JP2008312195A - A/d変換器 - Google Patents

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Abstract

【課題】前処理回路を追加することなく、A/D変換可能な入力ダイナミックレンジを拡大する。
【解決手段】初段の単位変換回路12は、サブA/D変換器14とD/A変換器15の分解能を2M+1−1値からk値(kは1以上の整数)だけ拡張して残余電圧を生成する。2段目以降の単位変換回路2は、サブA/D変換器とD/A変換器の分解能を2M+1−1値とし残余電圧を生成する。
【選択図】図1

Description

本発明は、残余電圧を出力する単位変換回路を備えたA/D変換器に関する。
図16は、非特許文献1などに記載されている従来のパイプライン型A/D変換器の構成を示している。このA/D変換器1は、単位変換回路2を直列(パイプライン状)にN個並べた構成となっている。単位変換回路2は、サンプルホールド回路3、MビットのサブA/D変換器4、MビットのD/A変換器5、減算器6、および2M倍の増幅率を持つ増幅器7から構成されている。サブA/D変換器4は、その構成要素であるコンパレータ(図示せず)のオフセットに起因する誤差を持っている。そこで、通常はA/D変換特性の悪化を防止するため、サブA/D変換器4とD/A変換器5に対し冗長ビットを付加している。冗長ビットを付加すると、非特許文献2に記載されているように、サブA/D変換器4で用いるしきい値に所定量のずれが許容される。
M=1の場合の単位変換回路2の入出力特性は図17に示すようになる。横軸は単位変換回路2の入力電圧Vin、縦軸は2倍の増幅率を持つ増幅器7からの出力電圧Vout(残余電圧)であり、サブA/D変換器4とD/A変換器5は、0.5ビットの冗長ビットが付加された1.5ビット(3値)で変換を行う。
増幅器7の出力電圧範囲が−Vref〜+Vrefの場合、サブA/D変換器4は、−Vref≦Vin<−Vref/4のときにコード“00”を出力し、−Vref/4≦Vin<Vref/4のときにコード“01”を出力し、Vref/4≦Vin<Vrefのときにコード“10”を出力する。各段の単位変換回路2から出力されるこれらのコードを1ビットずつシフトしながら加算することにより、最終的なNビットのA/D変換コードDOが得られる。
この図17から分かるように、Vin<−VrefおよびVref<Vinの各入力電圧範囲では、出力電圧Voutが−Vref〜+Vrefの電圧範囲を超えてしまうので、増幅器7は2倍に増幅した電圧を出力することができず、正確にA/D変換することができない。つまり、A/D変換器1の入力ダイナミックレンジは−Vref〜+Vrefであり、絶対値がリファレンス電圧Vrefを超える電圧をA/D変換することができない。
この問題を解決するため、特許文献1に記載のA/D変換器は、入力信号の電圧を分圧してリファレンス電圧範囲内の分圧信号として出力する分圧回路を備え、その分圧信号をサンプリングおよびA/D変換してデジタルデータを得るようになっている。また、特許文献2に記載のA/D変換器は、バイアス電圧を生成するバイアス制御回路を有する増幅回路を備え、増幅回路の出力がリファレンス電圧範囲を超える場合に、増幅回路の出力をバイアス制御回路でシフト制御するようになっている。
特開2006−24975号公報 特開2006−115027号公報 宮原、松澤、「パイプライン型ADCの研究−容量とOPアンプの基本要件の検討−」、電子情報通信学会 集積回路研究専門委員会、ICD2004−51、vol.104、no.175、pp.7−12、2004年7月 谷口研二著、「LSI設計者のためのCMOSアナログ回路入門」、CQ出版社、2004年12月、p.313
特許文献1、2に記載された前処理回路(分圧回路、バイアス制御回路)を追加すると、レイアウト面積が増加するとともに、前処理回路自体の誤差によりA/D変換器の精度が却って悪化するという問題が生じる。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、前処理回路を追加することなく、A/D変換可能な入力ダイナミックレンジを拡大し、リファレンス電圧範囲を超えた入力電圧をA/D変換可能なA/D変換器を提供することにある。
請求項1に記載した手段によれば、単位変換回路は、Mビットの分解能に対して冗長ビットが付加されており、サブA/D変換器により入力電圧を2M+1−1値からなるコードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と入力電圧との差電圧を2M倍して残余電圧を出力する。A/D変換器は、この単位変換回路から出力される残余電圧を再び単位変換回路に入力する動作を必要回数だけ実行することにより、当該A/D変換器に入力されたA/D変換対象電圧のA/D変換コードを生成する。
この場合、少なくともA/D変換対象電圧を単位変換回路に入力して最初の残余電圧を得る際に、増幅ゲインを2M倍のままとしながら、サブA/D変換器とD/A変換器の分解能を2M+1−1値からk値(kは1以上の整数)だけ拡張することにより、出力電圧範囲はそのままで入力ダイナミックレンジ(入力電圧範囲)を拡大することができる。その結果、リファレンス電圧範囲を超えたA/D変換対象電圧をA/D変換可能となる。
請求項2に記載した手段によれば、単位変換回路は、サブA/D変換器によりA/D変換するために、出力電圧範囲の電圧幅と同じ電圧幅を持つ入力電圧範囲を両端の区域の幅が比率3、両端の区域に挟まれた中間の区域の幅が比率2となるように3:2:…:2:3の比率で2M+1−1個の区域に区分する2M+1−2個のしきい値を等間隔に備え、入力電圧をしきい値に従って2M+1−1値からなるコードにA/D変換する。そして、少なくともA/D変換対象電圧を入力して最初の残余電圧を得る際には、入力電圧範囲の高電位側の外側または低電位側の外側または両電位側の外側に前記等間隔を隔てながらk個のしきい値を加え、これらのしきい値により3:2:…:2:3の比率で区分されることになる拡張入力電圧範囲内の入力電圧を2M+1−1+k値からなる拡張したコードにA/D変換する。
請求項3に記載した手段によれば、単位変換回路に冗長ビットが付加されている請求項2に記載した手段において、入力電圧範囲を区分する2M+1−2個の各しきい値は、それぞれ入力電圧範囲を3:2:…:2:3の比率で区分する等間隔の各基準しきい値を中心として、(入力電圧範囲の電圧幅)/2M+2未満の値だけ高電位側または低電位側へのずれが許容され、拡張入力電圧範囲を区分する2M+1−2+k個の各しきい値は、それぞれ拡張入力電圧範囲を3:2:…:2:3の比率で区分する等間隔の各基準しきい値を中心として、(拡張前入力電圧範囲の電圧幅)/2M+2未満の許容値だけ高電位側または低電位側のずれが許容される。
請求項4に記載した手段によれば、単位変換回路は、サブA/D変換器により入力電圧を2M値からなるコードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と入力電圧との差電圧を2M倍して残余電圧を出力する。A/D変換器は、この単位変換回路から出力される残余電圧を再び単位変換回路に入力する動作を必要回数だけ実行することにより、当該A/D変換器に入力されたA/D変換対象電圧のA/D変換コードを生成する。
この場合、少なくともA/D変換対象電圧を単位変換回路に入力して最初の残余電圧を得る際に、増幅ゲインを2M倍のままとしながら、サブA/D変換器とD/A変換器の分解能を2M値からk値(kは1以上の整数)だけ拡張することにより、出力電圧範囲はそのままで入力ダイナミックレンジ(入力電圧範囲)を拡大することができる。その結果、リファレンス電圧範囲を超えたA/D変換対象電圧をA/D変換可能となる。
請求項5に記載した手段によれば、単位変換回路は、サブA/D変換器によりA/D変換するために、出力電圧範囲の電圧幅と同じ電圧幅を持つ入力電圧範囲を2M個の等幅区域に区分する2M−1個のしきい値を等間隔に備え、入力電圧をしきい値に従って2M値からなるコードにA/D変換する。そして、少なくともA/D変換対象電圧を入力して最初の残余電圧を得る際には、しきい値に対しさらに入力電圧範囲の高電位側の外側または低電位側の外側または両電位側の外側に前記等間隔を隔てながらk個のしきい値を加え、これらのしきい値により等幅区域に区分されることになる拡張入力電圧範囲内の入力電圧を2M+k値からなる拡張したコードにA/D変換する。
請求項6に記載した手段によれば、請求項1、2、3記載のA/D変換器の単位変換回路は、M=1の場合、入力電圧を3値(1.5ビット)からなる冗長コードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と入力電圧との差電圧を2倍して残余電圧を出力する。そして、少なくとも初段の単位変換回路は、拡張した4値ないし7値の何れかの分解能でA/D変換対象電圧をA/D変換する。また、M=2の場合、入力電圧を7値(2.75ビット)からなる冗長コードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と入力電圧との差電圧を4倍して残余電圧を出力する。そして、少なくとも初段の単位変換回路は、8値ないし11値の何れかの分解能でA/D変換対象電圧をA/D変換する。
一方、請求項4、5記載のA/D変換器の単位変換回路は、M=1の場合、入力電圧を2値(1ビット)からなる非冗長コードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と入力電圧との差電圧を2倍して残余電圧を出力する。そして、少なくとも初段の単位変換回路は、拡張した3値ないし6値の何れかの分解能でA/D変換対象電圧をA/D変換する。また、M=2の場合、入力電圧を4値(2ビット)からなる非冗長コードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と入力電圧との差電圧を4倍して残余電圧を出力する。そして、少なくとも初段の単位変換回路は、5値ないし8値の何れかの分解能でA/D変換対象電圧をA/D変換する。
請求項7に記載した手段によれば、単位変換回路がk値だけ拡張したコードにより入力電圧をA/D変換する場合、入力電圧範囲の上限側と下限側とに同数値ずつ拡張したA/D変換コードを用いる。これにより、入力電圧範囲の上限側と下限側にそれぞれ入力ダイナミックレンジを拡大することができる。
請求項8に記載した手段によれば、複数の単位変換回路を直列に接続してパイプライン型のA/D変換器を構成できる。
請求項9に記載した手段によれば、1以上の単位変換回路を備え、残余電圧を当該単位変換回路に順次巡回させることにより巡回型のA/D変換器を構成することもできる。
請求項10に記載した手段によれば、A/D変換対象電圧を単位変換回路に入力して最初の残余電圧を得る際にのみ、当該単位変換回路は、k値だけ拡張したコードを用いて入力電圧をA/D変換する。パイプライン型A/D変換器では1段目であり、巡回型A/D変換器では1巡目(複数段からなる場合には1段目)である。
(第1の実施形態)
以下、本発明の第1の実施形態について図1ないし図5を参照しながら説明する。
図1は、ICとして構成されたパイプライン型A/D変換器の構成を示しており、図16と同一部分には同一符号を付している。このA/D変換器11は、N個(N≧2)の単位変換回路を直列に接続して構成されている。初段は単位変換回路12により構成され、2段目からN段目までは図16に示した従来の単位変換回路2により構成されている。
単位変換回路2のサブA/D変換器4とD/A変換器5は、下記(1)式に従って、M=1ビットに対し冗長ビットが付加された1.5ビット(3値)の分解能を有している。サブA/D変換器4は、前段の単位変換回路から出力される残余電圧を入力電圧Vinとし、その大きさに応じて “00”、“01”、“10”の何れかのコードを出力する。
単位変換回路2が用いるコードの値=2M+1−1 …(1)
一方、初段の単位変換回路12は、入力電圧Vin(A/D変換対象電圧Vs)のサンプルホールド回路3、サンプルホールドされた入力電圧VinをA/D変換するサブA/D変換器14、サブA/D変換器14の出力コードをD/A変換するD/A変換器15、サンプルホールドされた入力電圧VinからD/A変換器15の出力電圧を減算する減算器6、および減算器6の出力電圧を2倍(=2M倍)に増幅して残余電圧である出力電圧Voutを得る増幅器7から構成されている。増幅器7の出力電圧範囲は0V〜5Vである。
単位変換回路12は、下記(2)式に従って、サブA/D変換器14とD/A変換器15がM=1ビットに対し冗長ビットを含め5値(k=2)の分解能を有し、A/D変換対象電圧Vsである入力電圧Vinの大きさに応じて“111”、“000”、“001”、“010”、“011”の何れかの拡張コード(2の補数表現)を出力する。
単位変換回路12が用いるコードの値=2M+1−1+k …(2)
ただし、kは1以上の整数
図2は、M=1の場合の単位変換回路の入出力特性を示している。上から順に、(a)冗長ビットを持たない従来の単位変換回路、(b)2段目からN段目で用いられる冗長ビットを持つ従来の単位変換回路2、(c)1段目で用いられる冗長ビットを持つ単位変換回路12(k=2)である。何れの場合も、増幅器7の増幅率は2倍である。
(a)冗長ビットを持たない従来の単位変換回路
サブA/D変換器とD/A変換器(何れも図示せず)は1ビット(2値)の分解能を有し、入力ダイナミックレンジ(入力電圧範囲)は0V〜5Vである。単位変換回路のサブA/D変換器は、出力電圧範囲0V〜5Vの電圧幅5Vと同じ電圧幅を持つ入力電圧範囲0V〜5Vを2(=2M)個の等幅区域に区分する1(=2M−1)個のしきい値(2.5V)を備え、入力電圧をこのしきい値に従って2(=2M)値からなるコードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と入力電圧との差電圧を2(=2M)倍して残余電圧を出力する。単位変換回路の出力電圧Voutは、以下の(3)式で表せる。
Figure 2008312195
(b)2段目からN段目で用いられる冗長ビットを持つ従来の単位変換回路2
(a)の冗長ビットを持たない構成では、サブA/D変換器を構成するコンパレータのしきい値(2.5V)に誤差があると、単位変換回路の出力電圧Voutが0V〜5Vの範囲を超えてしまう場合がある。そこで、図2(a)に示された2本の直線(傾き=2)の間に1本直線を追加し、2.5Vを中心に対称となるようにしきい値を設定する。サブA/D変換器4とD/A変換器5は1.5ビット(3値)の分解能を有し、入力ダイナミックレンジは0V〜5Vである。
単位変換回路のサブA/D変換器は、出力電圧範囲0V〜5Vの電圧幅5Vと同じ電圧幅を持つ入力電圧範囲0V〜5Vを両端の区域の幅が比率3、両端の区域に挟まれた中間の区域の幅が比率2となるように3:2:3の比率で3(=2M+1−1)個の区域に区分する2(=2M+1−2)個のしきい値(1.875V、3.125V)を1.25Vの間隔で備え、入力電圧をしきい値に従って3(=2M+1−1)値からなるコードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と入力電圧との差電圧を2(=2M)倍して残余電圧を出力する。単位変換回路2の出力電圧Voutは、以下の(4)式で表せる。
Figure 2008312195
(c)1段目で用いられる冗長ビットを持つ単位変換回路12
図2(b)に示された3本の直線(傾き=2)の両外側、つまり入力電圧範囲0V〜5Vの上限側と下限側とに1本ずつ直線(コード値3と−1に対応)を追加することにより、入力ダイナミックレンジを0V〜5Vから−1.25V〜6.25Vに広げることができる。サブA/D変換器14とD/A変換器15は5値の分解能を有する。
単位変換回路12のサブA/D変換器14は、図2(b)で説明したしきい値に対し、さらに入力電圧範囲0V〜5Vの高電位側の外側および低電位側の外側に上記1.25Vの間隔を隔てながら1個ずつしきい値(0.625V、4.375V)を加え、これら全しきい値により3:2:2:2:3の比率で区分される拡張入力電圧範囲−1.25V〜6.25V内の入力電圧を5(=2M+1−1+k)値からなる拡張したコードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と入力電圧との差電圧を2(=2M)倍して残余電圧を出力する。単位変換回路12の出力電圧Voutは、以下の(5)式で表せる。
Figure 2008312195
続いて、14ビットの分解能でシングルエンド入力のA/D変換対象電圧VsをA/D変換する場合について説明する。
リファレンス電圧を5Vとすると、A/D変換対象電圧VsをNビットで表現する場合の理想的なA/D変換コードであるデジタル出力コードDOは、次の(6)式のようになる。
理想的なデジタル出力コードDO=Vs/5×2N …(6)
N=14でA/D変換対象電圧Vsが1V、5.1V、−0.1Vの場合、(6)式による理想変換コードDOはそれぞれ3276(10進数)、16711(10進数)、−328(10進数)となる。
図3は、A/D変換対象電圧Vsとデジタル出力コードDOとの関係を示している。図中の実線は、本実施形態のA/D変換器11の変換特性を示し、破線は従来のA/D変換器1の変換特性を示している。従来のA/D変換器1は、A/D変換対象電圧Vsが0V以下の場合にはコード0(10進数)を出力し、5V以上の場合にはコード16383(10進数)を出力する。
これに対し、初段に単位変換回路12を用いたA/D変換器11は、A/D変換対象電圧Vsが0V以下または5V以上の場合でも正しくA/D変換できるように、デジタル出力コードDOのMSB側に2ビット追加している。この追加後のデジタル出力コードDO(15:0)は、2の補数表現となっている。
図4は、1VのA/D変換対象電圧VsをA/D変換する際の各ステップの進行状況を示している。(a)は冗長ビットを持たない従来の単位変換回路を用いて構成した従来のA/D変換器、(b)は冗長ビットを持つ従来のA/D変換器1、(c)は冗長ビットを持つ本実施形態のA/D変換器11である。また、各表の列は、左端から順にステップ番号、Vx、単位変換回路からの出力電圧Vout、サブA/D変換器の出力コード、および出力コードの加算ビットを示している。
(a)冗長ビットを持たない従来の単位変換回路を用いて構成した従来のA/D変換器
各段の単位変換回路(図示せず)は、”0”、”1”からなる1ビット(2値)のコードを出力する。このコードをMSBから順に並べることによりデジタル出力コードDOを生成する(加算はしない)。
(b)冗長ビットを持つ従来のA/D変換器1
各段の単位変換回路2は、”00”、”01”、”10”からなる1.5ビット(3値)のコードを出力する。このコードをMSBから1ビットずつシフトしながら加算し、その最下位ビットを捨てることによりデジタル出力コードDOを生成する。
(c)冗長ビットを持つ本実施形態のA/D変換器11
初段の単位変換回路12は、“111”、“000”、“001”、“010”、“011”からなる2.25ビット(5値)の拡張コードを出力する。2段目以降の単位変換回路2は、”00”、”01”、”10”からなる1.5ビット(3値)のコードを出力する。このコードを(7)式に示すようにMSBから1ビットずつシフトしながら加算し、その最下位ビットを捨てることによりデジタル出力コードDOを生成する。
DO=初段の単位変換回路12の出力コード(−1、0、1、2、3)×213
+2段目の単位変換回路2の出力コード(0、1、2)×212
+3段目の単位変換回路2の出力コード(0、1、2)×211
+ …(中略)…
+14段目の単位変換回路2の出力コード(0、1、2)×20 …(7)
図5は、A/D変換器11(M=1)を用いて(a)5.1V、(b)−0.1VのA/D変換対象電圧VsをA/D変換する際の各ステップの進行状況を示している。5.1Vは5Vよりも高いので、従来の最大コード16383(10進数)よりも大きい16711(10進数)=4143H(MSB=0:正)のデジタル出力コードDOが得られる。また、−0.1Vは0Vよりも低いので、従来の最小コード0(10進数)よりも小さい−328(10進数)=76B8H(MSB=1:負)のデジタル出力コードDOが得られる。
以上説明したように、M=1に対応するA/D変換器11は、初段の単位変換回路12が、入力電圧Vin(A/D変換対象電圧Vs)の大きさに応じて2M+1−1+2値(=5値)からなる拡張したコードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と入力電圧Vinとの差電圧を2倍して残余電圧を出力する。2段目以降は、従来と同様に2M+1−1値(=3値)のコードにA/D変換する単位変換回路2が用いられる。
その結果、前処理回路(分圧回路、バイアス制御回路)を追加することなく、A/D変換可能な入力ダイナミックレンジを拡大でき、従来のA/D変換器1では変換できなかったリファレンス電圧範囲0V〜5Vを超えたA/D変換対象電圧VsをA/D変換可能となる。この場合、入力電圧範囲の上限側と下限側とに1値ずつ拡張したので(k=2)、5Vを超える電圧および負の電圧の何れもA/D変換可能となる。
(第2の実施形態)
次に、本発明の第2の実施形態について図6ないし図8を参照しながら説明する。
本実施形態は、図1に示すA/D変換器11と同様の構成であるが、単位変換回路がM=2ビットに対して冗長ビットが付加された分解能を有する点が異なっている。
単位変換回路2のサブA/D変換器4とD/A変換器5は、上記(1)式に従って、M=2ビットに対し冗長ビットが付加された2.75ビット(7値)の分解能を有している。サブA/D変換器4は、前段の単位変換回路から出力される残余電圧である入力電圧Vinの大きさに応じて“000”、“001”、“010”、“011”、“100”、“101”、“110”の何れかのコードを出力する。増幅器7は、減算器6の出力電圧を4倍(=2M倍)に増幅して残余電圧である出力電圧Voutを出力する。
初段の単位変換回路12のサブA/D変換器14とD/A変換器15は、上記(2)式に従って、M=2ビットに対し冗長ビットを含め9値(k=2)の分解能を有している。サブA/D変換器14は、A/D変換対象電圧Vsである入力電圧Vinの大きさに応じて“1111”、“0000”、“0001”、“0010”、“0011”、“0100”、“0101”、“0110”、“0111”の何れかの拡張コード(2の補数表現)を出力する。
図6は、M=2の場合の単位変換回路の入出力特性を図2と同様にして示している。(a)〜(c)の何れの場合も増幅器7の増幅率は4倍である。
(a)冗長ビットを持たない従来の単位変換回路
サブA/D変換器とD/A変換器(何れも図示せず)は2ビット(4値)の分解能を有し、入力ダイナミックレンジは0V〜5Vである。単位変換回路のサブA/D変換器は、出力電圧範囲0V〜5Vの電圧幅5Vと同じ電圧幅を持つ入力電圧範囲0V〜5Vを4(=2M)個の等幅区域に区分する3(=2M−1)個のしきい値(1.25V、2.5V、3.75V)を備え、入力電圧をこのしきい値に従って4(=2M)値からなるコードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と入力電圧との差電圧を4(=2M)倍して残余電圧を出力する。単位変換回路の出力電圧Voutは、以下の(8)式で表せる。
Figure 2008312195
(b)2段目からN段目までの冗長ビットを持つ従来の単位変換回路2
(a)の冗長ビットを持たない構成では、サブA/D変換器を構成するコンパレータのしきい値(1.25V、2.5V、3.75V)に誤差があると、単位変換回路の出力電圧Voutが0V〜5Vの範囲を超えてしまう場合がある。そこで、図6(a)に示された4本の直線(傾き=4)の各間に3本直線を追加し、2.5Vを中心に対称となるようにしきい値を設定する。サブA/D変換器4とD/A変換器5は2.75ビット(7値)の分解能を有し、入力ダイナミックレンジは0V〜5Vである。
単位変換回路のサブA/D変換器は、出力電圧範囲0V〜5Vの電圧幅5Vと同じ電圧幅を持つ入力電圧範囲0V〜5Vを両端の区域の幅が比率3、両端の区域に挟まれた中間の区域の幅が比率2となるように3:2:2:2:2:2:3の比率で7(=2M+1−1)個の区域に区分する6(=2M+1−2)個のしきい値(0.9375V、1.5625V、2.1875V、2.8125V、3.4375V、4.0625V)を0.625Vの等間隔で備え、入力電圧をしきい値に従って7(=2M+1−1)値からなるコードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と入力電圧との差電圧を4(=2M)倍して残余電圧を出力する。単位変換回路2の出力電圧Voutは、以下の(9)式で表せる。
Figure 2008312195
(c)1段目の冗長ビットを持つ単位変換回路12
図6(b)に示された7本の直線(傾き=4)の両外側、つまり入力電圧範囲0V〜5Vの上限側と下限側とに1本ずつ直線(コード値7と−1)を追加することにより、入力ダイナミックレンジを0V〜5Vから−0.625V〜5.625Vに広げることができる。サブA/D変換器14とD/A変換器15は9値の分解能を有する。
単位変換回路12のサブA/D変換器14は、図6(b)で説明したしきい値に対し、さらに入力電圧範囲0V〜5Vの高電位側の外側および低電位側の外側に上記0.625Vの間隔を隔てながら1個ずつしきい値(0.3125V、4.6875V)を加え、これら全しきい値により3:2:2:2:2:2:2:2:3の比率で区分される拡張入力電圧範囲−0.625V〜5.625V内の入力電圧を9(=2M+1−1+k)値からなる拡張したコードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と入力電圧との差電圧を4(=2M)倍して残余電圧を出力する。単位変換回路12の出力電圧Voutは、以下の(10)式で表せる。
Figure 2008312195
続いて、14ビットの分解能でシングルエンド入力のA/D変換対象電圧VsをA/D変換する場合について説明する。
図7は、1VのA/D変換対象電圧VsをA/D変換する際の各ステップの進行状況を図4と同様にして示している。
(a)冗長ビットを持たない従来の単位変換回路を用いて構成した従来のA/D変換器
各段の単位変換回路(図示せず)は、”00”、”01”、”10”、”11”からなる2ビット(4値)のコードを出力する。このコードをMSBから順に並べることによりデジタル出力コードDOを生成する(加算はしない)。M=2ビットであるため、7ステップで14ビットの変換コードが得られる。
(b)冗長ビットを持つ従来のA/D変換器1
各段の単位変換回路2は、”000”、”001”、”010”、”011”、”100”、”101”、”110”からなる2.75ビット(7値)のコードを出力する。このコードをMSBから2ビットずつシフトしながら加算し、その最下位ビットを捨てることによりデジタル出力コードDOを生成する。
(c)冗長ビットを持つ本実施形態のA/D変換器11
初段の単位変換回路12は、“1111”、“0000”、“0001”、“0010”、“0011”、“0100”、“0101”、“0110”、“0111”からなる3.0625ビット(9値)の拡張コードを出力する。2段目以降の単位変換回路2は、”000”、”001”、”010”、”011”、”100”、”101”、”110”からなる2.75ビット(7値)のコードを出力する。このコードをMSBから2ビットずつシフトしながら加算し、その最下位ビットを捨てることによりデジタル出力コードDOを生成する。
図8は、A/D変換器11(M=2)を用いて(a)5.1V、(b)−0.1VのA/D変換対象電圧VsをA/D変換する際の各ステップの進行状況を示している。5.1Vは5Vよりも高いので、従来の最大コード16383(10進数)よりも大きい16711(10進数)=4143H(MSB=0:正)のデジタル出力コードDOが得られる。また、−0.1Vは0Vよりも低いので、従来の最小コード0(10進数)よりも小さい−328(10進数)=76B8FH(MSB=1:負)のデジタル出力コードDOが得られる。
以上説明したように、M=2に対応するA/D変換器11は、初段の単位変換回路12が、入力電圧Vin(A/D変換対象電圧Vs)の大きさに応じて2M+1−1+2値(=9値)からなる拡張したコードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と入力電圧Vinとの差電圧を4倍して残余電圧を出力する。2段目以降は、従来と同様に2M+1−1値(=7値)のコードにA/D変換する単位変換回路2が用いられる。
その結果、第1の実施形態と同様に前処理回路を追加することなく、A/D変換可能な入力ダイナミックレンジを拡大でき、従来のA/D変換器1では変換できなかったリファレンス電圧範囲0V〜5Vを超えたA/D変換対象電圧VsをA/D変換可能となる。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について図9および図10を参照しながら説明する。
本実施形態は、第1の実施形態で説明したA/D変換器11(M=1、冗長あり)に対し、初段の単位変換回路12のサブA/D変換器14とD/A変換器15の分解能をさらに高めたものである。すなわち、(2)式においてk=4とし、入力電圧範囲の上限側と下限側とに2値ずつ拡張することによりM=1ビットに対し冗長ビットを含め7値(k=4)の分解能を有している。本実施形態のA/D変換器11は、A/D変換対象電圧Vsである入力電圧Vinの大きさに応じて”1110”、“1111”、“0000”、“0001”、“0010”、“0011”、”0100”の何れかの拡張コード(2の補数表現)を出力する。
図9は、初段の単位変換回路12の入出力特性を示している。増幅器7の増幅率は2倍(=2M倍)である。図2(b)に示された3本の直線(傾き=2)の両外側、つまり入力電圧範囲0V〜5Vの上限側と下限側とに2本ずつ直線(コード値3、4と−1、−2)を追加することにより、入力ダイナミックレンジを0V〜5Vから−2.5V〜7.5Vに広げることができる。サブA/D変換器14とD/A変換器15は7値の分解能を有する。
単位変換回路12のサブA/D変換器14は、図2(b)で説明したしきい値に対し、さらに入力電圧範囲0V〜5Vの高電位側の外側および低電位側の外側に1.25Vの間隔を隔てながら2個ずつしきい値(−0.625V、0.625V、4.375V、5.625V)を加え、これら全しきい値により3:2:2:2:2:2:3の比率で区分される拡張入力電圧範囲−2.5V〜7.5V内の入力電圧を7(=2M+1−1+k)値からなる拡張したコードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と入力電圧との差電圧を2(=2M)倍して残余電圧を出力する。単位変換回路12の出力電圧Voutは、以下の(11)式で表せる。
Figure 2008312195
図10は、14ビットの分解能で(a)7.0V、(b)−2.0VのA/D変換対象電圧VsをA/D変換する際の各ステップの進行状況を示している。初段の単位変換回路12は、”1110”、“1111”、“0000”、“0001”、“0010”、“0011”、”0100”からなる2.75ビット(7値)の拡張コードを出力する。2段目以降の単位変換回路2は、”00”、”01”、”10”からなる1.5ビット(3値)のコードを出力する。このコードをMSBから1ビットずつシフトしながら加算し、その最下位ビットを捨てることによりデジタル出力コードDOを生成する。
7.0Vは5Vよりも高いので、従来の最大コード16383(10進数)よりも大きい22937(10進数)=5999H(MSB=0:正)のデジタル出力コードDOが得られる。また、−2.0Vは0Vよりも低いので、従来の最小コード0(10進数)よりも小さい−6553(10進数)=E666H(MSB=1:負)のデジタル出力コードDOが得られる。
以上説明したように、N段(N≧2)のパイプライン型A/D変換器11において、初段の単位変換回路の分解能を(2)式により定め、2段目からN段目までの単位変換回路の分解能を(1)式により定めることにより、出力電圧Voutの範囲は0V〜5Vのままで入力ダイナミックレンジを拡大することができる。
(第4の実施形態)
次に、本発明の第4の実施形態について図11を参照しながら説明する。
図11は、ICとして構成された巡回型A/D変換器の構成を示しており、図1と同一部分には同一符号を付している。この巡回型A/D変換器21は、1個の単位変換回路22と、この単位変換回路22にA/D変換対象電圧Vsまたは単位変換回路22の出力電圧Voutの何れかを選択して入力するための切り換え用のスイッチ23とから構成されている。
単位変換回路22は、入力電圧Vin(A/D変換対象電圧Vsまたは単位変換回路22の出力電圧Vout)のサンプルホールド回路3、サンプルホールドされた入力電圧VinをA/D変換するサブA/D変換器24、サブA/D変換器24の出力コードをD/A変換するD/A変換器25、サンプルホールドされた入力電圧VinからD/A変換器25の出力電圧を減算する減算器6、および減算器6の出力電圧を2M倍(Mは1以上の整数)に増幅して残余電圧である出力電圧Voutを得る増幅器7から構成されている。
A/D変換器21は、最初にスイッチ23をA/D変換対象電圧Vs側に切り替え、外部からA/D変換対象電圧Vsを入力して残余電圧を出力する。この1巡目において、単位変換回路22のサブA/D変換器24およびD/A変換器25は、それぞれ上述した単位変換回路12のサブA/D変換器14およびD/A変換器15と同様に動作する。すなわち、入力電圧Vin(A/D変換対象電圧Vs)の大きさに応じて2M+1−1+k値(kは1以上の整数)からなる拡張したコードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と入力電圧Vinとの差電圧を2M倍して残余電圧を出力する。
続いて、A/D変換器21は、スイッチ23を出力電圧Vout側に切り替え、単位変換回路22の出力電圧Vout(1巡目の残余電圧)を入力して次の残余電圧を出力する。この2巡目において、単位変換回路22のサブA/D変換器24およびD/A変換器25は、それぞれ上述した単位変換回路2のサブA/D変換器4およびD/A変換器5と同様に動作する。すなわち、入力電圧Vinの大きさに応じて2M+1−1値からなる非拡張コードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と入力電圧Vinとの差電圧を2M倍して残余電圧を出力する。3巡目以降も上述した2巡目と同じ動作となる。このように残余電圧を繰り返し単位変換回路22に巡回させて得られるコードをMSBから所定ビットずつシフトさせながら加算することによりデジタル出力コードを生成する。
本実施形態によれば、外部から入力されるA/D変換対象電圧Vsに対する入力電圧範囲を拡大することができ、従来のA/D変換器では変換できなかったリファレンス電圧範囲を超えたA/D変換対象電圧VsをA/D変換可能となる。また、巡回型とすることにより、パイプライン型のA/D変換器に比べて回路規模およびIC内でのレイアウト面積を縮小することができる。
(第5の実施形態)
次に、本発明の第5の実施形態について図12を参照しながら説明する。
図12は、巡回型A/D変換器の構成を示しており、図11と同一部分には同一符号を付している。この巡回型A/D変換器26は、直列に接続された2個の単位変換回路22、2とスイッチ23とから構成されている。図11に示すA/D変換器21と比べると、単位変換回路が2段に構成されている点が異なる。1段目は単位変換回路22であり、2段目は単位変換回路2である。
単位変換回路22、2は、それぞれサブA/D変換器24、4とマルチプライングD/A変換器とから構成されている。マルチプライングD/A変換器は、図示しないオペアンプとキャパシタとスイッチとから構成されており、サンプルホールド回路3、D/A変換器25、5、減算器6および増幅器7の各機能を実行するようになっている。単位変換回路22、2は、これらの動作を2つのステップに分けて実行する。第1ステップでは入力電圧VinのサンプリングとサブA/D変換を実行し、第2ステップではD/A変換、減算、増幅、ホールドを実行する。
A/D変換器26は、最初にスイッチ23をA/D変換対象電圧Vs側に切り替え、単位変換回路22は、入力電圧範囲を拡大して第1ステップを実行する。第1ステップの終了後、単位変換回路22は第2ステップを実行する。その間、単位変換回路2は、単位変換回路22から出力されるホールドされた残余電圧を入力して第1ステップを実行し、A/D変換器26は、スイッチ23を出力電圧Vout側に切り替える。当該ステップの終了後、単位変換回路2は第2ステップを実行し、その間、単位変換回路22は、単位変換回路2から出力されるホールドされた残余電圧を入力して入力電圧範囲を拡大することなく第1ステップを実行する。以降、単位変換回路22、2を互いに異なるステップで動作させながら、残余電圧を繰り返し単位変換回路22、2に巡回させる。
本実施形態では2ステージ構成の巡回型としたので、第4の実施形態のA/D変換器21に比べてA/D変換時間を1/2に短縮することができ、A/D変換速度を高めることができる。その他、第4の実施形態と同様の効果が得られる。
(第6の実施形態)
次に、しきい値の許容誤差について図13ないし図15を参照しながら説明する。
単位変換回路に冗長ビットを付加すると、コンパレータのオフセットなどに起因して生じるサブA/D変換器のしきい値に誤差が許容される。しきい値の誤差が許容値未満である限り、A/D変換結果に誤差は生じない。この許容値は、非特許文献2に記載されているように、例えばM=1である3値の場合に入力電圧範囲の幅を8で除した値となる。
これを一般化すると、入力電圧Vinをその大きさに応じて2M+1−1値(Mは1以上の整数)からなるコードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と入力電圧Vinとの差電圧を2M倍して残余電圧を出力する単位変換回路において、2M+1−2個の各しきい値は、それぞれ入力電圧範囲を3:2:…:2:3の比率で区分する等間隔の各基準しきい値を中心として、(入力電圧範囲の電圧幅)/2M+2未満の値だけ高電位側または低電位側へのずれが許容される。
さらに、拡張入力電圧範囲を2M+1−1+k値からなる拡張したコードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と入力電圧Vinとの差電圧を2M倍して残余電圧を出力する冗長ビットが付加された単位変換回路において、拡張入力電圧範囲を区分する2M+1−2+k個の各しきい値は、それぞれ拡張入力電圧範囲を3:2:…:2:3の比率で区分する等間隔の各基準しきい値を中心として、(入力電圧範囲の電圧幅)/2M+2未満の値だけ高電位側または低電位側へのずれが許容される。
図13は、M=1、k=0の場合の単位変換回路の入出力特性を示している。VrefmからVrefpまでの電圧範囲が入力電圧範囲である。図13(a)は図2(b)と同じもので、しきい値にずれがない場合を示している。第1、第2の基準しきい値は、3/8(Vrefp−Vrefm)+Vrefm、5/8(Vrefp−Vrefm)+Vrefmである。これに対して、図13(b)は各しきい値に許容範囲内のずれが存在する場合を示している。第1、第2のしきい値が以下に示すようにそれぞれ上記基準しきい値を中心として1/8(Vrefp−Vrefm)未満のずれであれば、A/D変換結果に誤差は生じない。
2/8(Vrefp−Vrefm)+Vrefm<第1のしきい値
第1のしきい値<4/8(Vrefp−Vrefm)+Vrefm
4/8(Vrefp−Vrefm)<第2のしきい値
第2のしきい値<6/8(Vrefp−Vrefm)
図14は、M=1、k=2の場合の単位変換回路の入出力特性を示している。VrefmからVrefpまでの電圧範囲が拡張前の入力電圧範囲であり、Vrefm−2/8(Vrefp−Vrefm)からVrefp+2/8(Vrefp−Vrefm)までの電圧範囲が拡張入力電圧範囲である。図14(a)は図2(c)と同じもので、しきい値にずれがない場合を示している。追加した第3、第4の基準しきい値は、1/8(Vrefp−Vrefm)+Vrefm、7/8(Vrefp−Vrefm)+Vrefmである。
これに対して、図14(b)は各しきい値に許容範囲内のずれが存在する場合を示している。上述した第1、第2のしきい値についての条件に加え、追加した第3、第4のしきい値が以下に示すようにそれぞれ上記基準しきい値を中心として1/8(Vrefp−Vrefm)未満のずれであれば、A/D変換結果に誤差は生じない。
Vrefm<第3のしきい値<2/8(Vrefp−Vrefm)+Vrefm
6/8(Vrefp−Vrefm)<第4のしきい値<Vrefp
図15は、M=2、k=0の場合の単位変換回路の入出力特性を示している。VrefmからVrefpまでの電圧範囲が入力電圧範囲である。図15(a)は図6(b)と同じもので、しきい値にずれがない場合を示している。例えば第1、第6の基準しきい値は、3/16(Vrefp−Vrefm)+Vrefm、13/16(Vrefp−Vrefm)+Vrefmである。これに対して、図15(b)は各しきい値のずれの許容範囲を示している。各しきい値がそれぞれ基準しきい値を中心として1/2M+2(Vrefp−Vrefm)未満のずれであれば、A/D変換結果に誤差は生じない。
以上説明したように、冗長ビットが付加されたA/D変換器では、入力電圧範囲を区分する2M+1−2個の各しきい値は、それぞれ入力電圧範囲を3:2:…:2:3の比率で区分する等間隔の各基準しきい値を中心として、(Vrefp−Vrefm)/2M+2未満の値だけ高電位側または低電位側へのずれが許容される。同様に、拡張入力電圧範囲を区分する2M+1−2+k個の各しきい値は、それぞれ拡張入力電圧範囲を3:2:…:2:3の比率で区分する等間隔の各基準しきい値を中心として、(Vrefp−Vrefm)/2M+2未満の許容値だけ高電位側または低電位側のずれが許容される。従って、コンパレータなどにより構成されるサブA/D変換器の設計上および製造上の自由度が高まるとともに、変換精度の低下を防止することができる。
(その他の実施形態)
なお、本発明は上記し且つ図面に示す各実施形態に限定されるものではなく、例えば以下のように変形または拡張が可能である。
第1ないし第3の各実施形態では、A/D変換対象電圧Vsを初段の単位変換回路12に入力して最初の残余電圧を得る際にのみk値(kは1以上の整数)だけ拡張したコードを用いてA/D変換したが、2段目以降の単位変換回路についても同様に拡張したコードを用いて残余電圧を得るように構成してもよい。
第4、第5の各実施形態では、A/D変換対象電圧Vsを最初に単位変換回路22に入力して残余電圧を得る際にのみk値(kは1以上の整数)だけ拡張したコードを使用したが、その後残余電圧を単位変換回路22、2に入力して2回目以降の残余電圧を得る際にも拡張したコードを用いて残余電圧を得るように構成してもよい。
上記各実施形態では、初段の単位変換回路12、22において、入力電圧範囲の上限側と下限側とに同数値ずつ拡張したA/D変換コードを用いたが、入力電圧範囲の上限側のみまたは下限側のみ拡張したA/D変換コードを用いてもよい。また、入力電圧範囲の上限側と下限側に互いに異なる値ずつ拡張したA/D変換コードを用いてもよい。すなわち、kは2、4に限らず、一般に1以上の整数であればよい。
Mビットに対し冗長ビットを持たない場合、すなわち2段目以降の単位変換回路2のサブA/D変換器4とD/A変換器5が2M値の分解能を有し、初段の単位変換回路のサブA/D変換器とD/A変換器が2M+k(kは1以上の整数)の分解能を有する場合でも、同様にしてA/D変換可能な入力ダイナミックレンジを拡大できる。
この場合、単位変換回路は、出力電圧範囲の電圧幅と同じ電圧幅を持つ入力電圧範囲を2M個の等幅区域に区分する2M−1個のしきい値を等間隔に備え、入力電圧Vinをしきい値に従って2M値からなるコードにA/D変換する。そして、少なくともA/D変換対象電圧Vsを入力して最初の残余電圧を得る際には、しきい値に対しさらに入力電圧範囲の高電位側の外側または低電位側の外側または両電位側の外側に前記等間隔を隔てながらk個のしきい値を加え、これらのしきい値により等幅区域に区分されることになる拡張入力電圧範囲内の入力電圧を2M+k値からなる拡張したコードにA/D変換する。
上記各実施形態では、M=1またはM=2の場合について説明したが、M=3、4、…の場合も同様となる。例えば、M=3ビットに対し冗長ビットが付加された場合、初段の単位変換回路12、22は、入力電圧Vinの大きさに応じて17値(k=2の場合)からなる拡張したコードにA/D変換し、2段目以降の単位変換回路2は15値からなるコードにA/D変換する。
本発明の第1の実施形態を示すパイプライン型A/D変換器の構成図 M=1の場合の単位変換回路の入出力特性を示す図 A/D変換対象電圧Vsとデジタル出力コードDOとの関係を示す図 1VのA/D変換対象電圧VsをA/D変換する際の各ステップの進行状況を示す図 (a)5.1V、(b)−0.1VのA/D変換対象電圧VsをA/D変換する際の各ステップの進行状況を示す図 本発明の第2の実施形態を示すM=2の場合の図2相当図 図4相当図 図5相当図 本発明の第3の実施形態であってM=1の場合の初段の単位変換回路の入出力特性を示す図 (a)7.0V、(b)−2.0VのA/D変換対象電圧VsをA/D変換する際の各ステップの進行状況を示す図 本発明の第4の実施形態を示す巡回型A/D変換器の構成図 本発明の第5の実施形態を示す図11相当図 本発明の第6の実施形態であってM=1、k=0の場合のしきい値の誤差の有無に応じた単位変換回路の入出力特性を示す図 M=1、k=2の場合の図13相当図 M=2、k=0の場合の単位変換回路の入出力特性を示す図 従来技術を示す図1相当図 図2(b)相当図
符号の説明
図面中、11、21、26はA/D変換器、2、12、22は単位変換回路である。

Claims (10)

  1. 入力電圧をその大きさに応じて2M+1−1値(Mは1以上の整数)からなるコードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と前記入力電圧との差電圧を2M倍して残余電圧を出力する単位変換回路を備え、残余電圧を前記単位変換回路に入力して新たな残余電圧を得る動作を必要回数だけ実行することによりA/D変換対象電圧のA/D変換コードを生成するA/D変換器において、
    少なくとも前記A/D変換対象電圧を単位変換回路に入力して最初の残余電圧を得る際に、当該単位変換回路は、入力電圧をその大きさに応じて2M+1−1+k値(kは1以上の整数)からなる拡張したコードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と前記入力電圧との差電圧を2M倍して残余電圧を出力することを特徴とするA/D変換器。
  2. 前記単位変換回路は、
    出力電圧範囲の電圧幅と同じ電圧幅を持つ入力電圧範囲を両端の区域の幅が比率3、前記両端の区域に挟まれた中間の区域の幅が比率2となるように3:2:…:2:3の比率で2M+1−1個の区域に区分する2M+1−2個のしきい値を等間隔に備え、入力電圧を前記しきい値に従って2M+1−1値からなるコードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と前記入力電圧との差電圧を2M倍して残余電圧を出力し、
    少なくとも前記A/D変換対象電圧を入力して最初の残余電圧を得る際には、前記しきい値に対しさらに前記入力電圧範囲の外側に前記間隔を隔てながらk個のしきい値を加え、これらのしきい値により3:2:…:2:3の比率で区分される拡張入力電圧範囲内の入力電圧を2M+1−1+k値からなる拡張したコードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と前記入力電圧との差電圧を2M倍して残余電圧を出力することを特徴とする請求項1記載のA/D変換器。
  3. 前記入力電圧範囲を区分する2M+1−2個の各しきい値は、それぞれ前記入力電圧範囲を3:2:…:2:3の比率で区分する等間隔の各基準しきい値を中心として、(入力電圧範囲の電圧幅)/2M+2未満の値だけ高電位側または低電位側へのずれが許容され、
    前記拡張入力電圧範囲を区分する2M+1−2+k個の各しきい値は、それぞれ前記拡張入力電圧範囲を3:2:…:2:3の比率で区分する等間隔の各基準しきい値を中心として、(入力電圧範囲の電圧幅)/2M+2未満の値だけ高電位側または低電位側へのずれが許容されることを特徴とする請求項2記載のA/D変換器。
  4. 入力電圧をその大きさに応じて2M値(Mは1以上の整数)からなるコードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と前記入力電圧との差電圧を2M倍して残余電圧を出力する単位変換回路を備え、残余電圧を前記単位変換回路に入力して新たな残余電圧を得る動作を必要回数だけ実行することによりA/D変換対象電圧のA/D変換コードを生成するA/D変換器において、
    少なくとも前記A/D変換対象電圧を単位変換回路に入力して最初の残余電圧を得る際に、当該単位変換回路は、入力電圧をその大きさに応じて2M+k値(kは1以上の整数)からなる拡張したコードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と前記入力電圧との差電圧を2M倍して残余電圧を出力することを特徴とするA/D変換器。
  5. 前記単位変換回路は、
    出力電圧範囲の電圧幅と同じ電圧幅を持つ入力電圧範囲を2M個の等幅区域に区分する2M−1個のしきい値を等間隔に備え、入力電圧を前記しきい値に従って2M値からなるコードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と前記入力電圧との差電圧を2M倍して残余電圧を出力し、
    少なくとも前記A/D変換対象電圧を入力して最初の残余電圧を得る際には、前記しきい値に対しさらに前記入力電圧範囲の外側に前記間隔を隔てながらk個のしきい値を加え、これらのしきい値により等幅区域に区分される拡張入力電圧範囲内の入力電圧を2M+k値からなる拡張したコードにA/D変換し、そのA/D変換コードのD/A変換値と前記入力電圧との差電圧を2M倍して残余電圧を出力することを特徴とする請求項4記載のA/D変換器。
  6. 前記Mは1または2に設定され、前記kは1ないし4の何れかに設定されていることを特徴とする請求項1ないし5の何れかに記載のA/D変換器。
  7. 前記単位変換回路が前記k値だけ拡張したコードにより入力電圧をA/D変換する場合、入力電圧範囲の上限側と下限側とに同数値ずつ拡張したA/D変換コードを用いることを特徴とする請求項1ないし6の何れかに記載のA/D変換器。
  8. 前記単位変換回路を複数備え、それらが直列に接続されていることを特徴とする請求項1ないし7の何れかに記載のA/D変換器。
  9. 前記単位変換回路から出力される残余電圧を当該単位変換回路の入力電圧として順次巡回させる構成を備えていることを特徴とする請求項1ないし7の何れかに記載のA/D変換器。
  10. 前記A/D変換対象電圧を前記単位変換回路に入力して最初の残余電圧を得る際にのみ、当該単位変換回路は、前記k値だけ拡張したコードを用いて入力電圧をA/D変換することを特徴とする請求項1ないし9の何れかに記載のA/D変換器。
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