JP2008519865A6 - 純粋な臭化ロクロニウム - Google Patents

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Abstract

本発明は、実質的に純粋な臭化ロクロニウムを含む。

Description

発明の分野:
本発明は、実質的に純粋な臭化ロクロニウム(化合物I)を含む。
発明の背景:
1−[17β−(アセチルオキシ)−3α−ヒドロキシ−2β−(4−モルフォリニル)-5α−アンドロスタン−16β−イル]−1−(2−プロペニル)ピロリジニウムブロマイド(ロクロニウムブロマイド:化合物I)は、以下の構造:
Figure 2008519865
、そしてC32H53BrN2O4の式、及び609.70の分子量を有する。
臭化ロクロニウムは、用量及び中間持続性に依存して早い開始から中間の開始に至る開始を伴う非脱分極性の神経筋遮断剤として使われる。それは、運動終板(motor end-plate)において、コリン作動性受容体のための競合によって作用する。この作用は、ネオスチグミン及びエドロフォニウムのようなアセチルコリンエステラーゼ阻害剤によって拮抗される。
臭化ロクロニウムは、北アメリカにおいては、商品名ゼムロン(ZEMURON)(商標)という名称の下、そして、他の場所では、商品名エスメロン(ESMERON)(商標)で販売されている。それは、静脈注射だけのために、透明であって、無色ないしは黄色/オレンジ色の滅菌済みの非発熱性の等張液として供給される。
臭化ロクロニウムの製剤は、米国特許第5,817,803号明細書及び第4,894,369号明細書並びに米国公開公報(第2005/0159398号)において開示される。
米国特許第4,894,369号明細書('369特許)は、ジクロロメタン及びエーテルから結晶化及びそれに続くクロマトグラフィにより精製される臭化ロクロニウムの製剤を開示する。
米国公開公報第2005/0159398号は、二アセチル化した中間体を経て作られる臭化ロクロニウムを開示しており、この場合、ロクロニウムはおよそ87%の収率で、そして、HPLCによる98%(面積%)の純度で、得られることを開示する。
他の合成化合物と同様に、臭化ロクロニウム塩は、分解のような多くの原因から生ずる余分な化合物又は不純物を含み得る。余分な化合物又は不純物は、未反応の出発原料、合成副産物、副反応の生産物、及び/又は、分解生成物であり得る。臭化ロクロニウム塩又はどんな活性製薬成分(API)においても、不純物は、好ましくなく、そして、極端なケースにおいては、APIを含む投与形態によって治療を受けている患者に有害でさえあるかもしれない。
APIの貯蔵寿命の要因である安定性に加えて、商業製造プロセスで生産されるAPIの純度は、明らかに商業化のための必要条件である。商業製造プロセス中に混入する不純物は、非常に少量に限られていなくてはならないし、そして、好ましくは実質的に含まれていないことである。例えば、日米欧医薬品規制ハーモナイゼーション会議(2000年11月10日付けのICH Q7A 活性製薬成分のための医薬品製造品質管理基準ガイダンス)は、プロセス不純物が、製造プロセスにおいて、原料の品質を規定したり、温度、圧力、時間及び化学量論比のようなプロセスパラメータをコントロールしたり、結晶化、蒸留及び液液抽出のような精製ステップを含むことによる制限の下で維持されることを要求する。
化学反応の生成混合物が、医薬品規格に従う十分な純度の単一化合物であることはまれである。ほとんどの場合、副生成物及び反応の副産物並びに反応において使用される補助試薬もまた、生成混合物中に存在するであろう。API(臭化ロクロニウム)の処理の間の特定段階において、継続的な処理のために適当かどうかについて決定するために、そして、最終的には、医薬製品の使用のために適当かどうかについて決定するために、純度が、典型的には、HPLC、TLC又はGC分析によって、分析されなければならない。絶対的な純度は、典型的に達成できない理論上の理想であって、APIは、完全に純粋である必要はない。むしろ、純度標準は、APIができるだけ不純物を含まないこと、すなわち、臨床使用のためにできるだけ安全なものであることを保証する目的で定められる。上で論述したように、アメリカ合衆国において、食品医薬品局ガイドラインは、いくらかの不純物の量が0.1パーセント未満に制限されるよう勧める。
通常、副生成物、副産物及び補助試薬(ひとまとめにして“不純物”)は、分光器で、及び/又は、他の物理的方法によって同定され、それから、例えばクロマトグラムでのピークの位置又はTLCプレート上でのスポットと関連づけされる。(Strobel p. 953, Strobel, H.A.; Heineman, W.R., Chemical Instrumentation: A Systematic Approach, (3rd ed., Wiley & Sons, New York 1989)). その後、不純物は、例えば、クロマトグラムにおけるその相対的な位置によって同定され得る。そのクロマトグラムにおける位置は、通常、カラムへの試料の注入と検出器を通って特定成分の溶出の間の時間を測定される。クロマトグラムにおける相対的な位置は、「保持時間」として知られている。
保持時間は、多くの他の要因はもちろん、機器の状態によって平均値を変動し得る。そのような変動が不純物の正確な同定にもたらす影響を軽減するため、従業者は、不純物同定に「相対保持時間」(“RRT”)を用いる(Strobel p. 922)。不純物のRRTは、その保持時間を基準マーカーの保持時間で割ったものである。検出できるほど十分に多量で、カラムを飽和させない程度で、かつ、RRTの測定ための基準マーカーとして化合物を使用するために、十分に少量で、混合物に加えられ、もしくは、存在する、API以外の化合物を選択することが好ましいであろう。
当業者に知られているように、プロセス不純物の管理は、それらの化学構造及び合成経路を理解することによって、並びに、最終製品における不純物の量に影響を及ぼすパラメータを特定することによって、大いに強化される。
ヨーロッパ薬局方によると、臭化ロクロニウムは、HPLCによる0.2%(面積%)以上の不純物Aを含むべきではない。加えて、ICHガイドライン(Q3C Impurities: Tables and list, November 2003)によれば、臭化ロクロニウムは、エチルエーテルをおよそ5000 ppmそしてジクロロメタンをおよそ600 ppm以上含んでいてはいけない。発明は、ヨーロッパ薬局方第5版(Supplement 5.4, pp. 4013-4014)及びICHガイドラインが示す限度を超える臭化ロクロニウムを含む。
他の合成化合物と同様に、臭化ロクロニウムは、多くの化合物、及び/又は、多くの原因から生じ得る不純物を含み得る。それらは、未反応の出発物質、反応の副産物、副反応の生成物又は分解生成物であり得る。発明は、高純度で臭化ロクロニウムを供給することによって、これらの問題に対処する。
発明の概要:
本発明の1つの態様は、酢酸及び過塩素酸中で99%〜101%の電位差滴定値を有し、HPLCによるおよそ0.2%(面積%)未満の不純物Aを含み、そして、エチルエーテル及びジクロロメタンの溶媒のうちの少なくとも1つを、それぞれ、およそ850ppm及びおよそ600ppmと同等又はそれ未満で有する臭化ロクロニウム(化合物 I):
Figure 2008519865
を含む。好ましくは、臭化ロクロニウムが、HPLCによるおよそ0.1%(面積%)未満の不純物Aを、より好ましくは、HPLCによるおよそ0.1%〜およそ0.02%(面積%)の範囲の不純物Aを、そして、最も好ましくは、HPLCによるおよそ0.07%〜およそ0.02%(面積%)の範囲の不純物Aを有する。好ましくは、臭化ロクロニウムが、HPLCによるおよそ99%〜およそ100%(面積%)の純度を有する。好ましくは、臭化ロクロニウムが、全溶媒量2000ppm未満を有する。
本発明のもう一つの態様は、臭化ロクロニウム及び少なくとも1つの薬剤的に許容し得る賦形剤を含んでなる医薬品製剤を含む。
本発明のもう一つの態様は、臭化ロクロニウム及び少なくとも1つの薬剤的に許容し得る賦形剤を混合することを含んでなる医薬品製剤を生産する方法を含む。
さらに本発明のもう一つの態様は、筋弛緩のために薬剤の生産における医薬品製剤の使用を含む。
発明の詳細な説明:
この明細書で使用される場合には、臭化ロクロニウムに言及するとき、「実質的に純粋」という語句は、酢酸及び過塩素酸中で99%〜101%の電位差滴定値を有し、HPLCによるおよそ0.2%(面積%)未満の不純物Aを含み、そして、エチルエーテル及びジクロロメタンの溶媒のうちの少なくとも1つを、それぞれ、およそ850ppm及びおよそ600ppmと同等又はそれ未満で有する臭化ロクロニウムをいう。
本発明は、実質的に純粋な臭化ロクロニウムを合成する方法を含む。部分的に、その方法は、臭化ロクロニウム合成の間に使用されるピロリジンの量を減らし、そして、これにより、好ましくない副産物の量を減らす。また、その方法では、臭化ロクロニウム合成の間の処理手順は、ヨーロッパ薬局方及びICHガイドライン規格によって許容できるレベルまで、製品における残留溶媒の量を減らす。
'369特許の実施例23は、(2α,3α,5α,16β,17β)-2-(4-モルフォリニル)-16-(1-ピロリジニル)- アンドロスタン-3,17-ジオール17-アセテートと8.1 当量の臭化アリルの反応による臭化ロクロニウムの合成を開示する。その反応は、通常、室温において圧力下で22時間かかる。'369特許の8欄、27-46行を参照のこと。下記の比較例1は、'369特許において開示した方法を繰り返した。そして、その方法が、16519ppmのエチルエーテル及び176ppmのジクロロメタンを含有する臭化ロクロニウムを供給することを示す。それゆえに、'369特許の実施例23において開示した方法は、たとえその方法が、結晶化に続くクロマトグラフィによる精製を利用したとしても、ICHガイドライン純度規格によって許容されたそれらを上回る残留溶媒を含む臭化ロクロニウムを産する。
本発明の方法は、先行技術において要求された追加的な精製方法なしで、ヨーロッパ薬局方及びICHガイドライン純度規格を満たす臭化ロクロニウムを産する。
この明細書で使用される場合には、特に明記しない限り、「湿った」という語句は、エチルエーテルをおよそ850ppm以上、そしてジクロロメタンをおよそ600ppm以上含んでいる製品をいう。
この明細書で使用される場合には、特に明記しない限り、「不純物A」という語句は、2β-(4-モルフォリニル)-16β-(1-ピロリジニル)-5α-アンドロスタン-3α-オール-17β-アセテート(化合物VIII)をいう。
Figure 2008519865
本発明の1つの態様は、実質的に純粋な臭化ロクロニウム(化合物I)を含む。
Figure 2008519865
好ましくは、臭化ロクロニウムが、酢酸及び過塩素酸中で99%〜101%の電位差滴定値を、HPLCによるおよそ0.1%(面積%)未満の不純物Aを、そして、エチルエーテル及びジクロロメタンの溶媒のうちの少なくとも1つを、それぞれ、およそ850ppm及びおよそ600ppmと同等又はそれ未満で有する。さらに好ましくは、臭化ロクロニウムが、酢酸及び過塩素酸中で99%〜101%の電位差滴定値を、HPLCによるおよそ0.1%〜およそ0.02%(面積%)の範囲の不純物Aを、そして、エチルエーテル及びジクロロメタンの溶媒のうちの少なくとも1つを、それぞれ、およそ850ppm及びおよそ600ppmと同等又はそれ未満で有する。最も好ましくは、臭化ロクロニウムが、酢酸及び過塩素酸中で99%〜101%の電位差滴定値を、HPLCによるおよそ0.07%〜およそ0.02%(面積%)の範囲の不純物Aを、そして、エチルエーテル及びジクロロメタンの溶媒のうちの少なくとも1つを、それぞれ、およそ850ppm及びおよそ600ppmと同等又はそれ未満で有する。
好ましくは、臭化ロクロニウムが、HPLCによるおよそ99%〜およそ100%の純度を有する。
好ましくは、臭化ロクロニウムが、全溶媒量2000ppm未満を有する。
HPLCの使用は、ヨーロッパ薬局方第5版(Supplement 5.4, pp. 4013-4014)において報告されたヨーロッパ薬局方HPLC法に従う。
本発明は更に、実質的に純粋な臭化ロクロニウム(化合物I)を合成する方法を含み、この方法は、2β-(4-モルフォリニル)-16β-(1-ピロリジニル)-5α-アンドロスタン-3α-オール-17β-アセテート(化合物VIII):
Figure 2008519865
、極性非プロトン性有機溶媒、化合物VIII1モル当たりおよそ1.3〜およそ3当量の臭化アリル及び無機塩を一緒にすること;
臭化ロクロニウムを単離すること;
極性非プロトン性有機溶媒に単離した臭化ロクロニウムを溶解すること;
塩基と任意に結合した脱色剤を加えること;
濾液を得るために混合物を濾過すること;
濾液を貧溶媒に加えること、及び懸濁液を得るためにおよそ840rpm〜1000rpmで攪拌すること;
臭化ロクロニウムの湿った固形物を回収すること;そして、
湿った臭化ロクロニウムをおよそ35℃未満の温度で乾燥させることを含む。
酢酸及び過塩素酸中で99%〜101%の電位差滴定値を、HPLCによるおよそ0.1%(面積%)未満の不純物Aを、そして、エチルエーテル及びジクロロメタンの溶媒のうちの少なくとも1つを、それぞれ、およそ850ppm及びおよそ600ppmと同等又はそれ未満で有する臭化ロクロニウムは、2β-(4-モルフォリニル)-16β-(1-ピロリジニル)-5α-アンドロスタン-3α-オール-17β-アセテート(化合物VIII)、化合物VIII1モル当たりおよそ1.3〜およそ3当量の臭化アリル、それらの水分含量がKFによっておよそ0.1%未満である極性非プロトン性有機溶媒、及び無機塩と一緒にすること;
臭化ロクロニウムを単離すること;
極性非プロトン性有機溶媒に式Iの臭化ロクロニウムを溶解すること;
油状の残渣を得るために極性非プロトン性有機溶媒をおよそ22℃以下の温度で除去すること;
極性非プロトン性有機溶媒に油状の残渣を溶解させること;混合物を形成するために塩基を、任意に脱色剤と組み合わせて加えること;
濾液を得るために混合物を濾過すること;
濾液を貧溶媒に加えること、及び懸濁液を得るためにおよそ840rpm〜1000rpmで攪拌すること;
濾液から式Iの臭化ロクロニウムの湿った固形物を回収すること;及び、
およそ35℃未満の温度で臭化ロクロニウムを乾燥させること、によって合成され得る。
酢酸及び過塩素酸中で99%〜101%の電位差滴定値を、HPLCによるおよそ0.1%〜およそ0.02%(面積%)の範囲の不純物Aを、そして、エチルエーテル及びジクロロメタンの溶媒のうちの少なくとも1つを、それぞれ、およそ850ppm及びおよそ600ppmと同等又はそれ未満で有する臭化ロクロニウムは、2β-(4-モルフォリニル)-16β-(1-ピロリジニル)-5α-アンドロスタン-3α-オール-17β-アセテート(化合物VIII)、化合物VIII1モル当たりおよそ1.3〜およそ3当量の臭化アリル、及び、ハロゲン化炭化水素類、エステル類、ケトン類及びそれらの混合物からなる群から選択される、それらの水分含量がKFによっておよそ0.05%未満である極性非プロトン性有機溶媒、そして、酸化アルミニウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムからなる群から選択される無機塩と一緒にすること;
臭化ロクロニウムを単離すること;
ハロゲン化炭化水素、エステル類、ケトン類及びそれらの混合物からなる群から選択される極性非プロトン性有機溶媒に式Iの臭化ロクロニウムを溶解すること;
油状の残渣を得るために極性非プロトン性有機溶媒をおよそ25℃以下の温度で除去すること;
ハロゲン化炭化水素類、エステル類、ケトン類及びそれらの混合物からなる群から選択される極性非プロトン性有機溶媒に極性非プロトン性有機溶媒に油状の残渣を溶解させること;
炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムと炭酸カリウムからなる群から選択される塩基を任意に酸化アルミニウム、活性炭及びシリカゲルからなる群から選択される脱色剤と組み合わせて加えること;
濾過すること;ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類、芳香族炭化水素類及びそれらの混合物からなる群から選択される貧溶媒に濾液を加えること;
懸濁液を得るためにおよそ840rpm〜1000rpmで攪拌すること;式Iの臭化ロクロニウムの湿った固形物を回収すること;及び、
およそ35℃未満の温度で臭化ロクロニウムを乾燥させること、によって合成され得る。
酢酸及び過塩素酸中で99%〜101%の電位差滴定値を、HPLCによるおよそ0.07%〜およそ0.02%(面積%)の範囲の不純物Aを、そして、エチルエーテル及びジクロロメタンの溶媒のうちの少なくとも1つを、それぞれ、およそ850ppm及びおよそ600ppmと同等又はそれ未満で有する臭化ロクロニウムは、2β-(4-モルフォリニル)-16β-(1-ピロリジニル)-5α-アンドロスタン-3α-オール-17β-アセテート(化合物VIII)、化合物VIII1モル当たりおよそ2当量の臭化アリル、及び、ジクロロメタン、酢酸エチル、アセトン及びそれらの混合物からなる群から選択される、それらの水分含量がKFによっておよそ0.03%未満である極性非プロトン性有機溶媒、そして、酸化アルミニウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム及び炭酸カリウムからなる群から選択される無機塩と一緒にすること;
臭化ロクロニウムを単離すること;
ジクロロメタン、酢酸エチル、アセトン及びそれらの混合物からなる群から選択される極性非プロトン性有機溶媒に式Iの臭化ロクロニウムを溶解すること;
油状の残渣を得るために極性非プロトン性有機溶媒をおよそ25℃以下の温度で除去すること;
ジクロロメタン、酢酸エチル、アセトン及びそれらの混合物からなる群から選択される極性非プロトン性有機溶媒に極性非プロトン性有機溶媒に油状の残渣を溶解させること;
炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウムと炭酸カリウムからなる群から選択される塩基を、任意に酸化アルミニウム、活性炭及びシリカゲルからなる群から選択される脱色剤と組み合わせて加えること;
濾過すること;ジクロロメタン、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、酢酸エチル、トルエン及びそれらの混合物からなる群から選択される貧溶媒に濾液を加えること;
懸濁液を得るためにおよそ840rpm〜1000rpmで攪拌すること;式Iの臭化ロクロニウムの湿った固形物を回収すること;及び、
およそ35℃未満の温度で臭化ロクロニウムを乾燥させることによって合成され得る。
好ましくは、2β-(4-モルフォリニル)-16β-(1-ピロリジニル)-5α-アンドロスタン-3α-オール-17β-アセテートは、臭化アリル及び無機塩基と一緒にする前に、極性非プロトン性有機溶媒に溶解される。その後、溶媒量の1/3は、カールフィッシャーによる測定でおよそ0.1%未満の水分含量である溶液を得るために、およそ35℃以下の温度で除去される。このステップは、少なくとも2回繰り返されることもある。好ましくは、溶媒は蒸留によって除去される。
任意には、溶媒を加えること、及びそれを除去するステップは、カールフィッシャーによる測定でおよそ0.1%未満の水分含量を許容し得る、先行技術において知られている従来法を用いることに代えられるかもしれない。好ましくは、化合物VIII、極性非プロトン性有機溶媒及び臭化アリルの混合物が、低い水分含量であり、より好ましくは、カールフィッシャーによって、およそ0.1%未満の水分含量であり、より好ましくは、カールフィッシャーによって、およそ0.05%未満の水分含量であり、そして最も好ましくは、カールフィッシャーによって、およそ0.03%未満の水分含量である。
任意に、化合物VIII、臭化アリル及び極性非プロトン性有機溶媒は、それらを一緒にする前に、無機塩と別々に処理され得る。好ましくは、無機塩は、反応物質を一緒にするときに加えられる。塩基の追加は、プロトン化された物質(式1)のような好ましくない副生成物を生じる競合反応を避ける。
Figure 2008519865
好ましくは、化合物VIII1モル当たりおよそ2当量の臭化アリルが使われる。
好ましくは、化合物VIII、極性非プロトン性有機溶媒、およそ1.3〜およそ3当量の臭化アリル及び無機塩を一緒にした後に得られる混合物は、およそ15℃〜およそ40℃の温度で、より好ましくは、およそ35℃〜およそ40℃の温度で攪拌される。
好ましくは、混合物は、およそ20時間〜およそ24時間攪拌される。より好ましくは、混合物は、およそ22時間〜およそ24時間攪拌される。
極性非プロトン性有機溶媒は、ハロゲン化炭化水素類、エステル類、ケトン類及びそれらの混合物からなる群から選択される。好ましくは、ハロゲン化炭化水素は、ジクロロメタンである。好ましいエステルは、酢酸エチルである。好ましくは、ケトンはアセトンである。より好ましくは、極性非プロトン性有機溶媒は、ジクロロメタンである。
無機塩類は、酸化アルミニウム、炭酸ナトリウム、重炭酸ナトリウム又は炭酸カリウムを含むが、これに限定されない。好ましくは、無機塩基は、炭酸ナトリウムである。
好ましくは、臭化ロクロニウムを単離した後、それは極性非プロトン性有機溶媒に溶解され、そして、溶媒は、油状の残渣を得るために除去される。溶解及び蒸留は、臭化アリルの余剰分を除去するために必要な多くの回数だけ繰り返され得る。
脱色剤は、酸化アルミニウム、活性炭及びシリカゲルを含むが、これに限定されない。脱色剤が、塩基性でないとき、そういう場合には、塩基が脱色剤と組み合わせて使用されることもある。好ましくは、脱色剤は、酸化アルミニウムである。好ましくは、塩基は、重炭酸ナトリウムである。
濾過は、先行技術で一般に使用されたいくつかの方法を用いておこなわれることもある。一般的に、濾過は、窒素引入口とバキュームを備えている密封されたフィルターでおこなわれる。好ましくは、濾過の後、濾液は、およそ0.55〜およそ0.610L/minの添加流速で、そして好ましくは、およそ0.58 L/minで貧溶媒に加えられる。
好ましくは、貧溶媒への濾液の添加は、臭化ロクロニウムにおける残留溶媒の高含有量を避けるために、激しく攪拌している間におこなわれる。好ましくは、攪拌は、およそ840rpmの速度でおこなわれる。好ましくは、貧溶媒は、ハロゲン化炭化水素類、エーテル類、エステル類、芳香族炭化水素類及びそれらの混合物からなる群から選択される。好ましくは、ハロゲン化炭化水素は、ジクロロメタンである。好ましいエーテルは、ジエチルエーテル又はジイソプロピルエーテルである。好ましくは、エステルは、酢酸エチルである。好ましい芳香族炭化水素は、トルエンである。好ましくは、濾液における溶媒はジクロロメタンであり、そして、貧溶媒はジエチルエーテルである。一般的に、溶媒がジクロロメタンであり、そして、貧溶媒がジエチルエーテルであるとき、反応は、臭化ロクロニウムに対し、およそ112%〜118%(w/w)の収量をもたらす。
好ましくは、臭化ロクロニウムは、およそ35℃未満の温度で、少なくとも5日間、真空下で乾燥される。しかし、学説によって限定されないので、この乾燥法は、不純物Aの生成を防ぐ1つの因子であると考えられる。
本発明のさらにもう一つの態様は、実質的に純粋な臭化ロクロニウム及び少なくとも1つの薬剤的に許容し得る賦形剤を含んでなる医薬品製剤を含む。賦形剤の選択と使用量は、経験及びその分野における標準的な手順と関連研究の考慮に基づいて製剤科学者によって容易に決定されることもある。賦形剤は、希釈剤、結合剤、崩壊剤、滑沢剤、潤滑油剤、防腐剤、粘性増加剤、緩衝剤、香料及び着色剤を含むこともあるが、これに限定されない。
医薬品製剤は、固体の又は液体の製剤型で供給されることもある。固体の製剤型は、錠剤、粉末剤、カプセル、サシェ及びトローチ剤を含むが、これに限定されない。液体の製剤型は、静脈内注射に適した剤型を含むが、これに限定されない。液体の製剤型では、臭化ロクロニウム及びいくつかの固体の賦形剤は、液体の担体に溶解させるか懸濁させる。
さらにもう一つの態様において、本発明は、実質的に純粋な臭化ロクロニウム及び少なくとも1つの薬剤的に許容し得る賦形剤を混合することを含んでなる医薬品製剤の生産のための方法を含む。
さらにもう一つの態様において、本発明は、筋弛緩のための薬剤の生産における医薬品製剤の使用を含む。
このように特定の好ましい態様に言及することにより本発明を記述したが、当業者は明細書において開示したように、発明の本質及び範囲から逸脱することなく、記述及び説明した本発明を変更することができる。以下の例は、本発明の理解を助けるために示されるが、どんな形であれその範囲に限定するつもりはないし、限定して解釈されるべきではない。
残留溶媒含有量を測定するためのGC法
ガスクロマトグラフィー法は、カラムを使用すること、及び長さ30、内径0.32mm、膜厚1.8μmの6%シアノプロピルフェニル-94%メチルポリシロキサン(Zebron-624、Part No 7HM-G005-31)又は同等の物を充填することを含んでなる。注入口温度は、140℃、検出器温度は、250℃、そしてオーブンは、20分間50℃で温められ、その後、15℃/minの割合で220℃に昇温し、、試料を注入する前に2分間保持する(注入モード:スプリット)。1μLの注入量が使用され、5.53psiの一定圧のヘリウムがキャリアーガスであった。FID検出器が、水素流量30ml/min、空気流量300ml/minで使用された。
内部標準(ISS)は、ベンゼン25μLを250mLのDMSOに混合することにより調製された。ストック溶液は、以下のように調製された。ストック溶液1:50mL容量のフラスコに、ISSを30mL及びメタノールを1mL加え、容量をISSで希釈して合わせる。ストック溶液2:100mL容量のフラスコに、ISSを50mL、アセトニトリルを1mL及びジクロロメタンを1mL加え、容量をISSで希釈して合わせる。ストック溶液3:25mL容量のフラスコに、ISSを15mL及びジエチルエーテルを4mL加え、容量をISSで希釈して合わせる。標準のストック溶液は、25mL容量のフラスコで、4mLのストック溶液1、1mLのストック溶液2及び1mLのストック溶液3を混合し、そして容量をISSで希釈して合わせることにより作られた。下記の表は、標準のストック容器におけるそれぞれの溶媒の最終濃度を要約する。
Figure 2008519865
試料溶液は、2mLのISSに200mgの試料を加えることによって、調製された。下記の表は、溶媒の保持時間(RT)と相対保持時間(RRT)を要約する。
Figure 2008519865
試料は、以下の順に従って注入された:(a) 1μLの内部標準;(b)ワーキング標準溶液(3回);(c) 1μLの内部標準;(d) 1μLの最初に調製した試料溶液;及び(e) 1μLの二番目に調製した試料溶液。
試料の量(単位はppm)は、以下の手順を用いて計算された。ブランクのピークを無視した全てのピークを積分し、以下の通りに計算をおこなう:
Figure 2008519865
ここで、Rsplは、試料溶液における内部標準のピーク面積に対する各々の溶媒のピーク面積の比率である。
Rstdは、ワーキング標準溶液における内部標準のピーク面積に対する各々の溶媒のピーク面積の比率である。
Csplは、試料の濃度である。
Cstdは、標準の濃度(mgl/mL)である。
HPLC法
各々のHPLCは、ヨーロッパ薬局方第5版(Supplement 5.4, pp. 4013-4014)に従っておこなわれた。
以下の条件が用いられた:
試験溶液:分析される製品0.001gは、混合溶媒(水:アセトニトリル, 10:90v/v)に溶解され、10.0mLに希釈された。
標準溶液:試験溶液1.0mLは、混合溶媒(水:アセトニトリル, 10:90v/v)で100.0mLに希釈された。この溶液1.0mLは、移動相で10.0mLに希釈された。
カラム:Hypersil Silica 5 μm、250x4.6 mm
温度:30℃
移動相:pH7.4に調整した水酸化テトラメチルアンモニウム4.53gで作った溶液100(v/v)に対し、アセトニトリルが900(v/v)の比率である混合液
流速:2.0ml/min
検出:UV 210nmでおこなった。
注入量:5μL
分析時間:臭化ロクロニウムの保持時間の2.5倍
限界:不純物のピーク面積は、対応する修正ファクターによって増やされた(化合物VIIIの修正ファクター=0.47)。
分析方法
0.400g を40mlの氷酢酸Rに溶解し、0.1Mの過塩素酸Rで滴定する。終点は、電位滴定で決定された。
比較例1:米国特許第4,894,369号明細書の実施例23に従う1−[17β−(アセチルオキシ)−3α−ヒドロキシ−2β−(4−モルフォリニル)-5α−アンドロスタン−16β−イル]−1(2−プロペニル)ピロリジニウムブロマイド(化合物I)の調製
臭化アリル(1.95mL)は、ジクロロメタン(27mL)に加えた(2β,3α,5α,16β,17β,)-2-(4-モルフォリニル)-16-(1-ピロリジニル)-アンドロスタン-3,17-ジオール17-アセテート (1.35 g, 2.76 mmol)の溶液に加えられ、そしてその溶液は、22時間(TLCによるIP)、室温で加圧ビン(125mL容量)に封入された。溶媒は、15℃の減圧下で除去され、そして、その不純物の固体(2.44g)は、アルミナ(Fluka type 5016A)上で色層分析され、ジクロロメタンで溶離された。純粋な部分は、集められ、溶媒蒸留によって濃縮され、そしてジクロロメタン(15mL)に溶解された。
ジエチルエーテル(100mL)は、20℃で純粋な臭化ロクロニウムに加えられ、窒素雰囲気下で濾過によって集められ、そして、ジエチルエーテル(13.5mL)で洗浄された。得られた化合物は、5日の間、32-33℃の真空下で乾燥された。製品は、17時間後に粉砕され、その後、軽いクリーム状の固体1.15g(1.88mmol、w/w収率:85.2%、モル収率:68.1%)を産出するために連続して乾燥した。融点は、164-165℃、そして、乾燥度は、[α]D 20 +29.0°(c=ヨーロッパ薬局方に従う)。米国特許第4,894,369号は、融点は161-169℃、そしてa[α]D 20 +18.7°(c=1.03 CHCl3中)を報告する。HPLCによる純度は、面積比0.1%の不純物A含量に対して、面積比98.2%であった。エチルエーテルは、1106ppm存在し、そして、ジクロロメタンは7073ppm存在した。電位滴定分析値93%である。
実施例2:1−[17β−(アセチルオキシ)−3α−ヒドロキシ−2β−(4−モルフォリニル)-5α−アンドロスタン−16β−イル]−1(2−プロペニル)ピロリジニウムブロマイド(化合物I)の調製
アンカー型攪拌器(1750-840rpm)を備えた185Lのガラス反応器は、窒素雰囲気下、20-22℃において、2β-(4-モルフォリニル)-16β-(1-ピロリジニル)-5α-アンドロスタン-3α,17β-ジオール 17-アセテート(化合物VIII)(8.65Kg, 17.7mol)及びジクロロメタン(130L)で満たされた。その後、40Lのジクロロメタンは、常圧で、32-35℃において蒸留され、そして、その溶液は20-25℃になるようにされた。容量は、40Lのジクロロメタンで戻され、そして、その同じ容量が、32-35℃でストリッピングされ、その混合物は、20-25℃に冷却された。
炭酸ナトリウム(8.65Kg)は、反応器に加えられ、そして、その結果として生じた混合物は、臭化アリル(4.3Kg、35.5モル)を加えながら、5分間、攪拌された(840rpm)。その結果として生じる懸濁液は、32-35℃で24時間攪拌された(840rpm)。混合物は、その後、室温(20-25℃)まで冷却され、ジクロロメタン(8.65L)で洗浄された塩を除去するために、真空(11mm Hg)下において、ハウジングフィルターで濾過された。溶媒混合物は、20℃以下の温度を保った真空下で除去された。得られた油状の生産物は、ジクロロメタン(45L)で溶解され、そして、20℃以下の温度を保った真空下で濃縮した;この操作は、二回繰り返された。もう一度、残渣は、窒素雰囲気下、室温で、ジクロロメタン(86.5L)に溶解され、そして、酸化アルミニウム(4.3Kg)が加えられた。
結果として生じる混合物は、30分間、20-22℃で攪拌され、そしてその後、濾過された。その溶液(52.77L)は、連続的に攪拌している(840rpm)間、20-22℃で、breakwater(流量0.58L/min)に向かって、ジエチルエーテル(452L)の入っているプロペラタイプ(1680rpm)の攪拌器を備えている1500Lのガラス反応器に、ゆっくりと加えられた(90分)。結果として生じる懸濁液は、30分間、攪拌され(840rpm)、そして、固形物は、窒素雰囲気下(最大:2Kg/m2)で、密なフィルターを用いて濾過で取り除かれ、ジエチルエーテル(2×3L)で洗浄し、少なくとも24時間、水分を除去した。得られた固形物は、オフホワイトの固形物を9.70Kg(0.016モル、w/w収率:112.13%、モル収率:89.88%)供給するために、少なくとも5日間、真空(11mm Hg)下、35℃で乾燥された。湿った物の融点は218℃、そして、湿度は、[α]D 20 +17.9°(c=1.0 CHCl3中)乾燥した物質の融点は210℃、そして、乾燥度は、[α]D 20 +18.9°(c=1.0 CHCl3中)
HPLCによる純度は、面積比99.9%であり、不純物Aは、面積比0.07%存在した。存在している残留溶媒は、メタノール(30ppm)、エチルエーテル(850ppm)、アセトニトリル(27ppm)及びジクロロメタン(19ppm)であった。
実施例3:1−[17β−(アセチルオキシ)−3α−ヒドロキシ−2β−(4−モルフォリニル)-5α−アンドロスタン−16β−イル]−1−(2−プロペニル)ピロリジニウムブロマイド(化合物I)base in situの調製
マントルヒーター、温度計及びマグネチックスターラーを備えた3つのネックフラスコに、窒素雰囲気下、20-22℃で、ジクロロメタン(20mL)、炭酸ナトリウム(2.0g、0.081mol)及びゆっくりと臭化アリル(0.692mL、0.00818モル)が入れられた。混合物は、5分間、攪拌され、そして、2β-(4-モルフォリニル)-16β-(1-ピロリジニル)-5α-アンドロスタン-3α,17β-ジオール 17-アセテート(化合物VIII)(2.0g、4.09×10-3mol)が加えられた。
結果として生じる混合物は、5-10分の間、攪拌された。結果として生じる溶液は、22時間、還流下で攪拌された。混合物は、その後、室温(20-25℃)まで冷却され、窒素雰囲気下で濾過(膜:0.45ミクロン)された。溶媒は、20℃以下の温度に保った真空下で除去された。得られた泡沫は、ジクロロメタン(10mL)で溶解され、20℃以下の温度を保った真空下で、濃縮した;この操作は、2度繰り返された。もう一度、残渣は、窒素雰囲気下、室温で、ジクロロメタン(22mL)に溶解された。
混合物は、2つの部分(それぞれ11mL)に分けられた;それらのひとつは、アルミナ(1.0g)で処理され、30分間攪拌し、そしてその後、濾過した(膜:0.45ミクロン)。溶液は、連続して勢いよく攪拌しているジエチルエーテル(74mL)が入っているフラスコにゆっくりと加えられた。結果として生じる懸濁液は、20-25℃で、30分間攪拌され、窒素雰囲気下で濾過し、そして、エチルエーテル(10mL)で洗浄した。得られた固形物は、真空かつ窒素雰囲気下で10-15分間、水分を除去され、HPLCにより面積比99.86%(修正ファクターを含む)の純度を有しており、そしてHPLCによる面積比0.02%(修正ファクターを含む)の不純物Aを含む、オフホワイトの固形物を1.04g(1.70×10-3mol、w/w収率:104%、モル収率:83.1%)供給するために、少なくとも40時間、40℃で乾燥した。

Claims (8)

  1. 酢酸及び過塩素酸中で99%〜101%の電位差滴定値を有し、HPLCによるおよそ0.2%(面積%)未満の不純物Aを有し、そして、エチルエーテル及びジクロロメタンの溶媒のうちの少なくとも1つを、それぞれ、およそ850ppm及びおよそ600ppmと同等又はそれ未満で含有する臭化ロクロニウム(rocuronium bromide)(化合物I)。
    Figure 2008519865
  2. HPLCによるおよそ0.1%(面積%)未満の不純物Aを有する、請求項1の臭化ロクロニウム。
  3. HPLCによるおよそ0.1%〜およそ0.02%(面積%)の不純物Aを有する、請求項1又は2の臭化ロクロニウム。
  4. HPLCによるおよそ0.07%〜およそ0.02%(面積%)の不純物Aを有する、請求項1〜3のいずれか1項記載の臭化ロクロニウム。
  5. 2000ppm未満の全溶媒含有量を示す、請求項1〜4のいずれか1項記載の臭化ロクロニウム。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項に記載の臭化ロクロニウム及び少なくとも1つの薬剤的に許容し得る賦形剤を含んでなる医薬品製剤。
  7. 臭化ロクロニウム及び少なくとも1つの薬剤的に許容し得る賦形剤を混合することを含んでなる請求項6の医薬品製剤を生産する方法。
  8. 筋弛緩のために薬剤の生産における請求項6の医薬品製剤の使用。
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