JP2008310248A - 画像形成システム - Google Patents

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Abstract

【課題】 平滑化装置での平滑化処理を行う前の定着処理の段階において、フォトメディアのトナー受容層をきっかけにして、定着装置からフォトメディアが適切に分離されない現象が発生した。
【解決手段】 フォトメディアの非画像形成領域である先端余白に、ワックス成分を含有したトナーを用いて所定の画像パターンを形成することで、定着装置での分離不良の発生を防止する。
【選択図】 図9

Description

本発明は記録材に画像を形成する画像形成システムに関する。具体的には、本発明は熱可塑性樹脂にて構成されたトナー受容層を表面に備えた記録材を用いてその表面が平滑化された出力物を得るための画像形成システムに関する。
この画像形成システムは、例えば、電子写真方式を用いて画像を形成する、複写機、プリンタ、FAX、及びこれらの機能を複数備えた複合機等に採用され得る。
従来から、フルカラーの画像形成を行うものが多く商品化されているが、画像形成装置が様々な分野で使用されるのに伴い画質に対する要求が益々高度なものとなってきている。
特に、フルカラー画像の品位を上げるため、画像の光沢度を向上させることが求められている。この画像の光沢度を決定付ける要因の1つとしては、出力画像の平滑性が挙げられる。
このようなニーズに対して、特許文献1や2では、熱可塑性樹脂からなる透明樹脂層(トナー受容層)を設けた記録材を用いることによりカラー画像を形成する画像形成装置が提案されている。この画像形成装置では、冷却装置を備えていない第1定着器で透明樹脂層に対しトナー像を定着させ、その後、冷却装置を備えた第2定着器によって平滑化を行っている。
詳細には、第1定着器では、トナーを透明樹脂層に仮に固着する程度に加熱及び加圧処理を行っている。これは、第2定着器に向けて記録材を搬送する過程でトナーが他の搬送機構にオフセットしてしまうのを防止するためである。
一方、第2定着器では、トナー像が定着された記録材を高光沢なベルトで押圧加熱し、その後、その記録材をベルトに密着させたままの状態で冷却する構成としている。そして、十分に記録材を冷却した後、ベルトから記録材を分離する構成としている。
その結果、トナー像は記録材の透明樹脂層に埋め込まれ、且つ、その透明樹脂層がベルトの表面に倣って平滑化されるので、光沢性に優れたカラー画像を得ることができる。従って、このような画像形成手法は、電子写真式の画像形成装置でありながら、銀塩写真に匹敵する高光沢な出力物を得ることができるため注目されている。
特開2004−205563号公報 特開2006−250979号公報
しかしながら、特許文献1、2の構成では、以下に説明する問題が生じる恐れがある。
具体的には、トナーを透明樹脂層に仮に固着する程度の加熱及び加圧処理であるにも関わらず、記録材表面の透明樹脂層が原因で、記録材が第1定着器から適切に分離されない現象が生じてしまう恐れがあった。
これは、記録材の搬送方向先端領域はトナー像が形成されない領域(所謂、余白)とされており、また、第1定着器から記録材が高温のまま分離されることから、透明樹脂層が接着剤として機能してしまった為であると考えられる。
特に、記録材の透明樹脂層として、トナーとの相溶性を考慮し、ワックス成分を含有していない樹脂を使用した場合、顕著であった。なぜならば、ワックス成分による離型効果が期待できないからである。
なお、記録材を厚くすることで分離不良を防止しようとすると、加熱や冷却工程で必要となるエネルギーが多大なものとなってしまうので、この方法は解決策にはなり得ない。
そこで、本発明では上述した問題を解決することが目的である。
本発明は、熱可塑性樹脂にて構成されたトナー受容層を表面に備えた記録材にワックス成分を含有したトナーを用いて画像を形成する画像形成手段と、この画像形成手段により記録材に形成された画像をニップ部にて熱定着するとともに記録材を高温のまま分離させる定着手段と、この定着手段により画像が定着された記録材を加熱しその後冷却してから分離することで記録材の表面を平滑化させる平滑化手段と、を有する画像形成システムにおいて、
記録材の搬送方向先端の非画像形成領域に所定の画像パターンを形成させる画像パターン形成手段を有することを特徴とするものである。
本発明によれば、トナー受容層を備えた記録材を用いて高光沢な出力物を形成するにあたり、定着手段での記録材分離不良の発生を可及的に少なくすることができる。
以下に、実施例を挙げて、本発明をより具体的に説明する。なお、これら実施例は、本発明における最良の実施の形態の一例ではあるものの、本発明はこれら実施例にのみ限定されるものではない。
フルカラー複写機を備えた画像形成システムについてその一例を図面に則して説明する。なお、本例では、図2に示すように、画像形成装置Xと光沢付与ユニットYを有する画像形成システムとされている。この画像形成装置Xは図6に示すように複写機として単独で機能させることが可能な構成とされ、光沢付与ユニットYはユーザーの希望により取り付け/取り外しが可能なオプション装置とされている。つまり、光沢付与ユニットYは画像形成装置Xに対し着脱可能な構成とされている。なお、画像形成システムの他の例として、画像形成装置Xと光沢付与ユニットYとの分離が不可能とされ上述の画像形成装置Xと光沢付与ユニットYの2つの機能を一体に有する画像形成装置とされる場合であっても構わない。
(画像形成部)
まず、図2〜3を画像形成部について用いて説明する。なお、前述した図6は図2と大部分の構成が同様であるので、説明を省略する。
図2に示すように、画像形成装置の上部には、複写原稿をCCD等の光電変換素子で読み取るリーダ部が設けられている。そして、その下方には画像形成手段としての画像形成ステイションPa〜Pdが設置されている。これら画像形成ステイションPa〜Pdは、互いに異色のマゼンタトナー,シアントナー,イエロートナー,ブラックトナー用に、記録材の搬送方向に沿って並置されている。さらに下方には、記録材を搬送する搬送ユニット(画像形成手段の一部)が設けられている。
次に図3を用いて各々の画像形成ステイションの構成について詳述する。なお、各画像形成ステイションの構成はいずれも同様であるため、ここでは、画像形成ステイションPaを例に説明し、Pb〜Pdについての説明は省略する。
画像形成ステイションPaには、像担持体としての電子写真感光体(以下、感光ドラムと呼ぶ)1aが設置されており、感光ドラム1aは矢印方向に回転自在となっている。さらに、感光ドラム1aの周囲には、帯電手段としての帯電器12a、露光手段としての露光装置7によるレーザ照射部、現像手段としての現像装置2a、そして、クリーナ4aが感光ドラム1aの回転方向に沿って設置されている。また、感光ドラム1aの下方には、転写手段としての転写ブレード3aが設置されている。
画像形成プロセスとしては、まず、帯電器12aにより感光ドラム1aの表面を一様に負極性に帯電し、その後、リーダ部にて読み取られた原稿の画像情報に基づき露光装置7による画像露光が行われる。この画像露光により感光ドラム1a上に形成された静電潜像は現像器2aによりトナーにて現像される。その後、転写ブレード3aに転写バイアス(正極性)を印加することにより感光ドラム1a上のトナー像が記録材担持体(画像形成手段の一部)としての転写ベルト31により搬送されてきた記録材Pに静電転写される。転写後、感光ドラム1a上に残留するトナーはクリーナ4aにより除去回収され、感光ドラム1aは次の画像形成に供される。
このように、各画像形成ステイションにて形成された各色のトナー像は転写ベルトに担持された記録材Pに順次重畳転写され、フルカラー画像が形成される。
なお、転写ベルトへの記録材の搬送は次のように行われる。記録材供給手段としてのカセット61に収納された記録材は、ピックアップローラにより他の記録材と分離され、その後、各搬送ローラ対によりレジストローラ対の位置まで搬送される。レジストローラ対は感光ドラムからのトナー像転写タイミングと合うように、所定のタイミングで記録材を転写ベルトに向けて搬送する。その結果、記録材は転写ベルトの適切な位置に担持されることになる。
そして、以上の転写工程が終了すると、記録材Pは転写ベルト31から分離され、定着装置5に向けて記録材案内手段たる搬送ベルト62により搬送される。
なお、本例では、ポリエステル樹脂にワックス成分を5重量部(重量パーセント)分散させたものを使用した。ここで、トナーのガラス転移温度は55℃である。
また、本画像形成部では、ブラックトナーによる白黒画像や、上述した互いに4色のトナーを用いて画像形成可能である。
(定着装置)
次に定着手段としての定着装置5について図4を用いて説明する。本例の定着装置は、後述するように、記録材に形成された未定着画像をニップ部(後述の定着ニップ)にて熱定着する高温分離型の手着装置である。
定着装置5は、定着回転体としての定着ローラ51と、複数のローラ55、56、57に張架され定着ローラ51に圧接しながら回転する加圧回転体としての加圧ベルト52を有している。
定着ローラ51はAl、Feなどからなる芯金上に弾性体層を有し、更にその表面にフッ素樹脂等からなる表層を有する構成になっている。
加圧ベルト52はポリイミド等の樹脂またはニッケル等の金属からなる基材の表面にフッ素樹脂等からなる表面層を有したものである。またこの基材と表面層との間に弾性体層を設けても良い。ローラ56は金属製とされ、分離ローラとしての機能を有している。つまり、加圧ベルト52を介して定着ローラ51に食い込むように加圧することにより定着ローラ51の弾性体を変形させ記録材Pを定着ローラ51表面から分離させる。
加圧ベルトの内側には加圧パッド53が設置されており、加圧ベルトを定着ローラに向けて加圧する機能を有している。この加圧パッドはゴム製の弾性層とこれを被覆する低摺動性シートと、を有している。
このように定着ローラ51と加圧ベルト52間では、加圧パッド53、分離ローラ56によって記録材搬送方向に十分に長い定着ニップが形成されている。
また、定着ローラ51にはクリーニング装置54が取り付けられ、このクリーニング装置54により定着ローラ51上にオフセットしたトナー等の異物のクリーニングが行われる。このクリーニング装置54は、ウェブ54aと、ウェブ54aを定着ローラ51に押圧する押圧ローラ54bを有している。さらに、ウェブの新しい面を定着ローラに接触するためウェブを移動させる巻出しローラ54cと巻取りローラ54dを有している。
このクリーニング装置54は、サーミスタ60にオフセットトナーが付着して温度検知不良を生じさせないよう、サーミスタ60に対して定着ローラ51の回転方向上流側に設けられている。
ウェブ54aの巻取り方法としては、所定枚数コピーする毎にソレノイドをONしワンウェイクラッチを動作させることにより、クリーニング部において定着ローラの移動方向と逆方向に所定量巻き取っている。また、ウェブ54aにはシリコーンオイル等の離型剤が含浸されており、この離型剤によってトナーが定着ローラ51にオフセットしてしまうのを抑制している。
定着ローラ51及びローラ55の内部には、加熱手段としてのハロゲンヒータ58、59がそれぞれ設置されている。また、定着ローラ51及びローラ55にはそれぞれ温度検出手段としてのサーミスタ60、61が接触配置されている。このサーミスタ60、61により検出された温度情報に基づき、制御手段としての制御装置Wに設けられた制御回路により、ヒータ58、ヒータ59への供給電力が制御される。このとき、制御回路は、定着ローラ51及びローラ55のそれぞれに決められている目標温度を維持するように、ヒータ58、ヒータ59への供給電力を制御する。本例では、定着ローラ51の目標温度は170℃、ローラ55の目標温度は120℃に設定されており、定着処理開始後はヒータ59への通電が停止される。
このように定着処理が可能な状態において、記録材Pが搬送されてくると、定着ローラ51と加圧ベルト52は回転を開始し、記録材Pが定着ニップを通過する際に加圧、加熱され未定着トナー像の記録材への定着が行われる。その後、記録材Pは、冷却装置などによって冷却されることなく、高温を維持したまま定着装置5から分離される。本例では、定着装置5での記録材分離温度は定着ローラ51の温度とほぼ同じであり、約170℃である。このとき、記録材Pは分離爪62によって定着ローラ51から容易に分離するように構成されている。
本例では、記録材の種類に応じて定着装置5の定着速度として複数の速度を有している。具体的には、坪量が80g/mの記録材(普通紙)では200mm/secに定着速度が設定され、これよりも坪量の大きい記録材(厚紙)では120mm/secに定着速度が設定される。
この定着処理の結果、図7の(a)に示すように、後述する記録材としてのフォトメディアのトナー受容層上に未定着トナー像tが仮定着される。
(平滑化装置)
次に、光沢付与ユニットYに設置された平滑化手段としての平滑化装置10について図5を用いて説明する。この平滑化装置10の役割は、定着装置により画像が定着された記録材を加熱しその後冷却してから分離することで記録材の表面を平滑化させることである。つまり、本例の平滑化装置は低温分離型とされている。
具体的には、この平滑化装置10の役割は、後述するフォトメディアの画像面であるトナー受容層を、図7(a)の状態から図7(b)の状態にさせることである。つまり、トナー像がトナー受容層中に埋め込まれることで、トナー受容層の全面が平滑化された状態を作り出すことである。言い換えると、この平滑化装置10の役割は銀塩写真に匹敵する光沢性に優れた画像を形成することである。
本例での平滑化装置10は、加熱回転体としての加熱ローラ101と分離ローラ103により回転可能に懸架された高光沢なエンドレスベルト(平滑化用ベルト)としてのベルト107を有している。さらに、ベルト107との間で加熱ニップを形成するため、加熱ローラ101との間でベルト107を挟み込むように設けられた加圧回転体としての加圧ローラ102を有している。また、ベルト107の内側に設置され、加熱ローラ101と分離ローラ103との間の記録材搬送領域においてベルト107を空冷する冷却手段としての冷却装置106を有している。
これら加熱ローラ101、加圧ローラ102、分離ローラ103は互いに実質的に平行に設置されている。
ベルト107は、シロキサン変性ポリイミドの単層のエンドレスベルトを用いた。このベルト107の表面(記録材Pに接する面)は、後述するように、記録材であるフォトメディアの画像面を平滑化させるため光沢度の高い表面性(鏡面状)を有している。
加熱ローラ101は、同心円状に3層構造とされており、コア部分の上に弾性層と離型層が順次積層されている。コア部分は、直径が44mm、厚さが5mmのアルミニウム製中空パイプにより構成されている。弾性層は、JIS−A硬度が50度、厚さが300μmのシリコンゴムにより構成されている。離型層は、厚さが50μmのフッ素樹脂(本例ではPFA樹脂)により構成されている。そして、加熱ローラ101の内部(コア部分の中空パイプ内)には、加熱手段としてのハロゲンランプ108が設置されている。また、加熱ローラの表面に接触するように温度検知手段としてのサーミスタ140が設置されている。
加熱ローラ101は不図示の駆動機構により時計方向に所定の速度で回転駆動される。この加熱ローラ101の回転駆動によりベルト107が時計方向に従動回動する。このとき、分離ローラ103、加圧ローラ102はベルト107の回転に伴い従動回転する。
加圧ローラ102も加熱ローラ101と同様の構成とされている。但し、弾性層の厚さは3mmのシリコンゴムが用いられている。これは弾性層を厚くすることにより加熱ニップの幅(記録材搬送方向)を稼ぐためである。そして、加圧ローラ102の内部(コア部分の中空パイプ内)には、加熱手段としてのハロゲンランプ109が設置されている。また、加圧ローラの表面に接触するように温度検知手段としてのサーミスタ141が設置されている。
この加圧ローラ102は、ベルト107との間で加熱ニップを形成するため、加熱ローラ101に向けて所定の加圧力で圧接さされている。本例では、加圧ローラ102の加圧力は、総圧で490N(50kgf)とした。このときの加熱ニップの幅(記録材搬送方向)は5mmであった。
冷却装置106には、冷却ファンと、ベルト7に近い側(図5上で上側)が開放されているダクトが設置されている。この冷却ファンによって図5の紙面に直交する方向のエアフローがダクト内に生じており、これと対向しているベルト107の領域が強制的に効率良く冷却されるように構成されている。その結果、記録材Pは、トナーのガラス転移温度(本例では55度)付近にまで冷却される。従って、記録材Pがベルト107から分離される際に、トナーや後述のトナー受容層の一部がベルト107へオフセットしてしまうのを防止している。なお冷却装置としては、上述のファンに限らず、ペルチェ素子、ヒートパイプなどの接触型の冷却装置や水循環型冷却装置でも構わない。
そして、加熱ローラ101と加圧ローラ102の表面の温度を制御する制御装置W(図2)に制御回路が設けられている。この制御回路は、サーミスタ140、141により検出された加熱ローラ及び加圧ローラの温度情報に基づき、加熱ローラ101と加圧ローラ102に内蔵されたハロゲンヒータ108、109への供給電力を制御する。その際、制御回路は、加熱ローラ及び加圧ローラのそれぞれに対して設定されている目標温度を基にハロゲンヒータ108、109への供給電力を制御する。本例では、加熱ローラ及び加圧ローラの目標温度は共に160度に設定されている。
次に、平滑化処理のプロセスについて説明する。
定着装置5から排出された記録材Pは搬送ローラ対110、111を通り、反転ガイド112を経由して、平滑化装置10に至る。そして、記録材は、ベルト107と加圧ローラ102との加熱ニップに導入されて加熱及び加圧される。このとき、加熱処理により後述する記録材のトナー受容層がトナーと共に軟化し、加圧処理によりトナーがトナー受容層内に埋め込まれ、そして、トナー受容層がベルト107の表面に密着した状態となる。
その後、記録材Pは、ベルト107に密着したまま、冷却装置106による冷却領域を通って後述の分離領域に至るまで搬送される。その際、記録材は冷却領域において約55度に冷却され、ベルト107へのトナーやトナー受容層のオフセットが防止される。また、記録材は、分離ローラ103に懸架されているベルト107の分離領域において、ベルト107の表面から自らの剛性(こし)により剥離(曲率分離)される。
この一連の動作により、ベルト107の平滑表面が記録材Pの表面(トナー受容層)に転写され、高光沢な画像を得ることができる。
平滑化処理を受けた記録材は、その後、反転ガイド113で再度反転され、搬送ローラ対114、115によって裁断装置116へと搬送される。
裁断装置116は、記録材の搬送方向に対して直行方向に移動することで記録材を切断するギロチンカッター117と、記録材の搬送方向に沿って切断するロータリーカッター118を有しており、記録材を所望のサイズに切断する。
裁断装置116に搬送された記録材Pは、搬送ローラ118によりカッター前レジ検知ローラ119に搬送される。ここでカッター前レジ検知ローラ119によって記録材の位置が確認され、その検知情報に応じてギロチンカッター117の動作が開始される。ギロチンカッター117は記録材の使用可能な最大幅よりも長い1枚歯のカッターが記録材搬送方向に直角に配置され、この歯が記録材の上方から下方に下がることで記録材を搬送方向に対して直角に切断する。次に、記録材Pは、ロータリーカッター118に搬送され自動的に搬送方向に切断される。このときロータリーカッター118の位置を所望の切断幅に応じて移動させることで、様々なサイズに記録材を切断することができる。そして、切断され不要となった記録材の部分は回収装置120に回収される。その後、所望の裁断処理が施された記録材は排出トレイ121に排出される。
(フォトメディア)
次に、平滑化装置10において平滑化処理を行うために用意された専用紙である記録材としてのフォトメディアについて図7を用いて説明する。このフォトメディアは、図7に示すように、基材aと、この基材aの上に熱可塑性樹脂にて構成されたトナー受容層bが全面に積層された構造となっている。このトナー受容層は画像形成面として使用されるようにフォトメディアの最表面に位置している。本例では、加熱処理を受けることで透明となる熱可塑性樹脂を用いてトナー受容層を形成した。
このフォトメディアの最大の特徴は、従来のコート紙とは異なり、平滑化装置10により加熱処理を受けた際に、トナーと共にトナー受容層が軟化溶融する性質を持っていることである。つまり、このトナー受容層に求められている機能は、平滑化装置により加熱/加圧処理を受けた際にトナーと共に軟化し、そしてトナーの埋め込まれを許容することである。そこで、トナー受容層としては、そのガラス転移温度がトナーのガラス転移温度に対し10℃以内となる樹脂材料を使用するのが好ましい。
従って、光沢性悪化の原因となる、記録材表面でのトナーによる段差を少なくすることができる。
次に、本例で用いたフォトメディアの具体例を説明する。
本例のフォトメディアは、基材となる基層と顔料塗工層の上に、トナー受容層となる透明樹脂層を設けることによって製造される。この基材として、高白色で平滑な面とされた顔料塗工層を持つ、王子製紙(株)製 PODスーパーグロスコート紙を用いた。そして、このコート紙をベース紙として、その上に熱可塑性樹脂を、グラビアコーター等を用いて塗工することでフォトメディアを製造することができる。
本例では、上述したように、ポリエステル樹脂にワックス成分を5重量部分散させたトナーを使用していることから、透明樹脂層を構成する樹脂としてはポリエステル樹脂を用いるのが好ましい。なぜならば、平滑化装置による過熱処理時にトナーと共にトナー受容層(透明樹脂層)を軟化させることが求められているからである。従って、トナー受容層(透明樹脂層)のガラス転移温度は、トナーのガラス転移温度とほぼ同じで55℃である。
なお、透明樹脂層を構成する樹脂としては、スチレン−アクリル酸エステル樹脂、スチレン−メタクリル酸エステル樹脂等を用いることもできるが、上述した理由からポリエステル樹脂を用いるのが好ましい。
ポリエステル樹脂を構成する多価アルコール成分と多価カルボン酸成分としては、下記のものが例示される。
多価アルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオールを用いることができる。他には、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、1,4−シクロヘキサンジメタノール、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコールを用いることができる。さらに、ビスフェノールAにオレフィンオキサイドを付加したモノマー等を用いることができる。
多価カルボン酸成分としては、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、ドデシルコハク酸を用いることができる。他には、n−オクチルコハク酸、n−ドデシルコハク酸、1,2,4−ベンゼントリカルボン酸、1,2,4−シクロヘキサントリカルボン酸、1,2,4−ナフタレントリカルボン酸を用いることができる。さらに、1,2,5−ヘキサントリカルボン酸、1,3−ジカルボキシ−2−メチル−2−メチレンカルボキシプロパン、テトラ(メチレンカルボキシ)メタンを用いることができる。さらに、1,2,7,8−オクタンテトラカルボン酸トリメリット酸、ピロメリット酸およびこれらの酸の低級アルキルエステル等を用いることができる。
透明樹脂層を構成するポリエステル樹脂は、上記多価アルコール成分の1種以上と多価カルボン酸成分の1種以上との重合により合成される。またトナーの樹脂成分としてポリエステル樹脂が用いられていることから、透明樹脂層を形成する熱可塑性樹脂としてはトナーとの相溶性の高いものを選ぶのが好ましい。
さらに、透明樹脂層には、その透明性を阻害しない範囲内で、顔料、離型剤、導電剤等を含有させることができる。その場合、樹脂層全重量に対し、主成分の樹脂量は80重量%以上であることが好ましい。さらに透明樹脂層は、温度20℃、相対湿度85%において、その表面電気抵抗が8.0×10Ω以上になるようにその組成を調整されたものが好ましい。
なお、このような製法に限定されることはなく、平滑化装置による加熱処理により溶ける溶融特性をもつ熱可塑性樹脂層であれば良い。
次に、トナー受容層を構成する樹脂の、平滑化装置による加熱温度付近での溶融特性について説明する。
溶融特性については、プラスチック−液状,乳濁状又は分散状の樹脂−回転粘度計による定せん断速度での粘度の測定方法(JIS K 7117−2)を用いて粘弾特性を測定することによって調べることができる。
平滑化装置による加熱温度付近で溶ける樹脂について、このような測定により得られた貯蔵弾性率の場合、1×10Pa・s以上1x10Pa・s以下のものを使用するのが好ましい。なぜならば、貯蔵弾性率が1×10 Pa・sより小さくなると、加熱ローラへのオフセット性が悪化してしまうという不具合が発生する。また、1x10Pa・sより大きくなるとトナーの埋めこみ性が不十分となってしまい、良好な画質を得ることが困難である。
本例で用いたフォトメディアは、坪量150g/mの基材(ベース紙)の表面にポリエステル樹脂からなるトナー受容層を30μm塗工したものを使用した。また、このポリエステル樹脂に対して1重量部のエステルワックスを含有させた。従って、上述したように、トナーを構成するポリエステル樹脂にはワックス成分が5重量部含有されているので、トナー受容層の方がワックス成分含有量が少ない。なお、トナーとの相容性を考慮して、トナー受容層を構成する樹脂に含有させるワックス成分の量をゼロにしても構わない。
(定着性と記録材分離性の検証)
以上述べたような画像形成システムを用いてフォトメディアに画像形成を行い、定着装置での定着性と記録材分離性について検証を行った。
表1は、定着装置5の定着ローラ51の温度が目標温度である170℃に維持されているときに定着速度を変えた際の、定着性と分離性についての検証結果を示している。なお、表1の上段に位置する「分離性(トナー無し)」について先に検証を行い、その上で、下段に位置する「分離性(トナー有り)」について検証を行う。また、○は結果が適切、良好だった場合、×は結果が不適切であった場合を示している。
Figure 2008310248
本例で用いたフォトメディアのベース紙の坪量が150g/mであるので上述した普通紙での定着速度(200mm/sec)よりも遅い定着速度(120mm/sec)となる。また、フォトメディアの画像形成領域にはイエロートナーによりベタ画像を形成し、このベタ画像についての定着性を検証した。なお、ベタ画像とは、フォトメディアに載せるトナー載り量(g/cm)を最大にして隙間無く形成された画像のことである。つまり、イエロートナーによるベタ画像とは、イエローを再現するに際しイエローが最大濃度となるように設定されたトナー載り量で隙間無く形成された画像となる。
しかし、このような条件で定着処理を行うと、トナー受容層はトナーと同じガラス転移温度のポリエステルからなり、且つワックスの含有量がトナーのワックス含有量よりも少ない為、分離不良が発生してしまう。これは、フォトメディアの搬送方向先端の非画像形成領域、所謂、余白の領域には、トナーが存在しないため、その領域にあるトナー受容層がきっかけで分離不良が発生してしまったものと考えられる。
そこで、分離不良の発生を防止するにはトナー受容層をなるべく溶融させないことが求められ、そのためには定着速度を速めた方が良いことが分かる。
表1に示す検証結果(上段に位置する「分離性(トナー無し)」)から、フォトメディアの分離不良が発生する速度は160mm/sec以下であった。
定着性に関しては、装置のメイン電源投入直後の定着ローラや加圧ローラが蓄熱されていない条件下での検証をおこなった。その結果、定着速度が150mm/sec以上のときにトナーが搬送途中にフォトメディアから剥れてしまう定着不良が発生した。
従って、定着性と分離性を共に満足する条件は存在しなかった。
そこで、本発明者は、フォトメディアの上述した余白の部位にトナー受容層よりもワックス成分を多く含有したトナーを用いて所定の画像パターンを形成することで、分離不良を抑えることができるのではないかと考えた。
本例では、フォトメディアの搬送方向先端の余白領域は、先端縁から10mmとなっている。そして、図1に示すように、この余白の全域にイエロートナーによりトナー画像(ベタ画像)を形成して、上記と同様の検証(表1の「分離性(トナー有り)」)を行った。つまり、ベタ画像を余白部の幅方向全域(記録材搬送方向と直交する方向)に亘って形成した。なお、本例では、余白と呼ばれる非画像形成領域は記録材の全周に亘って設定されているが、本例では、記録材搬送方向の先端に位置する余白に所定の画像パターン(ベタ画像)を形成した。つまり、本例では、記録材の画像形成領域は記録材の全周に亘る余白領域の内側に設定されおり、この画像形成領域に複写原稿読取装置や外部のホストコンピュータから入力された画像データに基づき通常の画像が形成される。
表1において、定着不良は変わらず定着速度が150mm/sec以上のときに発生した。一方、分離不良については、定着速度が100mm/sec以下のときに発生した。
本例で用いたトナーは、前述したように、トナー受容層とほぼ同じガラス転移温度のポリエステル樹脂からなるが、ワックスの含有量はトナー受容層より多い。従って、トナーは充分に溶融しても、多量のワックスによって定着ローラとの付着力が大きくならないため、分離性が良化したと考えられる。
従って、本例のように、フォトメディアの搬送方向先端の余白全域にトナー画像を形成することで、定着速度が110mm/sec〜140mm/secのとき定着性と分離性を共に満足する条件を得ることが可能となった。
なお、本例においては、フォトメディアの10mmの余白部の全域(図1の矢印領域)にトナー画像を形成したが、余白部にトナー像を形成する幅(記録材搬送方向)は必ずしもこの値に限るものではない。余白部にトナー像を形成する幅(記録材搬送方向)は、大きい程分離性は良化するが、一方でトナーの消費量が増加してしまい、小さい程分離性は充分な効果が得られ難くなる。このような関係から、トナーに含有されるワックス成分の量にもよるが、良好な分離性の効果を得るには、余白での画像形成幅(記録材搬送方向)は5mm以上とするのが好ましい。
ここで、ベタ画像の形成は1色分のトナーを用いて行えば良く、使用するトナー(色)を常に固定する必要性はない。従って、フォトメディアへの画像形成を所定枚数行う毎(例えば、1枚毎や10枚毎)に使用するトナー(色)を可変とする構成としても良い。そうすれば、1色のトナーだけが他のトナーに比べて消費量が過多となってしまうのを防止することができる。また、フォトメディアへの画像形成を行う時点でトナー残量が最も多いトナーを余白部への画像形成に用いればなお好ましい。また、上述した4色の有色トナーとしてワックス成分含有量が異なるものを用いた場合、ワックス成分含有量の多いトナーを所定の画像パターンを形成するのに用いるのが好ましい。つまり、ワックス成分の含有量が互いに異なる第1及び第2のトナーを用いる場合、第1及び第2のトナーのうちワックス成分の含有量が多い方のトナーを用いて所定の画像パターンを形成させるのが好ましい。
また、本例では、上述の余白部に所定の画像パターンとしてベタ画像を形成したが、このような例だけに限られない。例えば、網点画像のような所定の隙間をあけてトナー像を形成する場合や、余白部の幅方向(記録材搬送方向と直交する方向、定着ローラの回転軸線方向)の一部にだけベタ画像を形成する構成としても構わない。つまり、上述の余白部に形成する所定の画像パターンとしては、フォトメディアの分離性を満足できる易分離性の画像パターンであれば、上述の例だけに限られない。
(記録材の種類に応じた画像形成シーケンス)
次に、記録材の種類に応じた画像形成シーケンスについて説明する。このシーケンスは画像パターン形成手段としての制御装置Wによりコントロールされる。
(1)手動設定
まず、記録材の種類の設定を手動で行う例について図8のフローチャートを基に説明する。つまり、画像形成装置の上部に設置された操作部としての液晶表示部Zを通じてユーザーにより行われる。この液晶表示部において記録材の種類が設定されると、その情報を受けた制御装置Wは、使用する記録材がフォトメディアか否かの判定を行う。
次に、記録材の種類がフォトメディア以外である場合、従来通り、記録材の搬送方向先端の余白部に画像形成を行うことなく原稿に応じた通常の画像形成を行う。そして、記録材に形成されたトナー像は定着装置5にて定着処理を施され、平滑化装置10へ搬送されること無く、そのまま機外(排出トレイ123)へと排出される。このとき、図5に示すフラッパー122は、記録材が図3のA方向に搬送されるように、切替えられている。
一方、記録材の種類がフォトメディアである場合、上述したようにフォトメディアの先端余白にトナーのベタ画像を形成する。そして、定着装置5によりフォトメディアへのトナー像の定着処理が施され、その後、フォトメディアは平滑化装置10へと搬送される。このとき、図5に示すフラッパー122は、記録材が図3のB方向に搬送されるように、切替えられている。
このようにして仮定着が行われたフォトメディアは平滑化装置10において平滑化処理を施され、その後、フォトメディアは裁断装置116へと搬送される。この裁断装置において、フォトメディアは、その先端余白に形成されたベタ画像が通常の画像と切り離されるように切断され、機外(排出トレイ121)に排出される。このとき、裁断装置116は、銀塩写真のように縁無し画像とすべく、フォトメディアの周囲にある他の余白部も全て裁断により分離する。そして、裁断により不要となった部位は回収装置120に回収される。
(2)自動設定
次に、記録材の種類の設定を自動で行う例について図9のフローチャートを用いて説明する。
本例では、図10に示すような、カセット61の近傍に設置された、記録材の種類を検出する検出装置130を用いる。
この検出装置は、JISZ8741に規定された方法により記録材の表面光沢を検出することで、フォトメディアであるか否かの識別を行うようにしたものである。具体的には、この検出装置130では、光源134から照射された光束をレンズ132を経由してフォトメディアに角度θで入射させる。そして、鏡面反射方向に反射した光束をレンズ133を経由して受光器131によって検出する。
そして、検出装置により記録材の種類がフォトメディア以外である場合、上述と同様に、記録材の搬送方向先端の余白部に画像形成を行うことなく原稿に応じた通常の画像形成を行う。そして、記録材に形成されたトナー像は定着装置5にて定着処理を施され、そのまま機外へと排出される。
一方、検出装置により記録材の種類がフォトメディアである場合、上述と同様に、フォトメディアの先端余白にトナーのベタ画像を形成する。そして、定着装置5によりフォトメディアへのトナー像の定着処理が施され、その後、フォトメディアは平滑化装置10において平滑化処理を施される。その後、フォトメディアは裁断装置116において切断処理が施され、機外へ排出される。
このように、記録材の種類がフォトメディアか否かに応じて画像形成条件を変更することで、普通紙などの記録材へは余白部に無駄に画像形成することなく、フォトメディアの分離性を向上させることができる。
なお、本例では、フォトメディアの余白部に所定の画像パターンを形成しているが、上述した裁断装置によりその部位を切断する構成としているので、出力物の品位は低下しない。
次に、実施例2について説明する。実施例1ではイエロー、マゼンタ、シアン、ブラックなどの有色トナーを用いてフォトメディアの先端余白部に所定の画像パターンを形成したが、本例では透明トナーを用いている。この構成以外は上述した実施例1と同様であるので、説明を省略する。
ここで、透明トナーとは着色剤を含有していないトナーで、トナーを構成する樹脂は有色トナーと同材料のものを用いた。つまり、透明トナーとして、ポリエステル樹脂にワックス成分を5重量部分散させたものを使用した。また、透明トナーのガラス転移温度も同様に55℃である。なお、本例で用いた透明トナーは、未定着の状態では白色であるが、定着後にトナー粒塊が溶融して一体となり、無色透明となる。
本例においても、フォトメディアの定着装置での分離性と定着性について検証を行ったところ、表1(の下段の「分離性(トナー有り)」)と同様な結果が得られた。
つまり、フォトメディアの先端余白に透明トナーを用いて所定の画像パターンを形成する構成であっても、実施例1と同様に、定着性と分離性を共に満足することができた。
なお、記録材の種類に応じた画像形成シーケンスは図11、12のフローチャートに沿って行われる。
図11が記録材の種類を手動で設定する例であり、図12は記録材の種類を自動で設定する例であり、いずれも図8、9と同様である。異なるのは、フォトメディアの先端余白に透明トナーを用いて画像形成する点と、裁断装置によるフォトメディアの裁断工程が省かれている点だけであるので、これ以上の説明は省略する。
なお、本例において、裁断装置によるフォトメディアの裁断工程を省いている理由は、透明トナーを用いており、出力物において所定の画像パターンを目立たなくすることができるからである。従って、本例では、裁断装置を省くことが可能となり装置の小型化を図ることも可能である。
なお、実施例1と同様に、透明トナーにより形成された画像の部位を、裁断装置により切り落とす構成としても構わない。
このように、本例においても、フォトメディアの平滑化処理を適切に行うことができるので、十分に平滑化された出力物を形成することができる。
次に、実施例3について説明する。本例は、実施例2と同様に、透明トナーを用いてフォトメディアの先端余白部に所定の画像パターンを形成する例であるが、その透明トナーの構成が実施例2と異なっている。この構成以外は上述した実施例1、2と同様であるので、説明を省略する。
具体的には、本例で用いる透明トナーはその樹脂成分に含有されるワックス成分の量が他の有色トナーと異なっている。つまり、透明トナーのワックス成分含有量が他の有色トナーのワックス成分含有量よりも多い構成とされている。
これは、有色トナーについてはフルカラー画像を形成する上で色再現性や光沢性の面から使用する材料条件に制限があるが、透明トナーについてはこのような点で制限がないからである。つまり、画像再現性には影響の少ない透明トナーの材料構成を変更することで定着器でのフォトメディアの分離性を更に向上させている。
本例では、有色トナーとしてはワックス成分含有量がトナー樹脂成分に対して5重量部のものを用いる一方、透明トナーとしてはワックス成分含有量がトナー樹脂成分に対して10重量部のものを用いた。
このような透明トナーを用いて検証した結果を以下の表2に示す。検証条件は実施例1と同様である。上段は定着性の結果を示し、下段は分離性の結果を示しており、○が結果が適切、良好だった場合、×が結果が不適切であった場合を示している。
Figure 2008310248
表2の結果から、定着性については実施例1、2と同様であるが、定着装置での分離性については定着速度が80mm/sec以下になると分離不良が発生している。
つまり、フォトメディアの搬送方向先端の余白部に所定の画像パターンを形成するのに用いる透明トナーのワックス成分含有量を実施例1、2に比して多くしたことにより、実施例1、2に比して分離不良の発生範囲が狭い。
従って、フォトメディアの定着速度の適用範囲を広範囲とすることが可能となり、また、フォトメディアの定着速度(120mm/sec)においてフォトメディアの分離性を更に高めることが可能となった。
このように、本例の構成によれば定着装置での分離不良の発生を高レベルで防止できるので、実施例1、2と同様にフォトメディアの平滑化処理を適切に行うことができる。従って、本例においても十分に平滑化された出力物を形成することができる。
なお、上記実施例1〜3では、定着装置として、加熱側がローラで加圧側がベルトとされたベルト定着装置を例に説明したが、このような例だけに限られない。例えば、加熱ローラと加圧ローラを用いた定着装置や、加熱ベルトと加圧ローラを用いた定着装置、加熱ベルトと加圧ベルトを用いた定着装置であっても同様に本発明を適用することが可能である。
先端余白の非画像部にトナー像が形成されたフォトメディアを示す概略図である。 定着装置と平滑化装置を備えた画像形成システムの概略図である。 画像形成部の拡大図である。 定着装置の拡大図である。 平滑化装置の拡大図である。 平滑化装置が接続されていない画像形成装置の概略図である。 (a)はフォトメディア上の未定着トナー像を定着する前の状態を示す模式図、(b)は平滑化処理によりフォトメディアのトナー受容層内にトナー像が埋め込まれた状態を示す模式図である。 実施例1における画像形成のフローチャート(手動設定)である。 実施例1における画像形成のフローチャート(自動設定)である。 フォトメディアを識別する検出装置を示す概略図である。 実施例2における画像形成のフローチャート(手動設定)である。 実施例2における画像形成のフローチャート(自動設定)である。
符号の説明
Pa〜Pd 第1〜第4の画像形成部
5 定着装置
10 平滑化装置
116 裁断装置
a フォトメディアの基材
b フォトメディアのトナー受容層
P 記録材
X 画像形成装置
Y 光沢付与ユニット
W 制御装置

Claims (6)

  1. 熱可塑性樹脂にて構成されたトナー受容層を表面に備えた記録材にワックス成分を含有したトナーを用いて画像を形成する画像形成手段と、この画像形成手段により記録材に形成された画像をニップ部にて熱定着するとともに記録材を高温のまま分離させる定着手段と、この定着手段により画像が定着された記録材を加熱しその後冷却してから分離することで記録材の表面を平滑化させる平滑化手段と、を有する画像形成システムにおいて、
    記録材の搬送方向先端の非画像形成領域に所定の画像パターンを形成させる画像パターン形成手段を有することを特徴とする画像形成システム。
  2. 上記画像パターン形成手段は透明トナーを用いて所定の画像パターンを形成させることを特徴とする請求項1の画像形成システム。
  3. 上記画像形成手段は互いに異色の複数のトナーを用いて画像形成可能な構成とされており、上記画像パターン形成手段は所定の画像パターンの形成に用いるトナーを可変とすることを特徴とする請求項1又は2の画像形成システム。
  4. 上記平滑化手段による平滑化処理された記録材の搬送方向先端の非画像形成領域を裁断する裁断手段を有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれかの画像形成システム。
  5. 上記画像パターン形成手段は記録材の搬送方向先端の非画像形成領域にその幅方向全域に亘ってトナー像を形成させることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかの画像形成システム。
  6. トナー受容層のワックス成分の含有量はゼロもしくはトナーのワックス成分の含有量よりも少ないことを特徴とする請求項1乃至5のいずれかの画像形成システム。
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