JP2008520468A - アクリルキャップストック - Google Patents

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Abstract

【課題】アクリルキャップストック。
【解決手段】下記の(I)〜(IV)の層が下記の順番で互い上下に配置され、着色層が存在しない場合の層(I)と層(III)の合計の厚さが310μm以上である多層構造物:
(I)PMMAから成る保護層、
(II)着色層(任意成分)、
(III)式:BAnのブロックコポリマーから成る延性を有する中間層:
(ここで、ポリマーブロックBはTgが−5℃以下の少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%含み、n個のポリマーブロックA(nは1〜10の整数)はポリマーブロックBと共有結合で結合したTgが0℃以上の少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%含む)、
(IV)構造用プラスチック層。

Description

本発明は、構造用プラスチックに関するものであり、特に、構造用プラスチックと保護層との間に耐衝撃性を強化したアクリルポリマーから成る延性を有する中間層を配置して保護した構造用プラスチックにカイするものである。
耐衝撃ポリスチレン(HIPS)、ABS(アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン)樹脂、PVCのような構造用プラスチックは日常生活でよく見られる物品・成形部品(トレーラーハウスやモビールハウスのパネル、窓枠、ドア、シャッタ等)の製造で広く用いられている。これらのプラスチックはある程度の機械的強度を有し、しかも、比較的安価である。しかし、耐老化性(より一般的には耐光性、耐引掻性、耐溶剤性、耐薬品性など)が不十分であるため、現在ではこれらのプラスチックを保護層で被覆するのが一般的である。
アクリルポリマーは機械特性、耐老化性、耐引掻性、耐薬品性に優れており、構造用プラスチックの保護に極めて適している。さらに、アクリルポリマーで保護した構造用プラスチックはアクリルポリマーに特有な高い光沢度も示す。十分な保護レベルを長時間保証するためには、保護層が保護されるプラスチックに完全接着しなければならない。また、保護層で保護されたプラスチックはその衝撃強度も維持しなければならない。
下記特許文献1、2つの文献には構造用プラスチックを保護し、新規な外観を付与する多層アクリルフィルムが記載されている。
欧州特許出願第1,541,339 A1号公報 欧州特許第1,543,953 A2号公報
これらの発明の一つの形態ではフィルムがアクリル表面層(A)と、ブロックコポリマーから成る層(B3)と、任意成分としてのアクリル層(C)とを含んでいる。このフィルムは2段階で塗布され、第1段階では予めロール状にストックされたフィルムを所望幾何形状に予備成形する。次の第2段階で溶融した熱可塑性樹脂を金型に射出して溶融した熱可塑性樹脂をフィルムに接着する。
アクリルフィルムを使用するにはいくつかの難点がある。先ず第1に、アクリルフィルムは剛性が強いため、取り扱いが容易ではない(従って、ロール状にストックし、巻き出して使用する)。次に、加工業者に販売されるフィルムの寸法は必ずしも金型の寸法に合っているとは限らないため、多量の無駄がでる。さらに、保護されるプラスチックに対するアクリルフィルムの接着に問題がある場合がある。すなわち、フィルムが硬いため、溶融した熱可塑性樹脂にアクリルフィルムを接着する際に問題が生じる。アクリルフィルムは溶融した熱可塑性樹脂と接触すると軟化するので接触、接着が容易になるが、複雑な幾何形状の金型の存在下では軟化が均質、均一にならないため、フィルムの接着が非均質になる。
上記の2つの欧州特許出願では、フィルムインサート成形法(Film Insert Molding、FIM)でフィルムの取り扱い易さを保証し、プラスチックへの十分な接着を保証するために、フィルムの厚さ(すなわち、(A)/(B3)/(C)(任意成分層)を合わせた合計の厚さ)は300μmに制限され、実際にはさらに100μmに制限される。
特許文献3にはアクリルコポリマー、好ましくはメチルメタクリレート(MMA)とブチルメタクリレートをベースとしたコポリマーから成る表面層で被覆した基材を含む多層構造物が記載されている。
欧州特許第1,174,465 A1号公報
特許文献4には、コア−シェル型のアクリルコポリマーから成る表面層で被覆した基材を含む多層構造物が記載されている。
欧州特許第1,548,058 A1号公報
特許文献5には、MMAとアルキルアクリレートをベースとしたアクリルコポリマーと、任意成分としてのコア−シェル型の衝撃改質剤とから成る表面層で被覆した基材を含む多層構造物が記載されている。
国際特許出願第WO 00/08098号公報
特許文献6には、アクリルブロックを含むコポリマーを含む単層フィルムが記載されている。このフィルムは構造用プラスチック(ABS、PC、PP、PVCなど)を被覆するのに用いられる。
国際特許出願第WO 2004/087786号公報
特許文献7には、ポリスチレン層とアクリルポリマー層とを含む多層構造物が記載されている。コモノマーとしてα,β不飽和カルボン酸を含むポリスチレンで層間接着を強化している。
米国特許出願第4,350,742号明細書
特許文献8には、アクリル表面層、オレフィンとアクリレートとのコポリマーまたは共役ジエンおよび芳香族ビニルモノマーから成るブロックコポリマーをベースにした延性を有する中間層とを含む多層構造物が記載されている。
米国特許出願第6455171号明細書
本出願人は、構造用プラスチックの衝撃強度を損なわずに完全接着する保護層を用いることで構造用プラスチックを保護できるということを見出した。
本発明方法はアクリルフィルムを用いる方法よりも単純、経済的で、しかも、より厚い構造物を得ることができる。
本発明の対象は、下記の(I)〜(IV)の層が下記の順番で互い上下に配置され、着色層が存在しない場合の層(I)と層(III)の合計の厚さが310μm以上である多層構造物にある:
(I)PMMAから成る保護層、
(II)着色層(任意成分)、
(III)式:BAnのブロックコポリマーから成る延性を有する中間層:
(ここで、ポリマーブロックBはTgが−5℃以下の少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%含み、n個のポリマーブロックA(nは1〜10の整数)はポリマーブロックBと共有結合で結合したTgが0℃以上の少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%含む)、
(IV)構造用プラスチック層
本発明の別の対象は、下記の(I)〜(IV)の層を下記順番で共押出する構造用プラスチックの保護方法にある:
(I)PMMAを含む保護層、
(II)任意成分としての着色層、
(III)式:BAnのブロックコポリマーから成る延性を有する中間層(ここで、ポリマーブロックBはTgが−5℃以下の少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%含み、n個のポリマーブロックA(nは1〜10の整数)はポリマーブロックBと共有結合で結合したTgが0℃以上の少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%含む)
(d)構造用プラスチック層(IV)
本発明のさらに別の対象は、延性のある中間層(III)の製造での、式:BAnのブロックコポリマー(ここで、ポリマーブロックBはTgが−5℃以下の少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%含み、n個のポリマーブロックA(nは1〜10の整数)はポリマーブロックBと共有結合で結合したTgが0℃以上の少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%含む)の使用にある。
本発明は添付図面を参照した以下の説明からより良く理解できよう。しかし、本発明は下記実施例に限定されるものではない。
定義
gはポリマーのガラス転移温度を示す。「モノマーのTg」とはモノマーをラジカル重合して得られるホモポリマーのTgを示す。
「(メタ)アクリレート」とはアクリレートまたはメタクリレートを単純化して示したものである。
「(メタ)アクリルモノマー」は下記モノマーにすることができる:
(1)アクリルモノマー、例えばアクリル酸またはその塩、C1−C10アルキル、シクロアルキルまたはアリールアクリレート、例えばメチル、エチル、プロピル、n−ブチル、イソブチル、tert-ブチルまたは2−エチルヘキシルアクリレート、ヒドロキシアルキルアクリレート、例えば2−ヒドロキシエチルアクリレート、エーテルアルキルアクリレート、例えば2−メトキシエチルアクリレート、アルコキシ−またはアリールオキシポリアルキレングリコールアクリレート、例えばメトキシポリエチレングリコールまたはエトキシポリエチレングリコールアクリレート、アミノアルキルアクリレート、例えば2−(ジメチルアミノ)エチルアクリレート、シリル化アクリレートまたはグリシジルアクリレート、
(2)メタクリルモノマー、例えばメタクリル酸またはその塩、C2−C10アルキル、シクロアルキルまたはアリールメタクリレート、例えばエチル、プロピル、n−ブチル、イソブチル、tert-ブチルまたは2−エチルヘキシルメタクリレート、ヒドロキシアルキルメタクリレート、例えば2−ヒドロキシエチルメタクリレート、エーテルアルキルメタクリレート、例えば2−メトキシエチルメタクリレート、アルコキシ−またはアリールオキシポリアルキレングリコールメタクリレート、例えばメトキシポリエチレングリコールまたはエトキシポリエチレングリコールメタクリレート、アミノアルキルメタクリレート、例えば2−(ジメチルアミノ)エチルメタクリレート、シリル化メタクリレートまたはグリシジルメタクリレート。
「PMMA」とはMMAを少なくとも50重量%含むホモポリマーまたはコポリマーを意味する。コポリマーはMMAと、MMAと共重合可能な少なくとも一種のコモノマーとから得られる。コポリマーは70〜99.5重量%、好ましくは80〜99.5重量%、さらに好ましくは80〜99重量%のMMAに対してコモノマーをそれぞれ0.5〜30重量%、好ましくは0.5〜20重量%、さらに好ましくは1〜20重量%含むのが好ましい。
コモノマーは(メタ)アクリルモノマーまたは芳香族ビニルモノマー、例えばスチレン、置換スチレン、α−メチルスチレン、モノクロロスチレンまたはtert-ブチルスチレンであるのが好ましい。コモノマーはアルキル(メタ)アクリレートであるのが好ましく、メチルアクリレート、エチルアクリレート、プロピルアクリレート、ブチルアクリレートまたはブチルメタクリレートであるのが好ましい。
アクリルポリマーは当業者に周知の技術に従ってラジカル重合で製造できる。溶液重合、塊重合、乳化重合または懸濁重合で重合できる。アクリルポリマーをアニオン重合で製造することもできる。
保護層(I)はPMMAを含む。PMMAのメルトフローインデックス(230℃、3.8kgの荷重下で測定)は0.5〜10g/10分、好ましくは1〜5g/10分であるのが好ましい。
保護層(I)の役目は構造用プラスチックを引掻き、薬品および老化から守ることにある。さらに、保護層は構造用プラスチックの光沢度を向上させることもできる。例えば、ABSの光沢(gloss)は60°の角度で約40〜50しかないが、保護層(I)を付けると70〜95、さらには85〜90の光沢にすることができる。
PMMAは少なくとも一種の衝撃改質剤を用いて耐衝撃性にするのが好ましい。衝撃改質剤はアクリルエラストマー、例えばスチレン−ブタジエン−メチルメタクリレートブロックコポリマーにすることができる。衝撃改質剤は少なくとも一種のエラストマー(軟質)層すなわちTgが−5℃以下のポリマーから成る層と少なくとも一種のリジッド(硬質)層すなわちTgが25℃以上のポリマーから成る層とを有するコア−シェル粒子とよばれる多層微粒子の形にすることもできる。
gが−5℃以下のポリマーは50〜100重量部の少なくとも一種のC1−C10アルキル(メタ)アクリレートと、0〜50重量部の共重合可能な単不飽和コモノマーと、0〜5重量部の共重合可能な架橋性モノマーと、0〜5重量部の共重合可能なグラフトモノマーとを含むモノマー混合物から得るのが好ましい。
gが25℃以上のポリマーは70〜100重量部の少なくとも一種のC1−C4アルキル(メタ)アクリレートと、0〜30重量部の共重合可能な単不飽和コモノマーと、0〜5重量部の共重合可能な架橋モノマーと、0〜5重量部の共重合可能なグラフトモノマーとを含むモノマーの混合物から得るのが好ましい。Tgが25℃以上のポリマーはPMMA当量で表した重量平均分子量が10,000〜1,000,000g/mol、好ましくは50,000〜500,000g/molであるのが好ましい。
1−C10アルキル(メタ)アクリレートはブチル、2−エチルヘキシルまたはオクチルアクリレートであるのが好ましい。C1−C4アルキル(メタ)アクリレートはメチルメタクリレートであるのが好ましい。
共重合可能な単不飽和モノマーはC1−C10アルキル(メタ)アクリレート、スチレン、α−メチルスチレン、ブチルスチレンまたはアクリロニトリルにすることができる。好ましくはスチレンまたはエチルアクリレートである。
グラフトモノマーはアリル(メタ)アクリレート、ジアリルマレエートまたはクロチル(メタ)アクリレートにすることができる。
架橋性モノマーはジエチレングリコールジメタクリレート、1,3−ブチレングリコールジメタクリレート、1,4−ブチレングリコールジメタクリレート、ジビニルベンゼンまたはトリメチロールプロパントリアクリレート(TMPTA)にすることができる。
上記の多層粒子は種々のモルホロジーを有することができる。例えば、エラストマーコア(内層)とリジッドコア(外層)とを有する「軟−硬」型の粒子を用いることができる。この粒子は特許文献9に記載されている。
欧州特許出願第1,061,100−A1号公報
「軟−硬」型の粒子の例:
(1)99重量部のブチルアクリレートと1重量部のアリルメタクリレートとを重合して得られる軟質コア(40重量%)、
(2)95重量部のMMAと5重量部のブチルアクリレートとを0.002重量部のn−ドデシルメルカプタンの存在下で重合して得られる硬質シェル(60重量%)、
(3)粒径:145〜155nm。
リジッドコアと、エラストマー中間層と、リジッドシェルとを有する「硬−軟−硬」型の粒子を用いることもできる。この粒子の例は特許文献10に記載されている。
米国特許出願第2004/0030046 A1号明細書
「硬−軟−硬」型の粒子の例:
(1)92.7重量部のMMAと、10重量部のエチルアクリレートと、0.3重量部のアリルメタクリレートとを重合して得られる硬質コア(23重量%)、
(2)81.7重量部のブチルアクリレートと、17重量部のスチレンと、1.3重量部のアリルメタクリレートとを重合して得られる軟質中間層(47重量%)、
(3)96重量部のMMAと、4重量部のエチルアクリレートとを重合して得られる硬質シェル(30重量%)、
(4)粒径:157nm。
エラストマーコアと、リジッド中間層と、別のエラストマー中間層と、リジッドシェルとをこの順番に有する「軟−硬−軟−硬」型の粒子を用いることもできる。この粒子の例は特許文献11に記載されている。
フランス国特許出願第FR−A−2,446,296号公報
「軟−硬−軟−硬」型の粒子の例:
(1)19.1重量部のブチルアクリレートと、4.5重量部のスチレンと、0.5重量部のアリルメタクリレートとを重合して得られる軟質コア(4重量%)、
(2)141重量部のMMAと、9重量部のエチルアクリレートと、0.6重量部のアリルメタクリレートとを重合して得られる硬質層(25重量%)、
(3)266.8重量部のブチルアクリレートと、62.5重量部のスチレンと、6.7重量部のアリルメタクリレートとを重合して得られる軟質層(56重量%)、
(4)84.6重量部のMMAと、5.4重量部のエチルアクリレートとを重合して得られる硬質シェル(15重量%)、
(5)粒径:270nm。
エラストマー層は特許文献12に記載のシリコン型にすることもできる。
米国特許出願第2005/0124761 A1号明細書
粒径は一般に1μm以下、好ましくは50〜300nmである。この多層粒子は水性乳化重合を用いた複数段階で製造される。第1段階でシードを形成し、その周りに複数の層を組み立てる。最終粒径は第1段階で形成したシードの数で決まる。次に続く各段階で、適切な混合物を重合することによって先行段階のシードまたは粒子の周りに新しい層が続けて形成される。各段階の重合はラジカル開始剤、界面活性剤、任意成分としての移動剤の存在下で行われる。例えば、過硫酸ナトリウム、カリウムまたはアンモニウムが用いられる。形成された粒子は凝固、噴霧化して回収される。粒子が凝集しないようにアンチケーキング剤を添加することもできる。
PMMA中の衝撃改質剤の比率はPMMA100重量部当たり、0〜60重量部、好ましくは1〜60重量部、さらに好ましくは5〜40重量部、さらに好ましくは10〜25重量部にする。
使用可能な衝撃改質剤としては、例えばアルケマ社のDurastrength(登録商標)D320、三菱のIRH 70(ブタジエン/ブチルアクリレートコポリマーから成る軟質コアとPMMAから成る硬質シェルとを有する軟/硬二層)またはRohm and Haas社のKM-355が挙げられる。
使用可能なPMMAの例としては、アルケマ社からAltuglas(登録商標)DRT、Altuglas(登録商標)MI 7T、Altuglas(登録商標)HFI 10、Altuglas(登録商標)MI 4T、Altuglas(登録商標)MI 2T、Altuglas(登録商標)V044の名称で市販のもの、または、Roehm Gmbh社からPlexiglas(登録商標)6N、Plexiglas(登録商標)8N、Plexiglas(登録商標)ZK5BRの名称で市販のものが挙げられる。
延性のある中間層(III)は下記から成る式:BAnのブロックコポリマーである:
gが−5℃以下の少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%含むポリマーブロックB、
ポリマーブロックBと共有結合で結合した、Tgが0℃以上である少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%含むn個のポリマーブロックA(nは1〜10の整数)。
ポリマーブロックBはTgが−5℃以下の少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも70重量%、さらに好ましくは少なくとも80重量%含む混合物MBから得られる。(メタ)アクリルモノマーのTgは好ましくは−15℃以下、さらに好ましくは−25℃以下である。ポリマーブロックBの(メタ)アクリルモノマーはブチル、2−エチルヘキシルまたはオクチル(メタ)アクリレートであるのが好ましい。
混合物MBは下記を含む:
(1)60〜100重量%、好ましくは70〜100重量%、さらに好ましくは80〜100重量%のTgが−5℃以下の少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマー、
(2)上記に対してそれぞれ0〜40重量%、好ましくは0〜30重量%、さらに好ましくは0〜20重量%の(メタ)アクリルモノマーと共重合可能な少なくとも一種のコモノマー。
共重合可能なコモノマーはTgが−5℃以下である(メタ)アクリルモノマー以外の(メタ)アクリルモノマーまたは芳香族ビニルモノマーであるのが好ましい。
ポリマーブロックBの重量平均分子量は40,000〜200,000g/mol、好ましくは50,000〜150,000g/molである(PMMA当量で表す)。
ポリマーブロックAはTgが0℃以上である少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも70重量%、さらに好ましくは少なくとも80重量%含む混合物MAから得られる。ポリマーブロックAの(メタ)アクリルモノマーのTgは好ましくは25℃以上、さらに好ましくは50℃以上である。ポリマーブロックAの(メタ)アクリルモノマーはメチルメタクリレートであるのが好ましい。
混合物MAは下記を含む:
(1)60〜100重量%、好ましくは70〜100重量%、さらに好ましくは80〜100重量%のTgが0℃以上である少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマー、
(2)上記に対してそれぞれ0〜40重量%、好ましくは0〜30重量%、さらに好ましくは0〜20重量%の、(メタ)アクリルモノマーと共重合可能な少なくとも一種のコモノマー。
共重合可能なコモノマーはTgが0℃以上である(メタ)アクリルモノマー以外の(メタ)アクリルモノマーまたは芳香族ビニルモノマーであるのが好ましい。
各ポリマーブロックAの重量平均分子量は10,000〜100,000g/mol、好ましくは30,000〜60,000g/molである(PMMA当量で表す)。
ポリマーブロックBのTgは−5℃以下、好ましくは−15℃以下、さらに好ましくは−25℃以下である。ポリマーブロックAのTgは0℃以上、好ましくは25℃以上、さらに好ましくは50℃以上である。当業者はブロックAおよびブロックBを構成するモノマーを選択してブロックAおよびブロックBのTg値を調整する方法を知っている。当業者は特にフォックス(Fox)の法則を用いることができる(これに関しては下記文献を参照されたい)
米国物理学協会の会報1、3、頁123(1956年)
ポリマーブロックBとポリマーブロックAとが非相溶性となる、すなわち、周囲温度でのフローリ−ハギンズ相互作用パラメータχAB(paramettre d'interaction de Flory-Huggins)がχAB>0となるように選択する。その結果、巨視的には相分離した二相構造が形成される。この現象は相のミクロ分離として知られる。100nm以下、好ましくは10〜50nmの寸法を有する相が形成される。
延性のある中間層(III)はコア−シェル型の衝撃添加剤を含むこともでき、その比率はブロックコポリマー100重量部当たり、0〜60重量部、好ましくは0〜30重量部である。
延性のある中間層(III)の役目は構造用プラスチック/保護層組合体の衝撃強度を強くすることにある。脆性材料であるPMMAをベースとした保護層を構造用プラスチックに積層すると、組合体の衝撃強度は構造用プラスチック単独の衝撃強度よりも低くなり、ほぼ保護層の衝撃強度に低下する。従って、PMMA層で起きた亀裂が構造用プラスチックまで伝播し、それを損傷する。延性のある中間層が存在することで組合体の衝撃強度が維持される。実際には、延性のある中間層によって亀裂が止まるので構造用プラスチックの衝撃強度よりも強くなることもある。
ブロックコポリマーBA n
ブロックコポリマーは、IUPACの定義(下記文献参照)によれば、隣り合って配置された化学的に異なる複数のポリマーブロックを有する高分子から成る。「化学的に異なる」とは異なるモノマーから得られるか、互いに異なる分布を有する同じモノマーから得られることを意味する。
IUPAC、化学用語集第2版、1997年、1996、68、2303参照
ブロックコポリマーに関するこれ以上の説明は下記文献を参照されたい。コポリマーは直鎖、星形または櫛形(ブラシコポリマー)にすることができる。コポリマーは式ABAのトリブロックコポリマーであるのが好ましい。
カークオスマ(Kirk-Othmer) 化学技術百科辞典、第3版、第6巻、798頁
上記ブロックコポリマーは「リビング」重合で製造できる。リビング重合は下記文献に記載のようなシリルケテンとルイス酸とを結合する系を用いたグループ移動重合にすることができる。
特開昭62−292806号公報
また、NMP(ニトロオキシド介在重合)、ATRP(原子移動ラジカル重合)またはRAFT(可逆的付加−破砕連鎖移動)型の制御ラジカル重合法にすることもできる。これらの技術に関する情報は下記の文献で見られる。
D.A. Shipp達の「水性ブロックコポリマー合成および原子移動ラジカル重合によるアクリレート−メタクリレートブロックコポリマーの単純且つ有効なワンポット合成」(Am.Chem.Soc.,Polym.Prep.,1999,Vol.40,p.448) Y.K.Chong達の「リビングラジカル重合による複雑な構造のブロックコポリマーおよびその他のポリマーへ至るより汎用な方法:RAFTプロセス」(高分子、1999年3月、第32巻、第6号、2071〜2074頁) G.Moineau達の「NiBr2(PPh3)2によって触媒された2段階制御ラジカル重合(ATRP)によるポリ(メチルメタクリレート)−ブロック−ポリ(n−ブチルアクリレート)−ブロック−ポリ(メチルメタクリレート)コポリマーの合成および特徴決定」(高分子、1999年、第32巻、第25号、8277〜8282頁)
リビング重合はリビングアニオン重合にすることもできる。リビングアニオン重合はアルカリ金属またはアルカリ土類金属、例えばn−ブチルリチウム、sec-ブチルリチウム、1,1−ジフェニルヘキシルリチウムまたはフルオレニルリチウムなどの有機化合物によって開始される。重合の制御を良くするために開始剤と、アルミニウム化合物と、任意成分としてのルイス塩基、例えばエーテルまたはアミンとを組み合わせることができる。アルミニウム化合物はモノアリールオキシジアルキルアルミニウムまたはビス(アリールオキシ)モノアルキルアルミニウム、例えばイソブチルビス(2,6−ジ(t−ブチル)−4−メチルフェノキシ)アルミニウムまたはジイソブチル(2,6−ジ(t−ブチル)−4−メチルフェノキシ)アルミニウムであるのが好ましい。ルイス塩基は例えば下記リストから選択される:ジメチルエーテル、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、ジブチルエーテル、アニソール、1,2−ジメトキシエタン、1,2−ジエトキシエタン、1,2−ジイソプロポキシエタン、1,2−ジブトキシエタン、1,2−ジフェノキシエタン、1,2−ジメトキシプロパン、1,2−ジエトキシプロパン、1,2−ジイソプロポキシプロパン、1,2−ジブトキシプロパン、1,2−ジフェノキシプロパン、1,3−ジメトキシプロパン、1,3−ジエトキシプロパン、1,3−ジイソプロポキシプロパン、1,3−ジブトキシプロパン、1,3−ジフェノキシプロパン、1,4−ジメトキシブタン、1,4−ジエトキシブタン、1,4−ジイソプロポキシブタン、1,4−ジブトキシブタン、1,4−ジフェノキシブタン、ジエチレングリコールジメチルエーテルおよびジプロピレングリコールジメチルエーテル。
このような開始剤と、アルミニウム化合物と、任意成分としてのルイス塩基との組合せは下記の文献に示されている。
米国特許第6,831,144 B2号明細書 欧州特許第1,34,735 A1号公報 米国特許第6,878,789 B2号明細書
sec-BuLi、イソブチルビス(2,6−ジ(tert-ブチル)−4−メチルフェノキシ)アルミニウムと1,2−ジメトキシエタンとの組合せを用いるのが好ましい。
下記文献に記載されているように、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の有機化合物と、アルカリ金属またはアルカリ土類金属のアルコキシドとを組み合わせることもできる。
欧州特許第0,408,429 B1号公報 欧州特許第0,524,054 B1号公報 欧州特許第0,402,219 B1号公報
式ZTn(Zは多価の基を表し、Tはニトロオキシドを表す)のアルコキシアミンの存在下でブロックコポリマーを製造するには、NMP型の重合を用いるのが有利である。Zは多価基、すなわち活性化後に複数のラジカル部位を放出することができる基を示す。この活性化はZ−T共有結合の切断によって生じる。
例えばZは下記の基(I)〜(VIII)の中から選択することができる:
Figure 2008520468
(ここで、R3およびR4は炭素原子数が1〜10の直鎖または分岐鎖を有するアルキル基、場合によってF、ClまたはBrのようなハロゲン原子で置換されるか、炭素原子数が1〜4である直鎖または分岐鎖を有するアルキル基で置換されるか、ニトロ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボニルまたはカルボキシル基で置換されたフェニルまたはチエニル基、ベンジル基、炭素原子数が3〜12であるシクロアルキル基、一種または複数の不飽和を含む基を表し、互いに同一でも異なっていてもよく、Bは炭素原子数が1〜20の直鎖または分岐鎖を有するアルキレン基を表し、mは1〜10の整数である)
Figure 2008520468
(ここで、R5およびR6は場合によってF、ClまたはBrのようなハロゲン原子で置換されるか、炭素原子数が1〜4の直鎖または分岐鎖を有するアルキル基で置換されるか、ニトロ、アルコキシ、アリールオキシ、カルボニルまたはカルボキシル基で置換されたアリール、ピリジル、フリルまたはチエニル基を表し、互いに同一でも異なっていてもよく、Dは炭素原子数が1〜6の直鎖または分岐鎖を有するアルキレン基、フェニレン基またはシクロアルキレン基を表し、pは1〜10の整数である)
Figure 2008520468
(ここで、R7、R8およびR9は式(I)のR3およびR4と同じ意味を有し、互いに同一でも異なっていてもよく、q、rおよびsは1〜10の整数である)
Figure 2008520468
(ここで、R10は式(II)のR5およびR6と同じ意味を有し、tは1〜4の整数であり、uは2〜6の整数である(芳香族基が置換されている))
Figure 2008520468
(ここで、R11は式(IV)のR10基と同じ意味を有し、vは2〜6の整数である)
Figure 2008520468
(ここで、R12、R13およびR14は場合によってF、ClまたはBrのようなハロゲン原子で置換されるか、炭素原子数が1〜10である直鎖または分岐鎖を有するアルキル基で置換されたフェニル基を表し、互いに同一でも異なっていてもよく、Wは酸素、硫黄またはセレン原子を表し、wはゼロまたは1である)
Figure 2008520468
(ここで、R15は式(I)のR3と同じ意味を有し、R16は式(II)のR5およびR6と同じ意味を有する)
Figure 2008520468
(ここで、R17およびR18は水素原子、場合によってハロゲン原子またはヘテロ原子で置換された、炭素原子数が1〜10である直鎖または分岐鎖を有するアルキル基、アリール基を表し、互いに同一でも異なっていてもよい)
Tは=N−O基、すなわち孤立電子が存在する基を有する安定なフリーラジカルであるニトロオキシドを表す。「安定なフリーラジカル」とは、空気および大気中の湿度に対して十分に不変で且つ不活性であるラジカルを意味し、そのラジカルは大部分のフリーラジカルよりもはるかに長い期間、取扱および貯蔵可能なものである(この点に関しては下記文献を参照されたい)。
Accounts of Chemical Research,1976,9,13-19
従って、安定なフリーラジカルは、寿命が瞬間的(数ミリ秒〜数秒)であるフリーラジカル、例えばペルオキシド、ヒドロペルオキシド、アゾ型開始剤等の通常の重合開始剤から生じるフリーラジカルとは異なる。これらの重合開始剤のフリーラジカルは重合を加速するが、安定なフリーラジカルは一般に重合を減速する。一般に、重合開始剤ではなく、しかも、本発明の使用条件下でのラジカルの平均寿命が少なくとも1分である場合に「フリーラジカルは安定である」ということができる。
Tは下記構造で表される:
Figure 2008520468
(ここで、R19、R20、R21、R22、R23、R24は下記:
(1)直鎖または分岐鎖を有する置換されていてもよいC1−C20、好ましくはC1−C10のアルキル基、例えばメチル、エチル、プロピル、ブチル、イソプロピル、イソブチル、tert-ブチルまたはネオペンチル、
(2)置換または未置換のC6−C30のアリール基、例えばベンジルまたはアリール(フェニル)、
(3)飽和C1−C30の環状基
を表し、R19とR22基は下記の中から選択できる、置換されていてもよい環状構造R19−CNC−R22の一部を成すこともできる)
Figure 2008520468
(ここで、xは1〜12の整数を表す)
例としては下記のニトロオキシドを用いることができる:
Figure 2008520468
本発明では、式(X)のニトロオキシドを用いるのが特に好ましい:
Figure 2008520468
(ここで、RaおよびRbは1〜40個の炭素原子を有するアルキル基で、互いに同一でも異なっていてもよく、必要に応じて互いに結合して環を形成してもよく、必要に応じてヒドロキシル、アルコキシまたはアミノ基で置換されていてもよく、RLは16g/mol以上、好ましくは30g/mol以上のモル質量を有する一価の基を表す)。
L基は例えば40〜450g/molのモル重量を有することができる。RL基は一般式(XI)の燐を含む基であるのが好ましい:
Figure 2008520468
(ここで、XおよびYはアルキル、シクロアルキル、アルコキシル、アリールオキシル、アリール、アラルキルオキシル、ペルフルオロアルキルまたはアラルキル基の中から選択することができ、1〜20個の炭素原子を含むことができ、互いに同一でも異なっていてもよく、Xおよび/またはYはハロゲン原子、例えば塩素、臭素またはフッ素原子にすることもできる)
Lは下記式のホスホン酸基であるのが好ましい:
Figure 2008520468
(ここで、RcおよびRdは1〜40個の炭素原子を有するアルキル基であり、互いに同一でも異なっていてもよく、必要に応じて互いに結合して環を形成してもよく、且つ、必要に応じて置換されていてもよい)
L基は、例えば1〜10個の炭素原子を有する一種または複数のアルキル基で置換された、少なくとも一種の芳香族環、例えばフェニル基またはナフチル基を含むこともできる。
下記文献に記載のように、式(X)のニトロオキシドは(メタ)アクリルモノマーのラジカル重合を良好に制御することができるので好ましい。
国際特許第WO 03/062293号
従って、式(X)のニトロオキシドを有する式(XIII)のアルコキシアミンが好ましい:
Figure 2008520468
(ここで、Zは多価基を表し、RaおよびRbは1〜40個の炭素原子を有するアルキル基であり、互いに同一でも異なっていてもよく、必要に応じて互いに結合して環を形成してもよく、且つ、必要に応じてヒドロキシル、アルコキシまたはアミノ基で置換されていてもよく、RLは16g/mol以上、好ましくは30g/mol以上のモル質量を有する一価の基を表す)
L基は例えば40〜450g/molのモル重量を有することができる。RL基は一般式(XI)の燐を含む基であるのが好ましい:
Figure 2008520468
(ここで、XおよびYはアルキル、シクロアルキル、アルコキシル、アリールオキシル、アリール、アラルキルオキシ、ペルフルオロアルキルまたはアラルキル基の中から選択することができ、1〜20個の炭素原子を含むことができ、互いに同一でも異なっていてもよく、Xおよび/またはYはハロゲン原子、例えば塩素、臭素またはフッ素原子にすることもできる)
Lは下記式のホスホン酸基であるのが好ましい:
Figure 2008520468
(ここで、RcおよびRdは1〜40個の炭素原子を有するアルキル基であり、互いに同一でも異なっていてもよく、必要に応じて互いに結合して環を形成してもよく、且つ、必要に応じて置換されていてもよい)
L基は例えば1〜10個の炭素原子を有する一種または複数のアルキル基で置換された、少なくとも一種の芳香族環、例えばフェニル基またはナフチル基を含むこともできる。
アルコキシアミン(XIII)に含まれる式(X)のニトロオキシドの例としては下記が挙げられる:N−tert-ブチル−1−フェニル−2−メチルプロピルニトロオキシド、N−(2−ヒドロキシメチルプロピル)−1−フェニル−2−メチルプロピルニトロオキシド、N−(tert-ブチル)−1−ジベンジルホスホノ−2,2−ジメチルプロピルニトロオキシド、N−(tert-ブチル)−1−ジ(2,2,2−トリフルオロエチル)ホスホノ−2,2−ジメチルプロピルニトロオキシド、N−(tert-ブチル)−1−ジエチルホスホノ−2−メチルプロピルニトロオキシド、N−(1−メチルエチル)−1−シクロヘキシル−1−(ジエチルホスホノ)ニトロオキシド、N−(1−フェニルベンジル)−1−ジエチルホスホノ−1−メチルエチルニトロオキシド、N−フェニル−1−ジエチルホスホノ−2,2−ジメチルプロピルニトロオキシド、N−フェニル−1−ジエチルホスホノ−1−メチルエチルニトロオキシド、N−(1−フェニル−2−メチルプロピル)−1−ジエチルホスホノメチルエチルニトロオキシド、下記式のニトロオキシド:
Figure 2008520468
式(XIV)のニトロオキシドが特に好ましい:
Figure 2008520468
これはSG1の略で一般に知られているN−(tert-ブチル)−1−ジエチルホスホノ−2,2−ジメチルプロピルニトロオキシドである。このニトロオキシドによって(メタ)アクリルモノマーの重合を効率的に制御することができる。
アルコキシアミンは特許文献21および特許文献22に記載の式で調製できる。使用可能な方法の一つでは、炭素を含む基とニトロオキシド基とをカップリングする。このカップリングは非特許文献8に記載のATRA(原子移動ラジカル付加)反応による方法によって、CuX/リガンド(X=ClまたはBr)のような有機金属系の存在下でハロゲン化誘導体から行うことができる。
米国特許第590,549号明細書 フランス国特許第99.04405号公報 D.Greszta達によるMacromolecules 1996, 29, 7661-7670
Figure 2008520468
本発明で使用可能なアルコキシアミンは下記で表される:
Figure 2008520468
Figure 2008520468
好ましいアルコキシアミンはアルコキシアミンDIAMSである。
式(I)に対応する複数のアルコキシアミン、特に式(XIII)の複数のアルコキシアミンを組み合わせても本発明の範囲を逸脱するものではない。
ブロックコポリマーBAnは下記段階を含む方法で製造できる:
(1)少なくとも一種のアルコキシアミンZTnの存在下で混合物MBを加熱し、この加熱をアルコキシアミンを活性化させ且つ混合物MBを少なくとも60%の変換率まで重合するのに十分な温度で行うことによってブロックBを作り、
(2)混合物MAの存在下で、第1段階で得られるブロックBを加熱し、この加熱をブロックBを活性化させ且つ混合物MAを重合するのに十分な温度で行うことによってブロックAを作る。
ポリマーブロックBを作る重合の開始はアルコキシアミンZTnによって行われる。ポリマーブロックAを作る重合の開始はブロックBの再活性化によって行われる。
重合をより良く制御するために、第1段階および/または第2段階に、アルコキシアミンに含まれるニトロオキシドと同じまたは異なるニトロオキシドを添加することができる。アルコキシアミンZTnに対する添加されるニトロオキシドのモル比は0〜20%、好ましくは0〜10%である。
第1段階における混合物MBの一種または複数のモノマーの変換率は60〜100%である。重合の制御を維持するために変換率は好ましくは60〜95%、さらに好ましくは70〜95%にする。
各段階で、一種または複数の未変換モノマーの全部または一部を必要に応じて加熱しながら真空除去することができる。各段階で変換されなかった一種または複数のモノマーの全部または一部の変換を、この段階で、少なくとも一種のラジカル開始剤を導入することによって完了することもできる。ラジカル開始剤は各段階で対応する一種または複数のブロックの製造前または後に導入することができる。
重合の制御が完全ではなく、ブロックAを作る一種または複数のモノマーの混合物によって一部でブロックAと同じ組成を有するポリマーAが生じることもあり得る。50〜100部のブロックコポリマーABnと、ブロックAと同じ組成を有する0〜100部のポリマーAとを含む組成物が得られる。この組成物も延性のある中間層として用いることができる。
ブロック製造前にラジカル開始剤を導入する場合(例えばブロックBの場合にラジカル開始剤を混合物MBおよびアルコキシアミンZTnに添加する場合)には、ラジカル開始剤がブロックの製造を妨げないようにラジカル開始剤を選択する。ラジカル開始剤は温度T1/2,1h(すなわち、半減期が1時間の場合の温度)がブロックBのアルコキシアミンZTnの活性化温度よりも20℃高くなるように選択するのが好ましい。ラジカル開始剤は有機開始剤または無機開始剤、例えば過硫酸塩にすることができる。アゾビスイソブチロニトリルまたはLuperox(登録商標)546は適切なラジカル開始剤の2つの例である。
プロセスの各段階は塊プロセス、溶剤中の溶液プロセスまたは水性分散媒体(乳化、懸濁)プロセスに従って行うことができる。
水性分散媒体中でブロックコポリマーを製造する場合には、両方の段階または第2段階のみを水性分散媒体中で行うことができる。この場合には、予めブロックBを第1段階で塊プロセスまたは溶剤中の溶液プロセスに従って製造しておく。
予めブロックBを塊プロセスまたは溶剤中の溶液プロセスに従って製造しておく水性分散媒体中でのブロックコポリマーBAnの製造方法の一例は下記の段階を含む:
(a)水、少なくとも一種の分散剤、ブロックBおよび混合物MAを導入し、
(b)ブロックBを活性化させるのに十分な温度に加熱して混合物MAを重合し、
(c)ブロックコポリマーBAnを回収する。
分散剤は乳化または懸濁を安定化させる化合物である。例えば、界面活性剤または保護コロイドにすることができる。
ブロックコポリマーは粒子の形で回収される。粒径は操作条件および用いるプロセス(乳化、懸濁)に依存する。コポリマーは例えば押出機を用いてペレット化するのが有利である。
ラジカル開始剤は(b)段階の前および/または終了後に導入することができる。(b)段階の前にラジカル開始剤を導入する場合は、ラジカル開始剤は混合物MAの重合でブロックBに干渉しないように選択するのが好ましい。ラジカル開始剤はそのT1/2,1h温度(すなわち、半減期が1時間の場合の温度)がブロックBの再活性化温度よりも20℃高くなるように選択するのが好ましい。
(b)段階の前および/または終了後に移動剤を導入することもできる。例えば、移動剤はオクチルメルカプタンにすることができる。
添加剤
延性のある中間層(III)および保護層(I)はそれぞれ下記の中から選択される一種または複数の添加剤を含むことができる:
(a)熱安定剤、
(b)潤滑剤、
(c)難燃剤、
(d)顔料(有機または無機)、
(e)紫外線安定剤、
(f)酸化防止剤、
(g)帯電防止添加剤、
(h)無機充填剤、例えばタルク、炭酸カルシウム、二酸化チタンまたは酸化亜鉛、または有機充填剤、例えば、スチレンおよび/またはMMAをベースとした架橋ビーズ(このビーズの例は下記文献に記載されている)にすることができる艶消し剤。
欧州特許第1,174,465号公報
延性のある中間層(III)および保護層(I)はそれぞれ少なくとも一種の紫外線安定剤を含むことができる。延性のある中間層(III)または保護層(I)中の紫外線安定剤の比率はポリマー100重量部当たり、0〜10重量部、好ましくは0.2〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部の紫外線安定剤である。使用可能な紫外線安定剤のリストは下記文献で見られ、この文献の内容は参考として本明細書の一部を成す。
J.Edenbaum,Van Nostrand編、208〜271頁「プラスチック添加剤および改質剤便覧、16章、環境保護庁」
紫外線安定剤はHALS、トリアジン、ベンゾトリアゾールまたはベンゾフェノンの類の化合物である。紫外線照射に対する抵抗をより良くするために複数の紫外線安定剤を組み合わせたものを用いることができる。使用可能な紫外線安定剤の例としては、Tinuvin(登録商標)770、Tinuvin(登録商標)328、Tinuvin(登録商標)PまたはTinuvin(登録商標)234が挙げられる。
延性のある中間層(III)および保護層(I)はそれぞれ少なくとも一種の顔料を含むことができる。延性のある中間層(III)または保護層(I)中の顔料の比率はポリマー100重量部当たり、0〜20重量部、好ましくは0.2〜10重量部、さらに好ましくは0.5〜5重量部の顔料である。使用可能な顔料のリストは下記文献で見られ、この文献の内容は参考として本明細書の一部を成す。
J.Edenbaum,Van Nostrand編、884〜954頁「プラスチック添加剤および改質剤便覧、VIII項、着色剤」
使用可能な顔料の例としては、二酸化チタン(白色)、クレー(ベージュ色)、金属粒子(金属効果)、または、Merckから商品名Iriodin(登録商標)で市販の処理雲母粒子が挙げられる。
構造用プラスチックは下記ポリマーのリストから選択される:
(1)飽和ポリエステル(PET、PETg、PBTなど)
(2)ABS、
(3)SAN(スチレン−アクリロニトリルコポリマー)、
(4)ASA(特にGEプラスチックから商品名Geloy(登録商標)で市販の、アクリル−スチレン−アクリロニトリルコポリマー)、
(5)ポリスチレン(結晶または耐衝撃性)、
(6)ポリプロピレン(PP)、
(7)ポリエチレン(PE)、
(8)ポリカーボネート(PC)、
(9)PPO、
(10)ポリスルホン、
(11)PVC、
(12)塩素化PVC(CPVC)、
(13)発泡PVC。
上記リストからの2種またはそれ以上のプラスチックのブレンドを含むこともできる。例えば、PPO/PSまたはPC/ABSブレンドを含むこともできる。
多層構造物
多層構造物は下記の(I)〜(IV)の層を下記の順番で有し、各層は互い上下に配置され、着色層が存在しない場合の層(I)と層(III)の厚さの合計が310μm以上、好ましくは350μm以上である:
(I)PMMAを含む保護層、
(II)任意成分としての着色層、
(III)下記から成る式:BAnのブロックコポリマーを含む延性のある中間層:
gが−5℃以下である少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%含むポリマーブロックB、
gが0℃以上である少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%含み、ポリマーブロックBと共有結合で結合したn個のポリマーブロックA(nは1〜10の整数)、
(IV)構造用プラスチック層
「色の深み」効果を得たいときには、延性のある中間層(III)が少なくとも一種の顔料を含み、保護層(I)が透明で、顔料を全く含まないようにする。
「色の深み」効果を得るための変形例では、保護層(I)と延性のある中間層(III)との間に着色層(II)を配置することができる。この着色層(II)は熱可塑性樹脂(好ましくはPMMA)中に分散した少なくとも一種の顔料を含む。顔料の比率はアクリルポリマー100重量部当たり1〜50重量部の顔料にする。
保護層(I)の厚さは10〜500μm、好ましくは50〜200μmにする。延性のある中間層(II)の厚さは100〜1000μm、好ましくは100〜400μmにする。任意成分の着色層(II)の厚さは10〜80μm、好ましくは10〜50μmにする。
上記特許文献1(欧州特許出願第1,541,339 A1号公報)および特許文献2(欧州特許第1,543,953 A2号公報)に記載のFIM技術の場合には、層(I)、層(II)、層(III)の厚さの合計を310μm以上にすることができる。
プロセス
多層構造物は層(I)〜(IV)を熱間圧縮成形して得ることができる。また、同じ金型中に各層を構成する溶融材料を射出する多色射出技術を用いることもできる。多色射出方法の第1方法では複数の溶融材料を同時に金型に射出する。第2方法では着脱自在なインサートを金型内に配置し、このインサートをセットした状態で金型中に溶融材料を射出し、次いで可動インサートを取り外してから別の溶融材料を射出する。
好ましい方法は押出される層と同じ数の押出機を使用する共押出し法である。この方法は上記の方法よりも融通性が大きく、プロフィルのような複雑な幾何形状を有する多層構造物を作ることができる。この方法は機械的均質性も優れている。共押出し技術は熱可塑性樹脂の加工で周知の技術である(例えば非特許文献11を参照)。特許文献24には構造用プラスチックを用いる共押出の例が記載されている。
「プラスチック、構造−特性の手引き、1989、使用および標準化」第4版、Nathan、126頁 米国特許第5,318,737号明細書
本発明プロセスでは下記の(I)〜(IV)の層をこの順番で重ねて共押出し、熱間圧縮成形または多色射出して構造用プラスチックを保護する:
(I)PMMAを含む保護層、
(II)任意成分としての着色層、
(III)下記から成る式:BAnのブロックコポリマーを含む延性のある中間層:
gが−5℃以下の少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%含むポリマーブロックB、
ポリマーブロックBと共有結合で結合した、Tgが0℃以上の少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%含むn個のポリマーブロックA(nは1〜10の整数)、
(d)構造用プラスチック層(IV)
本発明プロセスは下記の(I)〜(IV)の層をこの順番で重ねて共押出して構造用プラスチックを保護するのが好ましい:
(I)PMMAを含む保護層、
(II)任意成分としての着色層、
(III)下記から成る式BAnのブロックコポリマーを含む延性のある中間層:
gが−5℃以下の少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%含むポリマーブロックB、
ポリマーブロックBと共有結合で結合した、Tgが0℃以上である少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%含むn個のポリマーブロックA(nは1〜10の整数)、
(d)構造用プラスチック層(IV)
用途
本発明の多層構造物は例えば下記のような日常生活物品および成形品の製造で使用できる:
(a)芝刈り機、チェーンソー、ジェットスキー、家庭電化製品の本体またはケーシング、
(b)自動車のルーフボックス、
(c)車体部品、
(d)ナンバープレート
(e)トレーラーハウスおよびモビールハウスの外壁パネル、
(f)冷蔵庫の外側パネル、
(g)シャワー室パネル、
(h)建物のドア、
(i)窓枠成型品、
(j)羽目板。
PVCは外装用途、例えば建物のドア、雨樋、窓枠成型品または羽目板部品の製造で構造用プラスチックとして用いるのが有利である。しかし、紫外線照射の作用でPVCが損傷して変色(特に暗色、例えば青または黒)および/または衝撃強度の低下を生じる。さらに、PVCパネルは一般に白色顔料の役目もする紫外線安定剤としての二酸化チタンを含む。二酸化チタンの比率は一般に約3%であり、この比率のため暗色にはし難いため、パネルは明色または淡い色彩のみ着色され得る。本発明はPVCの衝撃強度を保持したままPVCの外装パネルの着色および/または紫外線保護の問題を解決する。
本発明の別の対象は、下記の(I)〜(IV)の層を下記の順番に含む各層が互いの上下に重なって配置された外装パネルにある:
(I)PMMAを含む保護層、
(II)任意成分としての着色層、
(III)下記から成る式:BAnのブロックコポリマーを含む延性のある中間層:
gが−5℃以下の少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%含むポリマーブロックB、
ポリマーブロックBと共有結合で結合した、Tgが0℃以上である少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%含むn個のポリマーブロックA(nは1〜10の整数)、
(IV)PVC層
着色層が存在しない場合の層(I)と層(III)の厚さの合計が310μm以上になるようにするのが好ましい。
ABSは家庭電化製品の本体またはケーシング、ナンバープレート、冷蔵庫の外側パネルまたは車体部品の製造で構造用プラスチックとして用いるのが有利である。ABSは60°の角度で約40〜50の光沢を示す。本発明でABSを保護するとABSの衝撃強度を保持したまま、60°の角度での光沢が70〜95、さらには85〜90になる。
以下、本発明者達が最良の形態と考える本発明の実施例を説明するが、下記の実施例は単に説明のためのもので、本発明の範囲を制限するものではない。
共押出しで多層構造物を製造し、それを曲げ試験で評価した。サンプルによってはノッチ付アイゾッド衝撃強度も測定した。
共押出し条件
Amut(登録商標)の3層共押出カレンダー加工ラインを用いて多層構造物を製造した。共押出しでは層分配ユニットと、幅が650mmのコートハンガーダイとを使用した。多層構造物のカレンダー加工は互いに独立して温度調節可能な3本のロールから成る縦型カレンダーで行った。ABSは脱気装置を備えた直径70mm、長さが32Dに等しい押出機を用いて245〜255℃の温度で押出した。トリブロックコポリマーの層に用いる押出機は直径30mm、長さは24Dで、温度は約250℃に調節する。表面層のPMMAは直径30mm、長さが25Dの押出機を用いて同じく約250℃の温度で押出す。
ノッチ付アイゾッド衝撃強度の測定条件
ISO180、
試験片:80×10mm、
Vノッチ:8mm、
振子:1J
速度:3.46m/秒
曲げ試験
強靱性(resilience、BS)(kJ/m2で表記)をアクリル保護層で保護されたABS試験片または保護されていないABS試験片で測定した。この強靱性は迅速曲げ試験を用いて測定する。試験片をスパンの真ん中で一定の速度で曲げる。試験中、試験片に加わる荷重を測定する。曲げ試験はMTS−831サーボ油圧機械で一定の速度で行う。力はハンマーの先端に埋め込んだ圧電セルを用いて569.4Nの範囲で測定する。応力下の試験片の変位量は油圧ジャッキ上のLVDTセンサで50mmの範囲で測定する。
試験中、力(Nで表記)およびハンマーの変位量(mm)を記録する。試験片が破損するまでまたはズレて外れる限界(20mmで評価)まで変位量を関数とする力を表す曲線の下側面積を実験曲線から計算する。この面積(ジュールで表記)は加重中にシステムへ供給されたエネルギーを表す。曲げ強度(BSとして記録)はバーの中心断面に対する破断エネルギー(kJ/m2で表記)である。
試験片の製造
多層構造物から下記寸法のバーをCharlyrobot CRA(登録商標)デジタルフライス盤を用いて作る。シート1枚当たり6本のバーを切り取る。
試験片の寸法(mm)は下記の通り:
長さ:l=70+/−0.2
幅 :b=10.0+/−0.2
厚さ:h=各試験片ごとに測定。
支持部材間の距離であるスパンLはL=40mmに調節する。加えるひずみ速度は0.1m/秒である。各サンプルのハンマーと接触する面はABSである。引張応力は薄膜層に加える。
トリブロックコポリマーの製造
3種類のトリブロックコポリマーを製造した。コポリマー1は塊重合で、トリブロックコポリマー2と3は水中で懸濁状態で製造した。
トリブロックコポリマー1
トリブロックコポリマー1は塊重合で製造した。攪拌器を備えたジャケット付き金属反応器に6000gのブチルアクリレートと、35gのアルコキシアミンDIAMSと、1gのニトロオキシドSG1とを導入する。混合物の温度を115℃にする。225分後、変換率は60%で、ポリ(ブチルアクリレート)は数平均分子量が66,960g/molで、重量平均分子量が128,300g/molで、多分散度指数が1.9である。続いて、5325gのMMAを反応器に入れる。粘性混合物の温度は90℃である。こうして、PMMA−b−ポリ(ブチルアクリレート)−PMMAから成る生成物が得られる。
数平均分子量:80,110g/mol
重量平均分子量:192,900g/mol
多分散度指数:2.4
ブチルアクリレートのモル含有率:49.5%
メチルメタクリレート(MMA)のモル含有率:50.5%。
トリブロックコポリマー2
第1段階:リビングポリ(ブチルアクリレート)を含むMMA溶液の製造
14,000gのブチルアクリレートを200回転/分で攪拌した20リットル容の反応器内で140gのDIAMINSの存在下、117℃で、固形分で測定した変換度が70%になるまで重合する。ポリ(ブチルアクリレート)はPMMA当量で下記の分子量を示す:
ピーク時の平均分子量:97,220g/mol
数平均分子量:67,810g/mol
重量平均分子量:106,990g/mol
Z−平均分子量:148,020g/mol
多分散度指数:1.6。
続いて、12,200gの上記混合物を100回転/分で攪拌した20リットル容の容器に入れた後、未変換ブチルアクリレートを、固形分含量が約96%の粘性ポリ(ブチルアクリレート)が得られるまで真空蒸発させる(4時間30分、80℃、20mmHg)。10,500gのMMAを加えてポリ(ブチルアクリレート)を再希釈する。得られた溶液は45%の固形分含量を示す。得られた溶液は45%のリビング(すなわち再活性化可能な)ポリ(ブチルアクリレート)に対して55%のMMAを含む。
第2段階:トリブロックコポリマー2の製造
コポリマーを水中で懸濁状態で製造する。水酸化ナトリウムNaOHで中和した2−アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン酸の重合で得られるポリマーを分散剤として用いる。この分散剤は下記文献の実施例1に従って製造する。
米国特許第5,733,992号明細書
この分散剤のブルックフィールド粘度が25℃で4Pa.sである。この分散剤を以降、AMPSとよぶ。予め脱気し、窒素でパージした20リットル容の反応器に7000gの脱イオン水と、509gの5.3重量%AMPS溶液と、0.37gのNaOHとを導入する。混合物を200回転/分で攪拌しながら70℃に加熱する。続いて、第1段階で製造したポリ(ブチルアクリレート)のMMA溶液4230gを流し込む。
反応混合物を2時間の間、100℃に加熱し、終了時に3.7gのオクチルメルカプタンを11.2gのMMAに希釈した混合物を導入する。反応混合物を攪拌下に100℃で1時間放置する。この時間の最後に、6.75gのLuperox(登録商標)26Rと247gのMMAとの混合物を1時間かけて連続的に導入する。この時間の最後に、1.35gのLuperox(登録商標)26Rを11.2gのMMAで調製した溶液を導入し、反応器の温度を105℃に上げて1時間維持する。
続いて、懸濁液を冷却し、乾燥濾過し、7000gの水で再スラリー化し、次いで再度乾燥濾過する。この操作を3回行う。トリブロックコポリマー2はPMMA−b−ポリ(ブチルアクリレート)−b−PMMAから成る平均径が334μmのビーズの形で得られる。
数平均分子量:61,000g/mol
重量平均分子量:185,000g/mol
トリブロックコポリマー3
第1段階:リビングポリ(ブチルアクリレート)と、不活性化ポリ(ブチルアクリレート)を含むMMA溶液の製造
14,000gのブチルアクリレートを200回転/分で攪拌した20リットル容の反応器内で140gのDIAMINSの存在下、117℃で、固形分で測定した変換度が70%になるまで重合する。ポリ(ブチルアクリレート)はPMMA当量で下記の分子量を示す:
ピーク時の平均分子量:97,220g/mol
数平均分子量:67,810g/mol
重量平均分子量:106,990g/mol
Z−平均分子量:148,020g/mol
多分散度指数:1.6。
4240gの上記混合物(すなわち、ポリ(ブチルアクリレート)と、ブチルアクリレートとを含む)を13.7gのAIBNを30gのブチルアクリレートに希釈したものの存在下で70℃に加熱する。約25℃で発熱が観察され(すなわち、反応器内の温度は最高で95℃まで上昇する)る。次いで、反応媒体を70℃で6時間維持し、次いで、30℃に冷却し、45重量%のポリ(ブチルアクリレート)を含む溶液が得られるまでMMAで希釈する。このポリ(ブチルアクリレート)はリビングすなわち再活性化可能なポリ(ブチルアクリレート)および不活性化ポリ(ブチルアクリレート)に対応する。
第2段階:トリブロックコポリマー3の製造
予め脱気し、窒素でパージした20リットル容の反応器に7000gの脱イオン水と、509gの5.3重量%AMPS溶液と、0.37gの水酸化ナトリウムとを導入する。この溶液を200回転/分で攪拌しながら70℃に加熱する。温度が70℃に達したら、4218gの第1段階で製造した溶液を流し込む。
反応混合物を2時間の間、100℃に加熱し、終了時に、3.7gのオクチルメルカプタンを11.25gのMMAに希釈した混合物を導入する。反応混合物を攪拌下に100℃で1時間放置し、次いで、6.75gのLuperox(登録商標)26Rと、247gのMMAとの混合物を1時間かけて連続導入し、その後、1.35gのLuperox(登録商標)26Rを11.2gのMMAで調製した溶液を導入し、反応器の温度を1時間の間、105℃に上げる。
続いて、懸濁液を冷却し、乾燥濾過し、7000gの水で再スラリー化し、次いで、再度乾燥濾過する。この操作を3回行う。トリブロックコポリマー3はPMMA−b−ポリ(ブチルアクリレート)−PMMAと、ポリ(ブチルアクリレート)とのブレンドから成る平均径が168μmのビーズの形をしている。
数平均分子量:48,650g/mol
重量平均分子量:248,200g/mol
[図4]は得られた生成物のAFM写真である。得られた生成物は、寸法が100nm以下の相(明るい点に見える点)を有するナノ構造(相ミクロ分離)を示すことがわかる(写真の目盛りは5μm)。
トリブロックコポリマー4
7150gの脱イオン水を、予め脱気し、窒素でパージした20リットル容の反応器に、375gの5.4重量%AMPS溶液と、0.37gのNaOHとの存在下で導入する。
この溶液を200回転/分で攪拌しながら70℃に加熱する。温度が70℃に達したら、トリブロックコポリマー2の製造における第1段階で得られたリビングポリ(ブチルアクリレート)のMMA溶液4389gを流し込む。
反応混合物を2時間の間、100℃に加熱し、終了時に、3.7gのオクチルメルカプタンを11.2gのMMAに希釈した混合物を導入する。反応混合物を攪拌下に100℃で1時間放置する。この時間の最後に、15gのLuperox(登録商標)531と、100gのMMAとの混合物を一度に導入し、次いで、反応器の温度を2時間の間、120℃にする。この時間の最後に、反応器を95℃に冷却し、4.5gの過硫酸カリウムを150mlの水で調製した溶液を一度に導入する。反応混合物を95℃で1時間維持する。
続いて、懸濁液を冷却し、乾燥濾過し、7000gの水で再スラリー化し、次いで再度乾燥濾過する。この操作を3回行う。トリブロックコポリマー4は平均径が209μmのビーズの形をしている。続いてトリブロックコポリマーをペレット化する。
数平均分子量:49,300g/mol
重量平均分子量:204,000g/mol
結果([表1]参照)
ABS単独で50.6kJ/m2(実施例1)の強靱性を示すことがわかる。これはABSをAltuglas(登録商標)VO44またはDRTで被覆すると低下する(実施例2、3)。
複合材料の強靱性はトリブロックコポリマーから成る延性のある中間層の存在下ではABS単独の強靱性レベルに戻る(実施例5〜12)。
実施例10の構造はTinuvin(登録商標)Pによって紫外線照射に対する抵抗がさらに高い。
Figure 2008520468
互いに上下に配置された3層(2、3、4)から成る多層構造物1の図。層2は保護層(I)に対応し、層3は延性のある中間層(II)に対応し、層4は構造用プラスチック(IV)に対応する。 互いに上下に配置された4層(2、2’、3、4)から成る多層構造物5の図。層2は保護層(I)に対応し、層2’は着色層に対応し、層3は延性のある中間層(II)に対応し、層4は構造用プラスチック(IV)に対応する。 強靭性(resilience)を測定するための装置6の図。支持部材8、8’上に配置されたバー7にハンマー9で力Fを加える。図示していない装置で力と変位量とを連続的に記録する。 実施例で製造方法を詳細に説明したトリブロックコポリマー3の原子間力顕微鏡AFMの写真。

Claims (15)

  1. 下記の(I)〜(IV)の層が下記の順番で互い上下に配置され、着色層が存在しない場合の層(I)と層(III)の合計の厚さが310μm以上である多層構造物:
    (I)PMMAから成る保護層、
    (II)着色層(任意成分)、
    (III)式:BAnのブロックコポリマーから成る延性を有する中間層:
    (ここで、ポリマーブロックBはTgが−5℃以下の少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%含み、n個のポリマーブロックA(nは1〜10の整数)はポリマーブロックBと共有結合で結合したTgが0℃以上の少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%含む)、
    (IV)構造用プラスチック層
  2. ポリマーブロックBがTgが−5℃以下の少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも70重量%、さらに好ましくは少なくとも80重量%含む混合物MBから得られる請求項1に記載の多層構造物。
  3. ポリマーブロックBのTgが−5℃以下である請求項1または2に記載の多層構造物。
  4. ポリマーブロックAがTgが0℃以上の少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%、好ましくは少なくとも70重量%、さらに好ましくは少なくとも80重量%含む混合物MAから得られる請求項1〜3のいずれか一項に記載の多層構造物。
  5. ポリマーブロックAのTgが0℃以上である請求項1〜4のいずれか一項に記載の多層構造物。
  6. ポリマーブロックBとブロックAの周囲温度でのフローリ−ハギンズ相互作用パラメータχAB(paramettre d'interaction de Flory-Huggins)がχAB>0である請求項1〜5のいずれか一項に記載の多層構造物。
  7. ブロックコポリマーが下記(1)〜(2)の段階を含むプロセスで得られる請求項1〜6のいずれか一項に記載の多層構造物:
    (1)少なくとも一種のアルコキシアミンZTnの存在下で、Tgが−5℃以下の少なくとも一種の(メタ)アクリルモノマーを少なくとも60重量%含む混合物MBを加熱し、この加熱をアルコキシアミンが活性化され且つ混合物MBが少なくとも60%の変換率まで重合するのに十分な温度で行ってポリマーブロックBを作り、
    (2)Tgが0℃以上の少なくとも一種のメタクリルモノマーを少なくとも60重量%含む混合物MAの存在下で、第1段階で得られたポリマーブロックBを加熱し、この加熱をブロックBが活性化され且つ混合物MAが重合するのに十分な温度で行ってポリマーブロックAを作る。
  8. 少なくとも一種の衝撃改質剤を用いて上記PMMAを耐衝撃性にする請求項1〜7のいずれか一項に記載の多層構造物。
  9. 上記衝撃改質剤の比率がPMMA100重量部当たり0〜60重量部である請求項1〜8のいずれか一項に記載の多層構造物。
  10. 上記着色層が熱可塑性樹脂、好ましくはPMMA中に分散した少なくとも一種の顔料を含む請求項1〜9のいずれか一項に記載の多層構造物。
  11. 下記(I)〜(IV)の層を共押出、熱間圧縮成形または多射出によって下記の順番で重ねることを特徴とする、構造用プラスチックの保護方法:
    (I)PMMAを含む保護層、
    (II)任意成分としての着色層、
    (III)請求項1〜7に記載の式:BAnのブロックコポリマーから成る延性を有する中間層、
    (IV)構造用プラスチック層。
  12. 下記(I)〜(IV)の層を下記の順番で共押出しすることを特徴とする構造用プラスチックの保護方法:
    (I)PMMAを含む保護層、
    (II)任意成分としての着色層、
    (III)請求項1〜7に記載の式:BAnのブロックコポリマーからなる延性を有する中間層、
    (IV)構造用プラスチック層。
  13. 下記(I)〜(IV)の層が下記の順番で上下に積層された外装パネル:
    (I)PMMAを含む保護層、
    (II)任意成分としての着色層、
    (III)請求項1〜7に記載の式:BAnのブロックコポリマーから成る延性を有する中間層、
    (IV)PVC層。
  14. 延性を有する中間層の製造での、請求項1〜7に記載のブロックコポリマーBAnの使用。
  15. 請求項1〜10のいずれか一項に記載の多層構造物の、下記のような日常生活で使用する物品および製品の製造での使用:
    (a)芝刈り機、チェーンソー、ジェットスキー、家庭電化製品等の本体またはケーシング、
    (b)自動車のルーフボックス、
    (c)車体部品、
    (d)ナンバープレート
    (e)トレーラーハウスおよびモビールハウス用の外壁パネル、
    (f)冷蔵庫の外側パネル、
    (g)シャワー室用パネル、
    (h)建物のドア、
    (i)窓用成型品、
    (j)羽目板。
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