内壁底面24において角部30が他の部分29よりも低く形成されている。蓄冷材によって冷却された空気が容器本体の内壁の底面へ流れた後、さらに角部に円滑に集められ、角部における空気の温度上昇が抑制される。【選択図】図4

Description

本考案は、保冷容器に関する。
一般に、農産物や水産物等の食品等、厳密な温度管理を要求される物品の運搬・輸送・には、内部を所定の温度帯に保持可能な発泡樹脂等の断熱材料からなり、蓄冷材を設けることが可能な保冷容器が使用されている。このような保冷容器は、軽量で取り扱いが容易であり、断熱性にも優れていることから、温度管理が必要な各種物品の保管用の容器としても広く使用されている。上記の保冷容器に物品が収容されることで、輸送中あるいは輸送から一定時間経過した後の、各種物品の品質低下を抑制することが可能となる。
例えば特許文献1には、側面と底とが一体的に発泡樹脂にて成形された容器本体と、該容器本体の開口部に被せられて密封し得る発泡樹脂にて形成された蓋とから構成されている保冷容器が開示されている。この保冷容器では、前記容器本体の少なくとも側壁の内面側に熱媒体が配設される凹陥部を備え、且つ該凹陥部に挿入された熱媒体と凹陥部の内壁及び底との間に通気溝を設け、該通気溝が容器本体内に連通して形成されている。また、前記熱媒体が冷熱媒体としての蓄冷材であってもよいとされている。
上記保冷容器では、容器本体の少なくとも側壁の内面側に、例えば熱媒体としての蓄冷材が配設されているため、容器本体の内部は少なくとも容器本体の側壁から冷却される。蓄冷材によって冷却された空気は側壁を伝わるようにして底へ流れ、容器本体の内部に対流を生じさせ、容器本体の内部を略均一に冷却する。
特許第2939602号公報
しかしながら、特許文献1に記載の容器において、容器本体の内壁の底面の外周部は容器本体の側壁及び底壁の両方に接しているため、外気温の影響を受けやすい。特に、前記底面の角部は容器本体の直交する二つの側壁及び底壁に接しているため、外気温の影響を前記二つの側壁及び底壁を介して三方向から受けることになる。その結果、容器本体の内壁の底面における角部の温度が高くなり易く、該角部で暖められた空気が容器本体の内部を流れて上昇することで保冷効果が低下するという問題があった。
本考案は、上記問題に鑑みてなされたものであり、保冷効果を高めることが可能な保冷容器の提供を課題とする。
請求項1に記載の考案は、上部が開口部とされた容器本体と、前記開口部の少なくとも一部を覆うように設けられる中蓋と、前記開口部の全体を前記中蓋の上方から覆うように設けられる外蓋と、を備え、前記容器本体の内部及び前記中蓋の上面側の少なくとも一方に蓄冷材を設けることが可能な保冷容器であって、前記容器本体の内壁の底面において角部が他の部分よりも低く形成されていることを特徴とする。
本考案では、容器本体の内壁の底面において角部が他の部分よりも低く形成されているため、蓄冷材によって冷却された空気が容器本体の内壁の底面へ流れた後、さらに角部に円滑に集められる。このように冷却された空気が容器本体の直交する二つの側壁及び底壁に接する角部に集められることで、外気温の影響を前記二つの側壁及び底壁を介して三方向から受けても前記角部における空気の温度上昇が抑制される。従って、容器本体の内部における対流が発生し難くなり、容器本体の内部全体にわたって所定の温度に維持され、保冷効果が高められる。
請求項2に記載の考案は、請求項1に記載の保冷容器において、前記底面の外周部に第一の溝が形成され、前記第一の溝は前記角部が最も低く形成されていることを特徴とする。
本考案では、容器本体の内壁の底面の外周部に第一の溝が形成されているため、蓄冷材によって冷却された空気が容器本体の内壁の底面へ流れた後、第一の溝に集められる。そして、冷却された空気は第一の溝の内部を通り、容器本体の内壁の底面の角部に効率良く且つ円滑に集められる。
請求項3に記載の考案は、請求項2に記載の保冷容器において、前記第一の溝は、前記角部が最も広く形成されていることを特徴とする。
本考案では、第一の溝の角部が最も広く形成されているため、蓄冷材によって冷却された空気が角部により多く、効率良く且つ円滑に集められる。
請求項4に記載の考案は、請求項1〜3の何れか一項に記載の保冷容器において、前記他の部分には、第二の溝が形成され、前記角部は前記第二の溝よりも低く形成されていることを特徴とする。
本考案では、他の部分に第二の溝が形成されているため、蓄冷材によって冷却された空気が第二の溝にも流れる。従って、容器本体の内部の温度が確実に保持されると共に、容器本体の内部に収容される物品の温度上昇が効果的に抑制され、保冷効果がより高められる。
請求項5に記載の考案は、請求項4に記載の保冷容器において、前記角部は、前記第二の溝に連通していることを特徴とする。
本考案では、角部が第二の溝に連通しているため、蓄冷材によって冷却された空気が容器本体の内壁の底面へ流れた後、第二の溝の内部を通り、容器本体の内壁の底面の角部に効率良く、且つより円滑に集められる。
請求項6に記載の考案は、前記容器本体の内部に上下方向に設けられた少なくとも一以上の仕切板を備え、前記底面のうち前記仕切板によって区画された各別の区画底面において、角部が他の部分よりも低く形成されていることを特徴とする。
本考案では、仕切板によって区画された各別の区画底面において角部が他の部分よりも低く形成されているため、蓄冷材によって冷却された空気が各別の区画底面へ流れた後、さらに角部に円滑に集められる。このように冷却された空気が容器本体の直交する二つの側壁及び底壁に接する角部、或いは仕切板の側壁と容器本体の側壁及び底壁に接する角部に集められることで、外気温の影響を側壁及び底壁を介して三方向から受けても、何れの角部においても温度上昇が抑制される。従って、各別の区画において対流が発生し難くなり、容器本体の区画毎の内部全体にわたって所定の温度に維持され、保冷効果が高められる。また、このような保冷効果の高い多温度帯保冷容器が得られる。
本考案の保冷容器によれば、容器本体の内部の底面において外気温の影響を受け易い角部に、蓄冷材によって冷却された空気を効率良く且つ円滑に集めることができる。これにより、容器本体の内壁の底面における角部の温度上昇を抑え、容器本体の内部における対流の発生を防ぐことができる。その結果、保冷効果を高めることができる。
本考案の第一実施形態である保冷容器を示す概略図であり、各構成部材を分解して示す斜視図である。 本考案の第一実施形態である保冷容器の容器本体を示す上面図である。 本考案の第一実施形態である保冷容器の容器本体を示す断面図であって、図2に示すA−A線で矢視した場合の図である。 本考案の第二実施形態である保冷容器の容器本体を示す上面図である。 本考案の第二実施形態である保冷容器の容器本体を示す別の上面図である。 本考案の第二実施形態である保冷容器の容器本体を示す断面図であって、図4に示すB−B線で矢視した場合、及び図5に示すC−C線で矢視した場合の図である。 本考案の第三実施形態である保冷容器の容器本体を示す上面図である。 本考案の第三実施形態である保冷容器の容器本体を示す断面図であって、図7に示すD−D線で矢視した場合の図である。 本考案の第四実施形態である保冷容器を示す概略図であり、各構成部材を分解して示す斜視図である。 本考案の第四実施形態である保冷容器の容器本体を示す上面図である。 本考案の第四実施形態である保冷容器の容器本体を示す断面図であって、図10に示すE−E線で矢視した場合の図である。
本考案の保冷容器は、例えば、農産物や水産物等の食品の他、医療品等の厳密な温度管理を要求される各種物品の運搬・輸送・保管に用いることが可能な容器である。保冷容器に収容される物品は、温度管理を必要とするものであれば、特に限定されない。
以下、本考案を適用した実施形態である保冷容器について、図面を適宜参照して説明する。なお、以下の説明で用いる図面は模式的なものであり、長さ、幅、及び厚みの比率等は実際のものと同一とは限らず、適宜変更することができる。
(第一実施形態)
以下、本考案の第一実施形態(以下、単に「第一実施形態」という)について、図1〜図3を参照して説明する。
図1は、第一実施形態の保冷容器1Aを示す概略図であり、各構成部材を分解して示す斜視図である。
図1に示すように、第一実施形態の保冷容器1Aは、上部が開口部21とされた容器本体2と、容器本体2の内部26に配置され、容器本体2の側壁3をなす内壁部31A,31Bの上端31aに載置されることで開口部21の少なくとも一部を覆うように設けられる中蓋4と、開口部21の全体を中蓋4の上方から覆うように設けられる外蓋5から構成されている。
容器本体2は、保冷容器1Aの外装体として機能し、断熱性を有すると共に、作業者による手持ち運搬が可能な、有底箱状の収容体である。容器本体2は、底板22と、底板22の各端部から上方に向けて延出するように設けられた側壁3を有するものであり、平面視で矩形状とされている。そして、容器本体2の内部26には、食品等の物品(図示略)が収容される。
容器本体2を構成する側壁3は、外装部となる外壁部32A,32Bと、内面側に配置される内壁部31A,31Bとから構成される。図示例においては、外壁部32A及び内壁部31Aが、容器本体2の平面視における長辺側に配置され、外壁部32B及び内壁部31Bが短辺側に配置されている。また、側壁3は、外壁部32A,32Bの上端32aが内壁部31A,31Bの上端31aよりも高く構成されている。即ち、容器本体2の開口部21には、上端31a,32aによる段差が形成されている。第一実施形態においては、中蓋4が内壁部31A,31Bの上端31aで係止可能とされると共に、外蓋5が中蓋4を上方から覆うように、外壁部32A,32Bの上端32aで係止可能とされている。
これらの外壁部32A,32Bと内壁部31A,31Bとは、断熱性材料によって一体成形されている。
なお、第一実施形態において説明する容器本体2の開口部21とは、内壁部31A,31Bの上端31a近傍、及び、外壁部32A,32Bの上端32a近傍の両方の開口のことをいう。
図2及び図3は容器本体2を示す図であって、図2は平面図であり、図3は図2に示すA−A線で矢視した場合の断面図である。
図2及び図3に示すように、容器本体2の内壁の底面24(即ち、底板22において容器本体2の内部に向いている面)において、角部30(即ち、図2にて塗りつぶしで示す部分)は他の部分29よりも低く形成されている。第一実施形態では、底面24は上方向に向かって凸状に湾曲している面であり、中央部27から外周部28に向けて連続的に下降し、さらに容器本体2の四方に位置する角部30に向けて連続的により深く下降している。これにより、角部30には、容器本体2の内部26或いは後述する中蓋4の上面側に設置される蓄冷材によって冷却された空気が集まる凹所40が形成されている。
容器本体2を構成する断熱性材料としては、特に限定されないが、熱可塑性樹脂からなら発泡樹脂材料等を用いることが好ましい。このような発泡樹脂材料としては、例えば、ポリスチレン系樹脂、ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン系樹脂、ポリエチレン系樹脂)、ポリエステル系樹脂(ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート)、ポリカーボネート系樹脂、ポリ乳酸系樹脂等が挙げられる。
図1に示すように、中蓋4は、容器本体2の内部26に配置され、容器本体2の内壁部31A,31Bの上端31aに底面側が載置されることで開口部21の少なくとも一部を覆うように設けられる、平面視矩形状の板状部材である。第一実施形態では、中蓋4は開口部21全体を覆うように設けられる。即ち、中蓋4は、側壁3をなす外壁部32A,32Bの上端32aと、内壁部31A,31Bの上端31aとから形成される段差部に落とし込まれることで、位置ずれしない状態で開口部21を塞ぐように構成されている。
中蓋4の外縁には、作業者が手で中蓋4の脱着を行うための凹状の把持部42が計二箇所に形成されている。
中蓋4の上面側には、蓄冷材(図示略)を設置するための凹部45が設けられている。なお、凹部45の内周縁に通気孔(図示略)が設けられていることが好ましい。通気孔が設けられることにより、蓄冷材によって冷却される空気が内壁部31Aに沿うように容器本体2の内部26へと円滑に導入される。
中蓋4を構成する材料としては、特に限定されないが、例えば上述した容器本体2を構成する材料と同様の断熱性を有する発泡性樹脂材料を採用することができる。
外蓋5は、開口部21の全体を中蓋4の上方から覆うように設けられる、平面視矩形状の板状部材であり、側壁3をなす外壁部32A,32Bの上端32aに載置される。また、外蓋5の底面側、即ち、開口部21を覆う側には、細長で平面視矩形状とされた凸状部(図示略)が設けられている。この凸状部が、側壁3をなす外壁部32A,32Bの上端32aから若干低い位置に形成された段差部32bに落とし込まれることで、外蓋5が開口部21に嵌合可能とされている。
外蓋5の表面側には、第一実施形態の保冷容器1Aを積層して使用する際に、底板22に形成された凸部(図示略)が嵌め込まれることで、上下間でのズレの発生を防止するための凹部52が形成されている。
外蓋5を構成する材料も特に限定されず、中蓋4の場合のように、例えば上述した容器本体2を構成する材料と同様の断熱性を有する発泡性樹脂材料を採用することができる。
第一実施形態の保冷容器1Aにおいて、蓄冷材は容器本体2の内部26及び中蓋4の上面側の凹部45の少なくとも一方に設置される。容器本体2の内部26に設置される場合、蓄冷材は、例えば底面24上に載置されるか、内壁部31A,31Bに沿って設置される。蓄冷材としては、例えばドライアイス等が例示できるが、特に限定されない。蓄冷材は物品を0℃以下や0℃〜10℃等の所望の温度帯に保持可能であればよく、物品の保持温度等を考慮して適宜選択される。例えば、物品を−20℃以上10℃以下の温度帯において保持する場合には、例えばポリエチレン製の容器に天然系高分子化合物や無機物を収容することで構成された蓄冷材が好適に使用可能とされる。なお、蓄冷材の使用数を変更することでも、容器本体2の内部26の温度が制御される。当然ながら、蓄冷材の使用数を増やせば、容器本体2の内部26の温度は低下する。従って、蓄冷材の使用数及び設置箇所についても、物品の保持温度等を考慮して適宜選択される。
第一実施形態の保冷容器1Aを使用する場合には、先ず、容器本体2の内部26に物品を収容する。この際、物品の保持温度帯を考慮して必要であれば、内部26の内壁の底面24や底面24と物品との間に蓄冷材を設置する。
次いで、物品の保持温度帯を考慮して必要であれば、例えば内壁部31A,31Bに立て掛けるように蓄冷材を設置する。
次いで、容器本体2の開口部21に中蓋4を設置することで、開口部21を塞ぐ。物品の保持温度帯を考慮して必要であれば、中蓋4Aの上面に設けられた凹部45に蓄冷材を設置する。
その後、中蓋4を上方から覆うように、開口部21に外蓋5を設置する。これにより、保冷容器1Aの内部が密閉された状態となり、物品を所望の温度帯で保冷することが可能となる。
以上説明したように、第一実施形態の保冷容器1Aによれば、容器本体2の内壁の底面24において角部30が他の部分29よりも低く形成されているため、蓄冷材によって冷却された空気が容器本体2の内壁の底面24へ流れた後、さらに角部30に円滑に集められる。第一実施形態では、底面24は上方向に湾曲している面とされ、角部30に蓄冷材によって冷却された空気が円滑に集まる凹所40が形成されている。
このように冷却された空気が容器本体2の直交する二つの側壁3,3及び底板22に接する角部30の凹所40に集められることで、外気温の影響を二つの側壁3,3及び底板22を介して三方向から受けても角部30における空気の温度上昇が抑制される。従って、容器本体2の内部26における温度差を生じさせることなく、内部26における対流の発生を極力抑え、内部26全体にわたって所定の温度に確実に維持することができる。その結果、保冷効果を高めることができる。また、保冷効果を高めることで、物品の結露や乾燥、及びそれらによる品質低下を防止することも可能となる。
(第二実施形態)
以下、本考案の第二実施形態(以下、単に「第二実施形態」という)について、図4〜図6を参照して説明する。
なお、図4〜図6に示す第二実施形態の保冷容器(図示略)の構成要素において、図1〜図3に示す第一実施形態の保冷容器1Aの構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、第二実施形態の保冷容器の作用効果において、第一実施形態の保冷容器1Aと同様の作用効果については、その説明を省略する。
図4〜図6は第二実施形態の保冷容器の容器本体2を示す図であって、図4及び図5は平面図であり、図6は図4に示すB−B線で矢視した場合、及び図5に示すC−C線で矢視した場合の断面図である。
図4〜図6に示すように、容器本体2の内壁の底面24の外周部28には、第一の溝35が形成されている。図6に示すように、第一の溝35は角部30で最も低く形成されている。即ち、第一実施形態と同様に、角部30には、容器本体2の内部26或いは中蓋4の上面側に設置される蓄冷材によって冷却された空気が集まる凹所40が形成されている。
また、第二実施形態では、第一の溝35の溝幅が角部30で最も広くなっている。即ち、第一の溝35は、角部30が最も広く形成されている。角部30における第一の溝35の溝幅の広がり方は、辺部35bから凹所40に向かうに従い、図4に示すように連続的に広くなっていてもよく、図5に示すように段階的に広くなっていてもよい。
以上説明したように、第二実施形態の保冷容器によれば、容器本体2の内壁の底面24の外周部28に、角部30が最も深い第一の溝35が形成されているため、蓄冷材によって冷却された空気が容器本体2の内壁の底面24へ流れた後、先ず、第一の溝35に集められる。そして、冷却された空気は第一の溝35内を通って、角部30の凹所40に効率良く且つ円滑に集められる。
また、第二実施形態の保冷容器によれば、角部30において、第一の溝35が最も広く形成されているため、蓄冷材によって冷却された空気が角部30の凹所40により多く、効率良く且つ円滑に集められる。従って、角部30の温度上昇を確実に抑え、容器本体2の内部26における温度差を生じさせることなく、内部26における対流の発生を極力抑えることができる。
結果として、容器本体2の内部26の温度を確実に保持し、保冷効果を高めることができる。
なお、図4〜図6に示す例では、第一の溝35の深さは、辺部35bから凹所40に向かうに従い一段階で増大しているが、段階数は特に限定されない。また、第一の溝35の深さは、辺部35bから凹所40に向かうに従い連続的に増大していてもよい。
また、角部30における第一の溝35の溝幅の広がり方は、図4に示すように連続的且つ線形であってもよく、図示していないが例えば曲線を描くように連続的且つ非線形であってもよく、その他の形状とされてもよく、特に限定されず自由に設定可能である。
そして、図5に示す例では、第一の溝35の溝幅が辺部35bから凹所40に向かうに従い一段階で広くなっているが、段階数は特に限定されない。
(第三実施形態)
以下、本考案の第三実施形態(以下、単に「第三実施形態」という)について、図7及び図8を参照して説明する。
なお、図7及び図8に示す第三実施形態の保冷容器(図示略)の構成要素において、図4〜図6に示す第二実施形態の保冷容器の構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、第三実施形態の保冷容器の作用効果において、第一実施形態の保冷容器1A及び第二実施形態の保冷容器と同様の作用効果については、その説明を省略する。
図7及び図8は第三実施形態の保冷容器の容器本体2を示す図であって、図7は平面図であり、図8は図7に示すD−D線で矢視した場合の断面図である。
第三実施形態では、図4に示す第二実施形態の容器本体2の内壁の底面24において、図7及び図8に示すように、角部30及び外周部28を除く他の部分29に第二の溝37が形成されている。第二の溝37は、角部30の凹所40よりも浅く、底面24の板面方向において互いに直交する二方向に延在して複数形成されている。
また、第三実施形態では、角部30の凹所40が第二の溝37に連通している。
以上説明したように、第三実施形態の保冷容器によれば、角部30を除く他の部分29に第二の溝37が形成されているため、蓄冷材によって冷却された空気が第二の溝37に流れる。また、第二の溝37が底面24の板面方向において互いに直交する二方向に延在して複数形成されているため、蓄冷材によって冷却された空気が第二の溝37の内部を流れて効果的に底面24全体に拡散する。従って、容器本体2の内部26の温度が確実に保持されると共に、容器本体2の内部26に収容される物品の温度上昇が効果的に抑制され、保冷効果がより高められる。
また、第三実施形態の保冷容器によれば、角部30が第二の溝37に連通しているため、蓄冷材によって冷却された空気が容器本体2の内壁の底面24へ流れた後、第二の溝37の内部を通り、角部30に効率良く、且つより円滑に集められる。
結果として、容器本体2の内部26の温度を確実に保持し、保冷効果を高めることができる。
なお、第二の溝37は、上記説明したように底面24の板面方向において互いに直交する二方向に延在して複数形成されている場合に限定されず、保冷効果を考慮して、例えば底面24の板面方向において中心から放射状に複数形成されていてもよく、蛇行させて複数形成されていてもよい。
(第四実施形態)
以下、本考案の第四実施形態(以下、単に「第四実施形態」という)について、図9〜図11を参照して説明する。
なお、図9〜図11に示す第四実施形態の保冷容器1Bの構成要素において、図1〜図3に示す第一実施形態の保冷容器1Aの構成要素と同一の構成要素については、同一の符号を付し、その説明を省略する。また、第四実施形態の保冷容器1Bの作用効果において、第一実施形態の保冷容器1A及び第二実施形態、第三実施形態の保冷容器と同様の作用効果については、その説明を省略する。
図9は、第四実施形態の保冷容器1Bを示す概略図であり、各構成部材を分解して示す斜視図である。
図9に示すように、第四実施形態の保冷容器1Bは、容器本体2と、開口部21の一部を覆うように設けられる中蓋4A,4Bと、外蓋5と、に加えて、容器本体2の内部26に上下方向に設けられる仕切板8から構成されている。
第四実施形態において、容器本体2の側壁3をなす内壁部31Aの表面には、仕切板8を嵌め込んで固定するための溝部31bが形成されている。溝部31bは、長辺側の内壁部31Aの表面において、概ね中央に形成されている。
図10及び図11は保冷容器1Bの容器本体2を示す図であって、図10は平面図であり、図11は図10に示すE−E線で矢視した場合の断面図である。
図10に示すように、例えば、内壁部31Aの表面に形成された溝部31bに仕切板8が嵌め込まれることにより、容器本体2の内部26に二つの室からなる温度領域A1,A2が確保されている。容器本体2の内部26が仕切板8によって概ね半々程度の空間に仕切られることで、複数の温度領域A1,A2が確保されている。この構成において、複数の温度領域A1,A2をそれぞれ、例えば0℃以下の領域、0℃〜10℃の領域、10℃以上の領域のうち何れかの領域として使用可能とされている。
図10及び図11に示すように、容器本体2の内壁の底面24のうち仕切板8によって区画された各別の区画底面25A,25Bは、第一実施形態の保冷容器1Aの容器本体2の内壁の底面24と同様に、上方向に湾曲している面とされている。各別の区画底面25A,25Bにおいて、角部30は他の部分29よりも低く形成され、角部30には凹所40が形成されている。
図9に示すように、中蓋4A,4Bの構成は、第一実施形態の中蓋4の構成と同様である。中蓋4A,4Bは、平面視において、開口部21のうち仕切板8によって区画された各別の区画開口部に対応する大きさで形成され、開口部21の概ね半分程度を塞ぐ大きさを有する。
仕切板8は、平面視矩形状とされた板状部材から構成されている。仕切板8の一方の面81には、凹状領域81aが形成されている。また、仕切板8の下端82には、凸部82aが形成されている。凸部82aは、容器本体2の底板22の内面に形成された底溝22aに嵌め込むことで、仕切板8の下部を固定可能に構成されている(図10参照)。また、仕切板8の他方の面83には、幅方向の両端84,84との境界に上下方向に延在する切り欠き部83aが設けられている。これにより、他方の面83及び両端84,84が段差を有する形状とされている。両端84,84の構成では、容器本体2の内壁部31Aに形成された溝部31bに対して仕切板8をがたつくことなく嵌合可能とされている。また、仕切板8の上端は、容器本体2に仕切板8を取り付けた際に、内壁部31A,31Bの上端31aと概略同一面となる。
仕切板8を構成する材料としては、特に限定されず、例えば容器本体2を構成する材料と同様の断熱性を有する発泡性樹脂材料を採用することができる。
以上説明したように、第四実施形態の保冷容器1Bによれば、仕切板8によって区画された各別の区画底面25A,25Bにおいて角部30が他の部分29よりも低く形成されているため、蓄冷材によって冷却された空気が各別の区画底面25A,25Bへ流れた後、さらに角部30に円滑に集められる。このように冷却された空気が容器本体2の直交する二つの側壁3,3及び底板22に接する角部30、或いは仕切板8の側壁81,83と容器本体2の側壁3及び底板22に接する角部30に集められることで、外気温の影響を側壁及び底壁を介して三方向から受けても、何れの角部30においても温度上昇が抑制される。従って、各別の区画において対流が発生し難くなり、温度が確実に保持され、保冷効果が高められる。また、このような保冷効果の高い多温度帯保冷容器が得られる。
なお、第四実施形態の容器本体2において仕切板8によって区画された各別の区画底面25A,25Bは、第二実施形態又は第三実施形態の容器本体2の内壁の底面24と同様に構成されていてもよい。
また、第四実施形態の保冷容器1Bは、二以上の仕切板8,…,8を備えていてもよく、容器本体2の内部26に三以上の室からなる温度領域が確保されていてもよい。その場合、図示していないが、二以上の仕切板8,…,8によって区画された各別の区画底面において、角部30が他の部分29よりも低く形成されている。
さらに、第一実施形態及び第四実施形態では、底板22の底面24は上方向に向かって凸状に湾曲して形成されているが、平滑面であっても、もちろん本願考案の作用効果は得られる。
また、第四実施形態において、各区画底面25A,25Bの角部30が他の部分29よりも低く形成されているが、少なくとも容器本体2の四隅の角部30が他の部分29よりも低く形成されていれば、本願考案の作用効果を得ることができる。
以上、本考案の好ましい実施形態について説明したが、本考案の趣旨を逸脱しない範囲で、上記の実施形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能である。
なお、本考案の好ましい実施形態のうち二以上を適宜組み合わせてもよい。
1A,1B 保冷容器
2 容器本体
4 中蓋
5 外蓋
8 仕切板
21 開口部
24 底面
25A,25B 区画底面
26 内部
29 他の部分
30 角部
35 第一の溝
37 第二の溝
請求項6に記載の考案は、請求項1に記載の保冷容器において、前記容器本体の内部に上下方向に設けられた少なくとも一以上の仕切板を備え、前記底面のうち前記仕切板によって区画された各別の区画底面、角部が他の部分よりも低く形成されていることを特徴とする。
本考案では、仕切板によって区画された各別の区画底面において角部が他の部分よりも低く形成されているため、蓄冷材によって冷却された空気が各別の区画底面へ流れた後、さらに角部に円滑に集められる。このように冷却された空気が容器本体の直交する二つの側壁及び底壁に接する角部、或いは仕切板の側壁と容器本体の側壁及び底壁に接する角部に集められることで、外気温の影響を側壁及び底壁を介して三方向から受けても、何れの角部においても温度上昇が抑制される。従って、各別の区画において対流が発生し難くなり、容器本体の区画毎の内部全体にわたって所定の温度に維持され、保冷効果が高められる。また、このような保冷効果の高い多温度帯保冷容器が得られる。

Claims (6)

  1. 上部が開口部とされた容器本体と、
    前記開口部の少なくとも一部を覆うように設けられる中蓋と、
    前記開口部の全体を前記中蓋の上方から覆うように設けられる外蓋と、を備え、
    前記容器本体の内部及び前記中蓋の上面側の少なくとも一方に蓄冷材を設けることが可能な保冷容器であって、
    前記容器本体の内壁の底面において角部が他の部分よりも低く形成されていることを特徴とする保冷容器。
  2. 前記底面の外周部に第一の溝が形成され、
    前記第一の溝は、前記角部が最も低く形成されていることを特徴とする請求項1に記載の保冷容器。
  3. 前記第一の溝は、前記角部が最も広く形成されていることを特徴とする請求項2に記載の保冷容器。
  4. 前記他の部分には、第二の溝が形成され、
    前記角部は前記第二の溝よりも低く形成されていることを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の保冷容器。
  5. 前記角部は、前記第二の溝に連通していることを特徴とする請求項4に記載の保冷容器。
  6. 前記容器本体の内部に上下方向に設けられた少なくとも一以上の仕切板を備え、
    前記底面のうち前記仕切板によって区画された各別の区画底面において、角部が他の部分よりも低く形成されていることを特徴とする保冷容器。
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