JP2008523340A - モータ乗物のためのマニュアル変速装置の切換装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、モータ乗物のマニュアル変速装置に配置された中心切換軸(6)を備えた切換装置(1)に関連している。ローラ(10)と軸(9)を支持する二つの揺動アーム(7,8)が、前記切換軸(6)に固定され、ローラ(10)は、回転可能に取り付けられてバネ荷重された輪郭要素(2)に接触している。本発明によれば、輪郭要素(2)は、切換軸(6)に対して同軸になっている円弧kの領域で延在しているスライドガイドを含み、揺動アーム(7,8)は、切換軸(6)に対して平行に配置され、円弧kの半径R上に配置されたスライドピン(19)を含んでいる。スライドピン(19)は、切換軸(6)の軸方向に向かった動きによって、スライドガイドに接触するよう位置することができる。
Description
本発明は、本件出願人による独国特許出願公開公報DE 10229 320 A1によって知られている、請求項1の上位概念による切換装置に関連している。
モータ乗物のためのマニュアル変速装置は、シフトレバーで、乗車者によって、操作される。当該シフトレバーは、静止位置から、いわゆる横断レーン内、および、(横断レーンに垂直な)複数の切換レーン内を移動する。このように、切換工程は、一方で、選択するとき、シフトレバーの横断運動を行い、他方で、切り換えるとき、それに垂直な運動を行う。選択運動によって、変速機内の切り換えるべき切換スリーブが選択され、切換運動によって、パワーフロー(Leistungsfluss)内にある関連した歯車に到達される。乗車者を、切換運動の際に支援するために、かつ、乗車者に、シフトレバーの各位置に対する感覚を与えるために、変速機において、選択力または切換力が生成される。これが、乗車者の切換運動を、多かれ少なかれ強く、邪魔をする。
独国特許出願公開公報DE 10229 320 A1、本発明はそこから進展している、によれば、回転可能に変速機ハウジング内に配置されて、中心切換軸に固定されたローラの揺動アームと接触している輪郭要素によって、選択力特性(Waehlkraftverlaufes)を生成するための切換装置が知られている。選択運動に対応している切換軸の回転によって、輪郭要素の輪郭によって影響を受けうる選択力特性が生成される。
独国特許出願公開公報DE 100 16 364 A1によって、マニュアル変速装置のための選択モジュールおよび切換モジュールが知られている。当該マニュアル変速装置によれば、異なる複数のバネ、渦巻きバネ、および、円筒コイルバネ、の相互作用によって、異なる選択力が生成される。このように、乗車者は、切換運動の際に支援され、とりわけバックギアの切換の場合に、どの切換レーン内に、シフトレバーがあるのかについての感覚を認知する。
本件出願人の独国特許出願公開公報DE 4020 160 A1によって、選択スインガー(Wahlschwinge)を有する中心切換軸を有する別の切換装置が知られている。当該選択スインガーによって、バネ要素と相互作用する選択力が生成され、選択スインガーによって、選択運動の際に、異なる複数の圧力バネおよび円筒コイルバネが変形される。
上述された従来技術は、選択力生成のために各々の特別な装置がマニュアル変速装置内に設けられている、ということを示している。さらに、切換装置は、切換軸のスライドガイドをも有することができ、それは、マニュアル変速装置のための典型的なH−切換図を提供する。
本発明の課題は、冒頭で述べられた類の切換装置がその機能を拡張するとともに、変速機全体のための部品数および製造コストを減らすこと、にある。
この課題は、特許請求の範囲の請求項1の特徴によって解決される。本発明によれば、選択力特性を生成するための輪郭要素が、選択および切換運動の際に、追加的に、スライドガイドの機能を果たす、ということが意図される。さらに、揺動アームに追加スライドピンが設けられ、当該追加スライドピンは、輪郭要素に配置されたスライドガイドと協同作用し、個々の切換レーンのための停止位置を持っている。このため、選択力生成に加えて中心切換軸上の揺動アームに結合する輪郭要素は、従来技術によれば追加部品に繋がる分離した装置を必要としていた、スライドガイドとしても作用する、という利点が達成される。本発明による両機能のコンビネーションによれば、変速機全体のために、空間上の利点、少ない部品数、および、小さな製造コストが達成される。
本発明の好ましい形態によれば、スライドガイドは、切換レーンに関連づけられた複数の凹部によって形成され、当該凹部内において、スライドピンは係合し、関連した切換レーンに対して固定される。レーン偏向機能を果たす傾斜面が複数の凹部の間に配置されていることが好ましい。これにより、スライドピンが選択運動の際に、各々凹部に導かれる、という利点が達成される。従って、本発明によるスライドガイドによれば、シフトレバーのための典型的なH−切換図が形成される。偏向機能を改善するために、スライドピンは、前方で丸みを帯びるとともに、傾斜した形状(テーパ形状)で形成される。
本発明の別の有利な形態においては、輪郭要素が押し抜かれ部として形成され、つまり、凹部の間の傾斜面がパンチ形成される間に、シートブランクから外部輪郭および凹部が押し抜かれる。このことが、一つの作業において可能である。このようにして、低い製造コストという利点が達成される。
本発明の好ましい別の形態では、スライドガイドが貫通したスロット状輪郭部として形成され、円形形状の拡張部が各切換レーンに対する停止位置を形成し、かつ、拡張部の間に、スロット状輪郭部の狭窄部が設けられている。スライドガイドのこれらの形態によって、全輪郭要素が純粋な押し抜かれ部として形成されることができる、という利点が達成される。このように、2次元輪郭として形成された狭窄部は、レーン偏向機能を果たす。
本発明のさらなる好ましい形態において、切換運動および選択運動の両方に対して、輪郭要素および/または揺動アームにストッパが設けられている。これにより、さらに有利な形成空間および部品数が達成される。
本発明の実施の形態は、図面に示され、以下により詳細に記載されている。
図1は、輪郭要素2を有する切換装置1の範囲を示している。この輪郭要素2は、ハウジングに固定されたピン3の周りで回転可能に、しかし、軸方向には固定されて、ハウジング4内に軸支され、ピン3に対して反対側の端部で、バネ要素5を介してハウジング4に対して支持されている。中心切換軸6上で、二つの揺動アーム7,8(図3も参照)が固定され、これらの間で、中心切換軸6に平行に、軸9が回転可能なローラ10とともに配置されている。輪郭要素2は、ローラ10に接触した輪郭11を有しており、当該輪郭11は、好ましい選択力特性に従って設計されている。このことは、本件出願人の独国特許出願公開公報DE 102 29320 A1という類似した文献により詳細に記載されている。輪郭11は、両側で、先端部(鼻状部)11a,11bによって端部を形成し、当該先端部11a,11bは選択運動の際にストッパとして機能する。選択運動にも対応する縦軸の周りの切換軸6の回転運動が、二重矢印Wによって示されている。冒頭で記述したように、選択運動の際、切換レーンを選択するために、図示されていないシフトレバーが、図示されていない横断レーン内で移動する。記載された切換装置1は、モータ乗物のための図示されていないマニュアル変速装置の一部であり、大体においては知られている。
本発明によれば、輪郭要素2内において、長穴として形成された凹部12,13,14,15が配置され、当該凹部12,13,14,15は、互いに間隙を持って、例えば切換軸6の軸周りの円弧k上に配置され、図示されていない切換レーンと相互に関連付けられている。凹部12,13,14,15の間には、レーン偏向機能を有する、いわゆる傾斜した(テーパ状の)切換斜面である、傾斜面16,17,18が、配置されている。
図2は、凹部13の領域内での輪郭要素2の、II-II平面における(拡大)部分断面図である。選択方向における凹部13の両側および輪郭要素2の両側には、傾斜面16,17が配置され、当該傾斜面16,17は、輪郭要素2内で、好ましい態様で刻まれている。輪郭要素2は、押し抜かれ部として、生成されることができる。
図3は、図1のIII-III平面において(拡大された)部分断面としての、両揺動アーム7,8を有する切換軸6上の平面図を示している。揺動アーム7,8は、ローラ軸9を介して、外方に延在し、また、端部において、内方、すなわち輪郭要素2の方向に向かった二つのスライドピン19を有している。スライドピン19は傾斜して(テーパ状に)形成され、前面側で丸みを帯びている(丸められている)。それらは、共通の軸の上に位置しており、当該共通軸は、輪郭要素2の凹部13を通過し、距離Rで切換軸6の縦軸に対して平行に延在している。このRは、図1における円弧kの半径に相当している。長手方向における切換軸6の切換運動は、二重矢印Sによって示されている。これらの記載より、矢印Sの方向における切換軸6の動きによって両スライドピン19が凹部13に接触させられることができる、ということが明らかである。揺動アーム7,8は、切換運動の際に、内部表面7a,8aとともに、切換ストッパを形成する。図2において、切換運動は同様に二重矢印Sで示されているが、スライドピン19が、選択運動の際に、傾斜面16,17とスライド接触すること、を認識することができる。
切換装置1の機能は、以下のようなものである。二重矢印Wに対応する選択運動の際に、揺動アーム7,8は、図1に示される待機位置(中立位置)から上方または下方に回転される。このとき、ローラ10は、輪郭要素2の輪郭11上で転がり、バネ要素5による支持のために、選択力が生成される。上述したように、選択運動Wは、切換レーンの選択のためのH−切換図の横断レーンにおいて、シフトレバーの横断運動に対応している。輪郭要素2内の凹部の各々は、切換レーンと相互に関連し、つまり、最も上方の凹部12は切換レーン5/6と、隣接する凹部13は切換レーン3/4および中立位置と、凹部14は切換レーン1/2と、凹部15はバックギアのための切換レーンと、相互に関連している。選択運動の際、すなわち、揺動アーム7,8が回転している際、スライドピン19は接触しておらず、つまり、図2および図3で示されている、輪郭要素2の外方の位置にある。選択工程の実施の後で、切換運動が、二重矢印Sに相当する切換軸6の長手方向の移動によって行われ、両方のスライドピン19が凹部12−15と係合する。これにより、図示されていない選択された切換スリーブが軸方向に移動され、選択されたギアに関連した歯車が、パワーフロー(Leistungsfluss)において、切り換えられる。選択運動の際に、選択ストッパ11a,11bは、輪郭要素2上で、横断レーンにおいて、揺動アーム7,8、および/または、図示されていないシフトレバー、の回転運動の境界を形成する。このため、切換運動は、切換ストッパ7a,8aによって、限界づけられる。
図4は、輪郭要素20を有する本発明の第2の実施の形態を示しており、当該輪郭要素20は、貫通して、閉じられたスロット状輪郭部21の形態における修正(変更)されたスライドガイドを有している。輪郭要素20、以下、溝柱(溝付)要素20と呼ぶ、は、ここでは純粋な溝柱(溝付き部材)として形成され、ピン22,23を介して二つのポイントでハウジング側に固定されている。スロット状輪郭部21は、四つの略円形形状に形成された拡張部24,25,26,27、および、これらの間に配置された狭窄部28,29,30を有している。拡張部24−27は、上述された切換レーンと相互に関連し、狭窄部28−30は、レーン偏向機能を果たす。図面において、溝柱要素20には適切に(rechts)、先の実施の形態と同様に、固定された支持スインガー(Tragschwingen)32,33(図5参照)とともに、中心切換軸31が配置されている。
図5は、支持スインガー32,33の平面図を示し、当該支持スインガー32,33は、切換軸31に平行に配置されたロッド34によって結合されている。切換軸31の逆側の支持スインガー32,33の端部上であって、先の実施の形態と同様、溝柱要素20の両側に、溝柱用スライドピン35,36が配置されている。溝柱要素20は、切断面V−Vに対応して、すなわち拡張部25の領域で、切欠されている。略円形形状で形成された拡張部24−27は、溝柱用スライドピン35,36の半径に対応しており、二重矢印Sの方向での切換運動の際に、これらを噛み合い式に受け入れる。拡張部24−27の間の狭窄部28−30は、偏向部として機能し、この領域内において、切換運動を妨げる。それらは、第1の実施の形態による傾斜面16−18の機能を、同様に、果たす。貫通した、二次元のスロット状輪郭部21の利点は、溝柱要素20を純粋な押し抜かれ部として、つまり追加穴開け工程なしに、製造することができる、という好ましい製造方法にある。
1 切換装置
2 輪郭要素
3 ピン
4 ハウジング
5 バネ要素
6 切換軸
7 揺動アーム
7a 切換ロック
8 揺動アーム
8a 切換ロック
9 軸
10 ローラ
11 輪郭
11a 選択ロック
11b 選択ロック
12 凹部(5/6)
13 凹部(3/4)
14 凹部(1/2)
15 凹部(R)
16 傾斜面対
17 傾斜面対
18 傾斜面対
19 溝柱ピン
20 輪郭要素(溝柱要素)
21 スロット状輪郭部
22 ピン
23 ピン
24 拡張部
25 拡張部
26 拡張部
27 拡張部
28 狭窄部
29 狭窄部
30 狭窄部
31 切換軸
32 支持スインガー
33 支持スインガー
34 ロッド
35 溝柱ピン
36 溝柱ピン
2 輪郭要素
3 ピン
4 ハウジング
5 バネ要素
6 切換軸
7 揺動アーム
7a 切換ロック
8 揺動アーム
8a 切換ロック
9 軸
10 ローラ
11 輪郭
11a 選択ロック
11b 選択ロック
12 凹部(5/6)
13 凹部(3/4)
14 凹部(1/2)
15 凹部(R)
16 傾斜面対
17 傾斜面対
18 傾斜面対
19 溝柱ピン
20 輪郭要素(溝柱要素)
21 スロット状輪郭部
22 ピン
23 ピン
24 拡張部
25 拡張部
26 拡張部
27 拡張部
28 狭窄部
29 狭窄部
30 狭窄部
31 切換軸
32 支持スインガー
33 支持スインガー
34 ロッド
35 溝柱ピン
36 溝柱ピン
Claims (12)
- モータ乗物のマニュアル変速装置に配置された中心切換軸を備えた切換装置において、
ローラ(10)を伴う軸(9)を支持する二つの揺動アーム(7,8)が、前記切換軸(6)に固定され、
ローラ(10)は、回転可能に取り付けられ、バネ荷重されて輪郭要素(2)に接触しており、
輪郭要素(2)は、切換軸(6)に対して同心の円弧kの領域で延在しているスライドガイドを含み、
揺動アーム(7,8)は、切換軸(6)に対して平行に配置され、円弧kの半径R上に配置されたスライドピン(19)を含み、
スライドピン(19)は、切換軸(6)の軸方向に向けられた動きによって、スライドガイドに接触するよう位置することができる
ことを特徴とする切換装置。 - スライドガイドは、複数の凹部(12,13,14,15)によって形成されている、ことを特徴とする請求項1に記載の切換装置。
- 凹部(12−15)は、切換軸(6)の方向に延在している長穴からなる、ことを特徴とする請求項2に記載の切換装置。
- 傾斜面(16,17,18)が、スライドピン(19)の選択方向、および/または、回転方向において、凹部(12−15)の間に配置されている、ことを特徴とする請求項2または3に記載の切換装置。
- 輪郭要素(2)は、押し抜かれ部として製造することができる、ことを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の切換装置。
- スライドガイドは、円弧kの方向において貫通され、拡張部(24,25,26,27)および狭窄部(28,29,30)を有するスロット状輪郭部(21)として形成される、ことを特徴とする請求項1に記載の切換装置。
- 輪郭要素(20)は、押し抜かれ部として製造することができる、ことを特徴とする請求項6に記載の切換装置。
- スライドピン(19)は、前方で、丸みを帯びている、および/または、面取りされている、ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の切換装置。
- 凹部(12−15)および/または拡張部(24−27)は、選択される切換通路(レーン)のための停止位置を形成する、ことを特徴とする請求項2乃至8のいずれかに記載の切換装置。
- 傾斜面(16−18)および/または狭窄部(28−30)は、スライドピン(19,35,36)に対する拒絶部(Abweis(拒絶)er)として形成される、ことを特徴とする請求項2乃至9のいずれかに記載の切換装置。
- 輪郭要素(2)は、選択運動を境界づけるために先端部(11a,11b)として形成された選択ストッパを有する、ことを特徴とする請求項1乃至10のいずれかに記載の切換装置。
- 揺動アーム(7,8)は、切換運動を境界づけるための切換ストッパを形成する、内部表面(7a,8b)を有している、ことを特徴とする請求項1乃至11のいずれかに記載の切換装置。
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