JP2008508401A - 衝撃改良ポリアミド組成物 - Google Patents

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Abstract

以下の成分:−少なくとも1種の芳香族ポリアミド、−(i)最高4個の炭素原子を含む少なくとも1種の非環式オレフィン(O1)由来の繰返し単位と、(ii)6個より多い炭素原子を含む少なくとも1種の非環式オレフィン(O2)由来の繰返し単位とを含む少なくとも1種の第1エラストマー、及び−最高4個の炭素原子を含む少なくとも1種の非環式オレフィン(O3)由来の繰返し単位を含む少なくとも1種の第2エラストマーを含んでなるポリマー組成物であって、前記第2エラストマーには、6個より多い炭素原子を含む非環式オレフィン由来の繰返し単位がないポリマー組成物。前記ポリマー組成物から製造した造形品。
【選択図】なし

Description

発明の詳細な説明
〔関連出願に対する言及〕
この出願は、2004年1月29日提出の米国仮出願60/591,882、2004年12月17日提出の米国仮出願60/636,526、及び2005年5月4日提出の欧州出願05103761.2に対する優先権を主張し、これら全3出願の内容は、参照によって本明細書に取り込まれる。
〔発明の分野〕
本発明は、ポリマー組成物に関し、詳しくは、特に反応性押出加工によって官能化しうるエラストマーを含む、衝撃改良芳香族ポリアミド組成物に関する。本発明で有用なエラストマーには、無水マレイン酸官能化エラストマーエチレンコポリマーが含まれる。芳香族ポリアミドとして、SOLVAY ADVANCED POLYMERS, L.L.C.から入手可能なAMODEL(登録商標)ポリアミドのような芳香族ポリアミドが挙げられ得る。
本発明は、本発明のポリマー組成物を含み、かつ改良された表面品質と衝撃抵抗を有するフィルムの製造方法にも関する。物品、成形品、フィルム、繊維及び容器などを製造するための本発明の組成物の使用も本発明の一部である。
本発明のさらなる利点及び他の特徴について部分的に以下の説明で述べる。また、以下の説明を検討すれば、当業者には本発明のさらなる利点及び他の特徴が部分的に明らかになり、或いは本発明の実施から学べるだろう。添付の特許請求の範囲で詳しく示されているとおりに、本発明の利点が理解され、かつ得られるだろう。明かなように、本発明は、他の異なる実施態様も可能であり、かつそのいくつかの細部を、すべて本発明から逸脱することなく、種々の明白な観点で変更することができる。本説明は、本来例示とみなすべきであり、限定とみなすべきでない。
〔発明の背景〕
ポリマー組成物は周知であり、例えば、部品製造、射出成形、フィルム加工、熱成形、押出加工、ブロー成形などを含む多くの用途がある。ポリマー組成物は、フィルム及び容器、例えば、ボトル、再シール可能包装等といった包装用途で広い利用法を見出した。ポリマーフィルム及び容器を用いて輸送中一時的に物品を包装することができ、或いは電子部品の包装のような、装置の必須かつ永久部分として使用することができる。押出加工、ラミネーション及びフィルム成形の分野で有用な特性を与える新規なポリマー組成物が必要とされている。
ポリマー材料の押出加工性能は、個々のポリマー含有組成物が実際的又は商業的に有用か否かを決定する際に重要な因子である。例えば、ポリマー組成物の溶融特性は、該ポリマー組成物が特定のフィルム押出加工又は成形用途に適するかどうかに大きく影響する。フィルム用途を考慮するためには、組成物が延伸性(drawability)、可撓性、機械的強度、溶融安定性、再利用可能性、透明性及び塗工性(coatability)において優れた特性を有すると有利である。バリア特性(例えば、特定のガスの進入及び/又は外出に対する抵抗)、耐汚染性のような特性も非常に重要だろう。
多くのポリマー含有組成物が存在するが、たとえあったとしても、あまり優れた化学的及び機械的特性を持たず、商業的に有用なフィルムを提供するための良い押出加工性能を与えることはできない。
エチレンビニルアルコールポリマーは包装用途のフィルムとして広く使用されている。該フィルムは、機械的特性とガス透過特性の許容しうるバランスを与えるためマルチラミネート構造を使用する必要があるといった特定の欠点を有する。良い押出加工性能と組み合わせて、可撓性、加工性(例えば、溶融安定性が挙げられる)、引裂き強度及び衝撃抵抗のような改良された機械的特性を与える樹脂組成物は、現存の包装フィルムを超える有意な利益を提供しうる。
フィルムの極限厚は、包装又はフィルム用途のポリマー組成物の選択において重要な考慮すべき事柄である。フィルム厚を最小限度にすることによって、必要とするポリマー組成物の量が少なく、ひいては材料コストの低減及び環境負荷の減少という結果になる。改良された溶融強度を示すポリマー組成物は、ピンホール形成により高い耐性であり、フィルム押出加工用途の従来のポリマー組成物に比べて低い欠陥率をもたらし、ひいてはより薄いフィルムの使用を可能にしうる。
脂肪族ジアミンとジカルボン酸の重縮合反応から導かれるポリアミドのような脂肪族ポリアミドは周知である。脂肪族ポリアミドは、繊維及び織物のような用途で広く使用されている。広く使用されているが、脂肪族ポリアミドは、通常、特殊な用途で要求される十分な程度の耐熱性及び化学抵抗を提供できない。
部分的又は全体的に芳香族ポリアミドは、芳香族ジカルボン酸及び/又は芳香族ジアミンの重縮合から誘導される。脂肪族ポリアミドと異なり、芳香族ポリアミドは、通常、非常に高い耐熱性と非常に良い機械的特性を与える。例えば、芳香族ポリアミドは、その脂肪族同等物に比べてかなり高い融点と改良された機械的特性、例えば、衝撃抵抗及び剛性を有する。しかしながら、フィルムを製造するために芳香族ポリアミドを適用するのは、許容しうる機械的性質、例えば衝撃抵抗、引裂き強度及び溶融加工性を有するフィルムを与えるための容易に入手可能なポリアミド組成物が不足しているので、ある程度制限されている。
EP 0291796には、テレフタル酸含有ポリアミドの変性剤としてマレイン酸ポリオレフィンが開示されている。U.S. 6,518,341には、1種の変性剤を含有する芳香族ポリアミドが部分的に記載されている。前述の特許はいずれも芳香族ポリアミド組成物を用いたフィルム形成の問題について提言していない。その上さらに、上記特許のいずれも芳香族ポリアミドと2種の異なるエラストマーを含有するポリマー組成物について言及していない。
〔発明の概要〕
本発明は、先行技術の課題のみならず、上述した要求をも重点的に取り上げ、少なくとも1種の芳香族ポリアミドと少なくとも2種の特殊タイプのエラストマーとを含んでなるポリマー組成物を提供する。
さらに詳細には、本発明のポリマー組成物は、以下の成分、
−少なくとも1種の芳香族ポリアミド、
−(i)最高4個の炭素原子を含む少なくとも1種の非環式オレフィン(O1)由来の繰返し単位と、(ii)6個より多い炭素原子を含む少なくとも1種の非環式オレフィン(O2)由来の繰返し単位とを含む少なくとも1種の第1エラストマー、及び
−(i)最高4個の炭素原子を含む少なくとも1種の非環式オレフィン(O3)由来の繰返し単位を含む少なくとも1種の第2エラストマー、
を含み、上記第2エラストマーには、6個より多い炭素原子を含む非環式オレフィン由来の繰返し単位がないことを特徴とする組成物である。
好ましいエラストマーは官能化され、かつ反応性押出加工によって製造される。ここで有用な好ましい芳香族ポリアミドとして、AMODEL(登録商標)ポリアミドのような芳香族ポリアミドが挙げられる。本発明の組成物の大きさ、形状、表面テクスチャー、添加剤の数と量、使用法などは、どのようにも制限されない。
〔発明の詳細な説明〕
少なくとも1種の芳香族ポリアミドと少なくとも2種の特殊タイプのエラストマーを含む本発明の組成物は、押出加工フィルム及び押出品又は成形品に改良された機械的特性及び押出加工特性を与えうる。
任意に、1種以上のイオン性、非イオン性、親水性、疎水性性及び/又は反応性基でエラストマーを官能化してよい。
〔ポリアミド〕
一般的に、ポリアミドは、反復アミド(CONH)官能性を含有するポリマーである。典型的に、ポリアミドはジアミンモノマー単位と二酸モノマー単位を反応させて(例えば、ナイロン6,6)、或いはアミノカルボン酸又はカプロラクタムを重合させて(例えば、ナイロン6)生成される。線形の脂肪族ポリアミドは周知物質である。
本発明は、芳香族ポリアミドを含むポリマー組成物に関する。二酸から、及び/又はジアミンモノマー単位から該ポリアミドの芳香族性が誘導され得る。
好ましくは、ここで使用する芳香族ポリアミドは、1種以上の二酸と1種以上のジアミンの重縮合によって調製される。
〔芳香族ポリアミド〕
“芳香族ポリアミド”は、その芳香族基含有繰返し単位の含量が、繰返し単位の総モル数に基づいて15モル%より多いポリアミドを表すことを意図する。芳香族基含有繰返し単位の含量は、好ましくは繰返し単位の総モル数に基づいて35モル%より多く、さらに好ましくは50モル%より多い。
この発明の実施で使うのに好適な芳香族ポリアミドとして、特に、種々の線形、熱可塑性、高温、部分的に芳香族性のポリアミド及びそのコポリマー類縁体が挙げられ、これはしばしは部分的芳香族性ナイロンと呼ばれ、高い加工温度が必要なので、劣化なしで溶融加工するのは困難である。
結晶又は結晶性の芳香族ポリアミドが好ましく、脂肪族ジアミンのテレフタルアミドを含む結晶又は半結晶の高温ポリアミドが特に好ましい。このような芳香族ポリアミドは、構造単位として、1種以上のC4-C14脂肪族ジアミン、例えばヘキサメチレンジアミン等のテレフタルアミドを含んでよく、炭化水素部分に結合している1個以上のC1-C4アルキル置換基を有するジアミンが挙げられる。テレフタルアミド単位に加え、これら芳香族ポリアミドは、構造単位として、このような脂肪族ジアミンの1種以上の追加ジアミド、例えば芳香族ジカルボン酸又は関連化合物(例えば、イソフタル酸、ナフタレンジカルボン酸等)から誘導されるジアミン、並びに脂肪族ジアミンとC4-C14脂肪族ジカルボン酸又は関連化合物から誘導されるジアミド、例えば、アジピン酸、セバシン酸、シクロヘキサンジカルボン酸及び同様のジカルボン酸から誘導されるジアミド単位をさらに含みうる。
テレフタルアミド単位を含む種々の芳香族ポリアミドが技術上周知であり、ヘキサメチレンテレフタルアミド単位とヘキサメチレンアジパミド単位の組合せを含み、任意に、ヘキサメチレンイソフタルアミド単位を含んでよい芳香族コポリアミドが知られている。
より詳細には、本発明の組成物の芳香族ポリアミドは、重合した脂肪族ジアミンテレフタルアミド単位を含むポリアミドであり、この単位はさらに下記構造式:
Figure 2008508401
で表される(式中、Rは、少なくとも1個の脂肪族炭化水素基を含む)。
好ましくは、上式中の脂肪族基Rは、少なくとも1個のC4-C14脂肪族炭化水素基、さらに詳しくは、約4〜約14個の炭素原子を有する少なくとも1個の直鎖、分岐鎖又は環式の、置換された又は未置換脂肪族基を含むだろう。このような基を含むポリアミドは、通常、射出成形及び押出加工操作において、溶融加工及び二次加工にそれらを良く適合させる融解温度及び熱分解温度と共に、良い結晶化度及び望ましい高温特性を示す。好適な脂肪族基の特定例として、テトラメチレン、ヘキサメチレン、ドデカメチレン等、並びにそのアルキル-置換類縁体、例えば2-メチルペンタメチレン、2,4-ジメチルヘキサメチレン等、及び環式類縁体、例えばp-シクロヘキシル等が挙げられる。最も好ましくは、上式中のRは、ヘキサメチレン基を単独又は4〜14個の炭素原子のさらなる脂肪族基との混合物として含む。好ましい芳香族ポリアミドは、少なくとも約270℃の融点を有し;なおさらに好ましくは、約290℃〜約330℃で融解するポリアミド成分である。
好ましい芳香族ポリアミドは、PMXDAポリアミドの分類から選択される。本発明の目的では、PMXDAは、50モル%より多くの繰返し単位が、少なくとも1種の脂肪族二酸と芳香族ジアミン、特にメタキシレンジアミンとの重縮合反応によって形成されるポリアミドを表すことを意図する。好適なPMXDAはIXEF(登録商標)PMXDAとしてSolvay Advanced Polymers, L.L.C.から商業的に入手可能である。
別の好ましい芳香族ポリアミドは、ポリフタルアミド(PPA)の分類から選択される。ポリフタルアミドは、50モル%より多くの繰返し単位が、少なくとも1種のフタル酸と少なくとも1種のジアミンとの重縮合反応によって形成される芳香族ポリアミドとして定義される。フタル酸には、オルト-フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、及びその混合物のいずれも含まれる。
ジアミンは、有利には脂肪族ジアミン(例えば:ヘキサ-メチレンジアミン、ノナンジアミン、2-メチル-1,5-ペンタジアミン、及び1,4-ジアミノブタン等)、好ましくはC3-C12脂肪族ジアミン、さらに好ましくはC6-C9脂肪族ジアミン、なおさらに好ましくはヘキサ-メチレンジアミンである。
好適なポリフタルアミドは、Solvay Advanced Polymers, L.L.C.からAMODEL(登録商標)ポリフタルアミドとして商業的に入手可能である。
PPAの分類内では、好ましいポリフタルアミドの第1ファミリーはポリテレフタルアミドである。ポリテレフタルアミドは、50モル%より多くの繰返し単位が、テレフタル酸と少なくとも1種の脂肪族ジアミンとの重縮合反応によって形成される、芳香族ポリアミドとして定義される。
好ましいポリテレフタルアミドの第1群には、その繰返し単位がテレフタル酸と少なくとも1種の脂肪族ジアミンとの重縮合反応によって形成されるポリテレフタルアミドが含まれる。
好ましいポリテレフタルアミドの第2群には、その繰返し単位がテレフタル酸、イソフタル酸及び少なくとも1種の脂肪族ジアミンとの重縮合反応によって形成されるポリテレフタルアミドが含まれる。
この第2群内では、テレフタルアミド繰返し単位のモル含量(繰返し単位の総モル数に基づいて)は、好ましくは60モル%以上、さらに好ましくは65モル%以上である。テレフタルアミド繰返し単位のモル含量は、有利には90モル%以下、好ましくは80モル%以下、さらに好ましくは約70モル%である。
好ましいポリテレフタルアミドの第3群には、その繰返し単位がテレフタル酸、少なくとも1種の脂肪族二酸及び少なくとも1種の脂肪族ジアミンの重縮合反応によって形成されるポリテレフタルアミドが含まれる。該脂肪族二酸は、好ましくはアジピン酸である。
この第3群のポリテレフタルアミド中、第1タイプのポリテレフタルアミドは、テレフタルアミド及びアジパミド繰返し単位の総モル数に対するテレフタルアミド繰返し単位のモル含量が好ましくは60モル%以上であり;さらに有利には80モル%以下であり、好ましくは70モル%以下であるものである。
この第3群のポリテレフタルアミド中、第2タイプのポリテレフタルアミドは、テレフタルアミド及びアジパミド繰返し単位の総モル数に対するテレフタルアミド繰返し単位のモル含量が好ましくは60モル%未満のものである。
好ましいポリテレフタルアミドの第4群には、その繰返し単位がテレフタル酸、イソフタル酸、少なくとも1種の脂肪族二酸及び少なくとも1種の脂肪族ジアミンの重縮合によって形成されるポリテレフタルアミドが含まれる。該脂肪族二酸は、好ましくはアジピン酸である。
この第4群のポリテレフタルアミド中、第1タイプのポリテレフタルアミドは、テレフタルアミド、イソフタルアミド及びアジパミド繰返し単位の総モル数に対するテレフタルアミド繰返し単位のモル含量が少なくとも60モル%であり;さらに、有利には最高80モル%、好ましくは70モル%以下のものである。この第1タイプのポリテレフタルアミドは、テレフタルアミド、イソフタルアミド及びアジパミド繰返し単位の総モル数に対するイソフタルアミド繰返し単位のモル含量が、有利には少なくとも10モル%、好ましくは少なくとも20モル%;その上、有利には最高40モル%、好ましくは最高30モル%のものでもある。
この第4群のポリテレフタルアミド中、第2タイプのポリテレフタルアミドは、テレフタルアミド、イソフタルアミド及びアジパミド繰返し単位の総モル数に対するテレフタルアミド繰返し単位のモル含量が、有利には60モル%未満、好ましくは55モル%未満のものである。第4群のポリテレフタルアミド中、この第2タイプのポリテレフタルアミドは、テレフタルアミド、イソフタルアミド及びアジパミド繰返し単位の総モル数に対するイソフタルアミド繰返し単位のモル含量が、有利には少なくとも1モル%、好ましくは少なくとも3モル%、その上さらに、有利には最高25モル%、好ましくは最高15モル%、さらに好ましくは最高10モル%である。
PPAの分類内で、好ましいポリフタルアミドの第2ファミリーは、その繰返し単位の最高50モル%がテレフタル酸と少なくとも1種のジアミンとの重縮合反応によって形成されるポリフタルアミドである。これらの中で、ジアミンとイソフタル酸及び脂肪族二酸の重縮合反応によって形成される繰返し単位を含有するものも好ましい。該脂肪族二酸は、好ましくはアジピン酸である。
これらポリフタルアミドのうち、さらに好ましくは、テレフタルアミド、イソフタルアミド及びアジパミド繰返し単位の総モル数に対するテレフタルアミド繰返し単位のモル含量が、有利には25モル%より多く、好ましくは35モル%より多く、さらに好ましくは45モル%より多いものである。これらのポリフタルアミドでは、テレフタルアミド、イソフタルアミド及びアジパミド繰返し単位の総モル数に対するイソフタルアミド繰返し単位のモル含量は、有利には少なくとも1モル%、好ましくは少なくとも3モル%、有利には最高25モル%、好ましくは最高10モル%である。
当然、本発明の組成物では、1種より多くの芳香族ポリアミドを使用しうる。
本発明の組成物の芳香族ポリアミドは、有利には90wt.%以下、好ましくは80wt.%以下、さらに好ましくは75wt.%の量で存在する。さらに、本芳香族ポリアミドは、該ポリマー組成物の総質量に基づいて、有利には25wt.%以上、好ましくは40wt.%以上、さらに好ましくは60wt.%以上、なおさらに好ましくは70wt.%以上の量で存在する。
本発明のポリマー組成物の芳香族ポリアミド成分は、質量対質量60/40のフェノール/1,1,2,2-テトラクロロエタン溶媒混合物中の0.4質量%溶液について30℃で測定した場合、0.5dl/g〜2.5dl/gの固有粘度を有しうる。好ましくは、該ポリアミド成分の固有粘度は、0.7dl/g以上、さらに好ましくは0.9dl/g以上、なおさらに好ましくは1dl/g以上である。さらに、芳香族ポリアミドの固有粘度は、好ましくは2.2dl/g以下、さらに好ましくは2.1dl/g以下、なおさらに好ましくは2dl/g以下である。
本発明で使うのに適した芳香族ポリアミドは、前出の米国特許第5,436,294号;第5,447,980号;及びPoppeらに対するRE34,447に開示されている。
ここで使用しうる他の芳香族ポリアミドは、米国特許第6,531,529号明細書;第6,359,055号明細書;第5,665,815号明細書;第6,524,671号明細書;第6,306,951号明細書;及び第5,416,189号明細書に記載されており、すべて参照によって本明細書に取り込まれる。
〔エラストマー〕
本発明のポリマー組成物は、少なくとも2種のエラストマー(以後、第1エラストマー及び第2エラストマー)を含む。
本発明のポリマー組成物の第1エラストマーは、最高4個の炭素原子を含む少なくとも1種の非環式オレフィン(O1)由来の繰返し単位と、6個より多くの炭素原子を含む少なくとも1種の非環式オレフィン(O2)由来の繰返し単位とを含む。
本発明の目的では、用語“オレフィン”は、いずれのタイプのアルケンをも示し、例えば、非環式モノオレフィン、共役非環式ジオレフィン、非共役非環式ジオレフィン、環式モノオレフィン、非共役環式ジオレフィン、二環式モノオレフィン、二環式ジオレフィン等である。
非環式オレフィン(O1)は、有利には、エチレン、プロピレン、1-ブテン、イソ-ブテン、2-ブテン、ブタジエン、これらの異性体及びこれらの混合物から選択される。非環式オレフィン(O1)は、好ましくは、エチレン、プロピレン、1-ブテン及びこれらの混合物から選択される。非環式オレフィン(O1)は、さらに好ましくは、エチレン、プロピレン又はエチレンとプロピレンの混合物である。なおさらに好ましくは、非環式オレフィン(O1)はエチレンである。
非環式オレフィン(O2)は、有利には、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、1-ウンデセン、1-ドデセン、α-ω-ヘプタジエン、α-ω-オクタジエン、α-ω-デカジエン、α-ω-ドデカジエン、これらの異性体及びこれらの混合物から選択される。非環式オレフィン(O2)は、好ましくは、1-ヘプテン、1-オクテン、1-ノネン、1-デセン、α-ω-ヘプタジエン、α-ω-オクタジエン、α-ω-デカジエン、これらの異性体及びこれらの混合物から選択される。非環式オレフィン(O2)は、さらに好ましくは1-ヘプテン、1-オクテン、α-ω-ヘプタジエン、α-ω-オクタジエン、これらの異性体及びこれらの混合物から選択される。非環式オレフィン(O2)は、なおさらに好ましくは1-オクテン、これらの異性体及びこれらの混合物から選択される。最も好ましくは、非環式オレフィン(O2)は1-オクテンである。
本発明のポリマー組成物の第1エラストマーは、さらに、(O1)及び(O2)以外の少なくとも1種のモノマー(以後、追加モノマー(A1))由来の繰返し単位を含みうる。
追加モノマー(A1)は、最高4個の炭素原子を有する非環式オレフィン(O1)及び6個より多い炭素原子を有する非環式オレフィン(O2)を除くこと以外、いずれのエチレン性不飽和コモノマーでもよい。
追加モノマー(A1)として以下のものが挙げられる:線形モノ-オレフィン、例えば1-ペンテン、1-ヘキセン及びこれらの異性体;環式及び二環式モノ-オレフィン、例えば、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン及びノルボルネン;通常の共役ジオレフィン、例えば、イソプレン及びその異性体;非共役直鎖ジ-オレフィン及び/又は非共役環式及び二環式ジオレフィン、例えば、1,4-ヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン(ENB)及びノルボルナジエン;少なくとも1個の極性官能基を有するエチレン性不飽和モノマー(すなわち、ビニルモノマー)、例えば、アクリロニトリル(AN);メタクリロニトリル;メチルビニルケトン;アクリル酸又はメタクリル酸のエステル、例えば、アクリル酸メチル(MA)又はメタクリル酸メチル(MMA);酢酸ビニル(VA);ハロゲン化ビニルモノマー、例えば、塩化ビニル、二塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヒドロペンタフルオロプロピレン、クロロプレン、2,3-ジクロロ-1,3-ブタジエン;ペルフルオロビニルエーテル、例えば、ペルフルオロメチルビニルエーテル;芳香族ビニルモノマー、例えばスチレン(STY)、アルキル置換スチレン、ハロ置換スチレン、ジビニルベンゼン、ジビニルベンゼンの異性体;不飽和ジカルボン酸;不飽和ジカルボン酸のエステル;不飽和ジカルボン酸の無水物、例えば、無水マレイン酸又は無水コハク酸;エポキシ化合物、例えば、アクリル酸グリシジル又はメタクリル酸グリシジル;及びこれらの混合物。
本発明のポリマー組成物の第1エラストマーは官能化されていてもされていなくてもよい。好ましい実施態様では、第1エラストマーは官能化されている。その官能化形の第1エラストマーは、有利には、技術上周知のいずれの方法によっても得られ、例えば、以下の方法で得られる:非官能化オレフィンと少なくとも1個の極性官能基を有するエチレン性不飽和モノマー(すなわち、ビニルモノマー)との共重合;非官能化第1エラストマーの、少なくとも1個の官能基を有する1種以上のエチレン性不飽和モノマーによるグラフト化;及び非官能化第1エラストマーの直接塩素化、直接フッ素化、直接スルホン化、直接クロロスルホン化の少なくとも1種。特に好ましい実施態様では、第1エラストマーはグラフト化によって官能化される。
第1非官能化エラストマーのグラフト化は、有利には、混合材中のビニルモノマーを、加熱した非官能化第1エラストマーと、好ましくはペルオキシド又はフリーラジカル開始剤の存在下で反応させる工程を含む。
該第1エラストマーをグラフト化によって官能化する場合、有利には、グラフト化剤として、1個以上の極性官能基を有する1種以上のエチレン性不飽和モノマー、例えば、アクリロニトリル;メタクリロニトリル;メチルビニルケトン;不飽和ジカルボン酸、そのエステル、及びその無水物;アクリル酸及び/又はメタクリル酸、及びそのエステル;酢酸ビニル;スチレン、アルキル化スチレン、ハロ置換スチレン、ジビニルベンゼン、及びジビニルベンゼンの異性体;ハロゲン化ビニルモノマー、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン等を使用する。好ましくは、グラフト化剤は不飽和ジカルボン酸、そのエステル、その無水物、その塩、又はその混合物である。さらに好ましくは、グラフト化剤はジカルボン酸の無水物である。なおさらに好ましくは、グラフト化剤は、無水マレイン酸及び/又は無水コハク酸である。最も好ましくは、グラフト化剤は無水マレイン酸である。
第1エラストマーを酸又は酸無水物で官能化する場合、特にマレエートされる(maleate)場合、金属カチオンとの反応によって第1エラストマーを部分的又は完全に中和してよい。該金属カチオンは、水酸化物(例えば、NaOH及び/又はZn(OH)2)、有機塩(例えば、乳酸ナトリウム及び/又は酢酸亜鉛)及び/又は無機塩(例えば、Na2CO3及び/又はNaHCO3)の形態でよい。
グラフト化剤でグラフト化された第1エラストマーは、有利には、少なくとも0.01wt.%のグラフト化剤、好ましくは0.10wt.%以上のグラフト化剤、さらに好ましくは0.50wt.%以上のグラフト化剤、なおさらに好ましくは1.5wt.%以上のグラフト化剤を含む。その上さらに、グラフト化剤でグラフト化された第1エラストマーは、有利には、10wt.%以下のグラフト化剤、好ましくは6wt.%以下のグラフト化剤、さらに好ましくは4.0wt.%以下のグラフト化剤、なおさらに好ましくは3.0wt.%以下のグラフト化剤を含む。
好ましい第1エラストマーとして、例えば、エチレン/1-オクテンコポリマー(C2-C8)、プロピレン/1-オクテンコポリマー(C3-C8)、エチレン/プロピレン/1-オクテンターポリマー(C2-C3-C8)、エチレン/1-ブテン/1-オクテンターポリマー(C2-C4-C8)、プロピレン/1-ブテン/1-オクテンターポリマー(C3-C4-C8)、エチレン/1-オクテン/1-ペンテンターポリマー(C2-C8-C5)、エチレン/1-オクテン/スチレンターポリマー(C2-C8-STY)、エチレン/1-オクテン/アクリロニトリルターポリマー(C2-C8-AN)、エチレン/1-オクテン/アクリル酸メチルターポリマー(C2-C8-MA)、エチレン/1-オクテン/酢酸ビニルターポリマー(C2-C8-VA)、エチレン/1-オクテン/メタクリル酸メチルターポリマー(C2-C8-MMA)、プロピレン/1-オクテン/スチレンターポリマー(C3-C8-STY)、プロピレン/1-オクテン/アクリロニトリルターポリマー(C3-C8-AN)、プロピレン/1-オクテン/アクリル酸メチルターポリマー(C3-C8-MA)、プロピレン/1-オクテン/酢酸ビニルターポリマー(C3-C8-VA)、プロピレン/1-オクテン/メタクリル酸メチルターポリマー(C3-C8-MMA)、エチレン/1-オクテン/1,4-ヘキサジエンターポリマー、プロピレン/1-オクテン/1,4-ヘキサジエンターポリマー、エチレン/1-オクテン/エチリデンノルボルネンターポリマー(C2-C8-ENB)、プロピレン/1-オクテン/エチリデンノルボルネンターポリマー(C3-C8-ENB)、及びこれらの混合物が挙げられる。
第1エラストマーには、例えば以下のもの:エチレン-プロピレンコポリマー(EPR)、クロロスルホン化エチレンポリマー(PEゴム)、エチレン/1-ブテン及びエチレン/1-ヘキセンコポリマー、エチレン/プロピレン/1-ブテンターポリマー、エチレン/プロピレン/1-ヘキセンターポリマー、エチレン/プロピレン/1,4-ヘキサジエンターポリマー(EPDM)及びエチレン/プロピレン/エチリデンノルボルネンターポリマー(EPDM)、ブタジエンゴム(シス-1,4-ポリブタジエン)、ブチルゴム(IIR、イソブチレン-イソプレンゴム)、ニトリルブタジエンゴム(NBR、ブタジエンとアクリロニトリルのコポリマー)、スチレン-ブタジエンゴム(SBR)、スチレン-エチレン-ブタジエン-スチレンゴム(SEBS)、エチレン-アクリル酸架橋ゴム(エチレンとメタクリル酸メチルのコポリマー)、ポリ(テトラフルオロエチレン-コ-プロピレン)、天然ゴム、(シス-1,4-ポリイソプレン)、クロロプレンゴム又はネオプレン(トランス-1,4-ポリクロロプレン)、エチレン又はプロピレンフリー-フッ素化エラストマー、エピクロロヒドリン様ポリエーテルエラストマー及びプロピレンオキシドエラストマー、ポリペンテナマー(polypentenamer)、例えばポリシクロペンテン、及び熱可塑性ウレタンエラストマーは含まれない。
本発明のポリマー組成物の第1エラストマー中、(O1)由来の繰返し単位は、有利には95wt.%以下、好ましくは90wt.%以下、さらに好ましくは85wt.%以下、なおさらに好ましくは82wt.%以下の量で存在する。本発明のポリマー組成物の第1エラストマー中、(O1)由来の繰返し単位は、有利には50wt.%以上、好ましくは60wt.%以上、さらに好ましくは70wt.%以上、なおさらに好ましくは78wt.%以上、最も好ましくは80wt.%の量で存在する。
本発明のポリマー組成物の第1エラストマー中、(O2)由来の繰返し単位は、有利には50wt.%以下、好ましくは40wt.%以下、さらに好ましくは30wt.%以下、なおさらに好ましくは22wt.%以下の量で存在する。本発明のポリマー組成物の第1エラストマー中、(O2)由来の繰返し単位は、有利には5wt.%以上、好ましくは10wt.%以上、さらに好ましくは15wt.%以上、なおさらに好ましくは18wt.%以上、最も好ましくは20wt.%の量で存在する。
第1エラストマー中、追加モノマー(A1)(すなわち(O1)と(O2)以外のモノマー)由来の繰返し単位は、有利には40wt.%以下、好ましくは28wt.%以下、さらに好ましくは15wt.%以下、なおさらに好ましくは4wt.%以下で存在し、最も好ましくは、第1エラストマーには、(O1)と(O2)以外のモノマー由来の繰返し単位がない。
本発明のポリマー組成物の第2エラストマーは、最高4個の炭素原子を含む少なくとも1種の非環式オレフィン(O3)由来の繰返し単位を含み、かつ該第2エラストマーには、6個より多い炭素原子を含む非環式オレフィン由来の繰返し単位がない。
非環式オレフィン(O3)は、有利には、エチレン、プロピレン、1-ブテン、トランス2-ブテン、シス2-ブテン、イソブテン、トランスブタジエン、シスブタジエン、及びこれらの混合物から選択される。好ましくは、非環式オレフィン(O3)は、エチレン、プロピレン、1-ブテン及びこれらの混合物から選択される。さらに好ましくは、非環式オレフィン(O3)は、エチレン、プロピレン又はエチレンとプロピレンの混合物である。なおさらに好ましくは、非環式オレフィン(O3)はエチレンとプロピレンの混合物である。(O3)がエチレンとプロピレンの混合物の場合、エチレンとプロピレンの質量比は、有利には1/10より大きく、好ましくは1/3より大きく、さらに好ましくは1より大きく、なおさらに好ましくは3/2より大きい。エチレン対プロピレン質量比は、有利には10未満、好ましくは5未満、さらに好ましくは3未満、なおさらに好ましくは2未満である。エチレン対プロピレン質量比の特定の適切な範囲として、特に好ましさの順を増すことによれば、1/10〜10、1/3〜5、1〜3、及び3/2〜2が挙げられる。
本発明のポリマー組成物の第2エラストマーは、(O3)以外の少なくとも1種のモノマー(以後、追加モノマー(A2))由来の繰返し単位をさらに含みうる。
追加モノマー(A2)の例として、C5及びC6非環式モノ-オレフィン、例えば、1-ペンテン、1-ヘキセン、及びこれらの異性体;C5及びC6非環式ジ-オレフィン、例えば、α-ωヘキサジエン、1,4-ヘキサジエン、及びこれらの異性体;非共役環式ジ-オレフィン、例えば、ジシクロペンタジエン、エチリデンノルボルネン(ENB)、ノルボルナジエン;環式モノ-オレフィン、例えば、シクロブテン、シクロペンテン、シクロヘキセン、ノルボルネン;少なくとも1個の極性官能基を有するエチレン性不飽和モノマー(例えば、ビニルモノマー)、例えば、アクリロニトリル、メタクリロニトリル;メチルビニルケトン;アクリル酸又はメタクリル酸のエステル、例えば、アクリル酸メチル、メタクリル酸メチル;酢酸ビニル;ハロゲン化ビニルモノマー、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロエチレン、ヒドロペンタフルオロプロピレン、クロロプレン、2,3-ジクロロ-1,3-ブタジエン、イソプレン;ペルフルオロビニルエーテル、例えば、ペルフルオロメチルビニルエーテル;芳香族ビニルモノマー、例えば、スチレン、アルキル置換スチレン、ハロ置換スチレン、ジビニルベンゼン、ジビニルベンゼンの異性体;不飽和ジカルボン酸、不飽和ジカルボン酸のエステル、不飽和ジカルボン酸の無水物、例えば、無水マレイン酸又は無水コハク酸;エポキシ化合物、例えばアクリル酸グリシジル又はメタクリル酸グリシジル;及びこれらの混合物が挙げられる。
追加モノマー(A2)は、好ましくはC5及び/又はC6非環式ジオレフィン;非共役環式ジオレフィン;又は環式モノ-オレフィン;又はこれらの混合物である。さらに好ましくは、追加モノマー(A2)は、C5非環式ジオレフィン(例えば、イソプレン)及び/又はC6非環式ジオレフィン(例えば、1,4-ヘキサジエン)及び/又は非共役環式ジオレフィン(例えば、エチリデンノルボルネン、ジシクロペンタジエン)である。なおさらに好ましくは、追加モノマー(A2)は、非共役環式ジオレフィンである。最も好ましくは、追加モノマー(A2)は、エチリデンノルボルネン(ENB)である。
第2エラストマーは、官能化されていてもいなくてもよい。好ましくは、第2エラストマーは官能化されている。その官能化形の第2エラストマーは、有利には、技術上周知のいずれの方法によっても得られ、以下の方法:非官能化オレフィンと少なくとも1個の極性官能基を有するエチレン性不飽和モノマー(すなわち、ビニルモノマー)との共重合;非官能化第2エラストマーの、少なくとも1個の官能基を有するエチレン性不飽和モノマーによるグラフト化;非官能化第2エラストマーの直接塩素化、直接フッ素化、直接スルホン化、直接クロロスルホン化の少なくとも1種が挙げられる。さらに好ましくは、第2エラストマーはグラフト化によって官能化される。
第2エラストマーをグラフト化によって官能化する場合、グラフト化剤として、少なくとも1個の極性官能基を有する1種以上のエチレン性不飽和モノマー、例えば、アクリロニトリル;メタクリロニトリル;メチルビニルケトン;不飽和ジカルボン酸、そのエステル、その無水物;アクリル酸及び/又はメタクリル酸、そのエステル;酢酸ビニル;スチレン、アルキル置換スチレン、ハロ置換スチレン、ジビニルベンゼン、ジビニルベンゼンの異性体;ハロゲン化ビニルモノマー、例えば、塩化ビニル、塩化ビニリデン、フッ化ビニリデン、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン、クロロトリフルオロ エチレン等を使用する。
好ましくは、グラフト化剤は、不飽和ジカルボン酸、そのエステル、その無水物、その塩、又はその混合物である。さらに好ましくは、グラフト化剤は、ジカルボン酸の無水物である。なおさらに好ましくは、グラフト化剤は、無水マレイン酸及び/又は無水コハク酸である。最も好ましくは、グラフト化剤は、無水マレイン酸である。
第2エラストマーを酸又は酸無水物で官能化する場合、特にマレエートされる場合、金属カチオンとの反応によって第2エラストマーを部分的又は完全に中和してよい。例えば、該カチオンは、水酸化物(例えば、NaOH及び/又はZn(OH)2)、有機塩(例えば、乳酸ナトリウム及び/又は酢酸亜鉛)及び/又は無機塩(例えば、Na2CO3及び/又はNaHCO3)の形態でよい。
非官能化第2エラストマー上への、極性官能基を有するエチレン性不飽和モノマーのグラフト化は、技術上周知の方法で達成され、かつ添加剤中のビニルモノマーを、加熱した非官能化第2エラストマーと、好ましくはペルオキシド又はフリーラジカル開始剤の存在下で反応させる工程を含みうる。
有利には、グラフト化された第2エラストマーは、少なくとも0.001wt.%のグラフト化剤を含む。好ましくは、少なくとも0.1wt.%である。さらに好ましくは少なくとも0.15wt.%である。なおさらに好ましくは少なくとも0.2wt.%のグラフト化剤を含む。さらに、グラフト化された第2エラストマーは、有利には、最高5wt.%のグラフト化剤を含む。好ましくは最高3wt.%である。さらに好ましくは最高1wt.%である。なおさらに好ましくは最高0.8wt.%のグラフト化剤を含む。
本発明のポリマー組成物の第2エラストマーは、例えば、1種以上のEPR(エチレンプロピレンゴム)、EPDM(エチレンプロピレンジエンモノマー)(例えば、ジエンが1,4-ヘキサジエン又はENBの場合)、ブタジエンゴム(シス-1,4-ポリブタジエン);ブチルゴム(IIR、イソブチレン-イソプロピレンゴム);ニトリルブタジエンゴム(NBR、ブタジエンとアクリロニトリルのコポリマー)、非ハロゲン化又は 少なくとも部分的にハロゲン化されたスチレン-ブタジエンゴム(SBR);非ハロゲン化又は少なくとも部分的にハロゲン化されたスチレン-エチレン-ブタジエン-スチレンゴム(SEBS);エチレン-アクリル酸架橋ゴム(エチレンとMMAのコポリマー);ポリ(テトラフルオロエチレン-コ-プロピレン)ゴム;クロロスルホン化エチレンポリマー(PEゴム)等でよい。
該ジエンが1,4-ヘキサジエン又はENBの場合、EPDMが特に好ましい第2エラストマーである。
本発明のポリマー組成物の第2エラストマーは、以下:天然ゴム(シス-1,4-ポリイソプレン);クロロプレンゴム又はネオプレン(トランス-1,4-ポリクロロプレン);エチレン又はプロピレンフリー-フッ素化エラストマー;エピクロロヒドリン様ポリエーテルエラストマー及びプロピレンオキシドエラストマー;ポリペンテナマー、例えば、ポリシクロペンテン;熱可塑性ウレタンエラストマーのいずれでもない。
有利には、第2エラストマーは、99wt.%以下、好ましくは98wt.%以下、さらに好ましくは97wt.%以下の非環式オレフィン(O3)由来の繰返し単位を含む。有利には、第2エラストマーは、50wt.%以上、好ましくは80wt.%以上、さらに好ましくは90wt.%以上、なおさらに好ましくは95wt.%以上の(O3)由来の繰返し単位を含む。第2エラストマー成分が、ENBのような追加モノマー(A2)を含む場合、有利には、第2エラストマーは、50wt.%以下の追加モノマー(A2)、好ましくは20wt.%以下、さらに好ましくは10wt.%以下、なおさらに好ましくは5wt.%以下の追加モノマー(A2)を含む。有利には、第2エラストマーは、1.0wt.%以上、好ましくは2.0wt.%以上、さらに好ましくは3.0wt.%以上の追加モノマー(A2)を含む。
いずれの分子量及び分子量分布を有するエラストマーからも第1エラストマー及び第2エラストマーを選択することができる。
有利には、第1エラストマーの数平均分子量(Mn)は5,000より大きい。好ましくは、該数平均分子量は10,000より大きく、さらに好ましくは20,000より大きく、なおさらに好ましくは25,000より大きい。さらに、第1エラストマーの数平均分子量は有利には100,000以下である。好ましくは、第1エラストマーの数平均分子量は80,000以下、さらに好ましくは50,000以下、なおさらに好ましくは35,000以下である。
有利には、第1エラストマーの質量平均分子量(Mw)は15,000より大きい。好ましくは、該質量平均分子量は、50,000より大きく、さらに好ましくは100,000より大きく、なおさらに好ましくは125,000より大きい。さらに、第1エラストマーの質量平均分子量は、有利に300,000以下である。好ましくは、第1エラストマーの質量平均分子量は、400,000以下、さらに好ましくは、250,000以下、なおさらに好ましくは175,000以下である。
第1エラストマーの平均分子量(Mz)は、有利には190,000〜550,000である。該平均分子量(Mz)は、好ましくは200,000より大きく、さらに好ましくは210,000以上、なおさらに好ましくは220,000以上である。さらに、第1エラストマーの平均分子量(Mz)は、好ましくは540,000以下、さらに好ましくは530,000以下、なおさらに好ましくは520,000以下である。
第2エラストマーの数平均分子量は、有利には5,000〜100,000である。好ましくは、第2エラストマーの数平均分子量は15,000以上、さらに好ましくは30,000以上、なおさらに好ましくは45,000以上である。好ましくは、第2エラストマー数平均分子量は120,000以下、好ましくは80,000以下、なおさらに好ましくは60,000以下である。第2エラストマーの質量平均分子量は、有利には15,000〜300,000である。好ましくは、第2エラストマーの質量平均分子量は80,000以上、好ましくは140,000以上、なおさらに好ましくは180,000以上である。好ましくは、第2エラストマーの質量平均分子量は500,000以下、さらに好ましくは300,000以下、なおさらに好ましくは225,000以下である。
第2エラストマーの平均分子量(Mz)は、有利には190,000〜600,000である。好ましくは、第2エラストマーの平均分子量(Mz)は250,000以上、さらに好ましくは380,000以上、なおさらに好ましくは530,000以上である。好ましくは、第2エラストマーの平均分子量(Mz)は580,000以下、さらに好ましくは570,000以下、なおさらに好ましくは560,000以下である。
第2エラストマーの数平均分子量と第1エラストマーの数平均分子量との比(第2エラストマーのMn/第1エラストマーのMn)は、有利には1より大きく、好ましくは4/3より大きく、さらに好ましくは3/2より大きい。第2エラストマーの数平均分子量と第1エラストマーの数平均分子量との比は、有利には3未満、好ましくは2未満、さらに好ましくは9/10未満である。第2エラストマーの質量平均分子量と第1エラストマーの質量平均分子量との比(第2エラストマーのMw/第1エラストマーのMw)は、有利には1より大きく、好ましくは6/5より大きい。第2エラストマーの質量平均分子量と第1エラストマーの質量平均分子量との比は、有利には3未満、好ましくは2未満、さらに好ましくは3/2未満である。
本発明のポリマー組成物中に存在する第2エラストマーと第1エラストマーとの質量比は、有利には15未満、好ましくは10未満、さらに好ましくは5未満である。本発明のポリマー組成物中に存在する第2エラストマーと第1エラストマーとの質量比は、有利には1より大きく、好ましくは2より大きく、さらに好ましくは3より大きい。
官能化ポリオレフィンエラストマーは市場において入手可能であり、以下のもの:マレイン酸エチレン-プロピレンコポリマー、例えばEXXELOR(登録商標)VA 1801(Exxon Mobil Chemical Company);EXXELOR(登録商標)MDEX 94-11-2(Exxon Mobil Chemical Company);マレイン酸エチレン-プロピレン-ジエンターポリマー、例えばROYALTUF(登録商標)498(Crompton Corporationから入手可能);及びマレイン酸エチレン-オクテンコポリマー、例えばFUSABOND(登録商標)493D(Du Pont Company)が挙げられる。
他の官能化エラストマーは、以下のものである:アクリル酸又はアクリレート-変性ポリエチレンゴム、例えばDuPont Companyから入手可能なSURLYN(登録商標)(例えばSURLYN(登録商標)9920);無水マレイン酸-変性スチレン-エチレン-ブチレン-スチレン(SEBS)ブロックコポリマー、例えばKraton Polymersから入手可能なKRATON(登録商標)FG1901X。
当然、本発明の組成物では、2種より多くのエラストマーを使用することができる。
本発明の組成物中に存在するエラストマーの量は限定されず、好ましくは、望ましい機械的特性に十分な量であろう。従って、エラストマーと芳香族ポリアミドの質量比は限定されない。
第1エラストマーと第2エラストマーの総量は、有利には50wt.%以下、好ましくは40wt.%以下、さらに好ましくは30wt.%以下、なおさらに好ましくは27wt.%以下である。第1エラストマーと第2エラストマーの総量は、有利には1wt.%以上、好ましくは10wt.%以上、さらに好ましくは20wt.%以上、なおさらに好ましくは23wt.%以上である。
いずれの方法によっても、衝撃変性剤と芳香族ポリアミドを一緒に混合でき、例えば、押出加工前にミキシングを行ってよく、或いは押出機内で材料を混合してもよい。
〔添加剤〕
本発明のポリマー組成物は、任意に、1種以上の添加剤をさらに含んでよい。おそらく有用な添加剤として、例えば、押出加工を容易にするための外部潤滑剤、例えば、金属ステアレート、ポリテトラフルオロエチレン(PTFE)又は低密度ポリエチレン(LDPE)が挙げられる。好適な粉末化PTFEとして、Solvay Solexisから入手可能なPOLYMIST(登録商標)F5Aが挙げられる。
別のおそらく有用な添加剤は、顔料及び/又は染料であり、例えば、カーボンブラック(例えば、Cabot Corporationから入手可能なVulcan(登録商標))、ニグロシン染料、及びこれらの混合物が挙げられる。カーボンベース材料は、任意に導電性でよい。
別のおそらく有用な添加剤は、熱安定剤である。好適な熱安定剤として、該ポリアミドに溶ける銅化合物とアルカリ金属ハライドを含む銅含有安定剤が挙げられる。さらに詳しくは、特定の実施態様では、安定剤は、銅(I)塩、例えば、酢酸第一銅、ステアリン酸第一銅、第一銅有機錯化合物、例えば銅アセチルアセトネート、ハロゲン化第一銅など、及びアルカリ金属ハライドを含む。本発明の特定の実施態様では、安定剤は、ヨウ化銅及び臭化銅から選択されるハロゲ化銅並びにリチウム、ナトリウム、及びカリウムのヨウ化物及び臭化物から選択されるアルカリ金属ハライドを含む。銅(I)ハライド、アルカリ金属ハライド及びリン化合物を含む製剤を利用して、約140℃までの温度に持続的にさらす間にポリフタルアミド組成物から形成される中空体の安定性を高めることもできる。安定剤の量は、好ましくは約50ppm〜約1000ppmの銅濃度を与えるのに十分な当該量である。本発明の好ましい組成物は、アルカリ金属ハライドと銅(I)ハライドを約2.5〜約10、最も好ましくは約8〜約10の質量比で含む。通常、安定化した本発明の芳香族ポリアミド組成物中の銅ハライドとアルカリ金属ハライドの組み合わせた量は、約0.01wt.%〜約2.5wt.%である。
本発明のポリアミド組成物に特に好適な安定剤は、ヨウ化カリウムとヨウ化第一銅の質量で10/1の混合物とステアリン酸マグネシウム結合剤のペレットを含む。このヨウ化カリウム/ヨウ化第一銅熱安定剤は、自動車のボンネット下の温度への曝露のような長期間の熱老化に対する保護を与える。
別のおそらく有用な添加剤は、フィラー、例えば強化フィラー、又は構造繊維である。充填品及び複合製品の形成に有用な構造繊維として、ガラス繊維、炭素繊維又はグラファイト繊維及び炭化ケイ素、アルミナ、チタニア、ボロン等から形成される繊維、並びに高温エンジニアリング樹脂、例えば、ポリ(ベンゾチアゾール)、ポリ(ベンゾイミダゾール)、ポリアリーレート(polyarylate)、ポリ(ベンゾオキサゾール)、芳香族ポリアミド、ポリアリールエーテル等から形成される繊維が挙げられ、2種以上の該繊維を含む混合物が挙げられる。ここでおそらく有用な好適な繊維として、ガラス繊維、炭素繊維及び芳香族ポリアミド繊維、例えばDuPont Companyによって商標名KEVLAR(登録商標)で販売されている繊維が挙げられる。本発明のポリマー組成物中に存在するフィラーは、もしあれば、例えば、ブロー成形用途においてその曲げ弾性率を高めうる。繊維の量は、好ましくは該ポリマー組成物の溶融強度を低下させない量、或いは表面仕上に有害な影響を与えない量である。
別のおそらく有用な添加剤は、抗酸化剤である。有用な抗酸化剤として、Nauguard 445、フェノール(例えば、Irganox(登録商標)1010、Irganox(登録商標)1098(Ciba製))、ホスファイト、ホスホナイト(例えば、Irgaphos(登録商標)168(Ciba製)、Irgaphos P-EPQ(登録商標)(Clariant又はCiba製))、チオシネルジスト(thiosynergist)(例えば、Lowinox(登録商標)DSTDP(Great Lakes製))、ヒンダードアミン安定剤(例えばChimasorb(登録商標)944(Ciba製))、ヒドロキシルアミン、ベンゾフラノン誘導体、アクリロイル変性フェノール等が挙げられる。
本発明のポリアミド組成物でも使用しうる他のフィラーとして、帯電防止剤、例えば炭素粉(例えば、Vulcan(登録商標)Black(Cabot製))、多層(multi-wall)カーボンナノチューブ及び単層(single wall)ナノチューブ並びにフレーク状、球状及び繊維状粒子フィラー強化剤及び核剤、例えば、タルク、マイカ、二酸化チタン、チタン酸カリウム、シリカ、カオリン、チョーク、アルミナ、鉱物繊維などが挙げられる。フィラー及び構造繊維は単独で又はいずれの組合せでも使用しうる。
さらにおそらく有用な添加剤として、限定するものではないが、顔料、染料、難燃剤等が挙げられ、樹脂分野で常用される当該添加剤が含まれる。添加剤は、必要に応じて単独で使用してよく、或いはいずれの組合せでも使用しうる。特定用途では、可塑剤、潤滑剤、及び離型剤、並びに熱安定剤、酸化安定剤及び光安定剤などを含むことも有用であり得る。この開示に照らして当業者が思い描く個々の用途に対して、該添加剤のレベルを決定することができる。
本発明のポリマー組成物は、好ましくは、抗酸化剤、PTFE及び顔料から選択される1種以上の添加剤をさらに含む。抗酸化剤は、有利には3wt.%以下、好ましくは2wt.%以下、さらに好ましくは1wt.%以下の量で存在する。さらに、抗酸化剤は、有利には0.1wt.%以上、好ましくは0.2wt.%以上、さらに好ましくは0.5wt.%以上の量で存在する。
本発明の特定の実施態様は、
−少なくとも1種の芳香族ポリアミドと、
−少なくとも1種の衝撃変性剤と
を含むポリマー組成物であって、
前記衝撃変性剤がEPDM/エチレン-オクテンであることを特徴とするポリマー組成物である。
有用な芳香族ポリアミドとして、Solvay Advanced Polymers,L.L.C.製のAMODEL(登録商標)ポリフタルアミド系、特にAMODEL(登録商標)A-1004ポリフタルアミドが挙げられる。
AMODEL(登録商標)A-1004ポリフタルアミドは、65%のテレフタル酸、25%のイソフタル酸、及び10%のアジピン酸単位と、100%のヘキサメチレンジアミンジアミン単位を含む。
AMODEL(登録商標)A-1004ポリフタルアミドの等価物も該芳香族ポリアミドとして好ましい。本発明の目的では、AMODEL(登録商標)A-1004ポリフタルアミドの等価物は、その形態(例えば、その呼称及び/又は化学的性質)によってAMODEL(登録商標)A-1004ポリフタルアミドと異なるが、AMODEL(登録商標)A-1004ポリフタルアミドと同じ機能を果たすので、AMODEL(登録商標)A-1004ポリフタルアミドと同一又は同様の結果、特に同一又は同様の最終利用特性を達成するポリテレフタルアミドである。
AMODEL(登録商標)A-1004ポリフタルアミドの普通の等価物として、AMODEL(登録商標)A-1004ポリフタルアミドと同じ化学的性質を有するが、異なる呼称を有するポリテレフタルアミドが挙げられる。
衝撃変性剤はエラストマーでよい。その上、衝撃変性剤は、無水マレイン酸で官能化されていてよい。EXXONは、無水マレイン酸で官能化した弾性エチレンコポリマーを含むEXXELOR(登録商標)材料を製造している。
第1の好ましい衝撃変性剤はEXXELOR(登録商標)MDEX 94-11-2衝撃変性剤である。出願人の実験に基づいた判断に基づき、EXXELOR(登録商標)MDEX 94-11-2衝撃変性剤は、無水マレイン酸と反応させたエチレン-プロピレン-ジエンターポリマーとエチレン-オクテンコポリマーのブレンドであると考えられる。EXXELOR(登録商標)MDEX 94-11-2衝撃変性剤のメルトフローレシオ(Melt Flow Ratio)は、ISO標準法によって230℃及び21.6kgの負荷下で決定した場合、5g/10分である。EXXELOR(登録商標)MDEX 94-11-2衝撃変性剤の無水マレイン酸含量は、エステル化後C13 NMRで決定した場合、0.75wt.%である。
EXXELOR(登録商標)MDEX 94-11-2衝撃変性剤の等価物も好ましい。本発明の目的では、EXXELOR(登録商標)MDEX 94-11-2衝撃変性剤の等価物は、以下の成分:
−(i)最高4個の炭素原子を含む少なくとも1種の非環式オレフィン(O1)由来の繰返し単位と、(ii)6個より多くの炭素原子を含む少なくとも1種の非環式オレフィン(O2)由来の繰返し単位とを含む少なくとも1種の第1エラストマー、及び
−最高4個の炭素原子を含む少なくとも1種の非環式オレフィン(O3)由来の繰返し単位を含む少なくとも1種の第2エラストマーであって、6個より多い炭素原子を含む非環式オレフィンの繰り返し単位を持たない第2エラストマー、
のブレンドを示すことを企図し、ここで、前記ブレンドは、全体として考えたとき、その形態(例えば、その呼称及び/又はその化学的性質)によって、EXXELOR(登録商標)MDEX 94-11-2衝撃変性剤と異なるが、EXXELOR(登録商標)MDEX 94-11-2衝撃変性剤と同じ機能を果たすので、EXXELOR(登録商標)MDEX 94-11-2衝撃変性剤と同一又は同様の結果、特に同一又は同様の最終利用特性を達成する。
このようなブレンドは、そのまま又は別個の成分の形態で提供され得る。
EXXELOR(登録商標)MDEX 94-11-2衝撃変性剤の普通の等価物として、特にEXXELOR(登録商標)MDEX 94-11-2衝撃変性剤と同じ化学的性質を有するが(すなわち、同じ質量で同じ化学成分)、異なる呼称を有するブレンドが挙げられる。この典型例は、EXXELOR(登録商標)VA 1850衝撃変性剤である。実際、2005年7月20日にEXXONから快く受けた情報によって、この日付後に製造されるEXXELOR(登録商標)MDEX 94-11-2衝撃変性剤の一部又は全部は、EXXELOR(登録商標)VA 1850表示で販売することが意図されている。従って、EXXONの情報によって、EXXELOR(登録商標)MDEX 94-11-2衝撃変性剤とEXXELOR(登録商標)VA 1850衝撃変性剤は、材料という観点から厳密に同一の製品を表す。
第2の好ましい衝撃変性剤は、約80pbwのROYALTUF(登録商標)498エラストマーと約20pbwのFUSABOND(登録商標)493Dエラストマーから成る。出願人の実験に基づいた判断に基づき、ROYALTUF(登録商標)498エラストマーは、無水マレイン酸でグラフト化したエチレン-プロピレン-ジエンターポリマーであると考えられ、FUSABOND(登録商標)493Dエラストマーは、無水マレイン酸でグラフト化したエチレン-オクテンコポリマーであると考えられる。
上記衝撃変性剤の等価物も好ましい。本発明の目的では、80pbwのROYALTUF(登録商標)498エラストマーと20pbwのFUSABOND(登録商標)493Dエラストマーから成る組合せ(RF)の等価物は、
−(i)最高4個の炭素原子を含む少なくとも1種の非環式オレフィン(O1)由来の繰返し単位と、(ii)6個より多くの炭素原子を含む少なくとも1種の非環式オレフィン(O2)由来の繰返し単位を含む少なくとも1種の第1エラストマー、及び
−最高4個の炭素原子を含む少なくとも1種の非環式オレフィン(O3)由来の繰返し単位を含む少なくとも1種の第2エラストマーであって、6個より多い炭素原子を含む非環式オレフィン由来の繰り返し単位がないことを特徴とする第2エラストマー、
から成る組合せを表すことを意図しており、
ここで、前記組合せは、全体として考えた場合、その形態(例えば、その呼称及び/又はその化学的性質)によって、前記組合せ(RF)と異なるが、前記組合せ(RF)と同じ機能を果たすので、組合せ(RF)と同一又は同様の結果、特に同一又は同様の最終利用特性を達成する。
このような等価物は、別個の成分の形態又はブレンドの形態で提供され得る。
前記組合せ(RF)の普通の等価物として、特に、該組合せ(RF)と同じ化学的性質を有するが(すなわち、同じ質量で同じ化学成分)、異なる呼称を有する組合せが挙げられる。
該衝撃変性剤と芳香族ポリアミドの質量割合は限定されない。衝撃変性剤の量は、特に、総質量に基づいて0.1、0.5、1、3、5、8、10、15、20、25、30、35、40、45及び50%でよい。芳香族ポリアミドの量は、特に、総質量に基づいて0.5、1、3、5、8、10、15、20、25、30、35、40、45、50、55、60、65、70、75、80、85、90、95、97、99、99+%でよい。
いくつかの好ましい組成物は、0.1〜50wt.%のEXXELOR(登録商標)MDEX 94-11-2衝撃変性剤、又はその等価物と、30〜99+wt.%のAMODEL A-1004(登録商標)ポリフタルアミド、又はその等価物を含む。さらに好ましくは、それらは10〜40wt.%のEXXELOR(登録商標)MDEX 94-11-2衝撃変性剤、又はその等価物と、50〜90wt.%のAMODEL A-1004(登録商標)ポリフタルアミド、又はその等価物を含む。なおさらに好ましくは、それらは20〜30wt.%のEXXELOR(登録商標)MDEX 94-11-2衝撃変性剤、又はその等価物と、60-80wt.%のAMODEL A-1004(登録商標)ポリフタルアミド、又はその等価物を含む。
いくつかの他の好ましい組成物は、0.1〜50wt.%の、約80pbwのROYALTUF(登録商標)498エラストマーと約20pbwのFUSABOND(登録商標)493Dエラストマーから成る衝撃変性剤、又はその等価物と、30-99+wt.%のAMODEL A-1004(登録商標)ポリフタルアミド、又はその等価物を含む。さらに好ましくは、それらは、10〜40wt.%の、約80pbwのROYALTUF(登録商標)498エラストマーと約20pbwのFUSABOND(登録商標)493Dエラストマーから成る衝撃変性剤、又はその等価物と、50〜90wt.%のAMODEL A-1004(登録商標)ポリフタルアミド、又はその等価物を含む。なおさらに好ましくは、それらは、20〜30wt.%の、約80pbwのROYALTUF(登録商標)498エラストマーと約20pbwのFUSABOND(登録商標)493Dエラストマーから成る衝撃変性剤、又はその等価物と、60〜80wt.%のAMODEL A-1004(登録商標)ポリフタルアミド、又はその等価物を含む。
この特定実施態様では、フィラー、潤滑剤、安定剤、PTFE等の添加剤を添加してよい。
本発明の別の局面は、上記組成物の製造方法であって、上記芳香族ポリアミド、上記第1エラストマー、上記第2エラストマー及び存在する場合は任意に添加剤を溶融状態で混合する方法である。
本発明のポリマー組成物を、押出加工、共押出加工、射出成形、ブロー成形、注型、熱成形等することができる。
従って、本発明の最後の局面は、上述したポリマー組成物から製造した造形品である。
本発明の造形品は、ホース、パイプ、管材料、フィルム、フィラメント、繊維、タンク、ブロー成形品、射出成形品、熱成形品、多層構造物、シート等から選択される。
〔実施例−セット1〕
以下に実施例を示すが、本発明の例示であり、本発明を限定するものではない。下表Iに、4種のポリアミド組成物を示す。
表I
Figure 2008508401
EPDM 1成分はエチレン/プロピレン/エチリデンノルボルネンターポリマーゴムである。EPDM 1成分の組成は、C13 NMRで決定されるように、61wt.%のエチレン、35.5wt.%のプロピレン及び3.5wt.%のエチリデンノルボルネンである。該EPDM 1成分は、エステル化後のC13 NMRで決定されるように、0.33wt.%の無水マレイン酸でグラフト化されている。
(C2-C8)成分はエチレン/1-オクテンコポリマーゴムである。(C2-C8)成分の組成は、C13 NMRで決定されるように、20wt.%の1-オクテンと80wt.%のエチレンである。該(C2-C8)成分は、C13 NMRで決定されるように2.2wt.%の無水マレイン酸でグラフト化されている。
EPDM 2成分はエチレン/プロピレン/エチリデンノルボルネンターポリマーゴムである。
該EPDM 2成分の組成は、C13 NMRで決定されるように、EPDM 1成分の組成と同じである(すなわち、61wt.%のエチレン、35.5wt.%のプロピレン及び3.5wt.%のエチリデンノルボルネンである)。EPDM 2成分は、エステル化後のC13 NMRで決定されるように、0.67wt.%の無水マレイン酸でグラフト化されている。EPR成分はエチレン/プロピレンゴムであり、その組成は、23wt.%のプロピレンと77wt.%のエチレンである。該EPR成分は、エステル化後のC13 NMRで決定されるように、0.61wt.%の無水マレイン酸でグラフト化されている。
PE成分はポリエチレンであり、エステル化後のC13 NMRで決定されるように、0.87wt.%の無水マレイン酸でグラフト化されている。PTFE成分はポリテトラフルオロエチレン潤滑剤である。成分EPDM 1、(C2-C8)、EPDM 2、EPR及びPEの分子量及びグラフト化レベルを下表IIに示す。
表II
Figure 2008508401
分子量は、トリクロロベンゼン中135℃で測定した。4つのカラムHMW-6EにPS標準物質で検量した(7520000〜2950)。マルク-ホウインク(Mark-Houwink)の法則に従い、ポリエチレンについて決められた係数、K=3.92 e-4及びα=0.725を用いて結果を得る。
55ガロンドラム内で30分間81.26gのポリテレフタルアミド(第4群の第1タイプ)、22.08gのEPDM1、5,52gの(C2-C8)、552gの安定剤、552gのPTFE及び441gのカーボンブラックを回転させることによって、Ex.1(本発明に従う)のポリマー組成物の第1試料を調製した。
この乾燥ブレンドをZSK-40二軸スクリュー押出機に供給し、27mmの水銀の真空下、1時間当たり90.72gの押出量と370rpmのスクリュー速度で、360、360、360、370、370、340、340、325、300、260、250及び350℃のバレル温度設定を用いて溶融コンパウンドした。コンパウンドした融成物をペレットにし、該ペレットを約110℃で48時間乾燥させた。
55ガロンドラム内で30分間81.26gのポリテレフタルアミド(第4群の第1タイプ)、27.60gのEPDM2、552gの安定剤、552gのPTFE及び441gのカーボンブラックを回転させることによって、C.Ex.1(比較例)のポリマー組成物を調製した。
この乾燥ブレンドをZSK-40二軸スクリュー押出機に供給し、27mmの水銀の真空下、1時間当たり90.72gの押出量と370rpmのスクリュー速度で、360、360、360、370、370、340、340、325、300、260、250及び350℃のバレル温度設定を用いて溶融コンパウンドした。コンパウンドした融成物をペレットにし、該ペレットを約110℃で48時間乾燥させた。2.54cmの一軸スクリュー押出機と20.32cmのダイを用いる押出加工によって、Ex.1とC.Ex.1のポリマー組成物のフィルムを製造した。L/Dが20の計量スクリューと4/1の圧縮比を使用した。バレル温度調節設定は、後部からダイまで310、315.5、321.1、321.1、326.6、326.6、332.2℃だった。押出機の速度を60rpmに固定した。ロールを135℃に加熱した。Ex.1の組成物のC.Ex.1の組成物と比較した利点、すなわちその延伸能力を実証するため、ロールをダイに隣接して置き、フィルムが切断するまで引っ張る速度を次第に上昇させた。Ex.1のポリマー組成物について記録された最大引張り速度は558.8cm/分で、これに対してC.Ex.1のポリマー組成物では152.4cm/分だった。Ex.1のポリマー組成物で得られた最小厚は0.003cmであり、これに対してC.Ex.1のポリマー組成物では0.019cmだった。
ダイから15.24cmのところにロールを位置づけて同じ実験を再現した。Ex.1のポリマー組成物の最大引張り速度は304.8cm/分であり、一方、C.Ex.1のポリマー組成物の場合は、たった142.24cm/分だった。得られた最小フィルム厚は、Ex.1のポリマー組成物で0.009cmであり、C.Ex.1のポリマー組成物では0.022cmだった。ロールをダイから30.48cmのところに置いた場合、最大引張り速度は、Ex.1のポリマー組成物で269.24cm/分であり、C.Ex.1のポリマー組成物では106.68cm/分だった。得られた最小フィルム厚は、Ex.1のポリマー組成物で0.011cmで、C.Ex.1のポリマー組成物では0.033cmだった。その改良された延伸能力と溶融強度のため、Ex.1のポリマー組成物は、押出加工による物品の製造で特に有用である。
〔単層装備を使用する管材料の押出加工〕
SCAMEX(登録商標)30mm一軸スクリュー押出機で管材料の押出加工を行った。L/Dが26/1で、ねじ山の高さが3.3/1のスクリューを用いた。バレル設定(Barrel setting)は以下の通りだった:Z1(300℃)、Z2(320℃)、Z3(325℃)、Z4(325℃)。
ダイは、出口直径が8.5mmの単モジュール押出ダイだった。出口のダイマンドレル直径は6.5mmだった。出口のダイランドは1mmであり、ランド長は30mmだった。ダイ温度を325℃に調節した。スクリュー速度を60rpmに設定した。これらの条件下で質量処理能力は70〜80g/分で、融成物の温度は335〜340℃だった。スクリュー先端部の圧力は、材料によって200〜220バールだった。
ROLLEPAAL(登録商標)VCU 63/2-2でキャリブレーションと冷却を行った。冷却タンクは真空下かつスプレーモードだった。キャリブレーター直径は8.3mmだった。仕上管材料の寸法は、8mm(外径)と6mm(内径)だった。Ex.1及びC.Ex.1のポリマー組成物から管材料を製造した。
〔結果−破壊圧力試験〕
SAE J2260に準拠して23℃にて破壊圧力についても、Ex.1及びC.Ex.1のポリマー組成物から製造した管材料を試験した。以下の結果が得られた:
Ex.1の組成物製の管材料:10.9MPa
C.Ex.1の組成物製の管材料:9.1MPa
Ex.1のポリマー組成物は、ほぼ20%の破壊圧力の向上という、より良い結果を与えた。
〔大規模なフィルム押出加工〕
市販サイズ(76mm直径)の一軸スクリュー設備で、Ex.1のポリマー組成物を実験した。L/Dが20/1で、圧縮比が3/1のスクリューを用いた。ロールを125℃に加熱した。後部から前部のバレル設定は、310〜325℃だった。アダプターとダイを330℃に設定した。70rpmのスクリュー速度で、ヘッド圧力によって2〜7m/分の速度で0.4mm厚のフィルムを製造した。
上記フィルムの引張り特性をASTM D638により測定した:
降伏点引張り強さ=54.6MPa
降伏点伸び=5.2%
切断点引張り強さ=67.8MPa
切断点伸び=110%
これは、衝撃改良ポリテレフタルアミドフィルムの製造業者における商業的有用性を明白に実証し、かつその特性が意図した最終用途で優れていることを実証している。
〔熱成形〕
Ex.1のポリマー組成物の0.4mm厚のフィルムは成功裏に熱成形された。絵のキャンバスに似たフレームにフィルムの四角片を取り付けた。290〜300℃で15〜45秒間オーブンに入れてフレームにインデックスを付けた。オーブンからフレームインデックスはツールの真上だった。一旦適所で、ツールを押し上げて該フィルムを所望の物品に熱成形した。280℃未満の温度は、熱成形できないほどフィルムを堅くした。305℃より高い温度は、フィルムを発泡又は融解させた。
〔ブロー成形〕
円形溜め(resevoir)内、ツール、180mm高及び100mm直径、市販の(38.1mm直径)一軸スクリュー(L/D、20/1;圧縮比、2.5/1)ブロー成形機でEx.1のポリマー組成物を実験した。バレル設定(後部から前部)は、318〜325℃だった。ツールを100℃に設定した。90rpmのスクリュー速度にて、31秒サイクル内でパリソンを押し出した。パリソンを膨張させるために用いた圧力は0.207バールだった。0.8mm(+/-0.2mm)の均一壁厚の許容しうる合格部品が得られた。部品重量は84グラムだった。
〔さらなるフィルム押出加工比較試験〕
5001gのポリテレフタルアミド(第4群の第1タイプ)、1,359gのEPDM1、339.8gの(C2-C8)、34.05gの安定剤、34.5gのPTFE及び27.15gのカーボンブラックを5ガロンバケット内で30分間回転させることによって、Ex.1(本発明に従う)のポリマー組成物の第2サンプルを調製した。乾燥ブレンドを25mmのBERSTOFF(登録商標)二軸スクリュー押出機に供給し、27mmの水銀の真空下、1時間当たり6,804gの押出量と250rpmのスクリュー速度で340、340、340、340、315、285、255及び340℃のバレル温度設定を用いて溶融コンパウンドした。さらに、C.Ex.2、C.Ex.3(比較例)の2種のポリマー組成物を上記と同じ方法で調製したが、C.Ex.2のポリマー組成物の場合、EPDM1及び(C2-C8)成分をEPDM2及びPE成分に換え(EPDM2及びPE成分の質量%は表1で指定)、C.Ex.3のポリマー組成物の場合、EPDM1及び(C2-C8)成分をEPR及びPE成分に換えた(EPR及びPE成分の質量%は表1で指定)。
2.54cmの一軸スクリュー押出機と20.32cmのダイを用いて、Ex.1、C.Ex.2及びC.Ex.3のポリマー組成物の押出加工によりフィルムを製造した。押出加工前に110℃で48時間、材料を乾燥させた。L/Dが20/1で、圧縮比が4/1の計量スクリューを用いた。バレル温度設定は、後部からダイまで310、315.5、321.1、321.1、326.6、326.6、332.2℃だった。押出機の速度を60rpmに固定した。ロールを135℃に加熱した。
ロールをダイに隣接して置き、フィルムが切断するまで、引張り速度を次第に上昇させた。結果を下表IIIに示す。
表III
Figure 2008508401
順位が高いほど、フィルムが良い性能だった。
実施例は、ポリマー組成物がEPDMターポリマーだけの代わりにEPDMターポリマーとエチレン/1-オクテンコポリマー(C2-C8)を含むと、フィルムの加工性と品質が両方とも改善されることを示した。
実施例は、EPDMターポリマーとPE又はEPRコポリマーとPEを含有するポリマー組成物で得られるフィルムの加工性と品質に関して、EPDM ターポリマーとエチレン/1-オクテンコポリマーを含有するポリマー組成物で得られるフィルムの加工性と品質が改善されることも示した。EPDMターポリマー中のジエンモノマーは、エチリデンノルボルネン(ENB)でよい。
〔実施例−セット2〕
以下に他の実施例を示すが、本発明の例示であり、本発明を限定するものではない。下表IVに、5種のポリアミド組成物を示す。
表IV
Figure 2008508401
EXXELOR(登録商標)MDEX 94-11-2衝撃変性剤は、無水マレイン酸と反応させた、エチレン-プロピレン-ジエンターポリマーとエチレン-オクテンコポリマーのブレンドであると考えられる。
ROYALTUF(登録商標)498衝撃変性剤は、無水マレイン酸でグラフト化したエチレン-プロピレン-ジエンターポリマーであると考えられる。
EXXELOR(登録商標)VA-1801衝撃変性剤は、無水マレイン酸でグラフト化したエチレン-プロピレンゴムであると考えられる。
FUSABOND(登録商標)493D衝撃変性剤は、無水マレイン酸でグラフト化したエチレン-オクテンコポリマーであると考えられる。
FUSABOND(登録商標)MB-226D衝撃変性剤は、無水マレイン酸でグラフト化したポリエチレンホモポリマーであると考えられる。
表IVのカーボンブラック濃縮物は、80%のAMODEL(登録商標)A-1004ポリテレフタルアミドと20%のカーボンブラックから成る。
組成物の全成分、すなわちポリテレフタルアミド、衝撃変性剤、安定剤、潤滑剤及びカーボンブラック濃縮物を55ガロンドラム内で30分間回転させることによって、Ex.2、Ex.3及びEx.4(本発明に従う)とC.Ex.4(比較例)のポリマー組成物のサンプルを乾燥ブレンドの形態で調製した。調製した各サンプルの総量は6,804g(15lb)であり;サンプルの成分の相対量は表IVに示した通りだった(例えば、安定剤では、0.5部は0.075lbに相当する)。
乾燥ブレンドをZSK-40二軸スクリュー押出機に供給し、27mmの水銀の真空下、1時間当たり90.7gの押出量と370rpmのスクリュー速度で、360、360、360、370、370、340、340、325、300、260、250及び350℃のバレル温度設定を用いて、溶融コンパウンドした。コンパウンドした融成物をペレットにし、該ペレットを約110℃で48時間乾燥させた。
2.54cmの一軸スクリュー押出機と20.32cmのダイを用い、Ex.2、Ex.3、Ex.4及びC.Ex.4のポリマー組成物の押出加工によってフィルムを製造した。押出加工前に110℃で48時間、材料を乾燥させた。L/Dが20/1で、圧縮比が4/1の計量スクリューを用いた。バレル温度設定は、後部からダイまで、310、315.5、321.1、321.1、326.6、326.6、332.2℃だった。押出機の速度を60rpmに固定した。ロールを135℃に加熱した。
ロールをダイに隣接して置き、フィルムが切断するまで、引張り速度を次第に上昇させた。結果を下表Vに示す。
表V
Figure 2008508401
順位が高いほど、フィルムが良い成績だった。
Ex.2、Ex.3及びEx.4の本発明のポリマー組成物は、C.Ex.4製のフィルムと比較した場合、加工性と品質が改良されたフィルムを提供した。
〔追加の調製品〕
二軸スクリュー押出機を用いて、Ex.2(本発明に従う)ポリマー組成物の第2サンプルを調製した。AMODEL(登録商標)A-1004ポリテレフタルアミドとEXXELOR(登録商標)MDEX-94-11-2衝撃変性剤は、押出機の後部で供給し、他の添加剤(安定剤、潤滑剤及びカーボンブラック濃縮物)は主フィーダー、下流で、又はその後の流路で供給した。
これをEx.5のポリマー組成物から成るサンプルの調製と同様に処理した。
このようにして調製した両サンプルは良い結果を示した。
本明細書では、特定のポリマーが、1種以上のモノマー(又はモノマー単位)“から得られる”又は“を含む”等として言及されている場合、この表現は、最終ポリマー材料自体のポリマーと、この完成品を全体的又は部分的に構成する、その中の繰返し単位のポリマーである。当業者は、正確に言えば、ポリマーは個々の未反応“モノマー”を含まないが、代わりに、反応したモノマーから導かれる繰返し単位で構成されることを理解している。
本明細書で言及したすべての参考文献、特許、特許出願、試験、規格、文書、刊行物、パンフレット、テキスト、物品などは、参照によって本明細書に取り込まれる。同様に、すべての商業的に入手可能な材料についてのすべてのパンフレット、技術情報シート等は、参照によって本明細書に取り込まれる。
上記説明は、当業者が本発明を作り、かつ使用できるようにするために提示され、また特定の用途とその要件の文脈で提供されている。当業者には、好ましい実施態様への種々の変形が容易に分かるだろう。また、本発明の精神と範囲から逸脱することなく、本明細書で定義した一般原則を他の実施態様及び用途に適用することができる。従って、この発明は、示した実施態様に限定するものではなく、本明細書で開示した原則及び特徴と一致する最も広い範囲が与えられるものとする。

Claims (28)

  1. 以下の成分:
    −少なくとも1種の芳香族ポリアミド、
    −(i)最高4個の炭素原子を含む少なくとも1種の非環式オレフィン(O1)由来の繰返し単位と、(ii)6個より多くの炭素原子を含む少なくとも1種の非環式オレフィン(O2)由来の繰返し単位とを含む少なくとも1種の第1エラストマー、及び
    −最高4個の炭素原子を含む少なくとも1種の非環式オレフィン(O3)由来の繰返し単位を含む少なくとも1種の第2エラストマー
    を含んでなるポリマー組成物であって、前記第2エラストマーには、6個より多い炭素原子を含む非環式オレフィン由来の繰返し単位がない、前記ポリマー組成物。
  2. 前記芳香族ポリアミドがポリテレフタルアミドであることを特徴とする請求項1に記載のポリマー組成物。
  3. 前記非環式オレフィン(O1)がエチレンであることを特徴とする請求項1又は2に記載のポリマー組成物。
  4. 前記非環式オレフィン(O2)が1-オクテンであることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
  5. 前記第1エラストマーがグラフト化によって官能化されていることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
  6. 前記第1エラストマーには、非環式オレフィン(O1)及び(O2)以外のモノマー由来の繰返し単位がないことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
  7. 非環式オレフィン(O3)がエチレンとプロピレンの混合物であることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
  8. 前記エチレン対プロピレンの質量比が1乃至3であることを特徴とする請求項7に記載のポリマー組成物。
  9. 前記第2エラストマーが、非環式オレフィン(O3)以外の少なくとも1種のモノマー由来の繰返し単位をさらに含み、この非環式オレフィン(O3)以外の追加モノマーが、C5非環式ジオレフィン及び/又はC6非環式ジオレフィ及び/又は非共役環式ジオレフィンであることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
  10. 前記非環式オレフィン(O3)以外の追加モノマーがエチリデンノルボルネンであることを特徴とする請求項9に記載のポリマー組成物。
  11. 前記芳香族ポリアミドが、前記ポリマー組成物の総量に基づいて60wt.%以上の量で存在することを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
  12. 前記第1エラストマー中、非環式オレフィン(O1)由来の繰返し単位が70wt.%以上の量で存在することを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
  13. 前記第1エラストマー中、非環式オレフィン(O2)由来の繰返し単位が15wt.%以上の量で存在することを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
  14. 前記第2エラストマー中、非環式オレフィン(O3)由来の繰返し単位が80wt.%以上の量で存在することを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
  15. 前記第1エラストマーと前記第2エラストマーの総量が10wt.%以上であることを特徴とする請求項1〜14のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
  16. 前記第1エラストマーと前記第2エラストマーの総量が20wt.%以上であることを特徴とする請求項15に記載のポリマー組成物。
  17. 前記第2エラストマーの前記第1エラストマーに対する質量比が10未満であることを特徴とする請求項1〜16のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
  18. 前記第2エラストマーの前記第1エラストマーに対する質量比が5未満であることを特徴とする請求項17に記載のポリマー組成物。
  19. 前記第2エラストマーの前記第1エラストマーに対する質量比が1より大きいことを特徴とする請求項1〜18のいずれか1項に記載のポリマー組成物。
  20. 前記第2エラストマーの前記第1エラストマーに対する質量比が2より大きいことを特徴とする請求項19に記載のポリマー組成物。
  21. 以下の成分:
    −少なくとも1種の芳香族ポリアミド、及び
    −少なくとも1種の衝撃変性剤
    を含んでなるポリマー組成物であって、前記衝撃変性剤がEPDM/エチレン-オクテンである、前記ポリマー組成物。
  22. 前記芳香族ポリアミドが、AMODEL(登録商標)A-1004ポリフタルアミド又はその等価物であることを特徴とする請求項21に記載のポリマー組成物。
  23. 前記衝撃変性剤が、EXXELOR(登録商標)MDEX 94-11-2衝撃変性剤又はその等価物、例えばEXXELOR(登録商標)VA 1850衝撃変性剤であることを特徴とする請求項21又は22に記載のポリマー組成物。
  24. 前記衝撃変性剤が、約80pbwのROYALTUF(登録商標)498エラストマーと、約20pbwのFUSABOND(登録商標)493Dエラストマーから成る衝撃変性剤、又は該衝撃変性剤の等価物であることを特徴とする請求項21又は22に記載のポリマー組成物。
  25. 前記ポリマー組成物が、0.1〜50wt.%のEXXELOR(登録商標)MDEX 94-11-2衝撃変性剤、又はその等価物と、30〜99+wt.%のAMODEL A-1004(登録商標)ポリフタルアミド、又はその等価物を含むことを特徴とする請求項21に記載のポリマー組成物。
  26. 前記ポリマー組成物が、0.1〜50wt.%の、約80pbwのROYALTUF(登録商標)498エラストマーと約20pbwのFUSABOND(登録商標)493Dエラストマーから成る衝撃変性剤、又はその等価物、及び30-99+wt.%のAMODEL A-1004(登録商標)ポリフタルアミド、又はその等価物を含むことを特徴とする請求項21に記載のポリマー組成物。
  27. 請求項1〜26のいずれか1項に記載のポリマー組成物から製造した造形品。
  28. ホース、パイプ、管材料、フィルム、フィラメント、繊維、タンク、ブロー成形品、射出成形品、熱成形品、多層構造物及びシートから選択されることを特徴とする請求項27に記載の造形品。
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