JP2008510907A - コーニスを有する家具ユニットが開く間の押す力を有するヒンジ - Google Patents

Abstract

例えば歯止め型の保持装置と組になるようにして、内部にドアの開放方向にドアに押す力を生じさせるのに適したスプリング装置が設けられており、ハンドルや他の把持要素の使用を避けることが可能な、コーニスを有する家具ユニットのためのヒンジ。１つの枢動ピンが設けられているこのヒンジは、弾性要素または平らあるいはスチールワイヤ型のスプリングを有しており、そしてドアと一体的であるボックスまたは家具要素に固定されており、ヒンジの固定アームと類似のカムまたは突起部に押す力を与えることが可能で、ドアの開放方向に力を得るために配置されている。有利な別様態は、ヒンジのアームに固定されている分離可能なプラスチック要素によって、または前記アームに作られた１つ以上のタブによって構成されているカムを含む。有利なことに、そのスプリングは、固定アームの背部または前記アームの側部リブにあるボックスに、ドアが開いている間に、直接押す力を与える。

Description

本発明は、コーニスを有する家具ユニットのためのヒンジに関し、特には、ドアのための、または一般的には動かされるのに適している家具ユニットの諸部分のためのスプリングを有するヒンジに関する。

アメリカンスタイルの家具、すなわち、家具ユニットの周囲を囲み、その範囲を定めるコーニスを有し、軸の周りを回転することによって開くドアが設けられた家具には、様々なタイプのヒンジが使用されている。今日、広く使用されているタイプは、閉鎖位置にあるドアを支持するヒンジが、ドアが閉じられているときに、家具ユニットの外側からは見えないものである。

従来技術において、既知のヒンジには、ドアが閉じられる間に戻る力を生むような、様々なタイプのスプリングが設けられている。それは、家具ユニットにおいてドアが非常に正確に閉まることを可能とする。しかしそれでも、そのような場合において、家具ユニットのドアを開くために、外力を働かせることが必要なことがほとんどであり、その外力はハンドルによってもたらされる。しばしば、ハンドルがない、およびドアに開く力を生じさせることができるスプリングを有する装置を使用する、外側から見える他の把持システムがないドアが好まれる。この場合、複雑な形状を有する、１つのあるいは複数のヒンジから分離されたスプリングが設けられる。

本発明の主となる目的は、保持装置、例えば歯止め型のものと連結されるなどして、開放位置にあるドアに押す力を生じさせるのに適したスプリング装置を内部に設けられ、およびハンドルや他の把持要素を使用することのない、コーニスを有するアメリカンスタイルの家具ユニットのためのヒンジを作ることである。

さらなる目的は、低い生産コストで作れる、したがって単純な形および構成をしており、広い汎用性のあるヒンジを作ることである。

したがって、本発明は、請求項１に記載の特徴を備えた、コーニスを有する家具ユニットのためのヒンジ手段によって、前述の目的を達成する。

１つの枢動ピンを備えたこのヒンジは、ボックスまたはドアの内部にある家具要素に固定されている、平らまたはスチールワイヤ型の弾性要素またはスプリングを有しており、カムまたはヒンジの固定アームと類似している突起部に押す力を生じさせることが可能であり、開放位置において力を得るように配置されている。

有利な別様態は、ヒンジのアームに固定されている分離プラスチック要素によって、または前記アームに作られた１つ以上のタブによって構成されるカムを含む。

有利なことに、スプリングは、ヒンジを調節する偏心部の頂部と隣接して配置されている、固定アームの背面または前記アームの側部リブにあるボックスに、ドアが開いている間に、直接押す力を与えることが可能である。

一度、ヒンジが約１５−２０°の角度と対応する開放位置に到達したら、スプリングはドアの残りの移動のための押す力を与えることをやめ、もはや目に見える作用を及ぼさない。しかしまた、その作用は再びドアを閉じるために克服されなければならないものでもある。本発明のヒンジは、様々な実施形態に適応することが可能なように変形できる。

従属請求項には、本発明の好ましい実施形態が記載されている。

本発明のさらなる特徴および利点は、コーニスを有する家具ユニットのための、好ましくはあるが限定的ではない実施形態に関する詳細な記載のもとで、非限定的である附属の図面を参照しながら、これより明らかになる。

図を参照すると、コーニスを有する家具ユニットのためのヒンジは参照番号１で全体を示されており、家具ユニット２１、２２に固定するためのアーム２、１５からなっている。この固定アームは順に、家具ユニットのコーニスに取り付けられる第１アーム１５と、ボックスまたは家具要素４の垂直壁部に既知の方法で固定されており、ドア５にあるキャビティの内部に保持され、かつ前記ボックスの内側にあるフランジによってボックスに連結されている、１つの枢動ピン３を取り囲むコイル状の下端部を有する第２アーム２と、からなる。図１において、枢動ピン３の反対側において、ボックス４は、ボックス上にある基部６上に隆起部７を有しており、そしてその隆起部７はボックスの内側の方へ曲げられており、弾性要素またはスプリング８、例えば平らまたはスチールワイヤスプリングの第１端部９を保持するスロットをなしている。前記スプリングの第２端部１０は、ボックスの基部６の切り欠き部分に配置されており、アーム２の突出部１１に抵抗して留まっている。この突出部の位置および形状は、ドア５が回転することによって開く間にアーム２に力を生じさせることができるように選択される。この力に対する反応とは、例えば開放位置の方へボックス２を押すことである。

図１におけるように、アーム２は、前記アームの背部から突出している１つ以上のタブ１１を有する型打ちされたプレート金属の一続きの部材に一体的に作られることが可能である。ヒンジが組立てられた位置にあるとき、タブ１１はスプリング８の端部１１を押す。

別法として、アーム２は、挿入されるプラスチックまたは他の適切な金属が固定されている、成形されたプレート金属の少なくとも一部分によって形成されることが可能であり、だいたいはスプリング８に抵抗して留まる部分においてはカムの形状をなしている。

有利なことに、ヒンジに異なる機能を設けることができるように、成形された部分に異なる型のカムまたは異なる形状を有するカムを固定することも可能であり、そうすることで、例えば、ドアに開く力および閉まる力の両方を同じスプリングを使用して与えることができる。スプリング８の端部の適切な点を押圧することによって、例えば、図を参照すると、ドアを時計回りに約１５−２０°回転させてドアを開いている間に押す力を生み出すことが可能となる。必要に応じて、この角度は、上記の数値より高くまたは低く選択されることが可能である。

ドア５には、ドアを閉じられた状態で維持するための保持要素、例えばスプリング、磁石またはフックが設けられており、その保持要素が放たれたときに、押す力はカムの形状によって予め規定された角度までドアを開く。開く回転が続いている間は、スプリングはドアに影響を及ぼさない。

しかし、一続きの部材からなるアーム２は、低い生産コストで作ることができるという利点を有しており、また付加的な組立て操作が必要でない。

したがって、上述のようにして作られるアーム２は、汎用性の高いヒンジをもたらす。

ヒンジのアーム２の位置は、第１偏心部の手段によって、矢印１７の方向に縦に規定されることが可能である。前記第１偏心部とは、他方のアーム１５の前側部１４と関係するアーム２の上端部１３の位置を規定するものであり、前記の前側部には隆起端または耐ねじれ用垂直リブ１６が設けられている。偏心部の手段による規定は、例えば、スクリュードライバを使用することによってなされる。

その代わりに、第２偏心部１８は、家具ユニット２２または構成要素のコーニス２１と一体的である基部プレート２９と関係するアーム１５の位置を規定することによって、矢印１９の方向にヒンジの深さを規定することが可能である。この方向におけるアーム１５の最大移動距離は、アーム１５の垂直壁部上にある楕円形の穴２４によってその移動を限定する基部プレート２０の、コイル状前面端部に保持されているピン２３によって規定されるのであり、そのピンは前記楕円形の穴２４に挿入されている。

有利なことに、アーム１５は前面のコーニスの一部もまた覆うように家具ユニットに固定されるのであり、したがってコーニスの耐久性を増大させる。

図３および４は、より短く薄いスプリング２８が基部６の切り取られた区間の下にあるボックス４に固定されている、有利な実施形態を示している。動作は第１の実施形態と同様であるが、スプリングが押す力を直接的にアーム２の背面に及ぼしている。したがって、この別様態においては、単純な形状を有するアームが、突出部１１、したがってタブまたはカムを必要としない形で使用される。

図５および６は、スプリングの配列が異なっている本発明のヒンジを示している。この場合、Ｖ字型スプリング３８がアーム２に付着するように形成され、および前記アームに設けられた特殊なシート２５に１つの端部を固定されており、一方、他の端部はボックス４の基部６に開く力を与えることができる。この別様態は、ボックス４の内部全体の寸法を減少させることが可能という利点を有している。さらに、スプリング３８の配列および高い剛性によって、家具ユニットのドアが速く開くことを可能としている。

最後に、図７および８は、スプリング４８が、ボックスに既知の方法で固定されている補助ピン２７の周囲でボックス４に保持されている、さらなる別様態を示している。スプリングの一方の端部がボックスの基部６上に配置およびロックされている一方、他方の端部はアーム１５の垂直リブ１６上に配置されており、およびそれに対して押す力を及ぼすことができるのであり、前記垂直リブは調節のための偏心部１２の頂部と隣接して配置されている。この配置にすることで、押す力の働く点が枢動ピン３からより離れた距離になるので、この別様態では、剛性のより低いスプリングを使用することで、ドアがより静かに開くようになる。

これらの別様態全ては本発明の範囲に含まれるのであり、またコーニスを有する家具ユニットのためのヒンジを、単純であまり複雑でない構成とすることも可能である。こうすることで、経済的な効果の範囲が許す限りに低い生産コストを達成することができる。

これまでに記載されてきた特殊な実施形態は、本明細書の内容を限定するものではなく、請求項によって規定されている発明の全ての別様態が保護されるものである。

閉鎖位置にある、本発明に従うヒンジを示している。 スプリングがその力を生じさせることをやめる位置と対応する、部分的に開いた位置にある、本発明に従うヒンジを示している。 図１の位置にある、本発明のヒンジの実施形態を示す。 図２の位置にある、本発明のヒンジの実施形態を示す。 図１の位置にある、本発明のヒンジの第２の実施形態を示す。 図２の位置にある、本発明のヒンジの第２の実施形態を示す。 図１の位置にある、本発明のヒンジの第３の実施形態を示す。 図２の位置にある、本発明のヒンジの第３の実施形態を示す。

符号の説明

１ ヒンジ
２ 第２アーム
３ 枢動ピン
４ ボックスまたは家具要素
５ ドア
６ 基部
７ 隆起部
８ 弾性要素またはスプリング
９ 第１端部
１０ 第２端部
１１ 突出部（タブ）
１２ 第１偏心部
１３ 第２アームの上端部
１４ 第１アームの前側部
１５ 第１アーム
１６ 垂直リブ
１７ 矢印
１８ 第２偏心部
１９ 矢印
２０ 基部プレート
２１ コーニス
２２ 家具ユニット
２３ ピン
２４ 楕円形の穴
２５ 特殊なシート
２７ 補助ピン
２８ スプリング
２９ 基部プレート
３８ スプリング
４８ スプリング

Claims (9)

1. 家具ユニット（２１、２２）に固定するためのアーム（２、１５）と、前記家具ユニットのドア（５）に固定されたボックス（４）と、２つの端部（９、１０）に設けられたスプリング（８、２８、３８、４８）と、からなり、前記固定アーム（２、１５）は１つの枢動ピン（３）の周囲を相互に回転することが可能なように前記ボックス（４）に固定されており、スプリングの第１端部（９）は、ボックス（４）の基部（６）に配置されており、および第２端部（１０）は、ドア（５）が開く方向と同じ方向に、ボックス（４）に押す力を生じさせるのに適したてこ腕を形成する場所にある固定アーム（２、１５）の一部分に配置されていることを特徴とするコーニスを有する家具ユニットのためのヒンジ。
2. 固定アームは、第１アーム（１５）と、スプリングの第２端部（１０）が配置されている、適切に成形されている支持部に設けられている一部分を有する第２アーム（２）と、からなることを特徴とする請求項１に記載のコーニスを有する家具ユニットのためのヒンジ。
3. 前記支持部は、第２アーム（２）に配置されている、タブ（１１）形状をしている要素からなることを特徴とする請求項２に記載のヒンジ。
4. 前記支持部は、適切に成形されており、第２アーム（２）に一体的に固定されている、プラスチック材料からなるカム形状の要素からなることを特徴とする請求項２に記載のヒンジ。
5. 前記第２アーム（２）の一部分は、スプリングの第２端部（１０）のための支持部を形成している湾曲部を有することを特徴とする請求項２に記載のヒンジ。
6. スプリング（８、２８、３８、４８）は、ドア（５）の第１の開放部分と対応する前記の相互の回転における短い弧の部分にだけ、押す力を与えることを特徴とする請求項３から５のいずれか１項に記載のヒンジ。
7. スプリング（３８、４８）は、Ｖ字型であることを特徴とする請求項２に記載のヒンジ。
8. Ｖ字型のスプリング（３８）は、枢動ピン（３）の周囲を回転することが可能であることを特徴とする請求項７のヒンジ。
9. Ｖ字型のスプリング（４８）は、第２ピン（２７）の周囲を回転することが可能であることを特徴とする請求項７に記載のヒンジ。

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