JP2008524273A - 有機イソシアネート中の塩素含有成分を減少させるための方法 - Google Patents

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Abstract

本発明は、イソシアネートまたはイソシアネート混合物を、含水不活性ガス流または陽イオン交換効果を有する有機材料と接触させることによって、有機イソシアネートまたは有機イソシアネート混合物から塩素化合物を大部分除去するための方法に関する。本発明の方法は、イソシアネートから塩素含有化合物を穏やかに除去することを可能にし、特に温度感受性イソシアネートに好適である。

Description

本発明は、イソシアネートまたはイソシアネート混合物を、含水不活性ガス流(hydrous inert-gas stream)あるいは陽イオン交換効果(cation-exchange effect)を有する有機材料と接触させることによって、有機イソシアネートまたはイソシアネート混合物から塩素化合物を大部分除去する方法に関する。本発明は、イソシアネートから塩素含有化合物を穏やかに除去することを可能にし、特に温度感受性イソシアネートに好適である。
例えば2,4−および2,6−ジイソシアナトトルエン等の有機イソシアネートだけでなく、例えばイソシアン酸n−ブチル等の脂肪族イソシアネートも、しばしば、それらの製造の結果として、不純物、例えば、特に、加水分解性塩素を含有する化合物を含有する。有機イソシアネートが使用されるときに、これらの不純物は、反応性の激しい変動(これは、再現可能な工業的用途に不利である)と、貯蔵安定性の減少をもたらすことが多い。したがって、上述の不純物を有機イソシアネートからまさに実質的に除去することは、技術的にかなり重要であるだけでなく、経済的にも重要である。
例えば(特許文献1)から、イソシアネートを加熱すること(特に、同時の不活性ガスストリッピングと、揮発性化合物の吸引除去とを伴って加熱すること)によって、加水分解性塩素化合物の量を減少させることが知られている。
さらに、例えば(特許文献2)から、特別な蒸留技術および結晶化技術による有機イソシアネートの精製が知られている。
記載されているこれらの方法の欠点は、熱に鈍感なイソシアネートにのみこれらの方法が適用可能であること、および、同様に熱に鈍感である不純物はこれらの操作に無傷のまま耐えることである。
イソシアネート化合物の純粋に熱的な処理と並んで、妨害塩素化合物の改善された除去を可能にする補助剤(adjuvant)を使った処理についての記載も存在する。例えば、(特許文献3)、(特許文献4)および(特許文献5)、(特許文献6)および(特許文献7)には、アルカリ金属または非アルカリ金属をベースにした補助剤(例えば、金属酸化物、金属シアナミド、金属水素化物、立体障害フェノールの存在下での金属脂肪酸エステル、金属ナフテン酸塩、金属ケイ酸塩、アルカリ金属炭酸塩、有機金属化合物、または(アルカリ)金属を含有する合成ゼオライト等)が記載されている。しかし、一般的に言えば、これらの補助剤は、精製したイソシアネートから分離することが困難であり、かつ、望ましからぬ有機イソシアネートの金属/金属イオン汚染をもたらし、これがさらなる加工において不利な効果を生じさせ得る。さらに、実質的に全ての金属および金属錯体は、二量体、三量体、および望ましからぬカルボジイミドの形成という効果をもたらす。
同様のことが、エポキシ化合物(例えば(特許文献8)および(特許文献9)を参照)、ギ酸もしくは酢酸またはそれらの誘導体(例えば(特許文献10)を参照)、またはトリメチルシリル化合物(例えば(特許文献11)を参照)の補助剤としての使用に当てはまる。
さらに、(特許文献12)は、好適な量の水を直接イソシアネートへ添加することと、引き続いて高温(実施例によれば150〜250℃)で撹拌することとによって、有機イソシアネートを精製する方法を開示している。安全上の理由のため、この手順は、少量のイソシアネートについてのみ好適である。より多い量では、水を導入する時点で局所的に過熱する危険性が存在し、これが最も深刻な場合には、二酸化炭素の発生の結果としてイソシアネート容器の爆発を引き起こし得る。さらに、高温のため、この方法は、熱に鈍感なイソシアネートについてのみ好適である。
したがって、先行技術において公知な方法についての上記で概説した欠点のため、有機イソシアネート中の加水分解性塩素フラクションの実質的な除去を可能にする広範囲に適用可能な方法を提供するという目的があった。
米国特許第3,912,600号明細書 EP 482 490 米国特許第3,373,182号明細書 米国特許第3,759,971号明細書 米国特許第4,094,894号明細書 米国特許第3,458,558号明細書 米国特許第3,264,336号明細書 EP 374 932 A 米国特許第6,245,935号明細書 米国特許第3,799,963号明細書 EP 524 507 A DE−A 12 40 849
有機イソシアネートまたは有機イソシアネートの混合物中の加水分解性塩素の量を低減させる方法を見出した。この方法は、第1工程において、液体有機イソシアネートもしくは有機イソシアネートの液体混合物または有機イソシアネートの溶液もしくは有機イソシアネートの混合物の溶液を、含水不活性ガス流または陽イオン交換効果を有する有機材料と接触させ、第2工程において、該得られた反応混合物から、存在するあらゆる固体を除去することを特徴とする。
本発明の範囲は、それらが一般的な定義およびパラメータであるかどうか、あるいは好ましい範囲に特定されるものであるかどうかにかかわらず、あらゆる所望の組み合わせにおいて、上記に与えられそして下記に記載される定義およびパラメータの全てを包含する。
以下に使用する用語「加水分解性塩素」は、水と反応して塩化水素または塩素イオンを形成する化合物に使用する。例えば、これに制限されないが、これらは、(例えば、アミンのホスゲン化によるイソシアネートの製造において)中間体として生じる種類のクロロギ酸アミドである。
本発明の方法について、任意の所望の有機イソシアネートまたはイソシアネートの混合物を使用することが可能であり、用語「イソシアネート」は、1個、2個またはそれ以上のイソシアネート基を含む化合物を包含することが意図されている。
好ましい有機イソシアネートは、例えば:
脂肪族的、脂環式的、芳香脂肪族的または芳香族的に結合されたイソシアネート基を有するモノイソシアネート(例えば、イソシアン酸プロピル、イソシアン酸ブチル、イソシアン酸ステアリル、イソシアン酸シクロヘキシル、イソシアン酸ベンジル、イソシアン酸2−フェニルエチル、イソシアン酸フェニル等);
140g/モル〜400g/モルの分子量を有しかつ脂肪族的、脂環式的、芳香脂肪族的および/または芳香族的に結合されたイソシアネート基を有するジイソシアネート(例えば、1,4−ジイソシアナトブタン、1,6−ジイソシアナトヘキサン(HDI)、2−メチル−1,5−ジイソシアナトペンタン、1,5−ジイソシアナト−2,2−ジメチルペンタン、2,2,4−および/または2,4,4−トリメチル−1,6−ジイソシアナトヘキサン、1,10−ジイソシアナトデカン、1,3−および1,4−ジイソシアナトシクロヘキサン、1,3−および1,4−ビス(イソシアナトメチル)シクロヘキサン、1−イソシアナト−3,3,5−トリメチル−5−イソシアナトメチルシクロヘキサン(イソホロンジイソシアネート、IPDI)、4,4’−ジイソシアナトジシクロヘキシルメタン、1−イソシアナト−1−メチル−4−(3)−イソシアナトメチルシクロヘキサン(IMCI)、ビス(イソシアナトメチル)ノルボルナン、2−メチルペンタン−2,4−ジイソシアネート、1,3−および1,4−ビス(2−イソシアナトプロプ−2−イル)ベンゼン(TMXDI)、2,4−および2,6−ジイソシアナトトルエン(TDI)、2,4’−および4,4’−ジイソシアナトジフェニルメタン、1,5−ジイソシアナトナフタレン、ジプロピレングリコールジイソシアネート、2,4−または2,6−ジイソシアナト−1−メチルシクロヘキサン等);
トリイソシアネートおよび/またはより高次の多官能性イソシアネート(例えば、4−イソシアナトメチルオクタン−1,8−ジイソシアネート(ノナントリイソシアネート)、1,6,11−ウンデカントリイソシアネート、3−イソシアナトメチルヘキサメチレン−1,6−ジイソシアネート等)
ならびに、上記の有機イソシアネートの任意の所望の混合物である。
上述の有機イソシアネートのうち、85〜400g/モルの分子量を有するものが特に好ましく、85〜279g/モルの分子量を有するものが非常に特に好ましい。
なおさらに好ましくは、イソシアン酸イソプロピルおよびイソシアン酸n−ブチルである。
本発明の方法の第1工程において、液体有機イソシアネートもしくは有機イソシアネートの液体混合物または有機イソシアネートの溶液もしくは有機イソシアネートの混合物の溶液を、陽イオン交換効果を有する有機材料と接触させる場合には、以下が適用される。
液体有機イソシアネートまたは有機イソシアネートの液体混合物を使用することが好ましく、液体有機イソシアネートを使用することが特に好ましい。ここで、この液体の集合体状態(liquid aggregate state)は、選択された反応温度での状態をいう。
陽イオン交換効果を有する有機材料は、例えば、水性の比較スケール(aqueous comparison scale)に基づいて酸性基を含むいかなるポリマー性の有機材料であってもよい。
使用する有機材料はさらに、水、ならびに他のイソシアネート−反応性の溶媒および混合物を概して含むべきではなく、一般的な分離方法(例えば、濾過、沈降または遠心分離等)によってイソシアネートから分離可能であるべきであり、そして重金属イオンを概して含むべきでない。
陽イオン交換効果を有するゲル様のまたはマクロポーラスな有機材料を使用することが好ましい。このような材料は、例えばDE−A 1113570から公知である。
好適な材料を示すために以下を挙げることができる:Lewatite(登録商標)SC 102、SC 104、SC 108、SPC 118(全てバイエルAG(Bayer AG)製)、あるいは陽イオン交換Amberlite(登録商標)またはDuolite(登録商標)(いずれもローム・アンド・ハース(Rohm and Haas)製)。
本発明の方法の目的のために好ましい材料は、そのマトリックスが重合によって得られた上述の有機陽イオン交換材料である(スチレンとジビニルベンゼンとの共重合体、および(メタ)アクリレートとジビニルベンゼンとの共重合体)。
本発明の方法において特に好ましい材料は、そのマトリクスが重合によって得られ(スチレンおよびジビニルベンゼンの共重合体)かつ酸性基(例えば、スルホン酸基)を含む有機の陽イオン交換材料である。
「水を実質的に含まない」は、本発明の方法の目的において、カール−フィッシャー滴定による含有率が5重量%以下、好ましくは3重量%以下、そして特に好ましくは1重量%以下であることを意味する。必要となる場合があるこの無水化工程は、従来の方法で、例えば、水の代わりに、イソシアネートに対して反応性でない不活性溶媒を用いることによって、あるいは、好ましくは減圧下で前記材料を無水にすることによって行うことができる。
「イソシアネート−反応性の溶媒および混合物を実質的に含まない」は、本発明の方法の目的において、5重量%未満、好ましくは3重量%未満、特に好ましくは1重量%未満であるこのような化合物の量を意味することが意図されている。
「重金属イオンを実質的に含まない」は、本発明の方法の文脈にてらして、0.5重量%未満、好ましくは0.3重量%未満、特に好ましくは0.1重量%未満の量であるこのようなイオンの量を意味することが意図されている。
本発明の方法において使用する陽イオン交換効果を有する材料は、溶媒を含まない固体の形態、あるいは不活性な、非イソシアネート反応性の溶媒中の懸濁液の形態で使用することができる。
本発明の方法において使用する陽イオン交換効果を有する材料は、好適な方法の工程によって再生することができ、本発明の方法において再び使用することができる。
陽イオン交換効果を有する材料は、精製されるイソシアネートの重量を基準にして、好ましくは、0.1%を超える量で、特に好ましくは0.5%〜50%の量で、特に好ましくは1.0%〜10%の量で使用される。
反応温度は、例えば、−10〜200℃、好ましくは20℃〜140℃、特に好ましくは40〜100℃、なおさらに好ましくは50〜80℃である。
液体有機イソシアネートもしくは有機イソシアネートの液体混合物または有機イソシアネートの溶液もしくは有機イソシアネートの混合物の溶液の、陽イオン交換効果を有する有機材料との接触は、例えば、バッチサイズに依存して、5分〜48時間の間、行う。
本発明によれば、イソシアネート化合物と陽イオン交換材料との接触は、陽イオン交換有機材料がクロマトグラフィーカラムにおける固定相として働き、対応するイソシアネート化合物が規定の条件下で流動するように行うことができる。
このカラム技術に一体化されたフィルターユニットを用いて、本方法は、このようなまたは類似の装置において連続モードでも操作することができる。
本発明の工程1において、液体有機イソシアネートもしくは有機イソシアネートの液体混合物または有機イソシアネートの溶液もしくは有機イソシアネートの混合物の溶液を、含水不活性ガス流と接触させる場合には、以下が適用される。
本発明の方法のために不活性ガスとして使用され得るガスは、典型的な反応条件下で、水、塩化水素、アミンまたはイソシアネートと反応しない全てのガス、例えば、窒素、希ガス(例えば、アルゴン)、例えば、二酸化炭素、あるいはこのようなガスの混合物である。
(必要である場合に)使用することができる溶媒は、典型的な反応条件下で水、塩化水素、アミンまたはイソシアネートと反応しない全ての有機溶媒である。
液体有機イソシアネートまたは有機イソシアネートの液体混合物を使用することが好ましく、液体有機イソシアネートを使用することが特に好ましい。ここで、この液体集合体状態は、選択される反応温度での状態をいう。
反応温度は、例えば、−10〜200℃、好ましくは0℃〜120℃、特に好ましくは10〜80℃である。
液体有機イソシアネートもしくは有機イソシアネートの液体混合物または有機イソシアネートの溶液もしくは有機イソシアネートの混合物の溶液を、含水不活性ガス流と接触させることは、例えば、含水不活性ガス流をイソシアネートの中または上に通すことによって、行うことができる。
「含水」は、不活性ガス流が所定の水蒸気分圧を有すること、および/またはミストが使用されることを意味し;好ましくは、含水不活性ガス流は、所定の水蒸気分圧を有する。
不活性ガス流を介してイソシアネートと接触させる水の量は、従来の方法で、有利には種々の温度での不活性ガスの水飽和曲線によって、調節するか/調節することができ、イソシアネート中に含まれる加水分解性塩素1モル当たり、例えば0.5〜2モル、好ましくは0.8〜1.4モル、そして特に好ましくは0.9〜1.2モルである。
液体有機イソシアネートもしくは有機イソシアネートの液体混合物または有機イソシアネートの溶液もしくは有機イソシアネートの混合物の溶液の、含水不活性ガス流との接触は、バッチサイズに応じて、例えば5分〜48時間の間、行う。
工程1における両方の方法の変形について、以下が適用される。
工程1の前、途中または後に、例えば着色成分および副生成物を除去するために、他の精製プロセスを実施することも可能である。このようなプロセスとしては、例えば還元剤または酸化剤を使用する処理および/またはライトニング(lightening)、ならびに、活性炭および/または漂白土および/またはシリカ等の吸着剤を使った処理が挙げられる。このようなライトニングは、イソシアネート化合物中の加水分解性塩素のフラクションを低下させることに対してさらにプラスの効果を奏し得る。塩素含有率が本発明の方法によって低下された後に存在するイソシアネートは、さらに、1つの好ましい実施形態において、蒸留により、さらなる精製操作へ供してよい。この場合の蒸留は、好ましくは、例えば、0.001mbar〜500mbarの圧力下で、例えば薄膜蒸発器による蒸留またはスチル蒸留の形態で行われ得る。
接触は、好ましくは、精製イソシアネートまたはイソシアネート混合物の加水分解性塩素含有率が180ppm未満になるまで行われる。
本発明の工程2について、以下が、第1工程の両方の変形について適用される。
本発明の方法の第2工程において、工程1から得られる反応混合物から、存在する固体、特に(適切である場合)陽イオン交換効果を有する有機材料を、除去する。
固体の除去は、例えば、沈降、遠心分離または濾過によって従来通りに達成することができ、好ましいのは、濾過、特に、加圧濾過である。
本発明の方法の2つの工程を、リアクター/濾過ユニットコンビネーション(reactor/filtration unit combination)で、適切な場合には連続モードで、実施することが有利であり得る。
本発明に従って得ることができる精製されたイソシアネートまたはイソシアネート混合物は、典型的に、400ppm未満の加水分解性塩素含有率および非常に高い純度を有する。したがって、これらは、例えば、特に純粋なオリゴマーポリイソシアネートもしくはプレポリマーを製造するために、あるいはポリウレタン成形品およびコーティング材料のための中間体として、使用することができる。
本発明の方法の利点は、技術的に容易に制御可能で、穏やかな条件下で、かつ、副生成物を実質的に形成させることなく、精製を目指した有機イソシアネートまたはイソシアネート混合物中の妨害塩素化合物を非常に選択的に除去することができることである。本方法はまた、脂肪族イソシアネートの要求の厳しい後処理(workup)に適している。
下記の実施例は、本発明を例示する。これらは、限定として解釈されるべきでない。加水分解性塩素の報告値(HC値)は、重量基準である。得られた生成物を、ガスクロマトグラフィーによって分析した(領域%法(area% method)、機器:HP−5890シリーズII、カラム:SE−30)。
実施例1
三つ口フラスコに426.8gのイソシアン酸n−ブチル(HC値:2056ppm、GC分析による純度:98.7%)を充填する。焼結ガラスフリット(sintered glass frit)(ポア3)を介して、窒素流を、冒頭のイソシアネートチャージに、それが60℃へ加熱された後、1時間当たり10Lで通過させる(該窒素流は、湿潤化のために、水で満たされた洗壜を23℃で予め通過させた状態である)。実験の開始後30分で、固体が沈殿し始める。3.5時間後、HC値の測定のために、この上澄み溶液からサンプルを採取する(分析により511ppmのHC値が示される)。合計11時間後、窒素の導入を停止し、バッチを室温(RT)へ冷却し、そして濾過を実施する。これにより、146ppmのHC値、GC分析で99.2%の純度、および理論値の94%の収率を有する透明な液体が得られる。
実施例2
三つ口フラスコに3804gのイソシアン酸n−ブチル(HC値:1300ppm、GC分析による純度:99.5%)を充填する。焼結ガラスフリット(ポア2)を介して、窒素流を、冒頭のイソシアネートチャージに、それが60℃へ加熱された後、1時間当たり約9〜10Lで通過させる(該窒素流は、湿潤化のために、水で満たされた洗壜を23℃で予め通過させた状態である)。合計15.5時間後、窒素の導入を停止し(洗浄瓶中の水消費:3.5g)、バッチをRTへ冷却し、そして濾過を行う。これにより、100ppmのHC値、GC分析で99.5%の純度、および理論値の96%の収率を有する透明な液体が得られる。
実施例3(本発明)、実施例4〜6(比較例)
気密瓶に80gのイソシアン酸n−ブチルを充填する。次いで、5.1gのLewatit(登録商標)SC 102(陽イオン交換樹脂)をこの容器に導入する。この混合物を60℃で加熱する。5時間後、加水分解性塩素のフラクション(HC値)のHC値測定のために、上澄み溶液からサンプルを採取する。合計15時間後、Lewatit(登録商標)を濾過により除去し、引き続いて透明な液体をガスクロマトグラフィーで分析する。結果を表1に示す。
Figure 2008524273
シルバーウールは購入した(アルドリッチ(Aldrich):カタログ番号295744)。
銅ワイヤはアース線から取った。
実施例7
気密瓶に50gのイソシアン酸n−ブチルを充填する(HC値:2471ppm、GCによる含有率:98.7%)。次いで、3.0gのLewatit(登録商標)SC 108(陽イオン交換樹脂)をこの容器に導入する。この混合物を60℃で5時間加熱する。引き続いて、Lewatit(登録商標)を濾過により除去し、そして透明な液体のHC値およびイソシアネート含有率を分析する。316ppmのHC値および99.0%のGC分析による純度が判明する。
実施例8(比較例)
気密瓶に50gのイソシアン酸n−ブチルを充填する(HC値:2471ppm、GCによる含有率:98.7%)。次いで、3.0gのLewatit(登録商標)MP 62(アニオン交換樹脂)をこの容器に導入する。この混合物を60℃で5時間加熱する。引き続いて、Lewatit(登録商標)を濾過により除去し、そして透明な液体のHC値およびイソシアネート含有率を分析する。48ppmのHC値および92.4%のGC分析による純度が判明する。ここで、イソシアネートの純度が明らかに低下している。
実施例9
加熱可能なガラスカラムにおいて、39gのLewatit(登録商標)SC 102(陽イオン交換樹脂)を、ガラス製のラシヒリング間に固定する(Lewatit(登録商標)層の高さ:105mm)。1時間当たり1Lのイソシアネートを、三つ口フラスコから汲み上げて60℃で加熱されたカラムを通し、イソシアネートは、カラムのオーバーフロー(overflow)から三つ口フラスコへ流れて戻る。一定の間隔で、サンプルを三つ口フラスコから取り出し、そしてHC値について分析する。それぞれの分析の時間および結果を表2に報告する。合計29時間後、実験を終了し、そして得られたイソシアネートの純度を分析する。99.5%の含有率がGC分析により測定される。
Figure 2008524273

Claims (10)

  1. 有機イソシアネートまたは有機イソシアネートの混合物中の加水分解性塩素の量を低減させる方法であって、
    第1工程において、液体有機イソシアネートもしくは有機イソシアネートの液体混合物または有機イソシアネートの溶液もしくは有機イソシアネートの混合物の溶液を、含水不活性ガス流または陽イオン交換効果を有する有機材料と接触させ、第2工程において、得られた反応混合物から、存在するあらゆる固体を除去することを特徴とする、方法。
  2. 有機イソシアネートまたは有機イソシアネートの混合物中の加水分解性塩素の量を低減させるための方法であって、
    第1工程において、液体有機イソシアネートもしくは有機イソシアネートの液体混合物または有機イソシアネートの溶液もしくは有機イソシアネートの混合物の溶液を、含水不活性ガス流と接触させることを特徴とする、請求項1に記載の方法。
  3. 使用する有機イソシアネートが、脂肪族的、脂環式的、芳香脂肪族的または芳香族的に結合されたイソシアネート基を有するモノイソシアネート;140g/モル〜400g/モルの分子量を有しかつ脂肪族的、脂環式的、芳香脂肪族的および/もしくは芳香族的に結合されたイソシアネート基を有するジイソシアネート;トリイソシアネートならびに/またはより高次の多官能性イソシアネート;ならびに前述の有機イソシアネートの任意の所望の混合物であることを特徴とする、請求項2に記載の方法。
  4. 有機イソシアネートが、イソシアン酸イソプロピルまたはイソシアン酸n−ブチルであることを特徴とする、請求項1〜3のいずれか一項に記載の方法。
  5. 液体有機イソシアネートまたは有機イソシアネートの液体混合物を使用し、前記液体の集合体状態が、選択される反応温度での状態に関連することを特徴とする、請求項1〜4のいずれか一項に記載の方法。
  6. 第1工程の反応温度が−10〜200℃であることを特徴とする、請求項1〜5のいずれか一項に記載の方法。
  7. 工程1の前、間または後に、他の精製方法も実施することを特徴とする、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記工程の両方をリアクター/濾過ユニットコンビネーションにおいて実施することを特徴とする、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
  9. 精製されたイソシアネートまたはイソシアネート混合物の加水分解性塩素含有率が180ppm未満になるまで、前記方法を実施することを特徴とする、請求項1〜8のいずれか一項に記載の方法。
  10. オリゴマー性ポリイソシアネート、ポリウレタンのプレポリマー中間体、およびコーティング材料を製造するための、請求項1〜9のいずれか一項の記載により製造されたイソシアネートの使用。
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