JP2002363151A - 有機イソシアネートの製造法 - Google Patents

有機イソシアネートの製造法

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Kenji Yamazaki
健志 山崎
Yukitoshi Fukuda
行俊 福田
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Kyowa Yuka Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明の目的は、簡便に高純度かつ着色の少
ない有機イソシアネートを高収率で製造する製造法を提
供することにある。 【解決手段】 本発明は、有機イソシアネートを含む混
合物を過硫酸塩と接触させる工程を含むことを特徴とす
る有機イソシアネートの製造法を提供する。本発明の製
造法により得られる有機イソシアネートは、高純度であ
り、かつ着色がほとんどなく、また、経時的な着色(黄
変等)もほとんど起こらない。また、本発明は、その色
相がAPHA 30以下であるリジンジイソシアネートβ−イ
ソシアネートエチルエステルも提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリウレタン等の
原料、ポリカーボネート樹脂用コーティング剤等として
有用である有機イソシアネートの製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】有機イソシアネートにおいては、不純物
が製品中に残る等の原因から、しばしば製品が黄色に着
色していることがある。有機イソシアネートを塗料等の
用途に使用する場合、この製品の着色は大きな問題とな
る。着色のない有機イソシアネートの製造法としては、
従来、以下の方法が知られている。
【0003】特公平4−66863号公報は、リジンエ
ステルトリイソシアネートに対応するアミン塩酸塩をホ
スゲンと反応させて、得られた反応液を脱溶媒、脱ター
ルした後に、100〜200℃で熱処理を行ってから精留に付
すことを特徴とするリジンエステルトリイソシアネート
の製造方法を開示している。その実施例においては、そ
の色相がAPHA 50であるリジンエステルトリイソシアネ
ートが得られている。しかしながら、この製造方法は精
製工程において、脱タール工程および精留工程と二回の
蒸留工程を必要とするため、その工程数の多さや操作の
煩雑さから、実用上、満足される方法ではない。
【0004】また、有機イソシアネートの脱色法として
は、オゾン含有ガスを用いる方法(特開平8−2911
29号公報)が知られている。しかしながら、特開平8
−291129号公報で開示されている方法は、その実
施例でポリメチレンポリフェニレンジイソシアネートの
脱色処理を行っているが、原液の色相APHA 170(メチ
ルエチルケトンの200倍希釈溶液)が処理後にAPHA 1
50に減少しているだけであり、脱色効果が低く、実用
上、満足されるものではない。
【0005】また、特開平2−228317号公報は、
ウレットジオン基およびイソシアヌレート基を含有する
変性ポリイソシアネートをブタノンペルオキシド、過酸
化水素等の過酸化物と接触させ、該変性ポリイソシアネ
ートを脱色する方法を開示している。しかしながら、こ
の方法も、脱色効果が低く、実用上、満足されるもので
はない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、簡便
に高純度かつ着色の少ない有機イソシアネートを高収率
で製造する製造法を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は、有機イソシア
ネートを含む混合物を過硫酸塩と接触させる工程を含む
ことを特徴とする有機イソシアネートの製造法を提供す
る。また、本発明は、その色相がAPHA 30以下であるリ
ジンジイソシアネートβ−イソシアネートエチルエステ
ルも提供する。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の製造法においては、有機
イソシアネートを含む混合物と過硫酸塩とを、溶媒の存
在下または非存在下、接触させるが、以下にその詳細を
説明する。 (1)有機イソシアネートについて 有機イソシアネートとしては、例えば、2,4−トリレ
ンジイソシアネート、2,6−トリレンジイソシアネー
ト、キシレン−1,4−ジイソシアネート、キシレン−
1,3−ジイソシアネート、4,4′−ジフェニルメタ
ンジイソシアネート、4,4′−ジフェニルエーテルジ
イソシアネート、2−ニトロジフェニル−4,4′−ジ
イソシアネート、3,3′−ジメチルジフェニルメタン
−4,4′−ジイソシアネート、m−フェニレンジイソ
シアネート、p−フェニレンジイソシアネート、ナフチ
レン−1,4−ジイソシアネート、ナフチレン−1,5
−ジイソシアネート、3,3′−ジメトキシジフェニル
−4,4′−ジイソシアネート等の芳香族ジイソシアネ
ート、または、テトラメチレンジイソシアネート、ヘキ
サメチレンジイソシアネート、リジンジイソシアネー
ト、一般式(I)
【0009】
【化2】
【0010】(式中、Rはアルキレンを表す)で表され
る化合物等の脂肪族ジイソシアネート、あるいは、イソ
ホロンジイソシアネート、水添加トリレンジイソシアネ
ート、水添加キシレンジイソシアネート、水添加ジフェ
ニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシレンジ
イソシアネート等の脂環式ジイソシアネート等のポリイ
ソシアネート等をあげることができるが、中でも、脂肪
族ジイソシアネートが好ましく、さらには、一般式
(I)で表される化合物がより好ましく使用される。ま
た、前記の一般式(I)の中の基の定義において、アル
キレンは炭素数2〜6の直鎖または分枝状のアルキレン
を表し、例えば、エチレン、プロピレン、ブチレン、イ
ソブチレン、ヘプチレン、ペンチレン、へキシレン等が
あげられるが、中でもエチレンが好ましい。また、前記
の一般式(I)で表される化合物を、以下、化合物
(I)と表現することがある。
【0011】有機イソシアネートを含む混合物として
は、有機イソシアネートを含み、かつ着色している混合
物であれば、特に限定されないが、色相がAPHA 200以上
である混合物が好ましく、さらにはAPHA 500以上である
混合物がより好ましく使用される。有機イソシアネート
を含む混合物としては、例えば、保存等により一部が劣
化した有機イソシアネート、(生成する有機イソシアネ
ートに)対応するアミンまたはその塩とホスゲンを反応
させて得られる反応液等があげられる。
【0012】対応するアミンまたはその塩とホスゲンを
反応させて得られる反応液の製造法について、以下に説
明する。ここでアミンの塩としては、例えば、塩酸塩、
硫酸塩、硝酸塩等の無機酸塩やp−トルエンスルホン酸
塩等の有機酸塩等があげられ、中でも塩酸塩が好まし
い。
【0013】対応するアミンまたはその塩とホスゲンと
の反応は、例えば、特公昭60−26775号公報記載
の方法等に準じて芳香族炭化水素(ベンゼン、トルエ
ン、o−キシレン、m−キシレン、p−キシレン等)、
塩素化芳香族炭化水素(クロロベンゼン、o−ジクロロ
ベンゼン、m−ジクロロベンゼン、p−ジクロロベンゼ
ン等)、塩素化脂肪族炭化水素(トリクロロエタン
等)、塩素化脂環式炭化水素(クロロシクロヘキサン
等)等の不活性溶媒に対応するアミンまたはその塩を懸
濁させて、好ましくは80〜150℃で、懸濁液中にホ
スゲンを流通して行われる。反応後、反応液は、必要に
応じて、減圧留去等により脱溶媒される。ホスゲンは、
好ましくは、対応するアミンまたはその塩のアミノ基に
対して5〜15当量使用される。
【0014】対応するアミンは、公知の方法により製造
してもよいが、一部のものについては、市販品としても
入手可能である。例えば、化合物(I)に対応するトリ
アミン(リジンβ−アミノエチルエステル等)またはそ
の塩は、例えば、特開平5−65253号公報記載の方
法等に準じて製造することができる。例えば、リジン塩
酸塩とアミノアルコールまたはその塩酸塩を塩酸ガス通
気下に減圧で水を除去しながらエステル化反応させ、さ
らに反応液からメタノール、エタノール、プロパノー
ル、イソプロパノール、ブタノール等のアルコール系の
溶媒等を用いて晶析により単離したもの等をホスゲンと
の反応に用いることができる。さらに必要に応じて、再
結晶や脱水操作に付したものをホスゲンとの反応に用い
てもよい。 (2)過硫酸塩について 過硫酸塩としては、陰イオンとしてHSO5 -、またはSO5 2-
を含むものであれば特に限定されないが、例えば、Li、
Na、K、Rb、Cs等のアルカリ金属、Mg、Ca、Sr、Ba等の
アルカリ土類金属、Al、Ga、Sn等のIII族、IV族の金
属、Ti、Zr、V、Cr、Mn、Co、Ni、Cu、Zn等の遷移金
属、Sm、Eu、Tm、Yb等の希土類金属等の過硫酸塩があげ
られる。その好ましい具体的としては、LiHSO5、Li2S
O5、NaHSO5、Na2SO5、KHSO5、K2SO5、LiHSO5、Mg(HSO5)
2、MgSO5、Ca(HSO5)2、CaSO5等があげられる。これらの
過硫酸塩は、単独で使用してもよく、2種類以上を混合
して使用してもよい。また、他の無機塩と共用すること
も可能であり、複塩の形で使用してもよい。複塩の好ま
しい具体例としては、2KHSO5・KHSO4・K2SO4等の複塩が
あげられる。過硫酸塩の使用量は、有機イソシアネート
に対して、0.01〜50重量%であるのが好ましく、さらに
は0.05〜30重量%であるのが好ましく、さらに0.1〜20
重量%であるのがより好ましい。
【0015】過硫酸塩としては、担体に担持されたもの
を使用するのが好ましい。該担体としては、過硫酸塩を
担持できるものであれば特には限定されないが、例え
ば、粘土鉱物、多孔性物質等があげられる。粘土鉱物と
しては、アルミニウム、鉄、マグネシウム、アルカリ金
属等のフィロ珪酸塩鉱物を含む化合物等があげられ、例
えば、カオリナイト群、モンモリロナイト−サポナイト
群、雲母群、バーミキュライト群等に属する粘土鉱物が
あげられる。その好ましい具体例としては、酸性白土、
活性白土、モンモリロナイト、ラジオライト等があげら
れる。
【0016】多孔性物質としては、活性炭、ゼオライト
類等があげられる。担体の使用量は、有機イソシアネー
トに対して、0.01〜100重量%であるのが好ましく、さ
らには0.05〜50重量%であるのが好ましく、さらには0.
1〜20重量%であるのがより好ましい。過硫酸塩を担体
に担持させる方法は、特には限定されないが、例えば、
過硫酸塩を1〜100倍量の水に溶解し、担体を0〜1
00℃でこれに徐々に加え、得られた物質を乾燥し、粉
末が得られるまでかき混ぜながら、水を減圧留去するこ
とによって、過硫酸塩が担体に担持された担持物を得る
ことができる。この担持物をそのまま処理剤として使用
してもよいが、さらにこの担持物を200〜700℃で
焼成して使用してもよい。また、乾燥前に水、メタノー
ル、エタノール、アセトニトリル、テトラヒドロフラ
ン、ジエチルエーテル、酢酸エチル等の溶媒によりに洗
浄してもよい。前記の調製方法において、過硫酸塩:担
体の比は、重量比で1:1〜50であるのが好ましく、
1:1〜20であるのがより好ましい。 (3)溶媒について 溶媒としては、イソシアネート基に不活性であれば特に
は限定されないが、例えば、トルエン、キシレン、モノ
クロロベンゼン、1,3−ジクロロベンゼン等の芳香族
系溶剤、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン等のケトン系溶剤、酢酸エチル、
酢酸ブチル、酢酸イソブチル、エチル3−エトキシプロ
ピオネート等のエステル系溶剤、エチレングリコールエ
チルエーテルアセテート、プロピレングリコールメチル
エーテルアセテート、3−メチル−3−メトキシブチル
アセテート等のグリコールエーテルエステル系溶剤、テ
トラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶剤の1
種または2種以上の混合溶液をあげることができる。 (4)有機イソシアネートを含む混合物と過硫酸塩を接
触させる操作条件 有機イソシアネートを含む混合物と過硫酸塩との接触
(以下、単に接触と表現することもある)の温度は、特
には限定されないが、50〜150℃であるのが好ましく、
さらには70〜140℃であるのが好ましく、さらには80〜1
20℃であるのがより好ましい。接触の時間は、特には限
定されないが、通常、窒素雰囲気下、30分〜5時間であ
る。また、接触の方法としては、バッチ式処理、連続処
理のいずれでもよい。接触時の圧力は、常圧でもよい
が、加圧または減圧下でもよい。
【0017】前記の接触により得られる有機イソシアネ
ートは、さらに蒸留等の操作に付すのが好ましい。蒸留
等を行う場合には、蒸留の前に、濾過等により過硫酸塩
および担体等を除くのが好ましい。蒸留は、常法により
行うことができるが、分子蒸留機により薄膜蒸留を行う
のが好ましい。薄膜蒸留を行う場合、必要に応じて、薄
膜蒸留前に低沸分成分を減圧処理により除いてもよい。
薄膜蒸留は、圧力13.3Pa以下、温度80〜250℃で行うの
が好ましく、さらには圧力0.000001〜13.3Pa、温度100
〜180℃で行うのがより好ましい。
【0018】本発明の製造法により得られる有機イソシ
アネートの色相は、APHA 120以下であるのが好ましい。
特に、有機イソシアネートを薄い色や透明の塗料等に使
用する場合、有機イソシアネートの色相がAPHA 30以下
であるのが好ましく、さらにはAPHA 25以下であるのが
好ましく、さらには、APHA 20以下であるのがより好ま
しい。
【0019】本発明の製造法により得られる有機イソシ
アネートは、高純度であり、かつ着色がほとんどなく、
また、経時的な着色(黄変等)もほとんど起こらない。
本発明の製造法により得られる有機イソシアネートは、
ポリウレタンの原料またはポリカーボネート樹脂用コー
ティング剤(特開昭60−63232号公報)等として
有用である。
【0020】
【実施例】実施例1 参考例1で得られた粗リジンジイソシアネートβ−イソ
シアネートエチルエステル(LTI)100gに参考例2
で得られたモンモリロナイト担持過硫酸塩2.4g(LTI
に対し3.0重量%)を添加して、100℃で2時間加熱した。
その後、濾過によりモンモリロナイト担持過硫酸塩を含
む固形分を除き、さらに流下薄膜式分子蒸留機[柴田科
学器械工業株式会社製 柴田分子蒸留装置(MS-300
型)、以下の実施例、比較例においても同じ装置を使用
した]により、6.6Paの圧力で140℃にて蒸留し、純度99
%のLTI 75g(回収率94%)を得た。このLTIの色
相(APHA)は30であった。
【0021】実施例1〜12および比較例1で得られる
LTIの純度は、以下の方法により高速液体クロマトグ
ラフィー(HPLC)により分析した。色相(APHA)は
JISK1545の方法に従って測定した。 (HPLC分析用サンプルの調製およびその分析方法) 1)LTI約50mgをサンプル瓶にとり、秤量する。 2)アセトニトリル約1.5mlを同じサンプル瓶にとる。 3)さらに、アニリン約1mlを添加後、5分間放置し、さら
に、内部標準物質であるベンゾフェノン200mgを加え
る。 4)希釈溶媒(エタノール/アセトニトリル=2/1)100ml
を加え、さらに85%リン酸水溶液50μlを加えて溶解さ
せる。 5)上記のサンプル溶液1mlをとり、希釈溶媒(エタノー
ル/アセトニトリル=2/1)5mlにて希釈後にHPLCに
て分析する。 (HPLC分析条件) カラム:YMC A312(ワイエムシー株式会社製:
6×150mm) カラム温度:35℃ 移動相:アセトニトリル/メタノール/0.05%リン酸水
溶液=4/1/5(容量比) 流量:2ml/分 検出:UV(240nm) 実施例2〜12 表1〜3記載の条件とする以外は実施例1と同様の操作
を行った。実験結果もあわせて表1〜3に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】表1〜3における1)〜3)の説明は以下
の通りである。 1)処理剤の添加量はLTIに対しての重量%。 2)実施例1および4〜12では過硫酸塩/担体=1/
5の重量分率で処理剤を調製した。 3)実施例2では過硫酸塩/担体=1/1、実施例3で
は過硫酸塩/担体=1/9の重量分率で処理剤を調製し
た。 比較例1 モンモリロナイト担持過硫酸塩を添加しない以外は、実
施例1と同様の操作を行った。その結果、純度98%のL
TI 78g(回収率96%)を得た。このLTIの色相(AP
HA)は200であった。
【0026】実施例1および比較例1の結果から、従来
の方法と比較して、本願発明の製造法は、高純度、高収
率で着色のほとんどないLTIを得ることができること
がわかる。
【0027】参考例1:粗LTIの製造方法 リジン一塩酸塩102gとエタノールアミン109gを混合し、
1.2mol/molエタノールアミンに相当する量の塩酸ガス
を2時間かけて吹き込んだ。その後、120℃にて33kPaに
調整しながら、さらに0.2L/molリジン/分で塩酸ガス
を流通させ、7時間保持した。反応後、メタノールとブ
タノールの混合溶媒にて晶析した。濾過して濾物を得
て、さらに60℃、66Paで減圧乾燥し、リジンβ−アミノ
エチルエステル三塩酸塩100gを得た。
【0028】このリジンβ−アミノエチルエステル三塩
酸塩100gをo−ジクロロベンゼン500gと混合し、130℃
に加熱しながら、3mol/molリジンβ−アミノエチルエ
ステル三塩酸塩/時間の流量でホスゲンガスを12時間吹
き込んだ。その後、窒素ガスを吹き込み脱ホスゲンを行
い、o−ジクロロベンゼンを、1.3kPa、50〜120℃で留
去し、純度80%の粗LTI 100gを得た。
【0029】参考例2:担体へ担持された過硫酸塩の調
製 過硫酸塩(2KHSO5・KHSO4・K2SO4)1gを水 10mlに溶解
させた後に、モンモリロナイト 5gを添加した。その混
合物を室温(25℃)で0.5時間攪拌し、その後、50℃に
昇温し、減圧蒸留により水を除去し、白色の粉体を得
た。これをモンモリロナイト担持過硫酸塩として、前記
の実施例1および4〜9の処理に使用した。また、実施
例2および3で使用されるモンモリロナイト担持過硫酸
塩は、モンモリロナイト量をそれぞれ1g、9gとする以外
は前記と同様にして調製した。また、実施例10、11
および12で使用される担体は、モンモリロナイトをそ
れぞれ活性白土、ラジオライト、活性炭に代えて、同様
の方法で調製した。
【0030】また、過硫酸塩、モンモリロナイト、活性
白土、ラジオライト、活性炭については、以下のものを
使用した。 ・過硫酸塩組成物:アルドリッチ社製(製品名:OXONE,
Du pont product) ・モンモリロナイト:アルドリッチ社製(製品名:モン
モリロナイト K10) ・活性白土:水澤化学(株)製(製品名:ガレオンアー
スNS) ・ラジオライト:昭和化学工業(株)製 ・活性炭:武田薬品工業(株)製(製品名:白鷺P)
【0031】
【発明の効果】本発明により、簡便に高純度かつ着色の
少ない有機イソシアネートを高収率で製造する、工業的
な製造に適した有機イソシアネートの製造法が提供され
る。

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 有機イソシアネートを含む混合物を過硫
    酸塩と接触させる工程を含むことを特徴とする有機イソ
    シアネートの製造法。
  2. 【請求項2】 有機イソシアネートが一般式(I) 【化1】 (式中、Rはアルキレンを表す)で表される化合物であ
    る請求項1記載の製造法。
  3. 【請求項3】 過硫酸塩が担体に担持されている請求項
    1または2記載の製造法。
  4. 【請求項4】 担体が粘土鉱物または多孔性物質である
    請求項3記載の製造法。
  5. 【請求項5】 有機イソシアネートを含む混合物を過硫
    酸塩と接触させた後、蒸留操作に付す工程を含むことを
    特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の製造法。
  6. 【請求項6】 有機イソシアネートを含む混合物を過硫
    酸塩と接触させる温度が50〜150℃である請求項1〜5
    のいずれかに記載の製造法。
  7. 【請求項7】 有機イソシアネートを含む混合物が、対
    応するアミンまたはその塩とホスゲンを反応させて得ら
    れる反応液である請求項1〜6のいずれかに記載の製造
    法。
  8. 【請求項8】 有機イソシアネートを含む混合物の色相
    がAPHA 200以上である請求項1〜7のいずれかに記載の
    製造法。
  9. 【請求項9】 製造される有機イソシアネートの色相が
    APHA 120以下である請求項1〜8のいずれかに記載の製
    造法。
  10. 【請求項10】 有機イソシアネートがリジンジイソシ
    アネートβ−イソシアネートエチルエステルであるであ
    る請求項1〜9のいずれかに記載の製造法。
  11. 【請求項11】 その色相がAPHA 30以下であるリジン
    ジイソシアネートβ−イソシアネートエチルエステル。
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